JP7002892B2 - 形状測定装置の制御方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の装置では、CADデータ等に基づいた設計値(例えばNURBS(Non-UniformRationalB-Spline:非一様有理Bスプライン)データ)を所定次数の多項式曲線群に変換する。
本明細書では、以後の説明のため、(x、y、z、P、Q、R)の情報をもつ点群のデータを輪郭点データと称することにする。
ここでは、多項式として三次関数を用い、PCC曲線群(Parametric Cubic Curves)とする。
このPCC曲線を元に倣い測定の経路を生成する。さらに、PCC曲線を分割して分割PCC曲線群とする。
プローブが合成ベクトルVに基づく移動を行うと、プローブ(測定子)はPCC曲線に沿うように移動しつつ、押込み量を一定としたワーク表面倣い測定、つまり、「アクティブ設計値倣い測定」が実現される。
図1において、設計データ(輪郭点データ)から所定量(測定子半径r―基準押込み量E0)オフセットしたところにPCC曲線(つまり、倣い経路)がある。
また、図1においては、実際のワークが設計データから少しずれている。
Gf、Ge、Gcはそれぞれ倣い駆動ゲイン、押込み方向修正ゲイン、軌道修正ゲインである。
点P1から点P7まで一続きのPCC曲線L_PCCがあり、このPCC曲線L_PCCは、点Pにより複数のセグメントに分割されている。(各セグメントもPCC曲線である。)
各セグメントの終了点は、次のセグメント(PCC曲線)の開始点となっている。セグメントの開始点の座標を(KX0、KY0、KZ0)と表わし、そのPCC曲線における始点と終点との間の直線の長さをDとする。
このように定義すると、PCC曲線上の任意の位置における座標{X(S)、Y(S)、Z(S)}は、3次曲線を表わすための係数(KX3、KX2・・・・KZ1、KZ0)を用い、次の式で表される。
Y(S)=KY3S3+KY2S2+KY1S+KY0
Z(S)=KZ3S3+KZ2S2+KZ1S+KZ0
一方、ワークの測定部位が複雑な形状をしており、かつ、このような測定部位に精度良く追随しながら高精度の倣い測定を行うためには、PCC曲線を細かく分割してセグメント数を増やさなければならない。例えば、図3のような曲線の輪郭形状を倣い測定する場合、図4に例示するように曲率が変化するところでセグメントに分割する。そして、セグメントごとに適切な速度パターンが設定される(特許文献3)。つまり、曲線に精度よく追随しながら、かつ、できる限り高速に移動する速度パターンが各セグメントに応じて設定される。
図5に速度パターンの一例を示す。
図5の速度パターンは、PCC曲線の曲率等の形状をもとに、速度パターンの当てはめと演算処理で求められるものである。しかし実際に形状測定装置を駆動制御する場合、命令の実行は制御サンプリング周期単位で行われることになる。
一例として図6を参照して頂きたい。
図6は、速度パターンに対し、時間軸に制御サンプリング周期単位(T)で目盛りを入れたものである。この図6の速度パターンは、偶然にも制御サンプリング周期にピッタリ合っている場合の例である。
最初、速度Vsから加速して、定速度Vに達し、定速度Vで進行した後、速度Veまで減速する。速度パターンの加減速を設定された時間通りに実行すれば、目標地点に達するはずである。
速度パターンでは速度Vsから加速して定速度Vに達するが、加速の終わり時間が制御サンプリング周期の最後に合っていない。そのため、制御サンプリング周期の最後まで加速が継続することになる。すると、目標の定速度Vを超えてしまうし、プローブの位置は演算上の目標地点を過ぎてしまうことになる。さらに、定速度Vで進行した後、減速区間に移行するが、減速の開始が制御サンプリング周期の先頭に合っていない。そのため、制御サンプリング周期の最後まで定速度Vが継続することになる。減速タイミングが遅れると、最終的なプローブの位置は演算上の目標地点を通過してしまう。
このように、加減速の変更タイミングと制御サンプリング周期とにズレがあるたびに制御誤差が積み重なっていくことになる。
プローブを測定対象物の表面に沿って移動させて前記測定対象物の形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め得られている前記測定対象物の形状データに基づいて設定された移動経路の形状に基づき、前記移動経路を移動するための速度パターンを生成し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合しているか判定し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記制御サンプリング周期に適合していない場合には、前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合するように前記速度パターンを修正する
ことを特徴とする。
前記速度パターンの初速と終速とがゼロであって、かつ、前記速度パターンが台形パターンである場合には、
加速区間の制御サンプリング回数Naと等速区間の制御サンプリング回数Nfとの和の小数点以下を切り上げたNmを算出し、
全体の移動距離をS、一の制御サンプリング周期をTとするとき、等速区間の速度である修正最高速度VmをS/(T×Nm)で算出し、
さらに、修正前の加速度をαで表わすとき、加速区間の制御サンプリング回数Naを整数化した値NamをROUNDUP(Na'、0)(ただしNa'=Vm/(T×α))とし、
これに合わせて等速区間の制御サンプリング回数Nfm=Nm-Nam、として、前記速度パターンを制御サンプリング周期に適合するように修正する
ことが好ましい。
前記速度パターンの初速と終速とがゼロであって、かつ、前記速度パターンが三角パターンである場合には、
全体の移動距離をS、修正前の加速度をα、一の制御サンプリング周期をTで表わすとき、
整数化された加速区間の制御サンプリング回数Nanを次の値とする。
Nan=Roundup(Na、0)
ただし、Naは、S=α×(Na×T)2である。
プローブを測定対象物の表面に沿って移動させて前記測定対象物の形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め得られている前記測定対象物の形状データに基づいて設定された移動経路の形状に基づき、前記移動経路を移動するための速度パターンを生成し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合しているか判定し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記制御サンプリング周期に適合していない場合には、前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合するように前記速度パターンを修正する
ことを特徴とする。
前記速度パターンが台形パターンである場合には、
修正前の、加速区間の制御サンプリング回数をNa、減速区間の制御サンプリング回数をNd、等速区間の制御サンプリング回数をNf、全体の制御サンプリング回数をNtとするとき、
修正後の全体の制御サンプリング回数Ntmは、前記修正前の全体の制御サンプリング回数Ntの小数点以下を切り上げた数Ntmとし、
修正後の加速区間の制御サンプリング回数は前記Naを切り上げた値Namとし、
修正後の減速区間の制御サンプリング回数は前記Ndを切り上げた値Ndmとし、
修正後の等速区間の制御サンプリング回数Nftは、Ntm-(Nam+Ndm)-2とし、
さらに、加速区間と等速区間との間、および、等速区間と減速区間との間にそれぞれ一制御サンプリング周期分の調整区間を挿入する
ことが好ましい。
前記調整区間の加速度が修正前の加速度と対比したときに、符号が反対になる場合には、
さらに、前記Namから1を減じ、前記Ndmから1を減じる
ことが好ましい。
前記速度パターンが三角パターンである場合には、
修正前の、加速区間の制御サンプリング回数をNa、減速区間の制御サンプリング回数をNd、全体の制御サンプリング回数をNtとするとき、
修正後の全体の制御サンプリング回数Ntmは、前記修正前の全体の制御サンプリング回数Ntの小数点以下を切り上げた数Ntmとし、
修正後の加速区間の制御サンプリング回数は前記Naを切り上げた値からさらに1を減じた値Namとし、
修正後の減速区間の制御サンプリング回数は前記Ndを切り上げた値からさらに1を減じた値Ndmとし、
修正後の等速区間の制御サンプリング回数Nftは、Ntm-(Nam+Ndm)-2とし、
さらに、加速区間と等速区間との間、および、等速区間と減速区間との間にそれぞれ一制御サンプリング周期分の調整区間を挿入する
ことが好ましい。
プローブを測定対象物の表面に沿って移動させて前記測定対象物の形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め得られている前記測定対象物の形状データに基づいて設定された移動経路の形状に基づき、前記移動経路を移動するための速度パターンを生成し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合しているか判定し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記制御サンプリング周期に適合していない場合には、前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合するように前記速度パターンを修正し、
前記修正後の速度パターンの加速区間および減速区間に対して、
加速区間では初速Vsから単調に加速して修正最高速度Vmに到達し、減速区間では修正最高速度Vmから単調に減速して終速度Veに至ると仮定して仮S字速度曲線を算出し、
仮S字速度曲線に従った移動では不足する距離の補正量Dを算出し、
前記不足する距離の補正量Dを加速区間または減速区間の制御サンプリング回数で補完するように速度補正量ΔVを算出し、
各制御サンプリングタイミングにおいて前記仮S字速度曲線に前記速度補正量ΔVを加算した値を修正後の速度とする
ことを特徴とする。
(第1実施形態)
図8は、形状測定システム100の全体構成を示す図である。
形状測定システム100は、三次元測定機200と、三次元測定機200の駆動を制御するモーションコントローラ300と、モーションコントローラ300を制御すると共に必要なデータ処理を実行するホストコンピュータ500と、を備える。
三次元測定機200は、定盤210と、移動機構220と、プローブ230と、を備える。
図9は、モーションコントローラ300およびホストコンピュータ500の機能ブロック図である。
モーションコントローラ300は、測定指令取得部310と、カウンタ部330と、移動指令生成部340と、駆動制御部350と、を備える。
移動指令生成部340の構成を図10に示す。
移動指令生成部340は、速度パターン計画部341と、ベクトル指令生成部348と、を備える。
速度パターン計画部341は、速度パターン演算部342と、速度パターン修正部343と、加減速調整部344と、を備える。
各機能部の動作についてはフローチャートを参照しながら後述する。
手動コントローラ400は、ジョイスティックおよび各種ボタンを有し、ユーザからの手動入力操作を受け付け、ユーザの操作指令をモーションコントローラ300に送る。この場合、モーションコントローラ300(駆動制御部350)は、ユーザの操作指令に応じて各スライダを駆動制御する。
ホストコンピュータ500は、CPU511(CentralProcessingUnit)やメモリ等を備えて構成され、モーションコントローラ300を介して三次元測定機200を制御する。
ホストコンピュータ500は、さらに、記憶部520と、形状解析部530と、を備える。記憶部520は、測定対象物(ワーク)Wの形状に関する設計データ(CADデータや、NURBSデータ等)、測定で得られた測定データ、および、測定動作全体を制御する測定制御プログラムを格納する。
フローチャートを参照しながら本実施形態に係る形状測定装置の制御方法を説明する。
前述のように、本発明は、速度パターンの加減速変更のタイミングを「制御サンプリング周期」に適合させ、制御ズレが生じないようにするものである。加減速変更のタイミングが制御サンプリング周期に適合していない速度パターン(例えば図7)を修正して、加減速変更のタイミングが制御サンプリング周期に適合するようにしたい。
なお、第1実施形態としては、図11や図12のように、開始速度Vsと終了速度Veとが両方ともにゼロである速度パターンについて考える。(開始速度Vsおよび終了速度Veのうちの一方でもゼロではない速度パターンについては第2実施形態で説明する。)
モーションコントローラ300は、ホストコンピュータ500で生成された測定指令としてのPCC曲線データを受信する(ST110)。速度パターン計画部341は、このPCC曲線データに従ってプローブ230を倣い移動させるための速度パターンを生成する(ST120)。速度パターン演算部342は、PCC曲線に精度よく追随しながら、かつ、できる限り高速に移動する速度パターンをセグメントごとに生成する(ST130)。
この工程自体は従来と同じであり、例えば背景技術で説明した図5のような速度パターンが生成されるのであるが、本第1実施形態では、図11あるいは図12のように、開始速度Vsと終了速度Veとが両方ともにゼロである速度パターンができたとする。例えば、PCC曲線(のセグメント)が単純な図形(例えば直線や曲率一定の曲線)である場合を想定されたい。
このとき、加速度の大きさと減速度の大きさは同じであるとする。つまり、加速時間と減速時間とは同じである。この図11の例のように、最高速度Vmaxによる等速移動の区間がある速度パターンを台形パターンと称することにする。
等速区間における最高速度Vmaxも、マシン(三次元測定機)の耐速度に応じて設定される。等速区間における最高速度Vmaxは、最大限、マシン(三次元測定機)の耐速度と同じ値にすることももちろんできるし、オーバーライドを見込んだ安全率Q(1.0未満の数値、例えば0.9など)を掛けておいてもよい。
なお、この第1実施形態では、修正後の速度パターンも修正前と同じく等加速度(等減速度)運動するようにする。つまり、加速区間(あるいは減速区間)において加速度(または減速度)は一定であるとする。別言すれば、加速区間(あるいは減速区間)において加速度(または減速度)を切り替えたりはしない。
また、修正後の速度パターンにおいても加速度の大きさと減速度の大きさは同じであるとする。つまり、修正後の速度パターンにおいても加速時間と減速時間とは同じである。(加速度および減速度を途中で切り替える考え方については第2実施形態で紹介する。)
速度パターンが台形パターンである場合と三角パターンである場合とで若干処理が異なってくるので、場合分けを行う(ST210)。
台形パターンを使わずに三角パターンだけで移動できる最大距離をStと表わすと、St=Vmax2/αである。したがって、開始位置と目標位置との間の移動距離Sが前記Stよりも大きいか小さいかで速度パターンが三角パターンになるか台形パターンになるか決まる。単純なケースとして仮に移動経路が直線であるとして、開始位置Ps(Xs、Ys、Zs)から目標位置Pe(Xe、Ye、Ze)に至る移動距離をSとすると、
S≦Stの場合は三角パターンであり(ST220:NO)、S>Stの場合は台形パターンである(ST220:YES)。
図15のフローチャートを参照しながら順に説明する。
いま、加速区間の制御サンプリング回数をNaで表わし、等速区間の制御サンプリング回数をNfで表わすとする。加速時間と減速時間とは同じであるので、減速区間の制御サンプリング回数Ndは同じくNaである。そして、制御サンプリング周期をTで表わす。
すると、
(Na+Nf)=S/(T×Vmax) ・・・(式1)
が成り立つ。
Vmax=α×Na×T
2×α×Sa=Vmax2 なお、Saは加速区間の距離である。
Sf=Nf×T×Vmax なお、Sfは等速区間の距離である。
S=2×Sa+Sf
ここで、(式1)の"Na+Nf"は加速区間と等速区間と合わせた制御サンプリング回数に相当する値である。そこで、小数点以下を切り上げて、Nm=ROUNDUP{(Na+Nf)、0}となる整数値Nmを生成する。そのうえで、整数値Nmに対応する速度Vmを求める。
(Na+Nf)の小数点以下を切り上げてNmとしたので、VmはVmaxよりは小さい値になる。
Vm=S/(T×Nm) ・・・(式1-1)
ここで、加速度がαのままであると仮定して、修正最高速度Vmに到達するための加速回数Na'を逆算してみる。すると、Na'=Vm/(T×α)である。そのうえで、この加速回数Na'を整数に延長してみる(ST222)。
Nam=ROUNDUP{Na'、0}
αm=Vm/(T×Nam)
このように求まる加速度αmを修正加速度とする。
さて、図14のフローチャートに戻って、速度パターンが三角パターンであった場合を考える(ST220:NO)。
速度パターンが三角パターンであった場合の修正処理を図17のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、移動距離Sと加速度(減速度)αと関係は、加速区間の制御サンプリング回数をNaとおいてみると、S=α×(Na×T)2である。
まず、この式で求まる加速回数Naを整数値に延長する(ST231)。
Nan=Roundup(Na、0)
αn=S/(Nan×T)2
次に本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態では、速度パターンの開始速度Vsおよび終了速度Veのうちの一方または両方がゼロではない場合であっても、速度パターンを制御サンプリング周期に適合するように修正する。
第2実施形態の考え方としては、加速度(あるいは減速度)の値は極力変更しないようにする。その分、加速区間から等速区間に切り替わるところと、等速区間から減速区間に切り替わるところと、に調整区間を挿入することとする。
速度パターン修正部343は、加速区間の制御サンプリング回数Na、等速区間の制御サンプリング回数Nf、減速区間の制御サンプリング回数Ndを算出する(ST310)。
Na=(Vmax-Vs)/(α×T)
Nd==(Vmax-Ve)/(α×T)
さらに、等速区間の距離をSfで表わす。
Nf=Sf/Vmax
2×α×Sa=Vmax2-Vs2
2×α×Sd=Vmax2-Ve2
Na、NfおよびNdがすべて整数値(あるいは整数値として扱ってよい程度の許容範囲内)であれば速度パターンの修正は不要である(ST320:YES)。Na、NfおよびNdのひとつでも整数値ではない場合(ST320:NO)、次の整数化処理を行う(ST330)。
整数化処理(ST330)を図21、図22のフローチャートを参照しながら順を追って説明する。
Ntm=Roundup(Nt、0)
Nt=Na+Nf+Nd
Nam=INT(Na)
Ndm=INT(Nd)
Nfm=Ntm-(Nam+Ndm)-2 ・・・(式2)
いま、図19に、NfmとNamとNdmとの関係を模式的に表わす。
この図19でおよそご理解頂けるように、整数化したトータル制御サンプリング回数Ntmに対し、NfmとNamとNdmとの和を対比してみると、2回分少ない。その分、加速区間から等速区間に切り替わるところと、等速区間から減速区間に切り替わるところと、に1制御サンプリング周期分の調整区間を挿入する(ST334)(図23も参照されたい)。
等速区間から減速区間に切り替わるところに挿入する調整区間を第2調整区間とする。
いま、第1調整区間の加速度をαc1とおく。
αc1を第1修正加速度と称することにする。
第2調整区間の第2修正加速度をαc2とする。
整数化後の加速区間の移動距離をSam、
整数化後の等速区間の移動距離をSfm、
整数化後の減速区間の移動距離をSdm、とする。
第2調整区間の移動距離をS2m、とする。
Sfm=Vc×Nfm×T
ただし、Vc=Vs+α×Nam×T+αc×T
Sdm=Ve×Ndm×T+α×(Ndm×T)2/2
S2m=(Ve+α×Ndm×T)×T+αc2×T2/2
S=Sam+Sfm+Sdm+S1m+S2m
となるはずである。
速度変化が全体に繋がっている必要があるわけであるから次の関係が要請される。
Vm=Vs+α×Nam×T+αc1×T
Vm=Ve+α×Ndm×T+αc2×T
(ただし、理論上、上記計算で算出される修正加速度αc1、αc2(の大きさ)が加速度α(の大きさ)を超えることはないはずである。)
もし、第1修正加速度αc1がマイナスになっていたら、調整区間での速度変化が大きすぎる。この場合(ST337:NO)、加速区間で加速し過ぎなのであるから、加速区間を短くしたうえで(ST338)、再計算を行う。
すなわち、Nam=INT(Na)-1とする。
同じく、Ndm=INT(Nd)-1とする。
本実施形態では図5に例示するように、速度パターンとして、加速→等速→減速か、ずっと等速か、・・・という所定パターンの当てはめを行うが(特許6063161)、「減速→等速→加速」などのようにいきなり減速する区間を作らないようにしている。したがって、第1調整区間の第1修正加速度がマイナスになるということは、最初の加速区間で加速し過ぎて第1調整区間で無駄な減速を行っていることになる。
速度パターンが三角パターン(図24)である場合の修正方法は、台形パターンのときと基本的には同じなのであるが、一点だけ留意する点があるので、以下説明する。
図25のフローチャートを参照されたい。
まず、速度パターン修正部343は、加速区間の制御サンプリング回数Na、減速区間の制御サンプリング回数Ndを算出する(ST310A)。
Na、Ndは、以下の関係式を解けば求まる。
ここで、Vuは、この三角速度パターンのなかの最高速度Vu、taは加速時間(秒)、tdは減速時間(秒)である。
Vu2-Vs2=2×α×S
S=Sa+Sd
Sa=Vs×ta+α×ta2/2
Sd=Ve×td+α×td2/2
Na=ta/T
Nd=td/T
Ntm=Roundup(Nt、0)
Nt=Na+Nd
Nam=INT(Na)-1
Ndm=INT(Nd)-1
調整区間を挿入したうえで(ST334)、修正加速度αc1、αc2を求めればよい(ST335)。すると、図26に例示するように制御サンプリング周期に適合した速度パターンが得られる。
ベクトル指令生成部348で合成ベクトル指令を生成し(図13のST140)、移動機構220の駆動制御を実行してプローブ230を倣い移動させればよい(ST150)。このとき、速度パターンが「制御サンプリング周期」に適合するように修正されているので、制御ズレがなく、極めて高精度な倣い測定動作が実現できる。
第2実施形態によれば、初速あるいは終速がゼロではないような速度パターンに対しても「制御サンプリング周期」に適合するように速度パターンを修正できる。
第3実施形態では、S字加減速処理を説明する。
これまでの速度パターンの算出においては加速度を一定とし、したがって速度は時間に関して一次関数で表わされていた。
しかしながら、実際のマシンの駆動制御では徐々に加速し、徐々に減速する、というように滑らかな制御を行っている。つまり、S字加減速処理を行っている。
図19や図24のような速度パターンが得られたあと、この速度パターンに適合したS字加減速処理を行う方法は既に本出願人によって提案されている(例えば特許6050636)。
さて、まずは単純に、加速区間では初速Vsから単調に加速して修正最高速度Vmに到達し、減速区間では修正最高速度Vmから単調に減速して終速度Veに至ると考えてみる(図28参照)。この単純化した修正速度パターンに対して仮のS字速度曲線を算出する(ST410)。このような単純な直線的加減速パターンをS字加減速処理によってS字の速度曲線にするのは既に知られた方法である。
まずは、(Nam+1)×Tの時間で初速Vsから修正最高速度Vmにまで一次関数で加速したとした場合の加速度をαaで表わす。
また、式が簡単になるように、時間thaを2×tha=(Nam+1)×Tとする。
すると、速度カーブを二次曲線とした場合、0<t<thaの時刻tにおける速度V(t)は、
V(t)=Vs+(αa/tha)×t2、
と表わされる(図29参照)。
同じく、tha<t<2thaの時刻tにおける速度V(t)は、
V(t)=Vm-(αa/tha)×(2tha-t)2、
と表わされる(図30参照)。
このようにして仮S字速度曲線に対して各時刻tの速度が得られる。
さきほどは、単純化した修正速度パターンに対して仮のS字速度曲線を算出した(ST410)。
そのため捨象した部分が発生している(図31参照)。
加速区間および第1調整区間で考えてみると、距離の補正量Daは次のようになる。
αaは、前述のように、初速Vsから修正最高速度Vmにまで一次関数で加速した場合の加速度を表わす。
Dd={-(α-αd)×(Ndm×T)2+(αc1-αa)×T2}/2
αdは、修正最高速度Vmから終速Veまで一次関数で減速した場合の減速度を表わす。
例えば、加速区間では、仮S字速度曲線に対して一回の制御サンプリングあたり、
速度補正量ΔVa=Da/(Nam×T)分の速度を加算すればよい。
同じく、減速区間では、仮S字速度曲線に対して一回の制御サンプリングあたり、
速度補正量ΔVd=Dd/(Ndm×T)分の速度を加算すればよい。
(このようにできあがった速度カーブはもはや二次曲線ではない。)
200…三次元測定機、
210…定盤、220…移動機構、221…Yスライダ、222…Xスライダ、223…Z軸コラム、224…Zスピンドル、
230…プローブ、231…スタイラス、232…測定子、233…支持部、
300…モーションコントローラ、
310…測定指令取得部、330…カウンタ部、340…移動指令生成部、
341…速度パターン計画部、
342…速度パターン演算部、343…速度パターン修正部、344…加減速調整部、348…ベクトル指令生成部、
350…駆動制御部、
400…手動コントローラ、
500…ホストコンピュータ、520…記憶部、530…形状解析部。
Claims (1)
- プローブを測定対象物の表面に沿って移動させて前記測定対象物の形状を測定する形状測定装置の制御方法であって、
予め得られている前記測定対象物の形状データに基づいて設定された移動経路の形状に基づき、前記移動経路を移動するための速度パターンを生成し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合しているか判定し、
前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記制御サンプリング周期に適合していない場合には、前記速度パターンの速度変更のタイミングが前記形状測定装置の制御サンプリング周期に適合するように前記速度パターンを修正し、
前記修正後の速度パターンの加速区間および減速区間に対して、
加速区間では初速Vsから単調に加速して修正最高速度Vmに到達し、減速区間では修正最高速度Vmから単調に減速して終速度Veに至ると仮定して仮S字速度曲線を算出し、
仮S字速度曲線に従った移動では不足する距離の補正量Dを算出し、
前記不足する距離の補正量Dを加速区間または減速区間の制御サンプリング回数で補完するように速度補正量ΔVを算出し、
各制御サンプリングタイミングにおいて前記仮S字速度曲線に前記速度補正量ΔVを加算した値を修正後の速度とする
ことを特徴とする形状測定装置の制御方法。
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