JP7003829B2 - 接ぎ木装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献1には、フィルムの長手方向に幅広の1台の超音波溶着機(34)で溶着する構成も記載されている。しかしながら、この構成では、テープを挟んで超音波溶着機(34)が接ぎ木部分を押すこととなり、台木と穂木とがずれやすい問題がある。
すなわち、請求項1に記載の発明は、台木(2)と前記台木(2)に接ぎ木される穂木(3)との接合部を挟んで対向する一対のテープ(6,7)であって、前記台木(2)および穂木(3)の延びる方向に対して交差する長手方向に延びる前記テープ(6,7)と、前記台木(2)および穂木(3)よりもテープ(6,7)の外側に配置されるとともに、テープ(6,7)の対向方向に移動可能に支持され、テープ(6,7)を前記台木(2)及び穂木(3)に接触させた状態で前記テープ(6,7)どうしを接着する接着機(41)であって、テープ長手方向に対して前記台木(2)および穂木(3)を挟んで両側に配置され且つテープ対向方向の内側に突出する接着部(42a,42′)を有し、前記接着部(42a,42′)で前記テープ(6,7)どうしを接着する前記接着機(41)と、前記テープ(6,7)の長手方向に対して前記接着機(41)よりも外側に配置され、テープ(6,7)の対向方向に移動可能に支持され、前記一対のテープ(6,7)どうしを接触させて押さえるテープ寄せ機(21)であって、前記テープ(6,7)どうしを接触させた状態で、前記テープ長手方向に対して前記接着機(41)の外側から前記接着機(41)に向けてテープ(6,7)を押さえながら移動可能な前記テープ寄せ機(21)と、を備えたことを特徴とする接ぎ木装置である。
図1は本実施形態の接ぎ木装置の説明図である。
図1において、本発明の一例の接ぎ木装置1は、台木2と穂木3とを挟んで対向して配置された一対のテープ6,7を有する。テープ6,7は、供給軸6a,7aを中心とするロール状に巻かれている。供給軸6a,7aは、図示しないブレーキ(制動部材)が設けられている。なお、本実施形態では、テープ6,7は、一例として、熱可塑性のフィルムで構成されているが、これに限定されず、任意の構成を採用可能である。例えば、テープ6,7の内側(対向する側)の面に接着剤の層が積層された構成とすることも可能である。
図1、図2において、テープ6,7の下方には、張力付与部の一例としてのテープ固定装置11が配置されている。図2において、テープ固定装置11は、テープ6,7の長手方向(X方向)に沿って延びるスライドレール12を有する。スライドレール12には、テープ長手方向に沿って延びる回転シャフト13が支持されている。回転シャフト13の外表面には、らせん状のネジ山が形成されている。また、回転シャフト13は、駆動源の一例としてのモータ14で駆動可能に構成されている。
スライダ16には、昇降部材の一例としての上下シリンダ17が支持されている。上下シリンダ17は、制御信号の入力に応じて、上部のプランジャ17aが上下方向に伸縮可能に構成されている。
図2(B)において、本実施形態では、固定板18aおよびテープ固定ハンド18b,18cの上端部には、案内部の一例としてのガイド面18eが形成されている。ガイド面18eは面取り形状に形成されている。したがって、上下シリンダ17の作動に伴って、チャック18がテープ6,7の下端よりも下方の下降位置から、テープ6,7が固定板18aとテープ固定ハンド18b,18cの間に入る上昇位置に移動する際に、テープ6,7がガイド面18eにガイドされ、固定板18aやテープ固定ハンド18b,18cに引っ掛かりにくくなる。
また、テープ固定ハンド18b,18cがテープ6,7から離れた状態で、上下シリンダ17が下降し、回転シャフト13が逆回転した後で、上下シリンダ17を上昇させることで待機位置(図1、図2(C)の破線参照)に移動可能である。
図1において、テープ固定装置11の引張位置と待機位置との間には、テープ寄せ機21が配置されている。本実施形態のテープ寄せ機21は、テープ6,7の長手方向に沿って間隔をあけて2組設置されている。各テープ寄せ機21は、テープ6,7を挟んで対向する一対の接触プレート22を有する。図3において、テープ寄せ機21は、接触プレート22をテープ6,7に対して接触、離間する方向に移動させる挟持テーブル23と、テープ6,7の長手方向に沿って接触プレート22を移動させる寄せテーブル24とを有する。
各溶着アーム42のテープ6,7に対向する側の端部には、テープ長手方向に対して台木2および穂木3を挟んで両側に配置され且つテープ対向方向の内側に突出する突出部(接着部)42aが形成されている。従って、突出部42aどうしの内側には、凹部42bが形成されている。
なお、本実施形態では、溶着アーム42の上下方向の長さは、テープ6,7を確実に溶着できる(接合率が高まる)ように、テープ6,7の上下方向の長さ(幅)よりも長く構成されている。
そして、溶着アーム42どうしでテープ6,7を挟んだ状態で、溶着アーム42(の突出部42a)が加熱されると、テープ6,7どうしが熱溶着される。したがって、台木2と穂木3の両側に隙間があけられた状態で、テープ6,7が溶着される。
図1において、溶着機41の下方には、台木固定部材の一例としての台木胚軸寄せ51が配置され、溶着機41の上方には、穂木固定部材の一例としての穂木胚軸寄せ52が配置されている。図1、図4において、台木胚軸寄せ51は、箱型のベース部53を有する。ベース部53には、テープ6,7の長手方向に沿って一対の胚軸寄せアーム(台木固定具、穂木固定具)54が配置されている。胚軸寄せアーム54は、ベース部53を中心として対称の略L字状のアーム形状に形成されており、先端部には、台木2の胚軸2aに接触可能な凹部54bが形成されている。また、本実施形態の胚軸寄せアーム54は、図4(B)、(D)に示すように、一方の胚軸寄せアーム54と他方の胚軸寄せアーム54は、上下方向にずれた位置に配置されている。
図4(A)に示す待機位置では、胚軸寄せアーム54は、テープ6,7よりも外側に位置する。図4(C)に示す胚軸寄せ位置では、一対の胚軸寄せアーム54の凹部54bの間の空間に台木2の胚軸2aを挟み込む形で位置決めを行う。
なお、穂木胚軸寄せ52は、台木胚軸寄せ51と同様に構成されているので、穂木胚軸寄せ52については詳細な説明は省略する。
接ぎ木装置1の制御部61は、外部との信号の入出力等を行う入出力インターフェースI/Oを有する。また、制御部61は、必要な処理を行うためのプログラムおよび情報等が記憶されたROM:リードオンリーメモリを有する。また、制御部61は、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM:ランダムアクセスメモリを有する。また、制御部61は、ROM等に記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU:中央演算処理装置を有する。したがって、実施形態1の制御部61は、小型の情報処理装置、いわゆるマイクロコンピュータにより構成されている。よって、制御部61は、ROM等に記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
本実施形態の制御部61は、図示しない作業開始ボタンの入力がされると、接ぎ木作業が開始される。制御部61は、まず、テープ固定ハンド18b,18cを閉位置に移動させた後、引張位置へ移動させる。したがって、テープ6,7を張った状態(張力が付与された状態)にする。制御部61は、この状態で作業の一時待機状態とする。
そして、テープ6,7の間に、台木2と穂木3とが作業者の手でセットされた後、図示しない完了ボタンの入力がされると、制御部61は、胚軸寄せアーム54を胚軸寄せ位置に移動させる(図5(A)参照)。
次に、制御部61は、溶着機41を溶着位置に移動させてテープ6,7の溶着を行う(図5(D)参照)。
次に、制御部61は、溶着機41を待機位置に移動させた後、胚軸寄せアーム54を待機位置に戻す。
そして、テープ6,7で固定された台木2と穂木3を作業者が取り出した後、完了ボタンの入力がされると、制御部61は、テープ固定ハンド18b,18cを開位置に移動させた後、待機位置に移動させる。
そして、制御部61は、テープ寄せ機21を開位置に移動させた後、待機位置に移動させる。
図6は本実施形態の接ぎ木作業のフローチャートである。
次に、本実施形態の接ぎ木装置1における制御の流れを流れ図、いわゆるフローチャートを使用して説明する。
図6のフローチャートの各ステップSTの処理は、接ぎ木装置1の制御部61に記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は接ぎ木装置1の他の各種処理と並行して実行される。
図6に示すフローチャートは接ぎ木装置1の電源投入により開始される。
ST2において、テープ固定ハンド18b,18cを閉位置に移動させて、ST3に進む。
ST3において、テープ固定ハンド18b,18cを引張位置に移動させて、ST4に進む。
ST4において、台木2と穂木3とをテープ6,7の間にセットする作業が完了したか否かを判別する。すなわち、完了ボタンの入力がされたか否かを判別する。イエス(Y)の場合はST5に進み、ノー(N)の場合はST4を繰り返す。
ST6において、テープ寄せ機21を挟持位置に移動させ、ST7に進む。
ST7において、テープ寄せ機21をテープ寄せ位置に移動させ、ST8に進む。
ST8において、溶着機41を溶着位置へ移動させて、テープ6,7を溶着する。そして、ST9に進む。
ST9において、溶着機41を待機位置に移動させ、ST10に進む。
ST10において、胚軸寄せ51,52を待機位置に移動させ、ST11に進む。
ST11において、カッター31を作動させて、テープ6,7をカットする。そして、ST12に進む。
ST13において、テープ固定ハンド18b,18cを開位置に移動させ、ST14に進む。
ST14において、テープ固定ハンド18b,18cを待機位置に移動させ、ST15に進む。
ST15において、次の処理(1)、(2)を実行して、ST1に戻る。
(1)テープ寄せ機21を開位置に移動させる
(2)テープ寄せ機21を待機位置に移動させる。
前記構成を備えた本実施形態の接ぎ木装置1では、テープ6,7がテープ固定装置11で張られた状態で、テープ6,7の上下の胚軸寄せ51,52で台木2と穂木3とが所定の位置に位置合わせされる。したがって、胚軸寄せ51,52を有しない構成に比べて、台木2と穂木3のずれが抑制される。
そして、胚軸寄せ51,52で位置合わせがされた状態で、テープ寄せ機21がテープ寄せ位置に移動する。したがって、テープ寄せ機21で寄せられたテープ6,7が、台木2と穂木3に巻き付く範囲(巻き付き角)が大きくなる。よって、テープ寄せ機21がテープ寄せ位置に移動しない場合に比べて、台木2と穂木3の位置がさらに安定する(ずれにくくなる)。
また、本実施形態の接ぎ木装置1では、溶着後に、カッター31でテープ6,7が切断(カット)される。このとき、図5(D)、図7(A)に示すようにテープ6,7に張力が作用した状態から、テープ6,7を押さえたり、引っ張ったりする部材(テープ寄せ機21やテープ固定装置11)が離れると、テープ6,7の伸縮性と張力とにより、図7(B)に示すように、テープ6,7が収縮して、台木2と穂木3に巻き付く。したがって、巻き付いたテープ6,7で台木2と穂木3が固定され、台木2と穂木3がずれにくくなる。
また、本実施形態では、図8(A)に示すように、台木2の切断面2aの鈍角側の頂点2bと、穂木3の切断面3aの鋭角側の頂点3bとを揃えた状態でテープ6,7を接着させている。例えば、トマトの接ぎ木を行う場合、図8(B)、(D)に示すように、維管束2c,3cは外周側に存在している。したがって、図8(C)、(D)に示すように、台木2と穂木3の中心線を合わせると、台木2と穂木3の径によっては、台木2の維管束2cと穂木3の維管束3cとが接続されにくい場合がある。維管束2c,3cが接続されないと、接ぎ木された作物が成長しない恐れがある。これに対して、本実施形態では、図8(A)、(B)に示すように、頂点2b,3bが揃うように胚軸寄せ51,52で位置合わせをする。したがって、維管束2c,3cが確実に接続される部分が確保され、接ぎ木が成功しやすい。
なお、テープ6,7の収縮が異なれば、任意のテープ6,7を使用可能である。したがって、熱収縮量や弾性定数、ヤング率等の物性が異なるテープ6,7としたり、例えば、同一材料でも、厚さを変えることで収縮を小さくする構成とすることも可能である。
また、例えば、接ぎ木する作物の品種や日時等に応じて、テープの色を変えることも可能である。このようにすることで、テープの色を見るだけで、接ぎ木された品種の確認や、病気への耐性、生長の速度の判断等に活かすことも可能である。
本実施形態の溶着機41では、2つの突出部42aを有する溶着アーム42を使用する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、図9(A)に示すように、2つの突起部42aに対応して、テープ長手方向に間隔を離して配置された一対の溶着部42′がテープ6,7に対して接近、離間可能な構成とすることも可能である。
また、図9(B)に示すように、一方を図1に示す溶着アーム42とし、他方を図9(A)に示す溶着部(接着部)42′とすることも可能である。さらに、図9(C)に示すように、一方を台木2と穂木3が収容可能な窪み43が形成され且つテープ長手方向に長く延びる溶着アーム44とし、他方を図9(A)に示す溶着部42′とすることも可能である。
図10において、テープ6,7の対向する側の面に、上下方向に沿った凹凸を有するテープ6,7を使用することも可能である。凹凸が無い場合は、溶着後のテープ6,7の間から台木2と穂木3が上下方向に抜けてしまう場合もあった。これに対して、凹凸を形成することで、テープ6,7の凹凸が台木2と穂木3が引っ掛かって、抜けにくくなる。
2…台木、
2a…切断面、
2b…鈍角側の頂点、
3…穂木、
3a…切断面、
3b…鋭角側の頂点、
6,7…テープ、
21…テープ寄せ機、
41…接着機、
42a,42′…接着部、
51…台木固定部材、
52…穂木固定部材、
54…台木固定具、穂木固定具。
Claims (6)
- 台木(2)と前記台木(2)に接ぎ木される穂木(3)との接合部を挟んで対向する一対のテープ(6,7)であって、前記台木(2)および穂木(3)の延びる方向に対して交差する長手方向に延びる前記テープ(6,7)と、
前記台木(2)および穂木(3)よりもテープ(6,7)の外側に配置されるとともに、テープ(6,7)の対向方向に移動可能に支持され、テープ(6,7)を前記台木(2)及び穂木(3)に接触させた状態で前記テープ(6,7)どうしを接着する接着機(41)であって、テープ長手方向に対して前記台木(2)および穂木(3)を挟んで両側に配置され且つテープ対向方向の内側に突出する接着部(42a,42′)を有し、前記接着部(42a,42′)で前記テープ(6,7)どうしを接着する前記接着機(41)と、
前記テープ(6,7)の長手方向に対して前記接着機(41)よりも外側に配置され、テープ(6,7)の対向方向に移動可能に支持され、前記一対のテープ(6,7)どうしを接触させて押さえるテープ寄せ機(21)であって、前記テープ(6,7)どうしを接触させた状態で、前記テープ長手方向に対して前記接着機(41)の外側から前記接着機(41)に向けてテープ(6,7)を押さえながら移動可能な前記テープ寄せ機(21)と、
を備えたことを特徴とする接ぎ木装置。 - 前記台木(2)及び穂木(3)に対してテープ長手方向の両側に隙間をあけた位置で前記テープ(6,7)どうしを接着する前記接着機(41)、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の接ぎ木装置。 - 前記一対のテープ(6,7)の一方のテープと他方のテープとが異なる物性を有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の接ぎ木装置。 - 前記台木(2)の切断面(2a)の鈍角側の頂点(2b)と前記穂木(3)の切断面(3a)の鋭角側の頂点(3b)とを揃えた状態で前記テープ(6,7)を接着させる
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の接ぎ木装置。 - 前記テープ(6,7)よりも下方に配置されて、前記台木(2)を固定する台木固定部材(51)と、
前記テープ(6,7)よりも上方に配置されて、前記穂木(3)を固定する穂木固定部材(52)と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の接ぎ木装置。 - 前記台木(2)を両側から挟む一対の台木固定具(54)を有し、前記テープ対向方向に対して、前記テープ(6,7)よりも外側の台木待機位置と、前記台木(2)を挟んで固定する台木固定位置との間で移動可能な前記台木固定部材(51)と、
前記穂木(3)を両側から挟む一対の穂木固定具(54)を有し、前記テープ対向方向に対して、前記テープ(6,7)よりも外側の穂木待機位置と、前記穂木(3)を挟んで固定する穂木固定位置との間で移動可能な前記穂木固定部材(52)と、
を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の接ぎ木装置。
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