JP7031436B2 - 改質ピッチ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は改質ピッチ及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、熱膨張係数
が制御されながらも高い硬度を有する黒鉛を得ることのできる改質ピッチ及びその製造方
法に関する。
コークスを骨材とした成形物である黒鉛製品は、高熱伝導、適度な熱膨張、耐熱性、高
い電気伝導性、高強度という優れた特性から冶金、電気、機械、化学、原子力などの幅広
い産業分野で利用されているが、いずれの用途においても高い硬度が求められている。ま
た、他の部材と組み合わせて高温下で使用する用途が多ことから適度な熱膨張係数を有す
ることが必要である。よって、任意の熱膨張係数においてより硬い黒鉛製品が好ましいと
言える。
一般的に黒鉛製品の熱膨張係数、及び硬さは骨材であるコークスにより決定される。か
かるコークスの熱膨張係数を制御する方法の一つとして、特許文献1ではキノリン不溶分
を多く含むコールタールピッチを原料として製造する方法が示されている。また、特許文
献2、3では、硬度を高めるために、コールタールピッチにカーボンブラックを添加する
製造方法が示されている。更に、特許文献5では、コールタール及び/又は石油系重質油
に樹脂を配合し、熱分解重縮合して得られたコークスによる熱膨張係数の制御方法が示さ
れている。
特公昭60-3118号公報 特開平2-69308号公報 特開2004-124014号公報 WO2002/040616
特許文献1に記載されている技術は熱膨張係数のみを任意に制御するものであり、熱膨
張係数が大きいコークスは高い硬度を示すものの、熱膨張係数が小さくなるほど硬度が低
下する傾向がある。また、特許文献2、3では、超微粒子かつ嵩密度の小さいカーボンブ
ラックをコールタールピッチ中に均一に分散させることは困難であるためカーボンブラッ
クの添加量には限界があった。更に、特許文献4ではコールタールや石油系重質油と樹脂
との混合物を加熱する際に主に樹脂に由来する大量の分解ガスの発生によりコークスの嵩
密度が小さくなり黒鉛製品の硬さ、強度が低下する可能性がある。以上のように、前述の
黒鉛製品の多くの特長を維持しつつ、熱膨張係数を任意に制御し、尚且つ高い硬度を示す
骨材としてのコークス及び、そのコークスの原料及びその製造方法は見出されていなかっ
た。
かかる現状を鑑みて、本発明の目的は、任意に制御した熱膨張係数の黒鉛製品において
より高い硬度を有するコークスの原料とすることのできる改質ピッチ及びその製造方法を
提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、キノリン不溶分及びトルエン
不溶分を特定量含む改質ピッチにより上記課題を解決し得ることを見出した。即ち、本発
明の要旨は以下の通りである。
[1]キノリン不溶分が50~99重量%、トルエン不溶分が60~99重量%であり、
かつβ成分([トルエン不溶分]-[キノリン不溶分])が10重量%以下である改質ピ
ッチ。
[2]熱重量分析による窒素雰囲気下での800℃までの重量減少率が45重量%以下で
ある、[1]に記載の改質ピッチ。
[3]熱重量分析による窒素雰囲気下での熱分解温度が170~250℃である、[1]
又は[2]に記載の改質ピッチ。
[4][1]乃至[3]のいずれか1つに記載の改質ピッチの製造方法であり、キノリン
不溶分が1重量%未満であるコールタールピッチを酸素含有ガスの存在下で加熱する、改
質ピッチの製造方法。
[5]前記加熱を200~400℃で12~30時間加熱を行う、[4]に記載の改質ピ
ッチの製造方法。
[6]前記加熱をキノリン不溶分が50~99重量%になるまで行う、[5]に記載の改
質ピッチの製造方法。
[7][1]乃至[3]のいずれか1つに記載の改質ピッチを400~700℃に加熱し
た後、800~1700℃に加熱する、か焼コークスの製造方法。
[8][7]に記載のか焼コークスの製造方法により得られたか焼コークスを2000~
3500℃に加熱する、黒鉛の製造方法。
本発明によれば、任意に制御した熱膨張係数の黒鉛製品においてより高い硬度を有する
コークスの原料とすることのできる改質ピッチ及びその製造方法が提供される。
実施例及び比較例における熱膨張係数とショア硬度の関係を示すグラフである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。なお、本
発明において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前
後の値を含むものとして用いることとする。
〔改質ピッチ〕
本発明の改質ピッチは、キノリン不溶分が50~99重量%、トルエン不溶分が60~
99重量%であり、かつβ成分([トルエン不溶分]-[キノリン不溶分])が10重量
%以下であるものである。
本発明の改質ピッチは、任意に制御した熱膨張係数の黒鉛製品においてより高い硬度を
有するコークスの原料を提供することができるという、効果を奏する。かかる効果が得ら
れる理由は次のように推定される。即ち、キノリン不溶分、トルエン不溶分、β成分を一
定の範囲に制御した改質ピッチを用いることで、ピッチコークスの結晶性を制御し、熱膨
張係数を任意に制御し、より高い硬度を有するコークスを製造することができる。
本発明の改質ピッチのキノリン不溶分は50~99重量%である。キノリン不溶分が5
0重量%未満であると、黒鉛の硬度の増加とともに熱膨張係数も大きくなり、熱膨張係数
を制御できない。また、製造上の容易さを考えるとキノリン不溶分は99重量%以下に制
限される。これらをより良好なものとする観点から、キノリン不溶分は、60重量%以上
であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、一方、98重量%以
下であることが好ましく、95重量%以下であることがより好ましい。なお、キノリン不
溶分は、コールタールピッチもしくは粉砕した改質ピッチを、溶剤キノリンと共に混合し
、不溶分重量を測定するJIS K 2425の方法に基づいて求められる。
また、本発明の改質ピッチのトルエン不溶分は60~99重量%である。トルエン不溶
分が50重量%未満であると、黒鉛の硬度の増加とともに熱膨張係数も大きくなり、熱膨
張係数を制御できない。製造上の容易さを考えるとトルエン不溶分は99重量%以下に制
限される。これらをより良好なものとする観点から、トルエン不溶分は、70重量%以上
であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましく、一方、98重量%以
下であることが好ましく、95重量%以下であることがより好ましい。なお、トルエン不
溶分は、コールタールピッチもしくは粉砕した改質ピッチを、溶剤トルエンと共に混合し
、不溶分重量を測定するJIS K 2425の方法に基づいて求められる。
更に、本発明の改質ピッチはβ成分([トルエン不溶分]-[キノリン不溶分])が1
0重量%以下である。改質ピッチのβ成分が10重量%超過であると、黒鉛の硬度の増加
とともに熱膨張係数も大きくなり、熱膨張係数を制御できない。これらをより良好なもの
とする観点から、本発明の改質ピッチのβ成分は、9重量%以下であることが好ましく、
8重量%以下であることがより好ましい。改質ピッチのβ成分含有量の下限値は特に制限
されず、0であるが、製造上の容易さの観点から好ましくは0.1重量%以上である。
本発明の改質ピッチは、ある程度重質化が進行していることが結晶性制御の観点から好
ましく、その指標として、熱重量分析による800℃までの重量減少率を用いることがで
きる。この観点からは45重量%以下であることが好ましく。40重量%以下であること
がより好ましく、35重量%以下であることが更に好ましい。一方、その下限値は特に制
限されず、0であるが、製造上の容易さの観点から好ましくは0.1重量%以上である。
この重量減少率は、窒素雰囲気下、10℃/分で昇温し重量を測定する方法で求めること
ができる。
本発明の改質ピッチは、熱重量分析による窒素雰囲気下での熱分解温度が低いと熱分解
反応が起こると共に揮発する成分が多く、歩留りが悪くなることから、熱分解温度は17
0℃以上であることが好ましく、熱分解反応による炭化の進行のしやすさの観点からは2
50℃以下であることが好ましい。また、これらの観点でより良好なものとするために、
この熱分解温度は、180℃以上であることがより好ましく、190℃以上であることが
更に好ましく、一方、230℃以下であることがより好ましく、220℃以下であること
が更に好ましい。この熱分解温度は、より具体的には、窒素雰囲気下、10℃/分で昇温
し重量を測定する方法において、減量挙動の低温側ベースライン外挿基線と減量最大傾斜
点の接線との交点より求めることができる。
〔改質ピッチの製造方法〕
本発明の改質ピッチの製造方法は、得られる改質ピッチのキノリン不溶分、トルエン不
溶分及びβ成分のそれぞれの量が前述の特定の範囲となるものであれば特に制限されない
が、好ましい製造方法の例としては、キノリン不溶分が1重量%未満であるコールタール
ピッチを酸素含有ガスの存在下で加熱する方法が挙げられる。
本発明において、ここで原料として用いる「コールタールピッチ」とは、石炭の乾留に
よって得られるコールタールを蒸留、精製して得られる混合物を意味する。コールタール
ピッチの成分としては通常、ナフタレン、アセナフテン、フェノキシベンゼン、メチルナ
フタレン、その他、三環以上の多環芳香族化合物等が含まれる。
また、原料として用いるコールタールピッチのキノリン不溶分は1重量%未満であり、
この量が1重量%以上であるとか焼コークスに金属不純物が多く残存し、各種製品の特性
に悪影響を与えるおそれがある。このため、原料として用いるコールタールピッチのキノ
リン不溶分は、好ましくは0.5重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以下で
ある。
コールタールピッチを酸素含有ガスの存在下で加熱する際、加熱条件としては、好まし
くは200~400℃、より好ましくは300~400℃で、好ましくは12~30時間
、より好ましくは15~20時間加熱することが好ましい。また、このとき、コールター
ルピッチのキノリン不溶分が50~99重量%になるまで加熱を行うことが好ましく、8
0~95重量%になるまで加熱を行うことがより好ましい。
コールタールピッチを酸素含有ガスの存在下で加熱する際、200℃以下では改質反応
が進行しにくいため、加熱温度は200℃以上が好ましく、より好ましくは300℃以上
である。一方、温度が400℃を超えるとコールタールピッチの燃焼や炭化が起こる恐れ
があるため、加熱温度は400℃以下が好ましく、より好ましくは390℃以下である。
また、加熱時間は、十分にキノリン不溶分を増加させるため、12時間以上が好ましく、
より好ましくは15時間以上である。一方、加熱時間をある程度行えば改質反応が完了し
ており、それ以上反応が進行しないことから、30時間以下が好ましく、より好ましくは
20時間以下である。また、このとき、コールタールピッチのキノリン不溶分が50~9
9重量%になるまで加熱を行うことが好ましく、80~95重量%になるまで加熱を行う
ことがより好ましい。
石炭を乾留する際に得られるコールタールを蒸留、精製して得られるコールタールピッ
チを空気もしくは酸素含有ガスの存在下で加熱することにより酸化脱水素反応による重質
化反応が起き、改質ピッチが得られる。酸素含有ガスの酸素濃度には制限はないが、通常
は空気もしくは空気(21体積%)よりも酸素濃度の低いガスが使用される。
〔か焼コークスの製造方法〕
本発明の改質ピッチを400~700℃に加熱した後、800~1700℃に加熱する
ことにより、か焼コークスを得ることができる。
最初の段階での400~700℃での加熱は熱分解により炭化を行い、改質ピッチが重
合、固化して生コークスを得る工程である。この工程での加熱温度は好ましくは450~
550℃である。また、この加熱処理は通常、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下で行わ
れる。
その後の800~1700℃での加熱は生コークス中に残留している揮発成分を揮発さ
せ、か焼コークスを得る工程である。この工程での加熱温度は好ましくは900~140
0℃である。また、この加熱処理における雰囲気は特に制約はないが、酸素含有率が低い
不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。
〔黒鉛の製造方法〕
本発明において、前述の製造方法により得られたか焼コークスを2000~3500℃
に加熱することにより、黒鉛を得ることができる。このとき、加熱条件は、2000℃以
上であることが原料由来の不純物を揮発させる観点で好ましく、この観点からより好まし
くは2200℃以上である。また、3500℃以下であると、黒鉛化の進行が停止した後
での余剰なエネルギー消費を防ぐ観点で好ましく、この観点からより好ましくは3000
℃以下である。なお、黒鉛を製造する際には、か焼コークスを上記温度範囲で焼成すれば
よいが、より好ましくは以下に説明するように、か焼コークスと結着成分の混合物を成形
したものを2000℃~3500℃で焼成することが好ましい。なお、この焼成において
は不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
[結着成分の混合と混練]
通常の黒鉛材料製造では、主要材料であるか焼コークス自身は融着性を有しない場合が
あるため、バインダーピッチなどの結着成分(バインダーピッチ)を混合して成形を行う
ことが好ましい。この際、か焼コークスとバインダーピッチを十分に馴染ませる目的で、
通常、バインダーピッチの軟化点以上で加温をしつつ、か焼コークスとバインダーピッチ
を混合する。この工程は混練と呼ばれ、黒鉛成形体の密度、硬度、電気抵抗などの諸物性
に大きく影響する。本発明でもバインダーピッチを加え、混練操作を行った上で成形体と
することも可能である。なお、ここでいうバインダーピッチとは、前述したコールタール
ピッチおよび、それを加熱改質したコールタールピッチを用いることができる。
[加圧成形]
本発明の製造方法は、特に、前記か焼の後、黒鉛化する前にか焼コークスを粉砕、バイ
ンダーピッチと混合し、加圧成形を行うことが好ましい。成形に使用するか焼コークスの
粒径は特に制限されないが、成形体硬度向上の観点から、200μm以下が好ましく、よ
り好ましくは150μm以下である。また、製造上の容易さから10μm以上が好ましく
、より好ましくは20μm以上である。か焼コークスとバインダーピッチの混合比は、少
なすぎると結着性に乏しく、多すぎると成形体が膨張することからか焼コークス100当
量に対してバインダーピッチ20当量~50当量が好ましい。より好ましくは25当量~
45当量である。加圧成形の方法としては金型成形、押出成形、冷間静水当方圧加圧成形
等が挙げられる。
加圧成形の条件として、温度は通常、80~200℃、好ましくは100~170℃で
ある。また、圧力は通常、1~100MPa、好ましくは10~50MPaである。
本発明の製造方法は、成形後、黒鉛化する前にバインダーピッチ由来の揮発分を揮発さ
せるため、か焼することが好ましい。成形体のか焼は通常、800℃~1800℃の間で
行われ、雰囲気は不活性雰囲気下が好ましい。
[含浸・再か焼]
成形体のか焼によって生成した空隙にさらに含浸ピッチを浸漬する工程をピッチ含浸と
いう。その後、再度か焼により結着成分を焼結するが、この含浸・再か焼を繰り返すこと
でより高密度化された黒鉛を得ることができる。この工程は成形体か焼後及び黒鉛化後に
行うことができるが、含浸ピッチの浸透し易さから成形体か焼後に行うことが望ましい。
以下、実施例により本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超え
ない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。なお、以下の実施例における
各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値
としての意味を持つものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施
例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
[実施例1]
(改質ピッチの製造)
キノリン不溶分が1重量%であるコールタールピッチ100gを空気流通下、380℃
で17時間加熱して改質し、キノリン不溶分が93重量%、トルエン不溶分が94重量%
の改質ピッチを得た。
(生コークスの製造)
改質ピッチ20gを加圧下で480℃に加熱して生コークスを得た。
(か焼コークスの製造)
得られた生コークスを窒素雰囲気下1300℃にて加熱してか焼コークスを得た。
(か焼コークスの成形と黒鉛の製造)
金型成形により加圧成形を行った。100~53μmに粉砕したか焼コークス粉1.3
gとバインダーピッチ0.39gを混合し、その混合物1.6gをφ20mmのコイン状
の金型に封入・加圧して、φ20mm×厚み、約4mmのコイン型成形体を得た。得られ
た成形体を不活性雰囲気下、1300℃で2時間か焼した後2800℃にて黒鉛化した。
得られた黒鉛化成形体を直方体に切り出して物性評価を行った。
(熱重量分析)
熱分解温度及び800℃までの重量減少率は日立ハイテクサイエンス社製の熱重量分析
装置(TG-DTA6300)にて、窒素雰囲気下、10℃/分で昇温し求めた。
(熱膨張係数の測定)
熱膨張係数測定はRigaku社製の熱機械分析装置(Thermo plus EV
O2/TMA)にて、200℃~1000℃間の成形体の長さ方向の寸法変化から線熱膨
張係数を算出した。
(成形体ショア硬度の測定)
ショア硬度測定には今井精機社製の硬さ試験機(ショア式D型)を用いて、直方体サンプ
ルの2面(成形時圧力をかけた面と断面)を3カ所ずつ測定し、計6カ所の平均値をサン
プルのショア硬度として採用した。
[比較例1]
実施例1の改質ピッチの代わりにキノリン不溶分が1重量%未満であるコールタールピ
ッチを用いた以外は実施例1と同様にして実施した。得られた黒鉛について実施例1と同
様の評価を行った。
[比較例2]
実施例1の改質ピッチの代わりにキノリン不溶分が5重量%、トルエン不溶分が13重
量%のコールタールピッチを用いた以外は実施例1と同様にして実施した。得られた黒鉛
について実施例1と同様の評価を行った。
表-1に実施例1及び比較例1、2の熱膨張係数、ショア硬度の詳細をまとめて示した
。なお、ショア硬度は比較例1の成形体のショア硬度で規格化した値を示した。
Figure 0007031436000001
図-1に実施例1及び比較例1、2の熱膨張係数、ショア硬度をそれぞれ比較した。比
較例1、2は改質処理を行っていないコールタールピッチを原料として使用したもので、
熱膨張が小さいが、ショア硬度も熱膨張同様に低いことが確認された。
一方、図-1において実施例1では比較例1に対して熱膨張、ショア硬度共に大きく、
また、比較例2に対して、熱膨張はほぼ同じであるがショア硬度は高いことが確認された
。このように本発明の改質ピッチを原料とした黒鉛は、改質処理を行っていないコールタ
ールピッチと比較して高熱膨張係数かつ高硬度の黒鉛となり、また、熱膨張係数が同じ場
合は本発明の改質ピッチの方が高硬度の黒鉛が合成可能であることが確認された。
本発明の改質ピッチ及びその製造方法を用いて得られる黒鉛は、熱膨張係数が低く、か
つ成形体硬度が高いことから、特に、冶金、電気、機械、化学、原子力用途等に利用され
る人造黒鉛として有用である。より具体的には、本発明の黒鉛は、発熱材・坩堝・断熱材
、集電体、減摩材、熱交材、原子炉の減速材・遮蔽物等として好ましく用いることができ
る。

Claims (9)

  1. キノリン不溶分が50~99重量%、トルエン不溶分が60~99重量%であり、かつβ成分([トルエン不溶分]-[キノリン不溶分])が10重量%以下であり、熱重量分析による窒素雰囲気下での熱分解温度が170~250℃である改質ピッチ。
  2. 熱重量分析による窒素雰囲気下での800℃までの重量減少率が45重量%以下である、請求項1に記載の改質ピッチ。
  3. 請求項1又は2に記載の改質ピッチの製造方法であり、キノリン不溶分が1重量%未満であるコールタールピッチを酸素含有ガスの存在下で加熱する、改質ピッチの製造方法。
  4. 前記加熱を200~400℃で12~30時間加熱を行う、請求項に記載の改質ピッチの製造方法。
  5. キノリン不溶分が50~99重量%、トルエン不溶分が60~99重量%であり、かつβ成分([トルエン不溶分]-[キノリン不溶分])が10重量%以下である改質ピッチの製造方法であり、キノリン不溶分が1重量%未満であるコールタールピッチを酸素含有ガスの存在下、200~400℃で12~30時間加熱する、改質ピッチの製造方法。
  6. 前記改質ピッチは、熱重量分析による窒素雰囲気下での熱分解温度が170~250℃である、請求項5に記載の改質ピッチの製造方法。
  7. 前記加熱をキノリン不溶分が50~99重量%になるまで行う、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の改質ピッチの製造方法。
  8. 請求項1又は2に記載の改質ピッチを400~700℃に加熱した後、800~1700℃に加熱する、か焼コークスの製造方法。
  9. 請求項に記載のか焼コークスの製造方法により得られたか焼コークスを2000~3
    500℃に加熱する、黒鉛の製造方法。
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