JP7147740B2 - 非晶性ポリアミド樹脂および成形品 - Google Patents

非晶性ポリアミド樹脂および成形品 Download PDF

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Description

本発明は、新規な非晶性ポリアミド樹脂および成形品に関する。特に、湿熱時の重量変化率が小さく、かつ、成形品とし、湿熱下においても、良好な外観を維持できる非晶性ポリアミド樹脂および前記非晶性ポリアミド樹脂を用いた成形品に関する。
近年、ジアミンとジカルボン酸を重縮合させてなる非晶性ポリアミド樹脂が検討されている。
例えば、特許文献1には、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを40モル%以上含むジアミン成分とイソフタル酸および/またはテレフタル酸を50モル%以上含むジカルボン酸成分からなる耐熱性ポリアミド樹脂が開示されている。
特開2010-285553号公報
非晶性ポリアミド樹脂は透明性を有する樹脂であり、かつ耐薬品性が高いことから、これまで、フィルムやサングラスなどに用いられていた。このような特徴に加えて、結晶性ポリアミド樹脂は成形品としたときにバリが出やすいのに対し、非晶性ポリアミド樹脂は成形品にしてもバリが出にくいというメリットがある。非晶性ポリアミド樹脂の用途を広げるため、近年、非晶性ポリアミド樹脂にも、湿熱時の重量変化率が小さく、かつ、成形品とし、湿熱下においたときにも、クラックや変形などを生じず、良好な外観を維持できることが求められている。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、非晶性ポリアミド樹脂であって、湿熱時の重量変化率が小さく、かつ、成形品とし、湿熱下で使用しても良好な外観を維持できるポリアミド樹脂、ならびに、前記非晶性ポリアミド樹脂を含む成形品を提供する。
上記課題のもと、下記手段<1>により、好ましくは<2>~<10>により、上記課題は解決された。
<1>ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位が、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む、非晶性ポリアミド樹脂。
<2>前記ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む、<1>に記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<3>前記炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む、<1>または<2>に記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<4>前記芳香族ジカルボン酸由来の構成単位が、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<5>前記ジアミン由来の構成単位の90モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含み、前記炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位の少なくとも一方を含み、前記芳香族ジカルボン酸由来の構成単位が、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む、<1>に記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<6>前記ジカルボン酸由来の構成単位における、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、芳香族ジカルボン酸由来の構成単位の比率(炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が、0.5~3.5である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<7>前記非晶性ポリアミド樹脂のガラス転移温度が130~220℃である、<1>~<6>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<8>JIS K7111-1に従ったノッチつきシャルピー衝撃強さが2.5kJ/m2以上である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<9>せん断速度122sec-1および測定温度280℃で測定した溶融粘度が、200~2300Pa・sである、<1>~<8>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂。
<10><1>~<9>のいずれか1つに記載の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物を成形してなる成形品。
本発明により、非晶性ポリアミド樹脂であって、湿熱時の重量変化率が小さく、かつ、成形品とし、湿熱下においても良好な外観を維持できるポリアミド樹脂、ならびに、前記非晶性ポリアミド樹脂を含む成形品を提供可能になった。
トルエンに対する耐薬品性を示す図である。 キシレンおよび硫酸水溶液に対する耐薬品性を示す図である。 水酸化ナトリウム水溶液および塩化カルシウム水溶液に対する耐薬品性を示す図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位が、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含むことを特徴とする。このような構成とすることにより、湿熱時の重量変化率が小さく、かつ、成形品とし、湿熱下においても変形やクラックなどが生じず良好な外観を維持できる非晶性ポリアミド樹脂が得られる。
このメカニズムは、イソホロンジアミンを用いることによって非晶性とし、かつ、α,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸の鎖の長さを長くすることによって、水を吸水しにくくして、湿熱時の重量変化を抑え、低吸水性を達成していることによると推測される。
さらに、溶融粘度が低く、特に、280℃における溶融粘度が200Pa・s以上である非晶性ポリアミド樹脂とすることも可能になる。加えて、ガラス転移温度が高く、特に、ガラス転移温度が130℃以上である非晶性ポリアミド樹脂とすることも可能になる。一般的に、α,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸の鎖の長さが長くなると、ガラス転移温度は低くなる傾向にあるが、本発明では、イソホロンジアミンを用いることにより、α,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸の鎖の長さを長くしても、高いガラス転移温度を達成可能であると推測される。
さらに、本発明の非晶性ポリアミド樹脂から形成される成形品は、上記性能を達成しつつ、曲げ強さおよびシャルピー衝撃強さ等の機械的強度にも優れるものとすることも可能になる。
このため、成形品としたときにバリが出にくい等の非晶性ポリアミド樹脂のメリットを生かしつつ、高温高湿下で求められる用途、例えば、低吸水性や寸法安定性が求められる用途でも使用可能になる。また、非晶性ポリアミド樹脂は一般的に高粘度であり、流動性が低い傾向にあるが、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、溶融粘度を低くでき、すなわち、流動性を高くできるため、成形性や押出加工性に優れるものとすることが可能になる。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位の70モル%以上が、好ましくは80モル%以上が、より好ましくは90モル%以上が、一層好ましくは95モル%以上が、より一層好ましくは99モル%以上がイソホロンジアミン由来の構成単位である。
イソホロンジアミン以外のジアミンとしては、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、パラフェニレンジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等が例示される。これらの他のジアミンは、1種類のみでも2種類以上であってもよい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸由来の構成単位が、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む。
前記ジカルボン酸由来の構成単位は、好ましくは30~80モル%、より好ましくは45~80モル%、さらに好ましくは60~80モル%、一層好ましくは65~80モル%が炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位である。
また、前記ジカルボン酸由来の構成単位は、好ましくは70~20モル%、より好ましくは55~20モル%、さらに好ましくは40~20モル%、一層好ましくは35~20モル%が芳香族ジカルボン酸由来の構成単位である。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂において、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸は、それぞれ、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上用いてもよい。2種類以上用いる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明では、ジカルボン酸由来の構成単位のうち、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位の合計量が90モル%以上を占めることが好ましく、95モル%以上を占めることがより好ましく、99モル%以上を占めることがさらに好ましい。
炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸は、炭素数8~12のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸が好ましい。炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9-ノナンジカルボン酸およびドデカン二酸が例示され、セバシン酸およびドデカン二酸の少なくとも一方が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸および2,6-ナフタレンジカルボン酸が例示され、イソフタル酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸および2,6-ナフタレンジカルボン酸の少なくとも1種が好ましく、2,6-ナフタレンジカルボン酸およびイソフタル酸少なくとも一方がより好ましい。また、本発明の非晶性ポリアミド樹脂の実施形態の一例として、テレフタル酸由来の構成単位を実質的に含まない形態が例示される。実質的に含まないとは、本発明の非晶性ポリアミド樹脂を構成するジカルボン酸由来の構成単位のうち、テレフタル酸由来の構成単位の割合が5モル%以下、好ましくは3モル%以下、より好ましくは1モル%以下であることをいう。
炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸以外のジカルボン酸(他のジカルボン酸)としては、炭素数8以下のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸、ピメリン酸)や脂環式ジカルボン酸(例えば、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸)が例示される。他のジカルボン酸は、1種類のみ用いてもよいし、2種類以上用いてもよい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸由来の構成単位における、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、芳香族ジカルボン酸由来の構成単位の比率(炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が、0.5~3.5であることが好ましく、0.8~3.2であることがより好ましく、2.0~3.1であることがさらに好ましい。このような範囲とすることにより、各種性能により優れた非晶性ポリアミド樹脂が得られる。
以下に、本発明の好ましい非晶性ポリアミド樹脂の実施形態を述べる。本発明がこれらの実施形態に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の第一の実施形態は、ジアミン由来の構成単位の90モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含み、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位の少なくとも一方を含み、芳香族ジカルボン酸由来の構成単位が、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む非晶性ポリアミド樹脂である。第一の実施形態では、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位のいずれか一方を含む態様および両方を含む態様が例示される。また、第一の実施形態では、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位のいずれか一方を含む態様および両方を含む態様が例示される。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の第二の実施形態は、第一の実施形態において、ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%のドデカン二酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む態様である。第二の実施形態では、(ドデカン二酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が2.8~3.2であることが好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の第三の実施形態は、第一の実施形態において、ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%のセバシン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む態様である。第三の実施形態では、(炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が0.8~2.5であることが好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の第四の実施形態は、第一の実施形態において、ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位を含む態様である。第四の実施形態では、(ドデカン二酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が2.8~3.2であることが好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の第五の実施形態は、第一の実施形態において、ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%のイソフタル酸由来の構成単位を含む態様である。第五の実施形態では、(炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が0.8~3.2であることが好ましい。
尚、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ジカルボン酸由来の構成単位とジアミン由来の構成単位から構成されるが、ジカルボン酸由来の構成単位およびジアミン由来の構成単位以外の構成単位や、末端基等の他の部位を含みうる。他の構成単位としては、ε-カプロラクタム、バレロラクタム、ラウロラクタム、ウンデカラクタム等のラクタム、11-アミノウンデカン酸、12-アミノドデカン酸等のアミノカルボン酸等由来の構成単位が例示できるが、これらに限定されるものではない。さらに、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、合成に用いた添加剤等の微量成分が含まれる場合もあるであろう。
本発明で用いるポリアミド樹脂は、通常95重量%以上、好ましくは98重量%以上が、より好ましくは99重量%以上がジカルボン酸由来の構成単位またはジアミン由来の構成単位である。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、リン原子含有化合物を添加して溶融重縮合(溶融重合)法により製造される。溶融重縮合法としては、溶融させた原料ジカルボン酸に原料ジアミンを滴下しつつ加圧下で昇温し、縮合水を除きながら重合させる方法、もしくは、原料ジアミンと原料ジカルボン酸から構成される塩を水の存在下で、加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を除きながら溶融状態で重合させる方法が好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂の重縮合系内に添加されるリン原子含有化合物としては、ジメチルホスフィン酸、フェニルメチルホスフィン酸、次亜リン酸、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸エチル、フェニル亜ホスホン酸、フェニル亜ホスホン酸ナトリウム、フェニル亜ホスホン酸カリウム、フェニル亜ホスホン酸リチウム、フェニル亜ホスホン酸エチル、フェニルホスホン酸、エチルホスホン酸、フェニルホスホン酸ナトリウム、フェニルホスホン酸カリウム、フェニルホスホン酸リチウム、フェニルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸ナトリウム、エチルホスホン酸カリウム、亜リン酸、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリフェニル、ピロ亜リン酸等が挙げられ、これらの中でも特に次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸リチウム、次亜リン酸カルシウム等の次亜リン酸金属塩がアミド化反応を促進する効果が高く、かつ着色防止効果にも優れるため好ましく用いられ、特に次亜リン酸カルシウムが好ましい。本発明で使用できるリン原子含有化合物はこれらの化合物に限定されない。
溶融重縮合で得られた本発明の非晶性ポリアミド樹脂は一旦取り出され、ペレット化された後、乾燥して使用されることが好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、せん断速度122sec-1、280℃における溶融粘度が、200Pa・s以上であることが好ましく、250Pa・s以上であることがより好ましい。前記溶融粘度の上限値は、2300Pa・s以下であることが好ましく、1000Pa・s以下であることがより好ましく、600Pa・s以下であることがさらに好ましく、550Pa・s以下であることが一層好ましく、490Pa・s以下であることがより一層好ましい。
溶融粘度の測定方法は、後述する実施例で記載する方法に従う。実施例で採用する機器が、廃版等により入手困難な場合は、他の同等の性能を有する機器を用いることができる。以下、他の測定方法についても、同様である。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、数平均分子量の下限値が8,000以上であることが好ましく、10,000以上であることがより好ましい。前記数平均分子量の上限値は25,000以下であることが好ましく、20,000以下であることがより好ましい。数平均分子量の測定方法は、後述する実施例で記載する方法に従う。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ガラス転移温度が130℃以上であることが好ましく、140℃以上であることがより好ましく、145℃以上であることがさらに好ましい。本発明ではこのような高いTgとすることができるため、高温条件下でも物性低下しにくいというメリットがある。ガラス転移温度の上限値は特に定めるものではないが、例えば、220℃以下であることが好ましく、200℃であってもよく、170℃以下でも十分実用レベルである。
ガラス転移温度の測定方法は、後述する実施例で記載する方法に従う。
本発明のポリアミド樹脂は、85℃、相対湿度(RH)85%の環境下に200時間静置した後の重量変化率が、7.0%以下であることが好ましく、6.0%以下であることがより好ましく、さらには、5.0%以下、4.6%以下、4.5%以下、4.2%以下であってもよい。前記重量変化率の下限値は、0%が望ましいが、2.0%以上、さらには3.0%以上でも実用レベルである。
本発明における非晶性のポリアミド樹脂とは、明確な融点を持たない樹脂であり、具体的には、結晶融解エンタルピーΔHmが5J/g未満であることをいい、3J/g以下が好ましく、1J/g以下がさらに好ましい。結晶融解エンタルピーは、後述する実施例で記載する方法に従って測定される。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、機械的強度に優れたポリアミド樹脂とすることができる。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、JIS K7171に従った曲げ弾性率が2.10GPa以上であることが好ましく、2.20GPa以上であることがより好ましい。上限値は特に定めるものではないが、例えば、4.00GPa以下、さらには3.50GPa以下であっても十分実用レベルである。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、JIS K7171に従った曲げ強さが100MPa以上であることが好ましく、110MPa以上であることがより好ましく、115MPa以上であることがさらに好ましい。上限値は特に定めるものではないが、例えば、170MPa以下、さらには150MPa以下であっても十分実用レベルである。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、JIS K7111-1に従ったノッチつきシャルピー衝撃強さが2.5kJ/m2以上であることが好ましく、3.0kJ/m2以上であることがより好ましく、4.0kJ/m2以上であることがさらに好ましい。上限値は特に定めるものではないが、例えば、8.0kJ/m2以下、さらには7.0kJ/m2以下であっても十分実用レベルである。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物を成形してなる成形品として用いることができる。前記組成物は、本発明の非晶性ポリアミド樹脂1種類または2種類以上のみからなってもよいし、他の成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、本発明の非晶性ポリアミド樹脂以外の他のポリアミド樹脂、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂、充填剤、艶消剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤、着色防止剤、ゲル化防止剤、耐衝撃改良剤、滑剤、着色剤、導電性添加剤等の添加剤を必要に応じて添加することができる。これらの添加剤は、それぞれ、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
他のポリアミド樹脂としては、具体的には、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド6/66(ポリアミド6成分およびポリアミド66成分からなる共重合体)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)、MPXD6(ポリメタパラキシリレンアジパミド)、MXD10(ポリメタキシリレンセバサミド)、MPXD10(ポリメタパラキシリレンセバサミド)およびPXD10(ポリパラキシリレンセバサミド)が例示される。これらの他のポリアミド樹脂は、それぞれ、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、結晶性ポリアミド樹脂の配合量が、本発明の非晶性ポリアミド樹脂の5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、本発明の非晶性ポリアミド樹脂以外の非晶性ポリアミド樹脂の配合量が、本発明の非晶性ポリアミド樹脂の5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。
ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂を例示できる。これらのポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂は、それぞれ、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、ポリアミド樹脂以外の熱可塑性樹脂の配合量が、本発明の非晶性ポリアミド樹脂の5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、強化繊維を配合して繊維強化樹脂組成物とすることができる。強化繊維としては、炭素繊維およびガラス繊維が例示される。繊維強化樹脂組成物としては、本発明の非晶性ポリアミド樹脂と強化繊維を含む組成物を溶融混練してなるペレット、本発明の非晶性ポリアミド樹脂を強化繊維に含浸または近接させたプリプレグなどが例示される。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形、延伸、真空成形などの公知の成形方法によって、成形することができる。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物を成形してなる成形品としては、フィルム、シート、薄肉成形品、中空成形品、繊維、ホース、チューブ等を含む各種成形品に用いることができる。
本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物は、エンジニアリングプラスチック用途に好ましく用いられる。かかる成形品の利用分野としては、自動車等輸送機部品、一般機械部品、精密機械部品、電子・電気機器部品、OA機器部品、建材・住設関連部品、医療装置、レジャースポーツ用品、遊戯具、医療品、食品包装用フィルム等の日用品、防衛および航空宇宙製品等が挙げられる。 本発明の成形品の実施形態の一例として、電子・電気機器部品の筐体、サングラス等が例示される。
特に、高温高湿下での低吸水性および寸法安定性が求められる用途に好ましく用いられる。
また、本発明の成形品の実施形態の他の一例として、本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物から形成される層を含む単層または多層容器が挙げられる。前記多層容器としては、ポリオレフィン樹脂を含む組成物から形成される層、本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物から形成される層、およびポリオレフィン樹脂を含む組成物から形成される層を、前記順に有する多層容器が例示される。ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、シクロオレフィンポリマー(COP)およびシクロオレフィンコポリマー(COC)が例示される。さらに、前記ポリオレフィン樹脂を含む組成物から形成される層と本発明の非晶性ポリアミド樹脂を含む組成物から形成される層の間に接着層を有していてもよい。このような多層容器は、食品や医薬品の容器として好ましく用いることができる。医薬品の容器としては、例えば、アンプル、バイアル、真空採血管、プレフィルドシリンジが例示される。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
尚、本実施例において、IPDAはイソホロンジアミンを、1,4-BACは1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを、DDAはドデカン二酸を、SAはセバシン酸を、AdAはアジピン酸を、2,6-NDCAは2,6-ナフタレンジカルボン酸を、PIAはイソフタル酸をそれぞれ示している。
実施例1
<樹脂IPD12N-1の合成>
撹拌機、分縮器、全縮器、圧力調整器、温度計、滴下槽およびポンプ、アスピレーター、窒素導入管、底排弁、ストランドダイを備えた内容積50Lの耐圧反応容器に、精怦したDDA(ライヤンハイマウントバイオプロダクツテクノロジー社製)8000g(34.74mol)、2,6-NDCA(ビーピー社製)2503g(11.58mol)、次亜リン酸カルシウム(関東化学社製)1.37g(0.0081mol)、酢酸ナトリウム(関東化学社製)0.6g(0.0073mol)を入れ、十分に窒素置換した後、反応容器内を密閉し、容器内を0.4MPaに保ちながら撹拌下180℃まで昇温した。180℃に到達後、反応容器内の原料へ滴下槽に貯めたIPDA(ダイセル・エボニック社製)7785g(45.71mol)の滴下を開始し、容器内を0.4MPaに保ちながら生成する縮合水を系外へ除きながら反応槽内を260℃まで昇温した。IPDAの滴下終了後、徐々に280℃まで昇温しつつ、反応容器内を徐々に常圧に戻し、次いでアスピレーターを用いて反応槽内を80kPaに減圧して縮合水を除いた。減圧中に撹拌機の撹拌トルクを観察し、所定のトルクに達した時点で撹拌を止め、反応槽内を窒素で加圧し、底排弁を開け、ストランドダイからポリマーを抜き出してストランド化したのち、冷却してペレタイザーによりペレット化することにより、ポリアミド樹脂を得た。得られたポリアミド樹脂について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
<溶融粘度の測定>
ポリアミド樹脂の溶融粘度は、キャピログラフを用い、ダイとして直径1mm×10mm長さのものを用い、見かけのせん断速度122sec-1、測定温度280℃、保持時間6分、ポリアミド樹脂の水分量1000重量ppm以下の条件で測定した。本実施例では、キャピログラフとして、(株)東洋精機製作所製のキャピログラフD-1を用いた。
<ガラス転移温度(Tg)の測定>
ガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、窒素気流中、室温から250℃まで昇温速度10℃/分で加熱したのち、ただちに室温以下まで冷却し、再び室温から250℃まで昇温速度10℃/分で加熱した際のガラス転移温度を測定した。本実施例では、示差走査熱量計として、(株)島津製作所製のDSC-60を用いた。
また、JIS K7121およびK7122に準じて、昇温過程におけるポリアミド樹脂の結晶融解エンタルピーΔHmを測定した。
<数平均分子量(Mn)の測定>
ポリアミド樹脂0.3gを、フェノール/エタノール=4/1(体積比)の混合溶剤に投入して、25℃で撹拌し、完全に溶解させた後、撹拌しつつ、メタノール5mLで容器内壁を洗い流し、0.01mol/L塩酸水溶液で中和滴定して末端アミノ基濃度[NH2]を求めた。また、ポリアミド樹脂0.3gを、ベンジルアルコールに、窒素気流下170℃で撹拌し、完全に溶解させた後、窒素気流下80℃以下まで冷却し、撹拌しつつメタノール10mLで容器内壁を洗い流し、0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して末端カルボキシル基濃度[COOH]を求めた。測定した末端アミノ基濃度[NH2](単位:μ当量/g)および末端カルボキシル基濃度[COOH](単位:μ当量/g)から、次式によって数平均分子量を求めた。
数平均分子量(Mn)=2,000,000/([COOH]+[NH2])
<曲げ試験>
得られたポリアミド樹脂ペレットを、120℃(露点-40℃)で24時間真空乾燥したのち、射出成形機(住友重機械工業(株)製、SE130DU-HP)にて、金型温度100℃、シリンダー温度を280℃の条件で、4mm×10mm×80mmの試験片を作製した。作製した試験片をJIS K7171に従った方法により、曲げ弾性率および曲げ強さを測定した。本実施例では、曲げ試験機として、(株)東洋精機製作所製のベンドグラフIIを用いた。
<湿熱試験>
<<重量変化率>>
上記曲げ試験で用いた試験片と同様の射出成形機および条件にて作製した60mm×60mm×2mmの試験片を85℃、相対湿度(RH)85%の環境下(湿熱下)に200時間静置した。重量変化率を以下の通り測定した。
重量変化率=[(湿熱下に置いた後の試験片の重量-湿熱下に置く前の試験片の重量)/湿熱下に置く前の試験片の重量]×100(単位:%)
<<外観>>
上記曲げ試験で用いた射出成形機および条件にて作製した60mm×60mm×2mmの試験片と同様の試験片を85℃、相対湿度(RH)85%の環境下(湿熱下)に200時間静置した。その後の試験片を目視により以下の通り評価した。Aが最もよく、B、Cの順に劣る。
A:変形およびクラックが認められなかった。
B:クラックが認められた。
C:変形が認められた。
<シャルピー衝撃強さ>
上記曲げ試験で用いた試験片と同様の試験片を、JIS K7144に従ってノッチつき試験片に加工した。得られた試験片について、JIS K7111-1に従って、ノッチつきシャルピー衝撃強さを測定した。
実施例2~6および比較例1~4
実施例1において、ポリアミド樹脂の原料であるジアミンおよびジカルボン酸を表1に示す通り変更し、各ポリアミド樹脂を合成した。
実施例1と同様に評価した。但し、比較例1の溶融粘度は、280℃を285℃に変更して測定した。結果を下記表1に示す。
Figure 0007147740000001
上記結果から明らかなとおり、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、85℃、相対湿度85%の条件下(湿熱下)に置いた後も、重量変化率が小さく、特に、5重量%以下とすることも可能になった。さらに、非晶性ポリアミド樹脂から形成される成形品は、湿熱下に置いた後も、成形品に変形が生じることなく、良好な外観を維持していた。
また、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、溶融粘度が低く、特に、280℃における溶融粘度を200Pa・s以上とすることも可能になった。加えて、本発明の非晶性ポリアミド樹脂は、ガラス転移温度が高く、特に、130℃以上とすることも可能になった。
さらに、本発明の非晶性ポリアミド樹脂から形成される成形品は、曲げ強さおよびシャルピー衝撃強さ等の機械的強度にも優れるものであった。
これに対し、α,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位の脂肪族鎖が短い場合(比較例1)、得られるポリアミド樹脂は、湿熱下に置いた後の重量変化率が大きかった。当該試験において、試験片の重量変化率は寸法変化率との相関があり、吸水することにより試験片が膨潤する為、重量変化率が大きい場合、試験片の寸法変化率も大きくなる。したがって、かかるポリアミド樹脂から形成される成形品は、寸法安定性に劣ることが分かった。さらに、ジカルボン酸由来の構成単位が75モル%のアジピン酸と、25モル%のイソフタル酸から構成される場合(比較例4)、耐衝撃性に著しく乏しく、射出成形が困難であった。
また、芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含まない場合(比較例2)、得られるポリアミド樹脂から形成される成形品の曲げ強さが劣るとともに、湿熱下に置いた後の外観にも劣ることが分かった。
さらに、ジアミン由来の構成単位として、イソホロンジアミン由来の構成単位以外の構成単位の割合が30モル%を超える場合(比較例3)、湿熱下に置いた後の重量変化率が大きく、かかるポリアミド樹脂から形成される成形品は、外観にも劣ることが分かった。
また、実施例1~6および比較例1~4に記載のポリアミド樹脂は、昇温過程における結晶融解エンタルピーΔHmがほぼ0J/gであり、非晶性ポリアミド樹脂であることが分かった。
<耐薬品性試験(曲げ試験強度保持率)>
実施例3で得られたポリアミド樹脂について、上記曲げ試験の欄で述べたとおり試験片を製造した。得られた試験片を23℃の薬品に浸漬した。薬品として、トルエン、キシレン、硫酸水溶液(10重量%)、水酸化ナトリウム水溶液(10重量%)、塩化カルシウム水溶液(10重量%)をそれぞれ用いた。
浸漬後、1日目、7日目、30日目、60日目、90日目、180日目について、それぞれ、曲げ試験による強度測定を実施した。強度保持率を以下の通り算出した。
強度保持率=[(薬品に浸漬した試験片の曲げ試験)/薬品溶剤に浸漬する前の試験片の曲げ試験]×100(単位:%)
また、ポリアミド樹脂を、グリルアミドTR55(エムス社製)またはグリルアミドTR90(エムス社製)に変え、他は同様に行った結果と比較した。
グリルアミドTR55は、イソフタル酸/ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタン/ω-ラウロラクタムの重縮合体(エムス社製)であり、グリルアミドTR90は、ドデカン二酸/ビス(3-メチル-4-アミノシクロヘキシル)メタンの重縮合体である。
上記耐薬品性の結果を図1~図3に示す。いずれの薬品についても、グリルアミドTR55およびグリルアミドTR90と同等以上の性能を達成した。

Claims (12)

  1. 非晶性ポリアミド樹脂を含み、
    前記非晶性ポリアミド樹脂が、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位から構成され、
    前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位が、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含み、
    前記炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位の少なくとも一方を含み、
    前記非晶性ポリアミド樹脂の95重量%以上が、ジカルボン酸由来の構成単位とジアミン由来の構成単位によって構成され、
    さらに、強化繊維を含む、
    エンジニアリングプラスチック用組成物
  2. 前記ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含む、請求項1に記載の組成物
  3. 前記芳香族ジカルボン酸由来の構成単位が、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む、請求項1または2に記載の組成物
  4. 前記ジアミン由来の構成単位の90モル%以上が、イソホロンジアミン由来の構成単位であり、
    前記ジカルボン酸由来の構成単位が、30~80モル%の炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と、70~20モル%の芳香族ジカルボン酸由来の構成単位を含み、
    前記炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位が、セバシン酸由来の構成単位およびドデカン二酸由来の構成単位の少なくとも一方を含み、
    前記芳香族ジカルボン酸由来の構成単位が、2,6-ナフタレンジカルボン酸由来の構成単位およびイソフタル酸由来の構成単位の少なくとも一方を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記ジカルボン酸由来の構成単位における、炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位と芳香族ジカルボン酸由来の構成単位の比率(炭素数8~14のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸由来の構成単位/芳香族ジカルボン酸由来の構成単位)が、0.5~3.5である、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物
  6. 前記非晶性ポリアミド樹脂のガラス転移温度が130~220℃である、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物
  7. 前記非晶性ポリアミド樹脂のJIS K7111-1に従ったノッチつきシャルピー衝撃強さが2.5kJ/m2以上である、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物
  8. 前記非晶性ポリアミド樹脂のせん断速度122sec-1および測定温度280℃で測定した溶融粘度が、200~2300Pa・sである、請求項1~のいずれか1項に記載の組成物
  9. 前記強化繊維が炭素繊維および/またはガラス繊維を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物を成形してなる成形品。
  11. エンジニアリングプラスチック用途に用いられる、請求項10に記載の成形品。
  12. 請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物を、射出成形、ブロー成形、押出成形、圧縮成形または真空成形によって成形することを含む、成形品の製造方法。
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