JP7155189B2 - スライドシート用の配索構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スライドシート用の配索構造に関する。
従来、スライドシートに配索されるワイヤハーネスがある。特許文献1には、車両の床面に設置されたスライドシート用のレールと、レールに対してスライド可能に取り付けられたスライダと、スライドシート側から延びるワイヤハーネスと、ワイヤハーネスをスライダに連結するとともにレールの側方かつレールに沿う方向に案内するガイド部材と、ワイヤハーネスをスライダの移動に伴って移動可能に収容する収容部と、を備えたワイヤハーネス配索装置が開示されている。
特開2019-68563号公報
シートクッションを跳ね上げ可能なスライドシートに対してワイヤハーネスを追従可能とできることが望まれている。
本発明の目的は、シートクッションを跳ね上げ可能なスライドシートに対してワイヤハーネスを追従させることができるスライドシート用の配索構造を提供することである。
本発明のスライドシート用の配索構造は、車室の側壁を構成する内装材の開口部に挿通されており、かつ前記内装材に沿って車両前後方向にスライド可能なスライドシートに対して接続されたワイヤハーネスと、前記スライドシートに配置され、前記ワイヤハーネスの巻き取りおよび前記ワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された巻き取り装置と、を備え、前記スライドシートは、前記内装材に沿って車両前後方向にスライドするスライド体と、前記内装材に向けて跳ね上げ可能なように前記スライド体によって支持されているシートクッションと、を有し、前記巻き取り装置は、前記シートクッションに配置されており、前記ワイヤハーネスは、前記巻き取り装置から引き出され、前記スライド体の側面から車幅方向に突出して前記開口部に挿通されていることを特徴とする。
本発明に係るスライドシート用の配索構造において、スライドシートは、内装材に沿って車両前後方向にスライドするスライド体と、内装材に向けて跳ね上げ可能なようにスライド体によって支持されているシートクッションと、を有する。巻き取り装置は、シートクッションに配置されており、ワイヤハーネスは、巻き取り装置から引き出され、スライド体の側面から車幅方向に突出して開口部に挿通されている。本発明に係るスライドシート用の配索構造によれば、シートクッションを跳ね上げ可能なスライドシートに対してワイヤハーネスを追従させることができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係るスライドシートの跳ね上げ状態を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る内装材およびスライダーを示す斜視図である。 図4は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図である。 図5は、実施形態に係る保持部材の平面図である。 図6は、実施形態に係る保持部材の分解斜視図である。 図7は、巻き取り装置および筒状部の配置例を示す平面図である。 図8は、巻き取り装置および筒状部の配置例を示す正面図である。 図9は、実施形態に係る筒状部の平面図である。 図10は、実施形態に係る筒状部の分解斜視図である。 図11は、実施形態に係る筒状部の断面図である。 図12は、実施形態に係る巻き取り装置の斜視図である。 図13は、実施形態に係る巻き取り装置の側面図である。 図14は、スライドシートが車両後方に位置しているときの配索経路を示す平面図である。 図15は、スライドシートが展開状態にあるときの巻き取り装置を示す正面図である。 図16は、スライドシートが跳ね上げ状態にあるときの巻き取り装置を示す正面図である。 図17は、実施形態の第1変形例に係るスライドシート用の配索構造の斜視図である。
以下に、本発明の実施形態に係るスライドシート用の配索構造につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図16を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、スライドシート用の配索構造に関する。図1は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図、図2は、実施形態に係るスライドシートの跳ね上げ状態を示す斜視図、図3は、実施形態に係る内装材およびスライダーを示す斜視図、図4は、実施形態に係るスライドシートの展開状態を示す斜視図、図5は、実施形態に係る保持部材の平面図、図6は、実施形態に係る保持部材の分解斜視図、図7は、巻き取り装置および筒状部の配置例を示す平面図、図8は、巻き取り装置および筒状部の配置例を示す正面図、図9は、実施形態に係る筒状部の平面図、図10は、実施形態に係る筒状部の分解斜視図である。
図11は、実施形態に係る筒状部の断面図、図12は、実施形態に係る巻き取り装置の斜視図、図13は、実施形態に係る巻き取り装置の側面図、図14は、スライドシートが車両後方に位置しているときの配索経路を示す平面図、図15は、スライドシートが展開状態にあるときの巻き取り装置を示す正面図、図16は、スライドシートが跳ね上げ状態にあるときの巻き取り装置を示す正面図である。図11には、図9のXI-XI断面が示されている。
図1には、本実施形態のスライドシート用の配索構造1が適用されたスライドシート10が示されている。スライドシート10は、車両100の車内に配置されている。スライドシート10は、車両100における後列のシートであり、例えば、前方から数えて三列目のシートである。本実施形態のスライドシート用の配索構造1は、図8等に示すように、車両100の車体側とスライドシート10とをワイヤハーネス2によって電気的に接続するための配索構造である。ワイヤハーネス2は、例えば、筒状の外装部材と、外装部材の内部に収容された複数本の電線と、を有する。複数本の電線は、例えば、電源線と、信号線と、を含む。
図1に示すように、車両100は、内装材5を有する。内装材5は、車両100における車室の側壁を構成する部材である。内装材5は、例えば、車体パネルに対して内面側に固定される。内装材5は、樹脂によって成型された部材であってもよい。内装材5は、車両前後方向Xおよび車両上下方向Hに沿って延在している。内装材5は、例えば、フロア部材102によって支持されている。
本実施形態のスライドシート10は、車両前後方向Xに沿ってスライド可能に構成されている。スライドシート10は、スライド体7、シートクッション8、シートバック9、およびスライダー11を有する。車両100は、スライド体7を案内するレール101を有する。レール101は、内装材5に対して車外側に配置されており、車体に対して固定されている。レール101は、車両前後方向Xに沿って延在している。スライド体7は、レール101によってスライド可能に支持されている。つまり、スライド体7は、車両100の車体によって車両前後方向Xにスライド可能に支持されている。スライダー11は、フロア部材102に配置されたレールによってスライド自在に支持される。
本実施形態のスライドシート10は、シートクッション8を跳ね上げ可能に構成されている。シートクッション8は、スライド体7に対して相対回転可能であるようにスライド体7に対して連結されている。シートクッション8の回転軸は、車両前後方向Xに沿っている。図2には、シートクッション8が跳ね上げられたスライドシート10が示されている。以下の説明では、スライドシート10においてシートクッション8が跳ね上げられた状態を単に「跳ね上げ状態」と称する。また、スライドシート10において、シートクッション8に乗員が着座できるように展開された状態を単に「展開状態」と称する。展開状態では、シートクッション8の座面80が車両上下方向Hの上側を向き、かつシートバック9が起こされている。
以下の説明では、展開状態におけるシートクッション8の姿勢を「第一姿勢」と称し、跳ね上げ状態におけるシートクッション8の姿勢を「第二姿勢」と称する。第一姿勢は、シートクッション8の座面80を車両上方に向けた姿勢である。第二姿勢は、シートクッション8の座面80を車幅方向Yにおいて内装材5と対向させた姿勢である。
シートクッション8が跳ね上げられる際には、まず、シートバック9が倒されてシートバック9がシートクッション8と一体化される。その後、シートクッション8およびシートバック9が内装材5に向けて起こされる。シートクッション8がスライド体7に対して相対回転することで、スライドシート10が跳ね上げ状態となる。跳ね上げ状態では、シートバック9の背面が内装材5と対向する。跳ね上げ状態において、シートバック9の背面が内装材5と接触してもよい。
スライド体7は、図3に示すスライダー70と、図4に示すアームレスト73と、を有する。図3に示すように、スライダー70は、本体71と、一対の支持部72,72と、を有する。本体71は、レール101によってスライド可能に支持されている。内装材5は、車両上下方向Hにおいてレール101と対向する対向部5aを有する。対向部5aには、貫通孔50が形成されている。貫通孔50は、対向部5aを板厚方向に沿って貫通している。また、貫通孔50は、本体71が挿通可能な幅を有し、かつ車両前後方向Xに沿って延在している。本体71は、貫通孔50から車両上方に向けて突出している。
支持部72は、本体71から上方に向けて突出している。一対の支持部72,72は、車両前後方向Xにおいて互いに対向している。支持部72には、支持孔72aが形成されている。支持孔72aは、車両前後方向Xに沿って形成された凹部または孔である。支持孔72aは、シートクッション8の回転軸を回転自在に支持する。支持孔72aには、シートクッション8の回転軸を支持する軸受が設けられてもよい。アームレスト73は、スライダー70と接続される。アームレスト73は、例えば、車両上下方向Hの上側からスライダー70を覆う。
内装材5は、開口部52を有する。開口部52は、内装材5を車幅方向Yに沿って貫通している。開口部52は、内装材5よりも車外側の空間と、内装材5よりも車内側の空間とを連通している。開口部52は、貫通孔50よりも車両上下方向Hの上側に位置している。開口部52の形状は、例えば、矩形である。開口部52は、例えば、車両上下方向Hにおいて支持部72と同じ高さ位置に配置される。
図1等に示すように、内装材5に対して保持部材4が取り付けられている。保持部材4は、内装材5に対して車外側に配置されており、かつ車幅方向Yにおいて開口部52と対向している。ワイヤハーネス2は、保持部材4に挿通され、保持部材4によって保持される。保持部材4に挿通されたワイヤハーネス2の端部は、例えば、車両の電源や制御装置に接続される。
図5および図6に示すように、保持部材4は、本体40およびカバー41を有する。本体40およびカバー41は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって成型されている。図6に示すように、本体40は、底壁42、第一側壁43、および第二側壁44を有する。底壁42、第一側壁43、および第二側壁44は、一体に形成されている。底壁42、第一側壁43、および第二側壁44によってワイヤハーネス2の通路45が形成されている。底壁42は、ワイヤハーネス2を下方から支持する壁部である。
第一側壁43および第二側壁44は、底壁42から立設されており、車両前後方向Xにおいて互いに対向している。第一側壁43は、直線部43aおよび湾曲部43bを有している。直線部43aは、車幅方向Yに沿って直線状に延在している。湾曲部43bの基端43cは、直線部43aにつながっている。湾曲部43bは、湾曲部43bの基端43cから先端43dへ向かうに従って第二側壁44から遠ざかるように湾曲している。
第二側壁44は、直線部44aおよび湾曲部44bを有する。直線部44aは、車幅方向Yに沿って直線状に延在している。直線部44aは、第一側壁43の直線部43aと対向しており、直線部43aと平行である。湾曲部44bの基端44cは、直線部44aにつながっている。湾曲部44bは、湾曲部44bの基端44cから先端44dへ向かうに従って第一側壁43から遠ざかるように湾曲している。
このように、第一側壁43および第二側壁44の形状は、湾曲部43b,44bの先端43d,44dへ向かうに従って湾曲部43b,44bの間隔が広がるテーパ形状である。従って、通路45の幅は、車幅方向Yの一端45aへ向かうに従って広がっている。本体40は、ワイヤハーネス2を保持する保持部49を有する。保持部49は、通路45から車幅方向Yに向けて突出している。ワイヤハーネス2は、例えば、保持部49に対してテープやバンド部材によって固定される。
カバー41は、本体40と係合して通路45を上側から覆う部材である。カバー41は、覆い部46および係合部47を有する。覆い部46および係合部47は、一体に形成されている。覆い部46は、上方から通路45を覆う部分である。覆い部46は、矩形部46aおよびテーパ部46bを有する。平面視における矩形部46aの形状は、略矩形である。矩形部46aは、第一側壁43の直線部43aから第二側壁44の直線部44aまでを覆うように形成されている。
平面視におけるテーパ部46bの形状は、車幅方向Yに沿って矩形部46aから遠ざかるに従って幅が広くなるテーパ形状である。テーパ部46bは、第一側壁43の湾曲部43bから第二側壁の湾曲部44bまでを覆うように形成されている。係合部47は、本体40に係合し、カバー41を本体40に対して固定する。
図7および図8に示すように、本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、スライドシート10に配置された巻き取り装置3および筒状部6を有する。巻き取り装置3は、シートクッション8に配置され、シートクッション8に固定されている。筒状部6は、スライド体7に配置されており、例えば、アームレスト73に固定されている。なお、図7に示すスライドシート10の位置は、車両前後方向Xに沿った可動範囲における中間位置である。中間位置では、車幅方向Yにおいて筒状部6が保持部材4と対向している。本実施形態のスライドシート10は、中間位置においてシートクッション8を跳ね上げることが可能である。
図9から図11に示すように、筒状部6は、筒形状の部材である。筒状部6は、車幅方向Yに沿って延在している。筒状部6は、第一端部6aおよび第二端部6bを有する。第一端部6aは、車幅方向Yにおける巻き取り装置3の側の端部であり、車幅方向Yに沿って巻き取り装置3の側に向けて開口している。第二端部6bは、車幅方向Yにおける内装材5の側の端部であり、車幅方向Yに沿って内装材5の側へ向けて開口している。筒状部6は、例えば、第二端部6bがアームレスト73の側面73aに露出するように配置される。
筒状部6は、本体60およびカバー61を有する。本体60およびカバー61は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって成型されている。図10に示すように、本体60は、底壁62、第一側壁63、および第二側壁64を有する。底壁62、第一側壁63、および第二側壁64は、一体に形成されている。底壁62、第一側壁63、および第二側壁64によってワイヤハーネス2の通路65が形成されている。底壁62は、ワイヤハーネス2を下方から支持する壁部である。
第一側壁63および第二側壁64は、底壁62の縁部から立設されており、車両前後方向Xにおいて互いに対向している。第一側壁63の形状および第二側壁64の形状は、湾曲形状である。第一側壁63は、第一端部63aおよび第二端部63bを有する。第二側壁64は、第一端部64aおよび第二端部64bを有する。第一端部63a,64aは、筒状部6の第一端部6aを構成する端部であり、第二端部63b,64bは、筒状部6の第二端部6bを構成する端部である。
車両前後方向Xにおける第一側壁63と第二側壁64との間隔W1は、第一端部63a,64aから第二端部63b,64bへ向かうに従って大きくなる。第一側壁63は、第一端部63aから第二端部63bへ向かうに従って第二側壁64から遠ざかるように湾曲している。第二側壁64は、第一端部64aから第二端部64bへ向かうに従って第一側壁63から遠ざかるように湾曲している。
底壁62は、車幅方向Yに対して傾斜している。図11に示すように、底壁62は、第一端部62aおよび第二端部62bを有する。第一端部62aは、筒状部6の第一端部6aを構成する端部であり、第二端部62bは、筒状部6の第二端部6bを構成する端部である。底壁62は、第一端部62aが第二端部62bよりも車両上下方向Hの下方に位置するように傾斜している。より詳しくは、車両前後方向Xと直交する断面における底壁62の断面形状は、湾曲形状である。底壁62の断面形状は、車両上方へ向けて凸の形状である。例示された底壁62では、第二端部62bが車幅方向Yと平行であり、第一端部62aにおいて車幅方向Yに対する傾斜角度が最大となっている。
第一側壁63および第二側壁64の高さは、底壁62の傾斜に応じて変化している。例えば、図11に示すように、第一側壁63の下端63cは、車幅方向Yに沿って第二端部6bから第一端部6aへ向かうに従って下方へ向かうように傾斜している。これにより、第一側壁63の高さH1は、車幅方向Yに沿って第二端部6bから第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。
カバー61は、本体60と係合して本体60を上側から覆う部材である。カバー61は、覆い部66および係合部67を有する。覆い部66および係合部67は、一体に形成されている。覆い部66は、底壁62、第一側壁63、および第二側壁64を上方から覆う部分である。図9に示すように、平面視における覆い部66の形状は、テーパ形状である。車両前後方向Xにおける覆い部66の幅W2は、第一端部6aから第二端部6bへ向かうに従って大きくなっている。係合部67は、本体60に係合し、カバー61を本体60に対して固定する。
覆い部66は、車幅方向Yに対して傾斜している。図11に示すように、覆い部66は、第一端部66aおよび第二端部66bを有する。第一端部66aは、筒状部6の第一端部6aを構成する端部であり、第二端部66bは、筒状部6の第二端部6bを構成する端部である。覆い部66は、第一端部66aが第二端部66bよりも車両上下方向Hの上方に位置するように傾斜している。より詳しくは、車両前後方向Xと直交する断面における覆い部66の断面形状は、湾曲形状である。覆い部66の断面形状は、車両下方に向けて凸の形状である。例示された覆い部66では、第二端部66bが車幅方向Yと平行であり、第一端部66aにおいて車幅方向Yに対する傾斜角度が最大となっている。
第一側壁63および第二側壁64の高さは、覆い部66の傾斜に応じて変化している。例えば、図11に示すように、第一側壁63の上端63dは、車幅方向Yに沿って第二端部6bから第一端部6aへ向かうに従って上方へ向かうように傾斜している。これにより、第一側壁63の高さH1は、車幅方向Yに沿って第二端部6bから第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。
筒状部6は、本体60および覆い部66によって囲まれた通路65を有する。通路65は、車幅方向Yに沿って筒状部6の第一端部6aから第二端部6bまで延在している。通路65の高さH2は、第一側壁63の高さH1と同等である。つまり、通路65の高さH2は、第二端部6bから第一端部6aへ向かうに従って大きくなる。つまり、車両上下方向Hに沿った筒状部6の幅は、第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。
図12および図13には、スライドシート10が展開状態にある場合(図8参照)の巻き取り装置3が示されている。言い換えると、図12および図13には、シートクッション8が第一姿勢にある場合の示す巻き取り装置3が示されている。図12および図13に示すように、巻き取り装置3は、本体30、筒状部31、および導出部32を有する。本体30、筒状部31、および導出部32は、例えば、絶縁性の合成樹脂によって成型されている。
本体30は、ワイヤハーネス2を収容する筐体である。本体30の形状は、例えば、軸方向の両端が閉塞されている円筒形状である。本体30の内部には、ワイヤハーネス2を巻き取る巻き取り機構が配置されている。巻き取り機構は、例えば、ワイヤハーネス2が巻き付けられる回転体と、ばねと、を含む。巻き取り装置3は、巻き取り機構によって、ワイヤハーネス2の巻き取りおよびワイヤハーネス2の繰り出しが可能となっている。本体30は、スライドシート10が展開状態にある場合に本体30の軸方向AXが車両上下方向Hと一致するようにシートクッション8に配置されている。
筒状部31は、筒状に形成されており、本体30から延出している。筒状部31は、基端部33と、湾曲部34と、傾斜部35と、テーパ部36と、を有する。基端部33は、筒状部31における最も基端側の部分であり、本体30の外周部から本体30接線方向に向けて延出している。スライドシート10が展開状態にある場合、本体30に対する基端部33の延出方向は、車幅方向Yである。基端部33は、本体30から内装材5の側に向けて延出している。
湾曲部34は、車両前後方向Xから見た場合の形状が湾曲形状の部分である。湾曲部34は、基端部33と傾斜部35とをつないでいる。湾曲部34は、例えば、円弧状に湾曲している。傾斜部35は、車幅方向Yおよび車両上下方向Hのそれぞれに対して傾斜している。スライドシート10が展開状態にある場合、傾斜部35は、湾曲部34から斜め上方へ向けて延在する。
テーパ部36は、筒状部31における最も先端側に位置している。例示されたテーパ部36の断面形状は、矩形である。テーパ部36の形状は、先端へ向かうに従って通路幅W3が大きくなるテーパ形状である。通路幅W3は、車両前後方向Xと直交する断面におけるテーパ部36の内径である。言い換えると、通路幅W3は、シートクッション8と共に巻き取り装置3が回動するときの回転方向に沿った幅である。通路幅W3は、筒状部の先端の開口部37において最大となる。
導出部32は、シート側の電線が導出される出口部である。シート側の電線は、本体30の内部においてワイヤハーネス2と電気的に接続される。シート側の電線は、導出部32から引き出されてスライドシート10の装置に接続される。
以下に説明するように、本実施形態のワイヤハーネス2は、車両前後方向Xに沿ったスライドシート10の移動に追従する。図14には、スライドシート10が車両前後方向Xの後方の位置に移動した状態が示されている。図14に示す筒状部6は、保持部材4に対して車両前後方向Xの後方に位置している。巻き取り装置3は、筒状部6が保持部材4から遠ざかる向きに移動する場合、ワイヤハーネス2を繰り出す。繰り出されたワイヤハーネス2は、保持部材4から筒状部6まで、内装材5の壁面5bに沿って車両前後方向Xに延在する。
ワイヤハーネス2は、巻き取り装置3から筒状部6まで車幅方向Yに沿って延在する。筒状部6は、筒状部6の内部においてワイヤハーネス2の延在方向を変化させる。上述したように、車両前後方向Xに沿った筒状部6の幅は、第二端部6bへ向かうに従って大きくなっている。これにより、ワイヤハーネス2は、筒状部6の内部において湾曲し、第二端部6bから車両前後方向Xに向けて延在する。
スライドシート10は、図7に示す中間位置から、車両前後方向Xに沿って前方に移動することもできる。この場合も、巻き取り装置3は、保持部材4に対する筒状部6の移動に応じてワイヤハーネス2を繰り出す。一方、巻き取り装置3は、筒状部6が保持部材4へ近づく向きに移動する場合、ワイヤハーネス2を巻き取る。巻き取り装置3は、ワイヤハーネス2に適度の張力を与え、ワイヤハーネス2を壁面5bに沿わせることができる。
図15には、スライドシート10が展開状態にあるときの巻き取り装置3、すなわちシートクッション8の姿勢が第一姿勢であるときの巻き取り装置3が示されている。図15に示すように、第一姿勢において、巻き取り装置3は筒状部6に対して車両下方に位置する。ワイヤハーネス2は、筒状部6から巻き取り装置3に向けて傾斜して延在する。より詳しくは、巻き取り装置3の開口部37は、筒状部6の第一端部6aの下端よりも下方に位置している。ワイヤハーネス2は、第一端部6aから巻き取り装置3の開口部37へ斜め下方に向けて延在している。
筒状部6は、筒状部6の内部においてワイヤハーネス2の延在方向を変化させる。上述したように、車両上下方向Hに沿った筒状部6の幅は、第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。これにより、ワイヤハーネス2は、筒状部6の内部において湾曲し、第一端部6aから斜め下方に向けて延出する。筒状部6がワイヤハーネス2を湾曲させるように形成されていることで、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷が発生しにくい。第一端部6aから延出したワイヤハーネス2は、開口部37から筒状部31に入り込む。筒状部31の先端にあるテーパ部36がテーパ形状を有していることから、ワイヤハーネス2に過度の曲げが発生しにくい。
図16には、スライドシート10が跳ね上げ状態にあるときの巻き取り装置3、すなわちシートクッション8の姿勢が第二姿勢であるときの巻き取り装置3が示されている。スライドシート10が跳ね上げ状態にある場合、巻き取り装置3の本体30の姿勢は、本体30の軸方向AXが車幅方向Yに沿う姿勢となる。このときに、筒状部31の基端部33は、本体30の下端部から下方に向けて延出している。傾斜部35は、湾曲部34から斜め下方に向けて延在する。
図16に示すように、第二姿勢において、巻き取り装置3は筒状部6に対して車両上方に位置する。ワイヤハーネス2は、筒状部6から巻き取り装置3に向けて傾斜して延在する。より詳しくは、巻き取り装置3の開口部37は、筒状部6の第一端部6aの上端よりも上方に位置している。ワイヤハーネス2は、第一端部6aから巻き取り装置3の開口部37へ斜め上方に向けて延在している。
筒状部6は、筒状部6の内部においてワイヤハーネス2の延在方向を変化させる。ワイヤハーネス2は、筒状部6の内部において湾曲し、第一端部6aから斜め上方に向けて延出する。筒状部6がワイヤハーネス2を湾曲させるように形成されていることで、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷が発生しにくい。第一端部6aから延出したワイヤハーネス2は、開口部37から筒状部31に入り込む。筒状部31の先端にあるテーパ部36がテーパ形状を有していることから、ワイヤハーネス2に過度の曲げが発生しにくい。
上記のように、本実施形態の巻き取り装置3において、テーパ部36がテーパ形状に形成されている。従って、シートクッション8が第一姿勢から第二姿勢に切り替えられるときや、シートクッション8が第二姿勢から第一姿勢に切り替えられるときに、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷が掛かりにくい。また、シートクッション8が跳ね上げられる際には、巻き取り装置3がワイヤハーネス2を繰り出すことでワイヤハーネス2を跳ね上げに追従させることができる。一方、シートクッション8が展開される際には、巻き取り装置3がワイヤハーネス2を巻き取ってワイヤハーネス2の余長を吸収することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、ワイヤハーネス2と、巻き取り装置3と、を有する。ワイヤハーネス2は、車室の側壁を構成する内装材5の開口部52に挿通されている。ワイヤハーネス2は、内装材5に沿って車両前後方向Xにスライド可能なスライドシート10に対して接続されている。巻き取り装置3は、スライドシート10に配置されており、かつワイヤハーネス2の巻き取りおよびワイヤハーネス2の繰り出しが可能に構成されている。
スライドシート10は、内装材5に沿って車両前後方向Xにスライドするスライド体7と、内装材5に向けて跳ね上げ可能なようにスライド体7によって支持されているシートクッション8と、を有する。巻き取り装置3は、シートクッション8に配置されている。ワイヤハーネス2は、巻き取り装置3から引き出され、スライド体7の側面から車幅方向Yに突出して開口部52に挿通されている。
本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1によれば、ワイヤハーネス2がスライド体7から車幅方向Yに突出して開口部52に挿通されていることで、車両前後方向Xに沿ったスライドシート10の移動にワイヤハーネス2を追従させることができる。また、巻き取り装置3がシートクッション8に配置されていることで、ワイヤハーネス2がシートクッション8の跳ね上げ動作に追従できる。よって、本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、シートクッション8を跳ね上げ可能なスライドシート10に対してワイヤハーネス2を追従させることができる。
本実施形態に係るスライドシート用の配索構造1は、筒状部6を有する。筒状部6は、スライド体7に配置されており、ワイヤハーネス2が挿通される部材である。シートクッション8は、第一姿勢と、第二姿勢と、に切り替え可能なようにスライド体7によって支持されている。第一姿勢は、シートクッション8の座面80を車両上方に向けた姿勢である。第二姿勢は、座面80を車幅方向Yにおいて内装材5と対向させた姿勢である。シートクッション8は、内装材5に向けて跳ね上げられることで第一姿勢から第二姿勢に切り替わる。
シートクッション8の姿勢が第一姿勢である場合、巻き取り装置3は筒状部6に対して車両下方に位置する。ワイヤハーネス2は、筒状部6から巻き取り装置3に向けて傾斜して延在する。一方、シートクッション8の姿勢が第二姿勢である場合、巻き取り装置3は筒状部6に対して車両上方に位置する。ワイヤハーネス2は、筒状部6から巻き取り装置3に向けて傾斜して延在する。このような構成により、シートクッション8の姿勢が第一姿勢および第二姿勢の何れであっても、ワイヤハーネス2の曲げ角度が小さく、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷が掛かりにくい。
本実施形態の筒状部6は、車幅方向Yに沿って延在している。筒状部6は、車幅方向Yにおける巻き取り装置3の側の端部である第一端部6aを有する。車両上下方向Hに沿った筒状部6の幅は、第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。これにより、図11に示すように、通路65の高さH2は、第一端部6aへ向かうに従って大きくなっている。よって、シートクッション8の姿勢が第一姿勢および第二姿勢の何れであっても、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷が掛かりにくい。
本実施形態の筒状部6は、車幅方向Yにおける内装材5の側の端部である第二端部6bを有する。車両前後方向Xに沿った筒状部の幅は、第二端部6bへ向かうに従って大きくなっている。これにより、図10に示すように、第一側壁63と第二側壁64との間隔W1は、第二端部6bへ向かうに従って大きくなっている。よって、スライドシート10が車両前後方向Xに移動する場合に、ワイヤハーネス2に過度の曲げ負荷がかかりにくい。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。図17は、実施形態の第1変形例に係るスライドシート用の配索構造の斜視図である。図17は、スライドシート用の配索構造1の要部を示しており、シートクッション8、シートバック9、およびアームレスト73の図示が省略されている。実施形態の第1変形例において、上記実施形態と異なる点は、例えば、内装材5が凹部51を有する点である。
図17に示すように、凹部51は、筒状部6の側とは反対側に向けて凹んでおり、車両前後方向Xに沿って延在している。凹部51には、開口部52が設けられている。開口部52は、内装材5よりも車外側の空間と、内装材5よりも車内側の空間とを連通している。ワイヤハーネス2は、開口部52に挿通されて車外側の空間に引き出される。ワイヤハーネス2は、例えば、開口部52に設けられた保持部によって保持される。実施形態の第1変形例の構成によれば、ワイヤハーネス2を車両前後方向Xに沿って凹部51に延在させることができる。これにより、ワイヤハーネス2がアームレスト73等と干渉しにくくなる。
[実施形態の第2変形例]
実施形態の第2変形例について説明する。巻き取り装置3の配置や形状は、実施形態で例示された配置や形状には限定されない。例えば、第一姿勢において、巻き取り装置3の軸方向AXは車両上下方向Hに対して傾斜していてもよい。例えば、第二姿勢において、巻き取り装置3の軸方向AXは、車幅方向Yに対して傾斜していてもよい。例えば、巻き取り装置3は、第一姿勢において開口部37が筒状部6と車幅方向Yに対向するように配置されていてもよい。
筒状部6の配置や形状は、実施形態で例示された配置や形状には限定されない。例えば、筒状部6は、アームレスト73の側面73aから第二端部6bが突出するように配置されてもよい。この場合、第二端部6bは、内装材5に向けて車幅方向Yに沿って突出する。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 スライドシート用の配索構造
2 ワイヤハーネス
3 巻き取り装置
4 保持部材
5 内装材
5a:対向部、 5b:壁面
6 筒状部
6a:第一端部、 6b:第二端部
7 スライド体
8:シートクッション、 9:シートバック
10 スライドシート
30:本体、 31:筒状部、 32:導出部、 33:基端部、 34:湾曲部、
35:傾斜部、 36:テーパ部、 37:開口部
40:本体、 41:カバー、
42:底壁、 43:第一側壁、 43a:直線部、 43b:湾曲部
44:第二側壁、 44a:直線部、 44b:湾曲部、
45:通路、 45a:一端
46:覆い部、 46a:矩形部、 46b:テーパ部
47:係合部
50:貫通孔、 51:凹部、 52:開口部
60:本体、 61:カバー、 62:底壁、 62a:第一端部、
62b:第二端部、 63:第一側壁、 63a:第一端部、 63b:第二端部、
64:第二側壁、 64a:第一端部、 64b:第二端部、 65:通路、
66:覆い部、 66a:第一端部、 66b:第二端部、 67:係合部
70 スライダー
71:本体、 72:支持部、 72a:支持孔
73 アームレスト
80 座面
AX 軸方向
H1:第一側壁の高さ、 通路の高さ
W1:第一側壁と第二側壁との間隔、 W2:覆い部の幅
X 車両前後方向、 Y:車幅方向、 H:車両上下方向

Claims (3)

  1. 車室の側壁を構成する内装材の開口部に挿通されており、かつ前記内装材に沿って車両前後方向にスライド可能なスライドシートに対して接続されたワイヤハーネスと、
    前記スライドシートに配置され、前記ワイヤハーネスの巻き取りおよび前記ワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された巻き取り装置と、
    を備え、
    前記スライドシートは、前記内装材に沿って車両前後方向にスライドするスライド体と、前記内装材に向けて跳ね上げ可能なように前記スライド体によって支持されているシートクッションと、を有し、
    前記巻き取り装置は、前記シートクッションに配置されており、
    前記ワイヤハーネスは、前記巻き取り装置から引き出され、前記スライド体の側面から車幅方向に突出して前記開口部に挿通されており、
    前記スライド体に配置され、前記ワイヤハーネスが挿通される筒状部を有し、
    前記シートクッションは、前記シートクッションの座面を車両上方に向けた第一姿勢と、前記座面を車幅方向において前記内装材と対向させた第二姿勢とに切り替え可能なように前記スライド体によって支持されており、
    前記シートクッションは、前記内装材に向けて跳ね上げられることで前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替わり、
    前記シートクッションの姿勢が前記第一姿勢である場合、前記巻き取り装置は前記筒状部に対して車両下方に位置し、前記ワイヤハーネスは、前記筒状部から前記巻き取り装置に向けて傾斜して延在し、
    前記シートクッションの姿勢が前記第二姿勢である場合、前記巻き取り装置は前記筒状部に対して車両上方に位置し、前記ワイヤハーネスは、前記筒状部から前記巻き取り装置に向けて傾斜して延在し、
    前記筒状部は、車幅方向に沿って延在しており、
    前記筒状部は、車幅方向における前記巻き取り装置の側の端部である第一端部を有し、
    車両上下方向に沿った前記筒状部の幅は、前記第一端部へ向かうに従って大きくなっている
    ことを特徴とするスライドシート用の配索構造。
  2. 前記筒状部は、車幅方向における前記内装材の側の端部である第二端部を有し、
    車両前後方向に沿った前記筒状部の幅は、前記第二端部へ向かうに従って大きくなっている
    請求項に記載のスライドシート用の配索構造。
  3. 車室の側壁を構成する内装材の開口部に挿通されており、かつ前記内装材に沿って車両前後方向にスライド可能なスライドシートに対して接続されたワイヤハーネスと、
    前記スライドシートに配置され、前記ワイヤハーネスの巻き取りおよび前記ワイヤハーネスの繰り出しが可能に構成された巻き取り装置と、
    を備え、
    前記スライドシートは、前記内装材に沿って車両前後方向にスライドするスライド体と、前記内装材に向けて跳ね上げ可能なように前記スライド体によって支持されているシートクッションと、を有し、
    前記巻き取り装置は、前記シートクッションに配置されており、
    前記ワイヤハーネスは、前記巻き取り装置から引き出され、前記スライド体の側面から車幅方向に突出して前記開口部に挿通されており、
    前記スライド体に配置され、前記ワイヤハーネスが挿通される筒状部を有し、
    前記シートクッションは、前記シートクッションの座面を車両上方に向けた第一姿勢と、前記座面を車幅方向において前記内装材と対向させた第二姿勢とに切り替え可能なように前記スライド体によって支持されており、
    前記シートクッションは、前記内装材に向けて跳ね上げられることで前記第一姿勢から前記第二姿勢に切り替わり、
    前記シートクッションの姿勢が前記第一姿勢である場合、前記巻き取り装置は前記筒状部に対して車両下方に位置し、前記ワイヤハーネスは、前記筒状部から前記巻き取り装置に向けて傾斜して延在し、
    前記シートクッションの姿勢が前記第二姿勢である場合、前記巻き取り装置は前記筒状部に対して車両上方に位置し、前記ワイヤハーネスは、前記筒状部から前記巻き取り装置に向けて傾斜して延在し、
    前記筒状部は、車幅方向における前記内装材の側の端部である第二端部を有し、
    車両前後方向に沿った前記筒状部の幅は、前記第二端部へ向かうに従って大きくなっている
    ことを特徴とするスライドシート用の配索構造。
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