JP7194012B2 - Ni-Cu合金 - Google Patents
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Cu:20.0質量%以上40.0質量%以下、
C:0.05質量%以上0.25質量%以下、
Si:2.0質量%以下、
Mn:1.5質量%以下、
Al:1.0質量%以上5.0質量%以下、
Ti:0.30質量%以上1.00質量%以下、
S:0.010質量%以下、
O:50ppm以下、
N:100ppm以下、
Mg:300ppm以下、
Ca:100ppm以下、
及び
B:50ppm以下
を含む。残部は、Ni及び不可避不純物である。平均結晶粒径とT断面積との比は、0.10/m以下である。
Cu:20.0質量%以上40.0質量%以下、
C:0.05質量%以上0.25質量%以下、
Si:2.0質量%以下、
Mn:1.5質量%以下、
Al:1.0質量%以上5.0質量%以下、
Ti:0.30質量%以上1.00質量%以下、
S:0.010質量%以下、
O:50ppm以下、
N:100ppm以下、
Mg:300ppm以下、
Ca:100ppm以下、
B:50ppm以下
及び
Nb、V及びWからなる群から選択された1種又は2種以上:1.000質量%以下
を含む。残部は、Ni及び不可避不純物である。平均結晶粒径とT断面積との比は、0.10/m以下である。
Cuは、合金の強度、耐食性及び加工性に寄与する。この観点から、Cuの含有率は20.0質量%以上が好ましく、22.0質量%以上がより好ましく、27.0質量%以上が特に好ましい。過剰のCuは、合金の熱間加工性を阻害する。熱間加工性の観点から、Cuの含有率は40.0質量%以下が好ましく、35.0質量%以下がより好ましく、33.0質量%以下が特に好ましい。
Cはマトリクスに固溶し、合金の強度を高める。強度の観点から、Cの含有率は0.05質量%以上が好ましく、0.08質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上が特に好ましい。Cが過剰であると、粗大な炭化物が析出する。この炭化物は、冷間加工時の割れを誘発する。冷間加工性の観点から、Cの含有率は0.25質量%以下が好ましく、0.20質量%以下がより好ましく、0.15質量%以下が特に好ましい。
Siは、脱酸剤として機能する。Siはさらに、合金の硬度を高める。これらの観点から、Siの含有率は0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.10質量%以上が特に好ましい。過剰のSiは、合金の靱性及び加工性を阻害する。靱性及び加工性の観点から、Siの含有率は2.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。
Mnは、脱酸剤として機能する。この観点から、Mnの含有率は0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が特に好ましい。過剰のMnは、熱間加工時の合金の、異常な酸化を招く。熱間加工性の観点から、Mnの含有率は1.5質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下が特に好ましい。
Alは、脱酸剤として機能する。Alはさらに、Niと反応する。この反応により、金属間化合物が析出する。この金属間化合物は、強度に寄与する。この金属間化合物はさらに、結晶粒の微細化にも寄与する。これらの観点から、Alの含有率は1.0質量%以上が好ましく、1.5質量%以上がより好ましく、2.0質量%以上が特に好ましい。熱間加工性の観点から、Alの含有率は5.0質量%以下が好ましく、4.0質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下が特に好ましい。金属間化合物の一例は、Ni3(Al,Ti)である。
Tiは、Niと反応する。この反応により、金属間化合物が析出する。この金属間化合物は、強度に寄与する。この金属間化合物はさらに、結晶粒の微細化にも寄与する。これらの観点から、Tiの含有率は0.30質量%以上が好ましく、0.35質量%以上がより好ましく、0.40質量%以上が特に好ましい。過剰のTiは、加工性を阻害する。過剰のTiを含む合金は、高価である。加工性及びコストの観点から、Tiの含有率は1.00質量%以下が好ましく、0.80質量%以下がより好ましく、0.65質量%以下が特に好ましい。金属間化合物の一例は、Ni3(Al,Ti)である。
Ni-Cu合金が、不純物以外のSを含まないことが好ましい。不純物としてのSの含有率は、0.001質量%以上である。熱間加工性の観点から、Sの含有率は0.010質量%以下が好ましく、0.008質量%以下がより好ましく、0.005質量%以下が特に好ましい。
Ni-Cu合金が、不純物以外のOを含まないことが好ましい。不純物としてのOの含有率(質量基準)は、1ppm以上である。熱間加工性及び冷間加工性の観点から、Oの含有率は50ppm以下が好ましく、45ppm以下がより好ましく、40ppm以下が特に好ましい。
Nは、他の元素と反応して窒化物を形成する。この窒化物は、結晶粒の粗大化を抑制する。この窒化物は、合金の靱性に寄与する。これらの観点から、Nの含有率(質量基準)は5ppm以上が好ましく、10ppm以上がより好ましく、15ppm以上が特に好ましい。Nが過剰であると、粗大な窒化物が生成する。粗大な窒化物はNi-Cu合金の靱性を阻害し、従って冷間加工性を阻害する。冷間加工性の観点から、Nの含有率は100ppm以下が好ましく、90ppm以下がより好ましく、80ppm以下が特に好ましい。
Mgは、脱酸能力及び脱硫能力に優れる。Mgは、Sと化合物を形成する。この化合物を含むNi-Cu合金では、マトリックス中のS量が小さい。この合金では、Sの粒界への偏析が抑制される。この合金は、熱間加工性に優れる。この観点から、Mgの含有率(質量基準)は50ppm以上が好ましく、70ppm以上がより好ましく、100ppm以上が特に好ましい。Mgが過剰であると、MgとNiとの化合物が多量に形成される。この化合物は低融点であり、Ni-Cu合金の熱間加工性を阻害する。熱間加工性の観点から、Mgの含有率は300ppm以下が好ましく、270ppm以下がより好ましく、250ppm以下が特に好ましい。
Caは、脱酸能力及び脱硫能力に優れる。Caは、Sと化合物を形成する。この化合物を含むNi-Cu合金では、マトリックス中のS量が小さい。この合金では、Sの粒界への偏析が抑制される。この合金は、熱間加工性に優れる。この観点から、Caの含有率(質量基準)は2ppm以上が好ましく、5ppm以上がより好ましく、10ppm以上が特に好ましい。Caが過剰であると、CaとNiとの化合物が多量に形成される。この化合物は低融点であり、Ni-Cu合金の熱間加工性を阻害する。熱間加工性の観点から、Caの含有率は100ppm以下が好ましく、90ppm以下がより好ましく、80ppm以下が特に好ましい。
Bは、粒界に偏析する。Bにより、有害元素の粒界偏析が阻止され、粒界が強化される。Bはさらに、粒界炭化物を微細化する。Bを含むNi-Cu合金は、熱間加工性に優れる。この観点から、Bの含有率(質量基準)は5ppm以上が好ましく、10ppm以上がより好ましく、12ppm以上が特に好ましい。Bは、Ni-Cu合金の融点を降下させる。過剰のBを含むNi-Cu合金は、熱間加工性に劣る。熱間加工性の観点から、Bの含有率は50ppm以下が好ましく、40ppm以下がより好ましく、30ppm以下が特に好ましい。
このNi-Cu合金の残部は、Ni及び不可避的不純物である。合金の強度、耐食性及び加工性の観点から、Niの含有率は50質量%以上80質量%以下が好ましく、60質量%以上70質量%以下が好ましい。
Ni-Cu合金が、Nb、V及びWからなる群から選択された1種又は2種以上を含有してもよい。Nb、V及びWのそれぞれは、Cと結合して炭化物を形成する。この炭化物は、結晶粒の微細化、及びNi-Cu合金の強度に寄与しうる。この観点から、Nb、V及びWの合計含有率は0.020質量%以上が好ましく、0.200質量%以上がより好ましく、0.400質量%以上が特に好ましい。Nb、V及びWが過剰であると、粗大な炭化物が生じる。この炭化物は、冷間加工時の割れを誘発する。冷間加工性の観点から、Nb、V及びWの合計含有率は2.000質量%以下が好ましく、1.500質量%以下がより好ましく、1.000質量%以下が特に好ましい。
原料を真空誘電溶解炉にて溶融し、この原料からインゴットを得た。このインゴットに熱間鍛造を施した。この熱間鍛造のときのインゴットの温度は、1100℃から1200℃であった。この熱間鍛造により、その材質が実施例1に係るNi-Cu合金であり、直径が20mmである丸棒を得た。この丸棒の組成が、下記の表1に示されている。
組成を下記の表1-3に示されるように調製した他は実施例1と同様にして、丸棒を得た。
前述の丸棒を、595℃から480℃まで炉冷した。この炉冷の冷却速度は、10℃/hrから15℃/hrであった。さらにこの丸棒を、480℃から空冷した。この空冷は、時効処理に相当する。この丸棒から、試験片(JIS 14A)を切り出した。この試験片の平行部の径は、6mmであった。この試験片を、常温での引張り試験に供し、引張強さを測定した。引張強さが1000N/mm2以上である合金の格付けを「A」とし、引張強さが1000N/mm2未満である合金の格付けを「B」とした。この結果が、下記の表1-3に示されている。
前述の引張り試験における格付けがAである丸棒から、試験片を切り出した。この試験片では、直径は8mmであり、長さは100mmであった。この試験片を、グリーブル試験機による引張り試験に供し、1100℃における絞り率を測定した。絞り率が70%以上である合金の格付けを「A」とし、絞り率が70%未満である合金の格付けを「B」とした。この結果が、下記の表1-3に示されている。
前述の熱間加工性試験における格付けがAである丸棒を、冷間据え込み試験に供した。この試験での加工率は、70%であった。加工後の合金の表面を、目視で観察した。疵及び割れがない合金の格付けを「A」とし、疵又は割れがある合金の格付けを「B」とした。この結果が、下記の表1-3に示されている。
Claims (2)
- その材質がNi-Cu合金である丸棒であって、
上記Ni-Cu合金が、
Cu:20.0質量%以上40.0質量%以下、
C:0.05質量%以上0.25質量%以下、
Si:2.0質量%以下、
Mn:1.5質量%以下、
Al:1.0質量%以上5.0質量%以下、
Ti:0.30質量%以上1.00質量%以下、
S:0.010質量%以下、
O:50ppm以下、
N:100ppm以下、
Mg:300ppm以下、
Ca:100ppm以下、
及び
B:50ppm以下
を含み、残部がNi及び不可避不純物であり、
上記丸棒の、平均結晶粒径と長手方向に対して垂直な断面の面積との比が、0.10/m以下である、丸棒。 - その材質がNi-Cu合金である丸棒であって、
上記Ni-Cu合金が、
Cu:20.0質量%以上40.0質量%以下、
C:0.05質量%以上0.25質量%以下、
Si:2.0質量%以下、
Mn:1.5質量%以下、
Al:1.0質量%以上5.0質量%以下、
Ti:0.30質量%以上1.00質量%以下、
S:0.010質量%以下、
O:50ppm以下、
N:100ppm以下、
Mg:300ppm以下、
Ca:100ppm以下、
B:50ppm以下
及び
Nb、V及びWからなる群から選択された1種又は2種以上:1.000質量%以下
を含み、残部がNi及び不可避不純物であり、
上記丸棒の、平均結晶粒径と長手方向に対して垂直な断面の面積との比が、0.10/m以下である、丸棒。
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|---|---|---|---|---|
| JP2005023346A (ja) | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 熱間加工性に優れたNi基合金の精錬方法 |
| JP2006063395A (ja) | 2004-08-27 | 2006-03-09 | Nippon Yakin Kogyo Co Ltd | 再加熱割れ感受性が低く、熱間加工性に優れるNi−Cu−Al合金 |
| JP2007186728A (ja) | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 加工性及び耐メタルダスティング性に優れた金属材料 |
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|---|---|---|---|---|
| JPH0723524B2 (ja) * | 1984-11-14 | 1995-03-15 | 住友金属工業株式会社 | Cu含有Ni基合金の熱間加工法 |
| JPH04329843A (ja) * | 1991-05-01 | 1992-11-18 | Daido Steel Co Ltd | 耐海水高強度ニッケル合金の製造方法 |
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