〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1に係る箱型簡易室1を、図1~図10を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1に係る扉2が閉状態の箱型簡易室1の斜視図であり、図2は、扉2が開状態の箱型簡易室1の斜視図であり、図3は、箱型簡易室1の分解斜視図である。箱型簡易室1は、組立式のベッドとして利用されるものであり、その外観は、組み立てられた状態で、横長の直方体状をなしている。この箱型簡易室1の内部には、体を横に倒した状態(つまり、寝た状態)の利用者を収容可能な横長の空間(内部空間)Sが形成される。
箱型簡易室1は、扉2、天板3、底板4、1組の側板5,6、奥板7を備えている。箱型簡易室1は、扉2が配置される側を「正面」とし、その奥側に、奥板7が配置されている。また、箱型簡易室1を正面から見た際に、その左側に側板5が配され、右側に側板6が配される。そのため、側板5を、「左側板5」と称し、側板6を、「右側板6」と称する場合がある。また、箱型簡易室1の奥行方向を、「前後方向」と称する場合がある。
天板3及び底板4は、各々が略水平に配され、かつ互いに平行に配される。底板4は、その表面(内表面)4aが上方を向く形で床面等の上に配置される。天板3は、底板4との間に間隔を保ちつつ、底板4に対して平行に配される。また、1組の側板5,6は、各々が底板4から起立するように配され、かつ互いに平行に配される。
側板5,6は、箱型簡易室1の左右の壁を構成するものである。一方の側板(左側板)5は、2つの側板ユニット5A,5Bを組み合わせたものからなる。側板ユニット5A及び側板ユニット5Bは、略同じ大きさの板状をなしており、前側(正面側)に、側板ユニット5Aが配され、奥側に側板ユニット5Bが配されている。前側の側板ユニット5Aと奥側の側板ユニット5Bとが、前後で並ぶように配置されることで、1枚の側板5が形成される。また、他方の側板(右側板)6は、2つの側板ユニット6A,6Bを組み合わせたものからなる。側板ユニット6A及び側板ユニット6Bは、略同じ大きさの板状をなしており、前側に側板ユニット6Aが配され、奥側に側板ユニット6Bが配されている。前側の側板ユニット6Aと奥側の側板ユニット6Bとが、前後で並ぶように配置されることで、1枚の側板6が形成される。
なお、側板5,6は、左右対称の関係にある構造であること以外は、基本的に互いに同じ構成である。そのため、ここでは、側板(左側板)5を例に挙げて説明する。
図4は、内表面5a側から見た左側板5の説明図である。図4の左側が、箱型簡易室1の前側に対応し、図4の右側が、箱型簡易室1の奥側に対応する。
側板(左側板)5は、板状の側板本体部51を備えている。側板本体部51は、側板ユニット5A用の側板本体部51Aと、側板ユニット5B用の側板本体部51Bとからなり、それらが前後で並ぶように配置されることで、1枚の矩形状の側板本体部51が形成される。
側板本体部51は、所定の厚みを有する合成樹脂製の発泡性板材(例えば、発泡ポリスチレン、ウレタンフォーム、スタイロフォーム(登録商標)等)からなる。側板本体部51は、平面視で長方形状であり、側板5(側板本体部51)の厚みは、例えば、20mm以上、好ましくは25mm以上、40mm以下、好ましくは35mm以下に設定される。特に、側板5(側板本体部51)の厚みは、30mmが好ましい。なお、側板5以外の他の壁材(合成樹脂製の発泡性板材)の厚みも、側板5と同程度である。側板5等の壁材の厚みが、上記範囲であると、自立可能であり、適度な強度(利用者の手足等が当たっても破損し難い適度の強度)を備えつつ、適度な重さでハンドリング性に優れる。
側板本体部51は、天板3が載せられる上端面51aと、上端面51aの長手方向に沿うように上端面51aに形成される上側条溝部52と、底板4に載せられる下端面51bと、下端面51bの長手方向に沿うように下端面51bに形成される下側条溝部53とを備えている。なお、側板本体部51の上端面51aには、天板3の側端部が載せられる。また、側板本体部51の下端面51bは、側板本体部51が起立した状態で、底板4の側端部に載せられる。
上端面51aは、前後方向に細長く延びた矩形状(帯状)の平坦な面からなる。そのような上端面51aの短手方向(幅方向)の略中央に、上方から下方に向かって凹部状に窪んだ上側条溝部52が形成されている。上側条溝部52は、上端面51aの長手方向に沿いつつ、側板(左側板)5の前端部5c側から後端部5d側に亘って直線状に形成されている。上側条溝部52は、側板本体部51の厚み方向(上端面51aの短手方向)の中央部に形成される。上側条溝部52の溝幅(短手方向における幅)は、側板5(側板本体部51)の厚み等に応じて適宜、設定されるが、例えば、1mm~10mmに設定される。また、上側条溝部52の深さは、挿入される上側挿入板の幅方向の長さ(短手方向の長さ、挿入幅)に応じて、例えば、10mm~25mに設定される。なお、側板5等の壁材に形成される他の溝部の溝幅も、上側条溝部52の溝幅と同程度であり、他の溝部の深さも、上側条溝部52の深さと同程度である。また、上側条溝部52等の溝部は、公知の加工装置(例えば、発泡スチロールカッター)を利用して、側板5等の壁材に形成される。
下端面51bも、上端面51aと同様、前後方向に細長く延びた矩形状(帯状)の平坦な面からなり、そのような下端面51bの短手方向(幅方向)の略中央に、下方から上方に向かって凹部状に窪んだ下側条溝部53が形成されている。下側条溝部53は、下端面51bの長手方向に沿いつつ、側板(左側板)5の前端部5c側から後端部5d側に亘って直線状に形成されている。下側条溝部53の溝幅(短手方向における幅)は、上側条溝部52の溝幅と同程度に設定される。また、下側条溝部53の深さは、挿入される上側挿入板の幅方向の長さ(短手方向の長さ)に応じて、例えば、上側条溝部52の深さと同程度に設定される。
側板5は、天板3に対して、上側挿入板54を利用して接続されると共に、底板4に対して、下側挿入板55を利用して接続される。
上側挿入板54は、前後方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなる。このような上側挿入板54は、例えば、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、上側挿入板54は、長辺側(長手方向側)の一方の縁部54aが、天板3に設けられる天板条溝部(後述)に挿入され、かつ他方の縁部54bが、側板5の上端面51aに形成された上側条溝部52に挿入される形で、天板3と側板5とを接続する。上側挿入板54の厚みは、上側条溝部52の溝幅(短手方向における幅)以下に設定され、例えば、1mm~10mmに設定される。
下側挿入板55は、上側挿入板54と同様、前後方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなる。このような下側挿入板55は、例えば、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、下側挿入板55は、長辺側(長手方向側)の一方の縁部55bが、底板4に設けられる底板条溝部(後述)に挿入され、かつ他方の縁部55aが、側板5の下端面51bに形成された下側条溝部53に挿入される形で、側板5と底板4とを接続する。本実施形態の場合、下側挿入板55は、上述した上側挿入板54と共通化されており、同じ形状、同じ材質等からなる。
なお、側板(右側板)6は、側板(左側板)5と同様、板状の側板本体部61を備えており、側板ユニット6A用の側板本体部61Aと、側板ユニット6B用の側板本体部61Bとからなり、それらが前後で並ぶように配置されることで、1枚の矩形状の側板本体部61が形成される。また、側板6にも、側板5と同様、天板3が載せられる上端面61aと、上端面61aの長手方向に沿うように上端面61aに形成される上側条溝部62と、底板4に載せられる下端面61bと、下端面61bの長手方向に沿うように下端面61bに形成される下側条溝部63とを備えている。
また、側板6は、側板5と同様、天板3に対して、上側挿入板64を利用して接続されると共に、底板4に対して、下側挿入板65を利用して接続される。上側挿入板64及び下側挿入板65は、上述した上側挿入板54等と共通化されており、同じ形状、同じ材質等からなる。上側挿入板64の長手方向における一方の縁部64aは、天板3に設けられる天板条溝部(後述)に挿入され、他方の縁部65bは、側板6の上端面61aに形成された上側条溝部62に挿入される。また、下側挿入板65の長手方向における一方の縁部65bは、底板4に設けられる底板条溝部(後述)に挿入され、かつ他方の縁部65aは、底板4の下端面61bに形成された下側条溝部63に挿入される。
本実施形態の場合、組み立て前の状態において、側板ユニット5A、側板ユニット5B、側板ユニット6A及び側板ユニット6Bは、すべて同じ形であり、構造が共通化されている。そのため、本実施形態の箱型簡易室1は、製造コスト的に優れている。
また、組み立て時において、側板ユニット5A,5B同士、及び側板ユニット6A,6B同士は、必要に応じて、粘着テープや布テープ等の公知の接続手段を利用して、互いに接続されてもよい。
図5は、外表面3b側から見た天板3の斜視図である。図5の左側が、箱型簡易室1の前側に対応し、図5の右側が、箱型簡易室1の奥側(後側)に対応する。
天板3は、箱型簡易室1の天井を構成するものであり、2つの天板ユニット3A,3Bを組み合わせたものからなる。天板ユニット3A及び天板ユニット3Bは、略同じ大きさの板状をなしており、前側から奥側(後側)に向かって、天板ユニット3A及び天板ユニット3Bの順に並ぶように配されている。これらの天板ユニット3A,3Bが、この順で前後で並ぶように配置されることで、1枚の天板3が形成される。
天板3は、板状の天板本体部31を備えている。天板本体部31は、天板ユニット3A用の天板本体部31Aと、天板ユニット3B用の天板本体部31Bとからなり、それらが前後で並ぶように配置されることで、1枚の矩形状の天板本体部31が形成される。天板本体部31は、側板本体部51等と同様、合成樹脂製の発泡性板材からなる。
天板本体部31は、側板本体部51,61に対して垂直に配されるように、側板本体部51の上端面51aに載せられる天板側端部(第1天板側端部)31aと、側板本体部61の上端面61aに載せられる天板側端部(第2天板側端部)31bとを備えている。
天板3の天板本体部31には、天板側端部(第1天板側端部)31aのうち、側板5の上端面51aと対向する面側に、上側条溝部52と重なるように、天板条溝部(第1天板条溝部)32aが形成される。また、天板3の天板本体部31には、天板側端部(第2天板側端部)31bのうち、側板6の上端面61aと対向する面側に、上側条溝部62と重なるように、天板条溝部(第2天板条溝部)32bが形成される。
天板条溝部(第1天板条溝部)32aは、天板側端部(第1天板側端部)31aの内表面3a側において、上側条溝部52と重なるように、天板3の前端部3c側から後端部3d側に亘って直線状に形成されている。また、天板条溝部(第2天板条溝部)32bは、天板側端部(第2天板側端部)31bの内表面3a側において、上側条溝部62と重なるように、天板3の前端部3c側から後端部3d側に亘って直線状に形成されている。
組み立て時に天板3と側板5とを接続する際に、天板3の天板条溝部(第1天板条溝部)32aには、上述した上側挿入板54の縁部54aが挿入される。また、天板3と側板6とを接続する際に、天板3の天板条溝部(第2天板条溝部)32bには、上述した上側挿入板64の縁部64aが挿入される。
天板条溝部(第1天板条溝部,第2天板条溝部)32a,32bの深さは、挿入される上側挿入板54,64の幅(挿入幅)等を考慮して、適宜、設定される。
なお、本実施形態の天板3には、扉2が取り付けられる際に利用される固定扉用天板条溝部34が設けられている。固定扉用天板条溝部34は、天板3(天板本体部31)の前端部3cのうち、扉2(固定扉2A)に設けられた固定扉上端面(後述)と対向する面側(内表面3a側)に、固定扉上側条溝部(後述)と重なるように形成されている。固定扉用天板条溝部34は、天板3(天板本体部31)の前端部3cを、左右方向に横切るように直線状に形成されており、天板条溝部(第1天板条溝部,第2天板条溝部)32a,32bに対してそれぞれ垂直に交差するように形成されている。
また、本実施形態の天板3には、奥板7が取り付けられる際に利用される奥板用天板条溝部35が設けられている。奥板用天板条溝部35は、天板3(天板本体部31)の後端部3dのうち、奥板7に設けられた奥板上端面(後述)と対向する面側(内表面3a側)に、奥板上側条溝部(後述)と重なるように形成されている。奥板用天板条溝部35は、天板3(天板本体部31)の後端部3dを、左右方向に横切るように直線状に形成されており、天板条溝部(第1天板条溝部,第2天板条溝部)32a,32bに対してそれぞれ垂直に交差するように形成されている。
本実施形態の場合、組み立て前の状態において、天板ユニット3A及び天板ユニット3Bは、同じ形であり、構造が共通化されているため、製造コスト的に有利である。また、組み立て時において、天板ユニット3A,3B同士は、必要に応じて、粘着テープや布テープ等の公知の接続手段を利用して、互いに接続されてもよい。
図6は、内表面4a側から見た底板4の説明図である。図6の左側が、箱型簡易室1の前側に対応し、図6の右側が、箱型簡易室1の奥側(後側)に対応する。
底板4は、箱型簡易室1の床面を構成するものであり、2つの底板ユニット4A,4Bを組み合わせたものからなる。これらの底板ユニット4A,4Bは、略同じ大きさの板状をなしており、前側に底板ユニット4Aが配され、後側に底板ユニット4Bが配される。これらが前後で並ぶように配置されることで、1枚の底板4が形成される。
底板4は、板状の底板本体部41を備えている。底板本体部41は、底板ユニット4A用の底板本体部41Aと、底板ユニット4B用の底板本体部31Bとからなり、それらが前後で並ぶように配置されることで、1マイクの矩形状の底板本体部41が形成される。底板本体部41は、側板本体部51等と同様、合成樹脂製の発泡性板材からなる。
底板本体部41は、側板本体部51,61に対して垂直に配されるように、側板本体部51の下端面51bが載せられる底板側端部(第1底板側端部)41aと、側板本体部61の下端面61bが載せられる底板側端部(第2底板側端部)41bとを備えている。
底板4の底板本体部41には、底板側端部(第1底板側端部)41aのうち、側板5の下端面51bと対向する面側に、下側条溝部53と重なるように、底板条溝部(第1底板条溝部)42aが形成される。また、底板4の底板本体部41には、底板側端部(第2底板側端部)41bのうち、側板6の下端面61bと対向する面側に、下側条溝部63と重なるように、底板条溝部(第2底板条溝部)42bが形成される。
底板条溝部(第1底板条溝部)42aは、底板側端部(第1底板側端部)41aの内表面4a側において、下側条溝部53と重なるように、底板4の前端部4c側から後端部4d側に亘って直線状に形成されている。また、底板条溝部(第2底板条溝部)42bは、底板側端部(第2底板側端部)41bの内表面4a側において、下側条溝部63と重なるように、底板4の前端部4c側から後端部4d側に亘って直線状に形成されている。
組み立て時に底板4と側板5とを接続する際に、底板4の底板条溝部(第1底板条溝部)42aには、上述した下側挿入板55の縁部55bが挿入される。また、底板4と側板6とを接続する際に、底板4の底板条溝部(第2底板条溝部)42bには、上述した下側挿入板65の縁部65abが挿入される。
底板条溝部(第1底板条溝部,第2底板条溝部)42a,42bの深さは、挿入される下側挿入板55,65の幅(挿入幅)等を考慮して、適宜、設定される。
なお、本実施形態の底板4には、扉2が取り付けられる際に利用される固定扉用底板条溝部44が設けられている。固定扉用底板条溝部44は、底板4(底板本体部41)の前端部4cのうち、扉2(固定扉2A)に設けられた固定扉下端面(後述)と対向する面側(内表面4a側)に、固定扉下側条溝部(後述)と重なるように形成されている。固定扉用底板条溝部44は、底板4(底板本体部41)の前端部4cを、左右方向に横切るように直線状に形成されており、底板条溝部(第1底板条溝部,第2底板条溝部)42a,42bに対してそれぞれ垂直に交差するように形成されている。
また、本実施形態の底板4には、奥板7が取り付けられる際に利用される奥板用底板条溝部45が設けられている。奥板用底板条溝部45は、底板4(底板本体部41)の後端部4dのうち、奥板7に設けられた奥板下端面(後述)と対向する面側(内表面4a側)に、奥板下側条溝部(後述)と重なるように形成されている。奥板用底板条溝部45は、底板4(底板本体部41)の後端部4dを、左右方向に横切るように直線状に形成されており、底板条溝部(第1底板条溝部,第2底板条溝部)42a,42bに対してそれぞれ垂直に交差するように形成されている。
本実施形態の場合、組み立て前の状態において、底板ユニット4A及び底板ユニット4Bは、同じ形であり、構造が共通化されている。特に、本実施形態の場合、底板4を構成する底板ユニット4A及び底板ユニット4Bは、天板3を構成する天板ユニット3A及び天板ユニット3Bと同じ形であり、構造が共通化されている。そのため、本実施形態の箱型簡易室1は、製造コスト的に有利である。また、組み立て時において、底板ユニット4A,4B同士は、必要に応じて、粘着テープや布テープ等の公知の接続手段を利用して、互いに接続されてもよい。
図7は、内表面7a側から見た奥板7の斜視図である。図7の上側が、箱型簡易室1の上側に対応し、図7の下側が、箱型簡易室1の下側に対応する。また、図7の左側が、箱型簡易室1の左側に対応し、図7の道側が箱型簡易室1の右側に対応する。
奥板7は、箱型簡易室1の奥側の壁を構成するものであり、板状の奥板本体部71を備えている。奥板本体部71は、上述した側板本体部51等と同様、合成樹脂製の発泡性板材からなり、平面視で矩形状をなしている。
奥板本体部71は、天板3の後端部3dが載せられる奥板上端面71aと、奥板上端面71aの長手方向に沿うように奥板上端面71aに形成される奥板上側条溝部72と、底板4の後端部4dに載せられる奥板下端面71bと、奥板下端面71bの長手方向に沿うように奥板下端面71bに形成される奥板下側条溝部73とを備えている。
奥板上端面71aは、左右方向に細長く延びた矩形状(帯状)の平坦な面からなる。そのような奥板上端面71aの短手方向(幅方向)の略中央に、上方から下方に向かって凹部状に窪んだ奥板上側条溝部72が形成されている。奥板上側条溝部72は、奥板上端面71aの長手方向に沿いつつ、奥板上端面71aを左右方向に横切るように直線状に形成されている。奥板上側条溝部72の溝幅(短手方向における幅)及び深さは、上側条溝部52等と同程度に設定される。
奥板下端面71bも、奥板上端面71aと同様、左右方向に細長く延びた矩形状(帯状)の平坦な面からなり、そのような奥板下端面71bの短手方向(幅方向)の略中央に、下方から上方に向かって凹部状に窪んだ奥板下側条溝部73が形成されている。奥板下側条溝部73は、奥板下端面71bの長手方向に沿いつつ、奥板下端面71bを左右方向に横切るように直線状に形成されている。奥板下側条溝部73の溝幅(短手方向における幅)及び深さは、下側条溝部53等と同程度に設定される。
奥板7は、天板3に対して奥板用上側挿入板74を利用して接続されると共に、底板4に対して奥板用下側挿入板75を利用して接続される。
奥板用上側挿入板74は、左右方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなる。奥板用上側挿入板74は、上側挿入板54等と同様、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、奥板用上側挿入板74は、長辺側(長手方向側)の一方の縁部74aが、天板3に形成された奥板用天板条溝部35に挿入され、かつ他方の縁部74bが、奥板7の奥板上端面71aに形成された奥板上側条溝部72に挿入される形で、天板3と奥板7とを接続する。奥板用上側挿入板74の厚みは、上側挿入板54等と同様である。
奥板用下側挿入板75は、奥板用上側挿入板74と同様、左右方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなり、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、奥板用下側挿入板75は、長辺側(長手方向側)の一方の縁部75aが、奥板7の奥板下端面71bに形成された奥板下側条溝部73に挿入され、かつ他方の縁部75bが、底板4に形成された奥板用底板条溝部45に挿入される形で、奥板7と底板4とを接続する。本実施形態の場合、奥板用下側挿入板75は、上述した奥板用上側挿入板74と共通化されており、同じ形状、同じ材質等からなる。
組み立て時において、奥板7は、底板4に対して起立するように配置される。また、奥板7は、閉状態の扉2に対して、間隔を保ちつつ平行に並んだ状態となる。箱型簡易室1の状態において、奥板7の奥板上端面71aには、天板3の後端部3dが載せられた状態となる。また、奥板7の奥板下端面71bは、底板4の後端部4d上に載せられた状態となる。また、奥板7の左側端面71cには、側板5の後端部が当接し、右側端面71dには、側板6の後端部が当接した状態となる。なお、奥板用上側挿入板74が奥板用天板条溝部35に挿入された状態において、奥板用上側挿入板74の両端部が、上側挿入板54,64と干渉しないように、奥板用上側挿入板74の長さが設定されている。また、奥板用下側挿入板75が奥板用底板条溝部45された状態において、奥板用下側挿入板75の両端部が、下側挿入板55,65と干渉しないように、奥板用下側挿入板75の長さが設定されている。
図8は、扉2の斜視図である。扉2は、天板3の前端部3cと、底板4の前端部4cと、1組の側板5,6の各前端部5c,6cとによって形成される枠状の開口端部10の内側を、開閉可能な状態で塞ぐものである。図1には、閉状態の扉2が示され、図3には、開状態の扉2が示される。
扉2は、固定扉2Aと、可動扉2Bとを備えている。固定扉2Aは、開口端部10の内側を部分的に塞ぐと共に、天板3の前端部3c、底板4の前端部4cに固定されるものである。固定扉2Aは、開口端部10のうち、左側の部分を塞ぐように配置されている。
固定扉2Aは、板状の固定扉本体部20Aと、固定扉用上側挿入板21Aと、固定扉用下側挿入板22Aとを備えている。
固定扉本体部20Aは、側板本体部51等と同様、合成樹脂製の発泡性板材からなる平面視矩形状の部材である。固定扉本体部20Aは、開口端部10の左側の部分を塞ぐように配置される。本実施形態の場合、固定扉2Aの固定扉本体部20Aは、開口端部10の約1/4を塞ぐような大きさに設定されている。固定扉本体部20Aは、開口端部10内において、固定扉上端面20A1に天板3の前端部3cが載せられると共に、固定扉下端面20A2が底板4の前端部4cに載せられるように起立した状態で配される。
固定扉2Aの固定扉上端面20A1には、固定扉上端面20A1の長手方向に沿うように固定扉上側条溝部23が形成されている。また、固定扉下端面20A2には、固定扉下端面20A2の長手方向に沿うように固定扉下側条溝部24が形成されている。
固定扉用上側挿入板21Aは、左右方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなる。固定扉用上側挿入板21Aは、上側挿入板54等と同様、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、固定扉用上側挿入板21Aは、長辺側(長手方向側)の一方の縁部21Aaが、天板3に形成された固定扉用天板条溝部34に挿入され、かつ他方の縁部21Abが、固定扉2Aの固定扉上端面20A1に形成された固定扉上側条溝部23に挿入される形で、天板3と固定扉2Aとを接続する。固定扉用上側挿入板21Aの厚みは、上側挿入板54等と同様である。
固定扉用下側挿入板22Aは、固定扉用上側挿入板21Aと同様、左右方向に沿って延びる所定幅の細長い長手状(長方形状、帯状)の板材からなり、厚紙、段ボール、プラスチック板等から構成される。箱型簡易室1の組み立て時において、固定扉用下側挿入板22Aは、長辺側(長手方向側)の一方の縁部22Aaが、固定扉2Aの固定扉下端面20A2に形成された固定扉下側条溝部24に挿入される形で、底板4と固定扉2Aとを接続する。本実施形態の場合、固定扉用下側挿入板22Aは、上述した固定扉用上側挿入板21Aと共通化されており、同じ形状、同じ材質等からなる。
可動扉2Bは、閉状態の際に固定扉2Aの側端部2A1と開口端部10とで形成され、空間(内部空間)Sに繋がる出入口10bを塞ぐと共に、開状態の際に出入口10bが開放されるように、固定扉2Aの側端部2A1に回動可能な状態で取り付けられるものである。可動扉2Bは、側板本体部51等と同様、合成樹脂製の発泡性板材からなる。可動扉2Bは、固定扉2Aに対して、粘着テープ(ガムテープ、布テープ等)8を利用して回動可能な状態で取り付けられている。粘着テープ8は、互いに向かい合った固定扉2Aの側端部2A1と、可動扉2Bの側端部2B1とを当接させた状態で、扉2の外表面2b側から、それらの境界部分を跨ぐように側端部2A1及び側端部2B1に貼り付けられる。この粘着テープ8が、扉2の蝶番(ヒンジ)として機能する。そのため、可動扉2Bは、粘着テープ8で固定された側端部2B1側を回動中心として、開放動作及び閉塞動作を行うことができる。なお、可動扉2Bの外表面2Bb側には、開閉動作をし易くするため等の目的で、取っ手25が取り付けられてもよい。取っ手25は、可動扉2Bの外表面2Bb側を凹部状に加工することで形成してもよいし、取っ手25を、プラスチックの成形品等で形成し、それを可動扉2Bの外表面2Bbに後付け(外付け)してもよい。
図9は、図1のA-A線断面図である。扉2を開口端部10へ取り付ける際、図9に示されるように、固定扉2Aの固定扉上側条溝部23、及び天板3の前端部3cに設けられた固定扉用天板条溝部34に、固定扉用上側挿入板21Aの各縁部21Aa,21Abが挿入され、固定扉上側条溝部24、及び底板4の前端部4cに設けられた固定扉用底板条溝部44に、固定扉用下側挿入板22Aの各縁部22Aa,22Abが挿入される。
図10は、図1のB-B線断面図である。図10に示されるように、箱型簡易室1を組み立てる際、天板3の天板側端部(第1天板側端部)31aに設けられた天板条溝部(第1天板条溝部)32a、及び側板5の上端面51aに形成された上側条溝部52に、上側挿入板54の各縁部54a,54bが挿入されると共に、天板3の天板側端部(第2天板側端部)31bに設けられた天板条溝部(第2天板条溝部)32b、及び側板6の上端面61aに形成された上側条溝部62に、上側挿入板64の各縁部64a,64bが挿入される。このようにして、天板3と側板5,6が接続される。
また、底板4の底板側端部(第1底板側端部)41aに設けられた底板条溝部(第1底板条溝部)42a、及び側板5の下端面51bに形成された下側条溝部53に、下側挿入板55の各縁部55a,55bが挿入されると共に、底板4の底板側端部(第2底板側端部)41bに設けられた底板条溝部(第2底板条溝部)42b、及び側板6の下端面61bに形成された下側条溝部63に、下側挿入板65の各縁部65a,65bが挿入される。このようにして、底板4と側板5,6が接続される。このようにして、天板3、底板4、側板5及び側板6を、箱状に組み立てることができる。また、奥板7及び扉2を、上述したような方法で、適宜、取り付けることで、図1及び図2に示される箱型簡易室1が得られる。
以上のように、本実施形態の箱型簡易室1では、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材と、それらを接続するための上側挿入板54等の接続部材とが、互いに分離されているため、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材に、反り等の変形が発生することが抑制されている。そのため、組み立て前の状態で、長期保管されても、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材には、大きな反り等が発生しないため、上側挿入板54等の接続部材を用いて、容易に箱型に組み立てることができる。
また、本実施形態の箱型簡易室1では、扉2の固定扉2Aを天板3及び底板4に対して、それぞれ固定扉用上側挿入板21A及び固定扉用下側挿入板22Aを利用して容易に取り付けることができる。また、扉2の固定扉2A等と、固定扉用上側挿入板21A及び固定扉用下側挿入板22Aは、互いに分離されているため、扉2等が、組み立て前の状態で、長期保管されても、扉2等には、大きな反り等が発生しないため、固定扉用上側挿入板21A等を用いて、容易に天板3及び底板4に取り付けることができる。
また、本実施形態の箱型簡易室1は、組み立てが容易であり、しかも、長期保管性に優れる。特に、本実施形態の箱型簡易室1は、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材と、それらを接続するための上側挿入板54等の接続部材とが互いに分離されているため(つまり、接着剤等によって互いに固定されていないため)、箱型簡易室1を使用後の解体や、廃棄時の分別が容易である。このように、解体、分別等が容易な本実施形態の箱型簡易室1は、リサイクル性に優れている。
なお、本実施形態の箱型簡易室1において、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材の厚みが30mmの場合、各部材に形成される各条溝部(上側条溝部52等)の溝幅が、2mmに設定され、かつ各条溝部に挿入される上側挿入板54等の接続部材の厚みが、1.5mmに設定されることが好ましい。接続部材を構成する材料としては、プラスチック製の板材(プラスチック板)が好ましい。このように設定することによって、壁を構成する部材の自立性を確保し易くなる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態の箱型簡易室は、ベッドとして利用されるものであったが、本発明はこれに限られず、例えば、更衣室、待機室等の様々な用途で用いられてもよい。
(2)上記実施形態の箱型簡易室は、横長であったが、他の実施形態においては、縦型であってもよいし、立方体状であってもよい。
(3)扉における固定扉と可動扉の位置は、適宜、変更されてもよい。例えば、実施形態1では、閉状態から開状態となる際に、正面側から見て、可動扉は左側へ回動したが、他の実施形態では、固定扉と可動扉の位置を、左右で入れ替え、閉状態から開状態となる際に、可動扉が右側へ回動するように構成してもよい。また、可動扉が上下方向で回動するように構成してもよい。また、1つの箱型簡易室に、2つの扉を設けてもよい。例えば、実施形態1の奥板7に代えて、扉2と同様の構造の他の扉を、取り付けてもよい。
(4)他の実施形態においては、1つの箱型簡易室が、2つの扉を備えるように構成されてもよい。例えば、上記実施形態1で示された箱型簡易室1の奥板7に代えて、扉2と同様の構成の他の扉を、設けてもよい。その場合、正面側の扉2と同様、固定扉用上側挿入板21A及び固定扉用下側挿入板22Aと同様の導入体を利用して、天板3及び底板4に対して取り付けられる。
(5)上側挿入板54等の接続部材は、天板3、底板4、側板5,6等の壁を構成する部材(発泡性板材)の長さと同じものを使用しても良いし、互いに分離した複数の前記構成部材を一列に並ぶように組み合わせたものを、各条溝部(上側条溝部52等)に挿入して使用してもよい。このように、上側挿入板54等の接続部材の長さは、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はない。
(6)箱型簡易室における扉や、側板の取り付け位置は、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はなく、利用者の利便性等に応じて、適宜、変更することができる。
1…箱型簡易室、2…扉、2A…固定扉、2B…可動扉、3…天板、31a…天板側端部(第1天板側端部)、31b…天板側端部(第2天板側端部)、32a…天板条溝部(第1天板条溝部)、32b…天板条溝部(第2天板条溝部)、4…底板、41a…底板側端部(第1底板側端部)、41b…底板側端部(第2底板側端部)、42a…底板条溝部(第1底板条溝部)、42b…底板条溝部(第2底板条溝部)、5…側板(左側板)、51a…上端面、51b…下端面、52…上側条溝部、53…下側条溝部、6…側板(右側板)、61a…上端面、61b…下端面、62…上側条溝部、63…下側条溝部、7…奥板、S…空間