JP7292014B2 - マイクロレンズの製造方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロレンズの製造方法およびプラズマ処理装置 Download PDF

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Description

本開示の種々の側面および実施形態は、マイクロレンズの製造方法およびプラズマ処理装置に関する。
近年、C-MOSやCCD等の撮像素子の画素数が増加傾向にある。画素数の増加により、撮像素子におけるそれぞれの画素のサイズが小さくなっており、開口率の低下に伴う受光素子の感度不足が問題となる。このような感度不足の問題に対し、受光素子上にマイクロレンズを形成することにより感度向上が図られている。
しかしながら、上述のように画素のサイズが2μm程度にまで小さくなると、形成されるマイクロレンズの開口率の低下が顕著になり、感度不足あるいはスミア等の画質低下の問題が顕在化してくる。
受光素子上にマイクロレンズを形成する技術としては、転写レンズ方式が知られている(例えば、特許文献1参照)。転写レンズ方式では、熱フロー性を有する感光性レジストをフォトリソグラフィーによりパターン化した後、熱処理することにより半球状のレンズが形成される。そして、形成された半球状のレンズをマスクとして、ドライエッチングを行うことにより、下地の樹脂層にレンズの形状が転写される。
特開2006-190903号公報
しかし、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズでは、レンズの表面が粗い。そのため、レンズ表面で光が散乱してしまい、マイクロレンズの集光効率が低い。
本開示の一側面は、マイクロレンズの製造方法であって、エッチング工程と、表面処理工程とを含む。エッチング工程では、基板の上に形成された第1の有機膜上にレンズ形状を有する第2の有機膜が形成された被処理体に対して、第2の有機膜をマスクとして、第1の処理ガスのプラズマを用いて第1の有機膜がエッチングされることにより、第1の有機膜に第2の有機膜のレンズ形状が転写されて第1の有機膜にマイクロレンズが形成される。表面処理工程では、第1の有機膜に形成されたマイクロレンズの表面が滑らかになるように処理される。
本開示の種々の側面および実施形態によれば、マイクロレンズの集光効率を向上させることができる。
図1は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理装置の一例を示す概略断面図である。 図2は、被処理基板の一例を模式的に示す断面図である。 図3は、マイクロレンズの一例を模式的に示す断面図である。 図4は、マイクロレンズの表面状態の一例を示す図である。 図5Aは、マイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図5Bは、マイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図5Cは、マイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図5Dは、マイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図5Eは、マイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図6は、サイクル数を変えた場合のマイクロレンズの表面状態の一例を示す実験結果である。 図7Aは、堆積工程およびトリミング工程のサイクル数が1の場合のマイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図7Bは、堆積工程およびトリミング工程のサイクル数が1の場合のマイクロレンズの表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。 図8は、マイクロレンズの製造手順の一例を示すフローチャートである。
以下に、開示されるマイクロレンズの製造方法およびプラズマ処理装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態により、開示されるマイクロレンズの製造方法およびプラズマ処理装置が限定されるものではない。
[プラズマ処理装置10の構成]
図1は、本開示の一実施形態におけるプラズマ処理装置10の一例を示す図である。プラズマ処理装置10は、表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により形成される。プラズマ処理装置10は、例えば図1に示すように、内部に略円筒形状の処理空間を画成するチャンバ21を有する。チャンバ21は、保安接地されている。本実施形態におけるプラズマ処理装置10は、例えば容量結合型の平行平板プラズマ処理装置として構成されている。チャンバ21内には、セラミックス等で形成された絶縁部材22を介して支持台23が配置される。支持台23上には例えばアルミニウム等で形成され、下部電極として機能するサセプタ24が設けられている。
サセプタ24の略中央上部には、被処理体の一例である被処理基板Wを静電気力で吸着保持する静電チャック25が設けられている。静電チャック25は、導電膜等で形成された電極26を一対の絶縁層で挟んだ構造を有する。電極26には直流電源27が電気的に接続されている。なお、静電チャック25には、被処理基板Wを加熱するための図示しないヒータが設けられていてもよい。静電チャック25は、載置台の一例である。
サセプタ24の上部には、例えば単結晶シリコン等により構成されたフォーカスリング25aが静電チャック25を囲むように配置されている。フォーカスリング25aにより、被処理基板Wのエッジ付近におけるプラズマ処理の均一性が向上する。支持台23およびサセプタ24の周囲には、支持台23およびサセプタ24を囲むように、内壁部材28が設けられている。内壁部材28は、例えば石英等により略円筒状に形成されている。
支持台23の内部には、例えば支持台23の周方向に沿って冷媒室29が形成されている。冷媒室29には、外部に設けられた図示しないチラーユニットから配管30aおよび配管30bを介して、所定温度に制御された冷媒が循環供給される。冷媒室29内を冷媒が循環することにより、冷媒との熱交換により静電チャック25上の被処理基板Wを所定の温度に制御することができる。また、静電チャック25の上面と、静電チャック25上に載置された被処理基板Wの裏面との間には、図示しないガス供給機構から供給された伝熱ガスが、配管31を介して供給される。伝熱ガスは、例えばヘリウムガスである。
下部電極として機能するサセプタ24の上方には、チャンバ21内の処理空間を介してサセプタ24と対向するように上部電極40が設けられている。上部電極40とサセプタ24との間の空間であって、チャンバ21に囲まれた空間が、プラズマが生成される処理空間である。上部電極40は、電極本体部として機能する天板42と、天板42を支持する天板支持部41とを有する。
天板支持部41は、絶縁部材45を介して、チャンバ21の上部に支持されている。天板支持部41は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等の、熱伝導性が比較的に高い導電性材料により略円板状に形成されている。また、天板支持部41は、処理空間で生成されたプラズマによって加熱された天板42を冷却する冷却板としても機能する。天板支持部41には、処理ガスを導入するガス導入口46と、ガス導入口46から導入された処理ガスを拡散させる拡散室43と、拡散室43内に拡散された処理ガスを下方に通流させる流路である複数の流通口43aとが形成されている。
天板42は、例えば石英等のケイ素原子を含有する物質により略円板状に形成される。天板42には、天板42を天板42の厚さ方向に貫く複数のガス吐出口42aが形成されている。それぞれのガス吐出口42aは、天板支持部41の流通口43aのいずれかと連通するように配置されている。これにより、拡散室43内に供給された処理ガスは、流通口43aおよびガス吐出口42aを介してチャンバ21内にシャワー状に拡散されて供給される。
天板支持部41のガス導入口46には、配管47を介して複数のバルブ50a~50cが接続されている。バルブ50aには、マスフローコントローラ(MFC)49aを介して、ガス供給源48aが接続されている。バルブ50aが開状態、即ちオープン状態に制御された場合、ガス供給源48aから供給された処理ガスは、MFC49aによって流量が制御され、配管47を介してチャンバ21内に供給される。ガス供給源48aは、炭素原子およびフッ素原子を含有するガスをチャンバ21内に供給する。本実施形態において、ガス供給源48aは、例えばCF4ガスをチャンバ21内に供給する。ガス供給源48aからチャンバ21内に供給されるガスは、第1の処理ガスの一例である。ガス供給源48a~48cは、ガス供給部の一例である。
また、バルブ50bには、MFC49bを介して、ガス供給源48bが接続されている。バルブ50bが開状態に制御された場合、ガス供給源48bから供給されたガスは、MFC49bによって流量が制御され、配管47を介してチャンバ21内に供給される。ガス供給源48bは、炭素原子およびフッ素原子を含有するガスをチャンバ21内に供給する。本実施形態において、ガス供給源48bは、例えばC4F8ガスをチャンバ21内に供給する。なお、ガス供給源48bは、C4F6ガス、C4F8ガス、CHF3ガス、CH2F2ガス、CH3Fガス、およびCH4ガスの中から選択された1以上のガスをチャンバ21内に供給してもよい。ガス供給源48aから供給されたガスと、ガス供給源48bから供給されたガスとは、上部電極40の拡散室43内で混合され、チャンバ21内に供給される。ガス供給源48aから供給されたガスと、ガス供給源48bから供給されたガスとが混合されたガスは、第2の処理ガスの一例である。
また、バルブ50cには、MFC49cを介して、ガス供給源48cが接続されている。バルブ50cが開状態に制御された場合、ガス供給源48cから供給されたガスは、MFC49cによって流量が制御され、配管47を介してチャンバ21内に供給される。ガス供給源48cは、酸素原子を含有するガスをチャンバ21内に供給する。本実施形態において、ガス供給源48cは、例えばO2ガスをチャンバ21内に供給する。なお、ガス供給源48cは、O2ガスおよびCO2ガスの少なくともいずれかを含むガスをチャンバ21内に供給してもよい。ガス供給源48cからチャンバ21内に供給されるガスは、第3の処理ガスの一例である。
MFC49a~49cのそれぞれによるガスの流量の調整、および、バルブ50a~50cのそれぞれの開閉は、後述する制御装置11によって制御される。
下部電極として機能するサセプタ24には、整合器33を介して高周波電源34が電気的に接続されている。高周波電源34は、27MHz~100MHzの周波数の高周波電力、例えば40MHzの高周波電力を、整合器33を介してサセプタ24に供給する。高周波電力がサセプタ24に供給されることにより、処理空間内に処理ガスのプラズマが生成され、プラズマ中のイオン等の活性種が静電チャック25上の被処理基板Wに引き込まれ、被処理基板Wがエッチングされる。高周波電源34から供給される高周波電力は、後述する制御装置11によって制御される。高周波電源34は、プラズマ生成部の一例である。
チャンバ21の底部には排気口61が設けられており、排気口61には排気管62を介して排気装置63が接続されている。排気装置63は、例えばDP(Dry Pump)やTMP(Turbo Molecular Pump)等の真空ポンプを有しており、チャンバ21内を所望の真空度まで減圧することができる。排気装置63は、後述する制御装置11によって制御される。
チャンバ21の側壁には、被処理基板Wの搬入および搬出を行うための開口64が設けられている。開口64は、ゲートバルブGにより開閉可能となっている。また、チャンバ21の内壁には、壁面に沿ってデポシールド66が着脱自在に設けられている。また、内壁部材28の外周面には、内壁部材28の外周面に沿ってデポシールド67が着脱自在に設けられている。デポシールド66および67は、チャンバ21の内壁および内壁部材28に反応副生成物、いわゆるデポが付着することを防止する。また、静電チャック25上に載置された被処理基板Wと略同じ高さのデポシールド66の位置には、導電性部材により構成され、グランドに接続されたGNDブロック69が設けられている。GNDブロック69により、チャンバ21内の異常放電が防止される。
上記したプラズマ処理装置10は、制御装置11によって、その動作が統括的に制御される。制御装置11は、例えばメモリ、プロセッサ、および入出力インターフェイスを有する。メモリは、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等である。
メモリには、プラズマ処理装置10において各種処理を実現するための処理条件のデータ等を含むレシピや、制御プログラム(ソフトウエア)が格納されている。プロセッサは、制御プログラムをメモリから読み出して実行し、メモリに格納されたレシピ等に基づいて、入出力インターフェイスを介してプラズマ処理装置10の各部を制御する。これにより、プラズマ処理装置10によって被処理基板Wに対するエッチング等の処理が行われる。なお、処理条件のデータ等を含むレシピや制御プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体等に格納された状態のものを利用したり、あるいは、他の装置から、例えば通信回線を介して伝送されたものを利用したりすることも可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体とは、例えば、ハードディスク、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等である。
[被処理基板Wの構造]
図2は、被処理基板Wの一例を模式的に示す断面図である。被処理基板Wは、例えば図2に示されるように、カラーフィルタ101上に、透明有機膜102が積層され、透明有機膜102上に、レンズ形状に成形されたレンズマスク103が積層される。透明有機膜102の材料としては、例えばアクリル系樹脂を用いることができる。アクリル系樹脂としては、例えば、熱硬化性アクリル樹脂および含フッ素アクリル樹脂等を挙げることができる。カラーフィルタ101は、基板の一例であり、透明有機膜102は、第1の有機膜の一例である。
レンズマスク103は、例えば、透明有機膜102上に積層された感光性樹脂層が、カラーフィルタ101の下層に配置された図示しない光電変換素子の形状に対応する形状にパターニングされ、熱処理される。これにより、レンズマスク103は、例えば図2に示されるように、レンズ形状に成形される。レンズマスク103の材料としては、例えばフェノール樹脂等のアルカリ可溶性および熱フロー性を有する感光性樹脂を用いることができる。レンズマスク103は、第2の有機膜の一例である。
レンズマスク103をマスクとして、被処理基板Wに対してドライエッチングが行われることにより、例えば図3に示されるように、レンズマスク103の下層の透明有機膜102にレンズマスク103の形状が転写され、マイクロレンズ104が形成される。図3は、マイクロレンズ104の一例を模式的に示す断面図である。
レンズマスク103をマスクとして被処理基板Wに対して行われるドライエッチングの主な処理条件は、例えば以下の通りである。
エッチングガス:CF4=250sccm
チャンバ21内の圧力:40mT
高周波電力:1500W
処理時間:500秒
ここで、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104では、例えば図3に示されるように、マイクロレンズ104の表面が粗い。マイクロレンズ104の表面が粗いと、マイクロレンズ104に入射した光がマイクロレンズ104の表面で散乱してしまうため、マイクロレンズ104の集光効率が低い。マイクロレンズ104の集光効率を高めるには、マイクロレンズ104の表面を滑らかであることが望ましい。
また、エッチングレートが高すぎると、透明有機膜102が削れ過ぎてしまい、マイクロレンズ104が小さくなってしまう。マイクロレンズ104が小さくなると、マイクロレンズ104間のGap(図3参照)が大きくなり、集光面積が小さくなる。そのため、マイクロレンズ104の集光効率が低くなってしまう。マイクロレンズ104の集光効率を高めるには、マイクロレンズ104間のGapをできるだけ小さくすることが望ましい。
また、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104には、表面に反応副生成物、いわゆるデポが付着する場合がある。表面に付着したデポは、マイクロレンズ104を用いた半導体の製造工程において不良の原因となることがある。そのため、マイクロレンズ104の表面のデポを除去することが望ましい。
[実験結果]
図4は、マイクロレンズ104の表面状態の一例を示す図である。サンプル1は、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104であり、後処理が行われる前のマイクロレンズ104である。
サンプル2は、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104に対して、後処理としてトリミング工程が実行されたものである。トリミング工程は、酸素原子を含有するガスのプラズマにより、有機膜で形成されたマイクロレンズ104の表面を削る工程である。サンプル2におけるトリミング工程の主な処理条件は、例えば以下の通りである。
使用ガス:O2ガス=1200sccm
チャンバ21内の圧力:800mT
高周波電力:100W
処理時間:100秒
サンプル3は、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104に対して、後処理として堆積工程が実行されたものである。堆積工程は、炭素原子およびフッ素原子を含有するガスのプラズマにより、マイクロレンズ104の表面にCF系のデポを堆積させる工程である。サンプル3における堆積工程の主な処理条件は、例えば以下の通りである。
使用ガス:C4F8/CF4=5/50sccm
チャンバ21内の圧力:80mT
高周波電力:600W
処理時間:60秒
サンプル4は、ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104に対して、後処理として堆積工程とトリミング工程とを交互に2回ずつ実行されたものである。サンプル4における堆積工程およびトリミング工程では、処理時間以外の処理条件は、サンプル2または3と同様である。サンプル4では、10秒間の堆積工程と15秒間のトリミング工程とが交互に2回ずつ行われた。
図4に示された実験結果を参照すると、後処理が行われていないサンプル1では、マイクロレンズ104の表面が粗い。また、後処理が行われていないサンプル1では、マイクロレンズ104間のGap(図4の矢印で示された間隔)は、334.2nmであった。また、サンプル1では、膜剥がれは見られなかった。
また、後処理としてトリミング工程のみが行われたサンプル2では、マイクロレンズ104の表面が滑らかになっており、表面が滑らかになったことによる集光効率の向上が期待される。一方、サンプル2では、マイクロレンズ104の表面が削れ過ぎ、マイクロレンズ104間のGapが516.nmに大幅に拡大している。そのため、マイクロレンズ104の集光面積が減少している。従って、マイクロレンズ104全体の集光効率としては、サンプル2は、サンプル1と比較して、それほど向上しないと考えられる。
また、後処理として堆積工程のみが行われたサンプル3では、マイクロレンズ104の表面が滑らかになっており、表面が滑らかになったことによる集光効率の向上が期待される。一方、サンプル3では、マイクロレンズ104の表面に堆積したデポの膜が剥がれやすかった。そのため、マイクロレンズ104を用いた半導体の製造工程において、マイクロレンズ104の表面から剥がれた膜が不良の原因となる恐れがある。また、サンプル3では、マイクロレンズ104の表面に堆積したデポにより、マイクロレンズ104間のGapが320.7nmに減少している。
なお、サンプル3では、マイクロレンズ104の表面にCF系のデポが付着することで表面が滑らかになるものの、CF系のデポの屈折率とマイクロレンズ104の屈折率とが異なる。そのため、CF系のデポをマイクロレンズ104の表面に堆積させるのみでは、マイクロレンズ104に入射する光が表面に堆積したデポに妨げられるため、マイクロレンズ104の集光効率はそれほど向上しないと考えられる。
これに対し、サンプル4では、マイクロレンズ104の表面が滑らかになっており、マイクロレンズ104間のGapの拡大も357.6nmに抑えられている。また、サンプル4では、最後にトリミング工程が行われることにより、マイクロレンズ104の表面に積層されたデポが除去される。そのため、サンプル4では、マイクロレンズ104への光の入射がデポにより妨げられることがない。従って、サンプル4では、サンプル1~3に比べて、マイクロレンズ104の集光効率を向上させることができる。
さらに、サンプル4では、マイクロレンズ104の表面に積層されたデポが、最後に行われるトリミング工程により除去されるため、マイクロレンズ104の表面からの膜の剥がれがほとんどない。そのため、マイクロレンズ104を用いた半導体の品質低下を回避することができる。
[平滑化の過程]
図5A~図5Eは、マイクロレンズ104の表面の平滑化の過程の一例を説明するための図である。ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104の表面付近の断面を拡大すると、例えば図5Aに示されるように、複数の凸部104aと複数の凹部104bとが形成されている。
ドライエッチングにより形成されたマイクロレンズ104に対して、堆積工程が実行されると、例えば図5Bに示されるように、マイクロレンズ104の表面にデポ105が堆積する。このとき、例えば点線の円で示されるように、凸部104aよりも、凹部104bの方により多くのデポ105が堆積する。
そして、表面にデポ105が堆積したマイクロレンズ104に対してトリミング工程が実行されると、デポ105が比較的薄い凸部104a付近では、デポ105が比較的厚い凹部104b付近よりも、デポ105が早く除去される。これにより、例えば図5Cに示されるように、凸部104a付近が、凹部104b付近よりも多く削られることになり、凸部104aと凹部104bとの高さの差が小さくなる。
そして、さらに、堆積工程が実行されると、例えば図5Dに示されるように、マイクロレンズ104の表面にデポ105が堆積する。このときも、例えば点線の円で示されるように、凸部104aよりも凹部104bの方により多くのデポ105が堆積する。
そして、表面にデポ105が堆積したマイクロレンズ104に対してトリミング工程が実行されると、例えば図5Eに示されるように、デポ105が比較的薄い凸部104a付近が、デポ105が比較的厚い凹部104b付近よりも多く削られる。このように、堆積工程と、トリミング工程とが繰り返されることにより、凸部104aと凹部104bとの間の高さの差が小さくなり、マイクロレンズ104の表面が平滑化される。
なお、堆積工程とトリミング工程とが交互に実行される場合、最後にトリミング工程が実行されることにより、マイクロレンズ104の表面に残存しているCF系のデポ105が除去される。これにより、マイクロレンズ104を用いた半導体の品質低下を回避することができる。また、堆積工程とトリミング工程とが交互に実行される場合、最初に堆積工程が実行されることが好ましい。これにより、トリミング工程が行われる前に凹部104bがデポ105によって保護される。これにより、マイクロレンズ104の表面が必要以上に削られることを防止することができ、マイクロレンズ104の面積の減少が抑制され、マイクロレンズ104間のGapの拡大が抑制される。
[サイクル数とGapとの関係]
図6は、サイクル数を変えた場合のマイクロレンズ104の表面状態の一例を示す図である。図6に示された実験では、堆積工程の累積処理時間を60秒に、トリミング工程の累積処理時間と90秒に固定し、堆積工程とトリミング工程の繰り返し回数(サイクル数)を変えた場合のプラズマ処理装置10の表面状態を測定した。サンプル5は、堆積工程とトリミング工程とがそれぞれ1回ずつ行われた。サンプル6は、堆積工程とトリミング工程とが交互にそれぞれ3回ずつ行われた。サンプル7は、堆積工程とトリミング工程とが交互にそれぞれ6回ずつ行われた。
図6を参照すると、サイクル数が増えるほど、マイクロレンズ104の表面が滑らかになっている。サイクル数が少なければ、チャンバ21内のガスの置換時間が短くなるため、生産性の点で好ましい。しかし、堆積工程とトリミング工程とのが1回ずつであると、例えば図7Aのように、マイクロレンズ104の表面にデポ105が厚く積層される。そして、トリミング工程では、デポ105の下の凸部104aが露出するまで、凸部104a上に厚く積層されたデポ105を削ることになる。デポ105を削る作業は、マイクロレンズ104の表面を平滑化する目的には直接寄与しない無駄な作業である。そのため、堆積工程とトリミング工程とのが1回ずつであると、マイクロレンズ104の表面は、例えば図7Bに示されるように、ほとんど平滑化されない。
これに対し、サイクル数が2回以上になると、例えば図5A~図5Eで説明したように、マイクロレンズ104の表面が平滑化される。そのため、マイクロレンズ104の表面が滑らかになることによるマイクロレンズ104の集光効率の向上という点においては、サイクル数は2以上であることが好ましい。
しかし、図6を参照すると、サイクル数が増えるほど、マイクロレンズ104間のGapが拡大している。マイクロレンズ104間のGapが拡大すると、マイクロレンズ104の集光面積が小さくなり、マイクロレンズ104の集光効率が低くなってしまう。そのため、マイクロレンズ104の面積の減少を抑制するという点においては、サイクル数は多すぎない方が好ましい。サイクル数は、例えば2~3が好ましい。
[マイクロレンズ104の製造手順]
図8は、マイクロレンズ104の製造手順の一例を示すフローチャートである。マイクロレンズ104の製造は、図1を用いて説明されたプラズマ処理装置10によって行われる。なお、以下に説明する各工程は、主に制御装置11によって制御される。
まず、被処理基板Wがチャンバ21内に搬入される(S100)。ステップS100では、ゲートバルブGが開かれ、図示しないロボットアームにより、図2に例示された被処理基板Wがチャンバ21内に搬入され、静電チャック25上に載置される。そして、直流電源27から静電チャック25内の電極26に供給された直流電圧によって被処理基板Wが静電チャック25の上面に吸着保持される。そして、ゲートバルブGが閉じられる。
次に、被処理基板Wに対してエッチング工程が実行される(S101)。ステップS101では、排気装置63が駆動され、チャンバ21内が所定の真空度まで減圧される。そして、MFC49aおよびバルブ50aが制御され、所定流量のCF4ガスが上部電極40を介してチャンバ21内に供給され、高周波電源34からサセプタ24に所定の電力の高周波が供給される。これにより、チャンバ21内にCF4ガスのプラズマが生成され、プラズマに含まれるイオンやラジカルにより、レンズマスク103をマスクとして被処理基板Wに対してドライエッチングが所定時間行われる。
次に、ドライエッチング後の被処理基板Wに対して、表面処理工程が実行される(S102)。表面処理工程には、堆積工程(S102a)と、トリミング工程(S102b)とが含まれる。本実施形態の表面処理工程では、まず堆積工程(S102a)が実行され、引き続いてトリミング工程(S102b)が実行される。
ステップS102aでは、MFC49a、MFC49b、バルブ50a、およびバルブ50bが制御され、所定流量のCF4ガスおよび所定流量のC4F8ガスが上部電極40を介してチャンバ21内に供給される。また、高周波電源34からサセプタ24に所定の電力の高周波が供給される。これにより、チャンバ21内にCF4ガスおよびC4F8の混合ガスのプラズマが生成され、プラズマに含まれるイオンやラジカルにより、マイクロレンズ104の表面にデポ105が堆積する。ステップS102aは、例えば10秒間行われる。
次に、堆積工程が行われた後の被処理基板Wに対して、トリミング工程が実行される(S102b)。ステップS102bでは、MFC49cおよびバルブ50cが制御され、所定流量のO2ガスが上部電極40を介してチャンバ21内に供給される。また、高周波電源34からサセプタ24に所定の電力の高周波が供給される。これにより、チャンバ21内にO2スのプラズマが生成され、プラズマに含まれるイオンやラジカルにより、マイクロレンズ104の表面がトリミングされる。ステップS102bは、例えば15秒間行われる。
次に、ステップS102の処理が所定回数実行されたか否か、即ち、ステップS102aおよびS102bの処理がそれぞれ所定回数ずつ実行されたか否が判定される(S103)。本実施形態では、ステップS102の処理が2回以上実行されたか否か、即ち、ステップS102aおよびS102bの処理がそれぞれ2回ずつ実行されたか否かが判定される。ステップS102の処理が所定回数実行されていない場合(S103:No)、再びステップS102aに示された処理が実行される。
一方、ステップS102の処理が所定回数実行された場合(S103:Yes)、被処理基板Wがチャンバ21内から搬出される(S104)。ステップS104では、直流電源27から静電チャック25内の電極26への直流電圧の供給が解除され、ゲートバルブGが開けられる。そして、図示しないロボットアームにより、表面処理が行われた被処理基板Wがチャンバ21内から搬出される。そして、本フローチャートに示されたマイクロレンズ104の製造手順が終了する。
以上、マイクロレンズ104の製造手順の一実施形態について説明した。本実施形態におけるマイクロレンズ104の製造手順は、エッチング工程と、表面処理工程とを含む。エッチング工程では、基板の上に形成された透明有機膜102上にレンズ形状を有するレンズマスク103が形成された被処理基板Wに対して、レンズマスク103をマスクとして、第1の処理ガスのプラズマを用いて透明有機膜102がエッチングされる。これにより、透明有機膜102にレンズマスク103のレンズ形状が転写され透明有機膜102にマイクロレンズ104が形成される。表面処理工程では、透明有機膜102に形成されたマイクロレンズ104の表面が滑らかになるように処理される。これにより、マイクロレンズ104の集光効率を向上させることができる。
また、上記した実施形態において、表面処理工程には、堆積工程と、トリミング工程とが含まれる。堆積工程では、透明有機膜102に形成されたマイクロレンズ104の表面に所定の膜が堆積される。トリミング工程では、記所定の膜が堆積したマイクロレンズ104の表面をトリミングする。これにより、マイクロレンズ104の表面の凹凸を減少させることができる。
また、上記した実施形態において、堆積工程と、トリミング工程とは、交互に、それぞれ2回以上実行される。これにより、マイクロレンズ104の表面の凹凸を減少させることができる。
また、上記した実施形態において、表面処理工程の最初には、堆積工程が実行される。これにより、トリミング工程によるマイクロレンズ104の面積の減少を抑えることができ、マイクロレンズ104の集光効率の低下を抑制することができる。
また、上記した実施形態において、表面処理工程の最後には、トリミング工程が実行される。これにより、マイクロレンズ104の表面からの膜剥がれを抑制することができ、マイクロレンズ104を用いた半導体装置の品質低下を抑制することができる。
また、上記した実施形態において、堆積工程では、炭素原子およびフッ素原子を含有する第2の処理ガスを用いたプラズマにより、透明有機膜102に形成されたマイクロレンズ104の表面に所定の膜が堆積される。第2の処理ガスに、例えば、C4F6ガス、C4F8ガス、CHF3ガス、CH2F2ガス、CH3Fガス、およびCH4ガスの中から選択された1以上のガスと、CF4ガスとの混合ガスが含まれる。これにより、マイクロレンズ104の表面に所定の膜を堆積させることができる。
また、上記した実施形態において、トリミング工程では、酸素原子を含有する第3の処理ガスを用いたプラズマにより、所定の膜が堆積したマイクロレンズ104の表面がトリミングされる。第3の処理ガスには、O2ガスおよびCO2ガスの少なくともいずれか含まれる。これにより、所定の膜が堆積したマイクロレンズ104の表面がトリミングされる。
[その他]
なお、本願に開示された技術は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施形態において、堆積工程およびトリミング工程が交互にそれぞれ2回以上繰り返される際に、それぞれの工程の処理時間は一定であるが、開示の技術はこれに限られず、それぞれの工程の処理時間は異なっていてもよい。例えば、n回目(nは2以上の整数)のトリミング工程の処理時間は、(n-1)回目のトリミング工程の処理時間より短くてもよい。また、最後に行われるトリミング工程の処理時間は、複数回行われるトリミング工程の処理時間の中で最も長い処理時間であってもよい。これにより、マイクロレンズ104の表面に残存するデポをより確実に除去することができる。
また、上記した実施形態では、プラズマの発生方式として容量結合型プラズマ(CCP)を例に説明したが、開示の技術はこれに限られない。例えば、誘導結合型プラズマ(ICP)、マイクロ波励起表面波プラズマ(SWP)、電子サイクロトン共鳴プラズマ(ECP)、およびヘリコン波励起プラズマ(HWP)等を用いるプラズマ処理装置においても、開示の技術を適用することができる。
なお、今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実に、上記した実施形態は多様な形態で具現され得る。また、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲およびその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
G ゲートバルブ
W 被処理基板
10 プラズマ処理装置
101 カラーフィルタ
102 透明有機膜
103 レンズマスク
104 マイクロレンズ
104a 凸部
104b 凹部
105 デポ
11 制御装置
21 チャンバ
24 サセプタ
25 静電チャック
25a フォーカスリング
29 冷媒室
33 整合器
34 高周波電源
40 上部電極
41 天板支持部
42 天板
63 排気装置

Claims (9)

  1. 第1の有機膜と、前記第1の有機膜上にレンズ形状を有する第2の有機膜が形成された被処理体を提供する工程と、
    前記第2の有機膜をマスクとして、第1の処理ガスから生成されたプラズマを用いて前記第1の有機膜をエッチングすることにより、前記第1の有機膜に前記第2の有機膜のレンズ形状を転写して前記第1の有機膜にマイクロレンズを形成する工程と、
    前記第1の有機膜に形成されたマイクロレンズの表面を滑らかになるように処理する表面処理工程と
    を含み、
    前記表面処理工程は、
    前記第1の有機膜に形成されたマイクロレンズの表面に所定の膜を堆積させる堆積工程と、
    前記堆積工程の後に、前記所定の膜が堆積した前記マイクロレンズの表面をトリミングするトリミング工程と
    を含むマイクロレンズの製造方法。
  2. 前記表面処理工程において、前記堆積工程と、前記トリミング工程とは、交互に、それぞれ2回以上実行される請求項1に記載のマイクロレンズの製造方法。
  3. 前記表面処理工程の最初には、前記堆積工程が実行される請求項1または2に記載のマイクロレンズの製造方法。
  4. 前記表面処理工程の最後には、前記トリミング工程が実行される請求項1から3のいずれか一項に記載のマイクロレンズの製造方法。
  5. 前記堆積工程では、炭素原子およびフッ素原子を含有する第2の処理ガスを用いたプラズマにより、前記第1の有機膜に形成されたマイクロレンズの表面に前記所定の膜を堆積させる請求項1から4のいずれか一項に記載のマイクロレンズの製造方法。
  6. 前記第2の処理ガスは、C4F6ガス、C4F8ガス、CHF3ガス、CH2F2ガス、CH3Fガス、およびCH4ガスの中から選択された1以上のガスと、CF4ガスとの混合ガスを含む請求項5に記載のマイクロレンズの製造方法。
  7. 前記トリミング工程では、酸素原子を含有する処理ガスを用いたプラズマにより、前記所定の膜が堆積した前記マイクロレンズの表面をトリミングする請求項1から6のいずれか一項に記載のマイクロレンズの製造方法。
  8. 前記酸素原子を含有する処理ガスは、O2ガスおよびCO2ガスの少なくともいずれかを含む請求項7に記載のマイクロレンズの製造方法。
  9. チャンバと、
    前記チャンバ内に設けられ、前記被処理体を載置する載置台と、
    前記第1の処理ガスを前記チャンバ内に供給するガス供給部と、
    前記チャンバ内に前記第1の処理ガスのプラズマを生成するプラズマ生成部と、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法を実行する制御装置と
    を備えるプラズマ処理装置。
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