JP7308038B2 - 容器入り起泡性ブラックコーヒー飲料 - Google Patents
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Description
(A)ショ糖脂肪酸エステルと、(B)グリセリン脂肪酸エステルと、を含み、
20℃における粘度が2.8cp以上12cp以下であり、脂質が0.45質量%以下である、容器入り起泡性飲料が提供される。
本実施形態において容器入り起泡性飲料とは、容器を振ることによって容器内の空気と飲料とを混合し、飲料の表面および内部に気泡を生じさせる飲料を意図する。良好な気泡を生じさせる観点から、容器を手に持ち、上下または左右等に振ることが好ましく、例えば、上下方向に5~30回振ってもよい。
(A)ショ糖脂肪酸エステルの含有量は、0.001~10g/Lが好ましく、0.01~5g/Lがより好ましく、0.05~1g/Lがさらに好ましい。
(A)ショ糖脂肪酸エステルの含有量を、上記下限値以上とすることにより、安定した気泡が得られやすくなる。一方、(A)ショ糖脂肪酸エステルの含有量を、上記上限値以下とすることにより、飲料の嗜好性を保持しつつ、良好な起泡が得られる。
(B)グリセリン脂肪酸エステルの含有量は、0.001~10g/Lが好ましく、0.01~5g/Lがより好ましく、0.05~1g/Lがさらに好ましく、0.05~0.5g/Lが特に好ましい。
(B)グリセリン脂肪酸エステルの含有量を、上記下限値以上とすることにより、安定した気泡が得られやすくなる。一方、(B)グリセリン脂肪酸エステルの含有量を、上記上限値以下とすることにより、飲料の嗜好性を保持しつつ、良好な起泡が得られる。
当該粘度は、好ましくは2.9cp以上であり、より好ましくは3.0cp以上であり、さらに好ましくは4.0cp以上である。一方、当該粘度は、好ましくは11cp以下であり、より好ましくは、8.0cp以下である。
粘度は、B型粘度計により適切なローターを選択して測定することができる。また、粘度の測定は、起泡性飲料を起泡させない状態で行うことが適切である。
なかでも、飲料としての良好な風味を得つつ、良好な起泡性を得る観点から、乳脂であることが好ましい。乳脂としては、特に限定されないが、たとえば、生乳、牛乳、全粉乳、生クリーム、濃縮乳、部分脱脂乳、練乳、および発酵乳等を含有することで得られる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
一般に、泡の膜は、泡の界面となる水を挟むようにして、両側から乳化剤が凝集することで形成される。乳化剤は、親水基を内側、親油基を外側に向けるようにして凝集する。本実施形態においては、成分(A)と成分(B)を併用することで、両者の構造の違い等により一方の隙間に他方が効率よく入り込むようにして泡の界面に凝集し、成分(A)と成分(B)が泡の界面に高密度に凝集できると考えられる。その結果、泡の界面が安定しやすくなり、良好な起泡性と泡の安定性が得られ、これに適切な粘度が加わることできめ細やかな泡が得られると同時に、発生した液面の泡と液中の泡が液体とともに口中に運ばれることにより、口中において良好な泡感が得られるものと推測される。
さらに、本実施形態の容器入り起泡性飲料は、成分(A)と成分(B)と上記の特定された粘度の相乗効果によって、適度に泡立ちが抑制されるため、製造効率を向上することができる。すなわち、容器入り起泡性飲料の製造工程において、原料をタンク内で混合したり他のタンクへ移動させる際や、飲料を容器内に充填する際に、泡立ちが生じると、製造ライン上でのトラブルに繋がったり、容器内に適量を充填させることが困難になる場合がある。また、泡立ちを防ぐために充填速度が制限されるが、適度に泡立ちを抑制することで、充填速度を上げることも可能となる。
上記の増粘剤としては、食品添加物に指定される増粘安定剤を用いることができる。具体的には、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、酢酸デンプン、酸化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、及びヒドロキシプロピルデンプン等の澱粉類、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、及びメチルセルロースといった指定添加物:アウレオバシジウム培養液、アグロバクテリウムスクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸、ウェランガム、エレミ樹脂、カシアガム、ガティガム、カードラン、カラギナン、加工ユーケマ藻類、精製カラギナン、ユーケマ藻末、カラヤガム、カロブビーンガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、キチン、キトサン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、グルコサミン、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、トラガントガム、トロロアオイ、納豆菌ガム、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、プルラン、ペクチン、マクロホモプシスガム、モモ樹脂、ラムザンガム、レバンといった既存添加物:オクラ抽出物、海藻セルロース、褐藻抽出物、グルテン、グルテン分解物、コンニャクイモ抽出物、サツマイモセルロース、ダイズ多糖類、ナタデココ、マンナン、レンネツトカゼインといった一般飲食添加物が挙げられる。
これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
なかでも、飲料のおいしさを保持しつつ、口中で泡感を十分に感じさせる観点から、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアガム、アルギン酸、ウェランガム、ガティガム、カラギナン、精製カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グアーガム、グアーガム酵素分解物、ジェランガム、タラガム、ペクチン、ダイズ多糖類、マンナンから選ばれる1種または2種以上を含むことが好ましく、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ジェランガム、発酵セルロースおよびウェランガムから選ばれる1種または2種以上を含むことがより好ましい。
(C)増粘剤の含有量を、上記下限値以上とすることにより、飲料に適度な粘性が得られ、液中の気泡を液体とともに流動させやすくなる。一方、(C)増粘剤の含有量を、上記上限値以下とすることにより、泡が粗くなることを抑制し、良好な泡感を口中で得られやすくできる。
なかでも、良好な嗜好性を得る観点から、ショ糖、果糖、ぶどう糖、アセスルファムカリウム、ステビア抽出物、及びスクラロースから選ばれる1種または2種以上を含むことが好ましい。
なかでも、口中での泡感との相性を良好にする観点から、コーヒー飲料、緑茶飲料、紅茶飲料が好ましく、コーヒー飲料であることがより好ましい。
ここで、本実施形態のコーヒー飲料にコーヒー分を含有させる方法としては、特に限定されず当業者が適宜設定することができる。例えば、粉砕した焙煎豆を水や温水を用いて抽出した溶液(コーヒー抽出液)や、コーヒー抽出液を濃縮したコーヒーエキス、コーヒー抽出液を乾燥させたインスタントコーヒー等を用いて、これらのうち1種または2種以上を飲料中に添加するといった方法等を挙げることができる。
一方、「飲用乳の表示に関する公正競争規約」によれば、2017年現在、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものについては、「乳飲料」として扱われることになる。本実施形態に係るコーヒー飲料については、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものであったとしても、コーヒー飲料として扱うこととする。
一方、コーヒー飲料中のコーヒー可溶性固形分の含有量の上限値は、香り、酸味、苦み、後味のバランスを良好にしつつ、口あたりを良好にするため、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは1.8質量%以下であり、さらに好ましくは1.7質量%以下である。
Brix値は、コーヒー飲料全量に対する可溶性固形分の合計含有量を示す。Brix値は、たとえば、デジタル屈折計Rx‐5000α(アタゴ社製)を用いて、20℃における糖用屈折計の示度を測定することができる。
本実施形態の容器入り起泡性飲料に用いられる容器としては、飲料業界で公知の密封容器であれば、その素材は、適宜選択して用いることができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)等)、アルミ、スチール、および紙等の単体もしくは複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。容器の色は、特に限定されないが、内容物を視認しやすくする観点から、無色透明であることが好ましい。
また、取扱性、流通性、携帯性等の観点から、ペットボトル、ボトル缶、およびパウチ容器であることが好適である。また、再栓自在な容器とすることで、何度も容器を振って起泡させることができる。なお、再栓自在とは、例えば、ねじ込み式の蓋部を有するものが挙げられる。
また、本実施形態の容器入り起泡性飲料は、容器を振って起泡させることを特徴とする飲料であることから、密封容器内には所定の中身容量で該飲料が満たされるとともに、該容器内の一部に該飲料が満たされていない空間(空寸やヘッドスペース等と呼ばれる。)を有していることが好ましい。本実施形態においては、該空寸の容量が20ml以上(または、密封容器内の総容量に対する空寸容量の占める割合が3%以上)であることが好ましい。また、該空寸の容量の上限値は特に限定されないが、100ml以下(または、密封容器内の総容量に対する空寸容量の占める割合が20%以下)であることが好ましい。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
1. (A)ショ糖脂肪酸エステルと、(B)グリセリン脂肪酸エステルと、を含み、
20℃における粘度が2.8cp以上12cp以下であり、脂質が0.45質量%以下である、容器入り起泡性飲料。
2. (A)ショ糖脂肪酸エステルの含有量が、0.001~10g/Lである、1.に記載の容器入り起泡性飲料。
3. (B)グリセリン脂肪酸エステルの含有量が、0.001~10g/Lである、1.または2.に記載の容器入り起泡性飲料。
4. (C)増粘剤を含む、1.乃至3.いずれか一つに記載の容器入り起泡性飲料。
5. (C)増粘剤の含有量が、0.01~1g/Lである、4.に記載の容器入り起泡性飲料。
6. (C)増粘剤が、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ジェランガム、発酵セルロースおよびウェランガムから選ばれる1種または2種以上を含む、4.または5.に記載の容器入り起泡性飲料。
7. 前記飲料が、コーヒー飲料である、1.乃至6.いずれか一つに記載の容器入り起泡性飲料。
表1,2に示す組成となるように公知の方法により原料を混合して、コーヒー飲料を調製し、UHT殺菌した後に、常温で550ml容量の透明なペットボトルに500ml充填し、容器入りコーヒー飲料を作製した。得られたコーヒー飲料のコーヒー可溶性固形分は1.28質量%であった。
なお、容器入りコーヒー飲料の原料として、以下のものを使用した。
・コーヒーエキス
コーヒー豆抽出液を加熱濃縮し、Brix35.5に調整したものを使用した。
・(A)ショ糖脂肪酸エステル:ショ糖脂肪酸エステル(ステアリン酸)(HLB5)およびショ糖脂肪酸エステル(パルミチン酸)(HLB16)の混合物
・(B)グリセリン脂肪酸エステル(パルミチン酸)(HLB16)
・(B)グリセリン脂肪酸エステル(コハク酸)(HLB5)
・(B)グリセリン脂肪酸エステル(ジアセチル酒石酸)(HLB3)
・キラヤニン:乳化剤製剤「キラヤニンC-100」丸善製薬社製
・ソルビタン脂肪酸エステル(HLB5)
・グアーガム:増粘剤「ネオソフトG」太陽化学社製
・カラギナン:増粘剤「カラギニンCS-56」三栄源FFI社製
・ウェランガム:増粘剤「ビストップW」三栄源FFI社製
・KM-72:消泡剤、信越化学工業社製
・香料(コーヒーフレーバ―)
なお、評価に用いた容器入りコーヒー飲料は、20℃で保管し、製造直後から48時間以内のものを使用した。
・粘度
300ml容のトールビーカーに、コーヒー飲料(液温20℃)250mlを注入し、以下の条件で粘度を測定した。
使用機器 B型粘度計「DV-I PRIME Digital viscometer」ブルックフィールド社製
スピンドル No.61
回転数 100rpm
メスシリンダーに、漏斗の先からメスシリンダー底部までの高さが16.5cmとなるように漏斗を水平にのせ、試験液50mlを10秒間で注いだ。注いだ直後、5分後、10分後の泡の液面からの高さ(mm)を測定した。
50ml容のメモリ付ガラス製遠心管に、コーヒー飲料(液温20℃)25mlを注入し、10秒間に30回手で振とうさせた後、生じた泡の液面からの容量(ml)を、ガラス製遠心管のメモリを用いて測定した。
・「泡のきめ細かさ(外観)」
実施例および比較例の各容器入りコーヒー飲料をそれぞれ上下方向に20回振り、気泡させた後、目視により外観を観察し、7段階(数値が高くなるほどきめ細かいことを示し、4はどちらともいえないことを示す。)で評価した。専門パネラーは8人とし、評価結果はそれぞれの評価結果の平均値とした。また、比較例1をコントロール品とした。
・「口中での泡感」
実施例および比較例の各容器入りコーヒー飲料をそれぞれ上下方向に20回振り、気泡させた後、専門パネラーが25℃の喫飲温度で試飲し、「口中での泡感」について7段階(数値が高くなるほど泡感が感じられることを示し、4はどちらともいえないことを示す)で評価した。専門パネルは8人とし、評価結果はそれぞれの評価結果の平均値とした。また、比較例1をコントロール品とした。
なお、「口中での泡感」とは、液中に保持されている泡(気泡)を口内で感じられること、および液上の泡(泡沫)が液体と共に流動し、液体と泡が同時に口中に入ってきやすい状態のこととした。
・「なめらかさ」
実施例および比較例の各容器入りコーヒー飲料をそれぞれ上下方向に20回振り、気泡させた後、専門パネラーが25℃の喫飲温度で試飲し、「なめらかさ」について7段階(数値が高くなるほどなめらかなことを示し、4はどちらともいえないことを示す)で評価した。専門パネルは8人とし、評価結果はそれぞれの評価結果の平均値とした。また、比較例1をコントロール品とした。
Claims (4)
- (A)ショ糖脂肪酸エステルと、(B)グリセリン脂肪酸エステルと、を含み、
(A)ショ糖脂肪酸エステルの脂肪酸は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびベヘン酸の中から選ばれる1種または2種以上であり、
(A)ショ糖脂肪酸エステルの含有量は、0.001~10g/Lであり、
(B)グリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンがもつ3つの水酸基のうち1つまたは2つに脂肪酸がエステル結合したものであり、
(B)グリセリン脂肪酸エステルの含有量は、0.001~10g/Lであり、
20℃における粘度が2.8cp以上12cp以下であり、脂質が0.45質量%以下であり、容器を振ることによって気泡を生じ泡とともに飲用される、容器入り起泡性ブラックコーヒー飲料。 - (C)増粘剤を含む、請求項1に記載の容器入り起泡性ブラックコーヒー飲料。
- (C)増粘剤の含有量が、0.01~1g/Lである、請求項2に記載の容器入り起泡性ブラックコーヒー飲料。
- (C)増粘剤が、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ジェランガム、発酵セルロースおよびウェランガムから選ばれる1種または2種以上を含む、請求項2または3に記載の容器入り起泡性ブラックコーヒー飲料。
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