JP7363449B2 - 多段式ストロー - Google Patents

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Description

本発明は、喫飲に使用されるストローに関し、より詳しくは、伸縮可能な多段式ストローに関する。
従来の多段式ストローは硬質のプラスチック製が主体であり、その中でも、使用前はコンパクトで喫飲時に伸ばすことができる、特許文献1に示す多段式ストローが知られている。この多段式ストローは、飲料容器の側面の限られた面積に添付されるために、使用前のその長さは充分に短い必要がある。また、喫飲時には喫飲者の口での銜え代が必要なことから充分な長さが必要であり、この多段式ストローは伸長時には充分な長さを有する。
実開昭58-45483号公報
特許文献1の多段式ストローは、太径と細径の円筒形状のパイプを組み合わせており、細径パイプの一方の端面を外側に拡げることにより(拡大部)、太径パイプの内壁に細径パイプの拡大部が圧着されるために、空気の漏れが生じない。適切に圧接されるためには、太径パイプと細径パイプに充分な剛度が必要である。また、多段式ストローを伸縮する際には、細径パイプの拡大部と太径パイプの内壁とが圧接しながら摺動するので摩擦力が大きくなる。
本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであって、太径パイプおよび細径パイプの剛度が小さくてもよく、また、伸縮の際に摩擦力が少ない多段式ストローを提供することを目的とする。
なお、今後は太径パイプを第一パイプ、細径パイプを第二パイプと呼ぶこととする。
上記の課題は、以下の本発明の実施形態により解決することができる。
すなわち、第一パイプ20と、前記第一パイプ20の中空部内に挿入された第二パイプ30の組みからなる多段式ストロー10において、
前記第一パイプ20と前記第二パイプ30は逆円錐台の側面からなり、
前記第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の内径d2より、前記第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外径D3が大きく、
なおかつ前記第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の内径d1より、前記第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外径D3が小さいことを特徴としている。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20と前記第二パイプ30は同一の頂角の逆円錐台の側面からなっていてもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の近傍の外面と、前記第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の近傍の内面とが、前記逆円錐台の側面の稜線方向に渡り5mm以上50mm以下の幅で接していてもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20及び前記第二パイプ30は、シートを筒状に巻いたパイプであってもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20の巻き方向と、前記第二パイプ30の巻き方向とが逆方向であってもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第二パイプ30の胴貼り部34の逆円錐台の細径側の端部32に、尖端部37を設けてもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20及び/又は前記第二パイプ30は、その長手方向の中心軸と直交する切断面において、前記第一パイプ20及び/又は前記第二パイプ30の厚さが均一であってもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20の内面に、前記第一パイプ20と前記第二パイプ30とを固定する手段を設けてもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストローにおいて、前記第二パイプ30の外面に、前記第一パイプ20と前記第二パイプ30とを固定する手段を設けてもよい。
本発明の一実施形態の多段式ストロー10において、前記第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23、または前記端部23の近傍に、前記第二パイプ30の脱落防止の手段を設けてもよい。
本発明の多段式ストロー10は、第一パイプ20と、第一パイプ20の中空部内に挿入された第二パイプ30とからなる。また、多段式ストロー10を伸長する場合は、伸長の最終段階でのみ第一パイプ20と第二パイプ30が強く接触するために、それ以前の段階では、第一パイプ20と第二パイプ30とは強くは接触しないので、摩擦による抵抗力がなく円滑に移動できる。また、抵抗力がないことから各パイプに損傷がない状態で、多段式ストロー10の伸長作業が完了できる。
本発明の多段式ストロー10は、その伸長時の作業において摩擦による抵抗力が少なくて、それゆえ損傷が生じにくい。さらに比較的低い剛度の材質を使って製造された多段式ストロー10を提供することができ、コストダウンが図れる。
第一の実施形態の正面図である。 第一の実施形態の部品図並びに組み合わせ図である。 第二の実施形態の正面図である。 第二の実施形態の部品図並びに組み合わせ図である。 第四の実施形態のブランク図である。 第五の実施形態の説明図である。(a)従来技術の重なり部の断面図である。(b)第五の実施形態の重なり部の断面図である。 第六の実施形態の正面図である。 第六の実施形態のブランク図である。 第七の実施形態の部品図並びに組み合わせ図である。 第八の実施形態の正面図である。 第九の実施形態の正面図である。 第十の実施形態の正面図である。 第十の実施形態の変形例の正面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いながら説明する。但し、本発明はこれら具体的に例示された形態や、各種の具体的に記載された構造に限定されるものではない。
なお、各図においては、分かり易くする為に、部材の大きさや比率を変更または誇張して記載することがある。また、見やすさの為に説明上不要な部分や繰り返しとなる符号は省略することがある。
<本発明の第一の実施形態>
本発明の第一の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
まず図1と図2により、第一の実施形態の多段式ストロー10について述べる。
図1は、本実施形態の多段式ストロー10が伸長された段階の図である。また、多段式ストロー10の位置関係を説明する際に、図1に記載の通りに、上下方向を定義して説明することがある。
図2において、図2(a)は第一パイプ20の単体の図面であり、図2(b)は第二パイプ30の単体の図面である。図2(c)は、多段式ストロー10の伸長前の図である。
多段式ストロー10は第一パイプ20と第二パイプ30の組み合せからなり、第一パイプ20の中空部内に第二パイプ30が挿入されている。第一パイプ20及び第二パイプ30は逆円錐台の側面からなっており、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23から、第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32が挿入される。
図2では、第一パイプ20と第二パイプ30の長さをほぼ同じとしているが、このようにすることにより、多段式ストロー10の収縮時から伸長時への伸長量(長さ)を効率的に確保することができる。
また、第一パイプ20は第二パイプ30よりも長くてもよい。第一パイプ20が第二パイプ30よりも長いことにより、第一パイプ20の中空部内に第二パイプ30が収納されやすくなる。
なお、本発明の明細書では、第一パイプ20と第二パイプ30の組み合せからなる多段式ストロー10の逆円錐台の太径側が、喫飲者の口に銜えられ、液体が吸い出される。
また、第一パイプ20と第二パイプの組合せからなる多段式ストロー10の逆円錐台の細径側から、一般的な喫飲の用途では、液体が吸い込まれる。
また、容器に蓄えられた液体の上面の表面側から、多段式ストロー10の細径側の端部32が液体に挿入され、その液体が多段式ストロー10を通して上側に吸い上げられる。そのような使われ方のため、図2は多段式ストロー10の細径側が下側、太径側が上側に描かれており、各パイプ20、30も逆円錐台として描かれている。
図2の上下方向を反転して、各パイプ20、30が円錐台となっても、多段式ストロー10の性質は変わらない。本発明では、逆円錐台と呼ぶことで統一する。
なお、本実施形態の多段式ストロー10を使用する際には、一般的には細径側から流体(粉体を含む。)が吸い込まれ、太径側から吐出されるが、用途によっては上記に説明した態様とは逆に、太径側から流体が吸い込まれ、細径側から吐出されることも考えられ、流体の流れ方向はどちらであってもよい。
第一パイプ20は逆円錐台形状であることから、その太径側の端部23の外径D1は、その細径側の端部22の外径D2よりも大きい。また、その太径側の端部23の内径d1は、その細径側の端部22の内径d2よりも大きい。
同様に、第二パイプ30は逆円錐台形状であることから、その太径側の端部33の外径D3は、その細径側の端部32の外径D2よりも大きい。また、その太径側の端部33の内径d1は、その細径側の端部22の内径d2よりも大きい。
また、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の内径d2より、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外径D3が大きい。また第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の内径d1より、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の内径d3より大きい。
そのために、第二パイプ30は、第一パイプ20の中空部内に挿入することができる。図2(c)では、第一パイプ20の中空部内に、第二パイプ30が収まっている状態を示している。
第一パイプ20と第二パイプ30の内径の測定方法について説明する。第一パイプ20と第二パイプ30は、逆円錐台の側面形状であり、その逆円錐台の頂角αとする。前記頂角αは、逆円錐台の細径側の外方に存在する。
前記頂角αと同じ大きさの頂角を持つ円錐状のスピンドルゲージを準備する。そのスピンドルゲージを第一パイプ20と第二パイプ30の太径側の端部23、33に挿入することで、内径を測定する。
スピンドルゲージの側面には、その稜線方向に目盛りが入れられており、その目盛りを読み取り、換算することで、内径を計算できる。
第一パイプ20と第二パイプ30の外径の測定方法について説明する。内径の測定と同じように、そのスピンドルゲージを第一パイプ20と第二パイプ30の太径側の端部23、33から挿入して、第一パイプ20と第二パイプ30の形状を円錐台状に整えてから、ノギス等で外径を測定する。測定の際は、胴貼り部24、34を外した位置を測定する。
あるいは内径を測定した後、材料の厚さを測定して、その2倍の数値を内径の大きさに加えてもよい。
第一パイプ20と第二パイプ30の中間位置での外径の測定方法について説明する。
第一パイプ20と第二パイプ30の逆円錐台の頂角αと同じ大きさの頂角を持つスピンドルゲージを準備して、そのスピンドルゲージを第一パイプ20と第二パイプ30の太径側の端部23、33から挿入して、第一パイプ20と第二パイプ30の形状を整えてから、所定箇所の外径を測定する。
上記の内径及び外径の測定において、前記頂角αと同じ大きさの頂角を持つスピンドルゲージを準備することができない場合は、前記頂角αの大きさに近く、かつ前記頂角αより大きい頂角を持つスピンドルゲージを準備して、そのスピンドルゲージを第一パイプ20と第二パイプ30の太径側の端部23、33から挿入して、第一パイプ20と第二パイプ30の端部の形状を円周状に整えてから、所定箇所の内径、外径を測定する。測定の際は、第一パイプ20と第二パイプ30が略逆円錐台形状を保持できていることを確認して、胴貼り部24、34を外した位置を測定する。
上記の方法で測定した数値より頂角αの大きさを計算して、その結果に基づき、頂角αの大きさのスピンドルゲージを作製して、内径、外径を測定すれば、より正確である。
ここで前記頂角αについて説明する。第一パイプ20と第二パイプ30を展開した扇型のブランクから頂角αの大きさは計算できる。また頂角αの大きさを決めてからブランク40、50を設計できる。
あるいは、第一パイプ20と第二パイプ30の細径側の端部22、32の外径と、太径側の端部23、33の外径、及び第一パイプ20と第二パイプ30の長さから、それぞれの頂角αの大きさを計算することができる。
ここで、第二パイプ30が第一パイプ20(多段式ストロー10)の逆円錐台の細径側の端部22の方向(さらに外方へも含む。)に移動させられると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の内径d2は、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外径D3より小さいために、第二パイプ30は、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22を通過することができない。そのため、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33付近と、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22付近とは密着して停留することになる。
なお、ここで、第一パイプ20の逆円錐台の頂角をα1、第二パイプ30の逆円錐台の頂角をα2とする。頂角α1の大きさをα1°、頂角α2の大きさをα2°として、α1°>α2°の場合を考える。
上記の場合で、第二パイプ30が第一パイプ20(多段式ストロー10)の逆円錐台の細径側の端部22の方向(さらに外方を含む。)に移動させられ、多段式ストロー10が伸長されると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の内側と、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の近傍の胴部の外側が接触する。その接触は、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22の内側の円周状の線接触となる。この線接触により、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11の実用上の密封性が保たれる。
ここで実用上の密封性とは、厳密には密封されていないが、ストローを使用する状況では問題がないレベルの密封性を意味する。今後記載される密封性は、同様な意味を持つ。
さらに多段式ストロー10の伸長を続けると、第一パイプ20及び/又は第二パイプ30が変形して、両パイプ20、30の胴部の稜線方向に幅を持ち、前記2つのパイプ20、30が円周方向に面で接触してもよいが、過剰に伸長されると、多段式ストロー10が破壊されることになる。
また、頂角α1と頂角α2の大きさが、α1°<α2°の場合を考える。図1はこの場合の図面である。
上記の場合で、第二パイプ30が第一パイプ20(多段式ストロー10)の逆円錐台の細径側の端部22の方向(さらに外方を含む。)に移動させられ、多段式ストロー10が伸長されると、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外側と、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部32の近傍の胴部の内側が接触する。その接触は、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の外径の円周状の線接触となる。この線接触により、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11の実用上の密封性が保たれる。
さらに多段式ストロー10の伸長され続け、第一パイプ20及び/又は第二パイプ30が変形して、両パイプ20、30の胴部21、31の稜線方向に幅を持ち、円周方向に面で接触させてもよい。しかし、過剰に伸長されると、多段式ストロー10が破壊されることになる。
頂角α1と頂角α2の大きさの差は、10°以下が望ましく、より望ましくは5°以下である。このような大きさにすることにより、多段式ストロー10が伸長されて、第一パイプ20及び/又は第二パイプ30が変形して、両パイプ20、30の胴部21、31の稜線方向に幅を持ち、円周方向に面で接触する際に、上記の第一パイプ20及び/又は第二パイプ30の変形が小さくても、接触する面積を大きくすることができる。
本実施形態の多段式ストロー10は、伸長時の作業において摩擦による抵抗力が少なくなり、伸長の最終段階でのみ、第一パイプ20と第二パイプ30が強く接触する。それゆえ多段式ストロー10に損傷が生じにくい。さらに比較的低い剛度の材質を使って多段式ストロー10を製造することができ、コストダウンが図れる。
また、頂角α1と頂角α2の大きさが、α1°=α2°の場合は、次の実施形態にて説明する。
<本発明の第二の実施形態>
図3は、第一パイプ20の逆円錐台の頂角α1と、第二パイプ30の逆円錐台の頂角α2が同じ大きさ、α1°=α2°の多段式ストロー10である。
前記2つのパイプ20、30は同じ頂角αを持つ逆円錐台形状であるので、稜線の角度が同じとなるため、多段式ストロー10を伸長した際は、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11は、稜線方向に幅を持ち、円周方向に面で接触することになる。
また、第二パイプ30と第一パイプ20が接触後も、さらに第二パイプ30を、第二パイプ30の逆円錐台の細径側に移動させると、第二パイプ30の外面と第一パイプ20の内面の面圧力が大きくなる。
上記のように、第一パイプ20と第二パイプ30とが伸長される際に、面接触することと、面圧力が増大することの作用が重なり、接触面の摩擦力が大きくなるため、第一パイプ20と第二パイプ30とは固定される。
本実施形態の多段式ストロー10は、伸長時の作業において摩擦による抵抗力が少なく、伸長の最終段階でのみ、第一パイプ20と第二パイプ30が強く接触する。それゆえ多段式ストロー10に損傷が生じにくい。さらに、第一パイプ20及び/又は第二パイプ30が変形されることなく、重なり部11が面接触することから密封性は良い。また、比較的低い剛度の材質を使って多段式ストロー10を製造することができ、コストダウンが図れる。
なお、頂角α1と頂角α2の大きさが、α1°=α2°の場合が、多段式ストロー10の重なり部11の密封性が最も優れる。
また、実用上は、α1°<α2°の場合は、頂角α1と頂角α2の大きさの差が2°以下であれば、同じ角度と見なせる。また、α1°>α2°の場合は、頂角α1と頂角α2の大きさの差が1°以下であれば、同じ角度と見なせる。
<本発明の第三の実施形態>
本発明の第三の実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態の多段式ストロー10において、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11の長さは、5mm~50mmが望ましい。上記の重なる長さが5mm未満であると、第二パイプ30が第一パイプ20の逆円錐台の細径側に逸脱してしまう虞れがあり、50mmを超えると過剰な重なり代になり、コストが無駄である。
さらに望ましくは、第一パイプ20と第二パイプ30の重なる長さが、10mm~30mmである。この範囲の長さであると、摩擦による接合力、重なり部の密封性、コストのバランスが優れる。
本実施形態の多段式ストロー10は、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11の面積が適切であるために、適切な摩擦力が生じて、第一パイプ20と第二パイプ30の固定が適切に行われる。また、重なり部11の密封性を良好にすることができる。
<本発明の第四の実施形態>
本発明の第四の実施形態について説明する。
本実施形態の多段式ストロー10では、その材料となるシートが筒状に巻かれて、パイプが形成されている。
なお、一般的に薄めの膜状の材料をフィルム、厚めの膜状の材料をシートと呼ぶことがあるが、ここでシートとは、厚さには関わらず、本実施形態に使用される膜状の材料を言う。また、そのシートは、単層体及び積層体のいずれも含むものとする。
また、そのシートが単層体若しくは積層体に関わらず、図面を見やすくするために、その断面及び端面は、単層にて描画されている。
図4(a)に示した、本実施形態の第一パイプ20の製造方法について説明する。第一パイプ20は、図5(a)に示した第一パイプ20のブランク40を筒状に巻いて、胴貼り代42、43を接合することで製造される。
なお、本実施形態では、図5のブランクの表面側が多段式ストロー10の内面となり、裏面側が多段式ストロー10の外面となる。
第一パイプ20のブランク40の材料について説明する。第一パイプ20のブランク40は、単層体および積層体のいずれでもよい。
以下に、ブランクが紙を基材とした積層体からなる実施形態について説明する。
紙については、坪量が50g/m2から300g/m2が望ましい。坪量が50g/m2未満であると積層体の剛性が低く、ストローを使用する際に不具合が生じる。具体的には、ストローを口で咥えた際に潰れたり、手で掴んだ際に潰れてしまう虞れがある。坪量が300g/m2を超えると、ストローのような断面が細径の円筒形状(逆円錐台形状も含む。)には巻くことが難しくなる。
より好ましくは、坪量が100g/m2から200g/m2である。この坪量であると、剛度と円筒形状への加工のしやすさのバランスが良い。
ブランク40の表面、ここでは第一パイプ20の内面には、合成樹脂層を設けてもよい。前記合成樹脂層を設ける目的は、大きくは2つある。一つ目は吸引する液体が前記積層体に浸透することを防止するためである。二つ目としては前記ブランクを巻いて筒状に形成する際に、胴貼り代42、43同士が接合されるが、その接合のために合成樹脂層があってもよい。
ブランク40の裏面、ここでは第一パイプ20の外面には、合成樹脂層を設けてもよい。前記合成樹脂層を設ける目的は、大きくは2つある。一つ目は喫飲者が口に咥えた際に唾液等が前記積層体へ浸透することを防止するためである。二つ目としては前記ブランク40を巻いて筒状に形成する際に、胴貼り代42、43同士が接合されるが、その接合のために合成樹脂層があってもよい。
なお、上記の合成樹脂層は、表裏面の両方、若しくは表裏面のどちらか片方にあってもよい。また、例えば粉体等を吸引する際には、合成樹脂層が無くてもよく、この場合は胴貼り部の接合は接着剤で接合されてもよい。合成樹脂層の設置は、多段式ストロー10への要求性能により適宜選定される。
前記合成樹脂層は、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが用いられてもよい。また、ストローに機械的な強度が要求される場合は、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどが用いられてもよい。
また、前記胴貼り代42、43同士の接合については、ヒートシールが用いられる。ヒートシールする場合は、接合界面は同じ素材が望ましい。
ヒートシールの方法としては、熱風を吹きかけてから加圧する方法、高温のヒートシールバーを押し当てる方法、超音波溶着法、高周波溶着法、赤外線により加熱してから加圧する方法、及びその他の公知の方法から適宜選定される。
また、前記胴貼り部の接合については、ヒートシール以外の方法、例えば接着剤などを用いて接合してもよい。
前記積層体は、紙基材層と合成樹脂層を接合しているが、その接合方法としては、押し出し法による溶融した合成樹脂を紙基材層の表面に押し出して、合成樹脂層を形成させてもよい。
また、予め準備したフィルムと紙基材層との間に、押し出し法による溶融した合成樹脂を押し出して、前記フィルムと紙基材層を接合してもよい。この場合は溶融した樹脂は接着層となる。
また、予め準備したフィルムを、接着剤を用いてラミネートしてもよい。
多段式ストロー10が喫飲に用いられる場合は、上記に使用する紙基材層、合成樹脂層、接着剤等は衛生性に優れるものを使用しなくてはならない。
なお、前記合成樹脂層は前記積層体の両面に設けられることが望ましいが、要求する仕様によっては、どちらか片面のみに設けてもよい。
例えば、内面のみに低密度ポリエチレン層を設ける場合は、胴貼り部の界面が紙基材層と低密度ポリエチレン層の組合せになるが、ヒートシールの条件を適宜選定すれば、接合は可能である。
また、前記合成樹脂層の厚さは10μmから150μmが望ましい。10μm未満ではヒートシールの安定性が欠け、ヒートシールの接合強度が上がらない虞れがある。また、150μmを超えると、ブランクを筒状に巻く際に反発が大きくなるので、不良の発生が多くなる虞れがあり、またコストも必要以上にかかってしまう。さらに、前記合成樹脂層の厚さは20μmから60μmが、性能とコストのバランスが優れる。
紙基材層の表面には、適宜印刷をすることができる。印刷方法は公知のグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷などを用いることができる。
紙基材層の色が白色に近いことから、無印刷若しくは薄い色の印刷の場合は、多段式ストロー10の第一パイプ20の太径側に口紅等で着色された場合は、目立ってしまう。したがって、ストローの着色を目立たなくするには、第一パイプ20の太径側付近は、濃色のデザインを印刷してもよい。
上記は、シートの材質が紙基材層の積層体の場合について説明したが、合成樹脂層のみからなるシートを用いてもよい。そのシートは、単層体であっても積層体であってもよい。
例えば、シートの材質として、ポリプロピレン単層のシートを用いてもよい。ポリプロピレン製のシートの厚さは50μm~400μmが望ましい。より望ましくは100μm~300μmである。上記の厚さが剛度とコストのバランスに優れる。
また、前記シートを筒状に胴貼りする方法としては、ヒートシールでもよく、接着剤などを用いてもよい。
シートの材質として、合成樹脂層のみからなる積層体を用いてもよい。例えば、最内層及び最外層は熱可塑性樹脂層(熱接着性樹脂層)とし、中間層としては基材層を設けてもよい。
一例として、ポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)からなる三層シートを用いてもよい。あるいは、シートの剛性を要求される場合は、基材層となるPET層を複数としてもよい。例えば、ポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタレート(PET)/ポリエチレン(PE)の五層構成などである。
いずれも最内層および最外層にポリエチレン(PE)層があることから、胴貼りのヒートシールが容易である。
第二パイプ30の製造方法は、第一パイプ20の製造方法と同様である。第二パイプ30の積層体と第一パイプ20の積層体は、同じ仕様であることが一般的であるが、異なった積層体としてもよい。
しかしながら、第二パイプ30は、第一パイプ20よりも筒状の直径が小さくなるために、巻きにくくなる。そのため、第二パイプ30の積層体の剛度は、前記第一パイプ20の積層体の剛度よりも小さくしてもよい。
本実施形態の多段式ストロー10は、シートを材料として作製されるので、材料の選択肢が多く、要求される性能、コスト等にあわせて、材料を選択することができる。
<本発明の第五の実施形態>
本発明の第五の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
第一パイプ20の胴貼り部のブランクの巻き方(重ね方)と、第二パイプ30の巻き方(重ね方)は、逆巻きのほうが望ましい。
図6(a)は、第一パイプ20と第二パイプ30が同じ巻き方向の場合の多段式ストローの断面であり、図3のA-A断面を示している。
第一パイプ20の内側の胴貼り部25の端面25Aと、第二パイプ30の外側の胴貼り部36の端面36Aとが相対している。この多段式ストローを伸長する際に、第一パイプ20が第二パイプ30と相対的に時計方向に回転した場合は、第一パイプ20の内側の胴貼り部25の端面25Aと、第二パイプ30の外側の胴貼り部36の端面36Aとが接触する虞れがある。その場合は、上記の2つの端面25A、36Aの接触面に摩擦力が働くために、多段式ストローの伸長作業に支障が生じる虞れがある。
図6(b)は、第一パイプ20と第二パイプ30が逆方向の巻き方の場合の、本実施形態の多段式ストロー10の断面であり、図3のA-A断面を示している。
第一パイプ20の内側の胴貼り部25の端面25Aと、第二パイプ30の外側の胴貼り部36の端面36Aとは同じ方向を向いている。そのため、本実施形態の多段式ストロー10を伸長する際に、第一パイプ20が第二パイプ30と相対的に時計方向、または反時計方向に回転した場合は、どちらの回転方向においても第一パイプ20の内側の胴貼り部25の端面25Aと、第二パイプ30の外側の胴貼り部36の端面36Aとが接触する虞れがない。したがって上記の2つの端面25A、36A同士に強い接触が発生しないことから、多段式ストロー10の伸長作業が円滑に行える。
本実施形態の多段式ストロー10は、伸縮の際に円滑に作動するので、喫飲者が扱いやすく、また、多段式ストロー10の伸縮の際に損傷が生じにくい。
<本発明の第六の実施形態>
本発明の第六の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
図7のように、本実施形態の多段式ストロー10の第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32に尖端部37を設けてもよい。合成樹脂製フィルムや、それを含む積層体の蓋材で密封された容器の内容物を喫飲する際に、多段式ストロー10を突き刺して、蓋材を穿孔することがある。この際に本実施形態の多段式ストロー10では、第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32に尖端部37を有することから、前記蓋材を突き刺すことができる。
さらに、第二パイプ30の胴貼り部34に尖端部37を設けることが望ましい。第二パイプ30の胴貼り部34は、積層体が2枚接合されているため強度があり、突き刺し作業に対して望ましい。
図7に示した多段式ストロー10の製造方法について説明する。
本実施例の多段式ストロー10のブランクを図8に示す。第一パイプ20のブランク40の形状を図8(a)に示し、第二パイプ30のブランク50の形状を図8(b)に示す。
第一パイプ20のブランク40である図8(a)は、図5(a)と同じで、扇型の形状である。第二パイプ30のブランク50である図8(b)の下側の端面54において、左右両側の胴貼り代52、53の領域内に頂点56が存在し、その頂点56は第二パイプ30のブランク50を筒状に加工すると重なる。
左右の頂点56のそれぞれから、第二パイプ30のブランク50の内方かつ上方の側へ、斜め上に向かう直線状の端面が形成され、左右の前記端面は、ブランク50の幅方向の略中心線上で繋がっている。その繋がっている点は、第二パイプ30のブランク50の端面54の凹部の最凹点57となっている。
また左右の頂点56から、第二パイプ30のブランク50の外方かつ上方の側へ、斜め上に向かう直線状の端部が形成されて、第二パイプ30のブランク50の側縁部に繋がっている。
前記第一パイプ20は、図8(a)に示した第一パイプ20のブランク40を筒状に巻いて、胴貼り代42、43が接合されることで作製される。
前記第二パイプ30は、図8(b)に示した第二パイプ30のブランク50を筒状に巻いて、胴貼り代52、53が接合されることで作製される。
なお、本実施形態では、図8のブランクの表面側が多段式ストロー10の内面となり、裏面側が多段式ストロー10の外面となる。
本実施形態の多段式ストロー10は、その第二パイプ30の逆円錐台の細径側に尖端部37があるので、蓋材を貫通して喫飲する用途に適している。
なお、本実施形態では、ブランク50の下側の端面54に頂点56を設けているが、第二の実施形態の多段式ストロー10の完成後に、第二パイプ30の細径側の端部32が切断されて、尖端部37が形成されてもよい。
<本発明の第七の実施形態>
本発明の第七の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
図9に本実施形態の多段式ストロー10を示す。図9(a)は第一パイプ20の単体の図面であり、胴貼り部を有しない逆円錐台形状の筒状である。図9(b)は第二パイプ30の単体の図面であり、胴貼り部を有しない逆円錐台形状の筒状である。図9(c)は、本実施形態の多段式ストロー10の伸長前の図である。
パイプ20、30の長手方向の中心軸と直交する切断面において、パイプ20、30の肉厚は略均一であり、胴貼り部24、34のような不均一な圧さの箇所はない。したがって、外観にも段差部が見られない。
上記のようなパイプ20、30の製造方法は、例えば、合成樹脂の射出成形法があり、逆円錐台形状のパイプ20、30を形成できる。また、押出成形法により円筒形状のパイプを形成したのち、プレス加工等により変形させて、逆円錐台形状のパイプ20、30を作製してもよい。
本実施形態の多段式ストロー10では、そのパイプ20、30に円周方向の段差が無いことから、外観がシンプルである。また、パイプ20、30に胴貼り部24、34を有する形状の多段式ストロー10のように端面25A、36A同士が接触することがないので、伸縮の際にその動作に支障が生じにくい。
<本発明の第八の実施形態>
本発明の第八の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
本実施形態の多段式ストロー10では、第一パイプ20と第二パイプ30とが伸長された位置で固定され、第二パイプ30が、第一パイプ20(多段式ストロー10)の逆円錐台の太径側の端部23の方向(さらに外方を含む。)に戻らないようにしている。第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33に当接する突起部28を第一パイプ20の内側に設けてもよい。
第一パイプ20の内側の突起部28は、図10のように、第一パイプ20とは別部材で設けてもよい。前記別部材は、合成樹脂製の固形物をあらかじめ準備しておき、第一パイプ20の内壁に貼付してもよい。または、ホットメルトなどを、第一パイプ20の内側に塗布した後に、固化させてもよい。
また第一パイプ20の内側の突起部28は、第一パイプ20がブランクの状態で形成してもよく、筒状になってから形成してもよい。
第一パイプ20の内側の突起部28は、少なくとも1個以上、点状に存在すればよく、周回状でもよい。周回状の場合は、一周としてもよく、円周方向に部分的な周回状としてもよい。
また、第一パイプ20の部材を屈曲させて、内側に屈曲部を突出させてもよい(不図示)。
前記屈曲部は、少なくとも1個以上、点状に存在してもよく、周回状でもよい。周回状の場合は、一周としてもよく、円周方向に部分的な周回状としてもよい。また、前記屈曲部は、第一パイプ20がブランクの状態で形成してもよく、筒状になってから形成してもよい。
本実施形態の多段式ストロー10では、伸長された位置で多段式ストロー10が固定されるため、喫飲時に収縮することがなく、安定して使用することができる。
<本発明の第九の実施形態>
本発明の第九の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
本実施形態の多段式ストロー10の第一パイプ20と第二パイプ30とが伸長された位置で固定され、第二パイプ30が、第一パイプ20(多段式ストロー10)の逆円錐台の太径側の端部23の方向(さらに外方を含む。)に戻らないように、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22に当接する突起部38を第二パイプ30の外側に設けてもよい。
第二パイプ30の外側の突起部38は、図11のように、第二パイプ30とは別部材で設けてもよい。前記別部材は、合成樹脂製の固形物をあらかじめ準備しておき、第二パイプ30の外壁に貼付してもよい。または、ホットメルトなどを、第二パイプ30の外壁に塗布した後に、固化させてもよい。
また第二パイプ30の外側の突起部38は、第二パイプ30がブランクの状態で形成してもよく、筒状になってから形成してもよい。
第二パイプ30の外側の突起部38は、少なくとも1個以上、点状に存在すればよく、周回状でもよい。周回状の場合は、一周としてもよく、円周方向に部分的な周回状としてもよい。
また、第二パイプ30の部材を屈曲させて、外側に屈曲部を突出させてもよい(不図示)。
前記屈曲部は、少なくとも1個以上、点状に存在してもよく、周回状でもよい。周回状の場合は、一周としてもよく、円周方向に部分的な周回状としてもよい。また、前記屈曲部は、第二パイプ30がブランクの状態で形成してもよく、筒状になってから形成してもよい。
本実施形態の多段式ストロー10では、伸長された位置で多段式ストロー10が固定されるため、喫飲時に収縮することがなく、安定して使用することができる。
<本発明の第十の実施形態>
本発明の第十の実施形態による多段式ストロー10について、以下に図面等を用いて詳しく説明する。
図12に示すように、第一パイプ20の逆円錐台の太径側には、第二パイプ30の脱落を防止するために、脱落防止手段を設けてもよい。
前記脱落防止手段は、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23が、図12のように全周に渡って内面に折り曲げられ、折り曲げ部29が形成されてもよく、また前記端部23の全周のうち部分的に折り曲げてもよい(不図示)。
なお、折り曲げ部29の端面は、必ずしも第一パイプ20の逆円錐台の細径側まで向けられる(略直角を超えて曲げる)必要はなく、第二パイプ30が脱落しない程度に折り曲げられればよい。
ここでは、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23を、全周に渡って内面に折り曲げ部29を形成する方法について説明したが、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の近傍に、図13のように抜け防止の突起部27を設けてもよい。
抜け防止の突起部27は、第一パイプ20とは別部材で設けてもよい。前記別部材は、合成樹脂製の固形物をあらかじめ準備しておき、第一パイプ20の外側に設けてもよい。または、ホットメルトなどを、第一パイプ20の内側に塗布した後に、固化させてもよい。
以上の脱落防止手段の加工は、第二パイプ30が第一パイプ20の中空部内に挿入されてから加工される。しかし、前記脱落防止手段が、第二パイプ30の挿入を許容できる柔軟性がある場合は、先に前記脱落防止手段を加工した後に、第二パイプ30を挿入してもよい。その場合は、第二パイプ30の挿入時に、前記脱落防止手段の開口部は拡大して、第二パイプ30は通過できるが、第二パイプ30が通過後は前記開口部が復元して縮小するので、第二パイプ30の脱落防止機能を有する。
または、第二パイプ30が変形(縮小)して通過できるが、第二パイプ30が通過後は第二パイプ30が復元して拡大するので、第二パイプ30の脱落防止機能を有する。
本実施形態の多段式ストロー10では、収縮された位置で多段式ストロー10が持ち運ばれた際に、第二パイプ30が第一パイプ20の中空部内から脱落することを防止できるので、多段式ストロー10が毀損することを防止できる。
次に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成する積層体は、共に同じ層構成であり、紙基材層を基材とし、以下に示す層構成であった。
(外側) PE15μm / (印刷)カップ原紙 / PE20μm (内側)
外側及び内側のPEは、日本ポリエチレン製の低密度ポリエチレンLC520を使用した。カップ原紙は、王子特殊紙製 王子江別コップ原紙140g/m2を使用した。
まず、ロール状のカップ原紙を準備して、前記カップ原紙の外側に、グラビア印刷機を用いて絵柄を印刷して、再びロール状に巻き、ロール状で保管した。
つぎに、印刷済みのカップ原紙を、直列に2つ配置した押し出し機構を有するタンデム押し出し加工機にセットした。
前記カップ原紙を繰り出し、まずは前記カップ原紙の印刷面にコロナ処理を行った。その後、前記コロナ処理面(カップ原紙の外側面)に低密度ポリエチレンを15μmの厚さで押し出しコートを行った。
その次の工程で、カップ原紙の印刷の反対の面にコロナ処理を行った。そして、前記コロナ処理面(カップ原紙の内側面)に、低密度ポリエチレンを20μmの厚さで押し出しコートを行った。そして、上記の積層体をロール状に巻き上げて、第一パイプ20と第二パイプ30の積層体のロールが作製された。
次の工程で、ドルスラー抜き機にて、第一パイプ20と第二パイプ30のブランク40、50が打ち抜かれた。抜かれたブランクは、方向を揃えて積み重ねられて、保管、輸送された。
第一パイプ20のブランク40の形状は、図5(a)に示し、第二パイプ30のブランク50の形状は、図5(b)に示す。
いずれも、扇型の形状をしている。図5の表面はブランクの表面であり、パイプ20、30に形成した際に内側となる面である。また図5の裏面はブランクの裏面であり、パイプ20、30に形成した際に外側となる面である。
また、図5の図面に基づき、ブランクの上下左右を定義する。
今後、図面に記載されたブランクの説明においては、位置関係を上記の通りとする。
第一パイプ20のブランク40を筒状に成形する際の胴貼り代42、43が、第一パイプ20のブランク40の左右に存在する。左右の胴貼り代42、43のどちらがストローの外面になってもよいが、胴貼り部加工機や、第一パイプ20と第二パイプ30を組み合わせるための組み合わせ加工機などの仕様により、適宜選定される。
次の工程で、前記ブランク40は胴貼り加工された。前記第一パイプ20のブランク40は、胴貼り加工機に送られて、筒状に胴貼りされた。
まずは、前記第一パイプ20のブランク40において、筒状に巻かれた際に内側となる胴貼り代42の表面と、外側となる胴貼り代43の裏面とが熱風にて炙られた。炙られた温度は、積層された低密度ポリエチレンが必要十分に溶融する温度であった。
次に、逆円錐台形状のマンドレルに、前記第一パイプ20のブランク40は巻き付けられた。その際に、筒状に巻かれた際に内側となる胴貼り代42の表面と、外側となる胴貼り代43の裏面とは相対するように巻き付けられた。前記マンドレルの逆円錐台形状の頂角と、第一パイプ20の逆円錐台の側面形状の頂角は同じとした。したがって第一パイプ20の胴貼り部24の両端面25A、26A平行になった。
重ね合わされた胴貼り部24の外側に、冷却バーが押し当てられると、溶融した第一パイプ20の胴貼り部24の低密度ポリエチレン樹脂が固化して、接合された。
つぎに、第一パイプ20は、前記マンドレルから取り外され、逆円錐台の側面形状の第一パイプ20が完成した。一の第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の開口部に、他の第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22が挿入されることで、重ねあわされて保管された。
第二パイプ30は、下記の手順にて製造された。
まずは、前記第二パイプ30のブランク50において、筒状に巻かれた際に内側となる胴貼り代52の表面と、外側となる胴貼り代53の裏面とが熱風にて炙られた。炙られた温度は、積層された低密度ポリエチレンが必要十分に溶融する温度であった。
次に、逆円錐台形状のマンドレルに、第二パイプ30のブランク50は巻き付けられた。その際に、筒状に巻かれた際に内側となる胴貼り代52の表面と、外側となる胴貼り代53の裏面とが相対するように巻き付けられた。前記マンドレルの逆円錐台形状の頂角と、第二パイプ30の逆円錐台形状の側面の頂角は同じとした。したがって第二パイプ30の胴貼り部34の両端面35A、36Aは平行であった。
重ね合わされた第二パイプ30の胴貼り部34の外側に、冷却バーが押し当てられると、溶融した第二パイプ30の胴貼り部34の低密度ポリエチレン樹脂が固化して、接合された。
また、第一パイプ20のマンドレルの逆円錐台形状の頂角と、第二パイプ30のマンドレルの頂角とは同じであるので、それらのマンドレルを用いて製造した第一パイプ20の逆円錐台の頂角α1と第二パイプ30の逆円錐台の頂角α2は同一であった。
つぎに、第二パイプ30は、マンドレルから取り外され、逆円錐台の側面形状の第二パイプ30が完成した。一の第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の開口部に、他の第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32が挿入されることで、重ね合わされて保管された。
第一パイプ20の大きさは、長さが100mm、逆円錐台の太径側の端部23の外径がφ11.5mm、逆円錐台の細径側の外径がφ8.0mm、頂角が2°の逆円錐台の側面形状であった。
第二パイプ30の大きさは、長さが100mm、逆円錐台の太径側の端部33の外径がφ8.4mm、逆円錐台の細径側の外径がφ4.9mm、頂角が2°の逆円錐台の側面形状であった。
第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23へ、第二パイプ30を、その逆円錐台の細径側の端部32から挿入した後に、さらに第二パイプ30を多段式ストロー10の細径側に移動させた。そうすると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22付近の内面と、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33付近の外面が面状に接触した。これは、第一パイプ20の頂角と第二パイプ30の頂角が等しいからであった。面状に接触することから、摩擦力が大きくなり、2つのパイプは固定された。
なお、第一パイプ20と第二パイプ30の重なり代は、22mmであった。
<実施例2>
実施例2の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成する積層体は、共に同じ層構成であり、紙基材層を基材とし、以下に示す層構成であった。
(外側) 紙(大王製紙株式会社 コート紙 80g/m2) /
ポリエチレン15μm(日本ポリエチレン株式会社 LC520 /
アルミ箔6μm(JIS H4000 2014 A8079P) /
アンカーコート(三井化学株式会社 A-3210/A-3075) /
EMAA30μm(三井デュポン・ポリケミカル株式会社 N0908N) /
ポリエチレン10μm(旭化成株式会社 サンテック LDPE + 三井化学株式会社 タフマー) (内側)。
いずれのポリエチレンも押し出し加工にて、この積層体が作製された。また、アンカーコートは、押し出し加工機の機内でコートした。
なお、胴貼り加工の方法は、所定の形状に形成されたブランク40、50がマンドレルに巻き付けられて、その外側から加熱されたヒートシールバーが押し当てられる方法とした。その工程で、前記ブランク40、50は胴貼り加工された。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストロー10が作製された。
<実施例3>
実施例3の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成するシートは、共に同じポリプロピレン単層のシートであり、その厚さは200μmであった。
なお、胴貼り加工の方法は、所定の形状に形成されたブランク40、50が逆円錐台形状のマンドレルに巻き付けられて、その外側からバー形状の超音波ホーンが押し当てられて、超音波溶着される方法とした。その工程で、前記ブランク40、50は胴貼り加工された。超音波溶着機は、日本エマソン株式会社製、形式2000Xea20:2.5、出力2500Wを使用した。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストロー10が作製された。
<実施例4>
実施例4の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成するシートは、単層の洋紙とした。洋紙は日本紙通商株式会社、コピー用紙66g/m2とした。厚さは100μmであった。
なお、胴貼り加工の方法は以下の通りであった。所定の形状に形成されたブランク40、50が逆円錐台のパイプ形状にされた際に外側となる外側の胴貼り部26、36の内面にエマルジョン系接着剤が塗布された。その次の工程で、ブランク40、50が逆円錐台形状のマンドレルに巻き付けられて、内側の胴貼り部25、35の外面と、外側の胴貼り部26、36の内面とが当接させられて、その後、パイプ20、30の胴貼り部24、34の外側からバー形状の鏝が押し当てられて、接着された。
上記の工程で、ブランク40、50は胴貼り加工された。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストロー10が作製された。
<実施例5>
実施例5は、多段式ストロー10を伸長させて完成した際に、第二パイプ30が固定される位置に、第一パイプ20の内側の突起部28が設けられる態様であった。
本実施例では、第一パイプ20の内側の突起部28はホットメルトで製作され、ブランク40の1枚当たり2個とした。
溶融したホットメルトが、ブランク40の適切な位置に適切な量で塗布された後に、前記ホットメルトは大気で冷却され、固化した。なお、ブランク40は実施例1と同じものを用いた。
次に、突起部28を備えた第一パイプ20のブランク40は、胴貼り加工機に送られて、筒状に胴貼りされた。
第一パイプ20のブランク40において、筒状に巻かれた際に内側となる胴貼り代42の表面と、外側となる胴貼り代43の裏面の双方が熱風にて炙られた。炙られた温度は、積層された低密度ポリエチレンが必要十分に溶融する温度であった。
また、前記マンドレルの側面で、第一パイプ20のブランク40に設けられた突起部28に相当する領域には、突起部28と干渉しないように凹みが設けられた。このようにすることで、突起部28と前記マンドレルの側面が干渉しないので、第一パイプ20のブランク40は、前記マンドレルと密着することができて、形状が安定した。
その他、第二パイプ30のブランク50を筒状のパイプに加工する方法、及び第一パイプ20の中空部内に第二パイプ30を挿入して本実施例の多段式ストロー10を製造する方法は、実施例1と同じである。
また、本実施例の多段式ストロー10において、2つのパイプ20、30が固定された位置で、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33の端面が、第一パイプ20の内側の突起部28と、図10に示すように当接するため、2つのパイプ20、30は固定された。突起部28の数は2個、大きさは直径1.5mmの略半球状であったが、溶融したホットメルトで作成するために、不定形であった。
<実施例6>
実施例6は、図11のように、第二パイプ30の外側の突起部38を設け、多段式ストロー10の伸長時に第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22と突起部38とが当接して、第一パイプ20と第二パイプ30とが固定された。突起部38を設ける手段は、第二パイプ30の完成後に、ホットメルトが塗布されて、その後に固化されて突起部38が設けられた。
その他の材料、加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製された。
<実施例7>
実施例7の多段式ストロー10は、多段式ストロー10を伸長する前の段階で、第二パイプ30が第一パイプ20の中空部内から、脱落しないようにしたものであった。
実施例7の多段式ストロー10において、伸長時の多段式ストロー10の長さと第二パイプ30の長さを実施例1の場合と同じにした場合、実施例7の多段式ストロー10の第一パイプ20のブランク40は、実施例1の第一パイプ20のブランク40よりも、上下方向に長くする必要があった。長くした側は、第一パイプ20のブランク40の逆円錐台の太径側の端面45の側であった。
実施例7は、実施例1と同様な手段にて準備した積層体を、実施例1よりも大きい第一パイプ20のブランク40の形状にドルスラーで打ち抜いた。第二パイプ30のブランク50は実施例1と同じであった。
本実施例は、実施例1と同じ方法で、第一パイプ20と第二パイプ30を製造した。そして第二パイプ30を第一パイプ20の中空部内に挿入した後に、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23を、図12のように内側に周状に折り曲げた。このようにすることで、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の内径が小さくなることから、第二パイプ30が脱落しなかった。
その他の材料、加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製された。
上記の実施例7では、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23を周状に内側に折り返したが、前記端部23に、1または複数の折り返し片を設け、内側に折り返してもよい。
また、図13のように、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23の近傍に突起部27を2箇所ほど設けることにより、当該部分の内径(突起部27及び第一パイプ20の内側にて形成される。)が小さくなり、第二パイプ30の脱落が防止できる。なお、突起部27はホットメルトを塗布して形成されてもよい。
<実施例8>
実施例8の多段式ストロー10は、第一パイプ20と第二パイプ30の巻く方向(胴貼り部の外側になる端部)が異なっていた。
図6は、図3の第一パイプ20と第二パイプ30の重なり部11のA-A断面を示している。
従来技術を示す図6(a)において、第一パイプ20では、第一パイプ20のブランク40の右側の胴貼り代43が第一パイプの外側の胴貼り部26になり、左側の胴貼り代42が第一パイプの内側の胴貼り部25になっている。また第二パイプ30でも、第二パイプ30のブランク50の右側の胴貼り代53が第二パイプ30の外側の胴貼り部36になり、左側の胴貼り代52が第二パイプ30の内側の胴貼り部35になる。したがって、第一パイプ20と第二パイプ30の巻き方向は同じである。
これに対し、本実施例を示す図6(b)において、第一パイプ20では、第一パイプ20のブランク40の右側の胴貼り代43が、第一パイプ20の外側の胴貼り部26になり、左側の胴貼り代42が第一パイプ20の内側の胴貼り部25になった。
また第二パイプ30では、第二パイプ30のブランク50の右側の胴貼り代53が第二パイプ30の内側の胴貼り部35になり、左側の胴貼り代52が第二パイプ30の外側の胴貼り部36になった。したがって、第一パイプ20と第二パイプ30の巻き方向は逆であった。
その他の材料、加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製された。
<実施例9>
実施例9について説明する。パイプの材料となる積層体の製造までの工程は、実施例1と同じであり、ブランク打ち抜き工程からが異なった。
本実施例のブランクを図8に示す。第一パイプ20のブランク40の形状を図8(a)に示し、第二パイプ30のブランク50の形状を図8(b)に示す。
2枚のブランク40、50を筒状のパイプに加工する方法、及び第一パイプ20の中空部内に第二パイプ30を挿入して本実施例の多段式ストロー10を製造する方法は、実施例1と同じであった。
その他の材料、加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストロー10が作製された。
本実施例の多段式ストロー10では、図7のように第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32は、積層体が重なり合った第二パイプ30の胴貼り部34にある尖端部37から、斜め上方向に切られた形状であった。また、尖端部37は、積層体が2枚接合されており、強度があった。したがって、易穿孔加工された蓋材などに本実施形態の多段式ストロー10を突き刺して喫飲する用途に使用することができた。
<比較例1>
比較例1の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成するシート(フィルム)は、共に同じポリエチレンテレフタレート単層のシート(フィルム)であり、その厚さは15μmであった。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製しようとしたが、作製不可能であった。
<比較例2>
比較例2の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成するシート(フィルム)は、共に同じ延伸ナイロン単層のシート(フィルム)であり、その厚さは15μmであった。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製しようとしたが、作製不可能であった。
<比較例3>
比較例3の多段式ストロー10の第一パイプ20及び第二パイプ30を構成する積層体は、共に同じ層構成であり、紙基材層を基材とし、以下に示す層構成であった。
(外側) PE20μm / (インキ)カップ原紙 / PE40μm (内側)。
外側及び内側のPEは、日本ポリエチレン製の低密度ポリエチレンLC520を使用した。カップ原紙は、王子エフテックス製 耐酸コップ原紙320g/m2を使用した。
その他の加工方法、形状は実施例1と同じとして、多段式ストローが作製しようとしたが、作製不可能であった。
<比較例4>
比較例4の多段式ストローは、第一パイプ及び第二パイプともテーパーの無い円筒形状のパイプである。
比較例4は、パイプの材料となる積層体の製造までの工程は、実施例1と同じであり、ブランク打ち抜き工程からが異なる。
比較例4の第一パイプのブランクと第二パイプのブランクとは、いずれも矩形状であった。
打ち抜いたブランクを筒状に加工する工程、組み合わせた多段式ストローにする工程は、実施例1と同じであった。
前記第一パイプの大きさは、長さが100mm、外径がφ11.5mmの円筒形状であり、前記第二パイプの大きさは、長さが100mm、外径がφ11.0mmの円筒形状であった。
<比較例5>
比較例5の多段式ストローは、円筒形状の第一パイプの中空部内に第二パイプが挿入された市販の多段式ストローであった。材質はポリプロピレンであった。
<評価>
実施例1から9と比較例1から5のシートの剛度と、パイプを押し潰した時の強度、総厚さ、テーパー式多段式ストロー形成の可否を表1にまとめた。
剛度の測定は、JIS P8125に基づき、ガーレステフネステスタ(東洋精機製作所製 型式211502201)で測定した。
パイプの押し潰し強度は、外形がφ10のパイプを作製し、テンシロン(株式会社オリエンテック製 型式RTMシリーズU-1160)にて押し潰しテストを行った。パイプがテーパーの場合は外径がφ10の箇所を押し潰した。押し潰し速度は50mm/分であった。
なお、胴貼り部を有するサンプルでは、胴貼り部の幅は約3mmとし、押し潰された際に胴貼り部が折り曲げられないよう設置して、サンプルを押し潰した。
総厚さは、株式会社ミツトヨ製のマイクロメーター(型式MDC-25L)で測定した。
テーパー式多段式ストロー形成の可否は、各シートを使用して試作した結果を記載した。
実施例1、3、4の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側と第二パイプ30の逆円錐台の太径側とが約20mmに渡り接触して、第一パイプ20との内面と第二パイプ30の外面とが、摩擦にて固定された状況を保持できていた。カップからりんごジュースを喫飲したところ、問題なく使用できた。
実施例2の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側と第二パイプ30の逆円錐台の太径側とが約20mmに渡り接触して、前記第一パイプ20との内面と前記第二パイプ30の内面とで、摩擦にて固定された状況を保持できていた。多段式ストロー10の第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23から作業者が呼気を吹き込み、第二パイプ30の逆円錐台の細径側の端部32から呼気を吹き出して、機械の狭隘部にあった粉塵を吹き飛ばすことができた。
実施例5の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の内側に設けられた突起部28と、第二パイプ30の逆円錐台の太径側の端部33とが接触するので、第一パイプ20と第二パイプ30がより強固に固定された。そのために、多段式ストロー10が上下方向に圧縮されても、縮むことはなかった。
なお、第一パイプ20の突起部28の上を第二パイプ30が通過する際には、第二パイプ30が撓むために、第二パイプ30の通過は可能であった。
実施例6の多段式ストロー10を伸長すると、第二パイプ30の外側に設けられた突起部38と、第一パイプ20の逆円錐台の細径側の端部22とが接触するので、第一パイプ20と第二パイプ30がより強固に固定された。そのために、多段式ストロー10が上下方向に圧縮されても、縮むことはなかった。
なお、第二パイプ30の突起部38の上を第一パイプ20が通過する際には、第二パイプ30が撓むために、第一パイプ20の通過は可能であった。
実施例7の多段式ストロー10は、伸長する前の状態の多段式ストロー10を振っても、第一パイプ20の逆円錐台の太径側の端部23から第二パイプ30が逸脱することがなく、良好な状態で保管できた。
実施例7の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側と第二パイプ30の逆円錐台の太径側とが約20mmに渡り接触して、第一パイプ20との内面と第二パイプ30の外面とが、摩擦にて固定された状況を保持できていた。
実施例8の多段式ストロー10では、多段式ストロー10を伸長する際に、第二パイプ30が第一パイプ20に対して、上下方向を軸に回転しながら移動しても、伸長動作の力の大きさが増大することはなかった。第二パイプ30の回転方向が、時計回り、反時計回りのどちらでもあっても、伸長動作の力が増大することがなかった。
実施例8の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側と第二パイプ30の逆円錐台の太径側とが約20mmに渡り接触して、第一パイプ20との内面と第二パイプ30の外面とが、摩擦にて固定された状況を保持できていた。
実施例9の多段式ストロー10を伸長すると、第一パイプ20の逆円錐台の細径側と第二パイプ30の逆円錐台の太径側とが約20mmに渡り接触して、第一パイプ20との内面と第二パイプ30の外面とが、摩擦にて固定された状況を保持できていた。
また、実施例9の多段式ストロー10では、易穿孔加工を行った蓋材にて密封されたコーヒー入りのカップ飲料を喫飲する際に、蓋材に多段式ストロー10を突き刺して貫通させることができて、問題なく使用することができた。
比較例1および2のフィルムを用いて多段式ストローを作製しようとしたが、フィルムが柔らかすぎてパイプ形状にすることが困難であった。
比較例3のシートを用いて多段式ストローを作製しようとしたが、フィルムが硬すぎてパイプ形状にすることが困難であった。
比較例4の多段式ストローは、実施例1と同じ積層体を用いているが、円筒形状パイプの組み合わせのため、伸長作業の際に過大な力が必要であり、第一(太径)パイプや第二(細径)パイプを指で押し潰してしまった。また、大きな力で多段式ストローを伸長させると、第一(太径)パイプの逆円錐台の細径側の端面から、第二(細径)パイプが抜け出してしまった。
比較例5の多段式ストローは、市販のポリプロピレンの押出成形法による円筒形状の多段式ストローであった。この多段式の伸長作業は問題なく行われ、パイプが潰れるようなことがなかった。したがって、この多段式ストロー程度の押し潰し強度を有する多段式ストローでは、テーパー式にする必要がない。
表1より、本発明のテーパー式多段式ストローの効果が高いシートの剛度は0.5~4mNである。
また、本発明のテーパー式多段式ストローの効果が高い押し潰し強度は10~20mNである。なお、この押し潰し強度の測定方法は、上述した通りである。
なお、上記の実施例1から8は2段式のストローについて記述してきたが、3段以上の多段式ストローも可能である。
10 本発明の多段式ストロー
11 第一パイプと第二パイプの重なり部
20 第一パイプ
21 第一パイプの胴部
22 第一パイプの逆円錐台の細径側の端部
23 第一パイプの逆円錐台の太径側の端部
24 第一パイプの胴貼り部
25 第一パイプの内側の胴貼り部
25A 第一パイプの内側の胴貼り部の端面
26 第一パイプの外側の胴貼り部
26A 第一パイプの外側の胴貼り部の端面
27 第一パイプの抜け防止の突起部
28 第一パイプの内面の突起部
29 第一パイプの折り曲げ部
30 第二パイプ
31 第二パイプの胴部
32 第二パイプの逆円錐台の細径側の端部
33 第二パイプの逆円錐台の太径側の端部
34 第二パイプ径の胴貼り部
35 第二パイプ径の内側の胴貼り部
35A 第二パイプ径の内側の胴貼り部の端面
36 第二パイプ径の外側の胴貼り部
36A 第二パイプ径の外側の胴貼り部の端面
38 第二パイプの外面の突起部
40 第一パイプのブランク
41 第一パイプのブランクの胴部
42 第一パイプのブランクの左側の胴貼り代
43 第一パイプのブランクの右側の胴貼り代
44 第一パイプのブランクの逆円錐台の細径側の端面
45 第一パイプのブランクの逆円錐台の太径側の端面
50 第二パイプのブランク
51 第二パイプのブランクの胴部
52 第二パイプのブランクの左側の胴貼り代
53 第二パイプのブランクの右側の胴貼り代
54 第二パイプのブランクの逆円錐台の細径側の端面
55 第二パイプのブランクの逆円錐台の太径側の端面
56 第二パイプのブランクの逆円錐台の細径側の端面の頂点
57 第二パイプのブランクの逆円錐台の細径側の端面の最凹点

α パイプの逆円錐台の頂角
α1 第一パイプの逆円錐台の頂角
α2 第二パイプの逆円錐台の頂角
D1 第一パイプの逆円錐台の太径側の端部の外径(直径)
D2 第一パイプの逆円錐台の細径側の端部の外径(直径)
D3 第二パイプの逆円錐台の太径側の端部の外径(直径)
D4 第二パイプの逆円錐台の細径側の端部の外径(直径)
d1 第一パイプの逆円錐台の太径側の端部の内径(直径)
d2 第一パイプの逆円錐台の細径側の端部の内径(直径)
d3 第二パイプの逆円錐台の太径側の端部の内径(直径)
d4 第二パイプの逆円錐台の細径側の端部の内径(直径)

Claims (8)

  1. 第一パイプと、前記第一パイプの中空部内に挿入された第二パイプの組みからなる多段式ストローにおいて、
    前記第一パイプと前記第二パイプは逆円錐台の側面からなり、
    前記第一パイプの逆円錐台の細径側の端部の内径より、前記第二パイプの逆円錐台の太径側の端部の外径が大きく、
    なおかつ前記第一パイプの逆円錐台の太径側の端部の内径より、前記第二パイプの逆円錐台の太径側の端部の外径が小さく、
    前記第一パイプ及び前記第二パイプは、シートを筒状に巻いたパイプであり、
    前記第一パイプの巻き方向と、前記第二パイプの巻き方向とが逆方向であることを特徴とする多段式ストロー。
  2. 前記第一パイプと前記第二パイプは同一の頂角の逆円錐台の側面からなることを特徴とする請求項1に記載の多段式ストロー。
  3. 前記第二パイプの逆円錐台の太径側の端部の近傍の外面と、前記第一パイプの逆円錐台の細径側の端部の近傍の内面とが、前記逆円錐台の側面の稜線方向に渡り5mm以上50mm以下の幅で接していることを特徴とする請求項1または2に記載の多段式ストロー。
  4. 前記第二パイプの胴貼り部の逆円錐台の細径側の端部に、尖端部を設けることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の多段式ストロー。
  5. 前記第一パイプ及び/又は前記第二パイプは、その長手方向の中心軸と直交する切断面において、前記第一パイプ及び/又は前記第二パイプの厚さが均一であることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の多段式ストロー。
  6. 前記第一パイプの内面に、前記第一パイプと前記第二パイプを固定する手段を設けたことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の多段式ストロー。
  7. 前記第二パイプの外面に、前記第一パイプと前記第二パイプを固定する手段を設けたことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の多段式ストロー。
  8. 前記第一パイプの逆円錐台の太径側の端部、または前記端部の近傍に、前記第二パイプの脱落防止の手段を設けたことを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の多段式ストロー。
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