以下、図面を参照し、組立ての対象とする製品が空気調和装置の室内機である場合を例に挙げて、実施の形態に係る製品組立てシステムについて説明する。図中、同一又は対応する部分に同一の符号を付す。
[実施の形態1]
図1を参照し、まず、本実施の形態で組立ての対象とする空気調和装置の室内機10の構成を説明する。
室内機10は、冷凍サイクルの蒸発器又は凝縮器として機能する熱交換器13と、熱交換器13を通過する気流を形成する送風ファン12と、送風ファン12を回転させる送風モータ14と、送風モータ14を駆動する駆動装置15と、駆動装置15を保護する駆動装置カバー16とを備える。
また、室内機10は、上述した熱交換器13、送風ファン12、送風モータ14、駆動装置15、及び駆動装置カバー16を保持する基台11及び筐体17と、筐体17の室内に面する前面を覆う前面意匠パネル18と、基台11を室内の壁面に据付けるための据付板19とを備える。
基台11は、室内機10を組立てる際の基礎となる基礎部品の一例である。そこで、以下では、基台11を基礎部品とも呼ぶ。
また、熱交換器13、送風ファン12、送風モータ14、駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、前面意匠パネル18、及び据付板19は、基礎部材としての基台11に組付けられる組付け部品の一例である。そこで、以下では、熱交換器13、送風ファン12、送風モータ14、駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、前面意匠パネル18、及び据付板19を組付け部品とも呼ぶ。
次に、製品としての室内機10を組立てる製品組立てシステムについて説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る製品組立てシステム100Aは、予め定められた搬送経路RCを移動する搬送車20と、搬送車20に基礎部品及び複数の組付け部品を移載する部品供給システム30と、基礎部品に組付け部品を組付ける組付けシステム40と、完成した製品を梱包する梱包ライン50とを備える。
組付けシステム40は、搬送経路RCに沿って直列に並んで配置された複数の組付けステーション41を有する。各々の組付けステーション41には、組付け部品の組付けを行うための組付け機としての組付けロボット42が配置されている。各々の組付けロボット42は、部品供給システム30によって複数の組付け部品が移載された搬送車20からの組付け部品の取得と、取得した組付け部品の基礎部品への組付けとを行う。
具体的には、組付けシステム40は、合計で7台の組付けロボット42を有する。それら7台の組付けロボット42によって、基礎部品としての基台11に対し、7つの組付け部品、即ち、熱交換器13、送風ファン12、送風モータ14、駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18を組付ける。
但し、据付板19は、梱包ライン50で組付けられる。以下では、組付けシステム40によって得られる、室内機10のうちの据付板19以外の部分の組立てが完了したものを主要部完成品10mと呼ぶことにする。
梱包ライン50は、組付けシステム40から主要部完成品10mを取得する取得ロボット51と、取得した主要部完成品10mに据付板19を組付けることにより室内機10を完成させ、かつ室内機10を梱包する梱包機52と、梱包された室内機10を出荷パレットPSに移載するパレタイズロボット53とを有する。
梱包機52は、完成された室内機10への個体識別番号の印字も行う。個体識別番号が印字された室内機10が梱包される。また、梱包機52は、主要部完成品10mに組付ける据付板19をストックしておくストッカ52aを有する。
また、梱包ライン50は、取得ロボット51から梱包機52までの主要部完成品10mの搬送、及び梱包機52からパレタイズロボット53までの、梱包された室内機10の搬送を担うコンベア54と、コンベア54を流れる主要部完成品10mの外観の検査が行われる外観検査ステーション55とを有する。検査は、検査員ESによって行われるが、自動機で検査してもよい。
以下、本実施の形態で解決しようとする課題について説明する。従来は、部品供給システム30が、基礎部品に組付けられるすべての組付け部品を1つのパレットに載せて、そのパレットごと搬送車20に移載する構成が採られていた。しかし、その場合、組付け部品の点数が多いほど、そのパレットひいては搬送車20が大型化してしまう。
搬送車20が大型化すると、組付けシステム40を構成する各々の組付けステーション41の、搬送経路RCに沿った経路長が長尺化する。この結果、組付けシステム40全体の経路長が長尺化する。組付けシステム40全体の長尺化は、工場において製品組立てシステム100Aが占める面積の削減の困難化をもたらす。このため、組付けシステム40が長尺化しにくい構成が望まれる。
そこで、本実施の形態に係る製品組立てシステム100Aは、基礎部品に組付ける組付け部品の点数が多い場合であっても、組付けシステム40全体の経路長が長尺化しにくい構成を備える。以下、その構成について具体的に説明する。
本実施の形態では、組付けシステム40が、それぞれ複数の組付けステーション41を有する第1サブ組付けシステム40aと、第2サブ組付けシステム40bとの2つに分けられて構成されている。
第1サブ組付けシステム40aは、基礎部品としての基台11に、組付け部品としての送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、及び駆動装置15をこの順番に組付ける。これにより、室内機10が途中段階まで組立てられる。以下では、第1サブ組付けシステム40aによって途中段階まで組立てられたものを半製品10hと呼ぶことにする。
第2サブ組付けシステム40bは、半製品10hを構成する基礎部品としての基台11に、組付け部品としての駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18をこの順番に組付ける。これにより、室内機10の据付板19以外の部分、即ち、既述の主要部完成品10mの組立てが完了する。
部品供給システム30は、第1サブ組付けシステム40aに向かう搬送車20に、基礎部品と、第1サブ組付けシステム40aでの組付けに供される複数の組付け部品とを供給する第1供給装置31を有する。
具体的には、第1供給装置31は、第1サブ組付けシステム40aに向かう搬送車20に、基礎部品としての基台11が載った基台パレットPBと、組付け部品としての送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、及び駆動装置15が載った第1供給パレットP1とを移載する。
搬送車20は、それら基台パレットPB及び第1供給パレットP1を搭載した状態で、第1サブ組付けシステム40aに進入する。
第1サブ組付けシステム40aの各々の組付けステーション41では、組付けロボット42が、搬送車20に搭載された第1供給パレットP1からの組付け部品の取得と、取得した組付け部品の基礎部品への組付けとを行う。組付けロボット42による組付け部品の組付けは、基台パレットPBに載った状態の基礎部品に対して行われる。
このため、搬送車20が、第1サブ組付けシステム40a内で組付けステーション41を通過する度に、基台パレットPBに載っているものが半製品10hに近づいてゆき、かつ第1供給パレットP1が空の状態に近づいてゆく。搬送車20が第1サブ組付けシステム40aを経たとき、基台パレットPBには半製品10hが載っており、第1供給パレットP1は空の状態となっている。
そこで、部品供給システム30は、第1サブ組付けシステム40aを経た搬送車20から空の第1供給パレットP1を回収する第1回収装置32も有する。
また、製品組立てシステム100Aは、第1サブ組付けシステム40aによって組立てられた半製品10hを検査する検査システム60を備える。
検査システム60は、第1サブ組付けシステム40aを経た搬送車20から、半製品10hが載った基台パレットPBを取得する取得装置61と、取得された基台パレットPB上の半製品10hの検査が行われる中間検査ステーション62と、検査済の半製品10hが載った基台パレットPBを、第2サブ組付けシステム40bに向かう搬送車20に返却する返却装置63とを有する。
また、部品供給システム30は、第1回収装置32による空の第1供給パレットP1の回収後、第2サブ組付けシステム40bに向かう搬送車20に、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される複数の組付け部品を供給する第2供給装置33も有する。
具体的には、第2供給装置33は、組付け部品としての駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18が載った第2供給パレットP2を搬送車20に移載する。
第1回収装置32と第2供給装置33とによって、第1サブ組付けシステム40aを経て第2サブ組付けシステム40bに向かう搬送車20における空の第1供給パレットP1が、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される組付け部品が載った第2供給パレットP2に置き換えられる。
なお、上述した第1回収装置32による第1供給パレットP1の回収と、取得装置61による基台パレットPBの取得とは、第1サブ組付けシステム40aと第2サブ組付けシステム40bとの間の予め定められた第1定位置に停車した搬送車20に対して行われる。
また、上述した第2供給装置33による第2供給パレットP2の移載と、返却装置63による基台パレットPBの返却とは、上述した第1定位置よりも第2サブ組付けシステム40bに近い第2定位置に停車した搬送車20に対して行われる。
その第2定位置から発車した搬送車20は、複数の組付け部品が載った第2供給パレットP2と、検査済の半製品10hが載った基台パレットPBとを搭載した状態で、第2サブ組付けシステム40bに進入する。
第2サブ組付けシステム40bの各々の組付けステーション41では、組付けロボット42が、搬送車20に搭載された第2供給パレットP2からの組付け部品の取得と、取得した組付け部品の基礎部品への組付けとを行う。組付けロボット42による組付け部品の組付けは、基台パレットPBに載った状態の半製品10hに対して行われる。
このため、搬送車20が、第2サブ組付けシステム40b内で組付けステーション41を通過する度に、基台パレットPBに載っているものが主要部完成品10mに近づいてゆき、かつ第2供給パレットP2が空の状態に近づいてゆく。搬送車20が第2サブ組付けシステム40bを経たとき、基台パレットPBには主要部完成品10mが載っており、第2供給パレットP2は空の状態となっている。
その基台パレットPBに載っている主要部完成品10mは、梱包ライン50の取得ロボット51によって取得され、既述のとおり、据付板19の組付け及び梱包に供される。このため、取得ロボット51の位置を通過した後は、搬送車20上の基台パレットPB及び第2供給パレットP2の双方が空の状態となる。
そこで、部品供給システム30は、取得ロボット51の位置を通過した搬送車20から、空の基台パレットPB及び第2供給パレットP2を回収する第2回収装置34も有する。
第2回収装置34によって空の基台パレットPB及び第2供給パレットP2が回収された搬送車20には、再び、既述の第1供給装置31によって、基礎部品が載った基台パレットPBと、複数の組付け部品が載った第1供給パレットP1とが移載される。このようにして、搬送車20が閉じられた搬送経路RCを繰り返し巡回しつつ、室内機10の組立て及び梱包が行われる。
以上説明した構成によれば、第1サブ組付けシステム40aに対しては、組付け部品が第1供給パレットP1で供給され、第2サブ組付けシステム40bに対しては、組付け部品が第2供給パレットP2で供給される。従って、第1供給パレットP1と第2供給パレットP2の各々に載せる組付け部品の点数が、室内機10を構成するすべての組付け部品の点数未満に抑えられる。
このため、基礎部品に組付ける組付け部品の点数が多い場合であっても、第1供給パレットP1及び第2供給パレットP2ひいては搬送車20のサイズが大型化しにくい。この結果、第1サブ組付けシステム40a及び第2サブ組付けシステム40bにおける組付けステーション41の、搬送経路RCに沿った経路長が長尺化しにくい。それゆえ、基礎部品に組付ける組付け部品の点数が多い場合であっても、組付けシステム40全体の経路長が長尺化しにくい。
なお、以上説明した部品供給システム30は、閉じられた搬送経路RCの内側に配置されている。部品供給システム30は、既述の第1供給装置31、第1回収装置32、第2供給装置33、及び第2回収装置34の他、パレット棚35と部品棚36とを有する。
パレット棚35には、第1供給パレットP1、第2供給パレットP2、及び基台パレットPBがストックされる。部品棚36には、第1サブ組付けシステム40bでの組付けに供される複数の組付け部品、及び第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される複数の組付け部品がストックされる。
第1回収装置32によって回収された第1供給パレットP1、並びに第2回収装置34によって回収された第2供給パレットP2及び基台パレットPBは、人手又はロボットにより、パレット棚35に保管される。
第1供給装置31が搬送車20に供給する第1供給パレットP1及び基台パレットPBは、人手又はロボットにより、パレット棚35から取得される。また、その第1供給パレットP1に載せる組付け部品及びその基台パレットPBに載せる基礎部品は、人手又はロボットにより、部品棚36から取得される。
同様に、第2供給装置33が搬送車20に供給する第2供給パレットP2は、人手又はロボットにより、パレット棚35から取得される。また、その第2供給パレットP2に載せる組付け部品は、人手又はロボットにより、部品棚36から取得される。
以上説明したパレット棚35及び部品棚36を含む部品供給システム30が、閉じられた搬送経路RCの内側に配置されているので、閉じられた搬送経路RCの内側の領域が有効に活用される。
次に、上述した搬送車20の構成について具体的に説明する。
図3に示すように、搬送車20は、床面上を走行する走行部21と、走行部21の上に固定された変位機構22と、変位機構22に支持されたパレット保持部23とを有する。
以下の説明の容易化のために、搬送車20の進行方向をY軸のプラス方向、鉛直上方をZ軸のプラス方向とする右手系のXYZ直交座標系を定義する。XYZ直交座標系は、搬送車20に対して固定されている。
パレット保持部23は、第1供給パレットP1又は第2供給パレットP2(以下、これらを供給パレットPAと総称する。)と基台パレットPBとが載置される天板23aと、天板23aに沿った供給パレットPA及び基台パレットPBのX軸方向の移動を案内するガイド23bと、基台パレットPBのX軸方向の位置を定める基台パレット用位置決め機構23cと、供給パレットPAのX軸方向の位置を定める供給パレット用位置決め機構23dとを有する。
天板23a上には、供給パレットPAと基台パレットPBとが、それぞれ天板23aと平行にかつY軸方向に並べられた状態に載置される。ガイド23bは、供給パレットPAと基台パレットPBとの間においてX軸方向に延在している。
ガイド23bは、X軸に平行な視線でみて、T字型に形成されている。ガイド23bは、供給パレットPA及び基台パレットPBの各々の端面のみならず、供給パレットPA及び基台パレットPBの各々の、天板23aに面接触する底面とは反対側の上面の端縁部にも面接触する。このため、ガイド23bは、供給パレットPA及び基台パレットPBのZ軸方向のがたつきを禁止する役割も果たす。
基台パレット用位置決め機構23cは、基台パレットPBを挟んでガイド23bとY軸方向に対向する位置に配置されている。また、供給パレット用位置決め機構23dは、供給パレットPAを挟んでガイド23bとY軸方向に対向する位置に配置されている。
図4に示すように、基台パレット用位置決め機構23cは、Z軸に平行なカム軸23eと、一端部がカム軸23eに回動自在に取り付けられたカムプレート23fとを有する。また、図示しないが、基台パレット用位置決め機構23cは、カムプレート23fに、基台パレットPBに押し当たる向きの回転トルクを与えているばねを有する。
また、カムプレート23fの、一端部と他端部との間における基台パレットPBに面する位置には、凹部23gが形成されている。一方、基台パレットPBには、凹部23gに嵌るカムフォロア(cam follower)CFが設けられている。カムフォロアCFが凹部23gに嵌ることにより、基台パレットPBがX軸方向に位置決めされる。
供給パレット用位置決め機構23d及び供給パレットPAの構成及び作用は、基台パレット用位置決め機構23c及び基台パレットPBと同様である。そこで、以下、代表して基台パレット用位置決め機構23cが基台パレットPBを位置決めする作用を説明する。
図5A-図5Cは、基台パレットPBがX軸マイナス方向に天板23a上に挿入される様子を拡大して示す。なお、この“挿入”は、図2に示した第1供給装置31及び返却装置63によって行われる。つまり、上述した第1供給装置31による“移載”、及び返却装置63による“返却”とは、具体的には、この“挿入”のことを指す。
図5Aに示すように、基台パレットPBが挿入される過程で、基台パレットPBのカムフォロアCFがカムプレート23fに接触する。
図5Bに示すように、さらに基台パレットPBが挿入されると、基台パレットPBのカムフォロアCFによってカムプレート23fが押し退けられる。
図5Cに示すように、さらに基台パレットPBが挿入されると、既述のばねの力によりカムプレート23fが基台パレットPBに近づく向きに戻ると同時に、基台パレットPBのカムフォロアCFがカムプレート23fの凹部23gに嵌る。これにより、基台パレットPBのX軸方向の位置が、そのばねの力により固定される。このようにして、基台パレットPBがX軸方向に位置決めされる。
この位置決めの方向であるX軸方向は、図2に示した搬送車20の進行方向であるY軸方向に直角である。このため、搬送車20が搬送経路RC上で発車又は停車する際、その発車又は停車に伴う基台パレットPBの慣性力がX軸方向には作用しにくい。この結果、搬送車20が発車又は停車する際にも、既述のばねの力によるカムフォロアCFと凹部23gとの嵌合によって、基台パレットPBがX軸方向に位置決めされた状態が保たれる。
なお、図5A-図5Cには、基台パレットPBをX軸マイナス方向に挿入する場合を例示したが、基台パレットPBはX軸プラス方向にも挿入することができる。
また、図5Cに示した状態から、カムフォロアCFが既述のばねの力に抗してカムプレート23fを押し退ける程度の強い力で、基台パレットPBをX軸マイナス方向又はプラス方向に押せば、基台パレットPBの位置決めが解除される。このため、基台パレットPBの位置決めを解除して、基台パレットPBをX軸マイナス方向又はプラス方向に抜き取ることができる。
なお、この“抜き取り”は、図2に示した取得装置61及び第2回収装置34によって行われる。つまり、上述した取得装置61による“取得”、及び第2回収装置34による“回収”とは、具体的には、この“抜き取り”のことを指す。
以上、基台パレットPBの挿入及び抜き取りについて説明した。供給パレット用位置決め機構23d及び供給パレットPAも、基台パレット用位置決め機構23c及び基台パレットPBと同様の構成を有する。このため、供給パレットPAの挿入及び抜き取りも同様にして行われる。
供給パレットPAの“挿入”は、図2に示した第1供給装置31及び第2供給装置33によって行われる。つまり、上述した第1供給装置31による第1供給パレットP1の“移載”、及び第2供給装置33による第2供給パレットP2の“移載”とは、具体的には、この“挿入”のことを指す。
供給パレットPAの“抜き取り”は、図2に示した第1回収装置32及び第2回収装置34によって行われる。つまり、上述した第1回収装置32による第1供給パレットP1の“回収”、及び第2回収装置34による第2供給パレットP2の“回収”とは、具体的には、この“抜き取り”のことを指す。
上述した第1回収装置32によって、天板23aから空の第1供給パレットP1が抜き取られた後、天板23a上の第1供給パレットP1が載置されていた位置に、組付け部品が載った第2供給パレットP2が、第2供給装置33によって挿入される。このようにして、供給パレットPAの置き換えが実現される。
図3に戻って説明を続ける。搬送車20は、第1供給パレットP1及び第2供給パレットP2並びに基台パレットPBを保持するパレット保持部23の他、走行部21に対するパレット保持部23の位置及び回転角を調整する変位機構22も有する。
変位機構22は、走行部21に対するパレット保持部23のX軸方向の位置を調整するX変位機構22xと、走行部21に対するパレット保持部23のY軸方向の位置を調整するY変位機構22yと、走行部21に対するパレット保持部23のZ軸方向の位置を調整するZ変位機構22zと、走行部21に対するパレット保持部23のZ軸まわりの回転角を調整する回転機構22rとを有する。
変位機構22は、搬送車20が図2に示す搬送経路RCを巡回する過程で、パレット保持部23の位置及び回転角を調整することにより、パレット保持部23を、各々の組付けロボット42及び取得ロボット51に近づける。
これにより、各々の組付けロボット42の、供給パレットPAから組付け部品を取得する動作と、取得した組付け部品を基台パレットPB上の基礎部品に組付ける動作との可動域が縮小化される。また、取得ロボット51の、主要部完成品10mを取得する動作の可動域が縮小化される。
この結果、組付けロボット42及び取得ロボット51の小型化が可能となる。組付けロボット42及び取得ロボット51の小型化は、搬送経路RCの経路長の短縮化、ひいては製品組立てシステム100Aが占める面積の縮小化に資する。
また、変位機構22は、搬送車20が図2に示す搬送経路RCを巡回する過程で、パレット保持部23の位置及び回転角を調整することにより、パレット保持部23を、第1供給装置31、第1回収装置32、第2供給装置33、第2回収装置34、取得装置61、及び返却装置63に近づけてもよい。これにより、第1供給パレットP1、第2供給パレットP2、及び基台パレットPBの移載及び回収をスムーズに行える。
次に、走行部21について説明する。走行部21は、車輪21aと、車輪21aを回転させる図示せぬモータを駆動する駆動装置21bと、搬送車20の進行方向前方の障害物を検出するレーザセンサ21cと、駆動装置21bを制御する駆動コントローラ21dとを有する。駆動コントローラ21dは、レーザセンサ21cによって障害物が検出された場合は、駆動装置21bにモータを停止させる。
また、走行部21は、駆動装置21b及び変位機構22を制御すべき内容を表す搬送車制御情報CIを外部から受信する無線子機21eをさらに有する。駆動コントローラ21dは、無線子機21eによって取得された搬送車制御情報CIに従って、駆動装置21b及び変位機構22を制御する。これにより、搬送車20の自律した走行及び停止、並びに供給パレットPA及び基台パレットPBの授受の際の変位機構22の自動制御が、可能となっている。
また、供給パレットPA及び基台パレットPBの各々には、そのパレットを識別するパレット識別情報を記憶する無線IDタグRTが取り付けられている。一方で、走行部21は、無線IDタグRTからパレット識別情報を読取る無線IDリーダ21fをさらに有する。
上述した搬送車制御情報CIには、パレット保持部23で保持すべき供給パレットPA及び基台パレットPBを表すパレット識別情報も含まれる。駆動コントローラ21dは、無線IDリーダ21fによって無線IDタグRTから読取られたパレット識別情報が、搬送車制御情報CIが表すパレット識別情報と一致するか否かの判定も行う。
このように、パレット識別情報で供給パレットPA及び基台パレットPBを識別するのは、多品種生産を可能とするためである。そこで、以下、多品種生産について説明する。
図1において、据付板19は、室内機10の品種に依存しない共通の部品である。一方、基台11、送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18は、室内機10の品種毎に異なる。
そこで、それら基台11、送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18の品種を変更することにより、組立てる室内機10の品種を変更することができる。以下、具体的に説明する。
図2において、部品供給システム30は、多品種生産を行うために、(i)第1供給装置31が基台パレットPBを通じて第1サブ組付けシステム40aに供給する基礎部品としての基台11と、(ii)第1供給装置31が第1供給パレットP1を通じて第1サブ組付けシステム40aに供給する組付け部品としての送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、及び駆動装置15と、(iii)第2供給装置33が第2供給パレットP2を通じて第2サブ組付けシステム40bに供給する組付け部品としての駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18と、の各々の品種を変更することができる。
そのために、部品供給システム30の部品棚36には、様々な品種の組付け部品、即ち基台11、送風ファン12、熱交換器13、送風モータ14、及び駆動装置15、駆動装置カバー16、筐体17、及び前面意匠パネル18がストックされている。
そして、第1サブ組付けシステム40aと第2サブ組付けシステム40bとの各々の組付けロボット42は、様々な品種の組付け部品の組付けを可能とするために、ツールセット43及びツールチェンジャ44を有する。ツールセット43には、組付けロボット42による組付けに用いられるツールが複数種類ストックされている。ツールチェンジャ44は、組付けに用いるツールを変更する。
製品組立てシステム100Aで組立てる室内機10の品種が変更される場合、各々の組付けロボット42は現在取り付けられているツールを、ツールチェンジャ44を用いて、ツールセット43から選ばれる他のルールに変更する段取り替えを行う。これにより、変更後の組付け部品の組付けが可能となる。
なお、据付板19は、室内機10の品種に依存しない共通部品である。このため、室内機10の品種が変更される場合であっても、共通部品である据付板19の組付けが行われる梱包ライン50では段取り替えが不要である。
次に、多品種生産を可能とし、かつ高い稼働率を実現するための制御系の構成について説明する。
図6に示すように、製品組立てシステム100Aは、巡回中の各々の搬送車20の無線子機21eと無線通信する無線中継器73と、無線中継器73を通じて各々の搬送車20に既述の搬送車制御情報CIを与える搬送コントローラ74とを備える。
また、製品組立てシステム100Aは、第1サブ組付けシステム40a及び第2サブ組付けシステム40bにおける組付けステーション41毎に設けられた組付け結果報知装置75と、第1サブ組付けシステム40a及び第2サブ組付けシステム40bにおける各々の組付けロボット42を制御する組付けコントローラ76とを備える。
組付け結果報知装置75は、自己に属する組付けステーション41における組付けロボット42による組付け部品の組付けが正常に完了したか否かを報知する。
また、製品組立てシステム100Aは、組立てる製品の品種毎に製品組立てシステム100Aの制御を行うのに必要な生産情報が格納された生産情報データベース72と、生産情報データベース72に格納されている生産情報を用いて、製品組立てシステム100A全体の制御を司る中央コントローラ71とを備える。上述した搬送コントローラ74及び組付けコントローラ76は、中央コントローラ71からの指令を受けて動作する。
中央コントローラ71は、部品供給システム30に対し、搬送車20に移載すべき基礎部品及び組付け部品の品種を通知する。また、中央コントローラ71は、組立てる製品の品種を変更する場合に、組付けコントローラ76を通じて組付けロボット42に段取り替えをさせる。
また、中央コントローラ71は、組付け結果報知装置75によって組付けが正常に完了していない旨の報知がなされた場合に、その非正常な組付けがなされた基礎部品を搭載している搬送車20を、搬送コントローラ74を通じて、搬送経路RCから外れた退避場所に向かわせる。
また、中央コントローラ71は、検査システム60と通信しており、検査システム60における検査の合否の状況を把握する。中央コントローラ71は、検査の合否の結果を生産情報データベース72に蓄積する。
図7を参照し、以下、中央コントローラ71によって実現される製品組立てシステム100Aの動作を具体的に説明する。
まず、中央コントローラ71は、製品組立てシステム100Aで組立てる製品の品種を変更するか否かを判定する(ステップS10)。中央コントローラ71は、製品の品種を変更する場合(ステップS10;YES)、組付けコントローラ76に対して、組付けロボット42による組付けに供される組付け部品の品種が変更される旨を表す品種変更指令を出力する。この品種変更指令には、変更後の組付け部品の品種を表す情報が含まれる。
組付けコントローラ76は、その品種変更指令を中央コントローラ71から取得すると、品種の変更された組付け部品を搭載した搬送車20が組付けロボット42の位置に到着する前に、組付けロボット42に、品種の変更された組付け部品の組付けを行うための既述の段取り替えを開始させる段取り替え制御を行う。これにより、各々の組付けロボット42において段取り替えが行われる(ステップS20)。
以上のように、組付けコントローラ76は、次に搬送車20によって運ばれてくる組付け部品の品種を品種変更指令によって把握できるため、変更後の品種に対応した段取り替えを組付けロボット42に行わせることができる。各々の組付けロボット42は、品種の変更された組付け部品が到着する前に段取り替えを開始するので、ロスタイムが生じにくく、高い稼働率が実現される。
次に、中央コントローラ71は、部品供給システム30に対し、搬送車20に移載すべき基礎部品及び組付け部品の品種を指示する。部品供給システム30は、その指示が表す品種に対応した基礎部品が載った基台パレットPBと、その指示が表す品種に対応した組付け部品が載った第1供給パレットP1とを搬送車20に移載する(ステップS30)。
なお、中央コントローラ71は、品種の変更があれば変更後の品種を指示し、品種の変更がなければ同じ品種を指示する。このため、ステップS10で製品の品種を変更しない場合も(ステップS10;NO)、ステップS30に移行する。ステップS30は、複数の組付け部品の一部のみが載った第1供給パレットP1と、基礎部品が載った基台パレットPBとを搬送車20に移載する移載工程の一例である。
なお、ステップS30で搬送車20に移載される基台パレットPB及び第1供給パレットP1も製品の品種に応じて選択される。部品供給システム30は、組立てるべき製品の品種に対応した基台パレットPB及び第1供給パレットP1をパレット棚35から取得する。
一方、中央コントローラ71は、組立てる製品の品種を表す品種情報を、搬送コントローラ74及び無線中継器73を通じて、搬送車20にも通知する。そして、搬送車20は、部品供給システム30によって移載された基台パレットPB及び第1供給パレットP1が、組立てるべき製品の品種に対応したものであるかを確認する。
具体的には、搬送車20においては、無線IDリーダ21fが、基台パレットPB及び第1供給パレットP1の無線IDタグRTからパレット識別情報を読み取る。そして、駆動コントローラ21dは、無線IDリーダ21fによって読取られたパレット識別情報が、組立てるべき製品の品種に対応していることを確認する。
なお、駆動コントローラ21dは、無線IDリーダ21fによって読取られたパレット識別情報が、組立てるべき製品の品種に対応していない場合は、搬送車20を搬送経路RCから外れた退避場所に向かわせる。
次に、搬送車20が第1サブ組付けシステム40aに移動し、第1サブ組付けシステム40aにおいて、基礎部品への組付け部品の組付けが行われる(ステップS40)。ステップS40は、第1供給パレットP1からの組付け部品の取得と、取得した組付け部品の基礎部品への組付けとを、第1供給パレットP1が空になるまで順次に行う第1組付け工程の一例である。
既述のとおり、搬送車20は、基礎部品への組付け部品の組付けの能率化を図るべく、変位機構22を用いて、パレット保持部23を組付けロボット42に近づける。
なお、搬送車20は、組立てる製品の品種に変更が生じない間は、一旦パレット保持部23を組付けロボット42に近づけた位置に変位させた後は、その状態を保持したままで搬送経路RCを巡回してもよい。そして、搬送車20は、組立てる製品の品種に変更が生じた場合は、第1サブ組付けシステム40aに向かう途中で、パレット保持部23の位置の段取り替えを行ってもよい。
次に、第1サブ組付けシステム40aでの半製品10hの組立てが完了後、第1サブ組付けシステム40aと第2サブ組付けシステム40bとの間の予め定められた第1定位置に停車した搬送車20に対して、空の第1供給パレットP1の回収と、半製品10hの検査のための基台パレットPBの取得とが行われる(ステップS50)。
なお、第1供給パレットP1の回収と基台パレットPBの取得とは、並行して行ってもよいし、第1供給パレットP1の回収が基台パレットPBの取得より先に行われてもよいし、基台パレットPBの取得が第1供給パレットP1の回収より先に行われてもよい。
次に、検査システム60において、基台パレットPB上の半製品10hの検査が行われる(ステップS60)。検査で不合格とされた半製品10hは、修正されて再検査に供される。中央コントローラ71は、検査の合否の結果を生産情報データベース72に蓄積する。
本実施の形態によれば、組付けシステム40が第1サブ組付けシステム40aと第2サブ組付けシステム40bとに分けられて構成されているので、第1サブ組付けシステム40aで得られた半製品10hを検査に供せる。異常がある状態で主要部完成品10mまで組立てを進めると修正が困難化する懸念があるが、半製品10hの段階で検査を行い、必要に応じて修正することにより、修正が困難化する事態が生じにくい。
次に、半製品10hの検査を行った後、上述した第1定位置よりも第2サブ組付けシステム40bに近い第2定位置に停車した搬送車20に対して、検査済の半製品10hが載った基台パレットPBの返却と、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される組付け部品が載った第2供給パレットP2の移載とが行われる(ステップS70)。
なお、ステップS50及びステップS70は、搬送車20における空の第1供給パレットP1を、複数の組付け部品のうちの残りの少なくとも一部が載った第2供給パレットP2に置き換える供給パレット置換工程の一例である。
搬送車20は、ステップS70で第2供給パレットP2を移載された際、その第2供給パレットP2が、組立てるべき製品の品種に対応したものであるかを既述の要領で確認する。
なお、基台パレットPBの返却と第2供給パレットP2の移載とは、並行して行ってもよいし、基台パレットPBの返却が第2供給パレットP2の移載より先に行われてもよいし、第2供給パレットP2の移載が基台パレットPBの返却より先に行われてもよい。
また、部品供給システム30において、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される組付け部品の、第2供給パレットP2への搭載は、第1サブ組付けシステム40aでの組付けに供される組付け部品の、第1供給パレットP1への搭載と並行して行ってもよい。
但し、その場合、組付け部品が搭載された第2供給パレットP2をステップS30からステップS60まで保管する必要があり、その間、部品供給システム30内でスペースを占有することなる。このため、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される組付け部品の、第2供給パレットP2への搭載は、半製品10hの検査中又は検査後に行うことが好ましい。
次に、搬送車20が第2サブ組付けシステム40bに移動し、第2サブ組付けシステム40bにおいて、基礎部品への組付け部品の組付けが行われる(ステップS80)。ステップS80は、第2供給パレットP2からの組付け部品の取得と、取得した組付け部品の基礎部品への組付けとを、第2供給パレットP2が空になるまで順次に行う第2組付け工程の一例である。
既述のとおり、搬送車20は、基礎部品への組付け部品の組付けの能率化を図るべく、変位機構22を用いて、パレット保持部23を組付けロボット42に近づける。
次に、第2サブ組付けシステム40bで組立てられた主要部完成品10mが梱包ライン50に渡され(ステップS90)、基台パレットPBが空の状態となる。その後、搬送車20から空の基台パレットPB及び第2供給パレットP2が部品供給システム30によって回収され(ステップS100)、再びステップS10に戻る。
以下、ステップS40及びステップS80における組付け動作を具体的に説明する。なお、ステップS40における組付け動作と、ステップS80における組付け動作とは同様であるため、それらの組付け動作を共通の図8を用いて説明する。
図8に示すように、まず、組付けロボット42が、搬送車20における供給パレットPAから組付け部品を1つ取得し、取得した組付け部品を、搬送車20における基台パレットPB上の基礎部品に組付ける(ステップS41)。
次に、図示せぬ検査装置又は検査員が、ステップS41での組付けが正常に完了したか否かを判定する(ステップS42)。この判定の結果は、組付け結果報知装置75によって、組付けコントローラ76を介して中央コントローラ71に報知される。中央コントローラ71は、その報知の結果を生産情報データベース72に蓄積する。
また、中央コントローラ71は、組付け結果報知装置75によって、組付け部品の組付けが正常に完了していない旨の報知がなされた場合(ステップS42;NO)、搬送コントローラ74を通じて、その非正常な組付けがなされた基礎部品を搭載している搬送車20に、搬送経路RCから外れた退避場所に向かうよう指示する。
その搬送車20の駆動コントローラ21dは、中央コントローラ71からの上記指示を受けて、走行部21を、搬送経路RCから外れた退避場所に向かわせるラインアウト制御を行う(ステップS43)。そして、退避場所において、上述した非正常な組付けが修正された後、その搬送車20が搬送経路RCに再投入される。
このように、非正常な組付けがなされた場合は、ラインアウト制御が行われる。このため、非正常な組付けがなされたものが、後段の組付けステーション41に流れてしまうことを回避できる。また、非正常な組付けを早期に修正できることは、製品の歩留まりの向上に資する。
一方、組付け部品の組付けが正常に完了した場合(ステップS42;YES)、すべての組付け部品の組付けがまだ完了していなければ(ステップS44;NO)、搬送車20が次の組付けステーション41に移動した後(ステップS45)、ステップS41に戻る。
一方、すべての組付け部品の組付けが完了していれば(ステップS44;YES)、本組付け動作を終了する。
[実施の形態2]
図2に示したように、実施の形態1では、閉じられた搬送経路RCの内側に部品供給システム30を配置することにより、搬送経路RCの内側の面積の有効活用を図った。閉じられた搬送経路RCの内側に、検査システム60と梱包ライン50との少なくも一方を配置することにより、搬送経路RCの内側の面積の有効活用を図ってもよい。以下、その具体例を述べる。
図9に示すように、本実施の形態に係る製品組立てシステム100Bでは、閉じられた搬送経路RCの内側に、検査システム60と梱包ライン50とが配置されている。一方、部品供給システム30の大部分は、閉じられた搬送経路RCの外側に配置されている。
本実施の形態に係る部品供給システム30は、搬送経路RCの外側を取り囲む閉じられたパレット供給回収経路RPに沿って巡回するパレット供給回収車80を備える。また、部品供給システム30は、パレット供給回収経路RP上に配置された第1部品供給ステーション37aと第2部品供給ステーション37bとを有する。
第1部品供給ステーション37aにおいて、パレット供給回収車80への、基礎部品が載った基台パレット(以下、載置済の基台パレットという。)PBと、第1サブ組付けシステム40aでの組付けに供される組付け部品が載った第1供給パレット(以下、載置済の第1供給パレットという。)P1との移載が行われる。
パレット供給回収車80は、搬送車20に移載するための、載置済の基台パレットPBと載置済の第1供給パレットP1とを、第1部品供給ステーション37aから第1供給装置31の位置まで搬送する。第1供給装置31は、載置済の基台パレットPBと、載置済の第1供給パレットP1とを、パレット供給回収車80から搬送車20に移載する。
次に、パレット供給回収車80は、第1回収装置32の位置まで移動する。第1回収装置32は、空の第1供給パレットP1を、搬送車20からパレット供給回収車80に移載する。パレット供給回収車80は、第1回収装置32によって回収された空の第1供給パレットP1を取得する。
次に、パレット供給回収車80は、第2部品供給ステーション37bまで移動する。第2部品供給ステーション37bにおいて、第1回収装置32を経たパレット供給回収車80からの、空の第1供給パレットP1の回収が行われる。
また、第2部品供給ステーション37bにおいて、第2供給装置33へ向かうパレット供給回収車80への、第2サブ組付けシステム40bでの組付けに供される組付け部品が載った第2供給パレット(以下、載置済の第2供給パレットという。)P2の移載が行われる。
次に、パレット供給回収車80は、搬送車20に移載するための載置済の第2供給パレットP2を第2部品供給ステーション37bから第2供給装置33の位置まで搬送する。第2供給装置33は、載置済の第2供給パレットP2を、パレット供給回収車80から搬送車20に移載する。
次に、パレット供給回収車80は、第2回収装置34の位置まで移動する。第2回収装置34は、空の第2供給パレットP2と、空の基台パレットPBとを、搬送車20からパレット供給回収車80に移載する。
次に、パレット供給回収車80は、第1部品供給ステーション37aまで移動する。第1部品供給ステーション37aにおいて、第2回収装置34を経たパレット供給回収車80からの、空の第2供給パレットP2と、空の基台パレットPBとの回収が行われる。
そして、パレット供給回収車80は、再び、載置済の基台パレットPBと載置済の第1供給パレットP1とを、第1部品供給ステーション37aから第1供給装置31まで搬送する。このようにして、第2回収装置34と第1供給装置31との間に配置された第1部品供給ステーション37aと、第1回収装置32と第2供給装置33との間に配置された第2部品供給ステーション37bとにパレット供給回収車80が繰り返し到来する。
図10を参照し、以下、パレット供給回収車80の構成について説明する。パレット供給回収車80は、自律して走行する牽引車81と、牽引車81によって牽引される第1台車82A及び第2台車82Bとを有する。
牽引車81は、車輪を回転させる図示せぬモータを駆動する駆動装置81aと、進行方向前方の障害物を検出するレーザセンサ81bと、駆動装置81aを制御する駆動コントローラ81cとを有する。駆動コントローラ81cは、レーザセンサ81bによって障害物が検出された場合は、駆動装置81aにモータを停止させる。
また、牽引車81は、駆動装置81aを制御すべき内容を表す牽引車制御情報を、図6に示した中央コントローラ71から受信する無線子機81dを有する。駆動コントローラ81cは、無線子機81dによって取得された牽引車制御情報に従って、駆動装置81aを制御する。これにより、牽引車81の、パレット供給回収経路RPに沿った自律した走行及び停止が、可能となっている。
また、牽引車81は、第1台車82Aが連結される連結軸81eを有する。第1台車82Aは、牽引車81の連結軸81eに回動自在に連結される連結軸受82aと、第2台車82Bが連結される連結軸82bとを有する。第2台車82Bは、第1台車82Aの連結軸82bに回動自在に連結される連結軸受82aを有する。これにより、牽引車81の後方に第1台車82Aと第2台車82Bとがこの順番に並ぶ。
第1台車82Aと第2台車82Bとの構成は同じである。第1台車82Aと第2台車82Bとの各々は、車輪を備えた土台82cと、土台82cに支持されたパレット保持部82dとを有する。パレット保持部82dには、載置済の基台パレットPBと、載置済の第1供給パレットP1、空の第1供給パレットP1、又は載置済の第2供給パレットP2とを搭載可能である。
具体的には、パレット保持部82dは、供給パレットPAと基台パレットPBとが載置される天板82eと、天板82eに沿った供給パレットPA及び基台パレットPBの移動を案内するガイド82fと、天板82e上における基台パレットPBの位置を定める基台パレット用位置決め機構82gと、天板82e上における供給パレットPAの位置を定める供給パレット用位置決め機構82hとを有する。
なお、第1台車82A及び第2台車82Bにおけるパレット保持部82dの構成及び作用は、図3-5に示した搬送車20のパレット保持部23の構成及び作用と同じである。
以上説明したように、本実施の形態では、(a)載置済の基台パレットPBと載置済の第1供給パレットP1との第1供給装置31への提供、(b)第1回収装置32からの空の第1供給パレットP1の取得、(c)載置済の第2供給パレットP2の第2供給装置33への提供、及び(d)第2回収装置34からの空の第2供給パレットP2及び空の基台パレットPBの取得が、自走するパレット供給回収車80によって行われる。
このため、基礎部品及び組付け部品並びに供給パレットPA及び基台パレットPBをストックするステーション、具体的には、第1部品供給ステーション37a及び第2部品供給ステーション37bの配置位置を、搬送経路RCの外側において柔軟に変更可能である。つまり、第1部品供給ステーション37a、第2部品供給ステーション37b、及びパレット供給回収経路RPのレイアウトの柔軟性が向上する。
なお、図9には、パレット供給回収経路RPが搬送経路RCと平行な部分を有する構成を例示したが、第1部品供給ステーション37a及び第2部品供給ステーション37bの配置位置によっては、パレット供給回収経路RPが搬送経路RCと平行な部分を有しない場合もありうる。また、図9には、上述したステーションを第1部品供給ステーション37aと第2部品供給ステーション37bとに分けた構成を例示したが、これらを1つに集約してもよいし、上述したステーションを3つ以上に分けて構成してもよい。
また、本実施の形態によれば、パレット供給回収車80が、互いに連結された第1台車82A及び第2台車82Bを有し、第1台車82A及び第2台車82Bの各々が、供給パレットPAと基台パレットPBとを搭載可能である。
このため、パレット供給回収車80が第1台車82Aと第2台車82Bbのうち第1台車82Aしか備えない場合に比べると、パレット供給回収経路RP上を巡回するパレット供給回収車80の台数を1/2に削減することが可能である。このことは、製品の製造コストの削減に資する。
また、パレット供給回収車80が第1台車82Aと第2台車82Bbのうち第1台車82Aしか備えない場合に比べると、1台のパレット供給回収車80がパレット供給回収経路RPを周回する周期を2倍に延ばすことができる。この結果、パレット供給回収車80が第1部品供給ステーション37a及び第2部品供給ステーション37bに到着する頻度を低減することができる。このため、第1部品供給ステーション37a及び第2部品供給ステーション37bにおける作業の効率化が図られうる。
なお、図10には、牽引車81が第1台車82Aと第2台車82Bとの2台の台車を牽引する構成を例示したが、牽引車81が牽引する台車の数は2台に限られない。第2台車82Bに対して、第1台車82A及び第2台車82Bと同じ構成の台車をさらに1台又は複数台連結することにより、合計で3台以上の台車の牽引が可能となる。
以上、実施の形態1、2について説明した。以下に述べる変形も可能である。
図2には、第1サブ組付けシステム40a及び第2サブ組付けシステム40bとは別途に検査システム60が配置された構成を例示したが、第1サブ組付けシステム40a又は第2サブ組付けシステム40bが、半製品10hの検査が行われる中間検査ステーション62を含んでもよい。その場合、搬送車20の基台パレットPB上で半製品10hの検査を行えるため、取得装置61及び返却装置63は不要となる。
なお、その場合、半製品10hの検査に要する時間が、組付けロボット42による組付けのサイクルタイムよりも長ければ、複数の半製品10hを並列で検査してもよい。但し、その場合、並列で検査する数と同じ数の搬送車20が必要となる。この点、図2に示した構成によれば、搬送経路RCの外部の中間検査ステーション62において、複数の半製品10hの並列した検査を行うこともできるので、搬送車20の数を増やさなくて済む。
図2には、第2サブ組付けシステム40bとは別途に梱包ライン50が配置された構成を例示したが、第2サブ組付けシステム40bに梱包ライン50を含めてもよい。その場合、主要部完成品10mの外観検査は、搬送車20の基台パレットPB上で行えるため、取得ロボット51及びコンベア54は不要となる。
但し、主要部完成品10mの外観検査に要する時間が組付けロボット42による組付けのサイクルタイムよりも長い場合、外観検査を並列して行うために搬送車20の台数を増やす必要が生じる。そこで、搬送車20よりも低コストであるコンベア54を第2サブ組付けシステム40bとは別途に配置した図2に示す構成の方が、コストの面では有利である。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされる。また、上述した実施の形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。つまり、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
本出願は、2020年10月14日に出願された、日本国特許出願特願2020-172960号に基づく。本明細書中に、日本国特許出願特願2020-172960号の明細書、特許請求の範囲、及び図面全体を参照として取り込むものとする。