JP7367304B2 - 細胞組織体の製造方法 - Google Patents
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Description
組織体を人工的に形成する上で細胞を任意に配置する技術は必要不可欠となるため、様々な取り組みがなされており、細胞シート法やスフェロイド積層法、ゲル押し出し法、インクジェット法等が知られている。
一方、細胞を配置するために基板そのものを工夫する取り組みもなされている。
例えば、基体上に、生体親和性粒子及び細胞支持材料前駆体を含む細胞支持材料前駆体水溶液の層を形成する。次に、細胞支持材料前駆体水溶液の層上に、細胞支持材料前駆体水溶液と接触すると細胞支持材料前駆体をゲル化させる細胞支持材料前駆体ゲル化水溶液を付与する。そして、細胞支持材料の層の上に、細胞を含む細胞層形成材料を付与することにより、細胞を細胞支持材料上に接着させる三次元培養構造物の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。そして、この提案の中で、細胞支持材料として、ゲル状多糖類を含んでもよいことが記載されている。
しかし、細胞を懸濁させた細胞懸濁液(以下、「細胞インク」ともいう)をインクジェット法で安定して吐出するには、多くの課題がある。例えば、インクジェット法の画像形成で通常使用されているようなインクの材料は、細胞へのダメージが大きいため、細胞インクでは使用できないことが多い。また、従来画像形成で用いられてきたインク中の顔料などより希薄な分散濃度で細胞インクを吐出する必要がある。更に、基板上へ細胞を着弾させた後、細胞インクの液滴の乾燥により細胞死が引き起こされてしまうため、速乾させるような従来の画像形成で用いられているインクの配合手法をそのまま転用することはできない。また、液滴同士が合一しない範囲で細胞インクを配置しなくてはいけないことから、基板上での細胞の配置密度が上げられない。
また、上記特許文献1では、生体親和性粒子の位置決め(パターン配置)の点は記載されていない。
本発明者らは、検討を重ねた結果、基板上の所定の位置に所望の数の細胞が配置された細胞パターンを有する細胞組織体を製造することができる細胞組織体の製造方法として、以下の構成の細胞組織体の製造方法が有効であることを見出した。
本発明の細胞組織体の製造方法によれば、細胞パターンを短時間で形成でき、パターン形状の形状精度を高くでき、所望の数の細胞を配置する精度を高くでき、かつ配置した細胞の生存率を高くできる。
更に、本発明の細胞組織体の製造方法によれば、複数の細胞を用いて、細胞パターンを形成することができ、複数細胞からなる細胞組織体を人工的に形成することができる。
本発明の細胞組織体の製造方法は、細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成する細胞接着部の形成工程を含む。
本発明の細胞組織体の製造方法は、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、細胞接着部へ吐出して細胞を配置する細胞の配置工程を含む。
また、本発明の細胞組織体の製造方法は、必要に応じてその他の工程を含んでもよい。
本発明の細胞組織体の製造装置は、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、細胞接着部へ吐出して細胞を配置する細胞の配置手段を有する。
また、本発明の細胞組織体の製造装置は、必要に応じてその他の手段を有していてもよい。
本発明の細胞組織体の製造プログラムは、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、細胞接着部へ吐出して細胞を配置する処理をコンピュータに実行させる。
細胞接着部の形成工程とは、細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成する工程である。
細胞接着部の形成工程において、細胞接着部は基板上の所定の位置に所定の形状で形成される。本発明では、このように所定の位置に所定の形状の細胞接着部を形成することを、細胞接着部をパターン状に形成するともいう。なお、この細胞接着部の位置や形状の条件は、作業者あるいはユーザーが任意に設定することができる。作業者あるいはユーザーが設定した細胞接着部の大きさや間隔にしたがって細胞接着部は基板上に形成される。
細胞非接着性面を有する基板上へ、パターン状の細胞接着部を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、以下に記載の方法が挙げられる。
他の方法としては、細胞非接着性面を有する基板上へ、インクジェットヘッドを用いて細胞接着性材料の液滴を吐出することにより、細胞接着性材料からなる層を形成する。その際、液滴の吐出するタイミングや液滴の吐出量を調整することにより、パターン状の細胞接着部を形成する(以下、この方法をインクジェットによる形成方法ともいう)。
細胞接着性材料の液滴を吐出する際に使用するインクジェットヘッドは、以下で説明する細胞懸濁液(細胞インク)の液滴を吐出する際に使用するインクジェットヘッドと同様のものを使用することができる。そこで、インクジェットヘッドについては、下記<<液滴吐出用のインクジェットヘッド>>の欄で詳しく説明する。
また、パターン状細胞接着部の形成工程についての具体的な実施態様は、以下で詳しく説明する。
基板は、細胞非接着性面を表面に有していれば特に制限はなく、細胞接着性材料が吸着しやすければ更に好ましい。
細胞非接着性とは、少なくとも、使用する細胞接着性材料よりも目的の細胞に対し、接着性が低いことをいう。
有機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリイミド(PI)、ナイロン(Ny)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ウレタンアクリレート等のアクリル系材料、セルロース、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシリコーン系材料、ポリビニルアルコール(PVA)、アルギン酸カルシウム等のアルギン酸金属塩、ポリアクリルアミド、メチルセルロース、アガロース等のゲル状材料などが挙げられる。
無機材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス、セラミックスなどが挙げられる。
例えば、細胞非接着性面を有する基板の好ましい実施態様として、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層や、アルギン酸金属塩(アルギン酸カルシウム等)のゲル層、ポリヒドロキシエチルメタアクリレート(pHEMA)層、ポリエチレングリコール(PEG)層などを表面に配した基板などが挙げられる。
細胞接着性材料としては、例えば、細胞外基質から選ばれるタンパク質などが挙げられる。
細胞外基質から選ばれるタンパク質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、エラスチン、フィブリン、マトリゲルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
細胞接着性を有する粒子は、細胞等の生体と親和性を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゼラチン粒子、コラーゲン粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
粒子状であるゼラチン粒子は、基材への細胞の接着性を向上することができ、非粒子状であるゼラチンと比較すると、長期間、細胞に分解されることなく細胞組織体中に存在することができる。そのため、粒子状のゼラチン粒子には、細胞の接着性を向上させ、更に、長期にわたって、細胞の栄養源として利用されるという利点がある。
細胞接着性を有する粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、形状等を選択することができる。
細胞接着性を有する粒子の形状としては、例えば、球状、線状、網目状、不定形状などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
細胞接着性を有する粒子のキュムラント径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上1.0μm以下が好ましく、0.30μm以上0.70μm以下がより好ましい。なお、キュムラント径は、濃厚系粒径アナライザー(商品名:FPAR-1000、大塚電子株式会社製)を用いて、下記のサンプル液の調製例により得られたサンプル液を用いて、以下の測定条件により測定することができる。
純水製造装置(商品名:GSH-2000、ADVANTEC社製)を用いて得られた純水に、細胞接着性を有する粒子を濃度0.5質量%で分散させる。測定用の液量は5mL、分散は20mm回転子をスターラーを用いて200rpm、約1日撹拌することでサンプル液を調製することができる。
・溶媒:水(屈折率:1.3314、25℃における粘度:0.884mPa・s(cP)、NDフィルターにより最適光量調整は適宜設定)
・測定プローブ:濃厚用プローブ
・測定ルーチン:測定:25℃で180秒間→測定:25℃で600秒間(本体側を35℃に変更すると次第に液温が25℃から35℃になる。その間の粒子径変化をモニタ)→測定:35℃で180秒間
細胞接着性を有する粒子としては、その構造中において架橋剤により架橋されていることが好ましい。架橋剤により架橋されることにより、細胞接着性を有する粒子のキュムラント径を小さくすることができ、細胞接着性を有する粒子を含む細胞組織体上において、細胞の増殖を促進することができる。
細胞接着性を有する粒子としては、原料としてゼラチンを用いた例を挙げ、以下のようにして作製することができる。
細胞接着性を有する粒子としてゼラチンを2質量%となるように水と混ぜて60℃の湯浴中にて溶解して2質量%ゼラチン水溶液を得る。次に、40℃に加温した2質量%ゼラチン水溶液40mLを200mLビーカーに入れて撹拌する。その後、アセトン60gを一気に添加して白濁液を得る(コアセルベーション)。
白濁液に、架橋剤として24質量%以上26質量%以下のグルタルアルデヒド水溶液を、例えば、160μL(ゼラチン全量に対するグルタルアルデヒドの含有量:5質量%)添加して、60℃の湯浴中で300rpm程度にて撹拌させながら30分間保持する。次第に白濁液がクリーム色に変化し、ゼラチン粒子を形成することができる。
次に、室温(25℃)に戻して、アセトン100gを添加し、ゼラチン粒子を凝集沈殿させて沈殿物を得る。
上澄み液の除去とアセトン洗浄とを数回繰り返し、得られた沈殿物から水分と未反応架橋剤とを除去し、必要に応じてろ過を行う。その後、60℃ホットプレート上で沈殿物を乾燥して、50℃ホットプレート上で1時間減圧乾燥してゼラチン粒子(細胞接着性を有する粒子)の粉末を得ることができる。
細胞の配置工程とは、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、細胞接着部へ吐出して細胞を配置する工程である。
細胞の配置工程において、細胞懸濁液の液滴をパターン状の細胞接着部へ吐出することにより、パターン状の細胞接着部上へ細胞を播種することができ、細胞パターンを形成することができる。
以下、細胞の配置工程を、細胞懸濁液を液滴として吐出する液滴吐出工程と、液滴を細胞接着部へ吐出し細胞接着部上に細胞を配置する工程とに分けて説明する。
液滴吐出工程とは、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液(細胞インク)を液滴として吐出する工程をいう。
細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液(細胞インク)の液滴を基板上へ飛翔させる手段としては、インクジェット方式による液滴吐出手段が好ましい。
インクジェット方式による液滴吐出手段としては、例えば、細胞懸濁液(細胞インク)を加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いて細胞懸濁液の容積を変化させて液滴を吐出させる、いわゆるピエゾ方式(例えば、特公平2-51734号公報参照)、発熱抵抗体を用いて細胞懸濁液を加熱して気泡を発生させる、いわゆるサーマル方式(例えば、特公昭61-59911号公報参照)、振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで、細胞懸濁液の容積を変化させて液滴を吐出させる静電方式(例えば、特開平6-71882号公報参照)などが挙げられる。
細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液(細胞インク)を液滴として吐出するために使用するインクジェットヘッドの具体的態様について、以下説明する。
図1は、液滴を吐出するための用いるインクジェットヘッドの一例を示す概略図である。
図1では、圧力発生手段として圧電素子を用いている。
図2A、及び図2Bは、インクジェットヘッドへの入力波形の一例を示す概略図である。
液滴吐出ヘッド10は、細胞懸濁液11を保持する液室12と、ノズル15と、膜状部材のメンブレン13と、メンブレン13に振動を与える加振部16と、加振部16を振動させるため、加振部16に特定の駆動信号として電圧を与える駆動部14とを有する。
液室12には、液室内を大気に開放するための大気開放部17が設けられている。
液滴吐出ヘッド10は、細胞懸濁液に振動を与えることで、ノズルから細胞懸濁液の液滴が吐出される。
駆動部14は、駆動信号として吐出波形Pjを加振部16に加えることができるようになっており、メンブレン13の振動状態を制御することによって液室12に保持された細胞懸濁液11を液滴状に吐出させることが可能となっている。吐出波形Pjは、メンブレン13を共振させて、細胞懸濁液11をより少ない電圧で吐出させるために、メンブレン13の固有振動周期Toを含む駆動信号に設定するとよい。吐出波形Pjは、三角波、正弦波のみでなく、ローパスフィルタにかけてエッジを緩やかにした三角波も用いることができる。更に駆動部14は、駆動信号として液滴吐出後のメンブレン残留振動を抑制する免振波形Psを加振部16に加えることができるようになっている。これによって、液滴形成後のメンブレン残留振動が早く抑制されることにより、より高周波な連続吐出が可能となる。更にサテライトやミストが減少することにより、液滴のより微小な量の制御が可能になる。免振波形Psは、三角波、正弦波のみでなく、ローパスフィルタにかけてエッジを緩やかにした三角波も用いることができる。
メンブレン13の形状としては、円形であっても、楕円状や四角形であってもよい。
メンブレン13の材質としては、特に制限はなく、柔らかすぎるとメンブレンが簡単に振動してしまい、液滴が吐出しないときに直ちに振動を抑えることが困難となるため、ある程度の硬さがある材質であるとよい。メンブレン13の材質としては、例えば、金属材料、セラミック材料、ある程度の硬さのある高分子材料などを用いることができる。
ノズル15は、メンブレン13の中心に実質的に真円状の貫通孔として形成されていることが好ましい。
メンブレン13を変形させるためのメンブレン13に振動を与える手段としては、圧電素子に限られず、例えば、メンブレン13上にメンブレンとは異なる線膨張係数が異なる材料が貼り付けられており、加熱することによって線膨張係数の差を利用してメンブレン13を変形させることも可能である。このとき、例えば、線膨張係数の異なる材料にはヒーターが形成されており、通電によってヒーターが加熱し、メンブレン13が変形できるようになっている。
細胞懸濁液(細胞インク)は、少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する。更に、細胞懸濁液(細胞インク)は、細胞を分散させる分散培を含有し、必要に応じて、分散剤、pH調整剤などのその他の添加材料を含有してもよい。
細胞は、その種類等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分類学的に、例えば、真核細胞、原核細胞、多細胞生物細胞、単細胞生物細胞を問わず、すべての細胞について使用することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
真核細胞としては、例えば、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、真菌などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、動物細胞が好ましく、細胞が細胞集合体を形成する場合は、細胞と細胞とが互いに接着し、物理化学的な処理を行わなければ単離しない程度の細胞接着性を有する接着性細胞がより好ましい。
分化した細胞としては、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞;星細胞;クッパー細胞;血管内皮細胞;類道内皮細胞、角膜内皮細胞等の内皮細胞;繊維芽細胞;骨芽細胞;砕骨細胞;歯根膜由来細胞;表皮角化細胞等の表皮細胞;気管上皮細胞;消化管上皮細胞;子宮頸部上皮細胞;角膜上皮細胞等の上皮細胞;乳腺細胞;ペリサイト;平滑筋細胞、心筋細胞等の筋細胞;腎細胞;膵ランゲルハンス島細胞;末梢神経細胞、視神経細胞等の神経細胞;軟骨細胞;骨細胞などが挙げられる。接着性細胞は、組織や器官から直接採取した初代細胞でもよく、又はそれらを何代か継代させたものでもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
未分化の細胞としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞等の多能性幹細胞;単分化能を有する血管内皮前駆細胞等の単能性幹細胞;iPS細胞などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
原核細胞としては、例えば、真正細菌、古細菌などが挙げられる。
細胞乾燥抑制剤としては、細胞の表面を覆い、細胞の乾燥を抑制する働きを有するものであり、例えば、多価アルコール類、ゲル状多糖類、及び細胞外基質から選ばれる蛋白質などが挙げられる。
多価アルコールとしては、細胞へダメージを与えなければ特に制限はなく、例えば、グリセリン、ジグリセリン、ジエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、グリセリンが好ましい。細胞への毒性が低く、低添加量であっても乾燥を抑制する効果が期待できる。
ゲル状多糖類とは、ゲル状態となっている多糖類をいう。
ゲル状多糖類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルギン酸カルシウム、ジェランガム、アガロース、グァーガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ダイユータンガム、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、アルギン酸カルシウムが好ましい。アルギン酸カルシウムは、アルギン酸のカルボキシル基にカルシウムイオンが結合した塩であり、カルシウムイオンは2価であるため、2つのカルボキシル基にまたがるかたちで結合(イオン架橋)して増粘することにより、細胞インクの乾燥を抑制することができる。このときカルシウムイオンは分散培中に含まれており、乾燥による濃縮で過剰になったカルシウムイオンと結合すると考えられ、浸透圧を調整する役割も期待できる。
細胞外基質から選ばれるタンパク質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コラーゲン、ラミニン、フィブロネクチン、エラスチン、フィブリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、コラーゲンが好ましい。コラーゲンは多様な種類が存在するが、濃度や温度によって増粘することが知られており、細胞インク中に含ませることで、濃度が上昇した際に増粘させるというトリガーをもたせることができる。
分散培としては、細胞培養用の培地や緩衝液が好ましい。
培地は、細胞組織体の形成と維持に必要な成分を含み、乾燥を防ぎ浸透圧などの外部環境を整える溶液であり、培地として知られているものであれば適宜選択して使用することができる。細胞を常時培地液内に浸しておく必要がない場合には、細胞懸濁液から培地は適宜除去することができる。
緩衝液は、細胞や目的に合わせpHを調整するためのものであり、公知のものを適宜選択して使用することができる。
細胞を配置する工程とは、液滴を細胞接着部へ吐出し、細胞を細胞接着部上に配置する工程である。
より具体的な態様としては、液滴をパターン状細胞接着部へ吐出し、細胞をパターン状細胞接着部へ播種することにより、パターン状細胞接着部上に細胞が接着された細胞パターンを形成することができる。
本発明では、基板上の所定の位置に所望の数の細胞を配置することを細胞パターンを形成するともいう。
細胞を配置する工程では、細胞インクの液滴をパターン状細胞接着部上もしくはその近傍に吐出する。すると、細胞接着部の近傍に着弾した液滴中の細胞は細胞接着部上へと遊走し、細胞接着部上で接着される。
細胞パターンにおける細胞の位置や配置される細胞の数の条件は、作業者あるいはユーザーが任意に設定することができる。
例えば、パターン状細胞接着部の位置に応じ、液滴を吐出するタイミングを調整することにより、細胞接着部に接着される細胞の位置を調整することができる。また、その際の細胞インクの吐出量(液滴数や液滴量)や細胞濃度を調整することにより、細胞接着部に接着される細胞の数を調整することができる。このようにして、細胞をパターン状細胞接着部上に配置することにより、基板上の所定の位置に所定数の細胞が規則的に配置された細胞パターンを基板上に形成することができる。
細胞インクの液滴が基板上に着弾し、着弾時に発生した液滴内の流れや細胞の遊走などにより細胞が細胞接着部上に接着する。細胞インクの液滴が手技に比べて非常に小さいため、細胞が細胞接着部上に接着するまでの時間が非常に短時間である。よって、本発明の細胞組織体の製造方法は、細胞パターンを短時間で形成できる。また、本発明の細胞組織体の製造方法は、細胞を所定の位置に配置する、細胞パターンの形状精度が高い。また、本発明の細胞組織体の製造方法は、所定の細胞接着部へ所定数の細胞を配置できる確率、あるいは配置した細胞数が所望の数となっている確率が高く、所望の数の細胞を配置する精度が高い。また、本発明の細胞組織体の製造方法は、配置された細胞の所定時間経過後における生存率も高い。
更に、本発明の細胞組織体の製造方法は、細胞パターンの形状精度が高いため、複数の細胞を用いて、複数の細胞からなる細胞パターンも精度よく形成することができる。
以下、本発明の細胞組織体の製造方法、及び該製造方法を実施する製造装置の具体的態様について説明する。しかし、本発明は、これらの実施態様に何ら限定されるものではない。
細胞組織体の製造装置は、ステージ部と、細胞懸濁液の液滴を吐出する液滴吐出手段である液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)を有する。
ステージ部は、基板を保持する。
液滴吐出ヘッドの構成は、上記<<液滴吐出用のインクジェットヘッド>>で記載したとおりである。
図3Aの細胞組織体の製造装置は、ステージ部31と、細胞懸濁液の液滴を吐出する液滴吐出手段である液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21とを有する。
液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21は、上述したように、液室部25、加振部27、駆動部26、及びメンブレン28を有する。また、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21には、大気開放部24が形成されている。
細胞組織体の製造装置は、パターン状の細胞接着部の形成を、細胞接着性材料を含む溶液の液滴を吐出することにより行うこともできる。その場合は、図3Bで示すように、細胞懸濁液の液滴を吐出する液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21の他に、細胞接着性材料を含む溶液の液滴を吐出する液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)23を有する。液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)23の基本構成は、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21と同様である。図3Bにおいて、符号29は駆動部を、符号30は接着性材料の溶液を保持する液室を示す。液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)23には、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21と同様、図面では記載を省略しているが、加振部やメンブレンが形成されている。
本発明の細胞組織体の製造装置では、2種類以上の細胞からなる細胞パターンを形成することもできる。その場合は、図3Cで示すように、細胞懸濁液の液滴を吐出する液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21を複数設けることができる。図3Cでは、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21、及びインクジェットヘッド21と同じ構成のインクジェットヘッド22を2つ設けた例を示す。
また、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)21及び22を2つ設けたのに加え、液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)23も設けた細胞組織体の製造装置の例を図3Dに示す。
本発明の細胞組織体の製造装置には、上記手段以外のその他の手段として、インクジェットヘッドを保持する保持部や、ステージとインクジェットヘッドの相対位置を制御する機構部等を設けてもよい。
図4Aから図4F、又は図5Aから図5Dを用いて、細胞組織体の製造方法を説明する。
細胞非接着性面42を有する基板41上へ、レーザー加工機などにより、フィルムや弱粘着テープなどへパターンを描きマスクフィルム43を形成する。該マスクフィルムを細胞非接着性面へ貼り付ける(図4A)。
次に、細胞接着性材料44を塗布する(図4B)。必要に応じ、細胞接着性材料からなる層は乾燥させてもよい(図4C)。
その後、該マスクフィルムを剥がすことで、細胞非接着性面を有する基板に対し、細胞接着性材料からなる層のパターン45を形成することができる(図4D)。
このとき、細胞接着性材料は、純水などに溶解して塗布することが好ましい。細胞接着性材料溶液に対する細胞接着性材料の含有量は、特に制限はないが、質量比で0.001質量%以上10質量%以下が好ましく、0.01質量%以上5質量%以下がより好ましい。この含有量の範囲であると、塗布時のムラを有効に防止することができる。
パターン状細胞接着部をマスクパターンで形成すると、細胞接着部の形成工程が簡便で済む他、形成される細胞接着部はベタの平坦な膜となり、細胞との接着性に優れるため、好ましい。
-細胞接着性材料インクの調製-
細胞接着性材料を純水などへ溶解させ、細胞接着性材料インクを調液する。このとき、細胞接着性材料溶液に対する細胞接着性材料の含有量は、特に制限はないが、質量比で0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.005質量%以上1質量%以下がより好ましい。この含有量の範囲であると、細胞接着機能を充分発現でき、インクジェット法において良好に液滴を吐出することができる。
必要に応じて、細胞接着性材料インクは、湿潤剤、分散剤、pH調整剤などその他の添加材料を含んでいてもよい。
製造装置としては、図3Bに示す細胞接着性材料吐出ヘッド23を有する装置を用いることができる。
図5Aから図5Bで示すように、細胞非接着性面52を有する基板51上へ、細胞接着性材料からなる細胞接着部のパターン55を形成する。細胞接着性材料吐出ヘッド61の液室へ細胞接着性材料インクを充填し、細胞非接着性面52を有する基板51上へ、細胞接着性材料インクの液滴53を吐出する(図5A)。液滴53を吐出する際、吐出するタイミングや吐出する液滴の量等を調整することにより、所望のパターン形状を有する細胞接着部を形成する。これにより、細胞非接着性面を有する基板上に、パターン状の細胞接着部55が形成できる(図5B)。
図6Bに示すように、細胞接着性材料63を版型61へ塗布し、この細胞接着性材料63を、細胞非接着性面64を有する基板65へ転写し、細胞接着性材料パターン63aを形成する以外は、上記インクジェットによる細胞接着部のパターン形成工程と同様である。
図6Aから図6F中、66aは飛翔液滴、66bは着弾液滴、67は細胞、68は細胞懸濁液、69は細胞吐出ヘッドをそれぞれ表す。
版型に用いる材料としては、細胞接着性材料を保持することができれば特に制限はないが、一般に基材よりも柔らかい方が転写時の追従性が良くなり好ましい。また、転写時の圧力も版型のパターンを壊さなければ特に制限はない。
-細胞懸濁液(細胞インク)の調製-
細胞乾燥抑制剤を分散培へ溶解させ、細胞インク用分散培を調液する。このとき、細胞乾燥抑制剤の含有量は、特に制限はないが、細胞懸濁液における細胞乾燥抑制剤の質量比で0.001質量%以上20質量%以下が好ましく、0.01質量%以上10質量%以下がより好ましい。この含有量の範囲内であれば、細胞の種類にも依存するが、乾燥抑制効果を発揮でき、細胞へのダメージも少ない。次に、細胞インク用分散培へ、細胞を分散させ、ピペッティングでやさしく撹拌することで、細胞インクを得る。このとき、細胞懸濁液における細胞の含有量は、5×105cell/mL~1×108cell/mLが好ましく、1×106cell/mL~5×107cell/mLがより好ましい。この含有量の範囲内であれば、細胞密度が低くなったり、インクジェット法にて吐出が困難ということはない。
細胞インクの調液工程での環境温度は、4℃~40℃が好ましく、15℃~37℃がより好ましい。37℃を超えても直ちに細胞が死ぬわけではないが、37℃を大きく超えたり、長時間曝されると細胞へのダメージが懸念される。また、環境温度が4℃を下回ると、細胞の生死への影響は小さいが、細胞の活性が下がり、本プロセスでの細胞接着に時間を要する傾向がみられる。
図4Eで示すように、パターン状細胞接着部を形成した基板上へ細胞インクを吐出し、配置していく。細胞インク46を細胞吐出ヘッド47の液室へ充填し、基板上に形成されたパターン状細胞接着部に沿って吐出させていく。このとき、細胞インクがノズルから吐出すれば、駆動信号に特に制限はない。細胞はインク液滴内では分散されているため、着弾後の位置を制御することは難しい。しかし、細胞接着部はパターン形状を有しているため、細胞接着部近傍に着弾した細胞は、細胞接着部へ遊走し、細胞接着部上へ接着することができる。図4E中、符号48は飛翔液滴を、符号49は着弾した液滴を、符号50は細胞を示す。これにより、細胞が、基板上の所定の位置に規則正しく配置された、細胞パターンを形成することができる(図4F)。
また、図5Cも同様に、細胞パターンを形成することができる。
図5Cで示すように、パターン状細胞接着部を形成した基板上へ細胞インクを吐出し、配置していく。細胞インク56を細胞吐出ヘッド57の液室へ充填し、基板上に形成されたパターン状細胞接着部に沿って吐出させていく。細胞接着部近傍に着弾した細胞は、細胞接着部へ遊走し、細胞接着部上へ接着する。図5C中、符号58は飛翔液滴を、符号59は着弾した液滴を、符号60は細胞を示す。これにより、細胞が、基板上の所定の位置に規則正しく配置された、細胞パターンを形成することができる(図5D)。
図4Eや図5Cにおいて、液滴の吐出数を変える、又は細胞インク中の細胞分散濃度を変えることで、細胞パターンにおける単位面積当たりの配置されている細胞数を制御することができる。単位面積当たりの細胞数を制御することにより、細胞間での接着やタンパク質のやりとりなどの相互作用を任意に設計できるようになる。このため、単なる細胞評価だけでなく細胞組織体としての機能評価の可能性を提示することができる。また、インクジェットを用いて微小液滴で着弾させるので、液滴の着弾後の細胞が基板上に着弾し→細胞接着部上まで遊走し→細胞接着部上に接着するまでの時間を非常に短時間で行うことができる。また、本発明によれば安定して、細胞インクの液滴を吐出することが可能であるが、仮に吐出が不安定になったとしても、インクジェットヘッドのノズル近傍を含めた液室内の撹拌を実施すれば、再度安定して吐出することができるようになる。
本発明の細胞組織体の製造方法により、形成された細胞組織体の具体例を示す。
基板上に直径(φ)150μmの細胞接着部のドットを形成した。1つのドットに細胞数が1個配置されるよう、細胞インクの液滴を各ドットに向けて吐出した。
細胞は、NIH/3T3を用いた。各ドットへ細胞を1個狙って配置した結果の写真を図11Aに示す。
同じようにして、各ドットへ細胞を3個狙って配置した結果の写真を図11Bに示す。
また、同じようにして、各ドットへ細胞を10個狙って配置した結果の写真を図11Cに示す。
図12Aには2種類の細胞を用いて、それぞれの細胞を規則正しく配置したときの結果(2種類の細胞からなる細胞パターンを示す)の写真を示す。
細胞は、NIH/3T3とNHDFを用いた。
なお、図12Aの写真は、元はカラー写真であり、黒地に緑色と青色で色分けされていた。そのため、それぞれの細胞が配置されている様子は容易に視認できた。しかし、下記図12Aでは、白黒表示にしたため、補足説明として図12Bを添付する。図12Bにおいて、符号a及びbが、それぞれ異なる2種類の細胞を示している。
細胞組織体の製造プログラムは、ハードウェア資源としてのコンピュータ等を用いることにより、本発明の細胞組織体の製造装置において、細胞組織体の製造方法を実行させるものである。
細胞組織体の製造プログラムによる処理は、上述した細胞組織体の製造装置(図3Aから図3Dなどの製造装置)を構成する制御部を有するコンピュータを用いて実行することができる。
例えば、図7Aから図7F、図8Aから図8D、及び図9Aから図9Fに示すように、細胞接着性材料のパターンを、細胞接着性面(72、81a、94)を有する基材(71、81、95)へ形成することで、細胞非接着性材料パターン部(74、83c、93a)以外の箇所に細胞を配置することができる。
また、図10Aから図10Dに示すように、細胞接着性材料パターン103cと、細胞非接着性材料パターン102とをインクジェット(IJ)装置などで配置することで、基材101の特性によらず細胞を配置することも可能となる。
<パターン状細胞接着部の形成>
スライドガラス上へ細胞非接着性表面を形成するため、次のものを用意した。アルギン酸ナトリウム(SKAT ONE、株式会社キミカ製)を質量比2%となるように蒸留水へ溶解させたアルギン酸ナトリウム溶液を用意した。また、塩化カルシウム二水和物(和光純薬工業株式会社製)を100mmol/Lとなるように蒸留水へ溶解させた塩化カルシウム溶液を用意した。このアルギン酸ナトリウム溶液と塩化カルシウム溶液とを質量比1:1となるように、前記スライドガラス上へ混合塗布することで、細胞非接着性の表面層として、アルギン酸カルシウムゲル層を形成した。
次に、レーザー加工機(H10-106QW J80-8ss42Hippo、Spectra-Physics社製)を用いて、厚さ50μmのポリイミドフィルム(3-1966-03、アズワン株式会社製)へ、直径(φ)100μmの孔を300μmピッチであけ、マスクフィルムを形成した。該細胞非接着性表面を有する基板を、形成したマスクフィルムで覆った。蒸留水へ、細胞接着性材料としてフィブロネクチン(F-2006,Fibronectin from human plasma、SIGMA-ALDRICH社製)を質量比で0.10質量%となるように細胞接着性材料の溶液を調製した。マスクフィルムを貼り合わせた細胞非接着性表面を有する基板上へ、細胞接着性材料の溶液を塗布し、乾燥させた。その後、マスクフィルムを剥がすことで、細胞非接着性面を有する基板へ、細胞接着性材料のパターン層(パターン状の細胞接着部)を形成した。
形成した細胞パターンを評価するために細胞を染色した。緑色蛍光染料(商品名:Cell Tracker Green、Life Technologies社製)を10mmol/L(mM)の濃度でジメチルスルホキシド(以下、「DMSO」と称す)へ溶解させ、無血清ダルベッコ変法イーグル培地(Life Technologies社製)と混合し、濃度10μmol/L(μM)の緑色蛍光染料含有無血清培地を調製した。次に、培養したNIH/3T3細胞(Clone 5611、JCRB Cell Bank)のディッシュに緑色蛍光染料含有無血清培地を5mL添加し、インキュベーター(KM-CC17RU2、パナソニック株式会社製、37℃、5体積%CO2環境))内で30分間培養した。その後、アスピレータを用いて、上澄みを除去した。ディッシュにリン酸緩衝生理食塩水(Life Technologies社製、以下、PBS(-)とも称する)を5mL加え、アスピレータでPBS(-)を吸引除去し、表面を洗浄した。PBS(-)による洗浄作業を2回繰り返した後、0.05質量%トリプシン-0.05質量%EDTA溶液(life technologies社製)をディッシュ1枚あたり2mL加えた。
次に、インキュベーター内にて5分間加温し、ディッシュから細胞を剥離した後、10質量%ウシ胎児血清(以下、「FBS」とも称す)及び1質量%抗生物質(Antibiotic-Antimycotic Mixed Stock Solution(100x)、ナカライテスク株式会社製)を含むD-MEMを4mL加えた。次に、トリプシンを失活させた細胞懸濁液を50mL遠沈管1本に移し、遠心分離(商品名:H-19FM、KOKUSAN社製、1,200rpm、5分間、5℃)を行い、アスピレータを用いて上清を除去した。除去後、遠沈管に10質量%FBS及び1質量%抗生物質を含むD-MEMを2mL添加し、穏やかにピペッティングを行い、細胞を分散させ細胞懸濁液を得た。該細胞懸濁液から10μLをエッペンドルフチューブに取り出し、培地を70μL添加後、10μLを別のエッペンドルフチューブに取り出し、0.4質量%トリパンブルー染色液10μLを加えてピペッティングを行った。染色した細胞懸濁液から10μL取り出してPMMA製プラスチックスライドに載せた。商品名:Countess Automated Cell Counter(インビトロジェン社製)を用いて細胞数を計測して細胞数を求めることで、細胞数を計測した細胞懸濁液を得た。分散培としてPBS(-)を用いた。PBS(-)へ、細胞乾燥抑制剤としてグリセリン(分子生物学用グレード、和光純薬工業株式会社製)を質量比0.5質量%となるように溶解させ、NIH/3T3細胞懸濁液を6×106cell/mLとなるように分散培へ分散させて、細胞インクを得た。
図3Aの細胞組織体の製造装置の細胞吐出ヘッドの液室へ細胞インクを充填した。次に、上記で作製したパターン状細胞接着部のドット(直径(φ)100μm)毎に、細胞インクの液滴を3滴ずつ(細胞数6個狙い)、20ドットに滴下した。また、細胞インクの液滴を5滴ずつ(細胞数10個狙い)、20ドットに滴下した。
最後の細胞インクの液滴を着弾し終えてから10分間静置した後、10質量%FBS及び1質量%抗生物質を含むD-MEMを静かに加えた。
このようにして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。
得られた細胞組織体の細胞パターンについて、以下の評価を実施した。評価した結果を表1に示す。
10分間の静置で細胞がパターン状細胞接着部の上に接着しているか否かを、蛍光顕微鏡(CKX41、オリンパス株式会社製)を用いて、以下の基準により評価した。
○: パターン状細胞接着部の上へ細胞が接着できていることを確認できた
×: パターン状細胞接着部の上へ細胞が接着できていることを確認できなかった
細胞パターンの形状の精度を、蛍光顕微鏡(CKX41、オリンパス株式会社製)を用いて以下の基準により評価した。
○: 細胞パターンが300μmのピッチで形成できていた
×: 細胞パターンが300μmより大きいピッチとなっていた
直径(φ)100μmの各細胞接着部のドットに配置されている細胞の数を、蛍光画像をもとに算出し、以下の基準により評価した。
評価に使用したドットは、6個、10個を狙って滴下した20ずつ、計40のドット全てを対象にした。
○: ドットあたりの細胞数が狙いの数に対して±20%以下となるドットが80%以上
×: ドットあたりの細胞数が狙いの数に対して±20%以下となるドットが80%未満
直径(φ)100μmの各細胞接着部のドットに配置されている細胞の数を、蛍光画像をもとに算出し、以下の基準により評価した。
評価に使用したドットは、細胞数10個を狙って滴下した20のドットを対象にした。
○: ドットあたりの細胞数8個以上が80%以上
×: ドットあたりの細胞数8個以上が80%未満
10分間静置した細胞パターンに対し、死細胞の核染色剤としてプロピジウムイオダイド(Cellstain-PI、同仁化学研究所製)を蒸留水へ1mg/mLで溶解させたストック溶液を、5mLに10μLとなるように添加した。その後、インキュベーターで10分間培養した後、蛍光顕微鏡を用いて各ドットに存在する死細胞の割合を算出し、以下の基準により評価した。
評価に使用したドットは、細胞数10個を狙って滴下した20のドットを対象にした。
○: ドットあたりの細胞の生存率の平均が75%以上
×: ドットあたりの細胞の生存率の平均が75%未満
細胞乾燥抑制剤をアルギン酸ナトリウム0.1質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例2の評価結果を表1に示す。
細胞乾燥抑制剤と非接着性表面を有する基板とを下記に示すものに変更した以外は、実施例1と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例3の評価結果を表1に示す。
細胞乾燥抑制剤は、質量比0.05質量%コラーゲン(Cellmatrix Type1-A,新田ゼラチン株式会社製)に、非接着性表面を有する基板はジメチルポリシロキサン(SYLGARD184、東レ・ダウコーニング社製、以下、PDMSと称す)に変更した。
PDMSは、ベース材と硬化剤を質量比10:1で混合した後、脱泡処理し、70℃2時間加熱処理をして得たものである。
細胞接着性材料をコラーゲンに変更した以外は、実施例3と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。実施例1と同様の評価を行った。実施例4の評価結果を表1に示す。
細胞接着性材料をフィブリンに変更した以外は、実施例3と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。実施例1と同様の評価を行った。実施例5の評価結果を表1に示す。
使用したフィブリンは、フィブリノーゲン(Fibrinogen from bovine plasma F8630,SIGMA-ALDRICH社製)質量比0.2質量%と、トロンビン(Thrombin from bovine plasma T4648,SIGMA-ALDRICH社製)質量比0.2質量%とを混合させた後、室温で一晩静置して得たものである。
細胞接着性材料をRGDペプチド(生化学用、和光純薬工業株式会社製)0.1質量%に変更した以外は、実施例3と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。実施例1と同様の評価を行った。実施例6の評価結果を表1に示す。
細胞接着性材料を質量比2質量%のゼラチン微粒子に変更した以外は、実施例3と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。実施例1と同様の評価を行った。実施例7の評価結果を表1に示す。
なお、ゼラチン微粒子は、ゼラチン(APH-250、新田ゼラチン株式会社製)を用いて、上述した-細胞接着性を有する粒子の作製方法-の欄で記載した方法により作製した。
NIH/3T3を分散させた細胞インク1と、Normal human dermal fibroblast(CC-2509、Lonza社製、以下NHDFと称す)を分散させた細胞インク2とを用意した。パターン形状の細胞接着部へ、これら細胞インクを交互に配置した。
細胞インク2は、細胞をNHDFへ、染料を赤色蛍光染料(Cell Tracker RED、Life Technologies社製)へ変更した以外は、細胞インク1と同様にして、調製した。
実施例1と同様の評価に加え、下記に示す複数細胞の評価も行った。実施例8の評価結果を表2に示す。
細胞パターンの形状の精度を、蛍光顕微鏡(CKX41、オリンパス株式会社製)を用いて以下の基準により評価した。
○: NIH/3T3とNHDFが交互に配置された細胞パターンが300μm以下のピッチで形成できていた
×: NIH/3T3とNHDFが交互に配置された細胞パターンが300μmより大きいピッチとなっていた
パターン状細胞接着部の形成方法にインクジェット法を用いた以外は、実施例8と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造した。実施例8と同様の評価を行った。実施例9の評価結果を表2に示す。
-細胞接着性材料インクの調製-
細胞接着性材料としてフィブロネクチンを蒸留水へ質量比0.05質量%となるように溶解させ、細胞接着性材料インクを調製した。
-インクジェットによるパターン状細胞接着部の形成工程-
細胞接着性材料インクを図3Dの製造装置の細胞接着性材料吐出ヘッドの液室へ充填した。PDMS基材上へ直径(φ)100μmのドットとなるように300μmピッチで吐出した後、乾燥させることで、細胞非接着性面を有する基板にパターン状の細胞接着部を形成した。
-コンタクトプリント方式-
パターン状細胞接着部の形成方法として、図6Aから図6Fに示したコンタクトプリント方式を用い、細胞接着性材料にマトリゲル(Matrigel GFR REF 354230、CORNING社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例10の評価結果を表3に示した。
-細胞接着性材料インクの調製-
細胞接着性材料としてマトリゲルを蒸留水へ質量比0.05質量%となるように溶解させ、細胞接着性材料インクを調製した。
-コンタクトプリントによるパターン状細胞接着部の形成工程-
直径(φ)100μm、高さ50μmの柱を形成したPDMS版材の上に細胞接着性インクを塗布し、細胞非接着性面を有する基板(PDMS)上に転写させ、細胞接着部を形成した。
-Poly-HEMAでの細胞非接着パターン形成(ネガティブ印刷、マスク工程)-
パターン上細胞非接着部の形成方法として、図7Aから図7Fに示した方式を用い、細胞非接着性材料としてpoly-HEMA(Poly(2-hydroxyethyl methacrylate)、SIGMA-ALDRICH社製)と、細胞接着性基板として60mm dish(IWAKI Tissue Calture Dish code 3010-060、AGCテクノグラス株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、細胞非接着性パターンを形成し、細胞接着性基板上へ細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例11の評価結果を表3に示した。
-細胞非接着性材料インクの調製-
細胞非接着性材料としてpoly-HEMA50μLをエタノール(Ethanol (99.5)、和光純薬工業株式会社製)1mLに溶解させ、細胞非接着性材料インクを調製した。
-アルギン酸での細胞非接着パターン形成(ネガティブ印刷、IJ工程)-
パターン上細胞非接着部の形成方法として、図8Aから図8Dに示した方式を用い、細胞非接着性材料に前述と同様のアルギン酸カルシウムゲルを用いた以外は、実施例11と同様にして、細胞非接着性パターンを形成し、細胞接着性基板上へ細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例12の評価結果を表3に示した。
-細胞非接着性材料インクの調製-
細胞非接着性材料としてアルギン酸ナトリウム(SKAT ONE、株式会社キミカ製)を質量比2質量%となるように蒸留水へ溶解させたアルギン酸ナトリウム溶液と、塩化カルシウム二水和物(和光純薬工業株式会社製)を100mmol/Lとなるように蒸留水へ溶解させた塩化カルシウム溶液とを用意した。
前記アルギン酸ナトリウム溶液と塩化カルシウム溶液を細胞接着性基板上へインクジェットによってそれぞれ吐出し、基板上で混合ゲル化させることで細胞非接着性パターンを細胞接着性基板上へ形成した。
-Poly-HEMAでの細胞非接着パターン形成(ネガティブ印刷、コンタクトプリント)-
パターン状細胞非接着性部の形成方法として、図9Aから図9Fに示したコンタクトプリント方式を用いた以外は、実施例11と同様にして、細胞非接着性パターンを形成し、細胞接着性基板上へ細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例13の評価結果を表3に示した。
-コラーゲン+PDMSでの細胞非接着パターン形成(ネガティブ印刷、IJ工程)-
基板上の細胞接着性パターン及び細胞非接着性パターン形成方法として、図10Aから図10Dに示した方法を用い、スライドガラス(S1111、松浪硝子工業株式会社製)、細胞接着性材料にマトリゲルを用い、細胞非接着性材料としてPDMSを用いた以外は、実施例1及び実施例11と同様にして、細胞接着性パターンを形成し、細胞接着性基板上へ細胞パターンが形成された細胞組織体を製造し、実施例1と同様の評価を行った。実施例14の評価結果を表3に示した。
実施例1で用いたマスクフィルム上へ塗布した後、マスクフィルムを剥がすことで細胞非接着性パターンを形成した。
前記非接着性パターンがない箇所へ、実施例9と同様にして、インクジェットによりコラーゲンを吐出し細胞接着性パターンを形成した。
細胞接着性材料としてフィブロネクチンを用い、該細胞接着性材料をマスクパターンを介さずに塗布した(パターン状の細胞接着部ではない)以外は、実施例8と同様にして、細胞組織体を製造した。実施例8と同様の評価を行った。比較例1の評価結果を表2に示した。
細胞インクに細胞乾燥抑制剤を含有させなかった以外は、実施例8と同様にして、細胞組織体を製造した。実施例8と同様の評価を行った。比較例2の評価結果を表2に示した。
細胞をインクジェット法にて配置する代わりに、細胞乾燥抑制剤を含まない細胞懸濁液をNIH/3T3とNHDFをそれぞれ用意した。手作業により、それぞれの細胞懸濁液を5×104cell/mLずつ、合計1×105cell/mLとなるように播種した以外は、実施例9と同様にして、細胞組織体を製造した。実施例8と同様の評価を行った。比較例3の評価結果を表2に示した。
比較例2の結果は、細胞インク中へ細胞乾燥抑制剤を含有させていないため、細胞の生存率は低かった。死んでしまった細胞は基板上に接着もしていなかった。
比較例3の結果は、インクジェット法による液滴吐出により、細胞を配置していないため、基板全体に細胞が接着しており、細胞パターンのパターン形状精度は悪いものであった。無血清D-MEMをやさしく流すウォッシングを実施することで細胞接着性の弱い領域の細胞は剥がれ、パターン形状の細胞接着部に沿って細胞が接着していたが、NIH/3T3とNHDFがそれぞれランダムに接着してしまっており、2種類の細胞を任意に配置することはできなかった。また、ウォッシングにより、パターン形状の細胞接着部も剥がれている箇所があった。
<1> 細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成する細胞接着部の形成工程と、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置工程と、
を含むことを特徴とする細胞組織体の製造方法である。
<2> 前記細胞接着部の形成工程が、前記細胞接着性材料を含む溶液を液滴として吐出し、前記液滴を前記細胞非接着性面を有する前記基板上へ配置することにより行う前記<1>に記載の細胞組織体の製造方法である。
<3> 前記細胞乾燥抑制剤が、多価アルコール類、ゲル状多糖類、及び細胞外基質から選ばれる蛋白質の少なくともいずれかを含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の細胞組織体の製造方法である。
<4> 前記細胞接着性材料が、細胞外基質からなる蛋白質を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載の細胞組織体の製造方法である。
<5> 細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成する細胞接着部の形成手段と、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置手段と、
を有することを特徴とする細胞組織体の製造装置である。
<6> 細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成し、細胞接着部を形成し、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする細胞組織体の製造プログラムである。
<7> 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を、細胞接着性面を有する基板上に所定の形状で形成する細胞接着部の形成工程と、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置工程と、
を含むことを特徴とする細胞組織体の製造方法である。
<8> 前記細胞接着部の形成工程が、前記細胞非接着性材料を含む溶液を液滴として吐出し、前記液滴を、前記細胞接着性面を有する前記基板上へ配置することにより行う前記<7>に記載の細胞組織体の製造方法である。
<9> 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を形成した基板に対し、請求項2に記載の方法で、前記細胞非接着部のない基板上へ細胞接着性材料からなる細胞接着部を形成することにより、前記細胞接着部の形成工程を行う前記<7>から<8>のいずれかに記載の細胞組織体の製造方法である。
<10> 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を、細胞接着性面を有する基板上に所定の形状で形成する細胞接着部の形成手段と、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置手段と、
を有することを特徴とする細胞組織体の製造装置である。
<11> 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を、細胞接着性面を有する基板上に所定の形状で形成し、細胞接着部を形成し、
少なくとも細胞及び細胞乾燥抑制剤を含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする細胞組織体の製造プログラムである。
11 細胞懸濁液
12 液室
13 メンブレン
14 駆動部
15 ノズル
16 加振部
Claims (6)
- 細胞接着性材料からなる細胞接着部を、細胞非接着性面を有する基板上における所定の位置に所定の形状で形成する細胞接着部の形成工程と、
少なくとも細胞と、多価アルコール類及びゲル状多糖類の少なくともいずれかを含む細胞乾燥抑制剤とを含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置工程と、
を含むことを特徴とする細胞組織体の製造方法。 - 前記細胞接着部の形成工程が、前記細胞接着性材料を含む溶液を液滴として吐出し、前記液滴を前記細胞非接着性面を有する前記基板上へ配置することにより行う請求項1に記載の細胞組織体の製造方法。
- 前記細胞接着性材料が、細胞外基質からなる蛋白質を含む請求項1から2のいずれかに記載の細胞組織体の製造方法。
- 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を、細胞接着性面を有する基板上に所定の形状で形成する細胞接着部の形成工程と、
少なくとも細胞と、多価アルコール類及びゲル状多糖類の少なくともいずれかを含む細胞乾燥抑制剤とを含有する細胞懸濁液を液滴として、前記細胞接着部へ吐出して前記細胞を配置する細胞の配置工程と、
を含むことを特徴とする細胞組織体の製造方法。 - 前記細胞接着部の形成工程が、前記細胞非接着性材料を含む溶液を液滴として吐出し、前記液滴を、前記細胞接着性面を有する前記基板上へ配置することにより行う請求項4に記載の細胞組織体の製造方法。
- 細胞非接着性材料からなる細胞非接着部を形成した基板に対し、請求項2に記載の方法で、前記細胞非接着部のない基板上へ細胞接着性材料からなる細胞接着部を形成することにより、前記細胞接着部の形成工程を行う請求項4から5のいずれかに記載の細胞組織体の製造方法。
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