JP7380306B2 - 熱転写シート - Google Patents
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Description
背面層と、基材と、色材層と、を備え、
背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成されることを特徴とする。
本開示による熱転写シート10は、図1に示すように、背面層11と、基材12と、色材層13とを備える。色材層13は、図2に示すように、複数設けられていてもよい。
一実施形態において、色材層13が、昇華転写型色材層である場合、熱転写シート10は、基材12と昇華転写型着色層との間に、プライマー層を備えていてもよい(図示せず)。
一実施形態において、色材層13が、溶融転写型色材層である場合、熱転写シート10は、基材12と溶融転写型着色層との間に、剥離層及び/又は離型層を備えていてもよい(図示せず)。熱転写シート10が剥離層及び離型層を備える場合、基材12と溶融転写型着色層との間に、離型層、剥離層の順に設けられる。
以下、本開示の熱転写シートが備える各層について説明する。
背面層は、アリル樹脂及び重合開始剤を含む、樹脂組成物の硬化物から構成される。これにより、背面層形成時において、エイジング処理時間を短縮した場合であっても、背面層の印画シワ抑制性を向上できる。
これらの中でも、印画シワ抑制性という観点から、ジアリルフタレートが好ましい。
背面層は、2種以上のアリル樹脂を含んでいてもよい。
下記一般式(1)又は(3)で表される樹脂がより好ましく、下記一般式(1)で表される樹脂が特に好ましい。
このようなアリル樹脂は、市販品を使用してもよい。例えば、一般式(1)で表されるアリル樹脂として、(株)大阪ソーダ製のダイソーダップ(登録商標)A、ダイソーダップ(登録商標)S及びダイソーダップ(登録商標)K等を使用できる。また、一般式(2)で表されるアリル樹脂として、大阪ソーダ製のダイソーイソダップを使用できる。また、一般式(3)で表されるアリル樹脂として、(株)大阪ソーダ製のラドパー(登録商標)AD-032を使用できる。
本開示においてMwは、ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した値を意味し、JIS K 7252-1:2016に準拠した方法により測定する。
なお、本開示において、ヨウ素価の測定は、JIS K 6235:2006に準拠して行う。
アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチルニトリル、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-マチルプロピオネート)及び4,4’-アゾビス(4-シアノペンタン酸)等が挙げられる。
過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム等が挙げられる。
滑材としては、例えば、金属石けん、ワックス及びシリコーンオイル等が挙げられる。
金属石けんとしては、例えば、アルキルリン酸エステルの多価金属塩及びアルキルカルボン酸の金属塩等が挙げられる。アルキルリン酸エステルにおけるアルキル基は、炭素数12以上が好ましく、特にステアリル基が滑性に優れ、好ましい。またアルキルリン酸エステルの多価金属塩における金属塩は、亜鉛またはアルミニウム塩が好ましい。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エトキシ化アルコール変性ワックス、パラフィンワックス及びモンタンワックス等が挙げられる。
シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシ変性シリコーンオイル及び(メタ)アクリル変性シリコーンオイル等が挙げられる。
無機粒子としては、例えば、タルク及びカオリン等の粘土鉱物、炭酸カルシウム及び炭酸マグネシウム等の炭酸塩、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウム等の水酸化物、硫酸カルシウム等の硫酸塩、シリカ等の酸化物、グラファイト、硝石、並びに窒化ホウ素等が挙げられる。
有機粒子としては、(メタ)アクリル樹脂、テフロン(登録商標)樹脂、シリコーン樹脂、ラウロイル樹脂、フェノール樹脂、アセタール樹脂、スチレン樹脂及びポリアミド等からなる有機樹脂粒子、並びにこれら樹脂材料を架橋材と反応させた架橋樹脂粒子等が挙げられる。
なお、本開示において、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」と「メタクリル」の両方を包含する。また、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」と「メタクリレート」の両方を包含する。
基材は、熱転写時に加えられる熱エネルギーへの耐熱性を有し、基材上に設けられる転写層等を支持できる機械的強度や耐溶剤性を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
上記樹脂材料の中でも、耐熱性及び機械的強度という観点から、ポリエステルが好ましく、PET又はPENがより好ましく、PETが特に好ましい。
熱転写シートは、基材上に色材層を備える。該色材層は、色材層に含まれる昇華性染料のみが被転写体へ移行する昇華転写型色材層であってもよく、色材層自体が転写する溶融転写型色材層であってもよい。また、昇華転写型色材層及び溶融転写型色材層を共に備えていてもよい。
顔料としては、例えば、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、黒煙、鉄黒、アニリンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、カドミウムレッド、カドモポンレッド、クロムレッド、バーミリオン、ベンガラ、アゾ系顔料、アリザリンレーキ、キナクリドン、コチニールレーキペリレン、イエローオーカー、オーレオリン、カドミウムイエロー、カドミウムオレンジ、クロムイエロー、ジンクイエロー、ネイプルスイエロー、ニッケルイエロー、アゾ系顔料、グリニッシュイエロー、ウルトラマリン、岩群青、コバルト、フタロシアニン、アントラキノン、インジコイド、シナバーグリーン、カドミウムグリーン、クロムグリーン、フタロシアニン、アゾメチン、ペリレン及びアルミニウム顔料等が挙げられる。
染料としては、ジアリールメタン染料、トリアリールメタン染料、チアゾール染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン染料、インドアニリン染料、アセトフェノンアゾメチン染料、ピラゾロアゾメチン染料、キサンテン染料、オキサジン染料、チアジン染料、アジン染料、アクリジン染料、アゾ染料、スピロピラン染料、インドリノスピロピラン染料、フルオラン染料、ナフトキノン染料、アントラキノン染料及びキノフタロン染料等が挙げられる。
プライマー層は、色材層が昇華転写型色材層である場合に、基材と色材層との間に設けることができる。これにより、基材と色材層との密着性を向上できる。
また、プライマー層は上記添加材を含んでいてもよい。
剥離層は、色材層が溶融転写型色材層である場合に、基材と色材層との間に設けることができ、溶融転写型色材層の転写時に、共に転写される層である。
また、剥離層は上記添加材を含むことができる。
離型層は、色材層が溶融転写型色材層である場合に、基材と溶融転写型色材層との間に設けることができ、溶融転写型色材層の転写時に、基材上に留まる層である。
離型層における滑材の含有量は、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより好ましい。これにより、溶融転写型色材層の転写性を更に向上できる。
厚さ4.5μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラー(登録商標)5A-F53)の一方の面に、下記組成の背面層形成用塗工液を、塗布し、塗膜を形成した。この塗膜を、ドライヤーを用いて、110℃の条件で、60秒乾燥し、厚さ1μmの背面層を形成した。
<背面層形成用塗工液>
・アリル樹脂A 87.3質量部
((株)大阪ソーダ製、ダイソーダップ(登録商標)A、Mw50000~60000、軟化温度70~110℃、ヨウ素価50~60g/100g)
・重合開始剤 2.7質量部
(太洋(株)製、ジドデカノイルペルオキシド)
・滑材 7質量部
(堺化学工業(株)製、LBT1830精製、ステアリルリン酸亜鉛)
・タルク 3質量部
(日本タルク工業(株)製、ミクロエース(登録商標)P-3)
・トルエン 120質量部
・メチルエチルケトン(MEK) 120質量部
<色材層形成用塗工液組成>
・C.I.ディスパースレッド26(下記構造式(M-1)の染料) 2.3質量部
・C.I.ディスパースバイオレット60(下記構造式(M-2)の染料) 1.6質量部
・下記構造式(M-3)の染料 1.6質量部
・ポリビニルアセタール 3.5質量部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・トルエン 45.5質量部
・MEK 45.5質量部
背面層の形成に用いた塗工液の組成を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、熱転写シートを作製した。
なお、表1中の各成分の詳細は以下の通りである。
・アリル樹脂B:(株)大阪ソーダ製、ダイソーイソダップ、Mw30000~50000、軟化温度50~80℃、ヨウ素価75~90g/100g
・アリル樹脂C:(株)大阪ソーダ製、ラドパーAD-032、Mw30000~60000、軟化温度60~100℃、ヨウ素価55~70g/100g
・アクリル樹脂:三菱ケミカル(株)製、ダイヤナール(登録商標)BR-88、Mw480000、ガラス転移温度105℃
背面層形成用塗工液の組成を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、背面層を形成しよ、熱転写シートを作製した。
<背面層形成用塗工液組成>
・ポリビニルブチラール 40質量部
(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BX-1)
・アクリルポリオール 27質量部
(綜研化学(株)製、サーモラック(登録商標)SU-100A)
・ポリイシシアネート 27質量部
(DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750)
・リン酸エステル系界面活性剤 5質量部
(第一工業製薬(株)製、プライサーフ(登録商標)A208S)
・タルク 1質量部
(日本タルク工業(株)製、ミクロエース(登録商標)P-3)
・トルエン 60質量部
・MEK 60質量部
上記実施例及び比較例において得られた熱転写シート及び昇華型熱転写プリンタ(大日本印刷(株)製、DS-40)の純正受像シートを準備した。
特開2003-300338号公報で記載されている摩擦力測定機能付熱転写プリンタを以下の条件で使用し、純正受像シート上に、画像を形成すると共に、該プリンタが備えるサーマルヘッドと熱転写シートの背面層との摩擦力を測定した。測定した摩擦力を印圧(38N)により除し、摩擦係数を求めた。結果を表1に示す。
(画像形成条件)
・サーマルヘッド:東芝ホクト電子社(株)製
・サーマルヘッド抵抗値:5020Ω
・解像度:300dpi(dots per inch)
・ライン速度:1ms/Line、
・純正受像シート搬送方向の解像度は、300lpi(line per inch))
・パルスデューティ:90%
・印加電圧:26.5V
・印圧:38N
・形成画像:幅1600ピクセル×長さ1090ピクセルのサイズで、階調0~255のグラデーション画像(1ピクセルは、1ドットに相当)
上記摩擦係数測定で作製した印画物を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。評価結果を表1に示す。
(評価基準)
A:シワが全く発生していない。
B:印画物の一部に軽度のシワが発生している。
C:印画物の一部にシワが発生しているが、実使用上問題の無い程度である。
NG:印画物の全体にシワが発生している。
背面層と、基材と、色材層と、を備え、
背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成される。
Claims (8)
- 背面層と、基材と、色材層と、を備え、
前記背面層が、アリル樹脂及び重合開始剤を含む樹脂組成物の硬化物から構成される、熱転写シート。 - 前記アリル樹脂が、重合成分として、ジアリルフタレートを含む、請求項1に記載の熱転写シート。
- 前記重合開始剤が、過酸化物である、請求項1~3のいずれか一項に記載の熱転写シート。
- 前記樹脂組成物における前記アリル樹脂の含有量が、30質量%以上100質量%以下である、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱転写シート。
- 前記樹脂組成物における前記重合開始剤の含有量は、前記樹脂組成物に含まれる前記アリル樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10質量部以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱転写シート。
- 前記背面層が、滑材を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の熱転写シート。
- 前記背面層が、粒子を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載の熱転写シート。
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