本開示の詳細な説明
天然に存在しない、ゲノム標的部位に結合し目的の内因性遺伝子の発現をモジュレートするように設計された操作された転写因子、即ちeTFが、本明細書で提供される。かかるeTFは、目的の遺伝子の発現(RNAおよび/またはタンパク質発現)を上方調節または下方調節するように設計され得る。
一態様では、本出願は、ナトリウム電位依存性チャネルアルファサブユニット1(SCN1A)遺伝子の発現を上方調節することが可能であり、その対応するタンパク質産物Nav1.1の発現を増加させることが可能なeTF、およびNav1.1における欠損に関連する疾患または障害、例えば、ドラベ症候群などを処置するためのその使用の方法を提供する。
別の態様では、本出願は、プログラニュリン(GRN)遺伝子の発現を上方調節することが可能であり、GRNタンパク質の発現を増加させることが可能なeTF、およびGRNにおける欠損に関連する疾患または障害、例えば、前頭側頭認知症(FTD)などを処置するためのその使用の方法を提供する。
別の態様では、本出願は、ゲノム標的部位に結合し、例えば、SCN1AまたはGRNを含む目的の任意の遺伝子の発現をモジュレート(上方調節または下方調節)するように設計され得るヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有するeTFを提供する。かかるeTFは、対象に投与された場合に免疫原性をほとんど~全く有さない、またはヒトタンパク質配列に対してより低いパーセント同一性を有するeTFと比較して、低減した免疫原性を有する。
定義
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「この(the)」は、文脈が明らかに他を示さない限り、複数形も同様に含むことを意図する。さらに、用語「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」またはそれらの異形が詳細な説明および/または特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限りにおいて、かかる用語は、用語「含む(comprising)」と同様の様式で包括的であることを意図する。
用語「約」または「およそ」は、その値が測定または決定される方法、即ち、測定システムの制限に一部依存する、当業者によって決定される特定の値について許容される誤差範囲内であることを意味する。例えば、「約」は、当該分野の実務に従って、1標準偏差以内または1よりも大きい標準偏差以内であることを意味し得る。あるいは、「約」は、所与の値の最大で20%、最大で15%、最大で10%、最大で5%または最大で1%の範囲を意味し得る。
用語「決定する」、「測定する」、「評価する(evaluating)」、「評価する(assessing)」、「アッセイする」、「分析する」およびそれらの文法的等価物は、任意の形態の測定を指すために本明細書で相互交換可能に使用し得、エレメントが存在するかしないかを決定すること(例えば、検出)を含む。これらの用語は、定量的決定および/または定性的決定の両方を含み得る。評価は、相対的または絶対的であり得る。
用語「発現」は、核酸配列もしくはポリヌクレオチドがDNA鋳型から(例えば、mRNAまたは他のRNA転写物へと)転写されるプロセス、および/または転写されたmRNAがペプチド、ポリペプチドもしくはタンパク質へと引き続いて翻訳されるプロセスを指す。転写物およびコードされたポリペプチドは、集合的に「遺伝子産物」と呼ばれ得る。ポリヌクレオチドがゲノムDNAに由来する場合、発現は、真核生物細胞におけるmRNAのスプライシングを含み得る。
本明細書で使用される場合、「作動可能に連結した」、「作動可能な連結」、「作用的に連結した」またはそれらの文法的等価物は、遺伝エレメント、例えば、プロモーター、エンハンサー、ポリアデニル化配列などの並置であって、それらのエレメントが、予測された様式でそれらを作動させる関係にある並置を指す。例えば、プロモーターおよび/またはエンハンサー配列を含み得る調節エレメントは、その調節エレメントがコード配列の転写を開始することを助ける場合、コード領域に作用的に連結されている。この機能的関係が維持される限り、調節エレメントとコード領域との間に介在する残基が存在してもよい。
「ベクター」は、本明細書で使用される場合、ポリヌクレオチドを含みまたはポリヌクレオチドに関連し、細胞へのポリヌクレオチドの送達を媒介するために使用し得る、高分子または高分子の会合を指す。ベクターの例には、プラスミド、ウイルスベクター、リポソームおよび他の遺伝子送達ビヒクルが含まれる。ベクターは、一般に、標的における遺伝子の発現を促進するために遺伝子に作用的に連結した遺伝エレメント、例えば、調節エレメントを含む。
本明細書で使用される場合、「発現カセット」および「核酸カセット」は、一緒に発現されまたは発現のために作動可能に連結される核酸配列またはエレメントの組合せを指すために、相互交換可能に使用される。一部の場合には、発現カセットは、調節エレメントおよび発現のためにそれらが作動可能に連結される遺伝子(単数または複数)の組合せを指す。
用語「AAV」は、アデノ随伴ウイルスの略称であり、ウイルス自体またはその誘導体を指すために使用し得る。用語は、他が要求される場合を除いて、全ての血清型、サブタイプ、ならびに天然に存在する形態および組換え形態の両方をカバーする。略称「rAAV」は、組換えAAVベクター(または「rAAVベクター」)とも呼ばれる組換えアデノ随伴ウイルスを指す。用語「AAV」は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、rh10、およびそれらのハイブリッド、トリAAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、霊長類AAV、非霊長類AAVならびにヒツジAAVを含む。種々の血清型のAAVのゲノム配列、ならびにネイティブの末端反復(TR)、Repタンパク質およびカプシドサブユニットの配列は、当該分野で公知である。かかる配列は、文献中またはGenBankなどの公的データベースにおいて見出すことができる。「rAAVベクター」は、本明細書で使用される場合、AAV起源のものではないポリヌクレオチド配列(即ち、AAVに対して異種のポリヌクレオチド)、典型的には、細胞の遺伝子形質転換のための目的の配列を含むAAVベクターを指す。一般に、異種ポリヌクレオチドには、少なくとも1つの、一般には2つのAAV逆位末端反復配列(ITR)が隣接する。rAAVベクターは、一本鎖(ssAAV)または自己相補的(scAAV)のいずれかであり得る。「AAVウイルス」または「AAVウイルス粒子」は、少なくとも1つのAAVカプシドタンパク質およびカプシド封入されたポリヌクレオチドrAAVベクターから構成されるウイルス粒子を指す。粒子が異種ポリヌクレオチド(即ち、野生型AAVゲノム以外のポリヌクレオチド、例えば、哺乳動物細胞中に送達される導入遺伝子)を含む場合、これは、典型的には、「rAAVベクター粒子」または単に「rAAV粒子」と呼ばれる。従って、rAAV粒子の産生は、rAAVベクターの産生を必然的に含むが、それは、かかるベクターが、rAAV粒子内に含まれるからである。
本明細書で使用される場合、用語「処置する」、「処置」、「治療」などは、疾患もしくは障害の進行を軽減、遅延もしくは遅くすること、疾患もしくは障害の予防、疾患もしくは障害の減弱、疾患もしくは障害の影響もしくは症状を低減すること、疾患もしくは障害の開始を予防すること、疾患もしくは障害を阻害することまたは疾患もしくは障害の開始を軽快させることを指す。本開示の方法は、任意の哺乳動物で使用し得る。例示的な哺乳動物には、ラット、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、およびより好ましくはヒトが含まれるがこれらに限定されない。治療利益には、処置されている根底にある障害の根絶または軽快が含まれる。また、治療利益は、対象が根底にある障害になおも苦しんでいる場合があるにもかかわらず、対象において改善が観察されるような、根底にある障害に関連する生理学的症状の1つまたは複数の根絶または軽快で達成される。一部の場合には、予防利益のために、治療薬が、特定の疾患を発達させるリスクがある対象、または疾患の生理学的症状の1つもしくは複数を報告する対象に、この疾患の診断がなされていない場合であっても、投与され得る。本開示の方法は、任意の哺乳動物で使用し得る。一部の場合には、処置は、症状の減少または休止(例えば、発作の頻度、持続時間および/または重症度における低減)を生じ得る。予防効果には、疾患もしくは状態の出現を遅延もしくは排除すること、疾患もしくは状態の症状の開始を遅延もしくは排除すること、疾患もしくは状態の進行を遅くする、停止させるもしくは逆転させること、またはそれらの任意の組合せが含まれる。
用語「有効量」または「治療有効量」は、以下に定義される疾患処置が含まれるがこれに限定されない意図した適用に影響を与えるのに十分な、本明細書に記載される組成物の量を指す。治療有効量は、当業者によって容易に決定することができる、意図した処置適用(in vivo)、または処置されている対象および疾患状態、例えば、対象の体重および年齢、疾患状態の重症度、投与の様式などに依存して変動し得る。用語は、標的細胞において特定の応答を誘導する用量にも当てはまる。具体的な用量は、選択された特定の組成物、従うべき投与レジメン、他の化合物と組み合わせて投与されるかどうか、投与のタイミング、それが投与される組織、およびそれを運搬する物理的送達系に依存して変動する。
ヌクレオチドまたはペプチド配列の「断片」は、参照または「全長」配列とは別の配列を指す。
分子の「バリアント」は、かかる配列の対立遺伝子バリエーション、即ち、分子全体またはその断片のいずれかと構造および生物活性が実質的に類似した配列を指す。
DNAまたはタンパク質配列の「機能的断片」は、全長DNAまたはタンパク質配列の生物活性と実質的に類似した生物活性(機能的または構造的のいずれか)を保持する断片を指す。DNA配列の生物活性は、全長配列に起因する公知の様式で発現に影響を与えるその能力であり得る。
用語「対象」および「個体」は、脊椎動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを指すために、本明細書で相互交換可能に使用される。本明細書に記載される方法は、ヒト治療、獣医学適用、および/または疾患もしくは状態の動物モデルにおける前臨床研究において有用であり得る。
用語「in vivo」は、対象の身体において起こる事象を指す。
用語「in vitro」は、対象の身体の外側で起こる事象を指す。例えば、in vitroアッセイは、対象の外側で実行される任意のアッセイを包含する。in vitroアッセイは、生きた細胞または死んだ細胞が使用される、細胞に基づくアッセイを包含する。in vitroアッセイは、インタクトな細胞が使用されない無細胞アッセイもまた包含する。
一般に、相互交換可能に使用し得る「配列同一性」または「配列相同性」は、それぞれ2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列のヌクレオチド毎またはアミノ酸毎の正確な対応を指す。典型的には、配列同一性を決定するための技術は、2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列を比較すること、およびそれらのパーセント同一性を決定することを含む。例えば、同一性を評価することを目的とした配列比較は、Needleman-Wunschアルゴリズム(例えば、www.ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_needle/において入手可能なEMBOSS Needleアライナーを参照のこと。必要に応じてデフォルト設定を用いる)、BLASTアルゴリズム(例えば、blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgiにおいて入手可能なBLASTアラインメントツールを参照のこと。必要に応じてデフォルト設定を用いる)およびSmith-Watermanアルゴリズム(例えば、www.ebi.ac.uk/Tools/psa/emboss_water/において入手可能なEMBOSS Waterアライナーを参照のこと。必要に応じてデフォルト設定を用いる)が含まれるがこれらに限定されない任意の適切なアラインメントアルゴリズムによって実施され得る。最適なアラインメントは、デフォルトパラメーターを含む、選択されたアルゴリズムの任意の適切なパラメーターを使用して評価され得る。2つの配列間の「パーセント同一性」は、「パーセント相同性」とも呼ばれ、参照配列の長さによって除算し100を乗算した、2つの最適にアラインされた配列間の正確なマッチの数として計算することができる。パーセント同一性は、例えば、National Institutes of Healthから入手可能なバージョン2.2.9を含むadvanced BLASTコンピュータープログラムを使用して配列情報を比較することによっても決定することができる。BLASTプログラムは、Karlin and Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268 (1990)のアラインメント法に基づき、Altschul, et al., J. Mol. Biol. 215:403-410 (1990);Karlin and Altschul, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877 (1993);およびAltschul et al., Nucleic Acids Res. 25:3389-3402 (1997)で議論されるとおりである。簡潔に述べると、BLASTプログラムは、2つの配列のうち短い方における記号の総数によって除算した、同一のアラインされた記号(即ち、ヌクレオチドまたはアミノ酸)の数として、同一性を定義する。プログラムは、比較されている配列の長さ全体にわたってパーセント同一性を決定するために使用し得る。デフォルトパラメーターは、例えば、blastpプログラムを用いた、短いクエリー配列での検索を最適化するために提供される。プログラムはまた、Wootton and Federhen, Computers and Chemistry 17: 149-163 (1993)のSEGプログラムによって決定されるように、クエリー配列のセグメントをマスクオフするためのSEGフィルターの使用を可能にする。高い配列同一性には、一般に、およそ80%~100%の配列同一性の範囲、およびそれらの間の整数値が含まれる。
本明細書で使用される場合、タンパク質に関連して「操作された」は、天然に存在するタンパク質に由来するタンパク質、または天然に存在するタンパク質がある特定の特性を有するように改変もしくはリプログラミングされた場合が含まれるがこれらに限定されない、天然に存在しないタンパク質を指す。
本明細書で使用される場合、「合成」および「人工」は、天然に存在するヒトタンパク質に対して低い配列同一性(例えば、50%未満の配列同一性)を有するタンパク質またはそのドメインを指すために、相互交換可能に使用される。例えば、VPRおよびVP64ドメインは、合成トランス活性化ドメインである。
本明細書で使用される場合、「操作された転写因子」または「eTF」は、特異的標的結合部位に結合するようにおよび/または改変されたもしくは置き換えられた転写エフェクタードメインを含むように改変またはリプログラミングされた、天然に存在しないDNA結合タンパク質または天然に存在しない転写モジュレーターを指す。
本明細書で使用される場合、「DNA結合ドメイン」は、個々にまたは集合的にDNA結合タンパク質の一部としての、1つまたは複数のDNA結合モチーフ、例えば、ジンクフィンガーまたは塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックス(bHLH)モチーフを指すために使用し得る。
用語「転写活性化(transcription activation)ドメイン」、「転写活性化(transcriptional activation)ドメイン」、「トランス活性化(transactivation)ドメイン」、「トランス活性化(trans-activating)ドメイン」および「TAD」は、本明細書で相互交換可能に使用され、DNA結合ドメインとともに、直接またはコアクチベーターとして公知の他のタンパク質を介して転写機構(例えば、一般的な転写因子および/またはRNAポリメラーゼ)を接触させることによって、プロモーターからの転写を活性化できる、タンパク質のドメインを指す。
用語「転写リプレッサー(transcriptional repressor)ドメイン」、「転写リプレッサー(transcription repressor)ドメイン」および「TRD」は、本明細書で相互交換可能に使用され、DNA結合ドメインとともに、直接またはコリプレッサーとして公知の他のタンパク質を介して転写機構(例えば、一般的な転写因子および/またはRNAポリメラーゼ)を接触させることによって、プロモーターからの転写を抑制できる、タンパク質のドメインを指す。
用語「GRCh38.p12」は、GenBank Assembly受託番号GCA_000001405.27および2017/12/21の日付を有する、Genome Reference Consortium Human Build 38パッチリリース12(GRCh38.p12)を指す。
他に示さない限り、本明細書で使用される全ての用語は、当業者にとってそれらが有するのと同じ意味を有し、本発明の実施は、当業者の知識の範囲内の分子生物学、微生物学および組換えDNAテクノロジーの従来技術を使用する。
操作された転写因子(eTF)
転写因子(TF)は、ゲノム中の特異的配列に結合し、遺伝子の発現を制御するタンパク質である。本明細書で提供される操作された転写因子またはeTFは、DNA結合ドメイン(DBD)、および転写モジュレーターである少なくとも1つのドメイン、例えば、転写活性化ドメイン(TAD)または転写リプレッサードメイン(TRD)のいずれかを含む、天然に存在しないタンパク質である。一実施形態では、eTFは、1つのDBDおよび1つのTADを含み得(例えば、TAD-DBDまたはDBD-TAD)、DBDおよびTADは、同じタンパク質または異なるタンパク質に由来し得る。別の実施形態では、eTFは、1つのDBDおよび2つのTADを含み得、ここで、DBDおよびTADは、同じタンパク質に由来し、DBDは、第1のタンパク質に由来し、両方のTADは、第2のタンパク質に由来する、DBDおよび一方のTADは、第1のタンパク質に由来し、第2のTADは、第2のタンパク質に由来する、またはDBDは、第1のタンパク質に由来し、一方のTADは、第2のタンパク質に由来し、第2のTADは、第3のタンパク質に由来する(例えば、TAD1-DBD-TAD1またはTAD1-DBD-TAD2)。一実施形態では、eTFは、1つのDBDおよび1つのTRDを含み得(例えば、TRD-DBDまたはDBD-TRD)、ここで、DBDおよびTRDは、同じタンパク質または異なるタンパク質に由来し得る。別の実施形態では、eTFは、1つのDBDおよび2つのTRDを含み得、DBDおよびTRDは、同じタンパク質に由来し、DBDは、第1のタンパク質に由来し、両方のTRDは、第2のタンパク質に由来する、DBDおよび一方のTRDは、第1のタンパク質に由来し、第2のTRDは、第2のタンパク質に由来する、またはDBDは、第1のタンパク質に由来し、一方のTRDは、第2のタンパク質に由来し、第2のTRDは、第3のタンパク質に由来する(例えば、TRD1-DBD-TRD1またはTRD1-DBD-TRD2)。ある特定の実施形態では、DBDは、複数のタンパク質由来のドメインを含む合成構築物であり得る。
ある特定の実施形態では、DBDおよびTADは、直接、例えば、介在するアミノ酸配列なしに、コンジュゲートされ得る。他の実施形態では、DBDおよびTADは、ペプチドリンカーを使用してコンジュゲートされ得る。ある特定の実施形態では、DBDは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、50、60、70、75、80、90もしくは100アミノ酸、または1~5、1~10、1~20、1~30、1~40、1~50、1~75、1~100、5~10、5~20、5~30、5~40、5~50、5~75、5~100、10~20、10~30、10~40、10~50、10~75、10~100、20~30、20~40、20~50、20~75もしくは20~100アミノ酸を有するリンカーを介してTADにコンジュゲートする。一部の場合には、DBDおよびTADは、それらのドメインが由来する天然に存在するタンパク質中に見出される天然に存在する介在する残基を介してコンジュゲートされる。他の実施形態では、DBDおよびTADは、合成または外因性リンカー配列を介してコンジュゲートされる。適切なリンカーは、可撓性、切断性、非切断性、親水性および/または疎水性であり得る。ある特定の実施形態では、DBDおよびTADは、複数のグリシンおよび/またはセリン残基を含むリンカーを介して一緒に融合され得る。グリシン/セリンペプチドリンカーの例には、[GS]n、[GGGS]n(配列番号436)、[GGGGS]n(配列番号437)、[GGSG]n(配列番号438)が含まれ、式中、nは、1と等しいまたは1よりも大きい整数である。ある特定の実施形態では、DBDおよびTADをコンジュゲートするために有用なリンカーは、GGSGGGSG(配列番号410)である。ある特定の実施形態では、DBDを2つのTADにコンジュゲートする場合、第1および第2のTADは、同じもしくは異なるリンカーを用いてDBDにコンジュゲートしてよい、または一方のTADは、リンカーを用いてDBDにコンジュゲートしてよく、他方のTADは、DBDに直接(例えば、介在するリンカー配列なしに)コンジュゲートする、または両方のTADは、DBDに直接(例えば、介在するリンカー配列なしに)コンジュゲートしてよい。
本明細書で提供されるeTFは、天然に存在する転写因子とは異なる特性を有する。ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、DBDが、それが由来する天然に存在するタンパク質と比較して異なる標的部位に結合するように、かかる改変されたDBDを含むeTFが、そのDBDが由来する天然に存在するタンパク質と比較して異なる遺伝子からの発現をモジュレートするように、および/またはかかる改変されたDBDを含むeTFが、そのDBDが由来する天然に存在するタンパク質と比較して標的遺伝子の発現を異なってモジュレートする(例えば、上方調節する 対 下方調節する)ように改変された、天然に存在するタンパク質に由来するDBDを含む。他の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、かかる改変されたTADを含むeTFが、そのTADが由来する天然に存在するタンパク質と比較して異なる遺伝子からの発現をモジュレートするように、および/またはかかる改変されたTADを含むeTFが、そのTADが由来する天然に存在するタンパク質と比較して標的遺伝子(例えば、上方調節する 対 下方調節する)の発現を異なってモジュレートするように改変された、天然に存在するタンパク質に由来するTADを含む。ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、天然に存在するタンパク質に由来するDBDおよび天然に存在するタンパク質(同じタンパク質または異なるタンパク質のいずれか)に由来するTADを含み、ここで、DBDおよびTADは共に、改変されている。かかる実施形態では、DBDは、それが由来する天然に存在するタンパク質と比較して異なる標的部位に結合し得、かかる改変されたDBDおよびTADを含むeTFは、それらのドメインが由来する天然に存在するタンパク質と比較して異なる遺伝子からの発現をモジュレートし、および/またはかかる改変されたDBDおよびTADを含むeTFは、DBDおよびTADドメインが由来する天然に存在するタンパク質と比較して標的遺伝子の発現を異なってモジュレートする(例えば、上方調節する 対 下方調節する)。
DNA結合ドメイン(DBD)
本明細書で提供されるeTFは、目的の標的部位に結合する任意の適切なDBDを含み得る。ある特定の実施形態では、DBDは、合成により設計されたDBDであり得る。他の実施形態では、DBDは、天然に存在するタンパク質に由来し得る。DBDファミリーには、塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックス(bHLH)(例えば、c-Myc)、塩基性-ロイシンジッパー(例えば、C/EBP)、ヘリックス-ターン-ヘリックス(例えば、Oct-1)およびジンクフィンガー(例えば、EGR3)が含まれる。これらのファミリーは、広範なDNA結合特異性および遺伝子標的を示す。本明細書で企図する場合、公知のヒト転写因子タンパク質の任意の1つが、特異的標的部位を認識するようにDBDを操作および/またはリプログラミングして目的の内因性遺伝子の発現のモジュレーションを生じさせるためのタンパク質プラットフォームとして機能し得る。例示的な実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、ジンクフィンガードメイン、TALEN結合ドメインまたはgRNA/Cas複合体を含む。
本明細書で提供されるDBDは、任意の目的の標的部位を認識するために設計され得る。例示的な実施形態では、DBDは、eTFが結合した場合に目的の遺伝子からの発現をモジュレート(例えば、上方調節または下方調節)することが可能な標的部位を認識するように操作される。例示的な実施形態では、DBDは、ゲノム位置を認識し、eTFが結合した場合に内因性遺伝子の発現をモジュレートするように設計される。eTFが結合した場合に目的の内因性遺伝子の発現をモジュレートすることが可能な結合部位は、標的遺伝子の遺伝子発現のモジュレーションを生じる、ゲノム中のどこにでも配置してよい。種々の実施形態では、結合部位は、目的の遺伝子(gene interest)とは異なる染色体上に、目的の遺伝子と同じ染色体上に、目的の遺伝子の転写開始部位(TSS)の上流に、目的の遺伝子のTSSの下流に、目的の遺伝子のTSSに対して近位に、目的の遺伝子に対して遠位に、目的の遺伝子のコード領域内に、目的の遺伝子のイントロン内に、目的の遺伝子のポリAテイルの下流に、目的の遺伝子を調節するプロモーター配列内に、目的の遺伝子を調節するエンハンサー配列内に、または目的の遺伝子を調節するリプレッサー配列内に、配置してよい。
DBDは、例えば、最小のオフターゲット結合を伴ってまたはオフターゲット結合を伴わずに、DBDによる標的結合部位配列の特異的認識をそれが提供する限り、任意の長さの標的結合部位に結合するように設計され得る。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、全ての他の遺伝子と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、75倍、100倍、150倍、200倍、250倍、500倍またはそれよりも高いレベルで、eTFが結合した場合の目的の内因性遺伝子の発現をモジュレートし得る。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、40個の最も近い近隣遺伝子(例えば、目的の遺伝子のコード配列の上流または下流のいずれかの、染色体上の最も近くに位置する40個の遺伝子)と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、75倍、100倍、150倍、200倍、250倍、500倍またはそれよりも高いレベルで、eTFが結合した場合の目的の内因性遺伝子の発現をモジュレートし得る。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、少なくとも5bp、10bp、15bp、20bp、25bp、30bp、35bp、40bp、45bpもしくは50bpまたはそれよりも長くてもよい。結合部位の具体的な長さは、eTF中のDBDの型によって通知される。一般に、結合部位の長さが長くなるほど、結合の特異性および遺伝子発現のモジュレーションは大きくなる(例えば、より長い結合部位は、より少ないオフターゲット効果を有する)。ある特定の実施形態では、より長い標的結合部位を認識するDBDを有するeTFは、より短い標的部位に結合するDBDを有するeTFで観察されるオフターゲット効果と比較して、非特異的結合に関連するより少ないオフターゲット効果(例えば、オフターゲット遺伝子、または目的の遺伝子以外の遺伝子の発現のモジュレーションなど)を有する。一部の場合には、オフターゲット結合における低減は、より短い標的結合部位を認識するDBDを有する同等なeTFと比較して、少なくとも1.2、1.3、1.4、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9または10倍低い。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、DBDにコンジュゲートされたTADが、目的の内因性遺伝子の発現レベルに対してより大きい影響を及ぼすために、より多くの転写因子を動員できるようにおよび/またはより長い期間にわたってかかる転写因子を動員できるようにより長い標的結合部位にそれが結合するように、増加した結合親和性を有するように改変され得る。ある特定の実施形態では、eTFは、DBDが標的結合部位に安定に結合し、内因性遺伝子を発現させるために必要な転写または転写機構を遮断するように、操作され得る。ある特定の実施形態では、DBDは、所望の標的部位へのその特異的結合(またはオンターゲット(on-target)結合)を増加させるように改変され得、および/またはその非特異的もしくはオフターゲット結合を減少させるように改変され得る。
種々の実施形態では、DBDまたはeTFと標的結合部位との間の結合は、種々の方法を使用して決定することができる。ある特定の実施形態では、DBDまたはeTFと標的結合部位との間の特異的結合は、移動度シフトアッセイ、DNase保護アッセイ、またはタンパク質-DNA結合をアッセイするための当該分野で公知の任意の他のin vitro法を使用して決定することができる。他の実施形態では、eTFと標的結合部位との間の特異的結合は、例えば、標的結合部位にeTFが結合した場合の遺伝子の発現(RNAまたはタンパク質)を測定することによって、機能的アッセイを使用して決定することができる。例えば、標的結合部位は、細胞中に含まれまたは細胞のゲノム中に組み込まれるベクター上のレポーター遺伝子(例えば、eGFPなど)または目的の標的遺伝子の上流に配置することができ、ここで、細胞は、eTFを発現する。対照(例えば、eTFなし、または異なる標的部位を認識するeTF)と比較した、eTFの存在下でのレポーター遺伝子(または目的の標的遺伝子)の発現のより高いレベルは、eTFのDBDが標的部位に結合することを示す。適切なin vitro(例えば、細胞に基づかない)転写系および翻訳系もまた、同様の様式で使用し得る。ある特定の実施形態では、標的部位に結合するeTFは、対照(例えば、eTFなし、または異なる標的部位を認識するeTF)と比較して、レポーター遺伝子または目的の標的遺伝子の、少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、15倍、20倍、30倍、50倍、75倍、100倍、150倍またはそれよりも高い発現を有し得る。
他の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、ジンクフィンガータンパク質からの、ジンクフィンガータンパク質由来の、またはヌクレアーゼ不活性化ジンクフィンガータンパク質(a nuclease is inactivated zinc finger protein)であるDBDを含み得る。ジンクフィンガーは、フォールディングを安定化するための1つまたは複数の亜鉛イオン(Zn2+)の配位を特徴とする、小さいタンパク質構造モチーフである。ジンクフィンガー(Znf)ドメインは、DNA標的部位とタンデムに接触する複数のフィンガー様突出を含む、比較的小さいタンパク質モチーフである。ジンクフィンガーモチーフのモジュール性の性質は、DNA配列の多数の組合せが、高い程度の親和性および特異性で結合するのを可能にし、従って、特異的DNA配列に標的化され得それに結合し得るタンパク質を操作するのに、理想的に適している。多くの操作されたジンクフィンガーアレイは、マウス転写因子Zif268のジンクフィンガードメインに基づく。Zif268は、高い親和性で9bp配列に集合的に結合する3個の個々のジンクフィンガーモチーフを有する。広範なジンクフィンガータンパク質が同定されており、本明細書にさらに記載されるように、構造に基づいて異なる型へと特徴付けられる。任意のかかるジンクフィンガータンパク質が、本明細書に記載されるDBDと関連して有用である。
ジンクフィンガータンパク質を設計するための種々の方法が利用可能である。例えば、目的の標的DNA配列に結合するようにジンクフィンガータンパク質を設計するための方法は記載されており、例えば、Liu Q, et al., Design of polydactyl zinc-finger proteins for unique addressing within complex genomes, Proc Natl Acad Sci USA. 94 (11): 5525-30 (1997);Wright DA et al., Standardized reagents and protocols for engineering zinc finger nucleases by modular assembly, Nat Protoc . Nat Protoc. 2006;1(3):1637-52;およびCA Gersbach and T Gaj, Synthetic Zinc Finger Proteins: The Advent of Targeted Gene Regulation and Genome Modification Technologies, Am Chem Soc 47: 2309-2318 (2014)を参照のこと。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにジンクフィンガータンパク質を設計するための種々のウェブに基づくツールが公に入手可能であり、例えば、omictools.com/zfns-categoryにおいてワールドワイドウェブ上で入手可能なOmicXからのZinc Finger Nuclease Design Software ToolsおよびGenome Engineering Data Analysisウェブサイト;ならびにscripps.edu/barbas/zfdesign/zfdesignhome.phpにおいてワールドワイドウェブ上で入手可能なScrippsからのZinc Finger Tools設計ウェブサイトを参照のこと。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにジンクフィンガータンパク質を設計するための種々の市販のサービスが利用可能であり、例えば、Creative Biolabsによって提供される市販のサービスまたはキット(creative-biolabs.com/Design-and-Synthesis-of-Artificial-Zinc-Finger-Proteins.htmlにおけるワールドワイドウェブ)、Addgeneから入手可能なZinc Finger Consortium Modular Assembly Kit(addgene.org/kits/zfc-modular-assembly/におけるワールドワイドウェブ)、またはSigma AldrichからのCompoZr Custom ZFN Service(sigmaaldrich.com/life-science/zinc-finger-nuclease-technology/custom-zfn.htmlにおけるワールドワイドウェブ)を参照のこと。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、1つもしくは複数のジンクフィンガーを含むDBDを含み、またはジンクフィンガータンパク質のDBDに由来する。一部の場合には、DBDは、複数のジンクフィンガーを含み、各ジンクフィンガーは、そのN末端もしくはC末端、または両方において、アミノ酸リンカーを介して別のジンクフィンガーまたは別のドメインに連結される。一部の場合には、本明細書で提供されるDBDは、表5に記載されるジンクフィンガー型の1つまたは複数からの1つまたは複数のジンクフィンガーを含む。一部の場合には、本明細書で提供されるDBDは、複数のジンクフィンガー構造またはモチーフ、あるいは配列番号115~130もしくは141~164のうち1つもしくは複数、またはそれらの任意の組合せを有する複数のジンクフィンガーを含む。ある特定の実施形態では、DBDは、X-[ZF-X]nおよび/または[X-ZF]n-Xを含み、式中、ZFは、表5に列挙されるモチーフのいずれか1つ(例えば、配列番号39~49のいずれか1つ)を有するジンクフィンガードメインであり、Xは、1~50アミノ酸を含むアミノ酸リンカーであり、nは、1~15の整数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15であり、各ZFは、DBD中の他のZF配列と同じ配列または異なる配列を独立して有し得、各リンカーXは、DBD中の他のX配列と同じ配列または異なる配列を独立して有し得る。各ジンクフィンガーは、そのC末端、N末端、または両方において、別の配列、ジンクフィンガーまたはドメインに連結され得る。DBD中で、各リンカーXは、配列、長さおよび/もしくは特性(例えば、可撓性または電荷)が同一であり得、または配列、長さおよび/もしくは特性が異なり得る。一部の場合には、2個またはそれよりも多くのリンカーが同一であり得るが、他のリンカーは異なる。例示的な実施形態では、リンカーは、表5に提供される1つまたは複数の天然に存在するジンクフィンガータンパク質中に見出されるジンクフィンガーを接続する配列から得ることができるかまたはそれに由来し得る。他の実施形態では、適切なリンカー配列には、例えば、5またはそれよりも多くのアミノ酸長のリンカーが含まれる。6またはそれよりも多くのアミノ酸長の例示的なリンカー配列については、その各々がそれらの全体がこれにより参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,479,626号;同第6,903,185号;および同第7,153,949号もまた参照のこと。本明細書で提供されるDBDタンパク質は、タンパク質の個々のジンクフィンガー間に適切なリンカーの任意の組合せを含み得る。本明細書に記載されるDBDタンパク質は、タンパク質の個々のジンクフィンガー間に適切なリンカーの任意の組合せを含み得る。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、1つまたは複数の古典的ジンクフィンガーを含む。古典的C2H2ジンクフィンガーは、亜鉛イオンが配位した、一方の鎖中の2つのシステインおよび別の鎖中の2つのヒスチジン残基を有する。古典的ジンクフィンガードメインは、2つのβ-シートおよび1つのα-ヘリックスを有し、α-ヘリックスは、DNA分子と相互作用して、標的部位へのDBD結合の基礎を形成し、「認識ヘリックス」と呼ばれ得る。例示的な実施形態では、ジンクフィンガーの認識ヘリックスは、-1位、2位、3位または6位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含み、それにより、ジンクフィンガードメインの結合特異性を変化させる。他の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、1つまたは複数の非古典的ジンクフィンガー、例えば、C2-H2、C2-CHおよびC2-C2を含む。
別の実施形態では、本明細書で提供されるDBDドメインは、以下の構造を有するジンクフィンガーモチーフを含む:LEPGEKP-[YKCPECGKSFS X HQRTH TGEKP]n-YKCPECGKSFS X HQRTH-TGKKTS(配列番号421)、式中、nは、1~15の整数、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15であり、各Xは独立して、3bpの標的配列に結合することが可能な認識配列(例えば、認識ヘリックス)である。例示的な実施形態では、nは、3、6または9である。特に好ましい実施形態では、nは6である。種々の実施形態では、各Xは、DBD中の他のX配列と比較して、同じアミノ酸配列または異なるアミノ酸配列を独立して有し得る。例示的な実施形態では、各Xは、scripps.edu/barbas/zfdesign/zfdesignhome.phpにおいてワールドワイドウェブ上にあるScrippsからのZinc Finger Design Toolを使用して、3bpの目的の標的結合部位と相互作用するように設計された7アミノ酸を含む配列である。
DBD内の各ジンクフィンガーは、3bpを認識するので、DBD中に含まれるジンクフィンガーの数は、DBDによって認識される結合部位の長さを通知する、例えば、1個のジンクフィンガーを有するDBDは、3bpを有する標的結合部位を認識し、2個のジンクフィンガーを有するDBDは、6bpを有する標的結合部位を認識し、3個のジンクフィンガーを有するDBDは、9bpを有する標的結合部位を認識し、4個のジンクフィンガーを有するDBDは、12bpを有する標的結合部位を認識し、5個のジンクフィンガーを有するDBDは、15bpを有する標的結合部位を認識し、6個のジンクフィンガーを有するDBDは、18bpを有する標的結合部位を認識し、9個のジンクフィンガーを有するDBDは、27bpを有する標的結合部位を認識する、などである。一般に、より長い標的結合部位を認識するDBDは、より高い結合特異性(例えば、より少ないオフターゲットまたは非特異的結合)を示す。
他の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、DBDの結合特異性を変化させる(例えば、DBDによって認識される標的部位を変化させる)ために、ジンクフィンガードメインの認識ヘリックスの1つまたは複数において1つまたは複数のアミノ酸置換を行うことによって、天然に存在するジンクフィンガータンパク質から誘導される。本明細書で提供されるDBDは、任意の天然に存在するジンクフィンガータンパク質に由来し得る。種々の実施形態では、かかるDBDは、任意の種、例えば、マウス、ラット、ヒトなどのジンクフィンガータンパク質に由来し得る。例示的な実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、ヒトジンクフィンガータンパク質に由来する。ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、表5に列挙される天然に存在するタンパク質に由来する。例示的な実施形態では、本明細書で提供されるDBDタンパク質は、ヒトEGRジンクフィンガータンパク質、例えば、EGR1、EGR2、EGR3またはEGR4に由来する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるDBDは、天然に存在するタンパク質のDBD内の1つまたは複数のジンクフィンガーを反復させることによってDBDタンパク質中のジンクフィンガードメインの数を増加させるようにDBDを改変することによって、天然に存在するタンパク質から誘導される。ある特定の実施形態では、かかる改変には、天然に存在するタンパク質のDBD内でのジンクフィンガーの、2倍、3倍、4倍またはさらなる増加(further multiplication)が含まれる。一部の場合には、ヒトタンパク質のDBD由来の1つのジンクフィンガーの数を増やす(multiplied)、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12コピーまたはそれよりも多くの同じジンクフィンガーモチーフが、eTFのDBDにおいて反復される。一部の場合には、天然に存在するタンパク質のDBD由来のジンクフィンガーのセットの数を増やす、例えば、天然に存在するタンパク質のDBD由来の3個のジンクフィンガーのセットが、6個のジンクフィンガーを有するDBDを有するeTFを得るために2倍にされ、9個のジンクフィンガーを有するeTFのDBDを得るために3倍にされ、または12個のジンクフィンガーを有するeTFのDBDを得るために4倍にされる、などである。一部の場合には、天然に存在するタンパク質のDBD由来の一群のジンクフィンガーが部分的に複製されて、より多くのジンクフィンガーを有するeTFのDBDを形成する、例えば、eTFのDBDは、4個のジンクフィンガーを含み、ここで、これらのジンクフィンガーは、eTFのDBD中の合計で4個のジンクフィンガーについて、天然に存在するタンパク質由来の1コピーの第1のジンクフィンガー、1コピーの第2のジンクフィンガーおよび2コピーの第3のジンクフィンガーを示す。次いで、かかるDBDは、DBDの結合特異性を変化させる(例えば、DBDによって認識される標的部位を変化させる)ために、ジンクフィンガードメインの認識ヘリックスの1つまたは複数において1つまたは複数のアミノ酸置換を行うことによって、さらに改変される。例示的な実施形態では、DBDは、天然に存在するヒトタンパク質、例えば、ヒトEGRジンクフィンガータンパク質、例えば、EGR1、EGR2、EGR3またはEGR4に由来する。
ヒトEGR1およびEGR3は、3-フィンガーC2H2ジンクフィンガーDBDを特徴とする。ジンクフィンガーについての一般的な結合規則は、3個全てのフィンガーが、各ジンクフィンガーのアルファヘリックス中の同じアミノ酸を使用して、類似の形状寸法を有するそのコグネートDNA配列と相互作用して、標的結合部位配列の特異性または認識を決定すると規定している。かかる結合規則により、EGR1またはEGR3のDBDを改変して、所望の標的結合部位を認識するDBDを操作することが可能になる。一部の場合には、EGR1またはEGR3のジンクフィンガーモチーフ中の7-アミノ酸DNA認識ヘリックスが、公開されたジンクフィンガー設計規則に従って改変される。ある特定の実施形態では、EGR1またはEGR3の3-フィンガーDBD中の各ジンクフィンガーは、例えば、1つもしくは複数の認識ヘリックスの配列を変更させることによって、および/またはDBD中のジンクフィンガーの数を増加させることによって、改変される。ある特定の実施形態では、EGR1またはEGR3は、所望の標的部位における少なくとも9、12、15、18、21、24、27、30、33、36またはそれよりも多くの塩基対の標的結合部位を認識するようにリプログラミングされる。ある特定の実施形態では、ERG1またはEGR3に由来するかかるDBDは、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、11、12個またはそれよりも多くのジンクフィンガーを含む。例示的な実施形態では、DBD中のジンクフィンガーの1つまたは複数は、認識ヘリックスの-1位、2位、3位または6位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。
種々の実施形態では、EGR1またはEGR3に由来するDBDを含むeTFは、天然に存在するEGR1またはEGR3の結合特異性とは異なるDNA結合特異性を有し、例えば、DBDは、未改変のEGR1またはEGR3によって認識される結合部位の配列:(GCG(T/G)GGGCG)とは異なる配列(配列番号373)を有する標的結合部位を認識する。
他の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、gRNA/Cas複合体であるDBDを含む。CRISPR(クラスター化して規則的な配置の短い回文配列リピート)/Cas9は、部位特異的ゲノム標的化を可能にするゲノム編集ツールである。II型CRISPR/Cas系は、部位特異的DNA切断を誘導するようにCas9ヌクレアーゼをガイドする非コードRNAを使用する原核生物適応免疫応答系である。CRISPR/Cas9系は、哺乳動物細胞におけるゲノム編集を媒介するための単純なRNAプログラム可能な方法を作出するために役立てられてきた。シングルガイドRNA(sgRNA)は、gRNA/Cas9複合体が次いで結合する特異的ゲノム位置へとCas9ヌクレアーゼを方向付けるように作製され得る。gRNAは、種々の方法およびツールを使用して、目的の標的部位に結合するように設計され得る。例えば、目的の標的DNA配列に結合するようにgRNAを設計するための方法は、Aach, et al. Flexible algorithm for identifying specific Cas9 targets in genomes. BioRxiv, Cold Spring Harbor Labs. doi: http://dx.doi.org/10.1101/005074 (2014);Bae, et al. Cas-OFFinder: a fast and versatile algorithm that searches for potential off-target sites of Cas9 RNA-guided endonucleases. Bioinformatics. 30(10):1473-1475 (2014);Doench, J. G. et al. Optimized sgRNA design to maximize activity and minimize off-target effects of CRISPR-Cas9. Nat Biotech 34, 184-191 (2016);Gratz, et al. Highly specific and efficient CRISPR/Cas9-catalyzed homology-directed repair in Drosophila. Genetics. 196(4):961-971 (2014);Heigwer, et al. E-CRISP: fast CRISPR target site identification. Nat Methods. 11(2):122-123 (2014);Ma, et al. A guide RNA sequence design platform for the CRISPR/Cas9 system for model organism genomes. Biomed Res Int. doi:http://doi.org/10.1155/2013/270805 (2013);Montague, et al. CHOPCHOP: a CRISPR/Cas9 and TALEN web tool for genome editing. Nucleic Acids Res. 42(W1):W401-W407 (2014);Liu, et al. CRISPR-ERA: a comprehensive design tool for CRISPR-mediated gene editing, repression and activation. Bioinformatics. 31(22):3676-3678 (2015);Ran, et al. In vivo genome editing using Staphylococcus aureus Cas9. Nature. 520(7546):186-191 (2015);Wu, et al. Target specificity of the CRISPR-Cas9 system. Quant Biol. 2(2):59-70 (2015);Xiao, et al. CasOT: a genome-wide Cas9/gRNA off-target searching tool. Bioinformatics. 30(8):1180-1182 (2014);Zetsche, et al. Cpf1 is a single RNA-guided endonuclease of a Class 2 CRISPR-Cas System. Cell. 163(3):759-771 (2015)に記載されている。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにgRNAを設計するための種々のウェブに基づくツールが公に入手可能であり、例えば、atum.bio/eCommerce/cas9/input?multipleContacts=falseにおいてワールドワイドウェブ上でAUTMから入手可能なCRISPR gRNA Designツール;portals.broadinstitute.org/gpp/public/analysis-tools/sgrna-design-crispraiにおいてワールドワイドウェブ上でBroad Instituteから入手可能なCRISPRa/i gRNA設計ツール;e-crisp.org/E-CRISP/においてワールドワイドウェブ上で入手可能なDKFZ German Cancer Research Centerから入手可能なE-CRISP設計ツール;およびdesign.synthego.com/#/においてワールドワイドウェブ上でSynthegoから入手可能なKnockout Guide Designツールを参照のこと。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにgRNAを設計するための種々の市販のサービスが利用可能であり、例えば、IDT(idtdna.com/site/order/designtool/index/CRISPR_SEQUENCEにおけるワールドワイドウェブ)、ThermoFisher(thermofisher.com/order/custom-oligo/crisprにおけるワールドワイドウェブ)およびGenScript(genscript.com/gRNA-design-tool.htmlにおけるワールドワイドウェブ)によって提供される市販のサービスを参照のこと。
例示的な実施形態では、gRNA/Cas複合体であるDBDは、ヌクレアーゼ非活性化Casタンパク質即ちdCas、例えば、dCas9、例えば、ヌクレアーゼ非活性化Staphylococcus aureus(dSaCas9)またはヌクレアーゼ非活性化Streptococcus pyogenes Cas9(dSpCas9)などを含む。gRNAは、gRNA/Cas複合体を所望の標的部位へと標的化する標的化領域およびCasタンパク質との相互作用を促進する足場領域を含む配列として提供される。任意の適切なgRNA足場が、本明細書で提供されるgRNAと関連して使用し得る。例示的な実施形態では、gRNAは、シングルgRNA即ちsgRNAであり、以下の足場配列を含む:5’-GTTTTAGTACTCTGGAAACAGAATCTACTAAAACAAGGCAAAATGCCGTGTTTATCTCGTCAACTTGTTGGCGAGA-3’(配列番号102)。ガイドRNAの標的化領域を足場配列の5’末端に結合して、完全なsgRNAを形成する。ある特定の実施形態では、gRNAおよびdCasタンパク質は、同じ発現カセットから発現され得る。ある特定の実施形態では、U6プロモーターが、gRNAを発現させるために使用される。他の実施形態では、gRNAは、例えば、dCasをゲノム中に、または染色体外で安定に維持されるプラスミド上に安定に組み込むことによってdCas-TADタンパク質を安定に発現するように操作された細胞において発現され得る。
他の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、TALENからの、TALENに由来する、またはヌクレアーゼ不活性化TALEN(nuclease is inactivated TALEN)であるDBDを含み得る。転写アクチベーター様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)は、DBD、およびDNAの特異的配列を切断するように操作され得るヌクレアーゼドメインを含む制限酵素である。TALENは、TALエフェクターDNA結合ドメインをDNA切断ドメイン(例えば、ヌクレアーゼ)にコンジュゲートすることによって作り出される。転写アクチベーター様エフェクター(TALE)は、所望の標的DNA配列に結合するように操作され得、それによって、ヌクレアーゼドメインを特定の位置に向けさせる。
TALエフェクターは、Xanthomonas細菌由来の細菌タンパク質である。DNA結合ドメインは、多様な12番目および13番目のアミノ酸を有する、反復された高度に保存された33~34アミノ酸の配列を含む。これら2つの位置は、反復可変二残基(Repeat Variable Diresidue)(RVD)と呼ばれ、高度に可変性であり、特異的ヌクレオチド認識との強い相関を示す。アミノ酸配列とDNA認識との間のこの直接的な関連性は、適切なRVDを含む反復セグメントの組合せを選択することによる、所望の配列を特異的に標的化するDBDの操作を可能にする。
TALEを設計するための種々の方法が利用可能である。例えば、目的の標的DNA配列に結合するようにTALEを設計するための方法は、T. Cermak et al., Nucleic Acids Research. 39 (12): e82 (2011);F. Zhang F et al., Nature Biotechnology. 29 (2): 149-53 (2011);R. Morbitzer et al., Nucleic Acids Research. 39 (13): 5790-9 (2011);T. Li et al., Nucleic Acids Research. 39 (14): 6315-25 (2011);R. Geissler et al., PLOS One. 6(5): e19509 (2011);およびE. Weber et al., PLOS One. 6 (5): e19722 (2011)に記載されている。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにTALEを設計するための種々のウェブに基づくツールが公に入手可能であり、例えば、e-talen.org/E-TALEN/TALにおいてワールドワイドウェブ(wold wide web)上で入手可能なE-Talen、およびtale-nt.cac.cornell.edu/node/add/single-taleにおいてワールドワイドウェブ上で入手可能なEffector Nucleotide Targeter 2.0ツールを参照のこと。さらに、目的のDNA標的配列に結合するようにTALEを設計するための種々の市販のサービスが利用可能であり、例えば、OmicX(omictools.com/におけるワールドワイドウェブ)、Addgene(addgene.org/talen/guide/におけるワールドワイドウェブ)またはThermoFisher(thermofisher.com/us/en/home/life-science/genome-editing/geneart-tals/tal-design-tool.htmlにおけるワールドワイドウェブ)によって提供される市販のサービスを参照のこと。さらに、公に入手可能なソフトウェアプログラム(DNAWorks)が、TALEのアセンブリに適切なオリゴヌクレオチドを設計するために使用し得る、例えば、D. Hoover D Methods in Molecular Biology. 852: 215-23 (2012)を参照のこと。
転写モジュレーションドメイン
本明細書で提供されるeTFは、eTFがDBD(例えば、ジンクフィンガーDBD、gRNA/Cas DBDまたはTALE DBD)を介して標的部位に結合した場合に目的の遺伝子からの転写をモジュレートし得る1つもしくは複数のタンパク質因子(例えば、RNAポリメラーゼII、CBP/p300、CREBまたはKRAB)または目的の遺伝子からの遺伝子発現のレベルをモジュレートし得る1つもしくは複数のタンパク質因子を動員することが可能な任意の適切なドメインを含み得る。ある特定の実施形態では、かかるドメインは、目的の遺伝子の転写または遺伝子発現のレベルを増加させるタンパク質因子を動員し、かつそれは、転写活性化ドメイン(TAD)である。他の実施形態では、かかるドメインは、目的の遺伝子からの転写または遺伝子発現のレベルを減少させるタンパク質因子を動員し、かつそれは、転写リプレッサードメイン(TRD)である。ある特定の実施形態では、転写モジュレーションドメイン(TADまたはTRD)は、合成により設計されたドメインであり得る。他の実施形態では、転写モジュレーションドメイン(TADまたはTRD)は、天然に存在するタンパク質、例えば、転写因子、転写コアクチベーター、転写コリプレッサーまたはサイレンサータンパク質に由来し得る。種々の実施形態では、転写モジュレーションドメイン(TADまたはTRD)は、任意の種、例えば、マウス、ラット、サル、ウイルスまたはヒトのタンパク質に由来し得る。
例示的な一実施形態では、本明細書で提供されるeTFにおける使用に適切なTADは、ウイルスタンパク質に由来する。ウイルスタンパク質に由来する例示的なTADには、例えば、VP64(配列番号95)、VPR(配列番号114)、VP16、VP128、p65、p300のTADドメイン、またはそれらの任意の機能的断片もしくはバリアント、あるいはそれらに対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の配列同一性を有する配列が含まれる。
別の例示的な実施形態では、本明細書で提供されるeTFにおける使用に適切なTADは、ヒトタンパク質に由来する。ヒトタンパク質に由来する例示的なTADには、例えば、CBP/p300相互作用トランスアクチベーター2(CITED2)(配列番号96または98)、CBP/p300相互作用トランスアクチベーター4(CITED4)(配列番号97または100)、EGR1(配列番号1)もしくはEGR3(配列番号422)のTADドメイン、またはそれらの任意の機能的断片もしくはバリアント、あるいはそれらに対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の配列同一性を有する配列が含まれる。
別の実施形態では、本明細書で提供されるeTFにおける使用に適切なTRDは、転写を阻害するタンパク質を動員し得るKRABドメイン、またはそれらの任意の機能的断片もしくはバリアント、あるいはそれらに対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の配列同一性を有する配列を含む。
ある特定の実施形態では、ジンクフィンガーDBDは、以下にさらに記載されるように、転写モジュレーションドメイン、例えば、TADまたはTRDにコンジュゲートする。種々の実施形態では、ジンクフィンガーDBDは、ウイルスタンパク質、例えば、VP64もしくはVPR由来のTAD、またはヒトタンパク質、例えば、CITED2もしくはCITED4由来のTADにコンジュゲートされ得る。ある特定の実施形態では、ヒトタンパク質、例えば、EGR1またはEGR3に由来するジンクフィンガーDBDは、ヒトタンパク質、例えば、CITED2またはCITED4に由来するTADにコンジュゲートする。ある特定の実施形態では、ヒトタンパク質、例えば、EGR1またはEGR3に由来するジンクフィンガーDBDは、VP64またはVPR TADにコンジュゲートする。ある特定の実施形態では、合成ジンクフィンガーDBD、またはヒトタンパク質、例えば、EGR1もしくはEGR3に対して75%未満の配列同一性を有するジンクフィンガーDBDは、ヒトタンパク質、例えば、CITED2またはCITED4に由来するTADにコンジュゲートする。ある特定の実施形態では、合成ジンクフィンガーDBD、またはヒトタンパク質、例えば、EGR1もしくはEGR3に対して75%未満の配列同一性を有するジンクフィンガーDBDは、VP64またはVPR TADにコンジュゲートする。
ある特定の実施形態では、dCasタンパク質は、以下にさらに記載されるように、転写モジュレーションドメイン、例えば、TADまたはTRDにコンジュゲートする。種々の実施形態では、dCas9は、ウイルスタンパク質、例えば、VP64もしくはVPR由来のTAD、またはヒトタンパク質、例えば、CITED2もしくはCITED4由来のTADにコンジュゲートされ得る。例示的な実施形態では、dCas9は、VP64またはVPR TADにコンジュゲートする。
ある特定の実施形態では、TALEタンパク質は、以下にさらに記載されるように、転写モジュレーションドメイン、例えば、TADまたはTRDにコンジュゲートする。種々の実施形態では、TALEは、ウイルスタンパク質、例えば、VP64もしくはVPR由来のTAD、またはヒトタンパク質、例えば、CITED2もしくはCITED4由来のTADにコンジュゲートされ得る。例示的な実施形態では、TALEは、VP64またはVPR TADにコンジュゲートする。
SCN1Aを上方調節するeTF
一態様では、本出願は、ナトリウム電位依存性チャネルアルファサブユニット1(SCN1A)遺伝子の発現を上方調節することが可能であり、その対応するタンパク質産物Nav1.1の発現を増加させることが可能なeTFを提供する。SCN1A遺伝子は、ナトリウムチャネルをアセンブルするために使用されるサブユニットをコードする遺伝子のファミリーに属する。正に荷電したナトリウムイオンを細胞中に輸送するこれらのチャネルは、細胞が電気的シグナルを生じそれを伝達する能力において重要な役割を果たす。SCN1A遺伝子は、Nav1.1と呼ばれるナトリウムチャネルの1つの部分(アルファサブユニット)をコードする。これらのチャネルは、脳において主に見出され、この場所で、ナトリウムイオンの細胞中への流れを制御する。Nav1.1チャネルは、1つの神経細胞(またはニューロン)から別の神経細胞(またはニューロン)へのシグナルの伝達に関与する。SCN1A遺伝子におけるいくつかの変異は、様々な重症度のさまざまな発作障害である遺伝性てんかん熱性けいれんプラス(GEFS+)を引き起こすことが見出されている。これらの状態には、乳児期に開始し通常は5歳までに停止する単純熱性(発熱関連)けいれん、および熱性けいれんプラス(FS+)が含まれる。FS+には、小児期を超えて継続する、熱性けいれん、および発熱と関連しないもの(無熱性けいれん)を含む他の型の発作が関与する。GEFS+スペクトルには、より長く持続し、制御が困難であり得るより重篤な発作を引き起こす他の状態、例えば、ドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん即ちSMEIとしても公知)もまた含まれる。これらの再発性発作(てんかん)は、時間と共に悪化し得、脳機能における減退をしばしば伴う。多くの他の変異は、家族において生じる片頭痛の一形態である家族性片麻痺性片頭痛に関連付けられており、少なくとも1つの変異は、ある特定の抗発作薬物療法の有効性に関連付けられている。従って、SCN1Aの発現を増加させる本明細書で提供されるeTFは、Nav1.1チャネルにおける変異に関連する種々の疾患または障害を処置するために使用し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、サイズが少なくとも9bp、12bp、15bp、18bp、21bp、24bp、27bp、30bp、33bpもしくは36bpである;9bp、12bp、15bp、18bp、21bp、24bp、27bpもしくは30bpよりも長い;または9~33bp、9~30bp、9~27bp、9~24bp、9~21bp、9~18bp、9~15bp、9~12bp、12~33bp、12~30bp、12~27bp、12~24bp、12~21bp、12~18bp、12~15bp、15~33bp、15~30bp、15~27bp、15~24bp、15~21bp、15~18bp、18~33bp、18~30bp、18~27bp、18~24bp、18~21bp、21~33bp、21~30bp、21~27bp、21~24bp、24~33bp、24~30bp、24~27bp、27~33bp、27~30bpもしくは30~33bpである標的結合部位を認識する。例示的な実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識する。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、第2染色体上に位置する標的結合部位を認識する。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、SCN1AのTSSの上流または下流110kb、100kb、90kb、80kb、70kb、60kb、50kb、40kb、30kb、20kb、10kb、5kb、4kb、3kb、2kbまたは1kb以内にある第2染色体上に位置する標的結合部位を認識する。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、SCN1AのTSSの上流110kb以内にある第2染色体上に位置する標的結合部位を認識する。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、SCN1AのTSSの下流110kb以内にある第2染色体上に位置する標的結合部位を認識する。例示的な実施形態では、かかる標的結合部位は、18~27bp、18bpまたは27bpである。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、166179652~165989571位の範囲内、166128050~166127958位の範囲内、166155414~166140590位の範囲内、166179652~1661777272位の範囲内、または1659990246~165989592位の範囲内にある第2染色体上に位置する標的結合部位を認識する(全てGRCh38.p12を参照して)。例示的な実施形態では、かかる標的結合部位は、18~27bp、18bpまたは27bpである。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、(ii)166178880、166178871、166177369、166177362、166177299、166177299、166155393、166155264、166149373、166149176、166149165、166149118、166148953、166148565、166142396、166142391、166142344、166142239、166141162、166140928、166140590、165990076、165989684、165989571、166155255、166155099、166148843、166148361、166142219、166141090、165990246、165990193、166149168、166127991、166128002、166128037または166128025から選択される第2染色体上の位置と重複する(全てGRCh38.p12を参照して)、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238もしくは240~267のいずれかを含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、(ii)166155255、166155099、166148843、166148361、166142219、166141090、165990246、165990193、166149168、166127991、166128002、166128037または166128025から選択される第2染色体上の位置と重複する(全てGRCh38.p12を参照して)、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも2倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号35~36、108~109、136、209~210、226、228、233、236もしくは247~248のいずれかを含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも2倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、および(ii)166149168、166127991、166128002、166128037または166128025から選択される第2染色体上の位置と重複する(全てGRCh38.p12を参照して)、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも5倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号35、36、108、109もしくは136のいずれかを含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも5倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、(ii)166128002、166128037または166128025から選択される第2染色体上の位置と重複する(全てGRCh38.p12を参照して)、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも15倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号36、108もしくは109のいずれかを含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも15倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、(ii)166128037または166128025から選択される第2染色体上の位置と重複する(全てGRCh38.p12を参照して)、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも20倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号36もしくは109のいずれかを含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも20倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下である標的結合部位を認識する:(i)18~27bp、18bpまたは27bpである、(ii)166128025位における第2染色体上の位置と重複する、および(iii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)配列番号36を含むまたはそれからなる標的部位に結合する、および(ii)本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識し、(ii)配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238または240~267のいずれか1つの配列を有するゲノム位置の少なくとも1kb、750bp、500bp、400bp、300bp、200bp、100bpまたは50bp以内にあるゲノム領域に結合する。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識し、(ii)配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238または240~267のいずれか1つの配列を有するゲノム位置と少なくとも部分的に重複するゲノム領域に結合する。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下の配列のいずれか1つを有する標的結合部位を認識する:配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238または240~267。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、対照(例えば、eTFなし、または標的部位を認識しないeTF)と比較して、細胞中でまたはin vivoで、SCN1A発現(SCN1A RNAおよび/またはNav1.1タンパク質)の、少なくとも1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、50倍、100倍もしくはそれよりも大きい、あるいは少なくとも50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きい上方調節を生じる。種々の実施形態では、SCN1A発現の上方調節は、PCR法、ウエスタンブロットまたはイムノアッセイを使用して検出され得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、転写活性化アッセイにおいて、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2倍、3倍、4倍、5倍、8倍、10倍、12倍、15倍、18倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍、75倍、100倍もしくはそれよりも大きく、あるいは少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく増加させることが可能な標的部位に結合する。例示的なSCN1A転写活性化アッセイは、実施例3において本明細書で提供される。簡潔に述べると、HEK293に、eTFを有するプラスミドまたは対照eGFPレポーター構築物をトランスフェクトする。トランスフェクションの48時間後、細胞が収集され、RNAが単離され、逆転写され、得られたcDNA試料は、内因性SCN1A転写物のレベルを定量するために、qPCR(例えば、配列番号190および191を有するプライマーを使用する)によって分析される。GAPDHは、SCN1A発現の相対的レベルを決定するための参照遺伝子として使用し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、最小のオフターゲット効果、例えば、非特異的結合に関連するオフターゲット効果、例えば、オフターゲット遺伝子、またはSCN1A以外の遺伝子の発現のモジュレーションなどを有する。一実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、SCN1Aを、対照と比較して1つまたは複数のオフターゲット遺伝子についてeTFによって生じる発現よりも少なくとも5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍または50倍大きく、対照と比較して特異的に上方調節する。例示的な実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、対照と比較したeTFによって生じる40個の最も近い近隣遺伝子(例えば、第2染色体上のSCN1Aのコード配列に位置する40個の最も近い遺伝子)、例えば、PLA2R1、ITGB6、RBMS1、TANK、PSMD14、TBR1、SLC4A10、DPP4、FAP、IFIH1、GCA、FIGN、GRB14、COBLL1、SLC38A11、SCN3A、SCN2A、CSRNP3、GALNT3、TTC21B、SCN9A、SCN7A、B3GALT1、STK39、CERS6、NOSTRIN、SPC25、ABCB11、DHRS9、BBS5、KLHL41、FASTKD1、PPIG、CCDC173、PHOSPHO2、KLHL23、SSB、METTL5、UBR3およびMYO3Bの転写よりも少なくとも15倍大きく、対象と比較したSCN1A遺伝子からの転写を特異的に上方調節する(表33を参照のこと)。種々の実施形態では、SCN1A遺伝子からの転写の上方調節は、PCR法を使用して検出され得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、ドラベ症候群のScn1atm1keaマウスモデルにおける高体温発作(HTS)アッセイにおいて発作の頻度を低減することが可能である。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されるeTFは、HTSアッセイにおける42.6℃における発作の頻度を、対照(例えば、PBS処置、またはeGFPをコードする配列を含むAAVベクターによる処置)と比較して、少なくとも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2.0倍もしくはそれよりも大きく、または少なくとも20%、30% 40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%もしくはそれよりも大きく、低減することができる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されるeTFは、アッセイにおいて実行したマウスの少なくとも60%、62%、65%、70%、75%、76%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%が42.6℃において発作なしであるように、HTSアッセイにおける42.6℃における発作の頻度を低減することができる。例示的なHTSアッセイは、実施例11において本明細書に記載される。簡潔に述べると、雌性C57Bl/6Jマウスと交雑した雄性Scn1a+/-マウスから生まれた仔の同腹仔に、P1における両側性ICVを介して、本明細書で提供されるSCN1Aを上方調節するeTFをコードするAAV9ベクターまたはeGFPをコードする対照ベクターが投与され得る。マウスに、約1.0E10~5.0E12gc/マウスが投与され得る。HTSアッセイは、姿勢の喪失(loss of posture)を伴う最初の強直間代性けいれん発作の開始まで、または43℃の体温に達するまで、マウスの体温を(制御された条件下で、体温モニタリングを伴って)2分毎に約0.5℃ずつ増加させることによって、混合129Stac X C57BL/6背景におけるP26~P28のSCN1Aヘテロ接合性マウスおよびSCN1A野生型マウスにおいて実施される。姿勢の喪失を伴う発作が実験の全過程にわたって検出されない場合、マウスは発作なしとみなされる。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、SCN1Aについてヘテロ接合性であるマウス、例えば、Scn1atm1keaマウス系統の生存を増加させることが可能である。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されるeTFは、P100におけるSCN1Aヘテロ接合性マウスの生存率を、対照(例えば、PBS処置、またはeGFPをコードする配列を含むAAVベクターによる処置)と比較して、少なくとも1.2倍、1.3倍、1.4倍、1.5倍、1.6倍、1.7倍、1.8倍、1.9倍、2.0倍もしくはそれよりも大きく、または少なくとも20%、30% 40%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%もしくはそれよりも大きく、増加させることができる。ある特定の実施形態では、本明細書で開示されるeTFは、アッセイにおいて実行したマウスの少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%または100%が、P100においてなおも生存しているように、P100におけるSCN1Aヘテロ接合性マウスの生存率を増加させることができる。例示的な生存アッセイは、実施例12において本明細書に記載される。簡潔に述べると、雌性C57Bl/6Jマウスと交雑した雄性Scn1a+/-マウスから生まれた仔の同腹仔に、P1における両側性ICVを介して、AAV9ベクターが投与され得る。マウスに、約1.0E10~5.0E12gc/マウスが投与され得る。P100まで生存したマウスの数が決定される。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント同一性を有する(以下にさらに記載されるとおり)。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、ヒトEGR1またはEGR3に由来するDBDおよびヒトEGR1、EGR3、CITED2またはCITED4に由来するTADを含み得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、配列番号115~130のいずれか1つを含む認識ヘリックスを含む1つまたは複数のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含む。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメイン(zinger finger domain)は、配列番号115~130のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、6個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメインは、配列番号115~130のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、9個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメインは、配列番号115~130のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号421を有するDNA結合ドメインを含み、各Xは、配列番号115~130のいずれか1つから独立して選択され、nは6または9である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RSDNLVR x REDNLHT x RSDELVR x QSGNLTE x TSGHLVR x QNSTLTE(配列番号135)を含む配列であって、式中、xは、1~50アミノ酸のリンカーであり得る、配列、(ii)配列番号135に対して少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号256を有する標的部位に結合することが可能であり、SCN1Aの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RSDNLVR x HRTTLTN x REDNLHT x TSHSLTE x QSSSLVR x REDNLHT(配列番号371)を含む配列であって、式中、xは、1~50アミノ酸のリンカーであり得る、配列、(ii)配列番号371に対して少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号264を有する標的部位に結合することが可能であり、SCN1Aの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RRDELNV x RSDHLTN x RSDDLVR x RSDNLVR x HRTTLTN x REDNLHT x TSHSLTE x QSSSLVR x REDNLHT(配列番号372)を含む配列、(ii)配列番号372に対して少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号37を有する標的部位に結合することが可能であり、SCN1Aの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく、上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)DPGALVR x RSDNLVR x QSGDLRR x THLDLIR x TSGNLVR x RSDNLVR(配列番号376)を含む配列、(ii)配列番号376に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号136を有する標的部位に結合することが可能であり、SCN1Aの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく、上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325もしくは364~366のいずれか1つを含む配列;(ii)配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、391~409もしくは423~435のいずれか1つを含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれかに対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも(at least at least)2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号268~282、305~312もしくは365~366のいずれか1つを含む配列;(ii)配列番号131~135、371~372、376、391~409もしくは423~426のいずれか1つを含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれかに対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、295~299、313~325もしくは364のいずれか1つを含む配列;(ii)配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92もしくは427~435のいずれか1つを含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれかに対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号305を含む配列;(ii)配列番号423を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号306を含む配列;(ii)配列番号424を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号308を含む配列;(ii)配列番号425を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号313を含む配列;(ii)配列番号427を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号316を含む配列;(ii)配列番号430を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号317を含む配列;(ii)配列番号431を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号371を含み、配列番号264を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号315を含む配列;(ii)配列番号429を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号319を含む配列;(ii)配列番号433を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号371を含み、配列番号264を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号318を含む配列;(ii)配列番号432を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号371を含み、配列番号264を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号314を含む配列;(ii)配列番号428を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号440を含む配列;(ii)配列番号441を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号135を含み、配列番号256を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号325を含む配列;(ii)配列番号435を含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列に対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号371を含み、配列番号264を有する標的部位に結合する。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、SCN1Aを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、gRNA/Cas複合体を含むDBDを含み、gRNAは、配列番号105~111、113、195~211、224~238または240~251のいずれか1つを含む標的化配列を含む。gRNAの標的配列は、以下の配列を有する足場配列の5’末端に結合される:5’-GTTTTAGTACTCTGGAAACAGAATCTACTAAAACAAGGCAAAATGCCGTGTTTATCTCGTCAACTTGTTGGCGAGA-3’(配列番号102)。例示的な実施形態では、Casタンパク質は、ヌクレアーゼ非活性化Cas9タンパク質である。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質にコンジュゲートされた1つまたは複数のTADをさらに含み、TADは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される。一実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1A発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
プログラニュリン(GRN)を上方調節するeTF
別の態様では、本出願は、プログラニュリン(GRN)遺伝子からの発現を上方調節することが可能であり、GRNタンパク質の発現を増加させることが可能なeTFを提供する。プログラニュリン(GRNまたはPGRN)は、グラニュリン前駆体としても公知であり、成長因子様の特性を有する分泌型システインリッチ糖タンパク質である。GRNは、染色体17q21.31上に位置する(NCBI参照配列:NC_000017.11)。グラニュリンは、血管新生、創傷修復、細胞増殖および炎症において役割を果たす。プログラニュリン遺伝子における変異および/または分泌型プログラニュリンにおける欠損は、種々の神経変性疾患および代謝疾患、例えば、前頭側頭葉変性症;前頭側頭変性症または前頭側頭認知症、部分的プログラニュリン欠損に関連する早期発症型神経変性疾患;進行性非流暢失語症;意味性認知症;パーキンソン病;アルツハイマー病;およびプログラニュリンにおける完全欠損を伴う神経セロイドリポフスチン症(neuronal ceroid lipofuscinoisis)に関連する。プログラニュリンにおける変異および/または欠損は、脂質の蓄積および細胞増殖に起因する動脈壁の炎症および肥厚を特徴とする進行性疾患であるアテローム動脈硬化症にも関連付けられている。従って、GRNの発現を増加させる本明細書で提供されるeTFは、GRNにおける変異に関連する種々の疾患または障害を処置するために使用し得る。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、サイズが少なくとも9bp、12bp、15bp、18bp、21bp、24bp、27bp、30bp、33bpもしくは36bpである;9bp、12bp、15bp、18bp、21bp、24bp、27bpもしくは30bpよりも長い;または9~33bp、9~30bp、9~27bp、9~24bp、9~21bp、9~18bp、9~15bp、9~12bp、12~33bp、12~30bp、12~27bp、12~24bp、12~21bp、12~18bp、12~15bp、15~33bp、15~30bp、15~27bp、15~24bp、15~21bp、15~18bp、18~33bp、18~30bp、18~27bp、18~24bp、18~21bp、21~33bp、21~30bp、21~27bp、21~24bp、24~33bp、24~30bp、24~27bp、27~33bp、27~30bpもしくは30~33bpである標的結合部位を認識する。例示的な実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識する。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、第17染色体上に位置する標的結合部位を認識する。ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、GRNのTSSの上流または下流110kb、100kb、90kb、80kb、70kb、60kb、50kb、40kb、30kb、20kb、10kb、5kb、4kb、3kb、2kbまたは1kb以内にある第17染色体上に位置する標的結合部位を認識する。例示的な実施形態では、かかる標的結合部位は、18~27bp、18bpまたは27bpである。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、44,344,963~44,345,178位内の第17染色体上に位置する標的結合部位を認識する(GRCh38.p12を参照して)。例示的な実施形態では、かかる標的結合部位は、18~27bp、18bpまたは27bpである。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識し、(ii)配列番号38、113または330~336のいずれか1つの配列を有するゲノム位置の少なくとも1kb、750bp、500bp、400bp、300bp、200bp、100bpまたは50bp以内にあるゲノム領域に結合する。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にGRNの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、(i)18~27bp、18bpまたは27bpである標的結合部位を認識し、(ii)配列番号38、113または330~336のいずれか1つの配列を有するゲノム位置と少なくとも部分的に重複するゲノム領域に結合する。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下の配列のいずれか1つを有する標的結合部位を認識する:配列番号38、113、330~336。ある特定の実施形態では、標的結合部位は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合にSCN1Aの発現における少なくとも1.2倍、2倍、5倍、15倍、20倍または25倍の増加を生じることが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、対照(例えば、eTFなし、または標的部位を認識しないeTF)と比較して、細胞中でまたはin vivoで、GRN発現(GRN RNAおよび/またはタンパク質)の、少なくとも1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、20倍、25倍、50倍、100倍もしくはそれよりも大きい、あるいは20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きい上方調節をもたらす。種々の実施形態では、GRN発現の上方調節は、PCR法、ウエスタンブロットまたはイムノアッセイを使用して検出され得る。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、最小のオフターゲット効果、例えば、非特異的結合に関連するオフターゲット効果、例えば、オフターゲット遺伝子、またはGRN以外の遺伝子の発現のモジュレーションなどを有する。一実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、GRNを、対照と比較して1つまたは複数のオフターゲット遺伝子についてeTFによって生じる発現よりも少なくとも5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍または50倍大きく、対照と比較して特異的に上方調節する。例示的な実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、対照と比較したeTFによって生じる10、20、30、40または50個の最も近い近隣遺伝子(例えば、第17染色体上のGRNのコード配列に位置する10、20、30、40または50個の最も近い遺伝子)の転写よりも少なくとも5倍、10倍、15倍、20倍またはそれよりも大きく、対象と比較したGRN遺伝子からの転写を特異的に上方調節する。種々の実施形態では、GRN遺伝子からの転写の上方調節は、PCR法を使用して決定することができる。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント同一性を有する(以下にさらに記載されるとおり)。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、ヒトEGR1またはEGR3に由来するDBDおよびヒトEGR1、EGR3、CITED2またはCITED4に由来するTADを含み得る。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、配列番号141~164のいずれか1つを含む認識ヘリックスを含む1つまたは複数のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含む。ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメインは、配列番号141~164のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、6個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメインは、配列番号141~164のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、9個のジンクフィンガードメインを有するDNA結合ドメインを含み、各ジンクフィンガードメインは、配列番号141~164のいずれか1つを含む認識ヘリックスを独立して含む。例示的な実施形態では、かかるeTFは、配列番号421を有するDNA結合ドメインを含み、式中、各Xは、配列番号141~164のいずれか1つから独立して選択され、nは6または9である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RNDTLTE x DPGALVR x TSGELVR x RSDNLVR x TSGELVR x TKNSLTE(配列番号171)を含む配列、(ii)配列番号171に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号331を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RSDNLVR x DPGHLVR x RSDHLTT x RSDELVR x RSDKLVR x TTGNLTV(配列番号412)を含む配列、(ii)配列番号412に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号332を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)RSDHLTT x RSDELVR x RSDKLVR x TTGNLTV x QLAHLRA x TKNSLTE(配列番号413)を含む配列、(ii)配列番号413に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号333を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)SPADLTR x DSGNLRV x QLAHLRA x QRANLRA x REDNLHT x RSDNLVR(配列番号414)を含む配列、(ii)配列番号414に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号38を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)TSHSLTE x HKNALQN x ERSHLRE x SKKALTE x QRANLRA x RKDNLKN x QSSNLVR x QSSSLVR x QAGHLAS(配列番号415)を含む配列、(ii)配列番号415に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号334を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを有するDNA結合ドメインを含む:(i)QSGDLRR x SPADLTR x DSGNLRV x QLAHLRA x QRANLRA x REDNLHT x RSDNLVR(配列番号416)を含む配列、(ii)配列番号416に対して少なくとも89%、85%、90%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(ii)(i)もしくは(ii)の機能的断片。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される1つまたは複数のTADをさらに含む。一実施形態では、かかるeTFは、DBDのC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDのN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、配列番号335を有する標的部位に結合することが可能であり、GRNの発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号10、16、59~60、63~64、72~73、76~77もしくは337~350のいずれか1つを含む配列;(ii)配列番号26、32、86~89、93、165~171、377~390もしくは412~416のいずれか1つを含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれかに対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、GRN発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ある特定の実施形態では、GRNを上方調節する本明細書で開示されるeTFは、gRNA/Cas複合体を含むDBDを含み、ここで、gRNAは、配列番号113を含む標的化配列を含む。gRNAの標的配列は、以下の配列を有する足場配列の5’末端に結合される:5’-GTTTTAGTACTCTGGAAACAGAATCTACTAAAACAAGGCAAAATGCCGTGTTTATCTCGTCAACTTGTTGGCGAGA-3’(配列番号102)。例示的な実施形態では、Casタンパク質は、ヌクレアーゼ非活性化Cas9タンパク質である。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質にコンジュゲートされた1つまたは複数のTADをさらに含み、TADは、VP64、VPR、CITED2またはCITED4から選択される。一実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のC末端にコンジュゲートされたVPR TADドメインを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED2 TADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、Casタンパク質のN末端、C末端、またはN末端およびC末端にコンジュゲートされたCITED4 TADを含む。例示的な実施形態では、かかるeTFは、GRN発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。
ヒトタンパク質に対して高度に相同なeTF
別の態様では、本出願は、ゲノム標的部位に結合し、例えば、SCN1AまたはGRNを含む目的の任意の遺伝子の発現をモジュレート(上方調節または下方調節)するように設計され得る1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有するeTFを提供する。かかるeTFは、対象に投与された場合に免疫原性をほとんど~全く有さない、または、ヒトタンパク質配列に対してより低いパーセント同一性を有するeTFと比較して、低減した免疫原性を有する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の配列同一性を有する。本明細書で提供されるeTFが同じタンパク質に由来する1つのDBDおよび1つのTADを含む場合、ヒトタンパク質に対するパーセント同一性は、eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)にマッチするeTF中のアミノ酸残基の総数を除算して計算することによって決定することができる。提供されるeTFが1つのヒトタンパク質からの1つのDBDおよび1つの異なるヒトタンパク質に由来する1つのTADを含む場合、ヒトに対するパーセント同一性は、各ドメインのヒトに対するパーセント同一性を別々に計算し、その2つを一緒に合計すること、例えば、(i)eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)にマッチするDBD中のアミノ酸残基の総数を除算して計算すること;(ii)eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、CITED2またはCITED4)にマッチするTAD中のアミノ酸残基の総数を除算して計算すること;ならびに(iii)(i)および(ii)の総計を合計することによって決定することができる。かかる実施形態では、これらのドメインは、以下のように分割される:eTFのN末端から第2のドメインのコード配列の開始点まで伸びる第1のドメイン、および第2のドメインのコード配列の開始点からeTFのC末端まで伸びる第2のドメイン(例えば、構成NLS-DBD-リンカー-NLS-TADを有するeTFについて、第1のドメインはNLS-DBD-リンカーであり、第2のドメインはNLS-TADである)。本明細書で提供されるeTFが1つのヒトタンパク質からの1つのDBDおよび1つまたは複数の異なるヒトタンパク質に由来する2つのTADを含む場合、ヒトに対するパーセント同一性は、各ドメインのヒトに対するパーセント同一性を別々に計算し、3つ全てを一緒に合計すること、例えば、(i)eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)にマッチするDBD中のアミノ酸残基の総数を除算して計算すること;(ii)eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、CITED2またはCITED4)にマッチする第1のTAD中のアミノ酸残基の総数を除算して計算すること;(iii)eTF中のアミノ酸残基の総数によって、それが由来するヒトタンパク質(例えば、CITED2またはCITED4)にマッチする第2のTAD中のアミノ酸残基の総数を除算して計算すること;ならびに(iv)(i)、(ii)および(iii)の総計を合計することによって決定することができる。かかる実施形態では、これらのドメインは、以下のように分割される:eTFのN末端から第2のドメインのコード配列の開始点まで伸びる第1のドメイン、第2のドメインのコード配列の開始点から第3のドメインのコード配列の開始点まで伸びる第2のドメイン、および第3のドメインのコード配列の開始点からeTFのC末端まで伸びる第3のドメイン(例えば、構成NLS-TAD1-リンカー-NLS-DBD-リンカー-NLS-TAD2を有するeTFについて、第1のドメインはNLS-TAD1-リンカーであり、第2のドメインはNLS-DBD-リンカーであり、第3のドメインはNLS-TAD2である)。このセクションに記載される1つまたは複数のヒトタンパク質に対するパーセント同一性は、blast.ncbi.nlm.nih.gov/におけるNCBIウェブサイトからのワールドワイドウェブ上で入手可能な、NCBIから入手可能な標準的なタンパク質BLASTツール(例えば、デフォルトパラメーターと共にblastp(タンパク質→タンパク質)アルゴリズムを使用するblastpスイートアラインメントツール)を使用して得られるパーセント同一性出力を使用して決定することができる。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、天然に存在するヒトタンパク質に対する高い程度の配列同一性に起因して、ヒト対象において有害な免疫応答をほとんど惹起しない、最小の有害な免疫応答を惹起する、または有害な免疫応答を惹起しないという利益を有する。ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低いパーセント同一性を含むeTF、例えば、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して50%、55%、65%または70%未満の配列同一性を含むeTFで観察された免疫原性と比較して免疫原性の低減、例えば、免疫原性において、少なくとも0.5、1、1.5、2、2.5、3分、3.5、4、4.5、5、10、15、20、25、30、35、40、45もしくは50倍またはそれより多くの倍数の低減を惹起する。一部の場合には、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。低いまたは最小の免疫原性を有する遺伝子治療は、改善された患者の耐容能、治療効果を達成するために必要な投与量の減少、1回の投与後の長期にわたる治療効果、必要な場合、複数回もしくは複数の用量で投与できること、投与当たりより長い期間にわたって治療有効性が持続すること、安定性んp増加、および/または遺伝子治療の有効性の増加を含む、いくつかの利点を有する。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、1つまたは複数の天然に存在するヒトタンパク質に由来するDBDおよびTADを含む。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、DBDを含む任意の天然に存在するヒトタンパク質に由来するDBDを含み得る。例示的な実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、天然に存在するジンクフィンガータンパク質、例えば、表7に列挙されるジンクフィンガータンパク質のいずれか1つなどに由来するDBDを含む。ある特定の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトEGRタンパク質、例えば、EGR1、EGR2、EGR3またはEGR4に由来するDBDを含む。例示的な実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトEGR1またはEGR3に由来するDBDを含む。種々の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトジンクフィンガータンパク質に由来するDBDを含み、ここで、最小のアミノ酸変化(例えば、1、2、3、4、5、6、7、または1~2、1~3、1~4、1~5、1~6、1~7、2~3、2~4、2~5、2~6、2~7、3~4、3~5、36もしくは3~7アミノ酸の変化)が、目的の標的結合部位を認識するようにDBDの結合特異性を変更するために、DBDの1つまたは複数のジンクフィンガードメインにおいて行われている。かかる配列改変は、好ましくは、DBDのジンクフィンガードメインの認識ヘリックスにおいて行われるが、ヒトジンクフィンガーDBDまたはタンパク質(TADを含む)の残りは、天然に存在するヒトタンパク質に対する可能な限り高い配列同一性を保つために未改変のままである。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトタンパク質に由来するDBDにコンジュゲートされた、ヒトタンパク質に由来する1つまたは複数の転写モジュレーションドメイン(例えば、TADまたはTRD)を含む。種々の実施形態では、転写モジュレーションドメインは、eTFがDBDを介して標的部位に結合した場合に目的の遺伝子からの転写をモジュレートし得る1つもしくは複数のタンパク質因子(例えば、RNAポリメラーゼII、コアクチベータータンパク質またはコリプレッサータンパク質)または目的の遺伝子からの遺伝子発現のレベルをモジュレートし得る1つもしくは複数のタンパク質因子を動員することが可能なドメインを有する任意の天然に存在するヒトタンパク質に由来し得る。例示的な実施形態では、TADは、ヒトEGRタンパク質、例えば、ヒトEGR1、EGR2、EGR3もしくはEGR4など、またはヒトcitedタンパク質、例えば、ヒトCITED2もしくはCITED4タンパク質などに由来する。例示的な実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトEGR1またはEGR3タンパク質由来のTADを含む。別の例示的な実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、ヒトCITED2またはCITED4タンパク質由来のTADを含む。
一実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、1つのヒトDBD(hDBD)および1つのヒトTAD(hTAD)を含み得(例えば、hTAD-hDBDまたはhDBD-hTAD)、このhDBDおよびhTADは、同じヒトタンパク質または異なるヒトタンパク質に由来し得る。別の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、1つのhDBDおよび2つのhTADを含み得、hDBDおよびhTADは、同じヒトタンパク質に由来する、hDBDは、第1のヒトタンパク質に由来し、両方のhTADは、第2のヒトタンパク質に由来する、hDBDおよび一方のhTADは、第1のヒトタンパク質に由来し、第2のhTADは、第2のヒトタンパク質に由来する、またはhDBDは、第1のヒトタンパク質に由来し、一方のhTADは、第2のヒトタンパク質に由来し、第2のhTADは、第3のヒトタンパク質に由来する(例えば、hTAD1-hDBD-hTAD1またはhTAD1-hDBD-hTAD2)。
例示的な実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、以下の構成のいずれか1つを含む:(i)共にヒトEGR1に由来する1つのhDBDおよび1つのhTAD;(ii)共にヒトEGR3に由来する1つのhDBDおよび1つのhTAD;(iii)ヒトEGR1に由来する1つのhDBDおよびCITED2に由来する1つのhTAD(例えば、hEGR1 DBD-hCITED2 TADまたはhCITED2 TAD-hEGR1 DBD);(iv)ヒトEGR1に由来する1つのhDBDおよびヒトCITED4に由来する1つのhTAD(例えば、hEGR1 DBD-hCITED4 TADまたはhCITED4 TAD-hEGR1 DBD);(v)ヒトEGR3に由来する1つのhDBDおよびCITED2に由来する1つのhTAD(例えば、hEGR3 DBD-hCITED2 TADまたはhCITED2 TAD-hEGR3 DBD);(vi)ヒトEGR3に由来する1つのhDBDおよびヒトCITED4に由来する1つのhTAD(例えば、hEGR3 DBD-hCITED4 TADまたはhCITED4 TAD-hEGR3 DBD);(vii)ヒトEGR1に由来する1つのhDBDおよびCITED2に由来する2つのhTAD(例えば、hCITED2 TAD-hEGR1 DBD-hCITED2 TAD);(viii)ヒトEGR1に由来する1つのhDBDおよびヒトCITED4に由来する2つのhTAD(例えば、hCITED4 TAD-hEGR1 DBD-hCITED4 TAD);(ix)ヒトEGR3に由来する1つのhDBDおよびヒトCITED2に由来する2つのhTAD(例えば、hCITED2 TAD-hEGR3 DBD-hCITED2 TAD);(x)ヒトEGR3に由来する1つのhDBDおよびヒトCITED4に由来する2つのhTAD(例えば、hCITED4 TAD-hEGR3 DBD-hCITED4 TAD);(xi)ヒトEGR1に由来する1つのhDBD、ヒトCITED2に由来する第1のhTAD、ヒトCITED4に由来する第2のhTAD(例えば、hCITED2 TAD-hEGR1 DBD-hCITED4 TADまたはhCITED4 TAD-hEGR1 DBD-hCITED2 TAD);または(xii)ヒトEGR3に由来する1つのhDBD、ヒトCITED2に由来する第1のhTAD、ヒトCITED4に由来する第2のhTAD(例えば、hCITED2 TAD-hEGR3 DBD-hCITED4 TADまたはhCITED4 TAD-hEGR3 DBD-hCITED2 TAD)。
別の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、1つのhDBDおよび1つのhTRDを含み得(例えば、hTRD-hDBDまたはhDBD-hTRD)、hDBDおよびhTRDは、同じタンパク質または異なるタンパク質に由来し得る。別の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、1つのhDBDおよび2つのhTRDを含み得、hDBDおよびhTRDは、同じヒトタンパク質に由来する、hDBDは、第1のヒトタンパク質に由来し、両方のhTRDは、第2のヒトタンパク質に由来する、hDBDおよび一方のhTRDは、第1のヒトタンパク質に由来し、第2のhTRDは、第2のヒトタンパク質に由来する、またはhDBDは、第1のヒトタンパク質に由来し、一方のhTRDは、第2のヒトタンパク質に由来し、第2のhTRDは、第3のヒトタンパク質に由来する(例えば、hTRD1-hDBD-hTRD1またはhTRD1-hDBD-hTRD2)。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号6~10、13~16、57~64、67~77、295~299、313~325、345~350、364、436のいずれか1つを含む配列;(ii)配列番号22~26、29~32、84~93、385~390、406~409、427~435もしくは437のいずれか1つを含む配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれかに対して少なくとも80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を含む配列;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれかの機能的断片もしくはバリアント。例示的な実施形態では、かかるeTFは、SCN1AまたはGRN発現を、対照と比較して、少なくとも2倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、40倍、50倍もしくはそれよりも大きく、あるいは対照と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、90%、100%、125%、150%、200%、250%、300%、400%もしくは500%またはそれよりも大きく上方調節することが可能である。例示的な実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して少なくとも(at least at least)75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または99%の全体的配列同一性を有する。ある特定の実施形態では、かかるeTFは、1つまたは複数のヒトタンパク質に対してより低い全体的パーセント配列同一性を有するeTFと比較して、免疫原性の低減を示す。種々の実施形態では、免疫原性における低減は、elispotアッセイ、イムノアッセイまたはin silico法を使用して測定し得る。
ある特定の実施形態では、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFは、DBDおよびTADドメインに加えて、1つまたは複数のアミノ酸配列またはドメイン、例えば、核局在化シグナルまたはリンカーなどをさらに含み得る。さらに、1つまたは複数のヒトタンパク質に対して高いパーセント配列同一性を有する本明細書で提供されるeTFをコードするポリヌクレオチドは、eTFのコード配列に加えて、1つまたは複数の核酸配列、例えば、プロモーター、エンハンサー、ポリAテイルなどをさらに含み得る。かかる実施形態では、さらなるアミノ酸配列および/または核酸配列の1つまたは複数は、好ましくは、ヒト配列であり、ヒト配列に由来し、またはヒトタンパク質に対して少なくとも75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する。
ポリヌクレオチド
別の態様では、本出願は、本明細書で開示されるeTFのいずれかをコードするポリヌクレオチドを提供する。
ある特定の実施形態では、本出願は、以下のいずれか1つを含むポリヌクレオチドを提供する:(i)配列番号6~10、13~16、57~64、67~77、268~282、305~325、337~350、364、295~299もしくは365~366のいずれか1つを含むeTF、またはそのバリアントもしくは機能的断片をコードする核酸配列;(ii)配列番号6~10、13~16、57~64、67~77、268~282、305~325、337~350、364、295~299もしくは365~366のいずれか1つを有するeTFの機能的断片をコードする核酸;あるいは(iii)配列番号6~10、13~16、57~64、67~77、112、268~282、305~325、337~350、364、295~299、365~366のいずれか1つを有するeTF、またはそのバリアントもしくは機能的断片に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、eTFは、SCN1AまたはGRNを上方調節することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、以下のいずれか1つを含むポリヌクレオチドを提供する:(i)配列番号22~26、29~32、84~93、131~135、165~171、377~409もしくは423~435のいずれか1つを含むDBD、またはそのバリアントもしくは機能的断片をコードする核酸配列;(ii)配列番号22~26、29~32、84~93、131~135、165~171、377~409、423~435のいずれか1つを有するDBDの機能的断片をコードする核酸;あるいは(iii)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、377~409もしくは432~435のいずれか1つを有するDBD、またはそのバリアントもしくは機能的断片に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するDBDをコードする核酸であって、eTFは、配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、377~409、423~435のいずれか1つが結合する標的部位に結合することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325もしくは364~366のいずれか1つを含むeTFをコードする核酸配列;(ii)配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325もしくは364~366のいずれか1つを有するeTFの機能的断片をコードする核酸;または(iii)配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325もしくは364~366のいずれか1つを有するeTFに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、eTFは、SCN1Aを上方調節することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合に内因性SCN1Aを上方調節することが可能なゲノム標的部位に結合するDBDをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、391~409もしくは423~435のいずれか1つを含むDBDをコードする核酸配列;(ii)配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、391~409もしくは423~435のいずれか1つを有するDBDの機能的断片をコードする核酸;または(iii)配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、391~409もしくは423~435のいずれか1つを有するDBDに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、DBDは、配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、391~409もしくは423~435のいずれか1つが結合する標的部位に結合することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合に内因性SCN1Aを上方調節することが可能なゲノム標的部位に結合するDBDをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号135、371、372もしくは376のいずれか1つを含むDBDをコードする核酸配列;(ii)配列番号135、371、372もしくは376のいずれか1つを有するDBDの機能的断片をコードする核酸;または(iii)配列番号135、371、372もしくは376のいずれか1つを有するDBDに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、DBDは、配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376もしくは391~409のいずれか1つが結合する標的部位に結合することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性GRNを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号10、16、59~60、63、64、72~73、76、77もしくは337~350のいずれか1つを含むeTFをコードする核酸配列;(ii)配列番号10、16、59~60、63、64、72~73、76、77もしくは337~350のいずれか1つを有するeTFの機能的断片をコードする核酸;または(iii)配列番号10、16、59~60、63、64、72~73、76、77もしくは337~350のいずれか1つを有するeTFに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、eTFは、GRNを上方調節することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、本明細書で開示されるeTFが結合した場合に内因性GRNを上方調節することが可能なゲノム標的部位に結合するDBDをコードするポリヌクレオチドを提供し、ここで、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号26、32、86~89、93、165~171もしくは377~390のいずれか1つを含むDBDをコードする核酸配列;(ii)配列番号26、32、86~89、93、165~171もしくは377~390のいずれか1つを有するDBDの機能的断片をコードする核酸;または(iii)配列番号26、32、86~89、93、165~171もしくは377~390のいずれか1つを有するDBDに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有するeTFをコードする核酸であって、DBDは、配列番号26、32、86~89、93、165~171もしくは377~390のいずれか1つが結合する標的部位に結合することが可能である、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号353~363もしくは454のいずれかを有する核酸配列;(ii)配列番号442~453のいずれか1つを有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸であって、ポリヌクレオチドは、SCN1Aを上方調節することが可能なeTFをコードする、核酸。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号353を有する核酸配列;(ii)配列番号442を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号305を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号354を有する核酸配列;(ii)配列番号443を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号306を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号355を有する核酸配列;(ii)配列番号444を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号308を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号356を有する核酸配列;(ii)配列番号445を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号313を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号357を有する核酸配列;(ii)配列番号451を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号314を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号358を有する核酸配列;(ii)配列番号448を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号315を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号359を有する核酸配列;(ii)配列番号446を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号316を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号360を有する核酸配列;(ii)配列番号447を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号317を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号361を有する核酸配列;(ii)配列番号450を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号318を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号362を有する核酸配列;(ii)配列番号449を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号319を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号454を有する核酸配列;(ii)配列番号452を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号440を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1Aを調節することが可能なeTFをコードするポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドは、以下のいずれか1つを含む:(i)配列番号363を有する核酸配列;(ii)配列番号453を有する核酸配列;(iii)(i)もしくは(ii)の配列のいずれか1つの機能的断片を有する核酸;または(iv)(i)、(ii)もしくは(iii)の配列のいずれか1つに対して少なくとも70%、75%、80%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくはそれよりも高い配列同一性を有する核酸。例示的な実施形態では、かかるポリヌクレオチドは、配列番号325を有するeTF、またはSCN1Aを上方調節することが可能なその機能的断片もしくはバリアントをコードする。
発現カセット
別の態様では、本出願は、本明細書で提供されるeTFをコードするポリヌクレオチドおよび1つまたは複数の調節エレメントを含む発現カセットを提供する。
ある特定の実施形態では、本明細書で開示されるeTFをコードするポリヌクレオチドは、eTFをコードする配列に加えて1つまたは複数の調節エレメントを含む発現カセットの一部である。例示的な実施形態では、本明細書で開示されるeTFをコードするポリヌクレオチドは、細胞においてeTFの発現を駆動することが可能なように、eTFをコードする配列の上流に置かれたプロモーターを含む発現カセットの一部である。
ある特定の実施形態では、本明細書で開示される発現カセットは、細胞においてeTFの発現を駆動することが可能なように、eTFをコードするポリヌクレオチドおよびeTFをコードする配列の上流に置かれた構成的プロモーターを含む。構成的プロモーターの例には、GAD2プロモーター、ヒトシナプシンプロモーター、CBAプロモーター、CMVプロモーター、minCMVプロモーター、TATAボックス、スーパーコア(super core)プロモーターもしくはEF1αプロモーター、またはそれらの組合せが含まれる。
ある特定の実施形態では、本明細書で開示される発現カセットは、eTFをコードするポリヌクレオチドおよび細胞におけるeTFの発現を駆動することが可能な短いプロモーターを含む。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される核酸分子に従う使用に適切な短いプロモーターは、500bp、450bp、400bp、350bp、300bp、250bp、225bp、200bp、175bp、150bp、145bp、140bp、135bp、130bp、125bp、120bp、115bp、110bp、105bp、100bp、95bp、90bp、85bp、80bpもしくは75bp未満、または約80~300bp、80~275bp、80~250bp、80~200bp、80~150bp、80~125bp、80~120bp、80~115bp、80~110bp、80~105bp、80~100bp、85~300bp、85~275bp、85~250bp、85~200bp、85~150bp、85~125bp、85~120bp、85~115bp、85~110bp、85~105bp、85~100bp、90~300bp、90~275bp、90~250bp、90~200bp、90~150bp、90~125bp、90~120bp、90~115bp、90~110bp、90~105bp、90~100bp、95~300bp、95~275bp、95~250bp、95~200bp、95~150bp、95~125bp、95~120bp、95~115bp、95~110bp、95~105bp、95~100bp、100~300bp、100~275bp、100~250bp、100~200bp、100~150bp、100~125bp、100~120bp、100~115bp、100~110bpもしくは100~105bpを含む。例示的な実施形態では、本明細書に記載される発現カセットに従う使用に適切な短いプロモーターは、約100~120bp、約117bpまたは約100bpを含む。
ある特定の実施形態では、本明細書で開示される発現カセットは、本明細書で開示されるeTFのいずれか1つをコードするポリヌクレオチドに作動可能に連結した、以下のいずれか1つを含むまたはそれからなる短いプロモーターを含む:(i)配列番号178;(ii)そのバリアントもしくは機能的断片;または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する核酸配列。短いプロモーター配列の他の例は、PCT公開番号WO2018/213786において見出され得る。
ある特定の実施形態では、本明細書で開示される発現カセットは、目的の細胞においてeTFの発現を選択的に駆動することが可能なように、eTFをコードするポリヌクレオチドおよびeTFをコードする配列の上流に置かれた細胞型選択的プロモーターを含む。ある特定の実施形態では、細胞型選択的プロモーターは、目的の任意の細胞型、例えば、心臓細胞、肝臓細胞、筋肉細胞、骨細胞、ニューロン、またはそれらの下位集団などについて選択的であり得る(例えば、かかる細胞型における発現を選択的に駆動し得る)。例示的な実施形態では、本明細書で開示される発現カセットは、PV細胞においてeTFの発現を選択的に駆動することが可能なように、eTFをコードするポリヌクレオチドおよびeTFをコードする配列の上流に置かれたPV選択的調節エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサーならびに/またはプロモーターおよびエンハンサー)を含む。PV選択的調節エレメントは、PVニューロンにおいて遺伝子発現を特異的にモジュレートする調節エレメントを指す。ある特定の実施形態では、PV選択的調節エレメントは、1つまたは複数の他のCNS細胞型と比較して、PVニューロンにおいて発現を増強する。ある特定の実施形態では、PV選択的調節エレメントは、オフターゲット細胞型において転写および/または翻訳プロセスを抑制する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、オフターゲット細胞型と比較して、PV細胞において選択的遺伝子発現を生じる。一部の場合には、オフターゲット細胞型には、興奮性ニューロン、非PV CNS細胞型および非ニューロンCNS細胞型が含まれるがこれらに限定されない。ある特定の実施形態では、PV選択的調節エレメントは、少なくとも1、2、3、4、5種またはそれよりも多くの非PV CNS細胞型にわたって、PVニューロンにおける選択的遺伝子発現をもたらす。一部の例では、非PV CNS細胞は、興奮性ニューロン、ドパミン作動性ニューロン、アストロサイト、ミクログリア、運動ニューロン、血管細胞、または非GABA作動性ニューロン(例えば、GAD2、GAD1、NKX2.1、DLX1、DLX5、SSTおよびVIPのうち1つまたは複数を発現しない細胞)、非PVニューロン(例えば、パルブアルブミンを発現しないGABA作動性ニューロン)、または他のCNS細胞(例えば、PV、GAD2、GAD1、NKX2.1、DLX1、DLX5、SSTおよびVIPのいずれも発現したことがないCNS細胞型)である。一部の場合には、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、非PV GABA作動性細胞と比較して、PVニューロンにおいて遺伝子発現における選択性の増加を生じる。一部の場合には、細胞型は、異なる細胞マーカー、形態(morphology)、表現型、遺伝子型、機能を有すること、および/または細胞型を分類するための任意の他の手段によって識別される。
PV選択的調節エレメントによって駆動される発現の選択性は、いくつかの方法で測定し得る。一実施形態では、PV細胞における遺伝子発現の非PV細胞を超える選択性は、PV選択的調節エレメントに作動可能に連結した遺伝子から検出可能なレベルの転写物を発現するPV細胞の数を、その遺伝子を発現する細胞の総数と比較することによって(例えば、その遺伝子を発現するPV 対 総細胞(PV+非PV細胞)の比)、測定し得る。例えば、PVニューロンについての選択性は、遺伝子発現を測定するためにPV選択的調節エレメントに作動可能に連結した蛍光タンパク質(例えば、eGFP)をコードする遺伝子および第2の蛍光標識(例えば、赤色蛍光タンパク質)に連結したPV細胞を同定する抗体(例えば、PVニューロンと特異的に相互作用する抗PV抗体)を使用する免疫組織化学に基づく共局在化アッセイを使用して決定することができる。PV細胞における発現の選択性は、PVおよびeGFPの両方を発現する細胞(例えば、PV細胞)の数を、eGFPを発現する細胞(例えば、PV細胞および非PV細胞)の総数によって除算し、100を乗算してパーセンテージに変換することによって、計算することができる。導入遺伝子を発現するPV細胞のパーセンテージが高くなるほど、調節エレメントは、PV細胞についてより選択的になる。ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、PV細胞における発現について高度に選択的であり得る。例えば、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、PVニューロンについて、約50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の、または約99%よりも高い選択性(例えば、PVニューロン/総細胞×100)を示し得る。
一部の場合には、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、短い。一部の場合には、PV選択的調節エレメントのサイズは、導入遺伝子および1つまたは複数のPV選択的調節エレメントの組み合わせたサイズが、ベクターのクローニング能を超えないように、ベクター、例えば、ウイルスベクターまたはrAAVのクローニング能と適合性である。一部の場合には、PV選択的調節エレメントは、最大で約2050bp、2000bp、1900bp、1800bp、1700bp、1600bp、1500bp、1400bp、1300bp、1200bp、1100bp、1000bp、900bp、800bp、700bp、600bp、500bp、400bp、300bp、200bpまたは100bpの長さを有する。一部の場合には、PV選択的調節エレメントは、約500~600bp、500~700bp、500~800bp、500~900bp、500~1000bpまたは500~1500bpの間である。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるPV選択的調節エレメントは、以下のいずれか1つを含むまたはそれからなる:(i)配列番号183~185および417;(ii)それらのバリアント、機能的断片もしくは組合せ;または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%もしくは99%の配列同一性を有する核酸配列。一部の場合には、調節エレメントは、配列番号183~185および417のいずれか1つを含む。PV選択的調節エレメントの他の例は、PCT公開番号WO2018/187363において見出され得る。
例示的な実施形態では、本出願は、PV選択的調節エレメントの制御下に、SCN1A eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183~185または417のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを有するDBDを含むSCN1A eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号135、371~372または376。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183~185または417のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを含むSCN1A eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325または364~366。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183~185または417のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを含む核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号353~363。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183または185のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを有するDBDを含むSCN1A eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号135、371、372または376。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183または185のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを含むSCN1A eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号6~9、13~15、57~58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325または364~366。ある特定の実施形態では、本出願は、配列番号183または185のいずれか1つを有するPV選択的調節エレメントの制御下に、以下の配列のいずれか1つを含む核酸配列を含む発現カセットを提供する:配列番号353~363。
ある特定の実施形態では、本出願は、細胞型選択的調節エレメントの制御下に、GRN eTFをコードする核酸配列を含む発現カセットを提供する。ある特定の実施形態では、細胞型選択的調節エレメントは、他の細胞型(例えば、非CNS細胞)と比較して、中枢神経系細胞、前頭皮質細胞、グリア細胞、ミクログリア細胞、プルキンエ細胞、錐体細胞(例えば、ベッツ細胞)、運動ニューロン、大脳皮質ニューロンおよび線条体細胞からなる群から選択される細胞においてより高いレベルでGRNを上方調節するeTFの発現を駆動し得る。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される発現カセットは、プロモーターに加えて、1つまたは複数の(one more)さらなる調節エレメント、例えば、転写の開始または終結に関連する配列、エンハンサー配列、および効率的なRNAプロセシングシグナルなどを含み得る。例示的な調節エレメントには、例えば、イントロン、エンハンサー、UTR、安定性エレメント、WPRE配列、Kozakコンセンサス配列、翻訳後応答エレメント、microRNA結合部位もしくはポリアデニル化(ポリA)配列、またはそれらの組合せが含まれる。調節エレメントは、遺伝子発現の転写段階、転写後段階または翻訳段階において遺伝子発現をモジュレートするように機能し得る。RNAレベルにおいて、調節は、翻訳(例えば、翻訳のためにmRNAを安定化する安定性エレメント)、RNA切断、RNAスプライシングおよび/または転写終結のレベルにおいて生じ得る。種々の実施形態では、調節エレメントは、コード領域に、目的の細胞型における遺伝子発現選択性を増加させる、RNA転写物が産生される速度を増加させる、産生されたRNAの安定性を増加させる、および/またはRNA転写物からのタンパク質合成の速度を増加させる転写因子を動員し得る。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される発現カセットは、ポリA配列をさらに含む。適切なポリA配列には、例えば、約75bp長である人工ポリA(PA75)(例えば、WO2018/126116を参照のこと)、ウシ成長ホルモンポリA、SV40初期ポリAシグナル、SV40後期ポリAシグナル、ウサギベータグロビンポリA、HSVチミジンキナーゼポリA、プロタミン遺伝子ポリA、アデノウイルス5 EIbポリA、成長ホルモンポリAまたはPBGDポリAが含まれる。例示的な実施形態では、本明細書で提供される発現カセットにおける使用に適切なポリA配列は、hGHポリA(配列番号327)または合成ポリA(配列番号326)である。典型的には、ポリA配列は、本明細書に記載される発現カセット中で、eTFをコードするポリヌクレオチドの下流に位置する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される発現カセットは、1つまたは複数の核局在化シグナル(NLS)をコードする1つまたは複数の核酸配列をさらに含む。任意のNLSペプチドが結合しているタンパク質の細胞核中へのインポートを促進する任意のNLSペプチドが使用し得る。NLSの例には、例えば、SV40ラージT抗原NLS、ヌクレオプラスミンNLS、EGL-13 NLS、c-Myc NLSおよびTUSタンパク質NLSが含まれる。例えば、C. Dingwall et al., J. Cell Biol. 107: 841-9 (1988);J.P. Makkerh et al., Curr Biol. 6: 1025-7 (1996);およびM. Ray et al., Bioconjug. Chem. 26: 1004-7 (2015)を参照のこと。NLSは、eTFタンパク質配列上のどこにでも配置してよいが、好ましい実施形態では、eTFのN末端またはeTFのドメインにコンジュゲートする。例示的な実施形態では、本明細書で提供される核酸カセットは、eTFのN末端に融合したNLSを有するeTFをコードする。他の実施形態では、本明細書で提供される核酸カセットは、eTFのN末端に融合した第1のNLSおよびeTFのDBDとTADドメインとの間に位置する第2のNLSを有するeTFをコードする。
発現ベクター
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される発現カセットは、発現ベクター中に組み入れ得る。発現ベクターは、トランスフェクションまたは形質導入を介して標的細胞に発現カセットを送達するために使用し得る。ベクターは、組み込みまたは非組み込みベクターであり得、これは、宿主細胞のゲノム中に発現カセットまたは導入遺伝子を組み込むベクターの能力を指す。発現ベクターの例には、以下が含まれるがこれらに限定されない:(a)非ウイルスベクター、例えば、直鎖状オリゴヌクレオチドおよび環状プラスミドを含む核酸ベクター;人工染色体、例えば、ヒト人工染色体(HAC)、酵母人工染色体(YAC)および細菌人工染色体(BACまたはPAC);エピソームベクター;トランスポゾン(例えば、PiggyBac);ならびに(b)ウイルスベクター、例えば、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクターおよびアデノ随伴ウイルスベクター。
発現ベクターは、直鎖状オリゴヌクレオチドまたは環状プラスミドであり得、物理的方法および化学的方法を含む種々のトランスフェクション法を介して、細胞に送達し得る。物理的方法は、一般に、遺伝子材料の細胞内送達を促進するにあたって、細胞膜障壁に対抗するために物理的力を使用する送達の方法を指す。物理的方法の例には、針の使用、弾道DNA(ballistic DNA)、電気穿孔、ソノポレーション(sonoporation)、フォトポレーション(photoporation)、マグネトフェクションおよびハイドロポレーション(hydroporation)が含まれる。化学的方法は、一般に、化学的担体が核酸分子を細胞に送達する方法を指し、これには、無機粒子、脂質に基づくベクター、ポリマーに基づくベクターおよびペプチドに基づくベクターが含まれ得る。
一部の実施形態では、発現ベクターは、カチオン性脂質(例えば、カチオン性リポソーム)を使用して、標的細胞に投与される。種々の型の脂質が、遺伝子送達、例えば、脂質ナノエマルジョン(例えば、これは、乳化剤によって安定化した別の不混和性液体中の1つの不混和性液体の分散物である)または固体脂質ナノ粒子などについて調査されている。
一部の実施形態では、発現ベクターは、ペプチドに基づく送達ビヒクルを使用して、標的細胞に投与される。ペプチドに基づく送達ビヒクルは、送達される遺伝子材料を保護する、特異的細胞受容体を標的化する、エンドソーム膜を破壊する、および遺伝子材料を核中に送達するという利点を有し得る。一部の実施形態では、発現ベクターは、ポリマーに基づく送達ビヒクルを使用して、標的細胞に投与される。ポリマーに基づく送達ビヒクルは、天然のタンパク質、ペプチドおよび/もしくは多糖または合成ポリマーを含み得る。一実施形態では、ポリマーに基づく送達ビヒクルは、ポリエチレンイミン(PEI)を含む。PEIは、アニオン性細胞表面残基に結合しエンドサイトーシスを介して細胞中に持ち込まれる正に荷電した粒子へと、DNAを凝縮させ得る。他の実施形態では、ポリマーに基づく送達ビヒクルは、ポリ-L-リシン(PLL)、ポリ(DL-乳酸)(PLA)、ポリ(DL-ラクチド-コ-グリコシド)(PLGA)、ポリオルニチン、ポリアルギニン、ヒストン、プロタミン、デンドリマー、キトサン、デキストランの合成アミノ誘導体、および/またはカチオン性アクリルポリマーを含み得る。ある特定の実施形態では、ポリマーに基づく送達ビヒクルは、ポリマー、例えば、PEGおよびPLLなどの混合物を含み得る。
ある特定の実施形態では、発現ベクターは、遺伝子治療に適切なウイルスベクターであり得る。ウイルス遺伝子治療ベクターまたは遺伝子送達ベクターの好ましい特徴には、再現性よく安定に繁殖および高い力価まで精製される能力;標的化された送達を媒介する能力(例えば、他の場所での広いベクター散在なしに目的の組織または臓器に導入遺伝子を特異的に送達する能力);ならびに有害な副作用を誘導することなしに遺伝子送達および導入遺伝子発現を媒介する能力が含まれ得る。
いくつかの型のウイルス、例えば、アデノ随伴ウイルスと呼ばれる非病原性パルボウイルスが、ウイルス感染経路を利用し、但し複製および毒性をもたらし得るウイルス遺伝子の引き続く発現を回避することによって、遺伝子治療を目的として操作により作製されている。かかるウイルスベクターは、ウイルスゲノムからコード領域の全てまたは一部を欠失させるが、機能、例えば、ウイルスカプシド中へのベクターゲノムのパッケージングまたは宿主クロマチン中へのベクター核酸(例えば、DNA)の組み込みのために必要であり得るインタクトな配列(例えば、末端反復配列)を残すことによって得ることができる。
種々の実施形態では、適切なウイルスベクターには、レトロウイルス(例えば、A型、B型、C型およびD型ウイルス)、アデノウイルス、パルボウイルス(例えば、アデノ随伴ウイルス即ちAAV)、コロナウイルス、マイナス鎖RNAウイルス、例えば、オルソミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルス)、ラブドウイルス(例えば、狂犬病および水疱性口内炎ウイルス)、パラミクソウイルス(例えば、麻疹およびセンダイ)、プラス鎖RNAウイルス、例えば、ピコルナウイルスおよびアルファウイルス、ならびにアデノウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス1型および2型、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルス)およびポックスウイルス(例えば、ワクシニア、鶏痘およびカナリアポックス)を含む二本鎖DNAウイルスが含まれる。レトロウイルスの例には、トリ白血症肉腫ウイルス、ヒトTリンパ球向性ウイルス1型(HTLV-1)、ウシ白血病ウイルス(BLV)、レンチウイルスおよびスプーマウイルスが含まれる。他のウイルスには、例えば、ノーウォークウイルス、トガウイルス、フラビウイルス、レオウイルス、パポバウイルス、ヘパドナウイルスおよび肝炎ウイルスが含まれる。ウイルスベクターは、宿主ゲノム中に組み込まれるそれらの能力に従って、2つの群 - 組み込みおよび非組み込みに分類され得る。オンコレトロウイルス(oncoretrovirus)およびレンチウイルスは、宿主細胞クロマチン中に組み込まれ得るが、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルスおよびヘルペスウイルスは、細胞核中で染色体外エピソームとして優勢に存続する。
ある特定の実施形態では、適切なウイルスベクターは、レトロウイルスベクターである。レトロウイルスは、レトロウイルス科のウイルスを指す。レトロウイルスの例には、オンコレトロウイルス、例えば、マウス白血病ウイルス(MLV)、およびレンチウイルス、例えば、ヒト免疫不全ウイルス1(HIV-1)が含まれる。レトロウイルスゲノムは、一本鎖(ss)RNAであり、シスまたはトランスで提供され得る種々の遺伝子を含む。例えば、レトロウイルスゲノムは、遺伝子発現、逆転写および宿主染色体中への組み込みのためのエレメントと共に、シス作用性配列、例えば、2つの長い末端反復(LTR)を含み得る。他の成分には、新たに形成されたビリオン中への特異的RNAパッケージングのためのパッケージングシグナル(プサイ即ちψ)、および逆転写の間のプラス鎖DNA合成の開始の部位であるポリプリントラクト(PPT)が含まれる。さらに、レトロウイルスゲノムは、gag、polおよびenv遺伝子を含み得る。gag遺伝子は、構造タンパク質をコードし、pol遺伝子は、ssRNAに付随しウイルスRNAのDNAへの逆転写を実行する酵素をコードし、env遺伝子は、ウイルスエンベロープをコードする。一般に、gag、polおよびenvは、ウイルスの複製およびパッケージングのためにトランスで提供される。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供されるレトロウイルスベクターは、レンチウイルスベクターであり得る。少なくとも5つの血清群または血清型のレンチウイルスが認識されている。異なる血清型のウイルスは、ある特定の細胞型および/または宿主に示差的に感染し得る。レンチウイルスには、例えば、霊長類レトロウイルスおよび非霊長類レトロウイルスが含まれる。霊長類レトロウイルスには、HIVおよびサル免疫不全ウイルス(SIV)が含まれる。非霊長類レトロウイルスには、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、ウシ免疫不全ウイルス(BIV)、ヤギ関節炎脳炎ウイルス(CAEV)、ウマ伝染性貧血ウイルス(EIAV)およびビスナウイルスが含まれる。レンチウイルスまたはレンチベクターは、静止状態の細胞を形質導入することが可能であり得る。オンコレトロウイルスベクターと同様、レンチベクターの設計は、シス作用性配列およびトランス作用性配列の分離に基づき得る。
ある特定の実施形態では、本出願は、最適化された治療的レトロウイルスベクターによる送達のために設計された発現ベクターを提供する。レトロウイルスベクターは、左(5’)LTR;ウイルスのパッケージングおよび/または核インポートを補助する配列;プロモーター;必要に応じて1つまたは複数のさらなる調節エレメント(例えば、エンハンサーまたはポリA配列など);必要に応じてレンチウイルス逆応答エレメント(RRE);eTFをコードする配列に作動可能に連結したPV選択的調節エレメントを含む構築物;必要に応じてインスレーター;ならびに右(3’)レトロウイルスLTRを含むレンチウイルスであり得る。
例示的な実施形態では、本明細書で提供されるウイルスベクターは、アデノ随伴ウイルス(AAV)である。AAVは、ヒトおよび一部の他の霊長類種に感染する小さい複製欠損非エンベロープ型動物ウイルスである。AAVは、ヒト疾患を引き起こさないことが公知であり、軽度の免疫応答を誘導する。AAVベクターはまた、宿主細胞ゲノム中に組み込まれることなしに、分裂細胞および静止状態の細胞の両方に感染できる。
AAVゲノムは、約4.7kb長の直鎖状一本鎖DNAからなる。ゲノムは、約145bp長の逆位末端反復(ITR)配列が隣接する2つのオープンリーディングフレーム(ORF)からなる。ITRは、パリンドローム配列を含む5’末端におけるヌクレオチド配列(5’ITR)および3’末端に位置するヌクレオチド配列(3’ITR)からなる。これらのITRは、相補的塩基対合によって、第2鎖合成のためのDNA複製の開始の間にプライマーとして機能するT字型ヘアピン構造を形成するように折り畳まれることによって、シスで機能する。2つのオープンリーディングフレームは、ビリオンの複製およびパッケージングに関与するrep遺伝子およびcap遺伝子をコードする。例示的な実施形態では、本明細書で提供されるAAVベクターは、rep遺伝子もcap遺伝子も含まない。かかる遺伝子は、以下にさらに記載されるように、ビリオンを産生するためにトランスで提供され得る。
ある特定の実施形態では、AAVベクターは、スタッファー核酸を含み得る。一部の実施形態では、スタッファー核酸は、緑色蛍光タンパク質またはカナマイシンもしくはアンピシリンなどの抗生物質耐性遺伝子をコードし得る。ある特定の実施形態では、スタッファー核酸は、ITR配列の外側に配置してよい(例えば、5’ITR配列と3’ITR配列との間に位置するeTF導入遺伝子配列および調節配列と比較して)。
AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12およびAAV13を含む種々の血清型のAAVが存在する。これらの血清型は、それらのトロピズム、またはそれらが感染する細胞の型が異なる。AAVは、複数の血清型由来のゲノムおよびカプシドを含み得る(例えば、シュードタイプ)。例えば、AAVは、血清型5または血清型9由来のカプシド中にパッケージングされた血清型2のゲノム(例えば、ITR)を含み得る。シュードタイプは、形質導入効率を改善し得るだけでなく、トロピズムを変更させ得る。
一部の場合には、血液脳関門を横断できまたはCNSの細胞に感染できるAAV血清型が好ましい。一部の場合には、AAV9またはそのバリアントが、SCN1Aを上方調節するeTFをコードする導入遺伝子に作動可能に連結したPV選択的調節エレメントを含む本開示の発現カセットを送達するために使用される。
例示的な実施形態では、本出願は、AAVによる送達のために設計された発現ベクターを提供する。AAVは、任意の血清型、例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV3b、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、AAV-DJ、またはキメラ、ハイブリッドもしくはバリアントAAVであり得る。AAVはまた、自己相補的AAV(scAAV)であり得る。ある特定の実施形態では、AAVによる送達のために設計された発現ベクターは、5’ITRおよび3’ITRを含む。ある特定の実施形態では、AAVによる送達のために設計された発現ベクターは、5’ITR、プロモーター、eTFをコードする導入遺伝子、および3’ITRを含む。ある特定の実施形態では、AAVによる送達のために設計された発現ベクターは、5’ITR、エンハンサー、プロモーター、eTFをコードする導入遺伝子、ポリA配列、および3’ITRを含む。例示的なAAV発現ベクターは、図36および図37に示される。
宿主細胞
別の態様では、本発明は、本発明のeTFをコードする発現カセットまたは発現ベクターを含む宿主細胞に関する。宿主細胞は、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞または哺乳動物細胞であり得る。例示的な実施形態では、宿主細胞は、目的のウイルスによる感染に対して感受性であり、in vitroでの培養に適した任意の細胞系を指す。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、ex vivo遺伝子治療を目的として使用し得る。かかる実施形態では、細胞に、本発明のeTFをコードする配列を含む核酸分子または発現ベクターをトランスフェクトし、患者または対象中に引き続いて移植する。移植された細胞は、自家、同種または異種の起源を有し得る。臨床使用のために、細胞単離は、一般に、優良医薬品製造基準(GMP)条件下で実施される。移植前に、細胞の品質、および微生物もしくは他の夾雑物の非存在が、典型的にはチェックされ、放射線および/または免疫抑制処理などによるプレコンディショニングが実施され得る。さらに、宿主細胞は、細胞の増殖および/または分化を刺激するために、成長因子と一緒に移植され得る。
ある特定の実施形態では、宿主細胞は、ex vivo遺伝子治療に使用し得る。好ましくは、この細胞は、真核生物細胞、例えば、哺乳動物細胞であり、これらには、ヒト、非ヒト霊長類、例えば、類人猿;チンパンジー;サルおよびオランウータン、イヌおよびネコを含む飼い慣らされた動物、ならびに家畜、例えば、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジおよびヤギ、またはマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ハムスターが含まれるがこれらに限定されない他の哺乳動物種などが含まれるがこれらに限定されない。当業者は、移植される患者または対象に従って、より適切な細胞を選択する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、自己再生特性および多能性特性を有する細胞、例えば、幹細胞または人工多能性幹細胞であり得る。幹細胞は、好ましくは、間葉系幹細胞である。間葉系幹細胞(MSC)は、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞または筋細胞の少なくとも1つへと分化することが可能であり、任意の型の組織から単離され得る。一般に、MSCは、骨髄、脂肪組織、臍帯または末梢血から単離される。それを得るための方法は、当業者に周知である。人工多能性幹細胞(iPS細胞またはiPSCとしても公知)は、成体細胞から直接生成され得る多能性幹細胞の型である。Yamanakaらは、Oct3/4、Sox2、Klf4およびc-Myc遺伝子をマウスおよびヒトの線維芽細胞中に移入し、細胞にそれらの遺伝子を発現させることによって、iPS細胞を誘導した(WO2007/069666)。Thomsonらは、引き続いて、Klf4およびc-Mycの代わりにNanogおよびLin28を使用してヒトiPS細胞を産生した(WO2008/118820)。
例示的な実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、パッケージング細胞である。この細胞は、接着細胞または浮遊細胞であり得る。パッケージング細胞、およびヘルパーベクターまたはウイルスまたはDNA構築物(複数可)は、ウイルスベクターの完全な複製およびパッケージングに必要とされる全ての欠けた機能をトランスで一緒に提供する。
好ましくは、このパッケージング細胞は、真核生物細胞、例えば、サル、ヒト、イヌおよびげっ歯類の細胞を含む哺乳動物細胞である。ヒト細胞の例は、PER.C6細胞(WO01/38362)、MRC-5(ATCC CCL-171)、WI-38(ATCC CCL-75)、HEK-293細胞(ATCC CRL-1573)、HeLa細胞(ATCC CCL2)および胎仔アカゲザル肺細胞(ATCC CL-160)である。非ヒト霊長類細胞の例は、Vero細胞(ATCC CCL81)、COS-1細胞(ATCC CRL-1650)またはCOS-7細胞(ATCC CRL-1651)である。イヌ細胞の例は、MDCK細胞(ATCC CCL-34)である。げっ歯類細胞の例は、ハムスター細胞、例えば、BHK21-F、HKCC細胞またはCHO細胞である。
哺乳動物供給源の代替として、本発明における使用のための細胞系は、トリ供給源、例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラまたはキジに由来し得る。トリ細胞系の例には、トリ胚性幹細胞(WO01/85938およびWO03/076601)、不死化アヒル網膜細胞(WO2005/042728)、およびニワトリ細胞(WO2006/108846)またはアヒル細胞、例えば、EB66細胞系(WO2008/129058およびWO2008/142124)を含むトリ胚性幹細胞由来細胞が含まれる。
別の実施形態では、この宿主細胞は、昆虫細胞、例えば、SF9細胞(ATCC CRL-1711)、Sf21細胞(IPLB-Sf21)、MG1細胞(BTI-TN-MG1)またはHigh Five(商標)細胞(BTI-TN-5B1-4)である。
ある特定の実施形態では、本発明の組換えAAVベクター/ゲノム(例えば、eTFをコードする配列を含む)を含む本明細書で提供される宿主細胞は、1つまたは複数のさらなる核酸構築物、例えば、(i)rep遺伝子およびcap遺伝子をコードするがITR配列を有さない核酸構築物(例えば、AAVヘルパープラスミド);ならびに/または(ii)AAV複製に必要なアデノウイルス機能を提供する核酸構築物(例えば、プラスミド)、などをさらに含み得る。例示的な実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、以下を含む:i)本発明のeTFをコードする配列を含む発現ベクター(即ち、組換えAAVゲノム);ii)ITR配列を有さない、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子をコードする核酸構築物;ならびにiii)アデノウイルスヘルパー遺伝子(以下にさらに記載される)を含む核酸構築物。
ある特定の実施形態では、rep遺伝子、cap遺伝子およびアデノウイルスヘルパー遺伝子を、単一のプラスミド上で組み合すことができる(Blouin V et al. J Gene Med. 2004; 6(suppl): S223-S228;Grimm D. et al. Hum. Gene Ther. 2003; 7: 839-850)。従って、別の例示的な実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、以下を含む:i)本発明のeTFをコードする配列を含む発現ベクター(即ち、組換えAAVゲノム);ならびにii)ITR配列を有さない、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子をコードし、アデノウイルスヘルパー遺伝子をさらに含むプラスミド。
別の実施形態では、本明細書で提供される宿主細胞は、以下を含む:a)本発明のeTFをコードする配列を含む発現ベクター(即ち、組換えAAVゲノム);b)ITR配列を有さない、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子をコードするプラスミド;ならびにc)アデノウイルスヘルパー遺伝子E2a、E4およびVAのRNAを含むプラスミド;ここで、共トランスフェクションは、アデノウイルスE1遺伝子を構成的に発現しそれをトランス補完する(transcomplement)細胞、好ましくは哺乳動物細胞、例えば、HEK-293細胞(ATCC CRL-1573)において実施される。
ある特定の実施形態では、AAVベクターの大規模産生に適切な宿主細胞は、組換えバキュロウイルスの組合せが感染し得る昆虫細胞である(Urabe et al. Hum. Gene Ther. 2002; 13: 1935-1943)。例えば、SF9細胞を、パッケージングされるAAV rep、AAV capおよびAAVベクターをそれぞれが発現する3つのバキュロウイルスベクターで共感染させ得る。これらの組換えバキュロウイルスベクターは、ウイルスの複製および/またはパッケージングに必要とされるウイルスヘルパー遺伝子機能を提供する。
本発明に従う遺伝子治療のためのビリオンの構築および産生のためのさらなるガイダンスは、Viral Vectors for Gene Therapy, Methods and Protocols. Series: Methods in Molecular Biology, Vol. 737. Merten and Al-Rubeai (Eds.); 2011 Humana Press (Springer);Gene Therapy. M. Giacca. 2010 Springer-Verlag;Heilbronn R. and Weger S. Viral Vectors for Gene Transfer: Current Status of Gene Therapeutics. In: Drug Delivery, Handbook of Experimental Pharmacology 197; M. Schafer-Korting (Ed.). 2010 Springer-Verlag; pp. 143-170;Adeno-Associated Virus: Methods and Protocols. R. O. Snyder and P. Moulllier (Eds). 2011 Humana Press (Springer);Bunning H. et al. Recent developments in adeno-associated virus technology. J. Gene Med. 2008; 10:717-733;およびAdenovirus: Methods and Protocols. M. Chillon and A. Bosch (Eds.); Third. Edition. 2014 Humana Press (Springer)において見出され得る。
ビリオンおよびビリオンを産生する方法
ある特定の実施形態では、本出願は、本発明のeTFをコードする配列を含むウイルスベクターを含むウイルス粒子を提供する。用語「ウイルス粒子」および「ビリオン」は、本明細書で相互交換可能に使用され、カプシド内、場合によっては、例えば、レトロウイルスについては、カプシドを取り囲む脂質エンベロープ内にパッケージングされたウイルスゲノム(例えば、ウイルス発現ベクター)を含む感染性の、典型的には複製欠損性のウイルス粒子に関する。「カプシド」は、ウイルスゲノムが中にパッケージングされる構造を指す。カプシドは、タンパク質でできた数個のオリゴマー構造サブユニットからなる。例えば、AAVは、3つのカプシドタンパク質:VP1、VP2およびVP3の相互作用によって形成された正二十面体カプシドを有する。一実施形態では、本明細書で提供されるビリオンは、本明細書に記載されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したPV選択的調節エレメントを含むAAVベクターをタンパク質シェル中にパッケージングすることによって得られた、組換えAAVビリオン即ちrAAVビリオンである。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される組換えAAVビリオンは、同じ特定の血清型のAAVに対応する天然のCapタンパク質によって形成されるウイルス粒子中に、特定のAAV血清型に由来するAAVゲノムをカプシド封入することによって調製され得る。他の実施形態では、本明細書で提供されるAAVウイルス粒子は、異なる血清型由来のタンパク質中にパッケージングされた所与のAAV血清型のITR(複数可)を含むウイルスベクターを含む。例えば、Bunning H et al. J Gene Med 2008; 10: 717-733を参照のこと。例えば、所与のAAV血清型由来のITRを有するウイルスベクターは、以下へとパッケージングされ得る:a)同じもしくは異なるAAV血清型に由来するカプシドタンパク質から構成されるウイルス粒子(例えば、AAV2のITRおよびAAV9のカプシドタンパク質;AAV2のITRおよびAAV8のカプシドタンパク質;など);b)異なるAAV血清型もしくは変異体由来のカプシドタンパク質の混合物から構成されるモザイクウイルス粒子(例えば、AAV1およびAAV9のカプシドタンパク質と共にAAV2のITR);c)異なるAAV血清型もしくはバリアント間でのドメイン交換によって短縮されたカプシドタンパク質から構成されるキメラウイルス粒子(例えば、AAV9ドメインを有するAAV8のカプシドタンパク質と共にAAV2のITR);またはd)標的細胞特異的受容体とのストリンジェントな相互作用を可能にする選択的結合ドメインを呈するように操作された標的化されたウイルス粒子(例えば、ペプチドリガンドの挿入によって遺伝的に短縮されたAAV9のカプシドタンパク質と共にAAV5のITR;またはカプシド表面へのペプチドリガンドのカップリングによって非遺伝的に改変されたAAV9のカプシドタンパク質)。
当業者は、本明細書で提供されるAAVビリオンが、任意のAAV血清型のカプシドタンパク質を含み得ることを理解する。一実施形態では、ウイルス粒子は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV8およびAAV9からなる群から選択されるAAV血清型由来のカプシドタンパク質を含み、これらは、CNSへの送達のためにより適切である(M. Hocquemiller et al., Hum Gene Ther 27(7): 478-496 (2016))。特定の実施形態では、ウイルス粒子は、本発明の発現カセットを含み、ここで、発現カセットの5’ITRおよび3’ITR配列は、AAV2血清型のものであり、カプシドタンパク質は、AAV9血清型のものである。
トランスフェクション、安定な細胞系産生、ならびにアデノウイルス-AAVハイブリッド、ヘルペスウイルス-AAVハイブリッド(Conway, J E et al., (1997) J. Virology 71(11):8780-8789)およびバキュロウイルス-AAVハイブリッドを含む感染性ハイブリッドウイルス産生系を含む多数の方法が、rAAVビリオンの産生のために当該分野で公知である。rAAVウイルス粒子の産生のためのrAAV産生培養は、全て以下を必要とする;1)例えば、ヒト由来細胞系、例えば、HeLa、A549もしくは293細胞、または昆虫由来細胞系、例えば、バキュロウイルス産生系の場合にはSF-9を含む、適切な宿主細胞;2)野生型もしくは変異体アデノウイルス(例えば、温度感受性アデノウイルス)、ヘルペスウイルス、バキュロウイルス、またはヘルパー機能を提供するプラスミド構築物によって提供される、適切なヘルパーウイルス機能;3)AAVのrepおよびcapの遺伝子および遺伝子産物;4)AAV ITR配列が隣接する導入遺伝子(例えば、本明細書に記載されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター);ならびに5)rAAV産生を支持するための適切な培地および培地成分。
種々の実施形態では、本明細書に記載される宿主細胞は、以下の3つの成分を含む:(1)rep遺伝子およびcap遺伝子、(2)ヘルパー機能を提供する遺伝子、ならびに(3)導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書に記載されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)。AAV rep遺伝子、AAV cap遺伝子、およびヘルパー機能を提供する遺伝子は、これらの遺伝子をベクター、例えば、プラスミドなどの中に組み入れ、このベクターを宿主細胞中に導入することによって、細胞中に導入され得る。rep、capおよびヘルパー機能遺伝子は、同じプラスミドまたは異なるプラスミド中に組み入れ得る。好ましい実施形態では、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子は、1つのプラスミド中に組み入れ、ヘルパー機能を提供する遺伝子は、別のプラスミド中に組み入れる。ビリオン産生のための宿主細胞の創製のための種々のプラスミド(例えば、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子、ヘルパー機能、または導入遺伝子を含む)は、当該分野で周知の任意の適切な方法を使用することによって、細胞中に導入され得る。トランスフェクション法の例には、リン酸カルシウムによる共沈、DEAE-デキストラン、ポリブレン、電気穿孔、マイクロインジェクション、リポソーム媒介性融合、リポフェクション、レトロウイルス感染および遺伝子銃トランスフェクションが含まれるがこれらに限定されない。ある特定の実施形態では、rep遺伝子およびcap遺伝子、ヘルパー機能ならびに導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を提供するプラスミドは、細胞中に同時に導入され得る。別の実施形態では、rep遺伝子およびcap遺伝子ならびにヘルパー機能を提供するプラスミドは、導入遺伝子を含むプラスミドの導入の前または後に、細胞中に導入され得る。例示的な実施形態では、細胞に、以下の3つのプラスミドを同時にトランスフェクトする(例えば、三重トランスフェクション法):(1)導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を含むプラスミド、(2)AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子を含むプラスミド、ならびに(3)ヘルパー機能を提供する遺伝子を含むプラスミド。例示的な宿主細胞は、293、A549またはHeLa細胞であり得る。
他の実施形態では、(1)AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子、(2)ヘルパー機能を提供する遺伝子、ならびに(3)導入遺伝子、のうち1つまたは複数は、エピソームとして、および/またはパッケージング細胞のゲノム中に組み込まれて、パッケージング細胞によって保有され得る。一実施形態では、宿主細胞は、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子ならびにヘルパー機能が宿主細胞中で安定に維持されるパッケージング細胞であり得、宿主細胞に、導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を含むプラスミドを一過的にトランスフェクトする。別の実施形態では、宿主細胞は、AAVのrep遺伝子およびcap遺伝子が宿主細胞中で安定に維持されるパッケージング細胞であり、宿主細胞に、導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を含むプラスミドおよびヘルパー機能を含むプラスミドを一過的にトランスフェクトする。別の実施形態では、宿主細胞は、ヘルパー機能が宿主細胞中で安定に維持されるパッケージング細胞であり得、宿主細胞に、導入遺伝子(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を含むプラスミドならびにrep遺伝子およびcap遺伝子を含むプラスミドを一過的にトランスフェクトする。別の実施形態では、宿主細胞は、rep遺伝子およびcap遺伝子、ヘルパー機能ならびに導入遺伝子配列(例えば、ITRが隣接する本明細書で開示されるeTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)で安定にトランスフェクトした産生細胞系であり得る。例示的なパッケージング細胞および産生細胞は、293、A549またはHeLa細胞に由来し得る。
別の実施形態では、産生細胞系は、Repタンパク質およびCapタンパク質を提供するバキュロウイルス発現ベクターを感染させた昆虫細胞系(典型的にはSf9細胞)である。この系は、アデノウイルスヘルパー遺伝子を必要としない(Ayuso E, et al., Curr. Gene Ther. 2010, 10:423-436)。
用語「capタンパク質」は、本明細書で使用される場合、ネイティブAAV Capタンパク質(例えば、VP1、VP2、VP3)の少なくとも1つの機能的活性を有するポリペプチドを指す。capタンパク質の機能的活性の例には、カプシドの形成を誘導する能力、一本鎖DNAの蓄積を促進する能力、カプシド中へのAAV DNAのパッケージング(即ち、カプシド封入)を促進する能力、細胞受容体に結合する能力、および宿主細胞中へのビリオンの進入を促進する能力が含まれる。原則として、任意のCapタンパク質が、本発明の文脈において使用し得る。
capタンパク質は、AAVウイルスの宿主トロピズム、細胞、組織または臓器特異性、受容体の使用法、感染効率および免疫原性に対して影響を有することが報告されている。従って、rAAVにおける使用のためのAAV capは、例えば、対象の種(例えば、ヒトまたは非ヒト)、対象の免疫学的状態、長期もしくは短期処置への対象の適性、または特定の治療的適用(例えば、特定の疾患もしくは障害の処置、または特定の細胞、組織もしくは臓器への送達)を考慮して選択され得る。ある特定の実施形態では、capタンパク質は、AAV1、AAV2、AAV5、AAV8およびAAV9血清型からなる群のAAVに由来する。例示的な実施形態では、capタンパク質は、AAV9に由来する。
一部の実施形態では、本発明の方法における使用のためのAAV Capは、上述のAAV capまたはそのコード核酸のうち1つの変異誘発(即ち、挿入、欠失または置換による)によって生成され得る。一部の実施形態では、AAV capは、上述のAAV capのうち1つまたは複数に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%のまたはそれより高い類似性がある。
一部の実施形態では、AAV capは、上述のAAV capのうち2個、3個、4個またはそれよりも多くに由来するドメインを含むキメラである。一部の実施形態では、AAV capは、2個もしくは3個の異なるAAVまたは組換えAAVに由来するVP1、VP2およびVP3モノマーのモザイクである。一部の実施形態では、rAAV組成物は、上述のcapのうち1つよりも多くを含む。
一部の実施形態では、rAAVビリオンにおける使用のためのAAV capは、異種配列または他の改変を含むように操作される。例えば、選択的標的化または免疫回避を付与するペプチドまたはタンパク質配列が、capタンパク質中に操作により導入され得る。あるいは、またはさらに、capは、rAAVの表面がポリエチレングリコール化(即ち、ペグ化)されるように化学的に改変され得、これにより、免疫回避を促進し得る。capタンパク質はまた、(例えば、その天然の受容体結合を除去するために、または免疫原性エピトープをマスクするために)変異誘発され得る。
用語「repタンパク質」は、本明細書で使用される場合、ネイティブAAV repタンパク質(例えば、rep 40、52、68、78)の少なくとも1つの機能的活性を有するポリペプチドを指す。repタンパク質の機能的活性の例には、AAVのDNA複製起点の認識、結合およびニック形成を介してDNAの複製を促進すること、ならびにDNAヘリカーゼ活性を含む、タンパク質の生理学的機能に関連する任意の活性が含まれる。さらなる機能には、AAV(または他の異種)プロモーターからの転写のモジュレーション、および宿主染色体中へのAAV DNAの部位特異的組み込みが含まれる。特定の実施形態では、AAV rep遺伝子は、血清型AAV1、AAV2、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10またはAAVrh10由来;より好ましくは、AAV1、AAV2、AAV5、AAV8およびAAV9からなる群から選択されるAAV血清型由来であり得る。
一部の実施形態では、本発明の方法における使用のためのAAV repタンパク質は、上述のAAV repまたはそのコード核酸のうち1つの変異誘発(即ち、挿入、欠失または置換による)によって生成され得る。一部の実施形態では、AAV repは、上述のAAV repのうち1つまたは複数と少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%のまたはそれより高い類似性がある。
表現「ヘルパー機能」または「ヘルパー遺伝子」は、本明細書で使用される場合、複製のためにAAVが依存するウイルスタンパク質を指す。ヘルパー機能には、AAV遺伝子転写の活性化、ステージ特異的AAV mRNAスプライシング、AAV DNA複製、cap発現産物の合成、およびAAVカプシドアセンブリに関与するタンパク質が含まれるがこれらに限定されない、AAV複製に必要とされるタンパク質が含まれる。ウイルスに基づくアクセサリー機能は、公知のヘルパーウイルス、例えば、アデノウイルス、ヘルペスウイルス(単純ヘルペスウイルス1型以外)およびワクシニアウイルスのいずれかに由来し得る。ヘルパー機能には、アデノウイルスE1、E2a、VAおよびE4またはヘルペスウイルスUL5、ULB、UL52およびUL29、ならびにヘルペスウイルスポリメラーゼが含まれるがこれらに限定されない。好ましい実施形態では、複製のためにAAVが依存するタンパク質は、アデノウイルスに由来する。
一部の実施形態では、本発明の方法における使用のための、複製のためにAAVが依存するウイルスタンパク質は、上述のウイルスタンパク質またはそのコード核酸のうち1つの変異誘発(即ち、挿入、欠失または置換による)によって生成され得る。一部の実施形態では、ウイルスタンパク質は、上述のウイルスタンパク質のうち1つまたは複数に対して少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%もしくは99%のまたはそれより高い類似性がある。
複製のためにAAVが依存するcapタンパク質、repタンパク質およびウイルスタンパク質の機能をアッセイするための方法は、当該分野で周知である。
目的の導入遺伝子(例えば、eTFをコードする配列に作動可能に連結したプロモーター)を発現させるための宿主細胞を、AAVビリオンのアセンブリに適切な条件下で成長させることができる。ある特定の実施形態では、宿主細胞は、AAVビリオンのアセンブリおよび培地中へのビリオンの放出を促進するために、適切な期間にわたって成長させる。一般に、細胞を、約24時間、約36時間、約48時間、約72時間、約4日間、約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間または最大で約10日間にわたって成長させることができる。約10日後(または使用する培養条件および特定の宿主細胞に依存して、より早く)、産生のレベルは、一般に、有意に減少する。一般に、培養の時間は、ウイルス産生の観点から測定される。例えば、AAVの場合、ウイルス産生は、一般に、本明細書に記載されるように、適切な宿主細胞においてヘルパーウイルス機能を供給すると開始する。一般に、細胞は、ヘルパーウイルス感染の(またはウイルス産生が開始した)約48~約100時間後、好ましくは約48~約96時間後、好ましくは約72~約96時間後、好ましくは約68~約72時間後に回収される。
rAAV産生培養物は、利用されている特定の宿主細胞に適切な種々の条件(広い温度範囲にわたって、様々な期間にわたって、など)下で成長させることができる。rAAV産生培養物には、適切な接着依存性容器(attachment-dependent vessel)、例えば、ローラーボトル、ホローファイバーフィルター、マイクロキャリア、および充填床または流動床バイオリアクターなどにおいて培養することができる接着依存性培養物が含まれる。rAAVベクター産生培養物には、例えば、スピナーフラスコ、撹拌タンクバイオリアクター、および使い捨てシステム、例えば、Waveバッグシステムを含む種々の方法で培養することができる、浮遊に適応させ浮遊に適応されたた宿主細胞、例えば、HeLa、293およびSF-9細胞もまた含まれ得る。
当該分野で公知の適切な培地が、rAAVビリオンの産生のために使用し得る。これらの培地には、改変イーグル培地(MEM)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を含む、Hyclone LaboratoriesおよびJRHにが生産する培地が含まれるがこれらに限定されず、これらの各々は、その全体がこれにより参照により本明細書に組み込まれる。ある特定の実施形態では、rAAV産生培養培地には、0.5%~20%(v/vまたはw/v)のレベルの血清または血清由来組換えタンパク質が補充され得る。あるいは、rAAVベクターは、動物由来産物を含まない培地とも呼ばれ得る、無血清条件で産生され得る。
AAVビリオン産生を可能にするために宿主細胞を培養した後、得られたビリオンを、回収および精製することができる。ある特定の実施形態では、AAVビリオンは、(1)宿主細胞の溶解によって産生培養物の宿主細胞から、および/または(2)トランスフェクション後一定期間の後、好ましくは72時間後のこれらの細胞の培養培地から、得ることができる。rAAVビリオンは、産生培養物由来の使用済みの培地から回収され得るが、ただし、細胞は、インタクトな細胞から培地中へのrAAVビリオンの放出を引き起こす条件下で培養される(例えば、米国特許第6,566,118号を参照のこと)。細胞を溶解させる適切な方法もまた、当該分野で公知であり、これには、例えば、複数回の凍結/解凍サイクル、超音波処理、マイクロ流体化、ならびに化学物質、例えば、界面活性剤および/またはプロテアーゼによる処理が含まれる。
回収後、rAAVビリオンを、精製することができる。用語「精製した」は、本明細書で使用される場合、rAAVビリオンが天然に存在する場所またはそれらが当初そこから調製された場所にこれもまた存在し得る他の成分の少なくとも一部を欠くrAAVビリオンの調製物を含む。従って、例えば、精製したrAAVビリオンは、供給源混合物、例えば、培養溶解物または産生培養物上清からそれを富化するための単離技術を使用して調製され得る。富化は、例えば、溶液中に存在するDNase耐性粒子(DRP)もしくはゲノムコピー(gc)の割合で、または感染力によるなどの種々の方法で測定し得、あるいは供給源混合物中に存在する第2の潜在的に干渉性の物質、例えば、ヘルパーウイルス、培地成分などを含む産生培養夾雑物もしくは工程内夾雑物を含む夾雑物に関連して測定し得る。
ある特定の実施形態では、rAAV産生培養回収物は、宿主細胞デブリを除去するために清澄化され得る。一部の実施形態では、産生培養回収物は、種々の標準的な技術、例えば、遠心分離、または0.2μmもしくはそれよりも大きいポアサイズのフィルター(例えば、酢酸セルロースフィルターまたは一連のデプスフィルター)を介した濾過を使用して、清澄化され得る。
ある特定の実施形態では、rAAV産生培養回収物は、産生培養物中に存在する任意の高分子量DNAを消化するために、Benzonase(商標)でさらに処理される。一部の実施形態では、Benzonase(商標)消化は、標準的な条件、例えば、30分間~数時間の期間にわたって周囲~37℃の範囲の温度で1~2.5単位/mlの最終濃度のBenzonase(商標)の下で実施される。
ある特定の実施形態では、rAAVビリオンを、以下の精製ステップの1つまたは複数を使用して単離または精製することができる:平衡遠心分離;フロースルーアニオン交換濾過;rAAV粒子を濃縮するための接線流濾過(TFF);アパタイトクロマトグラフィーによるrAAV捕捉;ヘルパーウイルスの熱不活性化;疎水性相互作用クロマトグラフィーによるrAAV捕捉;サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)による緩衝液交換;ナノ濾過;およびアニオン交換クロマトグラフィー、カチオン交換クロマトグラフィーまたは親和性クロマトグラフィーによるrAAV捕捉。これらのステップは、単独で、種々の組合せで、または異なる順序で使用し得る。rAAV粒子を精製するための方法は、例えば、Xiao et al., (1998) Journal of Virology 72:2224-2232;米国特許第6,989,264号および同第8,137,948号;ならびにWO2010/148143において見出される。
ある特定の実施形態では、精製したAAVビリオンは、PBSに対して透析し、濾過し、-80℃で貯蔵することができる。ウイルスゲノムの力価は、検量線として線状化プラスミドDNAを使用する定量的PCRによって決定することができる(例えば、Lock M, et al., Hum. Gene Ther. 2010; 21:1273-1285を参照のこと)。
医薬組成物
ある特定の実施形態では、本出願は、eTFをコードする配列および薬学的に許容される担体を含む組成物を提供する。他の実施形態では、本出願は、eTFをコードする配列を含むビリオンおよび薬学的に許容される担体を提供する。例示的な実施形態では、かかる組成物は、遺伝子治療適用に適切である。医薬組成物は、好ましくは、製造および貯蔵の条件下で、無菌かつ安定である。無菌の溶液は、例えば、無菌の濾過メンブレンを介した濾過によって達成され得る。
医薬組成物中の許容される担体および賦形剤は、好ましくは、使用される投与量および濃度においてレシピエントにとって非毒性である。許容される担体および賦形剤には、バッファ、例えば、ホスフェート、シトレート、HEPESおよびTAE、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸およびメチオニン、防腐剤、例えば、塩化ヘキサメトニウム、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム(octadecyldimethylbenzyl ammonium chloride)、レゾルシノールおよび塩化ベンザルコニウム、タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチン、デキストランおよび免疫グロブリン、親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、ヒスチジンおよびリシン、ならびに炭水化物、例えば、グルコース、マンノース、スクロースおよびソルビトールが含まれ得る。本開示の医薬組成物は、注射可能な製剤の形態で非経口投与され得る。注射のための医薬組成物は、無菌の溶液または任意の薬学的に許容される液体をビヒクルとして使用して製剤化され得る。薬学的に許容されるビヒクルには、無菌の水および生理的食塩水が含まれるがこれらに限定されない。
本開示の医薬組成物は、マイクロカプセル、例えば、ヒドロキシメチルセルロースまたはゼラチン-マイクロカプセル、およびポリメチルメタクリレートマイクロカプセル中で調製され得る。本開示の医薬組成物は、他の薬物送達系、例えば、リポソーム、アルブミンミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子およびナノカプセル中でも調製され得る。遺伝子治療のための医薬組成物は、許容される希釈剤中にあってよく、または遺伝子送達ビヒクルが埋め込まれた徐放性マトリックスを含んでよい。
本明細書で提供される医薬組成物は、非経口投与、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、動脈内投与、実質内投与、髄腔内投与(intrathecal administration)、大槽内投与、脳室内投与または腹腔内投与のために製剤化され得る。医薬組成物はまた、経鼻、スプレー、経口、エアロゾル、直腸もしくは膣投与のために製剤化され得、またはそれを介して投与され得る。一実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、CNSまたは脳脊髄液(CSF)に、即ち、実質内注射、髄腔内注射、大槽内注射または脳室内注射によって投与される。組織標的は、CNSなど、特異的であり得、またはいくつかの組織、例えば、筋肉およびCNS組織の組合せであり得る。例示的な組織または他の標的には、肝臓、骨格筋、心筋、脂肪沈着物、腎臓、肺、血管内皮、上皮、造血細胞、CNSおよび/またはCSFが含まれ得る。好ましい実施形態では、SCN1AまたはGRNを上方調節するeTFを含む本明細書で提供される医薬組成物は、CNSまたはCSF注射に、即ち、実質内注射、髄腔内注射、大槽内注射または脳室内注射によって投与される。これらの方法の1つまたは複数が、本開示の医薬組成物を投与するために使用し得る。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物は、「有効量」または「治療有効量」を含む。本明細書で使用される場合、かかる量は、所望の治療的結果、例えば、SCN1A発現のレベルを増加させること、ならびに/または発作の頻度および/もしくは持続時間を減少させること、あるいはGRN発現のレベルを増加させること、ならびに/またはGRNに関連する疾患もしくは障害、例えばFTDを処置することを達成するのに必要な投与量において、およびそのような期間にわたって、有効な量を指す。
本開示の医薬組成物の投与量は、投与の経路、処置される疾患、および対象の肉体的特徴(例えば、年齢、体重、全体的健康)を含む因子に依存する。投与量は、最適な治療応答を提供するために調整され得る。典型的には、投与量は、顕著な毒性を誘導することなしに、疾患を有効に処置する量であり得る。一実施形態では、本明細書で提供されるAAVベクターは、5×1011~1×1014gc/kg(患者の体重1キログラム当たりのゲノムコピー数(gc/kg))の範囲内の量または用量で、SCN1A欠損(例えば、ドラベ症候群を含む)の処置またはGRN欠損(例えば、FTDを含む)の処置のために、患者に投与され得る。より特定の実施形態では、AAVベクターは、約5×1011gc/kg~約3×1013gc/kgもしくは約1×1012~約1×1014gc/kgもしくは約1×1012~約1×1013gc/kgの範囲内に含まれる量、または約5×1011gc/kg、1×1012gc/kg、1.5×1012gc/kg、2.0×1012gc/kg、2.5×1012gc/kg、3×1012gc/kg、3.5×1012gc/kg、4×1012gc/kg、4.5×1012gc/kg、5×1012gc/kg、5.5×1012gc/kg、6×1012gc/kg、6.5×1012gc/kg、7×1012gc/kg、7.5×1012gc/kg、8×1012gc/kg、8.5×1012gc/kg、9×1012gc/kgもしくは9.5×1012gc/kgの量で投与される。gc/kgは、例えば、qPCRまたはデジタル液滴PCR(ddPCR)によって決定することができる(例えば、M. Lock et al, Hum Gene Ther Methods. 2014 Apr;25(2): 115-25を参照のこと)。別の実施形態では、本明細書で提供されるAAVベクターは、1×109~1×1011iu/kg(ベクターの感染単位(iu)/対象または患者の体重(kg))の範囲内の量または用量で、SCN1A欠損(例えば、ドラベ症候群を含む)の処置のために、患者に投与され得る。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、必要に応じて単位用量で形成され得る。かかる単一の投与単位は、約1×109gc~約1×1015gcを含み得る。
本開示の医薬組成物は、それを必要とする対象に、例えば、1または複数回(例えば、1~10回またはそれよりも多く)、毎日、毎週、毎月、年に2回、毎年、または医学的に必要な場合、投与され得る。例示的な実施形態では、単一回の投与が十分である。一実施形態では、SCN1AまたはGRNを上方調節するeTFをコードする発現カセットを含む医薬組成物は、ヒト対象における使用に適切であり、実質内注射、髄腔内注射、大槽内注射または脳室内注射によって投与される。一実施形態では、医薬組成物は、ボーラス注射によって末梢静脈を介して送達される。他の実施形態では、医薬組成物は、約10分間(±5分間)にわたる、約20分間(±5分間)にわたる、約30分間(±5分間)にわたる、約60分間(±5分間)にわたるまたは約90分間(±10分間)にわたる注入によって、末梢静脈を介して送達される。
別の態様では、本出願は、1つまたは複数のコンテナ中に本明細書に記載される核酸分子、ベクター、宿主細胞、ビリオンまたは医薬組成物を含むキットをさらに提供する。キットは、キット内に含まれる核酸分子、ベクター、宿主細胞またはビリオンを患者に投与する方法を記載する指示または包装材料を含み得る。キットのコンテナは、任意の適切な材料、例えば、ガラス、プラスチック、金属などのもの、および任意の適切なサイズ、形状または構成のものであり得る。ある特定の実施形態では、キットは、適切な液体または溶液形態で核酸分子、ベクター、宿主細胞、ビリオンまたは医薬組成物を含む1つまたは複数のアンプルまたはシリンジを含み得る。
処置の方法
種々の実施形態では、本出願は、本明細書で開示されるeTFを使用するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、本出願は、細胞における目的の遺伝子の発現をモジュレートするために、本明細書で開示されるeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与するための方法を提供する。ある特定の実施形態では、eTFは、目的の遺伝子の発現を上方調節し得る。他の実施形態では、eTFは、目的の遺伝子の発現を下方調節し得る。種々の実施形態では、eTFは、in vitro、in vivoまたはex vivoで、細胞における目的の遺伝子の発現をモジュレートするために使用し得る。
ある特定の実施形態では、本出願は、目的の遺伝子に関連する疾患または障害を処置するための方法であって、それを必要とする対象に、目的の遺伝子の発現をモジュレートするeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによる方法を提供する。例示的な実施形態では、疾患または障害は、目的の遺伝子のハプロ不全に関連し、発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、目的の遺伝子の発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む。ある特定の実施形態では、疾患または障害を処置する方法は、そのような遺伝子の過剰発現または過少発現が、標準医療によって、修正され、健康な個体のレベルの範囲内に入り、または定義された正常範囲内に入るように、かかる疾患または障害に関連する目的の内因性遺伝子の発現をモジュレートするeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することを含む。ある特定の実施形態では、本明細書で開示される方法は、遺伝子の異常な発現を生じる1つまたは複数の変異を含む内因性遺伝子に関連する疾患または障害を処置するために使用される。一部の場合には、かかる内因性遺伝子は、遺伝子治療において導入遺伝子として送達されるには大きすぎる、または導入遺伝子として送達された場合に不十分に発現する遺伝子である。
ある特定の実施形態では、本出願は、疾患または障害に関連する症状を軽快させるための方法であって、それを必要とする対象に、かかる疾患または障害に関連する遺伝子の発現をモジュレートするeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによる方法を提供する。
例示的な実施形態では、本出願は、SCN1Aにおける変異、Nav1.1における欠損および/またはNav1.1の活性が低減した疾患、障害または症状を処置するための方法であって、それを必要とする対象に、SCN1A遺伝子またはそのタンパク質産物Nav1.1の発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによる方法を提供する。電位依存性ナトリウムイオンチャネルは、横紋筋および神経組織における活動電位の生成および伝播にとって重要である。電位依存性ナトリウムイオンチャネルは、1つの大きい中心的ポア形成グリコシル化アルファサブユニットおよび2つのより小さい補助的ベータサブユニットからなるヘテロマー複合体である。SCN1A遺伝子によってコードされる大きいアルファサブユニットNav1.1サブユニットは、種々の疾患または障害、例えば、ドラベ症候群に関連している。Nav1.1は、ニューロンにおいて発現され、SCN1B遺伝子によって発現されるNavβ1を含む種々のベータサブユニットとアセンブルされ得る。
ある特定の実施形態では、本出願は、内因性SCN1A遺伝子の発現を上方調節するeTFを使用して、SCN1Aにおける変異またはNav1.1の活性の低減に関連する疾患を処置するための方法を提供する。SCN1A変異に関連する疾患および障害には、以下が含まれるがこれらに限定されない:ドラベ症候群、大田原症候群、てんかん、早期乳児てんかん性脳症6(EIEE6)、家族性熱性けいれん3A(FEB3A)、全身性強直性間代性発作を伴う難治性小児てんかん(intractable childhood epilepsy with generalized tonic-clonic seizures )(ICEGTC)、家族性片麻痺性片頭痛(migraine, familial hemiplegic)3(FHM3)、パナイオトポウロス症候群(Panayiotopoulos syndrome)、家族性心房細動13(ATFB13)、熱性けいれんプラスを伴う全身性てんかん1型(generalized epilepsy with febrile seizures plus type 1)(gefs+1型)、ブルガダ症候群、非特異的心伝導障害、熱性けいれんプラスを伴う全身性てんかん、良性家族性乳児発作、早期乳児てんかん性脳症11(EIEE11)、良性家族性乳児てんかん、神経変性、タウオパチーおよびアルツハイマー病。一部の場合には、神経学的状態は、ドラベ症候群である。SCN1Aにおける変異または異常は、発作障害、てんかん、自閉症、家族性片麻痺性片頭痛3型(FHM3)、遺伝性てんかん熱性けいれんプラス(GEFS+)、およびある特定の抗てんかん薬物療法の有効性にも関連付けられている。例えば、SCN1AにおけるICS5N+5G>A変異は、抗てんかん薬フェニトインおよびカルバマゼピンの最大安全量(用量)に関連する。
ある特定の実施形態では、本出願は、SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによって、ドラベ症候群を有する対象またはドラベ症候群を発症するリスクがある対象を処置するための方法を提供する。ドラベ症候群は、小児の人生の最初の1年以内の長期にわたる熱性および非熱性けいれんによって特徴付けられている。この疾患は、ミオクローヌス発作および部分発作などの他の発作型、精神運動遅滞ならびに運動失調へと進行する。これは、認知機能障害、行動障害および運動障害を特徴とする。行動障害には、多動性および衝動性、ならびにより稀な症例では、自閉症様行動が含まれる場合が多い。ドラベ症候群は、傾眠および不眠症を含む睡眠障害にも関連する。多くの患者では、ドラベ症候群は、非機能的タンパク質の産生をもたらす遺伝的変異によって引き起こされる。遺伝的原因に関連する障害を処置することには、多くの課題が存在する。従って、既存の処置のほとんどは、発作および他の症状の予防的医学管理を対象にしてきた。
患者の70~90%では、ドラベ症候群は、未熟な停止コドンおよび従って非機能的タンパク質を生じる、SCN1A遺伝子におけるナンセンス変異によって引き起こされる。典型的には、ナトリウムチャネルポアのS5セグメントまたはS6セグメントのいずれかにおけるミスセンス変異は、チャネル機能の喪失およびドラベ症候群の発症を生じる。SCN1A変異のヘテロ接合性遺伝が、欠陥のあるナトリウムチャネルを生じさせるのに必要な全てである;ドラベ症候群を有する患者は、1つの正常コピーの遺伝子をなおも有する。従って、疾患は、ハプロ不全の1つとして特徴付けられ、SCN1Aの機能的なコピーの発現を増加させることで、Nav1.1の正常な産生レベルを回復させることができた。
ドラベ症候群に関連する症状には、発作、記憶障害、発育遅延、不十分な筋緊張および/または認知問題が含まれる。本明細書に記載される発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子(virial particle)による処置は、1つまたは複数の症状の改善、例えば、発作の回数、持続時間および/または強度における低減を生じ得る。ドラベ症候群を発症するリスクがある対象への本明細書に記載される遺伝子治療の投与は、ドラベの1つもしくは複数の症状の発症を予防できまたはその進行を遅くすることができる。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載されるSCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、発作の持続時間および/または頻度、例えば、ドラベ症候群に関連する発作を、未処置の対照と比較して、または処置前のレベルと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%またはそれよりも大きく低減する。
一部のアルツハイマー患者では、多くのペプチドおよびプロテアーゼが関与するアミロイドβ(Aβ)の産生が、ニューロンの興奮性に影響を与え得、発作、およびPVニューロンにおけるNav1.1ナトリウムチャネルの下方調節を引き起こす。別の実施形態では、本出願は、SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む本明細書に記載される発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによって、アルツハイマー病に罹患している対象を処置するための方法を提供する。アルツハイマー病に関連する症状には、短期記憶喪失、認知困難、発作、ならびに言語、実行機能、知覚(失認)および動作の実行(失行)に関する困難が含まれる。SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、1つまたは複数のアルツハイマー病症状の改善、例えば、記憶喪失の進行における低減、または1つもしくは複数の症状の予防を生じ得る。一部の場合には、処置は、高ガンマパワー(high gamma power)脳活動の修正を生じ得る。処置は、処置なしと比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%またはそれよりも大きい、発作頻度および/もしくは発作の重症度における減少、または高ガンマパワー活動における減少を生じ得る。一部の場合には、処置は、認知機能における改善を生じ得る。学習および/または記憶は、処置なし、または本明細書で開示されるSCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドによる処置の前と比較して、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、または100%よりも大きく、改善され得る。
一部の場合には、SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、高ガンマパワー活動(例えば、アルツハイマー病に関連する高ガンマパワー活動)を、未処置の対照と比較して、または処置前のレベルと比較して、少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%または95%低減する。
パーキンソニズムは、緩慢さ(動作緩慢)、こわばり(硬直)、振戦および不均衡(姿勢の不安定性)を含む、パーキンソン病(PD)において見出される徴候および症状の集合を指す。一部の場合には、パーキンソン病を発症するリスクがある対象またはそれに罹患している対象への、本明細書に記載されるSCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子の投与は、その1つもしくは複数の症状の発症を予防することができるか、または、処置なしと比較して、パーキンソン病の進行を、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%もしくは少なくとも90%減速することができる。
ある特定の実施形態では、本出願は、疾患を発症するリスクがある対象を処置するために使用し得る方法を提供する。対象は、疾患、例えば、神経学的疾患、またはてんかん、発作および/もしくは脳症に関連する疾患に罹りやすいことが公知であり得る。対象は、遺伝事象に起因して、または既知のリスク因子に起因して、疾患に罹りやすい場合がある。例えば、対象は、ドラベ症候群に関連するSCN1Aにおいて変異を有し得る。一部の場合には、対象は、対象の年齢に起因して、アルツハイマー病などの疾患に罹りやすい場合がある。一部の場合には、対象は、不十分な量のSCN1Aタンパク質を有し得、SCN1Aに関連する疾患を処置することには、本明細書に記載される内因性SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することが関与する。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される内因性SCN1Aを上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を使用する処置は、ドラベまたは他のSCN1A関連疾患もしくは障害に関連する症状の減少または休止をもたらし得る。例えば、処置は、学習、記憶、認知機能および/もしくは運動機能を改善し得る;発作の頻度および/もしくは持続時間を低減させ得る;ならびに/または温度感受性を低減させ得る(もしくは発作を誘発する温度閾値を増加させ得る)。
別の例示的な実施形態では、本出願は、GRN遺伝子における変異またはGRNタンパク質における欠損もしくは活性の低下に関連する疾患または障害を処置するための方法であって、それを必要とする対象に、GRN遺伝子またはタンパク質産物の発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子を投与することによる方法を提供する。
プログラニュリンは、成長因子様の特性を有する分泌型システインリッチ糖タンパク質であり、グラニュリンタンパク質のファミリーに属する。グラニュリン(例えば、グラニュリンA~Gおよびパラグラニュリン(paragranulin))は、血管新生、創傷修復、細胞増殖および炎症において役割を果たす。プログラニュリン遺伝子における変異、または分泌型プログラニュリンにおける欠損は、種々の神経変性疾患および代謝疾患に関連する。中枢神経系(CNS)における分泌型グラニュリンタンパク質の欠損は、前頭側頭葉変性症(FTLD);前頭側頭変性症または前頭側頭認知症(FTD)、部分的プログラニュリン欠損に関連する早期発症型神経変性疾患;進行性非流暢失語症(PNFA);意味性認知症;パーキンソン病;アルツハイマー病;およびプログラニュリンにおける完全欠損を伴う神経セロイドリポフスチン症(NCL)を含む神経変性をもたらし得る。FTDは、行動および/または発話における変化、例えば、運動協調性の喪失、社会的機能不全、記憶喪失および筋振戦を生じる、前頭側頭葉の進行性の悪化を特徴とする複雑な神経変性疾患の一群を指す。
一般に、1コピーのプログラニュリン遺伝子において1つまたは複数の病原性変異を有する患者は、FTLDのサブタイプであるFTDを発症する。FTLDの臨床症状には、前頭前野および/または前側頭葉の萎縮、社会的および実行機能不全を特徴とする行動型前頭側頭型認知症(behavioral frontotemporal dementia)、意味性認知症、ならびに早期言語障害を伴う原発性進行性非流暢失語症が含まれる。FTDは、前頭葉認知症、パーキンソニズムおよび筋萎縮が後に続く成人発症性の行動障害である。
プログラニュリンは、代謝疾患にも関連付けられており、食事誘発性肥満およびインスリン抵抗性に関与するアディポカインとして認識されている。プログラニュリンにおける変異または欠損は、脂質の蓄積および細胞増殖に起因する動脈壁の強い炎症性成分および肥厚を特徴とする進行性疾患であるアテローム動脈硬化症に関連付けられている。
GRNにおける変異には、ナンセンス変異、スプライス部位変異;通常のリーディングフレームにおけるシフトをもたらす挿入および欠失;ならびに種々の点変異が含まれ得る。ナンセンス、スプライス部位およびフレームシフト変異は、転写物のナンセンス変異依存 mRNA 分解または核分解に起因して、ハプロ不全をもたらし得る。ミスセンス変異は、一部の孤発性FTLD、アルツハイマー病および筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者において観察されている。疾患または障害に関連するGRNにおける種々の変異は公知であり、これには、GRNコード領域における変異、例えば、-8+5G>C;-8+3A>T;2T>C、3G>A、26CA(A9D);63_64insC;90_91insCTGC;102ΔC;138+1G>A;154ΔA;234_235ΔAG;243ΔC;361ΔG;373C>T;380_381ΔCT;384_387ΔTAGT;388_391ΔCAGT;463-1G>A;468_474ΔCTGCTGT;675_676ΔCA;708+1G>A;707+1G>C;709-2A>G;759_760ΔTG;813_816ΔCACT;835_835+1insCTGA;836-1G>C;909ΔC;910_911insTG;911G>A;933+1G>A;942C>A;998ΔG;1095_1096ΔCT;1145ΔC;1157G>A;1201C>T;1231_1232ΔGT;1232_1233insGT;1252C>T;1395_1296insC;1402C>T;1414-15_1590Δ;1477C>T;またはそれらの組合せが含まれる。Eriksen JL, Mackenzie IR. Progranulin: normal function and role in neurodegeneration. J Neurochem. 2008 Jan;104(2):287-97を参照のこと。現在、かかるGRN関連の神経変性疾患および代謝疾患について、治癒は存在しない。GRNを標的化する処置選択肢、例えば、プログラニュリンのレベルおよび/または機能をin vivoで増加させる治療が、必要とされている。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、それを必要とする対象を処置するために使用し得、対象は、上に列挙したGRN変異のいずれか1つまたは複数を有する。一部の場合には、それを必要とする対象は、GRNにおけるハプロ不全またはGRNにおける欠損を含む。一部の場合には、それを必要とする対象は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/もしくはアテローム動脈硬化症を有する、またはそのリスクがある。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/もしくはアテローム動脈硬化症を有する対象、またはそれを発症するリスクがある対象に投与され得る。別の例では、処置は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症に罹患している対象に投与され得る。本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症に関連する1つまたは複数の症状の改善、例えば、FTDに起因する行動および/もしくは発話変化に関連する1つもしくは複数の症状における低減、またはアテローム動脈硬化症における動脈壁の厚さにおける低減を生じ得る。GRN関連中枢神経系障害に関連する他の症状には、例えば、レビー小体の存在、プログラニュリン(GRN)のハプロ不全、社会性の欠如、リソソーム異常、運動協調性の喪失、筋振戦が含まれる。ある特定の実施形態では、処置は、野生型GRNと比較して、GRN発現レベルまたは機能の、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%または少なくとも70%の回復を生じ得る。ある特定の実施形態では、処置は、処置前と比較して、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、または100%よりも大きい、認知機能における改善、例えば、発話および/または記憶改善を生じ得る。ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症に関連する症状を遅延させることができる、またはその進行を停止させることができる。一部の場合には、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子による処置は、処置なしと比較して、CNS、前頭皮質もしくは線条体における細胞修復を、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%もしくは少なくとも100%増加させることができる、またはCNS、前頭皮質もしくは線条体における細胞損傷を、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%もしくは少なくとも100%逆転させることができる。一部の場合には、GRN関連中枢神経系障害を処置することは、筋振戦の頻度および/または重症度を低減することを含む。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、疾患、例えば、GRNに関連する神経学的疾患もしくは神経変性疾患または代謝疾患を有すると診断された対象を処置するために使用し得る。対象は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症に罹患している患者であり得る。一部の態様では、対象は、FTDを有する患者である。対象は、GRN関連の疾患または状態、例えば、認知症または代謝疾患に罹患している患者であり得る。一部の場合には、遺伝子検査が、GRN遺伝子における変異について患者をスクリーニングするために使用し得る。患者がGRNにおいて病的変異を含む場合、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、神経変性または代謝疾患、例えば、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症の進行を予防、緩和または処置するために使用し得る。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子によって処置される対象は、GRNにおいて変異または遺伝的異常を有すると診断された対象である。かかる変異は、タンパク質の発現、分泌、溶解度、活性および/またはタンパク質分解性切断にin vivoで影響を与える、ホモ接合性もしくはヘテロ接合性、またはGRN遺伝子における1つもしくは複数の塩基の異常な挿入、欠失もしくは置換であり得る。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、疾患、例えば、FTLD、FTD、進行性非流暢失語症、意味性認知症、パーキンソン病、アルツハイマー病、NCL、糖尿病またはアテローム動脈硬化症の影響を処置、予防または低減するためにGRNの発現および/または機能をin vivoで増加させるために、GRNの変異および/もしくは欠損に関連する神経変性疾患もしくは代謝疾患を有する対象またはそのリスクがある対象を処置するために使用し得る。一部の場合には、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、かかる疾患の症状、例えば、発話機能障害、社会性の欠如、障害された運動技能もしくは運動協調性、筋萎縮、筋振戦、神経萎縮、記憶喪失、パーキンソニズムおよび/またはリソソーム異常を、処置、軽快、低減または管理するために使用される。一部の場合には、かかる組成物は、炎症を減少させるため、細胞死を減少させるため、神経萎縮を減少させるため、運動ニューロン萎縮を減少させるため、および/あるいはCNS、または特に、前頭皮質もしくは線条体における細胞修復を増加させるために使用される。
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される内因性GRN発現を上方調節するeTFをコードするポリヌクレオチドを含む発現カセット、発現ベクターまたはウイルス粒子は、神経変性疾患または代謝疾患を発症するリスクがある対象を処置するために使用し得る。対象は、GRNにおける遺伝的変異を探索する方法または分泌型GRNタンパク質のレベルについての血液検査を含む、種々のスクリーニングまたは診断方法を介して、疾患、例えば、神経学的疾患または代謝疾患に罹りやすいことが既知であり得る。対象は、遺伝事象に起因して、または既知のリスク因子に起因して、疾患に罹りやすい場合がある。例えば、対象は、FTD、アルツハイマー病、パーキンソン病および/またはアテローム動脈硬化症に関連する、GRNにおける変異を有し得る。一部の場合には、対象は、不十分な量のGRNタンパク質またはそのアイソフォームを有し得る。例えば、対象は、不十分な量のGRNタンパク質を有することが既知であり得る。
用語「対象」および「個体」は、脊椎動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトを指すために、本明細書で相互交換可能に使用される。本明細書に記載される方法は、ヒト治療、獣医学適用、および/または疾患もしくは状態の動物モデルにおける前臨床研究において有用であり得る。種々の実施形態では、本明細書に記載される方法に従って処置され得る対象は、哺乳動物、例えば、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、スナネズミ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、ロバ、ウマ、イヌ、ネコ、ラマ、サル(例えば、マカク、例えば、アカゲザルまたはカニクイザル)またはヒトなどである。例示的な実施形態では、対象は、ヒトである。
以下の表は、本明細書で開示される配列を提供する。
表1: SCN1AおよびGRNのゲノム遺伝子座およびタンパク質配列
表2:ヒトEGR1/EGR3に対して高い配列同一性を有するeTFの配列
表3:表2に開示されるeTFのDBD配列
表4:表2に開示されるeTFによって認識される標的部位配列
表5: eTFを生成するための異なる型のジンクフィンガー構造およびタンパク質
表6: eTFの全長アミノ酸配列の例
表7:表6に開示されるeTFのDBD配列
表8:本明細書で開示されるeTFの任意のDBDに融合され得る例示的なTADのアミノ酸配列
表9: TADとタンパク質プラットフォームとの間のパーセント配列同一性
表10: eTFおよびそれらの標的部位配列の例
表11:内因性SCN1A遺伝子を上方調節することが可能な標的部位を標的化するためのdSaCas9タンパク質配列およびガイドRNAの例
表12: SCN1A遺伝子をモジュレートするためにeTF中で組み合わされ得るジンクフィンガーの例
表13: SCN1AをモジュレートするためのeTFのDBDの例
表14: SCN1Aをモジュレートする複数のジンクフィンガーを含むDNA結合ドメインの例
表15: SCN1Aをモジュレートするための標的部位配列の例
表16: SCN1A発現を上方調節し得る本明細書で開示される例示的なeTFの核酸配列
表17: SCN1Aの発現を上方調節するeTFの例
表18: SCN1Aの発現を上方調節するeTFの配列
表19:本明細書で開示されるポリA配列
表20:内因性GRN遺伝子の発現をモジュレートするためのジンクフィンガーの例
表21:複数のZFを含む、GRNの発現をモジュレートするeTFのDBDの例
表22: GRNの発現をモジュレートするための標的部位配列の例
表23: GRNの発現をモジュレートするeTFの例
表24:本明細書で開示される調節エレメント(RE)の例
表25:本明細書で開示されるさらなる配列
表26: gRNAおよびdCasタンパク質によって標的化されるSCN1Aゲノム領域
表27:ジンクフィンガーeTFによって標的化されるSCN1Aゲノム領域の例
表28: SCN1A標的部位を認識するeTFのアミノ酸配列
表29: eTFのDBDのアミノ酸配列
表30: GRN標的領域およびGRNの発現を上方調節するためのeTF
表31: GRN発現を上方調節するためのeTFの例示的なDBD
以下の実施例は、本開示の一部の態様をさらに記載するために含めたのであり、本発明の範囲を限定するのに使用されるべきではない。
(実施例1)
HEK293T細胞における遺伝子発現の増加
HEK293T細胞に、いくつかの異なる調節エレメント、すなわち、プロモーターなしの対照、SCP、CMV、minCMVに作動可能に連結した配列番号178、minCMVに作動可能に連結した配列番号182、およびCAGのうちの1つの制御下でルシフェラーゼ遺伝子を含有するプラスミドDNAをトランスフェクトした。各構築物からの正規化ルシフェラーゼ値は、図1に示される。各構築物からのサイズ正規化活性値は、図2に示される。配列番号178または182の調節エレメントに連結させたminCMVプロモーターを有する構築物は、minCMV単独およびSCP単独よりも高いレベルのルシフェラーゼ発現を駆動した。
本実験は、配列番号178および182が、細胞において高い遺伝子発現を駆動するREであることを示した。そのようなREは、細胞において転写活性化因子の発現を増加させ、内因性SCN1A遺伝子の発現の増加を生じる、SCN1Aの天然に存在しない転写活性化因子を含む、本明細書に開示される発現カセットに付加することができる。一部の場合では、配列番号178および/または182から選択される1つまたは複数のREが、細胞においてSCN1A発現を増加させる、転写活性化因子に作動可能に連結される。そのような調節エレメントは、発現カセットにおいて転写活性化因子の上流および/または下流で発現カセットに付加することができる。
(実施例2)
パルブアルブミンニューロンに対する選択性
GABA作動性ニューロンの1種である、パルブアルブミン細胞に対する選択性を、蛍光イメージングを使用して決定した。対照プロモーター(EF1α)またはPV選択的REのいずれかに作動可能に連結したeGFPを含有するAAVベクター、およびCRE依存性tdTomatoを含有するAAVベクターを、GAD2-IRES-CREマウス(Jackson Labs)に一緒に注射した。
マウスに1.5μLのAAVベクター(512~113gc/ml)を、背側および腹側海馬に両側性に注射後の4分の安静期間に0.3μL/分の速度で注入した。マウスを、注射のためにイソフルラン(2%、800mL/分O2)を使用して麻酔した。ブピバカイン/エピネフリンを局所鎮痛に使用し、カルプロフェン(carprofen)を術中/術後鎮痛に使用した。動物を、以下の座標を背側海馬(硬膜からAP-2.0mm、側方±1.5、DV-1.4mm)および腹側海馬(硬膜からAP-3.1mm、側方±2.8、DV-3.8mm)に使用して定位フレーム(Kopf instruments、USA)に配置した。ハミルトンシリンジ(モデル番号80308、10μLシリンジと対応する30gaブラントチップ針)を、定位マイクロマニピュレーターとともに使用してバーホール(bur hole)を指定し、ドリルした。ドリルは、骨を貫通させることのみに使用された。ドリル後、注入カニューレを、脳内の所望の位置の深さへと下降させた。マイクロ4コントローラーを備えたウルトラマイクロポンプIII(World Precision Instruments)についての注射設定は、注射容量:1.5μL、注入速度:0.3μL/分であった。針を、注入座標(それぞれ、背側海馬に対して-1.5mmおよび腹側海馬に対して-3.9mm、次にDV-1.4または-3.8に上昇させた)の下にDV-0.1mmに徐々に下降(約1分間かけて)させた。注入前に、針を、1分間平衡化した。送達が完了したら、針を4分放置し、次に約1分かけて抜きとった。全ての4回の注入が完了したら、皮膚切開を縫合で閉鎖した。処置したマウスは、残りの研究のために毎日の健康チェックを受け、毎週1回秤量して体重をモニターした。
組織採取に関して、マウスを、過量のイソフルランを介して安楽死させ、4%パラホルムアルデヒド(PFA)を灌流した。海馬を含有する脳組織の断片を採取し、4%PFAに4℃で少なくとも12時間置いた。脳組織を、次に30%スクロース(リン酸緩衝食塩水中)中4℃で、組織が管の底に沈むまで脱水した。脳組織を、クリオスタットにおける切片化のためにTissue-Tek OCTに包埋した。切片化した脳組織を、抗RFPポリクローナルウサギ抗体(Rockland Antibodies and Assay)および抗eGFPポリクローナルニワトリ抗体(Aves Labs)での標準免疫組織化学手順を使用して、eGFPおよびtdTomatoに関して染色した。
図3は、その発現がCreリコンビナーゼ活性に依存するtdTomato蛍光レポーターを含有する第2のAAVベクターとともに、eGFPおよびPV選択的エレメント(配列番号183または配列番号184)または構成的EF1α対照プロモーター(配列番号186)のいずれかを含有するAAVベクターで処置したマウスからの代表的なイメージを示す。GAD2は、PVニューロンを含むGABA作動性ニューロン中で選択的に発現し、したがってtdTomato発現は、GABA作動性ニューロンを識別する(図3、下段)。
図4は、各プロモーターまたは調節エレメントについてPV細胞における発現の効率を示す。構成的プロモーターであるEF1αによって駆動されるeGFP発現は、約40%の発現の効率を示した。対照的に、配列番号183(配列番号185の配列を有するプロモーターを含む)または配列番号184のいずれかによって駆動されるeGFP発現は、約90%の発現の効率を示し、EF1αプロモーターよりもはるかに高い効率を示した。
図5は、異なる調節配列、配列番号183および184両方の発現の特異性が、パルブアルブミン(PV)細胞に関して10%未満の特異性を示すEF1αプロモーターと比較して、約75%の特異性でPV細胞においてeGFPの発現を駆動したことを示す。
これらの実験は、GABA作動性/PVニューロンに関する配列番号183および184調節エレメントの選択性を確認し、GABA作動性/PV細胞に関する選択性を測定するために使用することができるアッセイを示した。1つまたは複数の配列番号183~184の調節エレメントは、上に記載のアッセイを使用して決定される、オフターゲット効果を最小化する非GABA作動性細胞と比較して、GABA作動性/PV細胞における転写活性化因子の選択的発現を増加させる本明細書に記載される発現カセットに含まれ得る。一部の場合では、PV細胞に対して選択的な1つまたは複数のREは、上に記載のアッセイと類似のアッセイを使用して、非PV細胞と比較して、PV細胞における転写活性化因子の選択的発現を増加させる発現カセットに使用される。
(実施例3)
SCN1A特異的転写活性化因子を使用するSCN1Aを上方調節することが可能である標的領域の同定
内因性SCN1A発現を上方調節することが可能であるゲノムの領域を同定するために、様々な操作された転写因子(ジンクフィンガーヌクレアーゼまたはgRNA/daCas9構築物のいずれか)を、上の表26~29に記載されるゲノムの様々な領域を標的化するように設計した。gRNA/daCas9構築物に関して、gRNAが相補的なゲノム鎖を標的とするよう設計されたので、gRNAは、標的領域と同じ配列を有する。dCas9タンパク質の配列は、配列番号104であり、またNLSおよびHAタグを有する配列番号でもある。
HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり操作された転写因子または対照構築物を保持する3ugプラスミドをトランスフェクトした(FugeneHD、Promega)。細胞に、上の表26~29に示される構築物を発現するプラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。SCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、SCN1A発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’-3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される。
結果は、以下の図6および表32に、対照条件(例えば、EGFP-KASHレポーター構築物)に対する、SCN1A転写の変化倍率として示される。
表32:異なるゲノムの標的部位および対応するeTFの転写に対する効果
(実施例4)
発現カセットからのSCN1Aの相対的発現
この実施例は、SCN1A遺伝子の発現を増加させる、天然に存在しない転写モジュレーターを含む様々な発現カセットからのSCN1Aの相対的発現を記載する。SCN1A遺伝子は、ナトリウムイオンチャネルを作る指示を提供する遺伝子のファミリーに属する。正に荷電したナトリウム原子(ナトリウムイオン)を細胞に輸送するこれらのチャネルは、細胞が電気的なシグナルを生じそれを伝達する能力において重要な役割を果たす。発現カセットを試験するために、HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり3μgプラスミドをトランスフェクトした(PEI)。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3μg)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。
eGFPレポーター導入遺伝子を含み、転写活性化因子を欠く対照発現カセット、および上の表17に記載される発現カセットA~Hを含む、様々な発現カセットを構築した。発現カセットA~Fに関して、各々は、配列番号95の配列を有するVP64転写活性化ドメインまたは配列番号114の配列を有するVPR転写活性化ドメインのいずれかに連結される配列番号103、131~134に従う6~9つのジンクフィンガーを含む天然に存在しないDNA結合ドメインを含んでいた。そのような天然に存在しない転写活性化因子を、配列番号35~37、107~108、もしくは136のいずれか1つの配列を有する標的部位または配列番号35~37、107~108、もしくは136のいずれか1つを含むゲノム領域に結合するよう操作した。発現カセットGおよびHは、配列番号95の配列を有するVP64転写活性化ドメインに連結した配列番号103の配列を有するdSaCas9 DNA結合ドメインを各々含んでいた。各GおよびH発現カセットはまた、各gRNAが配列番号107~108から選択される配列を含む、天然に存在しない転写活性化因子を標的化するためのgRNAを含んでいた。各発現カセットはまた、配列番号178の配列を有するREを含んでいた。
SCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、SCN1A発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。
図7は、対照eGFP構築物に対する、変化倍率(Log10)として提示される、異なる発現カセットをトランスフェクトした細胞に関するSCN1Aの相対的発現を示す。発現カセットA~Hからの天然に存在しない転写活性化因子の発現は、対照発現カセットと比べて、HEK293細胞においてSCN1A遺伝子発現の増加を生じた。
図8は、HEK293細胞において、他の遺伝子と比較して、SCN1A 遺伝子の発現を増加させるのに使用された天然に存在しない転写活性化因子を含む発現カセットAを示す。加えて、TTC21B(5’-GGTCACGTACAGCTTCGCAT-3’(配列番号283)、5’-CTGGTTTCTGGCTCGTGGAG-3’(配列番号284))、SCN9A(5’-AAGCCCCAAAGCCAAGCAG-3’(配列番号285)、5’-AGGTGTGGCATTGAAACGG-3’(配列番号286))、GRN(5’-ATGGTCAGTTCTGCCCTGTG-3’(配列番号287)、5’-CGGTAAAGATGCAGGAGTGGC-3’(配列番号288))、UTRN(5’-TGACAATGGGCAGAACGAAT-3’(配列番号289)、5’-TGCAGCACTCTGTTGACGTT(配列番号290))、およびTTN(5’-TGTTGCCACTGGTGCTAAAG-3’(配列番号291)、5’-ACAGCAGTCTTCTCCGCTTC-3’(配列番号292))に対するプライマーを使用して、内因性TTC21B、SCN9A、GRN、UTRN、およびTTN転写物のレベルを定量し、これらの遺伝子の発現の相対的レベルを、配列番号192~193の配列を有するプライマーを使用して、GAPDHを参照遺伝子とするデルタ-デルタCt法によって決定した。
図8は、対照条件に対する変化倍率として提示される内因性SCN1A、TTC21B、SCN9A、GRN、UTRN、およびTTN転写物の相対的発現を示す。上に記載される、発現カセットAは、試験した他の遺伝子と比較して、SCN1A遺伝子またはNav1.1タンパク質の発現を特異的に増加させることができた。これは、発現カセットAの転写活性化因子によって認識される標的部位が、SCN1A遺伝子に特異的であり、したがってHEK293細胞においてSCN1A遺伝子発現の増加を生じることを示した。
(実施例5)
SCN1A活性化
HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、3ugの各々試験される活性化因子またはEGFP対照をトランスフェクトした(FuGene HD、Promega)。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、68℃で15秒、72℃で15秒])。ヒトSCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、レポーター駆動EGFP転写物のレベルを定量し、EGFP発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC-3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される。図12Bおよび図13Bを参照されたい。配列番号6、7、および9は、ヒトEGR1タンパク質に由来し、内因性SCN1A遺伝子の近傍のまたはその遺伝子における標的部位に結合するように操作されているeTFであり、ここで、標的部位は配列番号35~37である。レポーターEGFP対照と比較して、配列番号6、7、または9のいずれか1つを含むeTFは、それぞれ、少なくとも2倍、7倍、または20倍の相対的SCN1A発現を生じた。
(実施例6)
SCN1A特異的転写因子を使用するHEK293細胞における内因性SCN1Aの上方調節
HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり操作された転写因子またはEGFP対照構築物を保持する3ugプラスミドをトランスフェクトした(FugeneHD、Promega)。細胞に、下の表33に示される構築物を含有するプラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。SCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、SCN1A発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される(図15を参照されたい)。EGFPからなる対照構築物は、配列番号178に従う配列を有するプロモーターの制御下で発現した。操作された転写因子の送達により、EGFP条件に対する内因性SCN1A転写物の種々の程度の上方調節が誘導された。
表33.実施例6および図15に使用された構築物。
表34:実施例6および図15に使用された構築物。
(実施例7)
SCN1A特異的転写因子を使用するGABAニューロンにおける内因性SCN1Aの上方調節
iCell GABAニューロン(Cellular Dynamics)を6ウェルプレート中でプレート培養(約1E6細胞/ウェル)し、製造者の推奨するプロトコールで維持した。プレーティングの72時間後、遍在性プロモーター(CBAプロモーター)の制御下でEGFPまたは活性化因子(図16A中の配列番号366または図16B中の配列番号13もしくは配列番号15)を発現する組換えAAV(血清型AAV-DJ)を、培養培地に約2E11ゲノムコピー/ウェルで添加した。感染から1週間後(図16A)または2週間後(図16B)、RNAを、培養した細胞から単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。回収したRNAを、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。SCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、SCN1A発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される(図16Aおよび図16Bを参照されたい)。操作された転写因子のAAV駆動発現は、培養したiPS由来GABAニューロンにおける内因性SCN1A転写物の有意な上方調節を生じさせた。
(実施例8)
SCN1A特異的転写因子を使用するGABAニューロンにおける内因性SCN1Aの特異的上方調節
iCell GABAニューロン(Cellular Dynamics)を6ウェルプレート中でプレート培養(約1E6細胞/ウェル)し、製造者の推奨するプロトコールで維持した。プレーティングから72時間後、CBAプロモーターの制御下でEGFPまたは活性化因子(配列番号366、CBAプロモーターによって駆動されるVPR TADに融合したジンクフィンガーDBDを含む)を発現する組換えAAV(血清型AAV-DJ)を、培養培地に約2E11ゲノムコピー/ウェルで添加した。
感染から1週間後、RNAを、培養した細胞から単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNAseqライブラリーを、TruSeq Stranded mRNAライブラリーキット(Illumina)を使用して、回収したRNAから調製し、Illumina NextSeq(2×75サイクルペアドエンドシークエンシング)で配列決定した。シークエンシングリードをヒトゲノムとアラインメント(RNASTAR)し、差次的発現分析をDESeq2で実施した。データは、対照(AAVDJ-CBA-EGFP)試料に対する変化倍率として提示される(図17を参照されたい)。結果は表35に示され、図17は対照条件に対する変化倍率として提示される内因性SCN1Aの相対的発現および40の最も近い隣接遺伝子転写物を示す。上に記載される、配列番号366は、検査した他の遺伝子と比較して、SCN1A遺伝子またはNav1.1タンパク質の発現を特異的に増加させることができた。これは、配列番号366の転写活性化因子によって認識される標的部位が、SCN1A遺伝子に特異的であり、したがってGABAニューロンにおいてSCN1A遺伝子発現の増加を生じることを示した。
表35. 内因性SCN1AおよびSCN1A特異的転写因子(配列番号366)で処理されたGABAニューロン中の40の最も近い隣接遺伝子の転写に対する効果。
(実施例9)
in vivoでの発現カセットからのSCN1Aの発現
in vivoでのSCN1Aの転写活性化因子の発現を試験するために、組換えAAV9ベクターをVector Biolabs(Malvern、PA)が作製した。雄C57Bl/6マウス(1群当たりN=5、7~8週齢)に、全体で4注射部位に関して、1.5ulの精製AAVベクターを背側海馬(硬膜からAP-2.0mm、側方±1.5、DV-1.4mm)および腹側海馬(硬膜からAP-3.1mm、側方±2.8、DV-3.8mm)に両側性に注入した。AAVを、各注射後の4分(4m)の安静期間に0.3uL/分の速度で送達した。処置から4週間後、マウスを安楽死させ、海馬組織を解剖した。各群に関して、左の海馬のみが採取され均質化された1動物を除くほとんどの動物(N=4)において、左および右の海馬組織の両方から組織を採取し、均質化(homogenization)のためにプールした。RNAを、ホモジネートから単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3μg)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用して、マウスSCN1Aの発現についてqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、64℃で15秒、72℃で15秒])。マウスSCN1Aに対するプライマー(5’-CAAAAAAGCCACAAAAGCCT-3’(配列番号374)、5’-TTAGCTCCGCAAGAAACATC-3’(配列番号375))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、in vivoでのSCN1A発現の相対的レベルを、上の実施例1に記載される同じGAPDHプライマーを使用して、GAPDHを参照遺伝子とするデルタ-デルタCt法によって決定した。
図18Aおよび図18Bは、5個体の動物の結果の平均を示し、各々はAAV9構築物を注射された。eGFP対照構築物は、eGFPレポーター導入遺伝子を含んでいた。発現カセットA(表17を参照されたい)は、上の表17に記載される、配列番号35を含む標的配列を認識する転写活性化因子を含んでいた。図18Aは、in vivoでのSCN1Aの相対的発現を示す。図18Bは、平均eGFP発現のパーセンテージとしてのin vivoでのSCN1A発現における変化を示す。これらの結果は、発現カセットAのSCN1A転写活性化因子が、in vivoでのSCN1A発現の約20%~30%上方調節を生じることを示した。
そのような発現カセットは、ドラベ症候群、てんかん(epilepsy)、発作(seizure)、アルツハイマー病、パーキンソン病、ならびに/またはSCN1Aの欠乏および/もしくは活性障害(impaired activity)と関連する任意の他の疾患もしくは状態を処置するヒトでの使用のために適合させることができる。
(実施例10)
qPCRによって決定されたSCN1A特異的転写因子を使用するWTマウス海馬における内因性SCN1A転写物の上方調節
組換えAAV9ベクターを、Vector Biolabs(Malvern、PA)が作製した。雄C57Bl/6マウス(1群当たりN=5、7~8週齢)に、全体で4注射部位に関して、1.5ulの精製AAVベクターを背側海馬(硬膜からAP-2.0mm、側方±1.5、DV-1.4mm)および腹側海馬(硬膜からAP-3.1mm、側方±2.8、DV-3.8mm)に両側性に注入した。様々なSCN1A特異的転写因子を含有するAAVベクター、すなわち:表17の発現カセットA(図19A)、発現カセットB(図19B)、ならびに配列番号366および配列番号365(図19C)を、対照ベクター(同じプロモーターによって駆動されるEGFP-KASH)(図19A~C)およびCBAプロモーターによって駆動されるEGFP-KASH(図19C)と比較して使用した。
AAVを、各注射後の4分の安静期間に0.3ul/分の速度で送達した。処置から4週間後、マウスを安楽死させ、海馬組織を解剖した。各群に関して、左の海馬のみが採取され均質化された1動物を除くほとんどの動物(N=4)において、左および右の海馬組織の両方から組織を採取し、均質化のためにプールした。RNAを、ホモジネートから単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3μg)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用して、マウスSCN1A(mNav1.1フォワードプライマー:5’-CAAAAAAGCCACAAAAGCCT-3’(配列番号293)およびmNav1.1リバースプライマー:5’-TTAGCTCCGCAAGAAACATC-3’(配列番号294))に関して、qPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、64℃で15秒、72℃で15秒])。
各々の操作された転写因子構築物を保持するAAVの直接注射により、マウス海馬組織において内因性SCN1A転写物の上方調節を生じた。
(実施例11)
ドラベ症候群のマウスモデルにおける高体温発作(HTS)アッセイ
発現カセットを使用するドラベ症候群および/またはその症状の処置を、Scn1atm1Keaマウス系統で試験した。このマウス系統は、ドラベ症候群に関して確立されたマウスモデルである。Scn1atm1Keaマウス系統は、CREリコンビナーゼを必要としない。Scn1atm1Keaマウス(Jackson Laboratoryから入手可能、Hawkins et al., Scientific Reports, vol. 7: 15327 (2017)に記載)は、SCN1Aの第1のコードエクソンの欠失を含む。SCN1Aノックアウト対立遺伝子に関してホモ接合性であるマウスは、振戦、運動失調、発作、および出生後16日目までの死亡によって特徴づけられる。C57BL/6バックグラウンドのヘテロ接合性マウスは、自発性発作を発症し、また数週以内に死亡するパーセンテージが高い。そのようなマウス血統を使用して、てんかんおよびドラベ症候群の処置の安全性および有効性を研究することができる。追加の情報については、Miller et al., Genes Brain Behav. 2014 Feb;13(2):163-72を参照されたい。
Scn1a
tm1Keaマウス系統における転写活性化因子の有効性を試験するために、雄Scn1a+/-と雌C57Bl/6Jブリーディングとの交雑から産した同腹子に、P1で両側ICVを介してAAVベクターを投与した。マウスに、下の表36に要約した構築物を投与した。マウスを、P18で離乳(weening)させるまで、それらの雌親とともにそのまま放置し、次にHTSアッセイが始められるP26~P28まで再度そのまま放置した。投与したP1マウスの別々の子を、P18で離乳(weened)させ、毎日死亡率に関して観察した。高体温発作誘発を、混合129Stac X C57BL/6バックグラウンドでのP26~P28のHETおよびWTのScn1aマウスで実施した。アッセイ前に、マウスに、潤滑にした直腸温プローブ(Ret-4)を挿入し、加熱灯(HL-1)と直列に接続した温度制御モジュール(TCAT 2DF、Physitemp)に接続した。マウスを、次に大きいガラスビーカー内に入れ、短時間で環境に慣らした。この後、体温を、姿勢の喪失を伴う最初の強直間代性けいれん発作の開始までまたは43℃に達するまで2分毎に約0.5℃ずつ増加させた。マウスが姿勢の喪失を伴う発作を経験した場合には、実験を終了し、マウスの内部体温を記録した。姿勢の喪失を伴う発作が実験の全過程にわたって検出されなかった場合には、そのマウスは発作なしと考え、アッセイを結論づけた。組織試料を、マウスからP1で得て、マウスの遺伝子型決定(genotyping)をリアルタイムPCRを使用して実験の過程の間に実施した。アッセイが完了した後は、遺伝子型決定は非盲検であり、HETまたはWTとしてのマウスの状態を、得られたデータと相関させた。データをKaplan-Meier生存曲線に対してプロットし、有意性をMantel-Cox検定により決定した。結果は、表36および表37ならびに図20A~Eに示される。
表36. 実施例11に使用された条件の概要。
表37. 高体温発作アッセイの結果の概要。
(実施例12)
ドラベ症候群のマウスモデルにおける生存アッセイ
Scn1atm1Keaマウス系統における転写活性化因子の有効性を試験するために、雄Scn1a+/-と雌C57Bl/6Jブリーディングとの交雑から産した同腹子に、P1で両側ICVを介してAAVベクターを投与した。マウスを、離乳させるまで、それらの雌親とともにそのまま放置した。Scn1a+/-マウスの健康状態の観察を、P18での離乳後に毎日実施した。それらマウスのホームケージにおいて何らかの原因で死亡したことが見出されたマウスは、その日付を記録した。データをKaplan-Meier生存曲線に対してプロットし、有意性をMantel-Cox検定により決定した。
結果は、表38および図21A~Eに示される。
表38:生存アッセイについての条件および結果の概要。
(実施例13)
SCN1A特異的転写因子をコードするAAVで処置後の非ヒト霊長類におけるSCN1A転写レベル
研究に、年齢2~3の間の雄のカニクイザル(macaca fascicularis)を使用した。動物を、AAV9への交差反応性抗体に関して、研究への登録前に、細胞ベースの中和抗体アッセイによってプレスクリーニングした。SCN1A特異的転写因子(配列番号305)を発現するAAV9または対照を、PBS中に希釈し、1.2E12gc/動物で実質内に注射した。各半球中の3つの異なる定位座標、動物1個体当たり6注射部位、を、注射のために識別した。10ul容量を、1部位当たり注射した。右半球における注射は、左における注射と対称的にした。2個体の未処置動物を、対照として使用した。
Scn1A mRNA発現を評価するために、逆転写に続いてqPCR法を行った。剖検時、投与28日後、対照および処置動物の脳の様々な領域(前頭皮質、頭頂皮質、側頭皮質、後頭皮質、海馬、髄質、小脳;各200mg)からの組織切片を、RNAlaterに採取し、次に凍結した。簡単に述べると、30mgの組織を切り離し、RNAを(Qiagen Rneasy Lipid tissue mini kit、カタログ番号1023539で)抽出し、(Applied Biosystems high capacity cDNA Reverse Transcription kit、カタログ番号4368814を使用して)逆転写によってcDNAへと転換し、Scn1Aおよびハウスキーピング遺伝子GAPDHに対するプライマー/プローブセット(Applied Biosystems、カタログ番号Rh02621745-gI FAM)を使用してqPCRを実施した。
SCN1Aに対するプライマー/プローブセットを以下に示す。
表39:実施例13に使用されたプライマー配列
SCN1Aに対するプライマー/プローブセットを以下に示す。各試験試料中のScn1Aの遺伝子発現を、比較Ct(ΔCt)法を使用する相対定量(RQ)によって決定した。この方法は、標的遺伝子とハウスキーピング遺伝子との間のCt差(ΔCt)を測定し、次に対照試料に対する処置試料のΔCt値を比較する。
ΔCt=標的遺伝子のCt平均-ハウスキーピング遺伝子のCt平均
ΔΔCt=処置試料のΔCt-ΔCt対照試料
相対的発現(処置試料)=2-ΔΔCt
データは、脳からの異なる組織切片において標的mRNAの正規化発現として報告される(図22を参照されたい)。図22に示されるように、実質内の注射部位の近位にある脳中の部位は、最高レベルのSCN1A転写物発現を示した。
(実施例14)
異なるマウス系統におけるドラベ症候群の処置
本明細書に記載される発現カセットを使用するドラベ症候群および/またはその症状の処置を、様々なマウス系統、例えば、B6(Cg)-Scn1atm1.1Dsf/J、Scn1atm1Kea、およびScn1a-R1470Xマウス系統で試験することができる。これらのマウス系統は、ドラベ症候群に関して確立されたマウスモデルである。Scn1atm1KeaおよびScn1a-R1470Xマウス系統は、CREリコンビナーゼを必要としない。
B6(Cg)-Scn1atm1.1Dsf/Jマウスは、ドラベ症候群を処置することにおける本明細書に記載されるSCN1A転写活性化因子組成物の安全性および有効性を研究するために、Jackson Laboratoriesを介してドラベ症候群欧州連合(Dravet Syndrome European Federation)から得ることができる。これらのマウスは、SCN1Aのエクソン24中にドラベ症候群関連性の変異(1783位でAからV)を含有する。そのマウスは、野生型配列を有するfloxedエクソン24も含有する。この血統のマウスは、マニピュレートされない場合に、SCN1Aの2コピーのWT対立遺伝子を発現する。しかし、Creリコンビナーゼを発現するAAVの送達またはこの血統とCre発現マウス系統との交雑に際して、いずれかの細胞発現Creは、1コピーの変異型アレルを発現するよう切り換えることになる。変異体SCN1Aサブユニットの発現に際して、マウスは、4週内に自発性発作を発症する。B6(Cg)-Scn1atm1.1Dsf/Jマウス実験に関して、B6(Cg)-Scn1atm1.1Dsf/Jマウスおよび対照C57Bl6マウスを使用することができる。
Scn1atm1Keaマウス(Jackson Laboratoryから入手可能、Hawkins et al., Scientific Reports, vol. 7: 15327 (2017)に記載)は、SCN1Aの第1のコードエクソンの欠失を含む。SCN1Aノックアウト対立遺伝子に関してホモ接合性であるマウスは、振戦、運動失調、発作、および出生後16日目までの死亡によって特徴づけられる。C57BL/6バックグラウンドのヘテロ接合性マウスは、自発性発作を発症し、また数週以内に死亡する。そのようなマウス血統を使用して、てんかんおよびドラベ症候群の処置の安全性および有効性を研究することができる。追加の情報については、Miller et al., Genes Brain Behav. 2014 Feb;13(2):163-72を参照されたい。
Scn1a-R1470Xマウスは、SCN1A遺伝子のエクソン21に未成熟終止コドンR1407Xを保持するノックインマウスである。同じ変異は、3個体の無関係なSMEI患者において病原性変異として同定されている。Scn1aRX/RXの子は、出生12~16日後での強直間代性および間代性けいれん発作ならびに律動性攣縮運動(rhythmic jerking movement)および不随意筋収縮を含む、出生12日後での再発性の自発性発作によって特徴づけられる。追加の情報については、Ogiwara et al., Journal of Neuroscience, May 30, 2007, 27(22) 5903-5914を参照されたい。
in vivoで発現するSCN1Aを上方調節するeTFを含む、AAV遺伝子治療およびそのような遺伝子治療を使用する処置を含む、本明細書に記載される組成物を試験するために、上に記載のマウス血統の各々のドラベマウスおよび対照マウス(例えば、野生型SCN1Aを有するマウスまたはその血統に関する未処置ドラベマウス)に、EGFPもしくは別のレポーター遺伝子、または内因性SCN1Aの近位にある標的結合配列に結合するeTFを含む、発現カセット(例えば、本明細書に開示される任意の発現カセット)を発現するAAVを注射する(例えば、腹腔内注射によって投与する)。一部のAAVは、1つまたは複数の細胞型選択的調節エレメントをさらに含むことができる。
AAV注射後、マウス生存は、経時的にモニターされる。全てのマウスは、一般的な健康(例えば、体重、水分補給、毛づくろい、および機動性)を毎日モニターし、死亡を記録する。
テレメトリ埋め込み(telemetry implantation)は、AAV注射(F20-EET、Data Sciences International)直後に実施することができる。皮質脳波データは、手術10日後から少なくとも14日間連続的に記録し、モニターすることができる。全ての発作事象は、日付、開始時間、中止時間、持続時間、および重症度スコアを注記して、AAV処置後少なくとも14日間記録してもよい。EGFP対照または未処置対照と比較して、SCN1A転写活性化因子を含むAAVで処置後の発作の頻度および/または持続時間の低減は、ドラベ症候群の症状および/または重症度の低減におけるSCN1A転写活性化因子の有効性の指標である。
AAVでのマウスの処置の後、SCN1Aの発現レベルは、様々なPCRおよび/またはシークエンシング法を使用して、経時的にモニターして、SCN1A転写活性化因子を有するAAV処置が内因性SCN1A発現の増加を生じ得ることを示すことができる。ノーザンブロット分析およびin situハイブリダイゼーションを使用して、in vivoでSCN1A発現を分析することもできる。Nav1.1タンパク質のレベルを処置後にモニターして、SCN1A発現の増加がNav1.1タンパク質の増加と相関することを示すこともできる。Nav1.1タンパク質は、ウエスタンブロット分析、免疫組織化学、免疫蛍光組織化学、および/またはELISAアッセイを含むが、これらに限定されない様々な方法を使用してアッセイすることができる。機能的な電位依存性ナトリウムイオンチャネルの形成は、電流固定分析(current-clamp analysis)を使用してアッセイすることもできる。
高体温誘発発作を評価して、野生型マウスおよび/または未処置ドラベマウスと本明細書に記載される発現カセットを含むAAV遺伝子治療処置したドラベマウスとを比較することができる。そのような実験では、深部体温(core body temperature)は、RET-3直腸温プローブ(Physitemp Instruments,Inc.、New Jersey、USA)でモニターされ、Partlow1160+コントローラー(West Control Solutions、Brighton、UK)で再構成されたげっ歯類温度レギュレーター(TCAT-2DF、Physitemp)に接続した加熱灯によって制御される。体温は、最初の間代性けいれんの開始まで、2分毎に0.5℃ずつ上昇する。SCN1A転写活性化因子を含むAAVで処置したドラベマウスは、未処置ドラベマウスと比較して、最初の間代性けいれんの開始前に、より高い閾値温度を有すると期待される。
発現カセットを含む異なる用量のAAVをマウスに投与して、各遺伝子治療処置の安全性および有効性プロファイルを決定することもできる。これらの前臨床研究は、ドラベ症候群を処置するために使用する遺伝子治療の最適用量(複数可)を通知することもできる。
(実施例15)
マウスにおけるアルツハイマー病の処置
雌APP/PS1および野生型(WT)マウスは、PsychoGenicsで交配されたアルツハイマー病の確立されたマウスモデルであり、アルツハイマー病を処置することにおける本明細書に記載されるSCN1A転写活性化因子組成物の安全性および有効性を研究するために使用することができる。APP/PS1マウスは、スウェーデン変異(670G-Tおよび671A-C)を保有するアミロイドベータ前駆体タンパク質(APP)およびL166P変異を含有するプレセニリン1(PSEN1)の両方に関するヒト導入遺伝子を、両方ともThy1プロモーター制御下に含有する。これらのマウスは、アミロイドプラークおよび記憶障害を含む、アルツハイマー病の症状を発症する。これらのマウスのさらなる記載は、Radde et al, 2006 (Radde, Rebecca, et al. ”Aβ42-driven cerebral amyloidosis in transgenic mice reveals early and robust pathology.” EMBO reports 7.9 (2006): 940-946)に見出すことができる。
APP/PS1マウスおよび非トランスジェニック対照に、EGFPを発現する対照AAVベクターまたはSCN1A転写活性化因子を含む処置用AAVベクター(例えば、本明細書に開示される任意の発現カセット)のいずれかを注射する。一部のAAVは、GABA作動性選択的および/またはPV選択的調節エレメントをさらに含むことができる。
AAV注射後、マウス生存は、経時的にモニターされる。全てのマウスは、一般的な健康(例えば、体重、水分補給、毛づくろい、および機動性)を毎日モニターし、死亡を記録する。AAVの注射後、マウスに、EETトランスミッターも埋め込む。手術後少なくとも4週間の間に24時間にわたって、脳活性を記録し、モニターすることができる。皮質脳波データを、自動的に分析することができ、異なる周波数帯域(50~100Hz)の出力レベルを、上に記載されるAAV遺伝子治療で各々処置した、WTマウス、未処置APP/PS1マウス、およびAAV-処置APP/PS1マウスの異なる群にわたり比較することができる。増加した高ガンマパワー活動は、アルツハイマー患者およびてんかん患者における発作と関連する。したがって、未処置APP/PS1マウスは、対照マウスよりも高いレベルの高ガンマパワー活動を示すと期待され、一方、この増加は、処置マウスに存在しないかまたは低減されると期待され、このことから、SCN1Aの転写活性化因子を含むAAV遺伝子治療での効果的な処置が示される。
AAVでのマウスの処置の後、SCN1Aの発現レベルを、様々なPCRおよび/またはシークエンシング法を使用して、経時的にモニターして、SCN1A転写活性化因子を有するAAV処置が内因性SCN1A発現の増加を生じ得ることを示すことができる。ノーザンブロット分析およびin situハイブリダイゼーションを使用して、in vivoでSCN1A発現を分析することもできる。Nav1.1タンパク質のレベルを処置後にモニターして、SCN1A発現の増加がNav1.1タンパク質の増加と相関することを示すこともできる。Nav1.1タンパク質は、ウエスタンブロット分析、免疫組織化学、免疫蛍光組織化学、および/またはELISAアッセイを含むが、これらに限定されない様々な方法を使用してアッセイすることができる。機能的な電位依存性ナトリウムイオンチャネルの形成は、電流固定分析を使用してアッセイすることもできる。
発現カセットを含む異なる用量のAAVをマウスに投与して、各遺伝子治療処置の安全性および有効性プロファイルを決定することもできる。これらの前臨床研究は、アルツハイマー病を処置するために使用する遺伝子治療の最適用量(複数可)を通知することもできる。
(実施例16)
GRN特異的転写活性化因子を使用するGRNを上方調節することが可能である標的領域の同定
内因性GRN発現を上方調節することが可能であるゲノムの領域を同定するために、様々な操作された転写因子(ジンクフィンガーヌクレアーゼまたはgRNA/daCas9構築物のいずれか)を、下の表40に記載されるゲノムの様々な領域を標的化するように設計した。gRNA/daCas9構築物に関して、gRNAが、相補的なゲノム鎖を標的とするよう設計されたので、gRNAは標的領域と同じ配列を有した。HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり操作された転写因子または対照構築物を保持する3ugプラスミドをトランスフェクトした(FugeneHD、Promega)。細胞に、下の表40および表41に示される構築物を発現するプラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。SCN1Aに対するプライマー(5’-TGTCTCGGCATTGAGAACATTC-3’(配列番号190)、5’-ATTGGTGGGAGGCCATTGTAT-3’(配列番号191))を使用して、内因性SCN1A転写物のレベルを定量し、SCN1A発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される。
結果は、以下の図23および表40に、対照条件(例えば、EGFP-KASH対照)に対する、GRN転写の変化倍率として示される。
表40: GRN標的領域および特定の転写因子を使用する内因性GRNの上方調節に対する効果。
表41: GRN DBD
(実施例17)
発現カセットからのGRNの相対的発現
この実施例は、HEK293細胞において(GRN RNAによって測定される)GRN遺伝子の発現を増加させる、天然に存在しない転写活性化因子を含む発現カセットからのGRNの相対的発現を記載する。発現カセットA、B、C、D、E、F、J、K、L、G、H、I、およびMを構築し、各々は、上の表23に記載される、VPRまたはVP64転写活性化ドメイン(例えば、配列番号95または配列番号114)に連結され、配列番号165~170および配列番号112から選択されるDNA結合ドメインを含む天然に存在しない転写モジュレーターを含む。各発現カセットはまた、配列番号178または179の配列を有する調節エレメントを含んでいた。発現カセットJは、JがeGFPレポーターをさらに含むことを除いて、発現カセットKと類似する。
GRN転写活性化因子を試験するために、HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり3μgプラスミドをトランスフェクトした(PEI)。トランスフェクションの48時間後、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3μg)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。GRNに対するプライマー(5’-ATGGTCAGTTCTGCCCTGTG-3’(配列番号287)、5’-CGGTAAAGATGCAGGAGTGGC-3’(配列番号288))を使用して、内因性GRN転写物のレベルを定量し、GRN発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC-3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。
対照は、配列番号XXを含み、転写活性化因子を欠く発現カセットを指す。図24Aは、対照条件に対する、変化倍率として提示される、各発現カセットをトランスフェクトしたHEK293細胞におけるGRNの相対的発現を示す。本実験は、本明細書に記載される転写活性化因子が、内因性GRN遺伝子から転写されるRNAの上方調節を生じることを示した。試験した全ての転写活性化因子発現カセットは、HEK293細胞においてGRN発現の増加を生じた。
ELISA実験も実施して、細胞において分泌プログラニュリン(hPGRN)タンパク質を増加させるGRNの様々な転写活性化因子を含む発現カセットの能力を評価した。293T細胞に、表23に記載されるある特定の発現カセットをトランスフェクトし、培養培地をトランスフェクション48時間後採取した。細胞デブリを除去するために短時間でスピンした後、培養培地を、R&D SystemsからのヒトプログラニュリンELISAキットを使用する、製造者の指示に従うELISA分析に供した。プログラニュリンの濃度を、キットマニュアルに記載された標準曲線分析に基づいて計算した。図24Bは、上清(ng/mL)中のヒトプログラニュリン(hPGRN)に関して試験した各発現カセットについて得られた3回の独立したELISA結果の平均を示す。試験した全ての転写活性化因子発現カセットは、対照発現カセットと比べて、細胞において分泌hPRGNの増加を生じた。
(実施例18)
HEK293T細胞における遺伝子発現の増加
HEK293T細胞に、いくつかの異なる調節エレメント、すなわち、プロモーターなしの対照、SCP、CMV、minCMVに作動可能に連結した配列番号178、およびCAGのうちの1つの制御下でルシフェラーゼ遺伝子を含有するプラスミドDNAをトランスフェクトした。各構築物からの正規化ルシフェラーゼ値は、図25に示される。minCMVプロモーターに作動可能に連結した調節エレメント配列番号XXは、minCMV単独およびSCP単独よりも高いレベルのルシフェラーゼ発現を駆動した。
本実験は、配列番号178が、細胞において高い遺伝子発現を駆動するREであることを示した。そのようなREは、細胞において転写活性化因子の発現を増加させ、内因性GRN遺伝子の発現の増加を生じる、GRNの天然に存在しない転写活性化因子を含む、本明細書に開示される発現カセットに付加することができる。一部の場合では、配列番号178の配列を有する1つまたは複数のREが、細胞においてGRN発現を増加させる、転写活性化因子に作動可能に連結される。そのような調節エレメントは、発現カセットにおいて転写活性化因子の上流および/または下流で発現カセットに付加することができる。
(実施例19)
プログラニュリン特異的転写因子を使用するHEK293細胞におけるプログラニュリン転写物およびタンパク質レベルの上方調節
HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、6ウェルプレートの1ウェル当たり3ugプラスミドをトランスフェクトした(FugeneHD、Promega)。細胞に、下の表42に示される構築物を含有するプラスミドをトランスフェクトした。トランスフェクションの48時間後、RNAをqPCR分析のために単離し、感染させたウェルから培地を採取し、分泌PGRNレベルをELISA分析によって定量した。
qPCR分析に関して、細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。PGRNに対するプライマー(5’-ATGGTCAGTTCTGCCCTGTG-3’(配列番号287)、5’-CGGTAAAGATGCAGGAGTGGC-3’(配列番号288))を使用して、内因性PGRN転写物のレベルを定量し、PGRN発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される(図26を参照されたい)。操作された転写因子の送達により、EGFP対照条件に対する内因性GRN転写物の種々の程度の上方調節が誘導された。
ELISA分析に関して、細胞培養培地を、ウイルス感染後の特定の日に採取し、ヒトPGRN ELISAキット(R&D systems、DPGRN0)を使用するELISA分析に供した。ELISA手順を、製造者の指示に従って実施した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される(図27を参照されたい)。これらのデータは、操作された転写因子によるGRNの上方調節が、PGRNタンパク質の分泌の増加を生じたことを確認する。
表42. 実施例19に使用されたGRN構築物。
(実施例20)
プログラニュリン特異的転写因子を使用するGABAニューロンにおけるプログラニュリン転写物およびタンパク質レベルの上方調節
iCell GABAニューロン(Cellular Dynamics)を6ウェルプレート中でプレート培養(約1E6細胞/ウェル)し、製造者の推奨するプロトコールで維持した。プレーティングの72時間後、CBAプロモーターの制御下でEGFPまたは活性化因子(配列番号342)を発現する組換えAAV(血清型AAV-DJ)を、培養培地に約2E11ゲノムコピー/ウェルで添加した。感染から1週間後、RNAをqPCR分析のために単離し、感染させたウェルから培地を採取し、分泌PGRNレベルをELISA分析によって定量した。
qPCR分析に関して、RNAを、培養した細胞から単離(Qiagen RNeasy Mini キット)し、DNase処理した。回収したRNAを、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、66℃で15秒、72℃で15秒])。PGRNに対するプライマー(5’-ATGGTCAGTTCTGCCCTGTG-3’(配列番号287)、5’-CGGTAAAGATGCAGGAGTGGC-3’(配列番号288))を使用して、内因性PGRN転写物のレベルを定量し、PGRN発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC’3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。データは、対照条件に対する変化倍率として提示される(図28を参照されたい)。配列番号342の送達は、EGFP対照条件に対する内因性GRN転写物のロバストな上方調節を生じさせた。
ELISA分析に関して、細胞培養培地を、0.5E11ゲノムコピー/ウェル(低用量条件)または2E11ゲノムコピー/ウェル(高用量条件)のいずれかでのウイルス感染後の特定の日に採取し、ヒトPGRN ELISAキット(R&D systems、DPGRN0)を使用するELISA分析に供した。ELISA手順を、製造者の指示に従って実施した。データが、提示される(図29を参照されたい)。これらのデータは、配列番号342によるGRNの上方調節が、培養したニューロンにおけるPGRNタンパク質の分泌の増加を生じたことを確認する。
(実施例21)
in vivoでの血漿GRNタンパク質の増加
in vivoでのGRNの転写活性化因子の発現を試験するために、上の表23に記載される、発現カセットJまたはGを含むAAV9をマウスに注射した。精製したAAV9ウイルスは、VectorBioLabsで作製し、注射前に200ul全容量に(PBSで)復元した。6~9週齡の雄C57BL6動物を、順化(acclamation)期間後の尾静脈注射に使用した。生存中の血液採取を尾静脈出血を介して実施し、血漿試料をK2EDTA法を使用して生成した。ELISA分析を、マウスPGRN ELISAキット(Thermo Fisher Scientific)で製造者のマニュアルに従って実施した。図30は、注射から1週後、異なるAAV9構築物または対照で処置したマウスに関するμg/mLで表される血漿GRNのELISA結果を示す。PBS緩衝液対照と比較して、GRN転写活性化因子を含むAAV9で処置した全てのマウスは、血漿GRNタンパク質レベルにおける顕著な増加を示した。異なる用量のAAV9-JおよびAAV9-Gを、試験した:マウス1匹当たり1E11ゲノムコピー(GC)および5E11 GC。AAV9-Gに関して、マウス1匹当たりに注射されるゲノムコピーを増加させることにより、1E11 GC/マウスでのより低い用量と比較して、血漿GRNタンパク質において少なくとも2倍の増加を生じた。
(実施例22)
グリア細胞における高GRN発現の駆動
グリア細胞、または特にミクログリア細胞に対する選択性は、蛍光イメージングを使用して決定することができる。eGFPレポーター遺伝子を含有するAAVベクターは、対照プロモーター(EF1α)またはグリアもしくはミクログリア選択的REのいずれかに作動可能に連結される。そのようなAAVベクターを、CRE-依存性tdTomatoベクターと一緒に、Creがグリアまたは特にミクログリア中に発現するCREマウスに注射する。
マウスに1.5μLのAAVベクター(512~113gc/ml)を、前頭皮質または線条体に両側性に注射後の4分の安静期間に0.3μL/分の速度で注入した。処置後、マウスの健康および体重を、各日モニターする。組織採取に関して、マウスを、過量のイソフルランを介して安楽死させ、4%パラホルムアルデヒド(PFA)を灌流する。グリア細胞またはミクログリアにおけるレポーター遺伝子の選択的発現を分析するために、脳組織の断片を、前頭皮質または線条体から得て、切片化し、抗RFPポリクローナルウサギ抗体(Rockland Antibodies and Assay)および抗eGFPポリクローナルニワトリ抗体(Aves Labs)での標準免疫組織化学手順を使用して、eGFPおよびtdTomatoに関して染色した。蛍光顕微鏡法を使用することにより、対照と比較して、eGFPレポーター遺伝子の蛍光とtdTomato蛍光との間の強い重ね合せは、グリア細胞またはミクログリアにおける選択的発現を示す。
この方法を使用して、GRN欠乏によって影響を受ける、前頭皮質または他のCNS細胞、例えば、プルキンエ細胞、錐体細胞(例えば、Betz細胞)、運動ニューロン、および大脳皮質ニューロンにおける高い遺伝子発現を標的とする調節エレメントを同定することができる。
GRN欠乏によってネガティブな影響を受けるCNS中のグリア細胞、ミクログリア、または任意の他の細胞型に対して選択的である調節エレメントを同定したら、そのような調節エレメントを、本明細書に記載される発現カセット中のGRN遺伝子を標的とする転写活性化因子に作動可能に連結して、in vivoで標的細胞または組織型におけるGRN発現を選択的に増加させることができる。例えば、グリア細胞またはミクログリア細胞に対する選択的REは、本明細書に記載される発現カセットの転写活性化因子のいずれか1つに作動可能に連結して、in vivoでGRNを選択的に増加させることができる。
(実施例23)
in vivoでの血漿GRNタンパク質の増加
in vivoでのGRNの転写活性化因子の発現を試験するための、本明細書に記載される任意の発現カセットを含むAAV9。精製したAAV9ウイルスは、VectorBioLabsで作製し、注射前に200ul全容量に(PBSで)復元することができる。6~9週齡の雄C57BL6動物を、順化期間後の尾静脈注射に使用することができる。生存中の血液採取を尾静脈出血を介して実施し、血漿試料をK2EDTA法を使用して生成することができる。ELISA分析を、マウスGRN ELISAキット(Thermo Fisher Scientific)で製造者のマニュアルに従って実施することができる。PBS緩衝液対照と比較して、GRN転写活性化因子を含むAAV9で処置した全てのマウスは、血漿GRNタンパク質レベルにおける顕著な増加を示すと期待される。異なる用量のAAV9-eTF、例えば、マウス1匹当たり1E11ゲノムコピー(GC)および5E11 GCを試験することができる。
(実施例24)
マウスにおけるFTD症状の処置
FTD症状、すなわち、GRNのハプロ不全(haploinsufficiency)を提示する、ヘテロ接合性のGRN-ノックアウトマウスは、本明細書に記載される組成物および方法を検証するためのin vivo動物モデルを提供する。本明細書に記載されるAAV発現カセットをマウスに注射して、in vivoでGRNの発現レベルを増加させることによって、GRNハプロ不全をレスキューする。発現カセットが注射/注入を介してマウスに送達されたら、GRNハプロ不全のレスキューは、様々な方法、例えば、対照および/または未処置群と比較して、血液試料中の分泌GRNのレベルを測定すること、PCR法を使用してGRNの転写を測定すること、および/または処置マウスにおける行動変化(例えば、運動協調性、学習、他のマウスとの社会性、および他の認知機能)を測定することを使用して、経時的にモニターすることができる。
類似の方法を、アルツハイマー病、パーキンソン病、およびアテローム性動脈硬化症のマウスモデルに使用することができる(例えば、本明細書に記載される発現カセットを使用して、処置後のマウスにおける動脈壁肥厚の低減を測定すること)。
(実施例25)
レポーター系スクリーニング
HEK293細胞を標準方法で培養し、そこに、テトラサイクリン応答エレメント(TRE)接着プロモーターの制御下のEGFPからなる1.5ugのレポータープラスミド、および1.5ugの各々試験される活性化因子、または空ベクター対照(pUC57)を共トランスフェクトした(FuGene HD、Promega)。トランスフェクションの48時間後、細胞に対して、GFP発現について落射蛍光顕微鏡を使用してイメージングを行った。細胞を採取し、RNAを単離(Qiagen RNeasy Miniキット)し、DNase処理した。RNA(3ug)を、OligoDTプライマー(Superscript IV、Invitrogen)を使用して逆転写した。cDNA試料を、Phusionポリメラーゼ(New England Biolabs)およびSYBR Green Iを使用してqPCRによって分析した:(98℃で30秒、40×[98℃で10秒、65℃で15秒、72℃で15秒])。EGFPに対するプライマー(5’-GCTACCCCGACCACATGAAG-3’(配列番号369)、5’-TCTTGTAGTTGCCGTCGTCC-3’(配列番号370))を使用して、レポーター-駆動EGFP転写物のレベルを定量し、EGFP発現の相対的レベルを、GAPDHを参照遺伝子(5’-ACCACAGTCCATGCCATCAC-3’(配列番号192)、5’-TCCACCACCCTGTTGCTGTA-3’(配列番号193))とするデルタ-デルタCt法によって決定した。
データは、対照条件に対する変化倍率として提示される。配列番号2~4のeTFが、空ベクター対照と比較して、EGFP発現の増加を生じたことを示す図31Aおよび図31Bを参照されたい。ウイルスVP64 TADを含む配列番号51のeTFは、最高レベルの相対的EGFP発現を生じた。図32に示されるように、配列番号12を含むeTFは、対照配列番号187と比較して、少なくとも5倍の相対的EGFP発現を生じた。図33は、配列番号51~53のeTFが、レポーター単独またはTADなしの対照タンパク質(配列番号50)と比較して、10倍超の相対的EGFP発現を生じたことを示す。
本開示の様々な実施形態が、以下の番号が付けられた節を参照して規定される:
1.3個またはそれよりも多くのDNA結合ドメインを含む天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットであって、天然に存在しないDNA結合タンパク質が、内因性遺伝子の発現を、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、25、50、もしくは100倍だけ増加させまたは1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、25、50、もしくは100倍だけ抑制し、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する、核酸カセット。
2.複数の結合ドメインを含む天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットであって、ヒトゲノムにおいて少なくとも21塩基に対して、集合的に結合し、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する、核酸カセット。
3.DNA結合タンパク質が、ヒトカウンターパートが結合しない標的部位に結合する、節1または2に記載の核酸カセット。
4.ヒトカウンターパートが、EGR1またはEGR3である、節1から3のいずれか1つに記載の核酸カセット。
5.結合ドメインが、ジンクフィンガーである、節1から4のいずれか1つに記載の核酸カセット。
6.結合ドメインが、2倍または3倍の、ヒトカウンターパートの結合ドメインを含む、節1から5のいずれか1つに記載の核酸カセット。
7.結合ドメインが、ヒトカウンターパートのDNA結合ドメインまたはジンクフィンガーの2、3、4、5、6、7、8、または9コピーを含む、節1から5のいずれか1つに記載の核酸カセット。
8.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、少なくとも6、7、8、9、10、11、または12個のジンクフィンガーを含む、節1から7のいずれか1つに記載の核酸カセット。
9.内因性遺伝子が、SCN1AまたはGRNである、節1から8のいずれか1つに記載の核酸カセット。
10.DNA結合タンパク質が、あるゲノム位置で結合部位を認識し、その部位での結合が、DNA結合タンパク質に内因性遺伝子の発現をモジュレートさせる、節1から9のいずれか1つに記載の核酸カセット。
11.DNA結合タンパク質が、内因性SCN1AまたはGRN遺伝子遺伝子座にまたはそれに隣接して位置する結合部位を認識する、節1から10のいずれか1つに記載の核酸カセット。
12.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336、(ii)そのバリアント、(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(iv)その5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内のゲノム領域の配列を有する結合部位を認識する、節1から11のいずれか1つに記載の核酸カセット。
13.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号36または38、(ii)そのバリアント、(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列、または(iv)その5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内のゲノム領域の配列を有する結合部位を認識する、節1から11のいずれか1つに記載の核酸カセット。
14.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列の配列を有する、節1から12のいずれか1つに記載の核酸カセット。
15.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号6~10、13~16、57~61、63、64、67~73、74~77、268~282、295~299、337~350、もしくは365~366、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列の配列を有する、節1から11および13のいずれか1つに記載の核酸カセット。
16.DNA結合タンパク質が、EGR1またはEGR3に由来する転写エフェクタードメインを含む、節1から15のいずれか1つに記載の核酸カセット。
17.DNA結合タンパク質が、CITED2またはCITED4に由来する転写エフェクタードメインを含む、節1から15の1つに記載の核酸カセット。
18.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのC末端に位置する、節16から17の1つに記載の核酸カセット。
19.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのN末端に位置する、節16から17の1つに記載の核酸カセット。
20.DNA結合ドメインが、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列の配列を集合的に含む、節1から19の1つに記載の核酸カセット。
21.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号95~100もしくは114、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性を有する配列の配列を有するエフェクタードメインを含む、節1から20の1つに記載の核酸カセット。
22.DNA結合ドメインが、ドメイン中にジンクフィンガーの認識ヘリックスの-1位、2位、3位または6位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、節1から21の1つに記載の核酸カセット。
23.DNA結合タンパク質が、18ntもしくはそれよりも長い、21ntもしくはそれよりも長い、または24ntもしくはそれよりも長い標的結合部位を認識する、節1から22の1つに記載の核酸カセット。
24.配列同一性が、BLASTまたはClustalWを使用して測定される、節1から23の1つに記載の核酸カセット。
25.DNA結合タンパク質が、ウイルスベクター中にある、節1から24の1つに記載の核酸カセット。
26.ウイルスベクターがAAVである、節25に記載の核酸カセット。
27.AAVがAAV9である、節26に記載の核酸カセット。
28.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、elispotアッセイによって測定される、そのヒトカウンターパートに匹敵する免疫原性を有する(例えば、ここで、匹敵とは、天然に存在するヒトタンパク質によって生成される免疫応答の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%内の免疫原性レベルを指す)、節1から27のいずれか1つに記載の核酸カセット。
29.ヒトタンパク質に対して>90%の配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットと、>9、>10、>11、>12、>13、>14、>15、>16、>17、>18、>19、>20、>21、>22、>23、>24、>25、>26、>27、>28、>29、または>30塩基に集合的に結合する複数の結合モチーフを含むDNA結合ドメインとを含むAAVベクター。
30.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、ヒトタンパク質が結合しないヒトゲノム中の標的部位に結合する、節29に記載のAAVベクター。
31.ヒトタンパク質が、EGR1またはEGR3である、節29から30のいずれか1つに記載のAAVベクター。
32.DNA結合ドメインが、少なくとも6、7、8、9、10、11、または12個のジンクフィンガーを含む、節29から31のいずれか1つに記載のAAVベクター。
33.DNA結合ドメインが、ヒトタンパク質中に2倍、3倍または4倍のDNA結合ドメインを含む、節29から32のいずれか1つに記載のAAVベクター。
34.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、SCN1AもしくはGRNのゲノム遺伝子座(例えば、表1に記載されるゲノム遺伝子座)の近傍もしくはその位置の、または内因性SCN1AもしくはGRNの開始コドンの上流の標的結合部位を認識する、節29から33のいずれか1つに記載のAAVベクター。
35.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、内因性SCN1AまたはGRNの発現をモジュレート(例えば、発現を増加)する、節29から34のいずれか1つに記載のAAVベクター。
36.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336、(ii)そのバリアント、(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性)を有する配列、または(iv)その5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内のゲノム領域の配列を含む結合部位を認識する、節29から35のいずれか1つに記載のAAVベクター。
37.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号6~9、13~15、44~45、48~49、54~55、58~62、67~77、103、112、114、268~282、305~325、337~350、364、295~299、365~366、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、節29から36のいずれか1つに記載のAAVベクター。
38.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、上記節のいずれか1つに記載のAAVベクター。
39.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、EGR1またはEGR3の転写エフェクタードメインを含む、節29から38のいずれか1つに記載のAAVベクター。
40.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、CITED2またはCITED4の転写エフェクタードメインを含む、節29から39のいずれか1つに記載のAAVベクター。
41.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのC末端に位置する、節39から40のいずれか1つに記載のAAVベクター。
42.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのN末端に位置する、節39から41のいずれか1つに記載のAAVベクター。
43.DNA結合ドメインが、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、節29から42のいずれか1つに記載のAAVベクター。
44.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号95~100もしくは114、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するエフェクタードメインを含む、節29から43のいずれか1つに記載のAAVベクター。
45.DNA結合ドメインが、ドメイン中にジンクフィンガーの認識ヘリックスの-1位、2位、3位または6位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、節29から44のいずれか1つに記載のAAVベクター。
46.DNA結合タンパク質が、18ntもしくはそれよりも長い、21ntもしくはそれよりも長い、または24ntもしくはそれよりも長い標的結合部位を認識する、節29から45のいずれか1つに記載のAAVベクター。
47.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、elispotアッセイによって測定される、ヒトカウンターパートに匹敵する免疫原性を有する(例えば、ここで、匹敵とは、天然に存在するヒトタンパク質によって生成される免疫応答の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%内の免疫原性レベルを指す)、節29から46のいずれか1つに記載のAAVベクター。
48.配列同一性が、BLASTまたはClustalWを使用して測定される、節29から47のいずれか1つに記載のAAVベクター。
49.AAVが、AAV9である、節29から48のいずれか1つに記載のAAVベクター。
50.ヒトタンパク質に対して90%もしくはそれよりも高い配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードするベクターであって、DNA結合タンパク質が、内因性ヒト遺伝子の発現をモジュレートすることが可能である、ベクター。
51.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、少なくとも9bp長の標的結合部位を認識するDNA結合ドメインを含む、節50に記載のベクター。
52.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、少なくとも12bp、15bp、18bp、21bp、または24bp長の標的結合部位を認識するDNA結合ドメインを含む、節50から51のいずれか1つに記載のベクター。
53.DNA結合タンパク質が、ヒトEGR1またはEGR3によって認識されないヒトゲノム中の標的部位に結合する、節50から52のいずれか1つに記載のベクター。
54.内因性ヒト遺伝子が、SCN1AまたはGRNである、節50から53のいずれか1つに記載のベクター。
55.DNA結合タンパク質が、SCN1AもしくはGRNのゲノム遺伝子座(例えば、表1に記載されるゲノム遺伝子座)の近傍もしくはその位置の、または内因性SCN1AもしくはGRNの開始コドンの上流の標的結合部位を認識する、節50から54のいずれか1つに記載のベクター。
56.DNA結合タンパク質が、少なくとも6、7、8、9、10、11、または12個のジンクフィンガーを含む、節50から55のいずれか1つに記載のベクター。
57.DNA結合タンパク質が、2倍、3倍または4倍のDNA結合ドメインまたはEGR1もしくはEGR3の1つもしくは複数のジンクフィンガーを含む、節50から56のいずれか1つに記載のベクター。
58.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336、(ii)そのバリアント、(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列、または(iv)その5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内のゲノム領域の配列を含む結合部位を認識する、節50から57のいずれか1つに記載のベクター。
59.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、節50から58のいずれか1つに記載のベクター。
60.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号6~9、13~15、44~45、48~49、54~55、58~62、67~77、103、112、114、268~282、305~325、337~350、364、295~299、もしくは365~366、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、上記節のいずれか1つに記載のベクター。
61.配列同一性が、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインの局所的配列同一性およびEGR1またはEGR3の局所的配列同一性を指す、節50から60のいずれか1つに記載のベクター。
62.DNA結合タンパク質が、CITED2またはCITED4に由来する転写エフェクタードメインを含む、節61に記載のベクター。
63.配列同一性が、ヒトEGR1またはEGR3と比較して、DNA結合タンパク質の大域的配列同一性を指す、節50から62のいずれか1つに記載のベクター。
64.DNA結合タンパク質が、EGR1またはEGR3に由来する転写エフェクタードメインを含む、節63に記載のベクター。
65.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのC末端に位置する、節62または64に記載のベクター。
66.エフェクタードメインが、DNA結合タンパク質中のDNA結合ドメインのN末端に位置する、節62または64に記載のベクター。
67.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するDNA結合ドメインを含む、節50から66のいずれか1つに記載のベクター。
68.エフェクタードメインが、(i)配列番号95~100もしくは114、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有する、節50から67のいずれか1つに記載のベクター。
69.ジンクフィンガーが、ジンクフィンガーの認識ヘリックスの-1位、2位、3位または6位において少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、節50から68のいずれか1つに記載のベクター。
70.DNA結合タンパク質が、elispotアッセイによって測定される、ヒトEGR1またはERG3に匹敵する免疫原性を有する(例えば、ここで、匹敵とは、天然に存在するヒトタンパク質によって生成される免疫応答の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%内のレベルを指す)、節50から69のいずれか1つに記載のベクター。
71.配列同一性が、BLASTまたはClustalWを使用して測定される、節50から70のいずれか1つに記載のベクター。
72.ベクターが、ウイルスベクターである、節70から72のいずれか1つに記載のベクター。
73.ウイルスベクターがAAVである、節72に記載のベクター。
74.AAVが、AAV9である、節73に記載のベクター。
75.天然に存在するヒトタンパク質に対して90%もしくはそれよりも高い配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットであって、DNA結合タンパク質が、SCN1Aの発現をモジュレートすることが可能である、核酸カセット。
76.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336のいずれか1つを有する領域、またはその5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内の領域に選択的に結合する、節75に記載の核酸カセット。
77.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、対照と比較して、SCN1Aの発現を少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、50、または100倍だけ増加させることができる、節75から76のいずれか1つに記載の核酸カセット。
78.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するDNA結合ドメインを含む、節75から77のいずれか1つに記載の核酸カセット。
79.カセットが、ウイルスベクターである、節75から78のいずれか1つに記載の核酸カセット。
80.カセットが、AAVベクター、例えば、AAV9である、節75から79のいずれか1つに記載の核酸カセット。
81.天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の大域的配列同一性を有する天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットであって、DNA結合タンパク質が、GRNの発現をモジュレートすることが可能である、核酸カセット。
82.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336を有する領域、またはその5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内の領域に選択的に結合する、節81に記載の核酸カセット。
83.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、対照と比較して、GRNの発現を少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、または100倍だけ増加させることができる、節81から82のいずれか1つに記載の核酸カセット。
84.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するDNA結合ドメインを含む、節81から83のいずれか1つに記載の核酸カセット。
85.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号6~9、13~15、44~45、48~49、54~55、58~62、67~77、103、112、114、268~282、305~325、337~350、364、295~299、365~366、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、節81から84のいずれか1つに記載の核酸カセット。
86.カセットが、ウイルスベクターである、節81から85のいずれか1つに記載の核酸カセット。
87.カセットが、AAVベクターである、節81から86のいずれか1つに記載の核酸カセット。
88.SCN1Aをモジュレートするタンパク質をコードするベクターであって、タンパク質が、配列番号6~9、13、15、57、58、61~62、67~71、74~75、268~282、295~299、305~325、または364~366のアミノ酸配列を有する、ベクター。
89.SCN1Aをモジュレートするタンパク質をコードするベクターであって、タンパク質が、配列番号22~25、29~31、84~85、88、90~92、131~135、371~372、376、または391~409の配列を有するDNA結合ドメインを含む、ベクター。
90.タンパク質が、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、または240~267の配列を含む標的結合配列を認識する、節88から89のいずれか1つに記載のベクター。
91.GRNをモジュレートするタンパク質をコードするベクターであって、タンパク質が、配列番号10、16、59~60、63~64、72~73、76~77、112、または337~350のアミノ酸配列を有する、ベクター。
92.GRNをモジュレートするタンパク質をコードするベクターであって、タンパク質が、配列番号26、32、86~89、93、165~171、112、または377~390の配列を有するDNA結合ドメインを含む、ベクター。
93.タンパク質が、配列番号38、113、または330~336の配列を含む標的結合配列を認識する、節91から92のいずれか1つに記載のベクター。
94.DNA結合ドメインが、CITED2またはCITED4のトランス活性化ドメインに融合される、節91から93のいずれか1つに記載のベクター。
95.細胞または対象を、節1から94のいずれか1つを含む組成物と接触させることを含む、疾患または状態を処置する方法。
96.対象が、動物、哺乳動物、またはヒトである、節95に記載の方法。
97.DNA結合ドメインを含む天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットを含む遺伝子治療を投与することを含む、疾患または状態を処置する方法であって、天然に存在しないDNA結合タンパク質が、内因性遺伝子の発現を、少なくとも5倍だけモジュレートし、天然に存在しないDNA結合タンパク質が、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して、大域的配列同一性を有する、方法。
98.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、細胞中でまたはin vivoで発現した場合に、低減したまたは最小の免疫応答を惹起する、節97に記載の方法。
99.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、天然に存在するヒトタンパク質に匹敵する免疫応答を惹起し、匹敵とは、天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)によって生成される免疫応答の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%内のレベルを指す、節98に記載の方法。
100.免疫応答が、elispotアッセイを使用して測定される、節92から99のいずれか1つに記載の方法。
101.疾患または状態が、ドラベ症候群である、節97から100のいずれか1つに記載の方法。
102.疾患または状態が、前頭側頭認知症または認知症である、節97から100のいずれか1つに記載の方法。
103.疾患または状態が、ドラベ症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病、GABA作動性機能低下、ニューロン活動亢進、てんかん、および発作からなる群から選択される、節97から100のいずれか1つに記載の方法。
104.疾患または状態が、神経変性、神経炎症、前頭側頭葉変性症(frontotemporal lobar degeneration)、前頭側頭認知症、認知症、パーキンソン病、アルツハイマー病、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される、節97から100のいずれか1つに記載の方法。
105.DNA結合タンパク質が、配列番号6~9、13~15、44~45、48~49、54~55、58~62、67~77、103、112、114、268~282、305~325、337~350、364、295~299、365~366のアミノ酸配列を有する、節97から104のいずれか1つに記載の方法。
106.DNA結合タンパク質が、配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、または412~416のアミノ酸配列を有する、節97から105のいずれか1つに記載の方法。
107.DNA結合タンパク質が、配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、または412~416の配列を有するDNA結合ドメインを含む、上記節のいずれか1つに記載の方法。
108.DNA結合タンパク質が、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、または330~336の配列を含む標的結合配列を認識する、節97から107のいずれか1つに記載の方法。
109.内因性遺伝子が、SCN1AまたはGRNである、上記節のいずれか1つに記載の方法。
110.遺伝子治療が、AAVである、上記節のいずれか1つに記載の方法。
111.内因性遺伝子の発現をモジュレートする方法であって、ヒトゲノムにおいて少なくとも21塩基を有する標的結合部位に集合的に結合し、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して大域的配列同一性を有する複数のDNA結合ドメインを含む天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードする核酸カセットを投与することを含む、方法。
112.天然に存在するタンパク質が、ヒトEGR1またはEGR3である、節111に記載の方法。
113.DNA結合タンパク質が、CITED2またはCITED4のドメインを含む、節111から112のいずれか1つに記載の方法。
114.疾患または状態を処置する方法であって、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して大域的配列同一性を有し、少なくとも6、7、8、9、10、11、もしくは12個のジンクフィンガーまたはDNA結合ドメインを含む、天然に存在しないDNA結合タンパク質を含むAAVベクターを投与することを含む、方法。
115.ヒトタンパク質が、EGR1またはEGR3である、節114に記載の方法。
116.疾患または状態が、CNS疾患または状態である、節114から115のいずれか1つに記載の方法。
117.疾患または状態が、ドラベ症候群である、節116に記載の方法。
118.疾患または状態が、認知症または前頭側頭認知症である、節116に記載の方法。
119.配列同一性が、大域的配列同一性に関してNeedleman-Wunschアルゴリズムを使用して測定される、節114から115のいずれか1つに記載の方法。
120.配列同一性が、局所的配列同一性に関してSmith-Watermanアルゴリズムを使用して測定される、上記節のいずれか1つに記載の方法。
121.ドラベ症候群を処置する方法であって、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して大域的配列同一性を有する、天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードするベクターを投与することを含み、DNA結合タンパク質が、内因性SCN1Aの発現を、活性化させるまたは増加させることが可能である、方法。
122.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336のいずれか1つを有する領域、またはその5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内の領域に選択的に結合する、節121に記載の方法。
123.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、対照と比較して、SCN1Aの発現を少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、または100倍だけ増加させることができる、節121から122のいずれか1つに記載の方法。
124.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するDNA結合ドメインを含む、節121から123のいずれか1つに記載の方法。
125.ベクターが、ウイルスベクターである、節121から124のいずれか1つに記載の方法。
126.ベクターがAAVベクターである、節125に記載の方法。
127.前頭側頭認知症または認知症を処置する方法であって、天然に存在するヒトタンパク質の対応するドメイン(例えば、2つのタンパク質間のDNA結合ドメインまたは転写エフェクタードメイン内)に対して、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の局所的配列同一性、または天然に存在するヒトタンパク質(例えば、EGR1またはEGR3)に対して大域的配列同一性を有する、天然に存在しないDNA結合タンパク質をコードするベクターを投与することを含み、DNA結合タンパク質が、内因性GRNまたはそのアイソフォームの発現を、活性化させるまたは増加させることが可能である、方法。
128.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、配列番号38、113、もしくは330~336を有する領域、またはその5bp、10bp、50bp、100bp、200bp、もしくは500bp内の領域に選択的に結合する、節127に記載の方法。
129.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、対照と比較して、GRNの発現を少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、50、または100倍だけ増加させることができる、節127から128のいずれか1つに記載の方法。
130.天然に存在しないDNA結合タンパク質が、(i)配列番号26、32、86~89、93、165~171、165~171、もしくは377~390、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を有するDNA結合ドメインを含む、節127から129のいずれか1つに記載の方法。
131.DNA結合タンパク質が、(i)配列番号10、16、59~60、63~64、72~73、76、77、112、もしくは337~350、(ii)そのバリアントもしくは機能的な断片、または(iii)(i)もしくは(ii)のいずれか1つに対して少なくとも90%の配列同一性(または少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、もしくは99%の配列同一性)を有する配列の配列を含む、節127から130のいずれか1つに記載の方法。
132.ベクターが、ウイルスベクターである、節127から131のいずれか1つに記載の方法。
133.ベクターがAAVベクターである、節133に記載の方法。
天然に存在しない転写モジュレーターを含む発現カセット、例えば、SCN1A遺伝子の発現を増加させる発現カセット、およびSCN1A遺伝子と関連する状態の処置にその発現カセットを使用する方法が本明細書に提供される。神経学的なタンパク質、例えば、SCN1Aの発現をモジュレートする天然に存在しないDNA結合タンパク質も、本明細書に提供される。
本開示の様々な実施形態が、以下の番号が付けられた節を参照して規定される:
1.SCN1A遺伝子の発現を増加させる、天然に存在しない転写モジュレーターを含む発現カセット。
2.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、もしくは240~267からなる群から選択されるゲノム領域、またはその少なくとも200bp内の領域に結合する、節1に記載の発現カセット。
3.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、もしくは240~267からなる群から選択されるゲノム領域、またはその少なくとも100bp内の領域に結合する、節1から2に記載の発現カセット。
4.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、もしくは240~267からなる群から選択されるゲノム領域、またはその少なくとも50bp内の領域に結合する、節1から2に記載の発現カセット。
5.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、もしくは240~267からなる群から選択されるゲノム領域、またはその少なくとも10bp内の領域に結合する、節1から2に記載の発現カセット。
6.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、または240~267からなる群から選択される配列にマッチする、hg19の領域に対応する、ゲノム領域に結合する、節1から2に記載の発現カセット。
7.ウイルスベクターの一部である、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
8.ウイルスベクターがAAVウイルスである、節6に記載の発現カセット。
9.AAVウイルスが、AAV9ウイルスまたはscAAV9ウイルスである、節7に記載の発現カセット。
10.転写モジュレーターが、DNA結合ドメインおよび転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
11.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、VP128、およびp300からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質の一部を含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
12.転写活性化ドメインが、95~100もしくは114、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
13.DNA結合ドメインが、ジンクフィンガードメインである、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
14.DNA結合ドメインが、Casタンパク質である、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
15.gRNAをさらに含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
16.gRNAが、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336からなる群から選択される配列、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有する配列を含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
17.gRNAが、配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336からなる群から選択される配列、またはそれに対して少なくとも90%の配列類似性を有する、それに対して少なくとも95%の配列類似性を有する、もしくはそれに対して少なくとも99%の配列類似性を有する配列を含む、節16に記載の発現カセット。
18.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質である、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
19.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9である、節18に記載の発現カセット。
20.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas3である、節19に記載の発現カセット。
21.DNA結合ドメインが、TALエフェクターDNA結合ドメインである、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
22.他の細胞型よりもGABA作動性ニューロンにおいてより高いレベルで、天然に存在しない転写モジュレーターの発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
23.100bp未満で、天然に存在しない転写モジュレーターの高い発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
24.配列番号178~179、182~185、もしくは417からなる群から選択される少なくとも1つの調節エレメント、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列をさらに含む、上記節のいずれか1つに記載の発現カセット。
25.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号6~9、13~15、44~45、48~49、54~55、58~62、67~77、103、112、114、268~282、305~325、337~350、364、295~299、365~366からなる群から選択される、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
26.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、または412~416からなる群から選択される、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
27.配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、もしくは330~336からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置、またはそれの200bp内、100bp内、もしくは50bp内のゲノム位置に結合する、天然に存在しないDNA結合タンパク質。
28.配列番号35~38、105~111、113、136、195~211、224~238、240~267、または330~336からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置に結合する、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
29.転写モジュレートドメインをさらに含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
30.転写モジュレートドメインが、転写活性化ドメインである、節29に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
31.転写活性化ドメインが、転写因子の転写活性化ドメインである、節29から30に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
32.転写活性化ドメインが、ジンクフィンガー転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
33.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、およびVP128からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質、またはそれに相同的なタンパク質の一部を含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
34.転写活性化ドメインが、配列番号95~100もしくは114のいずれか1つ、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
35.転写活性化ドメインが、配列番号95~100もしくは114のいずれか1つ、またはそれに対して少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
36.転写モジュレートドメインが、転写共活性化タンパク質、または転写共活性化ドメインのドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
37.転写共活性化ドメインが、p300の全てまたは一部を含む、節36に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
38.DNA結合タンパク質が、ジンクフィンガードメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
39.ジンクフィンガードメインが、4個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
40.ジンクフィンガードメインが、5個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
41.ジンクフィンガードメインが、6個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
42.ジンクフィンガードメインが、7個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
43.ジンクフィンガードメインが、8個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
44.ジンクフィンガードメインが、9個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
45.DNA結合タンパク質が、Casタンパク質を含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
46.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質である、節45に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
47.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9である、節46に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
48.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas3である、節46に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
49.DNA結合タンパク質が、TALエフェクターDNA結合ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
50.配列番号22~26、29~32、84~93、112、131~135、165~171、371~372、376~409、もしくは412~416からなる群から選択される、またはそれに対して少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
51.細胞にトランスフェクトされる場合に、SCN1Aの発現をモジュレートする、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
52.配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、もしくは240~267からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置、またはその200bp内、100bp内、もしくは20bp内のゲノム位置に結合する天然に存在しない転写モジュレーターを投与することによって、細胞におけるSCN1Aの発現をモジュレートする方法。
53.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、または240~267からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置に結合する、節52に記載の方法。
54.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号35~37、101、105~111、136、195~211、224~238、または240~267からなる群から選択される配列に結合する、節52から53に記載の方法。
55.天然に存在しない転写モジュレーターをコードする発現カセットを投与することによって、細胞におけるSCN1Aの発現をモジュレートする方法。
56.発現カセットが、ウイルスベクターの一部である、節55に記載の方法。
57.ウイルスベクターがAAVウイルスである、節56に記載の方法。
58.AAVウイルスが、AAV9ウイルスまたはscAAV9ウイルスである、節57に記載の方法。
59.細胞がパルブアルブミン(PV)細胞である、上記節のいずれかに記載の方法。
60.細胞が生物体中にある、上記節のいずれかに記載の方法。
61.生物体が哺乳動物である、節60に記載の方法。
62.生物体がヒトである、節60に記載の方法。
63.SCN1Aの発現をモジュレートすることが、疾患または障害を処置する、節60に記載の方法。
64.障害が中枢神経系障害である、節60に記載の方法。
65.障害がパーキンソン病である、節60に記載の方法。
66.障害がドラベ症候群である、節60に記載の方法。
67.障害がアルツハイマー病である、節60に記載の方法。
68.中枢神経系障害の症状がGABA作動性機能低下である、節60に記載の方法。
69.中枢神経系障害を処置することが、PV細胞機能を増加させることを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
70.中枢神経系障害の症状がニューロン活動亢進である、上記節のいずれかに記載の方法。
71.中枢神経系障害を処置することが、ニューロン活動亢進を低減することを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
72.中枢神経系障害の症状が発作である、上記節のいずれかに記載の方法。
73.中枢神経系障害を処置することが、発作の頻度を低減することを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
74.中枢神経系障害を処置することが、発作の重症度を低減することを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
75.転写モジュレーターが、DNA結合ドメインおよび転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
76.転写活性化ドメインが、転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
77.転写活性化ドメインが、ジンクフィンガー転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
78.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、およびVP128からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質の一部を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
79.転写活性化ドメインが、95~100もしくは114、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
80.転写活性化ドメインが、転写共活性化タンパク質、または転写共活性化ドメインのドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
81.転写活性化ドメインが、p300を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
82.DNA結合ドメインが、ジンクフィンガードメインである、上記節のいずれかに記載の方法。
83.DNA結合ドメインが、Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の方法。
84.発現カセットが、gRNAをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
85.gRNAが、配列番号105~111もしくは113からなる群から選択される配列、またはそれに対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
86.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の方法。
87.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9である、上記節のいずれかに記載の方法。
88.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas3である、上記節のいずれかに記載の方法。
89.DNA結合ドメインが、TALエフェクターDNA結合ドメインである、上記節のいずれかに記載の方法。
90.発現カセットが、パルブアルブミン細胞に特異的な調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
91.発現カセットが、100bp未満で、高い発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
92.発現カセットが、配列番号178~179、182~185、もしくは417からなる群から選択される少なくとも1つの調節エレメント、またはそれに対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列をさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
93.SCN1Aの発現をモジュレートすることが、SCN1A遺伝子またはNav1.1タンパク質の発現を増加させることを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
94.SCN1A遺伝子またはNav1.1タンパク質の発現における増加が、パルブアルブミン細胞に特異的に生じる、上記節のいずれかに記載の方法。
95.SCN1A遺伝子またはNav1.1タンパク質の発現における増加が、パルブアルブミンニューロンに特異的に生じる、上記節のいずれかに記載の方法。
96.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号95~100もしくは114からなる群から選択される、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれか1つに記載の方法。
プログラニュリン(GRN)またはその機能的な断片もしくはバリアントの発現を増加させる、天然に存在しない転写モジュレーターを含む発現カセット、およびGRN遺伝子と関連する状態または疾患の処置にそのような組成物を使用する方法が、本明細書に提供される。細胞におけるGRNの発現をモジュレートする天然に存在しないDNA結合タンパク質も、本明細書に提供される。
本開示の様々な実施形態が、以下の番号が付けられた節を参照して規定される:
1.GRN遺伝子の発現を増加させる、天然に存在しない転写モジュレーターを含む発現カセット。
2.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号38、113、もしくは330~336からなる群から選択されるゲノム領域、またはその少なくとも200bp内、少なくとも100bp内、少なくとも50bp内、もしくは少なくとも10bp内の領域に結合する、節1に記載の発現カセット。
3.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号38、113、または330~336からなる群から選択される配列にマッチする、hg19の領域に対応する、ゲノム領域に結合する、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
4.ウイルスベクターの一部である、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
5.ウイルスベクターがAAVウイルスである、節4に記載の発現カセット。
6.AAVウイルスが、AAV9ウイルスまたはscAAV9ウイルスである、節5に記載の発現カセット。
7.転写モジュレーターが、DNA結合ドメインおよび転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
8.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、VP128、p65、およびp300からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質の一部を含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
9.転写活性化ドメインが、配列番号95~100もしくは114、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
10.DNA結合ドメインが、ジンクフィンガードメインである、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
11.DNA結合ドメインが、Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
12.gRNAをさらに含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
13.gRNAが、配列番号113からなる群から選択される配列、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列類似性を有する配列を含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
14.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質(dCas)である、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
15.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9(dCas9)またはdSaCas9である、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
16.DNA結合ドメインが、TALエフェクターDNA結合ドメインである、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
17.他の細胞型よりも中枢神経系細胞、前頭皮質細胞、グリア細胞、ミクログリア細胞、および線条体細胞からなる群から選択される細胞においてより高いレベルで、天然に存在しない転写モジュレーターの発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
18.100bp未満または50bp未満で、天然に存在しない転写モジュレーターの高い発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
19.配列番号178~179、182~185、もしくは417に従う配列、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列をさらに含む、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
20.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号10、16、59~60、63~64、72~73、76~77、112、もしくは337~335からなる群から選択される、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれかに記載の発現カセット。
21.配列番号38、113、もしくは330~336からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置、またはそれの200bp内、100bp内、もしくは50bp内、もしくは10bp内のゲノム位置に結合する、天然に存在しないDNA結合タンパク質。
22.配列番号38、113、または330~336からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置に結合する、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
23.転写モジュレートドメインをさらに含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
24.転写モジュレートドメインが、転写活性化ドメインである、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
25.転写活性化ドメインが、転写因子の転写活性化ドメインである、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
26.転写活性化ドメインが、ジンクフィンガー転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
27.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、およびVP128からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質、またはそれに相同的なタンパク質の一部を含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
28.転写活性化ドメインが、配列番号95~100もしくは114、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
29.転写モジュレートドメインが、転写共活性化タンパク質、または転写共活性化ドメインのドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
30.転写共活性化ドメインが、p300の全てまたは一部を含む、節29に記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
31.DNA結合タンパク質が、ジンクフィンガードメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
32.ジンクフィンガードメインが、4個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
33.ジンクフィンガードメインが、5個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
34.ジンクフィンガードメインが、6個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
35.ジンクフィンガードメインが、7個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
36.ジンクフィンガードメインが、8個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
37.ジンクフィンガードメインが、9個のジンクフィンガーを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
38.DNA結合タンパク質が、Casタンパク質を含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
39.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
40.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9である、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
41.DNA結合タンパク質が、TALエフェクターDNA結合ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
42.配列番号26、32、86~89、93、165~171、112、もしくは377~390を含む群から選択される、またはそれに対して少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
43.細胞にトランスフェクトされる場合に、GRNの発現をモジュレートする、上記節のいずれかに記載の天然に存在しないDNA結合タンパク質。
44.配列番号38、113、もしくは330~336からなる群から選択される少なくとも1つのゲノム位置、またはその200bp内、100bp内、もしくは20bp内のゲノム位置に結合する天然に存在しない転写モジュレーターを投与することによって、細胞におけるGRNの発現をモジュレートする方法。
45.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号38、113、または330~336からなる配列に結合する、節44に記載の方法。
46.天然に存在しない転写モジュレーターをコードする発現カセットを投与することによって、細胞におけるGRNの発現をモジュレートする方法。
47.発現カセットが、ウイルスベクターの一部である、節46に記載の方法。
48.ウイルスベクターがAAVウイルスである、節47に記載の方法。
49.AAVウイルスが、AAV9ウイルスまたはscAAV9ウイルスである、節48に記載の方法。
50.細胞が、中枢神経系細胞、前頭皮質細胞、グリア細胞、ミクログリア細胞、および線条体細胞からなる群から選択される、上記節のいずれかに記載の方法。
51.細胞が生物体中にある、上記節のいずれかに記載の方法。
52.生物体が哺乳動物である、節51に記載の方法。
53.生物体がヒトである、節52に記載の方法。
54.GRNの発現をモジュレートすることが、疾患または障害を処置する、上記節のいずれかに記載の方法。
55.障害が中枢神経系障害である、上記節のいずれかに記載の方法。
56.障害が前頭側頭変性症(FTD)である、上記節のいずれかに記載の方法。
57.障害がパーキンソン病である、上記節のいずれかに記載の方法。
58.障害がアルツハイマー病である、上記節のいずれかに記載の方法。
59.障害がアテローム性動脈硬化症である、上記節のいずれかに記載の方法。
60.中枢神経系障害の症状がレビー小体の存在である、上記節のいずれかに記載の方法。
61.中枢神経系障害の症状がプログラニュリン(GRN)のハプロ不全である、上記節のいずれかに記載の方法。
62.中枢神経系障害の症状が社会性の欠如である、上記節のいずれかに記載の方法。
63.中枢神経系障害の症状がリソソーム異常である、上記節のいずれかに記載の方法。
64.中枢神経系障害の症状が記憶喪失である、上記節のいずれかに記載の方法。
65.中枢神経系障害の症状が運動協調性の喪失(loss of motor coordination)である、上記節のいずれかに記載の方法。
66.中枢神経系障害の症状が筋振戦である、上記節のいずれかに記載の方法。
67.中枢神経系障害を処置することが、筋振戦の頻度を低減することを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
68.中枢神経系障害を処置することが、筋振戦の重症度を低減することを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
69.転写モジュレーターが、DNA結合ドメインおよび転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
70.転写活性化ドメインが、転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
71.転写活性化ドメインが、ジンクフィンガー転写因子の転写活性化ドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
72.転写活性化ドメインが、VPR、VP64、VP16、およびVP128からなるリストから選択される少なくとも1つのタンパク質の一部を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
73.転写活性化ドメインが、配列番号95~100もしくは114、またはそれに対して少なくとも80%の配列類似性を有するドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
74.転写活性化ドメインが、転写共活性化タンパク質、または転写共活性化ドメインのドメインを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
75.転写活性化ドメインが、p300を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
76.DNA結合ドメインが、ジンクフィンガードメインである、上記節のいずれかに記載の方法。
77.DNA結合ドメインが、Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の方法。
78.発現カセットが、gRNAをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
79.gRNAが、配列番号113からなる群から選択される配列、またはそれに対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含む、上記節のいずれかに記載の方法。
80.Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質である、上記節のいずれかに記載の方法。
81.ヌクレアーゼ不活性化Casタンパク質が、ヌクレアーゼ不活性化Cas9である、上記節のいずれかに記載の方法。
82.DNA結合ドメインが、TALエフェクターDNA結合ドメインである、上記節のいずれかに記載の方法。
83.発現カセットが、非細胞特異的調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
84.発現カセットが、100bp未満で、高い発現を駆動する調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
85.発現カセットが、配列番号178~179、182~185、もしくは417に従う配列、またはそれに対して少なくとも80%の配列同一性を有する配列を含む調節エレメントをさらに含む、上記節のいずれかに記載の方法。
86.GRNの発現をモジュレートすることが、GRN遺伝子またはプログラニュリンタンパク質の発現を増加させることを含む、上記節のいずれかに記載の方法。
87.GRN遺伝子またはプログラニュリンタンパク質の発現における増加が、複数の細胞型に生じる、上記節のいずれかに記載の方法。
88.GRN遺伝子またはプログラニュリンタンパク質の発現における増加が、他の細胞型よりも中枢神経系細胞、前頭皮質細胞、グリア細胞、ミクログリア細胞、および線条体細胞からなる群から選択される細胞において特異的に生じる、上記節のいずれかに記載の方法。
89.天然に存在しない転写モジュレーターが、配列番号10、16、59~60、72~72、76~77、112、もしくは337~350からなる群から選択される、またはそれに対して少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%の配列同一性を有する、上記節のいずれかに記載の方法。