JP7404651B2 - 水中油型乳化化粧料及びその製造方法 - Google Patents
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本発明者が従来技術を検討した結果、水中油型乳化化粧料は水と接触した際に再乳化することで撥水性粉体が流れ落ちることがあることから、これがSPF値の低下に繋がる可能性を見いだした。そして、水中油型乳化化粧料中の水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を分散させ、さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することで、化粧料の再乳化を防ぎ高SPF値を維持することができたものである。
水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散しており、
水相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンであり、
さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することを特徴とする水中油型乳化日焼け止め化粧料である。
上記水中油型乳化日焼け止め化粧料は、更に、皮膜剤を含有することが好ましい。
性分散体、
撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を水性媒体中に分散させた水性分散体、
および、
その他の成分とを混合する工程を有し、
水性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンである
ことを特徴とした水中油型乳化日焼け止め化粧料
の製造方法でもある。
本発明は、水中油型乳化化粧料において、撥水処理した紫外線遮蔽性無機粉体を水相及び油相に配合するものであり、これによって高い割合で紫外線遮蔽性無機粉体を化粧料中に配合することができる。よって、高い紫外線遮蔽能を維持し、耐水性にも優れた水中油型乳化化粧料を得ることができる。
このようなメジアン径を有する紫外線遮蔽性粒子は、可視光透明性が高く、かつ、紫外線遮蔽領域が好適なものである点で特に好ましい。また、メジアン径が0.2μmを超えると、可視光透明性が悪くなるだけでなく紫外線遮蔽能も低下するおそれがある。
水としては常水、精製水、硬水、軟水、天然水、海洋深層水、電解アルカリイオン水、電解酸性イオン水、イオン水、クラスター水等が挙げられる。
また、堺化学工業株式会社より市販されている、酸化チタン水性分散体DIS-AB-10W、酸化亜鉛水性分散体DIF-AB-33W、酸化亜鉛水性分散体DIF-AB-3CS等を使用することもできる。
イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチレングリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチレングリコール、エチルヘキサン酸セチルなどのエステル油の他、シクロペンタシロキサン、ジメチコン、トリメチコンなどのシリコーン油、トリグリセリン、ポリオレフィン、流動パラフィンなどが挙げられる。
また、堺化学工業株式会社より市販されている、酸化亜鉛エステル分散体DIF-PC-3W、DIF-OP-3W、DIF-TL-3W,DIF-OP-3ST,DIF-TL-3ST,酸化チタンエステル分散体DIS-PC-10C、DIS-TL-10A、DIS-TL-10C,DIS-OP-10A等を使用することもできる。
また、必要に応じ、各種粉体として無機及び有機顔料、無機及び有機粘土鉱物等の各種粉体、金属石鹸処理又はシリコーンで処理された無機及び有機顔料、有機染料等の色剤、その他薬剤成分として、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、乳化増粘剤、pH調整剤、香料、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、抗炎症剤、美白剤、皮膜剤等の成分を含有するものであってもよい。具体的には、以下に列挙した配合成分の1種又は2種以上を任意に配合して常法により目的の化粧料を製造することが可能である。これらの配合成分の配合量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されない。
上記親油性非イオン界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α´-オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル等を挙げることができる。
以下の実施例においては、撥水処理した酸化チタン、撥水処理した酸化亜鉛の水性分散体及び油性分散体を原料として使用した。
これらの原料としては堺化学工業株式会社より市販されている製品を使用し、これらの処方は、下記表1に示したようなものである。表1、2中のエステル分散体とシクロペンタシロキサン分散体は、油性分散体である。
STR-100C-LP:水酸化アルミで一次被覆され、最外層をシリコーン4%で被覆された酸化チタン
STR-100A-LP:シリカと水酸化アルミで一次被覆され、最外層をシリコーン4%で被覆された酸化チタン
STR-100W-LP:シリカで一次被覆され、最外層をシリコーン8%で被覆された酸化チタン
親水性処理酸化チタン:最外層をシリカで被覆された酸化チタン
上記表に記載のとおりの比率で計量した各粉体と各溶媒と各分散剤の混合液50gと、φ0.5mmジルコニアビーズ50gを200mlマヨネーズ瓶に入れて、ペイントシェーカーで60分間分散して、各分散体を得た。
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製)
表3~5に示す材料を用いて水中油型乳化日焼け止め化粧料を作製した。製造方法は以下
に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を
行った。結果を表6~8に示す。
A:実施例、比較例毎に成分1~15を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例、比較例毎に成分16~21を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分22~26を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製2)
実施例1~6よりもさっぱり感を重視した水中油型乳化日焼け止め化粧料を表9に示す材料を用いて作製した。製造方法は以下に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を行った。結果を表10に示す。
A:実施例毎に成分1~3を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例毎に成分4~10を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分11を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(水中油型乳化日焼け止め化粧料の調製3)
実施例7~9よりも、より長期の保存安定性を考慮した水中油型乳化日焼け止め化粧料を表11に示す材料を用いて作製した。製造方法は以下に示すものである。得られた水中油型乳化日焼け止め化粧料は、以下に示す方法で評価を行った。結果を表12に示す。
A:実施例毎に成分1~7を混合し、80度まで加熱する。
B:実施例毎に成分8~13を混合し、80度まで加熱する。
C:BにAを添加して乳化し、60度以下に冷却して成分14を添加して混合して、それぞれの日焼け止めO/Wクリームを得た。
(耐水性試験方法)
各サンプルをスライドガラスにバーコーター♯6で塗布し、50℃で3時間乾燥後、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-770)で透過率を測定した。得られた透過率を、SPF計算ソフトによりSPF値(A)を算出した。
プロペラ式攪拌機を備えた2Lのガラスビーカーに2Lの純水を入れ、500rpmで攪拌させているところに、作成した塗膜を90分間浸漬した。その後、再び50℃で1時間乾燥させ、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-770)で透過率を測定した。得られた透過率を、紫外線近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、V-500)のSPF/PA値計算プログラムによりSPF値(B)を測定した。
得られたSPF値により、下記の計算式を用いて、SPF維持率(%)を算出した。
計算式
SPF維持率(%) = SPF値(B) / SPF値(A) ×100
なお、2回測定を行い、そのうち高い結果を採用した。
専門評価パネル20名による使用テストを行い、実施例の水中油型乳化日焼け止め化粧料を皮膚上に塗付し、20分放置した後に、流水中での再乳化のしにくさを評価した。評価を以下の基準に基づいて行った。
[評価基準]
流水で再乳化せず、擦っても再乳化しない :4点
流水で再乳化しないが、擦るとやや再乳化する :3点
流水で再乳化しないが、擦ると再乳化する :2点
流水で再乳化する :1点
[判定]
平均点3.5点以上 :◎
平均点2.5点以上3.5点未満:○
平均点1.5点以上2.5点未満:△
平均点1.5点未満 :×
専門評価パネル20名による使用テストを行い、実施例の水中油型乳化日焼け止め化粧料を皮膚上に塗付し、べたつきのなさを評価した。評価を以下の基準に基づいて行った。
[評価基準]
非常に良好 :5点
良好 :4点
普通 :3点
やや不良 :2点
不良 :1点
[判定]
平均点4.5以上 :◎
平均点3.5点以上4.5点未満:○
平均点2.5点以上3.5点未満:△
平均点2.5点未満 :×
これに対して、比較例の水中油型乳化日焼け止め化粧料は、実施例のものに比べてSPF値が低く、更に、水と接触した際に再乳化しやすく、耐水性が十分でないことが明らかである。
その結果、実施例1(図1)では、外相である水相にも、内相である油相にも粉体が配合されていることが写真から判断できる。対して、比較例4(図2)、比較例6(図3)では粉体の分散していない相が存在することが明らかである。
Claims (4)
- 撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を含有する水中油型乳化日焼け止め化粧料であって、
水相及び油相の双方中に撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体が分散しており、
水相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油相中の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンであり、
さらにポリヒドロキシステアリン酸を含有することを特徴とする水中油型乳化日焼け止め化粧料。 - 紫外線遮蔽性無機粉体は、メジアン径が0.2μm以下である請求項1記載の水中油型乳化日焼け止め化粧料。
- 更に、皮膜剤を含有する請求項1又は2記載の水中油型乳化日焼け止め化粧料。
- 撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を油性媒体中に分散させた油性分散体、
撥水性表面処理層を有する紫外線遮蔽性無機粉体を水性媒体中に分散させた水性分散体、
および、
その他の成分とを混合する工程を有し、
水性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化亜鉛であり、
油性分散体の上記紫外線遮蔽性無機粉体は酸化チタンである
ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の
水中油型乳化日焼け止め化粧料の製造方法。
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- 2019-05-14 JP JP2019091090A patent/JP7404651B2/ja active Active
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