JP7501038B2 - ドラム缶点検装置および点検プログラム - Google Patents

ドラム缶点検装置および点検プログラム Download PDF

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Description

ドラム缶の異常の有無を点検・検査するためのドラム缶点検装置および点検プログラムに関する。
例えば、原子力発電所で発生した放射性廃棄物は、複数のドラム缶に充填されて貯蔵所で保管される。すなわち、平板状のパレットの上に複数のドラム缶を載置し、このパレットをフォークリフトで貯蔵所に運んで保管する。この際、パレットを多段積みすると、地震発生時等にパレットが倒壊してドラム缶が損傷し、ドラム缶内の放射性廃棄物が飛散して周囲が汚染されるおそれがある。このため、従来、パレットを最大3段積みまでとしている。
ところで、放射性廃棄物が収容されたドラム缶は、最終処分所・埋設所に運ぶまでの間、貯蔵所で一定期間保管されるため、変形や腐食が生じるおそれがある。このため、ドラム缶の転倒や変形、腐食などの異常の有無を定期的に人が巡視点検して、必要に応じて補修などを行う必要があった。
一方、ガス容器の底面検査作業を精度よく自動化することができる、という底面検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この底面検査装置は、ガス容器の底面をCCDカメラで撮影し、その画像がメモリに記憶されている不良パターン画像と一致するか否かを判定するものである。
特開平09-198507号公報
しかしながら、従来は人がドラム缶を目視点検していたため、多大な時間と労力を要するばかりでなく、点検精度(判定精度)にバラツキが生じるおそれがあった。また、特許文献1に記載の装置をドラム缶の点検に適用したとしても、CCDカメラで撮影した画像のみで異常の有無を判定するため、適正な判定、点検が行えないおそれがある。すなわち、CCDカメラによる画像は、2次元データであるため、クラックや変色の有無を判定することはできるが、ドラム缶表面の変形・凹凸、あるいは塗装の下に発生した腐食(塗装の盛り上り)などの3次元的な異常を判定することは困難である。
そこでこの発明は、ドラム缶の異常の有無をより精度高く点検可能なドラム缶点検装置および点検プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、表面が塗装されたドラム缶を外側からカメラで撮影して生成された画像データと、前記ドラム缶を外側から3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、前記ドラム缶の異常の有無を判定し、前記画像データにおける変色部位と前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位とが一致する場合には、錆ありと判定する、ことを特徴とするドラム缶点検装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載のドラム缶点検装置において、前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位が、前記画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、コンピュータを、表面が塗装されたドラム缶を外側からカメラで撮影して生成された画像データと、前記ドラム缶を外側から3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、前記ドラム缶の異常の有無を判定する判定手段、として機能させることを特徴とするドラム缶点検プログラムであり、前記判定手段は、前記画像データにおける変色部位と前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位とが一致する場合には、錆ありと判定する、ことを特徴とするドラム缶点検プログラムである。請求項4の発明は、請求項3に記載のドラム缶点検プログラムにおいて、前記判定手段は、前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位が、前記画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する、ことを特徴とする。
請求項1および請求項3の発明によれば、ドラム缶をカメラで撮影した画像データと、3次元スキャナで撮影したスキャンデータとに基づいて、ドラム缶の異常の有無を判定するため、ドラム缶の異常の有無をより精度高く点検することが可能となる。すなわち、カメラで撮影した2次元の画像データのみでは、ドラム缶表面の変形・凹凸、あるいは塗装の下に発生した腐食(塗装の盛り上り)などの3次元的な異常を判定することが困難であるが、3次元のスキャンデータを考慮することで、これらの異常も判定することが可能となる。従って、画像データとスキャンデータとに基づいてドラム缶の異常の有無を判定することで、ドラム缶の異常の有無をより精度高く判定、点検することが可能となる。
また、画像データにおける変色部位とスキャンデータにおける変形部位とが一致する場合には、錆ありと判定されるため、錆の発生をより確実に判定、点検することが可能となる。すなわち、塗装の下の鋼材に錆が発生、進行すると、周囲が変色するとともに塗装が盛り上って変形する(塗装が盛り上って破れて周囲が変色する。)。このため、ドラム缶の同一部位が変色し、かつ、変形している場合に、その部位に錆があると判定することで、錆の発生をより確実に判定、点検することが可能となる。
請求項2および請求項4の発明によれば、スキャンデータにおける変形部位が、画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性がある(錆発生のおそれが高い)と判定されるため、錆の発生を見逃すことなく判定、点検することが可能となる。すなわち、塗装の下の鋼材に錆が発生した初期の段階では、塗装が盛り上って変形する場合がある。このため、ドラム缶の同一部位が変形しているが変色していない場合に、その部位に錆が発生している可能性があると判定することで、錆の発生を見逃すことなく判定、点検することが可能となる。つまり、ドラム缶の表面が変色しない前の錆も発見することが可能となる。
この発明の実施の形態に係るドラム缶用パレットを示す平面図(a)と正面図(b)である。 図1のドラム缶用パレットの覗き孔周辺を示す断面図である。 図1のドラム缶用パレットの隣接部周辺と隣接連結具との連結前の状態を示す図(a)と、隣接連結具でドラム缶用パレットを連結した状態を示す図である。 4つの図1のドラム缶用パレットを図3の隣接連結具で連結した周辺を示す平面図である。 図1のドラム缶用パレットを段積みして図3の隣接連結具で連結した状態を示す正面図である。 この発明の実施の形態に係るドラム缶用パレットフレームの横連結バーを示す平面図(a)と正面図(b)である。 この発明の実施の形態に係るドラム缶用パレットフレームの縦連結バーを示す正面図である。 この発明の実施の形態に係るドラム缶用パレットフレームで、複数の図1のドラム缶用パレットを固定した状態を示す正面図である。 図8の側面図である。 図9のフレームベースの端部周辺を示す拡大図である。 図1のドラム缶用パレットに点検車両が搭載された状態を示す正面図である。 図11の点検車両の概略構成ブロック図である。 図11の底面用点検車両を示す平面図(a)と背面図(b)と側面図(c)である。 図11の側面用点検車両を示す平面図(a)と背面図(b)と側面図(c)である。 この発明の実施の形態に係る点検用昇降コンベアの配置状態を示す平面図である。 図15の点検用昇降コンベアの正面図である。 この発明の実施の形態における点検画像を示す図であり、(a)は画像データを示し、(b)はスキャンデータを示す。 この発明の実施の形態の管理コンピュータによる判定結果例を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1~図18は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この発明の実施の形態に係るドラム缶用パレット1を示す平面図(a)と正面図(b)である。このドラム缶用パレット1は、ドラム缶101を載置するためのパレットであり、この実施の形態では、放射性廃棄物が充填・収容されたドラム缶101をドラム缶用パレット1に載せて、貯蔵所で保管する場合について、主として説明する。ここで、ドラム缶101は、図11に示すように、少なくとも下縁部101aと上縁部101bにリムを有する。
「ドラム缶用パレット1」
ドラム缶用パレット1は、略正方形の上板11と下板12とが重なるように対向し、かつ、所定の間隔を隔てて配設されている。すなわち、この実施の形態では、上板11と下板12の四隅にパレット柱13が配設され、このパレット柱13を介して上板11と下板12とが所定の間隔を隔てて連結されている。ここで、ドラム缶用パレット1は、軽量で十分な強度、剛性を有する材料(例えば、アルミニウム合金や中空鋼)で構成され、上板11と下板12の厚みやパレット柱13の大きさは、ドラム缶101を載せたドラム缶用パレット1を段積みしても十分に耐えられるように設定されている。また、上板11と下板12とパレット柱13を別体で構成してもよいし、一体で構成してもよい。
上板11の上面には、凹状に窪んでドラム缶101の下縁部(下側のリム)101aを収容する下縁収容部11aが設けられ、さらに、上板11には、この下縁収容部11aと同心の覗き孔11bが設けられている。すなわち、円形の貫通孔である覗き孔11bが形成され、この覗き孔11bの上縁部が拡径されて円形の下縁収容部11aが形成されている。下縁収容部11aの直径は、ドラム缶101の下縁部101aよりもやや大きく設定され、覗き孔11bの直径は、ドラム缶101の下縁部101aよりもやや小さく設定されている。また、下縁収容部11aの深さは、ドラム缶101の下縁部101aの高さと同程度に設定されている。
これにより、図2に示すように、下縁収容部11aと覗き孔11bとの段差部でドラム缶101の下縁部101aが支持され、ドラム缶101の底面全体(下縁部101aを除く面)が覗き孔11bから露出するようになっている。このような下縁収容部11aと覗き孔11bが、上板11の四隅に対向して4つ形成されている。
また、上板11には、フォークリフトの爪を挿入可能な筒状の爪挿入部14が、上板11の下面に沿って設けられている。すなわち、爪挿入部14はコ字状で、両端部が上板11の下面に接続されることで、上板11の下面とで筒・ポケットを形成し、フォークリフトの爪を挿入できるようになっている。この爪挿入部14の幅と高さは、フォークリフトの爪を挿入できる程度の大きさで(大きなガタなく爪が挿入される大きさで)、上板11の一辺から覗き孔11b側に延びている。このような爪挿入部14が上板11の四辺にそれぞれ2つずつ設けられている。
さらに、上板11の上面には、後述する側面用点検車両5の移動を案内するための上側ガイドレール15が設けられている。この上側ガイドレール15は、上板11の一辺から対向辺にわたって延び、下縁収容部11aの間および下縁収容部11aの両外側の計3つ設けられている。
下板12の下面には、凹状に窪んでドラム缶101の上縁部(上側のリム)101bを収容する上縁収容部12aが設けられている。すなわち、平面形状が円形で上側に窪んだ上縁収容部12aが形成され、その直径は、ドラム缶101の上縁部101bよりもやや大きく設定され、その深さは、ドラム缶101の上縁部101bの高さと同程度に設定されている。このような上縁収容部12aが、下縁収容部11aに対向して4つ形成されている。
また、下板12の上面には、後述する底面用点検車両4の移動を案内するための下側ガイドレール16が設けられている。この下側ガイドレール16は、上側ガイドレール15と平行に下板12の一辺から対向辺にわたって延び、上縁収容部12aの外周縁側に1つずつ計4つ設けられている。
そして、ドラム缶101の下縁部101aを下縁収容部11aに収容した状態で、上板11と下板12との間から、覗き孔11bを介してドラム缶101の底面状態を確認可能となっている。すなわち、覗き孔11bから露出するドラム缶101の底面全体を、上板11と下板12との間から目視点検したり、上板11と下板12との間にカメラを入れて撮影して点検したりできるように、上板11と下板12との所定の間隔が設定されている。特に、この実施の形態では、後述する底面用点検車両4が移動点検できるように設定されている。
また、上板11の上面には、側面用点検車両5が停止して撮影点検する位置を示す側面点検位置マークM1が複数標示され、さらに、ドラム缶101を載置する位置を示す載置位置マークM2が複数標示されている。同様に、下板12の上面には、底面用点検車両4が停止して撮影点検する位置を示す底面点検位置マークM3(図示せず)が複数標示されている。
一方、各パレット柱13には、上面から下面に貫通する隣接連結バー挿入孔13aが形成されている。
このような構成のドラム缶用パレット1によれば、上板11に覗き孔11bが設けられ、上板11と下板12との間から、覗き孔11bを介してドラム缶101の底面状態を確認可能となっているため、フォークリフトなどでドラム缶101を取り出したりすることなく、ドラム缶101の底面を容易、迅速に点検することが可能となる。例えば、覗き孔11bを介してドラム缶101の底面を目視点検したり、上板11と下板12との間にカメラを入れてドラム缶101の底面を画像で点検したりすることが可能となる。
一方、上板11の上面に下縁収容部11aが設けられ、下板の下面に上縁収容部12aが設けられているため、ドラム缶101を安定して載置することが可能となる。すなわち、ドラム缶101を載せたドラム缶用パレット1を段積みした場合に、ドラム缶101の下縁部101aが下段のドラム缶用パレット1の下縁収容部11aに収容され、ドラム缶の上縁部101bが上段のドラム缶用パレット1の上縁収容部12aに収容されるため、ドラム缶101が安定して載置され、耐震性を高めることが可能となる。
また、フォークリフトの爪を大きなガタなく挿入可能な筒状の爪挿入部14が設けられているため、ドラム缶101を載せたドラム缶用パレット1をフォークリフトで安定して運搬することが可能となる。
「ドラム缶用パレットフレーム10」
次に、このようなドラム缶用パレット1を複数まとめて固定・連結するためのドラム缶用パレットフレーム10について説明する。ドラム缶用パレットフレーム10は、主として、隣接連結具(隣接連結手段)2と、横連結バー(横連結手段)30と、縦連結バー(縦連結手段)35と、奥行き連結バー(奥行き連結手段)36と、を備える。
ここで、この実施の形態では、図8、図9に示すように、床に設置された平板状のフレームベース34の上に、4つのドラム缶101を載せたドラム缶用パレット1を3段積みし、3段積みのドラム缶用パレット1を正面から見て横並びに4つ配設し、さらに、このようなドラム缶用パレット1群を奥行き方向に2群配設する場合について説明する。また、最上位のドラム缶101の上にドラム缶用パレット1を載置するが、このドラム缶用パレット1にはドラム缶101が載置されないため、下縁収容部11aや覗き孔11b、ガイドレール15、16を設けなくてもよい。
隣接連結具2は、ドラム缶用パレット1が横並びに複数配設されている場合において、横方向に隣接するドラム缶用パレット1同士を連結するものであり、ドラム缶用パレット1が奥行方向に複数配設されている場合には、奥行方向に隣接するドラム缶用パレット1同士も連結する。この隣接連結具2は、図3、図4に示すように、隣接連結プレート21と隣接連結ピン22とを備える。
隣接連結プレート21は、略正方形の板材で構成され、隣接連結ピン22を挿入するためのピン挿入孔21aが、四隅に対向して4つ設けられている。隣接連結ピン22は、棒状体で、一端側にツバ部22aが設けられたものである。そして、隣接連結プレート21のピン挿入孔21aをパレット柱13の隣接連結バー挿入孔13aに重ねて、ピン挿入孔21aと隣接連結バー挿入孔13aに隣接連結ピン22を挿入することで、隣接するドラム缶用パレット1同士を連結する。
ここで、図4に示すように、4つのドラム缶用パレット1が隣接する連結部においては、隣接連結プレート21を4つのドラム缶用パレット1に跨がせて4つの隣接連結ピン22を挿入する。一方、2つのドラム缶用パレット1が隣接する連結部においては、隣接連結プレート21がドラム缶用パレット1から突出しないように2つのドラム缶用パレット1に跨がせて、2つの隣接連結ピン22を挿入する。このように、この実施の形態では、1種類の隣接連結プレート21で4つまたは2つのドラム缶用パレット1を連結しているが、2つのドラム缶用パレット1だけを連結する隣接連結プレート(横長の四角形で2つのピン挿入孔21aを有するもの)を別途設けてもよい。
横連結バー30は、ドラム缶用パレット1が横並びに複数配設されている場合において、横並びの複数のドラム缶用パレット1にわたって延びる長尺体で、各ドラム缶用パレット1の爪挿入部14に挿入される連結爪32が設けられることで、複数のドラム缶用パレット1を連結するものである。すなわち、図6に示すように、帯板状の横連結バー本体31の一方の面(背面)から、爪挿入部14の内形状よりもやや小さい連結爪32が、複数突出して設けられている。
このような横連結バー本体31の長さと連結爪32の数は、連結対象のドラム缶用パレット1の数に応じて設定されている。この実施の形態では、図8に示すように、4つのドラム缶用パレット1をまとめて連結できる長さに設定され、すべての爪挿入部14に挿入できる数に設定されている。これに対して、2つや3つのドラム缶用パレット1をまとめて連結できるように設定してもよい。また、横連結バー本体31の両端側には、横連結バー孔31aが形成され、複数のドラム缶用パレット1にわたって配設した際に、両横連結バー孔31aがドラム缶用パレット1から突出するように、横連結バー本体31の長さが設定されている。
縦連結バー35は、ドラム缶用パレット1が複数段積みされている場合において、段積みされたドラム缶用パレット1を縦方向に連結するものである。すなわち、図7に示すように、帯板状で略垂直に延びて配設され、上下に配設された横連結バー30の各横連結バー孔31aと一致するように、複数の縦連結バー孔35aが形成されている。加えて、下端側には、フレームベース34に接続するための縦連結バー孔35aがもう1つ形成されている。
奥行き連結バー36は、ドラム缶用パレット1が奥行方向に複数配設されている場合において、奥行方向の複数のドラム缶用パレット1を連結するものである。すなわち、両端が塞がれた管材や板材で構成された長尺体で、図9、図10に示すように、奥行方向に複数配設されたドラム缶用パレット1の全長にわたって延び、両端にはネジ孔(図示せず)が形成されている。
そして、図8、図9に示すように、横連結バー30を水平に配設しながら各連結爪32をそれぞれ、横並びの各ドラム缶用パレット1の爪挿入部14に挿入する。このような横連結バー30の配設を各段および表裏のドラム缶用パレット1に対して行い、各横連結バー30の端部を繋ぐようにして縦連結バー35を垂直方向に配設する。さらに、奥行き方向に向かい合う縦連結バー35間に奥行き連結バー36を配設し、横連結バー孔31aと縦連結バー孔35aに連結ボルト33を挿入して、奥行き連結バー36のネジ孔に締め付ける。また、縦連結バー35の下端側の縦連結バー孔35aに連結ボルト33を挿入して、フレームベース34の側面に設けられたネジ孔に締め付ける。
これにより、横連結バー30と縦連結バー35と奥行き連結バー36が連結され、横方向、縦方向および奥行き方向に並んで配設された複数のドラム缶用パレット1が、横方向、縦方向および奥行き方向において連結、一体化される。このような組み付け状態では、図10に示すように、ドラム缶用パレット1の側面(垂直面)と縦連結バー35の外面(反ドラム缶101側の面)とが面一になって横連結バー30に接し、縦連結バー35の下端側がフレームベース34の側面に接する。
このような構成のドラム缶用パレットフレーム10によれば、横並びに複数のドラム缶用パレット1を配設する場合に、隣接するドラム缶用パレット1同士が隣接連結具2で連結、一体化されるため、ドラム缶用パレット1の耐震性を高め、ドラム缶101を安定して保管することが可能となる。しかも、奥行方向に複数のドラム缶用パレット1を配設する場合に、奥行方向に隣接するドラム缶用パレット1同士も隣接連結具2で連結、一体化されるため、ドラム缶用パレット1の耐震性をより高めることが可能となる。
また、連結爪32が爪挿入部14に挿入されて複数のドラム缶用パレット1が横連結バー30でまとめて連結されるため、複数のドラム缶用パレット1がより強固に連結、一体化される。この結果、ドラム缶用パレット1の耐震性をより高めることが可能となる。さらに、ドラム缶用パレット1を複数段積みする場合に、段積みされたドラム缶用パレット1が縦連結バー35で連結、一体化されるため、段積みされたドラム缶用パレット1の耐震性を高めることが可能となる。さらには、ドラム缶用パレット1を奥行き方向に複数配設する場合に、奥行き方向のドラム缶用パレット1が奥行き連結バー36で連結、一体化されるため、ドラム缶用パレット1の耐震性を高めることが可能となる。
そして、このようにしてドラム缶用パレット1の耐震性を高めることができる結果、ドラム缶用パレット1の段積み数を増やす(4段以上にする)ことが可能となり、貯蔵所の省スペース化、貯蔵作業の効率化などが可能となる。
「ドラム缶保管点検設備100」
次に、複数のドラム缶101を保管するとともに、各ドラム缶101の異常の有無を点検・検査するためのドラム缶保管点検設備100について説明する。このドラム缶保管点検設備100は、上記のドラム缶用パレット1およびドラム缶用パレットフレーム10と、底面用点検車両(底面用撮影装置)4と、側面用点検車両(側面用撮影装置)5と、点検用昇降コンベア(第1の撮影装置昇降機構、第2の撮影装置昇降機構)6と、管理コンピュータ(ドラム缶点検装置、判定手段)7と、を備える。
底面用点検車両4は、ドラム缶用パレット1が横並びに複数配設されている場合において、図11に示すように、上板11と下板12との間に配置され複数のドラム缶用パレット1間を移動しながら、覗き孔11bを介して各ドラム缶101の底面を撮影する装置である。この底面用点検車両4は、図12、図13に示すように、主として、本体40と、走行部41と、センサ42と、通信部43と、メモリ44と、照明45と、撮影部46と、これらを制御などする中央処理部47と、を備える。
走行部41は、車輪4aとその駆動源(モータ等)で構成されて、本体40を移動させるものである。ここで、下側ガイドレール16に沿って底面用点検車両4が移動するようになっており、この実施の形態では、本体40の底面に下側ガイドレール16が嵌合する凹部が形成されて、下側ガイドレール16に沿って移動する。
センサ42は、底面点検位置マークM3を検知する検知器であり、例えば、レーザセンサで構成され、底面点検位置マークM3を検知すると底面用点検車両4が停止して撮影部46で撮影するようになっている。通信部43は、管理コンピュータ7などと通信するためのインターフェイスである。メモリ44は、各種情報を記憶する記憶装置であり、例えば、撮影部46で撮影された画像や後述するドラム缶101の識別情報を記憶する。照明45は、周囲を照らすライトであり、特に、ドラム缶101の底面を照らすように設置されている。
撮影部46は、ドラム缶101の底面を撮影して画像を生成・出力する撮影装置であり、この実施の形態では、CCD(Charge Coupled Device)カメラと3次元スキャナ(走査型の光波距離計)で構成されている。すなわち、CCDカメラでドラム缶101の底面をカラー撮影して2次元の画像データを生成し、3次元スキャナでドラム缶101の底面の3次元のスキャンデータ(立体・点群データ)を生成する。また、一度の撮影でドラム缶101の全底面を撮影できるように画角などが設定されている。
ここで、スキャンデータでは、平面な部位では点群が疎に(粗く)現され、変形して凹凸がある部位では点群が密に現される。また、CCDカメラと3次元スキャナは、ドラム缶101の同一位置・同一部位を撮影し、画像データとスキャンデータは座標軸が一致する。これらのことは、後述する撮影部56でも同様である。
側面用点検車両5は、ドラム缶用パレット1が横並びに複数配設されている場合において、図11に示すように、ドラム缶101とドラム缶101との間に配置され複数のドラム缶用パレット1間を移動しながら、複数のドラム缶101の側面・周面を撮影する装置である。この側面用点検車両5は、図12、図14に示すように、主として、本体50と、走行部51と、センサ52と、通信部53と、メモリ54と、照明55と、撮影部56と、回転塔58と、これらを制御などする中央処理部57と、を備える。
走行部51は、車輪5aとその駆動源(モータ等)で構成されて、本体50を移動させるものである。ここで、上側ガイドレール15に沿って側面用点検車両5が移動するようになっており、この実施の形態では、本体50の底面に上側ガイドレール15が嵌合する凹部が形成されて、上側ガイドレール15に沿って移動する。
センサ52は、側面点検位置マークM1を検知する検知器であり、例えば、レーザセンサで構成され、側面点検位置マークM1を検知すると側面用点検車両5が停止して撮影部56で撮影するようになっている。通信部53は、管理コンピュータ7などと通信するためのインターフェイスである。メモリ54は、各種情報を記憶する記憶装置であり、例えば、撮影部56で撮影された画像や後述するドラム缶101の識別情報を記憶する。照明55は、周囲を照らすライトであり、特に、ドラム缶101の側面を上部から下部まで照らすように設置されている。
撮影部56は、ドラム缶101の側面を撮影して画像を生成・出力する撮影装置であり、この実施の形態では、CCD(Charge Coupled Device)カメラと3次元スキャナ(走査型の光波距離計)で構成されている。すなわち、CCDカメラでドラム缶101の側面をカラー撮影して2次元の画像データを生成し、3次元スキャナでドラム缶101の側面の3次元のスキャンデータ(立体・点群データ)を生成する。また、一度の撮影でドラム缶101の上部から下部までを撮影できるように画角などが設定されている。
回転塔58は、本体50の上面から垂直上方に延びる塔体で、照明55と撮影部56とが配設されている。この回転塔58は、中心を通る垂直軸を中心に回転可能で、回転することで所定のドラム缶101の側面を撮影するようになっている。すなわち、ドラム缶用パレット1の中央部に位置する上側ガイドレール15に沿って側面用点検車両5が移動する場合には、側面点検位置マークM1で停止して一方のドラム缶101を撮影した後に、180°回転して他方のドラム缶101を撮影する。また、ドラム缶用パレット1の一辺側の上側ガイドレール15に沿って側面用点検車両5が移動する場合には、この上側ガイドレール15に隣接するドラム缶101側に回転して、このドラム缶101側のみを撮影する。このように、この実施の形態では、回転塔58の一側面に照明55と撮影部56とが配設されているが、対向する両側面に照明55と撮影部56とを配設して、一度の停止で2つのドラム缶101を撮影するようにしてもよい。
このような底面用点検車両4と側面用点検車両5は、撮影部46、56で撮影した画像を任意時に管理コンピュータ7に送信できるようになっている。例えば、撮影部46、56で撮影する度に送信してもよいし、すべてのドラム缶101の点検が終了した後に、メモリ44、54に移動順に記憶した画像をまとめて送信してもよい。この際、ドラム缶101の識別情報と関連付けて画像を送信する。ここで、ドラム缶101の識別情報の取得方法はどのようなものでもよいが、例えば、識別情報を記憶したICタグを各ドラム缶101に配設し、ICリーダで識別情報を読み取る。
一方、管理コンピュータ7には、ドラム缶用パレット1の配列パターン、つまり、横並びの数、奥行き方向の数および段積み数が記憶され、かつ、底面用点検車両4と側面用点検車両5の移動ルートが記憶されている。このため、底面用点検車両4と側面用点検車両5からドラム缶101の識別情報と画像を受信すると、どの識別情報のドラム缶101がどこに配置されているかが識別できるとともに、各画像がどこの画像かが識別できるようになっている。このようにして各ドラム缶101の識別情報や配置位置、画像を特定、関連付けできるようにしているが、その他の手法で特定、関連付けしてもよい。例えば、予め識別情報と配置位置を特定、記憶して、受信した画像を関連付けてもよい。
点検用昇降コンベア6は、底面用点検車両4と側面用点検車両5をターン(方向転換)させるとともに、ドラム缶用パレット1が複数段積みされている場合において、底面用点検車両4と側面用点検車両5を上方または下方のドラム缶用パレット1に移動させる装置であり、管理コンピュータ7によって制御される。ここでは、図面等を明確化するために、ドラム缶用パレット1の横方向の配設数が2、奥行き方向の配設数が1、段積み数が3の場合について説明する。
点検用昇降コンベア6は、図15、図16に示すように、主として、ベルトコンベア61と昇降リンク63とを備える。ベルトコンベア61は、横並びの2つのドラム缶用パレット1にわたって水平方向に延び、複数のローラ60が回転することで回転するようになっている。このベルトコンベア61の上には、2種類のテーブル62が着脱自在となっている。図示の底面用テーブル62には、下側ガイドレール16と同じガイドレール62aが、下側ガイドレール16と同じピッチで設けられ、底面用点検車両4を案内して載置できるようになっている。同様に、図示しない側面用テーブル62には、上側ガイドレール15と同じガイドレールが設けられ、側面用点検車両5を案内して載置できるようになっている。
このようなベルトコンベア61のコンベアボックスの下端部に昇降リンク63が連結され、この昇降リンク63の下端部が、車輪66を有する基台64に連結されている。また、油圧シリンダ65の基部が昇降リンク63の下端側に連結され、油圧シリンダ65のプランジャ651の先端部が昇降リンク63の上部に連結されている。そして、油圧シリンダ65のプランジャ651が伸び縮みすることで、昇降リンク63が上下方向に伸び縮みして、ベルトコンベア61が上下動するものである。
このような点検用昇降コンベア6は、横並びの2つのドラム缶用パレット1の正面側と背面側にそれぞれ配設され、管理コンピュータ7によって次のように制御される。すなわち、底面用点検車両4でドラム缶101の底面を撮影する場合には、底面用テーブル62がベルトコンベア61の上に装着され、例えば、まず、最下段のドラム缶用パレット1の下側ガイドレール16までベルトコンベア61が降下する。このとき、底面用テーブル62は最も端(例えば、左端)の一対の下側ガイドレール16に対向している。
続いて、底面用点検車両4が一方(例えば、正面側)の底面用テーブル62に載置されて起動されると、底面用点検車両4が下側ガイドレール16の一端(正面側)から下側ガイドレール16に沿って進む。そして、底面点検位置マークM3を検知すると、停止してドラム缶101の底面を撮影し、次の底面点検位置マークM3まで進んで再度撮影を行う。このような撮影を繰り返して下側ガイドレール16の他端(背面側)に達すると、他方(例えば、背面側)の底面用テーブル62に移動する。
次に、2つのベルトコンベア61が回転して、底面用テーブル62が隣の一対の下側ガイドレール16に対向するように移動される。続いて、底面用点検車両4が下側ガイドレール16の他端から下側ガイドレール16に沿って進み(底面用点検車両4が180°ターン・方向転換し)、順次、各底面点検位置マークM3の位置においてドラム缶101の底面を撮影する。そして、底面用点検車両4が下側ガイドレール16の一端に達して一方の底面用テーブル62に移動すると、2つのベルトコンベア61が回転して、底面用テーブル62が次の隣の一対の下側ガイドレール16に対向するように移動される。
このようにして、底面用点検車両4が正面側から背面側にわたって往復しながら横方向に移動して、最下段のドラム缶用パレット1の全ドラム缶101の撮影が終了すると、油圧シリンダ65が延びて、中段のドラム缶用パレット1の下側ガイドレール16までベルトコンベア61が上昇する。次に、最下段の場合と同様にして、ベルトコンベア61を回転させて底面用テーブル62を横方向に移動させながら、中段のドラム缶用パレット1の全ドラム缶101を撮影する。そして、同様にして、最上段のドラム缶用パレット1までベルトコンベア61を上昇させて、ドラム缶101を撮影するものである。
また、側面用点検車両5でドラム缶101の側面を撮影する場合には、側面用テーブル62がベルトコンベア61の上に装着される。そして、底面用点検車両4の場合と同様に、点検用昇降コンベア6で側面用テーブル62を水平方向および上下方向に移動させながら、側面用点検車両5を最下段から最上段までの全ドラム缶101にわって移動させ、全ドラム缶101の側面を側面用点検車両5で撮影する。このとき、側面用点検車両5は、側面点検位置マークM1で停止して撮影を行う。
このような底面用点検車両4と側面用点検車両5による撮影は、一方による撮影が終了した後に他方の撮影を行ってもよいし、同時に行ってもよい。同時に行う場合には、点検車両4、5をターンさせるタイミングや上下に移動させるタイミングをずらすことで、一対の点検用昇降コンベア6で両点検車両4、5を移動制御できるようにする。また、点検用昇降コンベア6を移動させて順次撮影するようにしてもよい。例えば、ドラム缶用パレット1が4つ横並びに配設されている場合に、上記のような長さの点検用昇降コンベア6を横方向に移動させて、4並びのドラム缶用パレット1に対応できるようにしてもよい。
管理コンピュータ7は、底面用点検車両4および側面用点検車両5で撮影された画像に基づいて、ドラム缶101の腐食などの異常の有無を自動判定する装置であり、詳細については後述する。
このような構成のドラム缶保管点検設備100によれば、ドラム缶用パレット1が複数配設、保管されている状態で、底面用点検車両4がドラム缶用パレット1間を移動しながら覗き孔11bからドラム缶101の底面を撮影する。このため、ドラム缶101を保管した状態で、ドラム缶101の底面の異常の有無を容易かつ迅速、適正に点検することが可能となる。すなわち、フォークリフトなどでドラム缶101を取り出したり傾けたりすることなく、底面用点検車両4が撮影した画像を見るだけで、ドラム缶101の底面状態を容易かつ迅速、適正に点検、確認することが可能となる。しかも、底面用点検車両4が複数のドラム缶用パレット間1を移動しながら複数のドラム缶101の底面を撮影するため、複数のドラム缶101をより容易かつ迅速に点検することが可能となる。これらの結果、点検に要する人員や時間、スペースを削減することが可能となる。
また、ドラム缶用パレット1が複数配設、保管されている状態で、側面用点検車両5がドラム缶用パレット1間を移動しながらドラム缶101の側面・外周面を撮影する。このため、ドラム缶101を保管した状態で、ドラム缶101の側面の異常の有無を容易かつ迅速、適正に点検することが可能となる。すなわち、フォークリフトなどでドラム缶101を取り出したりすることなく、側面用点検車両5が撮影した画像を見るだけで、ドラム缶101の側面状態を容易かつ迅速、適正に点検、確認することが可能となる。しかも、側面用点検車両5が複数のドラム缶用パレット1間を移動しながら複数のドラム缶101の側面を撮影するため、複数のドラム缶101をより容易かつ迅速に点検することが可能となる。
さらに、底面用点検車両4や側面用点検車両5で撮影された画像に基づいて、管理コンピュータ7によってドラム缶101の異常の有無が判定される。つまり、人が画像を見て異常の有無を判定することなく、自動的に判定されるため、ドラム缶101の異常の有無をより容易かつ迅速、適正に点検することが可能となる。
一方、点検用昇降コンベア6によって底面用点検車両4と側面用点検車両5がターンされるとともに、ドラム缶用パレット1が複数段積みされている状態で、上方または下方のドラム缶用パレット1に移動される。このため、ドラム缶用パレット1が横方向、奥行き方向および縦方向に複数配設されている場合であっても、人手によらず点検車両4、5がターンおよび昇降し、すべてのドラム缶101の異常の有無を円滑かつ迅速に点検することが可能となる。しかも、1対の点検用昇降コンベア6によって両点検車両4、5のターンと昇降が行われ、両点検車両4、5のそれぞれに点検用昇降コンベア6を設ける(2対設ける)必要がないため、省設備化、省エネルギー化を図ることが可能となる。
「管理コンピュータ7」
管理コンピュータ7は、主として、ドラム缶101をカメラで撮影して生成された画像データと、ドラム缶101を3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、ドラム缶101の異常の有無を判定する装置である。すなわち、点検車両4、5から送信、入力された各ドラム缶101の画像(画像データとスキャンデータ)に基づいて、どのドラム缶101が異常であるかを判定、出力する。
具体的には、次のようなアルゴリズムに従って判定する。ここで、ドラム缶101の底面を含む全表面は、黄色に塗装され、腐食などによる変色が判別しやすくなっている。
第1に、画像データにおける変色部位とスキャンデータにおける変形部位とが一致する場合には、当該部位に錆・腐食ありと判定する。具体的には、図17(a)に示すように、予め記憶された色見本データに基づいて、画像データのなかに黒または赤~茶色系のデータ部分がある場合には、その部位・領域を変色部位R1として抽出する。また、図17(b)に示すように、スキャンデータのなかに点群が所定の密状態である部位がある場合には、その部位・領域を変形部位(所定値以上の大きな変形部位)R2として抽出する。
ここで、所定の密状態とは、錆による変形が発生している場合の点群状態であり、例えば、ドラム缶101の塗装の下の鋼材に錆が発生、進行して塗装が盛り上って変形し、かつ変色した場合の、スキャンデータの点群の密状態と同等の状態であり、予め管理コンピュータ7に記憶されている。また、予め記憶されたドラム缶101のリムなどの正常な異形部(錆ではない大きな変形部を含む)は、変形部位R2として抽出しないようになっている。
そして、変色部位R1と変形部位R2とが存在し、その位置・領域が一致する場合には、当該部位R1、R2に錆がある(有錆確定)と判定する。ここで、図17(b)における部位R3は、点群が所定の疎状態な領域で、変形部位R2のような変形はしていないが平坦・平滑ではない部位(所定値未満の小さいな変形部位)であり、部位R2、R3以外の部位は、点群が所定の疎状態未満(無から疎未満)の領域であり、ドラム缶101の表面が平坦・平滑な部位である。
第2に、スキャンデータにおける変形部位が、画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する。具体的には、図17(b)に示すように、スキャンデータのなかに点群が所定の疎状態から密状態である部位がある場合には、その部位・領域を変形部位R2、R3として抽出する。そして、この変形部位R2、R3において、画像データで黒または赤~茶色系のデータ部分があるか否かを判定し、黒または赤~茶色系に変色していない(黄色のままである)領域である変形部位R3に、錆の可能性がある(錆注意要)と判定する。
第3に、画像データにおいて黒または赤~茶色系に変色しておらず、かつ、スキャンデータにおいて変形していない部位は、錆がないと判定する。すなわち、画像データにおいて黄色のままであり、かつ、スキャンデータにおいて点群が所定の疎状態未満の領域(図17(b)における部位R2、R3以外の部位)は、錆がない(無錆確定)と判定する。
このような判定は、人工知能(AI)における機械学習のアルゴリズムを用いて行うようになっている。すなわち、実際に錆が表面まで現れていることが確認された箇所や、実際に塗装の下の鋼材で錆が発生していることが確認された箇所などを学習データ(教師データ)として、機械学習を行って判定する。このような機械学習を常時行うことで、判定精度が高められる。例えば、ドラム缶101の表面にペンキで数字や放射線マークなどが描かれている場合であっても、これらを錆と判定することを防止することが可能となる。
このような判定の結果は、各ドラム缶101の位置情報などとともに出力・表示されるようになっている。すなわち、上記のように、管理コンピュータ7は、どの識別情報のドラム缶101がどこに配置されているかが識別できるとともに、各画像がどこの画像かが識別できるようになっている。このため、判定結果をドラム缶101の配設位置などに対応させて出力する。例えば、図18に示すように、ドラム缶101の配設レイアウトを示す図において、有錆確定または錆注意要と判定されたドラム缶101に関する判定情報をディスプレイに表示する。この際、判定情報には、点検日時、有錆確定または錆注意要の区別、当該ドラム缶101の識別情報(ドラム缶管理番号)、発錆箇所、発錆の大きさを含むとともに、当該ドラム缶101の画像を表示するリンクを含む。
また、無錆確定と判定されたドラム缶101を指定すると、点検日時、無錆確定と判定された旨、当該ドラム缶101の識別情報、当該ドラム缶101の画像を表示するリンクを表示する。さらに、管理コンピュータ7には、各ドラム缶101に関する情報を入力、記憶することが可能で、例えば、図18に示すように、ドラム缶101を補修した場合の補修日時や補修箇所などを入力、記憶し、かつ、任意時に表示できるようになっている。
このような構成の管理コンピュータ7および管理コンピュータ7によるドラム缶点検方法によれば、ドラム缶101をカメラで撮影した画像データと、3次元スキャナで撮影したスキャンデータとに基づいて、ドラム缶101の異常の有無を判定するため、ドラム缶101の異常の有無をより精度高く点検することが可能となる。すなわち、カメラで撮影した2次元の画像データのみでは、ドラム缶101の表面の変形・凹凸、あるいは塗装の下に発生した腐食(塗装の盛り上り)などの3次元的な異常を判定することが困難であるが、3次元のスキャンデータを考慮することで、これらの異常も判定することが可能となる。従って、画像データとスキャンデータとに基づいてドラム缶101の異常の有無を判定することで、ドラム缶101の異常の有無をより精度高く点検することが可能となる。
具体的には、画像データにおける変色部位とスキャンデータにおける変形部位とが一致する場合には、錆ありと判定されるため、錆の発生をより確実に判定、点検することが可能となる。すなわち、塗装の下の鋼材に錆が発生、進行すると、周囲が変色するとともに塗装が盛り上って変形する(塗装が盛り上って破れて周囲が変色する。)。このため、ドラム缶101の同一部位が変色し、かつ、変形している場合に、その部位に錆があると判定することで、錆の発生をより確実に判定、点検することが可能となる。
また、スキャンデータにおける変形部位が、画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性がある(錆発生のおそれが高い)と判定されるため、錆の発生を見逃すことなく判定、点検することが可能となる。すなわち、塗装の下の鋼材に錆が発生した初期の段階では、塗装が盛り上って変形する場合がある。このため、ドラム缶101の同一部位が変形しているが変色していない場合に、その部位に錆が発生している可能性があると判定することで、錆の発生を見逃すことなく判定、点検することが可能となる。つまり、ドラム缶101の表面が変色しない前の錆も発見することが可能となる。
ところで、次のようなドラム缶点検プログラムを汎用のコンピュータにインストールすることで、管理コンピュータ7を構築することが可能となる。すなわち、コンピュータを、ドラム缶101をカメラで撮影して生成された画像データと、ドラム缶101を3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、ドラム缶101の異常の有無を判定する判定手段、として機能させ、画像データにおける変色部位とスキャンデータにおける変形部位とが一致する場合には、錆ありと判定し、スキャンデータにおける変形部位が、画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する、ドラム缶点検プログラム。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、縦連結手段と奥行き連結手段を別体で構成しているが、一体で構成してもよく、また、板状体(壁体)で縦連結手段と奥行き連結手段を一体的に構成してもよい。
また、フォークリフトのアタッチメントによりフォーク間隔が調整できる装置が利用できれば、上板11の爪挿入部14の間隔を覗き孔11bの外周部より広くし、各連結爪32を奥行き方向に延伸する。そして、延伸された連結爪32を挿入し、複数のドラム缶用パレット1の爪挿入部14を貫通させ、いわば横串が刺さった状態となることで、複数のドラム缶用パレット1がより一体化し、一層耐震性が向上する。その際、連結爪32と横連結バー本体31を分離し、連結爪32を挿入した後に、横連結バー本体31とボルト等で締結することでもよい。なお、爪挿入部14の間隔を広くするのは、延伸された連結爪32が覗き孔11bの直下を通らないようにして、ドラム缶101の底部の撮影およびスキャンデータ採取に支障をきたさないためである。
また、ドラム缶用パレット1は、軽量で十分な強度、剛性を有する材料(例えば、アルミニウム合金や中空鋼)としているが、ドラム缶101とドラム缶用パレット1の間に腐食電位差による異種金属接触腐食が発生することが懸念される場合には、下縁収容部11aおよび上縁収容部12aの形状に合致したリング状のプラスチック等の絶縁体シムを挿入することにより、異種金属接触腐食対策を施してもよい。
また、点検車両4、5がガイドレール15、16に沿って移動するようになっているが、点検車両4、5が予め設定された移動ルートに従って、自動制御して移動するようにしてもよい。この場合、同一平面であれば、点検用昇降コンベア6でターンする必要はなく、点検用昇降コンベア6で点検車両4、5を上下動させるだけでよい。さらに、点検用昇降コンベア6に代って、上下段のドラム缶用パレット1を繋ぐスロープやコンベアを撮影装置昇降機構として設け、このスロープなどを点検車両4、5が上下に移動するようにしてもよい。
また、管理コンピュータ7による判定アルゴリズムは上記のものに限らない。例えば、画像データにおいて黒または赤~茶色系の変色部位があるが、当該部位がスキャンデータにおいては所定の疎状態未満(平坦・平滑)の場合には、錆の可能性あり(例えば、ピンホール状の錆があり得る)と判定してもよい。また、画像データにおいてクラック・亀裂と認められる部位があるが、当該部位がスキャンデータにおいては所定の疎状態未満(平坦・平滑)の場合には、クラックの可能性ありと判定してもよい。
ところで、通常、ドラム缶101の上面・上蓋と放射性廃棄物との間には所定の隙間があり、ドラム缶101の上面が腐食しないため、上記の実施の形態では、ドラム缶101の上面を点検していないが、点検できるようにしてもよい。例えば、ドラム缶用パレット1の下板12に覗き孔11bと同様な覗き孔を設け、この覗き孔からドラム缶101の上面を撮影する上面用撮影装置を移動させるようにしてもよい。
1 ドラム缶用パレット
10 ドラム缶用パレットフレーム
100 ドラム缶保管点検設備
11 上板
11a 下縁収容部
11b 覗き孔
12 下板
12a 上縁収容部
14 爪挿入部
15 上側ガイドレール
16 下側ガイドレール
2 隣接連結具(隣接連結手段)
30 横連結バー(横連結手段)
32 連結爪
35 縦連結バー(縦連結手段)
36 奥行き連結バー(奥行き連結手段)
4 底面用点検車両(底面用撮影装置)
5 側面用点検車両(側面用撮影装置)
6 点検用昇降コンベア(第1の撮影装置昇降機構、第2の撮影装置昇降機構)
7 管理コンピュータ(ドラム缶点検装置、判定手段)
101 ドラム缶
101a 下縁部
101b 上縁部

Claims (4)

  1. 表面が塗装されたドラム缶を外側からカメラで撮影して生成された画像データと、前記ドラム缶を外側から3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、前記ドラム缶の異常の有無を判定し、
    前記画像データにおける変色部位と前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位とが一致する場合には、錆ありと判定する、
    ことを特徴とするドラム缶点検装置。
  2. 前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位が、前記画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のドラム缶点検装置。
  3. コンピュータを、
    表面が塗装されたドラム缶を外側からカメラで撮影して生成された画像データと、前記ドラム缶を外側から3次元スキャナで撮影して生成されたスキャンデータとに基づいて、前記ドラム缶の異常の有無を判定する判定手段、
    として機能させることを特徴とするドラム缶点検プログラムであり、
    前記判定手段は、前記画像データにおける変色部位と前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位とが一致する場合には、錆ありと判定する、ことを特徴とするドラム缶点検プログラム。
  4. 前記判定手段は、前記スキャンデータにおいて塗装が盛り上って変形する部位が、前記画像データにおいて変色していない場合には、錆の可能性ありと判定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のドラム缶点検プログラム。
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