JP7523252B2 - インクジェット印刷装置 - Google Patents
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Description
商業印刷や産業印刷分野では、生産性を高める目的で、印刷媒体の幅一杯に印刷可能なライン状の固定印刷ヘッドを設けた、所謂シングルパス方式を用いて、ロール状印刷媒体を連続印刷する高速インクジェット印刷が検討されている。
また、食品等を包装するための軟包装も広く行われている。軟包装では、合成樹脂等からなる薄い柔軟性のある樹脂印刷媒体に、包装される商品の名称等を表示するための印刷を行う。
近年、これらの印刷において、印刷物の耐候性、耐水性、及び環境負荷軽減の観点から、顔料を含有する水系インクを用いるインクジェット印刷装置が検討されている。
印刷媒体上のインクを乾燥させる方式としては、送風乾燥方式の他に赤外線等を照射して乾燥させる加熱乾燥方式等が知られているが、一般に、加熱乾燥方式ではインク乾燥部の実装スペースが大きくなり、装置の大型化や電源ケーブル等の配線が複雑になるという欠点があった。
本発明は、高画質の印刷物を得ることができるコンパクトなインクジェット印刷装置、及びインクジェット印刷方法を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、次の[1]及び[2]を提供する。
[1]シート状の樹脂からなる印刷媒体を供給する印刷媒体供給部と、前記印刷媒体に印刷を行う印刷ユニットと、を備えるインクジェット印刷装置であって、
前記印刷ユニットは、前記印刷媒体を搬送する搬送胴と、前記搬送胴で搬送される印刷媒体に向けて、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッドと、前記搬送胴で搬送される印刷媒体に向けて白色インクを吐出する白色インクジェットヘッドと、前記搬送胴に搬送された印刷媒体を乾燥する乾燥機構と、を備え、前記白色インクジェットヘッドと前記非白色インクジェットヘッドの間の距離が、前記非白色インクジェットヘッド同士間の距離よりも大きい、インクジェット印刷装置。
[2]シート状の樹脂からなる印刷媒体が搬送される搬送工程と、前記印刷媒体に印刷を実行する印刷工程と、を含むインクジェット印刷方法であって、前記印刷工程は、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッドから、印刷媒体に向けてインクが吐出される非白色インクジェット吐出工程と、白色インクを吐出する白色インクジェットヘッドから、印刷媒体に向けてインクが吐出される白色インクジェット吐出工程と、を含み、搬送方向における、前記白色インクジェットヘッドと前記非白色インクジェットヘッドの間の距離が、前記非白色インクジェットヘッド同士間の距離よりも大きい、インクジェット印刷方法。
図1に示すように、第一の実施形態に係るインクジェット印刷装置100は、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pを供給する、印刷媒体供給部としての印刷媒体供給ユニット10と、前記印刷媒体Pに印刷を行う印刷ユニット30と、を備える。
透明合成樹脂フィルムシートの市販品としては、ルミラーT60(東レ株式会社製、ポリエチレンテレフタレート)、太閤FE2001(フタムラ化学株式会社製、コロナ処理ポリエチレンテレフタレート)、E5100、E5102(東洋紡株式会社製、コロナ処理ポリエチレンテレフタレート)、PVC80B P(リンテック株式会社製、塩化ビニル)、カイナスKEE70CA(リンテック株式会社製、ポリエチレン)、ユポSG90 PAT1(リンテック株式会社製、ポリプロピレン)、FOR、FOR-AQ、FOS、FOS-AQ(フタムラ化学株式会社製、コロナ処理ポリプロピレン)、P2161、P2111、DP053(東洋紡株式会社製、コロナ処理ポリプロピレン)、U1(東セロ株式会社製、コロナ処理ポリプロピレン)、ボニールRX(興人フィルム&ケミカルズ株式会社製、ナイロン)等が挙げられる。
本実施形態に係る印刷媒体供給ユニット10は、ロール状にした印刷媒体Pを回転可能かつ回転制御可能に支持し、印刷媒体Pを下流側に供給する供給部11と、供給部11から供給された印刷媒体Pを、下流側に配置される印刷ユニット30(搬送胴31)に向けて供給する供給ローラ13,13と、を備えている。
搬送胴31の直径は、例えば、0.5~2.5m、好ましくは0.7~2m、より好ましくは1~1.5mとすることができる。
印刷媒体Pの搬送速度は、生産性の観点から、好ましくは10m/min以上、より好ましくは20m/min以上、更に好ましくは30m/min以上である。
本実施形態では、搬送胴31は、内部に円柱形状の空間32を有している。制御部は、空間32に水を注入し、注入された水を特定の温度に制御して、搬送胴31の表面の温度を特定の範囲に制御するように構成される。
搬送胴31内に形成される空間32内の水の温度は、搬送胴31の表面の温度を上記範囲内に制御する観点から、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下である。
本実施形態では、2つの非白色インクジェットヘッド33が設置されているが、その個数は少なくとも2つあればよく、印刷媒体Pに印刷を行うために必要なインクの色等に応じて適宜変更することができる。好ましくは上記3色以上のインクの組み合わせ、4色以上のインクの組み合わせ、5色以上のインクの組み合わせとすることができる。
また、非白色インクジェットヘッド33,33同士間の距離D1も、適宜変更することができる。
白色インクジェットヘッド35は、搬送方向における、白色インクジェットヘッド35と非白色インクジェットヘッド33の間の距離D2が、非白色インクジェットヘッド33,33同士間の距離D1よりも大きくなるように、印刷媒体Pを搬送する搬送胴31に対向配置される。白色インクジェットヘッド35と非白色インクジェットヘッド33の間の距離D2は、搬送胴31の円周の、好ましくは1/4以上であり、より好ましくは1/3以上であり、更に好ましくは1/2以上である。このような構成により、本実施形態に係るインクジェット印刷装置100は、搬送胴31により搬送されながらインクジェットヘッド33,35からインクが吐出される印刷媒体Pにおいて、他の色よりも混色が生じやすい白色インクと、黒色及び有彩色インクとの混色が生じにくく、高画質な印刷物が得られる。
本実施形態に係るインクジェット印刷装置100では、非白色インクジェットヘッド33の下流側に白色インクジェットヘッド35が配置されているが、上記距離D1及びD2が前述した関係を満たせば、白色インクジェットヘッド35の下流側に非白色インクジェットヘッド33が設置されてもよい。
また、本実施形態では、白色インクジェットヘッド35が1つ設置されているが、上記距離D1及びD2が前述した関係を満たせば、白色インクジェットヘッド35が複数設置されていてもよい。
インクジェットヘッド33,35の吐出方式としては、ピエゾ方式、サーマル方式等が挙げられるが、ピエゾ方式がより好ましい。
乾燥機構40は、非白色インクジェットヘッド33及び白色インクジェットヘッド35の下流側に設置されていればよい。
印刷媒体Pの第一乾燥部P1の外表面温度は、印刷媒体Pを構成する樹脂の種類、インクの種類等に応じて適宜変更することができる。
第一乾燥装置41の送風出口における、第一乾燥装置41が送風する温風の温度は、印刷媒体Pを構成する樹脂の種類、インクの種類等に応じて適宜変更することができる。
温風の風量は、例えば0.5~15L/min、好ましくは1~10L/min、より好ましくは2~5L/minである。また、温風吹き付けの風速は、例えば0.2~3m/s、好ましくは0.3~2m/s、より好ましくは0.5~1.5m/sである。
エアーノズルは、スリットノズル、又は複数のエアーノズルを一定の間隔で設置したノズル群により、印刷媒体Pに略均一にエアーを吹き付けることができる。
赤外線としては、近赤外線~中赤外線領域を利用することが好ましく、赤外線ヒーターとしては、短波長赤外線ヒーター、カーボンヒーター、中波長赤外線ヒーター等が挙げられる。
短波長赤外線ヒーターの照射条件は、定格電圧220Vで、出力3000~5000W、コイル温度1400~2500℃、最大エネルギー波長約0.9~1.7μmとすることができる。
各非白色インクジェットヘッド33の下流側に第一乾燥装置41が設置されることにより、印刷媒体Pに吐出されたインクを適切に乾燥することができ、インクの混色による画質低下が生じず、高画質な印刷物が得られる。
印刷媒体Pの第二乾燥部P2の外表面温度は、印刷媒体を構成する樹脂の種類、インクの種類等に応じて適宜変更することができる。
第二乾燥装置42の送風出口における、第二乾燥装置42が送風する温風の温度は、印刷媒体Pを構成する樹脂の種類、インクの種類等に応じて適宜変更することができる。
温風の風量、及び吹き付けの風速は、上記と同様である。
加熱式乾燥装置を用いる場合も、上記と同様である。
また、本実施形態に係る第二乾燥装置42内を印刷媒体Pが通過することにより乾燥される構成となっているが、本実施形態に係る第一乾燥装置41と同様に、搬送胴31に対向する位置であって印刷媒体Pの近傍に設置してもよいし、誘導ローラ37,37に誘導された印刷媒体Pの近傍に設置してもよい。
また、本実施形態に係るインクジェット印刷装置100が、複数の乾燥機構40(41,42)を備えることにより、インクが吐出された印刷媒体Pを、一気に高温で乾燥させることがないため、印刷媒体Pが、熱により収縮することをより抑制することができる。
図2に示すように、第二の実施形態に係るインクジェット印刷装置200は、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pを供給する印刷媒体供給ユニット10と、印刷媒体Pに印刷を行う印刷ユニット30と、印刷ユニット30によって印刷が行われた印刷媒体Pを回収する印刷媒体回収ユニット50と、を備える。
また、非白色インクジェットヘッド33、第一乾燥装置41、白色インクジェットヘッド35及び第二乾燥装置42の相対位置は、搬送方向における、白色インクジェットヘッド35と非白色インクジェットヘッド33の間の距離D2(図1参照)が、非白色インクジェットヘッド33,33同士間の距離D1(図1参照)よりも大きくなるように設置されれば、適宜移動させることができる。相対位置を移動させる際は、上述したように、白色インクジェットヘッド35と非白色インクジェットヘッド33の間の距離D2(図1参照)が、搬送胴31の円周の、好ましくは1/4以上、より好ましくは1/3以上、更に好ましくは1/2以上となるようにすることが好適である。
上述したように、第一乾燥装置41により乾燥される、印刷媒体Pの第一乾燥部(図1参照)の温度は、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上であり、そして、好ましくは75℃以下、より好ましくは60℃以下である。印刷媒体Pの第一乾燥部(図1参照)の温度が上記範囲内であると、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pが、熱により収縮することを抑制しつつ、印刷媒体Pを適切に乾燥することができる。
また、第一乾燥装置41が送風する空気の温度は、第一乾燥装置41の送風出口において、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上であり、そして、好ましくは120℃以下、より好ましくは110℃以下である。第一乾燥装置41の送風出口における、第一乾燥装置41が送風する空気の温度が上記期範囲内であると、印刷媒体Pの第一乾燥部P1(図1参照)の温度を前述した範囲に調整しやすい。
上述したように、第二乾燥装置42により乾燥される、印刷媒体Pの第二乾燥部(図1参照)の温度は、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上であり、そして、好ましくは110℃以下、より好ましくは100℃以下である。印刷媒体Pの第二乾燥部(図1参照)の温度が上記範囲内であると、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pが、熱により収縮することを抑制しつつ、印刷媒体Pを適切に乾燥することができる。
また、第二乾燥装置42が送風する空気の温度は、第二乾燥装置42の送風出口において、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上であり、そして、好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以下である。第二乾燥装置42の送風出口における、第二乾燥装置42が送風する空気の温度が上記期範囲内であると、印刷媒体Pの第二乾燥部(図1参照)の温度を前述した範囲に調整しやすい。
本実施形態に係る印刷媒体回収ユニット50は、印刷媒体Pを回収部51に案内する案内ローラ53と、を備えて構成される。
例えば、上述した実施形態では、印刷媒体Pとして、樹脂からなるシートを用いているが、印刷媒体Pとして、紙、紙と樹脂とを積層した積層体等を用いることも可能である。
また、例えば、供給ローラ13、誘導ローラ37、案内ローラ53等の個数や設置位置は、搬送胴31やインクジェット印刷装置の大きさ等に応じて適宜変更することができる。
さらに、例えば、第二乾燥装置42により乾燥された印刷媒体Pを冷却するための冷却ローラを、第二乾燥装置42の下流側に設置してもよい。
またさらに、例えば、上述した実施形態では、搬送胴31が時計回りに回転しているが、反時計回りに回転してもよい。
さらにまた、第二の実施形態に係るインクジェット印刷装置200だけではなく、第一の実施形態に係るインクジェット印刷装置100が、コロナ処理装置を備えていてもよい。コロナ処理装置は、例えば、印刷媒体Pを印刷媒体供給ユニット10から印刷ユニット30に供給するまでの間に配置することができる。
本発明のインクジェット印刷方法は、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pが搬送される搬送工程と、印刷媒体Pに印刷を実行する印刷工程と、を含み、印刷工程は、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッド33から、印刷媒体Pに向けてインクが吐出される非白色インクジェット吐出工程と、白色インクを吐出する白色インクジェットヘッド35から、印刷媒体Pに向けてインクが吐出される白色インクジェット吐出工程と、を含み、搬送方向における、白色インクジェットヘッド35と非白色インクジェットヘッド33の間の距離D2(図1参照)が、非白色インクジェットヘッド33,33同士間の距離D1(図1参照)よりも大きい。
搬送工程は、シート状の樹脂からなる印刷媒体Pを印刷ユニット30に搬送する工程とすることができる。
印刷工程は、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッド33から、搬送工程によって搬送された印刷媒体Pに向けてインクが吐出される非白色インクジェット吐出工程と、白色インクを吐出する白色インクジェットヘッド35から、印刷媒体Pに向けてインクが吐出される白色インクジェット吐出工程と、を含む。
10:印刷媒体供給ユニット、 11:供給部、 13:供給ローラ、
30:印刷ユニット、 31:搬送胴、 32:空間、
33:非白色インクジェットヘッド、 35:白色インクジェットヘッド、
37:誘導ローラ、
40:乾燥機構、 41:第一乾燥装置、 42:第二乾燥装置、
50:印刷媒体回収ユニット、 51:回収部、 53:案内ローラ
Claims (6)
- シート状の樹脂からなる印刷媒体を供給する印刷媒体供給部と、
前記印刷媒体に印刷を行う印刷ユニットと、を備えるインクジェット印刷装置であって、
前記印刷ユニットは、前記印刷媒体を搬送する搬送胴と、
前記搬送胴で搬送される印刷媒体に向けて、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッドと、
前記搬送胴で搬送される印刷媒体に向けて白色インクを吐出する白色インクジェットヘッドと、
前記搬送胴に搬送された印刷媒体を乾燥する乾燥機構と、を備え、
前記乾燥機構が、非白色インクジェットヘッドの下流側に設置される第一乾燥装置と、白色インクジェットヘッドの下流側に設置される第二乾燥装置と、を含み、
搬送方向における、前記白色インクジェットヘッドと前記非白色インクジェットヘッドの間の距離が、前記非白色インクジェットヘッド同士間の距離よりも大きく、
前記第一乾燥装置により乾燥される、前記印刷媒体の第一乾燥部の温度が35℃以上75℃以下であり、前記第二乾燥装置により乾燥される、前記印刷媒体の第二乾燥部の温度が70℃以上110℃以下である、
インクジェット印刷装置。 - 前記白色インクジェットヘッドと前記非白色インクジェットヘッドの間の距離が、前記搬送胴の円周の1/4以上である、請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
- 前記第一乾燥装置が、各非白色インクジェットヘッドの下流側に複数設置される、請求項1又は2に記載のインクジェット印刷装置。
- 前記搬送胴の表面の温度を制御する制御部を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
- 前記搬送胴の表面の温度が、30℃以上60℃以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
- シート状の樹脂からなる印刷媒体が搬送胴により搬送される搬送工程と、
前記印刷媒体に印刷を実行する印刷工程と、
前記搬送胴に搬送された印刷媒体を乾燥する乾燥工程と、
を含むインクジェット印刷方法であって、
前記印刷工程は、黒色及び有彩色インクを吐出する、少なくとも2つの非白色インクジェットヘッドから、印刷媒体に向けてインクが吐出される非白色インクジェット吐出工程と、
白色インクを吐出する白色インクジェットヘッドから、印刷媒体に向けてインクが吐出される白色インクジェット吐出工程と、を含み、
搬送方向における、前記白色インクジェットヘッドと前記非白色インクジェットヘッドの間の距離が、前記非白色インクジェットヘッド同士間の距離よりも大きく、
前記乾燥工程において、前記非白色インクジェットヘッドの下流側に配置される第一乾燥装置により乾燥される、前記印刷媒体の第一乾燥部の温度が35℃以上75℃以下であり、前記白色インクジェットヘッドの下流側に設置される第二乾燥装置により乾燥される、前記印刷媒体の第二乾燥部の温度が70℃以上110℃以下である、
インクジェット印刷方法。
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