JP7527268B2 - 不明水推定システム - Google Patents

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Description

本発明は、マンホール内の不明水の有無を推定する不明水推定システムの技術に関する。
従来、マンホール内に流入した不明水の有無を推定する技術が知られている。例えば特許文献1には、複数のマンホールにそれぞれ設置された集音装置により流水音を含む音響データを取得し、上記音響データに基づいて不明水の有無を予測する不明水検出装置が開示されている。上記不明水検出装置によれば、複数個所で取得された音響データに基づいて、不明水が発生した場所を特定することができる。
しかしながら、上記不明水検出装置で不明水が発生した場所を特定する場合、広範囲に集音装置を設置する必要がある。このため、上記装置の用意や設置に手間がかかることが考えられる。
特許第6614623号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる不明水推定システムを提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、マンホール内に設置されたマンホールポンプの吐出流量を取得する吐出流量取得部と、降水量を取得可能な降水量取得部と、前記吐出流量及び前記降水量に基づいて、前記マンホールにおける不明水の発生の有無を推定する推定部と、を具備し、前記推定部は、前記降水量が第一閾値以上となった場合であって、前記吐出流量が第二閾値以上となった場合に、不明水が発生していると推定するものである。
請求項2においては、前記吐出流量取得部は、前記マンホールの水位又は前記マンホールポンプの運転時間を用いて、前記吐出流量を取得するものである。
請求項3においては、前記第二閾値は、晴天時における前記マンホールポンプの吐出流量に基づいて定められるものである。
請求項4においては、前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記降水量が、第三閾値を超えた場合に、警報を発する警報部を具備するものである。
請求項5においては、前記降水量取得部は、予測される降水量を取得可能であり、前記警報部は、前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記予測される降水量が、第四閾値以上となる場合に、警告を発するものである。
請求項6においては、前記マンホールの設置箇所が表示された地図を表示可能な表示部を具備し、前記表示部は、前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合、前記地図と併せて、前記マンホールにおいて不明水が発生したことを示す表示を行うものである。
請求項7においては、マンホール内に設置されたマンホールポンプの吐出流量を取得する吐出流量取得部と、降水量を取得可能な降水量取得部と、前記吐出流量及び前記降水量に基づいて、前記マンホールにおける不明水の発生の有無を推定する推定部と、前記マンホールの設置箇所が表示された地図を表示可能な表示部と、を具備し、前記表示部は、前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合、前記地図と併せて、前記マンホールにおいて不明水が発生したことを示す表示を行うものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる。また請求項1においては、降水量の増加と、吐出流量の増加と、に基づいて不明水の発生を推定することができる。
請求項2においては、マンホールに設置された既存の水位計やマンホールポンプを利用して、不明水の発生箇所を推定することができる。
請求項3においては、晴天時の吐出流量に基づいて第二閾値を定めることで、不明水の
発生を精度よく推定することができる。
請求項4においては、不明水の更なる増加により下水が溢れるおそれがある場合に、警報を発することができる。
請求項5においては、降水量の増加により下水が溢れるおそれがある場合に、警報を発することができる。
請求項6においては、推定された不明水の発生箇所を視覚的に認識させることができる。
請求項7においては、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる。また請求項7においては、推定された不明水の発生箇所を視覚的に認識させることができる。
本発明の一実施形態に係る不明水推定システムを模式的に示すブロック図。 マンホールにおける流入水位の時間変化と、降水量の時間変化と、を示すグラフ。 マンホールにおける流入水位の時間変化と、降水量の時間変化と、マンホールポンプの運転時間と、を示すグラフ。 不明水の発生箇所の表示の一例を示す模式図。
以下では図1を参照して、本発明の一実施形態に係る不明水推定システム1について説明する。以下では、まず、不明水推定システム1による推定の対象となるマンホール2、及びマンホール2に設けられる設備について説明する。
図1に示すマンホール2は、地中に埋設された下水道の管理を行うためのものである。マンホール2は、下水道の複数個所に設置される。マンホール2の上部には、地上から作業員が出入り可能な開口が形成されている。上記開口には、開閉可能な蓋3が設けられている。
マンホール2には、当該マンホール2内に流入する下水が流通する流入管4が接続される。流入管4からの下水は、マンホール2に一旦貯留される。マンホール2内の下水は、後述するマンホールポンプ10により排出される。マンホール2には、当該マンホール2から排出される(流出する)下水が流通する流出管5が接続される。下水道を流通する下水は、複数のマンホール2、流入管4及び流出管5を順次流通して下水処理場へと案内される。
上記下水には、不明水が含まれる場合がある。ここで、不明水とは、下水道に雨水や地下水等が意図せず浸入したものである。不明水には、雨天時において雨水が浸入したもの(雨天時浸入水)や、地下水が浸入したもの(地下水浸入水)等が含まれる。
図1に示す不明水推定システム1は、複数のマンホール2における不明水の発生の有無を推定するものである。不明水推定システム1は、マンホールポンプ10、水位計20、制御盤30及び制御装置40を具備する。
マンホールポンプ10は、マンホール2内の下水を排出するものである。マンホールポンプ10は、流出管5に接続される。マンホールポンプ10を運転して下水を排出することで、マンホール2内の水位を下げることができる。本実施形態では、1つのマンホール2に、マンホールポンプ10を2つ設置している。以下では必要に応じて、2つのマンホールポンプ10を、「第一ポンプ10A」及び「第二ポンプ10B」として説明する。
水位計20は、マンホール2内の水位を検出するものである。水位計20は、マンホール2内に配置される。水位計20としては、例えば投込圧力式のものを採用可能である。なお、水位計20としては、投込圧力式に限定されず、例えば気泡式やフロート式等、水位を検出可能な種々の機器を採用可能である。また、水位計20は、マンホール2内に複数設置可能である。例えば、投込圧力式又は気泡式の水位計20に加えて、バックアップ用にフロート式の水位計20を設けるようにしてもよい。
制御盤30は、マンホールポンプ10の動作の制御や、動作の設定等を行うものである。制御盤30は、地上において、マンホール2の近傍に位置するように設置される。制御盤30は、制御部31を具備する。
制御部31は、マンホールポンプ10の動作の制御を行うものである。制御部31は、演算装置(例えば、CPU等)、記憶装置(例えば、HDD等)を有する。制御部31は、適宜の通信線を介して、マンホールポンプ10及び水位計20と通信可能に接続されている。制御部31は、水位計20による水位の検出結果や、マンホールポンプ10の運転時間等の情報を取得することができる。
制御部31は、水位計20による水位の検出結果を取得すると共に、上記検出結果に基づいて、マンホールポンプ10の動作を制御することができる。具体的には、制御部31は、マンホール2内の水位が所定の起動水位になるとマンホールポンプ10を起動し、その後マンホール2内の水位が所定の停止水位になるとマンホールポンプ10を停止させる制御を行うことができる。
また、制御盤30は、マンホールポンプ10の動作の設定等が可能な操作パネルや、外部の機器(後述する制御装置40等)との通信が可能な通信部を具備する。制御部31は、通信部を用いて、水位の検出結果や、マンホールポンプ10の運転時間等の情報の送信を行うことができる。
制御装置40は、各種の情報の処理が可能なものである。制御装置40は、例えば下水管理者の施設に配置される。制御装置40としては、一般的なパーソナルコンピュータ等を用いることができる。制御装置40は、記憶部41、制御部42、通信部43、入力部44及び表示部45を具備する。
記憶部41は、各種のプログラムや取得された各種の情報が記憶されるものである。記憶部41は、HDD、RAM、ROM等により構成される。
制御部42は、記憶部41に記憶されたプログラムを実行するものである。制御部42は、CPUにより構成される。
通信部43は、制御盤30(制御部31)等の外部の機器との通信が可能なものである。通信部43は、例えばインターネット等の各種の通信手段を介して、外部の機器との情報のやりとりを行うことができる。
入力部44は、各種の情報を入力するためのものである。入力部44は、キーボード、マウス等により構成される。
表示部45は、各種の情報を表示するものである。表示部45は、例えば液晶ディスプレイ等により構成される。
上述の如き制御装置40は、複数の場所に設置されたマンホール2の制御盤30と、通信部43を用いた通信を行うことができる。制御装置40は、制御盤30から、水位計20による水位の検出結果や、マンホールポンプ10の運転時間等の情報を取得することができる。ここで、「マンホールポンプ10の運転時間」としては、第一ポンプ10A及び第二ポンプ10Bの両方の運転時間の合計を採用してもよく、いずれか一方の運転時間を採用してもよい。また、「マンホールポンプ10の運転時間」としては、例えば、第一ポンプ10A及び第二ポンプ10Bの平均の運転時間を採用してもよい。
制御装置40は、マンホールポンプ10の運転時間や、水位計20による水位の検出結果を用いて、マンホールポンプ10の吐出流量を算出することができる。
また、制御装置40は、通信部43を用いた通信により、外部の気象情報サービス(例えば気象に関する公共の機関)等から気象情報を取得することができる。制御装置40は、所定の時間間隔で(例えば数分から1時間ごとに)気象情報を取得する。上記気象情報には、降水量が含まれる。
図2で示すグラフは、所定の期間におけるマンホール2の流入水位(1日の最大水位)と降水量(マンホール2に雨水が流入する可能性がある地域の降水量)との関係の一例を示すものである。なお、上記グラフでは、一例として、10月1日から10月12日までの期間における1日ごとの流入水位及び降水量の変化を示している。また、上記グラフの流入水位のうち、二点鎖線で囲まれた範囲は、不明水に起因して増加した水位を示している。
図2に示す例では、降水量が概ね0である(晴天時である)場合、マンホール2には不明水は流入せず、マンホール2の流入水位は概ね同じ値(起動水位)となる。一方、雨天時においては、降水量に応じてマンホール2の流入水位は増加する。このことから、雨による不明水(雨天時浸入水)が発生していると考えられる。
上記不明水が発生する要因としては、下水道の管路の接続誤りや管路の老朽化等が挙げられる。不明水の流入は、下水処理場の処理能力の低下や、マンホール2から下水が溢れることにつながる。このような事態を回避するためには、老朽化した下水道の修繕や、下水が溢れる箇所へのバキュームカーの手配等の対応を行うことが考えられる。このため、不明水の流入箇所を特定することが望まれる。
不明水推定システム1(制御部42)は、マンホールポンプ10の吐出流量と降水量とに基づいて、不明水の発生箇所を特定する処理を行うことができる。以下では、図3及び図4を用いて、不明水推定システム1が行う処理について説明する。
制御部42は、マンホールポンプ10の吐出流量と降水量とに基づいて、マンホール2における不明水の発生の有無を推定する処理を行うことができる。本実施形態では、制御部42は、マンホールポンプ10の運転時間を、吐出流量を示す値として取得する。また、制御部42は、水位計20による水位の検出結果(水位)を取得する。
また、制御部42は、外部の気象情報サービスから降水量を取得する。なお、マンホール2における不明水の推定精度を向上させる観点から、制御部42は、不明水の推定の対象となるマンホール2に雨水が流入する可能性がある地域の降水量を取得することが望ましい。
例えば制御部42は、推定の対象となるマンホール2が設置された場所の近傍における降水量を取得する。より具体的な例として、制御部42は、当該マンホール2に接続された流入管4が配設されている所定地域の降水量を取得してもよい。このような降水量を取得することで、当該流入管4から浸入する雨水による不明水を精度良く推定することができる。
上記降水量には、実際に観測された降水量と、予測される降水量(予測降水量)と、が含まれる。なお、以下の例では、制御部42は、実際に観測された降水量を取得するものとする。
図3は、制御部42が取得した上記各情報の一例をグラフで示したものである。図3に示すグラフでは、マンホール2内の水位の時間変化を示すグラフ(実線)に、降水量の時間変化を示すグラフ(一点鎖線)及びマンホールポンプ10(第一ポンプ10A及び第二ポンプ10B)の運転時間を重ね合わせている。なお、上記グラフでは24時間の時間変化を示している。制御部42は、上記図3で示したようなグラフを、例えば表示部45に表示させることができる。
本実施形態では、制御部42は、上記マンホールポンプ10の運転時間と降水量とに基づいて、マンホール2における不明水の発生の有無を推定する処理を行う。具体的には、制御部42は、所定地域の降水量が所定の雨天閾値以上の場合であって、マンホールポンプ10の運転時間が、所定の判断閾値以上である場合、マンホール2に不明水が流入していると判断する。
上記雨天閾値は、降水量に基づいて、不明水の発生の有無を判断するための値である。雨天閾値としては、例えば、10mm/h程度の値を採用可能である。なお、雨天閾値としては、上述した値に限られず、種々の値を設定可能である。
上記判断閾値は、マンホールポンプ10の運転時間(単位時間あたりの運転時間)に基づいて、不明水の発生の有無を判断するための値である。本実施形態においては、上記判断閾値を、晴天時のマンホールポンプ10の平均運転時間の2倍としている。なお、「晴天時のマンホールポンプ10の平均運転時間」は、晴天時におけるマンホールポンプ10の単位時間あたりの運転時間の平均値である。
図3では、概ね0時から1時の間(図中にAで示した範囲)、概ね8時から10時の間(図中にCで示した範囲)及び概ね18時から24時の間(図中にDで示した範囲)に、降水量が雨天閾値以上の場合であって、マンホールポンプ10の運転時間が晴天時の平均運転時間の2倍以上(判断閾値以上)となる時間帯が含まれている例を示している。この場合、制御部42は、上記時間帯において雨による不明水(雨天時浸入水)が発生していると判断する。
なお、図3において、概ね4時から5時の間(図中にBで示した範囲)は、降水量が雨天閾値以上の時間帯が含まれているが、当該時間帯のマンホールポンプ10の運転時間は晴天時の平均運転時間の2倍未満であるので、制御部42は、不明水は発生していないと判断する。
図4に示すように、制御部42は、マンホール2に不明水が発生したと判断した場合、マンホール2の設置箇所が含まれる地図上に、不明水が発生したことを示す表示を表示部45に表示させる。
上記地図では、マンホール2が設置された場所を、マンホール設置箇所45aとして所定の画像(アイコン)で表示している。図4では、上記地図に複数のマンホール設置箇所45aを表示した例を示している。また、上記地図では、降水量分布を視覚的に示した降水量表示45bを表示している。降水量表示45bは、気象情報に基いて、降水量の多少を所定の色のグラデーションで表している。
図4に示すように、制御部42は、マンホール2に不明水が発生したと判断した場合、上記マンホール2のマンホール設置箇所45aに、不明水が発生したことを示す表示を行う。図例では、雨に起因する不明水が発生したことを示す表示として、マンホール設置箇所45aに「雨」という文字を有する「雨マーク」を表示した例を示している。
ここで、例えば、降水量が雨天閾値未満であるが、マンホールポンプ10の運転時間が判断閾値以上である場合には、雨以外の要因(例えば地下水等)で不明水が発生している可能性がある。この場合は、雨以外の要因で、不明水が発生している可能性があることを示す表示として、マンホール設置箇所45aに「晴」という文字を有する「晴マーク」を表示するようにしてもよい。
また、図4に示す例では、不明水が発生していないマンホール2のマンホール設置箇所45aには、不明水が発生していないこと(不明水なし)を示す表示を行っている。ここで、「不明水なしのマンホール2」とは、不明水の発生の判断の基準を満たしていないと判断されたマンホール2である。不明水なしのマンホール2の判断基準としては、例えば、降水量が雨天閾値未満であり、マンホールポンプ10の運転時間が判断閾値未満である場合等を採用可能である。なお、不明水なしのマンホール2の判断基準としては、上述した例に限られず、種々の判断基準を採用可能である。
また、図4に示す例では、マンホール設置箇所45aに、不明水候補のマンホール2を示す表示を行っている。ここで、「不明水候補のマンホール2」とは、不明水の発生の判断の基準を満たしていないが、不明水が発生する可能性が比較的高いと判断されたマンホール2である。不明水候補のマンホール2の判断基準としては、例えば、降水量が雨天閾値以上であり、マンホールポンプ10の運転時間が、判断閾値より小さい所定の閾値以上である場合等を採用可能である。上記所定の閾値としては、晴天時のマンホールポンプ10の平均運転時間より長く、上記平均運転時間の2倍より短い種々の値(例えば、上記平均運転時間の1.5倍程度)を採用可能である。なお、不明水候補のマンホール2の判断基準としては、上述した例に限られず、種々の判断基準を採用可能である。
上記構成によれば、推定された不明水の発生箇所や、不明水が発生する可能性がある箇所を、下水管理者等に視覚的に認識させることができる。図4に示す例では、不明水の発生の可能性に応じて、マンホール設置箇所45aの表示の色を変化させた例を示している。なお、図4に示す例は一例であり、不明水の発生箇所の表示は上述した例に限定されず、種々の表示を採用可能である。例えば、不明水の発生の可能性に応じて、マンホール設置箇所45aの表示の大きさ等を変化させてもよい。
ここで、不明水の発生が推定される場合であって、降水量が多い場合には、不明水の更なる増加により下水が溢れるおそれがある。本実施形態では、図3に示すように、制御部42は、不明水が発生していると判断した時間帯において、降水量(実際に観測された降水量)が所定の警報閾値以上である場合、警報を発する(図3を参照)。
警報閾値としては、下水が溢れる可能性の観点等から、種々の値を採用可能である。制御部42は、図3に示すように、不明水の発生が推定された場合、グラフ上に警報閾値を示す線を表示させる。
制御部42は、降水量が所定の警報閾値以上である場合、例えば表示部45に適宜のメッセージ等を表示することで、警報を行う。上記警報は、例えば図3に示すグラフ上や図4に示す地図上に表示可能である。また、制御部42は、上記表示に加えて、適宜の警告音による警報を実行可能である。
図3では、22時前後の時間帯で、降水量が警報閾値以上である例を示している。この場合、制御部42は警報を発する。これによれば、下水が溢れるおそれがある場合に警報を発することができる。下水管理者は、上記警報が発せられた場合には、例えば下水が溢れそうな箇所へバキュームカーを事前に手配する等の対応を行うことができる。
なお、上述した不明水推定システム1(制御部42)の処理は一例であり、不明水推定システム1が実行可能な処理は上述した例に限られない。例えば、上述した例では、実際に観測された降水量が所定の警報閾値以上である場合、警報を発する例を示したが、このような態様に限られない。
制御部42は、不明水が発生していると判断した場合であって、外部の気象情報サービスからの気象情報に基づく予測降水量が、警報閾値以上となる場合でも警告を発する処理を行うことができる。上記処理は、例えば、制御部42が、不明水が発生していると判断したことを条件に実行可能である。
具体的には、制御部42は、外部の気象情報サービスから、所定地域における近い将来(例えば数時間後~1日後まで)の降水量を、予測降水量として取得する。制御部42は、図3に示したようなグラフに、予測降水量を示すグラフを表示可能である。この場合、制御部42は、降水量を示すグラフのうち、現在までの部分は実際に観測された降水量に基づくグラフを表示し、現在以降の部分は予測降水量に基づくグラフを表示可能である。
制御部42は、上記予測降水量が、所定の警報閾値以上である場合、警報を発する。なお、上記警報閾値は、実際に観測された降水量に基づいて警報を発する場合の警報閾値と同じ値でもよく、異なる値でもよい。制御部42は、警報としてのメッセージ等を表示部45に表示可能である。この際には、制御部42は、降水量が警報閾値以上となると予想される時刻を表示部45に表示可能である。
上記構成によれば、降水量の増加が予測され、下水が溢れるおそれがある場合に警報を発することができる。
上述の如き不明水推定システム1によれば、マンホールポンプ10の吐出流量と、降水量と、に基づいて、マンホール2の設置箇所における不明水の発生の有無を推定することができる。これによれば、下水管理者は、あるマンホール2で不明水があると推定された場合、当該マンホール2の上流側の下水道(例えば当該マンホール2から、上流側のマンホール2までの範囲の下水道)に、不明水の発生箇所(不明水が流入している箇所)が存在すると推定することが可能である。
ここで、マンホールポンプ10の吐出流量は、マンホール2に設置された既存のマンホールポンプ10の運転時間に基づいて取得可能である。また、降水量は、通信部43を用いた通信により、外部の気象情報サービスから取得可能である。このため、本実施形態においては、例えば流量計や雨量計等の計測機器を新たに設置することなく、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる。
このように、上述の如き不明水推定システム1によれば、簡易的な手段により、不明水の発生箇所を大まかに特定することができる。
以上の如く、本実施形態に係る不明水推定システム1は、
マンホール2内に設置されたマンホールポンプ10の吐出流量を取得する吐出流量取得部(水位計20、制御部42)と、
降水量を取得可能な降水量取得部(制御部42)と、
前記吐出流量及び前記降水量に基づいて、前記マンホール2における不明水の発生の有無を推定する推定部(制御部42)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる。
すなわち、マンホールポンプ10の吐出流量と、降水量と、に基づいて、マンホール2の設置箇所における不明水の発生の有無を推定することができる。マンホールポンプ10の吐出流量は、マンホール2に設置された既存の機器(マンホールポンプ10や水位計20)を利用して取得可能である。これにより、例えば流量計等の機器を新たに設置することなく、不明水の発生箇所を簡易的に推定することができる。
また、前記吐出流量取得部(水位計20、制御部42)は、
前記マンホール2の水位又は前記マンホールポンプ10の運転時間を用いて、前記吐出流量を取得するものである。
このように構成することにより、マンホール2に設置された既存の水位計20やマンホールポンプ10を利用して、不明水の発生箇所を推定することができる。
また、前記推定部(制御部42)は、
前記降水量が第一閾値(雨天閾値)以上となった場合であって、前記吐出流量が第二閾値(判断閾値)以上となった場合に、不明水が発生していると推定するものである。
このように構成することにより、降水量の増加と、吐出流量の増加と、に基づいて不明水の発生を推定することができる。
また、前記第二閾値は、
晴天時における前記マンホールポンプ10の吐出流量に基づいて定められるものである。
このように構成することにより、晴天時の吐出流量に基づいて第二閾値を定めることで、不明水の発生を精度よく推定することができる。
また、前記推定部(制御部42)が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記降水量が、第三閾値(警報閾値)を超えた場合に、警報を発する警報部(表示部45)を具備するものである。
このように構成することにより、不明水の更なる増加により下水が溢れるおそれがある場合に、警報を発することができる。すなわち、不明水の発生が推定される場合であって、降水量が多い場合には、不明水の更なる増加により下水が溢れるおそれがある。このような場合に警報を発することができる。
また、前記降水量取得部(制御部42)は、
予測される降水量を取得可能であり、
前記警報部(表示部45)は、
前記推定部(制御部42)が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記予測される降水量が、第四閾値(警報閾値)以上となる場合に、警告を発するものである。
このように構成することにより、降水量の増加により下水が溢れるおそれがある場合に、警報を発することができる。すなわち、不明水の発生が推定される場合であって、降水量の増加が予測される場合には、不明水の更なる増加により下水が溢れるおそれがある。このような場合に警報を発することができる。
また、前記マンホール2の設置箇所が表示された地図を表示可能な表示部45を具備し、
前記表示部45は、
前記推定部(制御部42)が、不明水が発生していると推定した場合、前記地図と併せて、前記マンホール2において不明水が発生したことを示す表示を行うものである。
このように構成することにより、推定された不明水の発生箇所を視覚的に認識させることができる。
なお、本実施形態に係る水位計20、制御部42は、本発明に係る吐出流量取得部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る制御部42は、本発明に係る降水量取得部、推定部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る雨天閾値は、本発明に係る第一閾値の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る判断閾値は、本発明に係る第二閾値の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る警報閾値は、本発明に係る第三閾値、第四閾値の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る表示部45は、本発明に係る警報部の実施の一形態である。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態では、判断閾値を、晴天時のマンホールポンプ10の運転時間の2倍とした例を示したが、このような態様に限られない。判断閾値としては、不明水の発生を判断可能な種々の値を採用可能である。
また、本実施形態では、制御装置40の表示部45を用いて、不明水が発生した箇所や警報の表示を行う例を示したが、このような態様に限られない。例えば、制御装置40と通信可能なスマートフォンやタブレット端末等の画面を用いて、不明水が発生した箇所や警報の表示を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、制御部42がマンホール2に不明水が発生したと判断した場合、マンホール2の設置箇所が表示された地図上に、不明水が発生したことを示す表示を表示させる(図4を参照)例を示したが、このような態様に限られない。例えば、表示部45の表示のうち、上記地図の表示とは別の領域に、不明水が発生したことを示す表示を表示させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、制御部42は、マンホールポンプ10の運転時間を用いてマンホールポンプ10の吐出流量を取得する例を示したが、このような態様に限られない。例えば、水位計20の検出結果を用いてマンホールポンプ10の吐出流量を取得するようにしてもよい。また、例えば、水位計20の検出結果及びマンホールポンプ10の運転時間の両方を用いて、マンホールポンプ10の吐出流量を取得するようにしてもよい。
また、マンホール2内に不明水が流入した場合は、マンホール2内の水位が、起動水位を超えてから停止水位になるまでに比較的長い時間がかかることが考えられる。このことから、例えば、マンホール2内の水位が起動水位を超えてから停止水位になるまでの時間に基づいて、吐出流量を取得するようにしてもよい。
また、本実施形態では、降水量を、外部の気象情報サービスから取得した例を示したが、このような態様に限られない。例えば、適宜の雨量計の検出結果に基づいて、降水量を取得するようにしてもよい。
1 不明水推定システム
10 マンホールポンプ
20 水位計
40 制御装置

Claims (7)

  1. マンホール内に設置されたマンホールポンプの吐出流量を取得する吐出流量取得部と、
    降水量を取得可能な降水量取得部と、
    前記吐出流量及び前記降水量に基づいて、前記マンホールにおける不明水の発生の有無を推定する推定部と、
    を具備し、
    前記推定部は、
    前記降水量が第一閾値以上となった場合であって、前記吐出流量が第二閾値以上となった場合に、不明水が発生していると推定する、
    不明水推定システム。
  2. 前記吐出流量取得部は、
    前記マンホールの水位又は前記マンホールポンプの運転時間を用いて、前記吐出流量を取得する、
    請求項1に記載の不明水推定システム。
  3. 前記第二閾値は、
    晴天時における前記マンホールポンプの吐出流量に基づいて定められる、
    請求項1又は請求項2に記載の不明水推定システム。
  4. 前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記降水量が、第三閾値を超えた場合に、警報を発する警報部を具備する、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の不明水推定システム。
  5. 前記降水量取得部は、
    予測される降水量を取得可能であり、
    前記警報部は、
    前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合であって、前記予測される降水量が、第四閾値以上となる場合に、警告を発する、
    請求項に記載の不明水推定システム。
  6. 前記マンホールの設置箇所が表示された地図を表示可能な表示部を具備し、
    前記表示部は、
    前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合、前記地図と併せて、前記マンホールにおいて不明水が発生したことを示す表示を行う、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の不明水推定システム。
  7. マンホール内に設置されたマンホールポンプの吐出流量を取得する吐出流量取得部と、
    降水量を取得可能な降水量取得部と、
    前記吐出流量及び前記降水量に基づいて、前記マンホールにおける不明水の発生の有無を推定する推定部と、
    前記マンホールの設置箇所が表示された地図を表示可能な表示部と、
    を具備し、
    前記表示部は、
    前記推定部が、不明水が発生していると推定した場合、前記地図と併せて、前記マンホールにおいて不明水が発生したことを示す表示を行う、
    明水推定システム。
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