JP7534202B2 - 掘削装置 - Google Patents
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Description
このリバース工法は、回動するビットで地盤を掘削し、掘削された杭孔内の泥水を土砂とともに、回収ホースを介して地上に排出する。さらに、リバース工法は、地盤表層部では杭孔の孔壁をスタンドパイプで保持し、スタンドパイプの下端以深ではマッドケーキに水頭圧が作用することで孔壁を保持している。
この発明によれば、掘削装置は、ビットの回転状態を示す時系列データ、及び排泥流速を示す時系列データのいずれか一方を教師データとする学習モデルに比べて、精度の高い学習モデルを用いて地盤のN値を推定することができる。このため、掘削装置は、オペレータの経験に頼ることなく、地盤の土質性状を精度よく識別することができる。
この構成によれば、掘削装置は、ビットの回転状態を示す時系列データに基づいてN値を推定する場合に比べて、地盤のN値をより精度よく推定することができる。
この構成によれば、掘削装置は、ビットの支持層への到達をオペレータが判定することを不要にできる。さらに、オペレータが支持層への到達を判断する場合、オペレータの経験によって判断がばらつくのに対して、掘削装置は、支持層への到達を安定して判定することができる。
上記土質分類は、例えば礫層、粘土層などのことをいう。
この構成によれば、掘削装置は、回転トルクや貫入力などの複数のデータに基づいてオペレータが土質分類を判断する場合に比べて、オペレータの負担を軽減することができる。
上記流速閾値及びビット閾値は、それぞれ上限値、下限値、または上下限値からなる許容範囲のことをいう。
具体的には、ビットの回転トルクや泥水の排泥流速などは、地盤をスムーズに掘削している場合でもある程度変動するが、土質性状や層厚によっては許容範囲を超えて変動することがある。例えば、礫層では、泥水を排出する流路が礫によって閉塞することで、排泥流速が許容範囲を超えて低下することがある。
この構成によれば、掘削装置は、より正常な掘削状態を示す教師データを用いて構築された学習モデルに基づいて、地盤のN値を精度よく推定することができる。
本実施形態の掘削装置1は、場所打ち杭のための杭孔をリバース工法で掘削形成する装置である。このような掘削装置1について、図1から図6を用いて説明する。
さらに、図4は学習モデル56の概略を説明する説明図を示し、図5は時系列データの一例を説明する説明図を示し、図6はN値を推定する処理動作のフローチャートを示している。
回転検知センサ27は、ロッド22の回転数を検知する機能と、検知した回転数を出力信号としてコントロールユニット5に出力する機能とを有している。
振動検知センサ28は、ロッド22の振動を検知する機能と、検知したロッド22の振動を出力信号としてコントロールユニット5に出力する機能とを有している。
さらに、泥水循環装置3は、図1に示すように、土砂を分離した泥水Wを一時貯留する貯留槽34と、貯留槽34の泥水Wを、供給ホース35を介して杭孔Hに圧送する送泥ポンプ36とを備えている。
また、コントロールユニット5は、図1に示すように、掘削機2、泥水循環装置3、及び水位センサ4に電気的に接続されるとともに、各種情報を授受可能に構成されている。
記憶部54は、ハードディスクあるいは不揮発性メモリなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。
学習モデル56は、図4に示すように、例えば、入力情報が入力される入力層56a、中間層56b、及び出力情報が出力される出力層56cからなるニューラルネットワークを用いた推定アルゴリズムである。
なお、入力情報は、泥水Wの排泥流速、ビット23の回転速度、ビット23の回転トルク、貫入力、フィード吊荷重、ビット23の振動、及び掘削速度などの時系列データ群である。
この際、学習モデル56は、入力情報に対する出力情報が、地盤Gの推定N値となるように、教師データTに基づいて重み付けや判定閾値を繰り返し調整して学習している。
貫入力は、ロッド22、及びビット23の総重量と、フィード吊荷重とに基づいて算出している。
ビット23の回転速度は、回転検知センサ27が出力したロッド22の回転数を示す出力信号に基づいて算出している。
掘削深度は、掘削速度、及び掘削の経過時間に基づいて算出している。
ビット23の振動は、振動検知センサ28が出力したロッド22の振動を示す出力信号に基づいて算出している。
泥水Wの水位は、水位センサ4が出力した水位を示す出力信号に基づいて算出している。
この際、掘削装置1の掘削制御部55は、フィード吊荷重、ビット23の回転トルク、貫入力、ビット23の回転速度、掘削速度、掘削深度、ビット23の振動、及び泥水Wの水位を逐次算出し、掘削の経過時間に関連付けられた時系列データ群として取得する。
このように掘削装置1が、杭孔Hの掘削状態を示す各種情報を算出し、オペレータが、算出された各種情報を確認しながら、コントロールユニット5を操作することで、杭孔Hの掘削が進行する。
この地盤GのN値を推定するコントロールユニット5の処理動作について図6を用いて説明する。
一方、ビット23が地盤Gの掘削を開始した場合(ステップS101:Yes)、掘削制御部55は、算出した時系列データ群に基づいて、N値を推定するN値推定処理を開始する(ステップS102)。
なお、図7は推定N値とボーリング調査でのN値とを比較した比較図であり、図7中の左図はボーリング調査で得た地盤Gの土質性状を示し、図7中の右図は掘削装置1が推定した推定N値とボーリング調査で得たN値とを比較した比較図を示している。
図7によれば、礫層(砂礫層)に隣接する地層において、ボーリング調査で得たN値に対して推定N値に乖離が見られるものの、各地層で概ね良好な推定N値が得られていることがわかる。
なお、図8はデータ処理装置10のブロック図を示し、図9は修正掘削データFを生成出力する処理動作のフローチャートを示している。
操作部13は、例えば、キーボードなどで構成され、作業者の入力操作を受け付ける機能と、受け付けた入力内容を示す情報を制御部15に出力する機能とを有している。
記憶部14は、ハードディスクあるいは不揮発性メモリなどで構成され、各種情報を書き込んで記憶する機能と、各種情報を読み出す機能とを有している。この記憶部14には、生成された修正掘削データFが記憶される。
なお、正常でない礫層の掘削を示す時刻帯域としては、例えば、泥水を排水する流路が礫によって閉塞して排泥流速が閾値を下回り、泥水(安定液)の比重が高くなることで掘削速度が閾値を下回り、かつビット23の振動が閾値を上回る時刻帯域とする。
その後、制御部15は、掘削データEから掘削速度を示す時系列データを抽出し、時系列データの記録時刻での掘削速度が0cm/minを上回るか否かを判定する(ステップS202)。なお、掘削速度が0cm/min以下の場合とは、例えば、排泥流速を回復させるために、ビット23を上昇させている状態、あるいはビット23を空転させている状態のことをいう。
なお、排泥下限値は、正常な掘削状態における排泥流速のバラツキ範囲の下限値とする。
なお、振動上限値は、正常な掘削状態における振動のバラツキ範囲の上限値とする。
具体的には、制御部15は、掘削データEの各時系列データにおける当該時刻に記録されたデータを、修正掘削データFに用いるデータとして一時記憶する。
このようにして、データ処理装置10は、正常な礫層の掘削状態でない時間帯域を掘削データEから除去して、教師データTである修正掘削データFを生成している。
この掘削装置1は、ビット23の回転状態(回転速度、回転トルク、貫入力、フィード吊荷重、ビット23の振動、及び掘削速度)を示す時系列データを取得するビットデータ取得手段(掘削制御部55)を備えている。
この構成によれば、掘削装置1は、ビット23の回転状態を示す時系列データに基づいてN値を推定する場合に比べて、地盤GのN値をより精度よく推定することができる。
この構成によれば、掘削装置1は、ビット23の支持層への到達をオペレータが判定することを不要にできる。さらに、オペレータが支持層への到達を判断する場合、オペレータの経験によって判断がばらつくのに対して、掘削装置1は、支持層への到達を安定して判定することができる。
具体的には、ビット23の回転トルクや泥水の排泥流速などは、地盤Gをスムーズに掘削している場合でもある程度変動するが、土質性状や層厚によっては許容範囲を超えて変動することがある。例えば、礫層では、泥水を排出する流路が礫によって閉塞することで、排泥流速が許容範囲を超えて低下することがある。
この構成によれば、掘削装置1は、より正常な掘削状態を示す教師データTを用いて構築された学習モデル56に基づいて、地盤GのN値を精度よく推定することができる。
この発明のビットデータ取得手段、N値推定手段、排泥データ取得手段、及び支持層判定手段は、実施形態の掘削制御部55に対応し、
以下同様に、
出力手段は、オペレータ用モニタ51及び掘削管理用モニタ52に対応し、
ビットデータ取得手段が取得するビット23の回転状態を示す時系列データは、回転速度、回転トルク、貫入力、フィード吊荷重、ビット23の振動、及び掘削速度を示す時系列データに対応し、
教師データとなるビット23の回転状態を示す時系列データは、掘削速度、及びビット23の振動を示す時系列データに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
また、場所打ち杭に用いる掘削装置1としたが、これに限定せず、既成杭に用いる掘削装置であってもよい。
また、リバース工法で杭孔Hを掘削する場合について説明したが、これに限定せず、泥水Wを地上に排出しながら杭孔Hを掘削する工法であれば、適宜の工法であってもよい。
また、掘削装置1の処理動作におけるステップS105において、推定N値が40以上の場合、掘削制御部55は、ビット23が支持層に到達したと判断し、支持層への到達を報知したが、この際、ビット23の回転を自動停止してもよい。
例えば、排泥流速が排泥下限値を下回り、回転トルクの変動が許容範囲を超え、かつ貫入力の変動が許容範囲を超える時刻帯域を、正常でない礫層の掘削を示す時刻帯域としてもよい。
23…ビット
51…オペレータ用モニタ
52…掘削管理用モニタ
55…掘削制御部
56…学習モデル
E…掘削データ
F…修正掘削データ
G…地盤
H…杭孔
T…教師データ
W…泥水
Claims (5)
- 地盤に杭を構築するための杭孔を、土砂を含む泥水を地上に排出しながらビットによって掘削形成する掘削装置であって、
前記ビットの回転状態を示す時系列データを取得するビットデータ取得手段と、
前記ビットの回転状態を示す時系列データに基づいて前記地盤のN値を推定するN値推定手段と、
該N値推定手段で推定されたN値を出力する出力手段とを備え、
前記N値推定手段は、
前記ビットの回転状態を示す時系列データ、及び前記泥水の排泥流速を示す時系列データを教師データとする学習モデルで構築された
掘削装置。 - 前記泥水の排泥流速を示す時系列データを取得する排泥データ取得手段を備え、
前記N値推定手段は、
前記ビットの回転状態を示す時系列データ、及び前記排泥流速を示す時系列データに基づいて前記地盤のN値を推定する構成である
請求項1に記載の掘削装置。 - 前記ビットデータ取得手段は、
前記ビットの貫入力、前記ビットの回転トルク、前記ビットの掘削速度、及び前記ビットの振動のうち、少なくとも2つ以上の時系列データを、前記ビットの回転状態を示す時系列データとして取得する構成である
請求項1または請求項2に記載の掘削装置。 - 正常な排泥流速を示す閾値を流速閾値とし、正常なビットの回転状態を示す閾値をビット閾値として、
前記学習モデルは、
前記排泥流速が前記流速閾値を超え、かつ前記ビットの回転状態が前記ビット閾値を超える時間帯域を除去した前記教師データを用いて構築された
請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の掘削装置。 - 前記学習モデルは、
前記排泥流速に関わらず、前記ビットの掘削速度が0cm/min以下となる時間帯域を除去した前記教師データを用いて構築された
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の掘削装置。
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