JP7559828B2 - 送信局及び受信局 - Google Patents

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Description

実施形態は、送信局及び受信局に関する。
基地局と端末といった、無線信号を送信する送信局と無線信号を受信する受信局との間の無線システムとして、無線LAN(Local Area Network)が知られている。
IEEE Std 802.11-2016,"10.22.2 HCF contention based channel access (EDCA)", 7 December 2016
実施形態は、遅延に関する絶対的な要求条件を持つアプリケーションを利用できる送信局及び受信局を提供する。
実施形態では、送信局は、第1の無線信号処理部と、第2の無線信号処理部と、リンクマネジメント部とを備える。第1の無線信号処理部は、第1のチャネルを用いて無線信号を送信するように構成されている。第2の無線信号処理部は、第1のチャネルと異なる第2のチャネルを用いて無線信号を送信するように構成されている。リンクマネジメント部は、受信局と第1の無線信号処理部との間のリンク状態と、受信局と第2の無線信号処理部との間のリンク状態とを管理する。リンクマネジメント部は、入力された第1のデータが特定の種別のデータであるとき、第1のデータの複製である第2のデータを生成し、第1のデータにオリジナルのデータであることを示す第1の識別情報を付与するともに、第2のデータに複製のデータであることを示す第2の識別情報を付与し、第1の識別情報が付与された第1のデータを第1の無線信号処理部に出力するとともに、第2の識別情報が付与された第2のデータを第2の無線信号処理部に出力する。第1の識別情報は、対応するデータが再送データでないことを示し、第2の識別情報は、対応するデータが再送データであることを示す。
実施形態によれば、遅延に関する絶対的な要求条件を持つアプリケーションを利用できる送信局及び受信局を提供することができる。
図1は、実施形態に係る無線システムの構成の一例を示す図である。 図2は、MACフレームのフォーマットの具体例を示す図である。 図3は、基地局の構成の一例を示す図である。 図4は、基地局の機能構成の一例を示す図である。 図5は、端末の構成の一例を示す図である。 図6は、端末の機能構成の一例を示す図である。 図7は、基地局におけるチャネルアクセス機能の詳細を示す図である。 図8は、実施形態に係る無線システムにおけるマルチリンク処理の一例を示すフローチャートである。 図9は、リンク管理情報の一例を示す図である。 図10は、リンク管理情報にさらに含まれるTIDとプライマリリンクとの関連付け情報の一例を示す図である。 図11は、無線システムにおける無線信号の送信処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、無線システムにおける無線信号の受信処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る無線システム1の構成の一例を示している。図1に示すように、無線システム1は、例えば基地局10、端末20、及びサーバ30を備えている。
基地局10は、ネットワークNWに接続され、無線LANのアクセスポイントとして使用される。例えば、基地局10は、ネットワークNWから受信したデータを、無線で端末20に送信することができる。また、基地局10は、1つのチャネル又は複数の異なるチャネルを用いて、端末20に接続され得る。本明細書では、基地局10と端末20との間における複数の異なるチャネルを用いた無線接続のことを、“マルチリンク”と呼ぶ。基地局10と端末20との間の通信は、例えばIEEE802.11規格に基づいている。
端末20は、スマートフォンやタブレットPC等の無線端末である。端末20は、無線で接続された基地局10を介して、ネットワークNW上のサーバ30との間でデータを送受信することができる。端末20は、デスクトップコンピュータやラップトップコンピュータ等、その他の電子機器であってもよい。端末20は、少なくとも基地局10と通信可能であればよい。
サーバ30は、様々な情報を保持することが可能であり、例えば端末20を対象としたコンテンツのデータを保持している。サーバ30は、例えばネットワークNWに有線で接続され、ネットワークNWを介して基地局10と通信可能に構成される。サーバ30は、少なくとも基地局10と通信可能であればよい。つまり、基地局10とサーバ30との間の通信は、有線であっても無線であってもよい。
実施形態に係る無線システム1において、基地局10と端末20との間のデータ通信は、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルに基づいている。OSI参照モデルでは、通信機能が7階層(第1層:物理層、第2層:データリンク層、第3層:ネットワーク層、第4層:トランスポート層、第5層:セッション層、第6層:プレゼンテーション層、第7層:アプリケーション層)に分割される。また、データリンク層は、例えばLLC(Logical Link Control)層と、MAC(Media Access Control)層とを含んでいる。LLC層では、例えば上位のアプリケーションから入力されたデータに、DSAP(Destination Service Access Point)ヘッダやSSAP(Source Service Access Point)ヘッダ等が付加されることでLLCパケットが形成される。MAC層では、例えばLLCパケットにMACヘッダが付加されることでMACフレームが形成される。
図2は、実施形態に係る無線システム1において、基地局10及び端末20間の通信で使用されるMACフレームのフォーマットの具体例を示している。図2に示すように、MACフレームに含まれるフィールドとして、例えばFrame Controlフィールド、Durationフィールド、Address1フィールド、Address2フィールド、Address3フィールド、Sequence Controlフィールド、Address4フィールド、QoS Controlフィールド、HT Controlフィールド、Frame Bodyフィールド、及びFCS(Frame Check Sequence)フィールドがある。これらのフィールドは、無線フレームの種類により含まれるものと含まれないものがある。
Frame ControlフィールドからHT Controlフィールドまでは、MACヘッダに対応している。Frame Bodyフィールドは、MACペイロードに対応している。FCSフィールドは、MACヘッダとFrame Bodyフィールドとの誤り検出符号を格納している。FCSフィールドは、MACフレームにおけるエラーの有無の判定に使用される。
Frame Controlフィールドは、様々な制御情報、例えばType値、Subtype値、To DS(Distribution System)値、From DS値及びRetry値を含んでいる。
Type値は、そのMACフレームがマネージメントフレームであるのか、制御フレームであるのか、データフレームであるのかを示す。Subtype値は、Type値と組み合わせて使用されることでMACフレームのフレームタイプを示す。例えば、“00/1000(Type値/Subtype値)”は、そのMACフレームがビーコン信号であることを示す。また、“00/0100(Type値/Subtype値)”は、そのMACフレームがプローブリクエストであることを示す。また、“00/0101(Type値/Subtype値)”は、そのMACフレームがプローブレスポンスであることを示す。
To DS値及びFrom DS値は、その組み合わせにより異なる意味を有する。例えば、MACフレームがデータフレームであるときのTo DS値“0”は受信局が端末であることを示し、“1”は受信局が基地局であることを示す。また、MACフレームがデータフレームであるときのFrom DS値“0”は送信局が端末であることを示し、“1”は送信局が基地局であることを示す。一方、MACフレームがマネージメントフレーム又は制御フレームであるときのTo DS値及びFrom DS値は、例えば“0”に固定される。
Retry値は、そのMACフレームが再送フレームであるか否かを示す。例えば、Retry値“0”はそのMACフレームが再送フレームでない、すなわちオリジナルのMACフレームであることを示す。一方、Retry値“1”はそのMACフレームが再送フレームであることを示す。
Durationフィールドは、無線回線を使用する予定期間を示す。Addressフィールドは、BSSID、送信元MACアドレス、あて先MACアドレス、送信者端末のアドレス、受信者端末のアドレス等を示す。使用されるAddressフィールドの数は、フレームタイプによって変化する。Sequence Controlフィールドは、MACフレームのシーケンス番号と、フラグメントのためのフラグメント番号とを示す。QoS Controlフィールドは、MACフレームにおけるQoS(Quality of Service)機能に利用される。QoS Controlフィールドは、トラヒック種別(TID)サブフィールドを含んでいてよい。HT Controlフィールドは、高スループット機能のためのControl フィールドである。Frame Bodyフィールドは、フレームタイプに応じた情報を含んでいる。例えば、フレームタイプがデータフレームである場合のFrame Bodyフィールドには送信データが格納される。
図3は、基地局10の構成の一例を示している。図3に示すように、基地局10は、例えばCPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、無線通信モジュール14、及び有線通信モジュール15を備えている。
CPU11は、様々なプログラムを実行することが可能な回路であり、基地局10の全体の動作を制御する。ROM12は、不揮発性の半導体メモリであり、基地局10を制御するためのプログラムや制御データ等を保持している。RAM13は、例えば揮発性の半導体メモリであり、CPU11の作業領域として使用される。無線通信モジュール14は、無線信号によるデータの送受信に使用される回路であり、アンテナに接続される。また、無線通信モジュール14は、例えば複数の周波数帯にそれぞれ対応する複数の通信モジュールを含んでいる。有線通信モジュール15は、有線信号によるデータの送受信に使用される回路であり、ネットワークNWに接続される。
図4は、基地局10の機能構成の一例を示している。図4に示すように、基地局10は、例えばデータ処理部100、MACフレーム処理部110、マネジメント部120、並びに無線信号処理部130、140及び150を備える。データ処理部100、MACフレーム処理部110、マネジメント部120、並びに無線信号処理部130、140及び150の処理は、例えばCPU11及び無線通信モジュール14によって実現される。
データ処理部100は、入力されたデータに対して、LLC層の処理と上位層(第3層~第7層)の処理とを実行し得る。例えば、データ処理部100は、ネットワークNWを介してサーバ30から入力されたデータを、MACフレーム処理部110に出力する。また、データ処理部100は、MACフレーム処理部110から入力されたデータを、ネットワークNWを介してサーバ30に送信する。
MACフレーム処理部110は、入力されたデータに対して、例えばMAC層の処理を実行する。例えば、MACフレーム処理部110は、データ処理部100から入力されたデータからMACフレームを生成する。また、MACフレーム処理部110は、無線信号処理部130、140、150のそれぞれから入力されたMACフレームからデータを復元する。データからMACフレームを生成する処理とMACフレームからデータを復元する処理とは、IEEE802.11規格に基づいていてよい。また、MACフレーム処理部110は、入力されたデータのトラヒック種別が特定の種別であるとき、入力されたデータを複製し、複製したデータに基づくMACフレームを生成する。特定の種別は、例えば絶対的な遅延の要求条件のあるRTA(Real-Time Application)トラヒックである。複製したデータに基づきMACフレームを生成するとき、MACフレーム処理部110は、生成したMACフレームが複製されたデータに基づくものであるか否かの識別情報をMACフレームに付与する。また、MACフレーム処理部110は、入力されたMACフレームに重複があるときには、オリジナルと複製のMACフレームのうちの1つを選択してデータを復元する。
マネジメント部120は、無線信号処理部130、140及び150からMACフレーム処理部110を介して受信した通知に基づいて、端末20とのリンクを管理する。マネジメント部120は、リンク管理情報121を含んでいる。リンク管理情報121は、例えばRAM13に格納され、基地局10に無線接続されている端末20の情報を含んでいる。また、マネジメント部120は、アソシエーション処理部122及び認証処理部123を含んでいる。アソシエーション処理部122は、無線信号処理部130、140及び150の何れかを介して端末20の接続要求を受信した場合に、アソシエーションに関するプロトコルを実行する。認証処理部123は、接続要求に続いて、認証に関するプロトコルを実行する。以下では、データ処理部100、MACフレーム処理部110及びマネジメント部120の組のことを、基地局10のリンクマネジメント部LM1と呼ぶ。
無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、無線通信を用いて基地局10と端末20との間のデータの送受信を行う。例えば、無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、MACフレーム処理部110から入力されたMACフレームにプリアンブルやPHYヘッダ等を付加して、無線フレームを作成する。そして、無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、無線フレームを無線信号に変換し、基地局10のアンテナを介して無線信号を配信する。また、無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、基地局10のアンテナを介して受信した無線信号を無線フレームに変換する。そして、無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、無線フレームに含まれたデータ(例えば、MACフレーム)を、MACフレーム処理部110に出力する。
このように、無線信号処理部130、140及び150のそれぞれは、入力されたデータ又は無線信号に対して、例えばMAC層の処理の一部と第1層の処理とを実行し得る。例えば、無線信号処理部130は、2.4GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部140は、5GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部150は、6GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部130、140及び150は、基地局10のアンテナを共有していてもよいし、共有していなくてもよい。
図5は、端末20の構成の一例を示している。図5に示すように、端末20は、例えばCPU21、ROM22、RAM23、無線通信モジュール24、ディスプレイ25、及びストレージ26を備えている。
CPU21は、様々なプログラムを実行することが可能な回路であり、端末20の全体の動作を制御する。ROM22は、不揮発性の半導体メモリであり、端末20を制御するためのプログラムや制御データ等を保持している。RAM23は、例えば揮発性の半導体メモリであり、CPU21の作業領域として使用される。無線通信モジュール24は、無線信号によるデータの送受信に使用される回路であり、アンテナに接続される。また、無線通信モジュール24は、例えば複数の周波数帯にそれぞれ対応する複数の通信モジュールを含んでいる。ディスプレイ25は、例えばアプリケーションソフトに対応するGUI(Graphical User Interface)等を表示する。ディスプレイ25は、端末20の入力インタフェースとしての機能を有していてもよい。ストレージ26は、不揮発性の記憶装置であり、例えば端末20のシステムソフトウェア等を保持する。端末20は、ディスプレイを備えていなくてもよい。
図6は、実施形態に係る無線システム1の備える端末20の機能構成の一例を示している。図6に示すように、端末20は、例えばデータ処理部200、MACフレーム処理部210、マネジメント部220、無線信号処理部230、240及び250、並びにアプリケーション実行部260を備える。データ処理部200、MACフレーム処理部210、マネジメント部220、並びに無線信号処理部230、240及び250の処理は、例えばCPU21及び無線通信モジュール24によって実現される。アプリケーション実行部260の処理は、例えばCPU21によって実現される。
データ処理部200は、入力されたデータに対して、LLC層の処理と上位層(第3層~第7層)の処理とを実行し得る。例えば、データ処理部200は、アプリケーション実行部260から入力されたデータを、MACフレーム処理部210に出力する。また、データ処理部200は、MACフレーム処理部210から入力されたデータを、アプリケーション実行部260に出力する。
MACフレーム処理部210は、入力されたデータに対して、例えばMAC層の処理を実行する。MACフレーム処理部210は、データ処理部200から入力されたデータからMACフレームを生成する。また、MACフレーム処理部210は、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれから入力されたMACフレームからデータを復元する。データからMACフレームを生成する処理とMACフレームからデータを復元する処理とは、IEEE802.11規格に基づいていてよい。また、MACフレーム処理部210は、入力されたデータのトラヒック種別が特定の種別であるとき、入力されたデータを複製し、複製したデータに基づくMACフレームを生成する。特定の種別は、例えばRTAトラヒックである。複製したデータに基づきMACフレームを生成するとき、MACフレーム処理部210は、MACフレームが複製されたデータに基づくものであるか否かの識別情報をMACフレームに付与する。また、MACフレーム処理部210は、入力されたMACフレームに重複があるときには、オリジナルと複製のMACフレームのうちの1つを選択してデータを復元する。
マネジメント部220は、無線信号処理部230、240及び250からMACフレーム処理部210を介して受信した通知に基づいて、基地局10とのリンクを管理する。マネジメント部220は、リンク管理情報221を含んでいる。リンク管理情報221は、例えばRAM23に格納され、端末20に無線接続されている基地局10の情報を含んでいる。また、マネジメント部220は、アソシエーション処理部222、及び認証処理部223を含んでいる。アソシエーション処理部222は、無線信号処理部230、240及び250の何れかを介して基地局10の接続要求を受信した場合に、アソシエーションに関するプロトコルを実行する。認証処理部223は、接続要求に続いて、認証に関するプロトコルを実行する。以下では、データ処理部200、MACフレーム処理部210及びマネジメント部220の組のことを、端末20のリンクマネジメント部LM2と呼ぶ。
無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、無線通信を用いて基地局10と端末20との間のデータの送受信を行う。例えば、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、MACフレーム処理部210から入力されたMACフレームにプリアンブルやPHYヘッダ等を付加して、無線フレームを作成する。そして、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、無線フレームを無線信号に変換し、端末20のアンテナを介して無線信号を配信する。また、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、端末20のアンテナを介して受信した無線信号を無線フレームに変換する。そして、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、無線フレームに含まれたデータ(例えばMACフレーム)を、MACフレーム処理部210に出力する。
このように、無線信号処理部230、240及び250のそれぞれは、入力されたデータ又は無線信号に対して、例えばMAC層の処理の一部と第1層の処理とを実行し得る。例えば、無線信号処理部230は、2.4GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部240は、5GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部250は、6GHz帯の無線信号を取り扱う。無線信号処理部230、240及び250は、端末20のアンテナを共有していてもよいし、共有していなくてもよい。
アプリケーション実行部260は、データ処理部200から入力されたデータを利用することが可能なアプリケーションを実行する。例えば、アプリケーション実行部260は、アプリケーションの情報をディスプレイ25に表示することができる。また、アプリケーション実行部260は、入力インタフェースの操作に基づいて動作し得る。
以上で説明された実施形態に係る無線システム1では、基地局10の無線信号処理部130、140及び150が、それぞれ端末20の無線信号処理部230、240及び250と接続可能に構成される。つまり、無線信号処理部130及び230間は、2.4GHz帯を用いて無線接続され得る。無線信号処理部140及び240間は、5GHz帯を用いて無線接続され得る。無線信号処理部150及び250間は、6GHz帯を用いて無線接続され得る。本明細書において、それぞれの無線信号処理部は、“STA機能”と呼ばれてもよい。すなわち、実施形態に係る無線システム1は、複数のSTA機能を備えている。
図7は、基地局10の無線信号処理部におけるチャネルアクセス機能の詳細を示している。実施形態の例では、無線信号処理部130、140及び150はそれぞれチャネルアクセス機能を有している。図7では、無線信号処理部130のチャネルアクセス機能が示されている。無線信号処理部140及び150のチャネルアクセス機能は、無線信号処理部130におけるチャネルアクセス機能と同様である。したがって、無線信号処理部140及び150のチャネルアクセス機能についての説明を省略する。また、端末20の無線信号処理部230、240及び250もそれぞれチャネルアクセス機能を有している。無線信号処理部230、240及び250のチャネルアクセス機能も、無線信号処理部130におけるチャネルアクセス機能と同様である。したがって、無線信号処理部230、240及び250のチャネルアクセス機能についての説明を省略する。
図7に示すように、チャネルアクセス機能は、例えばデータカテゴライズ部131、送信キュー132A、132B、132C、132D及び132E、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)実行部133A、133B、133C、133D及び133E、及びデータ衝突管理部134を含んでいる。実施形態では、例えば、EDCA(Enhanced Distribution Channel Access)を用いてチャネルアクセス機能が実現される。
データカテゴライズ部131は、MACフレーム処理部110から入力されたMACフレームのデータを例えばTIDを用いてカテゴライズする。TIDは、端末20が扱うアプリケーション(セッション)単位で付与されるものであって、トラフィックの種別を表す。データのカテゴリとしては、例えば“LL(Low Latency)”、“VO(Voice)”、“VI(Video)”、“BE(Best Effort)”、及び“BK(Background)”が設定される。LLは、低遅延が求められるRTAトラヒックに対応したデータに適用される。LLのデータは、VO、VI、BE及びBKのいずれのデータよりも優先して処理されることが好ましい。
そして、データカテゴライズ部131は、カテゴライズしたデータを含むMACフレームを、送信キュー132A、132B、132C、132D及び132Eの何れかに入力する。具体的には、LLのデータを含むMACフレームが、送信キュー132Aに入力される。VOのデータを含むMACフレームが、送信キュー132Bに入力される。VIのデータを含むMACフレームが、送信キュー132Cに入力される。BEのデータを含むMACフレームが、送信キュー132Dに入力される。BKのデータを含むMACフレームが、送信キュー132Eに入力される。そして、入力されたそれぞれのMACフレームは、対応する送信キュー132A~Eの何れかに蓄積される。
CSMA/CA実行部133A、133B、133C、133D及び133Eのそれぞれは、CSMA/CAにおいて、キャリアセンスにより他の端末等による無線信号の送信がないことを確認しつつ、予め設定されたアクセスパラメータにより規定された時間だけ送信を待つ。そして、CSMA/CA実行部133A、133B、133C、133D及び133Eは、送信権を獲得できたとき、対応する送信キュー132A、132B、132C、132D及び132EからMACフレームを取り出し、取り出したMACフレームをデータ衝突管理部134を介してSTA機能に出力する。すると、無線信号処理部130のSTA機能により、入力されたMACフレームに基づいて無線信号が生成され、無線信号が送信される。
CSMA/CA実行部133Aは、送信キュー132Aに保持されたLLのデータを含むMACフレームに対するCSMA/CAを実行する。CSMA/CA実行部133Bは、送信キュー132Bに保持されたVOのデータを含むMACフレームに対するCSMA/CAを実行する。CSMA/CA実行部133Cは、送信キュー132Cに保持されたVIのデータを含むMACフレームに対するCSMA/CAを実行する。CSMA/CA実行部133Dは、送信キュー132Dに保持されたBEのデータを含むMACフレームに対するCSMA/CAを実行する。CSMA/CA実行部133Eは、送信キュー132Eに保持されたBKのデータを含むMACフレームに対するCSMA/CAを実行する。
なお、EDCAでは、アクセスパラメータは、例えばLL、VO、VI、BE、BKの順に無線信号の送信が優先されるように割り当てられる。アクセスパラメータは、例えばCWmin、CWmax、AIFS、TXOPLimitを含んでいる。CWmin及びCWmaxは、衝突回避のための送信待ちの時間であるコンテンションウインドウCW(Contention Window)の最小値及び最大値をそれぞれ示している。AIFS(Arbitration Inter Frame Space)は、優先制御機能を備える衝突回避制御のためにアクセスカテゴリ毎に設定された固定の送信待ちの時間を示している。TXOPLimitは、チャネルの占有時間に対応するTXOP(Transmission Opportunity)の上限値を示している。例えば、送信キューは、CWmin及びCWmaxが短いほど、送信権を得やすくなる。送信キューの優先度は、AIFSが小さいほど高くなる。一度の送信権で送信されるデータの量は、TXOPLimitの値が大きいほど多くなる。
データ衝突管理部134は、複数のCSMA/CA実行部が同一のSTA機能で送信権を獲得した場合に、データの衝突を防止する。具体的には、データ衝突管理部134は、カテゴリが異なり且つ同一のSTA機能で送信権が獲得されたデータの送信タイミングを調整し、優先度の高いカテゴリのデータを含むMACフレームからSTA機能に送信する。例えば、LLの送信キュー132AのCSMA/CAによって送信権を獲得したSTA機能が、その他の送信キュー132B~132Eの何れかのCSMA/CAによって送信権を獲得したSTA機能と同時に送信権を獲得する場合がある。この場合、データ衝突管理部134は、送信キュー132Aに格納されたMACフレームを優先してSTA機能に送信する。その他の送信キュー132B~132Eの組み合わせにおいても同様に、カテゴリに設定された優先度に基づいた順番でMACフレームが送信される。これにより、同一のSTA機能に送信が割り当てられたデータ同士の衝突が防止される。
以上のチャネルアクセス機能は、無線信号処理部130、140、150ではなく、リンクマネジメント部LM1に実装されてもよい。それぞれの無線信号処理部にチャネルアクセス機能が実装される場合、それぞれのSTA機能が独立してキャリアセンスを実行して、データを送信すればよい。このとき、複数のリンクが同時に使用された場合のチャネルアクセスは、複数のSTA機能間のやりとりによってアクセスパラメータが共通化されることによって実行されてもよく、リンクマネジメント部によってアクセスパラメータが共通化されることによって実行されてもよい。基地局10及び端末20は、データを複数のSTA機能間で共通のアクセスパラメータに基づいて送信することによって、複数のリンクを同時に使うことができる。一方、リンクマネジメント部にチャネルアクセス機能が実装される場合、それぞれの無線信号処理部が、対応するリンクにおける無線チャネルの状態(アイドル/ビジー)を検出し、リンクマネジメント部が、どのリンクを使って送信するか等のデータの送信可否を判断する。
次に、実施形態に係る無線システム1のマルチリンクに関連する動作の一例について説明する。以下の説明では、説明を簡潔にするために、基地局10及び端末20は、それぞれ、2つのSTA機能STA1及びSTA2でマルチリンクを確立するものとする。
図8は、実施形態に係る無線システム1におけるマルチリンク処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すように、マルチリンク処理では、例えばステップS10~S16の処理が順に実行される。
具体的には、まずステップS10の処理において、端末20は、基地局10にプローブリクエストを送信する。プローブリクエストは、端末20の周辺に基地局10が存在するか否かを確認する信号である。プローブリクエストのFrame Controlフィールドは、例えば“00/0100(Type値/Subtype値)”を含んでいる。基地局10は、プローブリクエストを受信すると、ステップS11の処理を実行する。
ステップS11の処理において、基地局10は、端末20にプローブレスポンスを送信する。プローブレスポンスは、基地局10が端末20からのプローブリクエストに対する応答に使用される信号である。プローブレスポンスのFrame Controlフィールドは、例えば“00/0101(Type値/Subtype値)”を含んでいる。端末20は、プローブレスポンスを受信すると、ステップS12の処理を実行する。
ステップS12の処理において、端末20は、少なくとも1つのSTA機能を介して、基地局10にマルチリンクアソシエーションリクエストを送信する。マルチリンクアソシエーションリクエストは、基地局10にマルチリンクの確立を要求するための信号である。例えば、マルチリンクアソシエーションリクエストは、端末20のマネジメント部220によって生成される。マルチリンクアソシエーションリクエストのFrame Controlフィールドは、例えば“00/0000(Type値/Subtype値)”を含んでいる。基地局10のマネジメント部120は、マルチリンクアソシエーションリクエストを受信すると、ステップS13の処理を実行する。
ステップS13の処理において、基地局10のマネジメント部120は、1つのSTA機能を使用したマルチリンクアソシエーション処理を実行する。具体的には、まず基地局10は、端末20との間で、1つ目のSTA機能のアソシエーション処理を実行する。そして、1つ目のSTA機能において無線接続(リンク)が確立されると、基地局10のマネジメント部120は、リンクが確立されている1つ目のSTA機能を用いて、2つ目のSTA機能のアソシエーション処理を実行する。つまり、リンクが確立されていないSTA機能のアソシエーション処理に、リンクが確立されているSTA機能が使用される。少なくとも2つのSTA機能のアソシエーション処理が完了すると、基地局10は、マルチリンクを確立し、ステップS14の処理を実行する。
なお、1つ目のSTA機能においてリンクが確立されるときに、マルチリンクが確立されてもよい。例えば、基地局10と端末20とのそれぞれが、アソシエーション処理に先立って、マルチリンクのケーパビリティ、マルチリンクの対象となるリンク及びそれぞれのリンクにおけるオペレーションパラメータ等を通知することにより、マルチリンクのためのアソシエーションが一括で実行され得る。具体的には、マネジメント部120及び220は、1つ目のSTA機能がアソシエーションを開始するときに、マルチリンクの確立を指示し、マルチリンクの対象とするリンク等を指定する。すると、マネジメント部120及び220が、それぞれリンクのアソシエーションを実行し、これらのリンクをマルチリンクとして管理する。
ステップS14の処理において、基地局10のマネジメント部120は、リンク管理情報121を更新する。なお、本例では2つのリンクが確立された後にステップS14の処理が実行されているが、リンク管理情報121は、リンク状態が更新する度に更新されてもよいし、マルチリンクが確立された際に更新されてもよい。マルチリンクが確立され、リンク管理情報が更新されると、基地局10は、ステップS15の処理を実行する。
ステップS15の処理において、基地局10は、端末20にマルチリンク確立レスポンスを送信する。マルチリンク確立レスポンスは、基地局10が端末20からのマルチリンクリクエストに対する応答に使用される信号である。マルチリンク確立レスポンスのFrame Controlフィールドは、例えば“00/0001(Type値/Subtype値)”を含んでいる。端末20のマネジメント部220は、マルチリンク確立レスポンスを受信したことに基づいて、基地局10との間のマルチリンクが確立されたことを認識する。端末20は、マルチリンク確立レスポンスを受信すると、ステップS16の処理を実行する。
ステップS16の処理において、端末20のマネジメント部220は、リンク管理情報221を更新する。つまり、端末20は、基地局10とのマルチリンクが確立されたことを、リンク管理情報221に記録する。これにより、実施形態に係る無線システム1におけるマルチリンクのセットアップが完了し、マルチリンクを用いたデータ通信が、基地局10と端末20との間において可能となる。
図9は、リンク管理情報121の一例を示している。なお、端末20のリンク管理情報221は、基地局10のリンク管理情報121と類似した情報を有するため、説明を省略する。図9に示すように、リンク管理情報121は、例えばSTA機能、周波数帯、リンク先ID、マルチリンク有無、TIDのそれぞれの情報を含んでいる。
本例において“STA1”は、6GHzの周波数帯を使用するSTA機能、すなわち無線信号処理部150又は250に対応している。“STA2”は、5GHzの周波数帯を使用するSTA機能、すなわち無線信号処理部140又は240に対応している。“STA3”は、2.4GHzの周波数帯を使用するSTA機能、すなわち無線信号処理部130又は230に対応している。
リンク先IDは、リンク管理情報121では端末20の識別子を表し、リンク管理情報221では、基地局10の識別子を表している。
マルチリンク有無は、対応するSTA機能を用いたマルチリンクが確立したか否かを表している。図9では、STA1及びSTA2を用いたマルチリンクが確立されている例が示されている。
TIDは、STA機能とTIDとの関連付けを示している。それぞれのSTA機能は、関連付けられたTIDに対応するデータを送受信する。例えば、TID#1は、RTAトラヒックのTIDであって、LLに対応している。TID#2及び#3は、LL以外のVO、VI、BE、BKの何れかに対応している。実施形態においては、RTAトラヒック、すなわちTID#1に対しては複数のSTA機能が関連づけられる。一方、RTAトラヒック以外のトラヒック、すなわちTID#2及び#3に対しては、1つのSTA機能が関連付けられてもよいし、複数のSTA機能が関連付けられてもよい。図9の例では、TID#2及び#3については、1つのSTA機能が関連付けられている。
図10は、リンク管理情報121にさらに含まれるTIDとプライマリリンクとの関連付け情報の一例を示している。プライマリリンクは、マルチリンクの中でメインリンクとして使用されるリンクである。セカンダリリンクは、マルチリンクの中で補助リンクとして使用されるリンクである。1つのTIDに対して複数のSTA機能が関連づけられるとき、これらの複数のSTA機能のうちの少なくとも1つがプライマリリンクに関連付けられ、残りがセカンダリリンクに関連付けられる。図9の例の場合、TID#1に対してSTA1及びSTA2が関連付けられている。この場合、TID#1については、STA1とSTA2のどちらかがプライマリリンクに関連づけられる。図10の例では、STA1がプライマリリンクに関連付けられており、STA2がセカンダリリンクに関連付けられている。なお、TID#2及び#3に対しては、1つのSTA機能だけが関連付けられている。この場合、TIDとプライマリリンクとの関連付け情報は、設定されない。
実施形態では、MACフレーム処理部110及び210のそれぞれは、RTAトラヒック、すなわちTID#1に対応するデータが入力されたとき、入力されたデータを複製する。そして、MACフレーム処理部110及び210のそれぞれは、複製元のオリジナルのデータを含むMACフレームをプライマリリンクであるSTA1に出力し、複製のデータを含むMACフレームを再送用のMACフレームとして、セカンダリリンクであるSTA2に出力する。つまり、実施形態では、RTAトラヒックについては、送信先からの再送要求を待たずに予め再送用のデータの送信が行われる。
一方、MACフレーム処理部110及び210のそれぞれは、RTAトラヒック以外、すなわちTID#2又は#3に対応するデータが入力されたとき、そのデータをTIDと関連付けられたSTAに出力する。
ここで、端末20が複数であるとき、基地局10との間でマルチリンクを確立しているそれぞれの端末20について、マルチリンクを構成するリンクセットは、互いに異なっていてもよく、プライマリリンクも互いに異なっていてもよい。異なるプライマリリンクが許容されることにより、基地局10とそれぞれの端末20との間で最適なリンクがプライマリリンクとして設定され得る。これにより、無線通信の品質向上等の効果が期待される。
また、プライマリリンクは、割り当てられたデータの送受信の他に、マルチリンクの動作に関連する制御情報の送受信に使用されてよい。プライマリリンクは、例えば基地局10及び端末20間のマルチリンクの確立時に予め設定されてよい。プライマリリンクとして使用されるSTA機能は、周波数帯に応じて優先度が設定されてもよいし、リンクの電波強度に応じて設定されてもよい。
次に、無線システム1におけるデータ送受信の流れの一例について説明する。図11は、無線システム1における無線信号の送信処理の一例を示すフローチャートである。ここで、以下では、基地局10が無線信号を送信する送信局であるとする。図11の処理は、例えば上位であるサーバ30からのデータがデータ処理部100を介してMACフレーム処理部110に入力されたときに開始される。また、以下の説明においては、基地局10と端末20との間でマルチリンクのセットアップが完了しているものとする。すなわち、図9及び図10で示したリンク管理情報121が設定されているものとする。
ステップS21において、MACフレーム処理部110は、入力されたデータに対応するTIDを取得する。
ステップS22において、MACフレーム処理部110は、取得したTIDに基づき、入力されたデータがRTAトラヒックに対応したデータであるか否かを判定する。ステップS22において、入力されたデータがRTAトラヒックに対応したデータであると判定されたときには、処理はステップS23に移行する。ステップS22において、入力されたデータがRTAトラヒックに対応したデータでないと判定されたときには処理はステップS28に移行する。
ステップS23において、MACフレーム処理部110は、入力されたデータを複製する。ステップS23において、2つ以上の複製が生成されてもよい。2つ以上の複製が生成される場合、基地局10と端末との間では3つ以上のSTA機能を用いたマルチリンクが確立している必要がある。
ステップS24において、MACフレーム処理部110は、入力されたオリジナルのデータからMACフレームを生成する。また、MACフレーム処理部110は、複製したデータからMACフレームを生成する。これらのオリジナルのデータに基づくMACフレームと複製のデータに基づくMACフレームとは、後で説明する識別情報が異なる以外は同一である。つまり、オリジナルのデータに基づくオリジナルのMACフレームと複製のデータに基づく複製のMACフレームとは、同じシーケンス番号を有している。
ステップS25において、MACフレーム処理部110は、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームとのそれぞれに識別情報を付与する。前述したように、識別情報は、MACフレームが複製されたデータに基づくものであるか否かを示す情報である。実施形態では、複製のデータは、再送のためのデータとして使用される。したがって、識別情報として前述したRetry値が用いられ得る。例えば、オリジナルのMACフレームのRetry値には“0”が付与される。また、再送のために用いられる複製のMACフレームのRetry値には“1”が付与される。これは、2つ以上の複製のMACフレームがある場合でも同様である。このような識別情報により、同じシーケンス番号を有する複数のMACフレームの中でオリジナルのMACフレームと複製のMACフレームとが識別され得る。なお、識別情報は、予約ビットを利用した拡張MACヘッダとして付与されてもよい。この場合において、識別情報は、そのMACフレームに複製があるか否かを示す情報と、そのMACフレームがオリジナルのMACフレームであるか複製のMACフレームであるかを示す情報との2種類の情報を有していてもよい。この2種類の情報のうちの、MACフレームがオリジナルのMACフレームであるか複製のMACフレームであるかを示す情報にはRetry値が用いられ得る。
ステップS26において、MACフレーム処理部110は、オリジナルのMACフレームを対応するTIDのプライマリリンクのSTA機能(無線信号処理部)に、複製のMACフレームを対応するTIDのセカンダリリンクのSTA機能に出力する。なお、プライマリリンクが2つ以上あるときには、MACフレーム処理部110は、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームのそれぞれを異なるプライマリリンクに出力してもよい。つまり、ステップS26では、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームのそれぞれが異なるSTA機能に出力されればよい。
ステップS27において、それぞれのリンクのSTA機能は、CSMA/CAに基づくEDCAを用いて無線信号を送信する。その後、図11の処理は終了する。ステップS27では、それぞれのリンクのSTA機能は、独立してEDCAを用いて無線信号を送信する。ステップS27において、それぞれのリンクのSTA機能が、チャネルアクセスを協調しつつ、同時並列で無線信号を送信してもよい。同時並列で無線信号を送信する場合には、MACフレーム処理部110がそれぞれのリンクのSTA機能からのCSMA/CAの通知に基づいて同時並列で無線信号を送信できるようにチャネルアクセス機能を制御してもよい。また、MACフレーム処理部110が共通のアクセスパラメータをそれぞれのリンクのSTA機能に通知して、それぞれのSTA機能でEDCAを用いた無線信号の送信をさせてもよい。
ステップS28において、MACフレーム処理部110は、入力されたデータからMACフレームを生成する。そして、MACフレーム処理部110は、生成したMACフレームを対応するリンクのSTA機能に出力する。
ステップS29において、STA機能は、CSMA/CAに基づくEDCAを用いて無線信号を送信する。その後、図11の処理は終了する。
図12は、無線システム1における無線信号の受信処理の一例を示すフローチャートである。ここで、以下では、端末20が無線信号を受信する受信局であるとする。図12の処理は、それぞれのSTA機能からのMACフレームがMACフレーム処理部210に入力されたときに開始される。
ステップS31において、MACフレーム処理部210は、入力されたMACフレームをシーケンス番号の順に並び替える。
ステップS32において、MACフレーム処理部210は、入力されたMACフレームに重複があるか否かを判定する。重複があるか否かは、例えば同一のシーケンス番号のMACフレームがあるか否かから判定され得る。ステップS32において、重複がある、すなわちオリジナルのMACフレームと複製のMACフレームの双方が受信されていると判定されたときには、処理はステップS33に移行する。ステップS32において、重複がないと判定されたときには、処理はステップS38に移行する。
ステップS33において、MACフレーム処理部210は、オリジナルのMACフレームが正しく受信できているか否かを判定する。オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームとは、例えばRetry値によって識別される。また、MACフレームが正しく受信できているか否かは、FCSによって判別され得る。ステップS33において、オリジナルのMACフレームが正しく受信できていると判定されたときには、処理はステップS34に移行する。ステップS33において、オリジナルのMACフレームが正しく受信できていないと判定されたときには、処理はステップS35に移行する。
ステップS34において、MACフレーム処理部210は、オリジナルのMACフレームを選択し、複製のMACフレームをすべて破棄する。その後、図12の処理は終了する。図12の処理の後、MACフレームからデータが復元され、このデータが上位のアプリケーション等で利用される。
ステップS35において、MACフレーム処理部210は、何れかの複製のMACフレームが正しく受信できているか否かを判定する。ステップS35において、何れかの複製のMACフレームが正しく受信できていると判定されたときには、処理はステップS36に移行する。ステップS35において、何れの複製のMACフレームも正しく受信できていないと判定されたときには、処理はステップS37に移行する。
ステップS36において、MACフレーム処理部210は、正しく受信できている複製のMACフレームのうちの1つを選択し、オリジナルのMACフレーム及び残りの複製のMACフレームを破棄する。その後、図12の処理は終了する。図12の処理の後、MACフレームからデータが復元され、このデータが上位のアプリケーション等で利用される。ここで、ステップS36において正しく受信できている複製のMACフレームが2以上であるときに、どの複製のMACフレームを選択するかは、適宜に決定され得る。例えば、STA機能の間に優先順位が付けられていれば、MACフレーム処理部210は、その優先順位に従って残すMACフレームを選択してもよい。優先順位は、固定であってもよいし、キャリアセンスの結果等に応じて変更されてもよい。優先順位の情報は、複製のMACフレームに含められていてもよい。
ステップS37において、MACフレーム処理部210は、基地局10に対して再送要求をする。再送は、プライマリリンクを用いて行われてもよいし、セカンダリリンクを用いて行われてもよい。また、再送要求は、ブロックACKの形式で行われてもよい。その後、図12の処理は終了する。図12の処理の後、基地局10から無線信号が再送される。このように、実施形態では、RTAトラヒックに対応したデータについては、オリジナルのデータの受信及び複製のデータの受信の何れもが失敗したときだけ、再送要求が行われる。
ステップS38において、MACフレーム処理部210は、入力されたMACフレームが正しく受信できているか否かを判定する。ステップS38において、入力されたMACフレームが正しく受信できていると判定されたときには、処理はステップS39に移行する。ステップS38において、入力されたMACフレームが正しく受信できていないと判定されたときには、処理はステップS40に移行する。
ステップS39において、MACフレーム処理部210は、入力されたMACフレームを選択する。その後、図12の処理は終了する。図12の処理の後、MACフレームからデータが復元され、このデータが上位のアプリケーション等で利用される。
ステップS40において、MACフレーム処理部210は、基地局10に対して再送要求をする。再送は、プライマリリンクを用いて行われてもよいし、セカンダリリンクを用いて行われてもよい。また、再送要求は、ブロックACKの形式で行われてもよい。その後、図12の処理は終了する。図12の処理の後、基地局10から無線信号が再送される。
ここで、それぞれのリンクのSTA機能が独立してEDCAを用いて無線信号を送信する場合、それぞれのリンクのチャネルの状況等によっては、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームの送信タイミングがずれる場合がある。この場合、識別情報によって複製があることが分かっているのであれば、受信局は、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームとの受信を待ってから図12と同様の処理を実施してもよいし、オリジナルのMACフレームと複製のMACフレームのうちの先に正しく受信されたほうを残して、後から受信される方を破棄してもよい。
以上説明したように入力されたデータのトラヒック種別が特定の種別であるとき、入力されたデータが複製される。そして、オリジナルのデータが1つのリンクのSTA機能を用いて送信されるともに、複製のデータが再送用のデータとしてオリジナルのデータとは別のリンクのSTA機能を用いて送信される。このように実施形態ではリンクダイバーシチにより、受信局からの再送要求に先行して再送用のデータが送信される。このため、受信局からの再送要求に応じて再送が実施される場合に比べて再送に伴う遅延が抑制される。
また、オリジナルのデータと再送用の複製のデータとが同時並行的に送信されることにより、受信局では同じデータがほぼ同時に受信される。これに対し、オリジナルのデータにはオリジナルであることを示す識別情報が付与され、複製のデータには複製であることを示す識別情報が付与されていることにより、受信局は、オリジナルのデータと複製のデータとを正しく識別して処理することができる。
[変形例1]
以下、実施形態の変形例を説明する。前述した実施形態では基地局10が無線信号を送信する送信局であり、端末20が無線信号を受信する受信局であるとしている。これに対し、端末20が無線信号を送信し、基地局10が無線信号を受信する状況においても実施形態の技術は適用され得る。つまり、実施形態で説明した送信局と受信局の関係は入れ替えが可能である。
[変形例2]
実施形態では、STA機能は、互いに異なる周波数帯のチャネルを用いて無線信号の送受信を行うように構成されている。これに対し、STA機能は、同一の周波数帯の異なるチャネルを用いて無線信号の送受信を行うように構成されていてもよい。例えば、無線信号処理部130は、2.4GHz帯の第1のチャネルを用いて無線信号の送信を行うように構成され、無線信号処理部140は、2.4GHz帯の第2のチャネルを用いて無線信号の送信を行うように構成されていてもよい。この場合の第1のチャネル及び第2のチャネルは重複していなければそれぞれ複数のチャネルを含んでいてもよい。
[変形例3]
実施形態では、再送のためのデータの複製を実施するか否かがTIDによって判定されている。しかしながら、低遅延が要求されるデータであれば、必ずしもTIDに基づく判定によらずに再送のためのデータの複製が実施されてよい。
[その他の変形例]
上述した実施形態による各処理は、コンピュータであるCPU等に実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、CPU等は、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…無線システム
10…基地局
20…端末
30…サーバ
11,21…CPU
12,22…ROM
13,23…RAM
14,24…無線通信モジュール
15…有線通信モジュール
25…ディスプレイ
26…ストレージ
100,200…データ処理部
110,210…MACフレーム処理部
120,220…リンクマネジメント部
121,221…リンク管理情報
122,222…アソシエーション処理部
123,223…認証処理部
130,140,150,230,240,250…無線信号処理部
131…データカテゴライズ部
132A,132B,132C,132D,132E…送信キュー
133A,133B,133C,133D,133E…CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)実行部
134…データ衝突管理部

Claims (7)

  1. 無線信号を送信する局である送信局であって、
    第1のチャネルを用いて無線信号を送信するように構成された第1の無線信号処理部と、
    前記第1のチャネルと異なる第2のチャネルを用いて無線信号を送信するように構成された第2の無線信号処理部と、
    無線信号を受信する局である受信局と前記第1の無線信号処理部との間のリンク状態と、前記受信局と前記第2の無線信号処理部との間のリンク状態とを管理するリンクマネジメント部と、
    を備え、
    前記リンクマネジメント部は、
    入力された第1のデータが特定の種別のデータであるとき、前記第1のデータの複製である第2のデータを生成し、
    前記第1のデータにオリジナルのデータであることを示す第1の識別情報を付与するともに、前記第2のデータに複製のデータであることを示す第2の識別情報を付与し、
    前記第1の識別情報が付与された前記第1のデータを前記第1の無線信号処理部に出力するとともに、前記第2の識別情報が付与された前記第2のデータを前記第2の無線信号処理部に出力し、
    前記第1の識別情報は、対応するデータが再送データでないことを示し、
    前記第2の識別情報は、対応するデータが再送データであることを示す、
    送信局。
  2. 前記第1のデータと前記第2のデータとは、同じシーケンス番号に関連付けられている、
    請求項に記載の送信局。
  3. 前記リンクマネジメント部は、前記第1の無線信号処理部をマルチリンクにおけるメインリンクとして使用されるプライマリリンクに設定し、前記第2の無線信号処理部を前記マルチリンクにおける補助リンクとして使用されるセカンダリリンクに設定する、
    請求項1又は2に記載の送信局。
  4. 前記データの種別は、前記データのトラヒック種別に基づいて識別される、
    請求項1乃至の何れか1項に記載の送信局。
  5. 前記特定の種別のデータは、絶対的な遅延の条件を有するリアルタイムトラフィックに対応したデータを含む、
    請求項1乃至の何れか1項に記載の送信局。
  6. 無線信号を受信する局である受信局であって、
    第1のチャネルを用いて無線信号を受信するように構成された第1の無線信号処理部と、
    前記第1のチャネルと異なる第2のチャネルを用いて無線信号を受信するように構成された第2の無線信号処理部と、
    無線信号を送信する局である送信局と前記第1の無線信号処理部との間のリンク状態と、前記送信局と前記第2の無線信号処理部との間のリンク状態とを管理するリンクマネジメント部と、
    を備え、
    前記リンクマネジメント部は、
    前記第1の無線信号処理部で受信された無線信号に含まれる第1のデータと前記第2の無線信号処理部で受信された無線信号に含まれる第2のデータとが重複しているとき、前記第1のデータと前記第2のデータとにそれぞれ付与されている対応するデータが再送データであるか否かを示す識別情報に従って、前記第1のデータと前記第2のデータとのうちの再送データでないオリジナルのデータを選択し、再送データである複製のデータを破棄する、
    受信局。
  7. 前記リンクマネジメント部は、
    前記オリジナルのデータが正しく受信されていないときには、前記複製のデータを選択し、前記オリジナルのデータを破棄する、
    請求項に記載の受信局。
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