本願の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明される図面は、本願の例又は実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて本願を他の類似するシナリオに適用することができる。図中の各電子デバイスの同じ符号は、異なる電子デバイスを示すことができ、同じ実施例における各デバイスを区別するためのものに過ぎない。例えば、同じ符号R1は、異なる抵抗値の抵抗器を表すことができる。
本願及び特許請求の範囲で使用されるように、文脈が明確に別段の指示をしない限り、「1つ」、「1個」、「1種」及び/又は「該」などの用語は、特に単数形を意味するものではなく、複数形を含んでもよい。一般的には、用語「含む」及び「含有」は、明確に特定されたステップ及び要素を含むことを提示するものに過ぎず、これらのステップ及び要素は、排他的な羅列ではなく、方法又はデバイスは、他のステップ又は要素も含む可能性がある。
本明細書に使用される「データブロック」、「システム」、「エンジン」、「ユニット」、「アセンブリ」、「モジュール」及び/又は「ブロック」が、レベルの異なる様々なアセンブリ、素子、部品、部分又は組立体を区別する方法であることを理解されたい。しかしながら、他の用語が同じ目的を達成することができれば、上記用語の代わりに他の表現を用いることができる。
要素の間(例えば、層の間)の空間的関係及び機能的関係は、「接続」、「接合」、「インタフェース」及び「結合」を含む様々な用語を用いて説明される。本願において第1の要素と第2の要素との関係を説明する場合、「直接」と明確に説明されない限り、該関係は、第1の要素と第2の要素との間に他の中間要素が存在しないという直接関係、及び第1の要素と第2の要素との間に(空間的又は機能的に)1つ以上の中間要素が存在するという間接関係を含む。逆に、素子が別の素子に「直接」接続、接合、インタフェース又は結合されると記載されている場合、中間素子が存在しない。また、様々な方式で素子の間の空間的関係及び機能的関係を実現することができる。例えば、2つの素子の間の機械的接続は、溶接接続、キー接続、ピン接続、締り嵌め接続など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。要素の間の関係を説明するための他の用語は、類似する方式で説明すべきである(例えば、「の間」、「…との間」、「隣接」及び「直接隣接」など)。
本願の実施例に記載の信号処理回路及び方法は、1つ又は複数の信号源を収集する必要がある信号監視装置、特に生理信号の監視装置、例えば、スマートウェアラブルデバイスに適用することができる。いくつかの実施例において、上記スマートウェアラブルデバイス(例えば、服装、リストバンド、スノッチなど)は、人体の各部位(例えば、下腿、上腿、腰、背中、胸部、肩部、頸部など)に設置されてもよく、ユーザが異なる状態にある時に身体の各部位の生理信号を収集し、後続きにさらに収集した信号を処理することができる。いくつかの実施例において、上記生理信号は、検出可能な、身体状態を体現可能な信号であってもよく、例えば、呼吸信号、心電信号(ECG)、筋電信号、血圧信号、温度信号などの様々な信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記生理信号の周波数範囲は、0.05Hz~2kHzであってもよく、上記心電信号の周波数範囲は、0.05Hz~100Hzであってもよく、上記筋電信号の範囲は、5Hz~2kHzであってもよい。
いくつかの実施例において、処理過程において、収集された信号における目標信号(例えば、筋電信号)を効果的に保持するために、ノイズ信号が飽和する前に、収集された信号に対してノイズ低減処理を予め行って、後続きにノイズが飽和状態に増幅されて目標信号が失われることを防止することができる。また、収集された信号に対してノイズ低減を行った後に増幅を行う処理により、さらに目標信号に対してより多くの処理マージンを残すことができる。
本願の実施例は、信号処理回路を提供する。該信号処理回路は、アナログ回路を含んでもよい。アナログ回路は、受信した初期信号を処理してもよい。初期信号は、目標信号及びノイズ信号を含んでもよい。上記アナログ回路は、第1の処理回路と、上記第1の処理回路に接続された第2の処理回路とを含んでもよい。上記第1の処理回路は、上記初期信号の信号雑音比を向上させて、第1の処理信号を出力してもよい。上記第2の処理回路は、上記第1の処理信号に対して増幅処理を行ってもよく、上記第2の処理回路の上記第1の処理信号のゲイン倍率が上記第1の処理信号の周波数の変化に伴って変化する。上記第1の処理回路は、コモンモード信号抑制回路、ローパスフィルタ回路及び/又はハイパスフィルタ回路を含んでもよい。上記コモンモード信号抑制回路は、上記初期信号におけるコモンモード信号を抑制してもよい。
いくつかの実施例において、生理信号を収集する過程において異常現象が発生すると、収集された信号におけるノイズ信号は、信号処理(例えば、増幅処理)過程において有効な生理信号を消滅させる可能性がある。ノイズ信号を除去する前に、収集された信号に対して、例えば、増幅処理を行うと、回路が飽和して生理信号を効果的に抽出できないことを引き起こす可能性がある。例えば、筋電信号を収集する過程において電源周波数信号(ノイズ)を導入する可能性がある。電源周波数信号の強度が筋電信号の強度よりもはるかに大きい(前者が数十ボルトレベルに達することができ、後者がミリボルトレベルのみに達する)ため、筋電信号を収集する過程において収集電極に異常が発生すると(例えば、電極が脱落し、電極の一部が持ち上げられる)、最終的に収集された信号における筋電信号が電源周波数信号によって消滅されることを引き起こす可能性がある。したがって、本願のいくつかの実施例によれば、まず、第1の処理回路により生理信号に対してノイズ低減処理を行った後、第2の処理回路によりノイズ低減後の生理信号に対して増幅処理を行うと、生理信号を収集する過程において異常現象が発生して処理過程において回路が飽和することを防止することにより、正確で高品質の生理信号を取得することができる。
図1は、本願のいくつかの実施例に係る信号収集装置の例示的な回路100の概略図である。信号収集装置の回路100は、マルチパスの生理信号の収集及び処理を実現することができる。マルチチャネル方案に比べて、回路100は、時分割多重化方案を用いて、複数の信号源の収集及び処理を保証する場合、スペースコスト及び経済的コストを省き、ADCなどのハードウェアリソースを節約し、クロストークを防止するなどの目的を達成することができる。具体的には、図1に示すように、回路100は、少なくとも2つの信号収集回路(例えば、信号収集回路112、114、116及び118)、スイッチ回路120、アナログ回路130及び制御回路140を含んでもよい。
スイッチ回路120は、複数の信号収集回路とアナログ回路130との間に設置されてもよく、各信号収集回路とアナログ回路130との導通状態を制御することができる。例えば、ある時点で、スイッチ回路120は、1つの信号収集回路とアナログ回路130とを導通させることができる。一定の時間範囲で、スイッチ回路120は、周期的に各信号収集回路とアナログ回路130とを繰り返して導通させることができる。スイッチ回路120がある信号収集回路とアナログ回路130とを導通させる場合、該信号収集回路により収集された信号(例えば、筋電信号)は、アナログ回路130に伝達されて処理(例えば、ノイズ低減、増幅など)が行われ、処理後の信号は、制御回路140に伝達されて信号分析が行われる。理解できるように、複数の信号収集回路とアナログ回路130との間にスイッチ回路120を設置することにより、同一のアナログ回路が異なる時点で、異なる信号収集回路により収集された信号をそれぞれ処理することを実現することができ、このようにして、複数のアナログ回路を使用する複雑性及びコストを効果的に低減することができるとともに、後続きのアナログ回路と制御回路との間の信号伝達のチャネル数を減少させる。なお、図1に示すスイッチ回路120及びアナログ回路130は、説明の目的のためのものに過ぎず、実際の使用において、複数の信号収集回路と制御回路140との間に複数のスイッチ回路又はアナログ回路が用いられてもよく、これらのスイッチ回路又はアナログ回路は、依然として上述した過程に類似する過程を実現することができる。
いくつかの実施例において、上記少なくとも2つの信号収集回路は、少なくとも2つの目標信号を収集してもよい。上記目標信号は、ユーザの身体状態を体現可能な生理信号、例えば、呼吸信号、心電信号(ECG)、筋電信号、血圧信号、温度信号などのうちの1種以上であってもよい。単に例として、異なる信号収集回路は、それぞれ、ユーザの身体に接触する1つ以上の電極を含んでもよく、電極によりユーザの身体の表面の筋電信号を収集することができる。異なる信号収集回路は、ユーザの身体の異なる位置に配置されてもよく、同種又は異種のユーザの生理信号を収集する。例えば、それぞれユーザの上腿の異なる側に配置された信号収集回路は、いずれも上腿の筋電信号を収集することができる。また例えば、ユーザの前腕に配置された信号収集回路は、前腕の筋電信号を収集することができ、ユーザの心臓の部位に配置された信号収集回路は、ユーザの心電信号を収集することができる。なお、一定のシナリオでは、回路100又はそれに類似する回路は、上記同種又は異種の生理信号を収集して処理することができ、本願は、これを限定しない。いくつかの実施例において、上記少なくとも2つの信号収集回路は、2つの信号収集回路のみを含んでもよく、3つの信号収集回路、4つの信号収集回路又はそれ以上の信号収集回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記生理信号の周波数範囲は、0.05Hz~2kHzであってもよく、上記心電信号の周波数範囲は、0.05Hz~100Hzであってもよく、上記筋電信号の範囲は、5Hz~2kHzであってもよい。
制御回路140は、アナログ回路130により処理された信号をサンプリングする。いくつかの実施例において、制御回路140のサンプリング周波数は、信号収集回路の数、スイッチ回路120の制御ポリシー及び目標周波数に関連する。例えば、制御回路140の各信号のサンプリング周波数は、その目標周波数の2倍以上である。単に例として、筋電信号に対して、その対応する目標周波数が1000Hz以内であると仮定すると、制御回路140は、2000Hzのサンプリング周波数を用いて該筋電信号をサンプリングすることができる。回路100全体に対して、筋電信号を収集する信号収集回路が4つあると仮定すると、制御回路140は、8000Hzの総サンプリング周波数を提供してこそ、各筋電信号のサンプリングレートが2000Hzに達することを保証することができる。また例えば、本願の他の箇所に言及されるように、制御回路140は、完全再構成型ポリシー及び強度特徴付けポリシーを用いてスイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。完全再構成型ポリシーでは、上記サンプリング周波数は、信号収集回路の数、単一チャネルの立ち上がりエッジ時間及び立ち下がりエッジ時間などに関連し、単一チャネルの立ち上がりエッジ時間及び立ち下がりエッジ時間は、アナログ回路130の電圧出力振幅(増幅倍率及び入力電圧振幅に関連する)及び回路素子のスルーレートに関連する。
いくつかの実施例において、上記スイッチ回路120は、同一時間に上記少なくとも2つの信号収集回路のうちの一部のみの信号収集回路により収集された目標信号が上記アナログ回路130に伝送されるように、上記少なくとも2つの信号収集回路と上記アナログ回路130との導通を制御してもよい。上記スイッチ回路120は、入力端が上記少なくとも2つの信号収集回路に接続され、出力端が上記アナログ回路130に接続されてもよい。いくつかの実施例において、上記スイッチ回路120は、複数の入力チャネルを含んでもよく、上記少なくとも2つの信号収集回路のうちの各信号収集回路は、1つの入力チャネルに単独で接続されてもよく、同一時間に、上記スイッチ回路120は、上記制御回路140の制御信号に基づいて1つの入力チャネルを選択して導通させてもよい。
いくつかの実施例において、スイッチ回路120は、マルチチャネル及びデュアル出力を有するスイッチチップ、例えば、型番がTMUX1209のスイッチチップを選択してもよい。単に例として、上記スイッチ回路120は、3つの制御ピンにより、4チャネルの時分割多重化を実現することができ、1つのピンENは、イネーブル作用と標識され、他の2つのピンA1及びA0は、選択チャネルと標識される。上記スイッチ回路120の4つの入力チャネルは、それぞれ、目標信号を収集するように信号収集回路に接続され、上記スイッチ回路120の出力ポートは、アナログ回路130に接続される。いくつかの実施例において、制御ピン(EN、A1、A0)の数値により、スイッチチップによる選択導通を制御してもよい。例えば、(1,0,0)を入力する場合、チャネルAを選択導通させることを示し、(1,0,1)を入力する場合、チャネルBを選択導通させることを示し、(1,1,0)を入力する場合、チャネルCを選択導通させることを示し、(1,1,1)を入力する場合、チャネルDを選択導通させることを示す。単に例として、制御回路140がスイッチ回路120のチャネルAを選択導通させた後、チャネルAに対応する目標信号は、アナログ回路130に連通し、かつ最終的に制御回路140によってサンプリングされる。今回のサンプリングが成功した後、制御回路140は、新たな制御命令を与え、例えば、チャネルBを選択導通させる命令(1,0,1)を与えると、チャネルBの目標信号は、アナログ回路130に接続され、かつ最終的に制御回路140によってサンプリングされ、その他はこれによって類推する。つまり、制御回路140は、複数の信号収集回路の間に繰り返してスイッチングするようにスイッチ回路120を制御することにより、時分割多重化の作用を達成することができ、すなわち、1つのアナログ回路130により複数の信号源を時分割処理することにより、スペースコストを省き、ハードウェア要求を低減することができる。
異なる場合に、制御回路140は、異なるポリシーに基づいて、スイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。例えば、後続きのサンプリングデータが各目標信号の情報を完全に保持することができる(すなわち、制御回路140がサンプリングデータに基づいて各目標信号を再構成することができる)ように、制御回路140は、完全再構成型ポリシーを用いてスイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。完全再構成型ポリシーでは、制御回路140は、その提供する総サンプリング周波数に基づいて、スイッチ回路120の入力チャネルをスイッチングすることができる。例えば、スイッチ回路120が入力チャネルをスイッチングする周波数は、制御回路140が提供するサンプリング周波数に等しくてもよい。この場合に、スイッチ回路120は、入力チャネルをスイッチングするたびに、すなわち、1つの信号収集回路を導通させるたびに、制御回路140は、該信号収集回路により収集された目標信号を1回サンプリングする。また、制御回路140の各目標信号のサンプリング周波数が目標周波数の2倍以上であるため、完全再構成型ポリシーにより、各目標信号に対して各周期内にいずれも少なくとも2つのサンプリング点を有することを保証することができる。完全再構成型ポリシーに関するより多くの内容について、図2の詳細な説明を参照することができる。
また例えば、制御回路140がスイッチチャネルを迅速にスイッチングする過程において有効なサンプリングデータを取得できない可能性があることを考慮すると(以下に言及されるスイッチチャネルのスイッチングにより、制御回路140が受信した信号に一定の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが存在するため)、制御回路140は、強度特徴付け型ポリシーを用いてスイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。強度特徴付け型ポリシーでは、制御回路140は、予め設定された周波数に基づいて、スイッチ回路120の入力チャネルをスイッチングすることができる。上記予め設定された周波数は、ユーザがある動作を行う周期に関連することができる。例えば、ユーザが筋力トレーニングを行う時に筋肉が生成する筋電信号を分析するために、上記予め設定された周波数を、ユーザが特定の動作(例えば、ベンチプレス)を行う周波数の一定の倍率にすることにより、ユーザが該特定の動作を行う1つの周期内にスイッチ回路120は、各信号収集回路を複数回導通させることができるため、制御回路140は、それぞれ各目標信号を複数回サンプリングすることができる。強度特徴付け型ポリシーでは、制御回路140は、サンプリング結果に基づいて各目標信号の強度情報を取得することができる。強度特徴付け型ポリシーに関するより多くの内容について、図2の詳細な説明を参照することができる。
上記アナログ回路130は、受信した目標信号を処理する。いくつかの実施例において、信号収集回路により直接収集された元の目標信号は、振幅が非常に小さく、かつ大量のノイズがあるため、アナログ回路130を用いて該元の目標信号に対してフィルタ、差動増幅、増幅、負帰還によるノイズ除去などの処理を行う必要がある。いくつかの実施例において、アナログ回路130は、信号処理回路と呼ばれてもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対してコモンモード信号の抑制及び増幅処理を行う差動増幅器を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対して多段増幅処理を行う多段増幅回路を含んでもよい。上記多段増幅回路の異なる段の増幅回路は、その入力信号に対して異なる増幅ゲインを有してもよい。例えば、アナログ回路130の多段増幅回路において、前段の増幅回路の増幅ゲインは、後段の増幅回路の増幅ゲインよりも小さくてもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対してフィルタ処理を行うフィルタ回路を含んでもよい。例示的なフィルタ処理としては、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドパスフィルタ、特定の周波数成分を取り除くフィルタなどが挙げられる。上記フィルタ処理は、全ての増幅処理の前、又は上記多段増幅処理の間に行われてもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号におけるコモンモード信号を抽出し、反転増幅した後に信号源に帰還し、主に信号源における電源周波数を抑制できる右脚駆動回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、差動増幅器、多段増幅器、フィルタ回路及び右脚駆動回路を同時に含んでもよく、そのうちの1種又は複数種のみを含んでもよい。信号処理回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図3A~図12C及びそれらの説明)を参照することができる。
上述のように、上記制御回路140は、アナログ回路130により処理された目標信号を受信し、処理後の上記目標信号をサンプリングすることができる。いくつかの実施例において、上記制御回路140は、複数のアナログデジタル変換チャネル(すなわち、ADCチャネル)を含んでもよく、各ADCチャネルは、いずれも、受信した、アナログ回路130により処理された目標信号をデジタル信号に変換して読み取り処理することができる。いくつかの実施例において、上記制御回路140は、読み取られたデジタル信号を表示することにより、生理信号の状況を直感的に体現するように、表示装置にさらに接続されてもよい。いくつかの実施例において、上記サンプリングに基づいて、制御回路140は、目標信号に対して読み取り、記憶、処理分析などを行うことができ、好ましくは、上記制御回路140は、サンプリングされたデータに基づいて対応する命令をさらに送信することができる。
いくつかの実施例において、上記制御回路140による処理後の各目標信号のサンプリングは、上記制御回路140が処理後の上記各目標信号の受信を開始して一定の時間が経過した後に行われる。つまり、スイッチ回路120がチャネルをスイッチングして導通させた後、制御回路140は、新たに導通された目標信号を直ちにサンプリングせず、或いは、制御回路140が新たに導通された目標信号をサンプリングしても、直ちにサンプリング結果を目標信号の構成部分としない。時分割多重化方式を用いて複数の信号源の目標信号を収集する場合、スイッチチャネルのスイッチングは、制御回路140により受信された信号に一定の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジが存在することを引き起こす。立ち上がりエッジ時間は、入力端信号の変化により出力端信号が立ち上がって安定状態に達するまでに要する時間に対応する。立ち下がりエッジ時間は、入力端信号の変化により出力端信号が立ち下がって安定状態に達するまでに要する時間に対応する。上記立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジは、スイッチ回路120の応答安定速度、回路におけるチップの電圧変動、回路におけるコンデンサなどのデバイスの充放電などを含む複数の要因の共同影響を受ける。したがって、制御回路140により読み取られた目標信号が真で有効であることを保証するために、目標信号のサンプリングは、信号が安定した後に行われ、すなわち、スイッチ回路120がチャネルをスイッチングして導通させた後、制御回路140は、立ち上がりエッジ時間内に信号をサンプリングしない。十分な時間を待たずにサンプリングを開始すれば、制御回路140により最終的に読み取られた数値は、中間の遷移値である。理解できるように、立ち上がりエッジ時間が一定であれば、待ち時間が不十分であっても、最終的に得られた遷移値は、真の値に対する比率が一致するため、後続きの処理及び分析に用いることができる。しかしながら、立ち上がりエッジ時間が電圧変化の大きさに関連する場合、安定しない場合に値を読み取ると、制御回路140により毎回読み取られた値は、真の値との比率が固定されないため、後続きの処理に用いることができない。また、理解できるように、遷移値と安定値との関係が明らかであるか、又は遷移値と安定値との誤差を受けることができることを考慮すれば、待ち時間が不十分であっても、後続きの処理及び分析に用いることができる。以上より、目標信号の強度及び回路のゲインを考慮すべきである。これにより、最大の立ち上がりエッジ時間を取得して、制御回路140の待ち時間の基準とする。具体的には、最大の立ち上がりエッジ時間以上の基準時間を設定することができ、上記制御回路140による各目標信号のサンプリングは、上記制御回路140が上記目標信号の受信を開始して基準時間が経過した後に行われ、或いは、制御回路140による目標信号のサンプリングは、スイッチ回路が毎回チャネルをスイッチングし導通させて基準時間が経過した後に行われる。
図2は、本願のいくつかの実施例に係る信号処理方法の例示的なフローチャートである。いくつかの実施例において、フロー200は、回路100により実行されてもよい。
ステップ210では、少なくとも2つの信号収集回路により少なくとも2つの目標信号を収集する。いくつかの実施例において、ステップ210は、回路100のうちの少なくとも2つの信号収集回路(例えば、信号収集回路112、114、116及び118)により実行されてもよい。
いくつかの実施例において、上記少なくとも2つの信号収集回路は、少なくとも2つの目標信号を収集してもよい。上記目標信号は、ユーザの身体状態を体現可能な生理信号、例えば、呼吸信号、心電信号(ECG)、筋電信号、血圧信号、温度信号などのうちの1種以上であってもよい。単に例として、異なる信号収集回路は、それぞれ、ユーザの身体に接触する1つ以上の電極を含んでもよく、電極によりユーザの身体の表面の筋電信号を収集することができる。異なる信号収集回路は、ユーザの身体の異なる位置に配置されてもよく、同種又は異種のユーザの生理信号を収集する。例えば、それぞれユーザの上腿の異なる側に配置された信号収集回路は、いずれも上腿の筋電信号を収集することができる。また例えば、ユーザの前腕に配置された信号収集回路は、前腕の筋電信号を収集することができ、ユーザの心臓の部位に配置された信号収集回路は、ユーザの心電信号を収集することができる。なお、一定のシナリオでは、回路100又はそれに類似する回路は、上記同種又は異種の生理信号を収集して処理することができ、本願は、これを限定しない。いくつかの実施例において、上記少なくとも2つの信号収集回路は、2つの信号収集回路のみを含んでもよく、3つの信号収集回路、4つの信号収集回路又はそれ以上の信号収集回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記生理信号の周波数範囲は、0.05Hz~2kHzであってもよく、上記心電信号の周波数範囲は、0.05Hz~100Hzであってもよく、上記筋電信号の範囲は、5Hz~2kHzであってもよい。
ステップ220では、同一時間に少なくとも2つの信号収集回路のうちの一部のみの信号収集回路により収集された目標信号がアナログ回路に伝送されるように、スイッチ回路により、少なくとも2つの信号収集回路とアナログ回路との導通を制御する。いくつかの実施例において、ステップ220は、回路100におけるスイッチ回路120により実行されてもよい。
いくつかの実施例において、スイッチ回路は、入力端が上記少なくとも2つの信号収集回路に接続され、出力端がアナログ回路(例えば、アナログ回路130)に接続されてもよい。いくつかの実施例において、スイッチ回路は、複数の入力チャネルを含んでもよく、上記少なくとも2つの信号収集回路のうちの各信号収集回路は、1つの入力チャネルに単独で接続され、同一時間に、上記スイッチ回路は、制御回路(例えば、制御回路140)の制御信号に基づいて1つの入力チャネルを選択して導通させてもよい。
いくつかの実施例において、スイッチ回路は、制御回路の制御命令に基づいて、信号収集回路とアナログ回路の導通を実行してもよい。以上に説明した4チャネルの時分割多重化を例として、制御回路140がスイッチ回路120のチャネルAを選択導通させた後、チャネルAに対応する目標信号は、アナログ回路130に連通し、かつ最終的に制御回路140によってサンプリングされる。今回のサンプリングが成功した後、制御回路140は、新たな制御命令を与え、例えば、チャネルBを選択導通させる命令を与えると、チャネルBの目標信号は、アナログ回路130に接続され、かつ最終的に制御回路によってサンプリングされ、その他はこれによって類推する。つまり、制御回路140は、複数の信号収集回路の間に繰り返してスイッチングするようにスイッチ回路120を制御することにより、時分割多重化の作用を達成することができ、すなわち、1つのアナログ回路130により複数の信号源を時分割処理することにより、スペースコストを省き、ハードウェア要求を低減することができる。
ステップ230では、アナログ回路によりその受信した目標信号を処理する。いくつかの実施例において、ステップ230は、回路100におけるアナログ回路130により実行されてもよい。
いくつかの実施例において、信号収集回路により直接収集された元の目標信号の振幅が非常に小さく、かつ大量のノイズがあるため、アナログ回路130を用いて該元の目標信号に対してフィルタ、差動増幅、増幅、負帰還によるノイズ除去などの処理を行う必要がある。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対してコモンモード信号の抑制及び増幅処理を行う差動増幅器を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対して増幅処理を行う多段増幅回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号に対してフィルタ処理を行うフィルタ回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、受信した目標信号におけるコモンモード信号を抽出し、反転増幅した後に信号源に帰還し、主に信号源における電源周波数を抑制できる右脚駆動回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、上記アナログ回路130は、差動増幅器、多段増幅器、フィルタ回路及び右脚駆動回路を同時に含んでもよく、そのうちの1種又は複数種のみを含んでもよい。
いくつかの実施例において、ベースラインドリフトが存在する可能性がある状況を考慮し、アナログ回路の目標信号のゲインを低下させ(すなわち、アナログ回路における増幅倍率を低下させ)、及び/又は高精度ADCチャネルを有する制御チップを選択し、及び/又は抵抗による基準電位の調整を選択することにより、ベースラインドリフトの問題を解決し、及び/又はアナログ回路130にハイパスフィルタを追加する方法を選択してベースラインドリフトを取り除くことができる。
ステップ240では、制御回路により、アナログ回路により処理された目標信号を受信し、処理後の上記目標信号をサンプリングする。いくつかの実施例において、ステップ240は、回路100における制御回路140により実行されてもよい。
いくつかの実施例において、上記制御回路140は、複数のADCチャネルを含み、各ADCチャネルは、いずれも、受信した、アナログ回路130により処理された目標信号をデジタル信号に変換して読み取り処理することができる。いくつかの実施例において、上記制御回路140は、読み取られたデジタル信号を表示することにより、生理信号の状況を直感的に体現するように、表示装置にさらに接続されてもよい。いくつかの実施例において、上記サンプリングに基づいて、制御回路140は、目標信号に対して読み取り、記憶、処理分析などを行うことができ、好ましくは、上記制御回路140は、サンプリングされたデータに基づいて対応する命令をさらに送信することができる。
いくつかの実施例において、上記制御回路140による処理後の各目標信号のサンプリングは、上記制御回路140が処理後の上記各目標信号の受信を開始して一定の時間が経過した後に行われる。つまり、スイッチ回路120がチャネルをスイッチングして導通させた後、制御回路140は、新たに導通された目標信号を直ちにサンプリングせず、或いは、制御回路140が新たに導通された目標信号をサンプリングしても、直ちにサンプリング結果を目標信号の構成部分としない。
いくつかの実施例において、制御回路140のサンプリング周波数は、信号収集回路の数、目標信号のタイプ及び目標周波数に関連する。例えば、制御回路140の各信号のサンプリング周波数は、その目標周波数の2倍以上である。単に例として、筋電信号に対して、その対応する目標周波数が1000Hz以内であると仮定すると、制御回路は、2000Hzのサンプリング周波数を用いて該筋電信号をサンプリングすることができる。信号処理回路全体に対して、筋電信号を収集する収集回路が4つあると仮定すると、制御回路140は、8000Hzの総サンプリング周波数を提供してこそ、各筋電信号のサンプリングレートが2000Hzに達することを保証することができる。
異なる場合に、制御回路140は、異なるポリシーに基づいて、スイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。
いくつかの実施例において、後続きのサンプリングデータが各目標信号の情報を完全に保持することができる(すなわち、制御回路140がサンプリングデータに基づいて各目標信号を再構成することができる)ように、制御回路140は、完全再構成型ポリシーを用いてスイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。完全再構成型ポリシーでは、制御回路140は、その提供する総サンプリング周波数に基づいて、スイッチ回路120の入力チャネルをスイッチングすることができる。例えば、スイッチ回路120が入力チャネルをスイッチングする周波数は、制御回路140が提供するサンプリング周波数に等しいことができる。この場合に、スイッチ回路120は、入力チャネルをスイッチングするたびに、すなわち、1つの信号収集回路を導通させるたびに、制御回路140は、該信号収集回路により収集された目標信号を1回サンプリングする。また、制御回路140の各目標信号のサンプリング周波数が目標周波数の2倍以上であるため、完全再構成型ポリシーにより、各目標信号に対して各周期内にいずれも少なくとも2つのサンプリング点を有することを保証することができる。
引き続き、筋電信号を収集する上記4つの信号収集回路を例として、各筋電信号の目標周波数がいずれも1kHz以内であると仮定すると、制御回路は、各筋電信号に2kHzのサンプリング周波数を提供する。制御回路に対して、合計で8kHzのサンプリング周波数を提供する。スイッチ回路は、同様に8kHzの周波数で4つの信号収集回路の間にスイッチングし、125マイクロ秒ごとに1回スイッチングし、スイッチ回路の隣接する2回のスイッチングの間に、制御回路は、受信した筋電信号を1回サンプリングする。
さらに、完全再構成型ポリシーでは、制御回路は、取得したサンプリングデータに基づいて、対応するマルチパスの目標信号を完全に再現することができる。例えば、制御回路は、各目標信号を再構成し、各目標信号の周波数、位相、強度(振幅)などの情報をさらに分析することができる。好ましくは、制御回路は、取得したサンプリングデータ又は再構成した目標信号を有線又は無線の方式で外部処理回路に送信して分析することができる。
いくつかの実施例において、スイッチ回路120が入力チャネルをスイッチングする周波数は、さらに制御回路140が提供するサンプリング周波数の半分又は他の分数に等しくてもよい。この場合に、スイッチ回路120は、入力チャネルをスイッチングするたびに、すなわち、1つの信号収集回路を導通させるたびに、制御回路140は、該信号収集回路により収集された目標信号を2回サンプリングすることができる。引き続き、筋電信号を収集する上記4つの信号収集回路を例として、各筋電信号の目標周波数がいずれも1kHz以内であると仮定すると、制御回路は、各筋電信号に2kHzのサンプリング周波数を提供する。制御回路に対して、合計で8kHzのサンプリング周波数を提供する。スイッチ回路は、4kHzの周波数のみで4つの信号収集回路の間にスイッチングし、250マイクロ秒ごとに1回スイッチングし、スイッチ回路の隣接する2回のスイッチングの間に、制御回路は、受信した筋電信号を2回サンプリングする。このような方式で収集された目標信号は、スイッチ回路が隣接する2回のスイッチングの間に1回のみのサンプリングを行う場合に対して、各信号のサンプリング時点が均一ではないため、サンプリングデータに基づいて再構成された各目標信号に一定の偏差が存在する可能性がある。
なお、上記完全再構成型ポリシーでは、制御回路が時分割多重化方式を用いて処理できるチャネル数は、目標信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの時間の影響を受ける。単に例として、目標信号の周波数が500Hzであれば、制御回路は、単一チャネルに1kHzよりも大きいサンプリング周波数を提供する必要があり、このとき、4チャネルの時分割多重化を実現するにはスイッチのスイッチング速度を4kHzにする必要があり、スイッチ回路の単一チャネルでの滞留時間が250マイクロ秒のみであり、8チャネルの時分割多重化を実現するにはスイッチのスイッチング速度を8kHzにする必要があり、スイッチ回路の単一チャネルでの滞留時間が125マイクロ秒のみである。立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの影響を考慮すると、スイッチ回路の各チャネルでの滞留時間は、小さすぎてはいけない。例えば、立ち上がりエッジ時間と立ち下がりエッジ時間がいずれも50マイクロ秒であれば、この場合に、最大16チャネルの時分割多重化を実現することができる。したがって、通常、立ち上がりエッジ時間、立ち下がりエッジ時間、チャネル数及び目標信号の周波数範囲などを総合的に考慮することにより、適切なチャネル数及び対応するチャネルスイッチング時間を選択する。
別のいくつかの実施例において、制御回路140がスイッチチャネルを迅速にスイッチングする過程において有効なサンプリングデータを取得できない可能性がある(すなわち、上記信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジによりスイッチ回路の単一チャネルでの滞留時間が長すぎ、制御回路が目標信号の周期内に有効なデータ点を少なくとも2回収集できない)ことを考慮し、制御回路140は、強度特徴付け型ポリシーを用いてスイッチ回路120のスイッチングを制御することができる。強度特徴付け型ポリシーでは、制御回路140は、予め設定された周波数に基づいて、スイッチ回路120の入力チャネルをスイッチングすることができる。上記予め設定された周波数は、ユーザがある動作を行う周期に関連することができる。例えば、ユーザが筋力トレーニングを行う時に筋肉が生成する筋電信号を分析するために、上記予め設定周波数を、ユーザが特定の動作(例えば、ベンチプレス)を行う周波数の一定の倍率にすることにより、ユーザが該特定の動作を行う1つの周期内にスイッチ回路120は、各信号収集回路を複数回導通させることができるため、制御回路140は、それぞれ各目標信号を複数回サンプリングすることができる。
引き続き、筋電信号を収集する4つの信号収集回路を例とし、ユーザが1秒に1回の速度で、ある動作を行うと仮定すると、1つの動作で制御回路が各目標信号を10回サンプリングすることを保証すれば、スイッチ回路のスイッチング速度は、毎秒に40回であり、1つの信号収集回路にスイッチングするたびに、制御回路は、まず、信号が安定することを待ち、次に、該信号の25ms時間が終了するまで連続的にサンプリングする。この場合に、上記スイッチ回路のスイッチング速度は、制御回路の総サンプリング周波数と関係がない。制御回路は、高い総サンプリング周波数を用いて、目標信号における高周波信号を収集する効果を達成することができる。
さらに、強度特徴付けポリシーでは、制御回路は、取得したサンプリングデータに基づいて、目標信号の強度情報を取得することができる。例えば、強度特徴付けポリシーでは、制御回路は、一定の時間内に単一の信号収集回路により生成された目標信号を連続的にサンプリングする。制御回路は、これらの連続的にサンプリングしたデータに基づいて、この時間帯内に該信号収集回路により収集された目標信号の強度を計算し、例えば、これらの連続的にサンプリングしたデータの平均値などを計算することができる。当然のことながら、制御回路は、該信号収集回路に対応する全てのサンプリングデータに基づいて、目標信号の強度を計算することができる。また、さらに、制御回路は、同一の信号収集回路の、非連続的な複数の時間帯にそれぞれ対応する目標信号の強度を計算した場合、これらの信号強度及びそれらの対応する時間に基づいて、目標信号の強度と時間の変化関係を生成することにより、該目標信号の特定の周波数情報を抽出することができる。
いくつかの実施例において、上記強度特徴付け型ポリシーでは、強度情報を収集するとともに、一部の周波数情報を収集することができる。該ポリシーでは、全ての時間帯の信号を完全に収集せず、一部の信号情報を失うため、一部の周波数情報を損失する。単に例として、40Hzの総周波数でスイッチ回路をスイッチングするように制御し、信号収集回路が4つある場合に、各入力チャネルの収集時間の長さは、25msであり、このとき、信号周波数が40Hzよりも小さい低周波信号の収集は、一定の損失がある。しかしながら、各回路の収集された信号(すなわち、チャネルを1回スイッチングした後に複数回サンプリングされた信号)を代表値とし(例えば、25msに収集された信号毎の平均値を抽出する)、単一チャネルの1s時間内に10個の代表値があれば、完全再構成型ポリシーの処理方式を利用して、5Hz周波数以下の信号を再構成することができる。
いくつかの実施例において、強度特徴付けポリシーでは、時分割多重化の能力は、ユーザの動作の周波数及びユーザの動作の監視精度に対する要求に関連し、単一チャネルは、収集持続時間が長いため、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジから受ける影響が低い。いくつかの実施例において、このようなポリシーでは、目標信号の周波数が低すぎると時分割多重化の回路数が制限されるため、目標信号の周波数にも関連する。目標信号の周波数及び強度情報を抽出する必要があるため、低周波信号、例えば周波数が40Hz以下の信号を収集しにくく、この場合に、時分割多重化の回路数を低減し、すなわち、信号収集回路の数を低減することができる。
いくつかの実施例において、制御回路140は、実際の状況に応じて具体的なスイッチ制御ポリシーを調整することができる。例えば、制御回路140は、完全再構成型ポリシーと強度特徴付け型ポリシーとの間でスイッチングすることができる。完全再構成型ポリシーと強度特徴付け型ポリシーとの間の選択又はスイッチングは、回路の遅延時間(例えば、立ち上がりエッジ時間及び立ち下がりエッジ時間)及び回路の信号雑音比に対するニーズに基づいて判定することができる。例えば、回路の遅延時間が長く、目標信号の周波数、信号収集回路の数及びアナログ回路の増幅倍率を変更することができない場合、制御回路140は、強度特徴付け型ポリシーを選択することができる。また例えば、アナログ回路に適切なフィルタ回路を増設して信号雑音比を向上させる場合、フィルタ回路により遅延時間が長くなることを考慮し、制御回路140は、強度特徴付け型ポリシーを選択することができる。逆に、回路の遅延時間が短いか又は信号雑音比に対するニーズが高くない場合、制御回路140は、完全再構成型ポリシーを選択することができる。いくつかの実施例において、制御回路140は、環境要因又はユーザ指示に基づいてスイッチ制御ポリシーを調整することができる。例えば、異なるスイッチ制御ポリシーが異なる電力量消費速度に対応すると仮定すると、制御回路140は、電源(例えば、電池)の電力量状況に基づいてスイッチ制御ポリシーを調整することができ、電源の電力量が低い場合、電力量消費速度が低いスイッチ制御ポリシーを選択する。また例えば、制御回路140は、ユーザの様々なニーズを満たすように、ユーザの入力命令に基づいてスイッチ制御ポリシーを調整することができる。
なお、上記フロー200に関する説明は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、本願の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本願の指導下で、フロー200に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本願の範囲内にある。
図3Aは、本願のいくつかの実施例に係る例示的な信号処理回路の概略ブロック図である。図3Aに示すように、信号処理回路300は、第1の処理回路310と、該第1の処理回路310に接続された第2の処理回路320とを含んでもよい。信号処理回路300は、受信した初期信号を処理してもよい。初期信号は、前述の信号収集回路により収集された信号であってもよい。いくつかの実施例において、初期信号は、目標信号及びノイズ信号を含んでもよい。いくつかの実施例において、第1の処理回路310及び第2の処理回路320は、アナログ回路(例えば、アナログ回路130)と総称することができる。
第1の処理回路310は、初期信号の信号雑音比を向上させ、第1の処理信号を出力してもよい。例えば、第1の処理回路310は、初期信号における目標信号に対して第1の増幅処理を行い、初期信号におけるノイズ信号に対して減衰処理を行ってもよい。また例えば、第1の処理回路310は、目標信号及びノイズ信号に対して同時に増幅処理を行ってもよく、目標信号の増幅倍率をノイズ信号の増幅倍率よりも大きくすることにより、信号の信号雑音比を向上させる。初期信号における目標信号は、ユーザの身体状態を体現可能な生理信号、例えば、呼吸信号、心電信号(ECG)、筋電信号、血圧信号、温度信号などのうちの1種以上であってもよい。説明を容易にするために、本願において筋電信号を生理信号の例とする。なお、以下に筋電信号の特性について説明されるデータは、本願の範囲を限定するものではない。例えば、目標信号は、心電信号である場合、その対応する強度(振幅)範囲及び/又は周波数範囲が、心電信号のデータ値に対応してもよい。具体的には、心電信号は、振幅範囲が10μV~4mVの範囲であり、周波数範囲が0.05Hz~100Hzの範囲であってもよい。当業者であれば、本願の指導下で、心電信号の処理に適応するように信号処理回路300に対して様々な修正及び変更を行うことができる。
いくつかの実施例において、異なる筋肉(例えば、大胸筋、上腕二頭筋など)、異なる個体(例えば、成人、子供など)の筋電信号の振幅及び/又は周波数は、異なってもよい。例えば、上腕二頭筋及び僧帽筋は、ミリボルトレベルに達しやすく、広背筋及び腹筋は、一般的に百マイクロボルトレベルのみに達することができる。また例えば、爆発的発力と持続的発力の場合に得られた筋電信号の周波数分布は、異なってもよい。さらに、例えば、筋電信号の振幅及び周波数は、さらに筋肉の疲労度の影響を受け、筋肉が疲労した後に得られた筋電信号の振幅が大きくなり、周波数分布が赤方偏移する。いくつかの実施例において、筋電信号の振幅は、5μV~100mVの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の周波数は、10Hz~1000Hzの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の周波数は、10Hz~700Hzの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の周波数は、10Hz~500Hzの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の周波数は、20Hz~500Hzの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋電信号の周波数は、20Hz~140Hzの範囲であってもよい。いくつかの実施例において、筋肉の運動を正確に分析するために、取得する筋電信号は、信号雑音比が高く、安定性が高いなどの特性を有する必要がある。しかしながら、筋電信号におけるノイズ信号が複雑であり、異なる個体、異なる筋肉の筋電信号が異なるため、完全な筋電信号(例えば、10Hz~1000Hzの筋電信号)を取得することは、非常に困難である。異なる筋電信号の主な周波数成分(例えば、総周波数成分の80%、90%など)の周波数領域での分布が相対的に集中し(例えば、主に20Hz~140Hzに分布する)、主な周波数成分の筋電信号を分析した分析結果が正確な筋肉運動状況を反映することができるため、収集された筋電信号を処理する場合、主な周波数成分(目標周波数帯域とも呼ばれる)内の筋電信号のみを抽出すれば、高品質の筋電信号を取得することができる。説明を容易にするために、本願において、20Hz~140Hzを目標周波数帯域の例とするが、それは、本願の範囲を限定するものではない。なお、目標周波数帯域が変化した場合、信号処理回路が変化後の目標周波数帯域に適用できるように、本願における信号処理回路の1つ以上のパラメータも対応して変更してもよい。
いくつかの実施例において、ノイズ信号は、モーションアーチファクトノイズ(Motion Artifacts、MA)、電源周波数信号、電源周波数高調波信号(すなわち、電源周波数信号の高調波信号)、エイリアシングノイズ、ホワイトノイズなどのうちの1種以上を含んでもよい。例えば、初期信号が信号収集回路(例えば、信号収集回路112)により収集された信号である場合、筋電信号を収集する以外、信号収集回路(例えば、電極)は、電源周波数信号、電源周波数高調波信号、MAなどを同時に収集する可能性がある。なお、多くのノイズ信号において、電源周波数信号及び/又は電源周波数高調波信号の強度が他のノイズ信号よりもはるかに高いため、目標信号の分析に面倒をもたらす。いくつかの場合に、電源周波数信号及び/又は電源周波数高調波信号により、信号処理回路の出力を飽和させる可能性があり、処理しないと、目標信号の損失を引き起こす可能性がある。本願のいくつかの実施例において、初期信号に対して、まず、第1の処理回路310により、ノイズ信号(例えば、MA、電源周波数信号及び電源周波数高調波信号)のノイズ減衰処理を行うとともに、目標信号の第1の増幅処理を行い、次に第2の処理回路320により、ノイズ減衰処理された信号の第2の増幅処理を行うことにより、ノイズ信号による目標信号への干渉を抑制することができる。いくつかの実施例において、信号処理回路300は、デジタル回路に接続されて、第2の処理回路320により処理された信号をデジタル信号に変換し、かつ読み取り処理することができる。なお、第2の処理回路320により処理後の信号に対してさらなる増幅処理を行うと、(1)~(2)の利点を有することができる。(1)デジタル回路にノイズがある場合、第2の処理回路320は、全体的な信号雑音比を向上させることができる。(2)第2の処理回路320を設置することにより、デジタル回路のADC精度に対する要求を低減することができる。
電源周波数信号の生成は、給電システムに由来する。いくつかの実施例において、電源周波数信号の周波数は、50Hz、60Hzなどであってもよい。本願において、電源周波数ノイズが50Hzである場合を例として説明する。いくつかの実施例において、給電システムは、電源周波数高調波信号をさらに生成する可能性がある。電源周波数高調波信号の強度は、電源周波数信号の強度よりも弱くてもよい。電源周波数高調波信号は、電源周波数奇数高調波信号及び電源周波数偶数高調波信号を含んでもよい。つまり、電源周波数高調波信号の周波数は、100Hz、150Hz、200Hz、250Hz、300Hz、350Hz、400Hzなどを含んでもよい。いくつかの実施例において、発電システムの三相巻線が非対称である場合及び/又は給電システムの鉄心の磁化曲線が非線形飽和状態にある場合、非正弦波の周期性信号の出現は、電源周波数高調波信号を生成する。この場合に生成された電源周波数高調波信号のうちの奇数高調波は、主体的な地位を占めることができる。つまり、電源周波数高調波信号の周波数は、主に150Hz、250Hz、350Hz、450Hzなどを含んでもよい。
電源周波数信号の周波数が50Hzであり、この周波数が筋電信号の目標周波数帯域(例えば、20Hz~140Hz)内にあり、かつ電源周波数信号の強度がボルトレベルに達することができるため、電源周波数信号の存在は、筋電信号(信号強度がミリボルトレベルに達する)に深刻な影響を与える。また、電源周波数信号が非常に強いが、筋電信号が弱いため、電源周波数高調波信号の強度が電源周波数信号の強度よりも弱くても、電源周波数高調波信号は、依然として筋電信号に大きな影響を与える可能性がある。したがって、電源周波数信号及び電源周波数高調波信号による筋電信号への影響を抑制するために、電源周波数信号及び電源周波数高調波信号を処理する必要がある。なお、筋電信号(例えば、その目標周波数帯域が20Hz~140Hzである)における電源周波数信号(周波数が50Hzである)に対して、ハイパスフィルタを単独で用いることができず、50Hz周波数を取り除くハイパスフィルタは、多くの筋電信号(例えば、周波数が20~40Hzの範囲である筋電信号)を犠牲にするためである。また、電源周波数が目標周波数帯域の範囲であるため、目標周波数帯域の信号をよりよく保持するために、遷移帯域が非常に狭いハイパスフィルタを用いる必要があるが、遷移帯域が非常に狭いハイパスフィルタは、多段を必要とし、リソースの消費が高い。
本願のいくつかの実施例において、第1の処理回路310におけるコモンモード信号抑制回路312を利用して電源周波数信号を処理することができる。コモンモード信号抑制回路312は、初期信号におけるコモンモード信号を抑制することができる。本願において、コモンモード信号は、位相及び振幅がいずれも同じである信号であってもよい。電源周波数信号が給電システムに由来し、人体を良導体とすることができるため、電源周波数信号は、位相及び振幅がいずれも同じであり、すなわち、電源周波数信号は、コモンモード信号である。したがって、電源周波数信号は、コモンモード信号抑制回路312を利用して抑制することができる。いくつかの実施例において、コモンモード信号抑制回路312は、差動増幅器、計装用増幅器など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、コモンモード信号抑制回路312は、ロングテール差動増幅器であってもよい。具体的には、差動増幅器又は計装用増幅器は、2つの入力端の初期信号のコモンモード特性を利用して、2つの入力端の信号を互いに相殺してコモンモード信号への抑制効果を達成することができる。
いくつかの実施例において、差動増幅器(例えば、図10Aにおける差動増幅器U1)を例として、電極と人体との接触が変化する(例えば、信号収集回路の1つの電極の接触が良好であり、1つの電極が脱落するか又は半脱落する)場合、換言すれば、信号収集回路の2つの入力端が一致しない場合、差動増幅器の入力端の入力信号がコモンモード信号からディファレンシャルモード信号になることに相当し、このとき、差動増幅器は、電源周波数信号を効果的に抑制することができない。例えば、筋電服装は、圧力により人体にフィットするため、人体との間の接触が安定しない。人体が運動する過程において、ずれ、未結合(すなわち、電極脱落)などを引き起こしやすいため、電源周波数信号が差動増幅器によって抑制されないことになる。人体の筋肉、皮膚、電極及び信号処理回路300などが接続されると、直列接続回路に相当し、各部分が分圧することができるため、電極と皮膚との接触が変化する場合、差動増幅器の両端の入力が一致しないことを引き起こす。大きな入力インピーダンスは、回路分圧の優位性及び入力信号の変動に抵抗する能力を有するため、差動増幅器は、入力信号が変化する場合、その出力信号の大きな信号変動を引き起こさない。本願において、分圧優位性は、接触インピーダンスなどが大きくなる(例えば、電極が脱落する)と、回路が依然として分圧して十分な強度の筋電信号を得ることができることである。入力信号の変動に抵抗する能力は、接触インピーダンスなどが変動する場合、大きな入力インピーダンスが入力信号の変動の影響を低減することができることである。したがって、電源周波数信号をできるだけ抑制して、強い筋電信号を取得するために、差動増幅器の入力インピーダンスをできるだけ大きくして、差動入力端の不均衡によるノイズを低減することができる。いくつかの実施例において、差動増幅器の入力インピーダンスは、10MΩ以上であってもよい。例えば、差動増幅器の入力インピーダンスは、50MΩ、100MΩ、500MΩ、1GΩ、1.5GΩ、2GΩ、2.5GΩ、3GΩ、5GΩ、10GΩなどであってもよい。
いくつかの実施例において、第1の処理回路310は、ノッチ回路をさらに含んでもよい。ノッチ回路は、特定の周波数の信号、例えば、電源周波数信号を抑制することができる。例えば、ノッチ回路のノッチ点周波数を50Hzに設定することができる。本願において、ノッチ回路のノッチ点周波数は、ノッチ回路の共振周波数であってもよい。いくつかの実施例において、ノッチ回路に高い品質係数(すなわち、Q値)をできるだけ備えさせるために、ノッチ回路は、高いQ値を有するツインTアクティブ型ノッチ回路(例えば、図12Aにおけるノッチ回路1214)を含んでもよい。いくつかの実施例において、ノッチ回路のノッチ谷の半値全幅が半値全幅閾値よりも小さいように、正帰還を導入し、及び/又はノッチ回路のパラメータ値を調整することにより、高い品質係数Qを取得し、ノッチ回路のQ値及びノッチ能力を向上させることができる。例えば、ノッチ回路の抵抗、電気容量などの値及び/又は精度を調整することにより、ノッチ谷の半値全幅が半値全幅閾値内である。いくつかの実施例において、半値全幅閾値は、5Hz、4Hz、3Hz、1Hz、0.5Hzなどであってもよい。
いくつかの実施例において、MA信号と電源周波数信号の相乗効果は、例えば、50Hz±2Hzの干渉ノイズを生成することができるため、ノッチ回路の半値全幅を広げる必要がある。この場合に、ノッチ回路は、カスケードノッチ回路を含んでもよい。
図3Bは、本願のいくつかの実施例に係る複数種のカスケードノッチ回路の周波数応答曲線図である。図3Bに示すように、曲線l1は、ツインTアクティブ型ノッチ回路の周波数応答曲線を示す。曲線l2は、変位ツインノッチ回路の周波数応答曲線を示す。曲線l3は、同位ツインノッチ回路の周波数応答曲線を示す。曲線l4は、ツイン同位ツイン変位ノッチ回路の周波数応答曲線を示す。本願において、変位ツインノッチ回路は、2つのツインTアクティブ型ノッチ回路が直列接続された回路であってもよく、1つのツインTアクティブ型ノッチ回路のノッチ点周波数が第1の周波数(例えば、48.5Hz)に設定され、もう1つのツインTアクティブ型ノッチ回路のノッチ点周波数が第1の周波数と異なる第2の周波数(例えば、50Hz)に設定されてもよい。いくつかの実施例において、第1の周波数及び第2の周波数は、特定の周波数の付近に位置し、両者の周波数の差が、4Hz、3Hz、2Hz、又は1Hz以内であってもよい。同位ツインノッチ回路は、ノッチ点周波数がいずれも特定の周波数点(例えば、50Hz)である2つのツインTアクティブ型ノッチ回路が直列接続された回路であってもよい。ツイン同位ツイン変位ノッチ回路は、4つのツインTアクティブ型ノッチ回路が直列接続された回路であってもよく、ノッチ点周波数が、それぞれ、例えば、48.5Hz、50Hz、50Hz、51.5Hzに設定されてもよい。図3Bから分かるように、ツイン同位ツイン変位ノッチ回路の周波数応答(すなわち、曲線l4)は、独特の優位性を有し、例えば、ノッチ能力が高く、そして、半値全幅が制御可能であり、非目標ノッチ領域の信号に影響を与えないことを保証する。実際の適用において、取り除くべき信号の周波数値及びその強度分布に基づいて、適切なカスケードノッチ回路を選択することができ、例えば、実際のニーズに応じて、任意の段数の同位ノッチ回路及び/又は変位ノッチ回路を自由にカスケードして目的を達成することができる。
いくつかの実施例において、コモンモード信号抑制回路312及び/又はノッチ回路により初期信号を処理した後、第1の処理信号が多くの電源周波数高調波信号をさらに含むことが発見される。例えば、初期信号は、人体が筋電服装を装着して大幅な肩すくめ、手上げなどの動きをする時に収集された筋電信号であり、コモンモード信号抑制回路312及び/又はノッチ回路により処理された後に、電源周波数高調波信号、特に電源周波数奇数高調波信号をさらに含む。本願のいくつかの実施例において、電源周波数高調波信号を抑制するために、ノッチ回路は、多段カスケードノッチ回路をさらに含んでもよい。具体的には、多段カスケードノッチ回路は、少なくとも2つのカスケードノッチサブ回路を含んでもよい。少なくとも2つのカスケードノッチサブ回路は、直列接続されてもよい。各カスケードノッチサブ回路は、異なるノッチ点周波数を有してもよい。例えば、各カスケードノッチサブ回路のノッチ点周波数は、それぞれ50Hz、100Hz、150Hz、200Hz、250Hzなどに設定されてもよい。なお、多段カスケードノッチ回路は、電源周波数信号及び電源周波数高調波信号を抑制することができるが、各電源周波数高調波信号は、少なくとも1段のノッチ回路を必要とする。
いくつかの実施例において、コストを省くために、筋電信号の共通性(すなわち、目標周波数帯域が20Hz~140Hzの筋電信号であれば、分析ニーズを満たすことができる)に基づいて、信号処理回路300にローパスフィルタ回路314を設置して高周波数帯域の電源周波数高調波信号を直接取り除く。いくつかの実施例において、信号処理回路300は、1つ以上のローパスフィルタ回路314を含んでもよい。ローパスフィルタ回路314は、その上限遮断周波数よりも高い信号を減衰することができる。本願において、ローパスフィルタ回路の上限遮断周波数は、そのゲインが低周波通過帯域に対して第1の特殊強度値だけ低下する位置に対応する周波数であってもよい。いくつかの実施例において、第1の特殊強度値は、10dB以上、例えば、15dB、20dB、30dB、40dBなどであってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、100Hz~1000Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、100Hz~800Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、100Hz~600Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、100Hz~400Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、120Hz~400Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、上限遮断周波数は、140Hz~400Hzの周波数範囲であってもよい。具体的には、上限遮断周波数は、900Hz、700Hz、500Hz、300Hz、250Hz、200Hz、150Hz、140Hz、130Hz、120Hz、110Hzなどであってもよい。いくつかの実施例において、目標周波数帯域が20Hz~140Hzである場合、上限遮断周波数は、目標周波数帯域の高周波数点よりも高く、例えば、140Hz、150Hzなどであってもよい。いくつかの実施例において、エイリアシングノイズは、他のノイズ信号(例えば、電源周波数高調波信号とホワイトノイズ)の混合であり、主に高周波数帯域(例えば、500Hzよりも高い高周波数帯域)に位置するため、ローパスフィルタ回路314の上限遮断周波数が低く(例えば、140Hz)設定される場合、ローパスフィルタ回路314は、電源周波数高次高調波信号を取り除くとともに、エイリアシングノイズを取り除くことができる。ホワイトノイズの強度が信号帯域幅と正相関するため、このとき、ホワイトノイズも相対的に低減することができる。
いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路314は、信号処理回路300の任意の位置に設置されてもよく、ここで限定せず、信号に対してローパスフィルタを行うことができればよい。例えば、ローパスフィルタ回路314は、第1の処理回路310に設置されてもよい。具体的には、ローパスフィルタ回路314は、差動増幅器の入力端に設置されてもよい。図12Cに示すように、差動増幅器U1の入力端には、抵抗R1及びコンデンサC1で構成されたローパスフィルタと、抵抗R2及びコンデンサC3で構成されたローパスフィルタとが設置されてもよい。また例えば、ローパスフィルタ回路314はまた、第2の処理回路320に設置されてもよい。具体的には、ローパスフィルタ回路314は、第2の処理回路320における増幅回路の入力端に設置されてもよい。図12Cに示すように、第2の処理回路1220は、ローパスフィルタを含むRCローパスフィルタ増幅回路1224をさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路314は、1次ローパスフィルタ回路、2次ローパスフィルタ回路、高次ローパスフィルタ回路(2次よりも高いローパスフィルタ回路、例えば、3次ローパスフィルタ回路)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。ローパスフィルタ回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図4A~図4C及びそれらの説明)を参照することができる。
いくつかの実施例において、リソースを十分に利用し、電子デバイスをできるだけ少なく使用して高周波数信号(すなわち、上限遮断周波数よりも高い信号)をより効果的に抑制するために、ローパスフィルタ回路314は、ブリッジ回路構造であるように設定されたローパスフィルタ(ブリッジローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい)を含んでもよい。例えば、図12Aに示すように、差動増幅器U1の2つの入力端の間に1つのコンデンサC2を増設すると、ローパスフィルタ回路をブリッジ回路構造(破線枠1212内の回路)に設計することができる。なお、初期信号に無線周波数信号が存在する場合、無線周波数信号は、コンデンサC2を通過して差動増幅器U1の2つの入力端に到達して抑制することができるため、ブリッジローパスフィルタ回路はまた、無線周波数信号をさらに抑制することができる。また、抵抗R1、抵抗R2及びコンデンサC2は、1段ローパスフィルタを構成してもよく、フィルタの遷移帯域を狭くすることに役立つ。いくつかの実施例において、ブリッジローパスフィルタが差動増幅器の入力端に設置される場合、ブリッジローパスフィルタと差動増幅器は、ブリッジローパスフィルタ増幅回路と総称することができる。いくつかの実施例において、信号処理回路300は、ブリッジローパスフィルタ回路を含まなくてもよい。ブリッジローパスフィルタ増幅回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図5A~図5C及びそれらの説明)を参照することができる。
モーションアーチファクトノイズは、運動によるノイズであってもよい。異なる対象(例えば、大胸筋、上腕二頭筋など)の運動は、異なるMAを引き起こすことができる。いくつかの実施例において、MAは、ベースラインドリフト、グリッチなどを含んでもよい。例えば、運動により信号を収集する両端の角質層電位が変動する場合、ベースラインドリフトを引き起こす可能性がある。一般的には、MAの周波数は、低周波数範囲、例えば、0Hz~20Hzの範囲であってもよい。MAの強度は、0mV~40mVの範囲であってもよい。本願のいくつかの実施例において、MAが位置する周波数帯域が目標周波数帯域の外にあるため、ハイパスフィルタ回路316を構築することによりMAを処理することができる。いくつかの実施例において、ベースラインドリフトに限界値が存在するため、さらに信号処理回路300(例えば、第2の処理回路320)の目標信号のゲインを低下させ、及び/又は高精度ADCチャネルを有する制御チップを選択し、及び/又は抵抗による基準電位の調整を選択することにより、ベースラインドリフトの問題を解決することができる。例えば、目標信号が第2の処理回路320に伝送される場合、第2の処理回路320は、該目標信号に対して増幅処理を行う。ベースラインドリフトの問題を解決するために、増幅後の信号に歪みが発生しないように、第2の処理回路320の目標信号の増幅倍率を適切に低減することができる。また例えば、ベースラインドリフトにより信号が飽和電圧上限に近づく場合、基準電位が低下するように基準電位をプログラム制御することができ、逆に、ベースラインドリフトにより信号が飽和電圧下限に近づく場合、基準電位が上昇するように基準電位をプログラム制御することができる。いくつかの実施例において、MAの周波数範囲は、広くてもよく、例えば、0~1000Hzの範囲でグリッチが存在してもよい。この場合に、信号振幅及び周波数により処理することができる。
いくつかの実施例において、信号処理回路300は、1つ以上のハイパスフィルタ回路316を含んでもよい。ハイパスフィルタ回路316は、下限遮断周波数よりも低い信号を減衰することができる。本願において、ハイパスフィルタ回路の下限遮断周波数は、ゲインが高周波通過帯域に対して第2の特殊強度値だけ低下する位置に対応する周波数であってもよい。いくつかの実施例において、第2の特殊強度値は、10dB以上、例えば、15dB、20dB、30dB、40dBなどであってもよい。いくつかの実施例において、第2の特殊強度値は、第1の特殊強度値と同じであっても異なってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、5Hz~200Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、7Hz~180Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~160Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~100Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~80Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~60Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~40Hzの周波数範囲であってもよい。いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、10Hz~20Hzの周波数範囲であってもよい。具体的には、下限遮断周波数は、190Hz、150Hz、100Hz、70Hz、50Hz、30Hz、20Hz、17Hz、15Hz、13Hz、12Hz、10Hz、5Hzなどであってもよい。
いくつかの実施例において、下限遮断周波数は、信号処理回路300に電源周波数信号のノッチ回路が存在するか否かに応じて異なってもよい。ノッチ点が電源周波数であるノッチ回路が存在する場合、電源周波数信号の干渉がノッチ回路によって効果的に抑制されるため、このとき、ハイパスフィルタ回路316の下限遮断周波数は、ノッチ回路が存在しない場合の下限遮断周波数よりも低くてもよい。例えば、第1の処理回路310がノッチ回路を含む場合、下限遮断周波数は、10Hz~40Hzの周波数範囲であってもよい。具体的には、第1の処理回路310がノッチ回路を含む場合、下限遮断周波数は、35Hz、30Hz、25Hz、20Hz、10Hzなどであってもよい。また例えば、第1の処理回路310がノッチ回路を含まない場合、下限遮断周波数は、10Hz~160Hzの周波数範囲であってもよい。具体的には、第1の処理回路310がノッチ回路を含まない場合、下限遮断周波数は、80Hz、60Hz、50Hz、20Hzなどであってもよい。いくつかの実施例において、目標周波数帯域に基づいて、ハイパスフィルタ回路316の下限遮断周波数を設定してもよい。例えば、目標周波数帯域が20Hz~140Hzであれば、下限遮断周波数を20Hzに設定することができる。目標周波数帯域が5Hz~200Hzであれば、下限遮断周波数を5Hzに設定することができる。
いくつかの実施例において、ハイパスフィルタ回路316は、信号処理回路300の任意の位置に設置されてもよく、ここで限定せず、信号に対してハイパスフィルタリングを行うことができればよい。例えば、ハイパスフィルタ回路316は、第1の処理回路310に設置されてもよい。具体的には、図10Aに示す信号処理回路1000において、第1の処理回路1010における差動増幅器U1の出力端にハイパスフィルタ1014が設置されてもよい。また例えば、ハイパスフィルタ回路316は、第2の処理回路320に設置されてもよい。具体的には、図12Aに示す信号処理回路1200Aにおいて、第2の処理回路1220に、ハイパスフィルタを含むRCハイパスフィルタ増幅回路1222が設置されてもよい。いくつかの実施例において、ハイパスフィルタ回路316は、1次ハイパスフィルタ回路、2次ハイパスフィルタ回路、3次ハイパスフィルタ回路など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。ハイパスフィルタ回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図9A~図9C及びそれらの説明)を参照することができる。
いくつかの実施例において、信号処理回路300の周波数応答通過帯域をより平坦にする(すなわち、帯域幅内の信号変動がある数値、例えば、10dB、20dBを超えない)ために、信号処理回路300は、電圧制御ローパスフィルタ回路をさらに含んでもよい。電圧制御ローパスフィルタ回路は、電圧制御ピーク(例えば、図7Bにおける曲線d2のピーク712)を含んでもよい。電圧制御ローパスフィルタ回路は、目標周波数の付近にゲインを提供し、ローパスフィルタ回路314と結合してローパスフィルタ回路314の減衰を補償することにより、より平坦な周波数応答通過帯域を取得することができる。本明細書において、目標周波数の付近は、目標周波数帯域のある周波数から離れる一定の範囲(例えば、10Hz、20Hzなど)であってもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路のパラメータ及び/又はその電圧制御ピークのパラメータを設定することにより、さらに周波数応答通過帯域が特定の周波数点で高いピーク値を有する(すなわち、特定の周波数位置で大きなゲインを提供する)ことができる。例えば、電圧制御ローパスフィルタ回路の抵抗、コンデンサのパラメータを調整して、電圧制御ローパスフィルタ回路の遮断周波数を調整し、及び/又はその電圧制御ピークの高さ、幅、位置などを調整することにより、信号処理回路300の周波数応答通過帯域は、例えば、80Hzで最高強度を有する。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、20dB/10オクターブよりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、30dB/10オクターブよりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、40dB/10オクターブよりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、60dB/10オクターブよりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、80dB/10オクターブよりも大きくてもよい。具体的には、電圧制御ローパスフィルタ回路の立ち下がり速度は、25dB/10オクターブ、35dB/10オクターブ、45dB/10オクターブ、55dB/10オクターブ、65dB/10オクターブ、75dB/10オクターブなどであってもよい。
いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路は、信号処理回路300の任意の位置に設置されてもよく、ここで限定せず、信号を制御することができればよい。例えば、電圧制御ローパスフィルタ回路は、第1の処理回路310に設置されてもよい。具体的には、図12Cに示す信号処理回路1200Cにおいて、電圧制御ローパスフィルタ回路1226は、第1の処理回路1210におけるノッチ回路1214の後に設置されてもよい。また例えば、電圧制御ローパスフィルタ回路はまた、第2の処理回路320に設置されてもよい。具体的には、図12Aに示す信号処理回路1200Aにおいて、電圧制御ローパスフィルタ回路1226は、第2の処理回路1220におけるフォロア1229の前に設置されてもよい。電圧制御ローパスフィルタ回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図7A~図7B及びそれらの説明)を参照することができる。
第2の処理回路320は、第1の処理信号に対して増幅処理を行ってもよい。第2の処理回路320は、増幅回路(例えば、増幅器)を含んでもよい。いくつかの実施例において、増幅回路における帰還ネットワークの抵抗を、抵抗とコンデンサが並列接続されたものに置き換えてもよい。これにより、構成された回路をRC増幅回路と呼び、その帰還ネットワークをRC帰還ネットワークと呼んでもよい。例えば、図6Aに示すように、増幅器U2Bとその帰還ネットワークにおける抵抗R12及びコンデンサC7とは、RC増幅回路を構成することができ、並列接続された抵抗R12及びコンデンサC7は、RC帰還ネットワークと呼ばれてもよい。なお、コンデンサのインピーダンスが交流信号の周波数の変化に伴って変化するため、RC増幅回路のゲインは、信号の周波数の変化に伴って変化することができる。したがって、第2の処理回路320の第1の処理信号のゲイン倍率は、第1の処理信号の周波数の変化に伴って変化することができる。具体的には、図6Aにおける増幅器U2Bの帰還ネットワーク620(RC帰還ネットワークと呼ばれてもよい)を例とすると、増幅器U2Bの帰還ネットワーク620にコンデンサC7が存在するため、コンデンサのインピーダンスが交流信号の周波数に伴って変化する特性に基づいて、信号周波数が大きいほど、コンデンサC7の分岐から増幅器U2Bの出力端に直接流れる電流信号が多い。信号周波数が十分に大きい場合、抵抗R12の作用が弱められ、このとき、電流信号は、主にコンデンサC7の分岐から増幅器U2Bの出力端に直接流れ、最終的に回路のゲインが減衰しひいてはなくなることを引き起こす。換言すれば、高周波信号に対して、低周波信号は、より容易に増幅器U2Bによって増幅される。最終的に、RC増幅回路がローパスフィルタ回路の効果を有することを示す。したがって、本願において増幅回路にRC帰還ネットワークを構築することにより、できるだけ少ない増幅器を利用してより高い高周波低周波抑制効果を達成し、回路の製造コストを低減することができる。いくつかの実施例において、RC増幅回路は、RCローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。RCローパスフィルタ回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図6A~図6B及びそれらの説明)を参照することができる。いくつかの実施例において、RC増幅回路がハイパスフィルタ回路又はローパスフィルタ回路に接続される場合、その組み合わせ回路は、RCハイパスフィルタ回路又はRCローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
いくつかの実施例において、増幅回路における帰還ネットワークの抵抗及びコンデンサの値を調整することにより、増幅回路(又は第2の処理回路320)の目標周波数帯域信号のゲインを調整することができる。いくつかの実施例において、第2の処理回路320は、第1の周波数範囲内の信号に対して大きなゲインを有し、第1の周波数範囲以外の信号に対して小さなゲインを有してもよい。換言すれば、第2の処理回路320による第1の処理信号の処理は、バンドパス効果を達成することができる。例えば、第2の処理回路320は、目標周波数帯域(例えば、20Hz~140Hz)内の信号に対して100倍以上のゲインを有し、目標周波数帯域以外の信号に対して100倍以下のゲインを有し、目標周波数帯域から離れるほど、その対応するゲインが小さい。
いくつかの実施例において、第2の処理回路320は、上記第1の処理信号に対して第2の増幅倍率の増幅処理を行ってもよい。いくつかの実施例において、第2の処理回路320の第2の増幅倍率は、第2の処理回路320における各増幅器による信号増幅処理の総増幅倍率であってもよい。いくつかの実施例において、第2の増幅倍率は、15倍、20倍、50倍、100倍、200倍、300倍、500倍などであってもよい。いくつかの実施例において、特定の周波数帯域(例えば、バンドパス周波数帯域)の信号がより大きなゲインを有するようにするために、増幅回路は、多段増幅回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、第2の増幅倍率は、第1の処理信号におけるノイズ信号、デジタル回路のADC精度などに関連してもよい。例えば、第1の処理信号にベースラインドリフトが存在する場合、第2の増幅倍率を適切に減少させ、及び/又は精度がより高いADCの制御回路を選択して、ベースラインドリフトが信号処理回路300の出力能力を超えないようにベースラインドリフトを制御することにより、歪みが発生しない。
なお、第1の処理回路310は、1つ以上の増幅器(例えば、差動増幅器)を含むため、第1の処理回路310の第1の増幅倍率は、第1の処理回路310における各増幅器による信号増幅処理の総増幅倍率であってもよい。いくつかの実施例において、初期信号におけるノイズ信号を優先して処理するために、第1の処理回路310の第1の増幅倍率を20倍よりも小さく設定することができる。例えば、第1の増幅倍率は、20倍、15倍、10倍、9倍、7倍、5倍などであってもよい。いくつかの実施例において、第2の処理回路320の第2の増幅倍率は、第1の処理回路310の第1の増幅倍率よりも大きくてもよく、小さくてもよく、等しくてもよい。例えば、第1の増幅倍率は、20倍で、第2の増幅倍率は、200倍であってもよい。また例えば、第1の増幅倍率は、20倍で、第2の増幅倍率は、15倍であってもよい。さらに、例えば、第1の増幅倍率及び第2の増幅倍率は、いずれも20倍であってもよい。
いくつかの実施例において、信号処理回路300(例えば、第2の処理回路320)の信号のゲインが周波数に伴って変化する特性に基づいて、電源周波数信号をできるだけ抑制するために、信号処理回路300の周波数応答ピークを電源周波数信号の周波数50Hzからできるだけ離れた位置に設定することができる。例えば、信号処理回路300の周波数応答ピークを80Hz、90Hz、100Hz、110Hz、120Hzなどに設定してもよい。この場合に、信号処理回路300の周波数応答ピークが例えば120Hzであっても、信号処理回路300は、120Hzの信号に対して最大ゲインを有することができ、120Hzから離れた信号に対してゲインが小さく、電源周波数信号をさらに抑制することに相当するからである。このとき、信号処理回路300のゲインは、80Hz~100Hzで依然として強く、筋電信号に対する分析要求を満たす。総じて言えば、信号処理回路300の周波数応答ゲインのピーク位置を抑制対象のノイズ周波数から離れるように調整することにより、ノイズを減衰するという目的を達成することができる。例えば、電源周波数高調波信号における3次高調波の影響を軽減するために、信号処理回路300の周波数応答ピークを150Hzから離れるように(例えば、80Hzに)設定することができる。
いくつかの実施例において、第2の処理回路320は、フォロアをさらに含んでもよい。フォロアは、上記信号処理回路300の出力端と後端の回路との相互影響を遮断することができる。
いくつかの実施例において、信号処理回路300は、負帰還回路をさらに含んでもよい。負帰還回路は、上記増幅回路の第2の増幅倍率を調整することができる。いくつかの実施例において、信号処理回路300は、帰還回路をさらに含んでもよい。帰還回路は、信号処理回路300の性能指標を改善するか又は制御し、例えば、干渉及びノイズなどを抑制することができる。信号処理回路に関するより多くの説明について、本願の他の箇所(例えば、図10、図11、図12A及び図12C及びそれらの説明)を参照することができる。
なお、上記信号処理回路300に関する説明は、例示的かつ説明的なのものに過ぎず、本願の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本願の指導下で、信号処理回路300に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本願の範囲内にある。例えば、信号処理回路300により処理された信号はまた、ノイズ低減アルゴリズムを利用して処理することができる。いくつかの実施例において、ノイズ低減アルゴリズムは、フィルタリングアルゴリズム、スペクトル減算アルゴリズム、自己適応アルゴリズム、最小二乗平均誤差推定アルゴリズムなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
図4A、図4B及び図4Cは、本願のいくつかの実施例に係る例示的なローパスフィルタ回路の概略構成図である。図4Dは、図4A、図4B及び図4Cにおけるローパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図4Aに示すように、ローパスフィルタ回路400Aは、抵抗R9及びコンデンサC1で構成された第1のローパスフィルタと、増幅器U2Bとを含んでもよい。第1のローパスフィルタは、増幅器U2Bの入力端に接続することができる。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路400Aは、1次アクティブローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
図4Bに示すように、ローパスフィルタ回路400Aに対して、ローパスフィルタ回路400Bは、抵抗R1及びコンデンサC2で構成された第2のローパスフィルタをさらに含んでもよい。第1のローパスフィルタは、第2のローパスフィルタに直接接続することができる。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路400Bに示す、2段ローパスフィルタにより直接接続されて構成された2次ローパスフィルタ回路は、2次カスケードローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
図4Cに示すように、ローパスフィルタ回路400Aに対して、ローパスフィルタ回路400Cは、抵抗R3及びコンデンサC2で構成された第3のローパスフィルタ、増幅器U1B、抵抗R1及び抵抗R2をさらに含んでもよい。第3のローパスフィルタは、増幅器U2Bの出力端及び増幅器U1Bの入力端に接続することができる。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路400Cに示す、2つの1次アクティブローパスフィルタ回路により直接接続されて構成された2次ローパスフィルタ回路は、2次分散型ローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
図4Dに示すように、曲線a1は、1次アクティブローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路400A)の周波数応答曲線を示す。曲線a2は、2次カスケードローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路400B)の周波数応答曲線を示す。曲線a3は、2次分散型ローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路400C)の周波数応答曲線を示す。図4Dから分かるように、異なる構造のローパスフィルタ回路は、異なる周波数応答を有することができる。1次アクティブローパスフィルタ回路400A(曲線a1に対応する)は、15dB/10オクターブの減衰速度(100Hz~1kHz)に達することができ、2次カスケードローパスフィルタ回路400B(曲線a2に対応する)は、30dB/10オクターブの減衰速度(100Hz~1KHz)に達することができ、2次分散型ローパスフィルタ回路400C(曲線a3に対応する)は、34dB/10オクターブの減衰速度(100Hz~1KHz)に達することができる。
いくつかの実施例において、1KHzで同じ抑制効果を達成する場合、より多くの低周波信号(例えば、120Hz内の信号)を保持するために、高次(例えば、2次)フィルタ回路を優先して選択することができる。なお、2次カスケードローパスフィルタ回路と2次分散型ローパスフィルタ回路との間に区別が存在する原因は、2次カスケードローパスフィルタ回路の第2段が第1段に影響を与えることであると理解することができる。電流が第1段の抵抗を流れた後、次のノードから見ると、第1段のコンデンサと第2段の回路とが並列接続され、実際に総容量値が増加するため、2次カスケードローパスフィルタ回路の周波数応答遮断点が小さくなり、より多くの低周波信号を取り除く。
図5A及び図5Bは、本願のいくつかの実施例に係るローパスフィルタ回路の概略構成図である。図5Cは、図5A及び図5Bにおけるローパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図5A及び図5Bに示すように、ローパスフィルタ回路500A及びローパスフィルタ回路500Bは、いずれも2つのローパスフィルタ(例えば、抵抗R1及びコンデンサC8で構成されたローパスフィルタ、抵抗R2及びコンデンサC12で構成されたローパスフィルタ)及び差動増幅器U1を含んでもよい。ローパスフィルタ回路500Aとローパスフィルタ回路500Bとを対比すると、ローパスフィルタ回路500Bの差動増幅器U1の入力端がコンデンサC11(破線円の部分)と共にブリッジ回路構造を形成する(抵抗R1とコンデンサC8との間が第1のノードであり、抵抗R2とコンデンサC12との間が第2のノードであり、コンデンサC11の両端がそれぞれ第1のノードと第2のノードに接続される)という点で相違する。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路500Aは、1次アクティブローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。ローパスフィルタ回路500Bは、ブリッジローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。なお、ローパスフィルタ回路500Bの入力端信号に無線周波数信号が存在する場合、無線周波数信号は、コンデンサC11を通過して差動増幅器U1の2つの入力端に到達することにより、差動増幅器U1のコモンモード抑制能力により抑制することができるため、ブリッジローパスフィルタ回路はまた、無線周波数信号をさらに抑制することができる。また、抵抗R1、抵抗R2及びコンデンサC11は、1段ローパスフィルタを構成してもよく、フィルタの遷移帯域を狭くすることに役立つ。
図5Cに示すように、曲線b1は、1次アクティブローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路500A)の周波数応答曲線を示す。曲線b2は、ブリッジローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路500B)の周波数応答曲線を示す。図5Cから分かるように、差動増幅器U1の入力端にコンデンサC11を追加してブリッジ回路構造を形成することにより、ローパスフィルタ回路の高周波への抑制効果を向上させることができる。例えば、1KHzで、ローパスフィルタ回路500Aの周波数応答強度は、ローパスフィルタ回路500Bの周波数応答強度よりも6dB強い。なお、ブリッジ回路構造の原理は、追加のコンデンサ(すなわち、コンデンサC11)により、ある周波数の交流信号が1つの入力チャネルから該コンデンサを通過して別の入力チャネルに到達し、最後に差動増幅器U1に到達し、コモンモード抑制された後に減衰効果が達成され、該コンデンサの大きさを調整して、このコンデンサを通過可能な交流信号の周波数を制御できることであると理解することができる。
図6Aは、本願のいくつかの実施例に係るRCローパスフィルタ回路の概略構成図である。図6Bは、2次分散型ローパスフィルタ回路及び図6AにおけるRCローパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図6Aに示すように、RCローパスフィルタ回路600は、2次分散型RCローパスフィルタ回路を含んでもよく、2次分散型ローパスフィルタ回路(例えば、2次分散型ローパスフィルタ回路400C)と対比すると、2次分散型ローパスフィルタ回路のローパスフィルタ内のコンデンサが除去され、また、2次分散型ローパスフィルタ回路の帰還ネットワーク内の抵抗を、抵抗とコンデンサとが並列接続されたものに置き換え、すなわち、RC帰還ネットワークを構築するという点で相違する。例えば、図6Aに示すように、基準電位/グランドに接続されたコンデンサを抵抗R4の後に接続し、U2Aの出力端に抵抗を直列接続し、基準電位/グランドに接続されたコンデンサを接続し、RC帰還ネットワーク610及び620のコンデンサを除去して得られた回路は、2次分散型ローパスフィルタ回路である。いくつかの実施例において、2次分散型RCローパスフィルタ回路は、2次分散型RC増幅回路と呼ばれてもよい。
なお、コンデンサのインピーダンスが交流信号の周波数の変化に伴って変化するため、2次分散型RCローパスフィルタ回路のゲインは、信号の周波数の変化に伴って変化することができる。具体的には、図6Aにおける増幅器U2BのRC帰還ネットワーク620を例とすると、増幅器U2BのRC帰還ネットワーク620にコンデンサC7が存在するため、コンデンサのインピーダンスが交流信号の周波数に伴って変化する特性に基づいて、信号周波数の増大に伴って、コンデンサC7の分岐から増幅器U2Bの出力端に直接流れる電流信号が徐々に増加する。信号周波数が十分に大きい場合、抵抗R12の作用が弱められ、このとき、電流信号は、主にコンデンサC7の分岐から増幅器U2Bの出力端に直接流れ、最終的に回路のゲインが減衰しひいてはなくなることを引き起こす。したがって、抵抗R12及びコンデンサC7の値を調整することにより、増幅器U2Bの目標周波数帯域信号のゲインを調整することができる。同様に、抵抗R7及びコンデンサC3の値を調整することにより、増幅器U2Aの目標周波数帯域信号のゲインを調整することができる。
図6Bに示すように、曲線c1は、2次分散型ローパスフィルタ回路(例えば、ローパスフィルタ回路400C)の周波数応答曲線を示す。曲線c2は、2次分散型RCローパスフィルタ回路(すなわち、ローパスフィルタ回路600)の周波数応答曲線を示す。図6Bから分かるように、2次分散型RCローパスフィルタ回路(曲線c2に対応する)と2次分散型ローパスフィルタ回路(曲線c1に対応する)は、変化傾向が一致する周波数応答を有する。2次分散型RCローパスフィルタ回路と2次分散型ローパスフィルタ回路は、互換性がある。いくつかの実施例において、増幅器の数を追加的に増加させず、かつ高周波に対して高い抑制能力を発揮するために、好ましくは、2次分散型RCローパスフィルタ回路を選択することができる。
図7Aは、本願のいくつかの実施例に係る電圧制御ローパスフィルタ回路の概略構成図である。図7Bは、2次ローパスフィルタ回路及び図7Aにおける電圧制御ローパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図7Aに示すように、電圧制御ローパスフィルタ回路700は、2次カスケードローパスフィルタ回路400Bと類似する構造を有してもよい。両者を対比すると、電圧制御ローパスフィルタ回路700において、第1段ローパスフィルタのコンデンサ(すなわち、コンデンサC14)が増幅器の出力端に直接接続されて、電圧を出力する帰還ループを形成するという点で相違する。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路700は、電圧制御電圧源2次ローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
ある周波数の応答が大きな値になるように、電圧制御ローパスフィルタ回路700を設計することにより、電圧制御ローパスフィルタ回路700の周波数応答曲線が1つの凸ピークを含むことができる。図7Bに示すように、曲線d1は、2次カスケードローパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示す。曲線d2は、電圧制御電圧源2次ローパスフィルタ回路(すなわち、電圧制御ローパスフィルタ回路700)の周波数応答曲線を示す。
これは、周波数が低すぎる場合、図7AにおけるコンデンサC13及びC14がオープン状態にあることに相当し、コンデンサC14が帰還の役割を果たさないからである。周波数が徐々に高くなると、コンデンサC14の帰還役割を徐々に有効にすることができる。しかしながら、周波数が特に高い場合、コンデンサC13は、入力端信号及び帰還信号をいずれも仮想グランドに大量に導入することにより、出力が低下する。したがって、異なるコンデンサC13及びC14の値を制御して、帰還を設計し、周波数が高い信号を保持することができる。いくつかの実施例において、コンデンサC13及びC14の具体的な値の定量計算は、伝達関数に依存する。
図7AにおけるR17=R18=R、C13=C14=Cを設定し、入力端信号をUiとし、出力信号をUoとし、開ループゲイン(すなわち、低周波ゲイン)をAop(s)=1+R16/R10とし、実際ゲインをA(s)=Uo/Uiとする。なお、ここで値が同じのコンデンサC13とC14を使用するが、実際には、異なる値を使用してより多くの設計空間を提供することができる。
A点の電流方程式を方程式(1)に示す。
B点の電流方程式を方程式(2)に示す。
また、増幅器U2Cの負入力端は、方程式(3)に示す関係を有する。
以上の3つの方程式を連立して、式(4)に示す伝達関数を得ることができる。
以上の式中、s=jwである。f0=1/(2πRC)を設定する。したがって、ゲインA又は開ループゲインAopは、いずれもsに関する式であり、回路の図7AにおけるAop(s)は、抵抗の比率であるが、コンデンサを使用してトランスインピーダンスバンドパスを設計することにより、回路にさらなる周波数応答設計を行うことができる。
w=2πfであるため、f=f0であれば、s=j/RCであり、f=f0である場合、ゲインは、式(5)に示すとおりである。
ゲインの大きさは、Aop(s)に直接関連する。例えば、開ループゲインAop(s)=2.9である場合、f=f0であれば、ゲインA=29である。開ループゲインAop(s)<2である場合、ゲインAが開ループゲインよりも小さく、凸型周波数応答曲線が得られない。本願のいくつかの実施例において、f0=100Hz、開ループゲインAop(s)=2.9を設計することができ、f0でのゲインが開ループゲイン(低周波ゲイン)よりも20dB大きいという効果を達成する。100Hzと1KHzとの間で60dB/10オクターブの効果を達成する。
図8Aは、本願のいくつかの実施例に係る例示的なローパスフィルタ回路の概略構成図である。図8Bは、図8Aにおけるローパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図8Aに示すように、ローパスフィルタ回路800は、電圧制御ローパスフィルタ回路810、ブリッジローパスフィルタ回路820及び4次ローパスフィルタ回路830を含んでもよい。いくつかの実施例において、ローパスフィルタ回路800は、閾値型ローパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。いくつかの実施例において、4次ローパスフィルタ回路830は、2段増幅器(例えば、増幅器U2A及びU2B)により実現することができる。具体的には、4次ローパスフィルタ回路830は、2次分散型ローパスフィルタ回路及び2次RCローパスフィルタ回路により実現することができる。
図8Bに示すように、曲線e1は、電圧制御ローパスフィルタ回路810の周波数応答曲線を示す。曲線e2は、ブリッジローパスフィルタ回路820と4次ローパスフィルタ回路830とが直列接続された回路の周波数応答曲線を示す。曲線e3は、ローパスフィルタ回路800の周波数応答曲線を示す。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路810のゲイン及び周波数応答ピークを調整することにより、周波数応答ピーク812を含む曲線e1のような曲線を得ることができる。曲線e1に対応する回路(すなわち、電圧制御ローパスフィルタ回路810)と曲線e2に対応する回路(すなわち、ブリッジローパスフィルタ回路820と4次ローパスフィルタ回路830とが直列接続された回路)とを組み合わせれば、低周波信号を十分に保持する閾値型ローパスフィルタ回路(曲線e3に対応する)を得ることができる。図8Bから分かるように、ブリッジローパスフィルタ回路820と4次ローパスフィルタ回路830が直列接続された回路(曲線e2に対応する)の200Hzでの100Hzの抑制能力は、20dBであり、閾値型ローパスフィルタ回路800(曲線e3に対応する)の200Hzでの100Hzの抑制能力は、約50dBであり、抑制能力が31.6倍向上することに相当する。
図9A~図9Bは、本願のいくつかの実施例に係る例示的なハイパスフィルタ回路の概略構成図である。図9Cは、図9A~図9Bにおけるハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線図である。
図9Aに示すように、ハイパスフィルタ回路900Aは、抵抗R4及びコンデンサC1で構成されたハイパスフィルタ910と、増幅器U2Aとを含んでもよい。第1のハイパスフィルタ910は、増幅器U2Aの入力端に接続されてもよい。いくつかの実施例において、第1のハイパスフィルタ910は、信号経路に位置してもよい。いくつかの実施例において、信号経路に位置するハイパスフィルタを1つ含むハイパスフィルタ回路900Aは、1次主路ハイパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
図9Bに示すように、ハイパスフィルタ回路900Bの構造は、ハイパスフィルタ回路900Aと類似してもよい。両者を対比すると、ハイパスフィルタ回路900Bにおけるハイパスフィルタ920が信号経路に位置しないという点で相違する。いくつかの実施例において、信号経路に位置しないハイパスフィルタを1つ含むハイパスフィルタ回路900Bは、1次バイパスハイパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
なお、ローパスフィルタ回路と類似し、本明細書におけるハイパスフィルタ回路は、2次、3次ハイパスフィルタ回路又はそれ以上の高次のハイパスフィルタ回路、例えば、2次カスケード主路ハイパスフィルタ回路又は2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路をさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、高次ハイパスフィルタ回路は、少なくとも1つの1次主路ハイパスフィルタ回路又は少なくとも1つのバイパスハイパスフィルタ回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、少なくとも1つの1次主路ハイパスフィルタ回路及び少なくとも1つのバイパスハイパスフィルタ回路を含む場合、高次混合ハイパスフィルタ回路と呼ばれてもよい。
図9Cに示すように、曲線f1は、第1の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示す。曲線f2は、第1の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示す。曲線f3は、第2の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示し、第2の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路のパラメータは、第1の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路のパラメータと異なる。曲線f4は、2次分散型混合ハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示す。曲線f5は、第2の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路の周波数応答曲線を示し、第2の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路のパラメータは、第1の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路のパラメータと異なる。図9Cから分かるように、異なる構造及び/又はパラメータのハイパスフィルタ回路は、異なる周波数応答を有してもよい。第1の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路(曲線f1に対応する)は、超低周波信号(例えば、1Hz内の信号)への抑制効果が高いが、低周波信号(例えば、1Hzよりも高い信号)への抑制効果が限られる。第1の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路(曲線f2に対応する)及び第2の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路(曲線f3に対応する)の低周波信号への抑制効果が限られる。2次分散型混合ハイパスフィルタ回路(曲線f4に対応する)は、超低周波信号に対して高い抑制効果を有する。例えば、2次分散型混合ハイパスフィルタ回路の1Hz内の信号の抑制は、第1の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路(曲線f2に対応する)及び第2の2次分散型バイパスハイパスフィルタ回路(曲線f3に対応する)よりも強い。また、2次分散型混合ハイパスフィルタ回路(曲線f4に対応する)は、5Hz内の信号に対して強い抑制能力を有する(第1の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路(曲線f1に対応する)及び第2の2次分散型主路ハイパスフィルタ回路(曲線f5に対応する)よりも強い)。
なお、上記各回路に関する説明は、例示的かつ説明的なものに過ぎず、本願の適用範囲を限定するものではない。当業者であれば、本願の指導下で、回路に対して様々な修正及び変更を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変更は、依然として本願の範囲内にある。いくつかの実施例において、各例示的な回路は、増幅器をさらに含むため、上記各例示的な回路は、信号に対して対応する処理を行う以外、信号に対して増幅処理を行うことができる。例えば、ローパスフィルタ回路400Aは、信号に対してローパスフィルタ処理を行う以外に、フィルタされた信号を増幅することができる。したがって、ローパスフィルタ回路400Aは、ローパスフィルタ増幅回路と呼ばれてもよい。また、ローパスフィルタ増幅回路における増幅器がRC帰還ネットワークを含むと、該ローパスフィルタ増幅回路は、またRCローパスフィルタ増幅回路と呼ばれてもよい。同様に、例えば、ハイパスフィルタ回路900Aは、信号をハイパスフィルタする以外に、フィルタされた信号を増幅することができる。したがって、ハイパスフィルタ回路900Aは、ハイパスフィルタ増幅回路と呼ばれてもよい。また、ハイパスフィルタ増幅回路における増幅器がRC帰還ネットワークを含むと、該ハイパスフィルタ増幅回路は、またRCハイパスフィルタ増幅回路と呼ばれてもよい。いくつかの実施例において、各増幅器の信号増幅倍率は、同じであっても異なってもよい。例えば、増幅器の信号増幅倍率は、2倍、4倍、10倍、20倍、100倍、300倍、500倍、1000倍などであってもよい。
図10Aは、本願のいくつかの実施例に係る例示的な信号処理回路の回路アーキテクチャ概略図である。図10Bは、図10Aにおける信号処理回路の周波数応答曲線である。図10Aに示すように、信号処理回路1000は、第1の処理回路1010及び第2の処理回路1020を含んでもよい。第2の処理回路1020は、第1の処理回路1010に直接接続されてもよい。
第1の処理回路1010は、ブリッジローパスフィルタ回路1012、差動増幅器U1及びハイパスフィルタ1014を含んでもよい。いくつかの実施例において、ブリッジローパスフィルタ回路1012は、差動増幅器U1の入力端に接続されてもよい。ハイパスフィルタ1014は、差動増幅器U1の出力端に接続されてもよい。
第1の処理回路1010は、初期信号(例えば、電極により収集された初期信号)におけるノイズ信号を減衰し、初期信号における目標信号を増幅し、第1の処理信号を出力することができる。具体的には、ブリッジローパスフィルタ回路1012は、初期信号にローパスフィルタ処理を行うことができる。例えば、ブリッジローパスフィルタ回路1012の上限遮断周波数は、100Hz~1000Hzの周波数範囲であってもよい。また例えば、ブリッジローパスフィルタ回路1012の上限遮断周波数は、140Hzであってもよい。ブリッジローパスフィルタ回路1012により処理された信号は、さらに差動増幅器U1により処理することができる。例えば、差動増幅器U1は、フィルタ処理後の信号におけるコモンモード信号(例えば、電源周波数信号)を抑制することができる。また例えば、差動増幅器U1は、フィルタ処理後の信号に対して増幅処理を行うことができる。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、10倍以下であってもよい。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、7倍以下であってもよい。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、5倍以下であってもよい。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、4倍以下であってもよい。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、3倍以下であってもよい。いくつかの実施例において、差動増幅器U1の信号増幅倍率は、2倍以下であってもよい。図10Aの信号処理回路において、第1の処理回路1010は1つの増幅器(すなわち、差動増幅器U1)のみを含むため、差動増幅器U1の増幅倍率は、第1の処理回路1010の第1の増幅倍率と呼ばれる。
ハイパスフィルタ1014は、差動増幅器U1により処理された信号に対してハイパスフィルタ処理を行うことができる。例えば、ハイパスフィルタ1014の下限遮断周波数は、5Hz~200Hzの周波数範囲であってもよい。また例えば、ハイパスフィルタ1014の上限遮断周波数は、20Hzであってもよい。図10Aにおいて、ハイパスフィルタ1014により処理された信号は、第1の処理信号である。
第2の処理回路1020は、第1の処理信号に対して増幅処理を行うことができる。いくつかの実施例において、第2の処理回路1020は、増幅回路1022、負帰還回路1024及びフォロア1026を含んでもよい。いくつかの実施例において、増幅回路1022は、RC帰還ネットワーク(例えば、図6Aにおいて、抵抗R7及びコンデンサC3で構成される)を含んでもよく(すなわち、増幅回路1022は、RC増幅回路と呼ばれてもよい)、第2の処理回路1020の上記第1の処理信号のゲイン倍率は、第1の処理信号の周波数の変化に伴って変化してもよい。第2の処理回路1020は、第1の処理信号に対して第2の倍率の増幅処理を行ってもよい。いくつかの実施例において、第2の処理回路1020は、複数の増幅器を含み、第2の増幅倍率は、複数の増幅器の総増幅倍率であってもよい。いくつかの実施例において、第2の増幅倍率は、第1の増幅倍率よりも大きくてもよい。例えば、第2の増幅倍率は、30倍、50倍、100倍、200倍、500倍などよりも大きくてもよい。負帰還回路1024は、スライド抵抗器R5を利用して広範囲のゲイン(すなわち、増幅倍率)の調整を実現することができる。例えば、ゲインの0~Aのゲイン変化を実現することができ、Aは、増幅器1022のゲインである。いくつかの実施例において、スライド抵抗器R5は、分圧抵抗器と呼ばれてもよい。フォロア1026は、出力端による信号処理回路1000への影響を遮断することができる。
図10Bに示すように、信号処理回路1000の総ゲインが高い場合、信号処理回路1000は、200Hz~400Hzの範囲の信号を処理する時に飽和しやすく、高周波信号の抑制が不十分である。いくつかの実施例において、増幅回路1022におけるRC帰還ネットワークの抵抗値及び容量値を調整することにより、信号処理回路1000の周波数応答(すなわち、バンドパス効果)を最適化することができる。例えば、RC帰還ネットワークにおける抵抗を2倍拡大し、コンデンサの値を2倍縮小することができる。いくつかの実施例において、信号処理回路1000におけるハイパスフィルタ1014の周波数応答を最適化するために、ハイパスフィルタ1014における抵抗及びコンデンサの値を非比率的に調整し、コンデンサの影響を拡大してもよい(例えば、コンデンサの値のみを増加させる)が、このとき、非目標周波数帯域の信号もゲインが加えられる。
いくつかの実施例において、回路の次数を増やすと、回路の周波数応答の急峻性を向上させることができる(すなわち、目標周波数帯域のみの信号に大きなゲインを加え、非目標周波数帯域の信号を抑制する)ため、信号処理回路1000の周波数応答の急峻性を向上させるために、信号処理回路1000を基に、より高次の信号処理回路を設計することができる。具体的な説明について、図11及びその説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。
図11は、本願のいくつかの実施例に係る例示的な信号処理回路の回路アーキテクチャ概略図である。図11に示すように、信号処理回路1100は、信号処理回路1000と同じである第1の処理回路1010を含んでもよい。信号処理回路1100は、第2の処理回路1120をさらに含んでもよい。
第2の処理回路1120は、増幅回路1122、RCハイパスフィルタ増幅回路1124、負帰還回路1126及びフォロア1128を含んでもよい。回路アーキテクチャでは、信号処理回路1100における第2の処理回路1120は、信号処理回路1000における第2の処理回路1020に比べて、RCハイパスフィルタ増幅回路1124をさらに含んでもよく、RCハイパスフィルタ増幅回路1124は、ハイパスフィルタを含んでもよいため、信号に対してハイパスフィルタの役割を果たす。RCハイパスフィルタ増幅回路1124は、コンデンサ及び抵抗が並列接続され、増幅器の入力端と出力端との間に設置されたRC帰還ネットワークをさらに含んでもよい。いくつかの実施例において、信号処理回路1100は、2次フィルタ筋電処理回路と呼ばれてもよい。さらに、第2の処理回路1020に比べて、第2の処理回路1120において、第2の処理回路1020におけるスライド抵抗器R5は、抵抗R5及びR6に置き換えられる。
いくつかの実施例において、周波数応答を最適化する(例えば、1Hz、50Hzの抑制がより強く、周波数応答ピークを500Hz内に保持し、400~600倍のゲインがある)ために、増幅回路1122のパラメータを調整して第2の処理回路1120の信号のゲインを変更することができる。例えば、抵抗R7及びコンデンサC8を同じ比率で減少させることができる。
図12Aは、本願のいくつかの実施例に係る例示的な信号処理回路の回路アーキテクチャ概略図である。図12Bは、図12Aにおける信号処理回路の周波数応答ピークが80Hzである場合の周波数応答曲線である。
図12Aに示すように、信号処理回路1200Aは、第1の処理回路1210及び第2の処理回路1220を含んでもよい。第2の処理回路1220は、第1の処理回路1210に直接接続されてもよい。
いくつかの実施例において、第1の処理回路1210は、ブリッジローパスフィルタ回路1212、差動増幅器U1及びノッチ回路1214を含んでもよい。ブリッジローパスフィルタ回路1212及び差動増幅器U1は、信号処理回路1000におけるブリッジローパスフィルタ回路1012及び差動増幅器U1の構造と同じであってもよい。ノッチ回路1214は、ツインTアクティブ型ノッチ回路を含んでもよい。いくつかの実施例において、ノッチ回路1214のノッチ点周波数は、電源周波数信号の周波数(例えば、50Hz)に設定されてもよい。いくつかの実施例において、ノッチ回路1214は、カスケードノッチ回路をさらに含んでもよい。さらに、ノッチ回路1214は、多段カスケードノッチ回路を含んでもよい。多段カスケードノッチ回路における各段カスケードノッチ回路のノッチ点周波数は、それぞれ50Hz、100Hz、150Hz、250Hzなどに設定されてもよい。
第2の処理回路1220は、RCハイパスフィルタ増幅回路1222、RCローパスフィルタ増幅回路1224、電圧制御ローパスフィルタ回路1226、負帰還回路1228及びフォロア1229を含んでもよい。RCハイパスフィルタ増幅回路1222、RCローパスフィルタ増幅回路1224、電圧制御ローパスフィルタ回路1226、フォロア1229は、順に直列接続されてもよい。RCハイパスフィルタ増幅回路1222は、信号に対してハイパスフィルタ及び増幅処理を行うことができる。RCローパスフィルタ増幅回路1224は、信号に対してローパスフィルタ及び増幅処理を行うことができる。RCハイパスフィルタ増幅回路1222における増幅器とRCローパスフィルタ増幅回路1224における増幅器とは、信号増幅能力が同じであっても異なってもよい。いくつかの実施例において、増幅器の信号増幅倍率は、10倍よりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、増幅器の信号増幅倍率は、30倍よりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、増幅器の信号増幅倍率は、100倍よりも大きくてもよい。いくつかの実施例において、増幅器の信号増幅倍率は、500倍よりも大きくてもよい。電圧制御ローパスフィルタ回路1226は、ブリッジローパスフィルタ回路1212及び/又はRCローパスフィルタ増幅回路1224と結合してブリッジローパスフィルタ回路1212及び/又はRCローパスフィルタ増幅回路1224のその上限遮断周波数の付近での減衰を補償し、通過帯域をより平坦にすることができる。第2の処理回路1220において、抵抗R5及び抵抗R6は、分圧抵抗と呼ばれてもよい。分圧抵抗の抵抗値を調整することにより、信号処理回路1200Aの周波数応答を調整することができる。例えば、分圧抵抗の抵抗値を増大させることにより、信号の飽和(特にノイズ信号の飽和)による目標信号の損失を防止することができる。
図12Bに示すように、曲線g0は、従来の信号処理製品の周波数応答曲線を示す。曲線g1は、分圧抵抗が第1の抵抗値である場合の信号処理回路1200Aの周波数応答曲線を示し、曲線g2は、分圧抵抗が第2の抵抗値である場合の信号処理回路1200Aの周波数応答曲線を示し、第2の抵抗値は、第1の抵抗値よりも大きい。図12Bから分かるように、電源周波数信号(50Hz)のノッチ回路1214が存在するため、曲線g1及び曲線g2は、50Hzで凹みが存在し、すなわち、電源周波数信号が大幅に抑制される。信号処理回路1200Aの周波数応答ピークが80Hzに設定される場合、従来の信号処理製品に比べて、信号処理回路1200Aは、より少ないノイズ信号を含み、高周波数範囲の信号が効果的に抑制される。
いくつかの実施例において、電源周波数信号、電源周波数高調波信号、MAなどを優先して処理してから、大きなゲインを加えるという原則に基づいて、信号処理回路1200Aを図12Cに示すように調整することができる。
図12Cは、本願のいくつかの実施例に係る例示的な信号処理回路の回路アーキテクチャ概略図である。図12Dは、図12Cにおける信号処理回路の周波数応答ピークが80Hzである場合の周波数応答曲線である。図12Cに示すように、第2の処理回路1220における電圧制御ローパスフィルタ回路1226は、RCハイパスフィルタ増幅回路1222の前に接続されてもよく、RCローパスフィルタ増幅回路1224は、負帰還回路1228に直接接続されてもよい。いくつかの実施例において、電圧制御ローパスフィルタ回路1226がノッチ回路1214の直後に設置される場合、電圧制御ローパスフィルタ回路1226も第1の処理回路に設置されると見なすことができる。
図12Dに示すように、曲線h1は、分圧抵抗R5=R6=100Ωである場合の信号処理回路1200Cの周波数応答曲線を示す。曲線h2は、分圧抵抗R5=R6=1kΩである場合の信号処理回路1200Cの周波数応答曲線を示す。図12Dから分かるように、分圧抵抗R5及びR6の抵抗値が上昇する場合(例えば、100Ωから1kΩに上昇する場合)、信号処理回路1200Cの周波数応答ピークの強度を低下させ、また、信号処理回路1200Cの周波数応答ピークを高周波に移動させることができる。
図13は、本願のいくつかの実施例に係る、異なる時間で測定された信号処理回路の周波数応答曲線とシミュレーション周波数応答曲線との比較図である。いくつかの実施例において、本願の実施例における信号処理回路の安定性を測定するために、筋電信号を収集する時に、収集回路における1つの電極を半分持ち上げる(すなわち、電極が半脱落する)か又は全部持ち上げる(すなわち、電極が完全に脱落する)。
図13に示すように、時間1曲線、時間2曲線は、異なる時間、異なる電極脱落条件で測定されたものである。時間1曲線を取得する過程において、信号収集電極を半分持ち上げてもよく、時間2曲線を取得する過程において、電極を持ち上げなくてもよい。図13から分かるように、同一の信号処理回路を利用し、異なる時間(例えば、時間1及び時間2)、異なる条件(電極半脱落及び未脱落)で測定した該信号処理回路の周波数応答曲線は、一致性が高く、シミュレーション信号との差異が小さく、信号飽和の問題が発生しない。したがって、本願の実施例における信号処理回路は、安定性が高く、正確性が高く、測定過程における大きな程度の電極脱落の問題に対処することができる。
図14は、本願のいくつかの実施例に係る信号処理回路を利用して二頭筋曲げ試験を行う時に収集された筋電信号である。図14は、上から下へそれぞれ上腕二頭筋、僧帽筋及び大胸筋に対して収集された信号データを示す。二頭筋曲げ試験を行う過程において、受験者の動作は、順に2回の正常な二頭筋曲げ動作、2回の肩すくめ動作及び2回の胸挟み動作であってもよい。図14から分かるように、信号処理回路により処理された信号は、信号雑音比が高く(信号雑音比が500レベルに達することができる)、電源周波数及びその高調波が大幅に抑制され、筋電信号成分が簡単になる(主に目標周波数帯域の信号を含む)。したがって、本願の実施例における信号処理回路は、二頭筋曲げ運動中の筋電信号の高品質収集をスムーズに完了することができる。
本願の実施例がもたらす有益な効果は、(1)~(8)を含むが、これらに限定されない。(1)時分割多重化の方法を用いることにより、複数の信号源の収集及び処理を保証する場合、スペースコストを省き、ハードウェア要求を低減するという目的を達成することができ、(2)複数の入力チャネルが同時に信号を有する場合、各入力チャネルの間のクロストークを低減することができ、(3)完全再構成型ポリシーは、取得されたサンプリングデータに基づいて、対応するマルチパスの目標信号を完全に再現することができ、(4)強度特徴付け型ポリシーでは、取得されたサンプリングデータに基づいて、目標信号の強度情報及び一部の周波数情報を取得することができ、(5)小ゲイン、高精度ADC、ベースラインのプログラム制御、及びハイパスフィルタ回路の追加の方法により、出現する可能性のあるベースラインドリフトの問題を解決し、(6)電源周波数信号及び電源周波数高調波信号などの強度が大きいノイズ信号を処理してから、大きなゲインを加えることにより、信号の過飽和による目標信号の損失を防止することができ、(7)回路の周波数応答ピークを電源周波数信号の周波数から離れた位置に設定することにより、電源周波数信号をさらに抑制することができ、(8)帰還増幅回路における帰還ネットワークに、抵抗と並列接続されたコンデンサを追加することにより、帰還増幅回路の信号のゲインが周波数の変化に伴って変化することができる。
なお、実施例によって、達成可能な有益な効果が異なるが、異なる実施例において、達成可能な有益な効果は、以上のいずれかの1種又は複数種の組み合わせであってもよく、他の任意の達成可能な有益な効果であってもよい。
上記で基本概念を説明してきたが、当業者にとっては、上記発明の開示は、単なる例として提示されているものに過ぎず、本願を限定するものではないことは明らかである。本明細書において明確に記載されていないが、当業者は、本願に対して様々な変更、改良及び修正を行うことができる。これらの変更、改良及び修正は、本願によって示唆されることが意図されているため、本願の例示的な実施例の精神及び範囲内にある。
さらに、本願の実施例を説明するために、本願において特定の用語が使用されている。例えば、「1つの実施例」、「一実施例」、及び/又は「いくつかの実施例」は、本願の少なくとも1つの実施例に関連した特定の特徴、構造又は特性を意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「一実施例」又は「1つの実施例」又は「1つの代替的な実施例」の2つ以上の言及は、必ずしもすべてが同一の実施例を指すとは限らないことを強調し、理解されたい。また、本願の1つ以上の実施例における特定の特徴、構造、又は特性は、適切に組み合わせられてもよい。
また、当業者には理解されるように、本願の各態様は、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製品又は物質の組み合わせ、又はそれらへの任意の新規かつ有用な改善を含む、いくつかの特許可能なクラス又はコンテキストで、例示及び説明され得る。よって、本願の各態様は、完全にハードウェアによって実行されてもよく、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実行されてもよく、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって実行されてもよい。以上のハードウェア又はソフトウェアは、いずれも「データブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「アセンブリ」又は「システム」と呼ばれてもよい。また、本願の各態様は、コンピュータ可読プログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取ることができる。
また、特許請求の範囲に明確に記載されていない限り、本願の処理要素又はシーケンスの列挙した順序、英数字の使用、又は他の名称の使用は、本願の手順及び方法の順序を限定するものではない。上記開示において、発明の様々な有用な実施例であると現在考えられるものを様々な例を通して説明しているが、そのような詳細は、単に説明のためのものであり、添付の特許請求の範囲は、開示される実施例に限定されないが、逆に、本願の実施例の趣旨及び範囲内にあるすべての修正及び等価な組み合わせをカバーするように意図されることが理解されたい。例えば、上述したシステムアセンブリは、ハードウェアデバイスにより実装されてもよいが、ソフトウェアのみのソリューション、例えば、既存のサーバ又はモバイルデバイスに説明されたシステムをインストールすることにより実装されてもよい。
同様に、本願の実施例の前述の説明では、本願の開示を簡略化して、1つ以上の発明の実施例への理解を助ける目的で、様々な特徴が1つの実施例、図面又はその説明にまとめられることがあることを理解されたい。しかしながら、このような開示方法は、特許請求される主題が各請求項で列挙されるよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈すべきではない。実際に、実施例の特徴は、上記開示された単一の実施例のすべての特徴よりも少ない場合がある。
いくつかの実施例において、成分及び属性の数を説明する数字が使用されており、このような実施例を説明するための数字は、いくつかの例において修飾語「約」、「ほぼ」又は「概ね」によって修飾されるものであることを理解されたい。特に明記しない限り、「約」、「ほぼ」又は「概ね」は、上記数字が±20%の変動が許容されることを示す。よって、いくつかの実施例において、明細書及び特許請求の範囲において使用されている数値パラメータは、いずれも個別の実施例に必要な特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施例において、数値パラメータについては、規定された有効桁数を考慮すると共に、通常の丸め手法を適用するべきである。本願のいくつかの実施例において、その範囲を決定するための数値範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体的な実施例では、このような数値は、可能な限り正確に設定される。
本願において参照されているすべての特許、特許出願、公開特許公報、及び、論文、書籍、仕様書、刊行物、文書などの他の資料は、本願の内容と一致しないか又は矛盾する出願経過文書、及び(現在又は後に本願に関連する)本願の請求項の最も広い範囲に関して限定的な影響を有し得る文書を除いて、その全体が参照により本願に組み込まれる。なお、本願の添付資料における説明、定義、及び/又は用語の使用が本願に記載の内容と一致しないか又は矛盾する場合、本願における説明、定義、及び/又は用語の使用を優先するものとする。
最後に、本願に記載の実施例は、単に本願の実施例の原理を説明するものであることを理解されたい。他の変形例も本願の範囲内にある可能性がある。したがって、限定するものではなく、例として、本願の実施例の代替構成は、本願の教示と一致するように見なされてもよい。よって、本願の実施例は、本願において明確に紹介して説明された実施例に限定されない。