JP7600480B2 - 害虫駆除装置 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献2,3で提案されているものにあっては、害虫を忌避することはできても、当該害虫を駆除することは困難である。害虫がテープ上を通過しただけで当該害虫を駆除できるほどの毒性の強い薬液を用いることは、環境への影響等から望ましくなく、一方、毒性の弱い薬液を用いると、害虫がテープ上を通過しただけでは、当該害虫が薬液に接触する時間が短く、忌避することはできても駆除することはできないからである。
しかし、害虫も様々な大きさを有しており、小さいものから大きいものまでカバーする迷路を構築することは困難である。また、帯状部材が巻き付けられる樹木表面の凹凸が大きい場合には、害虫をうまく迷路内に導くことができないという課題もあった。
(1)長手方向に延びる保水部材を内蔵する帯状部材と、薬液を貯留する薬液容器と、前記薬液容器内の前記薬液を吸い上げて前記保水部材に供給する薬液供給部材と、を備え、前記帯状部材は、前記保水部材からの前記薬液が浸透しない裏側の不浸透部材と、前記保水部材からの前記薬液が浸透する表側の浸透部材と、の2種類の部材からなることを特徴とする。
すなわち、上記(1)の構成によれば、薬液容器から継続的に薬液が供給される保水部材を内蔵する帯状部材を備え、かつ、帯状部材が、保水部材からの薬液が浸透しない裏側の不浸透部材と、保水部材からの薬液が浸透する表側の浸透部材と、の2種類の部材からなることにより、浸透部材に浸透した薬液の濃度が雨などによって薄められても、保水部材からの薬液を、裏側に逃がすことなく浸透部材に確実に補充浸透させて元の濃度に戻すことができる。また、浸透部材が風で乾燥しても、同様に、保水部材からの薬液を浸透部材に確実に補充浸透させることができる。さらに、薬液として、害虫を駆除する駆除薬液を用い、浸透部材を、例えば、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有するものとすることにより、帯状部材の上を通る害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができる。このため、帯状部材の上を通る害虫を確実に駆除することができる。また、このように、害虫は帯状部材の上を通るだけであるため、害虫の大きさの小さいものから大きいものまでカバーすることができるとともに、いかなる場所にも設置することができる。
したがって、上記(1)の構成によれば、設置する場所や害虫の大きさに関わらず、簡便に長期間安定して確実に害虫駆除を行うことを可能にする害虫駆除装置を提供することができる。
すなわち、上記(3)の構成によれば、駆除薬液が浸透する浸透部材が、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有することにより、害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができる。このため、害虫を忌避するだけでなく完全に駆除することが可能となる。そして、このように害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができるため、毒性の強い薬液を用いなくても害虫を駆除することが可能となる。
また、誘引薬液が浸透する浸透部材が、害虫がスムーズに通れるようにした表面を有することにより、誘引薬液に釣られて近寄ってきた害虫をスムーズに、駆除薬液が浸透した浸透部材に移動させることができる。
まず、本発明の一実施形態における害虫駆除装置(害虫駆除ベルト)の構成について、図1,図2を参照しながら説明する。
第1の薬液供給部材4aは、一端が第1の保水部材2aに接続され、他端部が第1の薬液容器3a内に導入されている。また、第2の薬液供給部材4bは、一端が第2の保水部材2bに接続され、他端部が第2の薬液容器3b内に導入されている。なお、帯状部材2の、第1及び第2の薬液供給部材4a,4bが存しない側の端部は、閉じられている。
より具体的には、帯状部材2は、第1及び第2の2本の保水部材2a,2bが載置固定される薬液不浸透性のベース部材(不浸透部材)2eと、帯状部材2の幅方向に所定の間隔を空けた状態でそれぞれ保水部材2a,2bを覆うように配置固定される第1及び第2の浸透部材2c,2dと、により構成されている。これにより、隣り合う第1及び第2の2本の保水部材2a,2bの間は、表側、裏側ともに不浸透部材で構成された状態となっている。
なお、帯状部材2の表面に、第1及び第2の浸透部材2c,2dの対向する縁部に重なるようにして帯状部材2の長手方向に延びる不浸透部材をさらに配置固定するようにしてもよい。
すなわち、かかる構成によれば、第1及び第2の薬液容器3a,3bからそれぞれ継続的に薬液が供給される第1及び第2の保水部材2a,2bを内蔵する帯状部材2を備え、かつ、帯状部材2が、第1及び第2の保水部材2a,2bからの薬液が浸透しない裏側の不浸透部材2eと、第1及び第2の保水部材2a,2bからの薬液がそれぞれ浸透する、帯状部材2の長手方向に延びる表側の第1及び第2の浸透部材2c,2dと、の2種類の部材からなっていることにより、第1及び第2の浸透部材2c,2dに浸透した薬液の濃度が雨などによって薄められても、第1及び第2の保水部材2a,2bからの薬液を、裏側に逃がすことなく第1及び第2の浸透部材2c,2dに確実に補充浸透させて元の濃度に戻すことができる。また、第1及び第2の浸透部材2c,2dが風で乾燥しても、同様に、第1及び第2の保水部材2a,2bからの薬液を第1及び第2の浸透部材2c,2dに確実に補充浸透させることができる。さらに、駆除薬液が浸透する第1の浸透部材2cを、例えば、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有するものとすることにより、帯状部材2の上を通る害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができる。このため、帯状部材2の上を通る害虫を確実に駆除することができる。また、このように、害虫は帯状部材2の上を通るだけであるため、害虫の大きさの小さいものから大きいものまでカバーすることができるとともに、いかなる場所にも設置することができる。
したがって、かかる構成によれば、設置する場所や害虫の大きさに関わらず、簡便に長期間安定して確実に害虫駆除を行うことを可能にする害虫駆除装置1を提供することができる。
浸透部材に浸透する薬液が害虫を駆除する駆除薬液である場合には、当該浸透部材は、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有する。本実施形態においては、第1の浸透部材2cが、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有している。
かかる構成によれば、害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができるため、害虫を忌避するだけでなく完全に駆除することが可能となる。そして、このように害虫を駆除薬液に長時間接触させておくことができるため、毒性の強い薬液を用いなくても害虫を駆除することが可能となる。
かかる構成によれば、誘引薬液に釣られて近寄ってきた害虫をスムーズに、駆除薬液が浸透した第1の浸透部材2cに移動させることができる。
第1及び第2の保水部材2a,2bとしては、例えば、布、紙、ゲル、スポンジ等を用いることができる。
第1及び第2の薬液供給部材4a,4bとしても、例えば、布、紙、ゲル、スポンジ等を用いることができる。第1及び第2の薬液供給部材4a,4bは、それぞれ、第1及び第2の保水部材2a,2bと一体形成されていてもよい。
本発明者は、第1及び第2の薬液供給部材4a,4b、第1及び第2の保水部材2a,2b、第1及び第2の浸透部材2c,2dに「包帯」を用いた害虫駆除装置1を作製し、後述するような態様で使用してみたところ、良好な結果が得られた。このことから、これらの部材の材質としては、目が詰まっているものよりも、ある程度目の粗いものの方が望ましいと考えられる。
第1及び第2のカバー5a,5bとしては、例えば、ビニール、プラスチック等を用いることができる。
なお、第1及び第2の薬液容器3a,3bは、一続きのものとして形成されており、帯状部材2とは別に樹木等に取り付けられる(図3を参照)。
次に、以上のように構成された害虫駆除装置1の使用態様について、図3をも参照しながら説明する。
次いで、第1の薬液供給部材4aの他端部を第1の薬液容器3aに導入し、第2の薬液供給部材4bの他端部を第2の薬液容器3bに導入する(図3の状態)。すると、第1の薬液供給部材4aの毛細管現象により、第1の薬液容器3a内の駆除薬液19aが吸い上げられて、第1の保水部材2aに供給される。また、第2の薬液供給部材4bの毛細管現象により、第2の薬液容器3b内の誘引薬液19bが吸い上げられて、第2の保水部材2bに供給される。第1の保水部材2aに供給された駆除薬液19aは、第1の浸透部材2cに浸透し、当該第1の浸透部材2cの全体に行き渡る。また、第2の保水部材2bに供給された誘引薬液19bは、第2の浸透部材2dに浸透し、当該第2の浸透部材2dの全体に行き渡る。これで、果樹の生育に害を加える害虫の駆除の準備が完了する。
第1及び第2の薬液供給部材4aのうち、第1及び第2の薬液容器3a,3bと帯状部材2との間の部分がそれぞれ薬液不浸透性の第1及び第2のカバー5a,5bで覆われているため、第1及び第2の保水部材2a,2bへ到達するまでに駆除薬液19a、誘引薬液19bが蒸発することはなく、薬液の使用効率の高いものとなっている。
より具体的には、地面にいた害虫は、第2の浸透部材2dの全体に行き渡っている誘引薬液19bに誘引されて、樹木20を這い上り、帯状部材2の第2の浸透部材2dに近づく。第2の浸透部材2dは、害虫がスムーズに通れるようにした表面を有しており、不浸透部材2eもビニール、プラスチック等の害虫が滑りやすい材質のもので形成されているため、誘引薬液19bに釣られて近寄ってきた害虫をスムーズに、駆除薬液19aが浸透した第1の浸透部材2cに移動させることができる。第1の浸透部材2cは、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有しているため、害虫を駆除薬液19aに長時間接触させておくことができる。このため、害虫駆除装置1の帯状部材2の上を通る害虫を確実に駆除することができる。
この場合も、上記と同様にして害虫を駆除することができる。
図4(イ)は、本実施形態における害虫駆除装置の他の概略構成を示す模式平面図、図4(ロ)は、当該他の害虫駆除装置から浸透部材を外した状態を示す模式平面図である。
薬液供給部材10は、一端が保水部材8aに接続され、他端部が薬液容器9内に導入されている。なお、帯状部材8の、薬液供給部材10が存しない側の端部は、閉じられている。また、薬液供給部材10は、保水部材8aとの接続箇所から薬液容器9の入口又は薬液容器9の上部に位置する箇所まで、駆除薬液が浸透しない薬液不浸透性のカバー11で覆われている。
より具体的には、帯状部材8は、1本の保水部材8aが載置固定される薬液不浸透性のベース部材(不浸透部材)8cと、保水部材8aを覆うように配置固定される浸透部材8bと、により構成されている。
なお、帯状部材8の表面に、浸透部材8bの縁部に重なるようにして帯状部材8の長手方向に延びる不浸透部材をさらに配置固定するようにしてもよい。
図5は、本実施形態における害虫駆除装置のさらなる他の概略構成を示す模式平面図である。
より具体的には、帯状部材14は、第1乃至第3の3本の保水部材14a,14b,14cが載置固定される薬液不浸透性のベース部材(不浸透部材)14gと、帯状部材14の幅方向に所定の間隔を空けた状態でそれぞれ第1乃至第3の保水部材14a,14b,14cを覆うように配置固定される第1乃至第3の浸透部材14d,14e,14fと、により構成されている。これにより、隣り合う第1及び第2の保水部材14a,14bの間と隣り合う第2及び第3の保水部材14b,14cの間は、表側、裏側ともに不浸透部材で構成された状態となっている。
なお、帯状部材14の表面に、第1及び第2の浸透部材14d,14eの対向する縁部に重なるようにして帯状部材14の長手方向に延びる不浸透部材をさらに配置固定するようにしてもよい。また、帯状部材14の表面に、第2及び第3の浸透部材14e,14fの対向する縁部に重なるようにして帯状部材14の長手方向に延びる不浸透部材をさらに配置固定するようにしてもよい。
2,8,14 帯状部材
2a,14a 第1の保水部材
2b,14b 第2の保水部材
2c,14d 第1の浸透部材
2d,14e 第2の浸透部材
2e,8c,14g 不浸透部材
3a,15a 第1の薬液容器
3b,15b 第2の薬液容器
4a,16a 第1の薬液供給部材
4b,16b 第2の薬液供給部材
5a,17a 第1のカバー
5b,17b 第2のカバー
6a,12a,18a 第1の接続部
6b,12b,18b 第2の接続部
8a 保水部材
8b 浸透部材
9 薬液容器
10 薬液供給部材
11 カバー
14c 第3の保水部材
14f 第3の浸透部材
15c 第3の薬液容器
16c 第3の薬液供給部材
17c 第3のカバー
19a 駆除薬液
19b 誘引薬液
20 果樹等の樹木
21 紐部材
Claims (5)
- 長手方向に延びる保水部材を内蔵する帯状部材と、薬液を貯留する薬液容器と、前記薬液容器内の前記薬液を吸い上げて前記保水部材に供給する薬液供給部材と、を備え、
前記帯状部材は、前記保水部材からの前記薬液が浸透しない裏側の不浸透部材と、前記保水部材からの前記薬液が浸透する表側の浸透部材と、の2種類の部材からなることを特徴とする害虫駆除装置。 - 前記保水部材が、前記帯状部材の幅方向に所定の間隔を空けて複数配置され、
隣り合う前記保水部材の間は、表側、裏側ともに不浸透部材で構成されている、請求項1に記載の害虫駆除装置。 - 前記浸透部材に浸透する前記薬液が害虫を駆除する駆除薬液である場合には、当該浸透部材は、害虫が足を取られ通りにくくした表面を有し、
前記浸透部材に浸透する前記薬液が害虫を誘引する誘引薬液である場合には、当該浸透部材は、害虫がスムーズに通れるようにした表面を有する、請求項1又は2に記載の害虫駆除装置。 - 前記薬液供給部材は、前記保水部材との接続箇所から前記薬液容器の入口又は前記薬液容器の上部に位置する箇所まで、前記薬液が浸透しない薬液不浸透性のカバーで覆われている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の害虫駆除装置。
- 前記帯状部材の、少なくとも前記薬液供給部材が存する側と反対側の端部に接続部が設けられている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の害虫駆除装置。
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