JP7621067B2 - 粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物 - Google Patents

粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物 Download PDF

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Description

本発明は、グルコマンナンの分散性組成物に関する。詳細には、粒子化された状態で安定なグルコマンナンの分散性組成物及びその製造方法に関する。
グルコマンナンは、コンニャク芋や針葉樹の細胞壁から得られる中性水溶性多糖類であり、六炭糖のグルコースとマンノースとが約2:3の割合で、β-1,4-グリコシド結合した複合体として存在している。
飲食品等の分野において、グルコマンナンはゼリー状食品や顆粒剤等の形態にて利用されている。グルコマンナンは、摂取されると水を吸収して数十倍に膨潤するため、ダイエットを目的とした健康素材としても注目されている(特許文献1)。
グルコマンナンを経口摂取する際は、誤嚥や窒息のリスクを抑えること、又は、適度な食感を楽しむこと等の目的から、小さく微粒子化して分散組成物として提供することが求められている。
特許文献2では、グルコマンナン等を含有する酸性組成物を調製し、酵素加水分解等の工程により、グルコマンナン・ゲルの分散組成物を製造する方法が開示されている。
特開2011-229501号公報 特開2015-034136号公報
しかしながら、特許文献2の実施例3で示されるように、酵素無添加系においては、増粘多糖類を用いていたとしても凝集傾向であり、グルコマンナンが小さく粒子化された状態で安定な分散性組成物を得ることは難しい。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理する工程を採用することにより、簡便に粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に掲げる粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物を提供する。
[1]
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理することを含む方法により得られることを特徴とする、粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物。
[2]
前記方法が、更に、加熱処理することを含む、[1]に記載の組成物。
[3]
前記増粘多糖類が、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、及び、タラガムからなる群より選択される少なくとも1種である、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]
前記アルカリ性条件が、pH8~12である、[1]~[3]のいずれか1に記載の組成物。
[5]
前記機械的撹拌処理条件における回転速度が、50rpm以上である、[1]~[4]のいずれか1に記載の組成物。
[6]
前記加熱処理における温度条件が、35℃以上である、[2]~[5]のいずれか1に記載の組成物。
[7]
前記加熱処理における時間条件が、1分以上である、[2]~[6]のいずれか1に記載の組成物。
[8]
前記方法が、更に、機械的撹拌処理又は加熱処理物に対する冷却処理を含む、[1]~[7]のいずれか1に記載の組成物。
また、本発明は、下記に掲げる粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物の製造方法を提供する。
[9]
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物の製造方法であって、
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を混合する工程、
該混合物を、アルカリ性条件に調整する工程、及び、
該混合物に対して、機械的撹拌処理する工程
を含む、製造方法。
[10]
前記混合物に対して、更に、加熱処理する工程を含む、[9]に記載の製造方法。
[11]
前記増粘多糖類が、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、カラギナン、結晶セルロース、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、及び、タラガムからなる群より選択される少なくとも1種である、[9]又は[10]に記載の製造方法。
[12]
前記アルカリ性条件が、pH8~12である、[9]~[11]のいずれか1に記載の製造方法。
[13]
前記機械的撹拌処理条件における回転速度が、50rpm以上である、[9]~[12]のいずれか1に記載の製造方法。
[14]
前記加熱処理における温度条件が、35℃以上である、[10]~[13]のいずれか1に記載の製造方法。
[15]
前記加熱処理における時間条件が、1分以上である、[10]~[14]のいずれか1に記載の製造方法。
[16]
更に、機械的撹拌処理又は加熱処理物に対して冷却処理する工程を含む、[9]~[15]のいずれか1に記載の製造方法。
本発明を利用することにより、工業的に簡便な方法で、小さく粒子化された状態で安定なグルコマンナンの分散性組成物を得ることが可能となる。
試験例1の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例2の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例3の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例4の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例5の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例6の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例7の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。 試験例9の各試験サンプルにおいて、グルコマンナンゲルを製造した最終品の状態を示す写真である。
本発明は、水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理すること(工程)を含む方法により得られることを特徴とする、粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物に関する。
[粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物]
本発明の組成物は、グルコマンナンが小さく粒子化され、分散状態で存在するものをいう。グルコマンナンは親水性のコロイドを形成するが、反応条件により構成する高分子同士が凝集し、不溶性のゲル状となる。例えば、アルカリ性条件においては、脱アセチル化が起こり、グルコマンナン分子間の水素結合により部分的に網状構造を形成し、グルコマンナンゲルを生じるものと考えられる。
しかしながら、コンニャクのように、グルコマンナン同士は合一化しやすい傾向にあり、粒子状に分散させることは従来の技術では難しい状況であった。
また、グルコマンナンゲルを粒子状に分散させる場合、構成する高分子同士を適度に凝集させる必要があり、部分的な網状構造や、脱アセチル化の程度を分析することは難しく、製造工程上の特徴付けが必要とされる。このような状況のなか、本発明者は、水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理するという、工業的に簡便な方法で、グルコマンナンが小さく粒子化され、分散状態で存在する組成物が得られることを見出している。
(水)
本明細書において、水は、食品分野で通常用いることができるものであれば特に限定されず、純水、イオン交換水、水道水等を適宜用いることが可能である。
(グルコマンナンを含有する原料)
グルコマンナンを含有する原料は、原料の構成材料にグルコマンナンを含んでいれば特に制限されない。限定はされないが、グルコマンナンを含有する原料は、主成分がグルコマンナンであるものが好ましい。
グルコマンナンを含有する原料は、例えば、サトイモ科に属する植物の地下球茎であるコンニャク芋をすりおろした後、乾燥させて調製することが可能であり、コンニャク芋の粉末(コンニャク粉)やその粗精製物、精製物等が挙げられる。
また、グルコマンナンを含有する原料は、上記の他、グルコマンナンの部分分解物を含有していてもよい。グルコマンナンの部分分解物は、例えばグルコマンナンを含有する原料に、グルコマンナーゼ、又はグルコマンナーゼを産生する菌の培養液や産生物を添加して、グルコマンナンを部分分解させることにより製造することが可能である。
グルコマンナンを含有する原料は、コンニャク芋等から製造してもよく、市販品を購入して用いてもよい。グルコマンナンを含有する原料の市販品としては、例えば、レオックスRS(清水化学株式会社製)、プロポールA(清水化学株式会社製)、特選こんにゃく粉(清水化学株式会社製)等が挙げられる。
(増粘多糖類)
増粘多糖類は、後述の実施例にて種々の成分にて効果を実証しているように、その種類によらず、公知の増粘多糖類を用いることが可能である。限定はされないが、増粘多糖類は、例えば、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、タラガム、寒天、大豆多糖類、ペクチン、澱粉、プルラン、アラビアガム、及び、ガティガムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン(κ(カッパ)カラギナン、λ(ラムダ)カラギナン、ι(イオタ)カラギナンのいずれであってもよい)、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、タラガム、寒天、大豆多糖類、澱粉及び、ペクチンからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、及び、タラガムからなる群より選択される少なくとも1種であることが更に好ましく、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、及び、タラガムからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
増粘多糖類の含有量(添加量)は、本発明の効果を奏する限り制限されず、増粘多糖類の種類や他の含有成分の種類やその含有量等により適宜調整されるが、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、増粘多糖類の総含有量を、0.001~200質量部とすることができ、0.005~150質量部とすることが好ましく、0.01~100質量部とすることがより好ましく、0.05~90質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてローカストビーンガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、ローカストビーンガムの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~5質量部とすることが好ましく、0.05~1質量部とすることがより好ましく、0.1~1質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてキサンタンガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、キサンタンガムの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~5質量部とすることが好ましく、0.05~1質量部とすることがより好ましく、0.1~1質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてグァーガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、グァーガムの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~5質量部とすることが好ましく、0.05~1質量部とすることがより好ましく、0.1~1質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類として発酵セルロースを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、発酵セルロースの含有量を、0.001~10質量部とすることができ、0.005~8質量部とすることが好ましく、0.01~5質量部とすることがより好ましく、0.05~2質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類として結晶セルロースを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、結晶セルロースの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~8質量部とすることが好ましく、0.05~5質量部とすることがより好ましく、0.1~2質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてカラギナンを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、カラギナンの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~5質量部とすることが好ましく、0.05~1質量部とすることがより好ましく、0.1~1質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてサイリウムシードガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、サイリウムシードガムの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~8質量部とすることが好ましく、0.05~5質量部とすることがより好ましく、0.1~2質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてタマリンドシードガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、タマリンドシードガムの含有量を、0.01~15質量部とすることができ、0.05~10質量部とすることが好ましく、0.1~8質量部とすることがより好ましく、0.5~5質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてネイティブジェランガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、ネイティブジェランガムの含有量を、0.001~10質量部とすることができ、0.005~5質量部とすることが好ましく、0.01~2質量部とすることがより好ましく、0.05~1質量部とすることが更に好ましい。
特定の実施態様において、増粘多糖類としてタラガムを用いる場合、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、タラガムの含有量を、0.005~10質量部とすることができ、0.01~8質量部とすることが好ましく、0.05~5質量部とすることがより好ましく、0.1~2質量部とすることが更に好ましい。
(アルカリ性条件)
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理する工程において、アルカリ性条件は、公知の方法によりもたらされる。グルコマンナンは、水を添加することにより膨潤し、糊状となって強い粘性を示すが、アルカリ性条件とすることで、膨潤を抑制し、抱水した状態で凝固させることが可能となる。
アルカリ性条件には、食品分野において利用されるアルカリ性物質(pH調整剤)であれば、特に制限なく用いることが可能である。アルカリ性物質としては、例えば炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、焼成貝殻カルシウム、焼成卵殻カルシウム、塩基性アミノ酸、及び、これらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、焼成貝殻カルシウム、焼成卵殻カルシウム、及び、これらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、及び、これらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種が更に好ましい。
アルカリ性条件におけるpHは、本発明の効果を奏する限り、特に制限されないが、例えば、pH8~12であることが好ましく、pH8.5~11.5であることがより好ましく、pH9~11であることがより好ましく、pH9.1~10.9であることがより好ましく、pH9.2~10.8であることがより好ましく、pH9.3~10.7であることがより好ましく、pH9.3~10.6であることが特に好ましい。
アルカリ性物質の含有量(添加量)は、上記pHに設定できるよう適宜調整され、制限されないが、例えば、グルコマンナンを含有する原料の1質量部に対して、アルカリ性物質の含有量を、0.001~5質量部とすることができ、0.005~1質量部とすることが好ましく、0.01~0.5質量部とすることがより好ましい。
(機械的撹拌処理)
機械的撹拌処理における条件は、水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物の粘性や量、機械的撹拌に用いる容器の容積、求められるグルコマンナンゲルの粒子サイズ等により、その強さを適宜調整することができ、所期のグルコマンナンゲル粒子が得られる条件であれば、特に制限されない。
機械的撹拌処理には、公知の混合方法を用いることができ、特に制限はされないが、例えば、プロペラ翼撹拌機、パドル翼撹拌機、タービン翼撹拌機、アンカー翼撹拌機、ヘリカルリボン翼撹拌機、ホモディスパー、又はホモミキサー等の混合機を使用することができる。限定はされないが、前記混合物の粘性が低粘度の場合は、プロペラ翼撹拌機、パドル翼撹拌機、又はタービン翼撹拌機を用いることが好ましく、高粘度の場合は、アンカー翼撹拌機、又はヘリカルリボン翼撹拌機を用いることが好ましい。また、より小さな粒子のゲルを調製する場合は、ホモディスパー、又はホモミキサーを用いることが好ましい。上記の混合機は、1種を用いてもよく、複数種を併用してもよい。複数種の混合機を併用する場合、限定はされないが、例えば、プロペラ翼撹拌機、パドル翼撹拌機、又はタービン翼撹拌機を用いた後に、ホモディスパー、又はホモミキサーを用いてもよいし、また例えば、アンカー翼撹拌機とホモディスパー及び/又はホモミキサーとが組み合わされた一体型の混合機を用いてもよい。混合機として、プロペラ翼撹拌機、パドル翼撹拌機、タービン翼撹拌機、アンカー翼撹拌機、又はヘリカルリボン翼撹拌機を用いることで、粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物が得られるが、例えば、ホモディスパー、又はホモミキサーを併用することにより、ゲル粒子が崩れ、更に細かな粒子を得ることが可能となる。
特に限定はされないが、機械的撹拌処理における回転速度は、例えば、50rpm以上とすることができ、60rpm以上、70rpm以上、80rpm以上、90rpm以上、100rpm以上、150rpm以上、200rpm以上、300rpm以上、400rpm以上、500rpm以上、600rpm以上、700rpm以上、800rpm以上、900rpm以上、1000rpm以上とすることも可能である。
機械的撹拌処理は、常圧下、加圧下、減圧下のいずれの圧力条件で行ってもよいが、常圧もしくは加圧の条件下であることが好ましく、常圧であることがより好ましい。
機械的撹拌処理における時間条件は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、1分以上とすることができ、2分以上が好ましく、3分以上がより好ましく、4分以上がより好ましく、5分以上がより好ましく、10分以上が更に好ましく、11分以上が更に好ましく、12分以上が更に好ましく、13分以上が更に好ましく、14分以上が更に好ましく、15分以上が特に好ましい。時間条件の上限値は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、2時間以内とすることができ、90分以内が好ましく、60分以内がより好ましい。
(加熱処理)
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物を製造する方法においては、更に、加熱処理すること(工程)を含んでいてもよい。
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物は、水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理することにより得られるため、室温で実施することが可能である。ゲル化の反応を促進する観点から、加熱処理を含むことが好ましい。本明細書において、室温とは、通常の室内温度を意味し、具体的には、第十七改正日本薬局方に規定される室温1~30℃をいう。
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物に対して、機械的撹拌処理する前後、又は機械的撹拌処理と共に加熱処理を行うことが可能であるが、機械的撹拌処理する前、又は、機械的撹拌処理と共に加熱処理を行うことが好ましい。
加熱処理における温度条件は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、35℃以上とすることができ、40℃以上が好ましく、45℃以上がより好ましく、50℃以上がより好ましく、55℃以上が更に好ましく、60℃以上が更に好ましく、65℃以上が更に好ましく、70℃以上が更に好ましく、75℃以上が更に好ましく、80℃以上が更に好ましく、85℃以上が特に好ましい。温度条件の上限値は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、120℃以下とすることができ、105℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
加熱処理における時間条件は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、1分以上とすることができ、2分以上が好ましく、3分以上がより好ましく、4分以上がより好ましく、5分以上がより好ましく、10分以上が更に好ましく、11分以上が更に好ましく、12分以上が更に好ましく、13分以上が更に好ましく、14分以上が更に好ましく、15分以上が特に好ましい。時間条件の上限値は、本発明の効果を奏する限り、特に限定はされないが、例えば、2時間以内とすることができ、90分以内が好ましく、60分以内がより好ましい。
(冷却処理)
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物を製造する方法においては、特に加熱処理を行った場合、更に、冷却処理すること(工程)を含んでいてもよい。
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を含有する混合物を、アルカリ性条件下で、機械的撹拌処理することにより、粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物が得られるため、加熱処理を行った場合であっても自然放熱により常温等にまで温度を下げて、利用することが可能であるが、保存性、品質保持等の観点から、冷却処理を行うことが好ましい。
冷却処理の条件は、公知の冷却手段を用いる限り、特に制限されない。冷却処理における温度条件は特に限定はされないが、保存性、品質保持等の観点から、例えば、10℃以下とすることができ、6℃以下が好ましく、4℃以下がより好ましい。
(殺菌処理)
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物を製造する方法においては、更に、保存性、品質保持等の観点から、殺菌処理すること(工程)を含んでいてもよい。
殺菌処理の条件は、公知の殺菌手段を用いる限り、特に制限されない。加熱殺菌の具体的な方法としては、ボイル殺菌、バッチ殺菌、UHT殺菌、レトルト殺菌、マイクロウェーブ殺菌等を使用することができる。加熱殺菌の温度条件及び時間条件はその方法によって異なり、例えば、F値が0.00002以上の条件の殺菌であることが好ましく、0.000以上の条件の殺菌であることがより好ましい。また、例えば、F値が100以下の条件の殺菌であることが好ましく、90以下の条件の殺菌であることがより好ましく、80以下の条件の殺菌であることが更に好ましい。
本明細書において、F値とは、レトルト食品分野で用いられる指標であり、食品をある温度である時間加熱したときの微生物の死滅効果を、121℃で加熱した場合の時間に換算した値(単位は分)である。なお、F値については、「レトルト食品の基礎と応用(1995年6月10日)、pp.73-78、(株)幸書房発行」に詳細に記載されている。
また、加熱殺菌の温度条件と時間条件の好ましい例としては、以下の通りである。
温度60~100℃で5分以上、60分以下
温度100~130℃で1秒以上、40分以下
温度130~145℃で1秒以上、5分以下
(ゲル粒子径)
本発明において、分散性組成物中のグルコマンナンのゲル粒子は、目視又は粒度分布計(レーザー回折式粒度分布測定装置SALD-2200/株式会社島津製作所製)により測定することが可能である。ゲル粒子の粒子径は、用途や剤形等により適宜変更され、特に制限されないが、例えば、0.1mm~20mmとすることができ、0.1mm~19mmが好ましく、0.2mm~18mmがより好ましく、0.2mm~17mmがより好ましく、0.3mm~16mmが更に好ましく、0.3mm~15mmが特に好ましい。
ゲル粒子は、後述の実施例で示されるように、グルコマンナンを含有する原料に対する増粘多糖類の含有量(添加率)を調節することで、上記範囲においてその粒子径を調整することが可能である。機序の詳細は不明であるが、増粘多糖類がグルコマンナン分子の間に入り、水素結合によるゲル化を阻害しているものと推測される。
(容器)
粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物を製造する方法においては、更に、保存性、品質保持等の観点から、容器へ充すること(工程)を含んでいてもよい。
容器の材質には特に制限がないが、例えば、ガラス製、金属製、合成樹脂製の容器を使用することができ、不透明、透明、半透明の合成樹脂製の容器を使用することが好ましい。このような合成樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等が挙げられる。金属製の容器としては、アルミニウム製容器、スチール製容器等が挙げられる。また、合成樹脂とアルミニウムを組み合わせた、アルミラミネートフィルムやアルミ蒸着フィルム等からなる袋状の容器等も挙げられる。
上記の充填工程の後、さらに、容器の開口部を包装フィルム等により封じる密閉工程を含むことが好ましい。包装フィルム等の材質は、特に制限されず、例えば、アルミラミネートや、SUSラミネートを用いることができる。限定はされないが、容器の開口部が包装フィルムによりヒートシールされることが好ましい。
(用途)
本発明は、グルコマンナンの粒子が利用される分野であれば特に制限なく利用することができ、例えば、経口摂取される組成物(経口用組成物)、皮膚等に塗布される組成物(外用組成物)、口腔内利用される組成物(口腔用組成物)等として用いることが可能である。限定はされないが、本発明の組成物は、飲食品(飲食品組成物)、化粧品(化粧料組成物)、医薬品、医薬部外品(医薬組成物)等として調製することができる。飲食品としては、動物へ与える飼料であってもよい。
飲食品組成物としては、例えば、果物類(グレープフルーツ、オレンジ、レモン、リンゴ、ブドウ、モモ、イチゴ、パイナップルなど)の果実及び/又は野菜(トマト、ピーマン、セロリ、ウリ、ニガウリ、ニンジン、ジャガイモ、アルパラガス、ワラビ、ゼンマイなど)を原料とする果汁・果実及び/又は野菜系飲料;スポーツ飲料;ダイエット用飲料:美容用飲料:乳含有飲料;清涼飲料水;コーヒー含有飲料;茶系飲料;炭酸飲料;ホットチョコレート、しるこ飲料、甘酒等の飲料;アルコール含有飲料などの飲料組成物一般;これら飲料組成物一般を調製するための濃縮飲料;ヨーグルト、ゼリー(ダイエット用ゼリー、美容用ゼリー、水分補給用ゼリー、栄養補給用ゼリー、塩分調整用ゼリー等を含む)、スムージー、プリン、ムース、ババロア等のデザート類;ケーキ、パイや饅頭等といった洋菓子及び団子類、白玉、ういろう等といった和菓子等の菓子類;アイスクリームやシャーベット等の冷菓並びに氷菓;ゼリービーンズ等を含む糖菓一般;ポタージュスープ、味噌汁、中華スープ、ミネストローネ、シチュー等のスープ類;果実フレーバーソース、チョコレートソース、ホワイトソース等のソース類;粥類;バタークリーム、フラワーペーストやホイップクリーム等のクリーム類;イチゴジャムやマーマレード等のジャム;焼き肉、焼き鳥、鰻蒲焼き等に用いられるタレ、トマトケチャップ、ソース、麺つゆ等の調味料;蒲鉾等の練り製品、ソーセージ等の食肉加工品、レトルト食品、佃煮、珍味、惣菜並びに冷凍食品等を含む農畜水産加工品を広く例示することができる。
化粧料組成物においては、例えば、顔用パック、保湿用ゲル、オールインワン(多機能)タイプのゲル状化粧品、メイク落とし用ゲル、美容液用ゲル、美白用ゲル等が挙げられる。
医薬品組成物においては、例えば、ゲル状製剤、嚥下補助剤(とろみ剤)、栄養剤、経腸栄養剤等が挙げられる。
[粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物の製造方法]
本発明の粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物の製造方法は、
水、グルコマンナンを含有する原料、及び、増粘多糖類を混合する工程、
該混合物を、アルカリ性条件に調整する工程、及び、
該混合物に対して、機械的撹拌処理する工程
を含む。
上記製造方法において用いられる水、グルコマンナンを含有する原料、増粘多糖類、その他の成分の種類や含有量については、上記の[粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物]の記載に準じる。
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。
[試験例1.増粘多糖類(ローカストビーンガム)を用いたグルコマンナンゲル分散物の調製]
表1の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。具体的な調製方法は、以下のとおりである。なお、調製方法における成分番号は、表中の成分番号に対応する(以下の試験例でも同様)。
(1)水に1を加え、2及び3の粉体混合物を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間保持し、重量補正後、粘度を測定した。
(3)4を添加し、さらに15分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(4)上記(3)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱後、5、6及び7を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
粘度、pH調整剤(炭酸カリウム)添加直後のpH、ゲル及び連続相の性状の評価結果を図1に示す。
Figure 0007621067000001
(粘度測定)
粘度は、B型粘度計(TVB10型、東機産業株式会社製)を用いて、No.1、2、又は3のローターで60rpmで回転させながら85℃における粘度を測定した。粘度の測定方法は、以下の試験例でも同様である。結果を図1に示す。
(ゲル及び連続相の性状確認)
室温の状態における各試験サンプル(ゲル及び連続相)の性状を目視で確認した。各試験サンプルの製造後、最終品として写真に記録した。性状確認の方法は、以下の試験例でも同様である。結果を図1に併せて示す。
図1に示す通り、ローカストビーンガムの添加を行わない場合、細かいゲルが大きな塊に合一してしまい、グルコマンナンのゲル粒子が得られなかった(比較例1-1)。一方、ローカストビーンガムの添加によりグルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。更にローカストビーンガムの添加率が増すほど、粒子が小さくなることが確認された。
[試験例2.増粘多糖類(キサンタンガム)を用いたグルコマンナンゲル分散物の調製]
表2の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水に1を加え、2及び3の粉体混合物を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間保持し、重量補正後、粘度を測定した。
(3)4を添加し、さらに15分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(4)上記(3)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱し、5、及び6を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
粘度、pH調整剤(炭酸カリウム)添加直後のpH、ゲル及び連続相の性状の評価結果を図2に示す。
Figure 0007621067000002
図2に示す通り、キサンタンガムの添加によりグルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。キサンタンガムの添加率が増すほど、粒子が小さくなることが確認された。
[試験例3.増粘多糖類(グァーガム)を用いたグルコマンナンゲル分散物の調製]
表3の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水に1を加え、2及び3の粉体混合物を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間保持し、重量補正後、粘度を測定した。
(3)4を添加し、さらに15分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(4)上記(3)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱し、5、6及び7を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
粘度、pH調整剤(炭酸カリウム)添加直後のpH、ゲル及び連続相の性状の評価結果を図3に示す。
Figure 0007621067000003
図3に示す通り、グァーガムの添加によりグルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。グァーガムの添加率が増すほど、粒子が小さくなることが確認された。
[試験例4.増粘多糖類(発酵セルロース)を用いたグルコマンナンゲル分散物の調製]
表4の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。表4において、「サンアーティスト[登録商標]PG」は、発酵セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びグァーガムの発酵セルロース複合体を含有する製剤である。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水に1を加え、2及び3を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間保持し、重量補正後、粘度を測定した。
(3)4を添加し、さらに15分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(4)上記(3)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱し、5、6及び7を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
粘度、pH調整剤(炭酸カリウム)添加直後のpH、ゲル及び連続相の性状、ゲルの粒径(目視測定)の評価結果を図4に示す。
Figure 0007621067000004
図4に示す通り、発酵セルロースの添加によりグルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。発酵セルロースの添加率が増すほど、粒子が小さくなることが確認された。他の試験例と比較して、グルコマンナンゲルの見た目の量が多い傾向があった。
実施例4-1及び4-5にて調製したグルコマンナンゲル分散組成物を、ホモミキサー(TKホモミキサー Mark2/特殊機化工業株式会社製)を用いて、4000rpmにて30秒間処理した。処理後のグルコマンナンゲルの粒子径(目視測定)は、実施例4-1において0.5mm~3mm、実施例4-5において0.3mm~2mmであった。また、当該試料を粒度分布計(レーザー回折式粒度分布測定装置SALD-2200)にて測定したところ、最小粒子径は、実施例4-1において0.50mm、実施例4-5において0.13mmであった。
[試験例5.増粘多糖類(発酵セルロース)を用いたグルコマンナンゲル分散物の調製]
表5の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。表5において、「サンアーティスト[登録商標]PN」は、発酵セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びキサンタンガムの発酵セルロース複合体を含有する製剤である(以下の試験例でも同様)。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水50部に1を加え、2及び3を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)80℃まで昇温後、10分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(3)4及び5を添加し、加熱撹拌しながら92℃まで昇温した。
(4)6、7及び8を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
ゲル及び連続相の性状の評価に用いた各試験サンプルの写真を図5に示す。
Figure 0007621067000005
図5に示す通り、発酵セルロースの添加によりグルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。発酵セルロースの添加率が増すほど、粒子が小さくなることが確認された。
[試験例6.グルコマンナン市販品の種類によるゲルの評価試験]
市販品のグルコマンナンの種類によって、グルコマンナンゲルの性状に影響があるかどうかを評価した。
表6の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水50部に1を加え、2及び3を添加し、常温で30分間撹拌後、1日冷蔵保管した。
(2)80℃まで昇温後、10分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(3)4及び5を添加し、加熱撹拌しながら92℃まで昇温した。
(4)6、7及び8を添加して重量補正した。
(5)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
ゲル及び連続相の性状の評価に用いた各試験サンプルの写真を図6に示す。
Figure 0007621067000006
図6に示す通り、市販品のグルコマンナンの種類を変更しても、グルコマンナンゲルの性状に大きな差は無いことが確認された(各実施例)。
[試験例7.pH調整剤の種類、及び、pHの違いによるゲルの評価試験]
pH調整剤の種類(炭酸カリウム又は水酸化カルシウム)及び、pHの違いによって、グルコマンナンゲルの性状に影響があるかどうかを評価した。
表7の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水に1及び2を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間保持し、3、4を添加して、重量補正後、さらに15分間85℃で撹拌した(撹拌300rpm)。
(3)上記(2)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱し、5、6および7を添加して重量補正した。
(4)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
ゲル及び連続相の性状の評価に用いた各試験サンプルの写真を図7に示す。
Figure 0007621067000007
図7に示す通り、pH調整剤の種類(炭酸カリウム又は水酸化カルシウム)を変更しても、グルコマンナンゲルの性状に大きな差は無いことが確認された(各実施例)。
[試験例8.加熱温度と時間の違いによるゲルの評価試験]
加熱温度と時間の違いによって、グルコマンナンゲルの生成に影響があるかどうかを評価した。
表8-1の処方に基づき、各試験サンプルを調製した。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水50部に1を加え、2と3を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)表8-2に記載の加熱温度まで昇温後10分間保持、4と5を添加し、表8-2に記載の時間撹拌を続けた(撹拌300rpm)。
(3)92℃まで加熱し、6、7、8を添加し、全量補正した。
(4)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
ゲルの性状の評価結果を表8-2に示す。粒状のゲルが生じない場合を「×」、少量生じる場合を「△」、多数生じる場合を「○」とした。
Figure 0007621067000008
Figure 0007621067000009
表8-2に示す通り、加熱時間と温度を変えた場合であっても、粒状のグルコマンナンゲルが生成された。
[試験例9.増粘多糖類の違いによるゲルの評価試験]
増粘多糖類の種類によって、グルコマンナンゲルの性状に影響があるかどうかを評価した。
表9の処方に基づき、各試験サンプルのグルコマンナンゲルを調製した。
具体的な調製方法は、以下のとおりである。
(1)水に1を加え、2及び3を添加し、常温で30分間撹拌した。
(2)85℃まで昇温後10分間加熱し、4を添加し、重量補正後、さらに15分間加熱撹拌した(撹拌450rpm)。
(3)上記(2)で得た溶液を75%量分取し、92℃まで加熱し、5、6及び7を添加し、重量補正した。
(4)容器に充填し、85℃30分間殺菌後、冷却した。
ゲル及び連続相の性状、ゲルの粒径(目視測定)の評価結果を図8に示す。
Figure 0007621067000010
図8に示す通り、増粘多糖類の種類を変更しても、グルコマンナンゲルは合一せず、細かい粒状になることが確認された(各実施例)。

Claims (7)

  1. 粒子化されたグルコマンナンの分散性組成物の製造方法であって、
    水、グルコマンナンを含有する原料、及び、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、発酵セルロース、結晶セルロース、カラギナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、ネイティブジェランガム、及び、タラガムからなる群より選択される少なくとも1種である増粘多糖類を混合する工程(ただし、温湯(60℃)20g、50%乳酸g、セルラーゼ0.2g、コンニャク精紛4gを含む液状組成物(A)と、水180g、コンニャク精紛0.6g、ジェランガム0.27g、貝殻焼成カルシウム0.34gを含む液状組成物(B)とを混合することを除く)、
    該混合物を、アルカリ性条件に調整する工程、及び、
    該混合物に対して、機械的撹拌処理する工程
    を含む、製造方法。
  2. 更に、加熱処理することを含む、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記加熱処理における温度条件が、35℃以上である、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記加熱処理における時間条件が、1分以上である、請求項2または3に記載の製造方法。
  5. 更に、機械的撹拌処理又は加熱処理物に対する冷却処理を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記アルカリ性条件が、pH8~12である、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。
  7. 前記機械的撹拌処理条件における回転速度が、50rpm以上である、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
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