JP7655219B2 - ステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング制御装置に関する。
従来、車線維持支援装置が搭載された車両において、モータが出力するアシストトルクによりドライバの操舵をアシストするステアリング制御装置が知られている。
例えば特許文献1に開示された車両用操舵装置は、車線逸脱警報の振動トルクをアシストトルクに重畳させる。この車両用操舵装置は、操舵状態検出部で検出された操舵状態として、操舵トルク又はアシスト電流に応じて振動トルクの大きさを変更する。
特開2017-65587号公報
直進走行時に比べてアシストトルクや路面反力が大きいバンク走行時には車線逸脱警報の振動成分が小さくなり、ドライバは警報を認知しづらくなる。バンク走行の車速が高くなると、走行振動に紛れて、ドライバは車線逸脱警報の振動を一層認知しづらくなる。特許文献1には、操舵トルク又はアシスト電流の検出値に応じて振動トルクの大きさを変更することは開示されているが、検出値以外の値に応じて振動トルクの大きさを変更することは開示されていない。
また、車線逸脱警報装置に加えて車線維持支援装置が搭載された車両では、目標舵角に舵角を追従させるように舵角制御が実行される。自動操舵による舵角制御の作動中には、車線逸脱警報の振動トルクを付与してモータを駆動した際に生じたモータ角に基づく舵角が目標舵角となるように修正される。そのため、通常アシスト時の車線逸脱警報の作動時に比べてハンドルに現れる振動が小さくなり、ドライバは更に警報を認知しづらくなる。このような舵角制御との関連について特許文献1には何ら言及されていない。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、車線逸脱警報の認知性低下を防止するステアリング制御装置を提供することにある。
本発明の第一の態様は、車線逸脱警報装置(17)が搭載された車両において、操舵トルク(Ts)を発生する操舵系メカ(100)に接続されたモータ(80)が出力するアシストトルクによりドライバの操舵をアシストするステアリング制御装置である。第一の態様のステアリング制御装置は、アシスト制御部(20)と、振動付与制御部(50)と、モータ駆動制御部(65)と、振動振幅設定部(55)と、を備える。
アシスト制御部は、推定負荷トルク(Tx)を演算し、且つ、推定負荷トルクに基づき演算した目標操舵トルク(Ts*)に操舵トルクを追従させるようにアシストトルク指令(Ta*)を演算する。推定負荷トルクは、操舵系メカの操舵軸(95)に作用する負荷トルクであり、路面反力とアシストトルクとのバランスに基づいて推定される。
振動付与制御部は、車線逸脱警報装置から車線逸脱警報の作動要求が通知されたとき、アシストトルクに振動を付与するように車線逸脱警報制御トルク指令(Tv*)を演算する。モータ駆動制御部は、アシストトルク指令、及び車線逸脱警報制御トルク指令の加算値(Tm*)に基づきモータの駆動を制御する。
振動振幅設定部は、アシストトルク指令又は推定負荷トルクが大きいほど車線逸脱警報制御トルク指令の振動振幅を大きく設定する。本発明の第一の態様では、制御装置内の制御演算に用いる値を用い、アシストトルクや推定負荷トルクが大きいときに、ドライバの警報認知性の低下を防止することができる。
本発明の第二の態様は、車線維持支援装置(16)及び車線逸脱警報装置(17)が搭載された車両において、操舵トルク(Ts)を発生する操舵系メカ(100)に接続されたモータ(80)が出力するアシストトルクによりドライバの操舵をアシストするステアリング制御装置である。第二の態様のステアリング制御装置は、アシスト制御部(20)と、舵角制御部(30)と、振動付与制御部(50)と、モータ駆動制御部(65)と、振動振幅設定部(55)と、を備える。アシスト制御部及び振動付与制御部は、第一の態様と同様である。
舵角制御部は、モータの出力に応じて決まる舵角(θ)を、車線維持支援装置から指令される目標舵角(θ*)に追従させるように舵角制御トルク指令(Tθ*)を演算する。モータ駆動制御部は、アシストトルク指令、舵角制御トルク指令、及び車線逸脱警報制御トルク指令の加算値(Tm*)に基づき前記モータの駆動を制御する。
振動振幅設定部は、アシストトルク指令と舵角制御トルク指令との合計値、又は、推定負荷トルクと舵角制御トルク指令との合計値が大きいほど車線逸脱警報制御トルク指令の振動振幅を大きく設定する。
本発明の第二の態様では、アシストトルク指令又は推定負荷トルクに加えて舵角制御トルク指令の大きさが車線逸脱警報の振動振幅に反映されるため、車線維持支援装置の作動中にドライバの警報認知性の低下を防止することができる。
電動パワーステアリングシステムの概略構成図。 第1実施形態のEPS-ECU(ステアリング制御装置)の概略構成図。 振動振幅設定部のブロック図。 比較例及び第1実施形態の操舵トルク振動振幅を示すタイムチャート。 第2実施形態のEPS-ECUの概略構成図。 アシスト制御部のブロック図。 第3実施形態のEPS-ECUの概略構成図。 第4実施形態のEPS-ECUの概略構成図。
以下、ステアリング制御装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。第1~第4実施形態を包括して「本実施形態」という。本実施形態のステアリング制御装置は、いずれも車線逸脱警報装置が搭載された車両の電動パワーステアリングシステムに適用される。また、第3、第4実施形態のステアリング制御装置は、さらに車線維持支援装置が搭載された車両の電動パワーステアリングシステムに適用される。
各実施形態では、LDW(レーンデパーチャウォーニング)-ECUが「車線逸脱警報装置」に相当し、EPS-ECUが「ステアリング制御装置」に相当する。LDWは車線逸脱警報を意味する。LDW-ECUは、ドライバ操舵又は自動操舵において車両が車線を逸脱しそうになるとドライバへの警報を発する。警報音やディスプレイ表示に代えて又は加えて、EPS-ECUと協働してハンドルを振動させる。EPS-ECUは、モータが出力するアシストトルクによりドライバの操舵をアシストする。
また、第3、第4実施形態では、LKA(レーンキープアシスト)-ECUが「車線維持支援装置」に相当する。LKAは車線維持支援を意味する。LKA-ECUは、自動操舵において車両が走行する車線を維持するように目標舵角を指令する。
[電動パワーステアリングシステムの構成]
最初に各実施形態に共通して、図1に電動パワーステアリングシステムの構成を示す。ここで、第3、第4実施形態のシステムに用いられるLKA-ECU16を破線で示す。第1、第2実施形態では、LKA-ECU16が無くてもよいものとして解釈する。
基本的に電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の駆動トルクにより、ドライバによるハンドル91の操作をアシストするシステムである。ステアリングシャフト92の一端にはハンドル91が固定されており、ステアリングシャフト92の他端側にはインターミディエイトシャフト93が設けられている。ステアリングシャフト92とインターミディエイトシャフト93とは、トルクセンサ94のトーションバーにより接続されており、これらにより操舵軸95が構成される。トルクセンサ94は、トーションバーの捩れ角に基づいて操舵トルクTsを検出する。
インターミディエイトシャフト93のトルクセンサ94と反対側の端部には、ピニオンギア961及びラック962を含むギアボックス96が設けられている。ドライバがハンドル91を回すと、インターミディエイトシャフト93とともにピニオンギア961が回転し、ピニオンギア961の回転に伴って、ラック962が左右に移動する。ラック962の両端に設けられたタイロッド97は、ナックルアーム98を介してタイヤ99と接続されている。タイロッド97が左右に往復運動し、ナックルアーム98を引っ張ったり押したりすることで、タイヤ99の向きが変わる。
モータ80は、例えば3相交流ブラシレスモータであり、EPS-ECU15から出力された駆動電圧Vdに応じて、駆動トルクを出力する。3相交流モータの場合、駆動電圧Vdは、U相、V相、W相の各相電圧を意味する。モータ80の回転は、ウォームギア86及びウォームホイール87等により構成される減速機構85を経由して、インターミディエイトシャフト93に伝達される。また、ハンドル91の操舵や、路面からの反力によるインターミディエイトシャフト93の回転は、減速機構85を経由してモータ80に伝達される。
なお、図1に示す電動パワーステアリングシステム1は、モータ80の回転が操舵軸95に伝達されるコラムアシスト式であるが、本実施形態のEPS-ECU15は、ラックアシスト式の電動パワーステアリングシステム、或いは、ハンドルと操舵輪とが機械的に切り離されたステアバイワイヤシステムにも適用可能である。また、他の実施形態では、モータとして3相以外の多相交流モータやブラシ付DCモータが用いられてもよい。
ここで、ハンドル91からタイヤ99に至る、ハンドル91の操舵力が伝達される機構全体を「操舵系メカ100」という。EPS-ECU15は、モータ80が操舵系メカ100に出力する駆動トルクを制御することにより、操舵系メカ100が発生する操舵トルクTsを制御する。EPS-ECU15は、操舵系メカ100から操舵トルクTs及び舵角θを取得する。また、EPS-ECU15は、車両の所定の部位に設けられた車速センサ11が検出した車速Vを取得する。
また、EPS-ECU15は、LKA-ECU16から目標舵角θ*及び舵角制御要求フラグF1を取得し、LDW-ECU17からLDW作動要求フラグF2を取得する。自動操舵中、LKA-ECU16は、EPS-ECU15に舵角制御要求フラグF1を出力する。例えば特開2015-33942号公報等に参照されるように、LKA-ECU16は、車載カメラの映像から検出した走行レーンや自車両の位置に基づいて目標コースを設定し、目標コースに沿って走行するための目標舵角θ*をEPS-ECU15に出力する。
LDW-ECU17は、特許文献1(特開2017-65587号公報)等に参照されるように、舵角、車速、車載カメラの映像、ヨーレート、横加速度等に基づいて、車線を逸脱したり障害物に衝突したりする可能性があるか否か判定する。車線逸脱や障害物との衝突の可能性があると判定したとき、LDW-ECU17は、EPS-ECU15にLDW作動要求フラグF2を出力する。
EPS-ECU15は、取得した情報に基づいて後述する各トルク指令を演算し、各トルク指令の加算値に従って駆動電圧Vdをモータ80へ印加することによりモータ80を駆動する。EPS-ECU15は、モータ80が出力するアシストトルクTaによりドライバの操舵をアシストする。EPS-ECU15における各種演算処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
[EPS-ECUの構成]
続いて、各実施形態のEPS-ECU15の構成について順に説明する。各実施形態のEPS-ECUの符号は、「15」に続く3桁目に実施形態の番号を付す。
(第1実施形態)
図2~図4を参照し、第1実施形態について説明する。図2に示すように、第1実施形態のEPS-ECU151は、アシスト制御部20、振動付与制御部50、モータ駆動制御部65、及び振動振幅設定部55を備える。
アシスト制御部20は、ドライバの操舵トルクTsに応じてアシストトルク指令Ta*を演算する。具体的には、アシスト制御部20は、操舵トルクTs及び車速Vに基づき、路面反力(或いは路面負荷)に応じた伝達感や、操舵状態に応じたフィールが実現されるようにアシストトルク指令Ta*を演算する。アシスト制御部20のさらに詳しい構成については第2実施形態で後述する。
振動付与制御部50は、LDW-ECU17からフラグF2によりLDW作動要求が通知されたとき、アシストトルクに振動を付与するようにLDW制御トルク指令Tv*を演算する。
指令加算器64は、アシストトルク指令Ta*、及びLDW制御トルク指令Tv*の加算値である最終アシストトルク指令Tm*を算出してモータ駆動制御部65に出力する。モータ駆動制御部65は、最終アシストトルク指令Tm*に基づきモータ80へ駆動電圧Vdを印加することでモータ80を駆動する。これによりモータ80は、最終アシストトルク指令Tm*に対応したアシストトルクTaを出力する。
各トルク指令Ta*、Tv*、Tm*の正負は、トルクが印加される回転方向に応じて定義される。例えば左回転方向に印加されるトルクが正、右回転方向に印加されるトルクが負と定義される。
以上の構成は、第2実施形態のEPS-ECU152にも共通する。次に振動振幅設定部55に関し、第1実施形態のEPS-ECU151では、振動振幅設定部55にアシストトルク指令Ta*が入力される。振動振幅設定部55は、アシストトルク指令Ta*が大きいほどLDW制御トルク指令Tv*の振動振幅Ampを大きく設定する。以下、「LDW制御トルク指令Tv*の振動振幅Amp」を略して「LDW振幅Amp」とも記す。
図3に示すように、振動振幅設定部55は、LDW基礎振幅設定部551、補正ゲインマップ552、及び乗算器553を備える。LDW基礎振幅設定部551は、LDW基礎振幅を設定する。LDW基礎振幅は固定値でもよいし、例えば車速による可変値であってもよい。或いは、外部入力により振幅を可変するものであってもよい。
補正ゲインマップ552は、入力と補正ゲインとの関係を規定する。入力であるトルクパラメータは印加方向により正負の値を取り、正負対称のマップとなるため、入力の絶対値を横軸として表してもよい。補正ゲインは、基本的に入力の絶対値が大きいほど大きくなる。ただし、入力0の付近では不感帯となる下限値が設定され、入力の絶対値がある値以上の範囲では上限値が設定されている。乗算器553は、LDW基礎振幅に補正ゲインを乗じてLDW振幅Ampを出力する。
図3に示す振動振幅設定部55の構成は各実施形態において共通であり、入力のトルクパラメータが異なる。入力のトルクパラメータは、第1実施形態ではアシストトルク指令Ta*であり、第2実施形態では推定負荷トルクTxである。第3実施形態では、アシストトルク指令Ta*と舵角制御トルク指令Tθ*との合計値(Ta*+Tθ*)である。第4実施形態では、推定負荷トルクTxと舵角制御トルク指令Tθ*との合計値(Tx+Tθ*)である。
図4を参照し、時間に連れてアシストトルク指令Ta*が増加したときの第1実施形態の作用効果について説明する。縦軸の各量の次元は、いずれもトルク([Nm])である。比較例では、アシストトルク指令Ta*が増加してもLDW振幅Ampは一定である。このとき、操舵トルクの振動振幅は、アシストトルク指令Ta*の増加に伴って減少する。そのため、ドライバによる警報認知性が低下する。
それに対し第1実施形態では、アシストトルク指令Ta*の増加に伴ってLDW振幅Ampを増加させることで、操舵トルクの振動振幅は一定に維持される。したがって、アシストトルクや路面反力が大きいバンク走行時等にドライバの警報認知性の低下を防止することができる。
(第2実施形態)
図5、図6を参照し、第2実施形態について説明する。図5に示すように、第2実施形態のEPS-ECU152は、第1実施形態のアシストトルク指令Ta*に代えて推定負荷トルクTxが振動振幅設定部55に入力される。振動振幅設定部55は、推定負荷トルクTxが大きいほどLDW制御トルク指令Tv*の振動振幅Ampを大きく設定する。
ここで図6を参照し、アシスト制御部20の制御演算に用いられる推定負荷トルクTxについて説明する。アシスト制御部20は、推定負荷トルク演算部22、目標操舵トルク演算部23、操舵トルクサーボ制御器24を備える。
推定負荷トルク演算部22は、加算器221及びローパスフィルタ(図中「LPF」)222を含む。加算器221は、操舵トルクサーボ制御器24から帰還されたアシストトルク指令Ta*と、目標操舵トルク演算部23から帰還された目標操舵トルクTs*とを加算する。ローパスフィルタ222は、加算されたトルクから所定の周波数、例えば10Hz以下の帯域の成分を抽出する。推定負荷トルク演算部22は、ローパスフィルタ222により抽出された周波数成分を推定負荷トルクTxとして出力する。推定負荷トルクTxは、操舵系メカ100の操舵軸95に作用する負荷トルクであり、路面反力とアシストトルクとのバランスに基づいて推定される。
目標操舵トルク演算部23は、推定負荷トルクTx及び車速Vに基づいて目標操舵トルクTs*を演算する。操舵トルクサーボ制御器24は、目標操舵トルク演算部23が演算した目標操舵トルクTs*、及び、操舵系メカ100において検出された操舵トルクTsが入力される。操舵トルクサーボ制御器24は、操舵トルクTsを目標操舵トルクTs*に追従させるように、アシストトルク指令Ta*を演算する。
このようにアシスト制御部20は、推定負荷トルクTxを演算し、推定負荷トルクTxに基づき演算した目標操舵トルクTs*に操舵トルクTsを追従させるようにアシストトルク指令Ta*を演算する。
第2実施形態では、推定負荷トルクTxが大きいほど、振動振幅設定部55がLDW振幅Ampを大きく設定することで、第1実施形態と同様にドライバの警報認知性の低下を防止することができる。
(第3、第4実施形態)
次に図7、図8を参照し、第3、第4実施形態について説明する。図1を参照して上述した通り、第3、第4実施形態のEPS-ECU153、154は、LKA-ECU16及びLDW-ECU17が搭載された車両に適用される。EPS-ECU153、154では、アシスト制御部20によるアシストトルク指令Ta*、舵角制御部30による舵角制御トルク指令Tθ*、及び、振動付与制御部50によるLDW制御トルク指令Tv*の加算値Tm*に基づき、モータ駆動制御部65がモータ80の駆動を制御する。
モータ80の出力に応じて決まる舵角θは、舵角制御部30にフィードバックされる。舵角制御部30は、LKA制御の作動中に、LKA-ECU16から指令される目標舵角θ*に舵角θを追従させるように舵角制御トルク指令Tθ*を演算する。舵角θの正負は、例えば中立位置に対し左側の角度が正、中立位置に対し右側の角度が負と定義される。
舵角制御部30は、舵角偏差算出器33及び舵角サーボ制御器34を有する。舵角偏差算出器33は、LKA-ECU16から指令される目標舵角θ*と舵角θとの舵角偏差Δθ(=θ*-θ)を算出する。舵角サーボ制御器34は、目標舵角θ*に舵角θを追従させるように、すなわち舵角偏差Δθを0に近づけるように、PID制御により舵角制御トルク指令Tθ*を演算する。
第1指令加算器61は、アシストトルク指令Ta*と舵角制御トルク指令Tθ*とを加算する。第2指令加算器62は、第1指令加算器61の出力に、さらにLDW制御トルク指令Tv*を加算することで最終アシストトルク指令Tm*を算出し、モータ駆動制御部65に出力する。以上の構成は、第3、第4実施形態のEPS-ECU153、154に共通する。
図7に示す第3実施形態のEPS-ECU153では、第1指令加算器61の出力である「アシストトルク指令Ta*と舵角制御トルク指令Tθ*との合計値」が振動振幅設定部55に入力される。振動振幅設定部55は、アシストトルク指令Ta*と舵角制御トルク指令Tθ*との合計値(Ta*+Tθ*)が大きいほどLDW制御トルク指令Tv*の振動振幅Ampを大きく設定する。
図8に示す第4実施形態のEPS-ECU154では、第2実施形態と同様にアシスト制御部20から推定負荷トルクTxが出力される。振幅推定用指令加算器63は、推定負荷トルクTxと舵角制御トルク指令Tθ*とを加算する。振動振幅設定部55は、推定負荷トルクTxと舵角制御トルク指令Tθ*との合計値(Tx+Tθ*)が大きいほどLDW制御トルク指令Tv*の振動振幅Ampを大きく設定する。
LKA制御の作動中、LDW制御トルク指令Tv*によって舵角θが振れると、舵角制御において舵角偏差Δθを0に近づけるように舵角制御トルク指令Tθ*が演算される。その結果、LDW制御トルク指令Tv*で振動付与した結果であるモータ回転角、更にはその結果生じる操舵トルクTsが、舵角制御が作動しないときに比べて小さくなる。
そこで第3、第4実施形態では、アシストトルク指令Ta*又は推定負荷トルクTxに加えて舵角制御トルク指令Tθ*の大きさがLDW振動振幅に反映される。したがって、LKA制御の作動中におけるドライバの警報認知性の低下を防止することができる。
(その他の実施形態)
第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせ、振動振幅設定部55は、アシストトルク指令Ta*と推定負荷トルクTxとの平均値や加重平均値等の値に基づきLDW振幅Ampを設定してもよい。また、第3実施形態と第4実施形態とを組み合わせ、振動振幅設定部55は、「Ta*+Tθ*」及び「Tx+Tθ*」から得られた値に基づきLDW振幅Ampを設定してもよい。
本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
15(151-154)・・・EPS-ECU(ステアリング制御装置)、
16・・・LKA-ECU(車線維持支援装置)、
17・・・LDW-ECU(車線逸脱警報装置)、
20・・・アシスト制御部、
30・・・舵角制御部、
50・・・振動付与制御部、
65・・・モータ駆動制御部、
80・・・モータ、
95・・・操舵軸、 100・・・操舵系メカ。

Claims (2)

  1. 車線逸脱警報装置(17)が搭載された車両において、操舵トルク(Ts)を発生する操舵系メカ(100)に接続されたモータ(80)が出力するアシストトルク(Ta)によりドライバの操舵をアシストするステアリング制御装置であって、
    前記操舵系メカの操舵軸(95)に作用する負荷トルクであり、路面反力とアシストトルクとのバランスに基づいて推定される推定負荷トルク(Tx)を演算し、前記推定負荷トルクに基づき演算した目標操舵トルク(Ts*)に操舵トルクを追従させるようにアシストトルク指令(Ta*)を演算するアシスト制御部(20)と、
    前記車線逸脱警報装置から車線逸脱警報の作動要求が通知されたとき、アシストトルクに振動を付与するように車線逸脱警報制御トルク指令(Tv*)を演算する振動付与制御部(50)と、
    前記アシストトルク指令、及び前記車線逸脱警報制御トルク指令の加算値(Tm*)に基づき前記モータの駆動を制御するモータ駆動制御部(65)と、
    前記アシストトルク指令又は前記推定負荷トルクが大きいほど前記車線逸脱警報制御トルク指令の振動振幅を大きく設定する振動振幅設定部(55)と、
    を備えるステアリング制御装置。
  2. 車線維持支援装置(16)及び車線逸脱警報装置(17)が搭載された車両において、操舵トルク(Ts)を発生する操舵系メカ(100)に接続されたモータ(80)が出力するアシストトルク(Ta)によりドライバの操舵をアシストするステアリング制御装置であって、
    前記操舵系メカの操舵軸(95)に作用する負荷トルクであり、路面反力とアシストトルクとのバランスに基づいて推定される推定負荷トルク(Tx)を演算し、前記推定負荷トルクに基づき演算した目標操舵トルク(Ts*)に操舵トルクを追従させるようにアシストトルク指令(Ta*)を演算するアシスト制御部(20)と、
    前記モータの出力に応じて決まる舵角(θ)を、前記車線維持支援装置から指令される目標舵角(θ*)に追従させるように舵角制御トルク指令(Tθ*)を演算する舵角制御部(30)と、
    前記車線逸脱警報装置から車線逸脱警報の作動要求が通知されたとき、アシストトルクに振動を付与するように車線逸脱警報制御トルク指令(Tv*)を演算する振動付与制御部(50)と、
    前記アシストトルク指令、前記舵角制御トルク指令、及び前記車線逸脱警報制御トルク指令の加算値(Tm*)に基づき前記モータの駆動を制御するモータ駆動制御部(65)と、
    前記アシストトルク指令と前記舵角制御トルク指令との合計値、又は、前記推定負荷トルクと前記舵角制御トルク指令との合計値が大きいほど前記車線逸脱警報制御トルク指令の振動振幅を大きく設定する振動振幅設定部(55)と、
    を備えるステアリング制御装置。
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