JP7663103B2 - 両面粘着シート、積層体及び表示装置 - Google Patents
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Description
[1] (メタ)アクリル共重合体(A)と、
炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)と、
炭素数が4~12の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)と、
水素引抜型重合開始剤を除く光重合開始剤(C)と、を含む粘着剤組成物を光硬化させてなる両面粘着シートであって、
以下の測定方法で測定し算出した両面粘着シートの酸素透過率(PA)が2000ml/(m2・1day・1atm)以上である、両面粘着シート;
(測定方法)
両面粘着シートの厚みを200μmとし、その両面に厚みが20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)をそれぞれ貼合し、「CPP(20μm)/両面シート(粘着剤層200μm)/CPP(20μm)」の層構成の積層シートを作製し、23℃、相対湿度50%、1atmの環境下において、該積層シートの酸素透過量を酸素透過率測定装置を用いて測定し、1m2における24時間に透過する酸素量に換算することで該積層シートの酸素透過率(PL)を算出する;同様にして20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のみを2枚重ねて40μmの厚みにしたCPP単体の酸素透過率(PP)を算出し以下の式(1)から導かれた式(2)より、両面粘着シートの酸素透過率(PA)を算出する。
1/PL=1/PA+1/PP ・・・ 式(1)
PA=(PP×PL)/(PP-PL) ・・・ 式(2)
[2] (メタ)アクリル共重合体は、(a1)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位と、(a2)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位と、(a3)水酸基含有(メタ)アクリレートに由来する単位とを含有する、[1]に記載の両面粘着シート。
[3] (メタ)アクリル共重合体(A)100質量部に対する、単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)の含有量が0.1~10質量部であり、二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)の含有量が0.05~5質量部である、[1]又は[2]に記載の両面粘着シート。
[4] 全光線透過率が80%以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[5] ゲル分率が75質量%以下である、[1]~[4]のいずれかに記載の両面粘着シート。
[6] [1]~[5]のいずれかに記載の両面粘着シートと、銅メッシュ系透明導電フィルムとを備える、積層体。
[7] [1]~[5]のいずれかに記載の両面粘着シートと、銅メッシュ系透明導電フィルムとを備える、表示装置。
本発明は、(メタ)アクリル共重合体(A)と、炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)と、炭素数が4~12の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)と、水素引抜型重合開始剤を除く光重合開始剤(C)と、を含む粘着剤組成物を光硬化させてなる両面粘着シートに関する。そして、以下の測定方法で測定し算出した両面粘着シートの酸素透過率は2000ml/(m2・1day・1atm)以上である。
(測定方法)
両面粘着シートの厚みを200μmとし、その両面に厚みが20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)をそれぞれ貼合し、「CPP(20μm)/両面粘着シート(粘着剤層200μm)/CPP(20μm)」の層構成の積層シートを作製し、23℃、相対湿度50%、1atmの環境下において、該積層シートの酸素透過量を酸素透過率測定装置を用いて測定し、1m2における24時間で透過する酸素量に換算することで該積層シートの酸素透過率(PL)を算出する。同様にして20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のみを2枚重ねて40μmの厚みにしたCPP単体の酸素透過率(PP)を算出し、以下の式(1)から導かれた式(2)より、両面粘着シートの酸素透過率(PA)を算出する。
1/PL=1/PA+1/PP ・・・ 式(1)
PA=(PP×PL)/(PP-PL) ・・・ 式(2)
酸素透過率測定装置を用いて酸素透過率を測定する際には、装置仕様の測定面積にて、23℃、相対湿度50%、1atmの環境下で酸素透過量を測定する。そして、測定された酸素量から、1m2、24時間における酸素透過量に換算して酸素透過率を算出する。酸素透過率の測定には、ASTM F2622に準拠した酸素透過率測定装置を用いることが好ましく、例えば、酸素透過率計測定装置(OX-TRAN2/12 MOCON社製)を用いることができ、この装置(OX-TRAN2/12)を用いた場合は測定面積(テストセル面積)50cm2で測定することができる。
本実施形態の両面粘着シートは、(メタ)アクリル共重合体(A)、炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)、炭素数が4~12の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)、及び、水素引抜型重合開始剤を除く光重合開始剤(C)を含む粘着剤組成物から形成される。
(メタ)アクリル共重合体(A)は、表示装置の視認性を低下させない程度の透明性を有するものが好ましく、(メタ)アクリレートに由来する単位を有することが好ましい。なお、本明細書において、「単位」は重合体を構成する繰り返し単位(単量体単位)である。
(a1)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するアクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、secブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tertブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、(メタ)アクリル共重合体は、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位を有することが好ましく、炭素数が4~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位を有することがより好ましい。このような分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位としては、2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)に由来する単位を有することが好ましい。また、本実施形態においては、(メタ)アクリル共重合体は、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位と炭素数が1~10の直鎖状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位を含むことも好ましく、炭素数が4~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位と炭素数が1~5の直鎖状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位を含むことがより好ましい。
(a2)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するメタクリレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、secブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、tertブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、(メタ)アクリル共重合体は、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位を有することが好ましく、炭素数が4~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位を有することがより好ましい。このような分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位としては、2-エチルヘキシルメタクリレート(2EHMA)に由来する単位を有することが好ましい。また、本実施形態においては、(メタ)アクリル共重合体は、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位と炭素数が1~10の直鎖状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位を含むことも好ましく、炭素数が4~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位と炭素数が1~5の直鎖状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位を含むことがより好ましい。
(a3)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロシキブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。中でも、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び4-ヒドロシキブチル(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種は好ましく用いられる。
(メタ)アクリル共重合体は、上記以外の他の単量体単位を有してもよい。他の単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の環状基を有する(メタ)アクリル酸エステル単位や、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、塩化ビニル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン等が挙げられる。(メタ)アクリル共重合体における他の単量体単位の含有量は20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。
(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は、10万以上であることが好ましく、20万以上であることがより好ましい。また、(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は、300万以下であることが好ましく、200万以下であることがより好ましい。重量平均分子量を上記範囲内とすることにより、粘着シートの酸素透過率を所定値以上にコントロールしやすくなり、かつ十分な段差追従性を確保することができる。なお、(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は粘着剤組成物中に含まれる(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、ポリスチレン基準で求めた値である。
単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)は、分子内に反応性二重結合を1つ有するモノマーであり、炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有するモノマーである。炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有する単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)としては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレート(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ウンデカ(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。中でも、単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)は、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート及びラウリル(メタ)アクリレートよりなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)の市販品の例としては、大阪有機化学工業社製のIBXA、大阪有機化学工業社製のISTA、大阪有機化学のLA等が挙げられる。
二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)は反応性官能基を2つ有するものである。そして、2つの反応性官能基は、炭素数が4~12の直鎖ジオールに由来する連結基で連結されている。2つの反応性官能基は炭素数が6~12の直鎖ジオールに由来する連結基で連結されていることがより好ましく、炭素数が6~10の直鎖ジオールに由来する連結基で連結されていることがさらに好ましい。
光重合開始剤(C)は、活性エネルギー線の照射により多官能モノマーの重合を開始させるものである。ここで、「活性エネルギー線」とは電磁波または荷電粒子線の中でエネルギー量子を有するものを意味し、紫外線、電子線、可視光線、X線、イオン線等が挙げられる。中でも、汎用性の点から、紫外線または電子線が好ましく、紫外線が特に好ましい。
粘着剤組成物はさらに溶剤を含有してもよい。溶剤は、粘着剤組成物の塗工適性の向上のために用いられる。
本実施形態では粘着剤組成物は、用途や要求特性に応じて、以下に挙げるような任意成分を含んでいてもよい。ただし、粘着剤組成物は、架橋剤を実質的に含まないことが好ましい。具体的には、粘着剤組成物中における架橋剤の含有量は0.1質量%以下であることが好ましい。粘着剤組成物中における架橋剤の含有量が上記範囲内であれば、粘着剤組成物は実質的に架橋剤を含まないものであると言える。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられる。
金属腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾール系樹脂を挙げることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂、メタクリル系樹脂などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
本実施形態の両面粘着シートの少なくとも一方の面には剥離シートが貼合されていることが好ましい。本実施形態は、剥離シート付き両面粘着シートに関するものでもある。なお、剥離シートは両面粘着シートを使用する際、両面粘着シートから剥離される。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材には、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-4527、SD-7220等や、信越化学工業(株)製のKS-3600、KS-774、X62-2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH3)3SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニングシリコーン社製のBY24-843、SD-7292、SHR-1404等や、信越化学工業(株)製のKS-3800、X92-183等が挙げられる。
本実施形態の両面粘着シートの製造工程は、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程を含むことが好ましい。以下、剥離シート上に粘着剤組成物を塗工して塗膜を形成する工程について代表して説明する。
本実施形態の両面粘着シートの使用方法においては、剥離シート付き両面粘着シートの一方の剥離シートを剥離して銅メッシュ系透明導電フィルムに接触させることで貼合し、続いて他方の剥離シートを剥がして他の被着体に接触させる。粘着シートが重合開始剤を含み、後硬化性を備えた半硬化粘着シートの場合は、その状態で活性エネルギー線を照射して粘着剤層を完全硬化させてもよい。
本実施形態は、上述した両面粘着シートと、銅メッシュ系透明導電フィルムとを備える積層体に関するものであってもよい。例えば、本実施形態の積層体においては、両面粘着シートの一方の面側に、銅メッシュ系透明導電フィルムが積層されており、両面粘着シートの他方の面側には他の被着体が積層されていることが好ましい。なお、両面粘着シートは、銅メッシュ系透明導電フィルムにおいて銅メッシュが形成されている面に直接貼合されることが好ましい。
本実施形態の積層体の製造方法は、銅メッシュ系透明導電フィルムの銅メッシュと接する面に対して、本実施形態の両面粘着シートを接触させた状態で、加圧を行う工程を含むことが好ましい。この際、加圧することで脱泡を行ってもよく、加圧工程の前または後にさらに脱泡工程を設けてもよい。また、加圧工程を加熱しながら行ってもよく、加圧工程の前または後にさらに加熱工程を設けてもよい。例えば、両面粘着シートを銅メッシュ系透明導電フィルムに接触させ、その状態でオートクレーブなどを用いた加圧・加温・脱泡してもよく、もしくはその状態で加圧および真空脱泡することで密着性を向上させることとしてもよい。
<(メタ)アクリル共重合体A-1の合成>
炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートとしてアクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートとしてメタクリル酸2-エチルヘキシル(2EHMA)、水酸基含有(メタ)アクリレートとしてメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(2HEMA)を、質量比で2EHA:2EHMA:2HEMA=20:70:10となるように配合し、重合溶媒である酢酸エチル中、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で60℃に加熱して重合させた。これにより、固形分濃度が50質量%で、重量平均分子量が48万の架橋性(メタ)アクリル共重合体(A-1)を含む溶液(a-1)を得た。
炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するアクリレートとしてアクリル酸メチル(MA)およびアクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)、炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するメタクリレートとしてメタクリル酸2-エチルヘキシル(2EHMA)、水酸基含有(メタ)アクリレートとしてアクリル酸2-ヒドロキシエチル(2HEA)を、質量比でMA:2EHA:2EHMA:2HEA=30:35:25:10となるように配合し、重合溶媒である酢酸エチル中、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で60℃に加熱して重合させた。これにより、固形分濃度が50質量%で、重量平均分子量が80万の架橋性(メタ)アクリル共重合体(A-2)を含む溶液(a-2)を得た。
炭素数が1~10の分岐状のアルキル基を有するアクリレートとしてアクリル酸2-エチルヘキシル(2EHA)、炭素数が1~10の直鎖状及び分岐状のアルキル基を有するメタクリレートとしてメタクリル酸メチル(MMA)およびメタクリル酸2-エチルヘキシル(2EHMA)、水酸基含有(メタ)アクリレートとしてアクリル酸2-ヒドロキシエチル(2HEA)を、質量比で2EHA:MMA:2EHMA:2HEA=20:10:60:10となるように配合し、重合溶媒である酢酸エチル中、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で60℃に加熱して重合させた。これにより、固形分濃度が50質量%で、重量平均分子量が40万の架橋性(メタ)アクリル共重合体(A-3)を含む溶液(a-3)を得た。
炭素数が1~10の直鎖状のアルキル基を有するアクリレートとしてブチルアクリレート(BA)、水酸基含有(メタ)アクリレートとしてアクリル酸2-ヒドロキシエチル(2HEA)を、質量比でBA:2HEA=70:30となるように配合し、重合溶媒である酢酸エチル中、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)の存在下で60℃に加熱して重合させた。これにより、固形分濃度が50質量%で、重量平均分子量が50万の架橋性(メタ)アクリル共重合体(A-4)を含む溶液(a-4)を得た。
(メタ)アクリル共重合体の重量平均分子量は以下の方法でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。GPCの測定条件は以下のとおりである。
・溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム:Shodex KF801、KF803L、KF800L、KF800D(昭和電工(株)製を4本接続して使用した)
・カラム温度:40℃
・試料濃度:0.5質量%
・検出器:RI-2031plus(JASCO製)
・ポンプ:RI-2080plus(JASCO製)
・流量(流速):0.8ml/min
・注入量:10μl
・校正曲線:標準ポリスチレンShodex standard ポリスチレン(昭和電工(株)製)Mw=1320~2,500,000までの10サンプルによる校正曲線を使用した。
<粘着剤組成物の調製>
溶液(a-1)中に含まれる(メタ)アクリル共重合体(A-1)100質量部に対して、炭素数10の環状アルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)としてアクリル酸イソボルニル(IBXA)を5質量部、炭素数6の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)として1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(A-HD-N)を1質量部、光重合開始剤としてOmnirad819(IGM Resins B.V.社製)を0.5質量部添加し、当該原料の濃度が40質量%となるように酢酸エチルに加え、攪拌することで粘着剤組成物を調製した。
上記のようにして調製した粘着剤組成物を、シリコーン系剥離剤で処理された剥離剤層を備えた厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(第1の剥離シート、王子エフテックス社製、50RL-07(2))の表面に、乾燥後の塗工厚みが100μmになるようにアプリケーターで均一に塗工して塗膜を形成した。かかる塗膜を、空気循環式恒温オーブンにより、80℃で3分間乾燥させることで、第1の剥離シートの表面に粘着剤層(実施例1の両面粘着シート)を形成した。
次いで、該粘着剤層の表面に第1の剥離シートと剥離力の異なる、厚さ38μmの第2の剥離シート(王子エフテックス社製、38RL-07(L))を貼合し、23℃、相対湿度50%の条件で14日間養生した。これにより、粘着剤層(粘着シート)が剥離力差のある1対の剥離シートに挟まれた第1の剥離シート/両面粘着シート/第2の剥離シートの構成を備える、剥離シート付き両面粘着シートを得た。次いでこの剥離シート付き粘着シートの第2の剥離シート側から高圧水銀ランプを用いて積算光量が3000mJ/cm2となるよう紫外線を照射し、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(メタ)アクリル共重合体(A-1)の溶液(a-1)を(メタ)アクリル共重合体(A-2)の溶液(a-2)に変更し、アクリル酸イソボルニル(IBXA)を炭素数18の分岐アルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるアクリル酸イソステアリル(ISTA)に変更したこと以外は実施例1と同様の手順で、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
(メタ)アクリル共重合体(A-1)の溶液(a-1)を(メタ)アクリル共重合体(A-3)の溶液(a-3)に変更し、アクリル酸イソボルニル(IBXA)を炭素数12の直鎖状アルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるアクリル酸ラウリル(LA)に変更し、さらに1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(A-HD-N)を炭素数10の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーである1,10-デカンジオールジアクリレート(A-DOD-N)に変更し、光重合開始剤のOmnirad819(IGMResins B.V.社製)0.5質量部をOmnirad184(IGM Resins B.V.社製)1.0質量部に変更したこと以外は実施例1と同様の手順で、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
アクリル酸イソボルニル(IBXA)を炭素数18の分岐アルキル鎖を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるアクリル酸イソステアリル(ISTA)に変更し、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(A-HD-N)を炭素数10の直鎖ジオールで官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーである1,10-デカンジオールジアクリレート(A-DOD-N)に変更し、光重合開始剤のOmnirad819(IGMResins B.V.社製)0.5質量部をOmnirad184(IGM Resins B.V.社製)1.0質量部に変更した以外は実施例1と同様の手順で、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
アクリル酸イソボルニル(IBXA)を炭素数1のアルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマーであるアクリル酸メチル(MA)に変更した以外は実施例1と同様の手順で、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
ベースポリマー(A-1)の溶液(a-1)をベースポリマー(A-4)の溶液(a-4)に変更し、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(A-HD-N)を三官能アクリル酸エステルモノマーであるアクリル酸エステルモノマーでトリメチロールプロパントリアクリレート(A-TMPT)に変更した以外は実施例1と同様の手順で、光硬化した剥離シート付き両面粘着シートを得た。
単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー、二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー、光開始剤を添加する代わりに、架橋剤であるイソシアネート系化合物(D-110N、三井化学社製)を0.5質量部添加した以外は実施例1と同様の手順で、剥離シート付き両面粘着シートを得た。
<酸素透過率(PA)>
[積層シートの作製]
実施例及び比較例で作製した光硬化後の剥離シート付き両面粘着シート(両面粘着シートの厚み100μm)の軽剥離側の剥離シートを剥がして、20μmの無延伸ポリプロピレン(レンソールGP-32 北越化成社製)をハンドローラーを用いて貼合し、無延伸ポリプロピレンで裏打ちされた粘着シートを得た。次いで、無延伸ポリプロピレンで裏打ちされた粘着シートの重剥離側の剥離シートを剥がし、露出した粘着面に実施例及び比較例で作製した厚み100μmの両面粘着シートの粘着面同士が接するように貼合し、粘着剤層の厚みが200μmの無延伸プロピレンで裏打ちされた粘着シートを得た。続いて粘着剤層の厚みが200μmの無延伸プロピレンで裏打ちされた粘着シートの重剥離側の剥離シートを剥がし、露出した粘着面に20μmの無延伸ポリプロピレン(レンソールGP-32 北越化成社製)を貼合し、「無延伸ポリプロピレン/粘着剤層(厚み200μm)/無延伸ポリプロピレン」の構成の積層シートを作製した。
積層シートの酸素透過率(PL)を測定した。酸素透過率の測定には、酸素透過率計測定装置(OX-TRAN2/12 MOCON社製)を用い、テストセル面積(測定面積)50cm2、23℃、相対湿度50%、1atmの環境で酸素透過量が安定するまで約2時間置いた後、酸素透過量を測定した。そして、1m2における24時間で透過する酸素量に換算して積層シートの酸素透過率(PL)を算出した。
20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のみを2枚重ねて40μmの厚みにし、上記「積層シートの酸素透過率(PL)の測定」と同様にして酸素透過率測定装置(OX-TRAN2/212 MOCON社製)を用いて酸素透過量を測定し、1m2における24時間で透過する酸素量に換算して無延伸ポリプロピレンの酸素透過率(PP)を算出した。
上記で得られた積層シートの酸素透過率(PL)と無延伸ポリプロピレンの酸素透過率(PP)の値から、下記式(1)から導かれた下記式(2)を用いて両面粘着シートの酸素透過率(PA)を算出した。
1/PL=1/PA+1/PP ・・・ 式(1)
PA=(PP×PL)/(PP-PL) ・・・ 式(2)
(評価用導電フィルムの作製)
特許第6607918号公報の実施例3記載の方法に準じて100μのポリエチレンテレフタレート基材の両面に銅による導電層を備えたと透明導電フィルムを作製した。続いてフォトリソグラフィの手法を用いて、この導電性フィルムの両面の導電部にピッチ200μm、線幅15μmの格子状の配線パターンを形成し評価用銅メッシュ系透明導電フィルムを作製した。そして、銅メッシュ上に、特許第6607918号公報の実施例3記載の方法に準じて黒化膜を形成した。
実施例及び比較例で作製した剥離シート付き両面粘着シート軽剥離側の剥離シートを剥がして、スライドガラス(松浪硝子社製、S9112)の片面にハンドローラーを用いて貼合した。次いでガラスで裏打ちされた粘着シートの重剥離側の剥離シートを剥がして、上記で作製した評価用銅メッシュ系透明導電フィルムに貼合した。続いて「ガラス/粘着剤層/銅メッシュ系透明導電フィルム」の構成となった積層体の銅メッシュ系透明導電フィルムの表面に実施例及び比較例で作製した両面粘着シートを貼合した。次いで重剥離側の剥離シートを剥がして、真空重ね合わせ装置(JE2020B-MVH型 常陽工学社製)を用いてスライドガラス(松浪硝子社製、S9112)を貼合し、「ガラス/粘着剤層/銅メッシュ系透明導電フィルム/粘着剤層/ガラス」の積層体を作製した。次いでこの積層体に50℃、0.5MPaの条件にて30分間オートクレーブ処理を行った。その後、23℃、相対湿度50%の条件下で24時間放置し、銅メッシュ系透明導電フィルム適性評価用サンプルを作製した。
上記で作製した銅メッシュ系透明導電フィルム適性評価用サンプルを95℃のオーブンで、250時間処理した。その後、評価用サンプルの外観を目視で観察し、さらに配線部を光学顕微鏡で観察し、以下に示す評価基準に基づいて銅メッシュ系透明導電フィルム適性を評価した。なお、いずれのサンプルにおいても、浮き、剥がれ、気泡の発生などは生じなかった。
A:目視では銅メッシュ部が見えない。顕微鏡観察でも配線部に色の変化がない。
B:目視では銅メッシュ部が見えないが、顕微鏡観察では配線部にあきらかな色相の変化が見られるが全体に均一な色変化である。
C:目視では銅メッシュ部が見えないが、顕微鏡観察では配線部にあきらかな色相の変化が見られ、さらにサンプルの端部と中央部で色相が異なる。
D:目視ではサンプル端部が僅かに曇ったように見え、顕微鏡観察では配線部にあきらかな色相の変化があり、さらにサンプルの端部と中央部で色相も異なる。
E:目視で銅メッシュ部が見え顕微鏡観察では配線部にあきらかな色相が変化し配線部に光沢感が発現している。
実施例及び比較例で作製した剥離シート付き両面粘着シート(両面粘着シートの厚み100μm)の軽剥離側の剥離シートを剥がしてスライドガラス(松浪硝子社製、S9112)の片面にハンドローラーを用いて貼合し、この積層体に50℃、0.5MPaの条件にて30分間オートクレーブ処理を行った。その後、重剥離側の剥離シートを剥がして「ガラス/粘着剤層」の構成の評価用サンプルを作製し、得られたサンプルの全光線透過率を、JIS K 7361-1に準拠して測定した。また得られたサンプルのヘイズ値をJIS K 7136に準拠して測定した。これらの測定は3回行い、平均値を各測定値とした。測定には、積分球式光線透過率測定装置(日本電色工業社製、NDH-5000)を用いた。
その結果、実施例、比較例で作製した両面粘着シートは、いずれも23℃、相対湿度50%の環境における全光線透過率が90%~100%であり、23℃、相対湿度50%の環境におけるヘイズ値が1%未満であった。
粘着剤層約0.1gをサンプル瓶に採取し、酢酸エチル30mlを加えて24時間振とうした。その後、このサンプル瓶の内容物を150メッシュのステンレス製金網でろ別し、金網上の残留物を100℃で1時間乾燥して乾燥重量W(g)を測定した。得られた乾燥重量から下記式
ゲル分率(%)=(乾燥質量W/粘着シートの採取質量)×100
から算出される値を粘着シートのゲル分率とした。
11 両面粘着シート(粘着剤層)
12a、12b 剥離シート
Claims (5)
- (メタ)アクリル共重合体(A)と、
炭素数が10~20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を有した単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)と、
炭素数が4~12の直鎖ジオールに由来する連結基で反応性官能基が結ばれた二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)と、
水素引抜型重合開始剤を除く光重合開始剤(C)と、を含む粘着剤組成物を光硬化させてなる両面粘着シートであって、
前記(メタ)アクリル共重合体(A)は、(a1)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するアクリレートに由来する単位と、(a2)炭素数が1~10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有するメタクリレートに由来する単位と、(a3)水酸基含有(メタ)アクリレートに由来する単位とを含有し、
前記(メタ)アクリル共重合体(A)100質量部に対する、前記単官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B1)の含有量が0.1~10質量部であり、前記二官能(メタ)アクリル酸エステルモノマー(B2)の含有量が0.05~5質量部であり、
以下の測定方法で測定し算出した前記両面粘着シートの酸素透過率(PA)が2000ml/(m2・1day・1atm)以上である、両面粘着シート;
(測定方法)
両面粘着シートの厚みを200μmとし、その両面に厚みが20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)をそれぞれ貼合し、「CPP(20μm)/両面シート(粘着剤層200μm)/CPP(20μm)」の層構成の積層シートを作製し、23℃、相対湿度50%、1atmの環境下において、該積層シートの酸素透過量を酸素透過率測定装置を用いて測定し、1m2における24時間に透過する酸素量に換算することで該積層シートの酸素透過率(PL)を算出する;同様にして20μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のみを2枚重ねて40μmの厚みにしたCPP単体の酸素透過率(PP)を算出し以下の式(1)から導かれた式(2)より、両面粘着シートの酸素透過率(PA)を算出する。
1/PL=1/PA+1/PP ・・・ 式(1)
PA=(PP×PL)/(PP-PL) ・・・ 式(2) - 全光線透過率が80%以上である、請求項1に記載の両面粘着シート。
- ゲル分率が75質量%以下である、請求項1に記載の両面粘着シート。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の両面粘着シートと、銅メッシュ系透明導電フィルムとを備える、積層体。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の両面粘着シートと、銅メッシュ系透明導電フィルムとを備える、表示装置。
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