JP7671027B2 - ベントダクトの周辺構造 - Google Patents

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本発明は、ベントダクトの周辺構造に関する。
自動車内の荷室側壁部の内側に装着されるデッキサイドトリムとして、特許文献1には、発泡層と非発泡層とを有する熱可塑性樹脂の射出発泡成形体からなるデッキサイドトリムが開示されている。
特開2010-111016号公報
ところで、電気自動車では、エンジン音が生じないため、ロードノイズが目立ちやすい。このため、ロードノイズの車室内への伝達経路の一つであるベントダクトにおける遮音性をより向上させることが要求される。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ベントダクトからの透過音を良好に遮音できるベントダクトの周辺構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のベントダクトの周辺構造は、
車両のボディパネルに設けられたベントダクトと、
前記ボディパネルの車両内側に設置された遮音部材と、
を備え、
前記遮音部材は、
前記ベントダクトとの対向位置に設けられる吸音部材と、
外周部に設けられた伸縮可能な蛇腹部と、
を有する。
この構成のベントダクトの周辺構造によれば、蛇腹部を伸縮させることにより、吸音部材の距離及び傾きを調整することができる。これにより、車種によって位置が異なるベントダクトに対して吸音部材を対向する適切な位置に精度良く配置でき、ベントダクトからの透過音を吸音部材によって良好に吸収させて低減できる。
本発明のベントダクトの周辺構造によれば、ベントダクトからの透過音を良好に遮音できるベントダクトの周辺構造を提供できる。
ベントダクトが設けられた車両の後部における片側の概略断面図である。 ベントダクトが設けられる車両の後部におけるボディの車内側から視た概略平面図である。 遮音部材の構造を説明する遮音部材の概略断面図である。 遮音部材における吸音部材の姿勢の調整について説明する遮音部材の概略断面図である。 遮音部材における吸音部材の姿勢の調整について説明する遮音部材の概略断面図である。 遮音部材における吸音部材の姿勢の調整について説明する遮音部材の概略断面図である。 参考例を説明するベントダクトが設けられた車両の後部における片側の概略断面図である。 本実施形態例及び参考例のそれぞれのベントダクトの周辺構造における遮音性を説明するグラフである。 変形例1に係る遮音部材の概略断面図である。 変形例2に係る遮音部材の概略断面図である。 変形例3に係る遮音部材の概略断面図である。 変形例4に係る遮音部材の概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、ベントダクトが設けられた車両の後部における片側の概略断面図である。図2は、ベントダクトが設けられる車両の後部におけるボディの車内側から視た概略平面図である。
図1及び図2に示すように、自動車等の車両の後部には、ベントダクト11が設けられている。ベントダクト11は、サイドパネル13に設けられている。サイドパネル13は、フロアパネル14に接合されて車両のボディを構成する。
ベントダクト11は、サイドパネル13に形成された孔部15に樹脂製のダクト本体16を組付けて構成されている。ダクト本体16は、例えば、ポリプロピレン(PP)等の樹脂から成形されており、空気が通過可能な空気流出口にバタフライ弁(図示略)が設けられた構造を有している。
サイドパネル13における車両内側には、シェアパネル21が設けられている。このシェアパネル21には、開口部22が形成されている。この開口部22は、ベントダクト11の孔部15よりも大きな開口面積を有しており、平面視において、ベントダクト11が開口部22の範囲内に配置されている。
このシェアパネル21には、遮音部材25が取り付けられており、この遮音部材25によって開口部22が塞がれている。
シェアパネル21における車両内側には、内装材26が設けられている。この内装材26は、荷室の内壁を構成するデッキサイドトリムであり、車両外側に突出する凸状部27を有している。この内装材26は、凸状部27の一部がシェアパネル21の開口部22に入り込むように配置されている。
また、サイドパネル13における車両外側には、アウタパネルやリヤバンパ等の外装材28が設けられ、この外装材28によってベントダクト11における車両外側が囲われている。
上記のベントダクト11の構造によれば、例えば、空調システム等によって車室内にフレッシュエアを導入した際に、車室内の空気をベントダクト11から円滑に排出させることができる。
図3は、遮音部材の構造を説明する遮音部材の概略断面図である。
図3に示すように、遮音部材25は、吸音部材31と、蛇腹部35とを有している。吸音部材31は、例えば、フェルトやグラスウール等の多孔質材料を板状に形成したものである。遮音部材25は、板状部32を有しており、吸音部材31は、板状部32の表面に取り付けられている。蛇腹部35は、板状部32の外縁に一体に形成されている。蛇腹部35は、吸音部材31の取付側と反対側に配置されており、遮音部材25の厚さ方向へ伸縮可能とされている。また、遮音部材25は、蛇腹部35における板状部32と反対側に縁部33を有している。
図1に示すように、遮音部材25は、開口部22に吸音部材31を嵌め込むように、シェアパネル21に対して車両内側から組付けられ、縁部33が開口部22の内周縁に対して取付クリップ41によって固定される。これにより、シェアパネル21の開口部22が遮音部材25によって封鎖される。そして、このシェアパネル21に遮音部材25が組付けられた状態において、遮音部材25の吸音部材31は、ベントダクト11の対向位置に配置される。また、ベントダクト11の対向位置に配置される吸音部材31は、ベントダクト11に対して隙間をあけて配置される。
上記のベントダクトの周辺構造によれば、ベントダクト11からロードノイズなどの騒音が透過しても、この透過音Sを、ベントダクト11の対向位置に配置させた遮音部材25の吸音部材31によって吸収できる。これにより、ロードノイズ等の車室内への侵入を抑制できる。
ここで、遮音部材25は、蛇腹部35を伸縮させることにより、開口部22の内周縁に固定される縁部33に対して、板状部32に取り付けられた吸音部材31の距離及び傾きが調整可能とされている。これにより、ベントダクト11の位置に応じて、図4に示すように、蛇腹部35を収縮させて吸音部材31の突出量を小さくしたり、図5に示すように、蛇腹部35を伸長させて吸音部材31の突出量を大きくすることができる。また、ベントダクト11との傾きに応じて、図6に示すように、蛇腹部35の伸縮量を部分的に調整して傾けることができる。
ここで、参考例について説明する。
図7は、参考例を説明するベントダクトが設けられた車両の後部における片側の概略断面図である。
図7に示すように、参考例では、遮音部材25を備えておらず、開口部22が開口された状態となっている。また、この参考例では、内装材26の凸状部27における車両外側の面に板状の吸音部材51を設けている。
この参考例では、吸音部材51の姿勢の調整ができないため、車種によってベントダクト11との位置関係が異なると、ベントダクト11に対して、吸音に適切な対向位置へ吸音部材51を配置できなくなる。しかも、参考例の場合、吸音部材51を有する内装材26だけでベントダクト11からの透過音Sを抑える構造である。このため、参考例では、ベントダクト11からの透過音Sの侵入を十分に抑えることが難しい。さらにシェアパネル21と内装材26の間に隙52a,52bがあるため、図7の参考例では、図1に比べ透過音が車室内に浸入しやすい。
これに対して、本実施形態に係るベントダクトの周辺構造によれば、蛇腹部35を伸縮させて吸音部材31の位置及び姿勢を調整することにより、ベントダクト11に対して、吸音効果を良好に発揮できる対向位置へ吸音部材31を精度良く配置させることができる。さらにシェアパネル21の開口部22が遮音部材25によって隙を開けずに封鎖されるため、シェパネル21と内装材26の隙52a,52bから透過音が車室内に侵入できない。
つまり、ベントダクト11と開口部22との位置関係が車種毎に異なる場合にも、遮音部材25を無理なく装着してベントダクト11との対向位置に吸音部材31を精度良く配置でき、ベントダクト11からの透過音Sを吸音部材31によって良好に吸収させて低減できる。
しかも、遮音部材25の吸音部材31と内装材26とが空気層を介して重ね合わされた二重構造とされるので、ベントダクト11からの透過音Sの侵入を効果的に抑制できる。
図8は、本実施形態例及び参考例のそれぞれのベントダクトの周辺構造における遮音性を説明するグラフである。
図8に示すように、本実施形態例に係る構造によれば、参考例に係る構造と比べ、周波数の略全域にわたって透過音Sを抑えられ、遮音性能を大きく改善できる。
また、本実施形態によれば、シェアパネル21の開口部22が遮音部材25によって隙を開けずに封鎖され、さらに遮音部材25の吸音部材31の姿勢を調整できるので、この吸音部材31を、ベントダクト11からの塵埃や排ガス等の侵入を効果的に抑えられる位置に高精度に配置でき、塵埃や排ガス等の侵入抑制効果を高められる。
次に、遮音部材25の各種の変形例を説明する。
(変形例1)
図9は、変形例1に係る遮音部材の概略断面図である。
図9に示すように、変形例1に係る遮音部材25は、吸音部材31が取り付けられる板状部32に、空気抜き用の孔部32aを有している。この変形例1に係る遮音部材25によれば、車両のドアを開閉する際に、孔部32aにおいて空気を通過させ、良好に空気抜きさせることができる。
(変形例2)
図10は、変形例2に係る遮音部材の概略断面図である。
図10に示すように、変形例2に係る遮音部材25は、2つの蛇腹部35A,35Bを有している。一方の蛇腹部35Aは、板状部32側に設けられ、他方の蛇腹部35Bは、一方の蛇腹部35Aの外周側に設けられている。そして、これらの蛇腹部35A,35B同士が連結板部36によって連結されている。この変形例2に係る遮音部材25によれば、2つの蛇腹部35A,35Bをそれぞれ伸縮させることにより、吸音部材31の姿勢をより良好に調整できる。
(変形例3)
図11は、変形例3に係る遮音部材の概略断面図である。
図11に示すように、変形例3に係る遮音部材25は、板状部32の縁部に設けられた蛇腹部35が、遮音部材25の面方向に沿って伸縮可能とされている。この変形例3に係る遮音部材25では、蛇腹部35を伸縮させることにより、板状部32に取り付けられた吸音部材31を遮音部材25における面方向に移動させて位置調整できる。
(変形例4)
図12は、変形例4に係る遮音部材の概略断面図である。
図12に示すように、変形例4に係る遮音部材25は、2つの蛇腹部35A,35Bを有している。一方の蛇腹部35Aは、板状部32側に設けられている。他方の蛇腹部35Bは、一方の蛇腹部35Aの外周側に設けられ、一方の蛇腹部35Aに対して遮音部材25の厚さ方向にずれた位置に配置されている。これらの蛇腹部35A,35Bは、それぞれ遮音部材25の面方向に沿って伸縮可能とされており、蛇腹部35A,35B同士が連結板部36によって連結されている。この変形例4に係る遮音部材25では、蛇腹部35A,35Bをそれぞれ伸縮させることにより、板状部32に取り付けられた吸音部材31の面方向に沿う位置をより良好に調整できる。
ところで、運転中にクラウドに常時接続しながら、車室内の会話機能により情報サービスの提供を得るコネクティッドカーでは、音声認識性能の向上が望まれる。したがって、音声認識性能の向上には、センサーマイクが会話をより明瞭に検知できることが必要であり、このセンサーマイクによる検知の障害になりうる車内騒音レベルの低減が必須である。
また、電気自動車では、エンジンからモータにパワープラントが置き換わるため、パワープラント系の騒音変化として、低周波付近の静粛性が高まる。その結果、高周波を中心とする風切り音とロードノイズの車内音騒音比率が高まり、車室内で目立ちやすい状態となる。しかも、電気自動車等の車両では、モータやパワーコントロールユニットに由来するスイッチングノイズ等の高周波騒音の低減が要求される。
しかも、自動運転シーンでは、快適な移動空間要素として乗員同士が明瞭に会話できる車室内空間の確保が求められる。会話明瞭度(AI値:Articulation Index)は、高周波付近に最大の重み付けが設定されている評価指数であり、その向上には高周波騒音の低減が必要である。このようなニーズに対して、高い吸音性能を有する吸音構造が望まれる。本実施形態によれば、前述のように、ベントダクト11との対向位置に吸音部材31を精度良く配置でき、ベントダクト11からの透過音Sを吸音部材31によって良好に吸収させて低減できる。
11 ベントダクト
13 ボディパネル
25 遮音部材
31 吸音部材
35 蛇腹部

Claims (1)

  1. 車両のボディパネルに設けられたベントダクトと、
    前記ボディパネルの車両内側に設置された遮音部材と、
    を備え、
    前記遮音部材は、
    前記ベントダクトとの対向位置に設けられる吸音部材と、
    外周部に設けられた伸縮可能な蛇腹部と、
    を有する、
    ベントダクトの周辺構造。
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