以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.液体吐出装置の概要
図1は、液体吐出装置1の概略構成を示す図である。本実施形態における液体吐出装置1は、液体の一例としてのインクを吐出する液体吐出ヘッド21が搭載されたキャリッジ20が往復動し、搬送される媒体Pに対してインクを吐出することで、媒体Pに対して画像を形成するシリアル印刷方式のインクジェットプリンターを例示して説明を行う。以下の説明では、キャリッジ20が移動する方向をX方向、媒体Pが搬送される方向をY方向、インクが吐出される方向をZ方向として説明する。なお、X方向、Y方向、及びZ方向は互いに直交する方向として説明を行うが、液体吐出装置1を構成する各種構成が直交して設けられていることに限るものではない。また、媒体Pとしては、印刷用紙、樹脂フィルム、布帛等の任意の印刷対象を用いることができる。なお、液体吐出装置1は、媒体の幅以上にノズル列が形成されるように液体吐出ヘッド21が並設され、搬送される媒体に対して液体吐出ヘッド21からインクを吐出することで、媒体に対して所望の画像を形成する所謂ライン印刷方式のインクジェットプリンターであってもよい。
図1に示すように液体吐出装置1は、インク容器2、制御機構10、キャリッジ20、移動機構30、及び搬送機構40を備える。
インク容器2には、媒体Pに吐出される複数種類のインクが貯留されている。インク容器2に貯留されるインクの色彩としては、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グレー等が挙げられる。このようなインクが貯留されるインク容器2としては、インクカートリッジ、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパック、及びインクの補充が可能なインクタンク等を用いることができる。
制御機構10は、例えばCPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と半導体メモリ等の記憶回路とを含み、液体吐出ヘッド21を含む液体吐出装置1の各要素を制御する。
キャリッジ20には、液体吐出ヘッド21が搭載されている。また、キャリッジ20は、移動機構30に含まれる無端ベルト32に固定される。なお、インク容器2は、キャリッジ20に搭載されていてもよい。
液体吐出ヘッド21には、制御機構10が出力する液体吐出ヘッド21を制御するための制御信号Ctrl-H、及び液体吐出ヘッド21を駆動するための1又は複数の駆動信号COMが入力される。そして、液体吐出ヘッド21は、入力される制御信号Ctrl-H、及び駆動信号COMに基づいて、インク容器2から供給されるインクを吐出する。
移動機構30は、キャリッジモーター31、及び無端ベルト32を含む。キャリッジモーター31は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl-Cに基づいて動作する。無端ベルト32は、キャリッジモーター31の動作に従って回転する。これにより、無端ベルト32に固定されたキャリッジ20がX方向に往復動する。
搬送機構40は、搬送モーター41、及び搬送ローラー42を含む。搬送モーター41は、制御機構10から入力される制御信号Ctrl-Tに基づいて動作する。搬送ローラー42は、搬送モーター41の動作に従って回転する。この搬送ローラー42の回転に伴って媒体PがY方向に搬送される。
以上のように液体吐出装置1は、搬送機構40による媒体Pの搬送と移動機構30によるキャリッジ20の往復動とに連動して、キャリッジ20に搭載された液体吐出ヘッド21がZ方向に沿ってインクを吐出することで、媒体Pの表面の任意の位置にインクが着弾し、媒体Pに所望の画像が形成される。
2.液体吐出装置の機能構成
次に、液体吐出装置1の機能構成について説明する。図2は、液体吐出装置1の機能構成を示す図である。図2に示すように液体吐出装置1は、制御機構10、液体吐出ヘッド21、キャリッジモーター31、搬送モーター41、及びリニアエンコーダー90を備える。
制御機構10は、駆動回路50、及び制御回路100を含む。制御回路100は、例えば、マイクロコントローラー等のプロセッサーを含む。そして、制御回路100は、外部と通信可能に接続されたホストコンピューター等から入力される画像データ等の各種信号に基づいて、液体吐出装置1を制御するための各種データや当該データに基づく信号を生成し対応する構成に出力する。
制御回路100の動作の具体例について説明する。制御回路100は、リニアエンコーダー90から入力される検出信号に基づいて、キャリッジ20に搭載された液体吐出ヘッド21の走査位置を把握する。そして、制御回路100は、液体吐出ヘッド21の走査位置に応じた各種信号を生成し出力する。詳細には、制御回路100は、液体吐出ヘッド21の往復動を制御するための制御信号Ctrl-Cを生成し、キャリッジモーター31に出力する。また、制御回路100は、媒体Pの搬送を制御するための制御信号Ctrl-Tを生成し、搬送モーター41に出力する。なお、制御信号Ctrl-Cは、不図示のドライバー回路を介して信号変換されたのち、キャリッジモーター31に入力されてもよく、同様に、制御信号Ctrl-Tは、不図示のドライバー回路を介して信号変換されたのち、搬送モーター41に入力されてもよい。
また、制御回路100は、ホストコンピューターから入力される画像データ等の各種信号と液体吐出ヘッド21の走査位置とに基づいて、液体吐出ヘッド21を制御するための制御信号Ctrl-Hとして、ヘッド制御信号DI,チェンジ信号CH、ラッチ信号LA
T、及びクロック信号SCKを生成し、液体吐出ヘッド21に出力する。
また、制御回路100は、駆動回路50にデジタル信号である基駆動信号dを出力する。
駆動回路50は、駆動信号出力回路51と基準電圧信号出力回路52とを含む。基駆動信号dは、駆動信号出力回路51に入力される。駆動信号出力回路51は、基駆動信号dのそれぞれをデジタル/アナログ信号変換したのち、変換されたアナログ信号をD級増幅することで駆動信号として駆動信号COMを生成し出力する。すなわち、基駆動信号dは、駆動信号COMの波形を規定するデジタル信号である。そして、駆動信号出力回路51は、基駆動信号dで規定された波形をD級増幅することで駆動信号COMを生成し出力する。すなわち、駆動信号出力回路51は、D級増幅回路を含む。なお、基駆動信号dは、駆動信号COMの波形を規定することができる信号であればよく、例えば、アナログ信号であってもよい。また、駆動信号出力回路51は、基駆動信号dが規定する波形を増幅できればよく、例えば、A級増幅回路、B級増幅回路又はAB級増幅回路等を含んで構成されてもよい。
基準電圧信号出力回路52は、駆動信号COMの基準電位を示す基準電圧信号VBSを出力する。基準電圧信号VBSは、例えば、電圧値が0Vのグラウンド電位の信号であってもよく、電圧値が5.5Vや6V等の直流電圧の信号であってもよい。
そして、駆動回路50が出力する駆動信号COM、及び基準電圧信号VBSは、液体吐出ヘッド21に出力される。
液体吐出ヘッド21は、駆動信号選択回路200、記憶回路250、及び吐出部600[1]~600[n]を含む。例えば、nは、400、800や1600等の値である。なお、吐出部600[1]~600[n]はいずれも同じ構成であり、区別する必要がない場合、単に吐出部600と称する場合がある。
駆動信号選択回路200は、例えば、集積回路装置として構成されている。駆動信号選択回路200のそれぞれには、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMが入力される。そして、駆動信号選択回路200は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及び入力されるヘッド制御信号DIに基づいて、駆動信号COMを選択、又は非選択とすることで、VOUT[1]~VOUT[n]を生成し、対応する吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに出力する。なお、VOUT[1]~VOUT[n]を区別する必要がない場合、単にVOUTと称する場合がある。
吐出部600は、VOUTが供給される圧電素子60を有する。図3は、吐出部600の概略構成を説明するための図である。図3に示すように、吐出部600は、圧電素子60、振動板621、キャビティー631、及びノズル651を含む。キャビティー631には、リザーバー641からインクが供給されるインクが充填している。また、リザーバー641には、インク容器2から供給口661を経由してインクが導入される。
振動板621は、図3において上面に設けられた圧電素子60の駆動によって変位する。そして、振動板621の変位に伴って、インクが充填されるキャビティー631の内部容積が拡大、縮小する。すなわち、振動板621は、キャビティー631の内部容積を変化させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられ開口部であって、キャビティー631と連通している。そして、キャビティー631の内部容積が変化することで、内部容積の変化に応じた量のインクが、キャビティー631
に導入されるとともに、ノズル651から吐出される。
圧電素子60は、圧電体601を一対の電極611,電極612で挟んだ構造である。そして、圧電素子60の電極611にはVOUTが供給され、電極612には、基準電圧信号VBSが供給されることで、圧電体601は、電極611,電極612により供給された電圧の電位差に応じて、電極611,電極612の中央部分が、振動板621とともに上下方向に変位する。すなわち、駆動信号COMに基づくVOUTが供給されることで、圧電素子60は駆動する。
以上のように構成された吐出部600では、圧電素子60が上方向に撓むことで、振動板621が上方向に変位し、キャビティー631の内部容積が拡大する。これにより、リザーバー641に貯留されているインクがキャビティー631に引き込まれる。一方、圧電素子60が下方向に撓むことで、振動板621が下方向に変位し、キャビティー631の内部容積が縮小する。そして、キャビティー631の内部容積の縮小の程度に応じた量のインクが、キャビティー631と連通するノズル651から吐出される。なお、圧電素子60は、図3に示す構造に限られるものではなく、圧電素子60の駆動に伴ってノズル651からインクが吐出できる構造であればよい。
以上のように、本実施形態における液体吐出装置1は、駆動信号COMに基づいて生成されたVOUTにより駆動することでノズル651からインクを吐出させる圧電素子60と、駆動信号COMを圧電素子60に供給するか否かを切り替える駆動信号選択回路200と、を有する液体吐出ヘッド21と、駆動信号COMを出力する駆動信号出力回路51、及び駆動信号選択回路200を制御するクロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIを出力する制御回路100を有する制御機構10と、を備える。そして、制御機構10の制御により液体吐出ヘッド21が制御されることで、媒体Pの所望の位置にインクが着弾し、これにより、媒体Pに所望の画像が形成される。
ここで、圧電素子60が駆動素子の一例であり、駆動信号選択回路200が切替回路の一例であり、液体吐出ヘッド21を制御する制御機構10が液体吐出ヘッド制御回路の一例である。また、駆動信号選択回路200を制御するクロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIを出力する制御回路100が切替制御回路の一例である。そして、駆動信号出力回路51が出力する駆動信号COMが本実施形態における駆動信号の一例である。なお、本実施形態では、液体吐出装置1が1つの液体吐出ヘッド21を備えている場合を例示し説明を行うが、液体吐出装置1は、複数の液体吐出ヘッド21を備えていてもよい。
3.駆動信号選択回路の構成
次に駆動信号選択回路200の構成について説明する。図4は、駆動信号選択回路200の構成を示す図である。図4に示すように、駆動信号選択回路200は、選択制御回路210と、選択回路230[1]~230[n]とを有する。
選択制御回路210には、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH及びヘッド制御信号DIが入力される。そして、選択制御回路210は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIに基づいて、後述する選択回路230[1]~230[n]のそれぞれが、駆動信号COMをVOUTとして出力するか否かを切り替えるための選択信号S[1]~S[n]を出力する。
選択回路230[1]~230[n]は、吐出部600[1]~600[n]に対応して設けられている。そして、選択回路230[1]~230[n]は、選択制御回路21
0が出力する選択信号S[1]~S[n]に基づいて駆動信号COMをVOUT[1]~VOUT[n]として出力するか否かを切り替える。
具体的には、選択回路230[1]には、選択制御回路210が出力する選択信号S[1]と、駆動信号COMとが入力される。そして、選択回路230[1]は、選択信号S[1]に基づいて、駆動信号COMを選択、又は非選択とすることで、VOUT[1]を生成し、吐出部600[1]に出力する。また、選択回路230[n]には、選択制御回路210が出力する選択信号S[n]と、駆動信号COMとが入力される。そして、選択回路230[n]は、選択信号S[n]に基づいて、駆動信号COMを選択、又は非選択とすることで、VOUT[n]を生成し、吐出部600[n]に出力する。
すなわち、選択回路230[i](iは1~nのいずれか)には、選択制御回路210が出力する選択信号S[i]と、駆動信号COMとが入力される。そして、選択回路230[i]は、選択信号S[i]に基づいて、駆動信号COMを選択、又は非選択とすることで、VOUT[i]を生成し、吐出部600[i]に出力する。
次に選択制御回路210の構成の具体例について説明する。なお、選択制御回路210は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIが入力され、選択信号S[1]~S[n]を出力するとして説明を行う。
図5は、選択制御回路210の電気構成を示す図である。図5に示すように、選択制御回路210は、制御ロジック回路260と、n個の吐出部600に対応して設けられるn個の選択信号出力部270とを有する。すなわち、選択制御回路210は、VOUTを出力する吐出部600の総数と同数のn個の選択信号出力部270を有する。そして、選択制御回路210は、入力されるラッチ信号LAT、及びチェンジ信号CHで規定されるタイミングにおいて、クロック信号SCKに同期して伝搬されるヘッド制御信号DIに基づいて、吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに対応する選択信号S[1]~S[n]を生成し対応する選択回路230[1]~230[n]に出力する。
ここで、選択制御回路210の電気構成を説明するにあたり、まず、選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMについて説明する。図6は、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMについて説明するための図である。
ラッチ信号LATは、リニアエンコーダー90が出力する液体吐出ヘッド21を搭載したキャリッジ20の走査位置を示す信号に基づいて、制御回路100が出力するパルス信号である。液体吐出ヘッド21は、このラッチ信号LATのパルス間において、媒体にドットを形成するために液滴を吐出する。すなわち、液体吐出ヘッド21はインクを吐出し、媒体Pにドットを形成する。これにより、主走査方向に沿った媒体Pの所望の位置で、液体吐出ヘッド21が所定の量のインクを吐出することができ、したがって、媒体Pの所望の位置に所望のサイズのドットを形成することができる。このラッチ信号LATの立ち上がりから次のラッチ信号の立ち上がるまでの期間が印刷周期にあたり、媒体Pにドットを形成するためのドット形成周期Tに相当する。すなわち、ラッチ信号LATは、媒体Pに対する液体吐出ヘッド21の走査位置を示す信号であるとともに、液体吐出ヘッド21の走査位置に応じて媒体Pにドットを形成するドット形成周期Tを規定する信号である。
チェンジ信号CHは、駆動信号選択回路200が駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える切替タイミングを規定するパルス信号であり、制御回路100は、ドット形成周期Tを複数の周期に分割するようにチェンジ信号CHを出
力する。本実施形態では、チェンジ信号CHは、ドット形成周期Tにおいて3度出力されるパルス信号であるとして説明する。すなわち、本実施形態において、チェンジ信号CHは、ドット形成周期Tを期間T1、期間T2、期間T3、期間T4の4つに規定する。
そして、駆動信号選択回路200は、期間T1において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替え、期間T2において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。同様に、駆動信号選択回路200は、期間T3において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替え、期間T4において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。その結果、媒体Pには、ドット形成周期Tにおいて、期間T1に吐出されたインクと、期間T2に吐出されたインクと、期間T3に吐出されたインクと、期間T4に吐出されたインクとが結合し、1つのドットが形成される。
以上のように、駆動信号選択回路200は、チェンジ信号CHを用いてドット形成周期Tを期間T1、期間T2、期間T3、期間T4に規定し、それぞれの期間T1、期間T2、期間T3、期間T4において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。これにより、液体吐出ヘッド21は、多種類の大きさのドットを媒体Pに形成することが可能となる。これにより、媒体Pには、多階調のドットを形成することができ、媒体Pに高精細な画像を形成することができる。すなわち、チェンジ信号CHは、駆動信号選択回路200の切替タイミングを規定する。このような印刷方法は、多階調モードや多値制御と呼ばれることがある。
なお、本実施形態においてチェンジ信号CHは、ドット形成周期Tを期間T1,T2、T3、T4の4つに規定するとして説明を行うが、使用される媒体の材質や、インクの物性、さらには使用者の要求に応じて、ドット形成周期Tの規定の数を変更してもよい。
例えば、チェンジ信号CHを1つ用いてドット形成周期Tを2つに規定してもよいし、チェンジ信号CHを4つ用いてドット形成周期Tを5つに規定してもよい。
ヘッド制御信号DIは、クロック信号SCKに同期した信号であり、n個の吐出部600のそれぞれが有するノズル651が媒体Pに対して吐出するインクの量を個別に規定する吐出制御信号SIと、チェンジ信号CHにより規定される期間T1、期間T2、期間T3、期間T4のそれぞれにおいて出力される選択信号Sの論理レベルと吐出制御信号SIとの関係を規定するための設定情報信号SPとをシリアルに含む。このヘッド制御信号DIは、クロック信号SCKに同期してラッチ信号LATが立ち上がる前のドット形成周期Tにおいて、選択制御回路210に供給され、選択制御回路210が有するレジスターにn個の吐出部600に対応した状態で保持される。そして、レジスターに保持されたヘッド制御信号DIは、ラッチ信号LATの立ち上がりで一斉にラッチされることで、当該ラッチ信号LATを含み規定されるドット形成周期Tにおける選択信号Sの論理レベルが規定される。
駆動信号COMは少なくとも1つの駆動波形を含み、ここでは、駆動波形として説明する。ラッチ信号LATが立ち上がってから1回目のチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T1に配置された駆動波形dp1と、1回目のチェンジ信号CHが立ち上がってから2回目のチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T2に配置された駆動波形dp2と、2回目のチェンジ信号CHが立ち上がってから3回目のチェンジ信号CHが立ち上がるまでの期間T3に配置された駆動波形dp3と、3回目のチェンジ信号CHが立ち上がってからラッチ信号LATが立ち上がるまでの期間T4に配置された駆動波形dp4と、を連続させた波形を含む。なお、駆動波形dp1~dp4は、吐出パルスの一例である。
駆動波形dp3は、ノズル651から、小程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形dp2は、ノズル651から、小程度の量よりも多い中程度の量のインクを吐出させるための波形である。駆動波形dp1は、ノズル651から、中程度の量よりも多い大程度の量のインクを吐出させるための波形である。また、dp4は、ノズル651からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。
ここで、図6に示すように、駆動波形dp1,dp2,dp3,dp4のそれぞれの開始タイミング及び終了タイミングでの電圧は、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、駆動波形dp1,dp2,dp3,dp4のそれぞれは、電圧Vcで開始し電圧Vcで終了する。なお、図6では、駆動波形dp1、dp2、dp3、dp4は、異なる波形として図示しているが、同じ波形が複数含まれていてもよい。すなわち、駆動信号COMの波形は、図6に示す波形に限られるものではなく、液体吐出ヘッド21が搭載されるキャリッジ20の移動速度や、液体吐出ヘッド21に供給されるインクの性質、及び媒体Pの材質等に応じて、様々な波形が組み合わされてもよい。
ここで、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとを含むヘッド制御信号DIの詳細について、図7を用いて説明する。図7は、ヘッド制御信号DIのデータ構成の一例を示す図である。図7に示すようにヘッド制御信号DIは、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとを含み、また、吐出制御信号SIは、上位吐出データSIH、及び下位吐出データSILを含む。
具体的には、吐出制御信号SIは、吐出部600に含まれる圧電素子60の駆動を制御するための上位吐出データSIHと下位吐出データSILとの2ビットのデータを、n個の吐出部600のそれぞれに対応して含むnビットのシリアル信号である。
詳細には、吐出制御信号SIは、nビットの上位吐出データSIHを、吐出部600[n]に対応する上位吐出データSIH、吐出部600[n-1]に対応する上位吐出データSIH、…、吐出部600[1]に対応する上位吐出データSIHの順にシリアルに含み、当該上位吐出データSIHの後に、nビットの下位吐出データSILを、吐出部600[n]に対応する下位吐出データSIL、吐出部600[n-1]に対応する下位吐出データSIL、…、吐出部600[1]に対応する下位吐出データSILの順にシリアルに含む。
ここで、以下の説明において、吐出部600[i]に対応する上位吐出データSIHを上位吐出データSIHiと称し、吐出部600[i]に対応する下位吐出データSILを下位吐出データSILiと称する場合がある。
そして、吐出部600[i]から、上位吐出データSIHiと下位吐出データSILiとの2ビットで規定される量のインクが吐出される。すなわち、吐出制御信号SIは、吐出部600に含まれる圧電素子60の駆動を制御することで、ノズル651から吐出されるインクの量を規定する。すなわち、吐出制御信号SIは、ノズル651からインクが吐出されることにより媒体Pに形成されるドットの階調を制御するための信号である。ここで、以下の説明において、吐出部600に対応する上位吐出データSIHと下位吐出データSILとを、吐出データ[SIH,SIL]と称する場合があり、また、吐出部600[i]に対応する上位吐出データSIHiと下位吐出データSILiとを、吐出データ[SIHi,SILi]と称する場合がある。
設定情報信号SPは、圧電素子60に印加される駆動波形を選択する規則を設定するためのデータを含むシリアル信号であって、具体的には、設定情報信号SPは、チェンジ信
号CHにより規定される期間T1における吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]との組み合わせによって決定される圧電素子60の駆動パターンを示す4種類の設定情報PA00~PA03と、期間T2において吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]との組み合わせによって決定される圧電素子60の駆動パターンを示す4種類の設定情報PA10~PA13と、期間T3において吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]との組み合わせによって決定される圧電素子60の駆動パターンを示す4種類の設定情報PA20~PA23と、期間T4において吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]との組み合わせによって決定される圧電素子60の駆動パターンを示す4種類の設定情報PA30~PA33と、を含む。
具体的には、設定情報PAは、PA33,PA32,PA31,PA30,PA23,PA22,PA21,PA20,PA13,PA12,PA11,PA10,PA03,PA02,PA01,PA00の順にシリアルに含まれる合計16ビットの信号である。すなわち、設定情報信号SPは、チェンジ信号CHにより規定される期間T1,T2,T3,T4における駆動信号選択回路200の状態であって、具体的には、後述する選択回路230[1]~230[n]の状態を規定する選択信号Sの論理レベルと、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]との関係を規定する。
なお、本実施形態では、設定情報信号SPが16ビットの信号であるとして説明するが、チェンジ信号CHによって規定された期間の数等に応じて16ビット以上の信号、若しくは16ビット以下の信号であってもよい。
以上のように、制御回路100は、選択制御回路210に対して、ドット形成周期Tを規定するラッチ信号LATと、駆動信号選択回路200が駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える切替タイミングを規定するチェンジ信号CHと、n個のノズル651が媒体Pに対して吐出するインクの量を個別に規定する吐出制御信号SIと、期間T1,T2,T3,T4のそれぞれにおける選択回路230[1]~230[n]の状態を規定する選択信号Sの論理レベルと吐出制御信号SIとの関係を規定するための設定情報信号SPと、吐出制御信号SI及び設定情報信号SPをシリアルに含むヘッド制御信号DIを伝搬するクロック信号SCKと、を出力する。
図5に戻り、制御ロジック回路260は、SP用レジスター群261と、選択制御信号生成部262とを含む。SP用レジスター群261は、シリアルに接続された複数のレジスターを含み、クロック信号SCKに同期して入力されるヘッド制御信号DIを、順次後段のレジスターに伝搬する所謂シフトレジスターを構成している。そして、クロック信号SCKの供給が停止すると、SP用レジスター群261には、ヘッド制御信号DIのうち、設定情報信号SPに含まれる設定情報PA33~PA00が保持される。選択制御信号生成部262は、ラッチ信号LATの立ち上がりでSP用レジスター群261に保持されている設定情報PA33~PA00をラッチするとともに、ラッチした設定情報PA33~PA00を翻訳することで、選択信号Q1,Q2,Q3,Q4とを生成し、n個の選択信号出力部270のそれぞれが有するデコーダー226に出力する。
ここで、選択信号Q1は、期間T1において、設定情報PA00,PA01,PA02,PA03を含む選択制御回路210から出力される選択信号Sの論理レベルを規定し、選択信号Q2は、期間T2において、設定情報PA10,PA11,PA12,PA13を含む選択制御回路210から出力される選択信号Sの論理レベルを規定し、選択信号Q3は、期間T3において、設定情報PA20,PA21,PA22,PA23を含む選択制御回路210から出力される選択信号Sの論理レベルを規定し、選択信号Q4は、期間T4において、設定情報PA30,PA31,PA32,PA33を含む選択制御回路210から出力される選択信号Sの論理レベルを規定する信号である。
以下の説明において、設定情報PA00,PA01,PA02,PA03を含む選択信号Q1を、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]と称し、設定情報PA10,PA11,PA12,PA13を含む選択信号Q2を、選択信号Q2[PA10,11,PA12,PA13]と称し、設定情報PA20,PA21,PA22,PA23を含む選択信号Q3を、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]と称し、設定情報PA30,PA31,PA32,PA33を含む選択信号Q4を、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]と称する場合がある。
n個の選択信号出力部270は、それぞれが第1レジスター222a、第2レジスター222b、第1ラッチ回路224a、第2ラッチ回路224b、及びデコーダー226を有する。
n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれる第2レジスター222bは、複数のレジスターを含むSP用レジスター群261の後段にシリアルに接続され、n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれる第1レジスター222aは、シリアルに接続されたn個の第2レジスター222bの後段にシリアルに接続されている。具体的には、SP用レジスター群261の後段には、吐出部600[1]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222bが接続される。
また、吐出部600[1]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222bの後段に、吐出部600[2]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222b、吐出部600[3]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222b、…、吐出部600[n]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222bの順にシリアルに接続されている。
そして、吐出部600[n]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222bの後段には、吐出部600[1]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222aが接続されている。また、吐出部600[1]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222aの後段に、吐出部600[2]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222a、吐出部600[3]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222a、…、吐出部600[n]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222aの順にシリアルに接続されている。
すなわち、SP用レジスター群261と、n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれるn個の第2レジスター222bと、n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれるn個の第1レジスター222aとは、シフトレジスターを構成している。そして、SP用レジスター群261に入力されたヘッド制御信号DIは、クロック信号SCKに同期してn個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれるn個の第2レジスター222b、n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれるn個の第1レジスター222aの順に後段に伝搬される。その後、クロック信号SCKの供給が停止することで、吐出部600[i]に対応する選択信号出力部270に含まれる第2レジスター222bには、吐出部600[i]に対応する下位吐出データSILiが保持され、吐出部600[i]に対応する選択信号出力部270に含まれる第1レジスター222aには、吐出部600[i]に対応する上位吐出データSIHiが保持される。
ここで、SP用レジスター群261に保持可能なデータサイズが第1データサイズの一例であり、第2レジスター222bに保持可能なデータサイズが第2データサイズであり、第1レジスター222aに保持可能なデータサイズが第3データサイズである。
n個の選択信号出力部270のそれぞれが有する第1レジスター222aに保持された上位吐出データSIHは、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応する第1ラッチ回路224aによりラッチされ、n個の選択信号出力部270のそれぞれが有する第2レジスター222bに保持された下位吐出データSILは、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応する第2ラッチ回路224bによりラッチされる。第1ラッチ回路224aは、ラッチした上位吐出データSIHをラッチデータLTaとしてデコーダー226に出力し、第2ラッチ回路224bは、ラッチした下位吐出データSILをラッチデータLTbとしてデコーダー226に出力する。
ここで、ヘッド制御信号DIがヘッド制御データの一例である。また、ヘッド制御信号DIを、SP用レジスター群261、第2レジスター222b、第1レジスター222aへ伝達する配線Aが、第1配線の一例である。また、SP用レジスター群261が第1領域の一例であり、第2レジスター222bが第2領域の一例であり、第1レジスター222aが第3領域の一例である。
ここで、SP用レジスター群261に保持されているヘッド制御信号DIが第1ヘッド制御データの一例であり、第2レジスター222bに保持されているヘッド制御信号DIが第2ヘッド制御データの一例であり、第1レジスター222aに保持されているヘッド制御信号DIが第3ヘッド制御データの一例である。
なお、以下の説明において、吐出部600[i]に対応する選択信号出力部270が有する第1ラッチ回路224aが出力するラッチデータLTaを、ラッチデータLTaiと称し、吐出部600[i]に対応する選択信号出力部270が有する第2ラッチ回路224bが出力するラッチデータLTbを、ラッチデータLTbiと称する場合がある。また、ラッチデータLTa,LTbをラッチデータ[LTa,LTb]と称する場合があり、また、吐出部600[i]に対応するラッチデータ[LTa,LTb]を、ラッチデータ[LTai,LTbi]と称する場合がある。
デコーダー226には、選択制御信号生成部262が出力する選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13]、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]と、吐出データ[SIH,SIL]に対応するラッチデータ[LTa,LTb]とが入力される。そして、デコーダー226は、選択信号Q1,Q2とラッチデータ[LTa,LTb]とに基づいて、選択信号Sを生成し、対応する選択回路230に出力する。
図8は、デコーダー226のデコード内容を示す図である。図8に示すように、デコーダー226は、期間T1において、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力する。
すなわち、期間T1,T2,T3,T4とを規定するチェンジ信号CHは、駆動信号選択回路200が、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]に基づいて駆動信号COMを圧電素子60に供給するか否かの切り替えを実行するのか、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13]に基づいて駆動信号COMを圧電素子6
0に供給するか否かの切り替えを実行するのか、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]に基づいて駆動信号COMを圧電素子60に供給するか否かの切り替えを実行するのか、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]に基づいて駆動信号COMを圧電素子60に供給するか否かの切り替えを実行するのか、の切り替えタイミングを規定する。
具体的には、デコーダー226は、ドット形成周期Tにおいて吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]が入力された場合、選択信号Q1,Q2,Q3,Q4で規定される内容に従い、期間T1において設定情報PA00の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において設定情報PA10の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において設定情報PA20の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において設定情報PA30の論理レベルを選択信号Sとして出力する。
また、デコーダー226は、ドット形成周期Tにおいて吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、選択信号Q1,Q2、Q3,Q4で規定される内容に従い、期間T1において設定情報PA01の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において設定情報PA11の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において設定情報PA21の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において設定情報PA31の論理レベルを選択信号Sとして出力する。
また、デコーダー226は、ドット形成周期Tにおいて吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、選択信号Q1,Q2,Q3,Q4で規定される内容に従い、期間T1において設定情報PA02の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において設定情報PA12の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において設定情報PA22の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において設定情報PA32の論理レベルを選択信号Sとして出力する。
また、デコーダー226は、ドット形成周期Tにおいて吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、選択信号Q1,Q2,Q3,Q4で規定される内容に従い、期間T1において設定情報PA03の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において設定情報PA13の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において設定情報PA23の論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において設定情報PA33の論理レベルを選択信号Sとして出力する。
以上のように、選択制御回路210は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIに基づいて、吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに対応する選択回路230[1]~230[n]の状態を制御する選択信号S[1]~S[n]を出力する。
次に選択回路230[1]~230[n]の構成について説明する。ここで、選択回路230[1]~230[n]は、いずれも同様の構成である。そのため、選択回路230[1]~230[n]を区別する必要がない場合、単に選択回路230と称する場合がある。そして、選択回路230には、選択信号S[1]~S[n]のうちの選択信号Sが入力されるとして説明を行う。
図9は、吐出部600の1個に対応する選択回路230の構成を示す図である。図9に示すように、選択回路230は、NOT回路であるインバーター232と、トランスファーゲート234とを有する。ここで、選択回路230は、スイッチ回路の一例である。また、駆動信号COMを伝達する配線は、第2配線の一例である。
選択制御回路210が出力する選択信号Sは、トランスファーゲート234において丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232によって論理反転されて、トランスファーゲート234において丸印が付された負制御端にも入力される。また、トランスファーゲート234の入力端には、駆動信号COMが供給される。具体的には、トランスファーゲート234は、入力される選択信号SがHレベルの場合に入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号SがLレベルの場合に入力端と出力端との間を非導通とする。
そして、トランスファーゲート234は、入力される選択信号SがHレベルの場合に、トランスファーゲート234の出力端からVOUTが出力する。すなわち、入力される選択信号SがHレベルの場合、トランスファーゲート234はONとなり、入力される選択信号SがLレベルの場合、トランスファーゲート234はOFFとなる。
本実施形態における液体吐出装置1は、制御機構10は、ノズル651からインクが吐出される液体吐出ヘッド21を制御する吐出制御期間と、ノズル651からインクが吐出されないように液体吐出ヘッド21を制御する非吐出制御期間とを有する。そして、制御機構10は、吐出制御期間と非吐出制御期間とで、異なるデータを含むヘッド制御信号DIを出力することで、共通の信号であるクロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIを用いて、液体吐出ヘッド21が有する駆動信号選択回路200の制御を実行する場合であっても、液体吐出装置1に誤動作が生じるおそれを低減している。
以上のように、本実施形態における駆動信号選択回路200は、入力されるクロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIに基づいて、駆動信号COMを選択、又は非選択とすることで、VOUT[1]~VOUT[n]を生成し、対応する吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに出力することにより、印刷を実行する。
すなわち、制御機構10は、駆動信号選択回路200をクロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、及びヘッド制御信号DIにより制御することで、吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに駆動信号COMに基づくVOUT[1]~VOUT[n]を供給し、対応する吐出部600[1]~600[n]からインクを吐出させる。
4.多階調モード
次に、吐出制御期間において制御機構10が液体吐出ヘッド21を制御し、多階調モードで印刷を行う場合の動作について説明する。なお、多階調モードは、第1印刷モードの一例である。
図10は、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIのそれぞれに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御期間において、論理レベルが適宜変化する。すなわち、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。なお、以下の説明では、“1”がHレベルの信号を意味し“0”がLレベルの信号を意味するとして説明を行う。
図10に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA33~PA00を含むヘッド制御信号DIを選択制御回路210に出力する。
具体的には、設定情報PA33,PA32,PA32,PA31のそれぞれが“0”“0”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“1”“1”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“1”“0”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“1”“1”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Q1~Q4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]=[0,0,1,1]と、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13]=[0,1,0,1]と、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]=[0,0,1,1]と、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]=[1,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
図11は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図11に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Sを出力する。
具体的には、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてHレベル、の選択信号Sを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてLレベル、の選択信号Sを出力する。
また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベル、の選択信号Sを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベル、の選択信号Sを出力する。
図12は、図11に示す選択信号Sが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234は、吐出データ[SIH,SIL]に応じて供給される選択信号Sに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてO
Nとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。
続いて、吐出データ[SIH,SIL]ごとに、媒体Pに形成されるドットについて説明する。吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1,T2,T3では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T4では、駆動波形dp4がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1,T3,T4では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp2がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pには小ドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2,T4では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp1がVOUTとして供給され、期間T3では、駆動波形dp3がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から大程度の量のインクと小程度の量のインクとが吐出され、媒体Pに着弾する。その後、媒体Pに着弾した大程度の量のインクと小程度の量のインクとが結合することで、媒体Pに中ドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T4は、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp1がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp2がVOUTとして供給され、期間T3では、駆動波形dp3がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から大程度の量のインクと中程度の量のインクと小程度の量のインクが吐出され、媒体Pに着弾する。その後、媒体Pに着弾した大程度の量のインクと中程度の量のインクと小程度の量のインクとが結合することで、媒体Pに大ドットが形成される。
以上のように、吐出制御期間において、制御機構10が図10に示すようなヘッド制御信号DIを液体吐出ヘッド21に出力することで、液体吐出ヘッド21は、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとに基づいて、大ドット、中ドット、小ドット、及び非記録の4種類のドットを媒体Pに形成する。
本実施形態の多階調モードでは、駆動信号選択回路200は、チェンジ信号CHによってドット形成周期Tは期間T1~期間T4の4つに規定され、それぞれの期間において駆動信号COMをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。これにより、液体吐出ヘッド21は、非記録を含めの4種類類のドットを媒体Pに形成することが可能となる。これにより、液体吐出装置1は、4階調での印刷が可能となり、媒体Pに高精細な画像を形成することができる。なお、本実施形態の多階調モードでの階調数4は、第1階調数の一例である。
なお、本実施形態の多階調モードでは、大ドット、中ドット、小ドット、及び非記録の4種類のドットを媒体Pに形成する例を例示したが、例えば、大ドット、中ドット、及び非記録の3種類のドットを媒体Pに形成してもよい。この場合、液体吐出装置1は、3階調での印刷が可能となる。一般的に、多階調モードでの印刷の場合、階調数は3以上とされる。
5.バイナリーモード
図13は、バイナリーモードにおける、選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMについての一例を示す図である。ここでは、駆動信号COMが2種類の駆動波形から構成され、1回のチェンジ信号CHによって、ドット形成周期Tが、期間T1,T2の2つに規定される例を示している。なお、バイナリーモードは、第2印刷モードの一例である。
駆動波形dp10は、ノズル651から、中程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形dp11は、ノズル651からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。この2種類の駆動波形dp10,dp11をVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替え、ノズル651からインクを吐出するか否か制御する。すなわち、バイナリーモードは、ノズル651からインクを吐出する状態と、インクを吐出しない状態の2つの状態を制御するため、階調数は2となる。なお、本実施形態におけるバイナリーモードの階調数2は、第2階調数の一例である。
図14は、バイナリーモードにおける、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIのそれぞれに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御期間において、論理レベルが適宜変化する。すなわち、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。なお、以下の説明では、“1”がHレベルの信号を意味し“0”がLレベルの信号を意味するとして説明を行う。
図14に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA33~PA00を含むヘッド制御信号DIを選択制御回路210に出力する。この場合、設定情報信号SPは、16ビットとなる。ここで、設定情報PA33~PA00を含む設定情報信号SPが、設定情報信号群の一例である。
具体的には、設定情報PA33,PA32,PA32,PA31のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“0”“1”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“1”“0”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Q1~Q4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03]=[0,1,0,1]と、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13]=[1,0,1,0]と、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23]=[0,0,0,0]と、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33]=[0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
ここで、設定情報信号SPは、設定情報PA00~PA03と設定情報PA10~PA13のビットデータが反転するように設定されているため、選択信号Q1と選択信号Q2
のビットデータは反転している。ここで、設定情報PA00~PA03が第1設定情報信号の一例であり、設定情報PA10~PA13が第2設定情報信号の一例である。
図15は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図15に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Sを出力する。
具体的には、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]が入力された場合、期間T1ではLレベル、期間T2ではHレベルの選択信号Sを出力し、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、期間T1ではHレベル、期間T2ではLレベルの選択信号Sを出力する。
また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、期間T1ではLレベル、期間T2ではHレベルの選択信号Sを出力する。デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、期間T1ではHレベル、期間T2ではLレベルの選択信号Sを出力する。
図16は、図15に示す選択信号Sが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234は、吐出データ[SIH,SIL]に応じて供給される選択信号Sに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、[SIH,SIL]=[0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[0、1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
続いて、吐出データ[SIH,SIL]ごとに、媒体Pに形成されるドットについて説明する。吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp11がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp10がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp11がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間
T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp10がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
以上のように、バイナリーモードでは、選択信号Q1と選択信号Q2のビットデータが反転するように設定情報信号SPが設定されているため、吐出データ[SIH]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出されて、媒体Pにドットが形成される。吐出データ[SIL]が、第1吐出制御信号の一例である。
すなわち、バイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIに、吐出データ[SIH]が含まれていなくてもよい。ヘッド制御信号DIのデータサイズを小さくすることができるため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期あたるドット形成周期Tを短くすることができる。
ノズル651の数に比例し、吐出データ[SIH]のデータサイズは大きくなるため、ノズル651の数が多いほど、省略可能な吐出データ[SIH]のデータサイズは大きくなる。すなわち、ノズル651の数が多いほど、印刷周期を短くする効果が大きくなる。
例えば、ノズル651の数が400の場合、吐出データ[SIH]のデータサイズは400ビットであり、ノズル651の数が800の場合、吐出データ[SIH]のデータサイズは800ビットとなるため、ノズル651の数が400の場合と比べて、ノズル651の数が800場合は、省略可能な吐出データ[SIH]のデータサイズは400ビット多い。
本実施形態では、多階調モードとバイナリーモードが同じハードウェア構成で実行できるので、ユーザーが任意にモードを切り替え、使用範囲が広がる。
また、本実施形態では、多階調モード、バイナリーモード共に、16ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1~Q4を生成している。バイナリーモードでは、8ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1と選択信号Q2を生成するようにしてもよい。ヘッド制御信号DIのデータサイズが小さくなり、印刷周期を短くすることができる。
また、本実施形態のバイナリーモードでは、駆動波形dp10、dp11の2つを用いて、ノズル651からインクの吐出を制御しているが、dp10のみでも本実施形態のバイナリーモードで得られる効果と同等の効果を得ることができる。すなわち、トランスファーゲート234をOFFすることによって、ノズル651を微振動させずに媒体Pにドットが形成されないように制御してもよい。駆動波形が1つの場合、チェンジ信号CHによりドット形成周期Tを規定しなくてもよいため、印刷周期をさらに短くすることができる。
6.第2実施形態
第2実施形態における液体吐出装置1について説明する。第2実施形態における液体吐出装置1を説明するにあたり、第1実施形態における液体吐出装置1と同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を省略、若しくは簡略化する。
図17は、第2実施形態における駆動信号選択回路200の構成を示す図である。第2
実施形態における駆動信号選択回路200は、選択制御回路210と選択回路230[1]~230[n]とを備える。選択制御回路210は、駆動信号COMAをVOUTとして出力するか否かを切り替えるための選択信号Saと、駆動信号COMBをVOUTとして出力するか否かを切り替えるための選択信号Sbと、を選択回路230[1]~230[n]に出力する。
第2実施形態における駆動信号選択回路200には、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMA,COMBが入力される。そして、駆動信号選択回路200は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、及び入力されるヘッド制御信号DIに基づいて、駆動信号COMA,COMBを選択、又は非選択とすることで、VOUT[1]~VOUT[n]を生成し、対応する吐出部600[1]~600[n]のそれぞれに出力する。駆動信号COMA,COMBに基づくVOUTが供給されることで、圧電素子60は駆動する。
選択制御回路210には、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、及びヘッド制御信号DIが入力される。そして、選択制御回路210は、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、及びヘッド制御信号DIに基づいて、選択回路230[1]~230[n]のそれぞれが、駆動信号COMA,COMBに基づくVOUTとして出力するか否かを切り替えるための選択信号Sa[1]~Sa[n],Sb[1]~Sb[n]を出力する。
なお、ヘッド制御信号DIを、選択制御回路210へ伝達する配線Aは、第1配線の一例である。より詳細には、配線Aは、ヘッド制御信号DIを、SP用レジスター群261、第2レジスター222b、第1レジスター222aへ伝達する。
次に選択回路230[1]~230[n]の構成について説明する。ここで、選択回路230[1]~230[n]は、いずれも同様の構成である。選択回路230には、選択信号Sa[1]~Sa[n]のうちの選択信号Saと、選択信号Sb[1]~Sb[n]のうちの選択信号Sbとが入力される。
図18は、吐出部600の1個に対応する選択回路230の構成を示す図である。図18に示すように、選択回路230は、NOT回路であるインバーター232a,232bと、トランスファーゲート234a,234bとを有する。
選択制御回路210が出力する選択信号Saは、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232aによって論理反転されて、トランスファーゲート234aにおいて丸印が付された負制御端にも入力される。また、トランスファーゲート234aの入力端には、駆動信号COMAが供給される。具体的には、トランスファーゲート234aは、入力される選択信号SaがHレベルの場合に入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号SaがLレベルの場合に入力端と出力端との間を非導通とする。
同様に、選択制御回路210が出力する選択信号Sbは、トランスファーゲート234bにおいて丸印が付されていない正制御端に入力される一方で、インバーター232bによって論理反転されて、トランスファーゲート234bにおいて丸印が付された負制御端にも入力される。また、トランスファーゲート234bの入力端には、駆動信号COMBが供給される。具体的には、トランスファーゲート234bは、入力される選択信号SbがHレベルの場合に入力端と出力端との間を導通とし、入力される選択信号SbがLレベルの場合に入力端と出力端との間を非導通とする。
そして、トランスファーゲート234aの出力端と、トランスファーゲート234bの出力端とが共通に接続され、当該共通に接続された接続点からVOUTが出力され、対応する吐出部600からインクが吐出される。なお、選択回路230は、スイッチ回路の一例である。また、駆動信号COMA,COMBを伝達する配線は、第2配線の一例である。
7.第2実施形態における多階調モード
次に、吐出制御期間において制御機構10が液体吐出ヘッド21を制御し、多階調モードで印刷を行う場合の動作について説明する。なお、多階調モードは、第1印刷モードの一例である。
図19は、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMについて説明するための図である。図19は、選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMA,COMBの一例を示す図である。
選択制御回路210には、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMA,COMBが入力される。第2実施形態では、チェンジ信号CHA,CHBは、ドット形成周期Tにおいて1度出力されるパルス信号であるとして説明する。すなわち、第2実施形態において、チェンジ信号CHAは、ドット形成周期Tを期間Ta1、期間Ta2を規定し、チェンジ信号CHBは、ドット形成周期Tを期間Tb1、期間Tb2を規定する。
そして、選択回路230は、選択信号Saに基づいて、期間Ta1、期間Ta2において、駆動信号COMAをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。同様に、選択回路230は、選択信号Sbに基づいて、期間Tb1、期間Tb2において、駆動信号COMBをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。
駆動信号COMAは、駆動波形Adp1,Adp2を含み、駆動信号COMBは、駆動波形Bdp1,Bdp2を含む。駆動波形Adp1は、ノズル651から、大程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形Adp2は、ノズル651から、中程度の量のインクを吐出させるための波形である。駆動波形Bdp2は、ノズル651から、小程度の量のインクを吐出させるための波形であり、Bdp1は、ノズル651からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。
図20は、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御期間において、論理レベルが適宜変化する。すなわち、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。
図20に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA33~PA00,PB33~PB00を含むヘッド制御信号DIを選択制御回路210に出力する。この場合、設定情報信号SPは、32ビットとなる。なお、設定情報PA33~PA00は、駆動信号COMAから、圧電素子60に印加される駆動波形Adp1又はAdp2を選択する規則を設定するための設定情報であり、設定情報PB33~PB00は、駆動信号COMBから、圧電素子60に印加される駆動波形Bdp
1又はBdp2を選択する規則を設定するための設定情報である。ここで、設定情報PA33~PA00と設定情報PB33~PB00を含む設定情報信号SPが、設定情報信号群の一例である。
具体的には、設定情報PA33,PA32,PA32,PA31のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“1”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“1”“1”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Qa1~Qa4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Qa1[PA00,PA01,PA02,PA03]=[0,0,1,1]と、選択信号Qa2[PA10,PA11,PA12,PA13]=[0,0,0,1]と、選択信号Qa3[PA20,PA21,PA22,PA23]=[0,0,0,0]と、選択信号Qa4[PA30,PA31,PA32,PA33]=[0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
同様に、設定情報PB33,PB32,PB32,PB31のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB23,PB22,PB21,PB20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB13,PB12,PB11,PB10のそれぞれが“0”“1”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB03,PB02,PB01,PB00のそれぞれが“0”“0”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PBに基づいて、選択信号Qb1~Qb4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Qb1[PB00,PB01,PB02,PB03]=[1,0,0,0]と、選択信号Qb2[PB10,PB11,PB12,PB13]=[0,1,1,0]と、選択信号Qb3[PB20,PB21,PB22,PB23]=[0,0,0,0]と、選択信号Qb4[PB30,PB31,PB32,PB33]=[0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
図21は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図21に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Saを出力する。
具体的には、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]が入力された場合、期間Ta1においてLレベル、期間Ta2においてLレベルの選択信号Saを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、期間Ta1においてLレベル、期間Ta2においてLレベルの選択信号Saを出力する。
また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された
場合、期間Ta1においてHレベル、期間Ta2においてLレベルの選択信号Saを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、期間Ta1においてHレベル、期間Ta2においてHレベルの選択信号Saを出力する。なお、第2実施形態の多階調モードでは、チェンジ信号CHAにより、ドット形成周期Tは、期間Ta1,Ta2の2つに規定されるため、選択信号Qa1,Qa2が選択され、Qa3,Qa4は選択されない。
図22は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図22に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Sbを出力する。
具体的には、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]が入力された場合、期間Tb1においてHレベル、期間Tb2においてLレベルの選択信号Sbを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、期間Tb1においてLレベル、期間Ta2においてHレベルの選択信号Sbを出力する。
また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、期間Tb1においてLレベル、期間TbにおいてHレベルの選択信号Sbを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、期間Tb1においてLレベル、期間Tb2においてLレベルの選択信号Sbを出力する。なお、第2実施形態の多階調モードでは、チェンジ信号CHBにより、ドット形成周期Tは、期間Tb1,Tb2の2つに規定されるため、選択信号Qb1,Qb2が選択され、Qb3,Qb4は選択されない。
図23は、図21,22に示す選択信号Sa,Sbが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234a,234bは、吐出データ[SIH,SIL]に応じて供給される選択信号Sに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]の場合、トランスファーゲート234aは、期間Ta1にOFFとなり、期間Ta2においてOFFとなる。トランスファーゲート234bは、期間Tb1にONとなり、期間Tb2においてOFFとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、トランスファーゲート234aは、期間Ta1にOFFとなり、期間Ta2においてOFFとなる。トランスファーゲート234bは、期間Tb1にOFFとなり、期間Tb2においてONとなる。
また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、トランスファーゲート234aは、期間Ta1にONとなり、期間Ta2においてOFFとなる。トランスファーゲート234bは、期間Tb1にOFFとなり、期間Tb2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、トランスファーゲート234aは、期間Ta1にONとなり、期間Ta2においてONとなる。トランスファーゲート234bは、期間Tb1にOFFとなり、期間Tb2においてOFFとなる。
続いて、吐出データ[SIH,SIL]ごとに、媒体Pに形成されるドットについて説明する。吐出データ[SIH,SIL]=[0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間Tb2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間Tb1では、駆動波形Bdp1がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間Tb1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間Tb2では、駆動波形Bdp2がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から小程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pには小ドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間Ta1では、駆動波形Adp1がVOUTとして供給され、期間Tb2では、駆動波形Bdp2がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から大程度の量のインクと小程度の量のインクとが吐出され、媒体Pに着弾する。その後、媒体Pに着弾した大程度の量のインクと小程度の量のインクとが結合することで、媒体Pに中ドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間Ta1では、駆動波形Adp1がVOUTとして供給され、期間Ta2では、駆動波形Adp2がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から大程度の量のインクと中程度の量のインクと小程度の量のインクが吐出され、媒体Pに着弾する。その後、媒体Pに着弾した大程度の量のインクと中程度の量のインクと小程度の量のインクとが結合することで、媒体Pに大ドットが形成される。
以上のように、吐出制御期間において、制御機構10が、ヘッド制御信号DIを液体吐出ヘッド21に出力することで、液体吐出ヘッド21は、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとに基づいて、大ドット、中ドット、小ドット、及び非記録の4種類のドットを媒体Pに形成する。
第2実施形態の多階調モードでは、駆動信号選択回路200は、チェンジ信号CHA,CHBによってドット形成周期Tは期間Ta1、期間Ta2、期間Tb1、期間Tb2に規定され、それぞれの期間において駆動信号COMA又は駆動信号COMBをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。これにより、液体吐出ヘッド21は、非記録を含めの4種類類のドットを媒体Pに形成することが可能となる。これにより、液体吐出装置1は、4階調での印刷が可能となり、媒体Pに高精細な画像を形成することができる。なお、第2実施形態の多階調モードでの階調数4は、第1階調数の一例である。
8.第2実施形態におけるバイナリーモード
次に、吐出制御期間において制御機構10が液体吐出ヘッド21を制御し、バイナリーモードで印刷を行う場合の動作について説明する。なお、バイナリーモードは、第2印刷モードの一例である。
図24は、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMについて説明するための図である。選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMA,COMBの一例を示す図である。
選択制御回路210には、クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CHA,CHB、ヘッド制御信号DI、及び駆動信号COMA,COMBが入力される。第2実施形態のバイナリーモードでは、チェンジ信号CHA,CHBはLレベルであるため、ドット形成周期Tは規定されない。選択回路230は、選択信号Sa,Sbに基づいて、ドット形成周期Tごとに、すなわち印刷周期ごとに、駆動信号COMA,COMBをVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替える。
駆動信号COMAは駆動波形Adp10を含み、駆動信号COMBは駆動波形Bdp1
0を含む。駆動波形Adp10は、ノズル651から、中程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形Bdp10は、ノズル651からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。すなわち、バイナリーモードは、ノズル651からインクを吐出する状態と、インクを吐出しない状態の2つの状態を制御するため、形成されるドットの階調数は2となる。なお、第2実施形態にけるバイナリーモードの階調数2は、第2階調数の一例である。
図25は、バイナリーモードにおける、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。
図25に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA33~PA00,PB33~PB00を含むヘッド制御信号DIを選択制御回路210に出力する。この場合、設定情報信号SPは、32ビットとなる。なお、設定情報PA33~PA00は、駆動信号COMAから、圧電素子60に印加される駆動波形Adp10を選択する規則を設定するための設定情報であり、設定情報PB33~PB00は、駆動信号COMBから、圧電素子60に印加される駆動波形Bdp10を選択する規則を設定するための設定情報である。ここで、設定情報PA33~PA00と設定情報PB33~PB00を含む設定情報信号SPが、設定情報信号群の一例である。
具体的には、設定情報PA33,PA32,PA32,PA31のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“0”“1”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Qa1~Qa4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Qa1[PA00,PA01,PA02,PA03]=[1,0,1,0]と、選択信号Qa2[PA10,PA11,PA12,PA13]=[0,0,0,0]と、選択信号Qa3[PA20,PA21,PA22,PA23]=[0,0,0,0]と、選択信号Qa4[PA30,PA31,PA32,PA33]=[0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
同様に、設定情報PB33,PB32,PB32,PB31のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB23,PB22,PB21,PB20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB13,PB12,PB11,PB10のそれぞれが“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。その後に、設定情報PB03,PB02,PB01,PB00のそれぞれが“1”“0”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御
信号生成部262は、設定情報PBに基づいて、選択信号Qb1~Qb4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Qb1[PB00,PB01,PB02,PB03]=[0,1,0,1]と、選択信号Qb2[PB10,PB11,PB12,PB13]=[0,0,0,0]と、選択信号Qb3[PB20,PB21,PB22,PB23]=[0,0,0,0]と、選択信号Qb4[PB30,PB31,PB32,PB33]=[0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
ここで、設定情報信号SPは、設定情報PA00~PA03と設定情報PB00~PB03のビットデータが反転するように設定されているため、選択信号Qb1と選択信号Qa2のビットデータは反転している。なお、設定情報PA00~PA03が第1設定情報信号の一例であり、設定情報PB00~PB03が第2設定情報信号の一例である。
図26は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図26に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Saを出力する。なお、第2実施形態のバイナリーモードでは、チェンジ信号CHAにより、ドット形成周期Tは規定されないため、選択信号Qa1が選択される。
具体的には、ドット形成周期Tの間、選択制御回路210が有するデコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0、0]が入力された場合、Hレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、Lレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、Hレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、Lレベルを出力する。
図27は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図27に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]に対応した選択信号Sbを出力する。なお、第2実施形態のバイナリーモードでは、チェンジ信号CHBにより、ドット形成周期Tは規定されないため、選択信号Qb1が選択される。
具体的には、ドット形成周期Tの間、選択制御回路210が有するデコーダー226は、吐出データ[SIH,SIL]=[0、0]が入力された場合、Lレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]が入力された場合、Hレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0]が入力された場合、Lレベルを出力し、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]が入力された場合、Hレベルを出力する。
図28は、図26,27に示す選択信号Sa,Sbが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234a、234bは、吐出データ[SIH,SIL]に応じて供給される選択信号Sa,Sbに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、[SIH,SIL]=[0,0]の場合、トランスファーゲート234aはONとなり、トランスファーゲート234bはOFFとなる。この場合、駆動波形Adp10がVOUTに供給され、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
また、吐出データ[SIH,SIL]=[0,1]の場合、トランスファーゲート234aはOFFとなり、トランスファーゲート234bはONとなる。この場合、駆動波形Bdp10がVOUTに供給され、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され
、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
また、[SIH,SIL]=[1,0]の場合、トランスファーゲート234aはONとなり、トランスファーゲート234bはOFFとなる。この場合、駆動波形Adp10がVOUTに供給され、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,1]の場合、トランスファーゲート234aはOFFとなり、トランスファーゲート234bはONとなる。この場合、駆動波形Bdp10がVOUTに供給され、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
以上のように、第2実施形態のバイナリーモードでは、選択信号Qa1と選択信号Qb1のビットデータが反転するように設定情報信号SPが設定されているため、吐出データ[SIH]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出されて、媒体Pにドットが形成される。吐出データ[SIL]が、第1吐出制御信号の一例である。
すなわち、第2実施形態のバイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIに、吐出データ[SIH]が含まれていなくてもよい。ヘッド制御信号DIのデータサイズを小さくすることができるため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期にあたるドット形成周期Tを短くすることができる。
ノズル651の数に比例し、吐出データ[SIH]のデータサイズは大きくなるため、ノズル651の数が多いほど、省略可能な吐出データ[SIH]のデータサイズは大きくなる。すなわち、ノズル651の数が多いほど、印刷周期を短くする効果が大きくなる。
例えば、ノズル651の数が400の場合、吐出データ[SIH]のデータサイズは400ビットであり、ノズル651の数が800の場合、吐出データ[SIH]のデータサイズは800ビットとなるため、ノズル651の数が400の場合と比べて、ノズル651の数が800場合は、省略可能な吐出データ[SIH]のデータサイズは400ビット多い。
第2実施形態では、多階調モードとバイナリーモードが同じハードウェア構成で実行できるので、ユーザーが任意にモードを切り替え、使用範囲が広がる。
また、第2施形態では、多階調モード、バイナリーモード共に、32ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Qa1~Qa4、選択信号Qb1~Qb4を生成している。バイナリーモードでは、16ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Qa1,Qa2と選択信号Qb1,Qb2を生成するようにしてもよい。ヘッド制御信号DIのデータサイズが小さくなり、印刷周期を短くすることができる。
また、第2実施形態のバイナリーモードでは、駆動波形Adp1、Adp2、Bdp1、及びBdp2の4つを用いて、ノズル651からインクの吐出を制御しているが、例えば、Adp1のみでも本実施形態のバイナリーモードで得られる効果と同等の効果を得ることができる。すなわち、ノズル651を微振動させるのではなく、トランスファーゲート234をOFFすることによって媒体Pにドットが形成されないように制御してもよい。駆動波形が1つの場合、チェンジ信号CHによりドット形成周期Tを規定しなくてもよ
いため、印刷周期をさらに短くすることができる。
9.第3実施形態
第3実施形態における液体吐出装置1について説明する。第3実施形態における液体吐出装置1を説明するにあたり、第1実施形態における液体吐出装置1と同様の構成については、同じ符号を付し、その説明を省略、若しくは簡略化する。
図29は、第3実施形態における選択制御回路210の構成を示す図である。第3実施形態の選択制御回路210は、ヘッド制御信号DIa,DIbが入力される。
ここで、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとを含むヘッド制御信号DIa,DIbの詳細について、図30を用いて説明する。図30は、ヘッド制御信号DIa,DIbのデータ構成の一例を示す図である。図30に示すようにヘッド制御信号DIaは、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとを含み、また、吐出制御信号SIは、中位吐出データSIM、及び下位吐出データSILを含む。また、ヘッド制御信号DIbは、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとを含み、また、吐出制御信号SIは、ダミーデータD1~Dn、及び上位吐出データSIHを含む。
具体的には、吐出制御信号SIは、吐出部600に含まれる圧電素子60の駆動を制御するための上位吐出データSIH、中位吐出データSIM、及び下位吐出データSILとの3ビットのデータを、n個の吐出部600のそれぞれに対応して含む信号である。
詳細には、ヘッド制御信号DIaに含まれる吐出制御信号SIは、nビットの中位吐出データSIMを、吐出部600[n]に対応する中位吐出データSIM、吐出部600[n-1]に対応する中位吐出データSIM、…、吐出部600[1]に対応する中位吐出データSIMの順にシリアルに含み、当該中位吐出データSIMの後に、nビットの下位吐出データSILを、吐出部600[n]に対応する下位吐出データSIL、吐出部600[n-1]に対応する下位吐出データSIL、…、吐出部600[1]に対応する下位吐出データSILの順にシリアルに含む。
一方、ヘッド制御信号DIbに含まれる吐出制御信号SIは、nビットのダミーデータD1~Dnの後に、nビットの上位吐出データSIHを、吐出部600[n]に対応する上位吐出データSIH、吐出部600[n-1]に対応する上位吐出データSIH、…、吐出部600[1]に対応する上位吐出データSIHの順にシリアルに含む。なお、ダミーデータD1~Dnは、ダミーレジスター222dに保持され無効となるため、ダミーデータD1~Dnの論理レベルは、HレベルであってもLレベルであってもよい。
図31は、デコーダー226のデコード内容を示す図である。図31に示すように、デコーダー226は、期間T1において、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03,PA04,PA05,PA06,PA07]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T2において、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13,PA14,PA15,PA16,PA17]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T3において、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23,PA24,PA25,PA26,PA27]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力し、期間T4において、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33,PA34,PA35,PA36,PA37]で規定される論理レベルを選択信号Sとして出力する。
図29に戻り、制御ロジック回路260は、第1SP用レジスター群261aと、第2SP用レジスター群261bと、選択制御信号生成部262とを含む。第1SP用レジス
ター群261aは、シリアルに接続された複数のレジスターを含み、クロック信号SCKに同期して入力されるヘッド制御信号DIaを、順次後段のレジスターに伝搬する所謂シフトレジスターを構成している。そして、クロック信号SCKの供給が停止すると、第1SP用レジスター群261aには、ヘッド制御信号DIaのうち、設定情報信号SPに含まれる設定情報PA00~PA17が保持される。
また、第2SP用レジスター群261bは、シリアルに接続された複数のレジスターを含み、クロック信号SCKに同期して入力されるヘッド制御信号DIbを、順次後段のレジスターに伝搬する所謂シフトレジスターを構成している。そして、クロック信号SCKの供給が停止すると、第2SP用レジスター群261bには、ヘッド制御信号DIbのうち、設定情報信号SPに含まれる設定情報PB00~PB17が保持される。
選択制御信号生成部262は、ラッチ信号LATの立ち上がりで第1SP用レジスター群261aに保持されている設定情報PA00~PA17と、第2SP用レジスター群261bに保持されている設定情報PB00~PB17とをラッチし、選択制御回路210から出力される選択信号Sの論理レベルを規定する選択信号Q1~Q4を生成する。
具体的には、ラッチされた設定情報PA00~PA07を翻訳することにより選択信号Q1と、ラッチされた設定情報PA10~PA17を翻訳することにより選択信号Q2と、ラッチされた設定情報PB00~PB07を翻訳することにより選択信号Q3と、ラッチされた設定情報PB10~PB17を翻訳することにより選択信号Q4と、を生成し、n個の選択信号出力部270のそれぞれが有するデコーダー226に出力する。
選択制御回路210は、第1レジスター222a,第2レジスター222b,第3レジスター222c,及びダミーレジスター222dを備える。
n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれる第2レジスター222bは、複数のレジスターを含む第1SP用レジスター群261aの後段にシリアルに接続され、n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれる第1レジスター222aは、シリアルに接続されたn個の第2レジスター222bの後段にシリアルに接続されている。n個の選択信号出力部270のそれぞれに含まれる第3レジスター222cは、複数のレジスターを含む第2SP用レジスター群261bの後段にシリアルに接続され、ダミーレジスター222dは、シリアルに接続されたn個の第3レジスターの後段に接続されている。
ここで、第1SP用レジスター群261aに保持可能なデータサイズが第1データサイズの一例であり、第2レジスター222bに保持可能なデータサイズが第2データサイズであり、第1レジスター222aに保持可能なデータサイズが第3データサイズである。また、第2SP用レジスター群261bに保持可能なデータサイズが第4データサイズの一例であり、第3レジスター222cに保持可能なデータサイズが第5データサイズであり、ダミーレジスター222dに保持可能なデータサイズが第6データサイズである。
第2レジスター222bと、第1レジスター222aとは、シフトレジスターを構成している。第1SP用レジスター群261aに入力されたヘッド制御信号DIaは、クロック信号SCKに同期して第2レジスター222b、第1レジスター222aの順に後段に伝搬される。その後、クロック信号SCKの供給が停止することで、第2レジスター222bには、下位吐出データSILが保持され、第1レジスター222aには、中位吐出データSIMが保持される。
第3レジスター222cと、ダミーレジスター222dとは、シフトレジスターを構成している。第2SP用レジスター群261bに入力されたヘッド制御信号DIbは、クロ
ック信号SCKに同期して第3レジスター222c、ダミーレジスター222dの順に後段に伝搬される。その後、クロック信号SCKの供給が停止することで、第3レジスター222cには、上位吐出データSIHが保持され、ダミーレジスター222dには、吐出制御信号SIに含まれるダミーデータD1~Dnが保持される。
なお、ヘッド制御信号DIaがヘッド制御データの一例である。また、ヘッド制御信号DIaを、第1SP用レジスター群261a、第2レジスター222b、第1レジスター222aへ伝達する配線Aが、第1配線の一例である。また、第1SP用レジスター群261aが第1領域の一例であり、第2レジスター222bが第2領域の一例であり、第1レジスター222aが第3領域の一例である。また、第1SP用レジスター群261aに保持されたヘッド制御信号DIが第1ヘッド制御データの一例であり、第2レジスター222bに保持されたヘッド制御信号DIが第2ヘッド制御データの一例であり、第1レジスター222aに保持されたヘッド制御信号DIが第3ヘッド制御データの一例である。
なお、ヘッド制御信号DIbがヘッド制御データの一例である。また、ヘッド制御信号DIbを、第2SP用レジスター群261b、第3レジスター222c、ダミーレジスター222dへ伝達する配線Bが、第3配線の一例である。また、第2SP用レジスター群261bが第4領域の一例であり、第3レジスター222cが第5領域の一例であり、ダミーレジスター222dが第6領域の一例である。また、第2SP用レジスター群261bに保持されたヘッド制御信号DIが第4ヘッド制御データの一例であり、第3レジスター222cに保持されたヘッド制御信号DIが第5ヘッド制御データの一例であり、ダミーレジスター222dに保持されたヘッド制御信号DIが第6ヘッド制御データの一例である。
第1レジスター222aに保持された中位吐出データSIMは、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応する第1ラッチ回路224aによりラッチされ、第2レジスター222bに保持された下位吐出データSILは、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応する第2ラッチ回路224bによりラッチされ、第3レジスター222cに保持された上位吐出データSIHは、ラッチ信号LATの立ち上がりで対応する第3ラッチ回路224cによりラッチされる。ダミーレジスター222dに保持された吐出制御信号SIに含まれるダミーデータD1~Dnは、無効データとなる。
第1ラッチ回路224aは、ラッチした中位吐出データSIMをラッチデータLTbとしてデコーダー226に出力する。また、第2ラッチ回路224bは、ラッチした下位吐出データSILをラッチデータLTcとしてデコーダー226に出力する。また、第3ラッチ回路224cは、ラッチした上位吐出データSIHをラッチデータLTaとしてデコーダー226に出力する。
10.第3実施形態における多階調モード
図32は、第3実施形態の多階調モードにおける、選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DIa,DIb及び駆動信号COMについての一例を示す図である。ここでは、駆動信号COMが4種類の駆動波形を含み、3回のチェンジ信号CHによって、ドット形成周期Tが、期間T1~T4の4つに規定される例を示している。なお、多階調モードは、第1印刷モードの一例である。
駆動波形dp3は、ノズル651から、小程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形dp2は、ノズル651から、小程度の量よりも多い中程度の量のインクを吐出させるための波形である。駆動波形dp1は、ノズル651から、中程度の量よりも多い大程度の量のインクを吐出させるための波形である。また、dp4は、ノズル65
1からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。
図33は、第3実施形態の多階調モードにおける、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIa,DIbの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIa,DIbのそれぞれに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御期間において、論理レベルが適宜変化する。すなわち、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIM,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。また、吐出制御信号SIのダミーデータD1~Dnは、ダミーレジスター222dに保持され無効データとなるため、0又は1のどちらでも構わない。
図33に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA37~PA20を含むヘッド制御信号DIaを選択制御回路210に出力し、設定情報PA17~PA00を含むヘッド制御信号DIbを選択制御回路210に出力する。この場合、設定情報信号SPは、32ビットとなる。ここで、設定情報PA37~PA20と設定情報PA17~PA00を含む設定情報信号SPが、設定情報信号群の一例である。
図34は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図34に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]に対応した選択信号Sを出力する。
具体的には、第1SP用レジスター群261aに保持されている設定情報PA37,PA36,PA35,PA34,PA33,PA32,PA31,PA30のそれぞれが“0”“0”“0”“0”“0”“0”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力され、設定情報PA27,PA26,PA25,PA24,PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“1”“0”“1”“0”“1”“0”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
その後に、第2SP用レジスター群261bに保持されている設定情報PA17,PA16,PA15,PA14,PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“1”“1”“0”“0”“1”“1”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力され、設定情報PA07,PA06,PA05,PA04,PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“1”“1”“1”“1”“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Q1~Q4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03,PA04,PA05,PA06,PA07]=[0,0,0,0,1,1,1,1]と、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13,PA14,PA15,PA16,PA17]=[0,0,1,1,0,0,1,1]と、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23,PA24,PA25,PA26,PA27]=[0,1,0,1,0,1,0,1]と、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33,PA34,PA35,PA36,PA37]=[1,0,0,0,0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
ドット形成周期Tの間、選択制御回路210が有するデコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]が入力された場合、期間T1においてLレ
ベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてHレベルの選択信号Sを出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,1]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力する。
また、選択制御回路210が有するデコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力する。また、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてLレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてHレベル、期間T3においてHレベル、期間T4においてLレベルの選択信号Sを出力する。
図35は、図34に示す選択信号Sが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]に応じて供給される選択信号Sに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてOFFとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてOFFとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてOFFとなり、期間T2においてONとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてOFとなる。また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてOFFとなり、期間T2においてONとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。
また、[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてONとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてOFFとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてONとなり、期間T2においてOFFとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてONとなり、期間T2においてONとなり、期間T3においてOFFとなり、期間T4においてOFFとなる。また、吐出データ[SIH,
SIM,SIL]=[1,1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1においてONとなり、期間T2においてONとなり、期間T3においてONとなり、期間T4においてOFFとなる。
ここで、第3実施形態の多階調モードにおける階調を例示するために、駆動波形dp1~dp4によってノズル651から吐出されるインクの量を以下のように仮定する。駆動波形dp1によってノズル651から吐出されるインクの量を“4”、駆動波形dp2によってノズル651から吐出されるインクの量を“2”、駆動波形dp3によってノズル651から吐出されるインクの量を“1”、駆動波形dp4によってノズル651から吐出されるインクの量を“0”と仮定する。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]ごとに、媒体Pに形成されるドットについて説明する。吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T4以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T4では、駆動波形dp4がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ドットは形成されない。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“0”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T3以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T3では、駆動波形dp3がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“1”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T2では、駆動波形dp2がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“2”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2,T3以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T2では駆動波形dp2がVOUTとして供給され、期間T3では駆動波形dp3がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“3”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T1では、駆動波形dp1がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“4”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1,T3以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T1では駆動波形dp1がVOUTとして供給され、期間T3では駆動波形dp3がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“5”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1,T2以外では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T1では駆動波形dp1がVOUTとして供給され、期間T2では駆動波形dp2がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“6”となる。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T4では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給される。期間T1では駆動波形dp1がVOUTとして供給され、期間T2では駆動波形dp2がVOUTとして供給され、期間T3ではdp3がVOUTとして供給され、ドットが形成される。したがって、ノズル651から吐出されるインクの量は“7”となる。
以上のように、吐出制御期間において、制御機構10がヘッド制御信号DIa,DIbを液体吐出ヘッド21に出力することで、液体吐出ヘッド21は、吐出制御信号SIと設定情報信号SPとに基づいて、非記録を含めの8種類類のドットを媒体Pに形成することが可能となる。これにより、液体吐出装置1は、8階調での印刷が可能となり、媒体Pに高精細な画像を形成することができる。なお、第3実施形態の多階調モードでの階調数8は、第1階調数の一例である。
11.第3実施形態におけるバイナリーモード
図36は、第3実施形態のバイナリーモードにおける、選択制御回路210に入力されるラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、クロック信号SCK、ヘッド制御信号DIa,DIb及び駆動信号COMについての一例を示す図である。ここでは、駆動信号COMが2種類の駆動波形から構成され、1回のチェンジ信号CHによって、ドット形成周期Tが、期間T1,T2の2つに規定される例を示している。なお、他の項目は、図6と共通のため説明を省略する。なお、バイナリーモードは、第2印刷モードの一例である。
駆動波形dp30は、ノズル651から、中程度の量のインクを吐出させるための波形であり、駆動波形dp31は、ノズル651からインクを吐出させない波形であり、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させて、インク粘度の増大を防止するための波形である。この2種類の駆動波形dp30,dp31をVOUTとして吐出部600に供給するか否かを切り替え、ノズル651からインクを吐出するか否か制御する。すなわち、バイナリーモードは、ノズル651からインクを吐出する状態と、インクを吐出しない状態の2つの状態を制御するため、形成されるドットの階調数は2となる。なお、第3実施形態にけるバイナリーモードの階調数2は、第2階調数の一例である。
図37は、第3実施形態のバイナリーモードにおける、吐出制御期間に制御機構10が出力するヘッド制御信号DIa,DIbの一例を示す図である。ここで、ヘッド制御信号DIa,DIbのそれぞれに含まれる吐出制御信号SIは、n個のノズル651毎に吐出されるインクの量を規定する信号であり、吐出制御期間において、論理レベルが適宜変化する。すなわち、吐出制御信号SIに含まれる吐出データ[SIH,SIM,SIL]は、ドット形成周期Tにおいて対応するノズル651から吐出されるインクの量に応じて0又は1のいずれかとなる。また、吐出制御信号SIのダミーデータD1~Dnは、ダミーレジスター222dに保持され無効データとなるため、0又は1のどちらでも構わない。
図37に示すように、吐出制御期間において制御機構10は、設定情報信号SPを構成する設定情報PA37~PA20を含むヘッド制御信号DIaを選択制御回路210に出力し、設定情報PA17~PA00を含むヘッド制御信号DIbを選択制御回路210に出力する。この場合、設定情報信号SPは、32ビットとなる。ここで、設定情報PA37~PA20と設定情報PA17~PA00を含む設定情報信号SPが、設定情報信号群の一例である。
図38は、吐出制御期間における選択制御回路210が有するデコーダー226におけるデコード内容を示す図である。図34に示すように、デコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]に対応した選択信号Sを出力する。
具体的には、第1SP用レジスター群261aに保持されている設定情報PA37,PA36,PA35,PA34,PA33,PA32,PA31,PA30のそれぞれが“0”“0”“0”“0”“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力され、設定情報PA27,PA26,PA25,PA24,PA23,PA22,PA21,PA20のそれぞれが“0”“0”“0”“0”“0”“0”“0”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
その後に、第2SP用レジスター群261bに保持されている設定情報PA17,PA16,PA15,PA14,PA13,PA12,PA11,PA10のそれぞれが“0”“1”“0”“1”“0”“1”“0”“1”である設定情報が選択制御回路210に出力され、設定情報PA07,PA06,PA05,PA04,PA03,PA02,PA01,PA00のそれぞれが“1”“0”“1”“0”“1”“0”“1”“0”である設定情報が選択制御回路210に出力される。
したがって、選択制御回路210が有する制御ロジック回路260に含まれる選択制御信号生成部262は、設定情報PAに基づいて、選択信号Q1~Q4を生成し、デコーダー226に出力する。具体的には、選択制御回路210は、選択信号Q1[PA00,PA01,PA02,PA03,PA04,PA05,PA06,PA07]=[0,1,0,1,0,1,0,1]と、選択信号Q2[PA10,PA11,PA12,PA13,PA14,PA15,PA16,PA17]=[1,0,1,0,1,0,1,0]と、選択信号Q3[PA20,PA21,PA22,PA23,PA24,PA25,PA26,PA27]=[0,0,0,0,0,0,0,0]と、選択信号Q4[PA30,PA31,PA32,PA33,PA34,PA35,PA36,PA37]=[0,0,0,0,0,0,0,0]と、を生成し、デコーダー226に出力する。
ここで、設定情報信号SPは、設定情報PA00~PA07と設定情報PA10~PA17のビットデータが反転するように設定されているため、選択信号Q1と選択信号Q2のビットデータは反転している。ここで、設定情報PA00~PA07が第1設定情報信号の一例であり、設定情報PA10~PA17が第2設定情報信号の一例である。
ドット形成周期Tの間、選択制御回路210が有するデコーダー226は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベルの選択信号Sを出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベルの選択信号Sを出力する。また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベルの選択信号を出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベルの選択信号を出力する。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベルの選択信号を出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベルの選択信号を出力する。また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]が入力された場合、期間T1においてLレベル、期間T2においてHレベルの選択信号を出力し、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,1]が入力された場合、期間T1においてHレベル、期間T2においてLレベルの選択信号を出力する。
図39は、図38に示す選択信号Sが供給された場合の選択回路230の動作を説明するための図である。トランスファーゲート234は、吐出データ[SIH,SIM,SIL]に応じて供給される選択信号Sに応じてON又はOFFとなる。
具体的には、[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[0,0,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
また、[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIL]=[1,0,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にOFFとなり、期間T2においてONとなる。また、吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,1]の場合、トランスファーゲート234は、期間T1にONとなり、期間T2においてOFFとなる。
続いて、吐出データ[SIH,SIM,SIL]ごとに、媒体Pに形成されるドットについて説明する。吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp31がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp30がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp31がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[0,1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp30がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,0]の場合、対応する圧電素子6
0には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp31がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,0,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp30がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,0]の場合、対応する圧電素子60には、期間T1では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T2では、駆動波形dp31がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651の近傍が微振動するのみであり、ノズル651からインクは吐出されない。したがって、媒体Pにはドットが形成されない。
吐出データ[SIH,SIM,SIL]=[1,1,1]の場合、対応する圧電素子60には、期間T2では、電圧Vcで一定の波形がVOUTとして供給され、期間T1では、駆動波形dp30がVOUTとして供給される。この場合、ノズル651から中程度の量のインクが1回吐出され、媒体Pに着弾する。したがって、媒体Pにはドットが形成される。
以上のように、第3実施形態のバイナリーモードでは、選択信号Q1と選択信号Q2のビットデータが反転するように設定情報信号SPが設定されているため、吐出データ[SIH]と吐出データ[SIM]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出されて、媒体Pにドットが形成される。吐出データ[SIL]が第1吐出制御信号の一例であり、吐出データ[SIH]が第2吐出制御信号の一例である。
すなわち、第3実施形態のバイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIa,DIbに、吐出データ[SIH]と吐出データ[SIM]が含まれていなくてもよい。ヘッド制御信号DIa,DIbのデータサイズを小さくすることができるため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期にあたるドット形成周期Tを短くすることができる。
第3実施形態のバイナリーモードでは、吐出データ[SIH]と吐出データ[SIM]をヘッド制御信号DIa,DIbに含まないようにすることによって、第1実施形態のバイナリーモードの場合よりも、吐出制御信号SIをより小さくすることができる。このため、印刷周期をより短くすることができる。
また、第3実施形態では、多階調モードとバイナリーモードが同じハードウェア構成で実行できるので、ユーザーが任意にモードを切り替え、液体吐出装置1の使用範囲が広がる。
また、第3実施形態では、多階調モード、バイナリーモード共に、32ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1~Q4を生成している。第3実施形態のバイナリーモードでは、16ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1と選択信号Q2を生成するようにしてもよい。ヘッド制御信号DIa,DIbのデータサイズが小さくなり、印
刷周期を短くすることができる。
また、第3実施形態のバイナリーモードでは、駆動波形dp30、dp31の2つを用いて、ノズル651からインクの吐出を制御しているが、dp30のみでも本実施形態のバイナリーモードで得られる効果と同等の効果を得ることができる。すなわち、ノズル651を微振動させるのではなく、トランスファーゲート234をOFFすることによって、媒体Pにドットが形成されないように制御することもできる。さらに、駆動波形が1つの場合、チェンジ信号CHによりドット形成周期Tを規定しなくてもよいため、印刷周期をさらに短くすることができる。
12.作用効果
以上のように本実施形態における液体吐出装置1は、同じハードウェア構成で、多階調モードとバイナリーモードでの印刷ができる。このため、ユーザーが任意に多階調モードとバイナリーモードとを切り替えることができ、使用範囲が広がる。
第1実施形態のバイナリーモードでは、選択信号Q1と選択信号Q2のビットデータが反転するように設定情報信号SPに含まれる設定情報PAが設定されている。このため、吐出データ[SIH]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出され、2階調の印刷が実行される。
すなわち、第1実施形態のバイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIに、吐出データ[SIH]の全て又は一部が含まれていなくてもよい。これにより、ヘッド制御信号DIのデータサイズを小さくすることができるため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期にあたるドット形成周期Tを短くすることができる。
第2実施形態のバイナリーモードでは、選択信号Qa1と選択信号Qb1のビットデータが反転するように設定情報信号SPに含まれる設定情報PA,PBが設定されているため、吐出データ[SIH]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出され、2階調の印刷が実行される。
すなわち、第2実施形態のバイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIに、吐出データ[SIH]の全て又は一部が含まれていなくてもよい。これにより、ヘッド制御信号DIのデータサイズを小さくすることができるため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期が短くなる。
第3実施形態のバイナリーモードでは、選択信号Q1と選択信号Q2のビットデータが反転するように設定情報信号SPに含まれる設定情報PAが設定されているため、吐出データ[SIH]と吐出データ[SIM]の値に関わらず、吐出データ[SIL]の値によってバイナリーモードでの印刷ができる。具体的には、[SIL]=[0]の場合、ノズル651からインクは吐出されないため、媒体Pにはドットが形成されず、吐出データ[SIL]=[1]の場合、ノズル651からインクが吐出され、2階調の印刷が実行される。
すなわち、第3実施形態のバイナリーモードでは、ヘッド制御信号DIa,DIbに、吐出データ[SIH]と吐出データ[SIM]の全て又は一部が含まれていなくてもよい。これにより、ヘッド制御信号DIa,DIbのデータサイズを小さくすることができる
ため、多階調モードの場合と比べて、印刷周期が短くなる。
ノズル651の数に比例し、吐出データ[SIH,SIM]のデータサイズは大きくなるため、ノズル651の数が多いほど、省略可能な吐出データ[SIH,SIM]のデータサイズは大きくなる。すなわち、ノズル651の数が多いほど、印刷周期を短くする効果が大きくなる。
例えば、ノズル651の数が400の場合、吐出データ[SIH,SIM]のデータサイズは800ビットであり、ノズル651の数が800の場合、吐出データ[SIH,SIM]のデータサイズは1600ビットとなるため、ノズル651の数が400の場合と比べて、ノズル651の数が800場合は、省略可能な吐出データ[SIH,SIM]のデータサイズは800ビット多い。
第3実施形態では、多階調モードとバイナリーモードが同じハードウェア構成で実行できるので、ユーザーが任意にモードを切り替え、使用範囲が広がる。
また、第3施形態では、多階調モード、バイナリーモード共に、32ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1~Q4を生成している。バイナリーモードでは、16ビットの設定情報信号SPに基づいて選択信号Q1と選択信号Q2を生成するようにしてもよい。ヘッド制御信号DIのデータサイズが小さくなり、印刷周期を短くすることができる。
また、本実施形態のバイナリーモードでは、駆動波形dp30、dp31の2つを用いて、ノズル651からインクの吐出を制御しているが、dp30のみでも本実施形態のバイナリーモードで得られる効果と同等の効果を得ることができる。すなわち、トランスファーゲート234をOFFすることによって、ノズル651を微振動させずに媒体Pにドットが形成されないように制御してもよい。駆動波形が1つの場合、チェンジ信号CHによりドット形成周期Tを規定しなくてもよいため、印刷周期をさらに短くすることができる。
以上、実施形態及び変形例について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態及び変形例から以下の内容が導き出される。
液体吐出装置の一態様は、
駆動信号が供給されることにより液滴を吐出する吐出部と、
第1設定情報信号と第2設定情報信号とを含み、前記駆動信号から、前記吐出部が有する圧電素子に印加される駆動波形を選択する規則を設定する設定情報信号群と、第1吐出制御信号を含み、前記吐出部から前記液滴が吐出されることにより形成されるドットの階調を制御する吐出制御信号群と、を伝達する第1配線と、
前記駆動波形を含む前記駆動信号を伝達する第2配線と、
前記設定情報信号群及び前記吐出制御信号群に基づいて前記駆動信号を前記吐出部に供給するか否かを切り替えるスイッチ回路と、を含み、
前記設定情報信号群に応じて前記吐出部から前記液滴を吐出し第1階調数で印刷を行う第1印刷モードと、
前記第1階調数よりも低い第2階調数で印刷を行う第2印刷モードとで動作可能な液体吐出装置であって、
前記第2印刷モードでは、
前記第1設定情報信号及び、前記第1設定情報信号のビットデータが反転した前記第2設定情報信号に応じて前記吐出部から前記液滴を吐出する。
この液体吐出装置によれば、設定情報信号群に含まれる第2設定情報信号のビットデータを、第1設定情報信号とビットデータに対して反転するように設定することによって、第1階調数よりも階調数の低い第2階調数での印刷ができる。すなわち、設定情報信号の設定を変更することによって、印刷時の階調を変更することができる。これにより、高画質の画像が必要ない等の理由により、高画質の印刷を行わない場合には、階調数の低い第2印刷モードで印刷を行うことでできる。そして、第2印刷モードでは、第1設定情報信号のビットデータと第2設定情報信号のビットデータが互いに反転した関係であるので、第1吐出制御信号のビットデータがとり得るすべての値に対して、第1設定情報信号及び第2設定情報信号の2ビットの値は「10」又は「01」のいずれかであり、「00」又は「11」となることはない。そのため、第2印刷モードでは、第1印刷モードにおいて第1配線を伝達する吐出制御信号群の一部のビットは冗長なビットとなるため不要であり、第1配線が当該ビットを伝達する必要がない。したがって、この液体吐出装置によれば、第2印刷モードにおいて、第1配線が吐出制御信号群を伝達するのに要する時間を短くすることが可能であり、結果的に印刷時間を短くすることができる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第2印刷モードにおける前記設定情報信号群のデータサイズは、前記第1印刷モードにおける前記設定情報信号群のデータサイズと等しく、
前記第2印刷モードにおける前記吐出制御信号群のデータサイズは、前記第1印刷モードにおける前記吐出制御信号群のデータサイズよりも小さくてもよい。
この液体吐出装置によれば、第2印刷モードの吐出制御信号群のデータサイズが、第1印刷モードの吐出制御信号群よりも小さいので、第2印刷モードにおいて第1配線が吐出制御信号群を伝達するのに要する時間が短くなり、印刷時間が短くなる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第2印刷モードにおける印刷周期は、前記第1印刷モードにおける印刷周期よりも短くてもよい。
この液体吐出装置によれば、第2印刷モードの印刷周期が、第1印刷モードの印刷周期よりも短いので、第2印刷モードにおいて高速印刷が可能である。
前記液体吐出装置の一態様において、
シフトレジスターを備え、
前記設定情報信号群は、前記吐出制御信号群の後に前記シフトレジスターに保持されてもよい。
この液体吐出装置によれば、吐出制御信号群と設定情報信号群は、ひとつの配線でシフトレジスターに伝達される。一方、第2印刷モードでは、第1印刷モードにおいて第1配線を伝達する吐出制御信号群の一部のビットは冗長なビットとなるため不要であり、当該
ビットはシフトレジスターに保持される必要がない。そのため、設定情報信号群が吐出制御信号群の後にシフトレジスターに保持されることにより、第1印刷モードと第2印刷モードでシフトレジスターに保持される吐出制御信号群のデータサイズを異ならせることができる。したがって、この液体吐出装置によれば、1つのシフトレジスターを兼用して第1印刷モードと第2印刷モードとを実現することができる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第1印刷モードは、多階調モードであり、
前記第2印刷モードは、バイナリーモードであってもよい。
この液体吐出装置によれば、第1印刷モードは、階調数が3以上の多階調モードであり、第2印刷モードは、階調数が2のバイナリーモードであってもよい。画質を優先する場合は、多階調モードを選択し、印刷速度を優先する場合は、バイナリーモードを選択することにより、ユーザーが任意にモードを切り替えることが可能となり、使用範囲が広がる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記吐出制御信号群は、第2吐出制御信号を含み、
前記第2吐出制御信号及び前記設定情報信号群を伝達する第3配線を備えてもよい。
この液体吐出装置によれば、形成されるドットの階調数は、第1配線によって伝達される第1吐出制御信号と、第3配線によって伝達される第2吐出制御信号と、によって制御されるため、第1印刷モードにおいてより高い階調数での印刷の実行が可能になる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記第2印刷モードでは、前記第1配線を伝達した前記第1吐出制御信号及び前記設定情報信号群に基づいて印刷を実行し、
前記第1印刷モードでは、前記第1配線を伝達した前記第1吐出制御信号及び前記設定情報信号群と、前記第3配線を伝達した前記第2吐出制御信号及び前記設定情報信号群と、に基づいて印刷を実行してもよい。
この液体吐出装置によれば、第1印刷モードでは、階調数は、第1吐出制御信号と第2吐出制御信号と、によって制御されるため、第1印刷モードの階調数を上げることができる。また、第2印刷モードでは、第1印刷モードにおいて第3配線を伝達する第2吐出制御信号及び設定情報信号群が不要である。そのため、第2印刷モードにおいて第1配線を伝達する第1吐出制御信号及び設定情報信号群のデータサイズを、第1印刷モードにおいて第3配線を伝達する第2吐出制御信号及び設定情報信号群のデータサイズよりも小さくすることにより、印刷時間を短くすることができる。
前記液体吐出装置の一態様において、
前記吐出部を含む複数の吐出部を800以上有してもよい。
この液体吐出装置によれば、吐出制御信号群は、800個以上の吐出部からそれぞれ液滴が吐出されることにより形成される800個以上のドットの階調を制御するため、そのデータサイズは非常に大きくなる。第1印刷モードと第2印刷モードとの印刷時間の差は、吐出制御信号群のデータサイズに比例するので、吐出部の数が多いほど第2モードにおける印刷時間の短縮効果が大きい。