JP7679660B2 - パック用化粧料およびシートパック - Google Patents

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Description

本発明は、化粧用のコットンや種々の材質からなるシート基材に含浸させてシートパックとして用いるのに適したパック用化粧料、およびこの化粧料をシート基材に含浸させてなるシートパックに関する。
洗顔後あるいは入浴後には、通常、スキンケア化粧料が使用される。スキンケア化粧料の中でもシートマスクなどのシートパックは、スキンケアの一環として多用されており、化粧水や美容液等のパック用化粧料をコットンや不織布製のシートに含浸させたものである。シートマスクは、シートによる閉塞効果によって高い保湿効果が得られることから、効率よく美肌効果を得ることが期待できる。加えて、シートマスクは、保湿、肌荒れ改善、美白などの機能性ごとに、あるいはコンセプトとなる成分ごとに商品を作り分けることもでき、消費者の目的や気分に応じて選べる商品設計と高い保湿効果とが要因となり、近年人気が高まっている。
シートマスクは、その高い保湿効果によりしっとり感を得やすいが、同時に使用後の肌にぬるつきを生じることがあった。この問題を解決するために、塗布後のうるおいの持続感と油性感を優れるものとしながらも、べたつきやぬるつきを抑えることが可能なシート化粧料が開発されている(特許文献1)。また近年では、シートマスクを時短美容として朝に使用することが増えてきており、すぐに化粧に移行できるよう化粧ノリを良好にする効果が求められることが多くある。しかし特許文献1のシート化粧料では、化粧ノリを良好にする効果に改善の余地があった。
一方、特許文献2には、シートマスク用化粧料として使用でき、保湿感と化粧ノリに優れる化粧水が開発されているが、この化粧水はぬるつきのなさとの両立が不十分であった。このように、しっとり感、ぬるつきのなさ、化粧ノリを全て達成する化粧料の開発はなされていなかった。
また、最近は肌をきれいに見せることができるスキンケア化粧料の需要が高まっている。特に多くの女性が、毛穴の目立ち、という肌トラブルを美容上の悩みの一つとして挙げており、かかる肌の毛穴の目立ちを改善することが要求されている。中でも夜のスキンケア後は化粧を落としているために毛穴が目立つことが多い。かかる要求に対して特許文献3には、粉体を配合して肌の凹凸を補正しながら、しっとり感に優れる化粧料が開示されているが、粉末化粧料であるので、シートマスクで毛穴の目立ちを抑制する効果が得られるものではなかった。
更に、スキンケア化粧料による毛穴目立ち抑制効果は、持続することが求められている。例えば、夜のスキンケアで毛穴目立ち抑制効果を有する化粧料を使用したとしても、寝ている間に分泌される皮脂により、朝起きた時には毛穴目立ちを抑制する粉体の効果が薄れてしまうことがあった。特にシートマスクの含浸液に粉体を配合することによって毛穴目立ちを抑制し、更にその持続性を有するシートマスクの開発は難しく、これまで開発はされていなかった。
特開2019-59696号公報 特開2015-74620号公報 特開2020-70292号公報
そこで本発明は、化粧用のコットンや種々の材質からなるシート基材に十分な量を含浸させてシートパックとして用いるのに適したパック用化粧料であって、しっとり感があり、ぬるつきが少なく、化粧ノリが良好になり、毛穴目立ちを抑制する効果が持続するパック用化粧料を提供することを課題とする。また本発明は、この化粧料をシート基材に含浸させてなるシートパックの提供をも課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、(a)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、(b)ポリオキシアルキレンメチルグルコシド、(c)架橋型メチルポリシロキサン粉体、ならびに(d)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上のポリマーをそれぞれ特定の含有量にて含有させたパック用化粧料をシート基材に含浸させることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明のある態様は、
(a)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体を0.001~1質量%、
(b)ポリオキシアルキレンメチルグルコシドを0.1~5質量%、
(c)シリカ微粉末で表面処理した架橋型メチルポリシロキサン粉体を0.1~3%、ならびに
(d)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上のポリマーを0.01~0.2質量%含有するパック用化粧料である。
また本発明の他の態様は、シート基材と、前記シート基材に含浸された上記パック用化粧料とを含むシートパックである。
本発明のパック用化粧料は、化粧用のコットンや種々の材質からなるシート基材に十分な量を含浸させることができ、これらシート基材に含浸させたシートパックを肌(皮膚)から取り除いた際に、しっとり感があり、ぬるつきが少なく、化粧ノリが良好になり、毛穴目立ちを抑制する効果が持続する。
したがって、本発明のパック用化粧料は、化粧用コットンや種々の材質からなるシート基材に含浸させてシートマスクなどのシートパックとして用いるのに好適である。
本明細書において「シートパック」は、顔または身体の表面に適用できる大きさおよび形状を有するシートを意味し、一時的にパックが適用された領域内の肌(皮膚) にある程度の化粧的または治療的改善を提供するために用いられる。即ち、「シートパック」は、顔面の全体や部分(例えば、額、目元、目じり、頬、口元など)のみならず、身体の部位(例えば、腕、肘、手の甲、指先、足、膝、かかと、首、脇、背中、腹部、胸部、デコルテなど)に適用されるものを含む。なお、シートパックはパックシートなどとも称される。
「シートマスク」は、顔面に配置するための大きさおよび形状を有するシートパックを意味し、目、鼻、または口用の切り出し部分を含むことがある。なお、シートマスクは、フェイシャルパック、 パックマスク、フェイスマスク、フェイスシートなどとも称される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
なお、本明細書において記号「~」を用いて規定された数値範囲は「~」の両端(上限および下限)の数値を含むものとする。例えば「2~5」は2以上かつ5以下を表す。
<パック用化粧料>
本発明におけるパック用化粧料とは、化粧用のコットンや種々の材質からなるシート基材に含浸させて、顔面などの皮膚を覆うように密着させるシートパックに用いる化粧料をいう。
本発明のパック用化粧料は、以下に説明する(a)成分、(b)成分、(c)成分および(d)成分を少なくとも含有する。
[(a)成分:2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体]
本発明で用いられる(a)成分は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である。
2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体は、2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)とメタクリル酸ブチル(BMA)との共重合体であり、これらのランダム共重合体およびブロック共重合体のいずれも用いることができるが、ランダム共重合体が好ましく用いられる。本共重合体は式(1) で表され、式(1)中のm:nはMPCとBMAとのモル比を表わす。m:nは好ましくは100:1~2:1、より好ましくは10:1~2:1、特に好ましくは5:1~2:1である。
また本共重合体の質量平均分子量は10万~100万、好ましくは20万~80万、より好ましくは40万~60万のものが挙げられる。なお、質量平均分子量はGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定(算出)することができる。
Figure 0007679660000001
上記共重合体は、自体公知の方法で製造することができ、再沈殿、透析、限外ろ過等の一般的な精製方法により精製して用いることができる。また、製品名「LIPIDURE(登録商標)-PMB(Ph10)」(日油株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
本発明のパック用化粧料における(a)成分の含有量は、化粧料全量に対して、0.001~1質量%であり、好ましくは0.01~0.8質量%であり、より好ましくは0.05~0.5質量%である。(a)成分の含有量が少なすぎると、しっとり感が低下する場合や、化粧ノリを良好にする効果、毛穴目立ちを抑制する効果やそれを持続させる効果がともに十分に得られない場合がある。また(a)成分の含有量が多すぎると、ぬるつきが生じる場合がある。
なお、(a)成分は1種のみを単独で用いてもよく、質量平均分子量などが異なる2種以上を併用してもよい。
[(b)成分:ポリオキシアルキレンメチルグルコシド]
本発明で用いられる(b)成分は、ポリオキシアルキレンメチルグルコシドであり、メチルグルコシドのアルキレンオキシド付加誘導体である。
メチルグルコシドの水酸基に付加されるオキシアルキレン基は、炭素数が2~3のオキシアルキレン基であり、具体的にはオキシエチレン(-CHCHO-)基またはオキシプロピレン(-CH(CH)CHO-)基である。本発明においては、オキシアルキレン基がオキシエチレン基であることが好ましい。
アルキレンオキシドの平均付加モル数の合計は、好ましくは5~30であり、より好ましくは7~20である。アルキレンオキシドの平均付加モル数の合計が上記範囲内であると、十分なみずみずしさおよびしっとり感を肌(皮膚)に付与することができる。
2種のオキシアルキレン基が存在する場合は、それらはブロック付加でもランダム付加でもよい。すなわち、本発明において(b)成分は、(i)オキシエチレン(EO)およびオキシプロピレン(PO)がそれぞれブロック付加しているポリオキシアルキレンメチルグルコシドだけでなく、(ii)EOおよびPOがそれぞれランダム付加しているポリオキシアルキレンメチルグルコシド、(iii)EOおよびPOがそれぞれ部分的にブロック付加し、部分的にランダム付加しているポリオキシアルキレンメチルグルコシド、ならびに(iv)EOまたはPOのいずれか1種がブロック付加し、残りがランダム付加しているポリオキシアルキレンメチルグルコシドをも包含する。
(b)成分は、常法に従い、グルコースをメチル化し、更にアルキレンオキシドを付加させて合成したものを用いることができるが、各社より提供されている市販品を用いることもできる。
かかる市販の製品としては、「マクビオブライド(登録商標)MG-10P」、「マクビオブライド(登録商標)MG-10E」、「マクビオブライド(登録商標)MG-20E」(いずれも日油株式会社製)等が挙げられる。
(b)成分として、上記に包含される各種のポリオキシアルキレンメチルグルコシドの中から1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。例えば、オキシアルキレン基が異なる2種以上のポリオキシアルキレンメチルグルコシド、オキシアルキレン基が同じだが平均付加モル数が異なる2種以上のポリオキシアルキレンメチルグルコシドを用いることができる。
本発明のパック用化粧料における(b)成分の含有量は、化粧料全量に対して、0.1~5質量%であり、好ましくは0.2~4質量%であり、より好ましくは0.3~3質量%である。(b)成分の含有量が少なすぎると、しっとり感やぬるつきのなさ、毛穴目立ち抑制効果の持続性がいずれも低下する場合や、化粧ノリを良好にする効果が十分に得られない場合がある。また(b)成分の含有量が多すぎると、毛穴目立ちを抑制する効果が十分に得られない場合や、ぬるつきが生じる場合がある。
なお、(b)成分は1種のみを単独で用いてもよく、オキシアルキレン基やその平均付加モル数などが異なる2種以上を併用してもよい。
[(c)成分:架橋型メチルポリシロキサン粉体]
本発明で用いられる(c)成分は、架橋型メチルポリシロキサン粉体である。
架橋型メチルポリシロキサン粉体は、ジメチルポリシロキサンをビニルメチルポリシロキサンにより架橋させたものであり、シリコーンエラストマーとして知られている。
水分散性の観点から、表面がシリカ被覆された架橋型メチルポリシロキサン粉体が好ましく、架橋型メチルポリシロキサン粉体の表面の全部またはほとんどがシリカ微粉末で覆われたものである。
かかるシリカ微粉末は、平均一次粒子径が好ましくは0.1μm以下のシリカ粉末であり、より好ましくは平均一次粒子径が0.001~0.1μmのシリカ粉末、更に好ましくは0.01~0.05μmのシリカ粉末である。
(c)成分における架橋型メチルポリシロキサン粉体とシリカ微粉末の含有比は、架橋型メチルポリシロキサン粉体100質量部に対して、シリカ微粉末が0.1~30質量部であることが好ましく、より好ましくは1~15質量部であり、更に好ましくは2~10質量部である。
(c)成分の平均粒子径は0.1~100μmの範囲内であり、好ましくは0.5~50μm、より好ましくは1~10μmである。
(c)成分の好ましいエラストマー硬度は、特に限定されるものではないが、好ましくは15~65であり、より好ましくは20~60であり、更に好ましくは30~50である。
なお、エラストマー硬度は、A型硬度計を用い、JIS K 6301に準拠して測定することができる。
(c)成分として市販品を用いることができ、表面がシリカ微粉末で覆われた市販品としては、例えばDOWSIL(登録商標)9701 COSMETIC POWDERや、DOWSIL(登録商標)EP-9801 Hydro Cosmetic Powder(いずれもダウ・東レ株式会社製)が挙げられる。
本発明のパック用化粧料における(c)成分の含有量は、化粧料全量に対して、0.1~3質量%であり、好ましくは0.2~2.5質量%であり、より好ましくは0.3~2質量%である。(c)成分の含有量が少なすぎると、化粧ノリを良好にする効果や毛穴目立ちを抑制する効果が十分に得られない場合や、ぬるつきが生じる場合がある。また(c)成分の含有量が多すぎると、化粧ノリを良好にする効果や毛穴目立ちを抑制する効果が十分に得られない場合や、しっとり感が低下する場合がある。
なお、(c)成分は1種のみを単独で用いてもよく、平均粒子径などが異なる2種以上を併用してもよい。
本発明のパック用化粧料において、(a)成分と(c)成分の含有量比[(a)/(c)]は、質量比にして、0.0005~5であることが好ましく、より好ましくは0.001~3であり、更に好ましくは0.03~1、特に好ましくは0.05~0.5である。
(a)成分と(c)成分の含有量比[(a)/(c)]が上記の範囲内であれば、毛穴目立ち抑制効果、毛穴目立ち抑制効果の持続性が更に良好となる。
また本発明の毛髪用化粧料において、(b)成分と(c)成分の含有量比[(b)/(c)]は、質量比にして、0.03~10であることが好ましく、より好ましくは0.1~5であり、更に好ましくは0.3~1である。
(b)成分と(c)成分の含有量比[(b)/(c)]が上記の範囲内であれば、毛穴目立ち抑制効果、毛穴目立ち抑制効果の持続性が更に良好となる。
[(d)成分:カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上のポリマー]
本発明で用いられる(d)成分は、カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーであり、化粧品原料として市販されている製品を使用することができる。
カルボキシビニルポリマーとは、ペンタエリスチルアリルエーテル、スクロースアリルエーテルまたはプロピレンアリルエーテルで架橋したアクリル酸の重合体である。アルキル変性カルボキシビニルポリマーとは、(メタ)アクリル酸と、アルキル基の炭素数が10~30である(メタ)アクリル酸アルキルとの共重合体を、ショ糖のアリルエーテルまたはペンタエリスリトールのアリルエーテルで架橋したものである。
カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、それぞれ1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
(d)成分としては、シートに含浸しやすい粘度を付与しつつ、化粧料を安定に保つ観点から、アルキル変性カルボキシビニルポリマーがより好ましい。
(d)成分のうち、カルボキシビニルポリマーの市販品としては、例えば、「カーボポール940」、「カーボポール941」、「カーボポール981」、「カーボポールETD2050」(いずれも日本ルーブリゾール株式会社製)、「ハイビスワコー105MD」(富士フイルム和光純薬株式会社製)などが挙げられる。アルキル変性カルボキシビニルポリマーの市販品としては、例えば、「カーボポールETD2020」、「カーボポールUltrez21」(いずれも日本ルーブリゾール株式会社製)などが挙げられる。
本発明のパック用化粧料における(d)成分の含有量は、化粧料全量に対して、0.01~0.2質量%であり、好ましくは0.03~0.18質量%であり、より好ましくは0.05~0.15質量%である。(d)成分の含有量が少なすぎると、毛穴目立ちを良好にする効果が十分に得られない場合がある。また(d)成分の含有量が多すぎると、シートへの含浸が容易にできない場合や、ぬるつきが生じる場合がある。
本発明のパック用化粧料には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、上記の(a)成分~(d)成分以外の他の成分を含有させることができる。他の成分は化粧料に常用されるものであり、例えば、エタノールなどの低級アルコール、プロピレングリコールなどのジオール類、カルボキシビニルポリマーなどの増粘剤、油剤、糖類、界面活性剤、有機塩、無機塩、pH調整剤、キレート剤、抗酸化剤、殺菌剤、血流促進剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、ビタミン類、アルギニンなどのアミノ酸、色素、香料などが挙げられ、本発明のパック用化粧料の性能を損なわない範囲でこれらを配合することができる。
本発明のパック用化粧料は、(a)成分~(d)成分、および必要に応じて使用し得るその他の任意成分以外に、残部として精製水などの水を含有する。
本発明のパック用化粧料中の水の含有量は、化粧料全量に対して、好ましくは30~99.5質量%、より好ましくは40~95質量%、更に好ましくは50~90質量%である。
本発明のパック用化粧料の剤型は、水を含有するものであれば特に限定されず、例えば、溶液、ジェル、乳液、クリーム、ローション等が挙げられる。
<シートパック>
本発明のパック用化粧料はシート基材に含浸させて本発明のシートパックを調製することができる。言い換えれば、本発明のシートパックは、シート基材と、前記シート基材に含浸された本発明のパック用化粧料とを含む。
シート基材としては、化粧用のコットンや種々の材質が用いられ、例えば、コットン、紙、不織布、織布が挙げられる。シート基材は積層体であってもよく、例えば、織布の積層体、不織布の積層体、織布と不織布の積層体などであってもよい。シート基材は、使用感、加工のしやすさ等の観点から、不織布を含むシートが好ましく、より好ましくは不織布により調製されたシートである。
不織布としては、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スティッチボンド不織布などが挙げられる。不織布や織布を構成する繊維としては、例えば、木材繊維などの天然繊維;アクリル、レーヨン、ポリエステル、セルロース、アセテートなどの合成繊維;プロミックスなどの半合成繊維などが挙げられる。
シート基材の目付は、例えば、20~100g/mであり、好ましくは25~80g/mである。目付が上記範囲内であると、肌を拭く際に、シート基材が丸まらず使用感に優れる。また、シートパックの単位面積あたりのパック用化粧料の含浸量が多くなる。これにより、肌の広範囲に使用する場合にも十分な効果が得られ、またボディ用のシートパックとして用いる場合の使用性がより一層向上する。
シート基材は、織布や不織布等の種類に応じて、公知または慣用の製造方法により製造することができる。また、シート基材は市販品を用いることもできる。
シートパックにおいて、上記シート基材に含浸された本発明のパック用化粧料の含有量は、特に限定されないが、シート基材100質量部に対して、100~1500質量部であることが好ましく、300~1200質量部であることがより好ましく、500~1000質量部であることが更に好ましい。
シートパックの平面形状は、例えば、四辺形(例えば、正方形、長方形等)、三辺形等の多辺形;円形、楕円形、半円形;三日月形;樽形;鼓形などが挙げられる。シートパックには、切れ込み部、くり抜き部、凹凸部などの成型が施されていてもよい。シートパックの片面の表面積は、使用性、携帯性、包装性などの観点から、例えば、100~3000cmであり、好ましくは150~1000cmである。
シートパックは、上記シート基材に本発明のパック用化粧料を含浸させることにより製造することができる。シート基材に本発明のパック用化粧料を含浸させる方法としては、例えば、折りたたまれた状態のシート基材に本発明のパック用化粧料を注入し含浸させる方法、シート基材に本発明のパック用化粧料をスプレーする方法、印刷法を用いてシート基材に本発明のパック用化粧料を含浸させる方法、本発明のパック用化粧料を含有する溶液中にシート基材を浸す方法などが挙げられる。
シートパックは、洗顔後あるいは入浴後に保湿などのスキンケアを目的として使用することができ、また化粧前に肌上の汚れ、古い角質や皮脂等を除去するために使用することができる。シートパックに含浸された本発明のパック用化粧料は、使用後のぬるつきを感じ難く、化粧ノリを良好とし、更に、毛穴目立ちの抑制を持続させる効果を有するので、シートパックはスキンケア用品として好適に用いることができる。
シートパックの中でも特にシートマスクは、顔面に配置するための大きさおよび形状を有する顔面用シート基材に本発明のパック用化粧料を含浸させたものであり、メイク前のスキンケア用品として好適に用いることができる。
なお、シートパックは、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品などのいずれの形態であってもよい。
以下、本発明を実施例および比較例によって具体的に説明する。
なお、表に記載された各成分の配合量は、使用した製品に含まれる有効成分(目的成分)または固形分の配合量であり、質量%で表す。
使用した製品を下記に示す。なお、各物性値は、特に断りがない限り、本明細書に記載の方法による値である。
※1:「LIPIDURE(登録商標)-PMB(Ph10)」(日油株式会社製)
(2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位(MPC)とメタクリル酸ブチルに基づく構成単位(BMA)のモル比(MPC/BMA)が4/1である共重合体(質量平均分子量=約600,000)を5質量%含有する水溶液)
※2:マクビオブライド(登録商標)MG-10E (日油株式会社製)
(オキシエチレンの平均付加モル数=2.5)
※3:マクビオブライド(登録商標)MG-20E (日油株式会社製)
(オキシエチレンの平均付加モル数=5)
※4:RG-S (日油株式会社製)
※5:DOWSIL(登録商標)EP-9801 Hydro Cosmetic Powder(ダウ・東レ株式会社製)
(平均粒子径4μm)
※6:サンスフェアH-51(AGCエスアイテック株式会社製)
(平均粒子径5μm(カタログ値))
※7:カーボポールETD2020 (日本ルーブリゾール株式会社製)
※8:カーボポールETD2050 (日本ルーブリゾール株式会社製)
※9:グリンスッテド キサンタンクリア-80 (ダニスコジャパン株式会社製)
〔実施例1~11、比較例1~4〕
表1に示す実施例および表2に示す比較例の各パック用化粧料を調製した。なお、水を用いて各成分の配合量を調整した。
コットン製不織布(目付量=50g/m)を楕円形(長径=22cm、短径=20cm)に成形し、目および口に相当する部位にそれぞれ長径=5cmおよび7cmのくり抜き部を、また鼻に相当する部位に長さ=5cmの切り込み部をそれぞれ設けてシート基材を調製し、このシート基材100質量部に対し、上記の各パック用化粧料800質量部をそれぞれ含浸させ、シートパックを作製した。
各シートパックについて、しっとり感、ぬるつきのなさ、化粧ノリ、化粧料使用後の毛穴目立ち抑制、毛穴目立ち抑制の持続性の各官能評価を、下記のとおり、20名の女性パネラー(24才~49才)により行なった。評価結果は、表1および表2に併せて示した。
(1)しっとり感
洗顔後の各パネラーに、上記で調製した各シートパックをシートマスクとして10分間使用させ、シートマスクを剥がして顔に残った液をなじませた後、下記評価基準により評価させた。20名の合計点を求め、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:十分にしっとり感を感じた場合
1点:ややしっとり感を感じた場合
0点:しっとり感を感じなかった場合
<判定基準>
◎:合計点が35点以上である;非常にしっとり感を感じるシートマスクである。
○:合計点が30点以上、35点未満である;しっとり感を感じるシートマスクである。
△:合計点が20点以上、30点未満である;ややしっとり感を感じないシートマスクである。
×:合計点が20点未満である;しっとり感を感じないシートマスクである。
(2)ぬるつきのなさ
洗顔後の各パネラーに、上記で調製した各シートパックをシートマスクとして10分間使用させ、シートマスクを剥がした後、下記評価基準により評価させた。20名の合計点を求め、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:十分にぬるつきがないと感じた場合
1点:ややぬるつきがないと感じた場合
0点:ぬるつきを感じた場合
<判定基準>
◎:合計点が35点以上である;ぬるつきをほとんど感じないシートマスクである。
○:合計点が30点以上、35点未満である;ぬるつきを感じないシートマスクである。
△:合計点が20点以上、30点未満である;ややぬるつきを感じるシートマスクである。
×:合計点が20点未満である;ぬるつきを感じるシートマスクである。
(3)化粧ノリ
洗顔後の各パネラーに、上記で調製した各シートパックをシートマスクとして10分間使用させ、シートマスクを剥がしたその後、化粧下地を使用せずベースメイク(リキッドファンデーションまたはパウダーファンデーションを使用) をし、下記評価基準により評価させた。20名の合計点を求め、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:十分に化粧ノリが良いと感じた場合
1点:やや化粧ノリが良いと感じた場合
0点:化粧ノリが悪いと感じた場合
<判定基準>
◎:合計点が35点以上である;使用後、非常に化粧ノリが良いシートマスクである。
○:合計点が30点以上、35点未満である;使用後、化粧ノリが良いシートマスクである。
△:合計点が20点以上、30点未満である;使用後、やや化粧ノリが良いシートマスクである。
×:合計点が20点未満である;使用後、化粧ノリが悪いシートマスクである。
(4)毛穴目立ち抑制効果
洗顔後の各パネラーに、上記で調製した各シートパックをシートマスクとして10分間使用させたのち、使用直後の毛穴目立ちについて、下記評価基準により評価させた。20名の合計点を求め、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:十分に毛穴目立ちが抑制されていると感じた場合
1点:やや毛穴目立ちが抑制されていると感じた場合
0点:毛穴目立ちが抑制されていないと感じた場合
<判定基準>
◎:合計点が35点以上である;非常に毛穴目立ちが抑制されるシートマスクである。
○:合計点が30点以上、35点未満である;毛穴目立ちが抑制されるシートマスクである。
△:合計点が20点以上、30点未満である;やや毛穴目立ちが抑制されないシートマスクである。
×:合計点が20点未満である;毛穴目立ちが抑制されないシートマスクである。
(5)毛穴目立ち抑制効果の持続性
夜の洗顔後の各パネラーに、上記で調製した各シートパックをシートマスクとして10分間使用させたのち、翌朝の毛穴目立ちについて、下記評価基準により評価させた。20名の合計点を求め、下記判定基準により判定した。
<評価基準>
2点:十分に毛穴目立ちが抑制されていると感じた場合
1点:やや毛穴目立ちが抑制されていると感じた場合
0点:毛穴目立ちが抑制されていないと感じた場合
<判定基準>
◎:合計点が35点以上である;非常に毛穴目立ちが抑制されるシートマスクである。
○:合計点が30点以上、35点未満である;毛穴目立ちが抑制されるシートマスクである。
△:合計点が20点以上、30点未満である;やや毛穴目立ちが抑制されないシートマスクである。
×:合計点が20点未満である;毛穴目立ちが抑制されないシートマスクである。
Figure 0007679660000002
Figure 0007679660000003
実施例1~11では、しっとり感、ぬるつきのなさ、化粧ノリ、化粧料使用後の毛穴目立ち抑制、毛穴目立ち抑制の持続性の各官能評価がいずれも良好であった。
これに対し、(a)成分を含有しない比較例1、(b)成分,(c)成分および(d)成分をそれぞれ変更した比較例2~4では、実施例1と比較して、少なくとも4つの官能評価が劣っていた。

Claims (4)

  1. (a)2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体を0.001~1質量%、
    (b)ポリオキシアルキレンメチルグルコシドを0.1~5質量%、
    (c)シリカ微粉末で表面処理した架橋型メチルポリシロキサン粉体を0.1~3%、ならびに
    (d)カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーからなる群より選択される1種または2種以上のポリマーを0.01~0.2質量%含有するパック用化粧料。
  2. シート基材と、前記シート基材に含浸された請求項1に記載のパック用化粧料とを含むシートパック。
  3. 前記シート基材が顔面用シート基材である請求項2に記載のシートパック。
  4. 前記シート基材が不織布を含むシートである請求項2または3に記載のシートパック。
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