JP7703992B2 - 炭化珪素半導体装置及び炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置及び炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、炭化珪素半導体装置及び炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
トレンチゲート型のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field effect transistor)において、ドレイン側から見てトレンチ底部がp型シールド領域から露出した構造や、トレンチ底部がトレンチ幅と同じ幅のp型シールド領域で覆われている構造が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2014-003051号公報 特開2018-186270号公報 特開2019-195081号公報
ドレイン側から見てトレンチ底部がp型シールド領域から露出した構造や、トレンチ底部がトレンチ幅と同じ幅のp型シールド領域で覆われている構造においては、オフ動作時のゲート絶縁膜への電界集中が大きくなる場合がある。
本開示は、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中を緩和することができる炭化珪素半導体装置及び炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の炭化珪素半導体装置は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備え、前記炭化珪素基板は、第1導電型を有する第1半導体領域と、前記第1半導体領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、前記第1半導体領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、を有し、前記第1主面には、前記ソース領域及び前記ボディ領域を貫通して前記第1半導体領域に至る側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられており、前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に設けられ、かつ前記第2導電型を有する電界緩和領域を更に有し、前記電界緩和領域は、前記底面から前記第2主面の側に1.5μm離れた第1位置における第1幅よりも前記底面に接する第2位置における第2幅が広く、かつ前記第1幅が前記底面の幅よりも広い。
本開示によれば、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中を緩和することができる。
図1は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置を示す断面図である。 図2は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(1)である。 図3は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(2)である。 図4は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(3)である。 図5は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(4)である。 図6は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(5)である。 図7は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(6)である。 図8は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(7)である。 図9は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(8)である。 図10は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(9)である。 図11は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(10)である。 図12は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(11)である。 図13は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(12)である。 図14は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(13)である。 図15は、実施形態に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図(14)である。 図16は、実施形態の変形例に係る炭化珪素半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図17は実施形態の変形例に係る炭化珪素半導体装置を示す断面図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。本明細書中の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示している。また結晶学上の指数が負であることは、通常、"-"(バー)を数字の上に付すことによって表現されるが、本明細書中では数字の前に負の符号を付している。
〔1〕 本開示の一態様に係る炭化珪素半導体装置は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備え、前記炭化珪素基板は、第1導電型を有する第1半導体領域と、前記第1半導体領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、前記第1半導体領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、を有し、前記第1主面には、前記ソース領域及び前記ボディ領域を貫通して前記第1半導体領域に至る側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられており、前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に設けられ、かつ前記第2導電型を有する電界緩和領域を更に有し、前記電界緩和領域は、前記底面から前記第2主面の側に1.5μm離れた第1位置における第1幅よりも前記底面に接する第2位置における第2幅が広く、かつ前記第1幅が前記底面の幅よりも広い。
ゲートトレンチの底面と第2主面との間に電界緩和領域が設けられ、第1主面に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域によってゲートトレンチを隠すことができる。これにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜の絶縁破壊を抑制することができる。また、短絡耐量が向上する。
〔2〕 〔1〕において、前記電界緩和領域は、前記底面に接し、かつ前記第1幅を有する第1電界緩和領域と、前記第1電界緩和領域から前記ゲートトレンチの幅方向に張り出した第2電界緩和領域と、を有し、前記第1電界緩和領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度は、前記第2電界緩和領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度よりも低くてもよい。第1電界緩和領域からゲートトレンチの幅方向に張り出した第2電界緩和領域が設けられていることにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中をより緩和することができる。
〔3〕 〔2〕において、前記第1電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さから前記第2電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さを減算した長さは、前記第2電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さの3倍以上15倍以下であってもよい。この場合、ゲートトレンチの直下における電界緩和領域が深くなり、耐圧及び短絡耐量が向上する。
〔4〕 〔2〕又は〔3〕において、前記第1半導体領域は、前記第1電界緩和領域上に位置する第2半導体領域と、前記第2電界緩和領域上に位置する第3半導体領域と、を有し、前記第2半導体領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度は、前記第3半導体領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度よりも高くてもよい。この場合、第1電界緩和領域上及び第2電界緩和領域上に位置する半導体領域が狭窄し、帰還容量を低減しつつ短絡耐量を向上させることができる。帰還容量が低減するので、スイッチング速度が向上する。
〔5〕 〔4〕において、前記ボディ領域は、前記第2半導体領域上に位置する第1ボディ領域と、前記第3半導体領域上に位置する第2ボディ領域と、を有し、前記第1ボディ領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度は、前記第2ボディ領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度よりも低くてもよい。この場合、第2電界緩和領域の直上の第2ボディ領域における第2導電型の不純物の実効濃度を選択的に高くすることができる。これにより、短チャネル化を抑制しつつ、第1ボディ領域における第2導電型の不純物の実効濃度を低くすることが可能となり、オン抵抗を低減することができる。
〔6〕 〔1〕~〔5〕において、前記第1半導体領域は、ドリフト領域と、前記ドリフト領域と前記ボディ領域との間に位置する電流拡散領域と、を有し、前記電流拡散領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度は、前記ドリフト領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度よりも高く、前記ゲートトレンチの前記側面は、前記電流拡散領域に至ってもよい。ドリフト領域とボディ領域との間に電流拡散領域が設けられていることにより、狭窄領域のオン抵抗を低減することができる。
〔7〕 本開示の他の一態様に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、かつ第1導電型を有する第1半導体領域を有する炭化珪素基板を準備する工程と、前記第1主面上に第1マスクを形成する工程と、前記第1マスク上に第2マスクを形成する工程と、前記第1マスク及び前記第2マスクを用いて、前記炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、前記第1導電型と異なる第2導電型を有する電界緩和領域を形成する工程と、を有し、前記第1マスクは、第1開口を有し、前記第2マスクは、前記第1主面に垂直な方向から見て前記第1開口と重なるように位置し、かつ前記第1開口よりも開口幅が広い第2開口を有する。
第1マスク及び第2マスクを用いて、炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、ゲートトレンチの底面と第2主面との間に電界緩和領域を形成することができる。また、第1主面に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域によってゲートトレンチを隠すことができる。これにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜の絶縁破壊を抑制することができる。
また、第1開口の直下ではイオンが第1マスクを構成する材料の結晶原子に衝突することなく炭化珪素エピタキシャル層に注入される。これにより、第1開口の直下では、炭化珪素エピタキシャル層の深い位置までイオンが注入される。その結果、第1開口の直下に位置する炭化珪素エピタキシャル層に第1電界緩和領域を形成することができる。また、第1開口の直下の側方ではイオンが第1マスクを構成する材料の結晶原子により散乱されて炭化珪素エピタキシャル層に注入される。これにより、第1開口の直下の側方では、炭化珪素エピタキシャル層の深い位置にはイオンが注入されず、浅い位置にイオンが注入される。その結果、第1開口の直下の側方に位置する炭化珪素エピタキシャル層に第2電界緩和領域を形成することができる。第1電界緩和領域からゲートトレンチの幅方向に張り出した第2電界緩和領域が設けられていることにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中をより緩和することができる。
〔8〕 〔7〕において、前記第1開口及び前記第2開口は、前記炭化珪素基板の[11-20]方向に沿って延在してもよい。この場合、第1開口の直下に位置する炭化珪素エピタキシャル層の深くまでイオンを注入することができる。
〔9〕 〔7〕又は〔8〕において、前記第1マスクは、ポリシリコン又は酸化シリコンにより形成され、前記第2マスクは、レジストにより形成されてもよい。第1マスクと第2マスクとが異なる材料により形成されることにより、第2マスクに第2開口を形成する際に第1マスクの第1開口がエッチングされることを抑制できる。そのため、容易に異なる開口幅の2つの開口を形成できる。
〔10〕 〔7〕~〔9〕において、前記第1開口の開口幅は、前記第2開口の開口幅よりも狭く、前記第1開口の開口幅と前記第2開口の開口幅との差は、0.2μm以上1.0μm以下であってもよい。この場合、所望のイオン注入プロファイルを得やすい。
〔11〕 〔7〕~〔10〕において、前記第1開口の幅方向における中心と前記第2開口の幅方向における中心との間の位置ずれ量は、0.2μm以内であってもよい。この場合、第1電界緩和領域からゲートトレンチの幅方向に略均等に張り出した第2電界緩和領域を形成することができる。
〔12〕 本開示の他の一態様に係る炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、かつ第1導電型を有する第1半導体領域を有する炭化珪素基板を準備する工程と、前記第1主面上にレジストにより形成される第3マスクを形成する工程と、前記第3マスクを用いて、前記炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、前記第1導電型と異なる第2導電型を有する電界緩和領域を形成する工程と、を有し、前記第3マスクは、厚さ方向において開口幅が変化する第3開口を有する。
第3マスクを用いて、炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、ゲートトレンチの底面と第2主面との間に電界緩和領域を形成することができる。また、第1主面に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域によってゲートトレンチを隠すことができる。これにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜の絶縁破壊を抑制することができる。
また、第3マスクが厚さ方向において開口幅が変化する第3開口を有しているので、第1マスク及び第2マスクを有する場合と同様に、炭化珪素エピタキシャル層に第1電界緩和領域及び第2電界緩和領域を形成することができる。これにより、ゲートトレンチの底面の近傍での電界集中をより緩和することができる。
〔13〕 〔12〕において、前記第3開口は、幅方向の断面形状が樽型を有してもよい。この場合、所望のイオン注入プロファイルを得やすい。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。
(炭化珪素半導体装置)
図1を参照し、実施形態に係る炭化珪素半導体装置について説明する。図1に示されるように、実施形態に係る炭化珪素半導体装置100は、炭化珪素基板10と、ゲート絶縁膜81と、ゲート電極82と、層間絶縁膜83と、ソース電極60と、ドレイン電極70とを主に有している。
炭化珪素基板10は、炭化珪素単結晶基板50と、炭化珪素単結晶基板50上にある炭化珪素エピタキシャル層40とを含む。炭化珪素基板10は、第1主面1と、第1主面1と反対側の第2主面2とを有する。炭化珪素エピタキシャル層40は、第1主面1を構成する。炭化珪素単結晶基板50は、第2主面2を構成する。炭化珪素単結晶基板50及び炭化珪素エピタキシャル層40は、例えばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素から構成されている。炭化珪素単結晶基板50は、例えば窒素(N)等のn型不純物を含み、n型を有する。炭化珪素基板10には、半導体素子が形成されている。
第1主面1は、{0001}面または{0001}面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。好ましくは、第1主面1は、(000-1)面又は(000-1)面がオフ方向に8°以下のオフ角だけ傾斜した面である。オフ方向は、例えば<11-20>方向であってもよいし、<1-100>方向であってもよい。オフ角は、例えば1°以上であってもよいし、2°以上であってもよい。オフ角は、6°以下であってもよいし、4°以下であってもよい。
実施形態では、炭化珪素基板10に半導体素子の一例として電界効果トランジスタが形成されている。炭化珪素エピタキシャル層40は、ドリフト領域11と、電流拡散領域14と、ボディ領域12と、ソース領域13と、電界緩和領域16と、コンタクト領域18とを主に有する。
ドリフト領域11は、例えば窒素又はリン(P)等のn型不純物を含み、n型を有する。ドリフト領域11へのn型不純物の添加は、イオン注入によってではなく、ドリフト領域11のエピタキシャル成長の際の不純物添加によって行われていることが好ましい。ドリフト領域11は第1半導体領域の一部である。
電流拡散領域14は、ドリフト領域11上に設けられている。電流拡散領域14は、例えばリン等のn型不純物を含み、n型を有する。ドリフト領域11上に電流拡散領域14が設けられていることにより、狭窄領域のオン抵抗を低減することができる。電流拡散領域14は、例えば第1電流拡散領域14aと、第2電流拡散領域14bとを主に有する。第1電流拡散領域14aは、後述する第1電界緩和領域16a上に設けられている。第2電流拡散領域14bは、後述する第2電界緩和領域16b上に設けられている。第1電流拡散領域14aのn型不純物の実効濃度は、第2電流拡散領域14bのn型不純物の実効濃度よりも高くてもよい。この場合、電流拡散領域14が狭窄し、帰還容量を低減しつつ短絡耐量を向上させることができる。帰還容量が低減するので、スイッチング速度が向上する。第1電流拡散領域14aのn型不純物の実効濃度は、例えば1.5×1017cm-3以上3.0×1018cm-3以下である。第2電流拡散領域14bのn型不純物の実効濃度は、例えば5.0×1016cm-3以上1.0×1017cm-3以下である。なお、n型不純物の実効濃度は、n型不純物の濃度からp型不純物の濃度を減算した濃度である。電流拡散領域14は第1半導体領域の一部である。第1電流拡散領域14aは第2半導体領域の一例である。第2電流拡散領域14bは第3半導体領域の一例である。
ボディ領域12は、電流拡散領域14上に設けられている。ボディ領域12は、例えばアルミニウム(Al)等のp型不純物を含み、p型を有する。ボディ領域12は、例えば第1ボディ領域12aと、第2ボディ領域12bとを主に有する。第1ボディ領域12aは、第1電流拡散領域14a上に設けられている。第2ボディ領域12bは、第2電流拡散領域14b上に設けられている。第1ボディ領域12aのp型不純物の実効濃度は、第2ボディ領域12bのp型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。この場合、第2電界緩和領域16bの直上の第2ボディ領域12bにおけるp型不純物の実効濃度を選択的に高くすることができる。これにより、短チャネル化を抑制しつつ、第1ボディ領域12aにおけるp型不純物の実効濃度を低くすることが可能となり、オン抵抗を低減することができる。第1ボディ領域12aのp型不純物の実効濃度は、例えば2.0×1017cm-3以上3.0×1018cm-3以下である。第2ボディ領域12bのp型不純物の実効濃度は、例えば3.0×1017cm-3以上5.0×1018cm-3以下である。なお、p型不純物の実効濃度は、p型不純物の濃度からn型不純物の濃度を減算した濃度である。
ソース領域13は、ボディ領域12によってドリフト領域11から隔てられるようにボディ領域12上に設けられている。ソース領域13は、例えば窒素又はリン等のn型不純物を含み、n型を有する。ソース領域13は、第1主面1を構成する。ソース領域13のn型不純物の実効濃度は、例えば1.0×1018cm-3以上7.0×1019cm-3以下である。
コンタクト領域18は、例えばアルミニウム等のp型不純物を含み、p型を有する。コンタクト領域18は、第1主面1を構成する。コンタクト領域18は、ソース領域13を貫通し、ボディ領域12と接する。
第1主面1には、側面3と底面4とにより規定されるゲートトレンチ5が設けられている。側面3は、ソース領域13、ボディ領域12及び電流拡散領域14を貫通して電界緩和領域16に至る。底面4は、側面3と連なる。底面4は、例えば第2主面2と平行な平面である。底面4を含む平面に対する側面3の角度は、例えば50°以上65°以下である。この角度は、例えば55°以上であってもよい。この角度は、例えば60°以下であってもよい。側面3は、好ましくは、{0-33-8}面を有する。{0-33-8}面は、優れた移動度が得られる結晶面である。底面4を含む平面に対する側面3の角度が90°であってもよい。ゲートトレンチ5は、例えば第1主面1と平行な方向に沿ってストライプ状に伸長している。ゲートトレンチ5は、ハニカム状に伸長していてもよいし、アイランド状に点在していてもよい。
電界緩和領域16は、例えばアルミニウム等のp型不純物を含み、p型を有する。電界緩和領域16は、ゲートトレンチ5の底面4と第2主面2との間に設けられている。電界緩和領域16の上端面は、ゲートトレンチ5の底面4と接する。電界緩和領域16の中心軸は、ゲートトレンチ5の中心軸と一致してもよい。電界緩和領域16は、ゲートトレンチ5の底面4から第2主面2の側に1.5μm離れた位置においてゲートトレンチ5の底面4の幅よりも広い第1幅W1を有する。電界緩和領域16は、ゲートトレンチ5の底面4に接する位置において第1幅W1よりも広い第2幅W2を有する。
電界緩和領域16は、例えば第1電界緩和領域16aと、第2電界緩和領域16bとを主に有する。第1電界緩和領域16aは、第1幅W1を有する。第1電界緩和領域16aの上端面は、ゲートトレンチ5の底面4及び第1電流拡散領域14aの下端面に接する。第2電界緩和領域16bは、第1電界緩和領域16aからゲートトレンチ5の幅方向に張り出した領域である。第2電界緩和領域16bの上端面は、第2電流拡散領域14bの下端面に接する。第1電界緩和領域16aと第2電界緩和領域16bの深さの差D1は、第2電界緩和領域16bの深さD2の3倍以上15倍以上であってもよい。この場合、ゲートトレンチの直下における電界緩和領域16が深くなり、耐圧及び短絡耐量が向上する。第1電界緩和領域16aのp型不純物の実効濃度は、第2電界緩和領域16bのp型不純物の実効濃度よりも低くてもよい。第1電界緩和領域16aのp型不純物の実効濃度は、例えば5.0×1016cm-3以上3.0×1017cm-3以下である。第2電界緩和領域16bのp型不純物の実効濃度は、例えば1.0×1017cm-3以上2.0×1018cm-3以下である。
ゲート絶縁膜81は、例えば酸化膜である。ゲート絶縁膜81は、例えば二酸化珪素を含む材料により構成されている。ゲート絶縁膜81は、側面3及び底面4に接する。ゲート絶縁膜81は、底面4において電界緩和領域16と接する。ゲート絶縁膜81は、側面3においてソース領域13、ボディ領域12及び電流拡散領域14の各々と接する。ゲート絶縁膜81は、第1主面1においてソース領域13と接してもよい。
ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81上に設けられている。ゲート電極82は、例えば導電性不純物を含むポリシリコン(ポリSi)から構成されている。ゲート電極82は、ゲートトレンチ5の内部に配置されている。ゲート電極82の一部は、第1主面1上に配置されていてもよい。
層間絶縁膜83は、ゲート電極82及びゲート絶縁膜81に接して設けられている。層間絶縁膜83は、例えば二酸化珪素を含む材料から構成されている。層間絶縁膜83は、ゲート電極82とソース電極60とを電気的に絶縁する。層間絶縁膜83の一部は、ゲートトレンチ5の内部に設けられていてもよい。
ソース電極60は、第1主面1に接する。ソース電極60は、コンタクト電極61と、ソース配線62とを有する。
コンタクト電極61は、第1主面1において、ソース領域13及びコンタクト領域18に接する。コンタクト電極61は、例えばニッケルシリサイド(NiSi)を含む材料から構成されている。コンタクト電極61は、チタン(Ti)と、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されていてもよい。コンタクト電極61は、ソース領域13及びコンタクト領域18とオーミック接合する。
ソース配線62は、層間絶縁膜83の上面及び側面と、コンタクト電極61の上面とを覆う。ソース配線62は、層間絶縁膜83及びコンタクト電極61の各々と接する。ソース配線62は、例えばアルミニウム又は銅(Cu)を含む材料から構成されている。ソース配線62は、アルミニウム及び銅を含む材料から構成されていてもよい。ソース電極60は、層間絶縁膜83によりゲート電極82から電気的に絶縁されている。ソース電極60は、ソース配線62と層間絶縁膜83との間に窒化チタン(TiN)膜等のバリアメタル膜を含んでもよい。
ドレイン電極70は、第2主面2に接する。ドレイン電極70は、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50と接する。ドレイン電極70は、ドリフト領域11と電気的に接続されている。ドレイン電極70は、例えばニッケルシリサイドを含む材料から構成されている。ドレイン電極70は、チタンと、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されていてもよい。ドレイン電極70は、炭化珪素単結晶基板50とオーミック接合する。
なお、上記の各不純物領域におけるp型不純物の濃度及びn型不純物の濃度は、例えば走査型静電容量顕微鏡(scanning capacitance microscope:SCM)を用いた測定又は二次イオン質量分析(secondary ion mass spectrometry:SIMS)等により測定できる。
以上に説明した実施形態に係る炭化珪素半導体装置100によれば、ゲートトレンチ5の底面4と第2主面2との間に電界緩和領域16が設けられ、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域16によってゲートトレンチ5を隠すことができる。これにより、ゲートトレンチ5の底面4の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜81の絶縁破壊を抑制することができる。また、短絡耐量が向上する。また、第1電界緩和領域16aからゲートトレンチ5の幅方向に張り出した第2電界緩和領域16bが設けられていることにより、ゲートトレンチ5の底面4の近傍での電界集中をより緩和することができる。
(炭化珪素半導体装置の製造方法)
図2~図15を参照し、実施形態に係る炭化珪素半導体装置100の製造方法について説明する。
まず、図2に示されるように、炭化珪素単結晶基板50を準備する。次に、炭化珪素単結晶基板50上に炭化珪素エピタキシャル層40を形成する。例えば、炭化珪素単結晶基板50は、窒素等のn型不純物を含み、n型を有する。例えば、炭化珪素エピタキシャル層40は窒素等のn型不純物を添加したエピタキシャル成長により形成できる。このようにして、第1主面1と、第2主面2とを有する炭化珪素基板10が得られる。
次に、図3に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40上に第1マスク91を形成する。第1マスク91は、開口91aを有する。開口91aは、第1電界緩和領域16aが形成される領域上に位置する。開口91aは、例えば炭化珪素基板10の[11-20]方向に沿って延在することが好ましい。この場合、開口91aの直下に位置する炭化珪素エピタキシャル層40の深くまでイオンを注入することができる。第1マスク91は、例えばポリシリコン又は酸化シリコンを含む材料から構成されるハードマスクであってよい。
次に、図4に示されるように、第1マスク91上に第2マスク92を形成する。第2マスク92は、例えば第1マスク91よりも厚く形成される。第2マスク92は、開口92aを有する。開口92aは、第1電界緩和領域16a及び第2電界緩和領域16bが形成される領域上に位置する。開口92aの開口幅Wbは、開口91aの開口幅Waよりも広い。開口幅Waと開口幅Wbとの差は、0.2μm以上1.0μm以下であることが好ましい。この場合、所望のイオン注入プロファイルを得やすい。開口92aは、第1主面1に垂直な方向から見て開口91aと重なる。開口92aの中心軸Cbは、開口91aの中心軸Caと一致していてよい。開口92aの中心軸Cbは、開口91aの中心軸Caとずれていてもよい。この場合、開口92aの中心軸Cbと開口91aの中心軸Caとの間の位置ずれ量は0.2μm以内であることが好ましい。この場合、第1電界緩和領域16aからゲートトレンチ5の幅方向に略均等に張り出した第2電界緩和領域16bを形成することができる。開口92aは、開口91aと同様、炭化珪素基板10の[11-20]方向に沿って延在することが好ましい。第2マスク92は、例えば第1マスク91と異なる材料により構成される。この場合、第2マスク92に開口92aを形成する際に第1マスク91の開口91aがエッチングされることを抑制できる。そのため、容易に異なる開口幅の2つの開口91a,92aを形成できる。第2マスク92は、例えばレジストマスクであってよい。
次に、図5に示されるように、第1マスク91及び第2マスク92を用いて、炭化珪素エピタキシャル層40へのチャネリング注入を行う。チャネリング注入により、第1電界緩和領域16aと、第2電界緩和領域16b用の注入領域が形成される。炭化珪素エピタキシャル層40の残部の一部がドリフト領域11として機能する。チャネリング注入においては、例えばアルミニウム等のp型不純物を注入する。チャネリング注入において、加速電圧は例えば750keV以上950keV以下であり、ドーズ量は例えば1.0×1013/cm以上2.0×1014/cm以下である。
チャネリング注入においては、開口91aの直下ではイオンが第1マスク91を構成する材料の結晶原子に衝突することなく炭化珪素エピタキシャル層40に注入される。これにより、開口91aの直下では、炭化珪素エピタキシャル層40の深い位置までイオンが注入される。その結果、開口91aの直下に位置する炭化珪素エピタキシャル層40に、第1主面1に垂直な方向の長さが長い第1注入領域である第1電界緩和領域16aが形成される。一方、開口91aの直下の側方ではイオンが第1マスク91を構成する材料の結晶原子により散乱されて炭化珪素エピタキシャル層40に注入される。これにより、開口91aの直下の側方では、炭化珪素エピタキシャル層40の深い位置にはイオンが注入されず、浅い位置にイオンが注入される。その結果、開口91aの直下の側方に位置する炭化珪素エピタキシャル層40に、第1主面1に垂直な方向の長さが短い第2注入領域が形成される。第2注入領域の一部は、第2電界緩和領域16bを構成する。第1注入領域に注入される単位深さあたりのイオンの量と、第2注入領域に注入される単位深さあたりのイオンの量とは略同じである。そのため、第1電界緩和領域16aにおけるp型不純物の実効濃度は、第2電界緩和領域16bにおけるp型不純物の実効濃度よりも低くなる。
次に、図6に示されるように、第1マスク91及び第2マスク92を除去する。
次に、図7に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40に電流拡散領域14を形成するためのイオン注入を行う。イオン注入においては、例えばリン等のn型不純物を注入する。イオン注入において、加速電圧は例えば400keV以上900keV以下であり、ドーズ量は例えば2.0×1013/cm以上1.0×1014/cm以下である。イオン注入においては、第1電界緩和領域16a上に第1電流拡散領域14aが形成され、第1電流拡散領域14aの側方に第2電流拡散領域14bが形成される。第1電流拡散領域14aは、n型を有する炭化珪素エピタキシャル層40の一部にn型不純物が注入されることにより形成される。第2電流拡散領域14bは、p型を有する第2注入領域の一部にn型不純物が注入されることにより形成される。そのため、第1電流拡散領域14aのn型不純物の実効濃度は、第2電流拡散領域14bのn型不純物の実効濃度よりも高くなる。
次に、図8に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40に第1ボディ領域12a及び第2ボディ領域12bを形成するためのイオン注入を行う。イオン注入においては、例えばアルミニウム等のp型不純物を注入する。イオン注入において、加速電圧は例えば150keV以上600keV以下であり、ドーズ量は例えば1.0×1013/cm以上1.0×1014/cm以下である。イオン注入においては、第1電流拡散領域14a上に第1ボディ領域12aが形成され、第2電流拡散領域14b上に第2ボディ領域12bが形成される。第1ボディ領域12aは、n型を有する炭化珪素エピタキシャル層40の一部にp型不純物が注入されることにより形成される。第2ボディ領域12bは、p型を有する第2注入領域の一部にp型不純物が注入されることにより形成される。そのため、第1ボディ領域12aのp型不純物の実効濃度は、第2ボディ領域12bのp型不純物の実効濃度よりも低くなる。
次に、図9に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40にソース領域13及びコンタクト領域18を形成するためのイオン注入を行う。ソース領域13を形成するためのイオン注入においては、例えばリン等のn型不純物を注入する。ソース領域13を形成するためのイオン注入において、加速電圧は例えば50keV以上250keV以下であり、ドーズ量は例えば1.0×1014/cm以上1.5×1015/cm以下である。コンタクト領域18を形成するためのイオン注入においては、例えばアルミニウム等のp型不純物を注入する。コンタクト領域18を形成するためのイオン注入において、加速電圧は例えば50keV以上300keV以下であり、ドーズ量は例えば1.0×1015/cm以上6.5×1015/cm以下である。
次に、図10に示されるように、ソース領域13、第1ボディ領域12a及び第1電流拡散領域14aにゲートトレンチ5を形成する。ゲートトレンチ5は、次のようにして形成できる。
まず、ゲートトレンチ5を形成しようとする領域上に開口を有するマスク(図示せず)を形成する。次に、マスクを用いて、ソース領域13の一部と、第1ボディ領域12aの一部と、第1電流拡散領域14aの一部とをエッチングにより除去する。エッチングにより、ゲートトレンチ5を形成しようとする領域に、第1主面1に対してほぼ垂直な側部と、側部と連続的に設けられ、かつ第1主面1とほぼ平行な底部とを有する凹部が形成される。
次に、凹部において熱エッチングを行う。熱エッチングは、第1主面1上にマスクが形成された状態で、例えば少なくとも1種類以上のハロゲン原子を有する反応性ガスを含む雰囲気での加熱によって行い得る。少なくとも1種類以上のハロゲン原子は、塩素(Cl)原子及びフッ素(F)原子の少なくともいずれかを含む。当該雰囲気は、例えば塩素(Cl)、三塩化ホウ素(BCl)、六フッ化硫黄(SF)又は四フッ化炭素(CF)を含む。例えば、塩素ガスと酸素(O)ガスとの混合ガスを反応性ガスとして用い、熱処理温度を800℃以上900℃以下として、熱エッチングが行われる。なお、反応性ガスは、上述した塩素ガスと酸素ガスとに加えて、キャリアガスを含んでいてもよい。キャリアガスとしては、例えば窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス又はヘリウム(He)ガス等を用いることができる。
上記の熱エッチングにより、第1主面1にゲートトレンチ5が形成される。ゲートトレンチ5は、第1電界緩和領域16aの上端面からなる底面4と、ソース領域13、第1ボディ領域12a及び第1電流拡散領域14aを貫通して底面4に連なる側面3とを有する。熱エッチングの後に、マスクが第1主面1から除去される。
次に、図11に示されるように、ゲート絶縁膜81を形成する。例えば炭化珪素基板10を熱酸化することにより、ソース領域13と、第1ボディ領域12aと、第1電流拡散領域14aと、第1電界緩和領域16aと、コンタクト領域18とに接するゲート絶縁膜81が形成される。具体的には、炭化珪素基板10を、酸素を含む雰囲気において、例えば1300℃以上1400℃以下の温度で加熱する。これにより、第1主面1と、側面3と、底面4とに接するゲート絶縁膜81が形成される。なお、ゲート絶縁膜81が熱酸化により形成された場合、厳密には、炭化珪素基板10の一部がゲート絶縁膜81に取り込まれる。このため、以降の処理では、熱酸化した後のゲート絶縁膜81と炭化珪素基板10との間の界面に第1主面1、側面3及び底面4が若干移動したものとする。
次に、一酸化窒素(NO)ガス雰囲気において炭化珪素基板10に対して熱処理(NOアニール)を行ってもよい。NOアニールにおいて、炭化珪素基板10が、例えば1100℃以上1400℃以下の条件下で1時間程度保持される。これにより、ゲート絶縁膜81と第2ボディ領域12bとの界面領域に窒素原子が導入される。その結果、界面領域における界面順位の形成が抑制されることで、チャネル移動度を向上させることができる。
次に、図12に示されるように、ゲート電極82を形成する。ゲート電極82は、ゲート絶縁膜81上に形成される。ゲート電極82は、例えば減圧CVD(low pressure - chemical vapor deposition:LP-CVD)法により形成される。ゲート電極82は、ソース領域13と、第1ボディ領域12aと、第1電流拡散領域14aと、第1電界緩和領域16aとの各々に対面するように形成される。
次に、図13に示されるように、層間絶縁膜83を形成する。具体的には、ゲート電極82を覆い、かつゲート絶縁膜81と接するように層間絶縁膜83が形成される。層間絶縁膜83は、例えばCVD法により形成される。層間絶縁膜83は、例えば二酸化珪素を含む材料から構成される。層間絶縁膜83の一部がゲートトレンチ5の内部に形成されてもよい。
次に、図14に示されるように、層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81をエッチングすることにより、層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81にコンタクトホール90を形成する。この結果、ソース領域13及びコンタクト領域18が層間絶縁膜83及びゲート絶縁膜81から露出する。次に、第1主面1においてソース領域13及びコンタクト領域18に接するコンタクト電極61用の金属膜(図示せず)を形成する。コンタクト電極61用の金属膜は、例えばスパッタリング法により形成される。コンタクト電極61用の金属膜は、例えばニッケルを含む材料から構成される。次に、第2主面2において炭化珪素単結晶基板50に接するドレイン電極70用の金属膜(図示せず)を形成する。ドレイン電極70用の金属膜は、例えばスパッタリング法により形成される。ドレイン電極70用の金属膜は、例えばニッケルを含む材料から構成される。次に、合金化アニールを行う。コンタクト電極61用の金属膜及びドレイン電極70用の金属膜が、例えば900℃以上1100℃以下の温度で5分間程度保持される。これにより、コンタクト電極61用の金属膜の少なくとも一部及びドレイン電極70用の金属膜の少なくとも一部が、炭化珪素基板10が含む珪素と反応してシリサイド化する。これにより、ソース領域13及びコンタクト領域18とオーミック接合するコンタクト電極61と、炭化珪素単結晶基板50とオーミック接合するドレイン電極70とが形成される。コンタクト電極61が、チタンと、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されてもよい。ドレイン電極70が、チタンと、アルミニウムと、シリコンとを含む材料から構成されていてもよい。
次に、図15に示されるように、ソース配線62を形成する。具体的には、コンタクト電極61及び層間絶縁膜83を覆うソース配線62が形成される。ソース配線62は、例えばスパッタリング法により形成される。ソース配線62は、例えばアルミニウム又は銅を含む材料から構成される。ソース配線62がアルミニウム及び銅を含む材料から構成されてもよい。このようにして、コンタクト電極61とソース配線62とを有するソース電極60が形成される。
このようにして電界効果トランジスタを含む炭化珪素半導体装置100を製造できる。
以上に説明した実施形態に係る炭化珪素半導体装置100の製造方法によれば、ゲートトレンチ5の底面4と第2主面2との間に電界緩和領域16を形成することができる。また、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域16によってゲートトレンチ5を隠すことができる。これにより、ゲートトレンチ5の底面4の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜81の絶縁破壊を抑制することができる。
また、開口91aの直下ではイオンが第1マスク91を構成する材料の結晶原子に衝突することなく炭化珪素エピタキシャル層40に注入される。これにより、開口91aの直下では、炭化珪素エピタキシャル層40の深い位置までイオンが注入される。その結果、開口91aの直下に位置する炭化珪素エピタキシャル層40に第1電界緩和領域16aを形成することができる。また、開口91aの直下の側方ではイオンが第1マスク91を構成する材料の結晶原子により散乱されて炭化珪素エピタキシャル層40に注入される。これにより、開口91aの直下の側方では、炭化珪素エピタキシャル層40の深い位置にはイオンが注入されず、浅い位置にイオンが注入される。その結果、開口91aの直下の側方に位置する炭化珪素エピタキシャル層40に第2電界緩和領域16bを形成することができる。第1電界緩和領域16aからゲートトレンチ5の幅方向に張り出した第2電界緩和領域16bが設けられていることにより、ゲートトレンチ5の底面4の近傍での電界集中をより緩和することができる。
なお、第1マスク91と第2マスク92との積層マスクに代えて、図16に示されるように、炭化珪素エピタキシャル層40上に1層の第3マスク93を形成してもよい。第3マスク93は、開口93aを有する。開口93aは、厚さ方向において開口幅が変化する。開口93aは、厚さ方向の中央部における幅Wcが厚さ方向の上部及び下部における幅Wdよりも広くなるようにくびれた樽型の断面形状を有していることが好ましい。この場合、所望のイオン注入プロファイルを得やすい。開口93aは、露光条件及び現像条件の少なくともいずれかを調整することにより、くびれ量D(=Wc-Wd)を制御できる。
第3マスク93を用いて、炭化珪素エピタキシャル層40に対してイオン注入を行うことにより、ゲートトレンチ5の底面4と第2主面2との間に電界緩和領域16を形成することができる。また、第1主面1に垂直な方向から平面視したときに、電界緩和領域16によってゲートトレンチ5を隠すことができる。これにより、ゲートトレンチ5の底面の近傍での電界集中を緩和し、ゲート絶縁膜81の絶縁破壊を抑制することができる。
また、第3マスク93が厚さ方向において開口幅が変化する開口93aを有しているので、第1マスク91及び第2マスク92を有する場合と同様に、炭化珪素エピタキシャル層40に第1電界緩和領域16a及び第2電界緩和領域16bを形成することができる。これにより、ゲートトレンチ5の底面4の近傍での電界集中をより緩和することができる。
[変形例]
次に、実施形態の変形例について説明する。変形例は、主にゲートトレンチの形状の点で実施形態と相違する。図17は、実施形態の変形例に係る炭化珪素半導体装置を示す断面図である。
図17に示されるように、変形例に係る炭化珪素半導体装置200においては、ゲートトレンチ5の底面4が、第1電界緩和領域16aの上端面よりも下方に位置する。ゲートトレンチ5の側面3は、ソース領域13、第1ボディ領域12a、第1電流拡散領域14a及び第1電界緩和領域16aに接し、底面4と連なる。他の構成は実施形態と同様である。
このような変形例によっても実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記の実施形態では、n型を第1導電型とし、かつp型を第2導電型として説明したが、p型を第1導電型とし、かつn型を第2導電型としてもよい。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
1 第1主面
2 第2主面
3 側面
4 底面
5 ゲートトレンチ
10 炭化珪素基板
11 ドリフト領域(第1半導体領域の一部)
12 ボディ領域
12a 第1ボディ領域
12b 第2ボディ領域
13 ソース領域
14 電流拡散領域(第1半導体領域の一部)
14a 第1電流拡散領域(第2半導体領域)
14b 第2電流拡散領域(第3半導体領域)
16 電界緩和領域
16a 第1電界緩和領域
16b 第2電界緩和領域
18 コンタクト領域
40 炭化珪素エピタキシャル層
50 炭化珪素単結晶基板
60 ソース電極
61 コンタクト電極
62 ソース配線
70 ドレイン電極
81 ゲート絶縁膜
82 ゲート電極
83 層間絶縁膜
90 コンタクトホール
91 第1マスク
91a 開口
92 第2マスク
92a 開口
93 第3マスク
93a 開口
100 炭化珪素半導体装置
200 炭化珪素半導体装置

Claims (10)

  1. 第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有する炭化珪素基板を備え、
    前記炭化珪素基板は、
    第1導電型を有する第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域上に設けられ、前記第1導電型と異なる第2導電型を有するボディ領域と、
    前記第1半導体領域から隔てられるように前記ボディ領域上に設けられ、かつ前記第1導電型を有するソース領域と、
    を有し、
    前記第1主面には、前記ソース領域及び前記ボディ領域を貫通する側面と、前記側面と連なる底面とにより規定されるゲートトレンチが設けられており、
    前記炭化珪素基板は、前記底面と前記第2主面との間に前記底面と接するように設けられ、かつ前記第2導電型を有する電界緩和領域を更に有し、
    前記電界緩和領域は、前記底面から前記第2主面の側に1.5μm離れた第1位置における第1幅よりも前記底面に接する第2位置における第2幅が広く、かつ前記第1幅が前記底面の幅よりも広
    前記電界緩和領域は、
    前記底面に接し、かつ前記第1幅を有する第1電界緩和領域と、
    前記第1電界緩和領域から前記ゲートトレンチの幅方向に張り出した第2電界緩和領域と、
    を有し、
    前記第1電界緩和領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度は、前記第2電界緩和領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度よりも低く、
    前記第1半導体領域は、
    前記第1電界緩和領域上に位置する第2半導体領域と、
    前記第2電界緩和領域上に位置する第3半導体領域と、
    を有し、
    前記第2半導体領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度は、前記第3半導体領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度よりも高い、
    炭化珪素半導体装置。
  2. 前記第1電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さと前記第2電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さとの差は、前記第2電界緩和領域における前記第1主面に垂直な方向の長さの3倍以上15倍以下である、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 前記ボディ領域は、
    前記第2半導体領域上に位置する第1ボディ領域と、
    前記第3半導体領域上に位置する第2ボディ領域と、
    を有し、
    前記第1ボディ領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度は、前記第2ボディ領域における前記第2導電型の不純物の実効濃度よりも低い、
    請求項1または請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 前記第1半導体領域は、
    ドリフト領域と、
    前記ドリフト領域と前記ボディ領域との間に位置する電流拡散領域と、
    を有し、
    前記電流拡散領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度は、前記ドリフト領域における前記第1導電型の不純物の実効濃度よりも高く、
    前記ゲートトレンチの前記側面は、前記電流拡散領域に至る、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、かつ第1導電型を有する第1半導体領域を有する炭化珪素基板を準備する工程と、
    前記第1主面上に第1マスクを形成する工程と、
    前記第1マスク上に第2マスクを形成する工程と、
    前記第1マスク及び前記第2マスクを用いて、前記炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、前記第1導電型と異なる第2導電型を有する電界緩和領域を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1マスクは、第1開口を有し、
    前記第2マスクは、前記第1主面に垂直な方向から見て前記第1開口と重なるように位置し、かつ前記第1開口よりも開口幅が広い第2開口を有
    前記第1開口及び前記第2開口は、前記炭化珪素基板の[11-20]方向に沿って延在する、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1マスクは、ポリシリコン又は酸化シリコンにより形成され、
    前記第2マスクは、レジストにより形成される、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1開口の開口幅は、前記第2開口の開口幅よりも狭く、
    前記第1開口の開口幅と前記第2開口の開口幅との差は、0.2μm以上1.0μm以下である、
    請求項5または請求項6に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1開口の幅方向における中心と前記第2開口の幅方向における中心との間の位置ずれ量は、0.2μm以内である、
    請求項から請求項のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 第1主面と、前記第1主面と反対側の第2主面とを有し、かつ第1導電型を有する第1半導体領域を有する炭化珪素基板を準備する工程と、
    前記第1主面上にレジストにより形成される第3マスクを形成する工程と、
    前記第3マスクを用いて、前記炭化珪素基板に対してイオン注入を行うことにより、前記第1導電型と異なる第2導電型を有する電界緩和領域を形成する工程と、
    を有し、
    前記第3マスクは、厚さ方向において開口幅が変化する第3開口を有する、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  10. 前記第3開口は、幅方向の断面形状が樽型を有する、
    請求項に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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