JP7711020B2 - 建物架構の制振構造 - Google Patents

建物架構の制振構造

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Description

本発明は、振動入力に対して建物架構を効率よく制振すると共に、建物架構に生じるねじれを効果的に抑制することが可能な建物架構の制振構造に関する。
建築物の制振効果の向上を図る技術は、様々であって、例えば特許文献1及び2が知られている。
特許文献1の「曲げ変形制御型制震架構」は、頂部に水平に張り出す壁梁が接続した連層の耐震要素からなる壁柱と、平面上、壁梁の先端位置から立ち上がり、壁梁から絶縁される連結柱と、壁梁の先端と連結柱の頂部間に設置され、壁梁先端と連結柱頂部間の相対変位時に減衰力を発生する制震装置から、または壁梁が互いに向き合う一対の壁柱と、両壁柱の壁梁の先端間に設置される制震装置からなり、建物内の柱を壁柱に、梁を壁梁に集約させて構成されている。
特許文献2の「制振構造」では、構造物は、基礎によって支持され、柱及び梁で構成されたラーメン構造の地下三層を有する鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物であり、壁状部材の下端部が強固に固定され、ダンパーの反力による壁状部材の変形が抑制されることで、壁状部材の変形によるダンパーの伸縮量(変形量)の減少が抑制され、制振効果が向上するように構成されている。
特開平8-60895号公報 特開2015-94076号公報
建物架構に地震等の水平方向振動外力が入力されると、建物架構は、振動入力の主たる作用方向に横揺れするだけでなく、建物架構を水平に横切る平面における剛心回りに、建物架構にねじれが生じることが知られており、建物架構を振動入力に対して効率よく制振すると同時に、建物架構のねじれを効果的に抑制するための対策が求められていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、振動入力に対して建物架構を効率よく制振すると共に、建物架構に生じるねじれを効果的に抑制することが可能な建物架構の制振構造を提供することを目的とする。
本発明にかかる建物架構の制振構造は、地盤に下部が固定されて構築された建物架構を、振動入力に対して制振するための制振構造であって、上記建物架構の両側に、該建物架構の高さ方向に沿って設けられ、当該建物架構の頂部に頂部が剛接合され、下部が地盤から上方に間隔を隔てられて、該建物架構と一体の振動系を形成する一対の副架構を備え、これら副架構の下部それぞれと上記建物架構の下部との各隙間には、地盤面に沿う平面における該建物架構の剛心周りに沿う向きに配置して、該建物架構に一端を連結し他端を該副架構に連結して、振動減衰装置が設けられることを特徴とする。
一対の前記副架構の地盤面に沿う平面における各剛心はともに、前記建物架構の剛心を通る一直線上に配列され、前記振動減衰装置は、上記建物架構の剛心を通る上記一直線を挟む配置で当該一直線の両側に一対配設されると共に、これら振動減衰装置の配置態様は、少なくとも該建物架構の剛心を中心とする円に接する接線が一対の該副架構の剛心を通る方向に振動減衰作用が発生するように向けられることを特徴とする。
一方の前記副架構の剛心から前記建物架構の剛心までの距離がLaであり、他方の前記副架構の剛心から該建物架構の剛心までの距離がLbであるとき、一方の該副架構に連結される前記振動減衰装置の減衰性能Faと他方の該副架構に連結される前記振動減衰装置の減衰性能Fbとは、La×Fb=Lb×Faの関係に設定されることを特徴とする。
本発明にかかる建物架構の制振構造にあっては、振動入力に対して建物架構を効率よく制振できると共に、建物架構に生じるねじれを効果的に抑制することができる。
本発明に係る建物架構の制振構造の好適な一実施形態を示す正面図である。 図1に示した建物架構の制振構造の側面図である。 図1中、A-A線矢視図である。 図1中、B-B線矢視図である。 図1に示した建物架構の制振構造の振動系を説明する説明図である。 図1に示した建物架構の制振構造に備えられる振動減衰装置の配置態様を説明する概略平面図である。 図6に示した振動減衰装置の配置態様について、取り付け領域における振動減衰装置の配置状態の一例を説明する概略平面図である。 図1に示した建物架構の制振構造について、建物架構の剛心が、建物架構の図心からずれている一例を説明する説明図である。 図1に示した建物架構の制振構造について、建物架構の剛心が、建物架構の図心からずれている他の例を説明する説明図である。 本発明に係る建物架構の制振構造の変形例を示す、図1に対応する正面図である。
以下に、本発明にかかる建物架構の制振構造の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る建物架構の制振構造の好適な一実施形態を示す正面図、図2は、図1に示した建物架構の制振構造の側面図、図3は、図1中、A-A線矢視図、図4は、図1中、B-B線矢視図である。
制振対象である建物架構1は、鉄骨造や、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造などの周知の柱梁架構で構築される。
建物架構1は、新設建物であっても、既存の既設建物であってもよい。図示例では、建物架構1は、直方体として示されている。
建物架構1は、当該建物架構1の高さ方向の下部1aが地盤Gに剛に固定されて構築され、地震動等の水平方向振動外力は、当該下部1aから建物架構1に入力される。
このような建物架構1では、振動入力の主たる作用方向に横揺れする水平方向振動が生じる。
本実施形態に係る建物架構の制振構造は、建物架構1に生じるこの水平方向振動を、後述する副架構2によって効率よく制振できるようにすると共に、さらに、副架構2を備えたことで、制振作用が働いているときに、建物架構1を水平に横切る平面、すなわち地盤面Eに沿う平面における建物架構1の剛心R1回りに生じる当該建物架構1のねじれDも、効果的に抑制できるように構成される。
建物架構1の両側には、寸法及び重量が同一構成の副架構2,2が一対設けられる。建物架構1の両側とは、建物架構1の平面において、長さ方向両側であっても、幅方向両側であっても、これら幅方向及び長さ方向双方について両側であってもよい。図示例では、副架構2,2は、建物架構の長さ方向両側に設けられている。
一対の副架構2,2は、これらを建物架構1の両側に設けるにあたり、これら副架構2,2によって当該建物架構1自体の剛心R1が移動しないように、設置することが望ましい。
言い換えれば、一対の副架構2,2は、建物架構1に対し、当該建物架構1の剛心R1周りに均等に配置することが好ましい。
しかしながら、一対の副架構2,2を建物架構1に設けることにより、建物架構1の剛心R1が移動しても良く、その場合には、移動した後の位置が、建物架構1の剛心R1とされる。
すなわち、本明細書で、建物架構1の剛心R1とは、一対の副架構2,2を建物架構1に備えた後の状態での剛心をいう。
副架構2は、鉄骨造や、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造などの周知の柱梁架構で構築される。
副架構2は、建物架構1の高さ方向に沿って、建物架構1の頂部1bから下部1aに向かって、建物架構1の高さよりは短い長さで形成される。
具体的には、副架構2は、当該副架構2の最も高い部分である頂部2aが建物架構1の最も高い部分である頂部1bとほぼ同じ高さに位置し、副架構2の下部2bが地盤Gから上方に間隔を隔てるように、地盤Gに固定される建物架構1の下端よりも副架構2の下端が高い位置となるように、構築される。図示例では、各副架構2,2は、建物架構1の高さ方向に長尺な直方体で示されている。
副架構2は、建物架構1と一体の振動系を形成するために、当該副架構2の頂部2aが建物架構1の頂部1bに剛接合される。
副架構2の頂部2aと建物架構1の頂部1bとを剛接合すると、建物架構1の水平方向振動が副架構2に減衰されることなく直接そのまま伝達される。
すなわち、剛接合するとは、図5に示すように、建物架構1の頂部1bの上に副架構2をつなげた形態が想定される振動系を形成することを意味する。
本実施形態にかかる建物架構の制振構造では、当該振動系について、建物架構1と副架構2の頂部1b,2a同士を剛接合することによって、副架構2を、建物架構1と並列になる関係に、建物架構1に対し折り返した位置に配置している。
この建物架構1と副架構2とからなる振動系では、地盤Gに固設された建物架構1の下部1aが固定端となり、建物架構1の頂部1bに剛接合された副架構2の想定される最上部(本実施形態における折り返された配置の副架構2の下部)2bが自由端となる。
建物架構1に水平方向振動が入力されると、自由端となる副架構2の想定される最上部(本実施形態における折り返された配置の副架構2の下部)2bには、水平方向振動の最大変位(最大振幅)が生じる。
副架構2の頂部2aと建物架構1の頂部1bとを接合する剛接合については、減衰が「ゼロ」という部材、素材は存在しないので、建物架構1と副架構2との間で、できる限り減衰のない振動伝達がなされれば良いという意味である。
また、副架構2は、建物架構1との一体の振動系において、制振対象である建物架構1に対し、後述する振動減衰装置3と連係される重錘として機能される。副架構2の重量は、主架構1の重量の3.5~50%であることが望ましい。
建物架構1と一体の振動系を形成し、下部2bが当該振動系の自由端となる各副架構2,2の当該下部2b,2bそれぞれと、当該副架構2,2の下部2b,2bが面する建物架構1の下部1aとの間には隙間Sが設けられる。
これら隙間Sには、図1,図2,図4中、符号Fで示したように、副架構2に一端を連結し、他端を建物架構1に連結して、建物架構1から剛接合を介して副架構2に伝達されて当該副架構2に生じる水平方向振動を減衰する振動減衰装置3を取り付けるための取り付け領域が設定される。
すなわち、建物架構1に、副架構2及び振動減衰装置3を備えることにより、バネ系である建物架構1に対して、副架構2をマス(質量)要素とし、振動減衰装置3を減衰要素として、水平方向振動入力に対し建物架構1を制振するように構成される。
そして、振動減衰装置3は、一体の振動系において、最大変位が生じる自由端である副架構2の下部2bに生じる振動を、建物架構1に支持された状態で振動減衰する。
振動減衰装置3が減衰する振動は、建物架構1に対して副架構2に相対的に生じる、どのような振動であってもよいことはもちろんである。
振動減衰装置3としては、周知の各種装置を採用すればよく、例えば、建物架構1と副架構2との間で伸縮動作されて振動減衰するオイルダンパが用いられる。
振動減衰装置3はまた、建物架構1の剛心R1周りに沿う向きに配置して、建物架構1と副架構2との間に設けられる。
一対の副架構2を建物架構1に備えたことにより、上述したように水平方向振動入力で建物架構1に、その剛心R1周りにねじれDが生じる場合がある。
振動減衰装置3は、建物架構1にねじれDが生じたとき、建物架構1の下部1aに支持された状態で、建物架構1から伝達されるねじれで変位する副架構2の下部2bの動きを抑え、これにより、建物架構1のねじれDを効果的に抑制する。
上述した取り付け領域Fにおける振動減衰装置3の配置態様について、図6~図9を参照して、以下に説明する。
図6は、本実施形態にかかる建物架構の制振構造における振動減衰装置の配置態様を説明する概略平面図、図7は、取り付け領域における振動減衰装置の配置状態の一例を説明する概略平面図である。
振動減衰装置3の取り付け領域Fが設定される高さ位置において、建物架構1の地盤面Eに沿う平面における剛心R1と、一対の副架構2,2の、建物架構1が構築された地盤Gと同じ地盤面Eに沿う平面における各剛心R2,R2とは、ともに、一直線L上に配列される。
すなわち、一対の副架構2,2の上記剛心R2,R2はともに、建物架構1の剛心R1を通る一直線L上に配列される。
このことから、一対の副架構2,2は、それらの剛心R2,R2が建物架構1の剛心R1を通る一直線L上に並んで位置するように、建物架構1の両側に構築される。
上記隙間Sに設定される振動減衰装置3の上記取り付け領域Fにおいて、振動減衰装置3は、第1に、建物架構1の剛心R1を通って一対の副架構2,2の剛心R2,R2を通る上記一直線Lを挟む配置で、当該一直線Lの両側に一対配設される(図7参照)。
振動減衰装置3は、上記一直線Lに関して一対であれば、いくつ設置するか、個数は問われない。
従って、振動減衰装置3は、各副架構2,2それぞれに対して、それらの各剛心R2,R2に関し、上記一直線Lで区分けされる一方側と他方側とに、一対配置される。
また、第2に、これら振動減衰装置3の配置態様は、建物架構1の剛心R1(ねじれDの中心)を中心として描かれる円Cn(nは自然数)に向かって、各副架構2,2の剛心R2,R2から描かれる当該円Cnに接する接線Tn(nは自然数)によって設定される。
副架構2の剛心R2からの接線Tnは、上記一直線Lで区分けされた一方側と他方側の双方に、一対描かれる。
建物架構1の剛心R1を中心とする円Cnは、異なる半径で複数描くことができ、これら複数の円Cnそれぞれに接するように副架構2の剛心R2からとられる接線Tnも複数である。
上記一直線Lの両側に配設される一対の振動減衰装置3,3は、円Cnに接する接線Tnの方向に振動減衰作用が発生するように向けて配置される。
どの円Cnのどの接線Tnであるかは問わず、いずれかの円Cnのいずれかの接線Tnの方向に向けて配置される。
建物架構1の剛心R1周りの複数の円Cnのうち、最も外側となる最も大きな半径の円(以下、最大円とも言う)Cnに沿って建物架構1の頂部1bのねじれDの変位が最大となるので、建物架構1の当該頂部1bからそのままねじれDが伝達される副架構2の下部2bに連結される振動減衰装置3は、当該ねじれDを効果的に抑制できるように、取り付け領域Fに振動減衰装置3を設置できる限り、この最大円Cnに接する、副架構2の剛心R2からの接線Tnに向かって振動減衰作用(ねじれ抑制作用)が発生するように向きを設定して配置されることが望ましい。
上述した伸縮動作されて振動減衰するオイルダンパであれば、当該伸縮動作方向が、副架構2の剛心R2からの最大円Cnへの接線方向Tnに向けられる。
配置形態的には、振動減衰装置3は、図7に示したように、上記隙間Sに設定される振動減衰装置3の取り付け領域F内で、建物架構1に一端3aが連結され、他端3bが副架構2に連結され得る限りにおいて、地盤面Eに対して水平姿勢であって、上記一直線Lに対しては、当該一直線Lからの距離が、副架構2側の他端2bで短く、建物架構1側の一端3aで長い斜め向きの関係であって、各副架構2の一対の振動減衰装置3,3同士の関係では、建物架構1側で一端3a同士が互いに離隔し、副架構2側で他端3b同士が互いに接近する平面視「ハ」の字状に配設されることが望ましい。
このように配置した振動減衰装置3は、建物架構1と副架構2との間に生じるどのような振動態様であっても、その振動力の分力が入力されることで振動減衰作用を発生して制振作用を奏することはもちろんである。
要するに、各副架構2と建物架構1との間に設けられる振動減衰装置3の配置態様は、少なくとも建物架構1の剛心R1を中心とするいずれかの円Cnに接するいずれかの接線Tnが副架構2の剛心R2を通る方向に振動減衰作用が発生するように向けられて設けられ、これにより、振動減衰装置3は、水平方向振動入力による建物架構1の振動を、上記の一体の振動系を介して、効率よく振動減衰すると同時に、建物架構1に生じるねじれDを効果的に抑制するようになっている。
本実施形態にかかる建物架構の制振構造の作用について説明すると、地盤Gに地震動等の水平方向振動外力が発生し、この振動外力が建物架構1に入力されると、建物架構1の頂部1bと副架構2の頂部2aとを剛接合しているので、地盤Gに固定された建物架構1の下部1aを固定端とし、建物架構1の両側に設けられた一対の副架構2の下部2bを自由端とする、図5に示した一体の振動系で振動が発生する。また、建物架構1に対して制振作用が働いているときに、建物架構1の剛心R1周りにねじれDが発生する。
建物架構1の下部1aと一対の副架構2の下部2bそれぞれとの間の各隙間Sに設けられた振動減衰装置3は、バネ要素である建物架構1に対し、副架構2をマス要素とし、振動減衰装置3を減衰要素として、振動入力に対して建物架構1を制振することができる。そしてさらに、振動減衰装置3を、建物架構1の剛心R1周りに沿って配置していることにより、当該振動減衰装置3により、建物架構1のねじれDも抑制することができる。
ねじれDの抑制について、詳しくは、建物架構1の頂部1bに生じるねじれDが、剛接合を介して副架構2に伝達され、副架構2の下部2bが建物架構1の下部1aに対して相対変位されるとき、各副架構2の一対の振動減衰装置3それぞれには、建物架構1からのねじれ力が建物架構1の剛心R1周りの円Cnの接線Tnに沿って作用し、一対の振動減衰装置3,3の一方には圧縮力が入力され、他方には引張力が入力されて、当該ねじれ力を減衰することができる。
このように振動減衰装置3に対し、ねじれDの方向(接線方向)に加力することができ、建物架構1に生じるねじれDを効果的に抑制することができる。
建物架構1に生じるねじれ変形は、自由端となる副架構2の下部2bで最も卓越する。このため、変形が卓越する副架構2の下部2bを、振動減衰装置3を介して、建物架構1の下部1aに連結することにより、建物架構1に生じるねじれDを効率よく効果的に抑制することができる。
殊に、振動減衰装置3を、建物架構1のねじれDの変位が最大となる上述の最大円Cnに接する、副架構2の剛心R2からの接線Tnに沿って振動減衰作用が発生するように向けて配置すれば、建物架構1に生じるねじれDを最も効果的かつ効率的に抑制することができる。
さらに、一体の振動系の固定端となる建物架構1の下部1aと自由端となる副架構2の下部2bとのねじれ位相が逆位相であるときには、上記最大円Cnの接線Tnに沿って配置された振動減衰装置3には、ねじれの最大相対変位が入力されることとなり、最大のねじれ抑制作用を発揮することができる。
このように配置した振動減衰装置3は、ねじれDの抑制はもちろんのこと、上述したように建物架構1を振動させる水平方向振動入力について、当該振動入力の分力に対して振動減衰して、建物架構1を制振することができる。
図8及び図9は、建物架構1の剛心R1が、建物架構1の地盤面Eに沿う平面における図心Xからずれている場合を説明する説明図である。
図6では、建物架構1の剛心R1が図心と一致している場合であったが、これらがずれている場合もある。
図8は、建物架構1の長さ方向に沿う上記一直線L上で、一方の副架構2の剛心R2から建物架構1の剛心R1までの距離(La)が近く、他方の副架構2の剛心R2から建物架構1の剛心R1までの距離(Lb)が離れている場合である。
各副架構2,2において、一対の振動減衰装置3,3の配置向きは、上述した通り、上記一直線Lに対し斜め向きとなる「ハ」の字状とされ、一方の副架構2に連結される振動減衰装置3の減衰性能Faと、他方の副架構2に連結される振動減衰装置3の減衰性能Fbとの関係が、La×Fb=Lb×Faに設定される。
図9は、張り出し部1c(剛心Rc)などのために、剛心R0から幅方向及び長さ方向に建物架構1の剛心R1がずれている異方性建物の場合である。
この場合であっても、当該異方性の建物架構1の剛心R1に関し、一対の副架構2,2の地盤面Eに沿う平面における各剛心R2,R2がともに、建物架構1の剛心R1を通る一直線L上に配列されるように、副架構2,2を建物架構1に対して配置し、当該一直線L上で、一方の副架構2の剛心R2から建物架構1の剛心R1までの距離(La)と、他方の副架構2の剛心R2から建物架構1の剛心R1までの距離(Lb)とに基づき、一方の副架構2に連結される振動減衰装置3の減衰性能Faと、他方の副架構2に連結される振動減衰装置3の減衰性能Fbとの関係が、La×Fb=Lb×Faに設定される。
すなわち、建物架構1の剛心R1の位置は多様であるが、一対の副架構2,2の寸法・重量を同一とし、これら副架構2の地盤面Eに沿う平面における各剛心R2,R2をともに、建物架構1の剛心R1を通る一直線L上に配列すれば、一方の副架構2の振動減衰装置3の減衰性能は、他方の副架構2の振動減衰装置3の減衰性能に対し、建物架構1の剛心R1と各副架構2の剛心R2との距離の比を乗じることによって、バランス良く設定することができ、架構配置の不均衡等によって発生するねじれを効果的に抑制することができる。
本実施形態にかかる建物架構の制振構造では、一対の副架構2,2は、図1に示したように、当該副架構2の頂部2aだけが建物架構1の頂部1bと剛接合されて設けられ、これにより、これら副架構2はそれぞれ、建物架構1の頂部1bから吊り下げ支持されて設けられる。
副架構2の頂部2aと剛接合される建物架構1の頂部1bは、副架構2の吊り下げ支持に耐えるように、必要に応じて、当該建物架構1の頂部1bの剛性が、図1にハッチング領域Jで示したように、建物架構1の頂部1a以外の他の部分よりも高い剛性に設定される。
副架構2を吊り下げ支持し得る建物架構1の頂部1bの剛性向上は、例えば、当該頂部1bを構成する柱梁架構の鉄量を増やしたり、建物架構1をRC造とした場合に、頂部1bだけをSRC造にするなど、周知の剛性増強手段を採用すればよい。
また、建物架構1の頂部1b全体の剛性を一様に高くするのではなく、図3にハッチング領域Kで示したように、剛接合が行われる部位の周辺に対してのみ、剛性を高く設定するようにしても良いことはもちろんである。
図10には、本実施形態にかかる建物架構の制振構造の変形例が示されている。この変形例では、建物架構1の下部1aに、副架構2の下部2b下方へ突出させて、支持部4が一体的に設けられる。
この支持部4の上には、副架構2の下部2bとの間に、建物架構1の頂部1aから吊り下げ支持される副架構2の重量の少なくとも一部を、振動減衰装置3の振動減衰作用を妨げることなく支持する免震支承5が設けられる。免震支承5としては例えば、積層ゴムタイプの免震装置やボールスライド機構などが用いられる。
免震支承5で副架構2の重量の一部もしくは全部を支持することにより、副架構2が剛接合される建物架構1の頂部1bが副架構2の全重量を支持する負担を軽減することができる。これにより、建物架構1の頂部1bの剛性を小さく設定することができ、施工性を向上できる。
1 建物架構
1a 建物架構の下部
1b 建物架構の頂部
2 副架構
2a 副架構の頂部
2b 副架構の下部
3 振動減衰装置
3a 振動減衰装置の一端
3b 振動減衰装置の他端
Cn 建物架構の剛心を中心とする円
D ねじれ
E 地盤面
Fa 一方の副架構に連結される振動減衰装置の減衰性能
Fb 他方の副架構に連結される振動減衰装置の減衰性能
G 地盤
L 一対の副架構の各剛心と建物架構の剛心を通る一直線
La 一方の副架構の剛心から建物架構の剛心までの距離
Lb 他方の副架構の剛心から建物架構の剛心までの距離
R1 建物架構の剛心
R2 副架構の剛心
S 隙間
Tn 円に接して副架構の剛心を通る接線

Claims (2)

  1. 地盤に下部が固定されて構築された建物架構を、振動入力に対して制振するための制振構造であって、
    上記建物架構の両側に、該建物架構の高さ方向に沿って設けられ、当該建物架構の頂部に頂部が剛接合され、下部が地盤から上方に間隔を隔てられて、該建物架構と一体の振動系を形成する一対の副架構を備え、
    これら副架構の下部それぞれと上記建物架構の下部との各隙間には、地盤面に沿う平面における該建物架構の剛心周りに沿う向きに配置して、該建物架構に一端を連結し他端を該副架構に連結して、振動減衰装置が設けられ
    一対の前記副架構の地盤面に沿う平面における各剛心はともに、前記建物架構の剛心を通る一直線上に配列され、
    前記振動減衰装置は、上記建物架構の剛心を通る上記一直線を挟む配置で当該一直線の両側に一対配設されると共に、これら振動減衰装置の配置態様は、少なくとも該建物架構の剛心を中心とする円に接する接線が一対の該副架構の剛心を通る方向に振動減衰作用が発生するように向けられることを特徴とする建物架構の制振構造。
  2. 一方の前記副架構の剛心から前記建物架構の剛心までの距離がLaであり、他方の前記副架構の剛心から該建物架構の剛心までの距離がLbであるとき、一方の該副架構に連結される前記振動減衰装置の減衰性能Faと他方の該副架構に連結される前記振動減衰装置の減衰性能Fbとは、La×Fb=Lb×Faの関係に設定されることを特徴とする請求項に記載の制振構造。
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