JP7715230B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物、タイヤトレッドおよび乗用車用タイヤ - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物、タイヤトレッドおよび乗用車用タイヤInfo
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Description
[1]イソプレン系ゴムとスチレンブタジエンゴムとを含むゴム成分と、
シリカ20質量%以上、好ましくは21質量%以上、より好ましくは23質量%以上、より好ましくは25質量%以上、または、好ましくは20~80質量%、より好ましくは21~80質量%、より好ましくは21~70質量%、より好ましくは23~70質量%、より好ましくは23~65質量%、より好ましくは25~65質量%、かつカーボンブラック20質量%以上、好ましくは25質量%以上、より好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、または、好ましくは20~80質量%、より好ましくは25~80質量%、より好ましくは25~77質量%、より好ましくは30~77質量%、より好ましくは30~75質量%、より好ましくは35~75質量%を含む充填剤と、
メルカプト系シランカップリング剤と、
液状ゴムと、
樹脂とを含む、タイヤトレッド用ゴム組成物、
[2]前記ゴム成分中の前記イソプレン系ゴムの含有量(質量%)と前記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量(質量部)が下記式(A)を満たす、上記[1]記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦2.0 (A)
(好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦1.5、より好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦1.0、より好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦0.8、より好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦0.6、または、好ましくは0.1≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦2.0、より好ましくは0.1≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦1.5、より好ましくは0.1≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦1.0、より好ましくは0.2≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦0.8、より好ましくは0.2≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦0.6)
[3]前記液状ゴムが液状スチレンブタジエンゴムである、上記[1]または[2]記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
[4]前記樹脂が芳香族系樹脂である、上記[1]~[3]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
[5]前記ゴム成分100質量部に対する、前記液状ゴムの含有量(質量部)および前記シリカの含有量(質量部)が下記式(B)を満たす、上記[1]~[4]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.1 (B)
(好ましくは(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.2、より好ましくは(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.3、または、好ましくは1.0≧(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.1、より好ましくは0.7≧(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.1、より好ましくは0.5≧(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.2、より好ましくは0.5≧(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.3)
[6]前記ゴム成分中のイソプレン系ゴムの含有量(質量%)と前記ゴム成分100質量部に対する前記樹脂の含有量(質量部)が下記式(C)を満たす、上記[1]~[5]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦13.0 (C)
(好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦12.0、より好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦10.0、より好ましくは(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦8.0、または、好ましくは0.3≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦13.0、より好ましくは0.7≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦12.0、より好ましくは1.0≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦10.0、より好ましくは1.3≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦10.0、より好ましくは1.3≦(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦8.0)
[7]前記ゴム成分100質量部に対する、前記液状ゴムの含有量(質量部)および前記樹脂の含有量(質量部)が下記式(D)を満たす、上記[1]~[6]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧11 (D)
(好ましくは(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧12、より好ましくは(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧13、より好ましくは(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧14、または、好ましくは35≧(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧11、より好ましくは30≧(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧12、より好ましくは25≧(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧13、より好ましくは25≧(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧14、より好ましくは22≧(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧14)
[8]前記イソプレン系ゴムの前記ゴム成分中の含有量が50質量%未満、好ましくは46質量%以下、より好ましくは43質量%以下、より好ましくは40質量%以下、または、より好ましくは5質量%以上50質量%未満、より好ましくは5~46質量%、より好ましくは5~43質量%、より好ましくは10~43質量%、より好ましくは10~40質量%、より好ましくは15~40質量%である、上記[1]~[7]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
[9]前記メルカプト系シランカップリング剤が下記式(S1)で表される化合物、下記式(1)で表される化合物、および、下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bとを含む化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種、好ましくは下記式(S1)で表される化合物である、上記[1]~[8]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
[10]上記[1]~[9]のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物からなるタイヤトレッド、
[11]上記[10]記載のタイヤトレッドを備えた乗用車用タイヤ、
[12]タイヤ外径Dt(mm)とタイヤ断面幅Wt(mm)との関係が下記式(α)を満たす、上記[11]記載の乗用車用タイヤ、
1963.4≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2827.4 (α)
(好ましくは1970.0≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2800.0、より好ましくは1980.0≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2700.0、より好ましくは1990.0≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2600.0)
に関する。
(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦2.0 (A)
(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.1 (B)
(イソプレン系ゴムの含有量)/(樹脂の含有量)≦13.0 (C)
(液状ゴムの含有量)+(樹脂の含有量)≧11 (D)
1963.4≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2827.4 (α)
本開示のゴム成分は、イソプレン系ゴムとスチレンブタジエンゴムとを含む。
イソプレン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、改質NR、変性NR、イソプレンゴム(IR)、変性IR等があげられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等があげられる。IRとしては、特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等があげられる。なかでも、破壊特性の向上の観点から、NR、改質NRおよび変性NRから選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。このうちNRは伸長結晶化の特性を有しており引張強度に特に優れるため破壊特性を一層向上できるという理由から、イソプレン系ゴムとしてはNRを含むことがより好ましく、NRのみであってもよい。イソプレン系ゴムは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
スチレンブタジエンゴム(SBR)としては、特に限定されず、例えば未変性の乳化重合スチレンブタジエンゴム(E-SBR)や溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)、これらを変性した変性乳化重合スチレンブタジエンゴム(変性E-SBR)や変性溶液重合スチレンブタジエンゴム(変性S-SBR)などの変性SBRがあげられる。変性SBRとしては、末端および/または主鎖が変性された変性SBR、スズ、ケイ素化合物などでカップリングされた変性SBR(縮合物、分岐構造を有するものなど)などがあげられる。またSBRとしては、伸展油を加えて柔軟性を調整した油展タイプのものと、伸展油を加えない非油展タイプのものとがあるが、このいずれも使用可能である。SBRは、例えば、JSR(株)、旭化成ケミカルズ(株)、日本ゼオン(株)、ZSエラストマー(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。なかでも、低燃費性、ウェットグリップ性能および加工性をよりバランスよく向上できるという理由から、E-SBRおよびS-SBRの少なくとも一種を含むことが好ましく、E-SBRを含むことがより好ましく、E-SBRのみであることがさらに好ましい。SBRは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
ゴム成分は、上記イソプレン系ゴムおよびスチレンブタジエンゴム以外のゴム成分(他のゴム成分)を含んでいてもよい。このような他のゴム成分は特に限定されず、上記イソプレン系ゴムおよびスチレンブタジエンゴム以外のジエン系ゴムや、非ジエン系ゴムなど、従来、ゴム工業で用いられるものをいずれも好適に用いることができる。ジエン系ゴムとしては、例えば、ブタジエンゴム(BR)、スチレンイソプレンゴム(SIR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などがあげられる。非ジエン系ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、ヒドリンゴム等があげられる。他のゴム成分は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。なかでも、本開示の効果をより良好に発揮できるという理由から、BRが好ましい。すなわちゴム成分としては、イソプレン系ゴム、SBRおよびBRを含むことがより好ましく、イソプレン系ゴム、SBRおよびBRのみであってもよい。
本開示の充填剤は、シリカ20質量%以上かつカーボンブラック20質量%以上を含む。なかでも、本開示の効果をより良好に発揮できるという理由から、本開示の充填剤は、シリカとカーボンブラックとからなるものであることが好ましい。
シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水ケイ酸)、湿式法により調製されたシリカ(含水ケイ酸)等があげられる。なかでも、表面のシラノール基が多く、シランカップリング剤との反応点が多いという理由から、湿式法により調製されたシリカが好ましい。シリカは、例えば、エボニックデグサ社、ソルベイ社、東ソー・シリカ(株)、(株)トクヤマ等によって製造販売されるものなどを用いることができる。シリカは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
カーボンブラックとしては特に限定されず、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなど、ゴム工業において一般的なものを使用できる。カーボンブラックは、例えば、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、日鉄カーボン(株)、コロンビアカーボン社等によって製造販売されるものなどを用いることができる。カーボンブラックは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
充填剤としては、シリカおよびカーボンブラック以外に、さらにその他の充填剤を用いてもよく、用いなくてもよい。そのような充填剤としては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、炭酸カルシウム、タルク、クレーなどこの分野で一般的に使用される充填剤をいずれも用いることができる。他の充填剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
充填剤中のシリカとカーボンブラックの含有量は、シリカ20質量%以上かつカーボンブラック20質量%以上である。充填剤中のシリカおよびカーボンブラックの含有量が上記範囲を外れる場合、IR系相およびSBR相への充填剤の分配に偏りが生じてしまい、低燃費性、ウェットグリップ性能、破壊特性および加工性がバランスよく総合的に向上しにくい傾向がある。充填剤中のシリカの含有量は、上記範囲内で適宜調節することができるが、21質量%以上が好ましく、23質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましい。また、充填剤中のシリカの含有量は、80質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、65質量%以下がさらに好ましい。充填剤中のカーボンブラックの含有量は、上記範囲内で適宜調節することができるが、25質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、35質量%以上がさらに好ましい。また、充填剤中のカーボンブラックの含有量は、80質量%以下が好ましく、77質量%以下がより好ましく、75質量%以下がさらに好ましい。充填剤中のシリカとカーボンブラックの含有量が上記範囲内であると、IR系相へのカーボンブラックの分配およびSBR相へのシリカの分配の双方が効果的に行われやすいため、低燃費性、ウェットグリップ性能、破壊特性および加工性をよりバランスよく総合的に向上することができるという効果が得られる傾向がある。
充填剤の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、十分な補強性の観点から、30質量部以上が好ましく、60質量部以上がより好ましく、80質量部以上がさらに好ましい。また、該含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、250質量部以下が好ましく、180質量部以下がより好ましく、150質量部以下がより好ましく、120質量部以下がさらに好ましい。
本開示のゴム組成物は、メルカプト系シランカップリング剤を含む。
本開示において、「メルカプト系シランカップリング剤」とは、メルカプト基を有するシランカップリング剤および保護基によってメルカプト基が保護された構造のシランカップリング剤を意味する。メルカプト系シランカップリング剤は特に限定されず、例えば、下記式(S1)で表される化合物、下記式(1)で表される化合物、および、下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bとを含む化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である。なかでも、本開示の効果をより良好に発揮できるという理由から、下記式(S1)で表される化合物、および、下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bとを含む化合物の少なくとも1種が好ましく、下記式(S1)で表される化合物がより好ましい。
本開示においては、ゴム組成物は、上記メルカプト系シランカップリング剤に加えてさらにその他のシランカップリング剤を含有してもよく、含有しなくてもよい。その他のシランカップリング剤としては、例えば、3-トリメトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2-トリエトキシシリルエチル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3-トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3-トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2-トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2-トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3-ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピル-N,N-ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがあげられる。その他のシランカップリング剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
本開示において、「液状ゴム」とは、常温(25℃)で液体状態のゴムを意味する。また、「液状ポリマー」や「液状ジエン系重合体」等とも呼ばれている。液状ゴムは、水素添加されていてもよく、水素添加されていなくてもよいし、カルボキシ基等の官能基によって変性されていてもよく、変性されていなくてもよい。また、液状ゴムが共重合体である場合、各モノマーのランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよいが、ランダム共重合体であることが好ましい。なお、本開示の液状ゴムは、上記ゴム成分には含まれない。
液状SBRのスチレン含量は、特に限定されないが、15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましい。また、該スチレン含量は、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、27質量%以下がより好ましい。液状SBRのスチレン含量が上記範囲内であると、本開示の効果をより良好に発揮できる傾向がある。
液状BRとしては、例えばビニル含量が5~55%の低ビニル含量のものや、ビニル含量が70~90%の高ビニル含量のものを用いることができる。
液状ゴムの数平均分子量(Mn)は、50000未満が好ましく、25000以下がより好ましく、10000以下がより好ましく、7000以下がさらに好ましい。また、該Mnの下限は特に限定されないが、1000以上が好ましく、2500以上がより好ましく、3500以上がさらに好ましい。液状ゴムのMnが上記範囲内であると、液状ゴムがSBR相におけるスチレンブタジエンゴムの分子間に入りやすくなり、加工性向上の効果がより良好に得られる傾向がある。なお、本明細書における液状ゴムのMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定され、標準ポリスチレンより換算される値である。
液状ゴムのゴム成分100質量部に対する含有量は、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましく、10質量部以上がさらに好ましい。また、該含有量は、50質量部以下がより好ましく、30質量部以下がより好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。液状ゴムの含有量が上記範囲内であると、加工性の向上効果をより良好に発揮しながら、低燃費性、ウェットグリップ性能、破壊特性および加工性をバランスよく総合的に向上することができるという効果がより良好に得られる傾向がある。
樹脂としては、特に限定されず、従来タイヤ用ゴム組成物で慣用される樹脂を用いることができる。例えば、芳香族系樹脂、脂肪族系石油樹脂(例えば、C5系石油樹脂)、テルペン樹脂、ロジン系樹脂等があげられる。なかでも、芳香族系樹脂が好ましい。樹脂は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
本開示において、「芳香族系樹脂」とは、その構造に芳香環を含有する樹脂を意味する。芳香族系樹脂としては、この分野で使用される樹脂であって、芳香環を含有する樹脂であれば特に限定されない。そのような樹脂としては、例えば、C9系石油樹脂、C5C9系石油樹脂、フェノール系樹脂、クマロン系樹脂、芳香族変性テルペン樹脂等があげられる。なかでも、C9系石油樹脂は、SBRとの相溶性に特に優れるため、好適に用いることができる。
C9系石油樹脂としては、炭素数8~10個相当の石油留分(C9留分)であるビニルトルエン、アルキルスチレン、インデンなどのモノマーをカチオン重合することにより得られる樹脂があげられる。C9系石油樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂があげられる。スチレン系樹脂としては特に限定されないが、α-メチルスチレン系樹脂(AMS)が好適に用いられる。α-メチルスチレン系樹脂としては、α-メチルスチレンのホモポリマー(ポリ-α-メチルスチレン)、α-メチルスチレンと芳香族化合物やフェノール系化合物を含む他の化合物とのコポリマーがあげられる。このコポリマーを構成し得る他の化合物としては、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、ジビニルベンゼンなどがあげられる。α-メチルスチレン系樹脂としては、アリゾナケミカル社製のものなどが好適に用いられる。
C5C9系石油樹脂とは、C5留分とC9留分を共重合することにより得られる樹脂であり、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂ともいう。また、上記の石油樹脂を水素添加したものを使用してもよい。C5C9系石油樹脂は、例えば、LUHUA社、Qilong社、東ソー(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。
フェノール系樹脂は、その構造にフェノール骨格を含む樹脂であり、例えば、フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノールアセチレン樹脂、オイル変性フェノールホルムアルデヒド樹脂等があげられる。
クマロン系樹脂は、クマロンを主成分する樹脂であり、例えば、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂、クマロンとインデンとスチレンを主成分とする共重合樹脂等があげられる。クマロン系樹脂は、例えば、日塗化学(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。
芳香族変性テルペン樹脂は、テルペン化合物と芳香族化合物とを原料とする樹脂である。芳香族変性テルペン樹脂の原料となる芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルトルエンなどがあげられる。芳香族変性テルペン樹脂は、例えば、ヤスハラケミカル(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。
樹脂の重量平均分子量(Mw)は、揮発しにくく、グリップ性能が良好である点から、300以上が好ましく、400以上がより好ましく、500以上がさらに好ましい。また、該Mwは、15000以下が好ましく、10000以下がより好ましく、8000以下がさらに好ましい。なお、本明細書における重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ-M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
樹脂の軟化点は、グリップ性能の観点から、160℃以下が好ましく、145℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。また、該軟化点は、グリップ性能の観点から、20℃以上が好ましく、35℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。なお、本明細書における軟化点は、JIS K 6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
樹脂のSP値は、8.0以上が好ましく、8.5以上がより好ましく、9.0以上がさらに好ましい。また、該SP値は、11.0以下が好ましく、10.0以下がより好ましく、9.5以下がさらに好ましい。樹脂のSP値が上記範囲内であると、SBRとの相溶性が向上し、本開示の効果をより良好に発揮できる傾向がある。なお、本明細書における樹脂のSP値は、化合物の構造に基づいてHoy法によって算出された溶解度パラメーター(Solubility Parameter)を意味し、2つの成分のSP値の差が小さいほど相溶性が良好となる。Hoy法とは、例えば、K.L.Hoy “Table of Solubility Parameters”, Solvent and Coatings Materials Research and Development Department, Union Carbites Corp.(1985)に記載された計算方法である。
樹脂のゴム成分100質量部に対する含有量は、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましく、3質量部以上がより好ましく、4質量部以上がさらに好ましい。また、該含有量は、40質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下がさらに好ましい。樹脂の含有量が上記範囲内であると、ウェットグリップ性能の向上効果をより良好に発揮しながら、低燃費性、ウェットグリップ性能、破壊特性および加工性をバランスよく総合的に向上することができるという効果がより良好に得られる傾向がある。
本開示のゴム組成物は、上記した成分に加え、ゴム組成物の製造に一般に使用される他の成分、例えば、オイル、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤等を適宜含有することができる。
オイルとしては、特に限定されず、ゴム工業において通常使用されるものをいずれも好適に用いることができ、例えば、パラフィン系、芳香族系、ナフテン系プロセスオイル等のプロセスオイルがあげられる。また、環境対策で多環式芳香族(polycyclic aromatic compound:PCA)化合物の含量の低いプロセスオイルがあげられる。低PCA含量プロセスオイルとしては、芳香族系プロセスオイルを再抽出したTreated Distillate Aromatic Extract(TDAE)、アスファルトとナフテン油の混合油であるアロマ代替オイル、軽度抽出溶媒和物(mild extraction solvates)(MES)、および重ナフテン系オイル等があげられる。なかでも、芳香族系プロセスオイルが好ましく、TDAEオイルがより好ましい。オイルは、例えば、H&R社、JXTGエネルギー(株)、出光興産(株)、三共油化工業(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。オイルは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
ステアリン酸を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、該含有量は、加硫速度の観点から、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
酸化亜鉛を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、該含有量は、耐摩耗性の観点から、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
老化防止剤としては、特に限定されず、ゴム工業において通常使用されるものをいずれも好適に用いることができ、例えば、キノリン系老化防止剤、キノン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤や、カルバミン酸金属塩等があげられる。なかでも、キノリン系老化防止剤およびフェニレンジアミン系老化防止剤の少なくとも1種を用いることが好ましく、これらを組み合わせて用いることがより好ましい。キノリン系老化防止剤としては、例えば、2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)等があげられる。フェニレンジアミン系老化防止剤としては、例えば、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(IPPD)、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N’-ビス(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N-4-メチル-2-ペンチル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジアリール-p-フェニレンジアミン、ヒンダードジアリール-p-フェニレンジアミン、フェニルヘキシル-p-フェニレンジアミン、フェニルオクチル-p-フェニレンジアミン等があげられる。なかでも、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)が好ましい。老化防止剤として、キノリン系老化防止剤およびフェニレンジアミン系老化防止剤を組み合わせて用いる場合の好ましい具体的組み合わせとしては、TMDQと6PPDの組合せがあげられる。老化防止剤は、例えば、大内新興化学工業(株)、川口化学工業(株)、住友化学(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。老化防止剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
ワックスとしては、特に限定されず、ゴム工業において通常使用されるものをいずれも好適に用いることができ、例えば、石油系ワックス、鉱物系ワックス、合成ワックスなどがあげられる。なかでも、石油系ワックスが好ましい。石油系ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、これらの精選特殊ワックス等があげられる。ワックスは、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、パラメルト社等によって製造販売されるものなどを用いることができる。ワックスは、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
加工助剤としては、例えば、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、アミドエステル、シリカ表面活性剤、脂肪酸エステル、脂肪酸金属塩とアミドエステルとの混合物、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物等があげられる。なかでも、脂肪酸金属塩が好ましい。加工助剤は、例えば、ストラクトール社製のものなどを用いることができる。加工助剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
加硫剤としては、特に限定されず、公知の加硫剤を用いることができ、例えば、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物、硫黄系加硫剤、樹脂加硫剤、酸化マグネシウム等の金属酸化物などがあげられる。なかでも、硫黄系加硫剤が好ましい。硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィド等の硫黄供与体等を用いることができる。これらのなかでも、硫黄を用いることが好ましい。加硫剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
加硫促進剤としては、特に限定されず、公知の加硫促進剤を用いることができ、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド-アミン系もしくはアルデヒド-アンモニア系、イミダゾリン系、またはキサンテート系加硫促進剤などがあげられる。なかでも、スルフェンアミド系、グアニジン系、およびチウラム系が好ましく、スルフェンアミド系、グアニジン系を併用することがより好ましい。加硫促進剤は、例えば、大内新興化学工業(株)、三新化学工業(株)等によって製造販売されるものなどを用いることができる。加硫促進剤は、1種または2種以上を組み合せて使用することができる。
本開示のタイヤトレッド用ゴム組成物は、低燃費性、ウェットグリップ性能および破壊特性に優れることから、タイヤのトレッドに使用される。トレッドとは路面に接する部分であり、2つ以上の異なるゴム組成物でトレッドが構成されている場合、そのうちの少なくとも1つのゴム組成物に本開示のゴム組成物を使用することができる。また、トレッドがベーストレッドとキャップトレッドを含む2層以上から構成される場合には、本開示のゴム組成物は少なくともキャップトレッドに使用することができる。
1963.4≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2827.4 (α)
NR:TSR20(イソプレン系ゴム)
SBR:JSR1502(E-SBR、スチレン含量:23.5質量%、JSR(株)から入手可能)
BR:ウベポールBR150B(ハイシスBR、シス含量:97%、トランス含量:2%、ビニル含量:1%、宇部興産(株)から入手可能)
カーボンブラック:N220(ISAF、N2SA:111m2/g、DBP吸油量:115ml/100g、キャボットジャパン(株)から入手可能)
シリカ:ゼオシール1115MP(N2SA:115m2/g、CTAB:110m2/g、ソルベイ社から入手可能)
シランカップリング剤1:Si266(スルフィド系、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、エボニックデグサ社から入手可能)
シランカップリング剤2:NXT(メルカプト系、3-オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社から入手可能)
シランカップリング剤3:NXT-Z45(メルカプト系、結合単位Aと結合単位Bとの共重合体(結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社から入手可能)
樹脂:SYLVATRAXX4401(α-メチルスチレン系樹脂、軟化点:85℃、SP値:9.1、アリゾナケミカル社から入手可能)
オイル:Vivatec500(TDAEオイル、H&R社から入手可能)
液状ゴム1:RICON100(液状SBR、ランダム共重合体、スチレン含量:25質量%、ビニル含量:70%、Mn:4500、Cray valley社から入手可能)
液状ゴム2:クラプレンLBR-302(液状BR、Mn:5500、(株)クラレから入手可能)
ワックス:オゾエース0355(パラフィン系、日本精蝋(株)から入手可能)
老化防止剤1:アンチゲン6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン(6PPD)、住友化学(株)から入手可能)
老化防止剤2:アンテージRD(2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体(TMDQ)、川口化学工業(株)から入手可能)
ステアリン酸:ステアリン酸「つばき」(日油(株)から入手可能)
酸化亜鉛:酸化亜鉛2種(三井金属鉱業(株)から入手可能)
硫黄:HK200-5(5%オイル含有粉末硫黄、細井化学工業(株)から入手可能)
加硫促進剤1:サンセラーNS-G(N-(tert-ブチル)-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、三新化学工業(株)から入手可能)
加硫促進剤2:ノクセラーD(1,3-ジフェニルグアニジン(DPG)、大内新興化学工業(株)から入手可能)
<ゴム組成物、タイヤの製造>
表1および2に示す配合処方にしたがい、1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を排出温度170℃になるまで5分間混練りし、混練物を得た。さらに、得られた混練物を前記バンバリーミキサーにより、排出温度150℃で4分間、再度混練りした(リミル)。次に、2軸オープンロールを用いて、得られた混練物に硫黄および加硫促進剤を添加し、4分間、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物および試験用タイヤについて、以下の評価を行った。結果を表1および2に示す。
得られた未加硫ゴム組成物について、JIS K 6300-1の「未加硫ゴム-物理特性-第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に準じたムーニー粘度の測定方法に従い、130℃の温度条件にて、ムーニー粘度(ML1+4)を測定した。比較例1のML1+4を100とし、以下の計算式により、各配合のML1+4を加工性指数として示した。加工性指数が大きいほど、ムーニー粘度が低く、加工性に優れることを示す。
(加工性指数)=(比較例1のML1+4)/(各配合のML1+4)×100
試験用タイヤについて、最大負荷能力を615kgとし、その他の条件はJIS D 4234:2009に準拠して転がり抵抗係数を測定した。比較例1の転がり抵抗係数を100とし、下記計算式により、各配合の転がり抵抗係数を低燃費性指数として示した。低燃費性指数が大きいほど、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数)=(比較例1の転がり抵抗係数)/(各配合の転がり抵抗係数)×100
アンチロックブレーキシステム(ABS)評価試験により得られた制動性能をもとにして、ウェットグリップ性能を評価した。すなわち、1800cc級のABSが装備された乗用車に、前記試験用タイヤを装着して、アスファルト路面(ウェット路面状態、スキッドナンバー約50)を実車走行させ、時速100km/hの時点でブレーキをかけ、乗用車が停止するまでの減速度を算出した。ここで、減速度とは、乗用車が停止するまでの距離である。そして、比較例1の減速度を100とし、以下の計算式により、各配合の減速度をウェットグリップ性能指数として示した。ウェットグリップ性能指数が大きいほど、制動性能が良好であり、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能指数)=(比較例1の減速度)/(各配合の減速度)×100
加硫ゴム組成物からなる6号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方」に準じて、25℃雰囲気下にて引張試験を実施し、破断強度TB(MPa)、破断時伸びEB(%)を測定した。そして、TB×EB÷2(MPa%)の値を算出した。比較例1のTB×EB÷2(MPa%)の値を100とし、以下の計算式により、各配合のTB×EB÷2(MPa%)の値を破壊特性指数として示した。破壊特性指数が大きい程、破壊特性に優れることを示す。
(破壊特性指数)=(各配合の値)/(比較例1の値)×100
低燃費性指数、ウェットグリップ性能指数、破壊特性指数および加工性指数の数値の総和を、「総合性能」として示した。総合性能の数値が大きい程、低燃費性、ウェットグリップ性能、破壊特性および加工性の総合性能に優れることを示す。
Claims (11)
- イソプレン系ゴムとスチレンブタジエンゴムとを含むゴム成分と、
充填剤100質量%中、シリカ20質量%以上かつカーボンブラック20質量%以上を含む充填剤と、
メルカプト系シランカップリング剤と、
液状ゴムと、
樹脂と、
硫黄とを含む、タイヤトレッド用ゴム組成物であって、
前記スチレンブタジエンゴムはゴム成分中の含有量が最も多く、
前記樹脂は芳香族系樹脂を含み、
前記ゴム成分中の前記イソプレン系ゴムの含有量(質量%)と前記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量(質量部)が下記式(A)を満たす、タイヤトレッド用ゴム組成物からなるタイヤトレッドを備えた乗用車用タイヤであって、
タイヤ外径Dt(mm)とタイヤ断面幅Wt(mm)との関係が下記式(α)を満たす、乗用車用タイヤ。
(イソプレン系ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≦2.0 (A)
1963.4≦(Dt^2×π/4)/Wt≦2827.4 (α) - 前記式(A)の右辺が1.5である、請求項1記載の乗用車用タイヤ。
- 前記液状ゴムが液状スチレンブタジエンゴムである、請求項1または2記載の乗用車用タイヤ。
- 前記芳香族系樹脂がC9系石油樹脂である、請求項1~3のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
- 前記ゴム成分100質量部に対する、前記液状ゴムの含有量(質量部)および前記シリカの含有量(質量部)が下記式(B)を満たす、請求項1~4のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
1.0≧(液状ゴムの含有量)/(シリカの含有量)≧0.1 (B) - 前記ゴム成分中のイソプレン系ゴムの含有量(質量%)と前記ゴム成分100質量部に対する前記芳香族系樹脂の含有量(質量部)が下記式(C)を満たす、請求項1~5のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
(イソプレン系ゴムの含有量)/(芳香族系樹脂の含有量)≦13.0 (C) - 前記ゴム成分100質量部に対する、前記液状ゴムの含有量(質量部)および前記芳香族系樹脂の含有量(質量部)が下記式(D)を満たす、請求項1~6のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
35≧(液状ゴムの含有量)+(芳香族系樹脂の含有量)≧11 (D) - 前記イソプレン系ゴムの前記ゴム成分中の含有量が50質量%未満である、請求項1~7のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
- 前記メルカプト系シランカップリング剤が下記式(S1)で表される化合物、下記式(1)で表される化合物、および、下記式(2)で示される結合単位Aと下記式(3)で示される結合単位Bとを含む化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1~8のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
(式中、R1001は-Cl、-Br、-OR1006、-O(O=)CR1006、-ON=CR1006R1007、-NR1006R1007および-(OSiR1006R1007)h(OSiR1006R1007R1008)から選択される1価の基(R1006、R1007およびR1008は同一でも異なっていてもよく、各々水素原子または炭素数1~18の1価の炭化水素基であり、hは平均値が1~4である。)であり、R1002はR1001、水素原子または炭素数1~18の1価の炭化水素基、R1003は-[O(R1009O)j]-基(R1009は炭素数1~18のアルキレン基、jは1~4の整数である。)、R1004は炭素数1~18の2価の炭化水素基、R1005は炭素数1~18の1価の炭化水素基を示し、x、yおよびzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。)
(式中、R101~R103は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~12のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~12のアルコキシ基、または-O-(R111-O)z-R112(z個のR111は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~30の2価の炭化水素基を表す。z個のR111は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R112は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~30のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数2~30のアルケニル基、炭素数6~30のアリール基、または炭素数7~30のアラルキル基を表す。zは、1~30の整数を表す。)で表される基を表す。R101~R103はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R104は、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~6のアルキレン基を表す。)
(式中、xは0以上の整数、yは1以上の整数である。R201は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~30のアルキル基、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数2~30のアルケニル基、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数2~30のアルキニル基、または該アルキル基の末端の水素原子が水酸基もしくはカルボキシル基で置換されたものを表す。R202は、それぞれ、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1~30のアルキレン基、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数2~30のアルケニレン基、または、直鎖もしくは分岐鎖の炭素数2~30のアルキニレン基を表す。R201とR202とで環構造を形成してもよい。) - 前記充填剤の、前記ゴム成分100質量部に対する合計含有量が60質量部以上250質量部以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
- 前記ゴム成分がブタジエンゴム5質量%以上45質量%以下を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の乗用車用タイヤ。
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