JP7719185B2 - 培養装置 - Google Patents

培養装置

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Description

本開示は、培養装置に関する。
細胞や微生物等の培養物を培養する培養装置(インキュベータ)では、培養空間を殺菌することが行われる。殺菌するためのデバイスの例として、UVランプが挙げられる(例えば特許文献1参照)。
特表2018-512889号公報
UVランプには水銀が封入されているものがある。近年、水銀の使用が規制されつつある。このような状況下、本開示は、UVランプを用いずに培養空間を殺菌することができる培養装置を提供することを目的とする。
本開示に係る培養装置の一態様は、箱体と、前記箱体に着脱自在に取り付けられており、前記箱体の内部で紫外線を射出するLEDモジュールと、を備える。
上述のような培養装置を実施する場合に、好ましくは、箱体は、装置側コネクタを有してよい。
また、LEDモジュールは、装置側コネクタに着脱可能に取り付けられてよい。
また、培養装置は、ダミーモジュールがLEDモジュールの代わりに装置側コネクタに取り付けられている場合に、箱体の内部を乾熱滅菌するように構成されてよい。
本開示によれば、UVランプを用いずに培養空間を殺菌することができる培養装置を提供することができる。
本開示の一実施形態の培養装置を右側から視た模式的な縦断面。 LEDモジュールの斜視図 箱体に取り付けられた状態のLEDモジュールの斜視図 箱体に取り付けられた状態のLEDモジュールおよびその周囲の縦断面図 箱体に取り付けられた状態のダミーモジュールおよびその周囲の縦断面図 培養装置の動作例を示すフローチャート
以下、本開示の実施の形態に係る培養装置ついて、図面を参照しながら説明する。以下に示す実施の形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施の形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。また、実施の形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。さらに、実施の形態の各構成は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
本明細書において、培養装置の前後左右は次のように定める。すなわち、使用時にユーザが正対する側(後述の外扉3a及び内扉3bのある側)を前、その反対側を後とする。また、前から後に向かって視た場合を基準に左右を定める。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一要素は原則として同一の符号を付し、その説明を省略することもある。
[1.全体構成]
本開示の一実施形態の培養装置の全体について図1を参照して説明する。図1は、本開示の一実施形態の培養装置を右側から視た模式的な縦断面である。
図1に示す培養装置1は、細胞または微生物などの培養物を培養する装置である。この培養装置1は、培養空間20が内部に形成され前面に開口21が形成された略箱状の箱体2と、開口21を開閉する外扉3a及び内扉3bと、を備えている。培養空間20は、複数の棚4により上下に区画されている。外扉3aの外縁には、パッキンP1が設けられている。
培養空間20は、培養物の培養に適切な雰囲気となるように、温度、湿度、O(酸素)濃度及びCO(二酸化炭素)濃度がそれぞれ適切な範囲に保持される。
箱体2は、培養空間20が内部に形成された略箱状の内箱2aと、内箱2aの外側を覆う略箱状の外箱2bとを備えている。
内箱2aおよび外箱2bは、金属製の板によって形成されている。内箱2aと外箱2bとの間には、断熱材2cが配置されている。断熱材2cは、例えば、板状の断熱材が組み合わされることで形成されている。なお、内箱2aと断熱材2cとの間に、空間(所謂エアージャケット)が形成されていてもよい。
培養空間20には、内箱2aの背面に上下に延在するダクト5が配置されている。ダクト5の内部には、気体通路Kが形成されている。この気体通路Kには循環用送風機5cが配置されている。循環用送風機5cを作動させることで、ダクト5の上部に形成された吸込口5aから培養空間20の空気が吸い込まれ、この空気がダクト5の下部に設けられた吹出口5bから培養空間20に吹き出される。これにより、矢印A1,A2,A3,A4で示されるような空気の強制循環が行われる。
ダクト5の下部と内箱2aの底壁2a1と間には、加湿用の水W(以下「加湿水W」という)を貯溜する加湿皿6が設置される。
ダクト5内には、LEDモジュール7、培養空間20のOガス濃度及びCOガス濃度を調整する調整用ガス(Oガス,Nガス及びCOガス)を、培養空間20に供給するためのガス供給装置12a,12bが設置されている。LEDモジュール7は、紫外線を射出することで後述の加湿皿6内の水Wおよび培養空間20内の空気を殺菌するものである。LEDモジュール7は後に詳細に説明する。
また、内箱2aの右側壁,左側壁,後壁2a2,天壁及び底壁2a1の各背面(外箱2b側の面)には、調温用、すなわち培養空間20の温度を制御するためのヒータ8がそれぞれ設置されている。なお、ヒータ8は、培養装置1の作動中は、原則、通電され発熱した状態にある。
ヒータ8は、制御装置100により出力(加熱力)が制御される。
循環用送風機5c、ガス供給装置12a、12bおよびヒータ8は、雰囲気調整装置を構成する。雰囲気調整装置は、箱体2の内部(培養空間20)を、培養物の培養に適した雰囲気にする装置である。なお、雰囲気調整装置が、循環用送風機5c、ガス供給装置12a、12bおよびヒータ8に加えて、他の要素によって構成されてもよいことは言うまでもない。
また、培養装置1は、外扉3aに設けられている操作装置50から、培養装置1の起動及び停止の指示、運転モードの設定、および、培養空間20の各種設定値の入力を受け付ける。培養空間20の各種設定値は、設定温度、設定湿度、Oガスの設定濃度及びCOガスの設定濃度等である。制御装置100は、操作装置50からの入力に基づいて、雰囲気調整装置およびLEDモジュール7等の構成要素を制御する。操作装置50は、培養装置1の状態を表示する表示部を有している。
培養装置1の運転モードには少なくとも、通常運転モードと乾熱滅菌モードがある。通常運転モードは、箱体2の内部(培養空間20)が、培養物の培養に適した雰囲気(例えば37℃)になるように、雰囲気調整装置を作動させるモードである。また、乾熱滅菌モードは、箱体2の内部(培養空間20)を乾熱滅菌するように雰囲気調整装置を作動させるモードである。乾熱滅菌される際、加湿皿6は空にされており、箱体2の内部(培養空間20)は、例えば180℃に維持される。
箱体2の外箱2bの背面及び底面は、カバー10で覆われている。外箱2bの背面とカバー10との間の空間は、各種機器を配置するための機械室Mを形成している。機械室Mには電装ボックス13が設けられている。電装ボックス13の内部13aには、制御装置100とその他の図示しない電装品とが収容される。
また、培養空間20には結露部材11aの先端が挿入されている。この結露部材11aは、ペルチェ素子(図示省略)によって冷却される。これにより、培養空間20内において結露部材11a表面に結露水が生成する。結露水を生成させることで、培養空間20内の湿度を低下させて適正な範囲内に制御することが可能となる。なお、結露部材11aの表面に生成した結露水は、結露部材11aの先端から加湿皿6内に滴下する。
[2.LEDモジュール]
図2は、LEDモジュール7の斜視図である。LEDモジュール7は、後に説明するLED76a(図4参照)、LED76aが収納された金属製の筒体71、および、金属製のカップリング74を備える。
筒体71は、先端側筒体72および基端側筒体73を備える。基端側筒体73の外周面には、基端側筒体の中心軸と平行に延びる溝73a1が形成されている。また、基端側筒体73の外周面には、雌ネジとなっている貫通穴が形成されており、この貫通穴には雄ネジ形状を有する回転規制部材75が挿入されている。溝73a1および回転規制部材75についてはそれぞれ後に詳細に説明する。
カップリング74は、筒体71を取り囲むリング状の部材であり、筒体71に対して相対回転可能である。
図3は、箱体2に取り付けられた状態のLEDモジュール7の斜視図であり、培養空間20側から見た図である。箱体2には、少なくとも培養空間20側が開口する挿入口が形成されており、LEDモジュール7は、この挿入口に挿入され、固定されている。培養空間20に面する内箱2aの後壁2a2には、挿入口を縁取るフランジ状の被係合部14が例えば複数のボルトによって固定されている。被係合部14と後壁2a2との間には、シール15が挟まれている。被係合部14は雄ネジ部を有しており、カップリング74は雌ネジ部を有している。これらの雄ネジ部と雌ネジ部が接続されることにより、LEDモジュール7が箱体2に固定される。
なお、カップリング74と被係合部14との接続は、ネジではなく、バヨネットまたは迅速継手等、公知の種々の接続手段によって実現することができる。なお、バヨネットとは、例えば、一眼レフカメラの交換レンズ取り付け構造に用いられている接続手段である。すなわち、本実施形態に適用した場合、被係合部14が複数の穴または溝が形成された板状部を有しており、カップリング74に複数の係合片が形成されており、係合片が穴または溝に挿入された後にカップリング74がカップリング74の中心軸回りに回転して板状部の背面側に移動することで、カップリング74が被係合部14に接続されてもよい。
図4は、箱体2に取り付けられた状態のLEDモジュール7およびその周囲の縦断面図である。
LEDモジュール7が挿入される箱体2の挿入口は、樹脂製のスリーブ16によって形成されている。スリーブ16は、内箱2aと外箱2bとの間に配置されている。なお、スリーブ16は、内箱2aと外箱2bとの間に配置され、箱体2の開口部を形成する筒状断熱材2fの中に配置される。スリーブ16の内面には、内面側に突出するガイドレール16aが形成されている。
LEDモジュール7が挿入される箱体2の挿入口は、当然ながら、断熱材2cがない空間となる。よって、この部分は断熱性が低く、箱体2の外側と箱体2の内側(培養空間20)との間の熱の通り道となりやすい。しかしながら、スリーブ16を樹脂製とすることによって、LEDモジュール7が挿入される挿入口の近傍において、箱体2の内外の間(具体的には、内箱2aと外箱2bの間、および、外箱2bの内側と外輪の間)における熱の伝わりやすさを低減することができる。
外箱2bには、装置側コネクタ2eが取り付けられている。装置側コネクタ2eは、LEDモジュール7が挿入される挿入口、具体的にはスリーブ16の中に配置されている。装置側コネクタ2eは、内箱2aよりも外箱2bに近い位置、具体的には、外箱2bの内側端面と外側端面の間であって、外側端面に近い位置に配置されている。つまり、装置側コネクタ2eは、培養空間20の温度の影響を受けにくい位置に配置されている。
LEDモジュール7を構成する筒体71は、金属製の先端側筒体72と、先端側筒体72の基端側に配置された金属製の基端側筒体73とを備える。後に詳細に説明するが、基端側筒体73は、ソケットジョイント73aとエンドキャップ73bとを備える。前述の回転規制部材75(図2参照)が挿入される貫通孔は、具体的には、ソケットジョイント73aに形成されている。
先端側筒体72は、ソケットジョイント73aと同軸であり、ソケットジョイント73aに接続された接続部72aと、接続部72aに対して傾いており、LED76aが収納されたLED収納部72bと、接続部72aとLED収納部72bとを接続するエルボ部とを備える。本実施形態において、接続部72aとエルボ部72cは一部品で構成されているが、接続部72aとエルボ部72cは互いに別の部品によって構成されていてもよい。
LED収納部72bは、LEDマウンティングボディ72b1とフロントキャップ72b2を備える。LEDマウンティングボディ72b1は、比較的肉厚の中実部分を有しており、この中実部分の先端側に、LED76aが取り付けられた先端側基板76が配置されている。LEDマウンティングボディ72b1と先端側基板76との間には熱伝導シート76bが配置されている。よって、LED76aが発した熱は、熱伝導シート76bを介して効率よく、比較的肉厚の中実部分に伝わる。比較的肉厚の中実部分は、一種のヒートシンクとして機能する。
LEDマウンティングボディ72b1の先端側には雄ネジ部が形成されており、フロントキャップ72b2の内面側には雌ネジ部が形成されている。これらのネジ部が接続されることにより、LEDマウンティングボディ72b1とフロントキャップ72b2とが接続される。このとき、LEDマウンティングボディ72b1の先端とフロントキャップ72b2の先端側内面との間に、窓72b3およびOリングRが挟まれ、また、フロントキャップ72b2の基端側内面とLEDマウンティングボディ72b1との間に、OリングRが挟まれる。
LEDマウンティングボディ72b1の基端側外周面には雄ネジ部が形成されており、エルボ部72cの内周面には雌ネジ部が形成されている。これらのネジ部が接続されることにより、エルボ部72cとLEDマウンティングボディ72b1ひいてはLED収納部72bとが接続される。
エルボ部72cと一体的に形成されている接続部72aの外周面には雄ネジ部が形成されおり、ソケットジョイント73aの先端側の内周面には雌ネジ部が形成されている。これらの雄ネジ部と雌ネジ部が接続されることにより、先端側筒体72とソケットジョイント73aとが接続される。このとき、ソケットジョイント73aの先端側内周面と接続部72aの外周面との間に、OリングRが挟まれる。
ソケットジョイント73aには、回転規制部材75が挿入されている。また、接続部72aの外周面の一部には、平面部が形成されている。この平面部に回転規制部材75の内側先端が接触することにより、先端側筒体72とソケットジョイント73aとが相対回転することを規制する、つまり、基端側筒体73に対する先端側筒体72の姿勢(周方向角度、ひいては、LED収納部72bが向く方向)を特定の姿勢(LED収納部72bが加湿皿6を向く方向)に設定することができる。なお、回転規制部材75と接続部72aとの間に働く摩擦力を十分に大きくすることができる場合は、接続部72aの外周面に平面部は形成されず、接続部72aの外周面全体が円筒面であってもよい。
また、回転規制部材75は、ソケットジョイント73aおよび接続部72aに密着している。よって、後に説明するようにLED76aは熱を発するが、回転規制部材75は、LED76aから先端側筒体72に伝わった熱を基端側筒体73に伝えることができる。つまり、回転規制部材75を取り付けることによって、LED76aが発した熱を逃がす経路を増やし、より効率的に熱を放散することができる。
ソケットジョイント73aの基端側には雄ネジ部が形成されており、エンドキャップ73bの内面側には雌ネジ部が形成されている。これらのネジ部が接続されることにより、ソケットジョイント73aとエンドキャップ73bとが接続される。このとき、ソケットジョイント73aの基端側段部とエンドキャップ73bの段部との間に、基端側基板77およびシール78が挟まれ、また、エンドキャップ73bの先端側内面とソケットジョイント73aとの間に、OリングRが挟まれる。
基端側基板77の基端側の面、つまり、筒体71の外側を向く面には、モジュール側コネクタ77dが取り付けられている。スリーブ16の内面に形成されたガイドレール16aをソケットジョイント73aの外面に形成された溝73a1の中に位置させた状態で、LEDモジュール7をスリーブ16に挿入すると、装置側コネクタ2eにモジュール側コネクタ77dが嵌まるように、モジュール側コネクタ77dの位置および向きが設定されている。
基端側基板77の先端側の面、つまり、筒体71の内側を向く面には、モジュール側コネクタ77dと電気的に接続された各種部品が取り付けられている。これらの部品の一つは、基端側基板77と先端側基板76とを接続し、LED76aに電力を供給するケーブルCである。基端側基板77には、ヒータ77aが取り付けられていてもよい。また、基端側基板77の表面には、金属箔パターン77bが形成されていてもよい。また、基端側基板77には、情報保持装置77cが取り付けられていてもよい。情報保持装置77cは、所定の情報を保持および出力できる装置であればどのようなものでもよく、例えば半導体メモリまたはディップスイッチである。
カップリング74は、フランジ状部分と、フランジ状部分の外周端部に接続する筒状部分とを備える。フランジ状部分は、エルボ部72cの基端側端面72c1と、ソケットジョイント73aの先端側に形成された鍔部73a2との間に位置している。また、筒状部分の内面には雌ネジ部が形成されている。この雌ネジ部は、被係合部14の先端側に突出するように形成された雄ネジ部に接続される。
カップリング74の雌ネジ部が被係合部14の雄ネジ部に接続していないとき、カップリング74のフランジ状部分とエルボ部72cおよび鍔部73a2との間には隙間がある。よって、カップリング74は筒体71に対して自由に回転することができる。
筒体71をスリーブ16に挿入した後、カップリング74を回転させることで、カップリング74の雌ネジ部と被係合部14の雄ネジ部とを接続することができる。このとき、ソケットジョイント73aの外周面と被係合部14の内周面との間にOリングRが挟まれる。また、このとき、鍔部73a2は、カップリング74および被係合部14に接触すると共に、カップリング74および被係合部14に比較的強く挟まれる。つまり、筒体71は、カップリング74および被係合部14に密着する。よって、後に説明するように、筒体71に伝わった熱は、被係合部14を介して内箱2aに速やかに伝わる。
また、カップリング74の雌ネジ部と被係合部14の雄ネジ部とが接続された状態において、被係合部14の筒状部分の内周面と、ソケットジョイント73aの外周面とが近接している。また、ソケットジョイント73aの先端面と、エルボ部72cの基端側端面72c1とが近接している。よって、後に説明するように、LED76aが発した熱は、筒体71および被係合部14を介して内箱2aに速やかに伝わる。
このようなLEDモジュール7が箱体2に取り付けられると、制御装置100は、装置側コネクタ2eおよびモジュール側コネクタ77dを介して、情報保持装置77cから、所定の情報を取得する。所定の情報とは、例えば、箱体2に取り付けられている装置がLEDモジュール7であることを示す情報、若しくは、LEDモジュール7の型番識別番号または個体識別番号等である。所定の情報を取得することにより、制御装置100は、LEDモジュール7が取り付けられていることを認識することができる。ひいては、制御装置100は、培養空間20にLED76aから紫外線を射出することで殺菌しながら、培養物を培養すること、つまり通常運転モードの作動を培養装置に行わせることができる。
LED76aは、紫外線を射出するとき、同時に発熱する。LED76aは比較的熱に弱いので、LED76aから発せられた熱を速やかに放散し、LED76aが高温になることを防ぐ必要がある。
本開示に係るLEDモジュール7は、上述のとおり金属製の筒体71を備えている。よって、LED76aが発した熱は、容易に筒体71に伝わる。また、筒体71は、金属製の被係合部14に接触しており、さらに、被係合部14は金属製の内箱2aに接触している。よって、筒体71およびカップリング74は、LED76aが発した熱を被係合部14に逃がす。被係合部14に伝わった熱は、金属製の内箱に速やかに伝わる。つまり、LED76aから筒体71に伝わった熱は、被係合部14を介して内箱2aに伝わる。よって、LED76aが発した熱は、金属部材で構成された熱伝達ルートを介して、効率よく放散され、LED76aが高温になることを防止することができる。また、内箱2aと外箱2bとの間には、熱を伝えにくい樹脂製のスリーブ16が配置されているので、LED76aが発した熱が、装置側コネクタ2eまで伝わることを防止することができる。
上述のような熱伝達ルートが形成されているおかげで、通常運転モードが行われるときの培養空間20の温度(例えば37℃)環境下で自身が発する熱によって、LED76aが故障したり劣化したりすることを防止することができる。しかしながら、乾熱滅菌モードが行われるときの培養空間20の温度(例えば180℃)にさらされると、故障したり劣化したりするおそれがある。よって、乾熱滅菌モードで培養装置1が運転されるときには、LEDモジュール7は箱体2から取り外されていることが好ましい。
このとき、LEDモジュール7の代わりに、図5に示されるダミーモジュール9が箱体2に取り付けられていることが好ましい。図5は、箱体2に取り付けられた状態のダミーモジュール9およびその周囲の縦断面図である。ダミーモジュール9は、ダミー本体91と、ダミー本体91の先端側に形成された柄92を備える。柄92を把持して挿入口に挿入することにより、ダミーモジュール9を箱体2に取り付けることができる。ダミー本体91の側面には、ガイドレール16aを挿入することができる溝91aが形成されている。
ダミーモジュール9の基端側には、ダミー基板93が固定されていてもよい。ダミー基板93の基端側の面にはダミーコネクタ93bが取り付けられており、ダミー基板93の先端側の面には、ダミーコネクタ93bと電気的に接続された情報保持装置93aが取り付けられていてもよい。ダミーモジュール9がダミー基板93、ダミーコネクタ93bおよび情報保持装置93aを備えている場合、ダミーコネクタ93bを装置側コネクタ2eに接続することで、制御装置100は、装置側コネクタ2eおよびダミーコネクタ93bを介して、情報保持装置93aから、所定の情報を取得する。所定の情報とは、例えば、箱体2に取り付けられている装置がダミーモジュール9であることを示す情報である。所定の情報を取得することにより、制御装置100は、ダミーモジュール9が取り付けられていることを認識することができる。乾熱滅菌モードの作動の条件をダミーモジュール9が取り付けられていることとすることで、制御装置100は、装置側コネクタ2eをダミーモジュール9で熱から保護しながら、乾熱滅菌モードの作動を培養装置に行わせることができる。
つまり、ダミーモジュール9を箱体2に取り付けることによって、装置側コネクタ2eが、乾熱滅菌モードにおける高温の培養空間20に直接さらされることを防止することができ、装置側コネクタ2eの故障を防止することができる。
また、装置側コネクタ2eは、内箱2aよりも外箱2bに近い位置に配置されている。よって、装置側コネクタ2eは、培養空間20の温度、特に、乾熱滅菌が行われるときの高温の影響を受けにくい。しかも、ダミー本体91が挿入される空間を大きくすること、換言すれば、挿入口の中に挿入されているダミー本体91の体積を大きくすることができる。よって、ダミーモジュール9による断熱性能、つまり、装置側コネクタ2eを熱から守る効果を大きくすることができる。
図6は、本開示に係る培養装置1の動作例を示すフローチャートである。以下、図6を参照しながら動作例を説明する。
操作装置50が操作されると、制御装置100は、運転指示を受け付ける(S1)。運転指示を受け付けると、制御装置100は、指示の内容を確認する(S2)。指示の内容が培養運転の指示である場合(S2にて培養)、制御装置100は、箱体2にLEDモジュール7が取り付けられているか否かを確認する(S3)。LEDモジュール7が取り付けられている場合(S3にてYES)、制御装置100は、雰囲気調整装置(循環用送風機5c、ガス供給装置12a、12bおよびヒータ8等)を作動させることで、培養装置1を通常運転モードで運転する(S4)。
LEDモジュール7が取り付けられていない場合(S3にてNO)、制御装置100は、操作装置50の表示部に、LEDモジュール7の取り付けを促す表示を行う(S5)。よって、LEDモジュール7が取り付けられていない状態、つまり、紫外線照射による殺菌が行えない状態で、培養物を培養する運転が行われることを防止することができる。
また、受け付けた運転指示の内容が乾熱運転の指示である場合(S2にて乾熱)、制御装置100は、箱体2にダミーモジュール9が取り付けられているか否かを確認する(S6)。ダミーモジュール9が取り付けられている場合(S6にてYES)、制御装置100は、雰囲気調整装置を作動させることで、培養装置1を乾熱運転モードで運転する(S7)。
ダミーモジュール9が取り付けられていない場合(S6にてNO)、制御装置100は、操作装置50の表示部に、ダミーモジュール9の取り付けを促す表示を行う(S8)。よって、ダミーモジュール9が取り付けられていない状態、つまり、装置側コネクタ2eと培養空間20との間に遮るものが何も無い状態で、乾熱運転が行われることを防止することができる。
本開示に係るLEDモジュール7は、金属製の筒体71を備えているので、熱を伝えやすい。また、LEDモジュール7が挿入される箱体2の挿入口は断熱性が低い。よって、外気温が低い場合、LEDモジュール7の先端側の温度が低くなり、ひいては、培養空間20の温度が下がる可能性がある。このような温度低下を防止するため、本実施形態に係るLEDモジュール7は、基端側基板77の表面にヒータ77aを備えることができる。制御装置100がヒータ77aを作動させることにより、培養装置1の周囲の温度つまり外気温が低い場合に、培養空間20の温度が低下することを防止することができる。また、本実施形態に係るLEDモジュール7は、基端側基板77の表面に、金属箔パターン77bを備えることができる。金属箔パターン77bを備えることによって、ヒータ77aが発した熱を効率よく筒体71に伝えることができる。また、金属箔パターン77bは、筒体71、具体的には基端側筒体73、より具体的にはソケットジョイント73aの内周面に接していてもよい。接することによって、より効率よく熱を伝えることができる。なお、ヒータ77aは、基端側基板77の表面以外の場所、例えば、ソケットジョイント73aの内面に取り付けられていてもよい。
また、本開示に係る培養装置1は、内箱2aと外箱2bとの間に配置された樹脂製のスリーブ16を備えている。よって、箱体の内外における熱伝達を抑えること、つまり、外気温が低い場合における、培養空間20の温度の低下度合いを抑えることができる。
前述のとおり、LED76aは熱を発する。よって、LED76aが消灯しているとき、培養空間20の温度が低下する。そこで、LED76aが消灯しているときにヒータ77aを作動させることで、培養空間20の温度が低下することを抑制することができる。また、この場合、LED76aが作動しているときにLED76aが内箱2a内に与える熱量と、ヒータ77aが作動しているときにヒータ77aが内箱2a内に与える熱量とがほぼ等しくなるように、ヒータ77aに供給する電力を制御してもよい。そのように電力を制御することで、LED76aおよびヒータ77aの作動による培養空間20の温度変化を防止することができる。
前述のとおり、外気温が低い場合、LEDモジュール7の先端側の温度が低くなり、ひいては、培養空間20の温度が下がる可能性がある。この特性を逆に利用して、外気温が箱体2の内部つまり培養空間20の露点よりも低いときに、LEDモジュール7の先端側表面に結露水を発生させてもよい。すなわち、LEDモジュール7を結露部材11aの代わりに培養空間20内の湿度を調整するための部材として機能させてもよい。この場合、LEDモジュール7の先端側表面で発生した結露水が、加湿皿6の中に落下するように、LEDモジュール7および加湿皿6の位置を設定される。
本開示は、培養装置として好適に利用される。
2021年7月15日出願の特願2021-117006の日本出願に含まれる明細書、特許請求の範囲、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。
1 培養装置
2 箱体
2a 内箱
2a1 底壁
2a2 後壁
2b 外箱
2c 断熱材
2e 装置側コネクタ
2f 筒状断熱材
3a 外扉
3b 内扉
4 棚
5 ダクト
5a 吸込口
5b 吹出口
5c 循環用送風機
6 加湿皿
7 LEDモジュール
8、77a ヒータ
9 ダミーモジュール
10 カバー
11a 結露部材
12a,12b ガス供給装置
13 電装ボックス
13a 電装ボックスの内部
14 被係合部
15、78 シール
16 スリーブ
16a ガイドレール
20 培養空間
21 開口
50 操作装置
71 筒体
72 先端側筒体
72a 接続部
72b LED収納部
72b1 LEDマウンティングボディ
72b2 フロントキャップ
72b3 窓
72c エルボ部
72c1 基端側端面
73 基端側筒体
73a ソケットジョイント
73a1、91a 溝
73a2 鍔部
73b エンドキャップ
74 カップリング
75 回転規制部材
76 先端側基板
76a LED
76b 熱伝導シート
77 基端側基板
77b 金属箔パターン
77c、93a 情報保持装置
77d モジュール側コネクタ
91 ダミー本体
92 柄
93 ダミー基板
93b ダミーコネクタ
100 制御装置
C ケーブル
K 気体通路
P1 パッキン
R Oリング
M 機械室
W 水

Claims (6)

  1. 装置側コネクタを有する箱体と、
    前記装置側コネクタに着脱自在に取り付けられており、前記箱体の内部で紫外線を射出するLEDモジュールと、を備え、
    ダミーモジュールが前記LEDモジュールの代わりに前記装置側コネクタに取り付けられている場合に、前記箱体の内部を乾熱滅菌する、
    養装置。
  2. 装置側コネクタを有する箱体と、
    前記装置側コネクタに着脱自在に取り付けられており、前記箱体の内部で紫外線を射出するLEDモジュールと、
    前記箱体の内部の雰囲気を調整する雰囲気調整装置と、
    前記LEDモジュールおよび前記雰囲気調整装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記LEDモジュールが前記装置側コネクタに取り付けられている場合、前記雰囲気調整装置を、前記箱体の内部を培養物の培養に適した雰囲気とする通常動作モードで作動させ、
    前記LEDモジュールが前記装置側コネクタに取り付けられていない場合、前記雰囲気調整装置が通常動作モードで作動することを防止する、
    養装置。
  3. 前記箱体は、内箱と、前記内箱を囲む外箱とを備え、
    前記装置側コネクタは、前記内箱よりも前記外箱に近い位置に配置されている、
    請求項1または2に記載の培養装置。
  4. 前記内箱は金属製であり、
    前記箱体は、前記内箱と前記外箱との間に配置され、かつ、前記装置側コネクタを取り囲む樹脂製のスリーブをさらに備える、
    請求項に記載の培養装置。
  5. 前記箱体の内部の雰囲気を調整する雰囲気調整装置と、
    前記LEDモジュールおよび前記雰囲気調整装置を制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記LEDモジュールが前記装置側コネクタに接続されている場合に、前記箱体の内部が培養物の培養に適した雰囲気となるように前記雰囲気調整装置を作動させる、
    請求項に記載の培養装置。
  6. 前記制御装置は、前記ダミーモジュールが前記装置側コネクタに接続されている場合に、前記箱体の内部を乾熱滅菌するように前記雰囲気調整装置を作動させる、
    請求項に記載の培養装置。
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