JP7720703B2 - 主反射鏡製造方法、および、観測装置 - Google Patents
主反射鏡製造方法、および、観測装置Info
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Description
分解能向上あるいはSN比(信号対雑音比)向上といった光学性能を向上する手段として、有効開口径の拡大が有効である。
前記主反射鏡が3枚以上の分割鏡により構成され、
全ての分割鏡の焦点距離が一致し、かつ、各分割鏡の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を加工目標値として、主反射鏡の材料となる母材を研削および研磨した後に、各分割鏡の波面収差と表面形状を計測し、製造ばらつきによる加工目標値と実測値の差分を導出し、
全ての分割鏡の焦点距離のばらつき量が最小となり、かつ、各分割鏡の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を修正加工目標値として設定して、各分割鏡を研磨する修正研磨加工を実施する。
実施の形態1.
図1を用いて、本実施の形態に係る観測システム100の構成例について説明する。
観測システム100は、地球101あるいは宇宙物体110を観測するためのシステムである。
「観測」は「監視」または「撮影」といった概念を含む。
宇宙物体110は、宇宙に存在する物体である。例えば、宇宙物体110は、静止軌道103を飛行して地球101を周回する。
観測衛星200は、地球101を周回する人工衛星である。
観測衛星200は、静止軌道103または静止軌道103の近傍を飛行して地球101を周回する。
観測衛星200は、宇宙物体110が位置する高度と異なる高度から宇宙物体110を光学で撮影する。また、観測衛星200は、地球101を光学で撮影する。
静止衛星と呼ばれる人工衛星は、地球101の自転と同期して静止軌道103を周回する。つまり、静止衛星は、静止軌道103を1日あたり1周回する。言い換えると、静止衛星は、24時間で静止軌道103を1周する。
宇宙物体110は、静止衛星と同じく、静止軌道103を1日あたり1周回する。
観測衛星200は、静止軌道103または静止軌道103の近傍を1日あたり1周回する。
宇宙物体110と観測衛星200とのそれぞれが周回する方向は、静止衛星が周回する方向と同じである。
地球101のうち太陽光が当たる側を、地球101の表側と称する。
地球101のうち太陽光が当たらない側を、地球101の裏側と称する。
図1において、宇宙物体110と観測衛星200とのそれぞれは、地球101の表側を周回している。
観測衛星200は、観測装置201と衛星制御装置202と通信装置203と推進装置204と姿勢制御装置205と電源装置206とを備える。
観測装置201は、地球101、あるいは観測衛星200の軌道高度と異なる高度を飛行する宇宙物体110を光学で撮影する。具体的には、観測装置201は可視光学センサである。観測装置201は光学観測装置ともいう。
観測装置201は、観測データを生成する。観測データは、観測装置201が行う観測によって得られるデータである。例えば、観測データは、地球101あるいは宇宙物体110が映った画像を表すデータに相当する。
衛星制御装置202は、既定の手順、または、後述する地上設備500から送信される各種コマンドにしたがって、観測装置201と推進装置204と姿勢制御装置205とを制御する。
通信装置203は、観測データを地上設備500へ送信する。また、通信装置203は、地上設備500から送信される各種コマンドを受信する。
具体的には、推進装置204は電気推進機である。例えば、推進装置204は、イオンエンジンまたはホールスラスタである。
姿勢制御装置205は、観測衛星200の姿勢要素を所望の方向に変化させる。もしくは、姿勢制御装置205は、観測衛星200の姿勢要素を所望の方向に維持する。
具体的には、観測衛星200の姿勢要素は、観測衛星200の姿勢、観測衛星200の角速度、および、観測装置201の視線方向(Line Of Sight)である。
姿勢制御装置205は、姿勢センサとアクチュエータとコントローラとを備える。姿勢センサは、ジャイロスコープ、地球センサ、太陽センサ、スター・トラッカ、スラスタ、あるいは磁気センサといった装置である。アクチュエータは、姿勢制御スラスタ、モーメンタムホイール、リアクションホイールまたはコントロール・モーメント・ジャイロといった装置である。コントローラは、姿勢センサによって得られる計測データに基づいて、または、地上設備500からの制御コマンドにしたがって、制御プログラムを実行することによって、アクチュエータを制御する。
衛星制御装置202は処理回路を備える。
処理回路は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよい。処理回路は、推進装置204を制御する観測制御部として機能する。
処理回路において、一部の機能が専用のハードウェアで実現されて、残りの機能がソフトウェアまたはファームウェアで実現されてもよい。つまり、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせで実現することができる。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
観測衛星200は、観測方向を観測対象へ向けるためのポインティング機能を有する。
例えば、観測衛星200はリアクションホイールを備える。リアクションホイールは、観測衛星200の姿勢を制御するための装置である。リアクションホイールによって観測衛星200の姿勢が制御され、ボディポインティングが実現される。
例えば、観測装置201はポインティング機構を備える。ポインティング機構は、観測装置201の視線方向を変えるための機構である。ポインティング機構には、例えば、駆動ミラーが利用される。
観測装置201は、分解能可変機能およびオートフォーカス機能を有する。
分解能可変機能は、観測時の分解能を変える機能である。
オートフォーカス機能は、観測対象に焦点を合わせる機能である。
地上設備500は、例えば、観測衛星200をプログラム制御する。地上設備500は、地上装置の例である。地上装置は、地上アンテナ装置、地上アンテナ装置に接続された通信装置、あるいは電子計算機といった地上局と、地上局にネットワークで接続されたサーバあるいは端末としての地上設備から構成される。また、地上装置には航空機、自走車両、あるいは移動端末といった移動体に搭載された通信装置を含んでも良い。
解析予測部520は、観測衛星200の軌道を解析予測する。
軌道制御コマンド生成部510は、観測衛星200に送信する軌道制御コマンド55を生成する。
プロセッサ910は、演算処理を行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ910の具体例は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
補助記憶装置922は、データを保管する記憶装置である。補助記憶装置922の具体例は、HDDである。また、補助記憶装置922は、SD(登録商標)メモリカード、CF、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVDといった可搬の記憶媒体であってもよい。なお、HDDは、Hard Disk Driveの略語である。SD(登録商標)は、Secure Digitalの略語である。CFは、CompactFlash(登録商標)の略語である。DVDは、Digital Versatile Diskの略語である。
出力インタフェース940は、ディスプレイといった表示機器のケーブルが接続されるポートである。出力インタフェース940は、具体的には、USB端子またはHDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)端子である。ディスプレイは、具体的には、LCD(Liquid Crystal Display)である。
制御プログラムは、地上設備の各部の「部」を「処理」、「手順」、「手段」、「段階」、「工程」、あるいは「サーキットリ」に読み替えた各処理、各手順、各手段、各段階、各工程、各サーキットリを、コンピュータに実行させる。また、制御方法は、地上設備が制御プログラムを実行することにより行われる方法である。
制御プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に格納されて提供されてもよい。また、各プログラムは、プログラムプロダクトとして提供されてもよい。
図4は、本実施の形態に係る主反射鏡21の構成例を示す模式図である。
図5は、本実施の形態に係る主反射鏡製造システム501の構成例である。
図6は、本実施の形態に係る主反射鏡製造システム501の構成例である。
図7は、本実施の形態に係る主反射鏡製造方法600の流れを示す図である。
図8は、本実施の形態に係る製造段階において曲率半径が異なる例を示す図である。
図9は、本実施の形態に係る製造段階において修正研磨して曲率半径誤差を解消した状態図である。
図4に示すように、観測装置201は、主反射鏡21を備える。主反射鏡21は、例えば、3枚以上の分割鏡211により構成される。
加工目標値導出装置830では、加工目標値あるいは修正加工目標値が導出される。
加工目標値導出装置830は、波面収差計測装置810および表面形状計測装置820から受信した、分割鏡211の波面収差および表面形状に基づいて、研磨装置840に加工目標値あるいは修正加工目標値を送信するコンピュータである。
主反射鏡製造方法600は、主反射鏡製造システム501により実施される。
ステップS101において、加工目標値導出装置830は、全ての分割鏡211の焦点距離が一致し、かつ、各分割鏡211の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を加工目標値として設定する。
加工目標値導出装置830は、波面収差計測装置810および表面形状計測装置820から受信した、分割鏡211の波面収差および表面形状に基づいて、全ての分割鏡211の焦点距離が一致し、かつ、各分割鏡211の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を加工目標値として設定する。
ステップS104において、加工目標値導出装置830は、全ての分割鏡211の焦点距離のばらつき量が最小となり、かつ、各分割鏡211の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を修正加工目標値として設定する。そして、加工目標値導出装置830は、修正加工目標値を含む修正研磨指令を研磨装置840に送信する。
ステップS104において、研磨装置840は、修正加工目標値を用いて、各分割鏡211を研磨する修正研磨加工を実施する。
1枚の主反射鏡を具備する観測装置では、主反射鏡の製造の際、主反射鏡は波面収差が抑圧されるよう研磨される。また、焦点距離の製造誤差については、2次鏡といった光学系構成要素の相対位置で調整することができた。
一方分割鏡方式の場合には、主反射鏡を構成する分割鏡の焦点距離の相対的相違に起因する光学性能劣化について、2次鏡といった光学系構成要素の相対位置の調整では解消ができない。
<変形例1>
本実施の形態に係る主反射鏡製造方法600を、6枚以上の分割鏡211により構成される主反射鏡21に適用してもよい。主反射鏡製造方法600は、例えば、主反射鏡製造システム501を用いて実施される。
主反射鏡製造システム501は、6枚以上の分割鏡211により構成される主反射鏡21を製造する。まず、各分割鏡211の波面収差と表面形状が計測される。そして、主反射鏡製造システム501は、波面収差を改善し、かつ、全ての分割鏡の焦点距離のばらつきが最も小さくなる表面形状の目標値を加工目標値として設定する。主反射鏡製造システム501は、加工目標値を用いて研磨する修正研磨加工が各分割鏡に対して実施する。
一方分割鏡方式の場合には、主反射鏡を構成する分割鏡の焦点距離の相対的相違に起因する光学性能劣化について、2次鏡といった光学系構成要素の相対位置の調整では解消ができない。
本実施の形態に係る主反射鏡製造方法によれば、予め製造段階において、主反射鏡の焦点距離の分割鏡ごとの誤差を解消することにより、光学性能に優れた主反射鏡を実現できるという効果がある。
本実施の形態では、地上設備500の機能がソフトウェアで実現される。変形例として、地上設備500の機能がハードウェアで実現されてもよい。
電子回路は、地上設備500の機能を実現する専用の電子回路である。
電子回路は、具体的には、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA、ASIC、または、FPGAである。GAは、Gate Arrayの略語である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略語である。FPGAは、Field-Programmable Gate Arrayの略語である。
地上設備500の機能は、1つの電子回路で実現されてもよいし、複数の電子回路に分散して実現されてもよい。
別の変形例として、地上設備500の一部の機能が電子回路で実現され、残りの機能がソフトウェアで実現されてもよい。
なお、波面収差計測装置810、表面形状計測装置820、加工目標値導出装置830、および研磨装置840についても、本実施の形態で説明したハードウェアの少なくとも一部を備えている。
本実施の形態では、主に、実施の形態1との相違点あるいは追加点について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図11は、本実施の形態に係る観測装置201における主反射鏡調整方法601の例を示す図である。
図12は、本実施の形態に係る観測装置201における、軌道上において修正研磨して曲率半径誤差を解消した状態図である。
6枚以上の分割鏡211は、それぞれ指向方向変更装置212を具備する。
指向方向変更装置212は、検出像面近傍に設置した可視波長帯の波面計測装置で取得した主反射鏡21の波面収差を改善する方向に、分割鏡211の相対位置と相対角度を調整する。
光学系の性能は有効開口径に依存するため、より大口径の主反射鏡を具備する観測装置として、分割鏡により構成される主反射鏡が待望されていた。
分割鏡の反射光を開口合成する場合に、分割鏡相互の位置誤差と角度誤差が光学性能の指標となる波面収差の劣化要因となる。
本実施の形態に係る観測装置では、波面計測装置により可視波長帯の波面収差を計測し、機械式の調整装置により分割鏡の相対位置と角度を調整することができる。よって、本実施の形態に係る観測装置によれば、波面収差を抑制した分割鏡方式の監視装置が実現でき、高分解能で感度の高い宇宙からの監視が可能になるという効果がある。
なお、波面計測装置としてはシャックハルトマンセンサといった波面センサが用いられる。
また、実施の形態1から2のうち、複数の部分を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つの部分を実施しても構わない。その他、これらの実施の形態を、全体としてあるいは部分的に、どのように組み合わせて実施しても構わない。
すなわち、実施の形態1から2では、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
Claims (4)
- 宇宙から地球ないし宇宙物体を観測する光学観測装置が具備する主反射鏡を製造する主反射鏡製造方法であって、
前記主反射鏡が3枚以上の分割鏡により構成され、
全ての分割鏡の焦点距離が一致し、かつ、各分割鏡の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を加工目標値として、主反射鏡の材料となる母材を研削および研磨した後に、各分割鏡の波面収差を計測するのに加えて表面形状を接触式3次元測定器または接触式ラインプロファイラで計測し、製造ばらつきによる加工目標値と実測値の差分を導出し、
全ての分割鏡の焦点距離のばらつき量が最小となり、かつ、各分割鏡の波面収差が許容値以下となる表面形状の目標値を修正加工目標値として設定して、各分割鏡を研磨する修正研磨加工を実施する主反射鏡製造方法。 - 請求項1に記載の主反射鏡製造方法により修正研磨加工した複数の分割鏡で構成される主反射鏡を具備する観測装置。
- 6枚以上の分割鏡により構成される主反射鏡を具備し、宇宙から地球ないし宇宙物体を観測する観測装置であって、
前記6枚以上の分割鏡がそれぞれ指向方向変更装置を具備し、
前記指向方向変更装置は、
検出像面近傍に設置した可視波長帯の波面計測装置により主反射鏡の波面収差を取得し、取得した波面収差を改善する方向に、分割鏡の相対位置と相対角度を調整する観測装置。 - 6枚以上の分割鏡により構成される主反射鏡を製造する主反射鏡製造方法であって、
各分割鏡の波面収差を計測するのに加えて表面形状を接触式3次元測定器または接触式ラインプロファイラで計測して、波面収差を改善し、かつ、全ての分割鏡の焦点距離のばらつきが最も小さくなる表面形状の目標値を加工目標値として研磨する修正研磨加工を実施する主反射鏡製造方法。
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