JP7723760B2 - (メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法

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Description

本発明は、ラジカル重合性オルガノポリシロキサンの製造方法に関するものである。
液状の樹脂組成物にエネルギーをかけて硬化させる手法は広く一般に普及した技術であり、コーティングや成形物などの作製に多くの分野で利用されている。この硬化に必要なエネルギーには熱や、紫外線などの放射線が利用される。熱硬化の場合には、熱により活性化する触媒をベースとなる樹脂に配合し、熱をかけることにより硬化物を得る。放射線硬化の場合、紫外線などの放射線により活性化する光開始剤を配合した組成物に放射線を照射することで硬化させる。
放射線による硬化に利用される代表的な官能基としては(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、エポキシ基などが挙げられる。(メタ)アクリロイル基はラジカルによる重合反応で架橋を形成し、メルカプト基はアルケニル基との共存下でラジカルによりエン-チオール反応が生じる。エポキシ基は酸でカチオン重合する。
このような放射線による硬化には様々な樹脂が用いられるが、その中の一つとしてシリコーンが挙げられる。シリコーンは連続したシロキサン結合を主鎖とし、側鎖にメチル基などの有機基を有するオルガノポリシロキサンの総称である。シリコーンは耐熱性、耐寒性、耐薬品性、電気絶縁性、離型性などに優れており、オイル状、ゴム状、レジン状などの様々な形態にすることができ、放射線硬化性のシリコーンは、シリコーンゴム、剥離紙用シリコーン、ハードコート用シリコーンなどの硬化物の原料である。
放射線重合性基として、(メタ)アクリロイル基を含有するオルガノポリシロキサンは、剥離コーティングやハードコート、また表面張力の調整剤として用いられている。このベース材料に光重合開始剤を配合し、放射線により生じたラジカルを効率よく反応させるためにチャンバー内で窒素パージしながら放射線を照射することで硬化物を得られる。
このような(メタ)アクリロイル基を含有するオルガノポリシロキサンの製造方法について、これまでいくつかの検討がなされている。特許文献1では、エポキシ変性オルガノポリシロキサンを原料とし、(メタ)アクリル酸とエポキシ基を反応させることにより(メタ)アクリロイル基を含有するオルガノポリシロキサンを製造している。しかし、この場合エポキシの開環に伴い水酸基が生じることで、生成物の粘度が高くなるためハンドリングの観点で課題を残している。
特許文献2,3では、水酸基含有オルガノポリシロキサンを原料に用い、(メタ)アクリル酸をエステル化反応させることでシロキサン主鎖に(メタ)アクリロイル基を導入する方法が提案されている。この手法の問題点は、エステル化に用いられる強酸がエステル結合形成だけでなく、シロキサン結合の開裂も引き起こすことであり、反応条件をコントロールすることは極めて難しい。
特許文献4,5では、(メタ)アクリロイル基を有するシラン材料を加水分解縮合によりオリゴマー化し、そこからジメチル単位を有する他のケイ素オリゴマーとともに重合させて目的とするオルガノポリシロキサンを合成している。しかし、原料となる(メタ)アクリロイル基を有するシランの合成が煩雑であり、蒸留によって精製が必要だが、精密に条件をコントロールしないと(メタ)アクリロイル基が重合しやすいという問題がある。
そこで新たな製造方法として、(メタ)アクリル酸エステルを用いた水酸基含有オルガノポリシロキサンのエステル交換による合成を検討することとした。特許文献6,7においてZr触媒を用いたエステル交換による(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法が開示されている。特にジルコニウムアセチルアセトナート(Zr(acac))が汎用的で有効な触媒であることが例示されているが、これは粉末状の固体であることから取り扱いが煩雑になることが問題となる。さらに、固体であることから生成物の構造によっては相溶性が悪く、目的となる化合物中に溶解せずに分散することで微濁となり外観の悪化につながることもある。加えて、Zr(acac)の価格は高く、より安価で汎用的な化学品を使用したプロセスが望まれる。
特公平5-83570号公報 特公平6-81826号公報 特許第3780113号 特許第2778403号 特許第3176010号 特表2020-502306 WO2019/082601
前述の通り、これまでのエステル交換法による手法では、得られる(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの透明性が問題になることがあり、使用する触媒のコスト高もネックとなっている。そこで本発明では、コストを抑え、かつ透明で外観の良好な(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンが得られる新規なエステル交換による製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、水酸基含有の有機基を含むオルガノポリシロキサンと(メタ)アクリル酸エステルを、ジルコニウムアルコキシドと特定の構造を有する有機化合物を触媒としてエステル交換させることで(メタ)アクリロイル基含有のラジカル重合性オルガノポリシロキサンを得るという新たな製造方法を見出した。
すなわち、本発明は(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法であって、(A)下記平均式(1)で表される水酸基含有オルガノポリシロキサンと
(式中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、又は、末端に水酸基を有する、一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレンアルキル基(以下、まとめて水酸基含有基という)であり、Rのうち少なくとも1つは水酸基含有基であり、aは2以上の正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、dは0又は正数であり、及び2≦a+b+c+d≦1,000である)
(B)下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が1~10となる量とを、
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である)
下記(C)成分及び下記(D)成分の存在下で反応させて前記(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンを得る工程を含むことを特徴とする、前記製造方法を提供する。
(C)下記一般式(3)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.001~0.1となる量
Zr(OR (3)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基であり、カルボニル基を含んでもよい)
(D)下記一般式(4)または(5)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.002~0.8となる量
(式中、RおよびRは、互いに独立に、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)。
本発明の製造方法では、安価原料を用いたエステル交換反応により、効率よく目的とする(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンを得られる。また、使用する触媒が液体であることから反応基質との相溶性に優れ、反応終了後も固体が残存することがなく透明性の良い生成物を得ることができる。さらに固体状の触媒を使わないことで、固体を反応装置に仕込むといった煩雑な操作がないため、オペレーションが簡略化できる。
以下、本発明についての詳細を記す。
本発明は(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法を提供する。該製造方法により得られる(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンは、特には、下記平均式(5)で表される。

(式中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、前記水酸基含有基、又は、末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレンアルキル基(以下、まとめて(メタ)アクリロイルオキシ基含有基という)であり、少なくとも1のRは前記(メタ)アクリロイルオキシ基含有基であり、lは2以上の正数であり、mは0又は正数であり、nは0又は正数であり、oは0又は正数であり、2≦l+m+n+o≦1,000であり、水酸基含有基が結合するケイ素原子の個数が全ケイ素原子の合計個数に対して0~30%である)。
以下、本発明の製造方法について、より詳細に説明する。
本発明の製造方法は、下記平均式(1)で表される水酸基含有オルガノポリシロキサンと
(式中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、又は、末端に水酸基を有する、一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレンアルキル基(以下、まとめて水酸基含有基という)であり、Rのうち少なくとも1つは水酸基含有基であり、aは2以上の正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、dは0又は正数であり、及び2≦a+b+c+d≦1,000である)
(B)下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が1~10となる量とを、
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である)
下記(C)成分及び下記(D)成分の存在下で反応させて前記(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンを得る工程を含むことを特徴とする、前記製造方法である。
(C)下記一般式(3)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.001~0.1となる量
Zr(OR (3)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基であり、カルボニル基を含んでもよい)
(D)下記一般式(4)または(5)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.002~0.8となる量
(式中、RおよびRは、互いに独立に、非置換又は置換の、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~6の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である)。
上記式(1)において、Rは、互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、又は水酸基含有基であり、Rのうち少なくとも1つは水酸基含有基である。炭素数1~10の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基等が挙げられる。これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をフッ素、塩素等のハロゲン原子で置換した3,3,3-トリフルオロプロピル基、パーフルオロブチルエチル基、パーフルオロオクチルエチル基、アルコキシ基で置換されたメトキシプロピル基、エトキシプロピル基等であってもよい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、及びブトキシ基等が挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、水酸基含有基であり、但し、少なくとも1つのRは水酸基含有基である。
好ましくは、水酸基含有基が結合するケイ素原子の個数が全ケイ素原子の合計個数に対して1~50%であるのがよく、好ましくは2~45%、更に好ましくは3~40%であるのがよい。水酸基含有基が結合するケイ素原子の個数が上記下限値より少ないと、放射線による硬化性が不十分となるおそれがある。また上記上限値より多いと、反応時に反応系内の(メタ)アクリル酸の基質濃度が高くなり、(メタ)アクリロイル基の重合による増粘やゲル化がおこる恐れがある。
末端に水酸基を有する一価炭化水素基とは、好ましくは、炭素数2~20、より好ましくは炭素数3~15の、末端に水酸基を一つ有する一価炭化水素基である。より好ましくは、炭素数2~10、好ましくは炭素数3~6の、末端に水酸基を一つ有する一価炭化水素基である。末端に水酸基を有する(ポリ)オキシアルキレンアルキル基は、末端に水酸基を一つ有する、好ましくは炭素数4~25、より好ましくは炭素数5~16の(ポリ)オキシアルキレンアルキル基である。オキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシイソプロピレン基、オキシn-プロピレン基、及びオキシブチレン基等が挙げられるが、オキシエチレン基及びオキシイソプロピレン基が好ましく、2種以上のオキシアルキレン基を有していてもよい。上記水酸基含有基としては、例えば、下記の構造で表される。下記式において、点線で示される箇所がオルガノポリシロキサンのケイ素原子との結合手である。
は、水素原子又はメチル基である。eは1~10の整数であり、f及びgは互いに独立に1~5の整数である。好ましくは、eは1~7の整数であり、f及びgは互いに独立に1~3の整数である。更に好ましくは、eは1~4の整数であり、f及びgは互いに独立に1又は2である。上記式において、括弧内に示されるエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの結合順序は制限されるものでなく、ランダムに配列していても、ブロック構造を形成していてもよい。尚、式中、破線はオルガノポリシロキサンのケイ素原子との結合手を示す。組成物全体としての水酸基割合が上記範囲を満たせば上図に示したように、水酸基含有有機基と(メタ)アクリロイル基の両方を有する化合物を含んでも良い。
平均式(1)において、aは2以上の正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、dは0又は正数であり、ただし2≦a+b+c+d≦1,000である。好ましくは、水酸基含有基の量が上記した範囲を満たし、且つ、該オルガノポリシロキサンが25℃における粘度5~10,000mPa・s、更に好ましくは粘度10~5,000mPa・sを有する値であればよい。粘度は、BM型回転粘度計で測定される値である。a、b、c、及びdの上限値は、2≦a+b+c+d≦1,000を満たし、オルガノポリシロキサンが上述した粘度を有する値であればよい。bの上限値は、好ましくは998以下であり、より好ましくは798以下であり、より好ましくは598以下である。bの下限値は0であってよいが、好ましくは、bは1以上であり、より好ましくは5以上であり、さらに好ましくは8以上がよい。すなわち、好ましくは1≦b≦998であり、より好ましくは5≦b≦798であり、さらに好ましくは8≦b≦598であるのがよい。cは好ましくは0≦c≦5であり、より好ましくは0≦c≦4であり、さらに好ましくは0≦c≦3であるのがよい。dは好ましくは0≦d≦4であり、より好ましくは0≦d≦3であり、さらに好ましくは0≦d≦2であるのがよい。上記平均式(1)で表されるオルガノポリシロキサンは、より好ましくは直鎖構造を有する。
平均式(1)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記構造で表される化合物が挙げられる。なお、式中Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。
(式中、hは0~1,000の整数であり、iは0~800の整数であり、jは1~200の整数であり、kは0~100の整数である。好ましくは、上述した0≦b≦998を満たす数であり、より好ましくは1≦b≦998を満たす数であり、より好ましくは5≦b≦798であり、さらに好ましくは8≦b≦598を満たす数である。)
[(B)成分]
(B)成分は下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルであり、(A)成分へ(メタ)アクリロイル基を導入するための反応試剤である。
式(2)中、Rは水素原子又はメチル基である。Rは、非置換又は置換の、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基が挙げられる。工業的なコストとエステル交換反応の進行しやすさの観点より、Rは炭素数1~4のアルキル基、即ち、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が好ましい。また、Rの炭素数が5より大きいとエステル交換反応中に生成するアルコールの沸点が高くなり反応系から除外することが困難になり、エステル交換反応が進行しにくくなるため好ましくない。
(B)成分の配合量は、(A)オルガノポリシロキサンの水酸基1モルに対する(B)成分のモル比が1~10モル、好ましくは1.5~9モル、更に好ましくは2~8モルで反応させるのがよい。(B)成分の量が上記下限値より少ないと、エステル交換反応による(メタ)アクリロイル基の導入率が低下する。上記上限値より多いと、エステル交換反応による(メタ)アクリロイル基の導入率は高いが、(B)成分の配合量が多すぎるため、ポットイールドが低下してしまう。
[(C)成分]
(C)成分は下記一般式(3)で表され、20℃で液状である化合物である。
Zr(OR (3)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素であり、カルボニル基を含んでもよい)
は、非置換又は置換の、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状で、構造中にカルボニル基を含んでもよい一価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t-ブチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、アセチル基などが挙げられる。カルボニル基を含む一価炭化水素基とは、アセチル基や(メタ)アクリロイル基などが挙げられる。あるいは、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、トリフルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。(C)成分は特に上記Rとして炭素数1~6のアルキル基を有するジルコニウムアルコキシドであることが好ましく、汎用的な入手の容易さの観点から、Rはプロピル基及びブチル基が好ましい。
(C)成分は、上記(A)成分および(B)成分を反応させるための触媒の主成分である。(C)成分は(A)成分中に含まれる水酸基1モルに対し0.001~0.1モルであり、好ましくは0.003~0.08モル、より好ましくは0.005~0.05モルである。上記下限値よりも少ないと反応が十分に進行しない可能性がある。上記上限値超になると反応後の除去が難しくなることがある。
(C)成分は20℃で液状である。該(C)成分が液状の触媒であることで、(A)成分や(B)成分のような液状の化合物と同様に反応容器に仕込むことができる。触媒が固体の場合は、粉塵を取り扱う際の対策等が必要になり、オペレーションが煩雑になる可能性がある。また、固体の触媒の場合は、生成物の構造によって相溶性が変わってくるため、生成物に溶解せずに固体として分散し、生成物が濁ってしまう場合もある。
[(D)成分]
(D)成分は下記一般式(4)または(5)で表され、20℃で液状である化合物である。
(式中、RおよびRは、互いに独立に、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)
(式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)
は、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、及びフェニル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状の一価炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、汎用的な入手の容易さの観点から、Rはメチル基が好ましい。あるいは、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、トリフルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。
は、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、及びフェニル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状の一価炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、汎用的な入手しやすさの観点から、Rはメチル基及びエチル基が好ましい。あるいは、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、トリフルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。
(D)成分のうち、上記一般式(4)で表される化合物としては、例えば、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピルなどが挙げられる。汎用的な入手の容易さから、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルが好ましい。
は、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、及びフェニル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1~6の直鎖状又は分岐鎖状の一価炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、汎用的な入手しやすさの観点から、Rはメチル基及びエチル基が好ましい。あるいは、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部がハロゲン原子又はその他の基で置換されていてもよく、トリフルオロメチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等が例示される。
(D)成分のうち、上記一般式(5)で表される化合物としては、例えば、アセチルアセトンなどが挙げられる。
(D)成分は、上記(A)成分および(B)成分を反応させるための触媒の主成分(C)と協奏的に機能する成分である。これは(D)成分が(C)成分に配位することで、本発明におけるエステル交換に有効に働く触媒種を形成しているものと考えられる。(D)成分は(A)成分中に含まれる水酸基1モルに対するモル比が0.002~0.8モルとなる量であり、好ましくは0.005~0.5モル、より好ましくは0.01~0.4モルである。上記下限値よりも少ないと反応が十分に進行しない可能性がある。上記上限値超になると(D)成分自体がエステル交換反応の基質として働き、副反応が起こる可能性がある。
[(E)成分]
(E)成分は重合禁止剤であり、反応中に(B)成分である(メタ)アクリル酸エステルが(A)成分と反応せずに重合することを抑制するための添加剤である。重合禁止剤としては、ラジカル重合を抑制する効果が得られるならば限定されないが、以下に挙げるようなアルキルフェノール類がある。
p-メトキシフェノール、2,6-ジ-t-ブチルヒドロキシトルエン、4,4’-ジオキシジフェノール、1,1’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、3-メチル-4-イソプロピルフェノール、2,4,5-トリ-ヒドロキシブチロフェノン、2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,5-ジ-t-アミルヒドロキノン、2,5-ジ-t-ブチルヒドロキノン、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-ジメチルアミノ-p-クレゾール、4,4-ビス(2,6-ジ-ブチルフェノール)、2,2’-メチレン-ビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレン(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、4,4’-メチレン(2,6-ジ-t-ブチルフェノール)、4,4’-ブチリデン(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、4,4’-チオ-ビス(6-t-ブチル-3-メチルフェノール)、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルベンジル)サルファイド、4,4’-チオ-ビス(6-t-ブチル-o-クレゾール)、2,2’-チオ-ビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)。
また、アミン系の重合禁止剤も使用可能であり、以下に挙げるようなものがある。アルキル化ジフェニルアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、フェノチアジン、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、1,4-ジヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、1-ヒドロキシ4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン。
重合禁止剤の量は、(A)成分100質量部に対して0.01~1質量部であり、好ましくは0.02~0.5質量部、更に好ましくは0.03~0.3質量部がよい。上記上限値より多い場合、得られるラジカル重合性オルガノポリシロキサンを含む放射線硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化性が低下する可能性がある。上記下限値より少ない場合、製造時に(メタ)アクリル酸が重合し増粘あるいはゲル化する懸念がある。
[溶剤]
本発明のエステル交換反応は無溶剤で行うこともできるし、有機溶剤中で行ってもよい。有機溶剤としては、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、及びイソパラフィン等の脂肪族炭化水素系溶剤、工業用ガソリン、石油ベンジン、及びソルベントナフサ等の炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、及び1,4-ジオキサン等のエーテル系溶剤、又はこれらの混合溶剤等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
[エステル交換反応]
本発明は(A)成分中に含まれる水酸基と(B)成分のアルキルエステル部位を、触媒である(C),(D)成分によってエステル交換させて目的となるオルガノポリシロキサンを得るというものである。反応の概略は以下のように示される。なお、式中のSiloxane-OHは、上記式(1)で表される水酸基含有オルガノポリシロキサンであり、上記(A)成分のために例示した化合物が挙げられる。
反応温度は、より詳細には70~150℃で行うことができるが、好ましくは75~145℃、より好ましくは80~140℃である。70℃よりも低い場合、副生するアルコールを十分に反応系外に逃がせずに反応が十分に進行しない可能性があり、150℃よりも高い場合、(B)成分の(メタ)アクリル酸エステルの重合による増粘およびゲル化が懸念される。反応時間は1~72時間の範囲で行えばよいが、これに限定されるものではない。反応の雰囲気としては窒素雰囲気でも空気中でもよく、酸素が少量含まれる窒素などの混合気体を使用してもよい。このときの酸素の量は、体積換算で0.1~20%、好ましくは0.5~18%、より好ましくは1~15%である。
反応終了後は残存する(B)成分を減圧留去することによって生成物を得ることができる。留去時の温度は20℃から120℃、減圧は1~200mmHgとすればよいが、これに限定されるものではない。
上述した通り、本発明で得られる(メタ)アクリロイル基を含有するオルガノポリシロキサンは下記平均式(5)で表される。
式中Rは、上記平均式(1)においてRで規定した基、又は末端に(メタ)アクリロイル基を有する一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレン基(以下、まとめて(メタ)アクリロイルオキシ基含有基という)である。Rのうち少なくとも1つは(メタ)アクリロイルオキシ基含有基である。好ましくは(メタ)アクリロイルオキシ基含有基が結合するケイ素原子の個数が全ケイ素原子の合計個数に対して1~50%、より好ましくは2~45%、更に好ましくは3~40%であるのがよい。
(メタ)アクリロイルオキシ基含有基とは、上記した水酸基含有基の末端水酸基が(メタ)アクリロイルオキシ基に置換された基である。従って、エポキシ基の開環により(メタ)アクリロイルオキシ基が導入された基とは異なり水酸基を有さない。好ましくは、末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を一つ有する、炭素数2~10、好ましくは炭素数3~6の一価炭化水素基、又は、末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を一つ有する、炭素数4~25、好ましくは炭素数5~16の(ポリ)オキシアルキレンアルキル基である。オキシアルキレン基の例は上述した通りであり、オキシエチレン基及びオキシイソプロピレン基が好ましく、2種以上のオキシアルキレン基を有していてもよい。例えば、下記の構造で表される。下記式において、点線で示される箇所がポリシロキサンのケイ素原子との結合手である。
は、水素原子又はメチル基である。eは1~10の整数であり、f及びgは互いに独立に1~5の整数である。好ましくは、eは1~7の整数であり、f及びgは互いに独立に1~3の整数である。更に好ましくは、eは1~4の整数であり、f及びgは互いに独立に1又は2である。上記式において、括弧内に示されるエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの結合順序は制限されるものでなく、ランダムに配列していても、ブロック構造を形成していてもよい。尚、式中、破線はオルガノポリシロキサンのケイ素原子との結合手を示す。
平均式(5)において、lは2以上の正数であり、mは0又は正数であり、nは0又は正数であり、oは0又は正数であり、2≦l+m+n+o≦1,000である。好ましくは、(メタ)アクリロイルオキシ基含有有機基の量が上記範囲を満たし、且つ、上記オルガノポリシロキサンが25℃における粘度5~10,000mPa・s、更に好ましくは粘度10~5,000mPa・sを有するような値であるのがよい。本発明の上記製造方法により得られる(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンは低粘度を有することができる。好ましくは5~3,000mPa・s、更に好ましくは5~2,000mPa・s、更に好ましくは8~1,500mPa・s、更には10~1,000mPa・s、特には15~700mPa・sを有することができる。該粘度は、BM型回転粘度計により測定される値である。
l、m、n、及びoの上限値は、2≦l+m+n+o≦1,000を満たし、オルガノポリシロキサンが上述した粘度を有する値であればよい。mの上限値は、好ましくは998以下であり、より好ましくは798以下であり、より好ましくは598以下である。mの下限値は0であってよいが、好ましくは、mは1以上であり、より好ましくは5以上であり、さらに好ましくは8以上がよい。すなわち、好ましくは1≦m≦998であり、より好ましくは5≦m≦798であり、さらに好ましくは8≦m≦598であるのがよい。nは好ましくは0≦n≦5であり、より好ましくは0≦n≦4であり、さらに好ましくは0≦n≦3であるのがよい。oは好ましくは0≦o≦4であり、より好ましくは0≦o≦3であり、さらに好ましくは0≦o≦2であるのがよい。上記平均式(5)で表されるオルガノポリシロキサンは、より好ましくは直鎖構造を有する。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
以下において、表中の物性は、下記の試験法により測定されたものである。
なお、例中の部は質量部である。
[(メタ)アクリロイル基導入率]
実施例または比較例中のエステル交換反応の(メタ)アクリロイル基導入率は次のように計算した。本発明のエステル化反応による(メタ)アクリロイル基の導入率はH-NMRを用いて、原料である水酸基を含有するオルガノポリシロキサンの水酸基を有する有機基のSi原子に結合したメチレン基のプロトン(δ=0.42)は反応前後で不変であるため、このプロトンのピークを基準とした。例えば、アクリロイル基の場合、基準となるメチレンのプロトンのピークの積分値を1.00とし、エステル化反応によるアクリロイル基の導入率が100%ならば、アクリロイル基の3つプロトンのうち、それぞれのプロトンのピーク積分値は0.50となる。これより、アクリロイル基の導入率は下記式により決定される。

アクリロイル基導入率=[(アクリロイル基の3つのプロトンピークの積分値の平均)/0.50]×100 (%)
[実施例1]
撹拌装置、温度計、ディーンスターク装置を取り付けたセパラブルフラスコへ下記平均式(A-1)で表されるオルガノポリシロキサンを72.91g、(B-1)アクリル酸エチル47.09g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し3モルとなる量)、重合禁止剤として2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリラート0.18g、(C-1)ジルコニウムテトラブトキシド(20℃で液体)の80%ブタノール溶液を0.902g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し0.012モルとなる量)、(D-1)アセト酢酸エチル(20℃で液体)を0.979g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し0.048モルとなる量)を仕込み、反応系内が85℃となる温度で副生するエタノールを窒素フローにより留去しながら24時間加熱撹拌し反応させた。この反応溶液を85℃で2時間20mmHgの減圧留去により未反応成分を除去することで、下記平均式(X-1)で示されるオルガノポリシロキサンを得た。目的物は黄色透明であり、アクリロイル基導入率は98%であった。
[実施例2]
撹拌装置、温度計、ディーンスターク装置を取り付けたセパラブルフラスコへ下記平均式(A-2)で表されるオルガノポリシロキサンを72.91g、(B-1)アクリル酸エチル47.09g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し3モルとなる量)、重合禁止剤として2,2’-メチレンビス(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)モノアクリラート0.18g、(C-1)ジルコニウムテトラブトキシド(20℃で液体)の80%ブタノール溶液を1.503g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.02モルとなる量)、(D-1)アセト酢酸エチル(20℃で液体)を1.632g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.08モルとなる量)仕込み、反応系内が85℃となる温度で副生するエタノールを留去しながら24時間加熱撹拌し反応させた。この反応溶液を85℃で2時間20mmHgの減圧留去により未反応成分を除去することで、黄色透明の生成物を得た。生成物は下記平均式(X-2)で示されるオルガノポリシロキサンであった。アクリロイル基導入率は98%であった。
[実施例3]
上記実施例2において(D-1)アセト酢酸エチルの代わりに、(D-2)アセト酢酸メチル(20℃で液体)1.456g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.08モルとなる量)を用いた他は実施例2を繰り返して、黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は96%であった。
[実施例4]
上記実施例2において(C-1)ジルコニウムテトラブトキシドの80%ブタノール溶液の代わりに、(C-2)ジルコニウムテトラプロポキシド(20℃で液体)の70%プロパノール溶液を3.668g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.05モルとなる量)を用い、(D-1)アセト酢酸エチルの量を4.080g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.2モルとなる量)とした他は、実施例2を繰り返して、黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は98%であった。
[実施例5]
実施例2において(D-1)アセト酢酸エチルの代わりに、(D-3)アセチルアセトン1.256g(上記オルガノポリシロキサン(A-2)中の水酸基1モルに対し0.08モルとなる量)を用いた他は、実施例2を繰り返して、黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は98%であった。
[比較例1]
実施例1において(D-1)アセト酢酸エチルを使用しない他は実施例1を繰り返して黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は19%であった。
[比較例2]
実施例1において(C-1)ジルコニウムテトラブトキシドの80%ブタノール溶液を使用しない他は実施例1を繰り返して黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は5%であった。
[比較例3]
実施例1において(C-1)ジルコニウムテトラブトキシドの80%ブタノール溶液を0.902g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し0.012モルとなる量)を用い、及び(D-1)アセト酢酸エチルの代わりにジルコニウムアセチルアセトナート(Zr(acac)4、融点191°C)0.764g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し0.01モルとなる量)を用いた他は、実施例1を繰り返した。得られた生成物は、Zr(acac)由来の固体が残存しており、黄色微濁の溶液であった。アクリロイル基導入率は98%であった。
[比較例4]
実施例2において、(C-1)ジルコニウムテトラブトキシドの80%ブタノール溶液を0.902g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基に対し0.012当量となる量)用い、及び(D-1)アセト酢酸エチルの代わりにジルコニウムアセチルアセトナート(Zr(acac)、融点191°C)0.764g(上記オルガノポリシロキサン(A-1)中の水酸基1モルに対し0.01モルとなる量)を用いた他は、実施例2を繰り返して黄色透明の目的物を得た。アクリロイル基導入率は99%であった。
上記比較例3及び4で使用した触媒(Zr(acac))は粉末であるため、操作が煩雑になる場合がある。例えば、圧送による供給ラインからの仕込みではなく、開閉式の導入部へ粉末を直接仕込まなければならず、オペレーションの手間がかかってしまうという問題などが挙げられる。
本発明の製造方法によれば、安価原料を使用し、かつ操作も簡便であるため、効率よく目的とするオルガノポリシロキサンを得ることが可能である。また、液状の触媒を利用することから、固体触媒の溶け残りによる外観不良を改善できる。得られた(メタ)アクリロイル変性オルガノポリシロキサンは放射線硬化型のコーティング剤や添加剤、樹脂などに利用できる。

Claims (7)

  1. (メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンの製造方法であって、
    (A)下記平均式(1)で表される水酸基含有オルガノポリシロキサンと
    (式中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、又は、末端に水酸基を有する、一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレンアルキル基(以下、まとめて水酸基含有基という)であり、Rのうち少なくとも1つは水酸基含有基であり、該水酸基含有オルガノポリシロキサンは前記水酸基含有基が結合するケイ素原子の数が全ケイ素原子の数に対して1~50%である数の水酸基含有基を有し、aは2以上の正数であり、bは0又は正数であり、cは0又は正数であり、dは0又は正数であり、及び2≦a+b+c+d≦1,000である)
    (B)下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が1~10となる量とを、
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~5の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基である)
    下記(C)成分及び下記(D)成分の存在下で反応させて前記(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンを得る工程を含むことを特徴とする、前記製造方法
    (C)下記一般式(3)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.001~0.1となる量
    Zr(OR (3)
    (式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~10の直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基であり、カルボニル基を含んでもよい)
    (D)下記一般式(4)または(5)で表され、20℃で液状である化合物 前記(A)成分の水酸基1モルに対するモル比が0.002~0.8となる量
    (式中、RおよびRは、互いに独立に、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)
    (式中、Rは、非置換又は置換の、炭素数1~6の一価炭化水素基である)。
  2. 前記(A)成分中の前記水酸基含有基が結合するケイ素原子の数が、全ケイ素原子の数に対して3~40%である、請求項1記載の製造方法。
  3. (C)成分が、前記Rとして炭素数1~6のアルキル基を有するジルコニウムアルコキシドである、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記工程において、さらに(E)重合禁止剤を前記(A)成分100質量部に対し0.01~1質量部配合する、請求項1又は2記載の製造方法。
  5. 前記工程において、前記(A)~(D)成分、及び任意的に(E)成分を反応容器内にて混合撹拌しながら該反応容器内の混合物が70~150℃になるように加熱し、副生するアルコールを反応容器外に排除しながら前記(A)成分と(B)成分とを反応させることを特徴とする、請求項1又は2記載の製造方法。
  6. 前記(メタ)アクリロイル基含有オルガノポリシロキサンが下記平均式(5)で表される、請求項1又は2記載の製造方法
    (式中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1~10の1価炭化水素基、アルコキシ基、前記水酸基含有基、又は、末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有する一価炭化水素基又は(ポリ)オキシアルキレンアルキル基(以下、まとめて(メタ)アクリロイルオキシ基含有基という)であり、少なくとも1のRは前記(メタ)アクリロイルオキシ基含有基であり、lは2以上の正数であり、mは0又は正数であり、nは0又は正数であり、oは0又は正数であり、2≦l+m+n+o≦1,000であり、水酸基含有基が結合するケイ素原子の個数が全ケイ素原子の合計個数に対して0~30%である)。
  7. 前記水酸基含有基が下記から選ばれる少なくとも1である、請求項1又は2記載の製造方法
    (式中、Rは、水素原子又はメチル基である。eは1~10の整数であり、f及びgは互いに独立に1~5の整数であり、上記式において、括弧内に示されるエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの結合順序は制限されるものでなく、ランダムに配列していても、ブロック構造を形成していてもよく、式中、破線はオルガノポリシロキサンのケイ素原子との結合手を示す)。
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