JP7724057B2 - パン用米粉組成物、米粉パン用生地、及びこれらを用いた米粉パンの製造方法 - Google Patents
パン用米粉組成物、米粉パン用生地、及びこれらを用いた米粉パンの製造方法Info
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[1]米粉及び焙煎米粉の全量に対し、前記焙煎米粉を1.5質量%以上含む、パン用米粉組成物。
[2]米粉及び焙煎米粉の全量に対し、前記焙煎米粉を20質量%以上含む、[1]に記載のパン用米粉組成物。
[3][1]又は[2]に記載のパン用米粉組成物を含む、米粉パン用生地。
[4][1]若しくは[2]に記載のパン用米粉組成物又は[3]に記載の米粉パン用生地を使用する、米粉パンの製造方法。
本発明のパン用米粉組成物は、焙煎米粉を含む。本発明において「焙煎米粉」とは、焙煎加熱工程を経て得られる米粉をいう。本発明において単に「米粉」とは、焙煎加熱工程を経ていない米粉をいう(普通米粉ともいう)。焙煎米粉は、米粒を焙煎加熱してから粉砕して得てもよく、米粒を粉砕して得られた米粉を焙煎加熱して得てもよい。焙煎米粉は、米粒を粉砕して得られた米粉を焙煎加熱して得られるものであることが好ましい。米粉又は米粒を焙煎するための手法及び装置は特に限定することなく使用することができる。例えば、熱風式焙煎機、ガス炎や炭火等の火力を用いる焙煎機、電熱焙煎機等の焙煎装置が挙げられる。これらの焙煎装置は、米粉又は米粒を均質に焙煎するための混合撹拌機能を備えることができ、そのような混合撹拌の方式として撹拌子式、ドラム回転式、気流撹拌式等が挙げられる。
焙煎米粉の水分含量は、8質量%以下であることが好ましく、1~5質量%であることがより好ましく、1.5~3質量%であることが更に好ましい。焙煎米粉のα化度は、5~50%であることが好ましく、20~40%であることがより好ましく、15~35%であることが更に好ましい。
なお、焙煎米粉の水分含量は、焙煎米粉を庫内温度120~150℃の温度で1~2時間乾燥させ、乾燥前と乾燥後の質量の差分を測定することで求めることができる。焙煎米粉のα化度は、公知の方法であればいずれの方法で測定することができ、そのような方法として例えば、ジアスターゼ法、グルコアミラーゼ法、グルコアミラーゼ第2法、β-アミラーゼ・プルラナーゼ法等が挙げられる。
上記焙煎米粉の含有量は、米粉及び焙煎米粉の全量に対し、2質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、15質量%以上であることが更に好ましく、20質量%以上であることがより更に好ましく、30質量%以上であることが特に好ましく、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましい。上記焙煎米粉の含有量が15質量%を超過し95質量%未満であれば、ボリュームがあり、内相の目開きが良く、しっとり感及びソフト感が良好な米粉パンを得ることができる。上記焙煎米粉の含有量は、米粉及び焙煎米粉の全量に対し、100質量%であってもよく、本発明のパン用米粉組成物は(焙煎していない)米粉を含まなくてもよい。
本発明の米粉パン用生地は、任意に副資材を含んでいてもよい上記パン用米粉組成物を水分と共に混捏することで得ることができる。米粉パン用生地を製造するための手法は、通常の米粉パン生地の製造における手法と同様であってもよい。
本発明の米粉パンの製造方法は、上記パン用米粉組成物又は上記米粉パン用生地を使用する以外は、常法の製パン方法を適用することができる。そのような方法としては、例えば、任意に副資材を含んでいてもよい上記パン用米粉組成物、水及び酵母を加えて混捏する混捏工程、前記混捏工程により得られた米粉パン用生地を発酵させる発酵工程、及び前記発酵工程により得られた発酵済み米粉パン用生地を任意に成形して加熱する加熱工程を含む方法等が挙げられる。
上記水は、一部又は全部が、牛乳や豆乳等の水以外の液体に置換されていてもよい。上記酵母としては、通常パン酵母として使用されるものを特に制限されず使用することができ、例えば、生酵母、ドライイースト及び天然酵母等が挙げられる。
混捏は、手捏ね又は市販の混捏機等により行うことができる。温度、速度、時間等は、常法に従って適宜設定することができる。混捏工程で得られた米粉パン生地を、例えば0~5℃の低温熟成温度条件下で寝かせた後に、発酵工程に供してもよい。
発酵は、室温又は恒温器内で、20~40℃、好ましくは30~38℃の温度で、20~40分間、好ましくは25~35分間行うことができる(一次発酵)。更に類似条件下で二次発酵及び熟成を行ってもよい。一次発酵は省略することができる。
任意に熟成を行った発酵済み米粉パン生地を、パンの種類に応じて適当な型を使用して成形し、加熱することで米粉パンを得る。加熱方法としては、オーブン等の加熱器を用いて焼成することが好ましいが、マイクロ波を用いた加熱、フライ、ボイル、あるいは蒸し等の方法であってもよい。
気流粉砕機によってうるち米(精米)を粉砕して得られた米粉150kgを奈良機械製作所株式会社製のパドルドライヤー(設定温度:150℃)に投入し、撹拌しながら15分間加熱して焙煎米粉を得た。パドルドライヤーの入り口付近、中間位置及び出口付近に設置した検温計の測定値は、それぞれ30℃、75℃及び150℃であった。
このようにして得られた焙煎米粉は、水分含量が2質量%であり、α化度は29%であった。なお、上記水分含量は、得られた焙煎米粉をガラス製容器に高さ5mm以下となるように満遍なく広げ、蓋をすることなく庫内温度135℃の乾熱乾燥機に投入して2時間静置し、乾燥前の質量から乾燥後の質量を差し引き、その差を乾燥前の質量で除することで求めた。上記α化度は、ジアスターゼ法によって測定した。
下記配合表に記載の粉原料、液体原料及び油脂原料をミキサー(関東混合機工業株式会社製、縦型ミキサー)に投入し、低速1分間、中速1分間、及び高速5分間混捏して米粉パン用生地を得た。捏ね上げ温度は25℃であった。得られた米粉パン用生地を食パン用の一斤型に500g投入し、相対湿度85%、38℃にて35分間発酵させた。得られた発酵済み米粉パン用生地を庫内温度180℃の固定窯で35分間焼成して米粉パンを得た。なお、下記配合表中、「普通米粉」はうるち米を気流粉砕して得られた焙煎していない米粉であり、「焙煎米粉」は上記普通米粉を焙煎して得られたものである。
下記表1~3に記載の普通米粉及び焙煎米粉の配合量(質量部)にした以外は、製造例2に従って米粉パンを製造し、各時点での試食評価を行った。粗熱を取った直後の結果を表1に、冷凍保存及び解凍後の結果を表2に、ビニール袋で密封して常温にて3日間保存した後の結果を表3に示す。
上記配合表に記載の製パン用原料の配合で、製造例2に従って製造した米粉パンと、焙煎米粉を含まない対照例の米粉パンとにおける、パンの製造時間を比較した。なお、ミキシング時間は、粉原料、液体原料及び油脂原料を一定の速度で混合し、生地が均質化されるまでの時間を測定したものであり、ホイロ時間は、生地の体積が元の体積の2倍に膨化するまでの時間を測定したものである。結果を下記表4に示す。参考までに、米粉を使用しない一般的な小麦粉パンの製造時間も併記する。
Claims (7)
- 米粉以外の穀物粉を含まない冷凍保存される発酵パンを製造するための、米粉と焙煎米粉からなるパン用米粉組成物であって、米粉及び焙煎米粉の全量に対し、前記焙煎米粉を10~90質量%含み、前記焙煎米粉は非玄米の焙煎米粉である、パン用米粉組成物。
- 米粉及び焙煎米粉の全量に対し、前記焙煎米粉を20~80質量%含む、請求項1に記載のパン用米粉組成物。
- 焙煎米粉の水分含量が、1.5~3質量%である、請求項1~2のいずれか1項に記載のパン用米粉組成物。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のパン用米粉組成物を含み、米粉以外の穀物粉を含まない、冷凍保存される米粉パンを製造するための、米粉パン用生地。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のパン用米粉組成物又は請求項4に記載の米粉パン用生地を使用する、冷凍保存される米粉パンの製造方法。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のパン用米粉組成物及び任意に含まれる副資材(ただし副資材は米粉以外の穀物粉を含まない)に、水及び酵母を加えて混捏する混捏工程、及び
前記混捏工程により得られた米粉パン用生地を発酵させる発酵工程、
を含む、冷凍保存される米粉パンを製造するための、発酵した米粉パン用生地の製造方法。 - 請求項6記載の方法により得られた発酵した米粉パン用生地を任意に成形して加熱する加熱工程を含む、冷凍保存される米粉パンの製造方法。
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