JP7724507B2 - ウインチ装置 - Google Patents

ウインチ装置

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Description

本発明は、ウインチ装置に関する。
従来、トラックのような運送用装置の荷台の床面上の荷物を、荷台の後端(後尾)からウインチ装置で牽引することによって荷下ろしするフォークリフトが知られている。なお、運送用装置とは、トラックのような運送用車両だけでなく、例えば船舶、コンテナ等、荷物が載置される荷台を有する装置であって、荷下ろし作業が実施され得る装置を含む。特許文献1では、フォークリフトの本来のフォークに、バックレスト(フレーム)付きの鞘フォークを装着して、鞘フォーク用のバックレストに取付けられたウインチで荷台上にある荷物を運転席から手間に引き出すようになっている。
特開2002-167191号公報
しかし、特許文献1の場合、ウインチを取付けるために、鞘フォークと鞘フォーク用のバックレストとが、フォークリフトの本来のフォークとバックレストとは別に必要になる。このため、取付け取り外し作業が複雑になるという問題がある。
また、特許文献1にあって、牽引装置の駆動手段は、ウインチのドラムに隣接して一体化した構成が開示されているのみであり(特許文献1の段落0015及び図3参照)、この構成によれば、作業者が手動式ウインチのハンドルを操作するスペーズがなく、安価な手動式ウインチが利用できないという問題がある。
更に、特許文献1の構成には、1個の牽引装置を用いる構成が開示されているのみであり(特許文献1の図3参照)、この構成では、全ての牽引力が1本の牽引索に集中し、牽引可能な荷物の重量が1本の牽引索の強度で定まるため、強度の大きい牽引索を必要とするという問題がある。また、荷台上での荷物配置が横一列に揃っていない複数の荷物を同時にバランスよく牽引することはできないという不便さがある。
本発明は、簡易な構造で、手動荷台から荷物を容易に引き出すことができる、フォークリフトに取り付けて用いるウインチ装置を提供することを目的とする。
本発明のウインチ装置は、フォークリフトのマストに沿ってフォークと共に上下動するバックレストに取付けられ、前記バックレストの幅方向の一端部より外側に位置するように配置された手動又は電動の駆動部と、前記バックレストに取り付けられ、前記駆動部から回転力が伝達され、牽引部材を巻取り、前記牽引部材に連結された荷物を牽引するスプールと、を備える。
本発明によれば、簡易な構造で、手動でも電動でも荷台から荷物を容易に引き出すことができる、フォークリフトに取り付けて用いるウインチ装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るウインチ装置の構成を説明する斜視図である。 本実施形態に係るウインチ装置の構成を説明する平面図である。 本実施形態に係るウインチ装置の構成を説明する正面図である。 本実施形態に係るウインチ装置のスプールの他の例に係るスプール及び牽引部材の固定方法を説明する断面図である。 本実施形態に係るウインチ装置で用いられる軸受をバックレストに取付けるための他の形態を説明する平面図である。 本実施形態に係るウインチ装置で用いられる軸受をバックレストに取付けるための他の形態を説明する側面図である。 本実施形態に係るウインチ装置を用いた荷下ろし方法を説明する側面図である(その1)。 本実施形態に係るウインチ装置を用いた荷下ろし方法を説明する側面図である(その2)。 本実施形態に係るウインチ装置を用いた荷下ろし方法を説明する側面図である(その3)。 変形例に係るウインチ装置の構成を説明する平面図である。 変形例に係るウインチ装置の構成を説明する正面図である。 変形例に係るウインチ装置のウインチを支持する取付具を説明する断面図である。
以下、本発明の一態様について、図1~図12を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。また、明細書中に特段の断りが無い限り、各要素は一つに限定されず、複数存在してもよい。また、図面中では、実質的に同一の要素には同一の符号を付し、明細書における重複説明を省略する。
<ウインチ装置の構造>
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るウインチ装置10は、手動ハンドル式駆動部20と、回転軸12と、ハウジング14と、スプール28(スプールはドラムともいう)と、減速機18と、牽引部材22と、伝達シャフト26と、を構成部材として有する。なお、本発明では、これに限らず、所要の牽引力が比較的小さい用途に対しては、減速機を省略した構成であってもよい。手動ハンドル式駆動部20は、牽引動力の発生源である。回転軸12は、牽引動力の入力部である。
本実施形態において、ウインチ11は、部材の保護及び取付用筐体としてのハウジング14と、歯車の組合せで回転軸12の回転速度を減速し、回転トルクを増幅して出力する装置としての減速機18と、減速機18の出力軸に軸継手(不図示)で連結して回転トルクをスプール28に伝達する伝達シャフト26と、牽引部材22を巻き取る装置としてのスプール28と、を構成部材として含む。ウインチ11は、スプール28の巻胴部28Aに牽引部材22の一端を固定して巻き取る。
本実施形態では、ウインチ装置10を取付けたフォークリフト90は、運送用装置40において荷物32の出し入れが行われる側の荷台42の端部の近傍にウインチ装置10が荷物32に対向するように配置される。ウインチ装置10の牽引部材22は、スプール28の巻胴部28Aに固定されていない方の端部がスプール28から引き出され、運送用装置40の荷台上面42A上に積まれたパレット30に連結されることによって、荷下ろし作業において荷物32を牽引する。なお、本発明に係るウインチ装置の用途は、これに限らず、例えば、フォークリフトに取付けたウインチ装置を、工場内や倉庫内の床面に置かれた荷物の引き回し等にも用いることができる。
(パレット)
本実施形態において用いられたパレット30は、フォーク差込口を有するフォークリフト用パレットである。パレット30の寸法は、JIS標準の1100mm×1100mm×144mmであるが、本発明に係るウインチ装置を用いるパレットの構造や寸法は、これに限らず、運送用装置に搭載でき、荷台上で横引きできる限り、任意であり、例えば、シートパレットでもよく、また、荷物がロープ掛け梱包等で牽引部材を連結できる手掛かりを有している場合には、パレット等に搭載されていないばら積みの荷物であってもよい。
また、本実施形態に係る運送用装置40の荷台42の幅方向(図2中の上下方向)に沿った横幅は、JIS標準寸法のパレット30が横に2列余裕をもって並べられる程度であるが、本発明に係るウインチ装置を用いて荷下ろしする運送用装置の横幅は、これに限らず、当該運送用装置が荷台及び荷物の出し入れが行われる荷台端部の端面を有する限り、当該運送用装置の仕様に委ねられる。
(ウインチ装置の全体の概要)
本実施形態では、ウインチ装置10の全体的な大きさ及び各構成部材の大きさは、図1にそのサイズのイメージが示されている。なお、本発明に係るウインチ装置の全体的大きさ及び各構成部材の大きさは、これに限らず、フォークリフトに取付けることができる限り、適宜設定できるが、フォークリフトの運転者の視界を過度に遮らないよう、また、フォークリフトの車体より過度にはみ出して走行時の安全を損なわないよう、出来るだけ小さくすることが好ましい。
また、本発明においては、ウインチ装置の各部を構成する部材の素材は、荷物を牽引する際に加わる外力に耐えられる強度を有する限り、例えば金属、樹脂等、適宜選定してよい。また、ウインチ装置を構成する各部材は、それぞれの材質の組合せに応じて、例えばネジ止め、溶接等の任意の固定手段によって固定することができる。
(バックレスト)
本実施形態に係るバックレスト94は、フォークリフト90のマスト92に取付けられフォーク98と共にマストに沿って上下動する、フォークリフト90の構成部材である。バックレスト94は、フォーク98に載置された荷物32がマスト92に直接衝突して破損することやマスト92の後側に落下することを抑制するために設けられた部材であるが、バックレスト94の下部には、上レール96Aと下レール96Bとが設けられている。
本実施形態にあっては、上レール96Aと下レール96Bとは、バックレスト94を構成する部材とされ、その他のバックレストの上下動に伴って一緒に上下動する部材は全てバックレスト94を構成する部材とされている。本発明におけるバックレストは、フォークと共に昇降する部分全体を指す。なお、本実施形態では、レールの個数が2つである場合が例示されたが、本発明では、これに限らず、レールの個数は、1つ以上、任意である。
図3に示すように、本実施形態に係る上レール96Aと下レール96Bは、バックレスト94の前方に少し突出し、バックレスト94の横幅一杯に平行に延びて設けられている。また、バックレスト94の上部には、一本の上部横桟94Aが、バックレスト84の枠体と同一平面内で、バックレスト94の横幅一杯に上レール96Aと平行に、上レール96Aより上の位置に設けられている。なお、図3中では、ウインチ装置10、バックレスト94、フォーク98以外の部材の図示は、見易さのため省略されている。
上レール96Aと下レール96Bは、L字型のフォーク98の立上部で係合することによって、フォーク98の係合位置を横方向に移動してフォークの間隔や位置を調整するための構成部材である。本実施形態では、図3中の上レール96Aの上端に、フォーク立上部98Aの上端部に設けた逆U字形状を有する凹部が嵌合することにより、フォーク立上部98Aと上レール96Aが係合している。
(駆動部)
本実施形態に係る手動ハンドル式駆動部20は、図1及び図2に示すように、フォークリフト90のバックレスト94に直接取付けられているハウジング14の外側面に取付けられ、バックレスト94の幅方向の左右いずれか端部より外側に位置するように配置される。なお、本発明においては、駆動部の取付位置は、これに限らず、例えば、バックレストの枠体に前方に突出するハウジング取付板を取付け、その外側面にハウジングを取付け、そのハウジングの外側面に駆動部を取付けてもよい。
また、本実施形態の手動ハンドル式駆動部20は、手動ハンドル式である。手動ハンドル式駆動部20の手動ハンドルは、ハウジング14の外側面に設けられ、ハウジング14内部に収納されている減速機18の入力ギアのギア軸に連結されている回転軸12の他端に取付けられており、垂直面内で回転軸12を中心とした周回運動をすることによって回転軸12を駆動して回転トルクを付与することが可能である。
本実施形態では、手動ハンドル式駆動部20は、フォークリフト90のバックレスト94において幅方向(図2中の上下方向)における一端側(図2中の下側)の端部の外面上であって、フォーク98の外側に配置される。なお、本発明では、駆動部は、バックレストにおいて幅方向における他端側(図2中の上側)でフォークの外側に配置されてもよい。なお、本発明では、駆動部が配置されるバックレストの外面の位置としては、幅方向におけるフォークの外側に限定されず、フォークの内側であってもよい。
本実施形態に係る手動ハンドル式駆動部20は、図3中で、水平方向に延びている略円筒上の握り部と垂直方向に立っている角柱状のアーム部より構成されている。また、手動ハンドル式駆動部20のアーム部は、回転軸12の外側端部(図3中の右端部)に設けられた径方向貫通孔に挿通して、任意の位置で固定できる構成とされている。
このため、手動ハンドル式駆動部20のアーム部の握り部から回転軸12までの長さは、牽引する荷物の荷重に応じて適切な回転トルクを回転軸12に付与できるよう、適宜調節することができる。なお、本発明では、ハウジング14及び手動ハンドル式駆動部20の形状及び寸法は、これに限定されず、適宜設定できる。
また、本実施形態では、手動ハンドル式駆動部20の手動ハンドルを回転軸12の周りを周回するように操作することによって回転軸12の回転運動を駆動するが、本発明にあっては、これに限定されない。例えば、回転軸と手動ハンドルの連結部分にラチェット機構を備えることにより、手動ハンドルを部分的に回転させることを反復することによって回転軸の回転運動を同じ方向に断続的に駆動してもよい。
また、本実施形態に係る回転軸12と手動ハンドル式駆動部20のアーム部との係合方法は、回転軸12の外端部(図3中の右端部)に径方向のアーム挿通用貫通孔を設けると共に、回転軸12の外端頂部(図3中の右側先端)にアーム挿通用貫通孔まで達する軸方向の係止ピン挿入用貫通孔を設ける。更に、手動ハンドル式駆動部20のアーム部の外側面(手動ハンドル式駆動部20の握り部を図3に示すように外方向に水平に延ばした状態でアーム部角柱の外側に面している面)に間隔を開けて複数個の係合穴を設けておく。
そして、手動ハンドル式駆動部20の握り部から回転軸12までの長さが牽引する荷物の荷重に応じて適切になるよう位置までアーム部を回転軸12のアーム挿通用貫通孔に挿入し、続けて係止ピンを係止ピン挿入用貫通孔に挿入してアーム部分の係止穴に落とし込むことにより手動ハンドル式駆動部20を回転軸12に着脱自在に固定する。
なお、本発明にあっては、回転軸と駆動部のアーム部との係合方法は、これに限らず、例えば、回転軸の頭部をナット頭部の形状と同様の六角柱の形状とし、手動ハンドルのアーム部の先端部に回転軸の頭部の六角柱に嵌合するソケットレンチと同様の構造を設け、ソケット部分を回転軸の頭部の六角柱部分に嵌合することにより手動ハンドル式駆動部を回転軸に着脱自在に固定してもよい。
また、本実施形態においては、人力による手動ハンドル式駆動部20の操作により回転軸12に入力回転としてトルクが付与されることでウインチ装置10が駆動されるが、本発明では、これに限定されない。例えば、適切な回転制御装置を備えた電動モータ、電動レンチ等、回転軸12にトルクを付与できる動力発生装置・器具を用いてウインチ装置10が駆動されてもよい。すなわち、本実施形態の手動ハンドル式駆動部20は、手動であるが、本発明の駆動部は、手動又は電動のいずれであってもよい。
(回転軸)
本実施形態では、ウインチ11の構成部材である回転軸12は、円筒状部材である。なお、本発明では、回転軸の形状は、これに限らず、両端部に接続される構成部材に駆動力を伝達できる限り、例えば、円柱状、角柱状、クランクシャフト状その他任意の形状でよい。回転軸12の外端部(図3中の右端部)には、作業者が把持して回転運動操作をする手動ハンドル式駆動部20が取付けられる。
手動ハンドル式駆動部20によって回転軸12に回転動力が直接付与されることによって、回転軸12の内側(図3中の左側)に連結された減速機18の入力部に回転トルクが伝達される。このように、本実施形態のウインチ11においては手動ハンドル式駆動部20、回転軸12、減速機18、伝達シャフト26、スプール28が、この順に連結されており、手動ハンドル式駆動部20からそれぞれの構成部材に順次回転力が伝達される。ウインチ11のスプール28は、牽引部材22を巻取り、牽引部材22に連結された運送用装置40の荷台上面42Aに置かれた荷物32を牽引して移動させる。
(ハウジング)
本実施形態に係るハウジング14は、回転軸12を貫通部の壁面に設けた軸受24により回転自在に支持する。ハウジング14の内部空間には、減速機18が設置され、減速機18の入力ギアのギア軸とハウジング14の壁面を貫通した回転軸12とが連結されている。本実施形態では、ハウジング14は、直方体状の筐体である。
本実施形態では、ハウジング14の外形は、全周が板状部材で囲われた略密封状態の筐体とされているが、本発明にあっては、これに限らず、減速機、回転軸等の固定又は支持が適切にでき、減速機のギアや回転軸等の可動部に作業者が触れないようになっており、かつ、ギアに外部からの異物が挟まって損傷しないようになっている限り、例えば、全周を囲う板状部材を有さず、1枚の板状又は複数の板状部材で構成された棚状であってもよい。
また、本実施形態では、ハウジング14の素材は、樹脂であるが、本発明では、ハウジングの素材は、これに限らず、所要の堅牢性を有する限り、金属、木材等、任意でよい。なお、ハウジングの素材が樹脂である場合には、素材が金属である場合に比べ、軽量化され、フォークリフトへの脱着作業が容易となる。
(減速機)
本実施形態に係る減速機18は、歯数の少ない平歯車の入力ギアと歯数の多い平歯車の出力ギアを組み合わせた構成とされており、ハウジング14の内部に収納され設置された状態で、バックレスト94において幅方向(図2中の上下方向)における一端側(図2中の下側)の端部の外面(すなわち、外側面)において手動ハンドル式駆動部20に隣接する位置に配置される。減速機18の入力ギアには、ハウジング14の筐体外側面に取付けられた手動ハンドル式駆動部20により回転軸12を介して、手動ハンドル式駆動部20で発生する回転動力が入力される。
なお、本発明では、減速機の構成は、これに限らず、例えば、内歯車を利用した不思議遊星歯車機構を採用できる。不思議遊星歯車機構を利用することによって、手動ハンドル式駆動部20を介した人力による比較的小さい入力回転トルクであっても、比較的大きな出力回転トルクを得ることができると共に、減速機の入力軸と出力軸が一直線上に配置されるために、減速機を小型化でき、ウインチ装置のコンパクト化、軽量化に役立つ。
なお、本実施形態では、減速機18が用いられているが、本発明では、減速機は、牽引する荷物が比較的軽い用途にのみ用いられる場合或いは駆動部によって回転軸に付与される回転トルクが十分に大きい場合には、必須ではない。
また、本実施形態では、回転軸12と減速機18の入力軸とが一直線上に配置されているが、本発明では、これに限らず、例えば、回転軸を減速機の入力軸に傘歯車を介して連結することにより、回転軸を減速機の入力軸に対して、例えば斜め45度等、適宜傾斜した角度で取付けることもでき、これにより減速機に対する駆動部の取付角度の自由度、即ち駆動部のハンドルを操作する作業者の立ち位置の選択肢が拡がる。
(伝達シャフト及び軸受)
本実施形態に係る伝達シャフト26は、減速機18の出力軸に連結される。図3に示すように、伝達シャフト26は、バックレスト94の幅方向(図3中の左右方向)に沿って延在する。伝達シャフト26は、バックレスト94の上部横桟94Aの前面に設けられた軸受24によって回転自在に支持される。
また、伝達シャフト26の一端は、減速機18の出力ギア(不図示)のギア軸に連結されており、他端はスプールの回転軸に連結されている。本実施形態では、軸受24の個数が3個である場合が例示されているが、本発明では、これに限定されず、軸受の個数は、伝達シャフトの回転に伴うシャフトの横振れ震動を許容範囲内に抑制し、かつ、牽引部材からの反力によるシャフトの撓みを許容範囲に抑制できる限り、1個以上、任意である。伝達シャフト26は、手動ハンドル式駆動部20で発生する回転動力をスプール28に伝達する。
(スプール)
図3に示すように、本実施形態では、スプール28は、伝達シャフト26に間隔を開けて2個取付けられ、伝達シャフト26を介して減速機18の出力ギア(不図示)のギア軸に連結され、回転力が付与される。スプール28は、伝達シャフト26を介してバックレスト94に取付けられる。スプール28は、伝達シャフト26に固定され、伝達シャフト26の回転に連動して、牽引部材22を巻き取る。スプール28は、牽引部材22に連結された荷物を牽引する。
なお、本発明では、スプールと伝達シャフトとの係合方法は、これに限らず、例えば、スプールと伝達シャフトの間にラチェット機構(不図示)を介在させ、スプールに巻き取られている牽引部材をパレットに係合するためにスプールから引出すときには、スプールは牽引部材に引っ張られて回転するが、その回転は伝達シャフトには伝わらず、従って、駆動部のハンドルが一緒に回らない構成とされてもよい。
また、本実施形態では、伝達シャフト26に取付けられるスプール28は2個とされているが、本発明では、これに限らず、用途に応じて、1個以上、任意でよい。伝達シャフトに取付けるスプールの個数を増やし、それに合わせて牽引部材の本数を増やした場合には、荷物牽引時に伝達シャフトに作用する牽引力の反力が夫々のスプールの位置に分散され、伝達シャフトへの局部的力の集中が緩和されるため、伝達シャフトに要求される強度が軽減されると共に、伝達シャフトの軸受の個数も節減できる。
(牽引部材)
本実施形態では、牽引部材22は、スプール28の略円筒状の巻胴部(不図示)に一端(図2中の右端)が取付けられて固定され、他端(図2中の左端)に設けられた係合部(不図示)と荷物32側の被係合部(不図示)とを係合させることにより荷物32に連結される。本実施形態における牽引部材22としては、図2においてスプール28に巻掛けられた状態で示されているように、ベルトが用いられる。
しかし、本発明では、これに限らず、例えば、ワイヤ、ロープ、鋼索、チェーン等、スプールに巻掛けることができるよう細長く屈曲自在で、所要の引張強度を有しておれば、任意の形状、材質の牽引部材を用いてよい。本実施形態でが、牽引部材の本数は、2本とされているが、本発明では、これに限らず、牽引部材の本数は、伝達シャフトに取付けられたスプールの個数に応じ、1つ以上、任意である。
(スプールと牽引部材との係合方法の他の例)
なお、本実施形態では、スプール28と牽引部材22との係合方法として、前述した方法とは異なる他の形態も実施しており、すなわち、図4に示すように、牽引部材22の一端をスプール28の巻胴部28Aに固定する方法として、円筒状の巻胴部28Aの周囲の一部分を軸方向に沿って削って平面状にし、その平面部分である平面部28A1にビス孔を3箇所設けると共に、牽引部材22のベルトの一端を折り返して二重にし、二重部分22Aを形成する。また、樹脂製の糸を用いて縫合部23で縫合することによって、二重部分22Aの一体性を高める。
そして、その二重部分22Aにおいて、巻胴部16Aの平面部28A1に設けたビス孔に対向する位置(部分)を、熱した金属を押し当てて溶融することによってビス孔を設け、ベルトの二重部分22Aに設けたビス孔を平面部28A1のビス孔に重ね、固定具としてのビス17によって平面部16A1にベルトの二重部分22Aをビス止めすることにより固定するという方法が用いられている。
この方法によれば、例えばベルト端部を巻胴部16Aの丸い表面に粘着材で張り付けるような固定方法に比べ、夏期時の高温で粘着材が溶けて固定部が外れることもなく、強固に固定され、重量物を牽引する際にベルトに強い力が働いても、ベルトが巻胴部16Aから外れる恐れが少ない。
また、本実施形態の上述の他の例では、牽引部材22のベルトが巻胴部16Aに多重に巻掛けられても、巻胴部16Aの周囲の一部分が平面部16A1によって減肉されているため、その部分に配置されている二重部分22Aの厚みの影響で他の部分より突出することが抑制され、ベルトを巻掛け中のウインチ装置10の動作が安定する。なお、本発明では、ベルトの二重部分、縫合部、巻胴部の平面部は、必須ではなく、また、これらの一部のみが採用されてもよい。
また、図4に示すように、ビス17の頭頂部には、軸方向に直交する面を有する平面部17Aが形成されている。また、頭頂部の平面部17Aより下の部分は、半球(ドーム)状とされているが、本発明では、これに限らず、例えば円錐台形状であってもよい。このため、頭部の平面部17Aとその下の部分との境界には、角部17Bが形成される。また、ベルトの巻掛けの際、角部17Bがベルトに食い込むことによって、巻掛けられたベルトが緩み難くなる。なお、本発明では、角部は、必須ではない。
本発明では、牽引部材とパレットとの連結は、例えば、パレットの脚部に牽引部材が直接結わえられてもよいし、或いは、フック等の牽引補助具を介して行われてもよい。また、牽引部材とパレットとの連結位置は、設けられたスプールの個数に応じて、例えば、パレットの幅方向の中央の1つの脚部でもよいし、幅方向の左右の2つの脚部の両方でもよいし、或いは、パレット30の壁面や上面等の任意の部分であってもよく、パレットにおける連結位置は任意である。また、荷物がシートパレットに載せられている場合には、牽引部材とシートパレットの連結は、例えば、シートパレット端部を挟持する牽引補助具を介して行われてもよい。
(軸受をバックレストに取付ける方法)
本実施形態では、軸受24は、バックレスト94の上部横桟94Aの前面に直接取付けられているが、本発明では、軸受の取り付け位置及び取付方法は、これに限らず、例えば、図5及び図6に示すように、下レール96Bに取付具50を取付け、取付けられた取付具50の支持部52の取付面に軸受24が取り付けられてもよい。
具体的には、取付具50は、板状の支持部52と、支持部52の端部から下方に延びる第一突出部54と、第一突出部54と間を空けて支持部52の中央寄りから下方に延びる第二突出部56とを有する。
図5に示す例では、取付具50の支持部52の幅方向(図5中の左右方向)の一端(図5中の右側)には、板状の連結板58が設けられている。図示を省略するが、連結板58は、例えば図5中の連結板58の下端の位置で、支持部52の右端面と接触した状態で、ネジ止めによって、支持部52に固定できる。図5中の連結板58の右側面には、ボルト締めや溶接等によって減速機18及び手動ハンドル式駆動部20が取り付けられている。
図5に示される取付具50は、バックレスト94を構成する部材と同じ働きを有する。すなわち、取付具50の支持部52の取付面は、バックレスト94の上部横桟94A、上レール86A又は下レール96Bの前側面に相当する。また、図5中で取付具50の支持部52に固定された連結板58の右側面に取り付けられた手動ハンドル式駆動部20は、バックレスト94の外側面に配置される駆動部に相当する。上部横桟94A、上レール96A、下レール96Bは、本発明の被取付部材に相当する。
また、図5において、取付具50の板状の支持部52の上面には、ボルト締めや溶接等によって軸受24が取り付け可能である。なお、図示を省略するが、図6中の支持部52の右側の端面に、上下方向に沿って鉛直に延びる板状の取付部が設けられると共に、取付部の前面にボルト締めや溶接等によって軸受24が取り付けられてもよい。
また、図5において、取付具50の支持部52におけるフォーク98の鉛直部分に近い側(図6中においては左側)には、フォーク98の鉛直部分が貫通する隙間が形成される。すなわち、軸受24は、支持部52の上面上で、フォーク98の鉛直部分よりも隙間の分、先端側(図6中の右側)に離れた位置に支持される。このため、フォーク98の鉛直部分が上レール96Aに沿って左右に移動しても支持部52とは干渉しない。すなわち、軸受24がフォーク98の鉛直部分よりも先端側の支持部52の上面上で支持されつつ、フォーク98の鉛直部分は、隙間の内側を幅方向に沿ってスライド可能である。
また、図6に示すように、取付具50の第二突出部56には、板面に垂直に貫通するボルト孔56Aが形成されている。ボルト孔56Aには雌ネジ部が形成されると共に、押えボルト60の軸部の雄ネジ部が差し込まれてネジ結合する。
図6に示すように、押えボルト60がボルト孔56Aにねじ込まれると、押えボルト60の頭部とは反対側の先端側(図6中の左側)が下レール96Bの上部の前面を押圧し、第一突出部54に押し付けることによって、取付具50は、下レール96Bに固定される。なお、本発明では、取付具の取付位置は、これに限らず、例えば、バックレストの上部横桟94A又は上レールに固定されてもよい。
なお、図6中の取付具50の形態は一例に過ぎず、本発明では、例えば、一つの締付部から取付アーム部を分岐させて複数の取付面を有してもよく、逆に取付強度を要する場合には一つの取付面に対して複数の締付部を有してもよく、また、一つの取付面に一つの部材を取付けても複数の部材を取付けてもよい。
本発明では、軸受の取り付け高さは、図3中の軸受24のように上レール96Aの上側であるバックレスト94の上部横桟94Aの高さであってもよいし、上レール96Aの高さであってもよいし、下レール96Bの高さであってもよい。すなわち、軸受の取り付け高さは適宜調整できる。また、取付具の支持部は、途中部分を上馮又は下方に屈曲させ、再度水平に九曲させることで取付面の高さを変化させた形状にすることもでき、又は、取付面が側方を向くように途中部分を捻った形状にすることもできる。
ここで、図1中の本実施形態に係るウインチ装置10のように取付具を利用していない例では、幅方向におけるウインチ11の配置位置と、ウインチ11のバックレスト94への取付位置とが、同じ一端側である点で一致していた。しかし、図5中の取付具を用いる例の場合のように、本発明では、幅方向におけるウインチ11の配置位置と、ウインチ11のバックレスト94への取付位置とは、必ずしも一致しなくてもよい。
このように、本発明のウインチ装置の牽引高さを、例えば牽引対象である荷物の寸法や荷物が載置されている位置の高さに応じて、変更でき、また、適切な形状の取付具を用意することにより、フォークリフトの本来の部材にビス孔等の加工を施すことなく、本発明のウインチを構成する全ての部材を、取付具を利用して、脱着自在にフォークリフトに取付けることも可能である。
図5及び図6中に例示される取付方法の場合、手動ハンドル式駆動部20、減速機18及びスプール28の全てが、押えボルト60の締付力を利用して被取付部材の下レール96Bを挟持することにより、被取付部材に取付可能な取付具50を介して、バックレスト94に取付けられる。このため、本実施形態のウインチ装置10を脱着する際、フォークリフト90の本来の構成部材に加工を加える必要がない。
結果、フォークリフトの製造修理の専門家で無くとも(例えばフォークリフトのユーザーであっても)、本実施形態のウインチ装置を手軽に脱着できる。また、ウインチ機能が不要になれば、ウインチ装置を取り外して、無傷のフォークリフト(すなわち、ウインチ装置を有さない本来の基本的な形態を有するフォークリフト)に戻してフォークリフトを使用出来る。これは、例えば、フォークリフトにウインチ装置を装着する際、フォークリフトの基本的な形態自体を予め改造しなければならないという負担を削減できる点で有利である。
(荷下ろし方法)
次に、図7~図9を参照しつつ、本実施形態に係るウインチ装置10を用いた荷下ろし方法を説明する。
なお、本実施形態では、運送用装置40の荷台42に幅方向に沿って2列に荷物32を載せたパレット30が積まれている場合が例示的に説明されるが、本発明では、これに限定されない。荷物は、例えば、1列であってもよいし、或いは、荷姿に応じて3列以上であってもよい。
また、本発明では、荷物は、木製や樹脂製の台型のパレット装置に載置されることは必須ではなく、例えば、シートパレットのような他のパレット装置に載置されてもよい。又は、荷物は、牽引部材と連結が可能な荷姿であれば、パレット装置に載置されることなく、運送用装置の床面に直接載置された状態で牽引部材を連結し、荷下ろしされてもよい。
図7に示すように、まず、フォークリフト90の操作者80は、運送用装置40の後端の幅方向の任意の位置に、ウインチ装置10を取り付けたフォークリフト90を配置する。次に、操作者80は、牽引方向においてパレット30の列とフォークリフト90とが直線上で重なる位置になるようにフォークリフト90の位置を調整する。そして、操作者80は、フォークリフト90のバックレスト94を上下動させ、スプール28の高さとパレット30の高さとを揃える。
次に、操作者80は、フォークリフト90から降り、ウインチ装置10の牽引部材22の先端部を引っ張ってスプール28から繰り出し、荷台42上の一番手前のパレット30の手前部分に届いたら、牽引部材22の先端部をパレット30の手前側の支柱に係合する。なお、本発明では、操作者80がフォークリフト90から降りることなく、操作者80とは別の作業者が、ウインチ装置10を操作してもよい。すなわち、フォークリフト90の操作者80と荷下ろし作業の作業者とが共同で作業してもよい。
次に、図8に示すように、操作者80は、ウインチ装置10の手動ハンドル式駆動部20を作動させてパレット30を牽引し、荷台42上でフォークリフト90のフォークを差し込み可能な位置まで、パレット30を引き出す。次に、操作者80は、牽引部材22とパレット30の係合を解除し、牽引部材22をパレット30から取り外す。そして、操作者80は、牽引部材22を巻き戻して先端部をスプール28に収納する。
次に、図9に示すように、操作者80は、フォークリフト90に乗り、バックレスト94を上下動させ、フォーク98の高さをパレット30に差し込み可能な高さに調整する。そして、操作者80は、引き出されたパレット30をフォークリフト90で運送用装置40の荷台42から下ろして、所定の位置まで運搬する。
以下、図7~図9を用いて説明した上記の一連の手順を繰り返すことで、荷台42に積載されているパレット30を順次荷下ろししていく。なお、本発明では、荷下ろしの列の順番は任意であり、一列の荷下ろしを全て終えてから他の列の荷下ろしを始めてもよく、又は、複数の列からランダムに荷下ろしを行ってもよい。このような方法で、本実施形態に係る荷下ろし方法を構成できる。本実施形態に係る荷下ろし方法によれば、運送用装置40の荷台42から荷物を容易に引き出すことができる。
また、本実施形態に係る荷下ろし方法では、フォークリフト90の操作者80による一人での荷下ろし作業が可能である。すなわち、荷下ろし作業の省力化を図ることができる。このため、操作者80とは別の作業者の確保が難しい場合であっても、或いは、荷下ろし作業に係る作業人員の数が抑制される場合であっても、荷下ろし作業を円滑に実施し易い。
(作用効果)
本実施形態では、ウインチ11の構成部材の一つである手動ハンドル式駆動部20が、フォークリフト90が本来備えているバックレスト94に取付けられ、バックレスト94の幅方向の一端部より外側に位置するよう配置される。このように、例えば特開2002-167191号公報に示されている鞘フォークと鞘フォーク用のバックレストとのような、フォークリフト90が本来備えているフォーク98とバックレスト94とは別の部材の付加を必要とすることなく、ウインチ11の構成部材をフォークリフト90に取付けることができる。
結果、簡易な構造で、荷台42から荷物32を容易に引き出すことができるウインチ装置10を提供できる。すなわち、簡易な構造であるためにフォークリフト90に取付け易く、荷台42から複数の荷物32を効率よく引き出すこともでき、また、操作者80(作業者)が手動ハンドルでも容易に操作ができるウインチ装置10を提供できる。
また、本実施形態のように、ウインチ11における回転動力の発生手段として手動ハンドル式駆動部20が用いられる場合、ウインチ11の他の構成部材に連結可能な手動ハンドルの構成、及び、フォークリフト90における手動ハンドルの配置位置が、安全性を考慮して検討される必要がある。この点、従来技術においては例えば特開2002-167191号公報のように、全ての構成部材が一体化されたウインチが一対のフォークの内側に配置されることは開示されているが、ウインチの離隔した構成部材に連結可能な手動ハンドルの構成、及び、フォークリフトにおける手動ハンドルの配置位置は、何ら開示されていない。
しかし、本実施形態では、手動ハンドル式駆動部20は、フォークリフト90のバックレスト94において幅方向の一端部より外側で、かつ、フォーク98の外側に配置される。このため、作業者がフォーク98の外側に位置して手動ハンドルを回転操作できるので、例えば作業者がフォーク98の内側に位置して、或いは、フォーク98の内側まで手を伸ばして手動ハンドルを回転させる場合に比べて、ウインチ装置10の安全性及び操作性を向上できる。
また、本実施形態では、ウインチ11の構成部材であり、比較的嵩の大きい減速機18を収納したハウジング14も、手動ハンドル式駆動部20と同様に、バックレスト94の幅方向の端部の外面に設けられている。このため、ウインチ11の構成部材が、フォーク98に差し込まれたパレットやパレット上の荷物32に干渉し難い構造となっている。
<その他の実施形態>
本発明は上記に開示した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。本発明から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになると考えられるべきである。
(変形例)
次に、変形例に係るウインチ装置10Aを、図10~図12を参照しつつ説明する。変形例に係るウインチ11は、本実施形態と略同様に、手動ハンドル式駆動部20と、回転軸12と、連結シャフト27と、ハウジング14と、減速機18と、スプール28と、を備えている。
しかし、変形例では、減速機18の配置位置が、本実施形態のようにバックレスト94の幅方向の端部ではなく、バックレスト94の幅方向の中央部である点、それに伴って減速機18とスプール28とが近接したことにより伝達シャフト26が不要となり、代わりに回転軸12と減速機18とを連結する連結シャフト27が加えられた点、及びハウジング14には減速機18と共にスプール28が収納された点が主に異なる。以下、本実施形態と異なる構成について主に説明すると共に、本実施形態と同様の構成については重複説明を省略する。
図10に示すように、変形例に係る減速機18は、手動ハンドル式駆動部20とは隣接せずに離隔した状態で、バックレスト94の幅方向(図10中の上下方向)における中央部に設けられ、回転軸12及び連結シャフト27を介して、手動ハンドル式駆動部20で発生した回転力が入力される。
回転軸12には、手動ハンドル式駆動部20により、手動ハンドル式駆動部20で発生する回転動力が直接付与される。連結シャフト27は、回転動力が付与された回転軸12とハウジング14の内側の減速機18の入力軸とを連結して回転力を伝える。
具体的には、図11及び図12に示すように、変形例に係るハウジング14は、取付具50の上部の支持部52の上面に載置される。なお、図11中では、ウインチ装置10A、バックレスト94、フォーク98以外の部材の図示は、見易さのため省略されている。図12に示すように、変形例に係る取付具50は、板状の支持部52と、支持部52の端部から図12中の下方に延びる第一突出部54と、第一突出部54と間を空けて支持部52の中央寄りから下方に延びる第二突出部56とを有する。
また、図12に示すように、取付具50の第二突出部56には、板面に垂直に貫通するボルト孔56Aが形成されている。ボルト孔56Aには雌ネジ部が形成されると共に、押えボルト60の軸部の雄ネジ部が差し込まれてネジ結合する。図12に示すように、押えボルト60がボルト孔56Aにねじ込まれると、押えボルト60の頭部と反対側の先端側(図12中の左側)が上レール96Aの上部の前面を押圧し、第一突出部54に押し付けることによって、取付具50は、上レール96Aに固定される。なお、本発明では、取付具の取付位置は、これに限らず、例えば、バックレストの上部横桟94A又は下レール96Bに固定されてもよい。
変形例に係るハウジング14の内部空間には、減速機18とスプール28とが設置される。スプール28は、ハウジング14の内側に回転自在に設置される。スプール28は、図11中の減速機18の左側に減速機18に隣接して取付けられる。スプール28は、減速機18の出力軸に直結される。
スプール28の回転軸は、図11中でスプール28の右側に位置する減速機18からスプール28側へ突出する出力ギア(不図示)のギア軸に直結されている。スプール28には、手動ハンドル式駆動部20から回転軸12、連結シャフト27及び減速機18を介して回転力が付与される。
図11中には、ハウジング14の前面に形成された開口部14Aの位置に、牽引部材22が取り付けられたスプール28が配置された場合が例示されている。スプール28は、牽引部材22を巻き取ることが出来ると共に、巻き戻して牽引部材22を開口部14Aから引き出すこともできる。なお、本発明では、幅方向におけるハウジング14の配置位置及びスプール28の配置位置は、適宜変更できる。
変形例に係る牽引部材22は、スプール28の略円筒状の巻胴部(不図示)に一端(図10中の右端)が取付けられて固定され、他端(図10中の左端)に設けられた係合部(不図示)と荷物32側の被係合部(不図示)とを係合させることにより荷物32に連結される。変形例に係るウインチ装置10Aの他の構造については図1~図10を用いて説明した本実施形態に係るウインチ装置10の構造と同様であるため、重複説明を省略する。
(変形例の作用効果)
変形例に係るウインチ装置10Aにおいても、本実施形態の場合と同様、簡易な構造で、荷台42から荷物32を容易に引き出すことができる。また、変形例では、減速機18が、バックレスト94の幅方向の中央部に取付けられる。このため、例えば減速機18がバックレスト94の幅方向の端部に取付けられる場合に比べてフォークリフト90全体の重心の安定化を図り易い。変形例における他の作用効果は、本実施形態の場合と同様である。
その他、添付された複数の図面中に例示した構成を部分的に組み合わせて、本発明を構成することもできる。以上のとおり、本発明は、上記に記載していない様々な実施の形態等を含むとともに、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ定められるものである。
10,10A ウインチ装置
11 ウインチ
12 回転軸
14 ハウジング
14A 開口部
17 ビス
17A 平面部
17B 角部
18 減速機
20 手動ハンドル式駆動部(駆動部)
22 牽引部材
22A 二重部分
23 縫合部
24 軸受
26 伝達シャフト
27 連結シャフト
28 スプール
28A 巻胴部
28A1 平面部
30 パレット
32 荷物
40 運送用装置
42 荷台
42A 荷台上面
50 取付具
52 支持部
54 第一突出部
56 第二突出部
56A ボルト孔
58 連結板
60 押えボルト(ボルト)
80 操作者
90 フォークリフト
92 マスト
94 バックレスト
94A 上部横桟
96A 上レール(被取付部材)
96B 下レール(被取付部材)
98 フォーク
98A フォーク立上部

Claims (2)

  1. フォークリフトのマストに沿ってフォークと共に上下動するバックレストに取付けられた軸受と、
    前記軸受に両端部が支持されたシャフトと、
    前記シャフトに設けられ、連結された荷物を前記フォーク側へ牽引する牽引部材が巻き掛けられたスプールと、
    前記シャフトの一端部に連結され、前記バックレストの幅方向の外側に設けられた減速機と、
    前記減速機の外側に連結され、前記減速機を介して手動で前記シャフトを回転させるハンドルと、
    を備えるウインチ装置。
  2. ボルトの締付力を利用して被取付部材を挟持することにより前記被取付部材に取付可能な取付具を介して、前記軸受が前記バックレストに取付けられている、
    請求項に記載のウインチ装置。
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