JP7724707B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、吸収性物品における吸収体の側縁よりも横方向の外側に括れ部を設けるとともに、吸収体自体にも括れ部を設けることで、着用者の動作に起因して吸収性物品に生じるねじれの力を吸収して、吸収性物品を着用者の身体の動きに追従させる技術が記載されている。
特許文献2に記載の技術によれば、着用者の体圧によって圧縮された吸収性コアの回復性が高まり、また吸収性物品がねじれた場合にも元の状態に回復しやすい。しかし、例えば着用者が長時間の立ち歩き動作をしている場面における吸収性物品の身体への密着性の向上や、装着状態での動作のしやすさについては更なる向上が望まれている。
したがって本発明の課題は、着用者の身体への密着性に優れるとともに、違和感なく着用者の動作に追従し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記吸収体の外縁から外方に延出し、前記吸収性物品の輪郭を形成するフラップ部を備え、該フラップ部は、該吸収体の前記横方向の最外方端を通って前記縦方向に延びる一対の仮想直線よりも前記横方向の外方に位置する一対のサイドフラップ部を備えている。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記サイドフラップ部の外縁は、前記縦方向の前方に位置する前方括れ部と、該縦方向の後方に位置する後方括れ部とを有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記吸収性物品は、前記前方括れ部の後端よりも前記縦方向の前方に位置する前方領域と、前記後方括れ部の前端よりも該縦方向の後方に位置する後方領域と、該前方括れ部と該後方括れ部とによって画定される中間領域と、を備えている。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記中間領域は、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向領域を含んでいる。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記中間領域は、圧縮回復材を含む圧縮回復領域を有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記後方括れ部と前記吸収性物品の縦方向後端との間に位置し且つ該後方括れ部よりも該横方向の外方に張り出した後方凸部とを有している。
本発明の吸収性物品の一実施形態では、前記フラップ部における前記後方凸部よりも前記縦方向の後方に位置する部分は、該フラップ部の縦方向後端に向かって前記横方向の長さが漸減する先細り形状をなしている。
本発明の他の特徴、効果及び実施形態は、以下に説明される。
本発明において「縦方向前方」とは、基準となる位置よりも縦方向において前側(着用者の腹側)の位置を指し、「縦方向後方」とは、基準となる位置よりも縦方向において後側(着用者の背側)に位置を指す。
また、本実施形態ではナプキン1は、横中心線CLyを挟んで一方側と他方側とで対称に形成されている。横中心線CLyは、図1及び図3に示す如き展開状態のナプキン1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる仮想直線である。
また、ナプキン1は、前方領域Fと、後方領域Rと、中間領域Cとを有する。前方領域Fは、前方括れ部61の後端よりも縦方向Xの前方に位置する。後方領域Rは、後方括れ部62の前端よりも縦方向Xの後方に位置する。中間領域Cは、前方括れ部61の後端と後方括れ部62の前端とによって画定される領域である。中間領域Cは、後述する排泄部対向領域Mを含む領域である。本明細書において、「前方括れ部の後端」とは、中間領域Cに位置するサイドフラップ部6Sの外縁が描く、ナプキン1の外方に向けた凸形の曲線と、前方括れ部61における、ナプキン1の内方に向けた凸形の曲線との変曲点である。「後方括れ部の前端」とは、中間領域Cに位置するサイドフラップ部6Sの外縁が描く、ナプキン1の外方に向けた凸形の曲線と、後方括れ部62における、ナプキン1の内方に向けた凸型の湾曲形状の曲線との変曲点である。
排泄部対向領域Mは、中間領域Cの縦方向Xの中央域及び横方向Yの中央域を含んでいる。排泄部対向領域Mは、中間領域Cと同一の領域であるか、又は中間領域Cの一部の領域である。
なお、本明細書において、前方括れ部61の縦方向後端及び後方括れ部62の縦方向前端で区画される範囲を、「前方括れ部61の後端と後方括れ部62の前端とによって画定」とも言う。前方括れ部61及び後方括れ部62については後述する。
吸収性コア40は、吸収体4の主体をなすもので、吸水性材料を含むことで体液を吸収保持可能になされている。前記吸水性材料としては、例えば、吸水性繊維及び吸水性ポリマーが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記吸水性繊維としては、例えば、木材パルプ等の天然繊維、親水性合成繊維等の親水性繊維を用いることができる。前記吸水性ポリマーとしては、この種の吸収体で従来使用されているものを特に制限なく用いることができ、例えば、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物が挙げられる。
吸収性コア40は、積繊タイプでもよく、シートタイプでもよい。前記積繊タイプの吸収性コアは、典型的には、吸水性繊維等の繊維材料の集合体を主体とし、該集合体に必要に応じ吸水性ポリマー粒子を担持させた構成を有する。前記積繊タイプの吸収性コアは、回転ドラムを備えた公知の積繊装置を用いて常法に従って製造することができる。一方、前記シートタイプの吸収性コアは、典型的には、繊維シートの内部又は表面に吸水性ポリマー粒子が固定された構成を有し、吸収性シートなどとも呼ばれる。前記繊維シートとしては、例えば、紙、不織布等を用いることができる。前記シートタイプの吸収性コアは、前記積繊タイプの吸収性コアに比べて厚みが薄く柔軟である。前記シートタイプの吸収性コアは、例えば、相対向する2枚の繊維シートの間に吸水性ポリマー粒子が介在配置された構成を有するものであり得る。
繊維塊11を構成する非吸水性繊維としては、吸収性コア40において吸水性材料として用いられるセルロース系繊維等の吸水性繊維に比べて親水度の低い繊維(疎水性繊維)が好ましく、具体例として、熱可塑性樹脂を主体とする合成繊維が挙げられる。繊維塊11が非吸水性繊維を含んで構成されることで、繊維塊11が体液と接触した場合でも、繊維塊11の柔軟性等の特性が十分に発現し得るようになる。
繊維塊11の形状は特に制限されず、不定形状でもよいが、例えば、合成繊維シートを一定の寸法となるように切断して得られたシート片のような、定形のものを用いることもできる。このような定形の繊維塊としては、例えば、特開2019-063469号公報、特開2019-098157号公報、特開2020-188918号公報に記載の繊維塊、具体的には、2つの対向する基本面と、該2つの基本面を連結する骨格面とを備えた繊維塊を好適に用いることができる。
より具体的には、本実施形態では、吸収体4における圧縮回復領域Lでは、繊維塊と吸水性繊維の合計含有質量に対する繊維塊の含有質量の比率(以下、「繊維塊含有比率」とも言う。)は、非肌対向面側に比べて肌対向面側の方が低い。つまり本実施形態では、圧縮回復領域Lにおいて、吸収体4の肌対向面側は、吸水性繊維12が偏在し、繊維塊11の含有量はゼロであり得るのに対し、吸収体4の非肌対向面側は、繊維塊11が偏在し、吸水性繊維12の含有量はゼロであり得る。このように、吸収体4における圧縮回復領域Lでは、繊維塊含有比率について前記の大小関係「吸収体4の肌対向面側<吸収体4の非肌対向面側」が成立することで、吸収体4の肌対向面側に偏在する吸水性繊維12の作用により、吸収体4の体液の引き込み力(毛管力)が向上して吸液性が向上するとともに、吸収体4の非肌対向面側に偏在する繊維塊11の作用により、吸収体4のクッション性等が向上し得る。
本実施形態では、フラップ部6は、吸収体4の外縁を内外に跨ぐように配置された部材によって構成され、図示の形態では、表面シート2、裏面シート3及びサイドシート5のうちの1種又は2種以上から構成されている。フラップ部6を構成する複数の部材どうしは、接着剤、熱又は超音波による融着等の接合手段によって互いに接合されている。本実施形態では、フラップ部6の外縁部(フラップ部6の外縁及びその近傍)が全周にわたって融着されたエンドシール部60が形成されている。
ナプキン1では、サイドフラップ部6Sの外縁(縦方向Xに沿う側縁)と吸収体4との横方向Yの間隔G1(図1参照)は、縦方向Xにおいて一定ではなく、典型的には、最大で35mm程度である。これに対し、ウイング部を備えた吸収性物品においては、ウイング部の手指を用いた人為的な折り曲げ操作を容易にする観点から、ウイング部の横方向の長さ、すなわちウイング部の先端(横方向の最外方端)と吸収体との間隔は通常、前記間隔G1の典型的な最大値35mmを大幅に超える。
詳細には、図1及び図3に示すように、サイドフラップ部6S、前方フラップ部6F及び後方フラップ部6Rから構成されるフラップ部6の外縁が、前方括れ部61よりも縦方向Xの前方に位置して前方括れ部61に連接され、吸収体4から離れる方向に突出する前方凸部64と、後方括れ部62よりも縦方向Xの後方に位置して後方括れ部62に連接され、吸収体4から離れる方向に突出する後方凸部65とを有している。
またナプキン1は、後方領域Rにおいて、縦方向後端1Rに向かってナプキン1の横方向の長さが漸減する先細り形状を有している。後方領域Rでは、後端1Rにおけるナプキン1の幅が最小となっている。
また、ナプキン1の前方領域Fと同様に、吸収体4は図3に示すように、前方括れ部61よりも縦方向Xの前方に、吸収体4の縦方向前端4Fに向かって吸収体4の横方向Yの長さ(幅)が漸減する前方先細り部46を有している。
前方括れ部61は、ナプキン1の排泄部対向領域Mの縦方向前端よりも縦方向前方に、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上であり、また好ましくは30mm以内、より好ましくは20mm以内の位置に配されていることが好ましい。
後方括れ部62は、ナプキン1の排泄部対向領域Mの縦方向後端よりも縦方向後方に、好ましくは5mm以上、より好ましくは7mm以上であり、また好ましくは50mm以内、より好ましくは40mm以内の位置に配されていることが好ましい。
測定対象の吸収性物品をそのまま測定サンプルとして用いる。図6(a)-図6(c)に、測定サンプルとして生理用ナプキン1を用いた場合の測定方法を示す。ナプキン1の基本構成は前述のナプキン1と同じである。図6(a)に示すように、ナプキン1の縦方向X(長手方向)の両端を張力制御式トルク試験機(株式会社イマダ製)が備える上下クランプ101,102に挟んで、ナプキン1を上下クランプ101,102の間に固定する。次いで、図6(b)及び図6(c)に示すように、ナプキン1の縦方向Xを回転軸として、正方向及び反対方向(正回転と逆回転)に上クランプ101を60°往復回転させ、ナプキン1にかかるねじれモーメント値(60°ねじれトルク値)を測定する。具体的には、往復回転を10往復行い、正方向及び反対方向それぞれのねじれモーメント値の最大点を10点得る。そして、正方向及び反対方向それぞれについて、前記10点の最大値の平均値を求め、両平均値の絶対値の和を当該測定対象のねじれトルク値(単位:Ncm)とする。斯かる測定を、5枚の測定サンプルについて行い、その5回の測定の平均を算出する。なお、回転時に測定サンプルにかかる張力を3~6Nの範囲にして測定する。測定時、クランプ間の長さは、テンションがかかっていない状態下で175mmとする。使用するトルク試験機は、JIS K 7244-2の図2に記載されているものに準ずる。
WCは、測定対象のクッション性の指標となるもので、WCの数値が大きいほど、測定対象はクッション性に優れ、したがって圧縮回復性に優れると評価される。つまり、ナプキン1全体のフィット性及び身体への追従性の一層向上、並びに、防漏性及び着用感の一層の向上が期待できる。
WC’は、測定対象に外力を作用させてこれを圧縮した後、該外力を排除したときの測定対象の回復性(圧縮回復性)の指標となるもので、WC’の数値が大きいほど、測定対象は圧縮回復性に優れると評価される。WC,WC’はそれぞれ下記方法により測定される。
測定対象のWC及びWC’は、カトーテック株式会社製のKES(カワバタ・エバリュエーション・システム)での測定値で表し得ることが一般的に知られている(参考文献:風合い評価の標準化と解析(第2版)、著者 川端季雄、昭和55年7月10日発行)。具体的には、カトーテック株式会社製の圧縮試験装置KES-G5を用いてWC、WC’を測定することができる。測定手順は以下のとおりである。
先ず、試料を圧縮試験装置の試験台に取り付ける。試料は、例えば、ナプキン1の如き吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)である。試料は乾燥状態とし、且つナプキン1をそのまま、又は寸法を縦120mm、横70mmの平面視四角形形状に調整する。乾燥状態の試料が吸収体又はこれを含む吸収性物品である場合、吸収体は未使用のものであって液を吸収しておらず、乾燥状態である。次に、試料を面積2cm2の円形平面を持つ鋼板間で圧縮する。このとき圧縮する部分は、試料の非凹陥部、すなわち圧搾加工などが施されておらず試料本来の姿が残っている部分とする。圧縮速度は0.2cm/sec、圧縮最大荷重は2450mN/cm2とする。回復過程も同一速度で測定を行う。WCは下記式(1)、WC’は下記式(2)で表され、それぞれ単位は「mN・cm/cm2」である。下記式中、Tmは、2450mN/cm2(4.9kPa)荷重時の厚み、TOは、4.902mN/cm2(49Pa)荷重時の厚みを示す。また、下記式(1)中のPa及び下記式(2)中のPbは、それぞれ、圧縮過程時の測定荷重(mN/cm2)、厚み回復過程時の測定荷重(mN/cm2)を示す。
前方括れ部61は、ナプキン1の縦方向前端1Fから縦方向Xの後方に、好ましくは20mm以上、より好ましくは40mm以上、そして、好ましくは90mm以内、より好ましくは70mm以内の位置に配されていることが好ましい。
後方括れ部62は、ナプキン1の縦方向後端1Rから縦方向Xの前方に、好ましくは40mm以上、より好ましくは60mm以上、そして、好ましくは120mm以内、より好ましくは90mm以内の位置に配されていることが好ましい。
前方括れ部61と後方括れ部62との縦方向Xの間隔G2(図1参照)は、好ましくは90mm以上、より好ましくは100mm以上、そして、好ましくは150mm以下、より好ましくは130mm以下である。
ナプキン1の横方向Yの最大長さ(最大幅)は、好ましくは90mm以上、より好ましくは100mm以上、そして、好ましくは170mm以下、より好ましくは120mm以下である。ナプキン1の最大幅を有する部分は、典型的には、排泄部対向領域Mに存在し、図示の形態では、サイドフラップ部6Sの曲線部63における凸の頂部が存在する部分である。
ナプキン1の縦方向Xの全長は、好ましくは140mm以上、より好ましくは200mm以上、そして、好ましくは450mm以下、より好ましくは350mm以下である。
また、前記大小関係の成立に加えて更に、サイドフラップ部6Sの外縁と吸収体4との横方向Yの間隔G1は、前方括れ部61が位置する部分と後方括れ部62が位置する部分とで同じであることが好ましい。ここで言う「間隔G1が同じ」とは、前方括れ部61が位置する部分での間隔G1と後方括れ部62が位置する部分での間隔G1との差の絶対値が3mm以内であることを意味する。
ナプキン1の典型的な止着対象であるショーツは一般に、股下部から前身頃にかけてのレッグホールの曲率が、股下部から後身頃にかけてのそれに比べて大きいため、例えば、着用者が座位の姿勢をとった場合、着用者の大腿部による圧力は、ショーツの後身頃側に比べて前身頃側の方が大きくなりやすい。そのため、ショーツに止着されたナプキン1においては、特に前方領域Fに着用者の身体の動きによる外力がかかりやすく、後方領域Rにヨレやシワなどの意図しない変形が発生しやすい傾向がある。これに対し前記のように、吸収体4の幅に関してW1<W2の大小関係が成立し、且つ間隔G1が両括れ部61,62の位置する部分どうしで同じであることにより、前方括れ部61から後方括れ部62にわたる領域(排泄部対向領域M)を中心に、サイドフラップ部6S及び吸収体4の双方にヨレやシワなどの意図しない変形が一層発生しにくくなる。
吸収体4における前方括れ部61と縦方向Xにおいて同位置にある部分の幅W1(図1参照)は、幅W2に比べて短いことを前提として、好ましくは30mm以上、より好ましくは40mm以上、そして、好ましくは80mm以下、より好ましくは65mm以下である。
吸収体4における後方括れ部62と縦方向Xにおいて同位置にある部分の幅W2(図1参照)は、幅W1に比べて長いことを前提として、好ましくは50mm以上、より好ましくは60mm以上、そして、好ましくは90mm以下、より好ましくは70mm以下である。
前方括れ部61又は後方括れ部62と吸収体4との横方向Yの間隔G1は、好ましくは10mm以上、より好ましくは40mm以上、そして、好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下である。
なお、後方先細り部45と平面視で重なる領域に配された複数の止着部7の幅W3が互いに異なる場合、それら複数の幅W3のうちの最大値を、該領域に配された止着部7の幅W3とする。また、前方括れ部61と後方括れ部62とに挟まれた領域に配された複数の止着部7の幅W4が互いに異なる場合、それら複数の幅W4のうちの最大値を、該領域に配された止着部7の幅W4とする。また、前方先細り部46と平面視で重なる領域に配された複数の止着部7の幅W5が互いに異なる場合、それら複数の幅W5のうちの最大値を、該領域に配された止着部7の幅W5とする。
止着部7の幅W5と幅W4との比率は、W5<W4を前提として、W5/W4として、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.5以上、そして、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.7以下である。
前方括れ部61と後方括れ部62とに挟まれた領域に配された止着部7の幅W4(図3参照)は、吸収体4の幅(横方向Yの長さ)以下であることを前提として、好ましくは50mm以上、より好ましくは55mm以上、そして、好ましくは90mm以下、より好ましくは70mm以下である。
本発明の吸収性物品は、人体から排出される体液(経血、尿、軟便、汗等)の吸収に用いられる物品を包含し、前述の生理用ナプキンに限定されない。
<1>
体液を吸収保持可能な吸収体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収体の外縁から外方に延出し、前記吸収性物品の輪郭を形成するフラップ部を備え、該フラップ部は、該吸収体の前記横方向の最外方端を通って前記縦方向に延びる一対の仮想直線よりも前記横方向の外方に位置する一対のサイドフラップ部を備え、
前記サイドフラップ部の外縁は、前記縦方向の前方に位置する前方括れ部と、該縦方向の後方に位置する後方括れ部とを有し、
前記吸収性物品は、前記前方括れ部の後端よりも前記縦方向の前方に位置する前方領域と、前記後方括れ部の前端よりも該縦方向の後方に位置する後方領域と、該前方括れ部と該後方括れ部とによって画定される中間領域と、を備えており、
前記中間領域は、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向領域を含んでおり、
前記中間領域は、圧縮回復材を含む圧縮回復領域を有しており、
前記後方括れ部と前記吸収性物品の縦方向後端との間に位置し且つ該後方括れ部よりも該横方向の外方に張り出した後方凸部とを有し、
前記フラップ部における前記後方凸部よりも前記縦方向の後方に位置する部分は、該フラップ部の縦方向後端に向かって前記横方向の長さが漸減する先細り形状をなしている、吸収性物品。
前記サイドフラップ部の外縁と前記吸収体との前記横方向の間隔は、前記前方領域では前記前方括れ部で最短であり、前記後方領域では前記後方括れ部で最短である、<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記吸収体は、前記後方領域に、該吸収体の縦方向後端に向かって該吸収体の前記横方向の長さが漸減する後方先細り部を有し、
前記吸収体の前記縦方向の後端と、該吸収体の該縦方向の後端から前記横方向の両外方に延びる前記後方先細り部の一対の輪郭線それぞれの縦方向前端とを結ぶ、2本の仮想直線のなす角度が120°未満である、<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記前方括れ部が前記排泄部対向領域の前記縦方向の前端よりも5mm以上該縦方向の前方に位置し、
前記後方括れ部が前記排泄部対向領域の前記縦方向の後端よりも5mm以上縦方向後方に位置する、<1>から<3>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<5>
前記排泄部対向領域は、その圧縮回復率が、前記前方領域及び前記後方領域の圧縮回復率よりも高い、<1>から<4>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<6>
前記吸収体の厚みは、前記排泄部対向領域の前記横方向の中央域に比べて前記前方領域及び前記後方領域の方が薄い、<1>から<5>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
前記吸収体は、非吸水性繊維を含む繊維塊、吸水性繊維、及び吸水性ポリマーを含み、該繊維塊は前記圧縮回復材であり、
前記繊維塊及び前記吸水性繊維の合計含有質量に対する該繊維塊の含有質量の比率は、前記前方領域及び前記後方領域に比べて前記排泄部対向領域の方が高い、<1>から<6>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<8>
前記圧縮回復領域においては、前記繊維塊及び前記吸水性繊維の合計含有質量に対する前記繊維塊の含有質量の比率は、前記吸収体の非肌対向面側に比べて該吸収体の肌対向面側の方が低い、<7>に記載の吸収性物品。
<9>
前記排泄部対向領域の圧縮回復率が40%以上である、<1>から<8>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<10>
前記排泄部対向領域に位置する前記吸収体の前記縦方向に沿う側縁は、前記縦方向に平行な直線である、<1>から<9>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<11>
前記吸収性物品の非肌対向面における前記吸収体と平面視で重なる領域に、該吸収性物品を着用者の着衣に止着する止着部が配されており、
前記止着部は、前記横方向に延びるように、且つ前記縦方向に距離を置いて複数条配されており、
前記前方領域及び前記後方領域の双方の少なくとも一部における前記止着部の前記横方向の長さは、前記排泄部対向領域の前記止着部の該横方向の長さに比べて短い、<1>から<10>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
前記サイドフラップ部の外縁における前記前方括れ部と前記後方括れ部とに挟まれた部分には変曲点が存在しない、<1>から<11>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<13>
前記サイドフラップ部の外縁における前記後方凸部から前記後方括れ部にわたる部分の曲率半径は、該サイドフラップ部の外縁における前記前方凸部から前記前方括れ部にわたる部分の曲率半径に比べて小さい、<1>から<12>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<14>
前記繊維塊層は、前記中間領域のみに存在する、<1>から<13>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<15>
前記後方凸部と前記縦方向後端との間に位置する前記フラップ部の外縁は、該外縁の外側に曲率中心を有し且つ前記吸収性物品の内方に向けて凸形の湾曲形状である、<1>から<14>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
<16>
前記前方領域は、前記横方向の長さが前記中間領域側から前記吸収性物品の前記縦方向の外方に向けて漸次短くなる先細り形状をなす前方先細り部を有する、<1>から<15>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
前記前方領域における前記先細り部は、前記フラップ部の外縁の内側に曲率中心を有し且つ前記吸収性物品の外方に向けて凸形の湾曲形状である、<16>に記載の吸収性物品。
<18>
前記吸収体の前記縦方向の前端と、該吸収体の該縦方向の前端から前記横方向の両外方に延びる前記前方先細り部の一対の輪郭線それぞれの縦方向後端とを結ぶ、2本の仮想直線のなす角度が、120°未満、好ましくは100°以下、より好ましくは70°以上90°以下である、<16>又は<17>に記載の吸収性物品。
<19>
前記中間領域のうち、最大幅部が存する位置での前記サイドフラップ部の外縁は、前記後方領域のうち、最大幅部が存する位置での該サイドフラップ部の外縁よりも前記横方向の外方に位置している、<1>から<18>のいずれか一つに記載の吸収性物品。
図1に示すナプキン1と基本構成が同様の生理用ナプキンを作製した。実施例1の生理用ナプキンの主な構成部材の詳細は以下のとおりである。
・表面シート:エアスルー不織布(坪量28g/m2)を用いた。
・裏面シート:ポリエチレン樹脂フィルム(坪量37g/m2)を用いた。
・サイドシート:スパンボンド不織布(坪量20g/m2)を用いた。
・吸収性コア:吸水性繊維(針葉樹晒クラフトパルプ、排泄部対向領域Mの坪量240g/m2、前方領域Fと後方領域Rの坪量160g/m2)からなる繊維集合体に吸水性ポリマー粒子(50g/m2)を担持させた積繊タイプを用いた。図4に示す角度αは89°、図5に示す角度βは83°とした。
・コアラップシート:吸収紙(坪量16g/m2)を用いた。
・繊維塊層:繊維塊180g/m2を用いた。繊維塊としては、以下の方法で製造したものを用いた。
繊維塊は、特開2019-063469号公報に記載の方法に準じて製造した。具体的には、原料繊維シートを賽の目状に切断して、直方体形状の繊維塊(2つの対向する基本面と、該2つの基本面を連結する骨格面とを有する繊維塊)を製造した。前記原料繊維シートとして、ポリエチレン樹脂及びポリエチレンテレフタラート樹脂からなる疎水性の熱可塑性繊維(非吸水性繊維、繊維径18μm)を構成繊維とする坪量25g/m2のエアスルー不織布(構成繊維どうしの熱融着部を有する繊維シート)を用いた。繊維塊は、前記基本面の短辺が3.9mm、長辺が5.0mm、厚みが1.1mmであった。
図7に示す生理用ナプキン1を作製した。本実施例のナプキン1は、後述する構成以外は基本的に前述のナプキン1(実施例1の生理用ナプキン)と同様に構成されている。図7では、本実施例のナプキン1と同様の構成には、前述のナプキン1におけるものと同一の符号が付されている。本実施例のナプキン1において特に説明しない構成は、前述したナプキン1についての説明が適宜適用される。
図7に示すナプキン1は、ウイング部を備えている点で前述のナプキンと異なる。該「ウイング部」は、吸収性物品をショーツ等の着衣のクロッチ部の肌対向面に止着する際に、クロッチ部の非肌対向面側に手指を用いて人為的に折り返される部位であり、典型的には、ナプキン1を例に取れば、サイドフラップ部6Sにおける排泄部対向領域Mに位置する部分が、周辺部よりも横方向Yの外方に大きく延出した部分である。
花王株式会社製の生理用ナプキン(商品名「ロリエ(登録商標)スリムガード特に多い昼用25cm」)と同一の形状を有する生理用ナプキンを作製した。本比較例の生理用ナプキンには、前方括れ部と後方括れ部は存在しない。各部材の詳細は以下のとおりである。
・表面シート:エアスルー不織布(坪量28g/m2)を用いた。
・裏面シート:ポリエチレン樹脂フィルム(坪量37g/m2)を用いた。
・サイドシート:スパンボンド不織布(坪量20g/m2)を用いた。
・吸収性コア:吸水性繊維(針葉樹晒クラフトパルプ、排泄部対向領域Mの坪量210g/m2、前方領域Fと後方領域Rの坪量200g/m2)からなる繊維集合体に吸水性ポリマー粒子(排泄部対向領域Mの坪量50g/m2、前方領域Fと後方領域Rの坪量35g/m2)を担持させた積繊タイプを用いた。
・コアラップシート:吸収紙(坪量16g/m2)を用いた。
・繊維塊層:繊維塊200g/m2を用いた。
本比較例は、特許文献1に相当する例である。実施例1において、サイドフラップ部の構造を以下の構成とし、且つ、圧縮回復領域を配置しない以外は同様にして生理用ナプキンを作製した。本比較例の生理用ナプキンのサイドフラップ部は、前側の端部に一つの括れ部を有し、排泄部対向領域の側部外方に他の括れ部を有する構造とした。後方領域には括れ部を有していない。
測定対象のナプキンを生理用ショーツに固定し、前記〔動的最大吸収量〕で用いた人体の動的モデルに装着した。この際、動的モデルにおける排泄部対向部と、ナプキンとの間に、小型3軸力覚センサー(株式会社テック技販製、型番USL06-H5)を配して、歩行時における装着圧を測定した。装着圧は、動的モデルの歩行により周期的に変動するので、歩行動作と同期した周期的な波形状のグラフが得られる。本測定では、歩行動作の開始から1分経過するまで装着圧を連続して測定した。動的モデルの歩行速度は50歩/分で測定した。そして、得られた装着圧の波形状のグラフに基づき、一周期毎の最大装着圧と最小装着圧から得られる変動差から、歩行動作による装着圧の平均変動差(装着圧の振幅ともいう)を求めた。斯かる装着圧の振幅が、小さいほど、ナプキンの身体へのフィット性が高く、高評価となる。
測定対象の生理用ナプキンを生理用ショーツに固定し、人体の動的モデルに装着した。人体の動的モデルとしては、両脚を歩行運動させることが可能な可動式女性腰部モデルを用いた。動的モデルの歩行動作を開始させ、歩行動作開始より1分後に、液排泄点より2gの疑似血液を注入した(1回目)。更に1回目の液注入終了より3分後に3gの疑似血液を注入した(2回目)。更に2回目の液注入終了より3分後に2gの疑似血液を注入した(3回目)。3回目以降は、液注入後から3分後に2gの疑似血液を注入する操作を繰り返し、生理用ナプキンのサイドフラップ部又はウイング部から疑似血液が染み出した時点で液注入操作を終了し、その時点までに注入した疑似血液の総重量を動的最大吸収量(g)とした。
疑似血液は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB-10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(株式会社日本バイオテスト研究所製)の血球・血漿比率を調製したものを用いた。動的最大吸収量の数値が大きいほど、体液が素早く吸収体へ移行しやすく、漏れにくく、高評価となる。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
40 吸収性コア
41 コアラップシート
42 繊維塊層
5 サイドシート
6 フラップ部
6S サイドフラップ部
6F 前方フラップ部
6R 後方フラップ部
61 前方括れ部
62 後方括れ部
63 曲線部
64 前方凸部
65 後方凸部
7 止着部
11 繊維塊
12 吸水性繊維
M 排泄部対向領域
F 前方領域
C 中間領域
R 後方領域
X 縦方向
Y 横方向
Claims (11)
- 体液を吸収保持可能な吸収体を備え、着用者の前後方向に対応する縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する吸収性物品であって、
前記吸収体の外縁から外方に延出し、前記吸収性物品の輪郭を形成するフラップ部を備え、該フラップ部は、該吸収体の前記横方向の最外方端を通って前記縦方向に延びる一対の仮想直線よりも前記横方向の外方に位置する一対のサイドフラップ部を備え、
前記サイドフラップ部の外縁は、前記縦方向の前方に位置する前方括れ部と、該縦方向の後方に位置する後方括れ部とを有し、
前記吸収性物品は、前記前方括れ部の後端よりも前記縦方向の前方に位置する前方領域と、前記後方括れ部の前端よりも該縦方向の後方に位置する後方領域と、該前方括れ部と該後方括れ部とによって画定される中間領域と、を備えており、
前記中間領域は、着用時に着用者の排泄部と対向する排泄部対向領域を含んでおり、
前記中間領域は、圧縮回復材を含む圧縮回復領域を有しており、
前記後方括れ部と前記吸収性物品の縦方向後端との間に位置し且つ該後方括れ部よりも該横方向の外方に張り出した後方凸部とを有し、
前記フラップ部における前記後方凸部よりも前記縦方向の後方に位置する部分は、該フラップ部の縦方向後端に向かって前記横方向の長さが漸減する先細り形状をなしており、
前記後方凸部と前記縦方向後端との間に位置する前記フラップ部の両外縁は、該両外縁の外側に曲率中心を有する凸型の湾曲形状である、吸収性物品。 - 前記サイドフラップ部の外縁と前記吸収体との前記横方向の間隔は、前記前方領域では前記前方括れ部で最短であり、前記後方領域では前記後方括れ部で最短である、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、前記後方領域に、該吸収体の縦方向後端に向かって該吸収体の前記横方向の長さが漸減する後方先細り部を有し、
前記吸収体の縦方向後端と、該吸収体の縦方向後端から前記横方向の両外方に延びる前記後方先細り部の一対の輪郭線それぞれの縦方向前端とを結ぶ、2本の仮想直線のなす角度が120°未満である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。 - 前記前方括れ部が前記排泄部対向領域の縦方向前端よりも5mm以上縦方向前方に位置し、
前記後方括れ部が該排泄部対向領域の縦方向後端よりも5mm以上縦方向後方に位置する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記排泄部対向領域の圧縮回復率は、前記前方領域及び前記後方領域の圧縮回復率よりも高い、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体の厚みは、前記排泄部対向領域の前記横方向の中央域に比べて前記前方領域及び前記後方領域の方が薄い、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、非吸水性繊維を含む繊維塊、吸水性繊維、及び吸水性ポリマーを含み、該繊維塊は前記圧縮回復材であり、
前記繊維塊及び前記吸水性繊維の合計含有質量に対する該繊維塊の含有質量の比率は、前記前方領域及び前記後方領域に比べて前記排泄部対向領域の方が高い、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。 - 前記圧縮回復領域においては、前記繊維塊及び前記吸水性繊維の合計含有質量に対する前記繊維塊の含有質量の比率は、前記吸収体の非肌対向面側に比べて該吸収体の肌対向面側の方が低い、請求項7に記載の吸収性物品。
- 前記排泄部対向領域の圧縮回復率が40%以上である、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記排泄部対向領域に位置する前記吸収体の前記縦方向に沿う側縁は、前記縦方向に平行な直線である、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品の非肌対向面における前記吸収体と平面視で重なる領域に、該吸収性物品を着用者の着衣に止着する止着部が配されており、
前記止着部は、前記横方向に延びるように、且つ前記縦方向に距離を置いて複数条配されており、
前記前方領域及び前記後方領域の双方の少なくとも一部における前記止着部の前記横方向の長さは、前記排泄部対向領域の前記止着部の該横方向の長さに比べて短い、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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