JP7742629B2 - 取付器具 - Google Patents

取付器具

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Description

本発明は、折板屋根材などの被取付部材を建築物の構造材に取り付けるための取付器具に関するものである。
従来から折板屋根の施工では、タイトフレームと呼ばれる支持部材を屋根の構造材に溶接で固定し、構造材に固定されたタイトフレームにボルトナットなどの締結部材で折板屋根材(折板屋根を形成するための屋根材)を取り付けるのが一般的であった。
しかしながら、タイトフレームを構造材に溶接する作業には、溶接経験のある作業者が求められ、溶接設備も必要となり、さらに、施工現場の周辺は、溶接による火の粉がかからないように養生しなければならない。しかも、溶接作業では作業者の技量により仕上がりの状態が左右されることから、タイトフレームの接合強度のばらつきが生じやすい。
また、近年、職人不足が問題視されている建設業界では、溶接を不要とする施工簡易化が要望としてあり、この業界で用いられる屋根材の取付器具には、溶接を用いずに屋根材を構造材に固定することができる無溶接タイトフレームといわれるものがすでに開発されている。
例えば、特許文献1(図1、図3)には、このような取付器具として、構造材8を掴むための2つの係止部材Aと、折板屋根板9が固定される受部本体2と台座1とからなる支持部材とを有し、台座1は2つの締結手段で係止部材Aを固定するとともに、台座1は2つの締結手段で受部本体2を固定するものであって、折板屋根板9が受部本体2、台座1および係止部材Aを介して構造材8に取り付けられるようにした建築用受具が開示されている。
特開2016-6271号公報
特許文献1に開示の建築用受具では、建築用受具に構造材を固定する作業において、係止部材Aによって構造材8を掴む作業と、それとは別に係止部材Aを台座1に締結手段で締結する作業が必要になる。それに対して、本発明は、構造材に被取付部材を取り付ける作業において、掴み部材によって構造材を掴む作業と掴み部材を支持部材(台座であってもよい)に固定する作業を同時に行うことができる取付器具を得ることを一つの目的とする。
また、特許文献1に開示の建築用受具では、台座1は受部本体2を2つの締結手段で固定することによって、台座1に対して受部本体2が回転するのを防止している。
それに対して、本発明は、台座に本体部材を1つの固定手段で固定した場合であっても、台座に対して本体部材が回転するのを防止することができる取付器具を得ることを、別の、あるいは追加の目的とする。
本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
被取付部材を構造材に取り付けるための取付器具であって、
前記被取付部材を支持するための支持部材と、
前記支持部材に対して移動可能であり、かつ前記構造材を掴むための第1の掴み部材と、
前記支持部材に対して移動可能であり、かつ前記構造材を掴むための第2の掴み部材と、
前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材を前記支持部材に対して締結する締結手段と
を備え、
前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材は、前記締結手段の締結の進行によって、前記構造材を掴むように構成されており、
前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材によって前記構造材を掴む方向は、前記締結手段による締結する方向と略一致している、取付器具。
(項目2)
前記第1の掴み部材のうちの前記構造材の掴み部は、板部材で構成されており、
前記第2の掴み部材のうちの前記構造材の掴み部は、板部材で構成されており、
前記構造材を前記それぞれの掴み部は、その板厚の方向が前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材とによって前記構造材を掴むときの方向と略直交するように構成されている、項目1に記載の取付器具。
(項目3)
前記構造材は、一対の平板部を備えるH型鋼材であり、
前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材は、前記一対の平板部の一方の平板部の両側端に、それぞれ当接可能であり、
前記締結手段は、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記支持部材とを連結する締結部材を含み、
前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記締結手段とは、前記締結手段の締結の進行によって、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材とが近づくように配置されている、項目1または2に記載の取付器具。
(項目4)
前記構造材は、C型鋼材であり、
前記第1の掴み部材は、前記C型鋼材の一方の端部に当接可能であり、
前記第2の掴み部材は、前記C型鋼材の他方の端部に当接可能であり、
前記締結手段は、前記第1の掴み部材を前記C型鋼材の一方の端部に押し付け可能な第1の締結部材と、前記第2の掴み部材を前記C型鋼材の他方の端部に押し付け可能な第2の締結部材とを含み、
前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記締結手段とは、前記締結手段の締結の進行によって、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材とが離れるように配置されている、項目1または2に記載の取付器具。
(項目5)
前記支持部材は
前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材が前記締結の進行により移動する移動経路に配置された係合突起を含み、
前記係合突起は、前記締結手段の第1の締結力以下の締結力によって前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材の移動を阻止し、前記第1の締結力より大きな第2の締結力により、前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材の移動の阻止を解除するように構成されている、項目4に記載の取付器具。
(項目6)
前記支持部材は、
前記被取付部材を固定するための本体部材と、
前記構造材に固定されるための台座部材と、
前記本体部材と前記台座部材とを連結させるための軸を有する1つの固定手段と
を含む、項目1~5のいずれか一項に記載の取付器具。
(項目7)
前記台座部材には、前記台座部材に対して前記本体部材が前記固定手段の軸周りに回転するのを阻止する回転阻止機構を備えている、項目6に記載の取付器具。
(項目8)
被取付部材を構造材に取り付けるための取付器具であって、
前記被取付部材が固定される本体部材と、
前記構造材に固定される台座部材と、
前記構造材を掴むための第1の掴み部材と、
前記構造材を掴むための第2の掴み部材と、
前記本体部材と前記台座部材とを連結させるための軸を有する1つの固定手段と
を備え、
前記台座部材は、前記台座部材に対して前記本体部材が前記固定手段の軸周りに回転するのを阻止する回転阻止機構を備えている、取付器具。
(項目9)
前記回転阻止機構は、前記台座部材に形成された規制部を有し、前記本体部材が前記規制部に当接することにより、前記台座部材に対して前記本体部材が前記固定手段の軸周りに回転するのを阻止するように構成されている、項目8に記載の取付器具。
(項目10)
前記構造材は、H型鋼材であり、
前記本体部材は、対向する2つの側壁を備え、
前記台座部材は、前記対向する2つの側壁の平面と前記締結手段によって重合可能な2つの重合面と、前記重合面のそれぞれに隣接する2つの非重合面とを備え、
前記規制部は、前記2つの非重合面の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの鍔部である、項目9に記載の取付器具。
(項目11)
前記構造材は、C型鋼材であり、
前記本体部材は、対向する2つの側壁を備え、
前記台座部材は、前記対向する2つの側壁の平面と前記締結手段によって重合可能な2つの重合面を備え、
前記規制部は、前記2つの重合面の少なくとも一方に形成された、その重合面に略垂直な方向に突出する前記本体部材に当接可能な突起部である、項目9に記載の取付器具。
(項目12)
建造物に適用される屋根構造であって、
構造材と、
被取付部材と、
前記被取付部材を前記構造材に取り付ける取付器具と
を備え、
前記取付器具は、項目1~11のいずれか一項に記載の取付器具である、屋根構造。
本発明によれば、施工時間の短縮およびコスト低減を達成可能な取付器具を得ることができる。
本発明の取付器具1を説明するための図であり、本発明の取付器具1により被取付部材が構造材に取り付けられている様子を示す。 本発明の取付器具1を概念的に説明するための図であり、被取付部材を支持する支持部材10の構成例を模式的に示す。 本発明の実施形態1による取付器具100を説明するための斜視図であり、取付器具10の外観を示す。 図3に示す取付器具100が構造材としてのH型鋼材Hsmに固定された状態を示す斜視図。 図3に示される取付器具100の六面図であり、図5(a)~図5(f)はそれぞれ、図3を縮小した図5(g)をA方向~F方向から見たときの取付器具100の構造を示す。 図3に示す取付器具100を個々の構成部品に分解して示す分解斜視図。 図5に示される本体部材110の六面図。 図5に示される台座部材130の六面図。 図5に示される第1の掴み部材120aの六面図。 図3に示す取付器具100をH型鋼材Hsmの上に載せる様子を示す斜視図。 図3に示す取付器具100をH型鋼材Hsmの上に載せた状態を示す斜視図。 図3に示す取付器具100の掴み部材120a、120bがH型鋼材Hsmを掴む様子を説明するための図であり、締結手段140による締結前の状態および締結後の状態を示す。 図3に示す取付器具100における台座部材130に対する本体部材110の相対的な回転が阻止されるメカニズムを説明するための図。 本発明の実施形態1の変形例による取付器具100aを説明するための図。 本発明の実施形態2による取付器具200を説明するための斜視図であり、取付器具200の外観を示している。 図15に示す取付器具200が構造材としてのC型鋼材Csmに固定された状態を示す斜視図。 図15に示される取付器具200の六面図である。 図15に示す取付器具200を個々の構成部品に分解して示す分解斜視図。 図18に示される本体部材210の六面図。 図18に示される台座部材230の六面図。 図18に示される第1の掴み部材220aの六面図。 図15に示す取付器具200をC型鋼材Csmの上に載せる様子を示す斜視図。 図15に示す取付器具200の第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bがC型鋼材Csmの開口を通過する様子を示す断面図。 図15に示す取付器具200をC型鋼材Csmの上に載せた状態を示す斜視図。 図15に示す取付器具200の第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bの掴み部221122がC型鋼材Csmの開口内に収容された状態を示す図。 図15に示す取付器具200の第1の締結手段240aおよび第2の締結手段240bによる締付により、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bが係合突起233d、234dを超えた状態を示す図。 図17に示す取付器具200がC型鋼材Csmに固定された状態を示す図。 図17に示す取付器具200における台座部材230に対する本体部材210の回転が阻止されるメカニズムを示す図。
以下、本発明を説明する。本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
本明細書において、「約」とは、後に続く数字の±10%の範囲内をいう。
図1は、本発明の取付器具1を説明するための図であり、図1(a)は、本発明の取付器具1により構造材(例えば、H型鋼材Hsm)に取付られた折板屋根Rを示し、図1(b)は、構造材に固定されて折板屋根Rを支持する本発明の取付器具1を概念的に示している。図2は、本発明の取付器具1の構造を模式的に示す図であり、図2(a)は、取付器具1が構成要件として支持部材10(本体部材と台座部材とが一体化されている状態)と掴み部材12a、12bとを含む場合を示し、図2(b)は、取付器具1の支持部材10が本体部材11と台座部材13との2部品に分かれている場合を示す。
本発明の取付器具1は、図1に示すように、被取付部材Rを構造材Hsmに取り付けるための器具であり、本発明は、図1、図2に示すように、被取付部材Rを支持するための支持部材10と、支持部材に対して移動可能であり、かつ構造材を掴むための第1、第2の2つの掴み部材12a、12bと、2つの掴み部材を支持部材10に対して締結する締結手段14とを備え、第1の掴み部材12aおよび第2の掴み部材12bは、締結手段14の締結の進行によって、構造材Hsmを掴むように構成された取付器具を対象としている。
そして、本発明は、このような取付器具において、第1の掴み部材12aおよび第2の掴み部材12bによって構造材Hsmを掴む方向を、第1の掴み部材12aおよび第2の掴み部材12bを締結手段14により締結する方向Y(図2の紙面左右方向)と略一致させたことを特徴としており、この特徴により、構造材Rに対して強固に固定することができる取付器具1を実現したものである。本明細書において、略一致とは、一方の方向に対して他方の方向がそれに対して±約10°の範囲内であることをいう。
従って、本発明の取付器具1においては、2つの掴み部材12a、12bは上記の特徴を有するものであれば、その他の構成は限定されるものではなく、また、支持部材10および締結手段14の具体的な構成も限定されるものではない。
例えば、支持部材10は、図2(a)に示すように、構造材の掴み部と被取付部材を支持する部分とが一体不可分の1つの部品で構成されていてもよいし、あるいは、図2(b)に示すように、構造材の掴み部と被取付部材を支持する部分とが組み立て可能な2つの部品を連結したものでもよいし、さらには、組み立て可能な3つ以上の部品を連結したものでもよい。
(掴み部材の構成)
掴み部材は、構造材の形態によって様々な形態であり得る。基本的に、少なくとも第1の掴み部材および第2の掴み部材とを有する。そして、第1の掴み部材および第2の掴み部材は、それぞれ支持部材に対して移動可能であって、締結手段によって支持部材に対して締結される。第1の掴み部材および第2の掴み部材がそれぞれ支持部材に対して移動可能であるため、例えば、取付器具の製造段階において、第1の掴み部材または第2の掴み部材が支持部材に予め溶接などで固定されている場合と比較して、様々な大きさの構造材(例えば、大きさの異なるH型鋼材やC型鋼材など)に対応可能となるという効果を奏する。また、取付器具の施工後のメンテナンス(例えば、大風などで屋根の一部が破損することによる、一部屋根の修理を行う場合)において、掴み部材または支持部材どちらか損傷している部分のみ交換することが可能であり、メンテンナンス費用の削減を図ることも可能である。さらに、本発明では第1の掴み部材および第2の掴み部材とが1つの締結手段で締結することが可能であり、従来の2つの締結手段が必要な場合に比べて、施工作業が簡単で時間短縮が可能となる。以下に代表的な形態について説明する。
・構造材がH型鋼材である場合
第1の掴み部材および第2の掴み部材は、H型鋼材の一対の平板部の一方の平板部の両側端に、それぞれ当接可能であり、締結手段は、第1の掴み部材と第2の掴み部材と支持部材とを連結する締結部材を含み、第1の掴み部材と第2の掴み部材と締結手段とは、締結手段の締結の進行によって、第1の掴み部材と第2の掴み部材とが近づくように配置されていることにより、第1の掴み部材と第2の掴み部材とでH型鋼材を掴むことができる。
ここで、第1の掴み部材12aのH型鋼材を掴む部分(掴み部2a)と第2の掴み部材12bのH型鋼材を掴む部分(掴み部2b)は、H型鋼材のうちの平行な一対の平板部のうちの一方の平板部の一方の側端に当接する面が単に1つの平面であってもよいし、第1の掴み部材のH型鋼材の掴み部と第2の掴み部材のH型鋼材の掴み部の少なくとも一方は、一方の平板部の一方の側端に当接する部分が複数の面を有する形状(例えば、図2に示すL字状、またはコ字状など)であってもよい。このような形状にすることにより、より強固に鋼材の端部に引っ掛かることが可能である。なお、第1の掴み部材と第2の掴み部材は、同じ形状の一対であってもよいし、それぞれ異なる形状であってもよい。
・構造材がC型鋼材である場合
第1の掴み部材は、C型鋼材の一方の端部に当接可能であり、第2の掴み部材は、C型鋼材の他方の端部に当接可能であり、締結手段は、第1の掴み部材をC型鋼材の一方の端部に押し付け可能な第1の締結部材と、第2の掴み部材を前記C型鋼材の他方の端部に押し付け可能な第2の締結部材とを含み、第1の掴み部材と第2の掴み部材と締結手段とは、締結手段の締結の進行によって、第1の掴み部材と第2の掴み部材とが離れるように配置されていることにより、第1の掴み部材と第2の掴み部材とでC型鋼材を掴むことができる。
ここで、例えば、第1の掴み部材のC型鋼材を掴む部分(以下、掴み部)と第2の掴み部材のC型鋼材の掴み部は、C型鋼材の一方の側端に当接する面が単に1つの平面であってもよいし、第1の掴み部材のC型鋼材の掴み部と第2の掴み部材のC型鋼材の掴み部の少なくとも一方は、C型鋼材の一方の側端に当接する部分が複数の面を有する形状(例えば、図2に示すL字状、またはコ字状など)であってもよい。このような形状にすることにより、より強固に鋼材の端部に引っ掛けることが可能となる。また、本発明において、支持部材(特に台座部材)を構造材に固定する際に、締結手段を用いることによって、従来の溶接で固定する場合に比べて作業者の技量に関係なく、施工精度を安定して得ることが可能となる。
さらに、締結手段は、一方の掴み部材の掴み部がC型鋼材の一方側の折返端部に押付けられるように台座部材に対して一方の掴み部材を締め付ける第1の締結部材と、他方の掴み部材の掴み部がC型鋼材の他方側の折返端部に押付けられるように台座部材に対して他方の掴み部材を締め付ける第2の締結部材とを含んでいてもよい。なお、第1および第2の締結手段は、一般的には、図2(b)に示すように1組のボルト14aとナット14bであるが、ボルトとナットの組は1組でも2組以上でもよいし、ボルトだけであってもよいし、ボルトとナット以外には、リベット、てこを利用したバックルなど2つの挟持片により2つの部材を挟み込んで締結するものでもよい。
(支持部材の構成)
・支持部材が掴み部材に当接する係合突起を有する場合
また、構造材がC型鋼材である場合、支持部材は、第1の掴み部材または第2の掴み部材が締結の進行により移動する移動経路に配置された係合突起を含み、係合突起は、締結手段の第1の締結力以下の力によって第1の掴み部材および第2の掴み部材の移動を阻止し、第1の締結力より大きな第2の締結力により、第1の掴み部材および第2の掴み部材の移動の阻止を解除するように構成されていることが好ましい。ここで第1の締結力とは、係合突起によって第1の掴み部材または第2の掴み部材の締結の進行による移動を抑止できる最大の力を意味する。したがって、第1の締結力を超える第2の締結力をかけた場合には、係合突起による第1の掴み部材または第2の掴み部材の締結の進行による移動の抑止が出来なくなり、係合突起を乗り越えて移動する、または係合突起を破壊して移動することになる。係合突起を備えることにより、第1の締結力以下の力により係合突起を用いて第1の掴み部材と第2の掴み部材とが所定の間隔を隔てて位置する仮止め状態を実現することができ、施工作業の前に取付器具を予め仮止め状態としておくことで、取付器具をC型鋼材に取り付ける作業の効率化を図ることができる。なお、係合突起は、支持部材と同じ材料から構成されていてもよいし、支持部材よりも強度の弱い材料(例えば、樹脂など)から構成されていてもよい。
・支持部材が本体部材と台座部材とを含む場合
支持部材10は、図2(b)に示すように、被取付部材が固定される本体部材11と、構造材Hsmに固定される台座部材13との2つの部材から構成され、本体部材を台座部材に固定手段15によって固定されても良い。ここで、固定手段15は、任意の形態であり得る。例えば、接着剤などによる固定であってもよいし、1組のボルト14aとナット14bであってもよいし、ボルトとナットの組は1組でも2組以上であってもよいし、ボルトだけであってもよいし、ボルトとナット以外には、リベット、てこを利用したバックルなど2つの挟持片により2つの部材を挟み込んで締結するものでもよい。
この場合、台座部材13には、台座部材13に対して本体部材11が固定手段15の軸周りに回転するのを阻止する回転阻止機構を備えることが好ましい。回転阻止機構を備えることで、1つの固定手段による固定であっても、台座部材に対する本体部材の固定手段15の軸周りに回転することによる姿勢変化が回避でき、被取付部材の構造材に対する被取付部材の固定強度を向上することができる。その結果、台風などにおける強風などによっても被取付部材が構造材から外れてしまうことを防止することが可能となる。 なお、回転防止機構も具体的な構成は限定されるものではなく、台座部材に対して本体部材が、本体部材と台座部材とを連結させるための固定手段の軸の周りで回転するのを阻止できるものであればよい。
回転阻止機構の構成の一例は、台座部材に形成された規制部を有し、本体部材が規制部に当接することにより、台座部材に対して本体部材が固定手段の軸周りに回転するのを阻止するように構成されているものである。
特に、構造材がH型鋼材である場合は、本体部材を、対向する2つの側壁を備えたものとし、台座部材を、本体部材の対向する2つの側壁(第1縦片および第2縦片)の平面と締結手段によって重合可能な2つの重合面と、重合面のそれぞれに隣接する2つの非重合面とを備えたものとし、規制部を、2つの非重合面の少なくとも一方に形成された少なくとも1つの鍔部としてもよい。
また、構造材がC型鋼材である場合は、本体部材を対向する2つの側壁を備えたものとし、台座部材を、本体部材の対向する2つの側壁(第1縦片および第2縦片)の平面と締結手段によって重合可能な2つの重合面を備えたものとし、規制部を、2つの重合面の少なくとも一方に形成された、その重合面に略垂直な方向に突出する本体部材に当接可能な突起部としてもよい。
また、締結手段14は、一般的には、図2(b)に示すように1組のボルト14aとナット14bであるが、ボルトとナットの組は1組でも2組以上でもよいし、ボルトだけであってもよいし、ボルトとナット以外には、リベット、てこを利用したバックルなど2つの挟持片により2つの部材を挟み込んで締結するものでもよい。また、締結手段は、支持部材あるいは支持部材を構成する台座部材を貫通するものでもよいし、支持部材あるいは支持部材を構成する台座部材を貫通しないものでもよい。
さらには、被取付部材および構造材も任意の形態であり得る。例えば、構造材には、建物を支える構造体となる材料であればよく、柱あるいは梁として用いられるH型鋼材、C型鋼材、角型鋼材などが含まれる。
また、被取付部材は、例えば、構造材が屋根の下地となる部材(例えば、梁)である場合は、被取付部材は屋根(たとえば、折板屋根)であり、さらに、構造材が壁の下地となる部材(例えば、柱)である場合は、被取付部材は壁部材であり得る。
以上説明したように本発明の取付器具は、第1の掴み部材および第2の掴み部材によって構造材を掴む方向を、締結手段により第1の掴み部材および第2の掴み部材を締結する方向Y(図2の紙面左右方向)と略一致させたものであれば、その他の構成は特に限定されるものではないが、以下の実施形態の説明では、実施形態1として、支持部材が本体部材と台座部材とを含む、H型鋼材に適用される取付器具100を挙げ、実施形態1の変形例として、実施形態1の取付器具100における本体部材と台座部材とが1つの部材として一体化された取付器具101aを挙げ、実施形態2として、支持部材が本体部材と台座部材とを含む、C型鋼材に適用される取付器具200を挙げる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔実施形態1〕
図3は、本発明の実施形態1による取付器具100を説明するための斜視図であり、取付器具10の外観を示している。図4は、図3に示す取付器具100が構造材としてのH型鋼材Hsmに固定された状態を示す斜視図である。図5は、図3に示される取付器具100の六面図であり、図5(a)~図5(f)はそれぞれ、縮小した図3の取付器具100(図5(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの取付器具100の構造を示す。なお、図5では、C方向から見た図を正面図としている。
この取付器具100は、被取付部材を構造材に取り付けるための器具であり、構造材はH型鋼材Hsmであり、被取付部材は折板屋根Rである。
この取付器具100は、本体部材110と、台座部材130と、2つの掴み部材120a、120bと、締結手段140と、固定手段150とを有している。
ここで、本体部材110は、折板屋根Rを受ける部材であり、台座部材130により支持されており、台座部材130と本体部材110とは、固定手段150により連結されている。
ここで、固定手段150は、台座部材130と本体部材110を貫通する連結ボルト151とこれに装着される連結ナット152とを含む。
1つの掴み部材120aは、H型鋼材Hsmの一方の部分に当接する2つの掴み部121b、122bを有する第1の掴み部材であり、もう1つの掴み部材120bは、H型鋼材Hsmの他方の部分に当接する2つの掴み部121b、122bを有する第2の掴み部材である。掴み部材120a、120bの掴み部121b、122bは、略コ字状を有している。 これらの掴み部材120a、120bは、締結手段140により台座部材130に対して締結されることにより、それぞれの掴み部121b、122bの略コ字状の面が構造材Hsmに当接して引っ掛かるようになっている。これにより掴み部材120a、120bは、しっかり構造材Hsmをしっかり掴むことが可能となる。
ここで、締結手段140は、台座部材130を貫通する締結ボルト141と、これに装着される締結ナット142とを含み、これらのボルト141およびナット142により2つの掴み部材120a、120bが台座部材130に対して締結されることにより、台座部材130が2つの掴み部材120a、120bとともにH型鋼材Hsmに固定できるようになっている。
より具体的には、第1の掴み部材120aの掴み部121b、122bは、H型鋼材Hsmのうちの平行な一対の平板部のうちの一方の平板部(図2紙面の上側の平板部)の一方の側端に引っ掛かり、第2の掴み部材120bの掴み部121b、122bは、H型鋼材Hsmの上側平板部の他方の側端に引っ掛かり、締結手段140は、2つの掴み部材120a、120bの掴み部121b、122bがH型鋼材の上側の平板部を挟持するように、2つの掴み部材を締め付け可能となっている。
そして、この実施形態1の取付器具100では、一対の掴み部材120a、120bによってH型鋼材Hsmを掴む方向Y(図5(d)の紙面の左右方向)は締結手段による締結する方向Yと略一致している。
このように、2つの掴み部材120a、120bによってH型鋼材Hsmを掴む方向Yと、締結手段による締結する方向Yとが略一致することによって、H型鋼材を掴み部材で掴む作業と、締結手段により掴み部材を台座に固定する作業とが1つの作業で達成することが可能となる。その結果、従来の作業に比べて施工時間が大幅に短縮可能となる。また、掴み部材を台座に固定する箇所が従来の2か所に比べて1か所に減ることから、部品コストの削減も可能となる。
さらに、2つの掴み部材120a、120bは、ステンレス鋼板、鉄鋼板などの板状部材に対する打ち抜き加工および曲げ加工により形成され得るものであり、2つの掴み部材120a、120bの各々の掴み部121b、122bは、その板厚の方向が2つの掴み部材がH型鋼材Hsmを掴むときの方向と略直交する方向X(図5(d)の紙面に垂直な方向)となるように構成されている。その結果、掴み部121b、122bは、軽量な構造であっても、大きな締付力に耐えることが可能となる。本明細書において、略直交とは、90°±約20°の範囲のことをいう。
図6は、図3に示す取付器具100を個々の構成部品に分解して示す分解斜視図である。
この図6から分かるように、この取付器具100では、締結ボルト141は、第2の掴み部材120b、台座部材130および第1の掴み部材120aの順に貫通した状態で締結ナット142が装着されている。このため、取付器具100をH型鋼材Hsmの上側平板部に載置した状態(図11参照)で、締結ボルト141に対して締結ナット142を締め付けることにより、これらの掴み部材120a、120bの掴み部121b、122bがH型鋼材Hsmの上側平板部の両端に当接すると同時に、第1の掴み部材120aおよび第2の掴み部材120bが台座部材130に締結されるようになっている。なお、台座部材130の締結方向の幅は、2つの掴み部材120a、120bをこれらの掴み部121b、122bが十分な力でH型鋼材Hsmの上側平板部を挟持するように、H型鋼材Hsmの上側平板部の幅、および2つの掴み部材120a、120bの締結方向の寸法を考慮して設定されている。
次に、実施形態1の取付器具100を構成する各部材を具体的に説明する。
(本体部材110)
図7は、図6に示される本体部材110の六面図であり、図7(a)~図7(f)はそれぞれ、縮小した図6の本体部材110(図7(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの本体部材110の構造を示す。なお、図7では、A方向から見た図を正面図としている。
この本体部材110は、細長い長方形形状の板状鋼材(ステンレス製鋼材あるいは鉄製鋼材)を略コの字形状をなすように折り曲げて構成されており、対向する2つの側壁(第1縦片111および第2縦片112)と、これらの縦片111および112につながる天板部113とを含んでいる。
すなわち、天板部113の一端部が第1縦片111の上端縁につながり、天板部113の他端部が第2縦片112の上端縁につながっており、天板部113、第1縦片111、第2縦片112は、補強のため、その長手方向に沿って断面凹状溝が形成されている。
また、天板部113では、屋根材を支持する吊子などの部品を取り付ける部品取付部113aは、天板部113におけるその他の部分に比べて低くなっており、部品取付部113aには、吊子などの部品を取り付けるための固定ボルト161を挿入する固定ボルト孔113a1が形成されている。
また、第1縦片111および第2縦片112の下端部には、この本体部材110を台座部材130に連結する連結ボルト151を挿入する連結ボルト孔111a、112aが形成されている。
(台座部材130)
図8は、図6に示される台座部材130の六面図であり、図8(a)~図8(f)はそれぞれ、縮小した図6の台座部材130(図8(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの台座部材130の構造を示す。なお、図8では、A方向から見た図を正面図としている。
この台座部材130は、所定の形状に打ち抜いて得られた板状鋼材(ステンレス製鋼材あるいは鉄製鋼材)に対して略直方体形状の箱体(底なし)が形成されるように曲げ加工を施して作製されたものであり、略長方形形状の台座天板135と、4つの側壁131~134とを有している。
ここで、対向する2つの側壁131、132は、2つの掴み部材120a、120bを締結するための掴み締結壁となっており、もう1組の対向する2つの側壁133、134は、本体部材110の2つの縦片111および112を連結するための本体連結壁133、134となっている。ここで、本体連結壁133、134は、本体部材210の第1縦片111、第2縦片112が形成する平面と重合する重合面を形成している。
また、4つの側壁、すなわち、掴み締結壁131、132および本体連結壁133、134は、天板部135に対して垂直な方向に沿って天板部135から下方に伸びている。
対向する掴み締結壁131および132は、略長方形形状の天板部135の対向する側縁(長辺側)につながり、それぞれの掴み締結壁131および132の略中央部分には、締結ボルト141を挿入するための締結ボルト孔131a、132aが形成されている。
対向する本体連結壁133、134は、略長方形形状の天板部135の対向する側縁(短辺側)につながり、それぞれの本体連結壁133、134の中央より上側寄りの部分には、連結ボルト151を挿入するための連結ボルト孔133a、134aが形成されている。本体連結壁133、134は、本体部材110の第1縦片111および第2縦片112の表面(平面)と重合する2つの重合面となっており、掴み締結壁131および132は、本体部材110の第1縦片111および第2縦片112の表面(平面)と重合しない2つの非重合面となっており、これらの重合面と非重合面とは隣接して配置されている。
そして、この台座部材130では、掴み締結壁131、132の両側縁部は、本体連結壁133、134の側端部を超えて外側に伸びて鍔部(規制部)131b、132bを形成している。これらの鍔部131b、132bは、台座部材130の本体連結壁233、234に本体部材110の前縦片111および後縦片112を連結したときに、これらの前縦片111および後縦片112の両側縁に当接可能な状態とすることにより、本体部材110が台座部材130に対して連結ボルト151の軸の周りに回転するのを阻止する働きを奏する。
(第1の掴み部材120a)
図9は、図6に示される第1の掴み部材120aの六面図であり、図9(a)~図9(f)はそれぞれ、縮小した図6の第1の掴み部材120a(図9(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの第1の掴み部材120aの構造を示す。なお、図9では、A方向から見た図を正面図としている。
この第1の掴み部材120aは、例えば、所定の形状に打ち抜いて得られた板状鋼材(ステンレス製鋼材あるいは鉄製鋼材)に対して、図9(e)および図9(f)に示すように略コの字形状をなすように例えば、曲げ加工を施して作製されたものである。
この第1の掴み部材120aは、掴み基部123と、対向する2つの掴み側壁(第1および第2の掴み側壁)121、122とを有する。
掴み基部123は、これらの掴み側壁121、122を接続する部分であり、略長方形形状のボルト装着部123aと、ボルト装着部123aの上縁に形成された折返し上補強片123bと、ボルト装着部121aの下縁に形成された折返し下補強片123cとを含む。ボルト装着部123aの両側縁は掴み側壁122および123の一端につながり、ボルト装着部123aの中央部には、締結ボルト141を挿入するためのボルト装着孔123a1が形成されている。
第1の掴み側壁121は、H型鋼材Hsmの上側の平板部の一端縁に当接して引っ掛かる当接部(引掛り部)121bと、当接部121bを掴み基部123に対して支持する掴み支持部121aとを有している。
第2の掴み側壁122は、第1の掴み側壁121と同様、H型鋼材Hsmの上側の平板部の他端縁に当接して引っ掛かる当接部(引掛り部)122bと、当接部122bを掴み基部122に対して支持する掴み支持部122aとを有している。
(取付器具100の取付手順)
次に上述した取付器具100をH型鋼材Hsmに取り付ける手順を説明する。
図10は、図3に示す取付器具100をH型鋼材Hsmの上に載せる様子を示す斜視図であり、図11は、図3に示す取付器具100をH型鋼材Hsmの上に載せた状態を示す斜視図である。図12は、図3に示す取付器具100の掴み部材120a、120bがH型鋼材Hsmを掴む様子を説明するための図であり、図12(a)および図12(b)はそれぞれ、締結手段140による締結前の状態(図12(a))および締結後の状態(図12(b))を示す。
まず、図10に示すように、締結ボルト141に対して締結ナット142を緩めて第1の掴み部材120aの掴み部121b、122bと第2の掴み部材120bの掴み部121b、122bとの間に、H型鋼材Hsmの上側の平板部(上面部)の幅Hw以上の間隔隔Tdをあけた状態で、取付器具100をH型鋼材Hsmの上面部に載せる。このとき、第1の掴み部材120aの掴み部121b、122bと第2の掴み部材120bの掴み部122b、121bとの間隔Tdは、H型鋼材Hsmの上側の平板部(上面壁)の幅Hwより大きいので、H型鋼材Hsmの上面壁は2つの掴み部材120a、120bの間を通過することとなり、図11に示すように取付器具100は、台座部材130がH型鋼材Hsmの上面壁に当接した状態でH型鋼材Hsm上に配置される。
続いて、図12(a)に示すように、取付器具100をH型鋼材Hsm上に配置した状態で、締結ナット142を締結ボルト141に対して締め付けると、左右の掴み部材120a、120bが引き寄せられることとなって、第1の掴み部材120aの掴み部121b、122bと第2の掴み部材120bの掴み部122b、121bとがH型鋼材Hsmの上面壁の端部に引っ掛かって当接することとなる。この状態で締結ナット142を所定の締付力で締め込むことにより、2つの掴み部材120a、120bが所定の強度でH型鋼材Hsmに固定される。
この場合、締結ボルト141と締結ナット142とによる2つの掴み部材120a、120bを台座部材130に対して締め付ける締結方向Yは、掴み部材120a、120bの掴み部121b、122bの構成部材である板材の板厚の方向Xと略直交する方向となっているので、掴み部材120a、120bの掴み部121b、122bは、軽量な構造で大きな締付力に耐えることが可能となる。
このように実施形態1の取付器具100では、2つの掴み部材120a、120bによってH型鋼材Hsmを掴む方向が締結手段140による締結方向Y(図2の紙面左右方向)と略一致し、掴み部材120a、120bの各々の掴み部121b、122bの板厚の方向X(図2の紙面に垂直な方向)Xが2つの掴み部材120a、120bがH型鋼材Hsmを掴むときの方向Yと略直交するように構成されているので、軽量な構造の取付器具100をH型鋼材Hsmに対して強固に固定することができる。
また、この実施形態1の取付器具100では、台座部材130は、台座部材130に対して本体部材110が連結ボルト151の軸周りで回転するのを防止する機能を有する。
図13は、図3に示す取付器具100における台座部材130に対する本体部材110の相対的な回転が阻止されるメカニズムを説明するための図であり、図13(a)および図13(b)は、台座部材130に対する本体部材110の位置関係を示す斜視図および側面図であり、図13(c)~図13(e)は、上記の相対的な回転が阻止される様子を示す。
この取付器具100では、図13に示すように、台座部材130の掴み締結壁(その表面が本体部材110の縦片111、112の表面と重ならない非重合面となる壁)131、132の両側縁部は、その本体連結壁(その表面が本体部材110の縦片111、112の表面と重なる重合面となる壁)133、134の側端部を超えて外側に伸びて鍔部131b、132bを形成するようになっているので、これらの鍔部131b、132bは、台座部材130の本体連結壁133、134に本体部材110の前縦片111および後縦片112を連結したときに(図13(a)~(c)参照)、これらの前縦片111および後縦片112の両側縁に当接することにより、図13(d)、(e)に示すように、本体部材110が台座部材130に対して連結ボルト151の軸の周りのどの方向に回転するのも阻止することができる。
このような回転防止が阻止される構造を備えることで、本体部材110と台座部材130との連結に、回転防止のために2組の締結手段(例えば、ボルトおよびナット)を用いる必要がなくなり、1組の締結手段(例えば、ボルトおよびナット)での連結であっても、回転防止を達成することが可能となる。その結果、施工にかかる作業時間および部品コストなどを大きく削減することが可能となる。
さらに、この実施形態1の取付器具100では、本体部材110と台座部材130と2つの掴み部材120a、120bとをボルトで結合した構造となっているので、屋根材の高さ、H型鋼材Hsmのサイズなどの合わせて取付器具100のサイズを柔軟に変更することも可能となる。
具体的には、屋根材の高さに合わせた取付器具100のサイズ調整は、本体部材110を屋根材の高さにあった適切なサイズのものに変更するだけよいし、H型鋼材Hsmのサイズなどの合わせた取付器具100のサイズ調整は、掴み部材120a、120bの掴み腕部122a、123aの長さ、あるいは箱体としての台座部材130の寸法がH型鋼材Hsmのサイズにあったものを選択するだけでよい。
これに対し、取付器具100において本体部材110と台座部材130とが一体化された構造となっている場合は、屋根材の高さあるいはH型鋼材Hsmのサイズの違いに対応するために、多くのサイズの異なる部品を準備しておく必要がある。
例えば、本実施形態1の取付器具100では、3種類の屋根材の高さにサイズの異なる3種類の本体部材110で対応し、3種類のH型鋼材Hsmのサイズにサイズの異なる3種類の台座部材130で対応でき、つまり、本体部材110と台座部材130とをそれぞれサイズの異なるものを3種類準備すればよい。
これに対して、本体部材110と台座部材130とを支持部材として一体化したものでは、3種類の屋根材の高さと3種類のH型鋼材Hsmのサイズに対応するには、1種類の屋根材の高さに対して、3種類のH型鋼材Hsmのサイズに対応可能となるように3つの支持部材10を準備する必要があり、結局、支持部材を9種類準備しておく必要がある。
ただし、このような実施形態1の取付器具100における本体部材110と台座部材130とを支持部材として一体化したものも、用途によっては構造が簡単になり、部品点数の少ないことから有効な場合があり、以下実施形態1の変形例として具体的に説明する。
〔実施形態1の変形例〕
図14は、本発明の実施形態1の変形例による取付器具100aを説明するための図で
あり、図14(a)は、実施形態1の説明で用いた図5(c)に対応する正面図、図14(b)は図5(b)に対応する側面図、図14(c)は図5(e)に対応する上面図である。図14では、特に、この取付器具100aを実施形態1の図12(a)に示すように、締結ナット142を緩めた状態でH型鋼材Hsmの上面壁に載置した状態を示している。
この変形例による取付器具100aは、実施形態1の取付器具100における本体部材110と台座部材130とをこれらを一体化してなる支持部材101aに置き換え、さらに、この支持部材101aを補強する補助部材101bを備え、この支持部材101aの下端部に対して締結手段140により2つの掴み部材120a、120bを締結するようにしたものであり、その他の構成は実施形態1の取付器具100におけるものと同一の構造である。なお、図14中、106は、被取付部材を支持部材101aに取り付けるための固定ボルトであり、実施形態1で説明した固定ボルト161に相当するものである。
ここで、支持部材101aに対する補助部材101bの接合は、工場でビス、接着材あるいは溶接などで行われ、この取付器具100aは、施工現場で支持部材101aに対する補助部材101bの接合を行う必要はないものである。
このような構造の取付器具100aでは、実施形態1のように本体部材110と台座部材130とでばらばらにサイズの選択を行うことはできないが、その分、実施形態1の取付器具100のように、台座部材130に対する本体部材110の回転といった現象は生ずることがなく、取付器具100aを回転防止機構が不要なよりコンパクトな構成とすることができる。
〔実施形態2〕
図15は、本発明の実施形態2による取付器具200を説明するための斜視図であり、取付器具200の外観を示している。図16は、図15に示す取付器具200が構造材としてのC型鋼材Csmに固定された状態を示す斜視図である。図17は、図15に示される取付器具200の六面図であり、図17(a)~図17(f)はそれぞれ、縮小した図15の取付器具200(図17(g))を、A、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見ときの取付器具200の構造を示す。なお、図17では、C方向から見た図を正面図としている。
この取付器具200は、被取付部材を構造材に取り付けるための器具であり、構造材はC型鋼材Csmであり、被取付部材は折板屋根Rである。
すなわち、この取付器具200は、実施形態1の取付器具100におけるH型鋼材Hsmを掴む構造に代えて、C型鋼材Csmを掴む構造を備えたものであり、本体部材210と、台座部材230と、2つの掴み部材(第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220b)と、2つの締結手段(第1の締結手段240aおよび第2の締結手段240b)と、固定手段250とを有している。
ここで、本体部材210および固定手段250は実施形態1の本体部材110および固定手段150と同じ構成を有しているが、台座部材230、2つの掴み部材220a、220b、2つの締結手段240a、240bは、実施形態1における対応する部分、すなわち、台座部材130、2つの掴み部材120a、120b、1つの締結手段140とは異なる。
具体的には、1つの掴み部材220aは、C型鋼材Csmの一方の端部に当接する掴み部221cを有する第1の掴み部材であり、もう1つの掴み部材220bは、C型鋼材Csmの他方の端部に当接する掴み部222cを有する。
ここで、第1の締結手段240aは、台座部材230を貫通する第1の締結ナット241aと、これに装着される第1の締結ナット242aとを含み、第2の締結手段240bは、台座部材230を貫通する第2の締結ボルト241bと、これに装着される第2の締結ナット242bとを含み、これらのボルト241a、241bおよびナット242a、242bにより掴み部材220a、220bが台座部材230に対して締結されることにより、台座部材230が2つの掴み部材220a、220bとともにC型鋼材Csmに固定できるようになっている。
より具体的には、第1の締結手段によって、第1の掴み部材220aの掴み部221cは、C型鋼材Csmのうち一方の端部に引っ掛かり、第2の掴み部材220bの掴み部222cは、第2の締結手段によりC型鋼材Csmの他方の側端に引っ掛けるようにする。また、第1の締結手段240aは、第1の掴み部材220aの掴み部221cが当接する一方の端部側に押付けられるように第1の掴み部材220aを台座部材230に対して締結可能となっている。第2の締結手段240bは、第2の掴み部材220bの掴み部221c、222cが当接する他方の端部側に押付けられるように第2の掴み部材220bを台座部材230に対して締結可能となっている。
そして、この実施形態2の取付器具200では、第1の掴み部材220aがC型鋼材Csmに押し付けられる方向Y(図17(d)の紙面の右方向)と第1の締結手段240aで締結方向Yと一致し、および、第2の掴み部材220bがC型鋼材Csmに押し付けられる方向Y(図17(d)の紙面の左方向)と、第2の締結手段240bによる締結方向Yとは略一致する。すなわち、第1の締結手段および第2の締結手段による締結の進行によって、第1の掴み部材と第2の掴み部材は離れる方向に移動することによって、第1の掴み部材はC型鋼材の一方の端部側に押し付けられ、第2の掴み部材は他方の端部側に押し付けられるものであって、その結果、第1の掴み部材と第2の掴み部材はC型鋼材をしっかり掴むことが可能となる。
そして、各々の掴み部材220a、220bの掴み部221c、222cを構成する板材の板厚の方向が2つの掴み部材220a、220bがC型鋼材Csmを掴むときの方向Yと略直交する方向X(図17(d)の紙面に垂直な方向)となるように構成されている。
図18は、図15に示す取付器具200を個々の構成部品に分解して示す分解斜視図である。
この図18から分かるように、この取付器具200では、締結ボルト241aは、第1の掴み部材220aおよび台座部材230を貫通した状態で、締結ナット242aが装着されており、締結ボルト241bは、第2の掴み部材220bおよび台座部材230を貫通した状態で、締結ナット242bが装着されており、これにより、取付器具200をC型鋼材Csmの開口面側に載置した状態で(図24、図25参照)、締結ボルト241a、241bに対して締結ナット242a、242bを締め付けることにより、これらの掴み部材220a、220bの掴み部222がC型鋼材Csmの対向するそれぞれの端部に当接すると同時に、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bが台座部材230に固定されるようになっている。
次に、実施形態2の取付器具200を構成する各部材を具体的に説明する。
(本体部材210)
図19は、図18に示される本体部材210の六面図であり、図19(a)~図19(f)はそれぞれ、縮小した図18の本体部材210(図19(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの構造を示す。なお、図19では、A方向から見た図を正面図としている。
この本体部材210は、実施形態1の取付器具100における本体部材110と同一の構造を有している。従って、この本体部材210の第1縦片211、第2縦片212、天板部213、連結ボルト孔211a、212a、部品取付部213a、固定ボルト孔213a1はそれぞれ、図7に示される取付器具100の第1縦片111、第2縦片112、天板部113、連結ボルト孔111a、112a、部品取付部113a、固定ボルト孔113a1と同じものである。また、本体部材210を台座部材230に連結する連結ボルト251および連結ナット252を含む固定手段250も、実施形態1の連結ボルト151および連結ナット152を含む固定手段150と同一のものである。
(台座部材230)
図20は、図18に示される台座部材230の六面図であり、図20(a)~図20(f)はそれぞれ、縮小した図18の台座部材230(図20(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの構造を示す。なお、図20では、D方向から見た図を正面図としている。
この台座部材230は、所定の形状に打ち抜いて得られた板状鋼材(ステンレス製鋼材あるいは鉄製鋼材)を略直方体形状の箱体(底なし)が形成されるように曲げ加工を施して作製されたものであり、略長方形形状の台座天板235と、4つの側壁231~234とを有している。
ここで、1組の対向する2つの側壁231、232は、2つの掴み部材220a、220bを締結するための掴み締結壁となっており、もう1組の対向する2つの側壁233、234は、本体部材210の2つの縦片211および縦片212を連結するための本体連結壁となっている。掴み締結壁231、232および本体連結壁233、234は、天板部213に対して垂直な方向に沿って天板部213から下方に伸びている。ここで、本体連結壁233、234はそれぞれ、本体部材210の対向する側壁211、212の平面と固定手段によって重合可能な重合面を形成している。
また、掴み締結壁231には、本体連結壁233、234から掴み締結壁231に沿って伸びる補助壁233e、234eが重なって配置されており、同様に、掴み締結壁232にも、本体連結壁233、234から掴み締結壁232に沿って伸びる補助壁233ed、234eが重なって配置されている。
対向する掴み締結壁231および232は、略長方形形状の天板部113の対向する側縁(短辺側)につながり、それぞれの掴み締結壁231および232の中央より下側寄りの部分には、締結ボルト241を挿入するための締結ボルト孔231a、232aが形成されている。
また、対向する本体連結壁233、234は、略長方形形状の天板部213の対向する側縁(長辺側)につながり、それぞれの本体連結壁233、234の中央より上側寄りの部分には、連結ボルト251を挿入するための連結ボルト孔233a、234aが形成されている。本体連結壁233、234の下端部は外側に屈曲した構造となっており、屈曲された部分(下部屈曲部)233c、234cは、本体連結壁233、234の補強部分となっている。
そして、この台座部材230では、本体連結壁234の外側面のうちの連結ボルト孔234aの両側の部分には、本体部材210の対向する側壁の一方(第1縦片211)の幅に相当する間隔で対向する2つの規制突起(規制部)234bが上下二列に2組形成されている。同様に、本体連結壁233の外側面のうちの連結ボルト孔233aの両側の部分には、本体部材210の対向する側壁の他方(第2縦片212)の幅に相当する間隔で対向する2つの規制突起(規制部)233bが上下二列に2組形成されている。
これらの規制突起234bおよび233bはそれぞれ、台座部材230の本体連結壁234に本体部材210の前縦片(第1縦片)211を連結し、台座部材230の本体連結壁233に本体部材210の後縦片(第2縦片)212を連結したとき、これらの前縦片211および後縦片212の両側縁に当接することにより、本体部材210が台座部材230に対して連結ボルト251の軸の周りに回転するのを阻止する働きがある。
また、本体連結壁234の内側面には、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bが締結の進行により移動する移動経路に位置するように係合突起234dが設けられ、同様に、本体連結壁233の内側面には、第1の掴み部材および第2の掴み部材が締結の進行により移動する移動経路に位置するように係合突起233dが設けられている。
これらの係合突起は、締結手段240の第1の締結力以下の力によって第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bの移動を阻止し、第1の締結力より大きな第2の締結力により、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bの移動の阻止を解除するように構成されている。
(第1、第2の掴み部材220a、220b)
図21は、図18に示される第1の掴み部材220aの六面図であり、図21(a)~図21(f)はそれぞれ、縮小した図18の第1の掴み部材220a(図21(g))をA、B、C、D、E、F方向(前、後、左、右、上、下の6方向)から見たときの構造を示す。なお、図21では、A方向から見た図を正面図としている。
この第1の掴み部材220aは、例えば、所定の形状に打ち抜いて得られた板状鋼材(ステンレス製鋼材あるいは鉄製鋼材)に曲げ加工を施して作製されたものであり、第1の掴み部材220aは、掴み基部223と、対向する2つの掴み側壁(第1、第2の掴み側壁)221、222とを有し、これらの掴み側壁221、222は、掴み基部223の両側に配置されている。
掴み基部223は、略長方形形状のボルト装着部223aと、ボルト装着部223aの上縁に形成された折返し上補強片223bと、ボルト装着部223aの下縁に形成された折返し下補強片223cとを含む。掴み基部223aは、掴み側壁221、222を接続する部分であり、ボルト装着部223aの両端は掴み側壁221および222の一端につながっており、ボルト装着部223aの中央部には、締結ボルト241を挿入するための締結ボルト孔223a1が形成されている。
第1の掴み側壁221は、側壁本体221aと、側部ガイド片221bと、当接部221cとを含み、当接部221bは、C型鋼材Csmの一方の端部に当接して引っ掛かる部分であり、側壁本体221aは、当接部221bを掴み基部223に対して支持する部分である。第1の掴み側壁221では、当接部221cと側壁本体221aとに跨って切り欠き221dが形成されており、この切り欠き221d内にはC型鋼材Csmの一方の端部が収容されるようになっている。また、側部ガイド片221bは側壁本体221aおよび当接部221cに跨るようにこれらに接合されたこれらの補強部分であり、側部ガイド片221bの側端は、台座部材230の本体連結壁233あるいは234の内面に沿って移動し、本体連結壁233、234の内面に形成された係合突起233dあるいは234dに係合するようになっている。
第2の掴み側壁222は、側壁本体222aと、側部ガイド片222bと、当接部222cとを含み、当接部222cは、C型鋼材Csmの他方の端部に当接して引っ掛かる部分であり、側壁本体222aは、当接部222cを掴み基部223に対して支持する部分である。第2の掴み側壁222では、当接部222cと側壁本体222aとに跨って切り欠き222dが形成されており、この切り欠き222d内にはC型鋼材Csmの他方の端部が収容されるようになっている。また、側部ガイド片222bは側壁本体222aおよび当接部222cに跨るようにこれらに接合されたこれらの補強部分であり、側部ガイド片222bの側端は、台座部材230の本体連結壁233あるいは234の内面に沿って移動し、本体連結壁233あるいは234の内面に形成された係合突起233dあるいは234dに係合するようになっている。
次に上述した取付器具200をC型鋼材Csmに取り付ける手順を説明する。
図22は、図15に示す取付器具200をC型鋼材Csmの上に載せる様子を示す斜視図であり、図23は、図22に示す取付器具200の台座部材230内での第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bの位置を示す断面図である。図24は、図15に示す取付器具200をC型鋼材Csmの上に載せた状態を示す斜視図である。図25は、図15に示す取付器具200の第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bがC型鋼材Csmの開口内に収容された状態を示す図であり、図25(a)は断面図であり、図25(b)は、図25(a)における取付器具200を裏面側から見た状態を示す底面図である。なお、図23、図25では、取付器具200の本体部材210は省略しており、図25(b)では図25(a)におけるC型鋼材Csmも省略している。
まず、図22に示すように取付器具200をC型鋼材Csm上に配置する場合、図23に示すように、締結ボルト241aに対して締結ナット242aを第1の締付力(仮止め締付力)で締め付けて、第1の掴み部材220aの側部補強片221b、222bを係合突起233b、234bに当接させるとともに、締結ボルト241bに対して締結ナット242bを第1の締付力(仮止め締付力)で締め付けて、第2の掴み部材220bの側部補強片222b、221bを係合突起233b、234bに当接させておく(図25(b)参照)。
これにより、第1の掴み部材220aの掴み部222dの先端から第2の掴み部材220bの掴み部221dの先端までの距離D1が、C型鋼材Csmの開口幅W1より若干狭くなった状態が保持される。
この状態で、取付器具200をC型鋼材Csmの開口が形成された面上に載せると、取付器具200の第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bの掴み部221d、222dは、C型鋼材Csmの開口を通過してC型鋼材Csmの内側に入り込むことで、台座部材230がC型鋼材Csmの端部に接した状態でC型鋼材Csm上に載置される(図24、図25参照)。
続いて、取付器具20をC型鋼材Csm上に載置した状態で、締結手段240aおよび240bにより第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bを台座部材230に対して第2の締結力(本締め締結力)で締め付ける。
図26は、図15に示す取付器具200の第1の締結手段240aおよび第2の締結手段240bによる締付により、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bがストッパを超えた状態を説明するための図であり、図26(a)は断面図であり、図26(b)は、図26(a)における取付器具200を裏面側から見た状態を示す底面図である。図27は、図18に示す取付器具200がC型鋼材Csmに固定された状態を説明するための図であり、図27(a)は断面図であり、図27(b)は、図27(a)における取付器具200を裏面側から見た状態を示す底面図である。なお、図26、図27では、取付器具200の本体部材210は省略しており、図27(b)では図27(a)におけるC型鋼材Csmも省略している。
続いて、取付器具200をC型鋼材Csm上に載置した状態で、締結ナット242a、242bを締結ボルト241a、241bに対して、第1の締結力より大きな第2の締結力(本締め締結力)で締め付けると、図26(a)、(b)に示すように、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bと台座部材230の係合突起233b、234bとの係合が外れて、第1の掴み部材220aおよび第2の掴み部材220bが遠ざかるように逆方向に移動する。
その後さらに締結ナット241bの締付を続けると、図27(a)、(b)に示すように、第1の掴み部材220aは台座部材230の一方の掴み締結壁231に近づくこととなって、第1の掴み部材220aの掴み部222bおよび223bとがC型鋼材Csmの一方の端部に引っ掛かって当接することとなる。
また、さらに締結ナット242bの締付を続けると、図27(a)、(b)に示すように、第2の掴み部材220bは台座部材230の他方の掴み締結壁232に近づくこととなって、第2の掴み部材220bの掴み部222bおよび223bとがC型鋼材Csmの他方の端部に引っ掛かって当接することとなる。
この場合、締結ボルト141aと締結ナット142aとにより第1の掴み部材220aを台座部材230に対して締め付ける締結方向、さらに、締結ボルト141bと締結ナット142bとにより第2の掴み部材220bを台座部材230に対して締め付ける締結方向は、掴み部材220a、220bの掴み部222の構成部材の板厚の方向Xと略直交する方向となっているので、掴み部材220a、220bの掴み部222は、大きな締付力に耐えることが可能である。
また、この実施形態2の取付器具200では、台座部材230には、台座部材230に対して本体部材210が連結ボルト251の軸周りで回転するのを防止する働きがある。
図28は、図15に示す取付器具200において台座部材230に対する本体部材210の相対的な回転が阻止されるメカニズムを説明するための図であり、図28(a)および図28(b)は、台座部材230に対する本体部材210の位置関係を示す斜視図および側面図であり、図28(c)~図28(e)は、上記の相対的な回転が阻止される様子を示す。
また、この取付器具200では、図28に示すように、この台座部材230における、本体連結壁233、234の連結ボルト孔233a、234aの両側部分は、本体部材210の第1縦片211および第2縦片212の幅に相当する間隔で、係合突起233b、2334bが形成されているので、これらの係合突起233b、2334bは、台座部材230の本体連結壁233、234に本体部材210の前縦片211および後縦片212を連結したときに(図28(a)、(b))、図28(c)に示すように、これらの前縦片211および後縦片212の両側縁に当接することにより、本本体部材210が図28(d)、(e)に示すように台座部材230に対して連結ボルト251の軸の周りに回転するのを阻止する働きがある。
さらに、この実施形態2の取付器具200では、本体部材210と台座部材230と2つの掴み部材220a、220bとをボルトで結合した構造となっているので、実施形態1の取付器具100と同様、屋根材の高さ、C型鋼材Csmのサイズなどに合わせて取付器具200のサイズを柔軟に変更することができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、施工時間の短縮およびコスト低減を達成可能な取付器具を得ることができるものとして有用である。
1 取付器具
10 支持部材
11 本体部材
12a、12b 掴み部材
13 台座部材
14 締結手段
15 固定手段
100a 取付器具
101a 支持部材
100 取付器具
110 本体部材
120a 第1の掴み部材
120b 第2の掴み部材
130 台座部材
200 取付器具
210 本体部材
220a 第1の掴み部材
220b 第2の掴み部材
230 台座部材
233b、234b 当接突起(規制部)
233d、234d 係合突起
240a 第1の締結手段
240b 第2の締結手段
Csm C型鋼材
Hsm H型鋼材
R 折板屋根

Claims (7)

  1. 被取付部材を構造材に取り付けるための取付器具であって、
    前記被取付部材を支持するための支持部材と、
    前記支持部材に対して移動可能であり、かつ前記構造材を掴むための第1の掴み部材と、
    前記支持部材に対して移動可能であり、かつ前記構造材を掴むための第2の掴み部材と、
    前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材を前記支持部材に対して締結する締結手段と
    を備え、
    前記支持部材は、
    前記被取付部材を固定するための本体部材と、
    前記構造材に固定されるための台座部材と、
    前記本体部材と前記台座部材とを連結させるための軸を有する1つの固定手段と
    を含み、
    前記台座部材は、前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材の間に配置されており、
    前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材は、前記締結手段の締結の進行によって、前記台座部材を介して前記構造材を掴むように構成されており、
    前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材によって前記構造材を掴む方向は、前記締結手段による締結する方向と略一致している、取付器具。
  2. 前記第1の掴み部材のうちの前記構造材の掴み部は、板部材で構成されており、
    前記第2の掴み部材のうちの前記構造材の掴み部は、板部材で構成されており、
    前記構造材を前記それぞれの掴み部は、その板厚の方向が前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材とによって前記構造材を掴むときの方向と略直交するように構成されている、請求項1に記載の取付器具。
  3. 前記構造材は、一対の平板部を備えるH型鋼材であり、
    前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材は、前記一対の平板部の一方の平板部の両側端に、それぞれ当接可能であり、
    前記締結手段は、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記支持部材とを連結する締結部材を含み、
    前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記締結手段とは、前記締結手段の締結の進行によって、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材とが近づくように配置されている、請求項1または2に記載の取付器具。
  4. 前記構造材は、C型鋼材であり、
    前記第1の掴み部材は、前記C型鋼材の一方の端部に当接可能であり、
    前記第2の掴み部材は、前記C型鋼材の他方の端部に当接可能であり、
    前記締結手段は、前記第1の掴み部材を前記C型鋼材の一方の端部に押し付け可能な第1の締結部材と、前記第2の掴み部材を前記C型鋼材の他方の端部に押し付け可能な第2の締結部材とを含み、
    前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材と前記締結手段とは、前記締結手段の締結の進行によって、前記第1の掴み部材と前記第2の掴み部材とが離れるように配置されている、請求項1または2に記載の取付器具。
  5. 前記支持部材は
    前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材が前記締結の進行により移動する移動経路に配置された係合突起を含み、
    前記係合突起は、前記締結手段の第1の締結力以下の締結力によって前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材の移動を阻止し、前記第1の締結力より大きな第2の締結力により、前記第1の掴み部材および前記第2の掴み部材の移動の阻止を解除するように構成されている、請求項4に記載の取付器具。
  6. 前記台座部材には、前記台座部材に対して前記本体部材が前記固定手段の軸周りに回転するのを阻止する回転阻止機構を備えている、請求項1に記載の取付器具。
  7. 建造物に適用される屋根構造であって、
    構造材と、
    被取付部材と、
    前記被取付部材を前記構造材に取り付ける取付器具と
    を備え、
    前記取付器具は、請求項1~6のいずれか一項に記載の取付器具である、屋根構造。
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