JP7748204B2 - 表面改質無機酸化物粉末及びその製造方法 - Google Patents
表面改質無機酸化物粉末及びその製造方法Info
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Description
1. 無機酸化物粒子と、その粒子表面に形成された反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含有する層とを含む粒子からなる粉末であって、
(1)当該粉末中の炭素含有率(重量%)が3.0~8.0重量%であり、
(2)前記炭素含有率を前記無機酸化物粒子の比表面積で除した値が1.6~3.4%であり、
(3)疎水率が50%以上であり、
(3)帯電量が-170~-310μC/gであり、
(4)遊離オイル分量が3重量%以下である、
ことを特徴とする表面改質無機酸化物粉末。
2. 前記無機酸化物粉末がフュームドシリカである、前記項1に記載の表面改質無機酸化物粉末。
3. トナーに添加した時の乾式流動性評価法による流動性のエネルギー値を、添加前のエネルギー値で除した値が0.25以下である、前記項1又は2に記載の表面処理無機酸化物粉末。
4. 反応性シリコーンオイルが、シロキサン結合からなる主鎖の両末端にOH基を有し、かつ、その動粘度が10~200csである、前記項1~3のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
5. 非反応性シリコーンオイルの動粘度が10~200csである、前記項1~4のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
6. 非反応性シリコーンオイルと反応性シリコーンオイルとの重量比が1:0.2~1:4.0である、前記項1~5のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末。
7. 前記項1~6のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末を含むトナー用又は粉体塗料用の外添剤。
8. 前記項7に記載の外添剤と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物。
9. 表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末、反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含む混合物を調製する工程、
(b)前記混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。
10. 表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及び反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物と非反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。
11. 表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及び非反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物と反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。
本発明の表面改質無機酸化物粉末(本発明粉末)は、無機酸化物粒子と、その粒子表面に形成された反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含有する層とを含む粒子からなる粉末であって、
(1)当該粉末中の炭素含有率(重量%)が3.0~8.0重量%であり、
(2)前記炭素含有率を前記無機酸化物粒子の比表面積(m2/g)で除した値が1.6~3.4%であり、
(3)疎水率が50%以上であり、
(3)帯電量が-170~-310μC/gであり、
(4)遊離オイル分量が3重量%以下である、
ことを特徴とする。
本発明粉末を構成する粒子は、無機酸化物粒子と、その粒子表面に形成された反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含有する層(以下「シリコーンオイル層」ともいう。)とを含む。すなわち、無機酸化物粒子をコア粒子(原体)とし、その表面の一部又は全部がシリコーンオイル含有層でコートされた構造(被覆粒子)を基本構成とするものである。
本発明粉末の特性として、
(1)当該粉末中の炭素含有率(重量%)が3.0~8.0重量%であり、
(2)前記炭素含有率を前記無機酸化物粒子の比表面積(m2/g)で除した値(カーボン値)が1.6~3.4%であり、
(3)疎水率が50%以上であり、
(3)帯電量が-170~-310μC/gであり、
(4)遊離オイル分量が3重量%以下である、
ことを特徴とする。
本発明粉末の製造方法は、上記のような構成・特性を有する粉末が得られる限り、特に制約されないが、以下の第1方法~第3方法のいずれの方法によって実施することが好ましい。
第1方法は、表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末、反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含む混合物を調製する工程(混合物調製工程)、
(b)前記混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程(熱処理工程)
を含むことを特徴とする方法である。
混合物調製工程では、無機酸化物粉末を構成する各粒子の表面を反応性シリコーンオイルで被覆できる方法であれば限定されず、例えば攪拌下で無機酸化物粉末と気化した反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルとを混合する方法、攪拌下で無機酸化物粉末に反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを噴霧する方法等を好適に採用することができる。
熱処理工程における熱処理温度は、限定的ではないが、通常は80~380℃(特に280~380℃)とすることが好ましい。熱処理温度が380℃を超える場合は、反応性シリコーンオイル又は非反応性シリコーンオイルの一部分解が生じ、熱エネルギー的及び環境的に好ましくない。また、熱処理温度が150℃未満の場合は、反応性シリコーンオイル又は非反応性シリコーンオイルの無機酸化物粉末への固定化が十分でなく、遊離オイル量が増加し、疎水性又は流動性が低くなるおそれがある。
第2方法は、表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及び反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物と非反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする方法である。
第3方法は、表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及び非反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物と反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする方法である。
本発明粉末は、例えば複写機、レーザープリンタ、普通紙ファクシミリ等を含む電子写真に用いられるトナーのほか、粉末塗料、化粧料等において、例えば流動性改善剤、帯電性調整剤等として利用することができる。特に、本発明粉末は、トナーの外添剤として好適に用いることができる。従って、本発明は、本発明粉末と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物(以下、両者をまとめて「本発明組成物」ともいう。)も包含する。
・フュームドシリカ380:日本アエロジル(株)製,商品名「AEROSIL(登録商標)380」(BET比表面積380m2/g)
・フュームドシリカ300:日本アエロジル(株)製,商品名「AEROSIL(登録商標)300」(BET比表面積300m2/g)
・フュームドシリカ200:日本アエロジル(株)製,商品名「AEROSIL(登録商標)200」(BET比表面積200m2/g)
・フュームドシリカ130:日本アエロジル(株)製,商品名「AEROSIL(登録商標)130」(BET比表面積130m2/g)
・DMO-SiOH(A):ポリ(ジメチルシロキサン)の両末端に水酸基を有する反応性シリコーンオイル(粘度30cs)
・DMO-SiOH(B):ポリ(ジメチルシロキサン)の両末端に水酸基を有する反応性シリコーンオイル(粘度40cs)
・DMO-SiOH(C):ポリ(ジメチルシロキサン)の両末端に水酸基を有する反応性シリコーンオイル(粘度60cs)
・PDMS(100cs):ポリジメチルシロキサン(粘度100cs)
・PDMS(50cs):ポリジメチルシロキサン(粘度50cs)
・PDMS(20cs):ポリジメチルシロキサン(粘度20cs)
表1に示すフュームドシリカ100重量部を反応器に入れ、窒素ガス雰囲気下で攪拌下において、表1に示す反応性シリコーンオイル又は非反応性シリコーンオイルをヘキサンで希釈したものを表1に示す方法及び添加量となるように導入し、攪拌を継続した状態で表面処理した。表面処理されたシリカの緩い凝集を解すため、最後にサンプルミル(奈良機械製作所社製)により解砕を行った。このようにして、表面処理フュームドシリカを得た。
なお、表1中の「処理方法」は、符号Aが前記の第1方法、符号Bが前記の第2方法、符号Cが前記の第3方法をそれぞれ示す。また、表1中の「表面処理条件1」は2段階の表面処理における第1番目の処理条件を示し、「表面処理条件2」は2段階の表面処理における第2番目の処理条件を示す。
表1に示す条件としたほかは、実施例1と同様にして、表面処理フュームドシリカを調製した。
各実施例及び比較例で得られた表面処理フュームドシリカについて遊離オイル分量、疎水率、帯電量及び流動性を測定した。その結果を表1に示す。なお、各表面処理フュームドシリカ粉末の平均粒径は、5nm以上18nm以下である。
BUCHI社製ソックスレー抽出装置を用い、表面処理フュームドシリカ粉末0.5gを直径28mmの円筒濾紙に入れ、抽出溶媒にはヘキサンを使用し、抽出時間60分、リンス時間30分の条件で表面処理フュームドシリカ上の遊離オイルを抽出した。オイルを抽出除去した後の表面処理フュームドシリカのカーボン量を測定し、抽出前の表面処理フュームドシリカのカーボン量から抽出後のカーボン量の差を遊離オイル分量とした。
表面処理フュームドシリカのカーボン量は、(株)堀場製作所製の金属中炭素分解装置(EMIA-110)を用いて測定した。
表面処理フュームドシリカ粉末1gを200mLの分液ロートに計り採り、これに純水100mLを加えて栓をし、ターブラーミキサーで10分間振盪した。振盪後、10分間静置した。その静置後、下層の20~30mLをロートから抜き取った後に、下層の混合液を10mm石英セルに分取し、純水をブランクとして比色計にかけ、その波長500mmの光の透過率を疎水率とした。光透過率が高いほど疎水性が高いことを示す。これは、疎水性の高い表面処理フュームドシリカは、水中に分散することなく水面に浮く傾向にあるので、それだけ水が濁りにくくなって光透過率が高くなるためである。
ヘンシェルミキサーを用いてトナー(負帯電スチレンアクリルトナー母体(結着性樹脂,平均粒径6μm。粉末99gに対して実施例及び比較例の表面処理フュームドシリカ粉末1gを外添した後、パウダーレオメータでトナーサンプルの通気試験を行った。1サンプルにつき全13回のトータルエネルギー値の測定を行い、1回目は通気せずに、2回目以降は線速度0.04mm/sで通気しながら測定した。そして13回目のトータルエネルギー値を流動性として評価した。前記エネルギー値が小さいほど流動性が高いことを示す。
キャリア(還元鉄粉)100重量部に対して表面処理フュームドシリカ0.2重量部を含む試料を、ターブラーミキサーにて一定時間混合して摩擦帯電させた後、温度20℃及び湿度45%RHの条件下でブローオフ粉体帯電量測定装置にて帯電量(摩擦帯電量)を測定した。
Claims (9)
- 無機酸化物粒子と、その無機酸化物粒子表面に形成された反応性シリコーンオイル及び非反応性シリコーンオイルを含有する層と、を含む粒子からなる粉末であって、
(1)当該粉末中の炭素含有率(重量%)が3.0~7.0重量%であり、
(2)前記炭素含有率を前記無機酸化物粒子の比表面積(m2/g)で除した値が1.6~3.4%であり、
(3)疎水率が50%以上であり、
(4)帯電量が-170~-310μC/gであり、
(5)遊離オイル分量が3重量%以下であり、
(6)前記反応性シリコーンオイルが、シロキサン結合からなる主鎖の両末端にOH基を有する、
ことを特徴とする表面改質無機酸化物粉末。 - 前記無機酸化物粒子がフュームドシリカである、請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末。
- 無機酸化物粒子は、窒素吸着法(BET)による比表面積が100~500m2/gである、請求項1又は2に記載の表面改質無機酸化物粉末。
- 請求項1~3のいずれかに記載の表面改質無機酸化物粉末を含むトナー用又は粉体塗料用の外添剤。
- 請求項4に記載の外添剤と結着性樹脂粒子とを含む電子写真用トナー組成物又は粉体塗料組成物。
- 請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末、シロキサン結合からなる主鎖の両末端にOH基を有し、かつ、動粘度が30~100csである反応性シリコーンオイル及び動粘度が5~300csである非反応性シリコーンオイルを含む混合物を調製する工程、
(b)前記混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。 - 請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及びシロキサン結合からなる主鎖の両末端にOH基を有し、かつ、動粘度が30~100csである反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物と動粘度が5~300csである非反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。 - 請求項1に記載の表面改質無機酸化物粉末を製造する方法であって、
(a)無機酸化物粉末及び動粘度が5~300csである非反応性シリコーンオイルを含む第1混合物を調製する工程、
(b)前記第1混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
(c)熱処理された第1混合物とシロキサン結合からなる主鎖の両末端にOH基を有し、かつ、動粘度が30~100csである反応性シリコーンオイルとを含む第2混合物を調製する工程、
(d)前記第2混合物を80~380℃の温度で熱処理する工程、
を含むことを特徴とする、表面改質無機酸化物粉末の製造方法。 - 前記非反応性シリコーンオイルと前記反応性シリコーンオイルとの重量比が1:0.2~1:4.0である、請求項6~8のいずれかに記載の製造方法。
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