以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、本実施形態のトレイシーラによって製造される密封パックについて説明する。
図1,2に示すように、密封パック1は、1つのポケット部2を備えた容器3と、ポケット部2を塞ぐようにして容器3に取着された蓋フィルム4とを有している。尚、図1等では、容器3及び蓋フィルム4を実際よりも厚肉で示している。
ポケット部2には、例えば食品等の内容物5が収容されている。容器3及び蓋フィルム4は、実質的に通気性を有しないものとされており、内容物5を密封状態で維持可能である。
容器3は、例えばPP(ポリプロピレン)等の熱可塑性樹脂材料によって構成されている。尚、容器3を複数種類の熱可塑性樹脂材料からなる多層構造としてもよい。また、容器3には、ポケット部2の開口端から外側へ延出するようにフランジ部3aが形成されている。
一方、蓋フィルム4は、容器3と相溶性のある熱可塑性樹脂により形成されており、前記フランジ部3aに取着されている。尚、蓋フィルム4を、容器3と相溶性のある熱可塑性樹脂からなるシーラントが表面に塗布された薄肉材により構成してもよい。
次に、密封パック1を製造するためのトレイシーラ10について説明する。図3に示すように、トレイシーラ10は、フィルム装置11、容器供給装置12、シール装置13及び搬出装置14を備えている。本実施形態では、シール装置13が「機械」に相当する。
フィルム装置11は、シール装置13に対し蓋フィルム4の材料となる帯状の蓋フィルム材料51を供給しつつ、蓋フィルム材料51のうち切断後に残ったスクラップ52を巻取るための装置である。
容器供給装置12は、シール装置13に対し、ポケット部2に内容物5が収容された容器3を供給するための装置である。本実施形態において、容器供給装置12は、シール装置13に対し、複数個(例えば4個)の容器3を一度に供給する。
シール装置13は、上型31及び下型32が着脱可能に構成されており、両型31,32を用いて容器3のフランジ部3aに蓋フィルム4を取着(溶着)する。上型31及び下型32は、それぞれ約150kgの重量物である。尚、本実施形態におけるシール装置13は、フランジ部3aに蓋フィルム4を取着するにあたって、蓋フィルム材料51を切断して蓋フィルム4を得る機能を備えている。また、本実施形態において、上型31には、その上面から突出する一対のピン部31aが設けられている(図3等参照)。ピン部31aは、シール装置13に対する上型31の位置決めなどに用いられる。
加えて、シール装置13は、上型31の搬入や搬出を容易に行うための機械側上部レール部131と、下型32の搬入や搬出を容易に行うための機械側下部レール部132とを備えている(図3,4参照)。これらレール部131,132には、該レール部131,132にて上型31や下型32を容易にスライド移動可能とするための複数のローラ131a,132a(図5,6参照)が設けられている。シール装置13から取り外された上型31は、機械側上部レール部131(ローラ131a)に載置される。一方、シール装置13から取り外された下型32は、機械側下部レール部132(ローラ132a)に載置される。
さらに、シール装置13には、後述する型用台車50を連結するための連結穴132b(図4等参照)が設けられている。
搬出装置14は、シール装置13により製造された密封パック1を、シール装置13から取出しつつ、所定の下流位置まで搬送するための装置である。
次いで、図7~11等を参照しつつ、シール装置13に対する上型31や下型32の受渡しなどに使用される型用台車50について説明する。
型用台車50は、上型31及び下型32を運搬可能な台車であり、本体ユニット60、ベースユニット70及び高さ調節ユニット80を備えている。本実施形態では、高さ調節ユニット80が「高さ調節部」を構成する。
まず、本体ユニット60について説明する。本体ユニット60は、上型31及び下型32を支持する機能や、支持した上型31を回動させる機能などを有する。
本体ユニット60は、主柱部61、側壁構成部62、台車ハンドル63、上型ホルダー64、下型支持ユニット65及び回動機構66を備えている。尚、以下では、シール装置13との間における上型31や下型32の受渡時に該シール装置13側に配置されることとなる側(図9における右側)を「奥側」といい、該奥側とは反対側(図9における左側)を「手前側」という。尚、「手前側」は、型用台車50を移動させるとき等に作業者などが位置する側ということができ、「奥側」は、作業者などから見て奥に位置する側ということができる。
主柱部61は、上型ホルダー64や下型支持ユニット65などを支持する等の役割を有する。主柱部61は、平行に一対設けられており、各主柱部61は、鉛直方向に延びている。
また、各主柱部61における下型支持ユニット65よりも下側の部位は、それぞれ水平に延びる複数の連結部67a,67b,67cによって連結されている。これにより、主柱部61及び連結部67a,67b,67cからなる構造体の剛性(強度)が十分に高められ、ひいては上型31や下型32を安定した状態で支持可能となっている。
側壁構成部62は、主柱部61における上型ホルダー64と下型支持ユニット65との間に位置する部位に固定されており、主柱部61から手前側に向けて突出する構造体である。側壁構成部62は、一対設けられており、各側壁構成部62における手前側には、上側、奥側及び内側に向けて開口する凹部を形成する凹部形成部62aが設けられている(図12参照。図12では上型ホルダー64等の図示を省略)。
凹部形成部62a(特にその下面)は、上型ホルダー64が後述する初期状態から180°回動した状態(反転した状態)において、該上型ホルダー64により保持された上型31と接触することで、該上型31のそれ以上の回動を規制するとともに、該上型31の支持に係る安定性をより高めるなどの役割を有する。また、凹部形成部62a(特に手前側の面)は、上型ホルダー64が初期状態から180°回動した状態において、該上型ホルダー64により保持された上型31の手前側から奥側に向けた移動を規制する役割を有する。尚、本実施形態では、後述するストッパ646によっても上型31の手前側から奥側に向けた移動を規制可能であるが、凹部形成部62aは、ストッパ646とは別に設けられ、ストッパ646の状態に関わらず、回動した上型31の移動規制を行うことが可能である。本実施形態では、凹部形成部62aが「反転上型移動規制手段」を構成する。
台車ハンドル63は、型用台車50を移動させる際に、作業者等の持ち手として利用される。台車ハンドル63は、一対設けられており、各側壁構成部62から手前側に向けて突出している。
上型ホルダー64は、上型31を保持するための組立体である。上型ホルダー64は、上型側面ガイド部641、回動規制部642、上面支持部643、上側レール部644、上型受け部645及びストッパ646を備えている。本実施形態では、上型側面ガイド部641が「側面ガイド部」を構成し、上側レール部644が「レール部」を構成し、上型受け部645が「受け部」を構成する。尚、上型ホルダー64は、後述するように主柱部61に対し回動可能であるところ、以下では、上型ホルダー64が回動していない状態であって、シール装置13との間で上型31の受渡しを行うときに設定される状態を、型用台車50の「初期状態」という。
上型側面ガイド部641は、上型ホルダー64により保持された上型31の側面に対応する部位である。上型側面ガイド部641は、上型ホルダー64により保持された上型31を左右に挟む位置に一対設けられており、各上型側面ガイド部641は、水平方向に対し直交する平板状をなしている。各上型側面ガイド部641は、上側レール部644における上型31のスライド移動をガイドするなどの役割を有する。
また、各上型側面ガイド部641は、主柱部61に対し回動可能に軸支されている。これにより、上型ホルダー64は、上側レール部644の延びる方向と直交する水平なホルダー回動軸CLを中心として主柱部61に対し回動可能となっている。
尚、上型ホルダー64は、初期状態から手前側が下となる方向に少なくとも90°以上回動可能であるが、上述した凹部形成部62a(特にその下面)の存在によって、最大回動角度が180°となるように構成されている。つまり、上型ホルダー64は、初期状態から手前側が下となる方向に180°を限度として回動可能である。尚、上型ホルダー64の最大回動角度を180°未満としてもよい。
回動規制部642は、初期状態から奥側が下となる方向の上型ホルダー64の回動を規制するためのものである。回動規制部642は、被係止ブロック642a及び回動係止部642bを備えている(図13参照)。
被係止ブロック642aは、主柱部61に対し相対移動不能な状態で主柱部61や側壁構成部62に固定されている。回動係止部642bは、上型ホルダー64における軸部の外周に取付けられており、被係止ブロック642aに係止されることで、初期状態から奥側が下となる方向の上型ホルダー64の回動を規制する。尚、初期状態から手前側が下となる方向に上型ホルダー64が回動するときには、被係止ブロック642aに対し回動係止部642bは係止されない。
上面支持部643は、初期状態における上型側面ガイド部641の手前側部位同士を連結する板状部位である。上面支持部643は、初期状態において、上側レール部644により支持された上型31を該上側レール部644との間で上下に挟む位置に設けられている。上面支持部643は、初期状態から上型ホルダー64が90°超回動した状態において、該上型ホルダー64とともに90°超回動した上型31を支持する役割を有している。
尚、本実施形態では、上型側面ガイド部641から内側に向けて突出し、上側レール部644と相対向する位置に設けられた補助支持部647によっても、90°超回動した状態の上型31を支持可能に構成されている。これにより、回動した上型31をより安定した状態で支持することが可能である。
また、上面支持部643の下面(上型31側を向く面)には、上側レール部644の延びる方向、すなわち、上型31のスライド移動方向に沿って延びるピン溝643aと、該ピン溝643aと直交する方向に延び、該ピン溝643aに連通するストッパ溝643bとが一対ずつ形成されている(図14,15参照。図14等では上側レール部644等の図示を省略)。ピン溝643aは、上型31の前記ピン部31aが配置される溝であり、ストッパ溝643bは、ストッパ646における後述のストッパ本体646cが配置される溝である。
さらに、上面支持部643には、該上面支持部643の上面に開口し、ストッパ溝643bに連通する長円状の連通孔643cが形成されている(図15参照)。連通孔643cには、ストッパ646における後述のストッパ連結部646bが配置される。
上側レール部644は、初期状態において、奥側から手前側に向けて水平に延びるとともに、上型31をスライド移動可能な状態で支持するためのものである。上側レール部644は、平行に一対設けられており、各上側レール部644には、それぞれ上型用ローラ644aが設けられている。
上型用ローラ644aは、上側レール部644の延びる方向に沿って間隔をあけて複数設けられており、上側レール部644の延びる方向と直交する回動軸を中心として回動可能である。上側レール部644により支持された上型31は、各上型用ローラ644aの外周面に載置された状態となる。本実施形態では、上型用ローラ644aが「ローラ」に相当する。
上型受け部645は、上側レール部644にて奥側から手前側に向けて上型31がスライド移動するときに該上型31と接触することで、奥側から手前側に向けた該上型31のそれ以上のスライド移動を規制する部位である。本実施形態において、上型受け部645は、上型側面ガイド部641における手前側内面から突出したブロック体によって構成されている(図16参照。図16では上面支持部643等の図示を省略)。上型受け部645は、各上型側面ガイド部641に対し1つずつ設けられている。尚、上面支持部643のうち、奥側から手前側に向けて上型31がスライド移動するときにピン部31aが突き当たる部位によって「受け部」を構成してもよい。
ストッパ646は、上型31と接触することで、手前側から奥側に向けた上型31のスライド移動、つまり、上型ホルダー64から抜ける方向の上型31のスライド移動を規制するためのものである。ストッパ646は、上述したストッパ溝643bや連通孔643cに対応して一対設けられており、ストッパ溝643bや連通孔643cの延びる方向(つまり、上型31のスライド移動方向と交差する方向)に沿って往復移動可能とされている。ストッパ646は、被操作部646a、ストッパ連結部646b及びストッパ本体646cを備えている(図17~20参照)。
被操作部646aは、ストッパ646を移動させる際の操作対象となる部位である。被操作部646aは、上面支持部643から上側レール部644とは反対側に向けて突出している。
ストッパ連結部646bは、被操作部646a及びストッパ本体646cを連結する部位であり、前記連通孔643cに挿通されている。
ストッパ本体646cは、上型31(本実施形態では、ピン部31a)と接触することで、上型31の移動規制を担う部位である。ストッパ本体646cは、被操作部646aに対する作業者等の操作に伴い、被操作部646aとともに移動する。そして、ストッパ本体646cは、被操作部646aの移動に伴い、ピン溝643aに配置される状態と、ピン溝643aから退避する状態との間で状態を切換可能となっている。これにより、ストッパ646は、被操作部646aの移動に伴い、上型31(ピン部31a)の移動経路上に位置する状態である規制状態と、該移動経路から退避する状態である規制解除状態との間で状態を切換可能である。
ここで、規制状態とは、ストッパ本体646cが上型31(ピン部31a)と接触することで該上型31の手前側から奥側に向けたスライド移動を規制する状態である。本実施形態では、上型受け部645に上型31が接触し、ピン溝643aにおける最奥にピン部31aが配置された状態で、被操作部646aを移動させて前記移動経路上にストッパ本体646cを配置させることにより、規制状態となる。
一方、規制解除状態とは、手前側から奥側に向けた上型31のスライド移動を許容する状態である。本実施形態では、被操作部646aを移動させて前記移動経路からストッパ本体646cを退避させることで、規制解除状態となる。
さらに、ストッパ本体646cには、規制状態が容易に解除されることを防止するためのプランジャ646dが組み込まれている。プランジャ646dは、先端に設けられたボール部646d1が、図示しないばね等によって、該ボール部646d1を保持する筒状のプランジャ本体646d2から突出するように付勢されたものである。プランジャ646dにおいては、前記ばね等から加わる付勢力に抗してボール部646d1に押圧力を付与することで、プランジャ本体646d2に対するボール部646d1の突出量が減少するようになっている。一方、ボール部646d1に対する押圧力の付与が解除されると、ボール部646d1は最大限突出した状態に戻る。
本実施形態において、上型受け部645に上型31が接触し、かつ、規制状態であるときには、ピン部31aに対しボール部646d1が接触することで、ストッパ646の移動が規制された状態となる。これにより、振動等によって規制状態が容易に解除されることを防止できる。
一方、上型受け部645に対し上型31が接触している状態において規制状態から規制解除状態に切換えるべく被操作部646aを移動させたときには、ボール部646d1が、ピン部31aと接触することに伴いプランジャ本体646d2に対する突出量を減少させつつ移動して、最終的にピン部31aを通過する。そのため、単に被操作部646aを移動させれば、規制状態から規制解除状態へと比較的容易に切換えることができる。
下型支持ユニット65は、下型32を支持する機能や、支持した下型32の移動を規制する機能などを備えた組立体である。下型支持ユニット65は、下型支持部651及び下型移動規制部652を備えている。
下型支持部651は、下型32を支持するためのものであり、図21(図21では上型ホルダー64等の図示を省略)に示すように、下型側面ガイド部6511、ガイド連結部6512a,6512b,6512c、下側レール部6513、下型受け部6514及び連結機構6515を備えている。
下型側面ガイド部6511は、下型支持部651により支持された下型32の側面に対応する部位である。下型側面ガイド部6511は、下型支持部651により支持された下型32を左右に挟む位置に一対設けられている。各下型側面ガイド部6511は、主柱部61に対し固定されており、下側レール部6513における下型32のスライド移動をガイドする役割を有する。
ガイド連結部6512a,6512b,6512cは、それぞれ水平に延びる板状をなしており、各下型側面ガイド部6511を連結する。これにより、下型支持部651の剛性(強度)が十分に高められ、下型32をより安定した状態で支持可能である。
下側レール部6513は、奥側から手前側に向けて水平に延びるとともに、下型32をスライド移動可能な状態で支持するためのものである。下側レール部6513は、平行に一対設けられており、各下側レール部6513には、回動可能な下型用ローラ6513aがそれぞれ設けられている。下側レール部6513により支持された下型32は、各下型用ローラ6513aの外周面に載置された状態となる。下型用ローラ6513aが回動することにより、下型32は、下側レール部6513にて円滑にスライド移動可能である。
下型受け部6514は、下側レール部6513にて奥側から手前側に向けて下型32がスライド移動するときに該下型32と接触することで、奥側から手前側に向けた該下型32のそれ以上のスライド移動を規制する。下型受け部6514は、各下型側面ガイド部6511に1つずつ設けられており、下型側面ガイド部6511における手前側内面から突出したブロック体によって構成されている。
連結機構6515は、シール装置13に対し型用台車50を連結するためのものである。連結機構6515は、連結爪部6515a及び連結解除部6515bを備えている。
連結爪部6515aは、一対設けられており、各連結爪部6515aは、下型側面ガイド部6511における奥側部位に対し回動可能に軸支されている。連結爪部6515aは、先端部が鉤状をなしており、この先端部が前記連結穴132bに配置されてシール装置13に係止されることで、シール装置13に対し型用台車50が連結されることとなる。
連結解除部6515bは、手前側からシール装置13に対する型用台車50の連結を解除可能とするためのものである。連結解除部6515bは、下型側面ガイド部6511上において手前側から奥側へと延びる長板状をなしており、奥側の端部が連結爪部6515aに取付けられている。そして、連結解除部6515bにおける手前側の端部を手などにより手前側へと引くことで、連結爪部6515aの先端部(鉤状部分)が持ち上がるようになっている。連結爪部6515aの先端部(鉤状部分)を持ち上げることで、シール装置13に対する連結爪部6515aの係止を解除して、シール装置13に対する型用台車50の連結を解除することが可能である。
下型移動規制部652は、下側レール部6513により支持された下型32のスライド移動を規制するためのものである。下型移動規制部652は、全体として手前側から奥側へと延びる棒状をなしており、ガイド連結部6512cによって回動可能な状態で支持されている。下型移動規制部652は、手前側の端部に出没操作部652aを有し、奥側の端部に係止爪部652bを有している。
出没操作部652aは、下型移動規制部652を回動させる際の操作対象となる部位である。出没操作部652aを旋回移動させることで、下側レール部6513により支持された下型32に向けて係止爪部652bが出没可能である。尚、本実施形態において、出没操作部652aは、図示しないプランジャ等が組み込まれることにより、手前側から奥側へと押圧力が加えられている状態でのみ旋回可能となっている。これにより、下型32のスライド移動が意図せず解除されること等をより確実に防止可能である。
係止爪部652bは、下型32に向けて突出し、下型32に設けられた図示しない切欠部(隙間)に配置された状態となることで、下側レール部6513における下型32のスライド移動を規制する。従って、下型移動規制部652は、下側レール部6513により支持された下型32に向けて出没することで、下側レール部6513における下型32のスライド移動を規制する状態と、下側レール部6513における下型32のスライド移動を許容する状態との間で状態を切換可能である(図21参照)。
回動機構66は、上型ホルダー64を回動させるための機構であり、歯車661、ウォーム662及び回動ハンドル663を備えている。
歯車661は、上型ホルダー64の軸部に固定されており、前記ホルダー回動軸CLと平行な回動軸を中心として(本実施形態では、前記ホルダー回動軸CLを中心として)回動可能とされている。そして、歯車661を回動させることに伴い、上型ホルダー64が回動するようになっている。
ウォーム662は、外周に螺旋状(ねじ状)の歯を備えており、平面視したときに、歯車661の回動軸と直交する回動軸を中心に回動可能とされている。ウォーム662は、主柱部61に固定されたケースによって支持されており、歯車661に噛合されている。
回動ハンドル663は、上型ホルダー64を回動させる際の操作対象となる部位である。回動ハンドル663は、ウォーム662に連結されており、回動ハンドル663を回動操作することでウォーム662が回動し、その結果、ウォーム662に噛合された歯車661が回動する。そして、歯車661が回動することで、上型ホルダー64が回動するようになっている。
次いで、ベースユニット70について説明する。ベースユニット70は、型用台車50の移動に係る機能や、主柱部61を鉛直方向に延びる状態で維持する機能などを有するものである。ベースユニット70は、中央ベース部71、側方ベース部72、突出脚部73、平行リンク74、奥側キャスター75、奥側旋回ロック部76、手前側キャスター77、手前側旋回ロック部78及び手前側回転ロック部79を備えている。本実施形態では、奥側旋回ロック部76が「奥側旋回ロック手段」を構成し、手前側旋回ロック部78が「手前側旋回ロック手段」を構成し、手前側回転ロック部79が「手前側回転ロック手段」を構成する。
中央ベース部71は、主柱部61の鉛直下方に位置し、上側レール部644と直交する方向に延びる長板状部位である。
側方ベース部72は、中央ベース部71の両端部から手前側に突出するようにして一対設けられた板状部位である。各側方ベース部72は、中央ベース部71から手前側に向けて水平に延びる側面部分と、該側面部分における手前側端部から上方に延びる直立部分と、これら部分に連結され、側方ベース部72の下面を構成する底面部分とを具備している。
突出脚部73は、奥側キャスター75や奥側旋回ロック部76の取付対象となる部位である。突出脚部73は、一対設けられており、各突出脚部73は、中央ベース部71における端部寄りの位置から奥側に向けて突出している。
平行リンク74は、初期状態における上側レール部644や下側レール部6513を水平に延びる状態で維持するためのものであり、各側方ベース部72に対し1つずつ設けられている。各平行リンク74は、それぞれ同一長さの2本のリンクによって構成されており、これらリンクは、一端部が側方ベース部72における前記直立部分に対し回動可能な状態で取付けられており、他端部が主柱部61に対し回動可能な状態で取付けられている。そして、各リンクにおける一端側の回動軸同士を通る仮想面と、各リンクにおける他端側の回動軸同士を通る仮想面とが、それぞれ水平面に対し直交するように構成されている。このような平行リンク74を設けることによって、ベースユニット70に対する本体ユニット60の相対高さ位置が変動した場合であっても、主柱部61を鉛直方向に延びる状態で維持することが可能となる。その結果、本体ユニット60の高さ位置を調節したとしても、初期状態としたときにおける上側レール部644や下側レール部6513を水平に延びる状態で維持することが可能となっている。
奥側キャスター75は、旋回及び回転可能なキャスターであって、突出脚部73における奥側下面に1つずつ取付けられている。奥側キャスター75は、車輪751、奥側車輪支持部752及び奥側旋回部753を備えている(図22参照)。本実施形態では、奥側車輪支持部752が「車輪支持部」を構成する。
奥側車輪支持部752は、水平な回動軸を中心として、図22における太線矢印方向に車輪751を回転可能に支持する一対の板状部である。奥側旋回部753は、突出脚部73及び奥側車輪支持部752間に介在されており、図22における白抜き矢印方向に奥側車輪支持部752を旋回可能に支持する。奥側車輪支持部752の旋回に伴い、車輪751が旋回する。
奥側旋回ロック部76は、奥側キャスター75(車輪751)における旋回をロックするためのものである。奥側旋回ロック部76は、各奥側キャスター75に対し1つずつ設けられており、ロック板761、戻しばね762、保持突起763及び遠隔操作ペダル764を備えている(図23,24参照)。
ロック板761は、突出脚部73の下方に位置し、長手方向に沿って往復移動可能な状態で設けられている。ロック板761は、手前側に位置する部位が上下に変位可能な程度に、傾いたり撓み変形したりすることが可能に構成されている。
また、ロック板761には、比較的幅の狭いスライド孔761aと、該スライド孔761aにおける手前側端部に位置し、該スライド孔761aの幅よりも大きな直径を有する丸孔761bとが連通した状態で貫通形成されている(図25参照)。
戻しばね762は、ロック板761に対し、奥側から手前側に向けた付勢力、つまり、奥側キャスター75における旋回ロックを解除する方向の付勢力を付与するためのものである。
保持突起763は、奥側キャスター75における旋回をロック可能な位置にてロック板761を保持したり、ロック板761の移動をガイドしたりする等の役割を有する。保持突起763は、突出脚部73の下面から突出した突起部であり、外径の異なる円板部が上下方向に積み重なった形状をなしている。この外径の異なる円板部には、スライド孔761aに挿通可能な外径を有する小径部763aと、スライド孔761aに挿通不能である一方、丸孔761bに挿通可能な外径を有するロック板係止部763bとが含まれている(図26参照)。
遠隔操作ペダル764は、奥側キャスター75(車輪751)における旋回をロックする状態と、奥側キャスター75における旋回のロックを解除する状態との間で状態を切換える際に、作業者等によって操作される部位である。遠隔操作ペダル764は、ロック板761における手前側の端部に設けられている。作業者等は、遠隔操作ペダル764を足等により押し込むことで、ロック板761を奥側へと移動させることが可能である。
奥側旋回ロック部76においては、次のようにして奥側キャスター75を旋回ロック状態又はロック解除状態に切換えることができる。すなわち、ロック解除状態から旋回ロック状態に切換えるときには、遠隔操作ペダル764を押し込んで、ロック板761を一対の奥側車輪支持部752間に配置することで、旋回ロック状態とすることができる(図27参照)。このとき、遠隔操作ペダル764を下方に移動させて、丸孔761bに対しロック板係止部763bを配置することで、ロック板係止部763bへとロック板761が係止された状態となり、その結果、戻しばね762から付勢力に抗して旋回ロック状態を維持することが可能である。
一方、旋回ロック状態からロック解除状態に切換えるときには、遠隔操作ペダル764を若干押し込みつつ、上方へと移動させることで、丸孔761bに対し小径部763aが配置された状態とする。これにより、戻しばね762からの付勢力によって、スライド孔761aを小径部763aが移動しながらロック板761が手前側へと移動する。その結果、一対の奥側車輪支持部752の間からロック板761が抜けて、ロック解除状態とすることができる(図28参照)。
このように本実施形態では、遠隔操作ペダル764を操作することで、ロック板761を一対の奥側車輪支持部752の間に配置して奥側キャスター75における旋回をロックする状態と、ロック板761を一対の奥側車輪支持部752の間から抜いて奥側キャスター75における旋回のロックを解除する状態との間で状態を切換可能である。
尚、本実施形態では、小径部763a及びロック板係止部763b間に位置する前記板状部の外径が、ロック板係止部763bの外径よりも大きなものとされている。これにより、ロック板761がロック板係止部763b側から小径部763a側へと容易に移動しないようにすることができ、その結果、旋回ロック状態をより確実に維持可能となっている。
手前側キャスター77は、旋回及び回転可能なキャスターであり、側方ベース部72における下面に対し1つずつ取付けられている。手前側キャスター77は、車輪771、該車輪771を回転可能に支持する一対の手前側車輪支持部772、及び、手前側車輪支持部772を旋回可能に支持する手前側旋回部773を備えている(図29参照)。
手前車輪支持部772は、水平な回動軸を中心として、図29における太線矢印方向に車輪771を回転可能に支持する。手前側旋回部773は、側方ベース部72の下面に取付けられており、図29における白抜き矢印方向に手前側車輪支持部772を旋回可能に支持する。手前側車輪支持部772の旋回により、車輪771が旋回する。
手前側旋回ロック部78は、手前側キャスター77(車輪771)における旋回をロックするためのものであり、旋回ロックペダル781(図29参照)を有している。本実施形態では、足等により旋回ロックペダル781を操作し、手前側車輪支持部772とともに旋回可能な突起部(不図示)を、側方ベース部72に取付けられた部品の凹部(それぞれ不図示)に配置することで、手前側キャスター77(車輪771)における旋回をロック可能とされている。尚、旋回ロック状態からロック解除状態への切換えは、手前側旋回ロックペダル781を操作して、前記凹部から前記突起部を外すことにより行うことができる。
また、本実施形態では、手前側キャスター77の旋回をロックした状態において、型用台車50は、手前側から奥側に向けた移動(前進)及び奥側から手前側に向けた移動(後進)のみが可能となる。尚、手前側旋回ロック部78として、型用台車50の前進及び後進のみが可能となるように手前側キャスター77の旋回をロックする機能と、型用台車50における前進や後進の方向と直交する方向に沿った移動のみが可能となるように手前側キャスター77の旋回をロックする機能とを具備するものと用いてもよい。
手前側回転ロック部79は、手前側キャスター77(車輪771)における回転をロックするためのものであり、回転ロックペダル791(図29参照)を有している。本実施形態では、足等により回転ロックペダル791を操作し、図示しないブレーキシューを車輪771へと押し当てた状態とすることにより、手前側キャスター77における回転をロック可能である。尚、回転ロック状態からロック解除状態へと切換えは、回転ロックペダル791を操作して、車輪771から前記ブレーキシューを離間させた状態とすることにより行うことができる。
次いで、高さ調節ユニット80について説明する。高さ調節ユニット80は、上型ホルダー64及び下型支持ユニット65(下型支持部651)の相対位置関係を維持した状態で、これらを連動して上下動させるためのユニットである。高さ調節ユニット80は、図30,31に示すように、第一筒部81、第二筒部82、ねじ付きロッド部83及び高さ調節ハンドル84を備えている。
第一筒部81及び第二筒部82は、内周に雌ねじが形成されてなる円筒部品である。両筒部81,82は、これらの中心軸が一致する状態とされており、第一筒部81は、本体ユニット60(連結部67c)に固定され、第二筒部82は、ベースユニット70(中央ベース部71)に固定されている。
ねじ付きロッド部83は、両端部に雄ねじが形成されてなるロッドである。ねじ付きロッド部83における一端側の雄ねじは、第一筒部81の雌ねじに螺合され、ねじ付きロッド部83における他端側の雄ねじは、第二筒部82の雌ねじに螺合されている。これにより、第一筒部81、ねじ付きロッド部83及び第二筒部82が、直列的に連結されている。尚、ねじ付きロッド部83の両端部に形成された各雄ねじは、ねじの向きが異なるものとなっている。すなわち、一方の雄ねじは右ねじであり、他方の雄ねじは左ねじである。
高さ調節ハンドル84は、上型ホルダー64等の高さ調節を行う際の操作対象となる部位である。高さ調節ハンドル84は、ねじ付きロッド部83の長手方向中心部から突出しており、高さ調節ハンドル84を回動操作することで、ねじ付きロッド部83が回動するようになっている。そして、ねじ付きロッド部83の回動により、直列的に連結された第一筒部81、ねじ付きロッド部83及び第二筒部82が伸縮し、その結果、ベースユニット70に対する本体ユニット60の相対高さが増減することにより、上型ホルダー64及び下型支持ユニット65(下型支持部651)が一体的に上下動する。尚、上記の通り、上型ホルダー64や下型支持部651の高さ位置に関わらず、平行リンク74によって、初期状態における上側レール部644や下側レール部6513は常に水平状態で維持される。本実施形態では、高さ調節ユニット80によって、約±15mmの高さ調節を行うことが可能である。
次いで、上型31や下型32の交換やメンテナンスなどを行うにあたって、これら型31,32をシール装置13から型用台車50へと移す方法について説明する。
まず、型用台車50をシール装置13に沿わせて設置する。その上で、高さ調節ハンドル84を操作することにより、上側レール部644の高さを機械側上部レール部131の高さに合わせるとともに、下側レール部6513の高さを機械側下部レール部132の高さに合わせる。次いで、奥側を先頭にして、シール装置13に向けて型用台車50を前進させる。そして、連結爪部6515aを連結穴132bに配置することにより、シール装置13に対し型用台車50を連結する(図32参照)。
その後、手前側キャスター77における回転及び旋回をロックするとともに、奥側キャスター75における旋回をロックする。次いで、上型31及び下型32を取外して、上型31が機械側上部レール部131に載置され、下型32が機械側下部レール部132に載置された状態とする(図33参照)。
その上で、上型31及び下型32をシール装置13側から型用台車50側に向けてスライド移動させる(図34参照)。両型31,32のスライド移動は、特段の器具などを用いることなく、手作業で行うことができる。そして、上型31を上側レール部644における適正位置に載置した状態とし、また、下型32を下側レール部6513における適正位置に載置した状態とする(図35参照)。尚、上型31及び下型32のスライド移動は、ストッパ本体646cをピン部31aの移動経路(ピン溝643a)から退避させるともに、係止爪部652bを下型32の移動経路から退避させた状態とした上で行われる。
そして、被操作部646aを操作し、ストッパ本体646cをピン部31aの移動経路上(ピン溝643a)に位置させることにより、上型31の奥側から手前側への移動を規制可能な規制状態とする(図36参照)。また、出没操作部652aを操作し、係止爪部652bを下型32に向けて突出させることにより、下型32のスライド移動が規制された状態とする。
その後、手前側キャスター77における回転のロックを解除した上で、型用台車50を後進させることにより、シール装置13側から型用台車50を引き出す。このとき、奥側キャスター75及び手前側キャスター77の旋回はロックされたままであるため、これらキャスター75,77が旋回することなく、型用台車50がスムーズに後進する。
その後、必要に応じて、各キャスター75,77における旋回や回転のロック又はロック解除を適宜切換えつつ、型用台車50を移動させることにより、型31,32の交換を行う場合には型31,32を所定の収納場所に運搬し、型31,32のメンテナンスを行う場合には型31,32を所定のメンテナンス実施場所に運搬する。
尚、上型31等のメンテナンスを行う場合には、手前側キャスター77の旋回及び回転をロックし、奥側キャスター75における旋回をロックした状態でメンテナンスが行われる。メンテナンス時には、回動ハンドル663を操作し、上型ホルダー64を回動させることで、上型31を手前側が下となる方向に180°を限度として回動可能である(図37,38参照)。
尚、型31,32を型用台車50からシール装置13へと移すことは、基本的には上記とは逆の手順により行うことが可能である。
以上詳述したように、本実施形態によれば、上側レール部644は上型31をスライド移動可能な状態で支持可能であるため、上側レール部644において上型31をスムーズに移動させることができる。これにより、シール装置13との間における上型31の受渡しに係る作業性を高めることができる。
また、上型31は、上型受け部645及びストッパ646によりスライド移動が防止された状態で、上型ホルダー64により保持された状態となる。これにより、上型ホルダー64からの上型31の落下防止等を図ることができ、安全性の一層の向上を図ることができる。
さらに、上型ホルダー64は、初期状態から奥側が下となる方向への回動が規制されるとともに、初期状態から手前側が下となる方向に180°を限度として回動可能であるため、上型ホルダー64の回動時には、上型31からの負荷が上型受け部645に加わることとなる一方、ストッパ646には加わらないこととなる。従って、ストッパ646の破損や故障をより確実に防止でき、安全性をより高めることができる。また、上型31からの負荷が加わることを想定した耐久性の高いストッパを用いる必要がないため、コスト面でも有利となる。
加えて、万が一ストッパ646が規制解除状態であったとしても、上型ホルダー64は手前側が下となる方向にのみ回動可能であるから、上型ホルダー64を回動させる際に、上型31が手前側から奥側へと移動することはない。従って、万が一ストッパ646を規制解除状態としたまま上型31を回動させたとしても、上型ホルダー64から上型31が容易に落ちることはない。また、仮に上型31が適正位置に配置されていない状態で上型ホルダー64を回動させたとしても、上型31はその自重によって上型受け部645側へと移動して、最終的に適正位置に配置される。
併せて、上型31の回動により、上型31における下側の部位が上向き(斜め上向きを含む)になった状態で、上型31の下側の部位に対するメンテナンスを容易に行うことが可能である。また、メンテナンスの際に、上型31の下方に手などを入れる必要がなくなる。
加えて、高さ調節ユニット80によって、上型ホルダー64及び下型支持部651の相対位置関係を維持した状態で、これらを連動して上下動させることができる。従って、シール装置13に対する上型ホルダー64や下型支持部651の相対高さ位置を容易に調節することができ、シール装置13との間における上型31や下型32の受渡しに係る作業性をより向上させることができる。
さらに、下側レール部6513は下型32をスライド移動可能な状態で支持可能であるため、下側レール部6513において下型32を手前側へとスムーズに移動させることができる。これにより、シール装置13との間における下型32の受渡しに係る作業性をより高めることができる。
加えて、下型移動規制部652によって、下側レール部6513における下型32のスライド移動を規制することができ、安全性の更なる向上を図ることができる。
併せて、下型移動規制部652は、単に下側レール部6513により支持された下型32に向けて出没することで状態が切換えられるものであるため、構造の簡素化や製造コストの抑制などを図ることができる。
また、手前側旋回ロック部78や奥側旋回ロック部76によって、手前側キャスター77や奥側キャスター75における旋回をロックすることができる。従って、上型31等を載せた状態で型用台車50を移動させる際に、キャスター75,77の旋回により型用台車50が意図しない方向に移動することをより確実に防止できる。これにより、安全性や利便性をより高めることができる。
さらに、上型31等を載せた状態の型用台車50をシール装置13から離間させる方向に移動させる(後進させる)ときに、手前側キャスター77や奥側キャスター75の旋回をロックした状態とすることで、これらキャスター75,77を旋回させることなく型用台車50を後進させることができる。従って、過度に大きな力を要することなく、型用台車50をスムーズに後進させることができ、作業性や利便性を一層向上させることができる。
加えて、手前側回転ロック部79により手前側キャスター77の回転をロックすることで、型用台車50を停止状態で維持することができる。そのため、シール装置13に対する上型31等の受渡時や上型31等のメンテナンス時などにおける安全性を一層高めることができる。
併せて、手前側に位置する遠隔操作ペダル764を足等で操作することにより、奥側キャスター75における旋回のロック又はロック解除を切換えることができる。従って、ロック又はロック解除を容易に切換えることができ、安全性や作業性を一層高めることができる。
さらに、ロック板761の配置位置により状態が切換えられる構造であるため、構成の簡素化や製造コストの抑制などを効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、上型ホルダー64を180°回動させて上型31を反転させた状態では、ストッパ646のみならず、凹部形成部62aによっても手前側から奥側に向けた上型31の移動(図38における右側から左側への移動)を規制することができる。これにより、上型31の落下をより一層確実に防止することができ、安全性を一層高めることができる。
加えて、回動機構66は歯車661及びウォーム662(つまり、ウォームギア)を備えており、ウォーム662を回動させることで、歯車661及び上型ホルダー64が回動するようになっている。従って、上型ホルダー64を回動させる際において、例えば回動ハンドル663から手を離すこと等によりウォーム662に対し入力側から力が加えられない状態になったとしても、セルフロックによって、自重による上型ホルダー64の回動を防ぐことができる。
また、セルフロックを利用することによって、上型ホルダー64を任意の回動角度で停止させることができる。これにより、メンテナンス時などにおける作業性をより一層向上させることができる。
さらに、ストッパ本体646cを移動させる際に操作される被操作部646aは、上型31が配置される空間とは反対側に向けて突出している。従って、被操作部646aを移動させてストッパ646を操作する際に支障が生じにくい。
また、プランジャ646dによって、規制状態におけるストッパ646の移動を規制することができる。従って、規制状態をより確実に維持することができ、良好な安全性をより確実に保つことができる。
加えて、プランジャ646dを利用することで、規制状態におけるストッパ646の移動規制を可能としながら、特別な操作などを行うことなく、単に被操作部646aを移動させることで、規制状態から規制解除状態へと容易に切換えることができる。これにより、利便性の更なる向上を図ることができる。
さらに、上側レール部644は、上型用ローラ644aを有するため、上側レール部644において上型をより円滑にスライド移動させることができる。これにより、シール装置13との間における上型31の受渡しに係る作業負担の低減を図ることができ、作業性をより一層高めることができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態においては、シール装置13から型用台車50へと上型31を移動させた後に規制状態とするために、被操作部646aを操作する必要があるが、被操作部646aを操作せずとも自動的に規制状態となるように構成してもよい。
例えば、図39に示すように、ストッパ本体646cに傾斜面646c1を設けるとともに、ばね646eによってストッパ本体646cに対しピン部31aの移動経路(ピン溝643a)に向けた付勢力を付与するようにストッパ646を構成してもよい。この構成では、ピン部31aが傾斜面646c1に接触しつつピン溝643aの奥側へと移動していくことで、ストッパ本体646cが、ばね646eを圧縮させつつピン部31aの移動経路(ピン溝643a)から退避していく。そして、ピン部31aがストッパ本体646cを通過すると、ばね646eからの付勢力によってストッパ本体646cが前記移動経路(ピン溝643a)に突出することとなり、自動的に規制状態となる。
また、図40,41に示すように、ストッパ本体646c、ばね646f(図40では不図示)、ロッド部646g、ロッド付勢部646h、ピン受け部646j、第一磁石646k及び第二磁石646mを備えたストッパ646を用いてもよい。
ばね646fは、ストッパ本体646cに対しピン部31aの移動経路(ピン溝643a)に向けた付勢力を付与する。ロッド部646gは、上型31(ピン部31a)の移動経路に沿って往復移動可能に構成される。ロッド付勢部646hは、ロッド部646gに対しストッパ本体646cに接近する方向の付勢力を付与する。ピン受け部646jは、手前側から奥側に移動する上型31(ピン部31a)から力が加わることで、ロッド付勢部646hから付与される付勢力に抗して、ロッド部646gをストッパ本体646cから離間する方向に移動させる。第一磁石646kは、ストッパ本体646cにおけるロッド部646g側の側面に設けられ、第二磁石646mは、ロッド部646gにおけるストッパ本体646c側の端部に設けられる。
このストッパ646においては、ロッド付勢部646hからの付勢力によってストッパ本体646cに接近した状態のロッド部646gにおける第二磁石646mに対し、第一磁石646kが付着した状態となることで、ストッパ本体646cがピン部31aの移動経路(ピン溝643a)から退避した状態で保持される(図40参照)。そして、上型31を型用台車50へと移す際には、上型31(ピン部31a)がピン溝643aの奥に移動することで、ピン部31aからピン受け部646jへと力が加わり、ロッド部646gがストッパ本体646cから離間する方向に移動する。その結果、第二磁石646mから第一磁石646kが離間して、ばね646fからの付勢力によりストッパ本体646cがピン部31aの移動経路(ピン溝643a)に位置した状態となる。その結果、自動的に規制状態となる(図41参照)。
上記のような自動的に規制状態とすることが可能なストッパ646を用いることによって、規制状態とするための作業が不要となり、作業性をより高めることができる。また、規制状態とすることがより確実に可能となるため、安全性をより向上させることができる。
(b)上記実施形態において、型用台車50は、上型31及び下型32を運搬可能に構成されているが、少なくとも上型31を運搬可能なものであればよい。従って、例えば、下型支持ユニット65を省略した構成としてもよい。
(c)上記実施形態において、奥側キャスター75は、旋回ロックのみを可能に構成されているが、回転ロック可能に構成されていてもよい。
(d)上記実施形態において、上側レール部644や下側レール部6513は、上型用ローラ644aや下型用ローラ6513aを備えているが、これらローラ644a,6513aを設けることなく、上側レール部644や下側レール部6513において上型31や下型32をスライド移動可能に構成してもよい。例えば、レール部644,6513における型31,32と接触する面を摺動性に優れた樹脂材料により構成することで、型31,32をスライド移動可能としてもよい。
(e)上記実施形態において、ストッパ646は、ピン部31aと接触することで上型31のスライド移動を規制するように構成されているが、上型31におけるピン部31a以外の部位と接触することで、上型31のスライド移動を規制するものであってもよい。
(f)本実施形態において、型用台車50は、シール装置13を対象として利用されているが、型用台車50の利用対象はシール装置13に限定されるものではない。型用台車50は、上型及び下型を用いて各種加工処理を行う機械全般に利用することができる。