JP7762010B2 - 光硬化性組成物及びその硬化物 - Google Patents

光硬化性組成物及びその硬化物

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Description

本発明は光硬化性組成物及び該組成物を用いてロストワックス鋳造法で使用する消失モデル用の硬化物を製造する方法に関する。
近年、金型等を作製することなく目的とする立体造形物を良好な寸法精度で製造し得ることから、三次元データに基づいて光硬化性材料から立体物を造形する付加造形技術が広く採用されるようになっている。
付加造形技術を用いて光硬化性材料から立体物を造形する方法(光学的立体造形法)は、以下の手順で造形されるのが一般的である。容器に入れた光硬化性材料の液面に所望のパターンが得られるようにコンピューターで制御された紫外線レーザーを選択的に照射して所定の厚みを硬化させ、硬化層を形成する。ついで、硬化層の上に液状の光硬化性材料を供給し、同様に紫外線レーザーを照射して光硬化性材料を所定の厚みで硬化させて硬化層を形成する。そしてこれらの工程を繰り返すことで立体造形物を作製する。
硬化層の上に供給された液状の光硬化性材料の、巻き込まれた泡の消泡性や液面の平滑性を改善するために、光学的立体造形法に用いる材料の粘度はできる限り低いことが望ましい。また、光学的立体造形法を用いて、デザイン・プロトタイプ、建築モデルや医療用モデル等の各種モデルだけでなく、鋳造物を得るための消失モデル等も作成されている。これらの用途それぞれに求められる特性に応じて、樹脂材料の種類や調製の改良だけでなく機能性フィラーや色素等を添加する等、エネルギー線硬化型樹脂組成物の開発がすすめられている。
特許文献1には、柔軟性を有し、曲げても割れることがない光造形品を得るためのモデル材用樹脂組成物、及び該モデル材用樹脂組成物を用いて造形される光造形品の製造方法が開示されている。特許文献1のモデル材用樹脂組成物では、硬化性樹脂組成物100重量部に対して、環状エーテル骨格を含む単官能モノマーが20~90重量部、多官能オリゴマーが5重量部以上、さらに、多官能モノマーを含まないもしくは15重量部以下含有する処方を選定している。
特許文献2では、曲げ強度及び曲げ弾性率に優れ、さらには屈曲耐性を有し、引張強度及び伸び率にも優れる光硬化性組成物を提供している。具体的には、光硬化性組成物の重合性化合物として、1分子中に水酸基及びカルボキシ基を有さず2個の芳香環と2個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有するジ(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が400以上800以下であるジ(メタ)アクリルモノマーと、1分子中に少なくとも1個の環構造と、1個の(メタ)アクリロイルオキシ基とを有する(メタ)アクリルモノマーから選ばれる少なくとも1種であり重量平均分子量が130以上350以下である(メタ)アクリルモノマーを選定している。
しかし、特許文献1では柔軟性を有する造形物を得ることを目的としているが、サイズの大きな造形物を作製した場合や造形物の形状によって、自重に耐えられずに歪んでしまうことが懸念される。さらに、特許文献2では分子量を規定したモノマーを使用することで曲げ強度及び曲げ弾性率に優れ、さらには屈曲耐性、引張強度及び伸び率にも優れる光硬化性組成物を提供している。しかし、硬化物のTgが高いため、消失モデルとして用いる場合には、その消失性の悪化が懸念される。
国際公開第2017/222025号 国際公開第2018/181833号
本発明は、以上に述べた背景技術に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する造形物を与える光硬化性組成物を提供し、かつ光酸発生剤を含まない光硬化性組成物を提供することである。
本発明の一態様は、分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含む光硬化性組成物であって、前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が前記硬化性材料の80モル%以上90モル%以下であり、かつ前記単官能(メタ)アクリレートが三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート及びエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートからなる、もしくは、前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の60モル%以上75モル%以下であり、かつ前記単官能(メタ)アクリレートが脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレート及び炭素原子数15乃至20の分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートからなることを特徴とする光硬化性組成物を提供する。
また、本発明の別の態様は、前記光硬化性組成物が重合してなる硬化物を提供する。
さらに、本発明の別の態様は、前記光硬化性組成物を重合させることを含む硬化物の製造方法を提供する。
本発明の光硬化性組成物は、光学的立体造形法により硬化物を作製した消失モデルとするためのベース材料として好適である。また、本発明の硬化物の製造方法では、上記光硬化性組成物に、硬化物の造形に必要な光重合開始剤や光吸収剤を添加して重合することにより硬化物がえられることを特徴とする。
本発明の光硬化性組成物の硬化物は、消失モデル用の模型となることを特徴とする。
本発明によれば、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有し、かつ光酸発生剤を含まない光学的立体造形法で使用できる光硬化性の消失モデル用材料処方を提供することができる。本発明の材料処方を使用すれば従来の光学的立体造形法で使用できる光硬化性の消失モデル用の材料処方では得られなかった高い機械特性や光酸発生剤を含まないことによる低灰分量が可能になる。これにより、従来金型等を製作して射出成形により消失用モデルを製作していた工程がなくなり、光学的立体造形法で直接製作した消失モデルから精度が高く、かつ鋳巣等の不良の少ない鋳物の製作を短期間で行うことが可能になる。
自由液面法を用いた造形装置の構成例を示す図である。
(第一の実施形態)
以下、本発明の第一の実施形態を詳細に説明する。まず本発明の第一の実施形態にかかる光硬化性組成物について説明する。本発明の第一の実施形態の光硬化性組成物は、分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含む光硬化性組成物であって、単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の80モル%以上90モル%以下であり、かつ単官能(メタ)アクリレートが三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート及びエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートからなることを特徴とする。
硬化性材料は、分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料であれば特に制限はない。分子量が小さくなると材料の揮発性が高くなり貯蔵時の処方変化につながるため、単官能(メタ)アクリレートの分子量は150以上、2官能(メタ)アクリレートの分子量は200以上である。また、分子量が大きくなるとエチレングリコール鎖やプロピレングリコール鎖等の柔軟部位の割合が増えて、脂環式骨格等の機械物性を発現するために必要な主骨格部位の割合が減り、消失モデル用材料としての機械特性が低下する。そのため、単官能(メタ)アクリレートの分子量は350未満、2官能(メタ)アクリレートの分子量は400未満である。
本実施形態の光硬化性組成物において、硬化性材料の含有量は硬化性や硬化物の機械特性等を考慮すると60重量%以上99.5重量%以下である。機械特性の低下等を考慮すると80重量%以上99.5重量%以下が好ましい。
本実施形態の光硬化性組成物において、単官能(メタ)アクリレートの硬化性材料中の含有量は、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとしての硬化物を提供するために、80モル%以上90モル%以下である。
三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、光硬化性組成物の硬化物が、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとなれば特に制限はない。脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、アダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、ジシクロペンタジエン骨格等を含む単官能(メタ)アクリレートが挙げられる。具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシ-1-アダマンチル(メタ)アクリレート、1-アダマンチル(メタ)アクリレート等の三次元の架橋構造を形成する脂環式(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、光硬化性組成物中に含まれる脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートは、一種類であっても複数種類が同時に含まれていてもよい。
なお、本実施形態の脂環式骨格は、特に記載がない限り炭素原子と水素原子からなる分子構造であり、酸素原子、窒素原子等のヘテロ原子は含まない。
エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートとしては、光硬化性組成物の硬化物が、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用となれば特に制限はない。エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジオキサン骨格、テトラヒドロピラン骨格、テトラヒドロフラン骨格等を含む単官能(メタ)アクリレートが挙げられる。本実施形態の光硬化性組成物がエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートを含むことにより、脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート由来の構造により硬化物の高い弾性率、小さい熱膨張、及び一定の温度域での耐熱性を担保し、かつエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート由来の構造による光学的立体造形法で成形した際の層間の密着性の改善が可能となる。これにより硬化物の曲げ弾性率だけでなく曲げ強さの改善も可能になる。具体的には、アクリル酸テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレート等のエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。光硬化性組成物に含まれるエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートは、一種類であっても複数種類が同時に含まれていてもよい。熱膨張が小さく、より高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとしての硬化物を提供するのであれば、エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートがアクリル酸テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル、環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートの光硬化性組成物中の含有比は、光硬化性組成物が熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとしての硬化物を提供できれば特に制限はない。ここでいう一定の温度領域とは、鋳型焼成工程より前の工程で曝される温度領域(60℃以下)を指す。しかし、三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートの含有量が多くなると、硬化物の耐熱性が、鋳型焼成工程において曝される温度域を超える可能性が生じる。また光学的立体造形法で成形した際の層間の密着性の低下を招く恐れがある。そのため、三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートの含有量は、硬化性材料の30モル%以上80モル%以下であることが好ましい。さらに、熱膨張が小さく、より高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有し、かつ製造時の層間の密着性を改善した硬化物を提供するために、三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートの含有量は硬化性材料の40モル%以上50モル%以下であることがより好ましい。
分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートとしては、光硬化性組成物が熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとしての硬化物を提供できれば特に制限はない。分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートにおいて、(メタ)アクリロイル基が結合する直鎖状の分子構造が硬化物中に占める体積の割合が大きくなると、硬化物の弾性率の低下や熱膨張率の増大が懸念される。一方、直鎖状の分子構造が光硬化性組成物中に存在しない場合、脂環式骨格に結合した(メタ)アクリロイル基のみが重合反応に関与することになり、立体障害等により重合反応性の低下が懸念される。そのため、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートとしては、炭素原子数が1乃至6である、直鎖状アルキル鎖、分岐アルキル鎖、エチレングリコール鎖、プロピレングリコール鎖から選択される側鎖を有する2官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。具体的にはジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン-1,4-ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン-1,3-ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチル、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9-ビス[4-(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)スルホン、1,1-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)スルホン等の2官能(メタ)アクリレートが挙げられる。光硬化性組成物に含まれる分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートは、一種類であっても複数種類が同時に含まれていてもよい。
本実施形態の光硬化性組成物には、必要に応じて光重合開始剤、光吸収剤、重合禁止剤、光増感剤、耐光安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、防カビ剤等をさらに含有させてもよい。また、本実施形態の光硬化性組成物は、光硬化性組成物の硬化物を消失モデルとして用いた場合に、消失モデルの焼失後にその灰分の残留量を低減するために光酸発生剤を含まないことを特徴とする。
光照射によりラジカル種を発生する光重合開始剤としては、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、4-フェニルベンゾフェノン、4-フェノキシベンゾフェノン、4,4’-ジフェニルベンゾフェノン、4,4’-ジフェノキシベンゾフェノン等が挙げられるがこれらに限定されない。
光硬化性組成物に含有される重合開始剤の添加量は、光硬化性組成物に対して、0.01質量%以上10.00質量%以下の範囲が好ましい。なお、重合開始剤は1種類のみで使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。なお、前記光硬化性組成物に対する重合開始剤の添加量は、光照射量、さらには、付加的な加熱温度に応じて適宜選択してもよい。また、得られる重合体の目標とする平均分子量に応じて、調整してもよい。さらに、後述する光吸収剤と合わせて使用することにより光学的立体造形法における、臨界露光量や透過深度を調整しても良い。
光吸収剤には、光学的立体造形法で使用するUV光の波長に応じて適宜選択することができるが、無機フィラー等の無機物では、光硬化性組成物の硬化物を消失モデルとして用いた場合、その焼失時に灰分が残留するため有機物を選択することが望ましい。また、後述する光増感剤や耐光安定剤も光吸収剤として使用でき、透過性を制御できるのであれば特に制限はない。光増感剤や耐光安定剤以外のものとしては、有機ポリマーフィラー等が挙げられるが特に制限はない。
重合禁止剤には、反応時や保存時の重合抑制剤として働き、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ヒドロキノンモノエチルエーテル、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、ヒドロキノンモノブチルエーテル、ヒドロキノンモノペンチルエーテル、ヒドロキノンモノヘキシルエーテル、ヒドロキノンモノオクチルエーテル、ヒドロキノンモノへプチルエーテル等のヒドロキノン系の重合禁止剤、3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート等の置換基を有するフェノール系の重合禁止剤が挙げられるがこれらに限定されない。
光硬化性組成物に含有される重合禁止剤の添加量は、光硬化性組成物に対して、0.01質量%以上1.00質量%以下の範囲が好ましい。また、一つの重合禁止剤のみを使用しても良いし2種類以上の重合禁止剤を組み合わせて使用しても良い。
光増感剤にはベンゾフェノン、4,4-ジエチルアミノベンゾフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4-ジメチルアミノ安息香酸メチル、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2,2-ジエトキシアセトフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、アシルホスフィンオキサイド等が挙げられる。重合禁止剤には、反応時や保存時の重合抑制剤として上述したものが挙げられるがそれらに限定されない。また、一つの重合禁止剤のみを使用しても良いし2種類以上の重合禁止剤を組み合わせて使用しても良い。硬化物の着色の少なさを考慮すると具体的にはヒドロキノン系重合禁止剤を組み合わせて利用することが好ましい。添加量は、光硬化性組成物に対して、0.01質量%以上10.00質量%以下の範囲が好ましい。
耐光安定剤には硬化物の特性に大きな影響を及ぼさないものであれば特に制限は無く、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-[5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ペンチルフェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)]-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系の化合物、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリル酸エチル、2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリル酸2-エチルヘキシル等のシアノアクリレート系の化合物、トリアジン系の化合物、オクタベンゾン、2,2’-4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾエノン等のベンゾフェノン系の化合物等が挙げられる。上記耐光安定剤が光増感剤の役割を果たす場合もあり、その場合には光増感剤は添加しなくても良い。また、上記耐光安定剤が光吸収剤の役割を果たす場合もあり、その場合には光学的立体造形法で要求される硬化特性に合うように調整するのが望ましい。添加量は、光硬化性組成物に対して、0.01質量%以上5.00質量%以下の範囲が好ましい。
また、本実施形態の光硬化性組成物には、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有する消失モデルとしての硬化物用の材料を提供できる範囲で、光硬化性組成物の粘度調整や機能付与のため光硬化性組成物と重合可能なその他の重合性材料或いは非重合性材料を添加しても構わない。前記重合性材料の添加量は添加する前記光硬化性組成物によって異なるが、0.1モル%以上20.0モル%以下の範囲が好ましい。添加量が少ないと前記重合性材料の添加効果が得られず、また添加量が多いと前記光硬化性組成物が硬化した際の前記硬化物の機械特性が低下してしまうため、0.1モル%以上10.0モル%以下が好ましい。重合性材料の制限は特になく単官能或いは2官能以上の(メタ)アクリレート化合物である。
単官能或いは2官能以上の(メタ)アクリレート化合物としては、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート、フェニルグリシジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリシクロデカン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシメタクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、1-アダマンチルアクリレート、2-メチル-2-アダマンチルアクリレート、2-エチル-2-アダマンチルアクリレート、1-アダマンチルメタクリレート、シクロヘキサン-1,4-ジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサン-1,3-ジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)ジアクリレート、アルキレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)ジアクリレート、ヒドロキシシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート等が挙げられるがこれらに限定されず、同時に複数使用しても良い。
非重合性材料の制限は特になく、消失モデルとしての硬化物を光学的立体造形法で造形する際の密着性や相溶性等を考慮すると、光硬化性組成物に含まれる(メタ)アクリレート類のアルコール体が望ましい。具体的には、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリシクロデカンジメタノール、2-エチル-2-アダマンタンメタノール、1-アダマンタンメタノール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、シクロヘキサン-1,3-ジメタノール、トリシクロデカンジメチロール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,9-ノナンジオール、環状トリメチロールプロパンホルマール、トリメチロールプロパンホルムアルデヒドアセタール類等であるがこれらに限定されない。
本実施形態の光硬化性組成物の調製方法は特に制限されず、すべての材料を秤量した後、撹拌する方法が最も簡便である。撹拌だけでは均一に混合することが困難な場合は、加熱撹拌や、溶剤希釈した後に撹拌し、その後に溶剤を除去して調製しても良い。
次に本実施形態の硬化物について説明する。
本実施形態の硬化物は、本実施形態の光硬化性組成物に含まれる硬化性材料の重合性官能基が重合した硬化物である。本実施形態の硬化物は、少なくとも分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料において、単官能(メタ)アクリレートが硬化性材料の80モル%以上90モル%以下含有し、かつ単官能(メタ)アクリレートが三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート及びエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート並びに2官能(メタ)アクリレートに含まれる重合性官能基が、それぞれ重合していることを特徴とする。
本実施形態の光硬化性組成物を用いて光学的立体造形を行う方法は、従来既知の光学的立体造形方法及び装置が使用できる。好ましくは、光硬化性組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られるように活性エネルギー光線を選択的に照射して硬化層を形成する操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体造形物を得る方法である。
活性エネルギー光線(光エネルギーともいう)としては、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波等を挙げることができる。その中でも、300~430nmの波長を有する紫外線が経済的な観点から好ましく用いられ、活性エネルギー光線の光源としては、紫外線レーザー(例えば半導体励起固体レーザー、Arレーザー、He-Cdレーザー等)、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、紫外線LED(発光ダイオード)、蛍光灯等を使用することができる。
光硬化性組成物よりなる造形面に活性エネルギー光線を照射して所定の形状パターンを有する各硬化樹脂層を形成するに当たっては、レーザー光等のような点状に絞られた活性エネルギー光線を使用して点描または線描方式で硬化樹脂層を形成してもよい。また、は液晶シャッターまたはデジタルマイクロミラーシャッター(DMD)等のような微小光シャッターを複数配列して形成した面状描画マスクを介して造形面に活性エネルギー光線を面状に照射して硬化樹脂層を形成させる造形方式を採用してもよい。
好ましい光造形法の代表例として、自由液面法について説明する。図1に、自由液面法を用いた造形装置100の構成例を示す。造形装置100は、液状の硬化性樹脂組成物10を収容する槽11を有している。槽11の内側には、造形ステージ12が、駆動軸13によって鉛直方向に駆動可能に設けられている。光源14から射出された硬化性樹脂組成物10を硬化するための活性エネルギー光線15は、製造目的物(立体モデル)の三次元形状データに基づいて生成したスライスデータに従って、硬化性樹脂組成物10に照射される。活性エネルギー光線15は、制御部18によって制御されるガルバノミラー16で照射位置が変更され、槽11の表面を走査される。図1では、走査範囲を太い破線で示している。
活性エネルギー光線15によって硬化される光硬化性樹脂組成物10の表面からの深さ(厚さ)dは、スライスデータの生成時の設定に基づいて決まる値で、得られる物品の精度(造形する物品の三次元形状データの再現性)に影響を与える。厚さdは、制御部18が駆動軸13の駆動量を制御することによって達成される。
まず、制御部18が設定に基づいて駆動軸13を制御し、ステージ12の上に厚さdで硬化性樹脂組成物が配置される。ステージ12上の液状の硬化性樹脂組成物に、所望のパターンを有する硬化層が得られるように、スライスデータに基づいて活性エネルギー光線15が選択的に照射され、硬化層が形成される。次いで、ステージ12を白抜きの矢印の方向に移動させることによって、硬化層の表面に厚さdで未硬化の硬化性樹脂組成物が配置される。そして、スライスデータに基づいて活性エネルギー光線15が照射され、先に形成した硬化層と一体化した硬化物が形成される。この層状に硬化させる工程を繰り返すことによって目的とする立体的な造形物17を得ることができる。
自由液面法と同様に、規制液面法による造形も好ましい。規制液面法を用いる造形装置は、図1の造形装置100のステージ12が造形物17を液面の上方に引き上げるように設けられ、光照射手段が槽11の下方に設けられた構成となる。規制液面法の代表的な造形例は、次のとおりである。まず、昇降自在に設けられた支持ステージの支持面と硬化性樹脂組成物を収容した槽の底面とが所定の距離となるように設置され、支持ステージの支持面と槽の底面との間に硬化性樹脂組成物が配置される。次いで、硬化性樹脂組成物を収容した槽の底面側から、レーザー光源あるいは、プロジェクターによって、ステージ支持面と槽の底面との間の硬化性樹脂組成物に、スライスデータに従って選択的に光が照射される。光の照射により、ステージ支持面と槽の底面との間の硬化性樹脂組成物が硬化し、固体状の硬化層が形成される。その後、支持ステージを上昇させることにより、硬化層は槽の底面から引きはがされる。
続いて、支持ステージの上に形成された硬化層と槽の底面との間が所定の距離となるように支持ステージの高さが調整される。そして、先ほどと同様に、槽の底面と硬化層との間に硬化性樹脂組成物を配置し、スライスデータに従って光を照射することによって、硬化層と槽の底面との間に新しい硬化層を形成する。この工程を複数回繰り返すことにより、複数の硬化層が一体的に積層されてなる造形物17を得ることができる。
このようにして得られる造形物17を槽11から取り出し、その表面に残存する未反応の硬化性樹脂組成物を除去した後、必要に応じて後加工を施すことにより目的とする物品を得ることができる。
後加工としては、洗浄やポストキュアー、切削や研磨、組立等が挙げられる。
洗浄に用いる洗浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類に代表されるアルコール系有機溶剤を用いることができる。他に、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等に代表されるケトン系有機溶剤や、テルペン類に代表される脂肪族系有機溶剤を用いても良い。
洗浄した後、必要に応じて光照射や熱照射、またはその両方によるポストキュアーを行っても良い。ポストキュアーは、造形物の表面及び内部に残存することのある未反応の硬化性樹脂組成物を硬化させることができ、立体造形物の表面のべたつきを抑えることができる他、立体造形物の初期強度を向上させることができる。
(第二の実施形態)
以下、本発明の第二の実施形態を詳細に説明する。まず本発明の第二の実施形態にかかる光硬化性組成物について説明する。本発明の第二の実施形態にかかる光硬化性組成物は、少なくとも分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含む光硬化性組成物であって、前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の60モル%以上75モル%以下でありかつ前記単官能(メタ)アクリレートが脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレート及び炭素原子数15乃至20の分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートからなることを特徴とする。
本実施形態の光硬化性組成物は、前記分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる組成物あれば特に制限はないが、分子量が小さくなると材料の揮発性が高くなり貯蔵時の処方変化につながるため、150以上の分子量を有することが好ましい。また分子量が大きくなるとエチレングリコール鎖やプロピレングリコール鎖等の柔軟部位の割合が増えて、脂環式骨格等の機械物性を発現するために必要な主骨格部位の割合が減り、消失モデル用材料としての機械特性が低下するため、単官能(メタ)アクリレートで350未満、2官能(メタ)アクリレートで400未満の分子量を有することが好ましい。
本実施形態の光硬化性組成物において、前記単官能(メタ)アクリレートの含有量は特に制限はないが、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料処方を提供するためには、硬化性材料の50モル%以上95モル%以下含有することが好ましい。より好ましくは硬化性材料の60モル%以上75モル%以下含有することがより高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用の材料を供できる。
前記脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートとしては、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料であれば特に制限はなく、具体的には、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、2-エチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレートトリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、t-ブチルシクロヘキサン(メタ)クリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート等の脂環式骨格を有し、かつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料を提供するのであれば、一種類であっても複数種類を同時に使用しても問題ない。
前記分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートとしては、高い弾性率で膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料を提供できるのであれば特に制限はない。アルキル鎖の長さが長くなると一定の温度域での耐熱性が低く、熱膨張が大きくなり、アルキル鎖の長さが短くなると一定の温度域での耐熱性が高くなり、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料を提供することができない。また、直鎖のアルキル鎖ではなく分岐のアルキル鎖の構造にすることにより高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料を提供できる。そのため、分岐アルキル鎖の炭素原子数は、10乃至25であることが好ましい。高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有するためには分岐アルキル鎖の炭素原子数が15乃至20であることがより好ましい。分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートの具体例としては、イソステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートと前記分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートとの含有比は、高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有する消失モデル用材料を提供できれば特に制限はない。しかし、前記脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートの含有量が多くなると消失モデル用材料に必要な一定の温度域での耐熱性が一定の温度域を超える可能性が生じ、また光学的立体造形法で成形した際の層間の密着性の低下を招く恐れがある。そのため、前記脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートの含有量は、前記硬化性材料の20モル%以上70モル%以下であることが好ましい。より高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有し、かつ層間の密着性を改善した材料を提供するためには前記脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートの含有量は、硬化性材料の35モル%以上55モル%以下であることがより好ましい。
前記分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートとしては、第一の実施形態に例示した分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートを用いることができる。
光硬化性組成物には、必要に応じて光重合開始剤、光吸収剤、重合禁止剤、光増感剤、耐光安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、離型剤、防カビ剤等の添加剤をさらに含有させてもよい。また、本実施形態の光硬化性組成物も、第一の実施形態の光硬化性組成物と同様に、光硬化性組成物の硬化物を消失モデルとして用いた場合に、消失モデルの焼失後にその灰分の残留量を低減するために光酸発生剤を含まないことを特徴とする。必要に応じて含有させる各種の添加剤は、第一の実施形態に記載したものを用いることができる。
本実施形態の光硬化性組成物の調製方法は特に制限されず、すべての材料を秤量した後、撹拌する方法が最も簡便である。攪拌だけでは均一に混合することが困難な場合は、加熱攪拌や溶剤希釈した後に溶剤を除去して調製しても良い。
次に本実施形態の硬化物について説明する。
本実施形態の硬化物は本実施形態の光硬化性組成物中の硬化性材料の重合性官能基が共重合した硬化物である。本実施形態の硬化物は、少なくとも分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含む光硬化性組成物において、前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の60モル%以上75モル%以下でありかつ前記単官能(メタ)アクリレートが脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレート及び炭素原子数15乃至20の分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートからなる光硬化性組成物中の硬化性材料の重合性官能基が共重合したことを特徴とする。
本実施形態の光硬化性組成物を用いて光学的立体造形を行う方法は、第一の実施形態で説明した、従来既知の光学的立体造形方法及び装置のいずれもが使用できる。好ましくは、光硬化性組成物に所望のパターンを有する硬化した層が得られるように活性エネルギー光線を選択的に照射して硬化した層を形成し、次いでこの硬化した層に未硬化の液状光硬化性樹脂組成物を配置し、同様に活性エネルギー光線を照射して前記の硬化した層と連続した硬化した層を新たに形成する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的とする立体造形物を得る方法である。
造形に好適な前記活性エネルギー光線、前記活性エネルギー光線の照射方法、造形方式等も、第一の実施形態と同様である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートとしてイソボルニルアクリレート(東京化成工業製)を10.5g、エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート(商品名:サートマーSR531、アルケマ社製)を9.5g、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレート(商品名:KAYARAD R-604、日本化薬製)を4.0g、重合開始剤(商品名:Omnirad184、IGM Resins B.V製)を0.24gを褐色ガラス瓶に秤量し撹拌した。得られた光硬化性組成物を用いて下記の評価用サンプル作製方法(2a)に従い評価用サンプルを作製し評価した。評価結果を表3に示す。
(実施例2乃至9)
脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート、エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートを表1に記載の化合物及び添加割合とした他は実施例1と同様にして、光硬化性組成物を得た。得られた光硬化性組成物を用いて下記の評価用サンプル作製方法(2a)に従い評価用サンプルを作製し評価した。評価結果を表3に示す。
(実施例10)
脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート、エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートを表1に記載の化合物及び添加割合とし、重合開始剤(商品名:OmniradTPO、IGM Resins B.V製)を1.92g、光吸収剤として2-[5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノール(東京化成工業製)を0.768gを用いた他は実施例1と同様にして、光硬化性組成物を得た。得られた光硬化性組成物を用いて下記の評価用サンプル作製方法(2b)に従い評価用サンプルを作製し評価した。評価結果を表3に示す。
(比較例1乃至13)
脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート、エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレート、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートを表2に記載の化合物及び添加割合とした他は実施例1と同様にして、光硬化性組成物を得た。得られた光硬化性組成物を用いて下記の評価用サンプル作製方法(2a)に従い評価用サンプルを作製し評価した。評価結果を表4に示す。
(評価用サンプルの作製及び評価方法)
(1)評価用サンプルの評価方法
荷重たわみ温度を熱変形試験機(商品名:HDT試験機3M-2、株式会社東洋精機製作所製)を用いて、並びに曲げ弾性率及び曲げ強度を材料試験機(商品名:万能材料試験機No.5581、インストロンジャパン カンパニイリミテッド製)を用いて行い、JIS規格に則ったサンプルサイズ(4mm×10mm×80mm)及び試験条件で評価を行い、下記の基準で評価結果を判定した。
荷重たわみ温度
A:50℃以上60℃未満
B:45℃以上50℃未満
C:45℃未満もしくは60℃以上
曲げ弾性率
A:2.5GPa以上
B:2.0GPa以上2.5GPa未満
C:2.0GPa未満
曲げ強度
A:90MPa以上
B:60MPa以上90MPa未満
C:60MPa未満
また、線膨張係数を熱分析・熱測定装置(商品名:TMA-Q400、TA instrument製)を用いて測定した。サンプルとしては、一辺5mm程度の立方体を切り出して10℃/minの昇温速度で測定し、20℃から40℃の範囲での線膨張係数を算出し、下記の基準で判定した。
A:100ppm未満
B:100ppm以上130ppm未満
C:130ppm以上
(2a)注型造形物の評価用サンプルの作製方法
離型剤を塗布した石英板に4mm×10mm×80mmのサイズで枠抜きされた型を設置し、光硬化性組成物を型に注ぎ離型剤を塗布した石英板で挟んで固定した。紫外線照射機(商品名:EX250、HOYA製)にて10mW(ウシオ製365nmセンサーで評価)で120秒照射を表面、表面、裏面の計3回行った後、型から角柱状の造形物を離型し評価用サンプルを得た。得られた評価用サンプルを50℃で1時間熱処理し、さらに80℃で1時間熱処理し、注型造形物の評価用サンプルとした。
(2b)光学的立体造形による評価用サンプルの作製方法
DWS製DIGITALWAX020Xを使用して4mm×10mm×80mmの角柱を造形した。レーザー走査速度は、2500mm/秒でレーザー走査間隔は60μm、縁取り回数1回で造形物を得た。得られた評価用サンプルを2-プロパノールで洗浄後、Formlabs社製FormCureを使用して60℃で405nmの光を60分間照射することで二次硬化を行い、次いで50℃で1時間熱処理し、さらに100℃で1時間熱処理することで評価用サンプルとした。
表1及び表2中の略号が示す化合物を以下に示す。また、表1及び表2中「-」はそれを使用していないことを示す。
IBA:イソボルニルアクリレート(東京化成工業製、分子量208)
MADA:アダマンチルアクリレート(商品名:MADA、大阪有機化学工業製、分子量220)
TCDA:ジシクロペンタニルアクリレート(商品名:FA-513AS、日立化成製、分子量206)
TMHA:3,3,5-トリメチルシクロヘキサノールアクリレート(商品名:SR420NS、アルケマ社製、分子量210)
PEGDM;エトキシ化エチルヘキシルポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:EH-4E、新中村化学工業製、分子量374)
TMPFA;環状トリメチロールプロパンホルマルアクリレート(商品名:サートマーSR531、アルケマ社製、分子量200)
EEEA:アクリル酸2-(2-エトキシエトキシ)エチル(東京化成工業製、分子量188)
DEGDM:ジエチレングリコールジメタクリレート(商品名:2G、新中村化学工業製、分子量242)
TCDDA:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(商品名:KAYARAD R-684、日本化薬製、分子量304)
DiODA:アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチル(商品名:KAYARAD R-604、日本化薬製、分子量326)
NPGDA:ネオペンチルグリコールジアクリレート(商品名:A-NPG、新中村化学工業製、分子量212)
NDA:1,9-ノナンジオールジアクリレート(商品名:A-NOD-N、新中村化学工業製、分子量268)
TEGDA:ポリエチレングリコール#200ジアクリレート(商品名:A-200、新中村化学工業製、分子量302)
PEG400DA:ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(商品名:A-400、新中村化学工業製、分子量523)
BDDA:1,4-ブタンジオールジアクリレート(商品名:SR213、アルケマ社製、分子量198)
荷重たわみ温度、曲げ弾性率、曲げ強度、線膨張係数において、評価結果がCとなると消失モデル用材料として、形状の維持や鋳型割れ等の懸念が増えるため望ましくなく、好ましくは評価結果がAもしくはBとなる場合である。
(評価用サンプルの作製手順と評価手順)
(1)光硬化性組成物の調製
以下の実施例11~23、及び比較例14~23に記載するように、以下の表5及び表6に示す含有量で各材料を十分攪拌することで光硬化性組成物を調製した。
(2)評価用サンプルの評価方法
第一実施形態と同様に評価用サンプルを作製し、第一実施形態と同じ基準で、荷重たわみ温度、曲げ弾性率、曲げ強度評価、線膨張係数の評価を行った。
(2a)注型造形物の評価用サンプルの作製方法
注型造形物の評価用サンプルも、第一の実施形態と同様に作製した。
(2b)光学的立体造形による評価用サンプルの作製方法
光学的立体造形による評価用サンプルも、第一の実施形態と同様に作製した。
(実施例11)
脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートとして東京化成工業製イソボルニルアクリレートを8.0g、分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートとして新中村化学工業製イソステアリルアクリレートを7.4g、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートとして新中村化学工業製ジエチレングリコールジメタクリレートを8.0g、重合開始剤としてIGM Resins B.V製1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:Omnirad184)を0.24g、を褐色ガラス瓶に秤量し攪拌した。得られた光硬化性組成物を前記評価用サンプル作製方法(2a)でサンプルを作製し評価した。評価結果を表5に示す。
(実施例12乃至22)
実施例11に記載の方法で表5に記載の添加割合で光硬化性材料を秤量し、さらに重合開始剤としてOmnirad184を光硬化性材料に対して1.0重量%秤量し、褐色瓶に入れて撹拌した。得られた光硬化性組成物を前記評価用サンプル作製方法(2a)でサンプルを作製し評価した。評価結果を表5に示す。
(実施例23)
脂環式骨格を有しかつ第四級炭素も有する単官能(メタ)アクリレートとして東京化成工業製イソボルニルアクリレートを80.2g、分岐アルキル鎖構造を有する単官能(メタ)アクリレートとして新中村化学工業製イソステアリルアクリレートを74.2g、分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートとして新中村化学工業製ジエチレングリコールジメタクリレートを80.1g、重合開始剤としてIGM Resins B.V製OmniradTPOを1.92g、光吸収剤として東京化成製2-[5-クロロ(2H)-ベンゾトリアゾール-2-イル]-4-メチル-6-(tert-ブチル)フェノールを0.768g、を褐色ガラス瓶に秤量し攪拌した。得られた光硬化性組成物を前記評価用サンプル作製方法(2b)でサンプルを作製し評価した。評価結果を表5に示す。
(比較例14乃至23)
実施例11に記載の方法で表6に記載の添加割合で光硬化性材料を秤量し、さらに重合開始剤としてOmnirad184を光硬化性材料に対して1.0重量%秤量し、褐色瓶に入れて撹拌した。得られた比較例1乃至10の光硬化性組成物を前記評価用サンプル作製方法(2a)でサンプルを作製し評価した。評価結果を表6に示す。
表5及び表6中の各記号や材料名は下記材料の意味であり、「-」はそれを使用していないことを示す。
イソボルニル:東京化成工業製イソボルニルアクリレート(分子量208)
トリシクロデカン:日立化成製ジシクロペンタニルアクリレート(FA-513AS
分子量206)
3Meシクロヘキサン:アルケマ社製3,3,5-トリメチルシクロヘキサノールアクリレート(SR420NS 分子量210)
tBuシクロヘキサン:アルケマ社製4-tert-ブチルシクロヘキサノールアクリレート(SR217NS 分子量210)
分岐C18:新中村化学工業製イソステアリルアクリレート(S-1800A 分子量325)
分岐C8:アルケマ社製イソオクチルアクリレート(SR440 分子量184)
分岐C10:アルケマ社製イソデシルアクリレート(SR395 分子量212)
直鎖C18メタクリル:新中村化学工業製イソステアリルメタクリレート(S-1800M 分子量339)
ポリエチレングリコール:新中村化学工業製エトキシ化エチルヘキシルポリエチレングリコールメタクリレート(EH-4E 分子量374)
ジエチレングリコールメタ:新中村化学工業製ジエチレングリコールジメタクリレート(2G 分子量242)
トリシクロデカンアクリ:日本化薬製トリシクロデカノールアクリレート(KAYARAD R-684 分子量304)
ジオキサンアクリ:日本化薬製アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチル(KAYARAD R-604 分子量326)
ネオペンチルグリコール:新中村化学工業製ネオペンチルグリコールジアクリレート(A-NPG 分子量212)
ノナンジアクリ:新中村化学工業製1,9-ノナンジオールジアクリレート(A-NOD-N 分子量268)
A-400:新中村化学工業製ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(A-400 分子量523)
ブタンジオール:アルケマ社製1,4-ブタンジオールジアクリレート(SR213 分子量198)
以上説明したように、本発明の光硬化性組成物は、光学的立体造形分野に幅広く用いることができ、何ら限定されるものではない。本発明の光硬化性組成物の硬化物の代表的な利用分野としては、ロストワックス鋳造法で使用する消失モデル、設計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品の機能性をチェックするためのモデル、金型を制作するためのベースモデル等を挙げることできる。特に、本発明の光硬化性組成物の硬化物は、熱膨張が小さく、高い弾性率及び一定の温度域での耐熱性を有するため、ロストワックス鋳造法で使用する消失モデルに好適に使用できる。
また、本発明の光硬化性組成物を注型造形法により硬化物を得た場合、光学的立体造形分野では実現できない精度の造形物を光硬化性材料を用いて提供することが可能となる。その際の硬化物の造形方法としては、型に本発明の光硬化性組成物を注ぎ、型に合わせたサイズの透明基板を載せて、透明基板越しに活性エネルギー光線を照射する。その際に、材料組成物の硬化収縮による型形状の転写不良が発生する場合には、光硬化性組成物を加圧しながら活性エネルギー光線を照射してもよい。また、光学的立体造形法と同様に、型への光硬化性組成物の注入及びその硬化を少しずつ繰り返して所望の造形物を得てもよい。
本発明の光硬化性組成物及び硬化物は、従来の消失モデル用の光学的立体造形用材料と比較して高い弾性率で熱膨張が小さく一定の温度域での耐熱性を有しかつエポキシ材料等に使用する光酸発生剤を含まない光硬化性の消失モデル用材料として利用可能である。このため、ロストワックス鋳造法において、精度が高くかつ鋳巣の少ない鋳物を製造することに利用することができる。

Claims (12)

  1. 分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含む光硬化性組成物であって、
    前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の80モル%以上90モル%以下であり、かつ
    前記単官能(メタ)アクリレートが三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート及びエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートからなり、
    前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の40モル%以上50モル%以下であり、
    前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格は、アダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、ジシクロペンタジエン骨格から選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする光硬化性組成物。
  2. 前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートは、イソボルニルアクリレート、アダマンチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートから選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする請求項に記載の光硬化性組成物。
  3. 前記エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートが環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光硬化性組成物。
  4. 前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートは、イソボルニルアクリレート、アダマンチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレートから選ばれる一つ或いは複数であり、
    前記エーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートが環状トリメチロールプロパンホルマル(メタ)アクリレートであり、
    前記分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートは、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリシクロデカノールアクリレート、アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチル、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコール#200ジアクリレートから選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
  5. 前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートは、イソボルニルアクリレート、アダマンチルアクリレートから選ばれる一つ或いは複数であり、
    前記分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートは、トリシクロデカノールアクリレート、アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチルから選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする請求項に記載の光硬化性組成物。
  6. 前記分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートは、炭素原子数が1乃至6である直鎖状アルキル鎖、分岐アルキル鎖、エチレングリコール鎖、プロピレングリコール鎖から選択される側鎖を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
  7. 前記分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートは、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アクリル酸2-[5-エチル-5-[(アクリロイルオキシ)メチル]-1,3-ジオキサン-2-イル]-2,2-ジメチルエチル、から選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光硬化性組成物。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光硬化性組成物中の硬化性材料が重合または共重合してなる硬化物。
  9. 前記硬化物の荷重撓み温度が45℃以上60℃未満であることを特徴とする請求項に記載の硬化物。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光硬化性組成物中の硬化性材料を重合または共重合させることを含む硬化物の製造方法。
  11. 光硬化性樹脂組成物を所定の厚さで配置する工程と、
    立体モデルのスライスデータに基づいて、前記光硬化性樹脂組成物に光エネルギーを照射して硬化させる工程と、
    を含み、
    前記光硬化性樹脂組成物が、分子量が150以上350未満の単官能(メタ)アクリレートと分子量が200以上400未満の2官能(メタ)アクリレートからなる硬化性材料を含み、
    前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の80モル%以上90モル%以下であり、
    かつ前記単官能(メタ)アクリレートが三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレート及びエーテル結合を有する脂環式構造を含む単官能(メタ)アクリレートからなり、
    前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格を有する単官能(メタ)アクリレートの含有量が硬化性材料の40モル%以上50モル%以下であり、
    前記三次元の架橋構造を形成する脂環式骨格は、アダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、ジシクロペンタジエン骨格から選ばれる一つ或いは複数であることを特徴とする、物品の製造方法。
  12. 前記光硬化性樹脂組成物を所定の厚さで配置する工程と前記光硬化性樹脂組成物に光エネルギーを照射して硬化させる工程とを複数回繰り返して得られた造形物を、洗浄及び/またはポストキュアーする工程をさらに含むことを特徴とする、請求項11に記載の物品の製造方法。
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