JP7765746B2 - 制御システム、制御装置、制御方法及び制御プログラム - Google Patents

制御システム、制御装置、制御方法及び制御プログラム

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Description

本発明は、制御システム、制御装置、制御方法及び制御プログラムに関する。
ファクトリーオートメーションの技術分野において、サーボモータ等の対象装置を、センサによって測定された値に基づいてフィードバック制御することが行われている。ここで、対象装置に対して入力を与えてから、その入力に応じた出力が現れるまでに時間差がある場合、フィードバック制御ループはむだ時間(dead time)を有するという。例えば、装置間が比較的低速の有線通信又は無線通信で接続される場合や、ベルトコンベア等の搬送装置の先でセンサによる測定が行われる場合にむだ時間が生じることがある。
むだ時間が制御対象の応答時間と比較して大きい場合、フィードバック制御が適切に行われないことがある。この点について、例えば、特許文献1には、外乱オブザーバから構成される通信外乱推定手段を備え、推定された通信外乱に基づき、通信遅延を補償する遠隔制御システムが記載されている。
また、特許文献2には、対象物が目標停止位置より搬送方向上流に定められた特定位置に到達すると、むだ時間に対応した補償量を低減する搬送システムが記載されている。
特許第4930938号 特許第6213071号
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、むだ時間がないと仮定した場合のフィードバック値(例えば速度又は速度を積分した位置)を求めるように補償を行っている。そのため、このような制御は、フィードバック情報をキャンセルしたオープンループ制御となり、慣性のモデル化誤差により目標値に対して制御量(例えば位置)にずれ(オフセット)が生じてしまうことがある。
また、特許文献2に記載の構成では、目標位置にオフセットなく停止させることはできるものの、むだ時間が比較的長い場合に、停止状態を安定に維持することができず、制御量が発散してしまうことがある。この問題点については、本発明の構成と比較しつつ後に詳細に説明する。
そこで、本発明は、むだ時間が比較的長い場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる制御システム、制御装置、制御方法及び制御プログラムを提供する。
本発明の一態様に係る制御システムは、制御信号に基づいて制御される対象装置と、対象装置の物理量を測定するセンサと、指令値及び物理量に基づいて対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置と、を備え、制御装置は、むだ時間の設定値及び対象装置のモデルに基づいて、制御信号の補償量を算出する算出部を有し、算出部は、制御信号に基づく第一項及び過去に算出された補償量に基づく第二項を含む補償量を算出し、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させる。
この態様によれば、過去に算出された補償量に基づく第二項の係数を所定値未満に変化させることで、第二項をより早くゼロに収束させつつ第一項による補償を継続させることができるため、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる。
上記態様において、算出部は、指令値が目標値に達した場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
上記態様において、算出部は、指令値が目標値に達し、かつ、補償量の絶対値が第1基準値以上となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、外乱が加えられる場合であっても指令値が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
上記態様において、算出部は、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させた後、目標値を更新した場合、第二項の係数を所定値未満から所定値に変化させてもよい。
この態様によれば、目標値が更新された場合であっても、適切に追従するよう制御することができる。
上記態様において、算出部は、指令値と目標値との差の絶対値が第2基準値以下となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
上記態様において、算出部は、制御開始からの経過時間が第3基準値以上となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
上記態様において、算出部は、外乱が加えられる場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、外乱が加えられる場合であっても制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
上記態様において、制御装置は、対象装置の位置を制御し、算出部は、位置及び速度それぞれについて、補償量を算出し、所定の条件を満たす場合に、位置及び速度それぞれに関する第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
この態様によれば、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定した位置及び速度の制御ができる。
本発明の他の態様に係る制御装置は、センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置であって、むだ時間の設定値及び対象装置のモデルに基づいて、制御信号の補償量を算出する算出部を有し、算出部は、制御信号に基づく第一項及び過去に算出された補償量に基づく第二項を含む補償量を算出し、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させる。
この態様によれば、過去に算出された補償量に基づく第二項の係数を所定値未満に変化させることで、第二項をより早くゼロに収束させつつ第一項による補償を継続させることができるため、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる。
本発明の他の態様に係る制御方法は、センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御方法であって、むだ時間の設定値及び対象装置のモデルに基づいて、制御信号の補償量を算出することであって、制御信号に基づく第一項及び過去に算出された補償量に基づく第二項を含む補償量を算出することと、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることと、を含む。
この態様によれば、過去に算出された補償量に基づく第二項の係数を所定値未満に変化させることで、第二項をより早くゼロに収束させつつ第一項による補償を継続させることができるため、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる。
本発明の他の態様に係る制御プログラムは、センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置に、むだ時間の設定値及び対象装置のモデルに基づいて、制御信号の補償量を算出することであって、制御信号に基づく第一項及び過去に算出された補償量に基づく第二項を含む補償量を算出することと、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることと、を実行させる。
この態様によれば、過去に算出された補償量に基づく第二項の係数を所定値未満に変化させることで、第二項をより早くゼロに収束させつつ第一項による補償を継続させることができるため、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる。
本発明によれば、むだ時間が比較的長い場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる制御システム、制御装置、制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る制御システムのネットワーク構成を示す図である。 本実施形態に係る制御装置の機能ブロックを示す図である。 本実施形態に係る制御装置の制御ブロック図である。 本実施形態に係る制御装置の制御ブロックの詳細を示す図である。 本実施形態に係る制御装置の物理的構成を示す図である。 第1シミュレーション例の指令位置を示す図である。 第1シミュレーション例の外乱を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。 第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量低減調整係数を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量の第二項の係数を示す図である。 第2シミュレーション例の外乱を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。 第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量低減調整係数を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。 第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第4シミュレーション例の外乱を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。 第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。 第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。 第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。 第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。 本実施形態に係る制御装置により実行される制御処理のフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
図1は、本発明の実施形態に係る制御システム100のネットワーク構成を示す図である。制御システム100は、制御信号に基づいて制御される対象装置20と、対象装置20の物理量を測定するセンサ30と、指令値及びセンサ30により測定された物理量に基づいて対象装置20に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置10と、を備える。
対象装置20は、制御信号に基づいて制御される装置であればどのようなものでもあってもよい。以下では、説明を具体的にするため、可動部の位置をサーボモータによって制御する装置を仮定する。この場合、指令値は可動部の位置に関する目標値であり、制御信号はサーボモータの推力(トルク)である。
センサ30は、対象装置20に関する任意の物理量を測定するものであってよい。例えば、対象装置20が可動部の位置を制御する装置である場合、センサ30は、当該可動部の位置を測定するものであってよい。
制御装置10、対象装置20及びセンサ30は、通信ネットワークNによって互いに通信可能に接続される。通信ネットワークNは、有線又は無線通信のネットワークであってよく、例えばEtherNet/IPやEtherCAT(登録商標)等の規格に従う通信ネットワークであったり、ローカル5Gネットワークであったりしてよい。
図2は、本実施形態に係る制御装置10の機能ブロックを示す図である。制御装置10は、指令値生成部11、制御信号生成部12、取得部13及び算出部14を有する。
指令値生成部11は、例えば目標位置、移動時間、許容する最大速度及び許容する最大加速度等の設定値に従って指令値を生成する。制御装置10の制御対象が対象装置20の可動部の位置である場合、指令値の最終値は位置に関する目標値となる。指令値生成部11は、制御装置10の構成の一部であってよいが、別体の構成であってもよい。例えば、指令値生成部11は、いわゆるコントローラの機能部として実現されてもよい。その場合、制御装置10は、いわゆるコントローラと、いわゆるドライバ(例えばサーボドライバ)とを別体として含む装置であってよい。
制御信号生成部12は、指令値及びセンサ30により測定された対象装置20の物理量に基づいて、対象装置20を制御するための制御信号を生成し、対象装置20に送信する。対象装置20が可動部の位置をサーボモータによって制御する装置である場合、制御信号は、サーボモータの推力(トルク)を制御する信号であってよい。
取得部13は、センサ30により測定された対象装置20の物理量を取得する。取得された物理量は、制御信号生成部12により用いられる。
算出部14は、むだ時間の設定値及び対象装置20のモデルに基づいて、制御信号の補償量を算出する。算出部14は、制御信号に基づく第一項及び過去に算出された補償量に基づく第二項を含む補償量を算出し、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させる。
むだ時間の設定値は、むだ時間の実測値に基づいて設定された値であったり、任意の手法により推定された値であったりしてよい。対象装置20のモデルは、対象装置20の可動部が従う運動方程式のモデルであり、例えば、可動部に加えられる推力と、慣性力及び摩擦力との間に成り立つ運動方程式に基づいて導かれたモデルであってよい。
慣性係数のモデル値をJmと表し、粘性摩擦係数のモデル値をCmと表し、Tm=Jm/Cm、Km=1/Cmと表し、制御周期をTsと表し、むだ時間Lmの周期数をDm=round(Lm/Ts)と表し(ここでroundは小数点以下を四捨五入する関数)、今回周期の制御信号(推力)をU(1)と表し、むだ時間周期前の制御信号(推力)をU(1+Dm)と表し、a1m=exp(-Ts/Tm)及びb1m=Km×(1-a1m)と定めるとき、算出部14は、速度補償量Vcを、Vc=b1m×(U(1)-U(1+Dm))+Adj×a1m×Vcによって算出してよい。ここで、b1m×(U(1)-U(1+Dm))が制御信号に基づく第一項であり、Adj×a1m×Vcが過去に算出された補償量に基づく第二項であり、Adjは、第二項の係数である。算出部14は、所定の条件を満たす場合に、第二項の係数Adjを所定値Adj0から所定値未満Adj1(Adj1<Adj0)に変化させる。算出部14は、所定の条件を満たす場合に、例えば、第二項の係数Adjを所定値Adj0=1から所定値未満Adj1=0.99に変化させてよい。
また、算出部14は、位置補償量Pcを、Pc=Vc×Ts+Adj×Pcによって算出してよい。ここで、Vc×Tsは速度補償量に基づく第一項であり、Adj×Pcが過去に算出された補償量に基づく第二項であり、Adjは、第二項の係数である。
制御装置10は、過去に算出された補償量に基づく第二項の係数を所定値未満に変化させることで、第二項をより早くゼロに収束させつつ第一項による補償を継続させることができるため、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定な制御ができる。
算出部14は、指令値が目標値に達した場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。すなわち、第二項の係数を変化させる所定の条件は、指令値が目標値に達したことであってもよい。ここで、指令値が目標値に達するとは、指令値が目標値と等しくなることの他、指令値と目標値との差の絶対値が第2基準値以下となることを含む。
指令値が目標値に達した場合に第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
算出部14は、指令値が目標値に達し、かつ、補償量の絶対値が第1基準値以上となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。より具体的には、第二項の係数を変化させる所定の条件は、指令値が目標値に達し、かつ、abs(Pc)>AdjChgを満たすことであってもよい。ここで、abs(Pc)は、位置補償量の絶対値であり、AdjChgは第1基準値であり、例えばAdjChg=0.2と設定することができる。
指令値が目標値に達し、かつ、補償量の絶対値が第1基準値以上となった場合に第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、外乱が加えられる場合であっても制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
算出部14は、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させた後、目標値を更新した場合、第二項の係数を所定値未満から所定値に変化させてもよい。すなわち、算出部14は、第二項の係数を減少させた後であっても、目標値が更新された場合には、第二項の係数を初期値に戻してもよい。
目標値が更新された場合に、第二項の係数を所定値未満から所定値に変化させることで、目標値が更新された場合であっても、適切に追従するよう制御することができる。
算出部14は、指令値と目標値との差の絶対値が第2基準値以下となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。より具体的には、第二項の係数を変化させる所定の条件は、abs(r-R)≦Δyを満たすことであってもよい。ここで、abs(r-R)は、指令値rと目標値Rの差の絶対値であり、Δyは第2基準値である。
指令値と目標値との差の絶対値が第2基準値以下となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
算出部14は、制御開始からの経過時間が第3基準値以上となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。より具体的には、第二項の係数を変化させる所定の条件は、t≧ΔTを満たすことであってもよい。ここで、tは制御開始からの経過時間であり、ΔTは第3基準値である。第3基準値ΔTは、指令値に基づいて定められてよい。
制御開始からの経過時間が第3基準値以上となった場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
算出部14は、外乱が加えられる場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。外乱が加えられるタイミングが既知である場合、算出部14は、外乱が加えられるタイミングで第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよいし、外乱が加えられるタイミングより所定時間前に第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよいし、外乱が加えられるタイミングの所定時間後に第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。また、外乱が加えられるタイミングが未知である場合、算出部14は、統計的に外乱が加えられるタイミングを推測して、推測されたタイミングで第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。
外乱が加えられる場合に、第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、外乱が加えられる場合であっても制御量が目標値とずれた状態で安定してしまうことを防ぐことができる。
制御装置10が、対象装置20の位置を制御する場合、算出部14は、対象装置20の位置及び速度それぞれについて、補償量を算出し、所定の条件を満たす場合に、対象装置20の位置及び速度それぞれに関する第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてもよい。すなわち、制御装置10は、対象装置20の位置補償量に関する第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させるだけでなく、速度補償量に関する第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させてよい。
対象装置20の位置及び速度それぞれに関する第二項の係数を所定値から所定値未満に変化させることで、むだ時間が比較的長い場合やモデル化誤差を含む場合にも目標値に対してオフセットが生じないように安定した位置及び速度の制御ができる。
図3は、本実施形態に係る制御装置10の制御ブロック図である。以下では、制御装置10によって対象装置20の可動部の位置を制御する場合について説明する。また、可動部が従う運動方程式のモデルとして、可動部に加えられる推力と、慣性力及び摩擦力との間に成り立つ運動方程式を考える。
はじめに、制御装置10は、指令値rを生成する(S40)。本例の場合、指令値rは位置に関する値であり、指令値rの最終値は目標値となる。指令値rはPID制御G(s)に入力され、推力を表す制御信号uが出力される(S41)。なお、同図ではフィードフォワード制御ブロックを省略しているが、制御ブロックとしてフィードフォワード制御ブロックを含んでもよく、例えば、モデル追従型2自由度制御を適用してよい。
制御装置10は、むだ時間の設定値Lmに関する要素(1-e-Lms)を制御信号uに乗じて(S42)、補償量計算を行う(S43)。算出された速度補償量Vc及び位置補償量Pcは、PID制御G(s)にフィードバックされる。
そして、むだ時間Lだけ時間遅れe-Lsが生じた後(S44)、制御信号uが制御対象P(s)に入力される(S45)。ここで、制御対象は、対象装置20の一部(例えば可動部)又は全部である。なお、むだ時間が通信遅延の場合、制御信号uの伝送についてL1の遅延が生じ、制御対象P(s)の物理量である位置yの伝送についてL2の遅延が生じることがあるが、本例ではL=L1+L2としてまとめて表している。遅延時間が時間変動しない場合、このような置き換えを行うことができる。
その後、制御対象P(s)の物理量である位置yが読み取られ、PID制御G(s)にフィードバックされる。制御装置10は、所定の周期でこのような制御を繰り返すことで、位置yが指令値rに追従するように制御を行う。
図4は、本実施形態に係る制御装置10の制御ブロックの詳細を示す図である。同図では、補償量のフィードバックについて図3よりも詳細に示している。
はじめに、制御装置10は、指令値rを生成する(S40)。指令値rは、実測された位置y及び位置補償量Pcと合成された後、P制御に入力される(S41a)。さらに、P制御の出力に対して実測された位置yの時間微分(S41b)及び速度補償量Vcが合成されてPI制御に入力され、推力を表す制御信号uが出力される(S41c)。なお、フィードフォワード制御ブロックを含んでもよい点は図3と同様である。
図3と同様、制御装置10は、むだ時間の設定値Lmに関する要素(1-e-Lms)を制御信号uに乗じて(S42)、補償量計算を行う(S43)。算出された速度補償量Vc及び位置補償量Pcは、PI制御及びP制御にそれぞれフィードバックされる。
そして、むだ時間Lだけ時間遅れe-Lsが生じた後(S44)、制御信号uが制御対象P(s)に入力される(S45)。その後、制御対象P(s)の物理量である位置yが読み取られ、PID制御G(s)にフィードバックされる。制御装置10は、所定の周期でこのような制御を繰り返すことで、位置yが指令値rに追従するように制御を行う。
図5は、本実施形態に係る制御装置10の物理的構成を示す図である。制御装置10は、演算部に相当するCPU(Central Processing Unit)10aと、記憶部に相当するRAM(Random Access Memory)10bと、記憶部に相当するROM(Read Only Memory)10cと、通信部10dと、入力部10eと、表示部10fと、を有する。これらの各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続される。なお、本例では制御装置10が一台のコンピュータで構成される場合について説明するが、制御装置10は、複数のコンピュータが組み合わされて実現されてもよい。また、図5で示す構成は一例であり、制御装置10はこれら以外の構成を有してもよいし、これらの構成のうち一部を有さなくてもよい。
CPU10aは、RAM10b又はROM10cに記憶されたプログラムの実行に関する制御やデータの演算、加工を行う制御部である。CPU10aは、補償量計算及び補償量に基づく対象装置20の制御を行わせるプログラム(制御プログラム)を実行する演算部である。CPU10aは、入力部10eや通信部10dから種々のデータを受け取り、データの演算結果を表示部10fに表示したり、RAM10bに格納したりする。
RAM10bは、記憶部のうちデータの書き換えが可能なものであり、例えば半導体記憶素子で構成されてよい。RAM10bは、CPU10aが実行するプログラム、補償量計算に用いる初期値、第二項の係数といったデータを記憶してよい。なお、これらは例示であって、RAM10bには、これら以外のデータが記憶されていてもよいし、これらの一部が記憶されていなくてもよい。
ROM10cは、記憶部のうちデータの読み出しが可能なものであり、例えば半導体記憶素子で構成されてよい。ROM10cは、例えば制御プログラムや、書き換えが行われないデータを記憶してよい。
通信部10dは、装置10を他の機器に接続するインターフェースである。通信部10dは、LAN等の通信ネットワークに接続されてよい。
入力部10eは、ユーザからデータの入力を受け付けるものであり、例えば、キーボード及びタッチパネルを含んでよい。
表示部10fは、CPU10aによる演算結果を視覚的に表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)により構成されてよい。表示部10fは、例えば、制御信号や算出された補償量を時系列で表示してよい。
制御プログラムは、RAM10bやROM10c等のコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供されてもよいし、通信部10dにより接続される通信ネットワークを介して提供されてもよい。制御装置10では、CPU10aが制御プログラムを実行することにより、図2を用いて説明した様々な動作が実現される。なお、これらの物理的な構成は例示であって、必ずしも独立した構成でなくてもよい。例えば、制御装置10は、CPU10aとRAM10bやROM10cが一体化したLSI(Large-Scale Integration)を備えていてもよい。
図6aは、第1シミュレーション例の指令位置を示す図である。本シミュレーション例において、指令位置は、時刻10[ms]から250[ms]までの間に原点から100[mm]まで単調増加する。移動の際の最大加速度は10000[mm/s]である。
図6bは、第1シミュレーション例の外乱を示す図である。本シミュレーション例において、外乱は、時刻50[ms]からステップ状に-10[N]加えられる。
第1シミュレーション例のその他の条件は以下のとおりである。慣性質量Jは10kg、粘性摩擦係数Cは0[Ns/m]、制御周期Tsは0.25[ms]、むだ時間周期数Dは20である。本シミュレーション例においてモデル化誤差は生じていないと仮定する。
図7aは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y1を示す図である。同図では、本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y1を実線で示し、指令位置rを破線で示している。本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y1は、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった後にはオフセット無く目標値に収束している。
図7bは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。同図では、図7aに示すrとy1との差を示している。誤差は、指令位置が変化する間4[mm]程度まで拡大するが、指令位置が目標値に達して一定となった後には急速にゼロに収束している。このように、同図からも本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置は、オフセット無く目標値に収束していることが確かめられる。
図7cは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された推力を示す図である。推力は、制御装置10から対象装置20に送信される制御信号である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、-10[N]のステップ外乱を打ち消すように、時刻50[ms]より後には10[N]の推力が生成されている。
図7dは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された速度補償量を示す図である。速度補償量は、図7cに示す推力と同様に推移するが、後述する速度補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図7eは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、図7bに示す誤差と同様に推移するが、後述する位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図7fは、第1シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。同図に示す第二項の係数は、速度補償量及び位置補償量両方について用いられている。補償量の第二項の係数は、指令位置が目標値である100[mm]になり、かつ、位置補償量が0.2[mm]以上である250[ms]のタイミングで1から0.99に変化している。第二項の係数が0.99に変化した後は、速度補償量及び位置補償量の第二項は急速にゼロに収束する。また、速度補償量及び位置補償量の第一項は現在周期の推力とむだ時間周期前の推力との差に比例するため、推力が一定となった後はゼロに収束する。このようにして、速度補償量及び位置補償量は、指令位置が一定となった後にゼロとなる。
図8aは、第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置を示す図である。第1比較例に係る制御装置は、PID制御と従来のスミス補償器を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1aを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1aは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後に徐々に減少しており、目標値と同一位置に収束していない。
図8bは、第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]を境に増加に転じており、発散している。
図8cは、第1シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、-10[N]のステップ外乱を打ち消すように、時刻50[ms]より後には10[N]の推力が生成されている。
図9aは、第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第2比較例に係る制御装置は、特許文献2に記載の構成を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1bを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1bは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後に振動しており、振動の振幅が徐々に拡大して目標位置に収束していない。
図9bは、第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった後に振動しており、振動の振幅が徐々に拡大して発散している。
図9cは、第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されているが、250[ms]より後に振動しており、制御が適切に行われていないことが読み取れる。
図9dは、第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]より後に振動しながら徐々にゼロに収束している。
図9eは、第1シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量低減調整係数を示す図である。位置補償量低減調整係数は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]を境に1から0に変化している。位置補償量低減調整係数は、位置補償量全体に乗算される係数であり、このような位置補償量低減調整係数の減少に伴って、図9dに示す位置補償量の減少が実現される。しかしながら、図9a、図9b及び図9cから明らかなように、比較的長いむだ時間が存在する場合には、このような位置補償量低減調整係数を用いても適切な制御を行うことはできない。なお、第1シミュレーション例において仮にステップ外乱が存在しない場合であっても、比較的長いむだ時間が存在する場合には、第2比較例に係る制御装置では対象装置20の位置が発振してしまい、適切な制御ができない。
図10aは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第3比較例に係る制御装置は、位置補償量の第二項の係数を1から0.99に変化させるが、速度補償量の第二項の係数を1のままとする点で本実施形態に係る制御装置10の構成と異なるが、その他の構成について本実施形態に係る制御装置10の構成と共通する例である。同図では、第3比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1cを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第3比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y1cは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後にほぼ同一位置に収束しているが、僅かにずれ(オフセット)が残っている。
図10bは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]より後にも一定値が残存しており、ゼロに収束していない。
図10cは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、-10[N]のステップ外乱を打ち消すように、時刻50[ms]より後には10[N]の推力が生成されている。
図10dは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により算出された速度補償量を示す図である。速度補償量は、図10cに示す推力と同様に推移するが、図7dに示す本実施形態に係る制御装置10の場合と異なり、位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後もゼロに収束せずに一定値が残存する。第3比較例に係る制御装置では速度補償量の第二項の係数が1のままであるため、速度補償量の第二項がゼロにならず残存するためである。
図10eは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、図10bに示す誤差と同様に推移するが、図7eに示す本実施形態に係る制御装置10の場合と異なり、位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後もゼロに収束せずに一定値が残存する。
図10fは、第1シミュレーション例において第3比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量の第二項の係数を示す図である。同図に示す第二項の係数は、位置補償量について用いられており、速度補償量については用いられていない。このように、位置補償量の第二項の係数のみを所定値から所定値未満に変化させ、速度補償量の第二項の係数を所定値に保つ場合、外乱の影響が除去しきれず、指令位置が目標値に達して一定となった後にも誤差が残存することとなる。
図11は、第2シミュレーション例の外乱を示す図である。本シミュレーション例において、外乱は、時刻400[ms]からステップ状に+10[N]加えられる。本シミュレーション例における指令位置は、第1シミュレーション例と同一である。すなわち、本シミュレーション例において、指令位置は、時刻10[ms]から250[ms]までの間に原点から100[mm]まで単調増加する。移動の際の最大加速度は10000[mm/s]である。本シミュレーション例において、外乱は、指令位置が100[mm]で一定となった後に加えられる。
第2シミュレーション例のその他の条件は以下のとおりである。慣性質量Jは10kg、粘性摩擦係数Cは0[Ns/m]、制御周期Tsは0.25[ms]、むだ時間周期数Dは20である。本シミュレーション例においてモデル化誤差は生じていないと仮定する。
図12aは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y2を示す図である。同図では、本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y2を実線で示し、指令位置rを破線で示している。本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y2は、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった後にはオフセット無く目標値に収束している。
図12bは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。同図では、図12aに示すrとy2との差を示している。誤差は、指令位置が変化する間3.5[mm]程度まで拡大するが、指令位置が目標値達して一定となった後には急速にゼロに収束している。また、ステップ外乱が加えられた時刻400[ms]のタイミングで僅かに誤差が生じているが、速やかにゼロに収束している。このように、同図からも本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置は、オフセット無く目標値に収束していることが確かめられる。
図12cは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された推力を示す図である。推力は、制御装置10から対象装置20に送信される制御信号である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、+10[N]のステップ外乱を打ち消すように、時刻400[ms]より後には-10[N]の推力が生成されている。
図12dは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された速度補償量を示す図である。速度補償量は、図12cに示す推力と同様に推移するが、後述する速度補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図12eは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、図12bに示す誤差と同様に推移するが、後述する位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図12fは、第2シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。同図に示す第二項の係数は、速度補償量及び位置補償量両方について用いられている。補償量の第二項の係数は、指令位置が目標値である100[mm]になり、ステップ外乱により位置補償量が生じた約450[ms]のタイミングで1から0.99に変化している。第二項の係数が0.99に変化した後は、速度補償量及び位置補償量の第二項は急速にゼロに収束する。また、速度補償量及び位置補償量の第一項は現在周期の推力とむだ時間周期前の推力との差に比例するため、推力が一定となった後はゼロに収束する。
図13aは、第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第1比較例に係る制御装置は、PID制御と従来のスミス補償器を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y2aを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y2aは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後に徐々に増加しており、目標値と同一位置に収束していない。
図13bは、第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった後、ステップ外乱が加えられた400[ms]を境にマイナスに転じており、発散している。
図13cは、第2シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、+10[N]のステップ外乱を打ち消すように、時刻400[ms]より後には-10[N]の推力が生成されている。
図14aは、第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第2比較例に係る制御装置は、特許文献2に記載の構成を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y2bを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第2比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y2bは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後、ステップ外乱が加えられる以前から振動しており、振動の振幅が徐々に拡大して目標位置に収束していない。
図14bは、第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった後、ステップ外乱が加えられる以前から振動しており、振動の振幅が徐々に拡大して発散している。
図14cは、第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されているが、250[ms]より後に振動しており、制御が適切に行われていないことが読み取れる。
図14dは、第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]より後に振動しながら徐々にゼロに収束している。
図14eは、第2シミュレーション例において第2比較例に係る制御装置により用いられた位置補償量低減調整係数を示す図である。位置補償量低減調整係数は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]を境に1から0に変化している。位置補償量低減調整係数は、位置補償量全体に乗算される係数であり、このような位置補償量低減調整係数の減少に伴って、図14dに示す位置補償量の減少が実現される。しかしながら、図14a、図14b及び図14cから明らかなように、比較的長いむだ時間及び外乱が存在する場合には、このような位置補償量低減調整係数を用いても適切な制御を行うことはできない。
図15aは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置の位置y3を示す図である。本シミュレーション例において、指令位置は第1シミュレーション例と同一であり、時刻10[ms]から250[ms]までの間に原点から100[mm]まで単調増加する。移動の際の最大加速度は10000[mm/s]である。本シミュレーション例において外乱は加えられていない。
本シミュレーション例では、第1シミュレーション例と異なり、粘性摩擦係数Cが0[Ns/m]であるべきところ、粘性摩擦係数モデル値Cmが40[Ns/m]に設定されている。すなわち、本シミュレーション例では、粘性摩擦係数についてモデル化誤差を含んでいる。本シミュレーション例のその他の条件は以下のとおりである。慣性質量Jは10kg、制御周期Tsは0.25[ms]、むだ時間周期数Dは20である。
図15aでは、本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y3を実線で示し、指令位置rを破線で示している。本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y3は、指令位置rの変化に精度良く追従しており、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった後にはオフセット無く目標値に収束している。
図15bは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。同図では、図15aに示すrとy4との差を示している。誤差は、指令位置が変化する間3[mm]程度まで拡大するが、指令位置が目標値に達して一定となった後には急速にゼロに収束している。このように、同図からも本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置は、オフセット無く目標値に収束していることが確かめられる。
図15cは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された推力を示す図である。推力は、制御装置10から対象装置20に送信される制御信号である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている。
図15dは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された速度補償量を示す図である。速度補償量は、図15cに示す推力と同様に推移するが、後述する速度補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図15eは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、図15bに示す誤差と同様に推移するが、後述する位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図15fは、第3シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。同図に示す第二項の係数は、速度補償量及び位置補償量両方について用いられている。補償量の第二項の係数は、指令位置が目標値である100[mm]になり、かつ、位置補償量の絶対値が0.2[mm]以上である250[ms]のタイミングで1から0.99に変化している。第二項の係数が0.99に変化した後は、速度補償量及び位置補償量の第二項は急速にゼロに収束する。また、速度補償量及び位置補償量の第一項は現在周期の推力とむだ時間周期前の推力との差に比例するため、推力が一定となった後はゼロに収束する。このようにして、速度補償量及び位置補償量は、指令位置が一定となった後にゼロとなる。
図16aは、第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第1比較例に係る制御装置は、PID制御と従来のスミス補償器を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y3aを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y3aは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後に同一位置に収束しているものの、収束に至るまでの時間が本実施形態に係る制御装置10の場合よりも長い。
図16bは、第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]より後にゆっくりとゼロに漸近しているが、本実施形態に係る制御装置10の場合よりも収束が遅い。
図16cは、第3シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている。
このように、第1比較例に係る制御装置を用いる場合、モデル化誤差の影響により目標位置への収束が緩慢になってしまう。この点、本実施形態に係る制御装置10によれば、モデル化誤差を含んでいても、比較的速やかに目標位置に収束する。
図17は、第4シミュレーション例の外乱を示す図である。本シミュレーション例において、外乱は、時刻100[ms]にパルス状に+50[N]加えられる。本シミュレーション例における指令位置は、第1シミュレーション例と同一である。すなわち、本シミュレーション例において、指令位置は、時刻10[ms]から250[ms]までの間に原点から100[mm]まで単調増加する。移動の際の最大加速度は10000[mm/s]である。
第4シミュレーション例のその他の条件は以下のとおりである。慣性質量Jは10kg、粘性摩擦係数Cは0[Ns/m]、制御周期Tsは0.25[ms]、むだ時間周期数Dは20である。本シミュレーション例においてモデル化誤差は生じていないと仮定する。
図18aは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置の位置y4を示す図である。同図では、本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y4を実線で示し、指令位置rを破線で示している。本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置y4は、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった後にはオフセット無く目標値に収束している。
図18bは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。同図では、図18aに示すrとy4との差を示している。誤差は、パルス外乱の影響により、指令値が目標値に到達した時点で-1.3[mm]程度生じているが、その後ゼロに収束している。このように、同図からも本実施形態に係る制御装置10により制御された対象装置20の位置は、オフセット無く目標値に収束していることが確かめられる。
図18cは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により制御された推力を示す図である。推力は、制御装置10から対象装置20に送信される制御信号である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、+50[N]のパルス外乱を打ち消すように、時刻100[ms]に-50[N]の推力が生成されている。
図18dは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された速度補償量を示す図である。速度補償量は、図18cに示す推力と同様に推移するが、後述する速度補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図18eは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により算出された位置補償量を示す図である。位置補償量は、図18bに示す誤差と同様に推移するが、後述する位置補償量の第二項の係数が1から0.99に変化した後はゼロに収束する。
図18fは、第4シミュレーション例において本実施形態に係る制御装置10により用いられた補償量の第二項の係数を示す図である。同図に示す第二項の係数は、速度補償量及び位置補償量両方について用いられている。補償量の第二項の係数は、指令位置が目標値である100[mm]になり、かつ、位置補償量の絶対値が0.2[mm]程度以上である250[ms]のタイミングで1から0.99に変化している。第二項の係数が0.99に変化した後は、速度補償量及び位置補償量の第二項は急速にゼロに収束する。また、速度補償量及び位置補償量の第一項は現在周期の推力とむだ時間周期前の推力との差に比例するため、推力が一定となった後はゼロに収束する。このようにして、速度補償量及び位置補償量は、指令位置が一定となった後にゼロとなる。
図19aは、第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置の位置を示す図である。第1比較例に係る制御装置は、PID制御と従来のスミス補償器を用いて対象装置20の位置を制御する例である。同図では、第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y4aを実線で示し、指令位置rを破線で示している。第1比較例に係る制御装置により制御された対象装置20の位置y4aは、指令位置rが目標値である100[mm]で一定となった250[ms]より後も誤差を残したままであり、目標値と同一位置に収束していない。
図19bは、第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された位置と指令位置との誤差を示す図である。誤差は、指令位置rが100[mm]で一定となった250[ms]後もゼロにならず、一定値が残存している。
図19cは、第4シミュレーション例において第1比較例に係る制御装置により制御された推力を示す図である。推力は、正の加速度が生じる期間と負の加速度が生じる期間に逆符号で生成されている他、+50[N]のパルス外乱を打ち消すように、時刻100[ms]には-50[N]の推力が生成されている。
図20は、本実施形態に係る制御装置10により実行される制御処理のフローチャートである。はじめに、制御装置10は、初期値の設定を行う(S10)。初期値の設定は、例えば、対象装置20のモデル値を設定すること、制御信号である推力をゼロに初期化すること、第二項の係数を1に設定すること、第二項の係数の変化後の値を0.99に設定すること、第1基準値AdjChgを0.2に設定することを含んでよい。
その後、制御装置10は、制御ループ処理を開始する。制御ループは、所定の制御周期で繰り返し実行される。ここで、制御周期は、例えば0.25[ms]としてよい。
制御ループにおいて、制御装置10は、補償量計算を行う(S11)。補償量計算は、指令値が目標値に達し、かつ、補償量の絶対値が第1基準値以上であるか否かの判定を含んでよい。指令値が目標値に達していないか、又は、補償量の絶対値が第1基準値以上でない場合、制御装置10は、第二項の係数を初期値のまま(1のまま)として、速度補償量及び位置補償量の算出を行う。速度補償量及び位置補償量の算出方法は前述のとおりである。一方、指令値が目標値に達し、かつ、補償量の絶対値が第1基準値以上である場合、制御装置10は、第二項の係数を初期値未満に変化(例えば0.99に変化)させて、速度補償量及び位置補償量の算出を行う。
第二項の係数を初期値未満に変化させた場合、制御装置10は、指令値が目標値に達している限り、第二項の係数を初期値未満のまま維持する。しかし、指令値が再び動き出し、指令値が目標値から外れた場合、制御装置10は、第二項の係数を初期値に戻してよい。
その後、制御装置10は、指令位置、センサ30により測定された対象装置20の位置、算出された速度補償量及び位置補償量に基づいてPID制御計算を行う(S12)。PID制御計算により制御信号である推力が算出される。制御装置10は、算出した推力に基づいて対象装置20を制御する。
制御装置10は、制御ループ処理を終えて制御終了するか否か判定する(S13)。制御を継続する場合(S13:NO)、補償量計算(S11)及びPID制御計算(S12)を再び実行する。制御終了の場合(S13:YES)、制御ループを抜けて処理を終了する。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
[付記1]
制御信号に基づいて制御される対象装置(20)と、
前記対象装置(20)の物理量を測定するセンサ(30)と、
指令値及び前記物理量に基づいて前記対象装置(20)に前記制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置(10)と、を備え、
前記制御装置(10)は、
むだ時間の設定値及び前記対象装置(20)のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出する算出部(14)を有し、
前記算出部(14)は、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出し、
所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させる、
制御システム(100)。
[付記2]
センサ(30)により測定される対象装置(20)の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置(20)に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置(10)であって、
むだ時間の設定値及び前記対象装置(20)のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出する算出部(14)を有し、
前記算出部(14)は、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出し、
所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させる、
制御装置(10)。
[付記3]
センサ(30)により測定される対象装置(20)の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置(20)に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御方法であって、
むだ時間の設定値及び前記対象装置(20)のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出することであって、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出することと、
所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させることと、
を含む制御方法。
[付記4]
センサ(30)により測定される対象装置(20)の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置(20)に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置(10)に、
むだ時間の設定値及び前記対象装置(20)のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出することであって、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出することと、
所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させることと、
を実行させる制御プログラム。
10…制御装置、10a…CPU、10b…RAM、10c…ROM、10d…通信部、10e…入力部、10f…表示部、11…指令値生成部、12…制御信号生成部、13…取得部、14…算出部、20…対象装置、30…センサ、100…制御システム

Claims (11)

  1. 制御信号に基づいて制御される対象装置と、
    前記対象装置の物理量を測定するセンサと、
    指令値及び前記物理量に基づいて前記対象装置に前記制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    むだ時間の設定値及び前記対象装置のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出する算出部を有し、
    前記算出部は、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出し、
    所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させる、
    制御システム。
  2. 前記算出部は、前記指令値が目標値に達した場合に、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記算出部は、前記指令値が目標値に達し、かつ、前記補償量の絶対値が第1基準値以上となった場合に、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  4. 前記算出部は、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させた後、目標値を更新した場合、前記第二項の係数を前記所定値未満から前記所定値に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  5. 前記算出部は、前記指令値と目標値との差の絶対値が第2基準値以下となった場合に、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  6. 前記算出部は、制御開始からの経過時間が第3基準値以上となった場合に、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  7. 前記算出部は、外乱が加えられる場合に、前記第二項の係数を前記所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1に記載の制御システム。
  8. 前記制御装置は、前記対象装置の位置を制御し、
    前記算出部は、前記位置及び速度それぞれについて、前記補償量を算出し、
    前記所定の条件を満たす場合に、前記位置及び前記速度それぞれに関する前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させる、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の制御システム。
  9. センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置であって、
    むだ時間の設定値及び前記対象装置のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出する算出部を有し、
    前記算出部は、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出し、
    所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させる、
    制御装置。
  10. センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御方法であって、
    むだ時間の設定値及び前記対象装置のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出することであって、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出することと、
    所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させることと、
    を含む制御方法。
  11. センサにより測定される対象装置の物理量及び指令値に基づいて前記対象装置に制御信号を送りフィードバック制御を行う制御装置に、
    むだ時間の設定値及び前記対象装置のモデルに基づいて、前記制御信号の補償量を算出することであって、前記制御信号に基づく第一項及び過去に算出された前記補償量に基づく第二項を含む前記補償量を算出することと、
    所定の条件を満たす場合に、前記第二項の係数を所定値から前記所定値未満に変化させることと、
    を実行させる制御プログラム。
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