JP7766406B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法

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Description

本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関し、特には被写体を追尾する技術に関する。
時系列的に撮影される複数の画像において、特定の被写体が写っている領域(被写体領域)を順次探索する被写体追尾技術が知られている。また、被写体領域を探索する手法として、テンプレートマッチングが知られている(特許文献1)。テンプレートマッチングは、探索を行う画像内において、テンプレートとして登録された画像と最も類似度が高い領域を探索する手法である。テンプレートと同じ大きさの画像領域との類似度の指標は様々な方法で求めることができる。例えば、対応画素間の差分絶対値の総和を類似度の指標として求めることができ、この場合は総和が小さいほど類似度が高いことを示す。
特開2019-134438号公報
例えばライブビュー表示画像中の位置を指定する操作によって、追尾する被写体をユーザが指定できるように構成することができる。この場合、ユーザは、ライブビュー表示しているタッチディスプレイへのタッチ操作や、キーおよびボタン操作の組み合わせによってカーソルなどのポインタを移動させることにより、所望の位置を指定することができる。
しかしながら、撮像装置を保持しながら位置を指定する操作を行うため、指定位置が意図した被写体の領域から外れることが起こりうる。この場合、ユーザの意図しない領域をテンプレートとした追尾処理が実行され、ユーザの意図した被写体を追尾できない場合がある。
本発明はこのような従来技術の課題を少なくとも緩和し、意図した被写体の領域からずれた位置に追尾領域が指定された場合であっても、適切に追尾領域を更新することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することを目的の1つとする。
上述の目的は、追尾領域を設定する設定手段と、設定された追尾領域に基づいて、テンプレートマッチングに用いるテンプレートを生成する生成手段と、生成手段が生成したテンプレートを用いたテンプレートマッチングを画像に適用することにより、画像においてテンプレートと類似する第1領域を検出する検出手段と、画像において予め定められた被写体が写っている被写体領域を、第1被写体検出処理と、第1被写体検出処理よりも検出精度が低い第2被写体検出処理とによって検出する被写体検出手段と、を有し、被写体追尾を行う画像処理装置であって、設定手段が、検出手段がテンプレートマッチングを適用した画像で検出された第1領域と、前回設定された追尾領域と位置が対応する画像の第2領域との一方を新たな追尾領域として設定し、設定手段が、被写体検出手段で被写体領域が検出されている場合、被写体に基づいて追尾領域を設定し、第1被写体検出処理の検出結果を、第2被写体検出処理の検出結果よりも優先して用いる、ことを特徴とする画像処理装置によって達成される。
本発明によれば、意図した被写体の領域からずれた位置に追尾領域が指定された場合であっても、適切に追尾領域を更新することが可能な画像処理装置および画像処理方法を提供することができる。
実施形態に係る画像処理装置の一例としての撮像装置の機能構成例を示すブロック図 実施形態に係るテンプレートの安定化処理に関するフローチャート 図2の追尾領域設定処理の詳細に関するフローチャート 実施形態に係る追尾領域設定処理の効果を説明するための模式図 実施形態における第1所定時間T1の効果を説明するための模式図
以下、添付図面を参照して本発明をその例示的な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定しない。また、実施形態には複数の特徴が記載されているが、その全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
なお、以下の実施形態では、本発明をデジタルカメラやデジタルビデオカメラなどの撮像装置で実施する場合に関して説明する。しかし、本発明において撮像機能は必須でなく、画像データを取り扱うことが可能な任意の電子機器でも実施可能である。このような電子機器には、ビデオカメラ、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、メディアプレーヤ、PDAなど)、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム機、ロボット、ドローン、ドライブレコーダが含まれる。これらは例示であり、本発明は他の電子機器でも実施可能である。
(撮像装置の構成)
図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像処理装置の一例としての撮像装置100の構成例について説明する。ここでは、撮像装置100のレンズユニット101が交換できないものとするが、本発明はレンズ交換型の撮像装置でも実施可能である。
レンズユニット101は、固定レンズ102および121と、可動レンズであるズームレンズ111およびフォーカスレンズ131と、絞り103とを有している。なお、図では1枚のレンズとして記載している個々のレンズは、複数のレンズから構成されてもよい。
絞り103はシャッタを兼ねている。絞り103の開口径や開閉動作は、CPU151の制御に従って絞り制御部105が絞りモータ104(AM)を駆動することによって制御される。
ズームレンズ111はレンズユニット101の光軸に沿って移動することにより、レンズユニット101の焦点距離(画角)を変更する。ズームレンズ111の位置は、CPU151の制御に従ってズーム制御部113がズームモータ112(ZM)を駆動することによって制御される。
フォーカスレンズ131はレンズユニット101の光軸に沿って移動することにより、レンズユニット101の合焦距離を変更する。フォーカスレンズ131の位置は、CPU151の制御に従ってフォーカス制御部133がフォーカスモータ132(FM)を駆動することによって制御される。フォーカスレンズ131の駆動方向および駆動量は、デフォーカス算出部163が算出するデフォーカス量に応じてCPU151が決定する。
CPU151(主制御部)は、1つ以上のプロセッサであり、例えばROM155に格納された1つ以上のプログラムをRAM154に読み込んで実行することにより、バス160に接続された機能ブロックを制御し、撮像装置100の機能を実現する。なお、バス160に接続された機能ブロックが実現する機能の少なくとも一部を、CPU151がプログラムを実行することによって実施してもよい。
レンズユニット101は、被写体の光学像を撮像素子141の撮像面に形成する。撮像素子141は、例えばカラーフィルタを有するCCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサであってよい。撮像素子141には光電変換部を有する画素が例えば行列状に複数配列されており、被写体の光学像を複数の画素によってアナログ画像信号に変換する。撮像素子141には画素の動作を制御するための回路が設けられている。撮像素子141から読み出されたアナログ画像信号は、信号処理部142に供給される。
信号処理部142はアナログ画像信号に対してノイズ除去、欠陥画素補正、A/D変換などの処理を適用し、RAW形式のデジタル画像信号(RAW画像データ)を生成する。信号処理部142はRAW画像データを撮像制御部143に出力する。
撮像制御部143は、RAW画像データをRAM154に格納する。撮像制御部143はまた、CPU151の制御に従い、撮像素子141の動作を制御する。
画像処理部152は、RAM154に格納されたRAW画像データに対して予め定められた画像処理を適用し、信号や画像データを生成したり、各種の情報を取得および/または生成したりする。画像処理部152は例えば特定の機能を実現するように設計されたASICのような専用のハードウェア回路であってもよいし、DSPのようなプログラマブルプロセッサがソフトウェアを実行することで特定の機能を実現する構成であってもよい。
ここで、画像処理部152が適用する画像処理には、色補間処理、補正処理、データ加工処理、評価値算出処理、特殊効果処理などが含まれる。色補間処理は、個々の画素について、撮影時に得られない色成分の値を周辺画素の値から補間する処理であり、デモザイク処理とも呼ばれる。補正処理には、ホワイトバランス調整、階調補正(ガンマ処理)、レンズユニット101の光学収差や周辺減光の影響を補正する処理、色を補正する処理などが含まれる。データ加工処理には、合成処理、スケーリング処理、データファイルのヘッダ情報生成処理などが含まれる。評価値算出処理には、自動焦点検出(AF)に用いる信号や評価値の生成、自動露出制御(AE)に用いる評価値の算出処理などが含まれる。特殊効果処理には、ぼかしの付加、色調の変更、リライティング処理などが含まれる。また、画像処理部152は、後述する物体検出部162による検出結果を利用して画像処理を適用することができる。例えば、画像処理部152は、物体検出部162による検出結果を利用して、被写体追尾処理におけるパターンマッチング(画像領域間の相関度を示す値(相関量)の演算処理)を実行ことができる。なお、これらは画像処理部152が適用可能な画像処理の例示であり、画像処理部152が適用する画像処理を限定するものではない。
上述した画像処理のうち、色補間処理および補正処理は、RAW画像データの現像処理とも呼ばれる。画像処理部152は、色補間処理および補正処理を含む画像処理をRAW画像データに適用し、例えばディスプレイ150に表示するための表示用画像データおよび、記録部157に記録するための記録用画像データを生成し、RAM154に格納する。
CPU151は、画像処理部152が生成する評価値を用い、撮像装置100の撮影条件(絞り値、シャッタ速度(露光時間)、撮影感度)を決定する。CPU151は、決定した絞り値およびシャッタ速度に応じて絞り制御部105を制御する。また、CPU151は、決定した露光時間および撮影感度に応じて撮像制御部143を制御する。
コーデック(CODEC)153は、データの符号化および符号化データの復号を行う。コーデック153は、複数の符号化方式をサポートすることができる。コーデック153は、RAM154に格納された記録用画像データやRAW画像データを符号化する。また、記録部157から読み出され、または外部装置から受信されてRAM154に格納された符号化データを復号する。
RAM154は、いわゆるメインメモリであり、プログラムやプログラムの実行に必要なデータを格納したり、画像データなどを一時的に格納したりするために用いられる。また、RAM154の一部はVRAMとして用いられる。
ROM155は電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。ROM155は、CPU151が実行するプログラムおよび定数、撮像装置100の各種の設定値、GUIデータなどを記憶する。ROM155に格納されたプログラムは、撮像装置100が電源OFF状態から電源ON状態へ移行するとRAM154に読み込まれ、CPU151によって実行される。
ディスプレイ150は例えば液晶ディスプレイ(LCD)である。撮影中の動画をディスプレイ150にリアルタイム表示することにより、ディスプレイ150を電子ビューファインダ(EVF)として機能させることができる。ディスプレイ150はまた、メニュー画面などのGUI画面を表示したり、記録済みの画像を表示したり、撮像装置100の状態や設定値などの情報を表示したりする。
物体検出部162は、RAM154に格納された画像データ(例えば表示用画像データ)に対して、あらかじめ定められた被写体検出処理を適用し、あらかじめ定められた被写体が写っていると判定される領域(被写体領域)を検出する。本実施形態において、物体検出部162は、精度と処理時間の異なる複数の被写体検出処理を適用することが可能である。以下では、物体検出部162が第1被写体検出処理と、第1被写体検出処理よりも検出精度が低いが処理時間が短い第2被写体検出処理を適用可能であるものとするが、3種類以上の被写体検出処理を適用可能であってもよい。
一例として、第1被写体検出処理は、Haar-Like特徴量を用いて特徴領域を検出する処理であり、第2被写体検出処理は色分布に基づいて特徴領域を検出する処理であるものとする。また、それぞれの被写体検出処理は、検出する被写体について学習済みであるものとする。色分布に基づいて特徴領域を検出する場合、着目領域とその周辺領域の色分布が所定量以上異なれば着目領域を特徴領域として検出することができる。第2被写体検出処理は被写体領域と背景の境界を抽出しやすいが、背景を被写体領域として誤検出する確率が第1被写体検出処理よりも高い。
第1被写体検出処理および第2被写体検出処理はそれぞれ、検出する被写体の種類ごとに異なるパラメータを適用して実行されてもよい。例えば、人物や動物の顔、自動車、飛行機、鉄道、鳥、花など、主被写体となりうる複数種類の物体ごとのパラメータを用いて、第1被写体検出処理および第2被写体検出処理を適用することができる。
操作部156はユーザが撮像装置100に指示を与えるために設けられている入力デバイスの総称である。入力デバイスにはボタン、キー、ダイヤル、タッチパネルなどが含まれる。ディスプレイ150がタッチディスプレイの場合、ディスプレイ150は操作部156としても機能する。操作部156を構成する入力デバイスには、静的または動的に機能が割り当てられる。CPU151は、入力デバイスの操作を検出すると、検出した操作に応じた動作を実行する。
デフォーカス算出部163は、専用のフォーカスセンサから得られる信号対、あるいは画像処理部152が画像データから生成する信号対を用い、焦点検出領域のデフォーカス量を位相差検出方式によって算出する。撮影範囲内でレンズユニット101を合焦させる焦点検出領域は、ユーザもしくはCPU151によって設定される。
CPU151は、デフォーカス算出部163が算出したデフォーカス量に基づいてフォーカス制御部133を制御する。これにより、フォーカスレンズ131がFM132によってデフォーカス量に応じた位置に駆動され、レンズユニット101が焦点検出領域に合焦する。
バッテリ159は例えば撮像装置100に装着された2次電池である。バッテリ159は電源管理部158により管理され、撮像装置100の全体に電源を供給する。
位置姿勢検出部161は、例えばジャイロや加速度センサ、電子コンパス等の位置姿勢センサであり、撮像装置100の姿勢や動きを表す値を所定の周期で出力する。位置姿勢検出部161の出力値はRAM154に格納される。
(テンプレートの安定化処理)
次に、本実施形態において、被写体追尾処理の冒頭に実施するテンプレートの安定化処理の一例について、図2に示すフローチャートを用いて説明する。被写体追尾処理は、例えば撮像装置100で動画の撮影中に、操作部156を通じてユーザから追尾領域が指定されたことに応じて実行される。追尾領域の指定方法に制限はなく、ディスプレイ150に表示されているライブビュー画像について、タッチ操作や入力デバイスを用いて範囲もしくは位置を指定する任意の方法であってよい。例えば、ライブビュー画像をタップして追尾対象の被写体の位置を指定したり、ライブビュー画像の中央に追尾対象の被写体が位置するようにフレーミングして操作部156の所定のボタンを押下したりすることにより、ユーザは追尾領域を指定することができる。
テンプレートの安定化処理は、例えばユーザが意図した被写体とずれた位置を追尾領域の位置として指定したり、フレーミングが定まっていない可能性のある期間において、適切な追尾領域が設定されるようにする処理である。
S200においてCPU151は、追尾処理の経過時間を表す変数tを0に初期化し、タイマによる経過時間の計測を開始する。かわりに、CPU151は、内蔵時計から現在時刻を取得し、追尾処理の開始時刻としてRAM154に格納してもよい。
S201においてCPU151は、指定された追尾領域のサイズが所定サイズ以下か否かを判定し、所定サイズ以下と判定されればS202を実行し、所定サイズ以下と判定されなければテンプレートの安定化処理を実行する。なお、ユーザが追尾領域の位置を指定し、追尾領域のサイズは撮像装置100(CPU151)が設定する場合には、S201はスキップする。
指定された追尾領域のサイズが小さい場合、追尾領域が被写体領域からずれて指定されている可能性が高くなるため、テンプレートの安定化処理を実施する。一方、追尾領域のサイズが小さくない場合には、追尾領域が被写体領域からずれて指定されている可能性が高くないため、テンプレートの安定化処理を行わず、指定された追尾領域をテンプレートとして用いる通常の被写体追尾処理を実行する。
S202においてCPU151は、撮像制御部143を通じて動画の1フレームの撮像を実施する。これにより、1フレーム分のRAW画像データがRAM154に格納される。画像処理部152はRAW画像データから表示用画像データを生成してRAM154に格納する。
S203において検出手段としての画像処理部152は、ユーザが指定した追尾領域もしくは更新された追尾領域をテンプレートとして用い、RAM154に格納された表示用画像データに対してテンプレートマッチング処理を行う。これは、現フレームにおける被写体領域の探索処理に相当する。テンプレートマッチングにより、現フレームにおいてテンプレートと類似する領域が検出される。なお、被写体追尾処理を開始して最初のフレームには用いるテンプレートが存在しないので、S203をスキップする。
S204で設定手段としての画像処理部152は、現フレームの画像データに対して追尾領域を設定する。被写体追尾処理を開始して最初のフレームについては、ユーザが指定した追尾領域もしくは、ユーザが指定した位置(座標)を中心とした所定サイズの矩形領域を追尾領域として設定する。第2フレーム以降における追尾領域の設定処理については、詳細を後述する。
S205において生成手段としての画像処理部152は、RAM154に格納されている現フレームの表示用画像データのうち、S204で設定した追尾領域のデータをテンプレートとしてRAM154に格納する。なお、本実施形態ではテンプレートをフレームごとに更新するものとした。しかし、S204で設定した追尾領域の信頼性が低い場合や、フレームレートが高い場合など、あらかじめ定められた条件を満たす場合には、S205でテンプレートを更新せず、現在のテンプレートを維持してもよい。
S206において物体検出部162は、RAM154に格納されている表示用画像データに対して第1被写体検出処理を適用する。物体検出部162は、処理結果として、検出した被写体領域の総数、個々の被写体領域の位置、サイズ、信頼度などをRAM154に格納する。
S207において物体検出部162は、RAM154に格納されている表示用画像データに対して第2被写体検出処理を適用する。物体検出部162は、処理結果として、検出した被写体領域の総数、個々の被写体領域の位置、サイズ、信頼度などをRAM154に格納する。
S208~S212においてCPU151は、第1被写体検出処理と第2被写体検出処理の結果のうち、いずれを採用するかを判定する。
S208においてCPU151は、RAM154を参照し、現在設定されている追尾領域との距離が所定値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されているか否かを判定する。CPU151は、現在設定されている追尾領域との距離が所定値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されていると判定されればS212を、判定されなければS209を実行する。
S209においてCPU151は、被写体追尾処理を開始してからの経過時間が第1所定時間T1未満か否かを判定し、第1所定時間T1未満と判定されれば現フレームの処理を終了してS202を実行する。一方、CPU151は、被写体追尾処理を開始してからの経過時間が第1所定時間T1未満と判定されなければS210を実行する。
S210においてCPU151は、RAM154を参照し、現在設定されている追尾領域との距離が所定値以下の被写体領域が第2被写体検出処理で検出されているか否かを判定する。CPU151は、現在設定されている追尾領域との距離が所定値以下の被写体領域が第2被写体検出処理で検出されていると判定されればS212を、判定されなければS211を実行する。
S211においてCPU151は、被写体追尾処理を開始してからの経過時間が第2所定時間T2(>T1)未満か否かを判定し、第2所定時間T2未満と判定されれば現フレームの処理を終了してS202を実行する。一方、CPU151は、被写体追尾処理を開始してからの経過時間が第2所定時間T2未満と判定されなければテンプレートの安定化処理を終了する。その後は、第2所定時間T2が経過した時点の追尾領域をテンプレートとしたテンプレートマッチングによる被写体追尾処理を継続する。
S212においてCPU151は、第1被写体検出処理もしくは第2被写体検出処理の検出結果に基づいて追尾領域の設定を更新する。例えばCPU151は、現在設定されている追尾領域との距離が所定値以下かつ最も短い被写体領域を、新たな追尾領域とする。また、画像処理部152は、更新された追尾領域にしたがってテンプレートを更新する。なお、S212で更新される追尾領域は検出された被写体領域に基づくため、サイズおよび形状は一定でなくてもよい。あるいは、検出された被写体領域の中心もしくは重心座標を中心として、S204で設定するものと同じサイズの矩形領域を更新後の追尾領域として設定してもよい。
S212が実行されると、テンプレートの安定化処理は終了し、その後は、S212で更新された追尾領域をテンプレートとしたテンプレートマッチングによる被写体追尾処理を継続する。
(追尾領域設定について)
S204における追尾領域設定処理について、図3に示すフローチャートを用いてさらに詳細に説明する。
S300において画像処理部152は、S203におけるテンプレートマッチングによって検出された、現フレーム内でテンプレートと最も類似度の高い領域(候補領域)の情報を、RAM154から取得する。そして、画像処理部152は、現フレームから、候補領域を含んだ所定サイズの矩形領域を抽出し、第1領域とする。第1領域は、例えば、候補領域の中心または重心座標を中心とした矩形領域、候補領域を最も多く含む矩形領域、候補領域を最も多く含み、かつ中心が候補領域の中心または重心座標に最も近い矩形領域のいずれかであってよいが、これらに限定されない。
S301において画像処理部152は、前回設定(更新)した追尾領域に対応する、現フレームの領域を抽出し、第2領域とする。ここでは、前フレームの処理においてS205またはS212で設定(更新)した追尾領域が、前回設定(更新)した追尾領域である。追尾領域がS212で更新されている場合、画像処理部152は追尾領域の中心または重心座標を中心とする所定サイズの矩形領域を現フレームから抽出し、第2領域とする。第1領域および第2領域は同じサイズの矩形領域である。
第1領域および第2領域は、前フレームから現フレームまでの間にユーザがカメラをパンニングするなどして撮影範囲が変更されないかぎり、ほぼ同じ領域となる。
S302において画像処理部152は、S300およびS301で取得した第1領域および第2領域のそれぞれに対する評価値を算出する。ここで算出する評価値は、領域内の画像の(背景でない)被写体らしさを表す任意の評価値であってよい。評価値は、領域に背景でない何らかの被写体が含まれている確からしさを表すが、評価値の算出処理は、物体検出部162が行う被写体検出処理のような、特定の被写体を検出する処理とは異なり、より単純な演算処理である。
本実施形態では一例として、領域のコントラスト値を評価値として算出する。コントラスト値は、領域内の水平方向における隣接画素対の値の差分絶対値和である。コントラスト値が大きいほど、領域内の画像が被写体らしいと考えられる。なお、領域にフィルタ処理を適用して抽出した特定帯域成分(例えば高周波成分)の絶対値和や、公知の特徴量、動き量のいずれかを評価値として算出してもよい。
S303において画像処理部152は、S302で算出した第1領域の評価値と第2領域の評価値とを比較する。画像処理部152は、第2領域の評価値の方が大きい場合はS304を実行し、第2領域の評価値が第1領域の評価値以下の場合にはS305を実行する。なお、第2領域の評価値が第1領域の評価値より大きく、かつ評価値の差が所定値以上の場合にS304を実行し、それ以外の場合はS305を実行するようにしてもよい。
S304で画像処理部152は、第2領域を追尾領域に設定し、追尾領域設定処理を終了する。
S305で画像処理部152は、第1領域を追尾領域に設定し、追尾領域設定処理を終了する。
このようにして設定された追尾領域について、S205でテンプレートが生成される。なお、S205におけるテンプレート生成処理において、S302で算出した評価値の大きさを追尾領域の信頼度として用いることができる。
図4は、図3に基づいて説明した追尾領域設定処理の効果について模式的に示した図である。ここで、図4(a)および図4(b)は、同一シーンについて、ユーザが意図した追尾対象が異なるにも係わらず、同じ追尾領域が指定された場合を示している。具体的には、図4(a)と図4(b)では同一シーンについて同じ位置に追尾領域410、510が指定されているが、ユーザが意図した追尾対象が図4(a)は自動車であり、図4(b)では植物である。なお、ここでは説明および理解を容易にするため、自動車は静止しているか、フレーム間における自動車の動きは無視できる程度であるものとする。また、S208~S212における第1被写体検出処理および第2被写体検出処理に基づく追尾領域の更新はなされないものとする。
図4(a)の場合、第1フレームにおいて、追尾領域410が意図した追尾対象(自動車)の中心からずれた位置に指定されており、追尾領域410は意図した追尾対象をごくわずかしか含んでいない反面、他の被写体(植物)を多く含んでいる。
一方、図4(b)の場合、第1フレームにおいて、追尾領域510が意図した追尾対象(植物)を包含する位置に指定されており、追尾領域510は他の被写体(自動車)をほとんど含んでいない。
図4(a)の場合、第1フレームの処理では、S205において追尾領域410がテンプレートとして生成される。
ここで、第1フレームから第2フレームの間にユーザが撮像装置100を動かし、意図した追尾対象(自動車)が追尾領域410の中央に来る方向(図の右方向)に撮影範囲を変更(フレーミング)したものとする。
第2フレームの処理において、S203のテンプレートマッチングでは領域421が現フレームにおいて最もテンプレートと類似度が高い領域として検出される。S300では領域421が第1領域として現フレームから抽出される。一方、S301では指定された追尾領域410と位置が同じ領域422が第2領域として現フレームから抽出される。
そして、S302において第1領域(領域421)と第2領域(領域422)について評価値が算出される。第2領域(領域422)の評価値が第1領域(領域421)の評価値よりも大きくなることにより、S304で第2領域(領域422)が追尾領域として設定される。
したがって、S205では領域422がテンプレートとして生成される。
フレーミングが継続することにより、第3フレームではさらに撮影範囲が変化している。第3フレームの処理において、S203のテンプレートマッチングでは領域431が現フレームにおいて最もテンプレートと類似度が高い領域として検出される。S300では領域431が第1領域として現フレームから抽出される。一方、S301では前フレームにおける領域422と位置が同じ領域432が第2領域として現フレームから抽出される。
そして、S302において第1領域(領域431)と第2領域(領域432)について評価値が算出される。第1領域(領域431)の評価値が第2領域(領域432)の評価値よりも大きくなることにより、S305で第1領域(領域431)が追尾領域として設定される。
したがって、S205では領域431がテンプレートとして生成される。
このように、本実施形態では、前回テンプレートとして抽出された領域と、現フレームでテンプレートと最も類似度が高い領域として検出された領域とのうち、被写体らしさがより高い領域を追尾領域に設定する。そのため、意図した被写体から多少ずれた位置を追尾領域として指定してしまった場合でも、ユーザは、追尾を意図した被写体の方向に撮影範囲を変更することにより、意図した被写体が追尾されるようになる。
図4(b)に示す状況では、第1フレームで追尾を意図した被写体(植物)に対して適切な追尾領域510が設定されている。第1フレームの処理では、S205において追尾領域510がテンプレートとして生成される。
ここでは、第1フレームから第2フレームの間に撮影範囲は変更されず、実質的に同じである。
第2フレームの処理において、S203のテンプレートマッチングでは領域521が現フレームにおいて最もテンプレートと類似度が高い領域として検出される。S300では領域521が第1領域として現フレームから抽出される。一方、S301では指定された追尾領域510と位置が同じ領域522が第2領域として現フレームから抽出される。
そして、S302において第1領域(領域421)と第2領域(領域422)について評価値が算出される。第1領域(領域421)と第2領域(領域422)とはほぼ同一であるため、第1領域(領域421)の評価値が第2領域(領域422)の評価値は等しいかその差が小さくなる。そのため、S305で第1領域(領域421)が追尾領域として設定される。
したがって、S205では領域421がテンプレートとして生成される。
第3フレームでも撮影範囲は実質的に同じである。第3フレームの処理において、S203のテンプレートマッチングでは領域531が現フレームにおいて最もテンプレートと類似度が高い領域として検出される。S300では領域531が第1領域として現フレームから抽出される。一方、S301では前フレームにおける領域522と位置が同じ領域532が第2領域として現フレームから抽出される。
第3フレームでも第1領域(領域421)と第2領域(領域422)とはほぼ同一であるため、第1領域(領域421)の評価値が第2領域(領域422)の評価値は等しいかその差が小さくなる。そのため、S305で第1領域(領域421)が追尾領域として設定される。
次に、S208~S212の処理についてさらに説明する。
上述したように、第1被写体検出処理は、第2被写体検出処理よりも精度よく被写体領域を検出できる反面、第2被写体検出処理よりも演算負荷が高い。したがって、第1被写体検出処理は、第2被写体検出処理よりも検出結果が得られるまでに要する時間が長い。
現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されている場合、第1被写体検出処理の検出結果を優先して用いた方がよい。しかし、第1被写体検出処理で現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が検出されない場合には、第2被写体検出処理の検出結果を利用する。本実施形態では、第1被写体検出処理による被写体領域の検出を待機する時間の上限として、第1所定時間T1を設定している。第1所定時間T1が経過するまでの間は、上述した追尾領域設定処理によって追尾領域が決定される。
第1所定時間T1が経過するまでの間に現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されれば、精度の高い検出結果に基づいてS212で追尾領域が更新されるため、次のフレームからの追尾精度の向上が見込まれる。
一方、第1所定時間T1を経過しても現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されない場合には、第2被写体検出処理の検出結果を用いる。この場合でも、第1所定時間T1が経過するまでの間に上述した追尾領域設定処理によって追尾領域が適切に更新されている。第2所定時間T2が経過するまでに、現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が第2被写体検出処理で検出されれば、S212が実行される。
S212では、第2被写体検出処理で検出された被写体領域のうち、現在の追尾領域との距離が閾値以下(例えば重複する)被写体領域に基づいて追尾領域を更新することで、第2被写体検出処理による誤検出による影響を抑制することができる。
(第1所定時間T1の設定方法)
第1所定時間T1は、フレームレートなどを勘案して適宜定めることができるが、例えば追尾領域の指定が正確に行いづらい状態についてはそうでない場合よりも第1所定時間T1を長くしてもよい。これは、追尾領域が意図した被写体からずれて指定されたとしても、第1所定時間T1が経過して第2被写体検出処理の検出結果が用いられるまでの間に、追尾領域設定処理によって追尾領域が意図した被写体に設定されていることが望ましいからである。
例えば、レンズユニット101の焦点距離が長いと撮影範囲が安定しづらくなり、ライブビュー表示される画像が動きやすくなる。表示位置が安定しない画像について意図した位置を指定することは容易でなく、意図した位置からずれた位置が指定されてしまう可能性が高くなる。そのため、CPU151は、追尾領域が指定された際のレンズユニット101の焦点距離が閾値以上(望遠側)の場合には、閾値未満の場合よりも第1所定時間T1を長くしてもよい。あるいは、CPU151は、追尾領域が指定された際のレンズユニット101の焦点距離が大きいほど第1所定時間T1を長くしてもよい。
また、追尾領域が指定された際の撮像装置100の動きを考慮して第1所定時間T1を決定してもよい。例えば、追尾領域が指定された際に撮像装置100が動いていた場合には指定された追尾領域と意図した被写体とがずれている可能性が高い。そのため、CPU151は追尾領域が指定された際に撮像装置100が動いていたと判定された場合、判定されない場合よりも第1所定時間T1を長くすることができる。CPU151は、位置姿勢検出部161の出力信号に基づいて、撮像装置100のヨーおよびピッチ方向のいずれかについて、動きの大きさの単位時間当たりの変化量が所定の閾値以上であれば、撮像装置100が動いていると判定することができる。
あるいは、動体領域が追尾領域外の近傍に存在するか否かに応じて第1所定時間T1を異ならせてもよい。CPU151は、動体領域が追尾領域外の近傍に存在する場合には、指定された追尾領域と意図した被写体とがずれている可能性が高いと判定し、動体領域が追尾領域外の近傍に存在しない場合よりも第1所定時間T1を長くする。なお、動体領域は公知の任意の手法によって検出することができ、例えば特開2020-95673号公報に記載の手法を用いることができる。
また、CPU151は、追尾領域が安定したと判定されたことを持って第1所定時間T1が経過したと判定してもよい。CPU151は例えば、直近の所定時間内に実行された複数回の追尾領域設定処理、または直近に実行された所定回数の追尾領域設定処理において、第1領域が追尾領域として設定された回数の割合が閾値以上のとき、追尾領域が安定したと判定することができる。
第1領域が追尾領域として設定されるのは、前フレームで設定されたテンプレートが適切であると考えられる場合である。したがって、例えば直近の複数回の追尾領域設定処理において、第1領域が追尾領域として設定された回数の割合が閾値以上(例えば80%以上)であれば、追尾領域が適切な被写体に継続して設定されている可能性が高い。そのため、第2被写体検出処理の検出結果を用いても、精度は担保されるとみなし、第1所定時間T1が経過したと判定することができる。
(第2所定時間T2の設定方法)
本実施形態では、第2所定時間T2の間に第1被写体検出処理でも第2被写体検出処理でも現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が検出されない場合、テンプレートの安定化処理を終了し、通常の被写体追尾処理に移行する。
したがって、第2所定時間T2は、例えば追尾領域が安定して設定される状態になってから終了するように設定する。基本的には第1所定時間T1と同様の考え方で第2所定時間T2を設定することができる。最も単純には、第2所定時間T2を、第1所定時間T1の2倍とすることができる。あるいは、被写体領域が存在する場合に第2被写体検出処理によって被写体領域を検出するのに必要な時間と第1所定時間T1との合計を第2所定時間T2として設定してもよい。
図5は、図4(a)と同様の状況におけるテンプレート安定化処理において、第1所定時間T1が与える影響を模式的に示している。
図5(a)は、第1所定時間T1を実質的に設けない(第1所定時間T1=0)場合を示している。また、図5(b)は、第1所定時間T1がS204の追尾領域設定によって追尾領域が第1領域に安定するのに十分な時間である場合を示している。さらに、図5(c)は、第1所定時間T1が図5(b)の場合と同じ時間であるが、第1所定時間T1を経過しても現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域が第1被写体検出処理で検出されない場合を示している。
以下の説明において、第1被写体検出処理および第2被写体検出処理が検出する被写体領域とは、現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域である。601は第1被写体検出処理で検出された被写体領域を、602は、第2被写体検出処理で検出された被写体領域をそれぞれ示している。
図5(a)は、経過時刻t=0、すなわち第1所定時間T1経過時点において、第1被写体検出処理では被写体領域が検出されず、第2被写体検出処理で被写体領域が検出されている状態を示している。
この場合、経過時刻t=0時点で第2被写体検出処理によって検出されている被写体領域602に基づく追尾領域がS212で設定される。そして、次フレームからは、現フレームから抽出された、被写体領域602に基づく追尾領域をテンプレートとして用いた被写体追尾処理が行われる。
第1フレームで追尾領域が意図した被写体とずれた位置に設定され、かつ追尾領域には意図しない被写体が含まれている。この場合、第2被写体検出処理で検出される、現在の追尾領域との距離が閾値以下の被写体領域は、意図していない被写体の領域である。そして、第1所定時間T1が実質的に設けられていないため、ユーザによる撮影範囲の変更が追尾領域の設定に影響を与えることなく、意図していない被写体を追尾し続けることになる。
図5(b)は、図5(a)の状態で第1所定時間T1がT1>0に設定されている。そのため、第1被写体検出処理で被写体領域が検出されるか、経過時間がT1に達するまでの間、S204による追尾領域設定処理が繰り返し時実行される。そして、経過時間がT1に達するまでの間、第2被写体検出処理で検出される被写体領域602は追尾領域の設定に考慮されない。
第1フレームから第2フレームまでの間にユーザが撮像装置100を自動車の方向にパンニングし、第2フレームの第2領域422に自動車が含まれるようになる。これにより、第2フレームに対する追尾領域設定処理(S204)において、第1領域よりも第2領域の評価値が大きくなり、第2領域422が次フレームに対する追尾領域として設定される。そして、この時点で、第1被写体検出処理により、追尾領域422に重複する被写体領域601が検出されているため、S208からS212へ処理が移行する。
S212では、追尾領域422が、第1被写体検出処理の結果に基づいて更新される。ここでは、第1被写体検出処理で検出された被写体領域601がそのまま次フレームの追尾領域として設定される例を示している。第1所定時間T1の経過を待たずにテンプレートの安定化処理が終了し、第3フレーム以降は、被写体領域601をテンプレートとして用いる被写体追尾処理が実行される。
第1所定時間T1を設定することにより、意図した被写体からずれた位置に追尾領域が指定された場合でも、ユーザが撮像装置100を意図した被写体の方向にパンニングすることにより、意図した被写体を追尾できる確率を高めることができる。
図5(c)は、図5(b)と同様の第1所定時間T1が設定されており、第1所定時間T1が経過した時点で第1被写体検出処理によって被写体領域が検出されない場合を示している。
第1フレームでは、第2被写体検出処理で被写体領域が検出されているが、第1所定時間T1の経過前であるため、第2被写体検出処理の検出結果は追尾領域の設定に考慮されない。
第1フレームから第2フレームまでの間にユーザが撮像装置100を自動車の方向にパンニングし、第2フレームの第2領域422に自動車が含まれるようになり、植物が含まれなくなる。第2フレームに対する追尾領域設定処理(S204)において、第1領域よりも第2領域の評価値が大きくなり、第2領域422が次フレームに対する追尾領域として設定される。
これにより、第2被写体検出処理の検出結果としての被写体領域602が、植物の領域から自動車の領域に変化する。ただし、第1所定時間T1の経過前であるため、S209からS202へ処理が移行し、第2被写体検出処理の検出結果は考慮されない。
その後、第1所定時間T1が経過するまでの間は、第1領域と第2領域がほぼ同一の状態が継続する。図3に示した追尾領域設定処理では、この間、継続して第1領域が追尾領域に設定されるが、実質的に第2フレームにおける第2領域422と同じである。
第1被写体検出処理で被写体領域が検出されないまま第1所定時間T1が経過した後の第mフレームについて、S209からS210に処理が移行し、第2被写体検出処理の検出結果が考慮されるようになる。そして、S210からS212に処理が移行し、設定されている追尾領域(第1領域421)と重複する被写体領域602に基づく追尾領域が設定される。
ここでは、第2被写体検出処理で検出された被写体領域602がそのまま次フレーム(第m+1フレーム)の追尾領域として設定される例を示している。第2所定時間T2の経過を待たずにテンプレートの安定化処理が終了し、第m+1フレーム以降は、被写体領域602をテンプレートとして用いる被写体追尾処理が実行される。
第1所定時間T1を設定することにより、意図した被写体からずれた位置に追尾領域が指定された場合でも、ユーザが撮像装置100を意図した被写体の方向にパンニングすることにより、意図した被写体を追尾できる確率を高めることができる。
そのため、第2被写体検出処理の検出結果に基づいて追尾領域を設定する場合であっても、第2被写体検出処理の誤検出が追尾領域の設定に影響を与える可能性を低減することができる。
本実施形態によれば、現フレームについて、パターンマッチングで検出された領域と、前フレームの追尾領域に対応する領域とのうち、評価値に基づいて被写体らしさがより高いと判定される領域に追尾領域を更新するようにした。そのため、ユーザは、意図した被写体からずれた位置に追尾領域を指定してしまった場合でも、意図した被写体の方向に撮影範囲を移動させることにより、意図した被写体が追尾されるようになり、使い勝手がよい。
また、被写体検出処理の検出結果を用いて追尾領域を更新することにより、被写体の追尾精度をより高めることができる。さらに、精度の異なる複数の被写体検出処理を用いることにより、より精度の良い被写体検出処理の結果を優先しつつ、より精度の良い被写体検出処理の結果を用いることができない場合でも、被写体検出結果に基づいた追尾領域を設定することができる。
さらに、評価値に基づく追尾領域の設定を所定時間実行した後に、精度の低い方の被写体検出処理の結果を用いるようにすることで、誤った被写体検出結果が用いられる可能性を低減することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、第1所定時間T1を経過するまでは第2被写体検出処理の検出結果を利用しない構成について説明した。しかし、第1所定時間T1を経過する前に第2被写体検出処理の検出結果を利用しうる構成としてもよい。例えば、被写体検出結果を採用するかどうかを判定する採用度を設け、第1所定時間T1の経過前には、第2被写体検出処理の検出結果の採用度を低く設定し、第1被写体検出処理の検出結果の採用度を高く設定するようにしてもよい。この場合、第1所定時間T1の経過前には採用度に従った確率で第1被写体検出処理と第2被写体検出処理の一方の検出結果を用いることができる。
また、上述の実施形態では、テンプレートの安定化処理を被写体追尾処理の開始時に実行し、安定化処理が終了した後は、従前の被写体追尾処理を実行するものとした。しかしながら、被写体追尾処理の開始時だけでなく、被写体追尾処理の実行中にテンプレートの安定化処理を実行してもよい。例えば、焦点検出領域が追尾領域とは異なる位置に設定された場合、焦点検出領域を含んだ追尾領域についてテンプレートの安定化処理を実施してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上述した実施形態の内容に制限されず、発明の精神および範囲から離脱することなく様々な変更及び変形が可能である。したがって、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮像装置、101…レンズユニット、141…撮像素子、151…CPU、152…画像処理部、154…RAM、155…ROM

Claims (12)

  1. 追尾領域を設定する設定手段と、
    設定された追尾領域に基づいて、テンプレートマッチングに用いるテンプレートを生成する生成手段と、
    前記生成手段が生成したテンプレートを用いたテンプレートマッチングを画像に適用することにより、前記画像において前記テンプレートと類似する第1領域を検出する検出手段と、
    画像において予め定められた被写体が写っている被写体領域を、第1被写体検出処理と、前記第1被写体検出処理よりも検出精度が低い第2被写体検出処理とによって検出する被写体検出手段と、を有し、被写体追尾を行う画像処理装置であって、
    前記設定手段が、前記検出手段が前記テンプレートマッチングを適用した画像で検出された前記第1領域と、前回設定された前記追尾領域と位置が対応する該画像の第2領域との一方を新たな追尾領域として設定し、
    前記設定手段が、前記被写体検出手段で被写体領域が検出されている場合、前記被写体に基づいて前記追尾領域を設定し、前記第1被写体検出処理の検出結果を、前記第2被写体検出処理の検出結果よりも優先して用いる、ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記設定手段は、前記第1領域および前記第2領域のうち、被写体らしさが高い一方を前記新たな追尾領域として設定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記第1領域および前記第2領域のそれぞれについて被写体らしさを表す予め定められた評価値を算出し、前記評価値に基づいて前記第1領域および前記第2領域の一方を前記新たな追尾領域として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記被写体検出手段によって検出された被写体領域のうち、前記第1領域および前記第2領域のうちの一方として設定した前記追尾領域との距離が所定値以下である被写体領域に基づいて前記追尾領域を設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記被写体検出手段によって被写体領域が検出されるか、予め定められた時間が経過するまで、前記追尾領域の設定、前記テンプレートの生成、および前記第1領域の検出を繰り返し実行することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記設定手段は、第1所定時間が経過するまでは前記第2被写体検出処理の処理結果を用いないことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理装置が撮像装置であり、前記追尾領域が最初に設定された際の前記撮像装置のレンズユニットの焦点距離が閾値以上の場合には、閾値未満の場合よりも前記第1所定時間を長くすることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記追尾領域が最初に設定された際に前記画像処理装置が動いていた場合には、動いていない場合よりも前記第1所定時間を長くすることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 動体領域が前記追尾領域の近傍に存在する場合には、存在しない場合よりも前記第1所定時間を長くすることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  10. 前記設定手段は、前記第1領域が前記追尾領域として設定される割合が閾値以上であれば、前記第1所定時間が経過したと判定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  11. 装置が実行する、被写体追尾のための画像処理方法であって、
    追尾領域を設定する設定工程と、
    設定された追尾領域に基づいて、テンプレートマッチングに用いるテンプレートを生成する生成工程と、
    前記生成工程で生成されたテンプレートを用いたテンプレートマッチングを画像に適用することにより、前記画像において前記テンプレートと類似する第1領域を検出する検出工程と、
    画像において予め定められた被写体が写っている被写体領域を、第1被写体検出処理と、前記第1被写体検出処理よりも検出精度が低い第2被写体検出処理とによって検出する被写体検出工程と、を有し、
    前記設定工程では、前記検出工程が前記テンプレートマッチングを適用した画像で検出された前記第1領域と、前回設定された前記追尾領域と位置が対応する該画像の第2領域との一方を新たな追尾領域として設定し、
    前記設定工程では、前記被写体検出工程で被写体領域が検出されている場合、前記被写体に基づいて前記追尾領域を設定し、前記第1被写体検出処理の検出結果を、前記第2被写体検出処理の検出結果よりも優先して用いる、ことを特徴とする画像処理方法。
  12. コンピュータを、請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置が有する各手段として機能させるためのプログラム。
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