JP7775321B2 - エキスパンド装置 - Google Patents

エキスパンド装置

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Description

この発明は、エキスパンド装置に関し、特に、ウエハを含むウエハリング構造を備えるエキスパンド装置に関する。
従来、ウエハを含むウエハリング構造を備えるエキスパンド装置が知られている。このようなエキスパンド装置は、たとえば、特許第5243101号公報に開示されている。
上記特許第5243101号公報には、ウエハを含むウエハリング構造を備える破断装置(エキスパンド装置)が開示されている。ここで、ウエハリング構造では、ウエハがフィルム状接着材を介して保護テープに取り付けられている。保護テープは、伸縮性を有している。保護テープは、環状フレームに取り付けられている。ウエハには、複数のチップに分割するための破断ラインが形成されている。
上記特許第5243101号公報の破断装置は、ウエハを格子状の破断ラインに沿って破断するように構成されている。破断装置は、フレーム保持手段と、保護テープ拡張手段と、冷気導入手段と、筐体とを備えている。フレーム保持手段は、環状フレームを保持するように構成されている。保護テープ拡張手段は、フレーム保持手段により環状フレームを保持した状態で、保護テープを拡張することにより、ウエハを破断ラインに沿って破断するように構成されている。冷気導入手段は、閉塞された筐体内に冷気を導入することにより、ウエハが破断しやすい温度まで保護テープを冷却するように構成されている。
特許第5243101号公報
しかしながら、上記特許第5243101号公報の破断装置では、冷気導入手段により保護テープを冷却する際、冷気を閉じ込める(密閉する)ために蓋状の筐体によりウエハが取り付けられた保護テープが上方から覆われているので、上方からウエハに近付くことが困難になる。このため、上記特許第5243101号公報の破断装置では、冷気導入手段(冷気供給部)により保護テープ(シート部材)を冷却する際、ウエハに上方から接近可能な経路を確保した状態で、保護テープを冷却することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、冷気供給部によりシート部材を冷却する際、ウエハに上方から接近可能な経路を確保した状態で、シート部材を冷却することが可能なエキスパンド装置を提供することである。
この発明の第1の局面によるエキスパンド装置は、分割ラインに沿って分割可能なウエハと、ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、ウエハを囲んだ状態でシート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造のシート部材をエキスパンドすることによりウエハを分割するエキスパンド装置であって、リング状部材を把持するクランプ部を含み、クランプ部によりリング状部材を把持した状態で、シート部材をエキスパンドさせることによって分割ラインに沿ってウエハを分割するエキスパンド部と、エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドさせる際、シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材を把持するとともにクランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部およびウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を凹部に溜めるように構成されており、冷気供給部が固定される固定部材と、固定部材に配置されて凹部内の雰囲気温度を計測する温度センサの温度計測値に基づいて、冷気供給部から供給される冷気により、凹部内の空間を所定温度に冷却する制御を行う制御部とをさらに備え、冷気供給部は、上下方向に移動可能に構成されており、冷気供給部は、下方向に移動されて凹部内の位置に配置された状態で、冷気を凹部に供給するように構成されており、上下方向において、凹部の深さは、固定部材の長さよりも大きい
この発明の第1の局面によるエキスパンド装置では、上記のように、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材を把持するとともにクランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部およびウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を凹部に溜めるように構成されている。これにより、筐体などの密閉空間に冷気を供給することなく凹部に冷気を溜めてシート部材を冷却することができるので、冷気供給部によりシート部材を冷却する際、ウエハに上方から接近可能な経路を確保した状態で、シート部材を冷却することができる。また、凹部外に冷気供給部を配置(固定)した状態で凹部に冷気を供給する場合と異なり、凹部外に冷気が流れてしまうことを抑制することができるので、凹部内に確実に冷気を供給することができる。また、凹部の深さを確保することができるので、凹部内により多くの冷気を溜めることができる。
この発明の第2の局面によるエキスパンド装置は、分割ラインに沿って分割可能なウエハと、ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、ウエハを囲んだ状態でシート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造のシート部材をエキスパンドすることによりウエハを分割するエキスパンド装置であって、リング状部材を把持するクランプ部を含み、クランプ部によりリング状部材を把持した状態で、シート部材をエキスパンドさせることによって分割ラインに沿ってウエハを分割するエキスパンド部と、エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドさせる際、シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材を把持するとともにクランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部およびウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を凹部に溜めるように構成されており、冷気供給部は、上下方向に移動可能に構成されており、冷気供給部は、下方向に移動されて凹部内の位置に配置された状態で、冷気を凹部に供給するように構成されており、冷気供給部が固定される固定部材をさらに備え、上下方向において、凹部の深さは、固定部材の長さよりも大きい。
この発明の第2の局面によるエキスパンド装置では、凹部の深さを確保することができるので、凹部内により多くの冷気を溜めることができる。
この発明の第3の局面によるエキスパンド装置は、分割ラインに沿って分割可能なウエハと、ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、ウエハを囲んだ状態でシート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造のシート部材をエキスパンドすることによりウエハを分割するエキスパンド装置であって、リング状部材を把持するクランプ部を含み、クランプ部によりリング状部材を把持した状態で、シート部材をエキスパンドさせることによって分割ラインに沿ってウエハを分割するエキスパンド部と、エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドさせる際、シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材を把持するとともにクランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部およびウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を凹部に溜めるように構成されており、クランプ部は、下側からリング状部材を支持する下側把持部と、凹部の内側面のうちリング状部材よりも上側の部分を構成し、リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含み、上側把持部は、水平方向においてウエハ側の内側方向、および、ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する。
この発明の第3の局面によるエキスパンド装置では、複数のスライド移動体が上下方向に移動する場合と異なり、複数のスライド移動体の各々と、上側把持部よりも上側に配置された構成との干渉を抑制することができるので、エキスパンド装置における上側把持部よりも上側に配置された構成の配置の自由度の低下を抑制することができる。
この発明の第4の局面によるエキスパンド装置は、分割ラインに沿って分割可能なウエハと、ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、ウエハを囲んだ状態でシート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造のシート部材をエキスパンドすることによりウエハを分割するエキスパンド装置であって、リング状部材を把持するクランプ部を含み、クランプ部によりリング状部材を把持した状態で、シート部材をエキスパンドさせることによって分割ラインに沿ってウエハを分割するエキスパンド部と、エキスパンド部によりシート部材をエキスパンドさせる際、シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材を把持するとともにクランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部およびウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を凹部に溜めるように構成されており、冷気供給部が固定される固定部材と、固定部材に配置されて凹部内の雰囲気温度を計測する温度センサの温度計測値に基づいて、冷気供給部から供給される冷気により、凹部内の空間を所定温度に冷却する制御を行う制御部とをさらに備え、クランプ部は、下側からリング状部材を支持する下側把持部と、凹部の内側面のうちリング状部材よりも上側の部分を構成し、リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含み、上側把持部は、水平方向においてウエハ側の内側方向、および、ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する。
この発明の第4の局面によるエキスパンド装置では、下側把持部および上側把持部によりリング状部材を把持した状態における上側把持部の内側面を利用して凹部を構成しているので、凹部を形成するための構成と、リング状部材を把持する構成とを共通化することができる。その結果、エキスパンド装置の構成の増加を抑制することができる。また、複数のスライド移動体が上下方向に移動する場合と異なり、複数のスライド移動体の各々と、上側把持部よりも上側に配置された構成との干渉を抑制することができるので、エキスパンド装置における上側把持部よりも上側に配置された構成の配置の自由度の低下を抑制することができる。
上記第1の局面によるエキスパンド装置において、好ましくは、凹部は、クランプ部の内側面およびリング状部材の内側面と、シート部材の上面からなる底面とを含む。このように構成すれば、クランプ部の内側面、リング状部材の内側面およびシート部材の上面を利用して凹部を構成しているので、クランプ部がリング状部材を把持するだけで凹部を形成することができる。その結果、上方が開放された凹部を容易に形成することができる。
上記第1の局面によるエキスパンド装置において、好ましくは、冷気供給部は、クランプ部によりリング状部材が把持された状態において、ウエハよりも上方に配置され、上方から下方に向かって冷気を供給する冷気供給口を含む。このように構成すれば、冷気供給口から供給される冷気を直接的に凹部の底に向かって流すことができるので、凹部に冷気を効率よく溜めることができる。
上記第1の局面によるエキスパンド装置において、好ましくは、クランプ部によりリング状部材が把持された状態において、シート部材を下方から冷却可能な冷却ユニットをさらに備え、冷却ユニットは、ペルチェ素子を有し、ペルチェ素子により冷却された状態でシート部材に下方から接触する冷却部材を含む。このように構成すれば、冷気供給部だけでなく、冷却部材によってもシート部材を冷却することができるので、シート部材をより効果的に冷却することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、凹部内に冷気を溜めて上方からシート部材を冷却する冷気供給部による冷却およびシート部材を下方から冷却する冷却ユニットによる冷却の両方の制御を行うように構成されている。このように構成すれば、制御部により冷気供給部および冷却ユニットの両方によってシート部材を冷却することができるので、シート部材を十分に冷却することができる。
上記第の局面によるエキスパンド装置において、好ましくは、クランプ部は、下側からリング状部材を支持する下側把持部と、凹部の内側面のうちリング状部材よりも上側の部分を構成し、リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含む。このように構成すれば、下側把持部および上側把持部によりリング状部材を把持した状態における上側把持部の内側面を利用して凹部を構成しているので、凹部を形成するための構成と、リング状部材を把持する構成とを共通化することができる。その結果、エキスパンド装置の構成の増加を抑制することができる。
この場合、好ましくは、上側把持部は、水平方向においてウエハ側の内側方向、および、ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する。このように構成すれば、複数のスライド移動体が上下方向に移動する場合と異なり、複数のスライド移動体の各々と、上側把持部よりも上側に配置された構成との干渉を抑制することができるので、エキスパンド装置における上側把持部よりも上側に配置された構成の配置の自由度の低下を抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、冷気供給部によりシート部材を冷却する際、ウエハに上方から接近可能な経路を確保した状態で、シート部材を冷却することができる。
一実施形態によるエキスパンド装置の平面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の側面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置のウエハリング構造の平面図である。 図3の101-101線に沿った断面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の破片クリーナの底面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置のヒートシュリンク部の底面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の制御的な構成を示したブロック図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の半導体チップ製造処理を示したフローチャートである。 一実施形態によるエキスパンド装置のクランプ部の側面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の下側把持部および上側把持部を示した平面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置のクランプ部および冷気供給部を示した側面図である。 図11におけるクランプ部および冷気供給部を拡大した拡大図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の冷気供給部および冷却ユニットを示した側面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置のエキスパンド部によるシート部材のエキスパンド状態を示した側面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置のエキスパンド処理の前半を示したフローチャートである。 一実施形態によるエキスパンド装置のエキスパンド処理の後半を示したフローチャートである。 一実施形態によるエキスパンド装置の接触冷却処理を示したフローチャートである。 一実施形態によるエキスパンド装置の下側把持部にウエハリング構造を載置した状態を示した側面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の下側把持部にウエハリング構造を載置した状態における下側把持部および上側把持部を示した平面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の下側把持部にウエハリング構造を載置させるとともに、上側把持部を閉じた状態を示した平面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の位置調整部によりウエハリング構造を位置決めした状態を示した平面図である。 一実施形態によるエキスパンド装置の下側把持部および上側把持部によりウエハリング構造を把持した状態を示した側面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1~図22を参照して、本発明の一実施形態によるエキスパンド装置100の構成について説明する。
(エキスパンド装置の構成)
図1および図2に示すように、エキスパンド装置100は、ウエハ210を分割して複数の半導体チップを形成するように構成されている。また、エキスパンド装置100は、複数の半導体チップ同士の間に十分な隙間を形成するように構成されている。ここで、ウエハ210には、ウエハ210に対して透過性を有する波長のレーザを分割ライン(ストリート)に沿って照射することにより、予め改質層が形成されている。改質層とは、レーザによりウエハ210の内部に形成された亀裂およびボイドなどを示す。このように、ウエハ210に改質層を形成する手法をステルス式ダイシング加工という。
したがって、エキスパンド装置100では、シート部材220をエキスパンドさせることにより、改質層に沿ってウエハ210が分割されることになる。また、エキスパンド装置100において、シート部材220をエキスパンドさせることにより、分割されて形成された複数の半導体チップ同士の隙間が広がることになる。
エキスパンド装置100は、ベースプレート1と、カセット部2と、リフトアップハンド部3と、吸着ハンド部4と、ベース5と、エキスパンド部6と、冷気供給部7と、冷却ユニット8と、破片クリーナ9と、ヒートシュリンク部10と、紫外線照射部11とを備えている。
ここで、水平方向のうちカセット部2と、ヒートシュリンク部10とが並ぶ方向をX方向とし、X方向のうちカセット部2側をX1方向とし、X方向のうちヒートシュリンク部10側をX2方向とする。また、水平方向のうちX方向に直交する方向をY方向とし、Y方向のうちカセット部2側をY1方向とし、Y1方向とは逆方向をY2方向とする。また、上下方向をZ方向とし、上方向をZ1方向とし、下方向をZ2方向とする。
〈ベースプレート〉
ベースプレート1は、カセット部2および吸着ハンド部4が設置される基台である。ベースプレート1は、平面視において、Y方向に長い矩形形状を有している。
〈カセット部〉
カセット部2は、複数(5個)のウエハリング構造200を収容可能に構成されている。ここで、ウエハリング構造200は、図3および図4に示すように、ウエハ210と、シート部材220と、リング状部材230とを有している。
ウエハ210は、半導体集積回路の材料となる半導体物質の結晶でできた円形の薄い板である。ウエハ210の内部には、上記したように、分割ラインに沿って内部を改質させた改質層が形成されている。すなわち、ウエハ210は、分割ラインに沿って分割可能に構成されている。シート部材220は、伸縮性を有する粘着テープである。シート部材220の上面220aには、粘着層が設けられている。シート部材220には、粘着層にウエハ210が貼り付けられている。リング状部材230は、平面視においてリング状の金属製のフレームである。リング状部材230の外側面230aには、切り欠き240および切り欠き250が形成されている。リング状部材230は、ウエハ210を囲んだ状態でシート部材220の粘着層に貼り付けられている。
図1および図2に示すように、カセット部2は、Z方向移動機構21と、ウエハカセット22と、一対の載置部23とを含んでいる。Z方向移動機構21は、モータ21aを駆動源としてウエハカセット22をZ方向に移動させるように構成されている。また、Z方向移動機構21は、ウエハカセット22を下側から支持する載置台21bを有している。載置台21bには、ウエハカセット22が手作業によって供給および載置される。ウエハカセット22は、複数のウエハリング構造200を収容可能な収容空間を有している。一対の載置部23は、ウエハカセット22の内側に複数(5個)配置されている。一対の載置部23には、ウエハリング構造200のリング状部材230がZ1方向側から載置される。一対の載置部23の一方は、ウエハカセット22のX1方向側の内側面からX2方向側に突出している。一対の載置部23の他方は、ウエハカセット22のX2方向側の内側面からX1方向側に突出している。
〈リフトアップハンド部〉
リフトアップハンド部3は、カセット部2からウエハリング構造200を取出可能に構成されている。また、リフトアップハンド部3は、カセット部2にウエハリング構造200を収容可能に構成されている。
具体的には、リフトアップハンド部3は、Y方向移動機構31と、リフトアップハンド32とを含んでいる。Y方向移動機構31は、モータ31aを駆動源としてリフトアップハンド32をY方向に移動させるように構成されている。リフトアップハンド32は、ウエハリング構造200のリング状部材230をZ2方向側から支持するように構成されている。
〈吸着ハンド部〉
吸着ハンド部4は、ウエハリング構造200のリング状部材230をZ1方向側から吸着するように構成されている。
具体的には、吸着ハンド部4は、X方向移動機構41と、Z方向移動機構42と、吸着ハンド43とを含んでいる。X方向移動機構41は、モータ41aを駆動源として吸着ハンド43をX方向に移動させるように構成されている。Z方向移動機構42は、モータ42aを駆動源として吸着ハンド43をZ方向に移動させるように構成されている。吸着ハンド43は、ウエハリング構造200のリング状部材230をZ1方向側から支持するように構成されている。
〈ベース〉
ベース5は、エキスパンド部6、冷却ユニット8および紫外線照射部11が設置される基台である。ベース5は、平面視において、Y方向に長い矩形形状を有している。
〈エキスパンド部〉
エキスパンド部6は、ウエハリング構造200のシート部材220をエキスパンドすることにより、分割ラインに沿ってウエハ210を分割するように構成されている。
具体的には、エキスパンド部6は、Z方向移動機構61と、Y方向移動機構62と、クランプ部63と、エキスパンドリング64とを含んでいる。Z方向移動機構61は、モータ61aを駆動源としてクランプ部63をZ方向に移動させるように構成されている。Y方向移動機構62は、モータ62aを駆動源としてZ方向移動機構61、クランプ部63およびエキスパンドリング64をY方向に移動させるように構成されている。
クランプ部63は、ウエハリング構造200のリング状部材230を把持するように構成されている。クランプ部63は、下側把持部63aと、上側把持部63bとを有している。下側把持部63aは、リング状部材230をZ2方向側から支持する。上側把持部63bは、下側把持部63aにより支持された状態のリング状部材230をZ1方向側から押さえる。このように、リング状部材230は、下側把持部63aおよび上側把持部63bにより把持される。
エキスパンドリング64は、シート部材220をZ2方向側から支持することにより、シート部材220をエキスパンド(拡張)させるように構成されている。エキスパンドリング64は、平面視においてリング形状を有している。
〈冷気供給部〉
冷気供給部7は、エキスパンド部6によりシート部材220をエキスパンドさせる際、シート部材220にZ1方向側から冷気を供給するように構成されている。
具体的には、冷気供給部7は、複数のノズル71を有している。ノズル71は、冷気供給源(図示せず)から供給される冷気を流出させる冷気供給口71a(図5参照)を有している。ノズル71は、破片クリーナ9に取り付けられている。冷気供給源は、冷気を生成するための冷却装置である。冷気供給源は、たとえば、ヒートポンプなどが設けられた冷却装置などにより冷却された空気を供給する。このような冷気供給源は、ベース5に設置される。冷気供給源と、複数のノズル71の各々とは、ホース(図示せず)により接続されている。
〈冷却ユニット〉
冷却ユニット8は、エキスパンド部6によりシート部材220をエキスパンドさせる際、シート部材220をZ2方向側から冷却するように構成されている。
具体的には、冷却ユニット8は、冷却体81aおよびペルチェ素子81bを有する冷却部材81と、シリンダ82とを含んでいる。冷却体81aは、熱容量が大きく、かつ、熱伝導率が高い部材により構成されている。冷却体81aは、アルミニウムなどの金属により形成されている。ペルチェ素子81bは、冷却体81aを冷却するように構成されている。なお、冷却体81aは、アルミニウムに限定されず、他の熱容量が大きく、かつ、熱伝導率が高い部材であってもよい。
冷却ユニット8は、シリンダ82により、Z方向に移動可能に構成されている。これにより、冷却ユニット8は、シート部材220に接触する位置、および、シート部材220から離間した位置に移動することが可能である。
〈破片クリーナ〉
破片クリーナ9は、エキスパンド部6によりシート部材220をエキスパンドさせる際、ウエハ210の破片などを吸引するように構成されている。
図5に示すように、破片クリーナ9は、リング状部材91と、複数の吸引口92とを含んでいる。リング状部材91は、Z1方向側から見て、リング形状を有する部材である。複数の吸引口92は、ウエハ210の破片などを吸引するための開口である。複数の吸引口92は、リング状部材91のZ2方向側の下面に形成されている。なお、リング状部材91は、請求の範囲の「固定部材」の一例である。
図2に示すように、破片クリーナ9は、シリンダ(図示せず)により、Z方向に移動可能に構成されている。これにより、破片クリーナ9は、ウエハ210に近接した位置、および、X方向に移動する吸着ハンド43を回避可能な位置に移動することが可能である。
〈ヒートシュリンク部〉
ヒートシュリンク部10は、エキスパンド部6によりエキスパンドされたシート部材220を、複数の半導体チップ同士の間の隙間を保持した状態で、加熱により収縮させるように構成されている。
図1に示すように、ヒートシュリンク部10は、Z方向移動機構110と、加熱リング111と、吸気リング112と、拡張維持リング113とを含んでいる。Z方向移動機構110は、モータ110aを駆動源として加熱リング111および吸気リング112をZ方向に移動させるように構成されている。
図6に示すように、加熱リング111は、平面視において、リング形状を有している。また、加熱リング111は、シート部材220を加熱するシーズヒータを有している。吸気リング112は、加熱リング111と一体的に構成されている。吸気リング112は、平面視において、リング形状を有している。吸気リング112のZ2方向側の下面には、複数の吸気口112aが形成されている。拡張維持リング113は、加熱リング111による加熱によってウエハ210付近のシート部材220が収縮しないように、シート部材220をZ1方向側から押さえるように構成されている。
拡張維持リング113は、平面視においてリング形状を有している。拡張維持リング113は、シリンダ(図示せず)により、Z方向に移動可能に構成されている。これにより、拡張維持リング113は、シート部材220を押さえる位置、および、シート部材220から離れた位置に移動することが可能である。
〈紫外線照射部〉
紫外線照射部11は、シート部材220の粘着層の粘着力を低下させるために、シート部材220に紫外線を照射するように構成されている。具体的には、紫外線照射部11は、紫外線用照明を有している。
(エキスパンド装置の制御的な構成)
図7に示すように、エキスパンド装置100は、第1制御部12と、第2制御部13と、第3制御部14と、第4制御部15と、第5制御部16と、エキスパンド制御演算部17と、ハンドリング制御演算部18と、記憶部19とを備えている。
第1制御部12は、ヒートシュリンク部10を制御するように構成されている。第1制御部12は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などを有する記憶部とを含んでいる。なお、第1制御部12は、記憶部として、電圧遮断後にも記憶された情報が保持されるHDD(Hard Disk Drive)などを含んでいてもよい。また、HDDは、第1制御部12、第2制御部13、第3制御部14、第4制御部15、および、第5制御部16に対して共通に設けられていてもよい。
第2制御部13は、冷気供給部7、冷却ユニット8および破片クリーナ9を制御するように構成されている。第2制御部13は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。第3制御部14は、エキスパンド部6を制御するように構成されている。第3制御部14は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。なお、第2制御部13および第3制御部14は、記憶部として、電圧遮断後にも記憶された情報が保持されるHDDなどを含んでいてもよい。
第4制御部15は、カセット部2およびリフトアップハンド部3を制御するように構成されている。第4制御部15は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。第5制御部16は、吸着ハンド部4を制御するように構成されている。第5制御部16は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。なお、第4制御部15および第5制御部16は、記憶部として、電圧遮断後にも記憶された情報が保持されるHDDなどを含んでいてもよい。
エキスパンド制御演算部17は、第1制御部12、第2制御部13および第3制御部14の処理結果に基づいて、シート部材220のエキスパンド処理に関する演算を行うように構成されている。エキスパンド制御演算部17は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。
ハンドリング制御演算部18は、第4制御部15および第5制御部16の処理結果に基づいて、ウエハリング構造200の移動処理に関する演算を行うように構成されている。ハンドリング制御演算部18は、CPUと、ROMおよびRAMなどを有する記憶部とを含んでいる。
記憶部19は、エキスパンド装置100を動作させるためのプログラムが記憶されている。記憶部19は、ROMおよびRAMなどを含んでいる。
(エキスパンド装置による半導体チップ製造処理)
エキスパンド装置100の全体的な動作について以下に説明する。
ステップS1において、カセット部2からウエハリング構造200が取り出される。すなわち、カセット部2内に収容されたウエハリング構造200をリフトアップハンド32により支持した後、Y方向移動機構31によりリフトアップハンド32がY2方向側に移動することによって、カセット部2からウエハリング構造200が取り出される。ステップS2において、吸着ハンド43によりウエハリング構造200がエキスパンド部6に移載される。すなわち、カセット部2から取り出されたウエハリング構造200は、吸着ハンド43により吸着された状態で、X方向移動機構41によりX2方向側に移動する。そして、X2方向側に移動したウエハリング構造200は、吸着ハンド43からクランプ部63に移載された後、クランプ部63により把持される。
ステップS3において、エキスパンド部6によりシート部材220がエキスパンドされる。この際、クランプ部63により把持されたウエハリング構造200のシート部材220は、冷気供給部7および冷却ユニット8の両方により冷却される。所定温度まで冷却されたウエハリング構造200は、クランプ部63により把持された状態で、Z方向移動機構61により下降する。そして、エキスパンドリング64によりシート部材220がエキスパンドされることによって、ウエハ210が分割ラインに沿って分割される。この際、破片クリーナ9による破片の吸引を行いつつ、ウエハ210の分割が行われる。
ステップS4において、シート部材220のエキスパンド状態を維持したまま、エキスパンド部6をヒートシュリンク部10のZ2方向側に移動する。すなわち、ウエハ210の分割が行われた後、シート部材220がエキスパンドされた状態のウエハリング構造200は、Y方向移動機構62によりY1方向に移動する。ステップS5において、ヒートシュリンク部10によりシート部材220を加熱して収縮させる。この際、Y1方向に移動したウエハリング構造200は、拡張維持リング113およびエキスパンドリング64により挟み込まれた状態で、加熱リング111による加熱が行われる。この際、吸気リング112による吸気と、紫外線照射部11による紫外線の照射とが行われる。
ステップS6において、エキスパンド部6を元の位置に戻す。すなわち、シート部材220を収縮させたウエハリング構造200は、Y方向移動機構31によりY2方向側に移動する。ステップS7において、吸着ハンド43によりエキスパンド部6からリフトアップハンド部3にウエハリング構造200が移載された状態で、X方向移動機構41によりX1方向側に移動し、リフトアップハンド32に受け渡される。ステップS8において、ウエハリング構造200が、カセット部2に収容される。そして、リフトアップハンド32により支持されたウエハリング構造200は、Y方向移動機構31によってY1方向側に移動させることによって、カセット部2にウエハリング構造200が収容される。これらにより、1枚のウエハリング構造200に対して行われる処理が完了する。
(クランプ部、冷気供給部および冷却ユニットの詳細な構成)
図9~図14を参照して、クランプ部63、冷気供給部7および冷却ユニット8の詳細な構成について説明する。
〈下側把持部の詳細な構成〉
図9および図10に示すように、下側把持部63aは、支持体163aと、位置調整部163bと、位置決めピン163cと、位置決めピン163dとを有している。
支持体163aは、ウエハリング構造200のリング状部材230をZ2方向側から支持する。支持体163aには、貫通孔163eが形成されている。貫通孔163eは、支持体163aをZ方向に貫通している。貫通孔163eは、冷却体81aをZ2方向側からシート部材220に接触させるために形成されている。水平方向(XY方向)において、貫通孔163eの寸法は、冷却体81aよりも大きい。水平方向(XY方向)において、貫通孔163eの寸法は、リング状部材230よりも若干小さい。
位置調整部163bは、支持体163aに載置された状態のウエハリング構造200を、位置決めピン163cおよび位置決めピン163dに向かって移動させるように構成されている。位置調整部163bは、Y方向において、位置決めピン163cおよび位置決めピン163dに向かうE1方向に移動可能に構成されている。位置調整部163bは、Y方向において、位置決めピン163cおよび位置決めピン163dから離れるE2方向に移動可能に構成されている。
位置調整部163bは、E1方向に移動することにより、支持体163aに載置された状態のウエハリング構造200の切り欠き240と、位置決めピン163cとを当接させる。また、位置調整部163bは、E1方向に移動することにより、支持体163aに載置された状態のウエハリング構造200の切り欠き250と、位置決めピン163dとを当接させる。これにより、ウエハリング構造200の水平方向の位置決めが行われる。位置調整部163bは、ウエハリング構造200を位置決めした後、E2方向に移動して元の位置に戻る。
位置決めピン163cおよび位置決めピン163dの各々は、支持体163aのZ1方向側の上面からZ1方向に突出したピンである。位置決めピン163cは、切り欠き240に対応する位置に配置されている。位置決めピン163dは、切り欠き250に対応する位置に配置されている。
〈上側把持部の詳細な構成〉
図9および図10に示すように、上側把持部63bは、複数(4つ)のスライド移動体を有している。複数のスライド移動体は、水平方向においてウエハ210側の内側方向(以下、D1方向とする)、および、ウエハ210側とは逆側の外側方向(以下、D2方向とする)にスライド移動可能である。複数のスライド移動体は、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dである。
第1スライド移動体263aと、第2スライド移動体263bとは、Y方向において対向した位置に配置されている。第1スライド移動体263aおよび第2スライド移動体263bの各々は、Y方向においてウエハ210に近付くD1方向、および、Y方向においてウエハ210側とは逆側のD2方向に移動可能である。
第3スライド移動体263cと、第4スライド移動体263dとは、X方向において対向した位置に配置されている。第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dの各々は、X方向においてウエハ210に近付くD1方向、および、X方向においてウエハ210側とは逆側のD2方向に移動可能である。
第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dの各々が、D1方向に移動することにより、リング状部材230をZ1方向側から押さえるための位置(内側位置)に配置される。また、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dの各々が、D2方向に移動することにより、リング状部材230をZ1方向側から押さえない位置(外側位置)に配置される。なお、外側位置では、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dの内側を、ウエハリング構造200が、Z方向において移動することが可能となる。
第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dの各々は、モータまたはシリンダなどのアクチュエータを駆動源(図示せず)としてD1方向およびD2方向に移動する。
〈冷気供給部の詳細な構成〉
図11に示すように、本実施形態の冷気供給部7は、密閉された筐体の中に冷気を供給するのではなく、ウエハリング構造200のシート部材220付近に冷気を滞留させるように構成されている。なお、図11において、冷気は、仮想的にハッチングにより示す。すなわち、冷気供給部7は、クランプ部63によりリング状部材230を把持するとともに、クランプ部63よりもZ1方向側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部63およびウエハリング構造200に囲まれた凹部120に冷気を供給することにより、冷気を凹部120に溜めるように構成されている。
具体的には、冷気供給部7は、複数(2つ)のノズル71と、温度センサ72とを含んでいる。なお、ノズル71は、2つ設けられているが、1つ、または、3つ以上設けられていてもよい。
複数のノズル71の各々は、Z2方向側に向かって冷気を流すように構成されている。複数のノズル71の各々は、冷気供給口71aを有している。冷気供給口71aは、クランプ部63によりリング状部材230が把持された状態において、ウエハ210よりもZ1方向側に配置され、Z1方向側からZ2方向側に向かって冷気を供給するように構成されている。冷気供給口71aは、Z2方向側に向かって開放されている。冷気供給口71aから流れた冷気は、ウエハ210に向かい、ウエハ210に当たることによりウエハ210の周囲のシート部材220に向かって流れる。
温度センサ72は、凹部120内の雰囲気温度を計測するように構成されている。温度センサ72と、第2制御部13とは、電気的に接続されている。これにより、温度センサ72の温度計測値は、第2制御部13に送られる。温度センサ72は、破片クリーナ9のリング状部材91の外側面に取り付けられている。
図12に示すように、凹部120は、クランプ部63の上端部からZ2方向側に窪んだ凹形状の空間である。凹部120は、内側面120aと、底面120bとを有している。内側面263eおよび内側面230bの各々は、水平方向においてウエハ210側に形成された側面である。内側面120aは、クランプ部63の上側把持部63bの内側面263eおよびリング状部材230の内側面230bにより構成されている。内側面263eは、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263c、および、第4スライド移動体263dの各々をD1方向に移動させた際に形成される面である。底面120bは、冷気供給部7のZ2方向側に形成された面である。底面120bは、シート部材220の上面220aにより構成されている。このように、凹部120では、常温の空気よりも密度が高い冷気が、シート部材220の上面220a付近の滞留する。この滞留した冷気は、クランプ部63の上側把持部63bの内側面263e、リング状部材230の内側面230bおよびシート部材220の上面220aにより、凹部120から流出しにくくなっている。
Z方向において、凹部120の深さFは、リング状部材91の長さLよりも大きい。水平方向(XY方向)において、凹部120の幅W1は、リング状部材91の幅W2よりも大きい。このように、凹部120は、リング状部材91を収容可能な大きさを有している。また、凹部120は、平面視において略六角形形状を有している(図1参照)。
冷気供給部7は、シリンダ(図示せず)により、リング状部材91とともにZ方向に移動可能に構成されている。これにより、冷気供給部7は、ウエハ210に近接した下方位置Dw(図11参照)、および、X方向に移動する吸着ハンド43を回避可能な上方位置Up(図2参照)に移動することが可能である。したがって、冷気供給部7は、Z2方向に移動されて凹部120内の位置(下方位置Dw)に配置された状態で、冷気を凹部120に供給するように構成されている。
〈冷却ユニットの詳細な構成〉
図13に示すように、冷却ユニット8は、冷気供給部7によるシート部材220の冷却とともに、シート部材220を冷却するために用いられるユニットである。このように、冷気供給部7および冷却ユニット8の両方を用いることにより、冷却能力が不足しないようにすることが可能である。これにより、たとえば、ウエハ210の下にフィルム部材(たとえば、ダイアタッチフィルムなど)が配置されたシート部材220を用いる場合、および、少し柔らかいため冷却されにくい材質のシート部材220を用いる場合などの場合であっても、より確実にシート部材220を冷却することが可能である。
冷却ユニット8は、クランプ部63によりリング状部材230が把持された状態において、シート部材220をZ2方向側から冷却するように構成されている。冷却ユニット8は、上記したように、冷却体81aおよびペルチェ素子81bを有する冷却部材81と、シリンダ82とを含んでいる。冷却ユニット8では、ペルチェ素子81bにより冷却された状態の冷却体81aが、シリンダ82によりZ1方向に向けて上昇してシート部材220にZ2方向側から接触する。
〈第2制御部および第3制御部の詳細な構成〉
図11に示すように、第2制御部13は、温度センサ72の温度計測値に基づいて、冷気供給部7から供給される冷気により、凹部120内の空間を所定温度に冷却する制御を行うように構成されている。所定温度は、たとえば、約0℃などである。また、図13に示すように、第2制御部13は、予め設定された設定時間に基づいて、設定時間の間、冷却体81aをシート部材220にZ2方向側から接触させることにより、シート部材220を冷却する制御を行うように構成されている。
図11および図13に示すように、このような第2制御部13は、シート部材220の種類に応じて予め設定された冷気供給部7および冷却ユニット8の両方による冷却が必要か否かの設定に基づいて、凹部120内に冷気を溜めてZ1方向側からシート部材220を冷却する冷気供給部7による冷却およびシート部材220をZ2方向側から冷却する冷却ユニット8による冷却の両方による冷却する制御を行うように構成されている。冷気供給部7および冷却ユニット8の両方による冷却が必要か否かは、シート部材220の種類に応じてユーザにより予め設定される。
図14に示すように、第2制御部13は、設定時間が経過したことに基づいて、冷却ユニット8による冷却を停止した後、冷却部材81をZ2方向側に移動させて下方位置に配置する制御を行うように構成されている。
また、第2制御部13は、凹部120内の温度が所定温度になったことに基づいて、破片クリーナ9による吸引を開始する制御を行うように構成されている。第3制御部14は、破片クリーナ9による吸引が開始されたという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、クランプ部63をZ2方向側に移動させる制御を行うように構成されている。これにより、エキスパンドリング64によりシート部材220がエキスパンドされることによって、ウエハ210が分割ラインに沿って分割されるので、複数の半導体チップが形成されることになる。
第2制御部13は、クランプ部63がZ2方向側の下端位置に配置されたという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、冷気供給部7による冷気の供給を停止するとともに、破片クリーナ9による吸気を停止する制御を行うように構成されている。第2制御部13は、冷気供給部7による冷気の供給が停止されたことに基づいて、冷気供給部7をZ1方向側に移動させて上方位置Upに配置する制御を行うように構成されている。
(エキスパンド処理)
図15および図16を参照して、エキスパンド装置100におけるエキスパンド処理について説明する。エキスパンド処理は、上記半導体チップ製造処理におけるステップS3において行われる処理である。
図15に示すように、ステップS301において、第2制御部13により、ウエハリング構造200を下側把持部63aに載置したことに基づいて、吸着ハンド43がZ1方向に上昇する。この際、上側把持部63bの第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dの各々は、D2方向に移動した状態である(図18および図19参照)。そして、下側把持部63aの支持体163aには、リング状部材230が載置されている(図18および図19参照)。
ステップS302において、第3制御部14により、吸着ハンド43が上昇したという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、上側把持部63bの第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dの各々が、D1方向に移動する(図20参照)。ステップS303において、第3制御部14により、位置調整部163bがE1方向に移動する。この際、ウエハリング構造200の切り欠き240と位置決めピン163cとが当接するとともに、ウエハリング構造200の切り欠き250と位置決めピン163dとが当接する(図21参照)。これにより、ウエハリング構造200が水平方向において位置決めされる。そして、第3制御部14により、位置調整部163bがE1方向に移動した後、位置調整部163bがE2方向に移動して元の位置に戻る。
ステップS304において、第3制御部14により、位置調整部163bを元の位置に戻した後、下側把持部63aをZ1方向に移動(上昇)させて、上側把持部63bと下側把持部63aとでウエハリング構造200のリング状部材230が把持される(図22参照)。
ステップS305において、第2制御部13により、下側把持部63aの上昇が完了したという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、破片クリーナ9が下降する(図11参照)。ステップS306において、第2制御部13により、シート部材220の冷却が必要か否かが判断される。シート部材220の冷却が必要な場合にはステップS307に進み、シート部材220の冷却が必要でない場合には図16のステップS309に進む。
ステップS307において、第2制御部13により、冷気供給部7による冷気の供給が開始した後(図11参照)、ステップS400に進む。ステップS400において、第2制御部13により、接触冷却処理が行われる。なお、接触冷却処理に関しては後に説明する。
ステップS308において、第2制御部13により、温度センサ72により計測された凹部120内の雰囲気温度が所定温度に達したか否かが判断される。所定温度に達した場合には、図16のステップS309に進み、所定温度に達していない場合には、ステップS308を繰り返す。
図16に示すように、ステップS309において、第2制御部13により、破片クリーナ9による吸引が開始される。ここで、破片クリーナ9の吸引量は、冷気供給部7から供給される冷気の量よりも小さい。ステップS310において、第3制御部14により、破片クリーナ9による吸引が開始されたという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、クランプ部63を急速下降させてエキスパンドリング64を用いたエキスパンドが実行される(図14参照)。
ステップS311において、エキスパンドが完了したという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、第2制御部13により冷気供給部7による冷却が停止される。なお、冷気供給部7および冷却ユニット8によるシート部材220の冷却が必要ではない場合、ステップS311の処理を行わずに、ステップS312に進む。
ステップS312において、冷気供給部7による冷却が停止されたことに基づいて、第2制御部13により破片クリーナ9の吸引が停止される。ステップS313において、破片クリーナ9による吸引が停止されたことに基づいて、第2制御部13により破片クリーナ9を上昇させた後、エキスパンド処理が終了する。なお、冷気供給部7および冷却ユニット8によるシート部材220の冷却が必要ではない場合、第2制御部13は、エキスパンドが完了したという通知をエキスパンド制御演算部17から取得したことに基づいて、破片クリーナ9の吸引を停止することになる。
〈接触冷却処理〉
図17を参照して、エキスパンド装置100における接触冷却処理について説明する。接触冷却処理は、冷気供給部7による冷却とともに行われる冷却ユニット8による冷却を示す処理である。
ステップS401において、第2制御部13により、冷却体81aを上昇させたことに基づいて、ペルチェ素子81bによる冷却体81aの冷却が開始される(図13参照)。ステップS402において、設定時間が経過したか否かが判断される。設定時間が経過した場合にはステップS403に進み、設定時間が経過していない場合にはステップS402を繰り返す。ステップS403において、第2制御部13により、冷却体81aが下降する。ステップS404において、第2制御部13により、ペルチェ素子81bによる冷却体81aの冷却を停止させた後、接触冷却処理が終了する。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、冷気供給部7は、クランプ部63によりリング状部材230を把持するとともにクランプ部63よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、クランプ部63およびウエハリング構造200に囲まれた凹部120に冷気を供給することにより、冷気を凹部120に溜めるように構成されている。これにより、筐体などの密閉空間に冷気を供給することなく凹部120に冷気を溜めてシート部材220を冷却することができるので、冷気供給部7によりシート部材220を冷却する際、ウエハ210にZ1方向側から接近可能な経路を確保した状態で、シート部材220を冷却することができる。
また、本実施形態では、上記のように、凹部120は、クランプ部63の内側面263eおよびリング状部材230の内側面230bと、シート部材220の上面220aからなる底面120bとを含む。これにより、クランプ部63の内側面263e、リング状部材230の内側面230bおよびシート部材220の上面220aを利用して凹部120を構成しているので、クランプ部63がリング状部材230を把持するだけで凹部120を形成することができる。この結果、Z1方向が開放された凹部120を容易に形成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、冷気供給部7は、クランプ部63によりリング状部材230が把持された状態において、ウエハ210よりもZ1方向側に配置され、Z1方向側からZ2方向側に向かって冷気を供給する冷気供給口71aを含んでいる。これにより、冷気供給口71aから供給される冷気を直接的に凹部120の底に向かって流すことができるので、凹部120に冷気を効率よく溜めることができる。
また、本実施形態では、上記のように、冷気供給部7は、Z方向に移動可能に構成されている。冷気供給部7は、Z2方向に移動されて凹部120内の位置に配置された状態で、冷気を凹部120に供給するように構成されている。これにより、凹部120外に冷気供給部7を配置(固定)した状態で凹部120に冷気を供給する場合と異なり、凹部120外に冷気が流れてしまうことを抑制することができるので、凹部120内に確実に冷気を供給することができる。
また、本実施形態では、上記のように、エキスパンド装置100は、冷気供給部7が固定されるリング状部材91を備えている。Z方向において、凹部120の深さFは、リング状部材91の長さLよりも大きい。これにより、凹部120の深さFを確保することができるので、凹部120内により多くの冷気を溜めることができる。
また、本実施形態では、上記のように、エキスパンド装置100は、クランプ部63によりリング状部材230が把持された状態において、シート部材220を下方から冷却可能な冷却ユニット8を備えている。冷却ユニット8は、ペルチェ素子81bを有し、ペルチェ素子81bにより冷却された状態でシート部材220に下方から接触する冷却部材81を含んでいる。これにより、冷気供給部7だけでなく、冷却部材81によってもシート部材220を冷却することができるので、シート部材220をより効果的に冷却することができる。
また、本実施形態では、上記のように、エキスパンド装置100は、凹部120内に冷気を溜めて上方からシート部材220を冷却する冷気供給部7による冷却およびシート部材220を下方から冷却する冷却ユニット8による冷却の両方の制御を行う第2制御部13をさらに備える。このように構成すれば、第2制御部13により冷気供給部7および冷却ユニット8の両方によってシート部材220を冷却することができるので、シート部材220を十分に冷却することができる。
また、本実施形態では、上記のように、クランプ部63は、Z2方向側からリング状部材230を支持する下側把持部63aと、凹部120の内側面120aのうちリング状部材230よりもZ1方向側の部分を構成し、リング状部材230をZ1方向側から押さえる上側把持部63bとを含んでいる。これにより、下側把持部63aおよび上側把持部63bによりリング状部材230を把持した状態における上側把持部63bの内側面263eを利用して凹部120を構成しているので、凹部120を形成するための構成と、リング状部材230を把持する構成とを共通化することができる。この結果、エキスパンド装置100の構成の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、上側把持部63bは、水平方向においてウエハ210側のD1方向、および、ウエハ210側とは逆側のD2方向にスライド移動可能な第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dを有している。これにより、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dがZ方向に移動する場合と異なり、第1スライド移動体263a、第2スライド移動体263b、第3スライド移動体263cおよび第4スライド移動体263dの各々と、上側把持部63bよりもZ1方向側に配置された構成との干渉を抑制することができるので、エキスパンド装置100における上側把持部63bよりもZ1方向側に配置された構成の配置の自由度の低下を抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく請求の範囲によって示され、さらに請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、冷気供給口71aは、Z1方向側からZ2方向側(上方から下方)に向かって冷気を供給する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷気供給口は、水平方向に冷気を供給してもよい。
また、上記実施形態では、冷気供給部7は、Z2方向(下方向)に移動されて凹部120内の位置に配置された状態で、冷気を凹部120に供給するように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷気供給部は、凹部外の位置に配置された状態で、冷気を凹部に供給するように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、凹部120の深さFは、リング状部材91(固定部材)の長さLよりも大きい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、凹部の深さは、固定部材の長さよりも小さくてもよい。
また、上記実施形態では、エキスパンド装置100は、冷却ユニット8を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、エキスパンド装置は、冷却ユニットを備えていなくてもよい。
また、上記実施形態では、冷却部材81は、ペルチェ素子81bを有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ペルチェ素子以外の冷却素子により冷却体を冷却してもよい。
また、上記実施形態では、冷気供給部7は、ノズル71を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷気供給部は、ノズルのように先細り形状の部品ではなく円筒状の部品であってもよい。
また、上記実施形態では、温度センサ72は、破片クリーナ9のリング状部材91の外側面に取り付けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、温度センサは、凹部内の雰囲気温度を計測可能であればクランプ部などの他の場所に取り付けられてもよい。
また、上記実施形態では、冷気供給口71aは、ノズル71に形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷気供給口は、クランプ部などに形成されてもよい。
また、上記実施形態では、冷気供給部7は、シリンダ(図示せず)により、リング状部材91とともにZ方向に移動可能に構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷気供給部は、移動することなく一定の場所に配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、第2制御部13(制御部)の制御処理を、処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明した例について示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の制御処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
6 エキスパンド部
7 冷気供給部
8 冷却ユニット
13 第2制御部(制御部)
63 クランプ部
63a 下側把持部
63b 上側把持部
71a 冷気供給口
72 温度センサ
81 冷却部材
81b ペルチェ素子
91 リング状部材(固定部材)
100 エキスパンド装置
120 凹部
120a 内側面
120b 底面
200 ウエハリング構造
210 ウエハ
220 シート部材
220a 上面
230 リング状部材
230b 内側面
263a 第1スライド移動体(スライド移動体)
263b 第2スライド移動体(スライド移動体)
263c 第3スライド移動体(スライド移動体)
263d 第4スライド移動体(スライド移動体)
263e 内側面
F (凹部の)深さ
L (固定部材の)長さ

Claims (10)

  1. 分割ラインに沿って分割可能なウエハと、前記ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、前記ウエハを囲んだ状態で前記シート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造の前記シート部材をエキスパンドすることにより前記ウエハを分割するエキスパンド装置であって、
    前記リング状部材を把持するクランプ部を含み、前記クランプ部により前記リング状部材を把持した状態で、前記シート部材をエキスパンドさせることによって前記分割ラインに沿って前記ウエハを分割するエキスパンド部と、
    前記エキスパンド部により前記シート部材をエキスパンドさせる際、前記シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、
    前記冷気供給部は、前記クランプ部により前記リング状部材を把持するとともに前記クランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、前記クランプ部および前記ウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を前記凹部に溜めるように構成されており、
    前記冷気供給部が固定される固定部材と、
    前記固定部材に配置されて前記凹部内の雰囲気温度を計測する温度センサの温度計測値に基づいて、前記冷気供給部から供給される冷気により、前記凹部内の空間を所定温度に冷却する制御を行う制御部とをさらに備え
    前記冷気供給部は、上下方向に移動可能に構成されており、
    前記冷気供給部は、下方向に移動されて前記凹部内の位置に配置された状態で、冷気を前記凹部に供給するように構成されており、
    上下方向において、前記凹部の深さは、前記固定部材の長さよりも大きい、エキスパンド装置。
  2. 分割ラインに沿って分割可能なウエハと、前記ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、前記ウエハを囲んだ状態で前記シート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造の前記シート部材をエキスパンドすることにより前記ウエハを分割するエキスパンド装置であって、
    前記リング状部材を把持するクランプ部を含み、前記クランプ部により前記リング状部材を把持した状態で、前記シート部材をエキスパンドさせることによって前記分割ラインに沿って前記ウエハを分割するエキスパンド部と、
    前記エキスパンド部により前記シート部材をエキスパンドさせる際、前記シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、
    前記冷気供給部は、前記クランプ部により前記リング状部材を把持するとともに前記クランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、前記クランプ部および前記ウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を前記凹部に溜めるように構成されており、
    前記冷気供給部は、上下方向に移動可能に構成されており、
    前記冷気供給部は、下方向に移動されて前記凹部内の位置に配置された状態で、冷気を前記凹部に供給するように構成されており、
    前記冷気供給部が固定される固定部材をさらに備え、
    上下方向において、前記凹部の深さは、前記固定部材の長さよりも大きい、エキスパンド装置。
  3. 分割ラインに沿って分割可能なウエハと、前記ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、前記ウエハを囲んだ状態で前記シート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造の前記シート部材をエキスパンドすることにより前記ウエハを分割するエキスパンド装置であって、
    前記リング状部材を把持するクランプ部を含み、前記クランプ部により前記リング状部材を把持した状態で、前記シート部材をエキスパンドさせることによって前記分割ラインに沿って前記ウエハを分割するエキスパンド部と、
    前記エキスパンド部により前記シート部材をエキスパンドさせる際、前記シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、
    前記冷気供給部は、前記クランプ部により前記リング状部材を把持するとともに前記クランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、前記クランプ部および前記ウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を前記凹部に溜めるように構成されており、
    前記クランプ部は、
    下側から前記リング状部材を支持する下側把持部と、
    前記凹部の内側面のうち前記リング状部材よりも上側の部分を構成し、前記リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含み、
    前記上側把持部は、水平方向において前記ウエハ側の内側方向、および、前記ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する、エキスパンド装置。
  4. 分割ラインに沿って分割可能なウエハと、前記ウエハが貼り付けられ、伸縮性を有するシート部材と、前記ウエハを囲んだ状態で前記シート部材に貼り付けられるリング状のリング状部材とを含むウエハリング構造の前記シート部材をエキスパンドすることにより前記ウエハを分割するエキスパンド装置であって、
    前記リング状部材を把持するクランプ部を含み、前記クランプ部により前記リング状部材を把持した状態で、前記シート部材をエキスパンドさせることによって前記分割ラインに沿って前記ウエハを分割するエキスパンド部と、
    前記エキスパンド部により前記シート部材をエキスパンドさせる際、前記シート部材に冷気を供給する冷気供給部とを備え、
    前記冷気供給部は、前記クランプ部により前記リング状部材を把持するとともに前記クランプ部よりも上側の空間を密閉せずに開放した状態で、前記クランプ部および前記ウエハリング構造に囲まれた凹部に冷気を供給することにより、冷気を前記凹部に溜めるように構成されており、
    前記冷気供給部が固定される固定部材と、
    前記固定部材に配置されて前記凹部内の雰囲気温度を計測する温度センサの温度計測値に基づいて、前記冷気供給部から供給される冷気により、前記凹部内の空間を所定温度に冷却する制御を行う制御部とをさらに備え、
    前記クランプ部は、
    下側から前記リング状部材を支持する下側把持部と、
    前記凹部の内側面のうち前記リング状部材よりも上側の部分を構成し、前記リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含み、
    前記上側把持部は、水平方向において前記ウエハ側の内側方向、および、前記ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する、エキスパンド装置。
  5. 前記凹部は、
    前記クランプ部の内側面および前記リング状部材の内側面と、
    前記シート部材の上面からなる底面とを含む、請求項1~のいずれか1項に記載のエキスパンド装置。
  6. 前記冷気供給部は、前記クランプ部により前記リング状部材が把持された状態において、前記ウエハよりも上方に配置され、上方から下方に向かって冷気を供給する冷気供給口を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のエキスパンド装置。
  7. 前記クランプ部により前記リング状部材が把持された状態において、前記シート部材を下方から冷却可能な冷却ユニットをさらに備え、
    前記冷却ユニットは、ペルチェ素子を有し、前記ペルチェ素子により冷却された状態で前記シート部材に下方から接触する冷却部材を含む、請求項1または4に記載のエキスパンド装置。
  8. 前記制御部は、前記凹部内に冷気を溜めて上方から前記シート部材を冷却する前記冷気供給部による冷却および前記シート部材を下方から冷却する前記冷却ユニットによる冷却の両方の制御を行うように構成されている、請求項に記載のエキスパンド装置。
  9. 前記クランプ部は、
    下側から前記リング状部材を支持する下側把持部と、
    前記凹部の内側面のうち前記リング状部材よりも上側の部分を構成し、前記リング状部材を上側から押さえる上側把持部とを含む、請求項2に記載のエキスパンド装置。
  10. 前記上側把持部は、水平方向において前記ウエハ側の内側方向、および、前記ウエハ側とは逆側の外側方向にスライド移動可能な複数のスライド移動体を有する、請求項に記載のエキスパンド装置。
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