JP7775996B2 - 分離膜の運転方法 - Google Patents

分離膜の運転方法

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Description

本発明は、分離膜の運転方法に関するものである。
膜分離法は、省エネルギー・スペース、および処理水質向上等の特長を有するため、様々な分野での使用が拡大している。例えば、精密分離膜や限外分離膜を、河川水や地下水や下水処理水から工業用水や水道水を製造する浄水プロセスへの適用や、海水淡水化への逆浸透膜適用などがあげられる。
主に、下水処理に適用される膜分離活性汚泥法においては、生物反応槽内で、生物処理を行い反応槽内に浸漬させた分離膜を用いて活性汚泥を固液分離し、清澄な処理水を得る処理過程で、活性汚泥自体や反応槽に流入する被ろ過液中の夾雑物などの固形分が分離膜表面に付着し、膜の目詰まり(ファウリング)によるろ過抵抗増加を引き起こす。そのため、膜分離活性汚泥法では、ろ過効率が低下しないように分離膜の下部に設置した散気管によって空気等を散気し、気泡および上昇流による分離膜の振動効果と撹拌効果によって、分離膜表面の付着物の付着を剥離させながらろ過している。
分離膜が中空糸のモジュール型の場合は、分離膜の被ろ過水側に気泡を導入し、分離膜を揺動させ、膜同士を触れ合わせることにより分離膜表面の汚染物質を掻き落とす空気洗浄(空洗)や、分離膜のろ過方法とは逆方向にろ過水あるいは清澄水を圧力で押し込み、分離膜表面や膜細孔内に付着していた汚染物質を排除する逆圧洗浄(逆洗)などの物理洗浄を行う。
このように膜面を物理的に洗浄しながらろ過を行うものの、連続運転下では、膜の目詰まりの進行を長期間、十分に抑えることは難しい。そのため、膜間差圧(またはろ過抵抗)が上昇したタイミング、あるいは一定期間膜モジュールを運転した後のタイミングなどに、薬液を用いて化学的に膜を洗浄し、膜の透水性能を回復させる操作、即ち薬液洗浄が行われる。
しかしながら、薬液洗浄によって分離膜のろ過圧力や膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性といった運転性能が十分に回復していないと、ろ過運転再開直後から差圧が急激に上昇してしまう場合があった。
前述の課題を解決するための方法として、特許文献1や2に記載の技術が知られている。特許文献1には、分離膜を薬液洗浄した直後の膜間差圧またはろ過抵抗値に基づいて、次回の薬液洗浄における適切な洗浄強度を決定することが記載されている。また、特許文献2には、薬液洗浄の後に、直ちに通常のろ過運転に復帰させるのではなく、目標透過流束の40%以下の値に設定された透過流束でろ過運転を開始し、ろ過開始から所定時間内に透過流束を前記目標透過流束まで段階的に又は連続的に増加させ、しかる後、次の洗浄まで前記目標透過流束を保持してろ過を行うことでろ過再開直後の差圧上昇を抑制する方法が記載されている。
日本国特開2017-18859号公報 日本国特開2005-246283号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、薬液洗浄時の膜のファウリング状態が常に同一であれば毎回の薬液洗浄において適切な薬液洗浄条件を決定できるが、膜のファウリング状態は運転条件や被ろ過液の性状によって刻一刻と変化するため、適切な薬液洗浄条件を決定できない可能性があった。また、次回の薬液洗浄条件を決定するため、薬液洗浄強度が不十分であった場合にはファウリングが残存することとなり、運転性能が低下することで薬液洗浄後に差圧が急激に上昇してしまう場合があった。
特許文献2に記載の目標透過流束の40%以下の値に設定された透過流束でろ過を再開する場合でも、薬液洗浄後にファウリングが残存していると、運転性能が低下することで目標透過流束へ復帰させた際に差圧が急激に増加する可能性があった。
本発明の目的は、分離膜の運転性能を評価するための具体的な方法を提供し、運転性能の評価結果を基づき、合理的に薬液洗浄後薬液洗浄後の運転方法を決定する手法を提供することにある。そして、本発明を適用することで、従来技術と比べて薬液洗浄後薬液洗浄後の差圧上昇をより効果的に抑制できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を有する。
(1) 被処理水をろ過して処理水を得る分離膜の運転方法であって、前記分離膜を薬液洗浄後、設定ろ過フラックスの40%以下を含む複数のフラックス条件に変化させてろ過し、設定ろ過フラックスに対するフラックス割合と、運転性能の評価指標の大きさとの関係を、フラックスの関数として近似する近似式を作成し、前記近似式において設定ろ過フラックスに対するフラックス割合が0%のときの切片より分離膜の非剥離ケークに起因する運転性能を評価することを特徴とする分離膜の運転方法である。
(2) 前記運転性能の評価指標が、ろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性の少なくともいずれかであることを特徴とする(1)に記載の分離膜の運転方法である。
) 前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価に基づき、下記A10またはA20のいずれかの判断を行うことを特徴とする()に記載の分離膜の運転方法である。
A10:第1の運転性能基準に基づき、薬液洗浄後のろ過再開、もしくは薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断する。
A20:第2の運転性能基準に基づき、薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断する。
) 前記第1の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合は下記A11が基準であり、前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A12が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第1の運転基準以内であればろ過を再開し、逸脱した場合には薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施と判断し、前記第2の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合には下記A21が基準であり、膜透水性の場合には下記A22が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第2の運転基準以内であれば薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再実施することを特徴とする()に記載の分離膜の運転方法である。
A11:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3
A12:0.7≦ 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A21:1.5< 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A22:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)< 0.5
) 前記薬液洗浄条件が、薬液濃度、薬液浸漬時間、薬液温度、薬液供給量、薬液供給流速の少なくともいずれかであることを特徴とする()または()に記載の分離膜の運転方法である。
) 前記分離膜の非剥離ケークに起因する運転性能評価が運転開始次の初期運転性能の評価であることを特徴とする(1)または(2)に記載の分離膜の運転方法である。
) 前記分離膜が精密ろ過膜または限外ろ過膜である(1)または(2)のいずれかに記載の分離膜の運転方法である。
) 被処理水をろ過して処理水を得る分離膜の膜性能を評価するために、前記分離膜を薬液洗浄後、コンピュータを、設定ろ過フラックスの40%以下を含む複数条件に変化させてろ過するろ過フラックス変更手段、設定ろ過フラックスに対するフラックス割合と、運転性能の評価指標の大きさとの関係を、フラックスの関数として作成し、前記関数において設定ろ過フラックスが0%のときの切片より分離膜の非剥離ケークに起因する運転性能を評価する運転性能評価手段として機能させるための分離膜の運転条件決定プログラムである。
) 前記運転性能評価手段の評価指標が、ろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性の少なくともいずれかであることを特徴とする()に記載の分離膜の運転条件決定プログラムである。
10) 前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価手段に基づき、以下のいずれかを判断し実行する運転条件制御手段として機能させることを特徴とする()に記載の分離膜の運転条件決定プログラムである。
A10:第1の運転性能基準に基づき、薬液洗浄後のろ過再開、もしくは薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断し実行する。
A11:第2の運転性能基準に基づき、薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断し実行する。
11) 前記第1の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合は下記A11が基準であり、前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A12が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第1の運転基準以内であればろ過を再開し、逸脱した場合には薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施と判断して実行し、前記運転条件制御手段における前記第2の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合には下記A21が基準であり、膜透水性の場合には下記A22が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第2の運転基準以内であれば薬液の種類の変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再実施と判断して実行する運転条件制御手段として機能させることを特徴とする(10)に記載の分離膜の運転条件決定プログラムである。
A11:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3
A12:0.7≦ 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A21:1.5< 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A22:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)< 0.5
12) 前記運転条件制御手段における前記薬液洗浄条件が、薬液濃度、薬液浸漬時間、薬液温度、薬液供給量、薬液供給流速の少なくともいずれかであることを特徴とする(10)もしくは(11)に記載の分離膜の運転条件決定プログラムである。
13) 前記分離膜の運転性能評価手段を運転開始時の初期運転性能の評価手段として機能させることを特徴とする()または()に記載の分離膜の運転条件決定プログラムである。
14(8)または(9)に記載の分離膜の運転条件決定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明により、分離膜の運転性能が評価でき、特に薬液洗浄後においては、薬液洗浄後の運転性能の評価結果に基づき、その後の分離膜の運転方法を決定することで薬液洗浄後の安定運転を実現することができる。
本発明が適用される膜分離装置の一例を示す装置概略フロー図である。 本発明が適用される膜分離装置の別の一例を示す装置概略フロー図である。 本発明が適用される分離膜のファウリングの概念図である。 実施例1に記載した本発明が適用される複数条件にフラックスを変化させた場合の膜間差圧の傾向の一例を示すグラフである。 実施例2に記載した本発明が適用される複数条件にフラックスを変化させた場合の膜間差圧の傾向の一例を示すグラフである。
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。
本発明の分離膜の運転方法は、複数条件にフラックスを変化させてろ過を行い、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として近似する近似式を作成し、前記近似式の切片より分離膜の運転性能を評価する分離膜の運転方法に関するものである。
このような本発明が適用される膜分離装置には、例えば、図1に示すように、浸漬型膜分離ユニット2が設けられる。本形態では、被ろ過液を浸漬型膜分離ユニット2でろ過するために、浸漬型膜分離ユニット2とろ過液貯留槽5との間にポンプ等を設けていてもかまわないし、水頭圧力差を駆動力としてろ過をするため、ろ過液貯留槽5内のろ過液面が、被ろ過液槽3内の液面よりも低くなるようにしていてもよい。なお、図1においては、吸引ポンプ11によるろ過を実施している。
また、本発明の膜分離装置の運転方法が適用される膜分離装置として、別の例では、例えば、図2に示すように、被ろ過水を供給する被ろ過液供給ポンプ1と、被ろ過液をろ過する分離膜モジュール12と、ろ過液を貯留するろ過液貯留槽5と、ろ過液を分離膜モジュール12に供給して逆液洗浄する逆液洗浄ポンプ14と、被ろ過水あるいは分離膜モジュールに薬液を供給する薬液供給ポンプ13と、薬液を貯留する薬液貯留槽6と、分離膜モジュール12の空気洗浄の空気供給源であるエアブロワー7と、被ろ過液流量計8とろ過液流量計9と空気流量計10が設けられている。
ここにおいて、被ろ過液は、懸濁物質を含有する液体であって膜ろ過に供されるものであり、特に限定しないが、微生物培養液や活性汚泥などの微生物を含む液体であっても良い。また、膜ろ過方式に関しては、被ろ過液を濃縮しながら膜ろ過を行う全量ろ過方式でも、膜表面において被ろ過液の流れを発生させながら膜ろ過を行うクロスフロー式でも構わない。
また、分離膜とは、被ろ過液に圧力を加えて、もしくは透過側から吸引することによって、被ろ過液中に含まれる一定粒子径以上の物質を捕捉する機能を有するものであり、その捕捉粒子径の違いにより、ダイナミック分離膜、精密分離膜、限外分離膜、などがある。本開示で用いられる分離膜としては、好ましくは、精密分離膜、限外分離膜である。また、分離膜の形状としては、中空糸膜、平膜、管状膜、モノリス膜等があるが、形状は特に限定しない。また、膜構造も特に限定されるものではないが、精密分離膜や限外分離膜などの多孔質膜であればいずれであっても良い。膜素材も特に限定されるものではなく、膜の具体例としては、ポリアクリロニトリル多孔質膜、ポリイミド多孔質膜、ポリエーテルスルホン多孔質膜、ポリフェニレンスルフィドスルホン多孔質膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜、ポリプロピレン多孔質膜、ポリエチレン多孔質膜等の多孔質膜が挙げられるが、ポリフッ化ビニリデン多孔質膜やポリテトラフルオロエチレン多孔質膜は耐薬品性が高いため、特に好ましい。なお、図1においては、平膜を用いた分離膜装置、図2は中空糸膜を用いた分離膜装置を示している。
本開示での薬液の注入方法は限定しないが、図1に示す浸漬型膜分離ユニットを用いた膜分離装置においては、ろ過運転を停止した後、膜モジュールを被ろ過液に浸漬させた状態で、分離膜の透過側(二次側)から被ろ過液側(一次側)に注入することにより行われることが好ましい。分離膜への薬液接触の方法としては、膜分離槽から膜モジュール全体を取り出して薬液洗浄槽に浸漬する方法や、膜分離槽を空にした後、槽内に薬液を溜めて膜を接触させる方法もあるが、必要な付帯装置が大がかりとなり、経済的ではないためである。
薬液は、薬液タンク6に貯蔵され、膜モジュールの透過側に水頭差またはポンプを用いて供給される。なお、地上に薬液貯留タンクを設けて、薬液タンクに薬液を供給する方法でも良い。ここで洗浄に使用する薬液に関しては、膜のファウリング状況に応じたものを使用すれば良いが、有機物によるファウリングに対しては、通常、有効塩素濃度が500mg/L~6000mg/L程度の次亜塩素酸ナトリウムが、無機物によるファウリングに対しては、濃度が1~3質量%程度のシュウ酸、クエン酸などのキレート効果のある有機酸が運転性能の回復に効果的であり、好ましく用いられる。
薬液洗浄を実施するタイミングは、一般的には、膜間差圧(またはろ過抵抗)が一定値以上まで上昇したタイミング、あるいは一定期間膜モジュールを運転した後のタイミングで薬液洗浄を行うが、必ずしもこれらのタイミングでなく、任意のタイミングで実施しても良い。
膜エレメントの2次側への薬液の注入が完了し、化学反応によって膜を詰まらせている汚染物質を分解・溶解によって除去(洗浄)するための薬液浸漬時間は、薬液洗浄時の膜の詰まり(差圧上昇)の程度や水温などに応じて適宜設定すれば良いが、通常30分~4時間の範囲、より好ましくは1~2時間を好適な薬液浸漬時間として例示することができる。注入した薬液は、反応による消費や拡散などによって膜面での濃度が低下するため、むやみに長時間実施しても効果は低い。他方で、薬液浸漬時間が短すぎると、膜に残存する未反応・未分解のファウラントが増すため好ましくなく、30分以上とするのが好ましい。
本開示では、フラックスを複数条件に変化させてろ過し、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として作成し、前記関数の切片より分離膜の運転性能を評価することを特徴とする。また、分離膜の運転性能評価は分離膜モジュールの導入時や交換時など運転開始初期に実施しても良いし、薬液洗浄後に実施することも好ましい。薬液洗浄後の運転性能を比較するため運転初期にも運転性能評価を実施しておくことが好ましい。また、薬液洗浄後の運転性能評価の頻度は特に限定しないが、薬液洗浄後の性能を正確に把握することはその後の運転性能(差圧上昇)に大きく影響するため、薬液洗浄毎に実施することが好ましい。
ここで、薬液洗浄に該当する工程は、膜エレメントへ薬液注入が完了してから、膜モジュールの通常ろ過運転を再開するまでと定義する。
また、運転性能評価とは、(A)フラックスを複数条件に変化させてろ過し、各フラックスにおける運転性能評価指標を取得すること、(B)前記複数条件のフラックスから得られた運転性能評価指標を基に後述する近似式を作成すること、(C)前記近似線の切片に基づき運転性能評価することなどを例示することができる。
本開示での運転性能評価の指標は、ろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性の少なくともいずれかであることが好ましい。
ここで、膜間差圧とは、分離膜の被ろ過液側と透過液側との圧力差であり、これを発生させる手段として、例えば、ポンプにより被ろ過液側を加圧させる方法、ポンプにより透過液側から吸引する方法、被ろ過液側と透過液側の水頭差を利用する方法が挙げられる。また膜間差圧は、分離膜の被ろ過液側における圧力測定値と透過液側における圧力測定値との差として実測するのが一般的であり、このときには、水理的な流れによって発生する圧力損失を測定もしくは算出し、前記分離膜の被ろ過液側における圧力測定値と透過液側における圧力測定値との差から、圧力損失分を減じて算出することが好ましい。また、膜分離活性汚泥法において、ポンプにより透過液側から吸引する方法では、一般的に透過液側におけるろ過時の圧力測定値と停止時の圧力測定値との差として実測するのが一般的である。
また、ろ過抵抗とは、被ろ過液を膜によってろ過する際に発生する抵抗のことであり、一般的に、(1)式によって定義される。
ここで、ΔPは膜間差圧[Pa]、μは膜ろ過液の粘度[Pa・s]、Rはろ過抵抗[1/m]、Jは膜ろ過流束[m/s]である。
ここで、μは膜ろ過液の粘度を直接測定してもよいが、膜ろ過液が水、あるいは若干の溶質等を含む水性液の場合には、(2)式に従い、温度から換算してもよい。
ここで、F=0.01257187、B=-0.005806436、C=0.001130911、D=-0.000005723952であり、Tは絶対温度[K]である。すなわち、摂氏温度をσ[℃]とすると、T=σ+273.15として表される。
また、フラックスを複数条件に変化させる際には、設定ろ過フラックスの40%以下のフラックスが含まれていることが好ましい。
ここで、設定ろ過フラックスとは、例えば下水や産業廃水などを処理する廃水処理プラント全体で、薬液洗浄やメンテナンスなどのため停止している膜モジュールが無いまたは少なく、当該プラントに設置された膜モジュールが全てまたは大部分が廃水処理に使用され、要求される水量をろ過している状態のときのフラックスのことであり、通常は、薬液洗浄を実施する前の平均ろ過フラックスと同等である。定義を明確化する必要がある場合は、便宜的に、薬液洗浄を実施する前の直近1ヶ月での平均ろ過水量(処理水量)をプラントで使用されている膜モジュールの全膜面積で除して得られる値を、設定ろ過フラックスと定義する。
なお、複数条件にフラックスを変化させる際に設定ろ過フラックスの40%以下のフラックスを含むことが好ましいのは、以下の効果を有するからである。
設定ろ過フラックスの40%以下という分離膜へのファウリングリスクが少ないろ過条件とすることにより、分離膜の表面へ付着しているファウリングに由来するろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性を評価することができる。
ここで、被ろ過液の構成成分による分離膜のファウリングは、図3に示すように、膜の細孔内に入り込んだ細孔径よりも小さい被ろ過液中の構成成分である細孔閉塞16と、分離膜の表面に付着した被ろ過液中の構成成分であるケークに分けられる。また、規定した物理洗浄強度で除去可能な被ろ過液の構成成分量またはろ過抵抗量と規定した物理洗浄強度で除去不可能な被ろ過液の構成成分量またはろ過抵抗量とに細分化して区別すると、ケーク量およびケーク抵抗は剥離可能ケーク17と非剥離ケーク18に区別でき、分離膜表面に付着している剥離可能ケーク17は加えられる圧力によって圧密化し、非剥離ケーク18に変換する。
設定ろ過フラックスや設定ろ過フラックスの40%以上のフラックスにおいても運転性能評価は可能であるが、新たな剥離可能ケークの付着を抑制し、精度高く分離膜の表面へ残存した非剥離ケーク主体のろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性を取得する観点から設定ろ過フラックスの40%以下で運転することがより好ましい。
また、鋭意検討した結果、非剥離ケーク主体のろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性については後述の評価方法によって算出可能であることを見出した。
前述した「規定した物理洗浄強度」とは、限定はしないが、非剥離ケーク形成時の物理洗浄強度であることが好ましく、物理洗浄強度が変動した場合はその平均値を用いることが好ましい。
フラックスの変更方法についても限定しないが、ファウリングリスクを抑制する効果を得る点から、設定ろ過フラックスの100%以下のフラックス範囲で、段階的又は連続的に増加させる、もしくはそれらを組み合わせて運転することが好ましい。より好ましくは設定ろ過フラックスの20~80%のフラックス範囲で変化させると良い。また、各フラックスでの評価時間の上限は1時間程度が好ましい。
本開示での運転性能の評価は、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として近似する運転性能評価近似式を作成し、前記近似線の切片より評価されることが好ましい。近似線の求め方は最小二乗法や重回帰分析であっても良い。また、近似線の形についても限定されるものではなく(3)式および(4)式のように線形や曲線であっても良い。ここで切片とは、運転性能評価近似式において、設定ろ過フラックスに対するフラックス割合が0%のときの縦軸との交点と定義される。例えば、設定ろ過フラックスに対するフラックス割合を横軸としてプロットした平面座標においては、設定ろ過フラックス0%のときの縦軸と近似線との交点が切片となる。なお、縦軸としては、膜性能評価指標として、ろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性のいずれかを設定することが好ましい。
ここで、Hは各フラックスにおける分離膜の運転性能であり、膜間差圧[kPa]、ろ過抵抗[1/m]、膜透水性[m/s/Pa]のいずれでも良い。また、L、N、Kについては分離膜の運転性能および被ろ過液のろ過特性に依存するパラメータであり、運転性能評価の度に最小二乗法や重回帰分析により算出する。
また、近似線を作成するのは以下の効果を有するからである。
第1に、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として求められた近似式の切片からは、設定ろ過フラックス0%、つまり分離膜の膜表面へ付着しているファウリング(非剥離ケーク)に由来する運転性能を取得できるため、運転性能評価値として算出することができる。
第2に、被ろ過液のろ過特性によってフラックスごとの運転性能評価指標が変化する、具体的は前記近似線の傾きが変化するため、前記傾きから被ろ過液のろ過特性を算出することができる。
なお、被ろ過液のろ過特性の評価は前記評価方法に限定されるものではなく、例えば膜分離活性汚泥法における被ろ過液(活性汚泥液)など、被ろ過液中に微生物が多く含まれる場合には、以下の方法で評価することも好ましい。
ここで、活性汚泥液の特性としては、活性汚泥液の粘度、ろ紙ろ過液量、ろ紙ろ過液の濁度、毛管吸引時間CST(Capillary Suction Time)、顕微鏡の画像情報、酸素消費速度、発泡力、ろ過抵抗、活性汚泥液の遠心上清の有機物濃度(有機物濃度の測定法としては、TOC(Total Organic Carbon)濃度、COD(Chemical Oxygen Demand)濃度、BOD(Biological Oxygen Demand)濃度)などを挙げられる)、活性汚泥液のろ紙ろ過液の有機物濃度、活性汚泥液の膜ろ過液の有機物濃度、汚泥容量指標(Sludge Volume Index, SVI)、活性汚泥液またはその処理水希釈液のSV(活性汚泥沈殿率)、ATP(Adenosine triphosphate)濃度などを挙げることができる。
鋭意検討した結果、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度、顕微鏡の画像情報、ろ過抵抗(膜片を用いた膜ろ過試験結果から算出される)、ろ紙ろ過液のTOC濃度、膜ろ過液のTOC濃度が、測定精度、測定時間、信頼性、簡便性の観点から、活性汚泥液の膜ろ過特性を判定する際の指標として特に有効であることを見出した。
ここで、濁度とは、水の濁りの程度を表すもので、水1リットル中にホルマジン1mg/L含む濁りに相当するものを1度(NTU:Nephelometric Turbidity Unit)として表す。活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度とは、所定量の活性汚泥を、ろ紙でろ過したときに得られるろ過液の濁度のことで、評価方法は特に限定されるものではないが、JIS P 3801化学分析用ろ紙5種C(粒子保持能1ミクロン)相当のろ紙を用いて、活性汚泥液を50mlろ過したときに得られるろ過液の濁度を好適な指標として例示することができる。
本評価手法を薬液洗浄前の膜モジュール近傍の汚泥に適用した場合、例えば、ろ過液の濁度が3NTU程度の値が得られるが、薬液洗浄後には、薬液で損傷した汚泥由来成分が活性汚泥液中に放出されるため、濁りによって膜モジュール近傍の汚泥のろ紙ろ過液の濁度が、一旦、例えば、15NTU程度まで増加する。
ここで、本評価手法を用いると、薬液洗浄後の運転の際に、活性汚泥液の混合による濁度成分の希釈効果や活性汚泥による濁度成分の吸着、分解、凝集効果などによる汚泥ろ過特性の改善の挙動をろ紙ろ過液の濁度の低減の挙動から確認できる。
ろ紙ろ過液の濁度には、ろ紙の孔径(1μm)以下のサイズを有する、薬液損傷で発生したタンパク質や多糖類などのバイオポリマーの存在量を反映した情報が含まれる。これら成分は、膜分離活性汚泥法で用いられる孔径が0.01μm以上、1μm未満の膜をファウリングさせやすい物質である。すなわち、汚泥のろ紙ろ過液の濁度は、測定が簡便であるうえに、精度、信頼性が高い汚泥のろ過特性の判定指標として用いることができ、薬液洗浄後に、運転方法を決定する際に用いる特性として、特に好ましいものとして挙げることができる。
顕微鏡の画像情報とは、活性汚泥液を光学顕微鏡で100~400倍(接眼レンズを通して観察した場合)で観察したときに視野に観察される活性汚泥のフロックや解体(微小化した)フロック、浮遊粒子などの水以外の物体の視野に占めると合計面積や、視野に占める前記水以外の物体の、水との境界線の総長さなどの情報である。これらの解析情報は、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度やろ過抵抗と相関があるとともに、微小動物などの微生物の活性度などに関する情報も得られるという長所を有する。また、自動的に一定の頻度で、汚泥を顕微鏡の視野に供給するシステムと、画像解析システムを組み合わせて活用することで、無人で連続的にデータを取得しやすいため、薬液洗浄後に、活性汚泥液の顕微鏡の画像情報を連続測定し、測定結果が予め設定した基準(絶対値または変化速度)を満たした後に、膜分離活性汚泥処理装置を設定ろ過フラックスへ自動復帰する制御システムを備えても良い。
なお、活性汚泥の画像情報の取得には、あまり濃度が濃すぎると、視野一面をほとんど汚泥フロックが占め、水中に浮遊する解体(微小化した)フロックや粒子などの観察が困難となるため、観察する際のMLSS濃度は10000mg/L以下とすることが好ましく、8000mg/L以下とするのがより好ましい。汚泥を希釈する際は、膜分離活性汚泥法処理装置の膜モジュールのろ過水を用いるのが、観察に影響を与える浮遊粒子が実質的に存在せず、活性汚泥液と浸透圧が同じであり汚泥中の微生物が浸透圧の変化でショック破裂させないという観点で、最も良い。
活性汚泥液のろ過抵抗とは、活性汚泥液を所定の条件で、精密ろ過膜または限外ろ過膜を用いてろ過したときのデータから算出されるろ過抵抗のことで、評価方法は特に限定されるものではないが、小型のセルろ過試験装置に、膜片を装填し、活性汚泥サンプルを注ぎ、定圧または定流量条件下でろ過したときのろ過液量を経時的に測定したデータから算出することが可能である。ここで膜としては、孔径が0.01μm以上、1μm未満の膜を用いることが好ましく、膜分離モジュールに用いられているものと同じ仕様の膜を用いることが、モニタリングの信頼性を高くすることができ、特に好ましい。
活性汚泥液のろ紙ろ過液のTOC濃度、膜ろ過液のTOC濃度は、前述したろ紙ろ過方法や膜ろ過方法によって活性汚泥液をろ過したろ過水をTOC分析装置に注入し測定することができ、使用する分析装置の仕様などは特に限定されるものではない。膜ろ過液は既に膜ろ過後の液であるためそこには膜のろ過抵抗となる物質はほとんど含まれないが、薬液による汚泥の損傷は、膜の孔径以下の溶解性有機物の濃度上昇から汚泥解体フロックの増加までと様々なスケールで同時に発生するため、膜ろ過液のTOC測定結果からも、連動して発生する汚泥のろ過抵抗物質の増減に関する情報を推察することが可能である。
ろ紙ろ過液や膜ろ過水に含まれる有機物濃度を測定するその他手法としては、CODやBODなどもあるが、測定には時間を要する。CODやBODなどを簡易キットで測定する方法もあるが、呈色試薬を用いての比色評価であるため、定量化の精度が低い。本開示の活性汚泥液の特性評価には、ろ紙ろ過液のTOC濃度と膜ろ過液のTOC濃度が好ましく用いられる。
測定に用いるTOC分析装置は、科学的に正確な値を短時間(一般的には、分析装置に注入して数分以内)で測定できるため、特に好ましい。なお、活性汚泥液の膜ろ過液のTOC濃度を指標とする場合は、薬液洗浄前の通常ろ過運転時や薬液洗浄後のろ過実施時に関しては、膜モジュールの処理水で活性汚泥液の膜ろ過液を代用可能である。また、この場合、連続または間欠的に自動でTOC濃度を測定できるTOC分析装置(例えば、東レエンジニアリングDソリューションズ株式会社製 TNC-200Sなど)を用いれば、薬液洗浄前後の活性汚泥の特性を、安定に測定でき、特に好ましい。また、薬液洗浄後の運転再開は、後述するようにプラントに応じて設けられた基準を基に、活性汚泥液の回復がなされた後、ろ過運転を再開することが好ましい。また、ろ過運転の再開前に、設定ろ過フラックスの40%~80%の値に設定されたフラックスでの準備運転を実施しても良い。
例えば、ろ紙ろ過液の濁度の基準を設定することで、散気のみ、あるいは散気と共に設定ろ過フラックスの40%以下の値に設定されたフラックスでのろ過運転する時間や、設定ろ過フラックスの40%~80%の値に設定されたフラックスでろ過運転を継続する時間を、それぞれ汚泥のろ紙ろ過液の濁度の値を元に合理的に決定でき、効率的に通常ろ過運転に復帰させることが可能となり、通常ろ過運転再開以降の運転安定性が向上する。
設定ろ過フラックスでろ過運転を再開する際や、設定ろ過フラックスの40%~80%の値に設定されたフラックスでのろ過運転で再開する際の、活性汚泥液の特性に関する判定基準は、廃水の種類やプラント毎に設計されたろ過運転時のフラックスの値などに応じて変わるため、プラント現場毎に、条件を確立し、判定基準を設定することが望ましい。具体的には、これらの基準値は、プラント立ち上げ後の初期の薬液洗浄の実績を元に現場で確立しても良いし、薬液洗浄を実施した際に、薬液洗浄前後の汚泥のろ過特性を経時的に評価すると共に、設定ろ過フラックスや、その40%~80%のフラックスでのろ過運転を、複数の膜モジュール系統でタイミングを変えて開始し、ろ過運転後の各系列の差圧の推移を元に効率的に基準を特定し、設定することができる。
また、複数の独立評価が可能な膜モジュールを装填した小型の膜分離装置を用いて、実機と同じ廃水を処理し、同様の試験を実施しても良い。小型の膜分離装置とは例えば容量が30L程度である。
前述の通り、運転方法を決定する際の、活性汚泥液の特性やその基準は、現場で検証・整備することが好ましいが、試験を実施する余裕が無い場合などは、設定ろ過フラックスが0.5~0.7m/m・dの下水処理プラントにおいて、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度の場合は、「ろ紙ろ過液の濁度の値≦薬液洗浄前のろ紙ろ過液の濁度の値+4」(単位:NTU)を満たすこと、顕微鏡の画像情報の場合は、「面積200μm以下のフロックの面積の合計/顕微鏡視野の面積の値≦(薬液洗浄前の面積200μm以下のフロックの面積の合計/顕微鏡視野の面積の値)×1.3」を満たすこと、膜片を用いた膜ろ過試験結果から算出されるろ過抵抗の場合は、「ろ過抵抗上昇度の値≦薬液洗浄前のろ過抵抗上昇度の値×2.5」を満たすことを、設定ろ過フラックスでろ過運転を再開する好適な「第1のろ過特性基準」として挙げることができ、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度、顕微鏡の画像情報、ろ過抵抗のいずれの指標を用いても、同様の効果が得られる。
また、活性汚泥液の特性の中で、特に活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度は、測定が簡便で、精度も高いため、本指標を用いた場合は、よりきめ細やかな汚泥の監視と運転方法の決定が可能となり、膜の薬液洗浄が完了し、散気を再開する、あるいは、散気を再開するとともに設定ろ過フラックスの40%以下の値に設定されたフラックスでろ過運転を再開した後、活性汚泥液の特性が後述する「第2のろ過特性基準」を満たした後に、通常の設定ろ過フラックスの40%~80%の値に設定されたフラックスでのろ過運転に変更し、活性汚泥液の特性が予め設定した「第1のろ過特性基準」を満たした後に、設定ろ過フラックスでのろ過運転を再開することができる。
前述の通り、運転変更する際の、活性汚泥液の特性やその判定基準は、現場で検証・整備することが好ましいが、目安としては、設定ろ過フラックスが0.5~0.7m/m・dの下水処理プラントの場合は、「ろ紙ろ過液の濁度の値≦薬液洗浄前のろ紙ろ過液の濁度の値+8」(単位:NTU)を好適な「第2のろ過特性基準」として挙げることができる。
本開示では、薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価に基づき、以下のいずれかの判断を行うことを特徴とする。
A10:第1の運転性能基準に基づき、薬液洗浄後のろ過再開、もしくは薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断する。
A20:第2の運転性能基準に基づき、薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断する。
なお、判定基準は、廃水の種類やプラント毎に設計されたろ過運転時のフラックスの値などに応じて変わるため、プラント現場毎に、条件を確立し、判定基準を設定することが望ましい。具体的には、これらの基準値は、運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄の実績を元に現場で確立しても良いし、薬液洗浄を実施した際に、薬液洗浄前後の運転性能を経時的に評価すると共に、設定ろ過フラックスや、前記設定ろ過フラックスよりも低いフラックスでのろ過運転を、複数の膜モジュール系統でタイミングを変えて開始し、ろ過運転後の各系列の差圧の推移を元に効率的に基準を特定し、設定することができる。また、複数の独立評価が可能な膜モジュールを装填した小型の膜分離装置を用いて、実機と同じ廃水を処理し、同様の試験を実施しても良い。小型の膜分離装置とは例えば容量が30L程度である。
前述の通り、運転変更する際の、被ろ過液のろ過特性やその判定基準は、現場で検証・整備することが好ましいが、試験を実施する余裕が無い場合などは、設定ろ過フラックスが0.5~0.7m/m・dの下水処理プラント(膜分離活性汚泥処理装置)においては以下のとおり例示することができる。
本開示では、第1の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合は下記A11が基準であり、前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A12が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第1の運転基準以内であればろ過を再開し、逸脱した場合には薬液洗浄条件を決定し薬液洗浄を再度実施と判断し、前記第2の運転性能基準において、前記運転性能の評価指標がろ過圧力、膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合には下記A21が基準であり、膜透水性の場合には下記A22が基準であり、薬液洗浄後の評価結果が第2の運転基準以内であれば薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再実施することを特徴とする。
A11:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3
A12:0.7≦ 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A21:1.5< 薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
A22:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)< 0.5
運転性能が第1の運転性能基準以内であり、さらに、前記「第1のろ過特性基準」を同時に満たす場合には、被ろ過液のろ過特性も良好な状態であると判断できるため、直ちに設定ろ過フラックスでろ過運転を開始することも好ましい。ただし、必ずしも設定ろ過フラックスで運転を再開させる必要はなく、設定ろ過フラックスの40%~80%の値や40%以下の値に設定されたフラックスでろ過運転を再開することも好ましい。
また、前記「第1のろ過特性基準」を満たさない場合には、被ろ過液のろ過特性悪化による膜表面へのファウリングリスクを抑制するために設定ろ過フラックスよりも低いフラックスでろ過運転を再開することが好ましい。ここで、設定ろ過フラックスよりも低いフラックスとは40%~80%の値や40%以下の値に設定されたフラックスであることが好ましい。設定ろ過フラックスよりも低い設定値でろ過運転を再開した場合であっても被ろ過液のろ過特性が前記第1のろ過特性基準を満たすことを確認できた場合には設定ろ過フラックスに変更することも良い。
第1の性能基準を逸脱した場合には、分離膜の薬液洗浄を再実施することが好ましい。このとき、同一の薬液洗浄条件で薬液洗浄を再度実施しても良いし、薬液洗浄条件を変更して実施しても良い。
なお、薬液濃度については限定されるものではないが、有効塩素濃度が500mg/L~6000mg/L程度の次亜塩素酸ナトリウムを用いることが好ましい。薬液浸漬時間は、薬液洗浄時の水温などに応じて適宜設定すれば良いが、通常30分~4時間の範囲、より好ましくは1~2時間を好適な薬液浸漬時間として例示することができる。
また、薬液洗浄を再度実施した後に、再び運転性評価を行うことも好ましい。運転性評価の結果、薬液洗浄を再実施した後においても運転性能が前記第1の運転性能基準を逸脱した場合、無機物のファウリングにより薬洗洗浄効果が低減していると判断できるため、薬液洗浄条件を変更して、分離膜の薬液洗浄を再度実施することが好ましい。変更する薬液洗浄条件は、薬液濃度、薬液浸漬時間、薬液温度、薬液供給量、薬液供給流速の少なくともいずれかであることが好ましい。
使用する薬液は、濃度が1~3質量%程度のシュウ酸、クエン酸などのキレート効果のある有機酸が運転性能の回復に効果的である。
なお、薬液洗浄条件を変更して、分離膜の薬液洗浄を再び実施した後にも運転性能が第1の運転性能基準を逸脱した場合には、膜モジュールの点検および交換を行うことが好ましい。
第2の運転性能基準以内である場合には、無機物によるファウリングにより薬洗洗浄の効果が低減されていると判断できるため、薬液洗浄条件を変更して分離膜の薬液洗浄を再度実施することが好ましい。
薬液の種類や薬液濃度は限定されるものではないが、有効塩素濃度が500mg/L~6000mg/L程度の次亜塩素酸ナトリウムや、濃度が1~3質量%程度のシュウ酸、クエン酸などのキレート効果のある有機酸が運転性能の回復に効果的であり、好ましく用いられる。
薬液浸漬時間は通常30分~4時間の範囲、より好ましくは1~2時間を好適な薬液浸漬時間として例示することができる。注入した薬液は、反応による消費や拡散などによって膜面での濃度が低下するため、むやみに長時間実施しても効果は低い。他方で、薬液浸漬時間が短すぎると、膜に残存する未反応・未分解のファウラントが増すため好ましくなく、30分以上とするのが好ましい。
薬液供給量および薬液供給流速の好適な範囲は、プラントに備えつけられた薬液タンク容量や薬液供給ポンプの性能、分離膜の膜面積、分離膜の枚数によっても変化するためプラント現場毎に、条件を確立し、判定基準を設定することが望ましい。具体的には、これらの基準値は、運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄の実績を元に現場で確立しても良いし、薬液洗浄を実施した際に、薬液洗浄前後の運転性能を経時的に評価することで決定しても良い。
なお、薬液洗浄条件を変更して、分離膜の薬液洗浄を再び実施した後にも運転性能が前記第1の基準を逸脱した場合には、膜モジュールの点検および交換を行うことが好ましい。
フラックスを複数条件に変更してろ過し、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として作成し、前記関数の切片より分離膜の運転性能を評価することは現場で実施しても良いし、通信機器によって接続された遠隔地に設けられた手段を、フラックスを複数条件に変化させてろ過するろ過フラックス変更手段、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として作成し、前記関数の切片より分離膜の運転性能を評価する運転性能評価手段として機能させることも好ましい。
本開示では、薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価手段に基づき、以下のいずれかを判断し実行する運転条件制御手段として機能させることを特徴とする。
A10:第1の運転性能基準に基づき、薬液洗浄後のろ過再開、もしくは薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断し実行する。
A11:第2の運転性能基準に基づき、薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施するかを判断し実行する。
また、コンピュータを、ろ過フラックス変更手段と、各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として作成し、前記関数の切片より分離膜の運転性能を評価する運転性能評価手段と、前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価手段に基づき、以下のいずれかを判断し実行する運転条件制御手段として動作させ、管理プログラムを用いて自動的に実施しても良く、もしくはコンピュータで読み取り可能な記録媒体として、水処理システムに組み込んでもよい。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す構成の廃水処理設備にて試験を行った。活性汚泥混合液(MLSS)濃度が、膜モジュール(平膜モジュールを使用)を設置した活性汚泥槽内で約8000mg/Lとなるように汚泥濃度を管理し、膜モジュールに、微細気泡散気管から必要風量にて膜面散気を行いながら、平均フラックス0.7m/dで間欠ろ過運転(9分間ろ過、1分間ろ過停止)を行った。
運転開始以降、ろ過差圧(ろ過時-ろ過休止時)が薬液洗浄を行うタイミング(同一フラックスでの運転初期から5kPa増加)となった。ろ過や前記散気手段からの散気を含めて装置を停止し、膜モジュールを活性汚泥槽内に浸漬した状態で、薬液洗浄を行った。
薬液としては、有効塩素濃度5000mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用い、平膜モジュールのろ過水配管の注入口から液が、平膜の内部から外部へ注入液の半量強が透過するように膜モジュール注入し、約100分間保持し、薬液洗浄を実施した。
分離膜の運転性能として、フラックスを30分ごとに計3条件(設定ろ過フラックスに対して100%、60%、40%のフラックス)変更し、評価指標は膜間差圧に着目した。各フラックスにおける運転性能をフラックスの関数として近似式を作成した。図4に示すとおり、運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄後の評価結果(破線)から取得された切片と、薬液洗浄後の評価結果(実線)から取得された切片を比較し、同等の運転性能であることが確認できたことから、設定ろ過フラックスでろ過運転を再開した結果、通常ろ過運転再開以降、30日経過した時点でも、膜間差圧が薬液洗浄を行うタイミングに到達せず、安定的な運転を長期間継続できた。
(実施例2)
実施例と同じ設備で、同様の条件でろ過運転を行った後、薬液洗浄を行うタイミングで、実施例1と同条件で薬液洗浄を実施した。
分離膜の運転性能として、フラックスを30分ごとに計3条件変更し、評価指標は膜間差圧に着目した。図5に示すとおり、運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄の評価結果と薬液洗浄後の評価結果を比較し、第1の運転性能基準である「薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3」であることを確認した。
さらに、被ろ過液のろ過特性、すなわち活性汚泥液のろ過特性として活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度に着目した。まず、膜の薬液洗浄の際に停止していた散気を再開し、「第1のろ過特性基準」を満たした後にろ過運転を再開した。
実施例2では、膜分離活性汚泥槽の膜モジュール近傍の活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度が、薬液洗浄当日の薬液注入前に測定した膜分離活性汚泥槽の膜モジュール近傍の活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度の測定値に4.0を加算した値以下となるまで、膜モジュールの下方に設置された散気管からの散気を行い、汚泥を混合することとした。薬液洗浄後、膜面散気を開始してからの経過時間ごとに、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度の測定方法で、活性汚泥の状態を評価した。薬液洗浄当日の薬液洗浄前(薬液注入開始前)に測定した、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度の値は1.8NTUであった。本結果を受け、「第1のろ過特性基準」は、膜分離活性汚泥槽の膜モジュール近傍の活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度が1.8+4.0=5.8[NTU]とできた。よって、ろ過特性の観点からは設定ろ過フラックス(平均フラックス0.7m/d)でのろ過運転再開基準は5.8[NTU]以下とした。結果、運転性能評価からは第1の運転性能基準である「1.3<薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.5」よりも良化していることが確認でき、ろ過特性についても上記汚泥混合を開始して約1時間経過時点で、活性汚泥液のろ紙ろ過液の濁度が5.2NTUとなり、前記「第1のろ過特性基準(5.8NTU以下)」を満たすことを確認した。前記判断基準に従い、設定ろ過フラックスでろ過運転を再開した結果、通常ろ過運転再開以降、30日経過した時点でも、膜間差圧が薬液洗浄を行うタイミングに到達せず、安定的な運転を長期間継続できた。
(比較例1)
実施例と同じ設備で、同様の条件でろ過運転を行った後、薬液洗浄を行うタイミングで、実施例1と同条件で薬液洗浄を実施した。比較例1では、膜の薬液洗浄の際に停止していた散気を再開し、1時間経過後に、薬液洗浄後の分離膜の運転性能評価は実施せず、設定ろ過フラックスにてろ過運転を再開した。ろ過運転を再開以降、運転立ち上げ後の初期の薬液洗浄後よりも高い膜間差圧が見られ、運転開始から約3日経過した時点で、膜間差圧が薬液洗浄を行うタイミングに達した。
以上、各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
なお、本出願は、2023年3月17日出願の日本特許出願(特願2023-42732)に基づくものであり、その内容は本出願の中に参照として援用される。
1:被ろ過液供給ポンプ
2:浸漬型膜分離ユニット
3:被ろ過液槽
4:散気管
5:ろ過液貯留槽
6:薬液貯留槽
7:エアブロワー
8:被ろ過液流量計
9:ろ過液流量計
10:空気流量計
11:吸引ポンプ
12:分離膜モジュール
13:薬液供給ポンプ
14:逆液洗浄ポンプ
15:排液ライン
16:細孔閉塞
17:剥離可能ケーク
18:非剥離ケーク
19:分離膜

Claims (7)

  1. 被処理水をろ過して処理水を得る分離膜の運転方法であって、
    前記分離膜を薬液洗浄後、
    設定ろ過フラックスの40%以下を含む複数のフラックス条件に変化させてろ過し、
    設定ろ過フラックスに対するフラックス割合と、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性のいずれかである運転性能の評価指標の大きさとの関係を、フラックスの関数として近似する近似式を作成し、
    前記近似式において設定ろ過フラックスに対するフラックス割合が0%のときの切片より、運転時に実施される物理洗浄強度で除去不可能な非剥離ケークに起因する運転性能の評価指標を算出し、
    前記薬液洗浄後の前記評価指標を運転開始時の初期運転時に取得した評価指標と比較して、前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能を評価し、
    前記運転性能の評価指標が膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合は下記A11を第1の運転性能基準とし、
    前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A12を第1の運転性能基準とし、
    前記薬液洗浄後の評価結果が第1の運転基準以内であればろ過を再開し、逸脱した場合には薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施と判断し、
    前記運転性能の評価指標が膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合には下記A21を第2の運転性能基準とし、
    前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A22を第2の運転性能基準とし、
    薬液洗浄後の評価結果が第2の運転基準以内であれば薬液の種類を変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再実施することを特徴とする分離膜の運転方法。
    A11:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3
    A12:0.7≦薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
    A21:1.5<薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
    A22:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)<0.5
  2. 前記薬液洗浄条件が、薬液濃度、薬液浸漬時間、薬液温度、薬液供給量、薬液供給流速の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項に記載の分離膜の運転方法。
  3. 前記分離膜が精密ろ過膜または限外ろ過膜である請求項1または2に記載の分離膜の運転方法。
  4. 被処理水をろ過して処理水を得る分離膜の膜性能を評価するために、前記分離膜を薬液洗浄後、コンピュータを、設定ろ過フラックスの40%以下を含む複数条件に変化させてろ過するろ過フラックス変更手段、設定ろ過フラックスに対するフラックス割合と、膜間差圧、ろ過抵抗、膜透水性のいずれかである運転性能の評価指標の大きさとの関係を、フラックスの関数として近似する近似式を作成し、
    前記近似式において設定ろ過フラックスに対するフラックス割合が0%のときの切片より、運転時に実施される物理洗浄強度で除去不可能な非剥離ケークに起因する運転性能の評価指標を算出し
    前記薬液洗浄後の前記評価指標を運転開始時の初期運転時に取得した評価指標と比較して、前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能を評価し、
    前記薬液洗浄後の分離膜の運転性能の評価に基づき、
    前記運転性能の評価指標が膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合は下記A11を第1の運転性能基準とし、
    前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A12を第1の運転性能基準とし、
    前記薬液洗浄後の評価結果が第1の運転基準以内であればろ過を再開し、逸脱した場合には薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再度実施と判断して実行し、
    前記運転性能の評価指標が膜間差圧、ろ過抵抗のいずれかの場合には下記A21を第2の運転性能基準とし、
    前記運転性能の評価指標が膜透水性の場合には下記A22を第2の運転性能基準とし、
    薬液洗浄後の評価結果が第2の運転基準以内であれば薬液の種類の変更し、さらに薬液洗浄条件を決定して薬液洗浄を再実施と判断して実行する運転条件制御手段として機能させることを特徴とする分離膜の運転条件決定プログラム。
    A11:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)≦1.3
    A12:0.7≦薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
    A21:1.5<薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)
    A22:薬液洗浄後の評価結果(切片)/運転初期の薬液洗浄の評価結果(切片)< 0.5
  5. 前記運転条件制御手段における前記薬液洗浄条件が、薬液濃度、薬液浸漬時間、薬液温度、薬液供給量、薬液供給流速の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項に記載の分離膜の運転条件決定プログラム。
  6. 前記分離膜の運転性能評価手段を運転開始時の初期運転性能の評価手段として機能させることを特徴とする請求項またはに記載の分離膜の運転条件決定プログラム。
  7. 請求項またはに記載の分離膜の運転条件決定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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