JP7777459B2 - 伸縮性食品鮮度センサーモジュール、それを備えた食品包装用ラップ及び食品容器 - Google Patents

伸縮性食品鮮度センサーモジュール、それを備えた食品包装用ラップ及び食品容器

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Description

本発明は、伸縮性食品鮮度センサーモジュール、それを備えた食品包装用ラップ及び食品容器に関する。
食品ロスはSDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))などで取り上げられ、世界的に関心が高まっている。
生鮮食品が腐敗することにより生成されるアミンを検知して、生鮮食品の鮮度あるいは腐敗状態を確認できる食品鮮度ラベルが知られている(特許文献1)。
特許第6621624号公報 特開2020-165958号公報 国際公開第2013/182542号
特許文献1の食品鮮度ラベルによれば、消費者が生鮮食品を可食か否かを簡単に知ることができる。しかしながら、生鮮食品を扱う小売業者や流通業者等が個々の生鮮食品の鮮度あるいは腐敗状態を管理することは困難である。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、個々の生鮮食品の鮮度あるいは腐敗状態を測定し管理することが可能で、生鮮食品の包装ラップや容器に離脱着が容易な伸縮性食品鮮度センサーモジュール、並びに、それを備えた食品包装用ラップ及び食品容器を提供する。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
本発明の第1態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールは、伸縮性樹脂基材と、食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサーと、前記食品鮮度センサーで検知した鮮度情報データを外部に送信する無線通信部と、前記食品鮮度センサー及び前記無線通信部に電力を供給する電池と、を備え、前記食品鮮度センサー、前記無線通信部及び前記電池は前記伸縮性樹脂基材に直接又は間接的に配設されている。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、前記伸縮性樹脂基材の破断伸び率が13%以上であってもよい。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールは、前記食品鮮度センサーを2種類以上備えてもよい。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、前記2種類以上の食品鮮度センサーが食品から出るガス成分を2種類以上検知できてもよい。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、前記2種類以上のガス成分がアンモニア、ジエチルアミン、トリメチルアミン、エチレン、アルコール、低級脂肪酸、アルデヒド、硫化水素、水素イオン、メタン、及び、二酸化炭素からなる群から選択されたガス成分であってもよい。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、前記電池が太陽電池であってもよい。
上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、前記食品鮮度センサー、前記無線通信部及び前記電池の各機能デバイスを接続する電極配線の破断伸び率が40%以上であってもよい。
本発明の第2態様に係る食品包装用ラップは、上記態様に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備えられている。
本発明の第3態様に係る食品容器は、開口部を有し、前記伸縮性食品鮮度センサーモジュールが前記開口部を塞ぎ、食品側を向いて配置されている。
本発明に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールによれば、個々の生鮮食品の鮮度あるいは腐敗状態を測定し管理することが可能で、生鮮食品の包装ラップや容器に離脱着が容易な伸縮性食品鮮度センサーモジュールを提供できる。
本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの概略構成を示す平面模式図である。 本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの必須構成要素の概略構成を示す機能ブロック図である。 図1に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュールの変形例の概略構成を示す平面模式図である。 図3に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュールの機能ブロック図である。 図1に示した伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおける太陽電池の構成の一例の平面模式図である。 図5中のI-I’に沿った断面を、太陽電池セルと伸縮性樹脂基材及び伸縮性電極とを分解して模式的に示す分解断面模式図である。 図5に示す太陽電池モジュール40から太陽電池セルを外した状態を模式的に示す平面模式図である。 図1に示した伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおける太陽電池モジュールの構成の他の例の平面模式図である。 図1に示した伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおける太陽電池モジュールの構成のさらに他の例の平面模式図である。 伸縮性食品鮮度センサーモジュールが要する破断伸び率を説明するための図である。 太陽電池セルと、伸縮性導電接着剤と、伸縮性樹脂基材及び伸縮性電極とを分解して模式的に示す分解して模式的に示す分解断面模式図である。 本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの作用効果について説明するための図であり、(a)は本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュール10を模式的に示した図であり、(b)は原理を説明するための図である。 作用効果について説明するための図である。 本実施形態の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備える食品包装用ラップの概念図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は平面図である。 本実施形態の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備える食品容器の概念図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は平面図である。
以下、本発明について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(伸縮性食品鮮度センサーモジュール)
図1は、本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの概略構成を示す平面模式図である。図2は、本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの必須構成要素の概略構成を示す機能ブロック図である。図3は、図1に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュールの変形例の概略構成を示す平面模式図である。図4は、図3に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュールの機能ブロック図である。
図1に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は、伸縮性樹脂基材10と、食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサー20と、食品鮮度センサー20で検知した鮮度情報データを外部の外部装置200に送信する無線通信部30と、食品鮮度センサー20及び無線通信部30に電力を供給する電池40と、を備え、食品鮮度センサー20、無線通信部30及び電池40は伸縮性樹脂基材10上に配設されている。
伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は上記の必須構成要素以外に、伸縮性樹脂基材10上にさらに食品鮮度センサー20以外のセンサー21をさらに備える。
伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は図3に示すように、さらに蓄電部50を備えてもよい。
伸縮性食品鮮度センサーモジュール100によれば、生鮮食品を扱う小売業者や流通業者等が個々の生鮮食品の鮮度あるいは腐敗状態を管理することが可能である。また、個々の生鮮食品のリアルタイムの鮮度あるいは腐敗状態を把握することが可能である。
伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は、食品鮮度センサー20、無線通信部30、電池40などの各機能デバイスを、伸縮性を有する伸縮性樹脂基材10に備える構成であり、ストレッチャブルな電子部品である。従って、包装用ラップフィルムや食品容器(食品パッケージ)に必要に応じて接着層を設けることによって取り付けて用いることができる。
後で詳述するが、各機能デバイスの配置構成によって伸縮性の程度を高め、より伸縮自在性の高いストレッチャブルシートにすることができる。
<食品鮮度センサー>
食品鮮度センサー20は、食品の鮮度を検知することができる。
本明細書において、「食品の鮮度」とは、野菜、魚、肉などの生鮮食品の新鮮さ(活きのよさ)や腐敗の程度を意味し、こららは、アンモニア、ジエチルアミン、トリメチルアミン、エチレン、アルコール、低級脂肪酸、アルデヒド、硫化水素、水素イオン、メタン、二酸化炭素、湿度などの量を測定し、これらの量を評価指標として直接的又は間接的に評価することができる。
食品鮮度センサー20としては、ガスセンサ、PH測定、バイオセンサー(抗原抗体、酵素)、画像センサー、温度センサー、超音波センサー、可視UVセンサーなどを用いることができる。
食品鮮度センサー20として、原理が異なる2種類以上の食品鮮度センサーを備えてもよい。また、食品鮮度センサー20として、原理が同じ食品鮮度センサーを複数個備えてもよい。
食品鮮度センサー20として、アンモニアを検出するアンモニアセンサーを用いる場合、下記の一般式(1);
M1Fe(ピラジン)[Ni1-tM2(CN)]・zHO ・・・(1)
(M1=Co、Cu;0.6≦x≦1.05;0≦y≦0.4;0≦s≦1;M2=Pd、Pt;0≦t<0.15;0≦z≦6)
で表される金属錯体をアンモニア検知材として用いたアンモニア検知器を用いてもよい(特許文献2参照)。従来技術のアンモニアガスを検知する材料では、アルコールやアセトンなどのガスも検知してしまい、選択的にアンモニアガスを検出できなかった。しかし、上記一般式(1)のアンモニア検知材を用いることにより、例えば、桃色から黄色へ色が変化することを利用して選択的にアンモニアを検知することが可能となる。一般式(1)で表される金属錯体を用いることにより、アンモニアを選択的に吸着し、色が変化する。
かかるアンモニア検知器としては、光学式センサー(画像センサー)、共振式センサー、電気抵抗式センサーなどが挙げられる。光学式センサーは、CCDカメラなどによりアンモニアガスの吸着前後の色調変化を検知することができる。この場合、CCDカメラなどで撮影したアンモニア検知材の画像を無線通信で外部装置に送信する。共振式センサーは、アンモニアガスの吸着量を、共振駆動する圧電材料の共振周波数の変化として捉えることで検知することができる。電気抵抗式センサーは、基板上に設けた電極間にアンモニア検知材を担持し、電極間に電圧を印加して、アンモニアの吸着量を電極間の電気抵抗の変化として捉えることで検知することができる。
一般式(1)で表される金属錯体の具体例としては、Co0.9Fe0.1[Ni(CN)]・3.2HO、Co0.8Fe0.2[Ni(CN)]・3.2HO、Co[Ni(CN)]・2.7HO、Co(ピラジン)[Ni(CN)]などが挙げられる。
本発明に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールは、食品鮮度センサー20以外のセンサー21を備えてもよい。
食品鮮度センサー20以外のセンサー21として例えば、湿度センサーを備えることができる。湿度センサーとしては、抵抗式や容量式の湿度センサーを用いることができる。
湿度センサーとして例えば、電極にグラフェンを使ったグラフェンセンサーを用いることができる(特許文献3参照)。
食品鮮度センサー20以外のセンサー21を、食品鮮度センサー20で得られた鮮度情報データの補正のために用いてもよい。例えば、食品鮮度センサー20としてアンモニアセンサーと、アンモニアセンサー以外に湿度センサーとを備える構成において、アンモニアセンサーで測定されたアンモニア量のうち、湿度に依存する量を、湿度センサーで測定された湿度の値に基づいて補正して、より精度の高い測定を行ってもよい。この場合、補正処理を行う補正処理部を、伸縮性食品鮮度センサーモジュール自体が備える構成、あるいは、外部装置200が備える構成とする。
本発明に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールは、食品鮮度センサー20で得られた鮮度情報データや補正処理部で補正されたデータ等を記憶する記憶部(メモリ)、各センサーを制御・駆動する制御回路、後述する太陽電池で生成された電力を蓄電部へ送って充電する作動を制御する電力制御回路などを備えてもよい。また、これら記憶部や制御回路など伸縮性食品鮮度センサーモジュールの全体を制御管理するプロセッサを外部装置が備える構成としてもよい。
<無線通信部>
無線通信部30は、食品鮮度センサー20で得られた鮮度情報データを例えば、外部装置200へ無線により送信する(図2参照)。伸縮性食品鮮度センサーモジュールが記憶部を備えている場合には、記憶部に記憶された鮮度情報データを外部の外部装置200へ無線により送信する。
無線通信部30と外部装置200との間で行われる無線通信の方式は任意であり、例えば、Wi-Fi(登録商標)等の無線LAN(Local Area Network)に係る無線通信の方式、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信に係る無線通信の方式などが用いられてもよい。
<外部装置>
外部装置200は例えば、スマートフォンやパソコンなど、鮮度情報データを記憶する記憶部(メモリ)や鮮度情報データを処理する情報処理部を備えるものを用いることができる。
<電池>
電池40は、食品鮮度センサー20及び無線通信部30に電力を供給する。
電池40は太陽電池であることが好ましい。光を受光することで電力を発電できる自立型あるいは自己発電型の電源だからである。
電池40が自己発電型の電源である太陽電池である場合、図3に示すように蓄電部50を有することが好ましい。
伸縮性食品鮮度センサーモジュールが蓄電部50を有する場合には、電池40の電力は蓄電部50に供給され、蓄電部50から、食品鮮度センサー20及び無線通信部30に電力が供給される(図4参照)。
<蓄電部>
蓄電部50は例えば、電気二重層コンデンサ(EDLC)や二次電池であり、太陽電池が発電した電力を蓄電する。
<<太陽電池>>
太陽電池としては特に制限なく、公知の太陽電池を用いることができる。
例えば、電極配置の観点では、両面電極型太陽電池セル、裏面電極型太陽電池セルのいずれも用いることができる。
また、太陽電池セルをシリコン系、化合物半導体系、有機系に3つに分類した観点でも上述の通り、いずれの種類の太陽電池セルも用いることができる。
太陽電池としては、セルが1個の構成でも複数個の構成でもよいが、以下では複数個の構成の場合を例に挙げて説明する。
図5は、図1に示した伸縮性食品鮮度センサーモジュール10における太陽電池40の構成の一例の平面模式図である。以下では、太陽電池40を太陽電池モジュール40ということがある。
図6は、図5中のI-I’に沿った断面を、太陽電池セルと伸縮性樹脂基材及び伸縮性電極とを分解して模式的に示す分解断面模式図である。図7は、図5に示す太陽電池モジュール40から太陽電池セルを外した状態を模式的に示す平面模式図である。
図5に示す太陽電池モジュール40は、伸縮性樹脂基材10の表面に、15個の個片の太陽電池セル40Aと、15個の個片の太陽電池セル40Aを電気的に接続させるようなパターンで形成された伸縮性電極40Bとを備えている。
以下では、「伸縮性電極」を、伸縮性電極パターンということがある。
ここで、「個片の太陽電池セル」とは、太陽電池セル同士が繋がっていないことを意味している。各太陽電池セルは、伸縮性電極を介して、あるいは、伸縮性電極及び伸縮性導電接着剤(後述)を介して伸縮性樹脂基材に接合されている。従来の太陽電池モジュールでは、複数の伸縮しない(あるいは伸縮率が非常に小さい)太陽電池セル同士が繋がっている構造であるため、従来の太陽電池モジュールは伸縮しない。これに対して、図5に示す太陽電池モジュール40では、複数の太陽電池セル同士が繋がっておらず、各太陽電池セルが伸縮性電極を介して、あるいは、伸縮性電極及び伸縮性導電接着剤を介して伸縮性樹脂基材に接合されている構成である。そのため、隣接する太陽電池セル同士間の接合されていない部分が伸縮可能であり、太陽電池モジュール40を備える部分の伸縮自在性(ストレッチャブル性)が向上する。
同じ発電量が得られる太陽電池モジュールであっても、小型サイズで多数個の太陽電池セルによって構成されているタイプの方が、それより大型サイズでより少ない数の太陽電池セルによって構成されているタイプよりも、単位長さ当たりの伸縮可能な部位数が多いので屈曲部密度が高く、細かな変形が可能となり、伸縮自在性が向上する。伸縮自在性の指標として、「屈曲部密度」(単位長さ当たりに曲がることができる部位(屈曲部)の数)を用いることができる。
例えば、図5に示す各太陽電池セルのサイズがx方向及びy方向のそれぞれでLx=1mm、Ly=1mmであり、隣接する太陽電池セル間の間隔が0.2mmであるとき、x方向の屈曲部密度は0.86[個/mm](=5個/5.8mm)とあり、y方向の屈曲部密度は0.88[個/mm](=3個/3.4mm)である。
太陽電池モジュール40を備える部分の屈曲部密度は0.05個/mm以上であることが好ましい。
本発明の食品鮮度センサーシートを、包装用ラップフィルムや食品容器に貼り、剥がして再利用する用途において、伸縮自在性の高い部分である屈曲部密度が高い部分を離脱開始部として、離脱開始部から剥がすようにすることができる。
個片の太陽電池セルの配置は規則的であっても不規則的であっても、また、一部が規則的でありかつ他の部分が不規則的であってもよい。
図5に示す太陽電池モジュール40においては、15個の裏面電極型太陽電池セル40Aは、X方向に直列接続された太陽電池セル列がY方向に複数配置され、太陽電池セル列の端部同士が接続されることによって、通電経路が蛇行するようにして電気的に直列に接続されている例である。
図6に示すように、各太陽電池セル40Aは、p型半導体に電気的に接続する電極(以下、p型側電極という。)25と、n型半導体に電気的に接続する電極26(以下、n型側電極という。)と、を有する。各太陽電池セル40Aのp型側電極(第1導電用電極)25は伸縮性電極40Bを介して次の太陽電池セル40Aのn型側電極(第2導電用電極)26に電気的に接続され、太陽電池セル40Aのp型側電極25は伸縮性電極40Bを介してさらに次の太陽電池セル40Aのn型側電極26に電気的に接続されるというように、各太陽電池セル40Aのp型側電極25及びn型側電極26が交互に電気的に接続されることによって、15個の個片の太陽電池セルが直列接続する。
図7に示すように、伸縮性電極パターン40Bは、15個の個片の太陽電池セルが直列接続するように電極パターンが形成されている。具体的には、15個の個片の太陽電池セルについて、隣接する太陽電池セル同士を順に接続するために、伸縮性電極パターン40Bは14個の離間した伸縮性電極(40Ba~40Bn)からなるものである。
太陽電池モジュール40においては、個片の太陽電池セルが直列接続するようにパターンが形成されるパターンであれば、伸縮性電極パターン40Bは任意の電極パターン形状をとることができる。また、個片の太陽電池セルが一部並列接続する場合にもそれに応じて、伸縮性電極パターン40Bは任意の電極パターン形状をとることができる。
図8は、太陽電池モジュールの構成の他の例の平面模式図である。この例に係る太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが直列に接続されたセルストリングを複数備え、伸縮性電極パターンがそのセルストリング同士が直列に接続するように形成されている点が、図5~図7に示した太陽電池モジュールと異なる。
なお、太陽電池セルを直列に接続したものがセルストリングである。
図8に示す太陽電池モジュール40-1は、伸縮性樹脂基材10の表面に、太陽電池セル40Aが直列に接続された4本のセルストリング40AL1~40AL4と、隣接するセルストリング40AL1~40AL4間を互いに直列に接続することによって、太陽電池セル40Aを直列接続させるようなパターンで形成された伸縮性電極40Bとを備えている。
図8に示す伸縮性電極40Bは、セルストリング40AL1とセルストリング40AL2とを接続する伸縮性電極40BAと、セルストリング40AL2とセルストリング40AL3とを接続する伸縮性電極40BBと、セルストリング40AL3とセルストリング40AL4とを接続する伸縮性電極40BCとからなる。
図9は、太陽電池モジュールの構成のさらに他の例の平面模式図である。図9に示す太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが直列に接続されたセルストリングを複数備え、伸縮性電極パターンがそのセルストリング同士が並列に接続するように形成されている点が、図5に示した太陽電池モジュール太陽電池モジュールと異なる。また、図9に示す太陽電池モジュールは、複数の太陽電池セルが直列に接続されたセルストリングを複数備える点は図8に示した太陽電池モジュールと共通するが、伸縮性電極パターンがそのセルストリング同士が並列に接続するように形成されている点が、図8に示した太陽電池モジュールと異なる。
図9に示す太陽電池モジュール40-2は、伸縮性樹脂基材10の表面に、太陽電池セル40Aが直列に接続された、2本のセルストリング40ALL1及び40ALL2と、セルストリング40ALL1及び40ALL2間を互いに並列に接続することによって、太陽電池セル40Aを接続させるようなパターンで形成された伸縮性電極40Bとを備えている。
図9に示す伸縮性電極40Bは、セルストリング40ALL1と40ALL2とを並列に接続する伸縮性電極40BA1及び40BA2とからなる。
複数のセルストリングをさらに直列又は並列に接続したものはセルアレイと呼ばれる。
太陽電池セルは、個片の太陽電池セルとして、または、複数の太陽電池セルから構成されるセルストリングとして、または、複数のセルストリングから構成されるセルアレイとして、または、個片の太陽電池セル、セルストリング及びセルアレイのいずれか2つ以上の組み合わせとして、伸縮性電極を介して伸縮性樹脂基材に貼り付けることができる。
<伸縮性樹脂基材>
伸縮性樹脂基材10は、破断伸び率が13%以上であることが好ましい。
破断伸び率とは、{(破断時の長さ-引っ張る前の長さ)/引っ張る前の長さ}×100、で定義されたものである。破断伸び率は所定の方向ごとに測定できるが、本明細書において、「破断伸び率が13%以上」とは、破断伸び率が最大の方向における破断伸び率を規定するものとする。なお、破断伸び率に異方性がなければ、いずれの方向でも破断伸び率は等しくなるし、また、破断伸び率の異方性が小さければ、いずれの方向でも破断伸び率は近い値となる。破断伸び率は例えば、以下のように測定できる。伸縮性樹脂基材材料から、幅10mm、長さ35mmの帯状の測定サンプルを5つずつ切り出す。各測定サンプルについて、それぞれ以下に示す方法により、伸びを算出し、その平均値を伸びとする。測定器の上下にある掴み部に金属基板を挟み、測定箇所が幅10mm、長さ10mmとなるように、測定サンプルを金属基板に両面テープで固定する。その後、測定サンプルを、引張試験機(例えば、商品名:オートグラフAGS-5kNX、株式会社島津製作所製)を用いて引張速度10mm/minで引っ張る。そして、破断したときの測定サンプルの長さを測定し、その長さから引っ張る前の長さ10mmを差し引き、伸びを算出することができる。
破断伸び率の定義及び測定方法は、後述する配線(電極配線)及び伸縮性電極についても同様である。
伸縮性樹脂基材10の破断伸び率が13%以上であることが好ましい理由について説明する。
伸縮性食品鮮度センサーモジュールは、サランラップ(登録商標)、クレラップ(登録商標)の名で知られている包装用ラップフィルムや、食品容器に接着して用いることを想定している。食品容器の場合、通常、蓋側の透明のパッケージに接着して用いることを想定している。
再利用のために、伸縮性食品鮮度センサーモジュールを包装用ラップフィルムや食品容器から容易かつ迅速に何度も離脱着可能とするためには伸縮性を要する。どの程度の伸縮性を要するか、図10を用いて破断伸び率を検討してみる。
図10に図示したように、食品鮮度センサー等のデバイスを端子形状がL字型の金属端子で固定する場合で考える。
180°以上の屈曲に対して、食品鮮度センサー等のデバイスを破損しないようにするために伸縮性樹脂基材に伸縮性を持たせる必要がある。例えば、端子形状がL字型の金属端子及び高さのあるデバイスを180°以上の屈曲させた場合(図10(a)及び(b)参照)、例えば、L字型金属端子の脇からすばやく10N以上で屈曲させた場合、L字型金属端子に接する伸縮性樹脂基材部分に引張応力が掛かる。速い速度や強い力で伸縮性食品鮮度センサーモジュールを剥がすこと(屈曲させた場合)を想定すると、十分な応力に必要な伸縮率は、L字型金属端子の横をa、縦をb、斜辺をcとすると(図10(c)参照)、(c-a)/a(%の場合は×100)の値とすることができる。これは速い速度や強い力(例えば、10N以上)が掛かった条件下でも、伸縮性樹脂基材部分に破損が起きないL字型金属端子の斜辺方向の伸縮率と考えられるからである。a=1、b=0.525のデバイスの実装を想定すると、c=1.129で伸縮性樹脂基材の破断伸び率は13%以上である。伸縮性樹脂基材が十分な応力に必要な伸縮率を持たなかった場合、伸縮性樹脂基材はL字型の金属端子と接する部分で生じる応力により破損が生じる。
伸縮性樹脂基材の破断伸び率は、伸縮性食品鮮度センサーモジュールに求められる破断伸び率に応じて適宜、設定できる。破断伸び率の調整は例えば、伸縮性のある樹脂の量を増加させることで破断伸び率を高くすることができる。また、樹脂の中で破断伸び率の高い結合のmol%を上げることでも調整できる。例えば、樹脂中のウレタン結合の比率を高めることにより、伸縮性樹脂基材の破断伸び率を高くすることができる。
伸縮性樹脂基材10に用いられる樹脂としては特に限定はなく、伸縮性を有する樹脂として公知のものを用いることができる。例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、ポリウレタンウレア系樹脂、メタクリル酸系樹脂、ポリアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂を例示できる。
伸縮性樹脂基材10に用いられる樹脂は、溶媒であるN,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、メチルエチルケトン(MEK)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、エタノール、メタノール、乳酸エチル、乳酸ブチル、トルエン、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチルから選ばれるいずれか一種以上に可溶であることが好ましい。
伸縮性樹脂基材10は、上記の伸縮性樹脂基材10に用いられる樹脂と溶媒とを含む樹脂組成物を塗布して固化させることにより形成することができる。
上記樹脂のうち、硬化反応を行うことなく、樹脂組成物の塗工及び乾燥のみで成形できるウレタン系樹脂が好ましい。硬化反応を行う必要がある樹脂では、硬化反応が均一に進行しない場合に、樹脂シート中において、組成や硬化度のばらつきを生じ、目的とする伸縮性、強度及び耐経時劣化特性を有しないものになりうるからである。
また、ウレタン系樹脂を用いる場合、樹脂成分にシロキサン結合を有していることが好ましい。この場合、樹脂組成物は適度な撥水性を有しており、ウレタン結合の加水分解が抑制されるからである。
以下、伸縮性樹脂基材10を製造するための樹脂組成物の具体的な例を挙げつつ、伸縮性樹脂基材10の特徴を説明する。
具体的な例として、樹脂成分(本明細書においては、「樹脂成分(II)」と称することがある)を含有し、樹脂成分が、下記一般式(11)、(21)又は(31)で表される基と、ウレタン結合と、を有する樹脂組成物を挙げることができる。

(式中、Z1はアルキル基であり、前記アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子は、シアノ基、カルボキシ基又はメトキシカルボニル基で置換されていてもよく、2個以上の前記置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。Z2はアルキル基である。Z3はアリール基である。R4は水素原子又はハロゲン原子である。符号*を付した結合は、前記一般式(11)、(21)又は(31)で表される基の結合先との間で形成される。)
この樹脂組成物が含有する樹脂成分(II)は、ウレタン結合を有しているため、柔軟性が高い。
また、樹脂成分(II)は、ウレタン結合及び重合性不飽和結合を有する樹脂と、前記一般式(11)、(21)又は(31)で表される基の由来となる、可逆的付加-開裂連鎖移動重合(Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer Polymerization、本明細書においては、「RAFT重合」と略記することがある)を行うためのRAFT剤とを用いて、重合反応を行って得られたものである。このように重合反応を行うことによって、重合中の樹脂が架橋構造を形成する過程でゲル化することが避けられ、目的とする重合度及び架橋状態の樹脂成分が得られる。すなわち、前記一般式(11)、(21)又は(31)で表される基を有する樹脂成分(II)は、重合度及び架橋状態の点で、ばらつきが小さい。
また、樹脂成分(II)は、シロキサン結合を有していてもよく、その場合、前記樹脂組成物は適度な撥水性を有しており、樹脂成分(II)が有するウレタン結合の加水分解が抑制される。このような樹脂成分(II)は、さらに、シロキサン結合及び重合性不飽和結合を有する樹脂を用いて、重合反応を行うことで得られる。
なお、RAFT重合を行う樹脂成分(II)の製造方法については、別途詳細に説明する。
樹脂成分(II)の製造に用いる前記ウレタン結合及び重合性不飽和結合を有する樹脂は、オリゴマーであり、「樹脂(a)」と称することがある。
また、樹脂成分(II)の製造に用いる前記シロキサン結合及び重合性不飽和結合を有する樹脂は、オリゴマーであり、本実施形態においては、「樹脂(b)」と称することがある。
樹脂成分(II)は、樹脂(a)同士が、その重合性不飽和結合において重合することによって生成した重合体である。樹脂(b)を用いた場合には、樹脂成分(II)は、樹脂(a)及び樹脂(b)が、これらの重合性不飽和結合において重合することによって生成した重合体である。
樹脂(b)を用いた場合の前記樹脂成分(II)は、その1分子中に、ウレタン結合及びシロキサン結合を共に有するものが好ましい。
前記樹脂(a)は、ウレタン結合及び重合性不飽和結合を有していれば、特に限定されない。
樹脂(a)としては、例えば、ウレタン結合を有し、かつ重合性不飽和結合を有する基として、(メタ)アクリロイル基を有するもの等が挙げられ、より具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する概念である。(メタ)アクリレートと類似の用語につても同様であり、例えば、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」の両方を包含する概念である。
前記樹脂(b)は、シロキサン結合及び重合性不飽和結合を有していれば、特に限定されない。
樹脂(b)としては、例えば、重合性不飽和結合を有する基として、(メタ)アクリロイル基を有する、公知の各種シリコーン樹脂等が挙げられ、より具体的には、例えば、ポリジメチルシロキサン等のポリジアルキルシロキサンの片末端又は両末端に、(メタ)アクリロイル基が結合している、変性ポリジアルキルシロキサン等が挙げられる。
樹脂成分(II)は、その組成により、溶媒への溶解性が高い。したがって、樹脂成分(II)を含有する前記樹脂組成物も、溶媒への溶解性が高い。
このような溶解性が高い樹脂組成物は、例えば、各種印刷法によって、適用対象物に対して印刷することにより、樹脂組成物層を容易に形成できる。そして、この樹脂組成物層を、硬化させずに、乾燥により固化させることで、前記樹脂シートと同様の層(樹脂層、樹脂シート)を製造できる。このような手法は、導電性成分を含有する前記樹脂組成物を用いて、電極又は配線を形成するのに好適である。
このような溶解性が高い樹脂組成物を用いて、伸縮性を有する樹脂シートを形成し、この樹脂シートを用いて構成した伸縮性デバイスは、その伸縮時に破損を抑制できるという大きな利点を有する。
通常の伸縮性デバイスが、その伸縮時に破損する要因として、材料の観点で考えられるのは、(i)熱や硬化反応に伴う収縮等が原因で生じる、空隙等の構造的欠陥及び界面剥離、(ii)組成ムラが原因で生じる硬度ムラ、(iii)光照射、酸化等が原因で生じる、材料の経時劣化等である。
したがって、空隙等の構造的欠陥及び界面剥離、組成ムラ、及び材料の経時劣化を抑制することで、伸縮性デバイスの伸縮時における破損を抑制できる。
伸縮性基板の加工としては、熱溶融による成形、熱又は光硬化反応による架橋が一般的であるが、前記(i)~(iii)の理由により、微細加工までを考慮すると、伸縮性デバイスの信頼性が低くなることが懸念される。これに対して、例えば、積層工法に対応した、樹脂組成物の塗工及び乾燥のみで成形できる樹脂があれば、良好な結果を得られることが期待される。
伸縮性樹脂基材10は、具体例の樹脂組成物を、乾燥により固化させて樹脂シート状の伸縮性樹脂基材(以下、「樹脂シート」ということがある。)を得られる。複数の樹脂シートを積層して、伸縮性樹脂基材を作製してもよい。
前記樹脂シートは、樹脂成分(II)を主成分として含有しているため、良好な伸縮性を有する。樹脂(b)を用いた場合には、前記樹脂シートは、さらに、適度な撥水性を有しているため、加水分解に起因する経時劣化が抑制される。このような特性を有する前記樹脂シートは、ウエアラブルデバイス等をはじめとする各種伸縮性デバイスを構成するのに、特に好適である。
前記樹脂シートは、樹脂組成物の硬化反応を行うことなく、上記のとおり、乾燥により固化させるだけで形成できる。したがって、硬化反応を行うことに伴う不具合を有しない。
例えば、光硬化反応は、紫外光が透過しないものを均一に硬化することが極めて困難である。例えば、光硬化性の樹脂シートのうち、実装されたデバイス又は電子部品の周辺部に紫外光を照射した場合には、紫外光の透過性がばらつくために、硬化度が異なる部位が生じてしまい、架橋密度が低い部位では、樹脂シートが破損し易い。また、非架橋部位は、酸化により劣化し易い。
一方、熱硬化反応は、硬化時の熱分布によって、樹脂シートにおいて収縮差が生じ易い。このような収縮差が生じると、デバイスとシーリング材の間など、構成材料が異なるもの同士が、これらの界面において剥離し易い。また、熱分布によって、樹脂シートに硬化度が異なる部位が生じてしまうと、伸縮を繰り返すことによって、劣化し易い。
さらに、光硬化反応と熱硬化反応のいずれの場合も、樹脂シート中では均一に進行し難く、その場合、樹脂シート中において、組成や硬化度のばらつきを生じ、硬化後の樹脂シートが、目的とする伸縮性及び強度を有しないものになってしまう。そのうえ、硬化剤を含有するために、熱、光によって経時劣化を生じ易い。
これに対して、具体例の樹脂組成物を、乾燥により固化させて得られた前記樹脂シートは、このような不具合を有しない。
前記樹脂シートは、例えば、前記樹脂組成物を目的とする箇所に塗工し、乾燥により固化させることで、硬化反応を行うことなく製造できる。
前記樹脂組成物は、例えば、各種コーター又はワイヤーバー等を用いる公知の方法、又は、インクジェット印刷法をはじめとする各種印刷法で塗工できる。
樹脂シートの製造時において、前記樹脂組成物の乾燥温度は、25~150℃であることが好ましく、25~120℃であることがより好ましい。前記乾燥温度が25℃以上であると、樹脂シートをより効率的に製造できる。前記乾燥温度が150℃以下であると、乾燥温度が過剰に高温となることが抑制され、剥離シートの変形、樹脂シートのダメージが起こりづらく、樹脂シートの変質が抑制される。
前記樹脂シートの製造時において、前記樹脂組成物の乾燥時間は、前記乾燥温度に応じて適宜設定すればよいが、10~120分であることが好ましく、30~90分であることがより好ましい。前記乾燥時間がこのような範囲であると、良好な特性の樹脂シートを効率的に製造できる。
樹脂組成物の乾燥による固化(樹脂シートの形成)の完了は、例えば、乾燥に供している樹脂組成物の質量に明確な変化が認められなくなったことによって、確認できる。
伸縮性樹脂基材の厚みは特に限定するものではないが、例えば、10~5000μmのものを用いることができる。
<配線(電極配線)、伸縮性電極>
伸縮性食品鮮度センサーモジュールが備える各機能デバイスを接続する電極配線(不図示)や、太陽電池モジュール40、40-1、40-2で使用される伸縮性電極40Bは、破断伸び率が40%以上であることが好ましい。
配線及び伸縮性電極の破断伸び率が40%以上であることが好ましい理由を、図10を用いて説明する。
図10(c)を参照すると、配線及び伸縮性電極としてa=1、b=1程度のものを実装することを想定すると、c=√2となり、(c-a)/a(%の場合は×100)の値は41%の伸縮率が必要になる。
伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて各機能デバイスを接続する電極配線や、太陽電池モジュール40、40-1、40-2で使用される伸縮性電極40Bとしては、伸縮性を有する樹脂と、導電性フィラーとを含むものを用いることができる。
伸縮性を有する樹脂としては特に限定されず、伸縮性を有する樹脂として公知のものを用いることができる。例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、ポリウレタンウレア系樹脂、メタクリル酸系樹脂、ポリアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂を例示できる。
導電性フィラーとしては特に限定されず、導電性フィラーとして公知のものを用いることができる。例えば、銀(Ag)粉、カーボン(C)、銅(Cu)粉、パラジウム(Pd)粉、金(Au)粉、白金(Pt)粉を例示できる。この中で、抵抗が低いことから、銀が好ましい。
電極配線や伸縮性電極40Bに用いられる樹脂は、溶媒であるジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BCA)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、α-テルピネオールから選ばれるいずれか一種以上に可溶であることが好ましい。
上記樹脂のうち、硬化反応を行うことなく固化することができるウレタン系樹脂が好ましい。また、ウレタン系樹脂は伸縮性が最良なので、伸縮性及び導電性を有する電極配線や伸縮性電極が作製できる。
電極配線や伸縮性電極パターンの作製に際して、上記で具体例として示した樹脂組成物に、導電性成分として導電性フィラーを含有させて電極配線ペーストや伸縮性電極ペーストを作製する。次いで、その電極配線ペーストや伸縮性電極ペーストを伸縮性樹脂基材に塗布する。その後、溶媒を除去して乾燥固化することによって電極配線ペーストや伸縮性電極パターンを作製できる。上記した樹脂成分(II)を用いた場合には、硬化反応を行うことなく固化することができる。
電極配線ペーストや伸縮性電極の厚みは特に限定するものではないが、例えば、3~50μmとすることができる。
電極配線及び伸縮性電極の破断伸び率は、伸縮性食品鮮度センサーモジュールに求められる破断伸び率に応じて適宜、設定できる。破断伸び率の調整は例えば、伸縮性のある樹脂の量を増加させることで破断伸び率を高くすることができる。また、樹脂の中で破断伸び率の高い結合のmol%を上げることでも調整できる。例えば、樹脂中のウレタン結合の比率を高めることにより、電極配線及び伸縮性電極の破断伸び率を高くすることができる。
<伸縮性導電接着剤>
伸縮性食品鮮度センサーモジュールが備える各機能デバイスと電極配線とを、伸縮性導電接着剤を用いて接合してもよい。
図11を用いて、太陽電池セルと伸縮性樹脂基材及び伸縮性電極とを、伸縮性導電接着剤を用いて接合する場合について説明する。
図11は、太陽電池セルと、伸縮性導電接着剤と、伸縮性樹脂基材及び伸縮性電極とを分解して模式的に示す分解して模式的に示す分解断面模式図である。
図11に示すように、太陽電池セル40Aと伸縮性電極40Bとを伸縮性導電接着剤40Cを用いて接合することが好ましい。伸縮性導電接着剤40は、乾燥によって固化することができる。
具体的な接合方法としては例えば、スクリーン印刷などの公知の方法を用いて、伸縮性電極パターン40Bのそれぞれの位置に伸縮性導電接着剤40Cを塗布し、次いで、裏面電極型太陽電池セル40A側の電極パターン25、26を、伸縮性電極パターン40Bと同様のパターンで塗布された伸縮性導電接着剤40Cに配置することで裏面電極型太陽電池セル40Aを設置し、その後、伸縮性導電接着剤40中Cの溶媒を除去して乾燥固化させる。
伸縮性導電接着剤40Cは、伸縮性を有する樹脂と、導電性フィラーとを含む。
伸縮性を有する樹脂としては特に限定されず、伸縮性を有する樹脂として公知のものを用いることができる。例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、ポリウレタンウレア系樹脂、メタクリル酸系樹脂、ポリアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂を例示できる。
導電性フィラーとしては特に限定されず、導電性フィラーとして公知のものを用いることができる。例えば、銀(Ag)粉、カーボン(C)、銅(Cu)粉、パラジウム(Pd)粉、金(Au)粉、白金(Pt)粉を例示できる。この中で、抵抗が低く、酸化が起きにくいことから、銀粉が好ましい。
伸縮性導電接着剤40Cに用いられる樹脂は、溶媒であるメチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(BCA)から選ばれるいずれか一種以上に可溶であることが好ましい。
伸縮性導電接着剤40Cの破断伸縮率としては、伸縮性食品鮮度センサーモジュールに求められる破断伸び率に応じて適宜設定することができる。
なお、伸縮性導電接着剤40Cを構成する樹脂が伸縮性電極40Bを構成する樹脂と同じ場合には、伸縮性導電接着剤40Cの破断伸縮率は、伸縮性電極40Bの破断伸縮率と同程度となる。
上記樹脂のうち、硬化反応を行うことなく固化することができるウレタン系樹脂が好ましい。
伸縮性導電性接着剤の厚みは特に限定するものではないが、例えば、10~1500μmとすることができる。
<作用効果>
図12(a)(b)を用いて、本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュールの作用効果について説明する。
図12(b)に示すように、十分に薄くない基板は曲げると、基板の中心だけは応力がかからないが、曲げると基板の内側には圧縮応力が作用し、外側に引張応力が作用する。すなわち、基板の内側には縮む応力が作用し、外側に伸びる応力が作用する。
図12(a)は、本実施形態に係る伸縮性食品鮮度センサーモジュール10を模式的に示した図である。図中の双方向の矢印の方向及び長さはその近傍の引っ張り応力の方向及びその大きさを概念的に示すものである。伸縮性電極及び伸縮性導電接着剤は図示を省略している。
図12(a)に示す伸縮性食品鮮度センサーモジュール100において、伸縮している部分は各機能デバイスが接合されていない部分の伸縮性樹脂基材10のみである。各機能デバイスが接合されている部分の伸縮性樹脂基材10は伸縮していない。
この点を、図13を用いて、太陽電池40が配置する部分を例に挙げて概念的に説明する。
図13において、伸縮性電極及び伸縮性導電接着剤は図示を省略している。
伸縮性樹脂基材10を、伸縮性樹脂基材10、伸縮性電極40B、伸縮性導電接着剤40C及び太陽電池セル40Aが積層されている方向から見て、3つの部分10a、10b、10cに分けると、部分10a及び部分10cはその上に伸縮しない太陽電池セル40AAが接合されていないので伸縮する。これに対して、部分10bは伸縮しない太陽電池セル40AAが接合されているので伸縮が抑制される。ここで、部分10と太陽電池セル40AAとの間には伸縮性を有する伸縮性電極40BAA及び伸縮性導電接着剤40Aが配置するため、伸縮しようとする部分10bと伸縮しない太陽電池セル40AAとの間の剥離が抑制される。
なお、伸縮性食品鮮度センサーモジュールにおいて、食品鮮度センサーを食品鮮度センサー以外のセンサーに置換した伸縮性センサーモジュールとすることができる。
<食品包装用ラップ>
図14は、本実施形態の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備える食品包装用ラップの概念図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は平面図である。
図14に示す食品包装用ラップ1000は、ラップ1001上に生鮮食品側の面に伸縮性食品鮮度センサーモジュール100を備える。伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は、伸縮性樹脂基材10上に、食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサー20と、食品鮮度センサー以外のセンサー21と、食品鮮度センサー20で検知した鮮度情報データを外部の外部装置に送信する無線通信部30と、食品鮮度センサー20及び無線通信部30に電力を供給する電池40と、蓄電部50とを備える。
図14においては、生鮮食品を載置する容器に生鮮食品を載置し、その容器の上方を食品包装用ラップ1000で覆う場合を例に挙げて図示している。なお、BLEはBluetooth Low Energy(ブルートゥース(登録商標)・ロー・エナジー)である。食品鮮度センサー20としては例えば、アンモニアセンサー、食品鮮度センサー以外のセンサー21としては例えば、グラフェンセンサーを用いることができる。
<食品容器>
図15は、本実施形態の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備える食品容器の概念図であり、(a)は縦断面図であり、(b)は平面図である。
図15に示す食品容器2000は、容器2001の生鮮食品側の面の開口部2001aに伸縮性食品鮮度センサーモジュール100を備える。伸縮性食品鮮度センサーモジュール100は、伸縮性樹脂基材10上に、食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサー20と、食品鮮度センサー以外のセンサー21と、食品鮮度センサー20で検知した鮮度情報データを外部の外部装置に送信する無線通信部30と、食品鮮度センサー20及び無線通信部30に電力を供給する電池40と、蓄電部50とを備える。
図15においては、再利用のために伸縮性食品鮮度センサーモジュール100を剥がす様子を図示している。
10 伸縮性樹脂基材
20 食品鮮度センサー
21 センサー
30 無線通信部
40 電池
50 蓄電部
100 伸縮性食品鮮度センサーモジュール
1000 食品包装用ラップ
2000 食品容器
2001 開口部

Claims (8)

  1. 伸縮性樹脂基材と、
    食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサーと、
    前記食品鮮度センサーで検知した鮮度情報データを外部に送信する無線通信部と、
    前記食品鮮度センサー及び前記無線通信部に電力を供給する電池と、
    を備え、
    前記食品鮮度センサー、前記無線通信部及び前記電池は前記伸縮性樹脂基材に直接又は間接的に配設されており、
    前記伸縮性樹脂基材の破断伸び率が13%以上である、伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  2. 伸縮性樹脂基材と、
    食品の鮮度を検知可能な食品鮮度センサーと、
    前記食品鮮度センサーで検知した鮮度情報データを外部に送信する無線通信部と、
    前記食品鮮度センサー及び前記無線通信部に電力を供給する電池と、
    を備え、
    前記食品鮮度センサー、前記無線通信部及び前記電池は前記伸縮性樹脂基材に直接又は間接的に配設されており、
    前記電池が太陽電池である、伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  3. 前記食品鮮度センサーを2種類以上備える、請求項1又は2のいずれかに記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  4. 前記2種類以上の食品鮮度センサーが食品から出るガス成分を2種類以上検知できる、請求項3に記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  5. 前記2種類以上のガス成分がアンモニア、ジエチルアミン、トリメチルアミン、エチレン、アルコール、低級脂肪酸、アルデヒド、硫化水素、水素イオン、メタン、及び、二酸化炭素からなる群から選択されたガス成分である、請求項4に記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  6. 前記食品鮮度センサー、前記無線通信部及び前記電池の各機能デバイスを接続する電極配線の破断伸び率が40%以上である、請求項1~のいずれか一項に記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュール。
  7. 請求項1~のいずれか一項に記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが接着されて備えられている、食品包装用ラップ。
  8. 開口部を有し、請求項1~のいずれか一項に記載の伸縮性食品鮮度センサーモジュールが前記開口部を塞ぎ、食品側に向くように配置されている、食品容器。
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