JP7780277B2 - 熱可塑性ポリイミド、架橋ポリイミド、接着剤フィルム、積層体、カバーレイフィルム、樹脂付き銅箔、金属張積層板、回路基板及び多層回路基板 - Google Patents
熱可塑性ポリイミド、架橋ポリイミド、接着剤フィルム、積層体、カバーレイフィルム、樹脂付き銅箔、金属張積層板、回路基板及び多層回路基板Info
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Description
本発明の熱可塑性ポリイミドは、全ジアミン残基に対し、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸基が1級アミノメチル基又はアミノ基に置換されてなるダイマージアミンを主成分とするダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を40モル%以上含有するとともに、下記の一般式(1)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を合計で2~40モル%の範囲内で含有することを特徴とする。
第2の金属層と、前記第2の金属層の少なくとも片側の面に積層された第2の絶縁樹脂層と、を有する第2の片面金属張積層板と、
前記第1の絶縁樹脂層及び前記第2の絶縁樹脂層に当接するように配置されて、前記第1の片面金属張積層板と前記第2の片面金属張積層板との間に積層された接着剤層と、を備えた金属張積層板であって、
前記接着剤層が、上記接着剤フィルムからなる。
前記複数の絶縁樹脂層のうちの少なくとも一層以上が、接着性を有するとともに前記配線層を被覆する接着剤層により形成されており、前記接着剤層が、上記接着剤フィルムからなる。
なお、本発明で「ポリイミド」という場合、ポリイミドの他、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリシロキサンイミド、ポリベンズイミダゾールイミドなど、分子構造中にイミド基を有するポリマーからなる樹脂を意味する。
接着性ポリイミドは、原料として一般に熱可塑性ポリイミドに使用される酸二無水物を特に制限なく使用できる。そのような酸二無水物としては、例えば、3,3’,4,4’-、2,3’,3,4’-、2,2’,3,3’-又は2,3,3’,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3',3,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、4,4’-オキシジフタル酸無水物(ODPA)、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)、2,2-ビス〔4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物(BPADA)、p-フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(TAHQ)、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート(TMEG)、ピロメリット酸二無水物、2,3',3,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、3,3'',4,4''-、2,3,3'',4''-又は2,2'',3,3''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2,7,8-、1,2,6,7-又は1,2,9,10-フェナンスレン-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-アントラセンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,6-又は2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-(又は1,4,5,8-)テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-(又は2,3,6,7-)テトラカルボン酸二無水物、2,3,8,9-、3,4,9,10-、4,5,10,11-又は5,6,11,12-ペリレン-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘプタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-シクロオクタンテトラカルボン酸二無水物等の脂環族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
接着性ポリイミドは、原料として一般に熱可塑性ポリイミドに使用されるジアミン化合物を特に制限なく使用できるが、全ジアミン残基に対し、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸残基が1級アミノメチル基又はアミノ基に置換されてなるダイマージアミンを主成分とするダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を40モル%以上、好ましくは40モル%以上98モル%以下の範囲内、より好ましくは60モル%以上95モル%以下の範囲内で含有する。ダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を上記範囲内で含有することによって、ポリイミドの溶解性を向上させ得るとともに、比誘電率及び誘電正接を低下させることができる。全ジアミン残基に対し、ダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基の含有量が40モル%未満では、相対的にポリイミド中に含まれる極性基が増加することによって比誘電率及び誘電正接が上昇しやすくなる。また、ダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を上記の量で含有することによって、ポリイミドのガラス転移温度の低温化(低Tg化)による熱圧着特性の改善及び低弾性率化による内部応力の緩和が可能になる。一方、全ジアミン残基に対し、ダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基の含有量が98モル%を超える場合、ポリイミドの分子鎖の運動性が過度に高まり、誘電正接が上昇することがある。
(a)成分のダイマージアミンとは、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸基(-COOH)が、1級のアミノメチル基(-CH2-NH2)又はアミノ基(-NH2)に置換されてなるジアミンを意味する。ダイマー酸は、不飽和脂肪酸の分子間重合反応によって得られる既知の二塩基酸であり、その工業的製造プロセスは業界でほぼ標準化されており、炭素数が11~22の不飽和脂肪酸を粘土触媒等にて二量化して得られる。工業的に得られるダイマー酸は、オレイン酸やリノール酸、リノレン酸などの炭素数18の不飽和脂肪酸を二量化することによって得られる炭素数36の二塩基酸が主成分であるが、精製の度合いに応じ、任意量のモノマー酸(炭素数18)、トリマー酸(炭素数54)、炭素数20~54の他の重合脂肪酸を含有する。また、ダイマー化反応後には二重結合が残存するが、本発明では、更に水素添加反応して不飽和度を低下させたものもダイマー酸に含めるものとする。(a)成分のダイマージアミンは、炭素数18~54の範囲内、好ましくは22~44の範囲内にある二塩基酸化合物の末端カルボン酸基を1級アミノメチル基又はアミノ基に置換して得られるジアミン化合物、と定義することができる。
炭素数10~40の範囲内にある一塩基酸化合物は、ダイマー酸の原料に由来する炭素数10~20の範囲内にある一塩基性不飽和脂肪酸、及びダイマー酸の製造時の副生成物である炭素数21~40の範囲内にある一塩基酸化合物の混合物である。モノアミン化合物は、これらの一塩基酸化合物の末端カルボン酸基を1級アミノメチル基又はアミノ基に置換して得られるものである。
炭素数41~80の範囲内にある炭化水素基を有する多塩基酸化合物は、ダイマー酸の製造時の副生成物である炭素数41~80の範囲内にある三塩基酸化合物を主成分とする多塩基酸化合物である。また、炭素数41~80のダイマー酸以外の重合脂肪酸を含んでいてもよい。アミン化合物は、これらの多塩基酸化合物の末端カルボン酸基を1級アミノメチル基又はアミノ基に置換して得られるものである。
2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル(m-TB)、2,2’-ジエチル-4,4’-ジアミノビフェニル(m-EB)、2,2’-ジエトキシ-4,4’-ジアミノビフェニル(m-EOB)、2,2’-ジプロポキシ-4,4’-ジアミノビフェニル(m-POB)、2,2’-n-プロピル-4,4’-ジアミノビフェニル(m-NPB)、4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメトキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’‐ジメチル-4,4’‐ジアミノビフェニル、3,3’‐ジエチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジエトキシ-4,4’‐ジアミノビフェニル、3,3’‐ジプロポキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-n-プロピル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン、2,2’-ジトリフルオロメチルベンジジン(TFMB)、4,4’-ジアミノ-2,2’,5,5’-テトラクロロビフェニル、4,4’-ジアミノオクタフルオロビフェニル、4-アミノフェニル-4’-アミノベンゾエート(APAB)、4,4’-ジアミノベンズアニリド、2’-メトキシ-4,4’-ジアミノベンズアニリド、2,2’-ジビニル-4,4’-ジアミノビフェニル(VAB)、4,4’-ジアミノ-p-ターフェニルなどを挙げることができる。
これらの中でも、側鎖長さ及び結合位置から分子鎖の配向性を高め効率的に分子運動を抑制する観点から、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル(m-TB)、2,2’-ジトリフルオロメチルベンジジン(TFMB)、また側鎖の共役構造による電子的な相互作用も加わり効率的に分子鎖の運動性を抑制する観点から、2,2’-ジビニル-4,4’-ジアミノビフェニル(VAB)が好ましい。
接着性ポリイミドのMwのより好ましい範囲は10,000~60,000の範囲内であり、さらに好ましくは20,000~60,000の範囲内である。Mwが10,000未満の場合、ポリイミド分子鎖において高極性の酸末端が増加するために比誘電率及び誘電正接が上昇しやすくなることがある。また、Mwが60,000を超える場合、分子鎖長が長くなるために、ダイマージアミンと一般式(1)で表されるジアミン化合物を共重合させる効果が発現しにくくなり、比誘電率及び誘電正接が上昇しやすくなることがある。
比Mw/Mnは多分散度を表しており、本実施の形態の接着性ポリイミドでは比Mw/Mnを1.5以上とすることが好ましい。Mnが同程度であっても、分散度が高いほど高分子量体の頻度が多くなることから、分子の絡み合いによる運動抑制が高まり、低誘電正接化、引き裂き強度の向上などが図られる。また、Mnは、Mwよりも直接的にポリイミド鎖の末端数を表すため、比Mw/Mnを2.8以下とし、ある程度の分散度を確保しつつMnとのバランスを図ることにより、ポリイミド分子鎖における高極性の末端の増加を抑え、比誘電率及び誘電正接の上昇を抑制することができる。Mnの制御は、ダイマージアミン組成物中のダイマージアミンの含有量を高めること(つまり、トリマー成分及びモノマー成分を低減すること)によって可能であり、これにより接着性ポリイミドの分子量の拡がりを抑制することができる。
接着性ポリイミドは様々な手法で架橋形成させることができる。架橋構造の形成によって、接着性ポリイミドの耐熱性を大幅に向上させることができる。架橋構造を形成した接着性ポリイミド(以下「架橋ポリイミド」と記すことがある)は、接着性ポリイミドの応用例であり、好ましい形態となる。なお、架橋形成によってMwが大きく変動するため、架橋ポリイミドのMwは、架橋形成前の接着性ポリイミドのMwとは異なる値となる。以下、イミン結合(C=N結合)による架橋形成と、炭素間二重結合を利用した架橋形成について説明する。
接着性ポリイミドがケトン基を有する場合に、該ケトン基と、少なくとも2つの第1級のアミノ基を官能基として有するアミノ化合物(以下、「架橋形成用アミノ化合物」と記すことがある)のアミノ基を反応させてC=N結合を形成させることによって、架橋構造を形成することができる。また、ケトン基を有する接着性ポリイミドに架橋剤を配合した接着剤組成物は別の応用例であり、好ましい形態となる。ケトン基を有する接着性ポリイミドを形成するために好ましいテトラカルボン酸二無水物としては、例えば3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)を、ジアミン化合物としては、例えば、4,4’-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゾフェノン(BABP)、1,3-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン(BABB)等の芳香族ジアミンを挙げることができる。
(1)接着性ポリイミドの合成(イミド化)に引き続き、架橋形成用アミノ化合物を添加して加熱する方法、
(2)ジアミン成分として予め過剰量のアミノ化合物を仕込んでおき、接着性ポリイミドの合成(イミド化)に引き続き、イミド化若しくはアミド化に関与しない残りのアミノ化合物を架橋形成用アミノ化合物として利用して接着性ポリイミドとともに加熱する方法、
又は、
(3)上記の架橋形成用アミノ化合物を添加した接着性ポリイミドの溶液(接着剤組成物)を所定の形状に加工した後(例えば任意の基材に塗布した後やフィルム状に形成した後)に加熱する方法、
等によって行うことができる。
接着性ポリイミドが、反応性の高い炭素間二重結合(反応性二重結合)を含むことによって、これを利用した架橋形成が可能になり、半田耐熱性や難燃性をより向上させることができる。この目的のためには、接着性ポリイミドが、反応性二重結合を含有する置換基を持つジアミン化合物から誘導されるジアミン残基(以下、「反応性二重結合含有ジアミン残基」と記すことがある)を含有することが好ましい。ここで、反応性二重結合としては、例えばビニル基、アクリル基(アクリレート基)、メタクリル基(メタクリレート基)、アリル基などに含まれる炭素間二重結合を挙げることができる。したがって、反応性二重結合を含有する置換基を持つジアミン化合物としては、一般式(1)中の置換基Eがビニル基、アクリル基、メタクリル基又はアリル基であり、p又はqが1以上である化合物を挙げることができる。
例えば、(i)反応性二重結合含有ジアミン残基を有する接着性ポリイミドの合成(イミド化)に引き続き、架橋剤を添加して加熱する方法、(ii)反応性二重結合含有ジアミン残基を有する接着性ポリイミドと架橋剤を含む樹脂組成物を所定の形状に加工した後(例えば任意の基材に塗布した後やフィルム状に形成した後)に加熱する方法、等によって行うことができる。
架橋形成のための反応条件は、特に制限されないが、例えば100~220℃の範囲内、好ましくは120~200℃の範囲内に加熱する方法がよい。反応時間は、30分~24時間程度が好ましい。ここで、反応開始を早めるため、必要に応じて、重合開始剤を使用してもよい。
重合開始剤は、反応性二重結合含有ジアミン残基を有する接着性ポリイミドの100重量部に対し、0.5重量部以上2.0重量部以下の範囲内で用いることが好ましい。反応性二重結合含有ジアミン残基を有する接着性ポリイミドの100重量部に対し、重合開始剤が0.5重量部未満では、重合開始剤を添加した効果が十分に発現しない場合がある。一方、重合開始剤が2.0重量部を超えると、誘電正接が悪化するとともに樹脂組成物の保存性やハンドリング性が低下する場合がある。
接着性ポリイミドは、溶剤可溶性であるため、溶剤を含む接着剤組成物(ポリイミド溶液)の形態で用いることができる。すなわち、接着剤組成物は、接着性ポリイミドと、この接着性ポリイミドを溶解可能な溶剤と、を含有する。また、接着剤組成物は、任意成分として、上記の架橋形成用アミノ化合物や、上記の反応性二重結合と反応して架橋形成可能な架橋剤及び重合開始剤を含有することができる。接着剤組成物は、樹脂成分の主成分として、好ましくは樹脂成分の70重量%以上、より好ましくは樹脂成分の90重量%以上、最も好ましくは樹脂成分の全部として接着性ポリイミドを含有する。なお、樹脂成分の主成分とは、全樹脂成分に対して50重量%を超えて含まれる成分を意味する。
本発明の一実施の形態に係るポリイミドフィルムは、上記接着性ポリイミド又は架橋ポリイミドをフィルム状に加工したものである。ポリイミドフィルムを構成するポリイミドは、全ジアミン残基に対し、ダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を40モル%以上含有するとともに、一般式(1)で表されるジアミン化合物から選ばれる少なくとも1種から誘導されるジアミン残基を合計で2~40モル%の範囲内で含有する。
[1]任意の基材に、接着性ポリイミドを溶液の状態(例えば、接着剤組成物の状態)で塗布して塗布膜を形成し、これを例えば80~180℃の温度で乾燥させてフィルム化した後、必要に応じて基材から剥離する方法。
[2]任意の基材に、接着性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥した後、イミド化してフィルム化した後、必要に応じて基材から剥離する方法。
[3]任意の基材に、接着性ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の溶液を塗布・乾燥した後、ポリアミド酸のゲルフィルムを基材から剥がし、イミド化して接着剤フィルムとする方法。
接着性ポリイミドの溶液(又はポリアミド酸溶液)を基材上に塗布する方法としては特に制限されず、例えばコンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。
本発明の一実施の形態に係る積層体100は、例えば図1に示すように、基材10と、この基材10の少なくとも一方の面に積層された接着剤層20と、を有し、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、積層体100は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。積層体100における基材10としては、例えば、銅箔、ガラス板などの無機材料の基材や、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルムなどの樹脂材料の基材を挙げることができる。積層体100は、基材10から剥離しない点を除き、上記接着剤フィルムの製造方法の[1]~[3]のいずれかに準じて製造できる。また、基材10と接着剤フィルムを別々に準備し、貼り合わせることによって積層体100を製造してもよい。
積層体100の好ましい態様として、カバーレイフィルム、樹脂付き銅箔などを挙げることができる。
積層体100の一態様であるカバーレイフィルムは、図示は省略するが、基材10としてのカバーレイ用フィルム材層と、該カバーレイ用フィルム材層の片側の面に積層された接着剤層20とを有し、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、カバーレイフィルムは、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
また、接着剤層20の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば10μm以上75μm以下の範囲内が好ましい。
まず、第1の方法として、カバーレイ用フィルム材層の片面に接着剤層20となるポリイミドを溶液の状態(例えば、溶剤を含有するワニス状がよく、好ましくは接着剤組成物がよい)で塗布した後、例えば80~180℃の温度で乾燥させて接着剤層20を形成することにより、カバーレイ用フィルム材層と接着剤層20を有するカバーレイフィルムを形成できる。
積層体100の別の態様である樹脂付き銅箔は、図示は省略するが、基材10としての銅箔の少なくとも片側に接着剤層20を積層したものであり、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、本実施の形態の樹脂付き銅箔は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
(第1の態様)
本発明の一実施の形態に係る金属張積層板は、絶縁樹脂層と、この絶縁樹脂層の少なくとも一方の面に積層された金属層と、を備え、絶縁樹脂層の少なくとも1層が、上記接着剤フィルムからなるものである。なお、本実施の形態の金属張積層板は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
本発明の別の実施の形態に係る金属張積層板は、例えば図2に示すように、絶縁樹脂層30と、絶縁樹脂層30の少なくとも片側の面に積層された接着剤層20と、この接着剤層20を介して絶縁樹脂層30に積層された金属層Mと、を備えた、いわゆる3層金属張積層板101であり、接着剤層20が、上記接着剤フィルムからなるものである。なお、3層金属張積層板101は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。3層金属張積層板101は、接着剤層20が、絶縁樹脂層30の片面又は両面に設けられていればよく、金属層Mは、接着剤層20を介して絶縁樹脂層30の片面又は両面に設けられていればよい。つまり、3層金属張積層板101は、片面金属張積層板でもよいし、両面金属張積層板でもよい。3層金属張積層板101の金属層Mをエッチングするなどして配線回路加工することによって、片面FPC又は両面FPCを製造することができる。
本発明のさらに別の実施の形態に係る金属張積層板は、例えば図3に示すように、少なくとも2つの片面金属張積層板を、接着剤層20を介して貼合せてなる貼合せ型金属張積層板102である。貼合せ型金属張積層板102は、第1の片面金属張積層板41と、第2の片面金属張積層板42と、第1の片面金属張積層板41と第2の片面金属張積層板42との間に積層された接着剤層20と、を備えており、接着剤層20が、上記接着剤フィルムからなるものである。
ここで、第1の片面金属張積層板41は、第1の金属層M1と、この第1の金属層M1の少なくとも片側の面に積層された第1の絶縁樹脂層31と、を有している。第2の片面金属張積層板42は、第2の金属層M2と、この第2の金属層M2の少なくとも片側の面に積層された第2の絶縁樹脂層32と、を有している。接着剤層20は、第1の絶縁樹脂層31及び第2の絶縁樹脂層32に当接するように配置されている。なお、貼合せ型金属張積層板102は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
貼合せ型金属張積層板102は、第1の片面金属張積層板41と第2の片面金属張積層板42をそれぞれ準備し、第1の絶縁樹脂層31と第2の絶縁樹脂層32との間に接着剤フィルムを配置して貼り合わせることによって製造できる。
本発明のさらに別の実施の形態に係る金属張積層板は、例えば図4に示すように、絶縁樹脂層33と、この絶縁樹脂層33の一方の面に積層された金属層Mと、を有する片面金属張積層板と、絶縁樹脂層33のもう一方の面に積層された接着剤層20と、を備えた接着剤層付き片面金属張積層板103であり、接着剤層20が、上記接着剤フィルムからなるものである。なお、接着剤層付き金属張積層板103は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
接着剤層付き金属張積層板103における絶縁樹脂層33は、第2の態様の3層金属張積層板101の絶縁樹脂層30と同様の構成であってよい。
接着剤層付き金属張積層板103は、絶縁樹脂層33と金属層Mとを有する片面金属張積層板を準備し、その絶縁樹脂層33の側に接着剤フィルムを貼り合わせることによって製造できる。
(第1の態様)
本発明の実施の形態に係る回路基板は、上記いずれかの実施の形態の金属張積層板の金属層を配線加工してなるものである。金属張積層板の一つ以上の金属層を、常法によってパターン状に加工して配線層(導体回路層)を形成することによって、FPCなどの回路基板を製造できる。なお、回路基板は、配線層を被覆するカバーレイフィルムを備えていてもよい。
本発明の別の実施の形態に係る回路基板200は、例えば図5に示すように、第1の基材11と、第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された配線層50と、第1の基材11の配線層50側の面において配線層50を覆うように積層された接着剤層20と、を備えており、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、回路基板200は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
回路基板200における第1の基材11は、上記金属張積層板の絶縁樹脂層と同様の構成であってよい。回路基板200は、第1の基材11と、この第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された配線層50とを備えた回路基板の配線層50側に接着剤フィルムを貼合せることによって製造できる。
本発明のさらに別の実施の形態に係る回路基板201は、例えば図6に示すように、第1の基材11と、第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された配線層50と、第1の基材11の配線層50側の面において配線層50を覆うように積層された接着剤層20と、接着剤層20の第1の基材11とは反対側の面に積層された第2の基材12と、を備えており、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、回路基板201は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。回路基板201における第1の基材11及び第2の基材12は、上記金属張積層板の絶縁樹脂層と同様の構成であってよい。
回路基板201は、第1の基材11と、この第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された配線層50とを備えた回路基板の配線層50側に接着剤フィルムを介して第2の基材12を貼合せることによって製造できる。
本発明のさらに別の実施の形態に係る回路基板202は、例えば図7に示すように、第1の基材11と、第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された接着剤層20と、この接着剤層20の第1の基材11とは反対側の面に積層された第2の基材12と、第1の基材11及び第2の基材12の接着剤層20とは反対側の面にそれぞれ積層された配線層50,50と、を備えており、接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、回路基板202は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。回路基板202における第1の基材11及び第2の基材12は、上記金属張積層板の絶縁樹脂層と同様の構成であってよい。
回路基板202は、第1の基材11と、この第1の基材11の少なくとも一方の面に積層された配線層50とを備えた第1の回路基板と、第2の基材12と、この第2の基材12の少なくとも一方の面に積層された配線層50とを備えた第2の回路基板を、それぞれ準備し、第1の回路基板の第1の基材11と、第2の回路基板の第2の基材12との間に接着剤フィルムを配置して貼合せることによって製造できる。
本発明の一実施の形態に係る多層回路基板は、複数の絶縁樹脂層が積層された積層体と、該積層体の内部に埋め込まれた1層以上の配線層と、を備え、複数の絶縁樹脂層のうちの少なくとも一層以上が、接着性を有するとともに配線層を被覆する接着剤層20により形成されており、該接着剤層20が上記接着剤フィルムからなるものである。なお、本実施の形態の多層回路基板は、上記以外の任意の層を含んでいてもよい。
例えば図8に示すように、本実施の形態の多層回路基板203は、少なくとも2層以上の絶縁樹脂層34及び少なくも2層以上の配線層50を有するものであり、配線層50の少なくとも1層は接着剤層20で被覆されている。配線層50を被覆する接着剤層20は、配線層50の表面を部分的に被覆するものでもよいし、配線層50の全表面に亘って被覆するものでもよい。また、多層回路基板203は、任意に多層回路基板203の表面に露出する配線層50を有してもよい。また、配線層50に接する層間接続電極(ビア電極)を有しても良い。配線層50は、絶縁樹脂層34の片面又は両面において、所定のパターンで導体回路が形成されたものである。導体回路は、絶縁樹脂層34の表面においてパターン形成されたものでもよいし、ダマシン(埋め込み)式にパターン形成されたものでもよい。多層回路基板203における絶縁樹脂層34は、上記金属張積層板の絶縁樹脂層と同様の構成であってよい。
約2gのダイマージアミン組成物を200~250mLの三角フラスコに秤量し、指示薬としてフェノールフタレインを用い、溶液が薄いピンク色を呈するまで、0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液を滴下し、中和を行ったブタノール約100mLに溶解させる。そこに3~7滴のフェノールフタレイン溶液を加え、サンプルの溶液が薄いピンク色に変わるまで、0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液で攪拌しながら滴定する。そこへブロモフェノールブルー溶液を5滴加え、サンプル溶液が黄色に変わるまで、0.2mol/Lの塩酸/イソプロパノール溶液で攪拌しながら滴定する。
アミン価は、次の式(1)により算出する。
アミン価={(V2×C2)-(V1×C1)}×MKOH/m ・・・(1)
ここで、アミン価はmg-KOH/gで表される値であり、MKOHは水酸化カリウムの分子量56.1である。また、V、Cはそれぞれ滴定に用いた溶液の体積と濃度であり、添え字の1、2はそれぞれ0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液、0.2mol/Lの塩酸/イソプロパノール溶液を表す。さらに、mはグラムで表されるサンプル重量である。
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ(東ソー株式会社製、HLC-8220GPCを使用)により測定した。標準物質としてポリスチレンを用い、展開溶媒にテトラヒドロフラン(THF)を用いた。
ダイマージアミン組成物の芳香環割合は、以下の手順で算出した。まず、ダイマージアミン組成物約50μlをTHF-d8 550μlに溶解させ、サンプルを調製した。調製したサンプルに対し、FT-NMR装置(JEOL製、JNM-ECA400)を使い、室温にて液体1H-NMR測定を実施した。2.6~2.9ppmに見られるNH2基に直結するCH2基由来の1Hピークの積分値に対して、6.6~7.2ppmに見られる芳香環由来の1Hピークの積分値の比から、下式のとおり、芳香環割合を算出した。
芳香環割合[mol%] =(Z/Y)×100
[ここで、Yは2.6~2.9ppmにおける1Hピークの積分値を意味し、Zは6.6~7.2ppmにおける(芳香環由来の)1Hピークの積分値を意味する。]
(a)ダイマージアミン
(b)炭素数10~40の範囲内にある一塩基酸化合物の末端カルボン酸基を1級アミノメチル基又はアミノ基に置換して得られるモノアミン化合物
(c)炭素数41~80の範囲内にある炭化水素基を有する多塩基酸化合物の末端カルボン酸基を1級アミノメチル基又はアミノ基に置換して得られるアミン化合物(但し、前記ダイマージアミンを除く)
(a)メインピークで表される成分;
(b)メインピークにおけるリテンションタイムが遅い時間側の極小値を基準にし、それよりも遅い時間に検出されるGPCピークで表される成分;
(c)メインピークにおけるリテンションタイムが早い時間側の極小値を基準にし、それよりも早い時間に検出されるGPCピークで表される成分;
を検出した。
ベクトルネットワークアナライザ(Agilent社製、商品名;ベクトルネットワークアナライザE8363C)およびSPDR共振器を用いて樹脂シートを温度;23℃、湿度;50%の条件下で、24時間放置した後、周波数10GHzにおける比誘電率(ε)および誘電正接(Tanδ)を測定した。
ガラス転移温度(Tg)は、5mm×20mmのサイズの樹脂シートを、熱機械分析装置(TMA:ネッチ社製、商品名;TMA4000SA)を用いて、0℃から300℃まで昇温速度5℃/分で測定を行った。昇温時の伸びの変曲点となる温度をガラス転移温度とした。
引張り弾性率は、以下の手順で測定した。まず、テンションテスター(オリエンテック社製、商品名;テンシロン)を用いて、樹脂シートから、試験片(幅12.7mm×長さ127mm)を作製した。この試験片を用い、50mm/minで引張り試験を行い、25℃における引張り弾性率を求めた。
反りの評価は、以下の方法で行った。厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、商品名;カプトン100EN)の上、又は12μmの銅箔の上に、乾燥後の厚さが25μmになるようにポリイミド溶液を塗布し、試験片を作製した。この状態でポリイミドフィルム又は銅箔が下面になるように置き、試験片の4隅の反り上がっている高さの平均を測定し、5mm以下を「良」、5mmを超える場合を「不可」とした。
BTDA:3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
BPDA:3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
ODPA:4,4’-オキシジフタル酸無水物
6FDA:4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
DDA:炭素数36の脂肪族ジアミン(クローダジャパン株式会社製、商品名;PRIAMINE1075の精製品、アミン価;210mgKOH/g、環状構造及び鎖状構造のダイマージアミンの混合物、成分(a);97.9%、成分(b);0.3%、成分(c);1.8%、芳香環割合;8.2モル%)
m-TB:2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル
TFMB:2,2’-ジトリフルオロメチルベンジジン
VAB:2,2’-ジビニル-4,4’-ジアミノビフェニル
APB:1,3-ビス(3‐アミノフェノキシ)ベンゼン
BAPP:2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
N-12:ドデカン二酸ジヒドラジド
NMP:N-メチル-2-ピロリドン
OP935:ホスフィン酸のアルミニウム塩(クラリアント社製、商品名;Exolit OP935、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、リン含有量23%、平均粒径2μm)
なお、上記DDAにおいて、a成分、b成分及びc成分の「%」は、GPC測定におけるクロマトグラムの面積パーセントを意味する。また、上記DDAの分子量は次式により算出した。
分子量=56.1×2×1000/アミン価
1000mlのセパラブルフラスコに、46.59gのBTDA(0.1446モル)、68.83.95gのDDA(0.1288モル)、4.58gのTFMB(0.0143モル)、168gのNMP及び112gのキシレンを装入し、40℃で1時間良く混合して、ポリアミド酸溶液を調製した。このポリアミド酸溶液を190℃に昇温し、5時間加熱、攪拌し、98gのキシレンを加えてイミド化を完結したポリイミド溶液1(固形分;30重量%、重量平均分子量;39,552、数平均分子量20,339)を調製した。
表1又は表2に示す原料組成とした他は、実施例1と同様にして、ポリイミド溶液2~13を調製した。
表2に示す原料組成とした他は、実施例1と同様にして、ポリイミド溶液14~18を調製した。
表2に示す原料組成とした他は、実施例1と同様にして、ポリイミド溶液19を調製したところ、流動性がないゲル状態となった。
ポリイミド溶液1を離型PETフィルム1(東山フィルム社製、商品名;HY-S05、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μm)の片面に塗布し、120℃で10分間乾燥を行い、接着剤層を離型PETフィルム1から剥離することによって、厚さが25μmの接着剤フィルム14を得た。接着剤フィルム14の各種評価結果は以下のとおりである。
ε;2.7、Tanδ;0.0016、Tg;37℃、引張り弾性率;0.8GPa
ポリイミド溶液2~13を使用したこと以外、実施例14と同様にして、接着剤フィルム15~26を得た。各種特性評価結果は表3に示す。
ポリイミド溶液14~18を使用したこと以外、実施例14と同様にして、接着剤フィルム27~31を得た。各種特性評価結果は表3に示す。
100gのポリイミド溶液1(固形分として30g)に1.1gのN-12(0.004モル)を配合し、7.5gのOP935、14.0gのキシレンを加えて希釈し、更に1時間攪拌することで接着剤組成物27を調製した。
ポリイミド溶液2~11を使用したこと以外、実施例27と同様にして接着剤組成物28~37を調製した。
接着剤組成物27を離型PETフィルム1の片面に塗布し、80℃で15分間乾燥を行い、接着剤層厚さ25μmの樹脂シート38を得た後、接着剤層を離型PETフィルム1から剥離することによって、厚さが25μmの接着剤フィルム38を得た。
接着剤組成物28~37を使用したこと以外、実施例38と同様にして樹脂シート39~48を得た後、接着剤フィルム39~48を得た。
接着剤組成物27をポリイミドフィルム1(東レ・デュポン社製、商品名;カプトン50EN、ε=3.6、tanδ=0.0084、縦×横×厚さ=200mm×300mm×12μm)の片面に塗布し、80℃で15分間乾燥を行い、接着剤層の厚さが25μmのカバーレイフィルム49を得た。得られたカバーレイフィルム49の反りの状態は「良」であった。
カバーレイフィルム49の接着剤層側に離型PETフィルム1が接するように積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、2分間圧着した。その後、接着剤層側に離型PETフィルム1を圧着したカバーレイフィルム49のポリイミドフィルム1側に接着剤組成物27を乾燥後の厚みが25μmになるように塗布して80℃で15分間乾燥を行った。そして接着剤組成物27を塗布乾燥した面に離型PETフィルム1が接するように積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、2分間圧着して、ポリイミドフィルムの両面に接着剤を備えたポリイミド接着剤積層体50を得た。
接着剤組成物27を厚み12μmの電解銅箔の片面に塗布し、80℃で15分間乾燥を行い、接着剤層の厚さが25μmの樹脂付き銅箔51を得た。得られた樹脂付き銅箔51の反りの状態は「良」であった。
接着剤組成物27を厚み12μmの電解銅箔の片面に塗布し、80℃で30分間乾燥を行い、接着剤層の厚さが50μmの樹脂付き銅箔52を得た。得られた樹脂付き銅箔52の反りの状態は「良」であった。
樹脂付き銅箔52の接着剤層の表面に、更に接着剤組成物27を塗布し、80℃30分間乾燥を行い、接着剤層の合計の厚さが100μmの樹脂付き銅箔53を得た。得られた樹脂付き銅箔53の反りの状態は「良」であった。
接着剤組成物27を離型PETフィルム1の片面に塗布し、80℃で30分間乾燥を行い、接着剤層を離型PETフィルム1から剥離することによって、厚さが50μmの接着剤フィルム54を得た。
厚み12μmの電解銅箔上に、接着剤フィルム54、ポリイミドフィルム2(デュポン社製、商品名;カプトン100-EN、厚み25μm、ε=3.6、tanδ=0.0084)、接着剤フィルム54及び厚み12μmの電解銅箔を順次積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、2分間圧着した後、室温から160℃まで昇温、160℃で4時間熱処理して、銅張積層板55を得た。
厚み12μmの電解銅箔上に、カバーレイフィルム49の接着剤層側が銅箔に接するよう積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、2分間圧着した後、室温から160℃まで昇温、160℃で2時間熱処理して、銅張積層板56を得た。
厚み12μmの圧延銅箔上に、接着剤フィルム38を積層し、次にカバーレイフィルム49のポリイミドフィルム1側が接着剤フィルム38に接するように積層し、更にカバーレイフィルム49の接着剤層側に厚み12μmの圧延銅箔を順次積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、2分間圧着した後、室温から160℃まで昇温、160℃で2時間熱処理して、銅張積層板57を得た。
樹脂付き銅箔53を2枚用意し、2枚の樹脂付き銅箔53の接着剤層側にポリイミドフィルム3(デュポン社製、商品名;カプトン200-EN、厚み50μm、ε=3.6、tanδ=0.0084)が接するように積層して、真空ラミネーターを用いて温度160℃、圧力0.8MPa、5分間圧着した後、室温から160℃まで昇温、160℃で4時間熱処理して、銅張積層板58を得た。
接着剤組成物27を片面銅張積層板1(日鉄ケミカル&マテリアル社製、商品名;エスパネックスMC12-25-00UEM、縦×横×厚さ=200mm×300mm×25μm)のポリイミド側に塗布し、80℃で30分間乾燥を行い、接着剤層の厚さが50μmの接着剤付銅張積層板59を得た。接着剤付銅張積層板59の接着剤層側に片面銅張積層板1の樹脂層側の面が接するように積層して、小型精密プレス機を用いて温度160℃、圧力4.0MPa、120分間圧着して、銅張積層板59を得た。
2つの接着剤付銅張積層板59を接着剤層側の面が接するように積層して、小型精密プレス機を用いて温度160℃、圧力4.0MPa、120分間圧着して、銅張積層板60を得た。
片面銅張積層板1の樹脂層側に、接着剤フィルム54を積層し、更にその上に片面銅張積層板1の樹脂層側が接着剤フィルム54と接するように積層して、小型精密プレス機を用いて温度160℃、圧力4.0MPa、120分間圧着して、銅張積層板61を得た。
接着剤組成物27を離型PETフィルム1の片面に塗布し、80℃で15分間乾燥を行い、接着剤層を離型PETフィルム1から剥離することによって、厚さが15μmの接着剤フィルム62を得た。
片面銅張積層板1の樹脂層側に、接着剤フィルム62を積層し、更にその上に片面銅張積層板1の樹脂層側が接着剤フィルム62と接するように積層して、小型精密プレス機を用いて温度160℃、圧力4.0MPa、120分間圧着して、銅張積層板62を得た。
両面銅張積層板2(日鉄ケミカル&マテリアル社製、商品名;エスパネックスMB12-25-00UEG)を準備し、一方の面の銅箔にエッチングによる回路加工を施し、導体回路層を形成した配線基板64Aを得た。
液晶ポリマーフィルム(クラレ社製、商品名;CT-Z、厚さ;50μm、CTE;18ppm/K、熱変形温度;300℃、ε=3.40、tanδ=0.0022)を絶縁性基材とし、その両面に厚さ18μmの電解銅箔が設けられた銅張積層板65を準備し、一方の面の銅箔にエッチングによる回路加工を施し、導体回路層を形成した配線基板65Aを得た。
Claims (20)
- 酸二無水物成分から誘導される酸二無水物残基及びジアミン成分から誘導されるジアミン残基を含有する熱可塑性ポリイミドであって、
全ジアミン残基に対し、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸基が1級アミノメチル基又はアミノ基に置換されてなるダイマージアミンを主成分として96重量%以上含有するダイマージアミン組成物に由来するジアミン残基を40モル%以上含有するとともに、下記の一般式(1)で表されるジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を合計で2~40モル%の範囲内で含有することを特徴とする熱可塑性ポリイミド。
[式(1)において、連結基Aは、単結合又は-COO-から選ばれる2価の基を示し、置換基Eは、独立に水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~3の1価のアルキル基、炭素数1~3のアルコキシ基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基又はアリル基を示し、mは1~2の整数を示し、p及びqは独立して0~4の整数を示す。] - 重量平均分子量(Mw)が5,000以上200,000以下の範囲内である請求項1に記載の熱可塑性ポリイミド。
- 全酸二無水物残基に対し、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物から誘導される酸二無水物残基を10モル%以上含有する請求項1又は2に記載の熱可塑性ポリイミド。
- 前記ジアミン残基が、炭素間二重結合を有する置換基を持つジアミン化合物から誘導されるジアミン残基を含有する請求項1又は2に記載の熱可塑性ポリイミド。
- 請求項3に記載の熱可塑性ポリイミド中に含まれるケトン基と、少なくとも2つの第1級のアミノ基を官能基として有するアミノ化合物のアミノ基とがC=N結合による架橋構造を形成している架橋ポリイミド。
- 請求項4に記載の熱可塑性ポリイミド中に含まれる前記炭素間二重結合によって架橋構造を形成している架橋ポリイミド。
- 請求項1~4のいずれか1項に記載の熱可塑性ポリイミド、又は、請求項5又は6に記載の架橋ポリイミドを含有することを特徴とする接着剤フィルム。
- 23℃、50%RHの恒温恒湿条件(常態)のもと24時間調湿後に、スプリットポスト誘電体共振器(SPDR)により測定される10GHzにおける誘電正接(Tanδ)が0.002未満である請求項7に記載の接着剤フィルム。
- 基材と、前記基材の少なくとも一方の面に積層された接着剤層と、を有する積層体であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする積層体。 - カバーレイ用フィルム材層と、該カバーレイ用フィルム材層に積層された接着剤層とを有するカバーレイフィルムであって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とするカバーレイフィルム。 - 接着剤層と銅箔とを積層した樹脂付き銅箔であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする樹脂付き銅箔。 - 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の少なくとも一方の面に積層された金属層と、を有する金属張積層板であって、
前記絶縁樹脂層の少なくとも1層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする金属張積層板。 - 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の少なくとも片側の面に積層された接着剤層と、前記接着剤層を介して前記絶縁樹脂層に積層された金属層と、を有する金属張積層板であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする金属張積層板。 - 第1の金属層と、前記第1の金属層の少なくとも片側の面に積層された第1の絶縁樹脂層と、を有する第1の片面金属張積層板と、
第2の金属層と、前記第2の金属層の少なくとも片側の面に積層された第2の絶縁樹脂層と、を有する第2の片面金属張積層板と、
前記第1の絶縁樹脂層及び前記第2の絶縁樹脂層に当接するように配置されて、前記第1の片面金属張積層板と前記第2の片面金属張積層板との間に積層された接着剤層と、を備えた金属張積層板であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする金属張積層板。 - 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層の一方の面に積層された金属層と、を有する片面金属張積層板と、前記絶縁樹脂層のもう一方の面に積層された接着剤層と、を備え、前記接着剤層が請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする金属張積層板。
- 請求項12から15のいずれか1項に記載の金属張積層板の前記金属層を配線加工してなる回路基板。
- 第1の基材と、前記第1の基材の少なくとも一方の面に積層された配線層と、前記第1の基材の前記配線層側の面において前記配線層を覆うように積層された接着剤層と、を備えた回路基板であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする回路基板。 - 第1の基材と、前記第1の基材の少なくとも一方の面に積層された配線層と、前記第1の基材の前記配線層側の面において前記配線層を覆うように積層された接着剤層と、前記接着剤層の前記第1の基材とは反対側の面に積層された第2の基材と、を備えた回路基板であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする回路基板。 - 第1の基材と、前記第1の基材の少なくとも一方の面に積層された接着剤層と、前記接着剤層の前記第1の基材とは反対側の面に積層された第2の基材と、前記第1の基材及び前記第2の基材の前記接着剤層とは反対側の面にそれぞれ積層された配線層と、を備えた回路基板であって、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする回路基板。 - 積層された複数の絶縁樹脂層を含む積層体と、該積層体の内部に埋め込まれた少なくとも1層以上の配線層と、を備えた多層回路基板であって、
前記複数の絶縁樹脂層のうちの少なくとも一層以上が、接着性を有するとともに前記配線層を被覆する接着剤層により形成されており、
前記接着剤層が、請求項7又は8の接着剤フィルムからなることを特徴とする多層回路基板。
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