JP7786808B2 - 素子基板および記録ヘッド - Google Patents

素子基板および記録ヘッド

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Description

本発明は、液体を吐出して記録を行う記録ヘッド用の素子基板および記録ヘッドに関する。
近年の記録の高速化・高画質化に伴い、記録ヘッドに実装する発熱素子の数が増加傾向にある。このため、それらの発熱素子を駆動する回路を実装する素子基板の面積増加に伴い、複数の素子基板を記録ヘッドに搭載するために素子基板の形状が平行四辺形や台形等になった場合の発熱素子の配置や配線レイアウトなどの最適化が重要となってきている。
特許文献1には、発熱素子に電流を流すためのプラス側配線(VH配線)層と、マイナス側配線(GNDH配線)層とがそれぞれ設けられ、VH配線層とGNDH配線層とが対向している素子基板を用いた液体吐出ヘッドが開示されている。
特開2016-137705号公報
しかし、特許文献1の構成では、異なる電源配線(VH配線とGNDH配線)が広い面積で対向していることから、配線生成時などに異物による層間ショートなどの発生頻度が高くなる虞があり、歩留まり低下が懸念される。また、VH配線とGNDH配線とで、それぞれ1層ずつ使用しているためコストもかかることが懸念される。
よって本発明は、製造工程における歩留まりの低下およびコストアップを抑制することができる素子基板および記録ヘッドを提供する。
そのため本発明の素子基板は、配列された複数の発熱素子と、前記発熱素子を発熱させるための電気を供給するための電気配線と、を備え、前記電気配線が、第1電気配線層と、前記第1電気配線層と重なる第2電気配線層と、前記第1電気配線層と重なる第3電気配線層と、に設けられた素子基板であって、前記第1電気配線層は、前記発熱素子の一方の接続部と接続される第1配線と、前記発熱素子の他方の接続部と接続される第2配線とを有し、前記第2電気配線層は、前記第1配線と接続される第3配線と、前記第2配線と接続される第4配線とを有し、前記第3電気配線層は、前記第1配線と接続される第5配線と、前記第2配線と接続される第6配線とを有し、前記第1電気配線層は、前記第1配線と前記第2配線との少なくとも1対が並行して設けられた第1配線群を有し、前記第2電気配線層は、前記第3配線と前記第4配線との少なくとも1対が並行して設けられた第2配線群を有し、前記第3電気配線層は、前記第5配線と前記第6配線との少なくとも1対が並行して設けられた第3配線群を有し、前記第1配線群、前記第2配線群および前記第3配線群のうち、いずれか2つの配線群は配線の並びが同一構成であり、残りの配線群は、前記第1電気配線層と垂直に交わる線上の視点から見て、前記いずれか2つの配線群と交差していることを特徴とする。
本発明によれば、製造工程における歩留まりの低下およびコストアップを抑制することができる素子基板および記録ヘッドを提供することができる。
(a)は素子基板を示した平面図、(b)はb部を示した拡大図である。 (a)は発熱素子の平面図、(b)はIIb-IIbにおける断面図である。 (a)は素子基板の平面図、(b)は電気配線層の拡大図である。 (a)は素子基板の平面図、(b)は電気配線層の拡大図である。 電気配線層の間のスルーホールを示した図である。 配線抵抗を説明する図、電圧降下のシミュレーション結果を示した図である。 (a)は素子基板の平面図、(b)は電気配線層の拡大図である。 (a)は素子基板の平面図、(b)は電気配線層の拡大図である。 電源配線層を示した図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明を適用可能な第1の実施形態について説明する。以下では、記録用のインクを吐出させるインクジェット記録ヘッドを対象とするが、本実施形態は任意の液体を吐出する記録ヘッドに適用することができる。
図1(a)は、本実施形態における素子基板100を示した平面図であり、図1(b)は、図1(a)におけるb部を示した拡大図である。素子基板100は、平面形状が平行四辺形であり、複数の列を成した複数の発熱素子101と、発熱素子101を駆動する駆動回路203と、発熱素子101に駆動電流を伝達する電極パッド201とを備えている。更に、素子基板100は、発熱素子101と対応して設けられた複数の吐出口109が矢印S方向に沿って列を成して形成された吐出口形成部材108を備えている。記録ヘッドでは、複数の素子基板100が矢印S方向に配列されている。駆動回路203は、電極パッド201に接続され、電極パッド201を介して記録ヘッドの外部から供給される記録信号に応じて発熱素子101の駆動電流を生成する。
素子基板100には、液体供給路301及び液体回収路302が矢印S方向に延在しており、液体供給路301及び液体回収路302にはそれぞれ複数の開口300(供給口300a、回収口300b)が設けられている。液体供給路301には、発熱素子101に液体を供給可能な複数の供給口300aが設けられ、液体回収路302には、発熱素子101から液体を回収可能な複数の回収口300bが設けられている。液体供給路301の供給口300aから圧力室107に供給された液体が、発熱素子101で加熱され発泡することで吐出口109から吐出される。供給口300aから供給され吐出されなかった液体は、液体回収路302の回収口300bで回収される。回収口300bで回収されたインクは、記録装置に設けられた不図示のタンク部などを介して、再度液体吐出ヘッドに供給される。このようにして、液体は記録装置内で循環している。供給口300a、回収口300bは、素子基板100の基板114(後述の図2(b)参照)を貫通する貫通孔である。このように、供給口300aと回収口300bとで発熱素子101を挟む構成にすることで、吐出後のリフィルも比較的高速に行うことができる。
図2(a)は、本実施形態の記録ヘッドの素子基板における1つの発熱素子101の周辺領域を拡大した平面図であり、図2(b)は、図2(a)のIIb-IIbにおける断面図である。発熱素子101は、吐出口109と対向して設けられており、電気配線103と発熱素子101とを接続する複数の接続部材102が設けられている。
以下では、発熱素子101に流れる電流の方向をX方向、X方向と直交する方向をY方向とする。また、X方向及びY方向と直交する方向をZ方向とする。Y方向は、発熱素子101ないし吐出口109が配列する方向である。Z方向は、吐出口が形成される面と直交する方向であり、液体が吐出する方向である。
素子基板100は、基板114と、吐出口形成部材108とを備えている。基板114はSiにより形成される基材113と、基材113上に形成される絶縁膜104とを含んでおり、基板114上には、液体を吐出するための熱エネルギーを発生する発熱素子101、保護膜105および耐キャビテーション膜106が設けられている。発熱素子101は、TASiNなどのTA化合物から形成されている。絶縁膜104は、SiOなどの絶縁体で形成されている。基板114の発熱素子101が形成された面に、吐出口形成部材108が設けられている。吐出口形成部材108は、各発熱素子101に対応した吐出口109を有し、基板114とともに吐出口109毎の圧力室107を形成している。
基板114上に設けられた絶縁膜104内には、発熱素子101に電流を供給するための電気配線103が絶縁膜104に埋め込まれるように設けられている。電気配線103は、接続部材102を介して、駆動回路203と発熱素子101とを電気的に接続している。電気配線103は、アルミニウムからなり、膜厚(Z方向の寸法)は0.4~1.2μm程度である。供給された電流によって発熱素子101が発熱し、高温となった発熱素子101は、圧力室107内の液体を加熱して気泡を発生させる。この気泡によって吐出口109の近傍の液体が吐出口109から吐出し、記録が行われる。発熱素子101は、SiNから成る保護膜105で覆われている。なお、保護膜105は、SiOまたはSiCで形成してもよい。保護膜105は、耐キャビテーション膜106で覆われている。耐キャビテーション膜106はTAやIrから成る。電気配線103は、金属であり、AL、Cu、Ag、Au、PT、W、Ni、Coのいずれかないしいずれかを含む合金であってもよい。
接続部材102は、Y方向に沿って互いに間隔をおいて位置している。接続部材102は、発熱素子101が設けられる面に直交する方向からみて、発熱素子101に覆われている。接続部材102は、発熱素子101のX方向における両側端部の近傍で、電気配線103と発熱素子101とを接続している。従って、電流は発熱素子101をX方向に流れる。発熱素子101は、その一端側と他端側との夫々に、複数の接続部材102が接続される接続領域110を有している。接続部材102は、電気配線103の端部付近からZ方向に延びるプラグである。接続部材102は、本実施形態では概ね正方形の断面を有しているが、角部が丸められていてもよく、断面が正方形に限らず、長方形、円形、楕円形など他の形状でもよい。
接続部材102は、タングステンで形成されているが、チタン、白金、コバルト、ニッケル、モリブデン、タンタル、ケイ素のいずれか、またはこれらの化合物で形成することができる。接続部材102は、電気配線103と一体形成されてもよい。すなわち、電気配線103の一部を厚さ方向に切り欠くことで電気配線103と一体化された接続部材102を形成してもよい。
電気配線103は、絶縁膜104中に設けられており、接続部材102によって発熱素子101に接続されている。このように発熱素子101に対して裏面側から電気接続を行うため、発熱素子101の表面側を覆う電気配線が不要となる。電気配線103が発熱素子101の表面側に接続されるような構成では、発熱素子101の上に膜厚約0.6~1.2μmの電気配線が積層されている。このため、約0.6~1.2μmの段差に対するカバレッジ性を確保するために比較的厚い膜厚の保護膜を設ける必要があった。
これに対し本実施形態では、発熱素子101の表面側に設ける電気配線が不要となる。発熱素子101の膜厚は0.01~0.05μm程度であるため、上記構成に比べて段差が格段に小さくなる。よって膜厚0.15~0.3μm程度の保護膜105で十分なカバレッジ性を確保することができるので保護膜105の薄膜化が可能となり、インクへの熱伝達効率が格段に向上する。これにより、消費電力の低減と、発泡の安定化による高画質化を両立することができる。耐キャビテーション膜106のパターニング精度と信頼性の向上、吐出口形成部材108の基板114への密着性と加工精度の向上なども見込むことができ、高画質化だけではなく製造面でのメリットも得ることができる。
より均一な吐出特性を得るために、発泡ばらつきや抵抗値ばらつきに対し精度が必要であるため、発熱素子101の下地(下部領域)は平坦であることが好ましい。従来は発熱素子の直下およびその周辺には、段差が生じないように配線パターン等を配置することが困難であった。本実施形態の構成では各層の電気配線103および発熱素子101の下地部はCMP等の処理により平坦化している。それにより図2(b)に示すように、接続部材102の発熱素子101との当接面と、絶縁膜104の発熱素子101との当接面とは同一平面に設けられている。
このように、発熱抵抗層の下地(下部領域)を平坦化することで発熱素子101の直下、すなわち後述する中央領域122と基材113との間の絶縁膜104やその周辺に信号配線や電源配線等のパターンの電気配線103を通すことが可能となる。さらには、その領域にトランジスタを配置することも可能となるため、素子基板100の面積を小さくすることができ、記録ヘッドのローコスト化、吐出口109の高密度化が可能となる。本実施形態においては図2(b)に示すように、Siにより形成される基材113の絶縁膜104との界面領域に、駆動回路203およびフィールド酸化膜132が形成されている。
このような構成によって、発熱素子101の特性への影響を抑制しつつ電気配線103を多層化することが可能となる。また、電気配線103に複数の配線層を割り当てることで電源配線抵抗を大幅に削減することが可能となる。
本実施形態では電気配線103は、素子基板100の平面に直交する方向に関して発熱素子101からの距離が互いに異なる3層の構成になっている。電気配線層は、発熱素子101から最も距離の離れた電気配線層103a、その次に発熱素子101から距離の離れた電気配線層103b、発熱素子101に最も近い電気配線層103cとなっている。電気配線層103aは、発熱素子101を駆動するための信号配線層やロジック電源配線層に割り当てられている。また、電気配線層103bは、発熱素子101を駆動するための信号配線層やロジック電源配線層と、発熱素子101に電流を供給するための配線層に割り当てられている。また、電気配線層103cは、発熱素子101に電流を供給するための配線層に割り当てられている。
ここで、従来の素子基板では、発熱素子に電流を流すための、プラス側(一方の側)配線が設けられたVH配線層と、マイナス側(他方の側)配線が設けられたGNDH配線層とが対向するように設けられていた。しかし、このような構成では、VH配線とGNDH配線とが広い面積で対向していることから、異物による層間ショートなどの発生頻度が高くなる虞があり、歩留まり低下が懸念される。また、VH配線とGNDH配線とで、それぞれ1層ずつ使用しているためコストもかかる。そこで本実施形態では、VH配線とGNDH配線とが同一層の中に設けられた構成としている。同一層内に少なくともVH配線とGNDH配線との1対が並行して設けられていればよい。以下、本実施形態における電気配線層の詳細を説明する。
図3(a)は、素子基板100を示した平面図であり、図3(b)は、図3(a)のb部における電気配線層103bを拡大して示した図である。電気配線層103bは、発熱素子101を駆動するための不図示の信号配線や不図示のロジック電源配線と、発熱素子101に電流を供給するための電源配線(電気配線群)を備えている。発熱素子101に電流を供給するための電源配線は、発熱素子101に流れる電流の入り口側に繋がれる電源配線であるVH配線103b1と、発熱素子101に流れる電流の出口側に繋がれる配線であるGNDH配線103b2とを含む。これらは図3(b)に示す通りX方向に向かって交互に配置されている。電気配線層103bにおいて、VH配線103b1とGNDH配線103b2との複数対が、素子基板100の全域に張り巡らされている。本実施形態のように素子基板100が平行四辺形の場合、図中Lの区間で、電源配線を素子基板100の外形の斜辺に沿って接続している。
図4(a)は、素子基板100を示した平面図であり、図4(b)は、図4(a)のb部における電気配線層103cを拡大して示した図である。電気配線層103cは、発熱素子101に電流を供給するための電源配線を備えている。発熱素子101に電流を供給するための電源配線は、発熱素子101に流れる電流の入り口側に繋がれる電源配線であるVH配線103c1と、発熱素子101に流れる電流の出口側に繋がれる電源配線であるGNDH配線103c2とを含む。これらは図4(b)に示す通りY方向に向かって交互に配置されている。電気配線層103cにおいて、VH配線103c1とGNDH配線103c2との複数対が、素子基板100の全域に張り巡らされている。
VH配線103c1とGNDH配線103c2とは、接続部材102を介して発熱素子101に接続されている。VH配線103b1とVH配線103c1とは、異なる層において、素子基板100を正面から見た場合に(電気配線層と垂直に交わる線上の視点から見て)交差し重なり合う箇所でスルーホール配線にて接続されている。また、GNDH配線103b2とGNDH配線103c2も同様に、異なる層において、素子基板100を正面から見た場合に交差し重なり合う箇所でスルーホール配線にて接続されている。
図5は、図4(b)のV-Vにおける断面を示した図である。VH配線103b1とVH配線103c1との間にはスルーホール50が形成されており、スルーホール内に形成されたスルーホール配線によって、VH配線103b1とVH配線103c1とは接続されている。ここではVH配線103b1とVH配線103c1との接続を例に説明したが、GNDH配線103b2とGNDH配線103c2も同様である。本実施形態においては、X方向に電気配線層103cを、Y方向に電気配線層103bを引き回している。
ここで、電気配線層103cの厚さ(配線厚)は0.8~1.2μm、電気配線層103bの厚さは0.3~0.6μmとなっており、電気配線層103cの方が電気配線層103bよりも厚い膜厚となっている。素子基板100のように、Y方向よりX方向へ長い基板に関しては、長手方向(X方向)に沿って、膜厚が厚く断面積の大きな配線を引き回した方が、短手方向(Y方向)へ膜厚の厚い配線を引き回すよりも配線抵抗による電圧降下を低減することができる。そのため、本実施形態では、長手方向であるX方向に引き回している電気配線層103cを、Y方向に引き回している電気配線層103bよりも厚い膜厚として、電圧降下を低減している。
図6(a)から(c)は、発熱素子駆動電極600から発熱素子101までの配線抵抗を説明する図と、配線抵抗によっておこる電圧降下をシミュレーションした結果とを示した図である。ここでは、1列32個の発熱素子101を合計4列(A-D列)同時に駆動した際の電圧降下をシミュレーションした。図6(b)は、本実施形態と同様に膜厚の熱い電気配線層103cを長手方向(X方向)へ引き回したシミュレーション結果を示しており、図6(c)は電気配線層103cを短手方向(Y方向)へ引き回したシミュレーション結果を示している。本実施形態における素子基板100の形状と発熱素子101の並びの構成だと、発熱素子駆動電極600から一番遠い発熱素子101がある位置601(データ番号0)と位置604(データ番号32)で、電圧降下値が高くなることがわかる。
ここで、図6(b)に示した膜厚の熱い電気配線層103cを長手方向(X方向)へ引き回したシミュレーション結果と、図6(c)に示した電気配線層103cを短手方向(Y方向)へ引き回したシミュレーション結果とを比較する。位置601(データ番号0)と位置604(データ番号32)との値を比べると、図6(b)に示した電気配線層103cを長手方向(X方向)へ引き回した方が、電圧降下値が小さいことがわかる。
このように、VH配線とGNDH配線とを同一層の中に設ける。これにより、層間で異なる電源配線の対向面積を小さくすることができる(対向するのは各電源配線が交差する箇所のみ)。これにより、配線生成時などで起こる異物による層間リーク発生頻度を抑制することが可能となり、製造工程における歩留まりの低下を実現できる。また、同層にてVH配線とGNDH配線とを交互に引き回しているため、配線層構成を少なくできることからコストアップを抑制することができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明を適用可能な第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。
図7(a)は、本実施形態における素子基板100を示した平面図であり、図7(b)は、図7(a)のb部における電気配線層103bを拡大して示した図である。本実施形態における素子基板100は、図7(a)のように外形が長方形の形状を備えている。つまり、素子基板100の外形がX方向およびY方向に延在する長方形であることから、電源配線は、図中Lの区間でY方向に沿って接続されており、VH配線103b1とGNDH配線103b2とは、X方向に交互に配置されている。
図8(a)は、素子基板100を示した平面図であり、図8(b)は、図8(a)のb部における電気配線層103cを拡大して示した図である。VH配線103c1と、GNDH配線103c2とは、図8(b)に示す通りY方向に向かって交互に配置されている。これらは素子基板100の全域に亘って同様に張り巡らされている。
電源VH配線103b1とVH配線103c1とは、交差し重なり合う箇所にスルーホールが設けられており、電源VH配線103b1とVH配線103c1とは、スルーホール配線によって接続されている。また、GNDH配線103b2とGNDH配線103c2も同様に交差し重なり合う箇所にスルーホールが設けられており、GNDH配線103b2とGNDH配線103c2とは、スルーホール配線によって接続されている。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明を適用可能な第3の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成について説明する。
図9は、本実施形態における電源配線層を示した図である。本実施形態の素子基板100は発熱素子101から最も離れた電気配線層103a、次に発熱素子101から離れた電気配線層103b、電気配線層103bより発熱素子101に近い電気配線層103c、発熱素子101に最も近い電気配線層103dを備える。発電気配線層103aと電気配線層103bと電気配線層103cとは、第1、第2の実施形態と同様である。電気配線層103dは、電気配線層103cと同形状同並び(同一構成)の電気配線となっている。つまり、電気配線層103cのVH配線103c1と電気配線層103dのVH配線103d1とが重なり、電気配線層103cのGNDH配線103c2と電気配線層103dのGNDH配線103d2とが重なるように構成されている。このように、VH配線同士、GNDH配線同士が重なるように構成することで、VH配線とGNDH配線とが対向する面積を少なくし、層間に異物が混入した際に、発生するリークを抑制することが可能である。
電気配線層103cのVH配線103c1と電気配線層103dのVH配線103d1との間にはスルーホールが設けられており、VH配線103c1とVH配線103d1とは、スルーホール配線によって接続されている。また、電気配線層103cのGNDH配線103c2と電気配線層103dのGNDH配線103d2との間にもスルーホールが設けられており、GNDH配線103c2とGNDH配線103d2とは、スルーホール配線によって接続されている。
50 スルーホール
100 素子基板
101 発熱素子
102 接続部材
103 電気配線
103a 電気配線層
103b 電気配線層
103c 電気配線層
103d 電気配線層
104 絶縁膜
105 保護膜
109 吐出口
203 駆動回路

Claims (11)

  1. 配列された複数の発熱素子と、
    前記発熱素子を発熱させるための電気を供給するための電気配線と、を備え、
    前記電気配線が、第1電気配線層と、前記第1電気配線層と重なる第2電気配線層と、前記第1電気配線層と重なる第3電気配線層と、に設けられた素子基板であって、
    前記第1電気配線層は、前記発熱素子の一方の接続部と接続される第1配線と、前記発熱素子の他方の接続部と接続される第2配線とを有し、
    前記第2電気配線層は、前記第1配線と接続される第3配線と、前記第2配線と接続される第4配線とを有し、
    前記第3電気配線層は、前記第1配線と接続される第5配線と、前記第2配線と接続される第6配線とを有し、
    前記第1電気配線層は、前記第1配線と前記第2配線との少なくとも1対が並行して設けられた第1配線群を有し、
    前記第2電気配線層は、前記第3配線と前記第4配線との少なくとも1対が並行して設けられた第2配線群を有し、
    前記第3電気配線層は、前記第5配線と前記第6配線との少なくとも1対が並行して設けられた第3配線群を有し、
    前記第1配線群、前記第2配線群および前記第3配線群のうち、いずれか2つの配線群は配線の並びが同一構成であり、残りの配線群は、前記第1電気配線層と垂直に交わる線上の視点から見て、前記いずれか2つの配線群と交差していることを特徴とする素子基板。
  2. 前記いずれか2つの配線群と前記残りの配線群とでは、配線厚が異なることを特徴とする請求項1に記載の素子基板。
  3. 前記第1電気配線層では、前記第1配線と前記第2配線との複数対が設けられ、前記第1配線と前記第2配線とが交互に配線されており、
    前記第2電気配線層では、前記第3配線と前記第4配線との複数対が設けられ、前記第3配線と前記第4配線とが交互に配線されていることを特徴とする請求項1または2に記載の素子基板。
  4. 外形が平行四辺形であり、
    前記第1配線群の配線と、前記第2配線群の配線とは、外形の辺に沿ってそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の素子基板。
  5. 外形が長方形であり、
    前記第1配線群の配線と、前記第2配線群の配線とは、外形の辺に沿ってそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の素子基板。
  6. 前記第1配線群の配線と、前記第2配線群の配線とは、素子基板の全域に亘って設けられており、
    前記第1配線群と、前記第2配線群との内、素子基板の長手方向に延在する一方の配線群の配線厚は、短手方向に延在する他方の配線群の配線厚より厚いことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の素子基板。
  7. 前記第1電気配線層と、前記第2電気配線層と、の間には、スルーホールが設けられており、前記第1配線群の配線と、前記第2配線群の配線とは、前記スルーホール内を通るスルーホール配線によって接続されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の素子基板。
  8. 前記電気配線は金属であり、AL、Cu、Ag、Au、PT、W、Ni、Coのいずれかないしいずれかを含む合金からなることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の素子基板。
  9. 前記発熱素子に液体を供給可能な、複数の供給口と、
    前記発熱素子から液体を回収可能な、複数の回収口と、を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の素子基板。
  10. 外部からの電力を前記発熱素子に伝えるための複数の電極を備えたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の素子基板。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の素子基板を備えたことを特徴とする記録ヘッド。
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