特許文献1は、巻線方法及び巻線装置を開示する。巻線装置は、インデックス機構と、ノズルと、ノズル移動機構とを備える。インデックス機構は、ステータをその中心軸回りに回転させる。ノズルは、線材を繰出す。ノズル移動機構は、ノズルを直交三軸方向に移動させる。巻線装置は、基台上に載置される。インデックス機構は、支持台と、駆動機構とを備える。支持台は、ステータを水平に支持する。駆動機構は、支持台を回転駆動する。駆動機構によって支持台を回転駆動することによって、支持台に支持されたステータは軸中心に回転する。
ノズル移動機構は、一対のX軸移動機構と、Y軸移動機構と、Z軸移動機構とを備える。X軸移動機構は、基台上に立設する支柱に支持されX軸方向に延在する。Y軸移動機構は、一対のX軸移動機構の間に介装されY軸方向に延在する。Z軸移動機構は、Y軸移動機構に連結されZ軸方向に延在する。
X軸移動機構は、一対の筐体(X)と、駆動モータ(X)と、ボールねじ(X)と、従動子(X)とを備える。筐体(X)は、支柱に支持される。駆動モータ(X)は、筐体(X)の端部に配置される。ボールねじ(X)は、駆動モータ(X)の出力軸に連結されX軸方向に延在する。従動子(X)は、ボールねじ(X)に螺合しボールねじ(X)に沿って移動する。
Y軸移動機構は、筐体(Y)と、駆動モータ(Y)と、ボールねじ(Y)と、従動子(Y)とを備える。筐体(Y)は、両端部が一対の従動子(X)に結合されボールねじ(X)に沿って移動する。駆動モータ(Y)は、筐体(Y)の端部に配置される。ボールねじ(Y)は、駆動モータ(Y)の出力軸に連結されY軸方向に延在する。従動子(Y)は、ボールねじ(Y)に螺合しボールねじ(Y)に沿って移動する。
Z軸移動機構は、筐体(Z)と、駆動モータ(Z)と、ボールねじ(Z)と、従動子(Z)とを備える。筐体(Z)は、従動子(Y)に結合されボールねじ(Y)に沿って移動する。駆動モータ(Z)は、筐体(Z)の端部に配置される。ボールねじ(Z)は、駆動モータ(Z)の出力軸に連結されZ軸方向に延在する。従動子(Z)は、ボールねじ(Z)に螺合しボールねじ(Z)に沿って移動する。従動子(Z)には、Z軸方向に延在する円筒状のノズル保持部材が支持部材を介して連結される。
ノズル保持部材の端部には、軸を中心に揺動可能にノズルが取り付けられる。ノズルは、X軸移動機構、Y軸移動機構及びZ軸移動機構を駆動することによって、直交3軸方向に自在に移動することができる。ノズル保持部材の両端部には、第1滑車及び第2滑車が設けられる。第1滑車及び第2滑車は、それぞれ軸中心に回転する。線材は、線材供給装置から供給される。線材は、第1滑車に案内されてノズル保持部材の中空部内に導かれると共に、第2滑車に案内されてノズルへと導かれ、ノズルの先端部から繰出される。線材には、テンション装置によって所定の張力が付与される。ノズル保持部材の外周面にはエアシリンダが配置される。エアシリンダには圧縮空気によって進退するピストンロッドが挿入され、ピストンロッドの先端部はノズルの後端部に連結される。エアシリンダを駆動することによって、ノズルは軸を中心に揺動する。エアシリンダの動作を制御することによって、ノズルの向きが変化し、ノズルから繰出される線材の角度を調節することができる。ノズルは、ティース間のスロットを通過可能なように平板状に形成された部材である。線材はノズルをY軸方向に挿通する。
ティースに対して線材を巻線する場合、インデックス機構は、ステータを回転させ、巻線対象である所望のティースをノズルに対峙させる。巻線対象ティースは、ノズルと同軸上(Y軸上)に配置される。ノズルは、繰出された線材の先端部がチャックにて保持された状態で、ノズル移動機構の駆動によって、線材を繰出しながらティースの周囲を周回すると共にティースの巻軸方向(Y軸方向)に移動する。X軸移動機構及びZ軸移動機構は、ノズルをティースの周囲を周回させる。Y軸移動機構は、ノズルがティースの周囲を1周する毎にノズルをティースの巻軸方向(Y軸方向)に線材の線径分だけ移動させる。ティースには、先端側から根元側に向かって1層目の線材が整列巻きされ、次いで、根元側から先端側に向かって2層目の線材が整列巻きされ、順次同様にして所定の層数だけ線材が整列巻きされる。
巻線装置は、上部ガイド及び下部ガイドを備える。上部ガイド及び下部ガイドは、巻線対象ティースに対して巻線を行う過程で、ノズルから繰出された線材を保持すると共に、保持した線材をティースに対して位置決めする。上部ガイドは、巻線対象ティースの非対峙表面に対向して配置され、下部ガイドは、巻線対象ティースの非対峙表面の反対側の非対峙裏面に対向して配置される。巻線対象ティースの非対峙表面は、巻線対象ティースの外周面のうち、隣接するティースに対峙しない。
上部ガイドは、線材の巻線方向(X軸方向)に並んで配置された一対の上部左ガイド及び上部右ガイドからなる。上部左ガイド及び上部右ガイドは、それぞれ第1ガイド及び第2ガイドを備える。第1ガイドは、巻線対象ティースに巻線される線材の巻線方向(X軸方向)と平行に配置される。第2ガイドは、第1ガイドとの間に線材の線径分の間隔をもって第1ガイドと平行に配置される。
下部ガイドは、線材の巻線方向(X軸方向)に並んで配置された一対の下部左ガイド及び下部右ガイドからなる。下部左ガイド及び下部右ガイドは、それぞれ第1ガイド及び第2ガイドを備える。基台上には、一対の上部左ガイド及び上部右ガイドを、それぞれ直交三軸方向に移動させる一対のガイド移動機構が配置される。ガイド移動機構は、巻軸方向移動機構と、巻線方向移動機構と、鉛直方向移動機構とを備える。巻軸方向移動機構は、上部ガイドを巻線対象ティースの巻軸方向(Y軸方向)に移動させる。巻線方向移動機構は、上部ガイドを巻線対象ティースに巻線される線材の巻線方向(X軸方向)に移動させる。鉛直方向移動機構は、上部ガイドを巻線対象ティースに対して接近離反方向(Z軸方向)に移動させる。
巻軸方向移動機構は、第一筐体と、第一駆動モータと、第一ボールねじと、第一従動子とを備える。第一筐体は、基台上に載置された載置台に支持される。第一駆動モータは、第一筐体の端部に配置される。第一ボールねじは、第一駆動モータの出力軸に連結されY軸方向に延在する。第一従動子は、第一ボールねじに螺合し第一ボールねじに沿って移動する。
巻線方向移動機構は、第二筐体と、第二駆動モータと、第二ボールねじと、第二従動子とを備える。第二筐体は、巻軸方向移動機構の第一従動子に結合され第一ボールねじに沿って移動する。第二駆動モータは、第二筐体の端部に配置される。第二ボールねじは、第二駆動モータの出力軸に連結されX軸方向に延在する。第二従動子は、第二ボールねじに螺合し第二ボールねじに沿って移動する。巻線方向移動機構の第二従動子には、X軸方向に延在するロッドが結合され、ロッドの先端にはL字型の支持体が結合される。支持体におけるX軸方向と直交する第一面及びY軸方向と直交する第二面には、鉛直方向移動機構が配置される。
鉛直方向移動機構は、第一ガイドレール及び第二ガイドレールと、第一移動体及び第二移動体とを備える。第一ガイドレール及び第二ガイドレールは、支持体の第一面及び第二面のそれぞれに配置されZ軸方向に延在する。第一移動体及び第二移動体は、第一ガイドレール及び第二ガイドレールに案内され第一ガイドレール及び第二ガイドレールに沿って移動可能である。
支持体内にはエアシリンダが収容される。エアシリンダには圧縮空気によって進退するピストンが挿入され、ピストンは第一移動体及び第二移動体に連結される。エアシリンダを駆動することによって、第一移動体及び第二移動体は第一ガイドレール及び第二ガイドレールに沿って移動する。
第一移動体には第1ガイドが結合され、第二移動体には第2ガイドが結合される。第1ガイド及び第2ガイドは、巻軸方向移動機構、巻線方向移動機構及び鉛直方向移動機構を駆動することによって、巻線対象ティースの非対峙表面に対して直交3軸方向に自在に移動することができる。ガイド移動機構は、一対の上部左ガイド及び上部右ガイドのそれぞれに対して個別に設けられるため、一対の上部左ガイド及び上部右ガイドは、それぞれ個別に巻線対象ティースの非対峙表面に対して直交3軸方向に自在に移動することができる。ガイド移動機構は、下部ガイドにおける一対の下部左ガイド及び下部右ガイドのそれぞれに対しても個別に設けられる。
巻線装置の動作は、コントローラによって自動制御される。インデックス機構は、ステータを回転させ、巻線対象ティースをノズルに対峙させる。ノズル移動機構は、ノズルを巻線対象ティースの周囲を周回させ、ノズルから繰出される線材を巻線対象ティースに対して整列巻きする。つまり、ノズルをスロット内を通過させることによって巻線を行う。
巻線対象ティースに対して線材をN層(Nは自然数)巻線した結果、N層目における端部の第一線材とその隣りの第二線材との間の溝に線材を巻線するとする。N+1層目を巻始めるにあたって、ガイド移動機構を駆動することによって、上部ガイドにおける一対の第1ガイドを巻線対象ティースに向けて接近させ、線材の巻線方向(X軸方向)に並べて配置する。
次に、ノズル移動機構を駆動することによって、スロット外に位置するノズルを、巻線対象ティースの非対峙表面に沿ってX軸方向に移動させ、ノズルから繰出される線材を一対の第1ガイドの表面に当接させる。ノズルから繰出される線材は、巻線対象ティースの非対峙表面におけるN層目上に導かれる。
次に、ガイド移動機構を駆動することによって、上部ガイドにおける一対の第2ガイドを巻線対象ティースに向けて接近させる。一対の第1ガイドと一対の第2ガイドとの対峙する面の間隔は、線材の線径分であるため、ノズルから繰出される線材は、一対の第1ガイドと一対の第2ガイドとの対峙する面に挟持され保持される。上部ガイドは、保持した線材を巻線対象ティースの非対峙表面におけるN層目の第一線材と第二線材との間の溝に対峙した位置に位置決めする。上部ガイドは、線材を保持すると共に、保持した線材を巻線対象ティースに対して位置決めする。
次に、ノズル移動機構を駆動することによって、スロット外に位置するノズルを、スロットにおけるステータ表面に開口する第一開口部に沿って巻線対象ティースの巻軸方向(Y軸方向)に移動させ、巻線対象ティースから遠ざける。上部ガイドは、線材を保持した状態を維持する。上部ガイドにて保持された線材は、巻線位置に位置決めされた状態を保つ。巻線位置は、巻線対象ティースに対して線材を巻線するにあたって、線材が巻線されるべき位置である。
次に、ノズル移動機構を駆動することによって、スロット外に位置するノズルを、スロットにおけるステータ内周に開口する第二開口部に沿ってステータの軸方向に移動させ、ノズルから繰出される線材をスロット内に挿入する。ノズルは、スロット内を通過することなく、繰出される線材をスロット内に挿入するように動作する。上部ガイドは、線材を保持した状態を維持する。上部ガイドにて保持された線材は、巻線位置に位置決めされた状態を保つ。
次に、ノズル移動機構を駆動することによって、スロット外に位置するノズルを、スロットにおけるステータ裏面に開口する第三開口部に沿って巻線対象ティースの巻軸方向(Y軸方向)に移動させる。繰出される線材が巻線対象ティースの一側面におけるN層目の第一線材と第二線材との間の溝に対峙した状態で、ノズルを停止させる。
上部ガイドにて線材を保持した状態で、ノズルを、スロットの第一開口部、第二開口部及び第三開口部に沿ってスロット外を移動させ、繰出される線材をスロット内に挿入することによって、ノズルから繰出される線材を巻線対象ティースの一側面の巻線位置に導くことができる。ノズルがスロット内を通過不能な場合でも、巻線対象ティースに対して線材を巻線することができる。
ノズルから繰出された線材が巻線対象ティースの一側面の巻線位置に導かれた状態で、上部ガイドを巻線対象ティースから離反させ、上部ガイドによる線材の保持を解除する。これと同時に、下部ガイドにおける一対の第1ガイドを巻線対象ティースに向けて接近させ、線材の巻線方向(X軸方向)に並べて配置する。
次に、ノズル移動機構を駆動することによって、スロット外に位置するノズルを、巻線対象ティースの非対峙裏面に沿ってX軸方向に移動させ、ノズルから繰出される線材を一対の第1ガイドの表面に当接させる。ノズルから繰出される線材は、巻線対象ティースの非対峙裏面におけるN層目上に導かれる。上部ガイドによる保持が解除された線材は、巻線対象ティースの非対峙表面におけるN層目の巻線位置に巻線されると共に、スロット内に挿入された線材は、巻線対象ティースの一側面におけるN層目の巻線位置に巻線される。ノズルのX軸方向への移動は、インデックス機構を駆動し、ステータを軸中心に回転させることによって行ってもよい。
次に、ガイド移動機構を駆動することによって、下部ガイドにおける一対の第2ガイドを巻線対象ティースに向けて接近させる。ノズルから繰出される線材は、一対の第1ガイドと一対の第2ガイドとの対峙する面にて挟持して保持されると共に、巻線対象ティースの非対峙裏面における巻線位置に対峙する位置に位置決めされる。
次に、下部ガイドにて線材を保持した状態で、ノズルを、スロットの第四開口部、第五開口部及び第六開口部に沿ってスロット外を移動させ、繰出される線材をスロット内に挿入する。ノズルから繰出される線材は、巻線対象ティースの他側面の巻線位置に導かれる。下部ガイドを巻線対象ティースから離反させ、下部ガイドによる線材の保持を解除する。
以降は、線材が巻線対象ティースに対して1巻される毎に、ノズルを巻線対象ティースの巻軸方向(Y軸方向)に線材の線径分だけ移動させると共に、上部ガイド及び下部ガイドもY軸方向に線材の線径分だけ移動させる。上記手順を繰り返すことによってN+1層目の巻線を行う。N+1層目以降は、スロットの幅が線材の直径よりも小さくなった時点で巻線を終了する。
特許文献2は、巻線装置を開示する。巻線装置は、導線導入筒を有する。導線導入筒は、ステータコアの中心に同軸的に配置される。導線導入筒には、下端から導線が導入される。導線導入筒は、フレームに設置された軸受に軸方向移動可能かつ回転可能に支持される。フレームの下方には、駆動機構が配置される。駆動機構は、導線導入筒を、所定角度で揺動(往復回動)させると共に軸方向に往復移動させて、ステータコアの対応する内歯の回りを周回させる。
導線導入筒の上端には、円柱状のヘッドが取付けられる。ヘッドは、半径方向に伸びるスロットを有する。スロットには、ノズルが半径方向に摺動可能に装着される。ノズルは、ヘッドの周方向3箇所から半径方向外方に突出し、ステータコアの所定の3つの内歯に対して同時に巻線を行う。
ヘッドのスロットの下面は開口され、そこに環状のカム板が回転可能に装着される。カム板には、各スロットに対応して3つの渦状のカム溝が形成される。各ノズルの基端部には、対応するカム溝に嵌合するコロからなるカムフォロアが取付けられる。カム板が回動すると、渦状のカム溝に嵌合するカムフォロアを介して、ノズルが半径方向に進退動作し、ステータコアの内歯に対する巻付け位置を徐々に移動させることができる。
カム板は、導線導入筒の上部外周を囲むスリーブの上端面に連結され、スリーブと一体に回転する。スリーブは、第一軸受ブロックに回転可能に保持された上方回転筒に挿通される。上方回転筒は、スリーブの下部外周に形成されたスプライン溝に嵌合するスプライン歯によって、スリーブの軸方向移動を許容しつつ、スリーブと一体に回転する。上方回転筒の外周には、カム板回転用プーリが装着される。
第一軸受ブロックと対向して第二軸受ブロックが配置され、それらは連結板を介して連結される。連結板と交差するように支持板が連結され、この支持板の下面に取付けられた複数の脚部がフレームの上面に固定される。
フレームに固定された軸受には、下方回転筒が回転可能に保持される。導線導入筒は、下方回転筒に挿通されて支持される。導線導入筒の下部外周には、スプライン溝が形成され、下方回転筒に形成されたスプライン歯がこのスプライン溝に嵌合する。導線導入筒と下方回転筒とは、軸受に支持されて一体に回転する。下方回転筒の外周には、駆動プーリが装着される。
カム板に連結されたスリーブの下部も下方回転筒の内部に挿入される。但し、スリーブは、下方回転筒とは回転方向に嵌合することなく、下方回転筒に対して自由に回転できる。
第二軸受ブロックには、回転軸が挿通支持され、その下端には従動プーリが装着される。駆動プーリと従動プーリとの間には、第1タイミングベルトが張設される。回転軸は、導線導入筒と一体に回転する下方回転筒の回転に伴ない、駆動プーリ、第1タイミングベルト及び従動プーリを介して、導線導入筒と同期して回転する。回転軸の上端には、主動プーリが装着される。
支持板の両端には、第一板及び第二板が互いに平行に取付けられる。第一板と第二板との間には、一対の第一ガイド棒及び第二ガイド棒が平行に架設される。支持板の上方には、スライド板が配置され、このスライド板の下面に取付けられた複数の第一ブロックに、第一ガイド棒及び第二ガイド棒が挿通される。スライド板は、第一ガイド棒及び第二ガイド棒に沿って移動できる。
支持板上には、第三軸受ブロック及び第四軸受ブロックが設置される。第三軸受ブロック及び第四軸受ブロックには、ボールネジが挿通支持される。ボールネジは、第一ガイド棒及び第二ガイド棒と平行に配置される。第二板には、ステッピングモータ等の回転制御可能なモータが取付けられ、このモータの駆動軸は、カップリングを介してボールネジに連結される。
スライド板の下面中央には、第二ブロックが固着され、第二ブロックに固定保持されたナットは、ボールネジに螺合する。モータが作動してボールネジが回転すると、ボールネジに螺合するナットを介して、スライド板が第一ガイド棒及び第二ガイド棒に沿って移動する。スライド板の駆動機構としては、ラックとピニオンとを利用した駆動機構を採用することもできる。
スライド板の上面には、一対の第一可動プーリ及び第二可動プーリが所定間隔で装着される。第二可動プーリは、スライド板にネジ固定された可動板を介して取付けられ、可動板の位置をずらすことによって、第一可動プーリ及び第二可動プーリの間隔を調節できる。
第一軸受ブロック及び第二軸受ブロック上には、略三角形状の第一支持板及び第二支持板が取付けられており、第一支持板及び第二支持板上に、第一~第四アイドルプーリが設置されている。
主動プーリ、第一アイドルプーリ、第二可動プーリ、第二アイドルプーリ、カム板回転用プーリ、第三アイドルプーリ、第一可動プーリ及び第四アイドルプーリからなる一連のプーリ群に、第2タイミングベルトが張設されている。第2タイミングベルトは、主動プーリ、第二可動プーリ、カム板回転用プーリ、第一可動プーリにおいてはそれらの外側に張設され、第一~第四アイドルプーリにおいてはそれらの内側に張設され、全体として十字状をなす。
第一可動プーリ及び第二可動プーリと第一~第四アイドルプーリとの間に張設されたベルト部分(a,b,c,d)が、スライド板の移動方向と平行になるようにされる。スライド板が方向(D)に移動するとき、ベルト部分(a,b)は短くなるが、それと同じ長さだけベルト部分(c,d)が長くなる。スライド板が方向(E)に移動するとき、ベルト部分(a,b)は長くなるが、それと同じ長さだけベルト部分(c,d)が短くなる。上記プーリ群を周回するベルトの経路長は常に変わることがない。第一可動プーリ及び第二可動プーリがスライド板の移動に伴って方向(D)又は方向(E)に移動しても、第2タイミングベルトは、引っ張られたり、緩んだりすることなく回動することができる。
巻線装置では、駆動機構により、導電導入筒が所定角度で揺動(往復回動)すると共に、軸方向に往復移動することにより、導線導入筒の上端部にヘッドを介して取付けられた各ノズルは、ステータコアの対応する内歯の周りを周回し、導線導入筒内を通りノズルの先端から繰り出される導線を該内歯に巻付ける。
導線導入筒が揺動すると、導線導入筒のスプライン溝にスプライン歯を介して嵌合する下方回転筒が一体に回転する。下方回転筒が回転すると、駆動プーリ、第1タイミングベルト及び従動プーリを介して回転軸が回転する。主動プーリ、第一アイドルプーリ、第二可動プーリ、第二アイドルプーリ、カム板回転用プーリ、第三アイドルプーリ、第一可動プーリ及び第四アイドルプーリからなる一連のプーリ群に張設された第2タイミングベルトを介して、上方回転筒が回転する。上方回転筒のスプライン歯とスプラインとの嵌合により、スリーブも一体に回転する。スライド板が止まっていて第一可動プーリ及び第二可動プーリが動かない状態では、カム板に連結されたスリーブが導線導入筒と同期して回転することになり、カム板と導線導入筒及びヘッドとの間に相対回転は生じない。従って、ノズルは半径方向に所定長さ突出した状態を維持する。
予め設定されたプログラムに従ってモータを作動させ、ボールネジ、ナット、第二ブロックを介して、スライド板を方向(D)又は方向(E)に移動させると、次のような作用によってカム板と導線導入筒及びヘッドとの間に相対回転が発生する。主動プーリ→第一アイドルプーリ→第二可動プーリ→第二アイドルプーリ→カム板回転用プーリに至る経路を経路(I)とする。カム板回転用プーリ→第三アイドルプーリ→第一可動プーリ→第四アイドルプーリ→主動プーリに至る経路を経路(II)とする。
スライド板を方向(D)に移動させると、経路(I)の一部をなすベルト部分(a,b)は短くなり、その分だけ経路(II)の一部をなすベルト部分(c,d)が長くなる。この長さ分だけ第2タイミングベルトが経路(I)側から経路(II)側へ移動し、カム板回転用プーリを方向(D’)に回転させる。
スライド板を方向(E)に移動させると、経路(I)の一部をなすベルト部分(a,b)は長くなり、その分だけ経路(II)の一部をなすベルト部分(c,d)が短くなる。この長さ分だけ第2タイミングベルトが経路(II)側から経路(I)側へ移動し、カム板回転用プーリを方向(E’)に回転させる。
上記回転は、導線導入筒と同期した回転に対して付加的になされ、導線導入筒に対してカム板回転用プーリを相対回転させる。その結果、上方回転筒及びスリーブを介して、カム板が、導線導入筒及びヘッドに対して相対回転する。その結果、ノズルの基部に取付けられたカムフォロアが嵌合するカム溝の位置が変わり、ノズルが半径方向に移動する。カム板の回転角度は、スライド板の移動量によって自由に調整できるので、ノズルの半径方向の移動は、モータを制御することによって、巻線操作に連動した所定のタイミング及び所定の移動量で行わせることができる。
巻線装置は、ステータコアの内歯に対する巻線操作に伴って、ノズルの半径方向への突出量を徐々に変化させ、導線を内歯の長手方向に沿って整列させながら巻付ける。スロット内におけるスペースファクタを最大限に高めるように巻線を施すことが可能となる。
本発明を実施するための実施形態について図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成に置換してもよい。本発明は、他の構成を含んでもよい。図面は、本発明を理解するための説明図であり、設計図とは異なる。各図面は、他の図面との対応が正確ではない場合もある。ハッチングは、切断面を示す。破線は、かくれ線である。
<回転機及びステータコア90>
回転機の例としては、電動機及び発電機が挙げられる。回転機は、ステータ及びロータを備える。回転機は公知である。実施形態では、回転機及びロータに関する説明は適宜省略する。ステータは、ステータコア90及び複数のコイルを含む。更に、ステータは絶縁構造を含む。絶縁構造は、ステータコア90及び複数のコイルを電気的に絶縁する。絶縁構造は、絶縁体を含む。実施形態では、絶縁体としてインシュレータ96を例示する(後述する図6,7参照)。この他、絶縁体の例としては絶縁紙が挙げられる。インシュレータ96及び絶縁紙のような絶縁体は公知であり、絶縁構造は公知の回転機のステータでも採用される。ステータコア90を含むステータでは、公知の絶縁構造を採用することができる。実施形態では、絶縁構造に関するこの他の説明は省略する。
ステータコア90は、鋼板を積層して形成される(図1参照)。鋼板の例としては、電磁鋼板が挙げられる。実施形態では、ステータコア90で鋼板が積層される方向を「積層方向」という。積層方向の一方側を「第一側」といい、積層方向の他方側を「第二側」という。ロータの回転軸を中心とする方向を「径方向」及び「周方向」といい、積層方向及び径方向の両方向に直交する方向を「幅方向」という。図1及び後述する図4,5で一点鎖線で示す中心軸L0は、ロータの回転軸(回転軸心)に一致する。径方向は、ロータの回転軸を中心とする放射方向に一致する。径方向の一方側を「第三側」といい、径方向の他方側を「第四側」という。径方向の第三側をロータの回転軸の側とする。径方向の第四側は、径方向の第三側とは反対となる。周方向は、ロータの回転方向及び反回転方向を含む。反回転方向は、ロータの回転方向とは反対となる。周方向の一方側を「第五側」といい、周方向の他方側を「第六側」という。
ステータコア90は、ヨーク91と、複数のティース92とを含む(図1参照)。ヨーク91は、環状の形状を有する。複数のティース92は、ステータコア90に等角度間隔で設けられ且つ径方向に突出する。実施形態は、インナーロータ型の回転機を例とする。インナーロータ型の回転機では、ロータはステータの内側に回転自在に設けられる。インナーロータ型の回転機のステータでは、複数のティース92は、径方向の第三側となるヨーク91の内周に等角度間隔で設けられ、径方向の第三側に突出する。実施形態では、ステータコア90は9個のティース92を含む。但し、このようなティース92の数は例示である。ステータコア90に設けるティース92の数は諸条件を考慮して適宜決定される。
ステータコア90には、周方向に隣り合う2個のティース92の間にスロット94が形成される。ティース92には、コイルが設けられる。コイルは、後述する巻線装置によって導線をティース92に巻回して形成される。詳細は後述するが、導線は、径方向に螺旋状に巻回される。更に、導線は、複数層に巻回される。例えば、ティース92に巻回される1周分の導線は、このティース92の積層方向の第一側の端面93上を幅方向(周方向)の一方側から他方側に横断し、そのまま、このティース92の周方向の他方側に形成されたスロット94内を積層方向の第一側から第二側に通過する。更に、この導線は、連続してこのティース92の積層方向の第二側の端面93上を幅方向(周方向)の他方側から一方側に横断し、そのまま、このティース92の周方向の一方側に形成されたスロット94内を積層方向の第二側から第一側に通過する。
実施形態では、「ティース92の端面93上」は、次の意味を有する。即ち、端面93がティース92の積層方向の第一側を形成するとする。この場合、「ティース92の端面93上」は、ティース92の積層方向の第一側の端面93より積層方向の第一側を意味する。端面93がティース92の積層方向の第二側を形成するとする。この場合、「ティース92の端面93上」は、ティース92の積層方向の第二側の端面93より積層方向の第二側を意味する。
積層方向の第一側及び第二側の各側では、ティース92の端面93はヨーク91の端面と共にステータコア90の端面を形成する。つまり、ティース92の積層方向の第一側の端面93は、ヨーク91の積層方向の第一側の端面と共にステータコア90の積層方向の第一側の端面を形成する。換言すれば、ステータコア90の積層方向の第一側の端面は、ティース92の積層方向の第一側の端面93と、ヨーク91の積層方向の第一側の端面とを含む。ティース92の積層方向の第二側の端面93は、ヨーク91の積層方向の第二側の端面と共にステータコア90の積層方向の第二側の端面を形成する。換言すれば、ステータコア90の積層方向の第二側の端面は、ティース92の積層方向の第二側の端面93と、ヨーク91の積層方向の第二側の端面とを含む。
ティース92は、先端側が周方向に幅広となる形状を有する。実施形態では、回転機はインナーロータ型であるから、ティース92の先端側は径方向の第三側となる。スロット94は、スロット開口95を有する。スロット開口95は、周方向に隣り合う2個のティース92の先端側の互いに隣り合う位置に形成される。このようなステータコア90の構造は公知である。換言すれば、ステータコア90は、公知のステータコア構造を有する。従って、ステータコア90に関するこの他の説明は適宜省略する。
図1では、ティース、ティースの積層方向の端面、スロット及びスロット開口に対する符号の付与は次の通りとする。即ち、ティースに対する符号「92」及びティースの積層方向の端面に対する符号「93」は、任意に選択した周方向に隣り合う3個のティース92に対して付している。スロットに対する符号「94」及びスロット開口に対する符号「95」は、次の2個のティース92の間のスロット94及びスロット開口95に対して付している。この2個のティース92は、符号を付した3個のティース92で周方向に隣り合う。図1に示す「幅方向」は次のティース92を対象とする。このティース92は、符号を付した3個のティース92のうち、周方向の中央に位置する。図1に示す「径方向」は、このティース92の幅方向の中心位置を基準とする。
<巻線装置>
巻線装置について図1~10を参照して説明する。巻線装置は、回転機のステータのステータコア90のティース92にコイルを形成する。巻線装置は、複数のティース92のそれぞれに対して複数のコイルを同時に形成する。コイルを同時に形成する複数のティース92の数は、2個以上とされ、ステータコア90に設けられた複数のティース92の全部又は一部であってもよい。実施形態では、巻線装置は9個のティース92の各々に対して9個のコイルを同時に形成する。
巻線装置は、支持装置と、複数のノズル10と、旋回装置と、位置決め装置20とを備える(図2~7参照)。実施形態では、支持装置の図示及び旋回装置の図示は省略する。図2,3では、複数のノズル10の図示及び導線の図示は省略する。図6,7では、ティース92への巻回前の導線の図示は省略する。実施形態では、巻線装置は1個のティース92に対して1個のノズル10を備える。従って、巻線装置は9個のノズル10を備える。巻線装置に設けるノズル10の数は諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、巻線装置に設けるノズル10の数の決定には、コイルを同時に形成する複数のティース92の数が考慮される。
支持装置は、ステータコア90を支持する。支持装置では、ステータコア90を支持するために公知の巻線装置と同様の支持構造を採用することができる。例えば、巻線装置は、支持装置として特許文献1のインデックス機構の支持台と同様の支持構造を採用することができる。従って、支持装置に関するこの他の説明は省略する。
ノズル10は、導線を繰り出す。導線は、ティース92に巻回される。即ち、ノズル10は、導線の巻回対象であるティース92に対して導線を繰り出す。導線には、張力が付与される。複数のノズル10は、全て同様の形状を有する。ノズル10の先端には、先端開口11が設けられる(図6,7参照)。導線は、先端開口11からノズル10の外部に繰り出される。ノズル10が旋回装置によって巻回対象のティース92の外周を相対旋回する場合、ノズル10は先端開口11から導線を繰り出す。
旋回装置は、ティース92に対してノズル10をティース92の外周を相対旋回させる(図6~8参照)。旋回装置は、1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行させる相対旋回を複数同時且つ同様に行う。実施形態では、旋回装置は1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行させる相対旋回を9個同時且つ同様に行う。9個のノズル10及び9個のティース92の間でそれぞれ実行される相対旋回時、ティース92に対するノズル10の相対位置は全てで同じ関係となる。
旋回装置による複数のノズル10及び複数のティース92の相対旋回中、1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行される1周分の相対旋回は経路A~Hを含む(図8参照)。経路A~Hは、1個のノズル10が旋回装置によって1個のティース92の外周を相対旋回する場合におけるこのノズル10の先端の位置の軌跡の一例を示す。図8で経路A~Hを示す矢印は、1個のノズル10及び1個のティース92の1周分の相対旋回における移動方向を示す。経路A~Hの経路長は、諸条件を考慮して適宜決定される。1個のノズル10及び1個のティース92を相対旋回させる旋回方向は、図8の例示とは反対としてもよい。1個のノズル10及び1個のティース92を相対旋回させる旋回方向は、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、この旋回方向の決定には、回転機に求められる特性が考慮される。
経路Aでは、ノズル10はティース92の積層方向の第一側の端面93上を周方向の第五側から第六側に移動する。経路Aでは、ノズル10及びティース92の周方向の相対移動範囲は、ティース92の周方向の第五側のスロット94の領域からティース92を横断してティース92の周方向の第六側のスロット94の領域へと至る。経路Bでは、ノズル10は径方向の第四側から第三側に移動する。ノズル10の先端は、スロット開口95より径方向の第三側の位置に到達する。経路Cでは、ノズル10は積層方向の第一側から第二側に移動する。ノズル10の先端は、ティース92の積層方向の第二側の端面93より積層方向の第二側の位置に到達する。経路Dでは、ノズル10は径方向の第三側から第四側に移動する。ノズル10の先端は、スロット開口95より径方向の第四側となる次のスロット94の領域に到達する。このスロット94は、ティース92の周方向の第六側に設けられる。経路Eでは、ノズル10はティース92の積層方向の第二側の端面93上を周方向の第六側から第五側に移動する。経路Eでは、ノズル10及びティース92の周方向の相対移動範囲は、ティース92の周方向の第六側のスロット94の領域からティース92を横断してティース92の周方向の第五側のスロット94の領域へと至る。経路Fでは、ノズル10は径方向の第四側から第三側に移動する。ノズル10の先端は、スロット開口95より径方向の第三側の位置に到達する。経路Gでは、ノズル10は積層方向の第二側から第一側に移動する。ノズル10の先端は、ティース92の積層方向の第一側の端面93より積層方向の第一側の位置に到達する。経路Hでは、ノズル10は径方向の第三側から第四側に移動する。ノズル10の先端は、スロット開口95より径方向の第四側となる次のスロット94の領域に到達する。このスロット94は、ティース92の周方向の第五側に設けられる。
経路Hでは、ノズル10の先端の径方向の到達位置は経路Aの移動開始時の径方向の位置とは導線の線径分だけ異ならせてもよい。導線を径方向の第四側から第三側に螺旋状に巻回するとする。経路Hでは、ノズル10の先端の径方向の到達位置は、経路Aの移動開始時の径方向の位置より導線の線径分だけ径方向の第三側としてもよい。導線を径方向の第三側から第四側に螺旋状に巻回するとする。経路Hでは、ノズル10の先端の径方向の到達位置は、経路Aの移動開始時の径方向の位置より導線の線径分だけ径方向の第四側としてもよい。
図6,7は、ティース92に対してノズル10が次の第一状態又は第二状態である場合に対応する。第一状態では、ティース92に対してノズル10が経路Cで積層方向の第一側から第二側に移動する。第二状態では、ティース92に対してノズル10が経路Gで積層方向の第二側から第一側に移動する。
1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行される1周分の相対旋回は、次の第一移動、第二移動及び第三移動を含む。第一移動は、ノズル10及びティース92を積層方向に相対移動させる(図6,7及び図8の「経路C,G」参照)。第二移動は、ノズル10及びティース92を径方向に相対移動させる(図8の「経路B,D,F,H」参照)。第三移動は、ノズル10及びティース92を周方向に相対移動させる(図8の「経路A,E」参照)。実施形態では、旋回装置はノズル10及びティース92を次の態様で第一移動、第二移動及び第三移動させる。
即ち、旋回装置は、ノズル10及びティース92の第一移動時、ノズル10を積層方向の第一側から第二側に移動させ(図6,7及び図8の「経路C」参照)、ノズル10を積層方向の第二側から第一側に移動させる(図6,7及び図8の「経路G」参照)。旋回装置は、ノズル10及びティース92の第二移動時、ノズル10を径方向の第四側から第三側に移動させ(図8の「経路B,F」参照)、ノズル10を径方向の第三側から第四側に移動させる(図8の「経路D,H」参照)。旋回装置は、ノズル10及びティース92の第三移動時、ノズル10を周方向の第五側から第六側に一定角度だけ移動させ(図8の「経路A」参照)、ノズル10を周方向の第六側から第五側に一定角度だけ移動させる(図8の「経路E」参照)。ノズル10の積層方向への第一移動時、ノズル10の径方向への第二移動時及びノズル10の周方向への第三移動時、支持装置に支持されたステータコア90はそのままの状態に保持される。ティース92は、移動することなく一定の姿勢を維持する。第三移動時のノズル10の回転角度は、「360°/ティース92の総数」に設定される。実施形態では、上述した通り、ティース92の総数は9個であるから(図1参照)、この回転角度は40°に設定される。
旋回装置では、第一移動、第二移動及び第三移動の一部又は全部はステータコア90を移動させてもよい。例えば、第一移動及び第二移動は上記同様としつつ、第三移動はステータコア90を移動させてもよい。この場合、ノズル10の積層方向への第一移動時及びノズル10の径方向への第二移動時、支持装置に支持されたステータコア90は、上記同様、そのままの状態に保持され、ティース92は移動することなく一定の姿勢を維持する。ステータコア90の周方向への第三移動時、ノズル10はそのままの状態に保持され、一定の姿勢を維持する。ステータコア90の周方向への第三移動はこれを支持する支持装置を移動させることで行われ、これに伴い、1個のノズル10に対して1個のティース92が上記同様に移動する。ステータコア90の周方向への第三移動は、支持装置を周方向の第六側から第五側に一定角度だけ移動させることで、これに支持されたステータコア90をこの回転と同じ方向に同じ角度だけ移動させてもよく(図8の「経路A」参照)、支持装置を周方向の第五側から第六側に一定角度だけ移動させることで、これに支持されたステータコア90をこの回転と同じ方向に同じ角度だけ移動させてもよい(図8の「経路E」参照)。実施形態では、上述した通り、ティース92の総数は9個であるから(図1参照)、第三移動時のステータコア90の回転角度は40°に設定される。
巻線装置では、ノズル10として公知の巻線装置と同様のノズルを採用することができ、ノズル10からの導線の繰り出しは公知の巻線装置と同様に実施される。巻線装置では、旋回装置として公知の巻線装置と同様の旋回構造を採用することができ、次の動作は公知の巻線装置と同様に実施される。この動作では、1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行される相対旋回が複数同時且つ同様に行われる。例えば、ノズル10は、特許文献2のノズルと同様の態様とし、ティース92に対して導線を特許文献2と同様に繰り出すようにしてもよい。旋回装置には、特許文献2が開示する上述の旋回構造と同様の構造を採用することができ、これによって、1個のノズル10及び1個のティース92の間で実行される相対旋回を9個同時且つ同様に行ってもよい。従って、ノズル10及び旋回装置に関するこの他の説明は省略する。
位置決め装置20は、同時且つ同様に導線が巻回される複数のティース92の積層方向の第一側及び第二側の各々の端面93上で導線の横断部分の径方向の位置を規制する(図6,7参照)。導線の横断部分は、1個のノズル10から1個のティース92の端面93上に繰り出される。即ち、位置決め装置20は、複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上で導線の横断部分の径方向の位置を規制する(図6参照)。この場合、位置決め装置20は、経路Aでの移動に伴いノズル10からティース92の積層方向の第一側の端面93上に繰り出された導線の横断部分を規制の対象とする。この導線の横断部分は、コイルの積層方向の第一側のコイルエンドを形成する。位置決め装置20は、複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上で導線の横断部分の径方向の位置を規制する(図7参照)。この場合、位置決め装置20は、経路Eでの移動に伴いノズル10からティース92の積層方向の第二側の端面93上に繰り出された導線の横断部分を規制の対象とする。この導線の横断部分は、コイルの積層方向の第二側のコイルエンドを形成する。
位置決め装置20は、複数の支持具30と、移動装置40とを含む(図2~7参照)。支持具30は、積層方向の第一側及び第二側の各々にノズル10と同じ数だけ設けられる。実施形態では、ステータコア90は9個のティース92を含み、巻線装置は9個のノズル10を備える。位置決め装置20は、積層方向の第一側及び第二側の各々に9個の支持具30を含み、9個のティース92及び9個のノズル10に対応する。図3~5では、支持具30の図示は簡略化する。
支持具30は、ティース92の端面93上に繰り出された導線の横断部分を支持する(図6,7参照)。支持具30は、複数の収容溝31を含む(図6,7,9参照)。複数の収容溝31は、支持具30の支持端面32に設けられる。支持端面32は、支持具30で積層方向においてティース92の端面93の側を形成する。支持端面32は、ティース92の端面93と積層方向に対向する。複数の収容溝31は、ティース92の端面93上に繰り出された導線の横断部分を収容する(図6,7参照)。実施形態では、支持端面32はティース92の端面93から離間する側に凹状の湾曲形状を有する(図6,7,9,10参照)。支持端面32の形状は、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、支持端面32の形状の決定には、コイルエンドの形状が考慮される。
複数の収容溝31は、幅方向に沿って支持端面32に設けられる。複数の収容溝31は、支持端面32で径方向に並んで配置される。支持具30では、支持端面32に設ける収容溝31の本数は、1本又は2本以上としてもよい。但し、位置決め装置20では、支持端面32に設ける収容溝31の本数は2本以上とすることが好ましい。収容溝31の本数は、諸条件を考慮して適宜決定される。例えば、収容溝31の本数の決定には、支持端面32の寸法及び導線の線径の一方又は両方が考慮される。
移動装置40は、複数の支持具30を移動させる。移動装置40は、支持体50と、第一移動機構60と、第二移動機構70とを含む(図2参照)。支持体50は、第一移動機構60を支持する。換言すれば、第一移動機構60は、支持体50に設けられる。第一移動機構60は、次のステータコア90の積層方向の第一側及び第二側に設けられる(図2,3参照)。このステータコア90は、支持装置に支持された状態で巻線装置にセットされる。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の第一移動機構60を積層方向に反転させた態様で設けられる。第一移動機構60は、複数の支持具30を径方向に移動させる。第一移動機構60は、複数の回転軸61と、回転機構62と、複数の変換機構65と、複数の移動体68とを含む。図2,3では、位置決め装置20に設けられた複数の同一要素に対する符号は、回転軸61の中心軸に対する符号「L1」を除いて積層方向の第一側及び第二側の各々で任意に選択された特定の1つに対して付している。
移動装置40では、積層方向の第一側の第一移動機構60は位置決め装置20で積層方向の第一側に設けられる支持具30と同じ数の回転軸61を含み、積層方向の第二側の第一移動機構60は位置決め装置20で積層方向の第二側に設けられる支持具30と同じ数の回転軸61を含む(図3参照)。積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60では、変換機構65及び移動体68は複数の回転軸61と同じ数だけ設けられる。即ち、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60は、回転軸61、変換機構65及び移動体68を1台の位置決め装置20で積層方向の片側に設けられる支持具30と同じ数だけ含む。上述した通り、1台の位置決め装置20で積層方向の片側に設けられる支持具30の数は9個である。積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60は、9本の回転軸61と、9個の変換機構65と、9個の移動体68とを含む。
位置決め装置20では、積層方向の第一側の9個の支持具30は9個のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上に1個ずつ設けられる。積層方向の第一側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の9個の支持具30に対応する。位置決め装置20では、積層方向の第二側の9個の支持具30は9個のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上に1個ずつ設けられる。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第二側の9個の支持具30に対応する。
回転軸61は、中心軸L1を中心として回転する(図2~5参照)。中心軸L1は、積層方向に沿う。回転軸61には、回転機構62の第一伝達体63及び変換機構65の第三伝達体66が設けられる。実施形態では、第三伝達体66は積層方向に沿った回転軸61で第一伝達体63よりステータコア90に接近した側に設けられる。換言すれば、第一伝達体63は積層方向に沿った回転軸61で第三伝達体66よりステータコア90から離間した側に設けられる。積層方向の第一側の第一移動機構60では、ステータコア90に接近した側は積層方向の第二側であり、ステータコア90から離間した側は積層方向の第一側である。積層方向の第二側の第一移動機構60では、ステータコア90に接近した側は積層方向の第一側であり、ステータコア90から離間した側は積層方向の第二側である。
回転機構62は、複数の回転軸61の各々と繋がり、複数の回転軸61の各々の中心軸L1を中心として複数の回転軸61の全てを連動させて回転させる(図3参照)。回転機構62は、複数の第一伝達体63と、第二伝達体64と、駆動機とを含む(図3~5参照)。実施形態では、回転機構62の駆動機の図示は省略する。駆動機の例としては、サーボモータが挙げられる。サーボモータは、エンコーダを含んでもよい。駆動機は、積層方向の第一側の第一移動機構60の回転機構62及び積層方向の第二側の第一移動機構60の回転機構62にそれぞれ設けてもよく、又は積層方向の第一側の第一移動機構60の回転機構62及び積層方向の第二側の第一移動機構60の回転機構62で共通の1台としてもよい。積層方向の第一側の第一移動機構60の回転機構62及び積層方向の第二側の第一移動機構60の回転機構62の各々に駆動機を設けるとする。この場合、2台の駆動機は同期駆動されてもよく、又は2台の駆動機は独立して駆動されてもよい。
第二伝達体64には、駆動機からの駆動力が伝達される。第二伝達体64は、駆動機からの駆動力に伴い動作する。積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60では、第一伝達体63は複数の回転軸61と同じ数だけ設けられる。複数の第一伝達体63は、複数の回転軸61に対して1個ずつ設けられる。積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60では、複数の第一伝達体63は、全てが回転機構62の第二伝達体64と接させた状態で設けられる。即ち、駆動機からの駆動力が第二伝達体64を介して複数の回転軸61にそれぞれ伝達される。複数の回転軸61は、第二伝達体64から第一伝達体63に伝達される駆動力によって各々の中心軸L1を中心として同じ方向に同じ量だけ回転する。
変換機構65は、回転運動を直線運動に変換する(図3~5参照)。変換機構65は、第三伝達体66と、第四伝達体67とを含む。第三伝達体66は、1本の回転軸61に対して1個設けられる。第三伝達体66は、回転軸61と共に回転する。第四伝達体67は、複数の変換機構65の各々で径方向に沿って設けられる。変換機構65では、第四伝達体67は第三伝達体66と接する。変換機構65では、第四伝達体67は回転軸61と共に回転する第三伝達体66の回転の方向に対応する径方向の第三側から第四側又は径方向の第四側から第三側に第三伝達体66の回転の量に応じた量だけ直線的に移動する。移動体68は、第四伝達体67に設けられ、第四伝達体67と共に径方向の同じ側に直線的に移動する。移動体68は連結具69を含む。支持具30は、連結具69を介して移動体68に設けられる。
実施形態では、回転機構62は第一伝達体63及び第二伝達体64として歯車を採用し、変換機構65は第三伝達体66及び第四伝達体67として歯車を採用する(図2~5参照)。第三伝達体66は「ピニオン」と称されることもあり、第四伝達体67は「ラック」と称されることもあり、第四伝達体67及び第三伝達体66の組み合わせは「ラック・ピニオン」と称されることもある。
第一伝達体63、第二伝達体64、第三伝達体66及び第四伝達体67が歯車である場合、第一移動機構60は次のように動作する。第一移動機構60を積層方向の第一側から第二側を見た状態を基準とする(図2~5参照)。第二伝達体64には駆動機からの駆動力が作用する。第二伝達体64は、この駆動力によって中心軸L2を中心として回転する。中心軸L2は、支持装置に支持されたステータコア90の中心軸L0に一致してもよい(図4,5参照)。第一伝達体63は、第二伝達体64の回転に伴い従動して回転し、回転軸61を回転させる。駆動機が第二伝達体64を右回りに回転させたとする。この場合、複数の回転軸61では第一伝達体63は左回りし、複数の回転軸61はそれぞれ左回りする。第三伝達体66は、複数の変換機構65の各々で左回りする。これに伴い、第四伝達体67は径方向の第四側から第三側に直線的に移動し、移動体68は第四伝達体67と同じ方向に同じ量だけ移動する。駆動機が第二伝達体64を左回りに回転させたとする。この場合、複数の回転軸61では第一伝達体63は右回りし、複数の回転軸61はそれぞれ右回りする。第三伝達体66は、複数の変換機構65の各々で右回りする。これに伴い、第四伝達体67は径方向の第三側から第四側に直線的に移動し、移動体68は第四伝達体67と同じ方向に同じ量だけ移動する。
第二移動機構70は、複数の支持具30を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる(図2参照)。即ち、第二移動機構70は、積層方向の第一側の複数の支持具30を複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上で積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる。更に、第二移動機構70は、積層方向の第二側の複数の支持具30を複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上で積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる。
実施形態では、第二移動機構70は支持体50を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる。これに伴い、第二移動機構70は、積層方向の第一側の第一移動機構60を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させ、積層方向の第二側の第一移動機構60を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる。更に、第二移動機構70は、積層方向の第一側の第一移動機構60を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させることで積層方向の第一側の複数の支持具30を積層方向の同じ側に同じ量だけ移動させ、積層方向の第二側の第一移動機構60を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させることで積層方向の第二側の複数の支持具30を積層方向の同じ側に同じ量だけ移動させる。第二移動機構70は、支持体50を積層方向に移動させることで積層方向の第一側の第一移動機構60の積層方向の移動及び積層方向の第二側の第一移動機構60の積層方向の移動を同時に行う。
第二移動機構70の例としては直動機構が挙げられる。移動装置40は、第二移動機構70として直動機構を採用する。上記では説明を省略したが、巻線装置はフレーム80を備える(図2参照)。実施形態では、第二移動機構70はフレーム80に設けられる。第二移動機構70は、ボールねじ71と、ガイド74と、駆動機77とを含む。実施形態では、側面視「コ字状」の形状を有する支持体50を例示し、第二移動機構70は積層方向の第一側の側壁51及び積層方向の第二側の側壁52を繋ぐ積層方向に沿った側壁53の外面に設けられる。側壁53の外面は、側壁53の内面の裏側を形成する。側壁53の内面は、側壁51の積層方向の第二側の内面及び側壁52の積層方向の第一側の内面と共に支持体50の収容空間を形成する。移動装置40では、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60は支持体50の収容空間に設けられる。
実施形態では、第二移動機構70は1個のボールねじ71及び2個のガイド74を含む。1個のボールねじ71及び2個のガイド74は、側壁53の外面に積層方向に沿って設けられる。ボールねじ71は、2個のガイド74の間に設けられる。ボールねじ71では、ねじ軸72が積層方向に沿って設けられ、ナット73が側壁53の外面に固定される。ボールねじ71では、ねじ軸72が回転することでナット73がねじ軸72に沿って積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動する。2個のガイド74では、シャフト75が積層方向に沿って設けられ、ブッシュ76が側壁53の外面に固定される。2個のガイド74では、ブッシュ76はシャフト75に沿って積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動する。シャフト75及びブッシュ76の組み合わせの例としては、リニアシャフト及びボールブッシュが挙げられる。
駆動機77は、ねじ軸72に連結される。駆動機77の例としては、サーボモータが挙げられる。サーボモータは、エンコーダを含んでもよい。駆動機77は、ねじ軸72を回転させる。
駆動機77によってねじ軸72が所定の方向に回転すると、ナット73は積層方向の第一側から第二側に移動する。支持体50は、ナット73の積層方向の第一側から第二側への移動に伴い積層方向の第一側から第二側にナット73と同じ量だけ移動する。2個のガイド74は、支持体50の積層方向の第一側から第二側への移動をガイドする。積層方向の第一側の第一移動機構60は、支持体50と共に積層方向の第一側から第二側に支持体50と同じ量だけ移動する。積層方向の第一側の複数の支持具30は、積層方向の第一側の第一移動機構60と共に積層方向の第一側から第二側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の第一移動機構60は、支持体50と共に積層方向の第一側から第二側に支持体50と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の複数の支持具30は、積層方向の第二側の第一移動機構60と共に積層方向の第一側から第二側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。ステータコア90の積層方向の第一側では、積層方向の第一側の支持具30がティース92の積層方向の第一側の端面93に対して積層方向に接近する。ステータコア90の積層方向の第二側では、積層方向の第二側の支持具30がティース92の積層方向の第二側の端面93に対して積層方向に離間する。積層方向の第一側の支持具30は、積層方向の第二側に移動した状態でティース92の積層方向の第一側の端面93上の導線の横断部分を支持する(図6参照)。
駆動機77によってねじ軸72が上述した所定の方向とは反対の方向に回転すると、ナット73は積層方向の第二側から第一側に移動する。支持体50は、ナット73の積層方向の第二側から第一側への移動に伴い積層方向の第二側から第一側にナット73と同じ量だけ移動する。2個のガイド74は、支持体50の積層方向の第二側から第一側への移動をガイドする。積層方向の第一側の第一移動機構60は、支持体50と共に積層方向の第二側から第一側に支持体50と同じ量だけ移動する。積層方向の第一側の複数の支持具30は、積層方向の第一側の第一移動機構60と共に積層方向の第二側から第一側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の第一移動機構60は、支持体50と共に積層方向の第二側から第一側に支持体50と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の複数の支持具30は、積層方向の第二側の第一移動機構60と共に積層方向の第二側から第一側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。ステータコア90の積層方向の第一側では、積層方向の第一側の支持具30がティース92の積層方向の第一側の端面93に対して積層方向に離間する。ステータコア90の積層方向の第二側では、積層方向の第二側の支持具30がティース92の積層方向の第二側の端面93に対して積層方向に接近する。積層方向の第二側の支持具30は、積層方向の第一側に移動した状態でティース92の積層方向の第二側の端面93上の導線の横断部分を支持する(図7参照)。
位置決め装置20が次の位置に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置を規制するとする。この位置は、複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上である。この場合、第二移動機構70は、複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上で複数の支持体50を積層方向の第一側から第二側に移動させる。実施形態では、この移動を「第四移動」という。第四移動は、複数のノズル10の各々の先端が複数のティース92の各々に対して経路Aの終端位置に到達した後で且つ経路Bの相対移動の開始前に実行される。積層方向の第一側の支持具30は、複数の収容溝31の何れかにティース92の積層方向の第一側の端面93上に繰り出された導線の横断部分を収容する(図6参照)。
位置決め装置20が次の位置に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置の規制を解除するとする。この位置は、複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上である。この場合、第二移動機構70は、複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上で複数の支持体50を積層方向の第二側から第一側に移動させる。実施形態では、この移動を「第五移動」という。第五移動は、複数のノズル10の各々の先端が複数のティース92の各々に対して経路Dの終端位置に到達した後で且つ次周の相対旋回における経路Aの相対移動の開始前に実行される。但し、実施形態では、第五移動は第六移動と同時に実行される。第六移動については後述する。
位置決め装置20が次の位置に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置を規制するとする。この位置は、複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上である。この場合、第二移動機構70は、複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上で複数の支持体50を積層方向の第二側から第一側に移動させる。実施形態では、この移動を「第六移動」という。第六移動は、複数のノズル10の各々の先端が複数のティース92の各々に対して経路Eの終端位置に到達した後で且つ経路Fの相対移動の開始前に実行される。但し、実施形態では、上述した通り、第六移動は第五移動と同時に実行される。積層方向の第二側の支持具30は、複数の収容溝31の何れかにティース92の積層方向の第二側の端面93上に繰り出された導線の横断部分を収容する(図7参照)。
位置決め装置20が次の位置に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置の規制を解除するとする。この位置は、複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上である。この場合、第二移動機構70は、複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上で複数の支持体50を積層方向の第一側から第二側に移動させる。実施形態では、この移動を「第七移動」という。第七移動は、複数のノズル10の各々の先端が複数のティース92の各々に対して経路Hの終端位置に到達した後で且つ次周の相対旋回における経路Eの相対移動の開始前に実行される。
第二移動機構70は、第七移動によって積層方向の第一側の複数の支持具30及び積層方向の第二側の複数の支持具30を次の態様としてもよい。この態様では、積層方向の第一側の複数の支持具30は次の第三状態となり、積層方向の第二側の複数の支持具30は次の第四状態となる。第三状態では、位置決め装置20は複数のティース92の各々の積層方向の第一側の端面93上に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置の規制を解除している。第四状態では、位置決め装置20は複数のティース92の各々の積層方向の第二側の端面93上に繰り出された導線の横断部分の径方向の位置の規制を解除している。第四移動の開始時、積層方向の第一側の複数の支持具30及び積層方向の第二側の複数の支持具30は積層方向の第一側の複数の支持具30が第三状態であり且つ積層方向の第二側の複数の支持具30が第四状態である態様であってもよい。
積層方向の第一側の第一移動機構60は、上述の第三状態で積層方向の第一側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向に移動させる。積層方向の第二側の第一移動機構60は、上述の第四状態で積層方向の第二側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向に移動させる。次の第一タイミングは、諸条件を考慮して適宜決定される。第一タイミングでは、積層方向の第一側の第一移動機構60が積層方向の第一側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向に移動させる。次の第二タイミングは、諸条件を考慮して適宜決定される。第二タイミングでは、積層方向の第二側の第一移動機構60が積層方向の第二側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向に移動させる。第二タイミングは、第一タイミングと同じとしてもよい。例えば、複数のノズル10の各々の先端が複数のティース92の各々に対して経路Hの終端位置に到達した後、第二移動機構70は直ちに第七移動を実行してもよい。この場合、第一タイミング及び第二タイミングは、第七移動を終えた後で且つ次周の相対旋回における経路Bの相対移動の開始前としてもよい。
導線の巻回が径方向の第四側から第三側に行われるとする。この場合、積層方向の第一側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向の第四側から第三側に移動させる。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第二側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向の第四側から第三側に移動させる。導線の巻回が径方向の第三側から第四側に行われるとする。この場合、積層方向の第一側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向の第三側から第四側に移動させる。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第二側の複数の支持具30を導線の線径分だけ径方向の第三側から第四側に移動させる。
<実施形態の効果>
実施形態によれば、次のような巻線装置を特定することが可能であり、次のような効果を得ることができる。
(1)巻線装置は、複数のノズル10と、旋回装置と、位置決め装置20とを備える(図2~7参照)。複数のノズル10は、第一ノズル及び第二ノズルを含む。第一ノズルから繰り出される導線を「第一導線」とし、第二ノズルから繰り出される導線を「第二導線」とする。第一ノズルは複数のティース92のうちの第一ティースに巻回させる第一導線を第一ティースに対して繰り出し、第二ノズルは複数のティース92のうちの第二ティースに巻回させる第二導線を第二ティースに対して繰り出す(図6,7参照)。第一ティースが突出する径方向を「第一径方向」とし、第二ティースが突出する径方向を「第二径方向」とする。旋回装置は、第一ティースに対して第一ノズルを第一ティースの外周を相対旋回させ且つ第二ティースに対して第二ノズルを第二ティースの外周を相対旋回させる(図6~8参照)。位置決め装置20は、第一導線の第一横断部分の第一径方向の位置及び第二導線の第二横断部分の第二径方向の位置を規制する(図6,7参照)。第一導線の第一横断部分は、第一ティースの端面93上で第一ノズルから第一ティースの端面93上に繰り出される。第二導線の第二横断部分は、第二ティースの端面93上で第二ノズルから第二ティースの端面93上に繰り出される。位置決め装置20は、複数の支持具30と、移動装置40とを含む(図2~7参照)。複数の支持具30は、第一支持具及び第二支持具を含む。第一支持具は第一横断部分を支持し、第二支持具は第二横断部分を支持する(図6,7参照)。移動装置40は、第一移動機構60を含む(図2~5参照)。第一移動機構60は、第一支持具を第一径方向に移動させ且つ第二支持具を第二径方向に移動させる。第一移動機構60は、複数の回転軸61と、回転機構62と、複数の移動体68と、複数の変換機構65とを含む。複数の回転軸61は、第一回転軸及び第二回転軸を含む。第一回転軸は、第一回転軸の中心軸L1(第一中心軸)を中心として回転する。第二回転軸は、第二回転軸の中心軸L1(第二中心軸)を中心として回転する。回転機構62は、第一回転軸及び第二回転軸を連動させて回転させる。複数の移動体68は第一移動体及び第二移動体を含み、複数の変換機構65は第一変換機構及び第二変換機構を含む。第一移動体は、第一回転軸の回転に応じて第一径方向に移動する。第一変換機構は、第一回転軸の回転を第一径方向に沿った直線運動に変換し、第一移動体を第一径方向に移動させる。第二移動体は、第二回転軸の回転に応じて第二径方向に移動する。第二変換機構は、第二回転軸の回転を第二径方向に沿った直線運動に変換し、第二移動体を第二径方向に移動させる。回転機構62は、第一回転軸及び第二回転軸を同一方向に同一量だけ回転させる。第一支持具は、第一移動体に設けられる。第二支持具は、第二移動体に設けられる。
巻線装置によれば、第一支持具の第一径方向への移動及び第二支持具の第二径方向への移動を共に第一移動機構60によって同時に行うことができる。巻線装置は、同時に複数のティース92の各々に導線を整列させて巻回することができる。巻線装置を小型化することができる。
(2)移動装置40は、第二移動機構70を含む(図2参照)。第二移動機構70は、第一支持具を積層方向に移動させ且つ第二支持具を積層方向に移動させる。第二移動機構70は、次のように動作する。位置決め装置20によって第一横断部分の第一径方向の位置を規制し且つ第二横断部分の第二径方向の位置を規制するとする。この場合、第二移動機構70は、第一ティースの端面93に対して第一支持具を積層方向に接近させ且つ第二ティースの端面93に対して第二支持具を積層方向に接近させる。位置決め装置20によって第一横断部分の第一径方向の位置の規制を解除し且つ第二横断部分の第二径方向の位置の規制を解除するとする。この場合、第二移動機構70は、第一ティースの端面93に対して第一支持具を積層方向に離間させ且つ第二ティースの端面93に対して第二支持具を積層方向に離間させる。第一移動機構60は、次の状態で、第一移動体を第一径方向に移動させ且つ第二移動体を第二径方向に移動させる。この状態では、第二移動機構70によって第一ティースの端面93に対して第一支持具が積層方向に離間し且つ第二ティースの端面に対して第二支持具が積層方向に離間する。
この構成によれば、第一支持具の第一径方向への移動時、第一横断部分が第一径方向に位置ずれすることを防止することができ、第二支持具の第二径方向への移動時、第二横断部分が第二径方向に位置ずれすることを防止することができる。
(3)支持具30は、複数の収容溝31を含む(図6,7,9参照)。複数の収容溝31は、支持具30の支持端面32に設けられる。支持端面32は、ティース92の端面93と積層方向に対向する。複数の収容溝31は、ティース92の端面93上に繰り出された導線の横断部分を収容する(図6,7参照)。複数の収容溝31は、幅方向に沿って支持端面32に設けられる。複数の収容溝31は、支持端面32で径方向に並んで配置される(図6,7,9参照)。上記同様、複数の支持具30が第一支持具及び第二支持具を含み、複数のティース92が第一ティース及び第二ティースを含むとする。複数のノズル10のうちの第一ノズルから繰り出される導線を「第一導線」とし、複数のノズル10のうちの第二ノズルから繰り出される導線を「第二導線」とする。第一支持具は複数の収容溝31として複数の第一収容溝を含み、第二支持具は複数の収容溝31として複数の第二収容溝を含む(図6,7,9参照)。複数の第一収容溝は、支持具30の支持端面32としての第一支持具の第一支持端面に設けられる。第一支持端面は、第一ティースの端面93と積層方向に対向する。複数の第一収容溝は、第一ティースの端面93上に繰り出された第一導線の第一横断部分を収容する(図6,7参照)。複数の第一収容溝は、第一幅方向に沿って第一支持端面に設けられる。第一幅方向は、第一ティースの積層方向及び第一径方向の両方向に直交する。複数の第一収容溝は、第一支持端面で第一径方向に並んで配置される(図6,7,9参照)。複数の第二収容溝は、支持具30の支持端面32としての第二支持具の第二支持端面に設けられる。第二支持端面は、第二ティースの端面93と積層方向に対向する。複数の第二収容溝は、第二ティースの端面93上に繰り出された第二導線の第二横断部分を収容する(図6,7参照)。複数の第二収容溝は、第二幅方向に沿って第二支持端面に設けられる。第二幅方向は、第二ティースの積層方向及び第二径方向の両方向に直交する。複数の第二収容溝は、第二支持端面で第二径方向に並んで配置される(図6,7,9参照)。
この構成によれば、横断部分を複数の収容溝31の何れかで支持することができる。即ち、第一横断部分を複数の第一収容溝の何れかで支持することができ、第二横断部分を複数の第二収容溝の何れかで支持することができる。第一横断部分の第一径方向の位置が複数の第一収容溝のうちの任意の第一収容溝の側にずれていたとする。この場合、第一支持具は、この任意の第一収容溝に第一横断部分を収容させた状態でこの第一横断部分を支持する(図6,7参照)。第二横断部分の第二径方向の位置が複数の第二収容溝のうちの任意の第二収容溝の側にずれていたとする。この場合、第二支持具は、この任意の第二収容溝に第二横断部分を収容させた状態でこの第二横断部分を支持する(図6,7参照)。
<変形例>
実施形態は、次のようにすることもできる。以下に示す変形例のうちの幾つかの構成は、適宜組み合わせて採用することもできる。以下では、上記とは異なる点を説明することとし、同様の点についての説明は適宜省略する。
(1)移動装置40は、支持体50と、第一移動機構60と、第二移動機構70とを含む(図2参照)。支持体50は、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60を支持する。第二移動機構70は、支持体50を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させることで、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60を一体として積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させる。第二移動機構は、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60の各々を積層方向の第一側から第二側及び積層方向の第二側から第一側に移動させてもよい。移動装置は、2個の支持体と、2個の第二移動機構とを含む。2個の支持体は、積層方向の第一側の第一移動機構60及び積層方向の第二側の第一移動機構60に対して1個ずつ設けられる。積層方向の第一側の支持体は、積層方向の第一側の第一移動機構60を支持する。積層方向の第二側の支持体は、積層方向の第二側の第一移動機構60を支持する。2個の第二移動機構は、積層方向の第一側の支持体及び第二側の支持体に対して1個ずつ設けられる。
積層方向の第一側の第二移動機構は、積層方向の第一側の支持体を積層方向の第一側から第二側に移動させる。この移動は上述の「第四移動」に対応し、この説明でも「第四移動」という。積層方向の第一側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の支持体と共に積層方向の第一側から第二側にこの支持体と同じ量だけ移動する。積層方向の第一側の複数の支持具30は、積層方向の第一側の第一移動機構60と共に積層方向の第一側から第二側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。
積層方向の第一側の第二移動機構は、積層方向の第一側の支持体を積層方向の第二側から第一側に移動させる。この移動は上述の「第五移動」に対応し、この説明でも「第五移動」という。積層方向の第一側の第一移動機構60は、積層方向の第一側の支持体と共に積層方向の第二側から第一側にこの支持体と同じ量だけ移動する。積層方向の第一側の複数の支持具30は、積層方向の第一側の第一移動機構60と共に積層方向の第二側から第一側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。
積層方向の第二側の第二移動機構は、積層方向の第二側の支持体を積層方向の第一側から第二側に移動させる。この移動は上述の「第六移動」に対応し、この説明でも「第六移動」という。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第二側の支持体と共に積層方向の第一側から第二側にこの支持体と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の複数の支持具30は、積層方向の第二側の第一移動機構60と共に積層方向の第一側から第二側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。
積層方向の第二側の第二移動機構は、積層方向の第二側の支持体を積層方向の第二側から第一側に移動させる。この移動は上述の「第七移動」に対応し、この説明でも「第七移動」という。積層方向の第二側の第一移動機構60は、積層方向の第二側の支持体と共に積層方向の第二側から第一側にこの支持体と同じ量だけ移動する。積層方向の第二側の複数の支持具30は、積層方向の第二側の第一移動機構60と共に積層方向の第二側から第一側にこの第一移動機構60と同じ量だけ移動する。
位置決め装置では、移動装置の態様に関わらず、第四移動、第五移動、第六移動及び第七移動は上述した所定のタイミングで適宜実行される。移動装置は、積層方向の第一側及び第二側の各々に支持体及び第二移動機構を設けることで、第四移動、第五移動、第六移動及び第七移動をそれぞれ独立して実行することができる。
(2)移動装置40は、第一移動機構60に回転機構62を含む(図2~5参照)。回転機構62は、複数の第一伝達体63と、第二伝達体64とを含む。回転機構62では、第一伝達体63及び第二伝達体64として歯車を採用する。第一伝達体及び第二伝達体は、歯車とは異なる態様としてもよい。回転機構では、第一伝達体をプーリとし、第二伝達体をタイミングベルトとしてもよい。この他、回転機構では、第一伝達体をスプロケットとし、第二伝達体をチェーンとしてもよい。第一伝達体としてのプーリ又はスプロケットは、上述の歯車による第一伝達体63と同様、1本の回転軸61に対して1個設けられる。
第一伝達体がプーリであり、第二伝達体がタイミングベルトであるとする。回転機構の駆動機の例としては、上記同様、サーボモータが挙げられる。駆動機は、出力軸にプーリを含む。第二伝達体としてのタイミングベルトは、複数の回転軸61の各々に設けられた複数のプーリ及び駆動機の出力軸のプーリに掛け渡される。駆動機を駆動させることで駆動力がタイミングベルトを介して複数の回転軸61の各々の複数のプーリに伝達される。これに伴い、複数の回転軸61は上記同様に回転する。第一伝達体がスプロケットであり、第二伝達体がチェーンであるとする。回転機構の駆動機の例としては、上記同様、サーボモータが挙げられる。駆動機は、出力軸にスプロケットを含む。第二伝達体としてのチェーンは、複数の回転軸61の各々に設けられた複数のスプロケット及び駆動機の出力軸のスプロケットに掛け渡される。駆動機を駆動させることで駆動力がチェーンを介して複数の回転軸61の各々の複数のスプロケットに伝達される。これに伴い、複数の回転軸61は上記同様に回転する。回転機構は、公知の機械部品及び電気部品の組み合わせにて実現することができる。回転機構として採用する構造は、諸条件を考慮して適宜決定される。
(3)移動装置40は、第二移動機構70としてボールねじ71、ガイド74及び駆動機77を組み合わせた直動機構を含む(図2参照)。ガイド74は、シャフト75と、ブッシュ76とを含む。第二移動機構は、このような態様とは異なる直動機構としてもよい。ボールねじ71及び駆動機77の組み合わせは、シリンダとしてもよい。シリンダの例としては、エアシリンダ、油圧シリンダ及び電動シリンダが挙げられる。ガイド74は、シャフト75及びブッシュ76の組み合わせとは異なる態様としてもよい。ガイド74は、ボールスプラインとしてもよい。第二移動機構は、公知の機械部品及び電気部品の組み合わせにて実現することができる。第二移動機構として採用する構造は、諸条件を考慮して適宜決定される。
(4)巻線装置の装置構造は、次の巻線装置に採用することもできる。この巻線装置は、アウターロータ型の回転機のステータコアのティースにコイルを形成する。アウターロータ型の回転機のステータコアでは、複数のティースは、ヨークから径方向の次の側に突出する。この側は、ロータの回転軸の側とは反対となる。従って、アウターロータ型の回転機のステータコアでは、上記(図1,4~10参照)とは異なり、径方向の第三側はロータの回転軸の側とは反対に設定され、径方向の第四側はロータの回転軸の側に設定される。