JP7833111B2 - クランクシャフト及びクランクシャフトの製造方法 - Google Patents
クランクシャフト及びクランクシャフトの製造方法Info
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Description
[化学組成]
本発明の一実施形態によるクランクシャフトは、以下に説明する化学組成を有する。以下の説明において、元素の含有量の「%」は、質量%を意味する。
炭素(C)は、鋼の焼入れ性を高め、焼入れ硬化層の硬さ及び疲労強度の向上に寄与する。一方、C含有量が高すぎると、耐焼割れ性及び被削性が低下する。したがって、C含有量は0.36~0.45%である。C含有量の下限は、好ましくは0.38%であり、さらに好ましくは0.40%であり、さらに好ましくは0.41%である。C含有量の上限は、好ましくは0.44%である。
シリコン(Si)は、炭化物生成温度を高温側へシフトする効果があり、Si含有量が多いとε炭化物が析出しにくくなる。そのため、本実施形態ではSi含有量を0.20%以下にする。一方、Si含有量を過度に少なくすると、焼入れ性が低下して焼入れ硬化層の硬さを確保することが困難になる。したがって、Si含有量は0.01~0.20%である。Si含有量の下限は、好ましくは0.02%であり、さらに好ましくは0.03%である。Si含有量の上限は、好ましくは0.18%であり、さらに好ましくは0.15%であり、さらに好ましくは0.12%であり、さらに好ましくは0.10%であり、さらに好ましくは0.08%である。
マンガン(Mn)は鋼の焼入れ性を高め、焼入れ硬化層の硬さ及び疲労強度の向上に寄与する。一方、Mn含有量が高すぎると、被削性が低下する。したがって、Mn含有量は1.20~1.60%である。Mn含有量の下限は、好ましくは1.30%であり、さらに好ましくは1.40%である。Mn含有量の上限は、好ましくは1.55%である。
リン(P)は、不純物である。Pは粒界に偏析し、鋼の熱間加工性や靱性を低下させる。したがって、P含有量は0.10%以下である。P含有量は、好ましくは0.03%以下であり、さらに好ましくは0.02%以下である。P含有量はできるだけ低い方が好ましい。
硫黄(S)は、MnSを形成し、鋼の被削性を高める。一方、S含有量が高すぎると、鋼の耐焼割れ性が低下する。したがって、S含有量は0.040~0.080%である。S含有量の下限は、好ましくは0.045%であり、さらに好ましくは0.050%である。S含有量の上限は、好ましくは0.075%であり、さらに好ましくは0.070%である。
アルミニウム(Al)は、鋼を脱酸する。一方、Al含有量が高すぎると、鋼の被削性が低下する。したがって、Al含有量は、0.005~0.060%である。Al含有量の下限は、好ましくは0.010%である。Al含有量の上限は、好ましくは0.050%であり、さらに好ましくは0.040%であり、さらに好ましくは0.030%である。
窒素(N)は、鋼の熱間加工性を低下させる。一方、Nを過剰に制限すると製錬コストが増加する。したがって、N含有量は0.001~0.020%である。N含有量の下限は、好ましくは0.005%である。N含有量の上限は、好ましくは0.015%である。
クロム(Cr)は、任意元素である。すなわち、本実施形態によるクランクシャフトは、Crを含有していなくてもよい。Crは、鋼の焼入れ性を高める。一方、Cr含有量が高すぎると、被削性が低下する。したがって、Cr含有量は0.25%以下である。Cr含有量の下限は、好ましくは0.01%であり、さらに好ましくは0.05%である。Cr含有量の上限は、好ましくは0.20%である。
図1は、クランクシャフトの一例であるクランクシャフト10の概略図である。クランクシャフト10は、ジャーナル部11、ピン部12及びアーム部13を備えている。ジャーナル部11は、シリンダブロック(不図示)の軸受と連結される。ピン部12は、コネクティングロッド(不図示)の軸受と連結される。アーム部13は、ジャーナル部11とピン部12とを接続する。ジャーナル部11及びピン部12は、それぞれシリンダブロック及びコネクティングロッドに形成された軸受と摺動する。
1.00≦[S]×D≦2.80
上記の式において、[S]の単位は質量%であり、Dの単位はμmである。
次に、本実施形態によるクランクシャフトの製造方法の一例を説明する。以下に説明する製造方法はあくまでも例示であって、本実施形態によるクランクシャフトの製造方法を限定するものではない。
Claims (5)
- 化学組成が、質量%で、
C :0.36~0.45%、
Si:0.01~0.20%、
Mn:1.20~1.60%、
P :0.10%以下、
S :0.040~0.080%、
Al:0.005~0.060%、
N :0.001~0.020%、
残部:Fe及び不純物であり、
表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、
前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む、クランクシャフト。 - 化学組成が、質量%で、
C :0.36~0.45%、
Si:0.01~0.20%、
Mn:1.20~1.60%、
P :0.10%以下、
S :0.040~0.080%、
Al:0.005~0.060%、
N :0.001~0.020%、
Cr:0.25%以下、
残部:Fe及び不純物であり、
表面の少なくとも一部に焼入れ硬化層を有し、
前記焼入れ硬化層の組織が、体積率で1.00~5.00%のε炭化物を含む、クランクシャフト。 - 請求項1又は2に記載のクランクシャフトであって、
前記焼入れ硬化層のビッカース硬さが550HV以上である、クランクシャフト。 - 請求項1又は2に記載のクランクシャフトであって、
前記化学組成のS含有量を[S]、前記焼入れ硬化層の旧オーステナイト粒径をDとしたとき、下記の式を満たす、クランクシャフト。
1.00≦[S]×D≦2.80
上記の式において、[S]の単位は質量%であり、Dの単位はμmである。 - 請求項1又は2に記載のクランクシャフトを製造する方法であって、
クランクシャフトの中間品に焼入れをする工程と、
焼入れされた前記中間品に150~210℃の温度で焼戻しをする工程と、を備える、クランクシャフトの製造方法。
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Citations (6)
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|---|---|---|---|---|
| JP2004300458A (ja) | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Kobe Steel Ltd | 高周波焼入部の低温耐衝撃特性に優れた高周波焼入用鋼及び棒鋼 |
| JP2005314753A (ja) | 2004-04-28 | 2005-11-10 | Jfe Steel Kk | 機械構造用部品 |
| JP2006052459A (ja) | 2004-04-28 | 2006-02-23 | Jfe Steel Kk | 機械構造用部品およびその製造方法 |
| JP2007131871A (ja) | 2005-11-08 | 2007-05-31 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 高周波焼入れ用鋼材 |
| JP2020015939A (ja) | 2018-07-24 | 2020-01-30 | 日本製鉄株式会社 | 表面焼入れ用鋼材および表面焼入れ部品 |
| WO2022065425A1 (ja) | 2020-09-28 | 2022-03-31 | 日本製鉄株式会社 | クランクシャフト |
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2022
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